JP2017190541A - バリア紙およびその製造方法、紙カップ - Google Patents

バリア紙およびその製造方法、紙カップ Download PDF

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Abstract

【課題】セルロース繊維を含むバリア層と、紙基材および樹脂との密着性を向上し、機械的強度に優れるバリア紙およびその製造方法、並びにバリア紙からなる紙カップを提供する。【解決手段】紙基材1と、紙基材1上に形成されたセルロース繊維を含むバリア層2と、を有し、セルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋しているバリア紙10。【選択図】図1

Description

本発明は、食品等を充填包装するバリア紙およびその製造方法、紙カップに関する。
食品をはじめとする包装材料分野では、内容物を保護するために、包装材料を透過する酸素等の気体を遮断するガスバリア性が求められる。
従来、ガスバリア性材料としては、温度や湿度の影響が少ないアルミニウムやポリ塩化ビニリデンが用いられてきた。しかしながら、これらを焼却処分すると、アルミニウムにおいては、焼却残渣が排気口や炉内部で詰まり焼却効率を下げるという問題が生じ、ポリ塩化ビニリデンにおいては、ダイオキシンが発生する等の問題が生じる。そのため、ガスバリア性材料を、環境負荷の少ない材料に切り替えることが求められている。例えば、ポリ塩化ビニリデンの一部を、同じ化石資源から造られる材料であっても、アルミニウムや塩素を含まないポリビニルアルコールやエチレンビニルアルコール共重合体に切り替えることが進められている(例えば、特許文献1参照)。また、将来的には、石油由来の材料を、バイオマス材料へ切り替えることが期待されている。
新たなガスバリア性材料としては、セルロース系材料が注目されている。地球上で生産されるバイオマス材料の約半分を占めるセルロースは、生分解性を有することに加え、ガスバリア性、強度、弾性率、寸法安定性、耐熱性、結晶性等の物理特性にも優れている。そのため、セルロースは、機能性材料への応用が期待されている。セルロース系材料としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、「TEMPO」と言う。)触媒による酸化反応により生成するセルロースを分散処理して得られるセルロースナノファイバー(例えば、特許文献2、3参照)や、グルコースユニットにカルボキシメチル基を導入した後に分散処理して得られるセルロースナノファイバー(例えば、特許文献4参照)、酵素処理・アルカリ処理を施した後に機械解繊して得られるセルロースナノファイバー(例えば、特許文献5参照)等が知られている。これらのセルロース系材料を基材上に塗布・積層することにより、酸素の透過率を抑制することができるガスバリア性材料が得られる。
特開平7−164591号公報 特開2008−308802号公報 特開2008−1728号公報 特開2013−185122号公報 特開平6−10288号公報
しかしながら、紙基材上に、セルロースナノファイバーを含む膜を形成しても、紙基材の表面にセルロースナノファイバーが物理的に引っ掛かるため、セルロースナノファイバーは紙基材の内部に染み込み難く、紙基材の最表面に留まる。また、紙基材は繊維状で、最表面に留まるセルロースナノファイバーを含む層との接触面積が少ないため、紙基材とセルロースナノファイバーの相互作用が小さい上に、紙基材に対するセルロースナノファイバーのアンカー効果が得られず、両者の密着性が悪いという問題がある。さらに、セルロースナノファイバーを含む層は、その上に積層される樹脂との相互作用も小さい。特にオレフィン系の樹脂は、極性が低いため、セルロースナノファイバーを含む層の密着性が得られ難いという問題がある。このようにガスバリア性材料を構成する各層間の密着性が低いと、包装容器等に成型し、内容物を入れた際に、その重さに耐えられず容器として形状を維持できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、セルロース繊維を含むバリア層と、紙基材および樹脂との密着性を向上し、機械的強度に優れるバリア紙およびその製造方法、並びにバリア紙からなる紙カップを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るバリア紙は、紙基材と、前記紙基材上に形成されたセルロース繊維を含むバリア層と、を有し、前記セルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋していることを特徴とする。
上記本発明の一態様に係るバリア紙において、前記バリア層の塗工量は、乾燥質量で0.2g/m以上30.0g/m以下であってもよい。
