JP6313755B2 - 紙製バリア包装材料 - Google Patents
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Description
従来から、紙基材に金属箔やフィルムを積層してガスバリア性を付与した紙製の包装材料が提供されている。バリア層を形成する材料として、アルミニウム等の金属からなる金属箔や金属蒸着フィルム、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の樹脂フィルム、あるいはこれらの樹脂をコーティングしたフィルム、更に酸化珪素や酸化アルミニウム等の無機酸化物を蒸着したセラミック蒸着フィルム等がある。
紙基材上に水蒸気バリア性に優れる樹脂フィルム、あるいはこれらの水蒸気バリア性に優れる樹脂をコーティングしたフィルム等を紙基材に押し出しラミネート、または、貼合する方法によって、水蒸気バリア性を付与した紙製包装材が提案されている。合成樹脂ラテックス、ワックス及び無機微粒子からなる防湿層を有する包装用紙が特許文献3に開示されている。
[1] 紙基材上に複数の塗工層が設けられた紙製バリア包装材料であって、
該複数の塗工層が紙基材上に形成されたバインダー樹脂を含有した水蒸気バリア層、該水蒸気バリア層上に形成されたガスバリア層を含んでおり、
ガスバリア層は、アニオン変性セルロースナノファイバーを含有していることを特徴とする紙製バリア包装材料。
[2] 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、平均繊維幅1〜1000nm、平均繊維長50〜10000nmであることを特徴とする[1]に記載の紙製バリア包装材料。
[3] 前記アニオン変性セルロースナノファイバーは、カルボキシメチル基を導入したセルロースナノファイバーであり、セルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が0.01〜0.50であることを特徴とする[1]または[2]に記載の積層体。
[4] 前記アニオン変性セルロースナノファイバーは、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーであり、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.5mmol/g〜2.0mmol/gであることを特徴とする[1]または[2]に記載の積層体。
[5] 前記水蒸気バリア層のバインダー樹脂は、スチレン・ブタジエン系合成樹脂であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[6] 前記水蒸気バリア層は、平均粒子径5μm以上、アスペクト比10以上のカオリンを含有することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[7] 前記水蒸気バリア層は、平均粒子径5μm以下の顔料が含まれていることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[8] 前記水蒸気バリア層は、架橋剤を含有していることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[9] 前記ガスバリア層は、平均粒子径5μm以上、アスペクト比10以上の無機顔料を含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[10] 前記ガスバリア層は、架橋剤を含有していることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
[11] 前記水蒸気バリア層の塗工量が乾燥重量で4〜30g/m2、ガスバリア層の塗工量が乾燥重量で0.2〜10g/m2であることを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
本発明において紙基材とは、パルプ、填料、各種助剤からなるシートである。パルプとしては、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、サルファイトパルプなどの化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプ、ケナフ、竹、麻などから得られた非木材繊維などがある。これらの素材を適宜配合して用いることが可能である。これらの中でも、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)などの化学パルプが好ましい。化学パルプは、原紙中への異物混入が発生し難いこと、使用後の紙容器を古紙原料に供してリサイクル使用する際に経時変色が発生し難いこと、高い白色度を有するため印刷時の面感が良好であり包装材料として使用価値が高くなること、などの理由から適している。
さらに、紙基材の表面を各種薬剤で処理することが可能である。使用される薬剤としては、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酸素変性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、増粘剤、滑剤などを例示することができる。これらを単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。
紙基材の表面処理の方法は特に限定されるものではないが、ロッドメタリング式サイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロースコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーターなど公知の塗工装置を用いることができる。
1)バインダー樹脂
水蒸気バリア層に含有させるバインダー樹脂としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、ポリオレフィン・無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等を例示することができる。これらを単独あるいは2種類以上混合して使用することができる。特に、スチレン・ブタジエン系共重合体が水蒸気バリア性の点から好ましい。
本発明において、水蒸気バリア層に顔料を含有させることにより、水蒸気バリア性を向上させることができる。また、顔料を含有させることにより、水蒸気バリア層とガスバリア層の密着性が向上する。
無機顔料は、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどである。