上記本発明の一態様に係るバリア紙において、前記セルロース繊維の繊維幅は1nm以上200nm以下であってもよい。
上記本発明の一態様に係るバリア紙において、前記バリア層は、水溶性高分子を含有してもよい。
本発明の一態様に係る紙カップは、本発明の一態様に係るバリア紙からなり、前記バリア層が内面側に配置されたことを特徴とする。
本発明の一態様に係るバリア紙の製造方法は、紙基材上に、セルロース繊維と、オキサゾリン基を2つ以上有する架橋剤とを含む塗工液を塗工して塗膜を形成する工程と、前記塗膜を乾燥する工程と、を有することを特徴とする。
上記本発明の一態様に係るバリア紙の製造方法において、前記架橋剤の分子量は、1000以上であってもよい。
本発明によれば、バリア層に含まれるセルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋しているため、バリア層と紙基材、および、バリア層とバリア層上に形成される樹脂層との密着性が向上し、密着強度に優れるバリア紙を提供することができる。
本発明の実施形態に係るバリア紙を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係るシート材を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る紙カップを模式的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の積層体の寸法関係とは異なる場合がある。
[実施形態]
「バリア紙」
図1は、本発明の実施形態に係るバリア紙を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係るバリア紙10は、図1に示すように、紙基材1と、紙基材1上、すなわち、紙基材1の一方の面1aに形成されたセルロース繊維を含むバリア層2と、を有する。
紙基材1は、特に限定されず、用途に応じて、印刷用紙や包装用紙から適宜選択することができる。紙基材1としては、例えば、グラシン紙、パーチメント紙、上級印刷用紙、中級印刷用紙、下級印刷用紙、薄葉印刷紙、色上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、段ボール原紙、コートボール、アイボリー紙、カード紙、カップ原紙等が挙げられる。
紙基材1は、坪量が400g/m以下であることが好ましく、坪量が30g/m以上400g/m以下であることがより好ましく、坪量が150g/m以上400g/m以下であることがさらに好ましく、坪量が180g/m以上400g/m以下であることが最も好ましい。
紙基材1の坪量が400g/m以下であれば、バリア紙10を屈曲させたときに、バリア層2にかかる応力が大きくなり過ぎることがなく、その応力によりバリア層2にクラックが生じることもなく、ガスバリア性が低下することもない。また、紙基材1の坪量が400g/m以下であれば、コストの増加を抑えることができる。
また、バリア紙10を通常包装用途に用いる場合、紙基材1の坪量が180g/m以上であることが好ましい。紙基材1の坪量が180g/m以上であると、通常包装用途において、紙基材1は十分な強度を保つことができる。
バリア層2では、セルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋している。すなわち、バリア層2には、セルロース繊維が、オキサゾリン基を有する化合物を介して架橋した架橋構造を有する。
オキサゾリン基は、セルロース繊維、または後述する化学処理によって得られた酸化セルロース中の水酸基、カルボキシ基、アルデヒド基と反応して、エステル結合、アミド結合を形成する。これにより、バリア層2の機械的強度、耐水性、耐湿性、紙基材1またはバリア層2上に形成される樹脂層への密着性が向上する。
バリア層2の厚みは、特に限定されないが、乾燥膜厚で0.2μm以上30μm以下であることが好ましい。バリア層2の厚みが0.2μm以上であれば、バリア層2に十分な強度が得られ、クラック等の欠陥が生じ難い。バリア層2の厚みが30μm以下であれば、コストの増加を抑えることができる。
バリア層2を構成するセルロース繊維としては、天然セルロースが用いられる。天然セルロースとしては、例えば、針葉樹や広葉樹等から得られる各種木材パルプ、ケナフ、バガス、ワラ、竹、綿、海藻等から得られる非木材パルプ、ホヤから得られるセルロース、微生物が生産するセルロース等が挙げられる。
セルロース繊維の繊維幅は、1nm以上200nm以下であることが好ましく、3nm以上100nm以下であることがより好ましい。すなわち、セルロース繊維としては、セルロースナノファイバーが好ましい。
セルロース繊維の繊維幅が上記の範囲内であれば、緻密で隙間が十分に小さく、ガスバリア性に優れるバリア層2となる。また、セルロース繊維の繊維幅が3nm以上100nm以下の範囲内であれば、セルロース繊維同士の絡み合いがより緻密となるため、ガスバリア性や強度等の性能に優れたバリア層2となる。
また、セルロース繊維の繊維長は、100nm以上10μm以下であることが好ましい。
セルロース繊維の繊維径の測定方法としては、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型電子顕微鏡(SEM)等の装置を用いて、任意の多数のセルロース繊維の形状の観察を行って繊維径を測定し、その測定値を平均する方法や、粒度分布計等の装置を用いて、セルロース繊維を含む塗液の粒径測定の結果から計測する方法が用いられる。
ここで、セルロース繊維の繊維幅の測定では、0.001質量%セルロースナノファイバー水分散液をマイカ基板上に1滴落とし、乾燥させたものがサンプルとして用いられる。
セルロース繊維の繊維幅の測定方法は、例えば、表面形状を原子間力顕微鏡(AFM、商品名:ナノスコープ、日本ビーコ社製)により観察し、マイカ基材とセルロース繊維の高低差を繊維幅とみなして計測する。
セルロース繊維としては、必要に応じて化学処理したものを用いることもできる。
化学処理方法としては、特に限定されないが、例えば、触媒として上述のTEMPOを用い、pHを調整しながら次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤、臭化ナトリウムなどの臭化物を用いて、セルロース繊維を酸化してカルボキシル化する方法が挙げられる。この方法により、セルロースのC6位の水酸基がカルボキシル化されたセルロース繊維、すなわち、セルロースのC6位にカルボキシ基を有するセルロース繊維が得られる。このカルボキシル化されたセルロース繊維は、セルロース繊維相互の静電反発が高まり膨潤するため、低エネルギーを投入した機械処理によってセルロース繊維の分散液を調製することができる。
また、化学処理方法としては、例えば、セルロース繊維をアニオン変性する方法が挙げられる。
この化学処理方法の一例としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
セルロース繊維を含む溶媒に、マーセル化剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを添加する。次いで、セルロース繊維と、溶媒と、マーセル化剤とを混合し、セルロース繊維のマーセル化処理を行った後、カルボキシメチル化剤をグルコース残基当たり0.05倍モル〜10.0倍モル添加し、エーテル化反応を行い、カルボキシメチル基を導入したセルロース繊維が得られる。このカルボキシメチル基を導入したセルロース繊維は、カルボキシメチル基に起因して、セルロース繊維相互の静電反発が起こるため、容易に微細化することができる。
さらに、別の化学処理方法としては、例えば、セルロース繊維に、酵素処理、薬品処理(アルカリ処理、酸処理、膨潤薬品処理)、オゾン処理等の前処理を行うことができる。
前処理したセルロース繊維を洗浄したもの、またはその前処理の処理液を懸濁液として微細化して得られるセルロース繊維を、バリア層2の材料として用いることができる。
バリア層2の塗工量は、乾燥質量で0.2g/m以上30.0g/m以下であることが好ましく、0.4g/m以上2.0g/m以下であることがより好ましい。
バリア層2の塗工量が乾燥質量で0.2g/m以上であると、紙基材1の凹凸の影響を受けて、バリア層2に欠陥が生じ難く、バリア層2のガスバリア性を向上することができる。バリア層2の塗工量が乾燥質量で30.0g/m以下であると、製造コストの増加を抑制できる。
バリア層2におけるセルロース繊維の含有量は50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上99質量%以下であることがさらに好ましい。
バリア層2におけるセルロース繊維の含有量が50質量%以上であると、バリア層2は耐屈曲性とガスバリア性が向上する。
セルロース繊維の絡み合いが密であるかどうかは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM、商品名:S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた表面観察や、キャストフィルムの比重を測定することで判断することができる。
キャストフィルムの比重は、デジタル比重計(商品名:AND−DMA−220、安藤計器製工所社製)を用いて測定することができる。キャストフィルムは、セルロース繊維の水分散液をポリスチレン製の角型ケース内に所定量流し込み、50℃で24時間加熱乾燥することにより作製することができる。