有機顔料は、密実型、中空型、またはコアーシェル型などである。
これらの顔料を単独または2種類以上混合して使用することができる。顔料は、大きく扁平の形状が適している。更に、大粒径と小粒径を併用することにより水蒸気バリア性が向上する。
扁平な顔料は、ガスバリア層中でも同様の作用が期待できる。
本発明において、水蒸気バリア層に多価金属塩などに代表される架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤は水蒸気バリア層に含有されるバインダー樹脂と架橋反応を起こすため、水蒸気バリア層内の結合の数(架橋点)が増加する。つまり、水蒸気バリア層が緻密な構造となり、良好な水蒸気バリア性を発現する。
本発明において、紙基材上に設ける水蒸気バリア層表面の水との接触角は、90°未満が好ましく、より好ましくは85°未満、更に好ましくは80°未満である。水との接触角が90°以上であると、水蒸気バリア層上に均一なガスバリア層を設けることが困難となり、高いガスバリア性を発現することが困難となる。90°未満であると、水蒸気バリア層とガスバリア層の反発性を抑えて両層間の剥離を抑制することできる。この接触角は水蒸気バリア層とガスバリア層の親和性を推測する目安となる。
本発明の実施例では、150〜380g/m2・dayの水蒸気透過量が達成されており、本発明の水蒸気バリア層を備えた紙製バリア包装材料を使用することで、包装物を水蒸気による劣化から保護することができる。
本発明において、ガスバリア層に親水性材料であるアニオン変性セルロースナノファイバーをガスバリア材料として使用することが重要である。
本発明において、アニオン変性セルロースナノファイバーとは、アニオン変性した下記のセルロース原料を解繊して得られることができる、平均繊維長50〜10000nm、平均繊維幅1〜1000nmであるセルロース繊維である。
本発明において、上記のセルロース原料のカルボキシメチル化やカルボキシル化等のアニオン変性により、アニオン変性セルロースを得ることができる。その一例として次のような製造方法を挙げることができる。
セルロース原料と溶媒、マーセル化剤を混合し、反応温度0〜70℃、好ましくは10〜60℃、かつ反応時間15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、マーセル化処理を行う。溶媒としては、セルロース原料に対して3〜20重量倍の炭素数1〜5の低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール、ペンタノール等の単独、又は2種以上の混合物と水の混合媒体を使用することができる。マーセル化剤としては、セルロース原料のグルコース残基当たり0.5〜20倍モルの水酸化アルカリ金属、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用することができる。
その後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05〜10.0倍モル添加し、反応温度30〜90℃、好ましくは40〜80℃、かつ反応時間30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化反応を行うことで、カルボキシメチル化セルロースが得られる。
カルボキシメチル化セルロース繊維(絶乾)約2.0gを、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。硝酸メタノール(無水メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液)100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチルセルロース塩(CM化セルロース)を水素型CM化セルロースにした。水素型CM化セルロース(絶乾)を約2.0g精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れた。80%メタノール15mLで水素型CM化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうした。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのH2SO4で過剰のNaOHを逆滴定した。
A=[(100×F’−(0.1NのH2SO4)(mL)×F)×0.1]/(水素型CM化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1−0.058×A)
A:水素型CM化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのH2SO4のファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
上記セルロース原料を、N−オキシル化合物、及び、臭化物、ヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することにより、カルボキシル基を導入したセルロース(以下、「酸化セルロース」とも呼ぶ。)を得ることができる。
式1で表される物質のうち、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−オキシラジカル(以下、TEMPOと称する)が、好ましい。また、下記式2〜4のいずれかで表されるN−オキシル化合物、すなわち、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基をアルコールでエーテル化、またはカルボン酸若しくはスルホン酸でエステル化し、適度な疎水性を付与した4−ヒドロキシTEMPO誘導体、あるいは4−アミノTEMPOのアミノ基をアセチル化し、適度な疎水性を付与した4−アセトアミドTEMPOは、安価であり、かつ均一な酸化セルロースを得ることができるため、好ましい。
さらに、下記式5で表されるN−オキシル化合物、すなわち、アザアダマンタン型ニトロキシラジカルは、短時間で効率よくセルロース原料を酸化でき、また、セルロース鎖の切断も起こりにくいため好ましい。
N−オキシル化合物の使用量は、セルロースをナノファイバー化できる程度にセルロースにカルボキシル基を導入することが可能な触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース原料に対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔ml〕×0.05/酸化セルロース質量〔g〕。