セルロース繊維を含むバリア層2は、表面観察によれば、繊維間に生じる間隙の数や大きさが小さいほど、また、キャストフィルムの比重の測定によれば、キャストフィルムの比重が大きくなるほど、セルロース繊維の間隙が小さく、セルロース繊維の絡み合いが密になる。従って、さらにセルロース繊維の間隙を少なくしていくことで、バリア層2内への水蒸気や汚れ等の劣化因子の浸入・浸透を抑制し、屈曲等によるバリア層2のガスバリア性の低下を抑制することができる。
そこで、本実施形態に係るバリア紙10では、バリア層2に含まれるセルロース繊維間に存在する間隙を充填することのできる材料として、バリア層2に、セルロースと相性のよい水溶性高分子が含まれることが好ましい。セルロース繊維と水溶性高分子を含むバリア層2は、水蒸気や汚れ等の劣化因子の浸入・浸透を抑制し、その結果、屈曲等によるガスバリア性の低下が小さくなる。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、デンプン、ペクチン、アルギン酸等が用いられる。
これらの水溶性高分子は、成膜性、透明性、柔軟性等に優れ、セルロース繊維との相性もよいため、容易にセルロース繊維の間隙を充填し、強度と密着性を併せ持つバリア層2を形成することができる。また、ポリビニルアルコール(PVA)は、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものであるが、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから、酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含む。
水溶性高分子を用いる場合、セルロース繊維(A)と、水溶性高分子(B)との質量比((A)/(B))は、50/50〜99/1であることが好ましい。
水溶性高分子(B)の質量比が1以上であると、水溶性高分子(B)により、セルロース繊維の間隙を充填することができる。一方、水溶性高分子(B)の質量比が50以下であると、紙基材1に対するバリア層2の密着性が向上するとともに、バリア層2に欠損が生じない。また、紙基材1に対して、バリア層2の材料となる塗液が染み込み過ぎて、バリア層2の成膜性が低下すること抑制できる。
本実施形態に係るバリア紙10は、JIS K5600−5−1:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第1節:耐屈曲性(円筒形マンドレル法)」に準拠して、8mmのマンドレルで屈曲した後の30℃、40%RHでの酸素透過率が150cc/m・day以下であることが好ましく、100cc/m・day以下であることがより好ましい。
屈曲後の酸素透過率が上記の範囲内であれば、バリア紙10は、加工・成型後も良好なガスバリア性を発揮することができる。
本実施形態に係るバリア紙10によれば、以下のような効果が得られる。すなわち、バリア層2に含まれるセルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋しているため、バリア層2と紙基材1、および、バリア層2とバリア層2上に形成される樹脂層との密着性が向上し、密着強度に優れるバリア紙10を提供することができる。これにより、容器に成型し、内容物を充填しても耐えられる強度を有し、ガスの進入を抑制することができるバリア紙10を提供することができる。また、バリア層2が、セルロース繊維を含むため、環境負荷の少ないバリア紙10を提供することができる。さらに、オキサゾリン基を有する架橋剤は人体に無害であるため、食品の包装や容器に適用しても安全なバリア紙10を提供することができる。
「バリア紙の製造方法」
図1を参照して、本実施形態に係るバリア紙10の製造方法について説明する。
始めに、セルロース繊維を微細化(解繊)する(セルロース繊維の微細化工程)。
セルロース繊維の微細化方法としては、特に限定されず、例えば、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、グラインダー磨砕、凍結粉砕、メディアミル等の分散装置を用いた機械処理が挙げられる。
また、機械処理を行う前工程として、セルロース繊維に上述の化学処理を施してもよい。機械処理や化学処理の処理度を任意に制御することにより、所望の繊維形状や粒子径を有するセルロース繊維を得ることができる。
また、セルロース繊維の微細化処理とともに、上述のセルロース繊維の化学処理を行ってもよい。
このとき、セルロース繊維の分散液に、上述の化学処理に用いられる化合物を添加し、その分散液を用いて、セルロース繊維の微細化処理と化学処理を行う。
次に、上述のセルロース繊維の微細化工程で得られた、微細化されたセルロース繊維またはそのセルロース繊維を含む分散液を用いて、セルロース繊維とオキサゾリン基を2つ以上有する架橋剤とを含む塗工液を調製する(塗工液の調製工程)。