前記で得たアニオン変性セルロースを含む分散液を調製し、分散液中でアニオン変性セルロースを解繊してナノファイバー化する。「ナノファイバー化する」とは、セルロースを、平均繊維幅1〜1000nm、好ましくは2〜150nm、さらに好ましくは3〜30nm、平均繊維長50〜10000nm、好ましくは100〜4500nmのセルロースナノファイバーへと加工することを意味する。分散液とは前記アニオン変性セルロースが分散媒に分散している液である。取扱い容易性から、分散媒は水であることが好ましい。
本発明において、所望の効果を阻害しない範囲で、バインダー樹脂として、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、エチレン共重合ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を併用することができる。なお、アニオン変性セルロースナノファイバーとバインダー樹脂を併用する場合、その配合比率は、アニオン変性セルロースナノファイバー/バインダー樹脂=1〜99/99〜1である。
本発明において、ガスバリア層に顔料を含有させることにより、ガスバリア性を向上させることができる。ガスバリア層に使用される顔料としてはカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイト、マイカなどの無機顔料、および密実型、中空型、またはコアーシェル型などの有機顔料がある。これらを単独または2種類以上混合して使用することができる。これらの中では、ガスバリア性の点から無機顔料を使用することが好ましい。
本発明において、ガスバリア層に多価金属塩などに代表される架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤はアニオン変性セルロースナノファイバーの水酸基あるいはアニオン変性基を架橋構造にて結合させるため、高湿度となった場合に結合が緩む(または切れる)水酸基量が減少し、層全体の耐水性が向上する。そのため、高湿度下でのガスバリア性の低下を抑制することができる。
本発明において、顔料をアニオン変性セルロースナノファイバー中に配合する際に、顔料を水分散してスラリー化したものを添加し混合することが好ましい。
本発明において、水蒸気バリア層、ガスバリア層の塗工方法については特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができる。例えば、ブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーターなどが挙げられる。また、塗工層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。
本発明の実施例では、23℃−0%RHである乾燥条件下で酸素透過量が0.5〜2.0ml/m2・day、23℃−85%RHである高湿度条件下での酸素透過量が65〜330ml/m2・dayが達成されており、本発明のガスバリア層を備えた紙製バリア包装材料を使用することで、包装物を酸化などのガスによる劣化から保護することができる。
(1)水蒸気透過度:温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の条件下で、透湿度測定器(Dr.Lyssy社製、L80−4000)を用いて測定した。
(2)酸素透過度:MOCON社製OX−TRAN2/21を使用し、23℃−0%RH条件および23℃−85%RH条件にて測定した。
(3)接触角度:23℃、50%RH雰囲気下で、動的表面接触角測定装置(Fibro社製、ダイナミックアブソープションテスタ DAT1100)を用い、水滴を滴下後0.1秒後の表面接触角を測定した。
(4)平均粒子径:試料スラリーを、分散剤としてヘキサメタリン酸ソーダ0.2重量%を添加した純水中で滴下混合して均一分散体とし、レーザー法粒度測定機(使用機器:マルバーン社製マスターサイザーS型)を使用して、体積平均粒子径を測定した。
(5)アスペクト比:顔料の平面方向および断面方向を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて撮影し、顔料配向面の直径と厚さを測定して、[アスペクト比=顔料配向面の直径/厚さ]により算出した。
(6)平均繊維長:マイカ切片上に固定したセルロースナノファイバーの原子間力顕微鏡像から、繊維長を測定し、ランダムに選んだ100本の繊維を測定し、平均繊維長を算出した。繊維長測定は、画像解析ソフトWinROOF(三谷商事)を用いて範囲で行った。
(7)平均繊維幅:走査型プローブ顕微鏡(SPI3800N/SPA400:SII. NanoTechnology 社製.)用のPCソフト「Spisel32」を用いて、観察により得られた繊維画像から、Z軸方向の高さを測定して繊維幅とした。この繊維幅を20本分測定し、その相加平均値を平均繊維幅とした。
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(NBKP、日本製紙(株)製)を乾燥質量で250g、水酸化ナトリウムを乾燥質量で67g加え、パルプ固形濃度が40%になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを127g(有効成分換算)添加した。1時間反応した後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.25のアニオン変性セルロース(カルボキシメチル基を導入したセルロース)を得た。
(アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の調整)
前記アニオン変性セルロースを1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140Mpa)で3回処理して、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシメチル化セルロースナノファイバー)分散液(C1)を得た。
得られた分散液中のカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は860nm、平均繊維幅は26nmであった。
超高圧ホモジナイザーの処理回数を10回にした以外はC1と同様にして、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシメチル化セルロースナノファイバー)分散液(C2)を得た。
得られた分散液中のカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は320nmであり、平均繊維幅は6nmであった。
パルプを混ぜることができる撹拌機に、パルプ(NBKP、日本製紙(株)製)を乾燥質量で200g、水酸化ナトリウムを乾燥質量で50g加え、パルプ固形濃度が20%になるように水を加えた。その後、30℃で30分攪拌した後に70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを50g(有効成分換算)添加した。1時間反応させた後に、反応物を取り出して中和、洗浄して、グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度0.05のアニオン変性セルロース(カルボキシメチル基を導入したセルロース)を得た。
(アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の調整)
前記アニオン変性セルロースを1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140Mpa)で3回処理して、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシメチル化セルロースナノファイバー)分散液(C3)を得た。
得られた分散液中のカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液の平均繊維長は4500nmであり、平均繊維幅は28nmであった。
超高圧ホモジナイザーの処理回数を10回にした以外はC3と同様にして、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシメチル化セルロースナノファイバー)分散液C4を得た。
得られた分散液中のカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は1300nmであり、平均繊維幅は10nmであった。
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)500g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)780mgと臭化ナトリウム75.5gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を6.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することでアニオン変性パルプ(カルボキシル基を導入したパルプ)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分であった。このアニオン変性パルプのカルボキシル基量は、1.6mmol/gであった。
(アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の調整)
前記アニオン変性パルプを1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140Mpa)で10回処理して、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシル化セルロースナノファイバー)分散液(T1)を得た。
得られた分散液中のカルボキシル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は350nm、平均繊維幅は4nmであった。
超高圧ホモジナイザーの処理回数を3回にした以外はT1と同様にして、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシル化セルロースナノファイバー)分散液(T2)を得た。
得られた分散液中のカルボキシル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は510nmであり、平均繊維幅は8nmであった。
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)500g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)780mgと臭化ナトリウム75.5gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することでアニオン変性パルプ(カルボキシル基を導入したパルプ)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分であった。このアニオン変性パルプのカルボキシル基量は、1.2mmol/gであった。
(アニオン変性セルロースナノファイバー分散液の調整)
前記アニオン変性酸化パルプを1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、140Mpa)で10回処理して、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシル化セルロースナノファイバー)分散液(T3)を得た。
得られた分散液中のカルボキシル化セルロースナノファイバー分散液の平均繊維長は430nmであり、平均繊維幅は7nmであった。
超高圧ホモジナイザーの処理回数を3回にした以外はT3と同様にして、アニオン変性セルロースナノファイバー(カルボキシル化セルロースナノファイバー)分散液T4を得た。
得られた分散液中のカルボキシル化セルロースナノファイバーの平均繊維長は670nmであり、平均繊維幅は12nmであった。
(紙基材の作製)
カナダ式標準ろ水度(CSF)500mlの広葉樹クラフトパルプ(LBKP)とCSF530mlの針葉樹クラフトパルプ(NBKP)を80/20の重量比で配合して、原料パルプとした。原料パルプスラリーに、乾燥紙力増強剤として分子量250万のポリアクリルアミド(PAM)を対絶乾パルプ重量あたり0.1%、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー(AKD)を対絶乾パルプ重量あたり0.35%、湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロロヒドリン(PAEH)系樹脂を対絶乾パルプ重量あたり0.15%、さらに歩留剤として分子量1000万のポリアクリルアミド(PAM)を対絶乾パルプ重量あたり0.08%添加した後、デュオフォーマーFM型抄紙機にて300m/minの速度で抄紙し、坪量59g/m2の紙を得た。次いで、得られた紙に固形分濃度2%に調製したポリビニルアルコール(クラレ社製PVA117)をロッドメタリングサイズプレスで、両面に1.0g/m2塗工、乾燥し、坪量60g/m2の原紙を得た。得られた原紙をチルドカレンダーを用いて、速度300min/m、線圧50kgf/cm 1パスにて平滑処理を行った。