セルロース繊維の微細化工程で得られた、微細化されたセルロース繊維を用いる場合、予めそのセルロース繊維を水に分散させて、セルロース繊維を含む分散液を調製する。
この塗工液の調製工程では、塗工液のpHを調整することが好ましい。塗工液のpHは、3以上7以下であることが好ましい。塗工液のpHが3以上であれば、塗工液中でセルロース繊維が凝集することを防止できる。塗工液のpHが7以下であれば、セルロース繊維に含まれる水酸基やカルボキシ基が解離することを防止し、セルロース繊維と上記の架橋剤を十分に反応させることができる。
塗工液のpHの調整には、例えば、塩酸水溶液等の希酸が用いられる。
なお、セルロース繊維の塗工液のpHが高い場合、塗工液に希塩酸等を加えて、pHを調整した後に架橋剤を加えることが好ましい。
架橋剤としては、オキサゾリン基を2つ以上有する化合物が用いられる。架橋剤のオキサゾリン基は5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。
オキサゾリン基の数が1以下では、セルロース繊維同士、またはセルロース繊維と紙基材1の一方の面1aを架橋することができない。また、オキサゾリン基を2つ以上有する化合物を用いれば、多くの架橋点を広い範囲で形成することができるため、セルロース繊維同士、またはセルロース繊維と紙基材1の一方の面1aの間で密着性が向上する。
架橋剤としては、例えば、日本触媒社製のWS−300、WS−500、WS−700等が挙げられる。
架橋剤の分子量は、1000以上であることが好ましく、5000以上であることがより好ましい。
架橋剤の分子量が1000以上であれば、架橋剤が長くなり、多くの架橋点を広い範囲で形成することができるため、セルロース繊維同士、またはセルロース繊維と紙基材1の一方の面1aの間で密着性が向上する。
この塗工液の調製工程では、セルロース繊維を含む分散液と、上述の水溶性高分子を含む水溶液とを混合して、塗工液を調製することが好ましい。
セルロース繊維を含む分散液と、水溶性高分子を含む水溶液とを混合する場合、上述の通り、セルロース繊維(A)と、水溶性高分子(B)との質量比((A)/(B))が、50/50〜99/1であることが好ましい。
次に、上述の塗工液の調製工程で得られた塗工液を、紙基材1の一方の面1aに塗布して、紙基材1の一方の面1aにその塗工液からなる塗膜を形成する(塗膜の形成工程)。
紙基材1の一方の面1aに、塗工液を塗布する方法としては、特に限定されず、公知の塗工方法を用いることができる。塗工方法としては、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、ディップコーター等の塗工装置を用いた方法が挙げられる。
次に、上述の塗工液の調製工程で得られた塗膜を乾燥して、バリア層2を形成する(バリア層の形成工程)。
これにより、紙基材1と、紙基材1の一方の面1aに形成されたセルロース繊維を含むバリア層2と、を有するバリア紙10を得る。
紙基材1の一方の面1aに塗工した塗膜の乾燥方法としては、自然乾燥、送風乾燥、熱風乾燥、UV乾燥、熱ロール乾燥、赤外線照射等が挙げられる。
乾燥温度は、100℃〜180℃であることが好ましい。乾燥温度が100℃以上であれば、セルロース繊維同士、またはセルロース繊維と紙基材1の一方の面1aの架橋点が多くなり、バリア層2の強度、セルロース繊維同士、またはセルロース繊維と紙基材1の一方の面1aの間で密着性が向上する。また、塗膜内の水分が抜けるため、セルロース同士の水素結合が増えて、バリア層2の凝集力が高くなり、耐屈曲性が向上する。一方、乾燥温度が180℃以下であれば、バリア層2が熱により劣化して変色することを防止できる。
本実施形態に係るバリア紙の製造方法によれば、セルロース繊維と、オキサゾリン基を2つ以上有する架橋剤とを含む塗工液を用いてバリア層2を形成するため、バリア層2に含まれるセルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋し、バリア層2と紙基材1、および、バリア層2とバリア層2上に形成される樹脂層との密着性を向上することができる。
「紙カップ」
図2は、本発明の実施形態に係るシート材を模式的に示す断面図である。図3は、本発明の実施形態に係る紙カップを模式的に示す斜視図である。
本実施形態に係る紙カップは、本実施形態のバリア紙10からなり、バリア層2が内面側に配置されたものである。
本実施形態に係る紙カップ200は、本実施形態のバリア紙10からなり、バリア層2が内面側に配置されているため、ガスバリア性および耐屈曲性に優れている。
本実施形態に係る紙カップ200は、本実施形態のバリア紙10に対し樹脂からなる層(以下「樹脂層」と言う。)20を積層しシート材100としたものから成型することができる。図2に示すように、樹脂層20は、バリア紙10のバリア層2上および紙基材1上に形成する。