顔料である大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製バリサーフHX、粒子径9.0μm、アスペクト比80〜100)に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダを、前記顔料100部に対して0.2部添加し、セリエミキサーで分散して固形分濃度55%のスラリーを調製した。得られたスラリー中に、スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)を前記顔料100重量部に対して100部(固形分)となるように配合し、固形分濃度50%の塗工液Aを得た。
上記処理にて得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液C1(塗工液B)をガスバリア層用塗工液とした。
得られた原紙上に塗工液Aを塗工量(乾燥)12g/m2となるよう塗工速度300m/minでブレードコーターを用いて片面塗工、乾燥した後、その上に塗工液Bを塗工量(乾燥)2.0g/m2となるよう塗工速度300m/minでロールコーターを用いて片面塗工し、紙製バリア包装材料を得た。
カリウムミョウバンの1%(w/v)水溶液を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液(塗工液B)95mlに対し、5ml添加し、スターラーで2時間、緩やかに攪拌して、架橋したナノファイバーの凝集物を得た。この凝集物を遠心分離機により5000rpm、15minで遠心し、脱水した。その後、水で200mlに再希釈して、同様な操作で遠心と脱水を2回行った。得られた沈殿物を0.3%(w/v)に調整し、ホモジナイザーによって、3000rpm、30分間攪拌することにより得られた均一な分散液を、ガスバリア層用塗工液とした以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシル化セルロースナノファイバー分散液T1(塗工液C)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
カリウムミョウバンの1%(w/v)水溶液を、カルボキシル化セルロースナノファイバー分散液(塗工液C)95mlに対し、5ml添加し、スターラーで2時間、緩やかに攪拌して、架橋したナノファイバーの凝集物を得た。この凝集物を遠心分離機により5000rpm、15minで遠心し、脱水した。その後、水で200mlに再希釈して、同様な操作で遠心と脱水を2回行った。得られた沈殿物を0.3%(w/v)に調整し、ホモジナイザーによって、3000rpm、30分間攪拌することにより得られた均一な分散液を、ガスバリア層用塗工液とした以外は実施例1と同様にして紙製バリア包材を得た。
顔料である大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製バリサーフHX)に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダを前記顔料100部に対して0.2部添加し、セリエミキサーで分散して固形分濃度55%のスラリーを調製した。得られたスラリーと塗工液Bとを固形分で顔料:塗工液B=100:100として固形分濃度が10%となるよう混合した分散液を、ガスバリア層用塗工液とした以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
カリウムミョウバンの5%(w/v)水溶液を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーに対して固形分で3部となるように塗工液Bに配合し、固形分濃度が1.0%に調整した分散液を、ガスバリア層用塗工液とした以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
塗工液Bに、実施例5にて調製したスラリーを固形分で顔料:塗工液B=100:100となるよう混合し、更に5%(w/v)のカリウムミョウバン水溶液をカルボキシメチル化セルロースナノファイバーに対して固形分で3部となるよう配合した固形分濃度が10%の分散液を、ガスバリア層用塗工液とした以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
水蒸気バリア層用塗工液として、塗工液Aの顔料中に重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製FMT−75、平均粒子径:1.6μm、アスペクト比:1)を、顔料配合比が大粒径エンジニアードカオリン:重質炭酸カルシウム=75:25となるように混合、撹拌した塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
カリウムミョウバン5%(w/v)水溶液を、顔料に対して3部となるように塗工液Aに配合した、固形分濃度50%の分散液を水蒸気バリア層用塗工液とした以外は、実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液として実施例7にて得られた塗工液を用い、水蒸気バリア層用塗工液として実施例8にて得られた塗工液を用いた以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液として実施例7にて得られた塗工液を用い、水蒸気バリア層用塗工液として実施例9にて得られた塗工液を用いた以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例5のガスバリア層用塗工液中の大粒径エンジニアードカオリンをマイカ(トピー工業株式会社製NTS−10、粒子径:12μm)に変更した以外は実施例5と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例5のガスバリア層用塗工液中の大粒径エンジニアードカオリンをモンモリロナイト(東新化成株式会社製ニッカナイト A−36、粒子径:400μm)に変更した以外は実施例5と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中の大粒径エンジニアードカオリンをマイカ(松尾産業株式会社製B−82、粒子径:180μm)に変更し、スラリー中の顔料分散濃度を20%、塗工液濃度を30%に変更し、塗工量を9g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中の大粒径エンジニアードカオリンをモンモリロナイト(東新化成株式会社製ニッカナイト A−36、粒子径:400μm)に変更し、スラリー中の顔料分散濃度を20%、塗工液濃度を30%に変更し、塗工量を9g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中のスチレン・ブタジエン系ラテックスをアクリルスチレン共重合体エマルジョン(サイデン化学社製X−511−374E)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液のスチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)を、スチレン・ブタジエン系ラテックス(旭化成ケミカルズ社製L7360)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中の大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製バリサーフHX)を、大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製Capim CC、粒子径:8.0μm、アスペクト比:10〜15)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中の、大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製バリサーフHX)を、微粒カオリン(KaMin社製Hydragloss、平均粒子径:0.3μm、アスペクト比:10〜15)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中の、大粒径エンジニアードカオリン(イメリス社製バリサーフHX)を、2級カオリン(イメリス社製KCS、平均粒子径:3.6μm、アスペクト比:10〜15)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中のスチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)を、スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7889)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中のスチレン・ブタジエン系ラテックスを、アクリル系共重合体ラテックス(旭化成ケミカルズ社製E316)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液中のスチレン・ブタジエン系ラテックスを、アクリル共重合体水系エマルジョン(サイデン化学社製EK−61)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
塗工液Aの塗工量を、乾燥重量で12g/m2から6g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
塗工液Aの塗工量を、乾燥重量で12g/m2から15g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
塗工液Bの塗工量を、乾燥重量で2g/m2から1g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
塗工液Bの塗工量を、乾燥重量で2g/m2から3g/m2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液において、スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)の配合量を対顔料100部から50部(固形分)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液において、スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)の配合量を対顔料100部から150部(固形分)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例5のガスバリア層用塗工液において、カオリンスラリーの配合量を固形分で顔料:塗工液B=100:100から150:100となるよう変更した以外は実施例5と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例5のガスバリア層用塗工液において、カオリンスラリーの配合量を固形分で顔料:塗工液B=100:100から50:100となるよう変更した以外は実施例5と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
実施例1の水蒸気バリア層用塗工液において、スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本ゼオン社製PNT7868)の配合量を対顔料100部から35部(固形分)に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
水蒸気バリア層用塗工液として、塗工液Aの顔料中に重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製FMT−90、平均粒子径:1.2μm、アスペクト比:1)を顔料配合比で大粒径エンジニアードカオリン:重質炭酸カルシウム=50:50となるように混合、撹拌した塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製FMT−90)を顔料配合比で大粒径エンジニアードカオリン:重質炭酸カルシウム=90:10となるように混合、撹拌した塗工液を用いた以外は実施例33と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
水蒸気バリア層用塗工液として、塗工液Aの顔料中に重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製FMT−65、平均粒子径:1.9μm、アスペクト比:1)を顔料配合比で大粒径エンジニアードカオリン:重質炭酸カルシウム=90:10となるように混合、撹拌した塗工液を用いた以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液C2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液C3に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシメチル化セルロースナノファイバー分散液に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシル化セルロースナノファイバー分散液T2に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシル化セルロースナノファイバー分散液T3に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)をカルボキシル化セルロースナノファイバー分散液T4に変更した以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーとポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA117)を乾燥重量比で80/20となるように混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして紙性バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーとポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA117)を乾燥重量比で50/50となるように混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして紙性バリア包装材料を得た。
ガスバリア層用塗工液(塗工液B)を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー
とポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA117)を乾燥重量比で20
/80となるように混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして紙性バリア包装材
料を得た。
実施例43のガスバリア層用塗工液に、実施例1の水蒸気バリア層用塗工液で用いた顔料である大粒径エンジニアードカオリン分散液を、乾燥重量比で、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー/ポリビニルアルコール/顔料=50/50/100になるように添加した以外は、実施例43と同様にして紙性バリア包装材料を得た。
紙基材にガスバリア層、水蒸気バリア層をこの順に設けた以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
水蒸気バリア層を設けなかった以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
ガスバリア層を設けなかった以外は実施例1と同様にして紙製バリア包装材料を得た。
Claims (12)
- 紙基材上に複数の塗工層が設けられた紙製バリア包装材料であって、
該複数の塗工層が紙基材上に形成されたバインダー樹脂を含有した水蒸気バリア層、該水蒸気バリア層上に形成されたガスバリア層を含んでおり、
ガスバリア層は、アニオン変性セルロースナノファイバーを含有し、バインダー樹脂を含有しないことを特徴とする紙製バリア包装材料。 - 紙基材上に複数の塗工層が設けられた紙製バリア包装材料であって、
該複数の塗工層が紙基材上に形成されたバインダー樹脂を含有した水蒸気バリア層、該水蒸気バリア層上に形成されたガスバリア層を含んでおり、
ガスバリア層は、アニオン変性セルロースナノファイバーとバインダー樹脂を含有し、その配合比率(乾燥重量比)がアニオン変性セルロースナノファイバー/バインダー樹脂=50/50〜99/1であることを特徴とする紙製バリア包装材料。 - 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、平均繊維幅1〜1000nm、平均繊維長50〜10000nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の紙製バリア包装材料。
- 前記アニオン変性セルロースナノファイバーは、カルボキシメチル基を導入したセルロースナノファイバーであり、セルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度が0.01〜0.50であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- 前記アニオン変性セルロースナノファイバーは、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーであり、カルボキシル基を導入したセルロースナノファイバーの絶乾質量に対して、カルボキシル基の量が0.5mmol/g〜2.0mmol/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- 前記水蒸気バリア層のバインダー樹脂は、スチレン・ブタジエン系合成樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記水蒸気バリア層は、平均粒子径5μm以上、アスペクト比10以上のカオリンを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記水蒸気バリア層は、平均粒子径5μm以下の顔料が含まれていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記水蒸気バリア層は、架橋剤を含有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記ガスバリア層は、平均粒子径5μm以上、アスペクト比10以上の無機顔料を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記ガスバリア層は、架橋剤を含有していることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
- 前記水蒸気バリア層の塗工量が乾燥重量で4〜30g/m2、ガスバリア層の塗工量が乾燥重量で0.2〜10g/m2であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の紙製バリア包装材料。
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