樹脂層20の材料としては、特に限定されず、ポリオレフィン系、エポキシ系、ウレタン系、イソシアネート系、ポリエステル系、植物由来材料(バイオプラ)等公知の材料を用いることができる。
樹脂層20の材料としては、ヒートシール可能な樹脂を用いることもできる。ヒートシール可能な樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂等から選択可能であるが、作業性、加工適性、経済性等の面から直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が好ましい。
また、樹脂層20の厚みは、10μm以上50μmであることが好ましい。
樹脂層20は、通常、包装材料を製造する方法で形成することができ、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、サーマルラミネーション法、溶融押し出しラミネーション法等の方法で形成することができる。
バリア層2上に樹脂層20を形成する際には、密着性改善のため、予めバリア層2に、コロナ処理、オゾン処理、プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品を用いた酸化処理等公知の表面処理を施してもよい。あるいは、バリア層2と樹脂層20の間に、プライマーコート層、アンカーコート層、接着剤層等を任意に形成してもよい。 さらに、必要に応じて、印刷層、帯電防止層等を積層したりすることができる。
紙カップ200を作製するには、まず、シート材100より、抜き型により打ち抜いた胴材と、同様に積層体から作成した底部材とをカップ成形機によってカップ形状に成型する。
次に、別に作製した蓋材を剥離可能な様にシールし密閉することにより、紙カップ200が得られる。
ここで、胴材、底部材、蓋材の全てが本実施形態のバリア紙である必要はなく、必要に応じて異なるシート材を用いてもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。また、各部の具体的構成や材質等は上述の実施形態に例示したものに限られるものではなく適宜変更可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[セルロース繊維を含む分散液の調製方法1(調製方法1)
漂白クラフトパルプ10gを水500mL中に12時間静置し、漂白クラフトパルプを膨潤させた。
この膨潤した漂白クラフトパルプを含む水を20℃に温度調整し、その水に、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペジニルオキシラジカル0.1gと、臭化ナトリウム1gとを添加し、パルプ懸濁液を調製した。
さらに、パルプ懸濁液を攪拌しながら、ここにセルロース質量当たり10mmol/gの次亜塩素酸ナトリウムを添加した。
このとき、パルプ懸濁液に約1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、パルプ懸濁液のpHを約10.5に保持した。
続いて、240分間酸化反応を行った後、パルプ懸濁液をろ過し、回収物を十分に水洗して、パルプを得た。
得られたパルプにイオン交換水を加えて、固形分濃度が1質量%となるように調整し、高速回転ミキサーを用いて約60分間攪拌し、透明なセルロース繊維を含む分散液1を得た。
[評価1]
分散液に含まれるセルロース繊維の平均繊維径を、以下に示す方法で測定した。
セルロース繊維の平均繊維径の測定は、上述のセルロース繊維を含む分散液を、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD−7000H、島津製作所社製)を用いて測定した。
その結果、セルロース繊維の平均繊維径は2.85nmであった。
[評価2]
分散液に含まれるセルロース繊維のカルボキシ基量を、以下に示す方法で測定した。
絶乾質量換算で0.2gの湿潤酸化セルロースをビーカーに量りとり、蒸留水を加えて60gとした。0.1mol/LのNaCl水溶液を0.5mL加え、0.5mol/Lの塩酸でpHを3とした後、0.5mol/LのNaOH水溶液を滴下して伝導度測定を行った。伝導度測定はpHが11程度になるまで続けた。
弱酸の中和段階に相当する部分がカルボキシ基量となるため、得られた伝導度曲線からNaOHの添加量を読み取ると、カルボキシ基量は1.6mmol/gであった。
[セルロース繊維を含む分散液の調製方法2(調製方法2)
漂白クラフトパルプ50gを水350mLに懸濁させ、漂白クラフトパルプを膨潤させた。
この膨潤した漂白クラフトパルプのグルコースユニット当たり70gの水酸化ナトリウムを混合し、30℃に温度調整し、1時間マーセル化処理を行った。
続いて、70℃まで昇温し、モノクロロ酢酸ナトリウムを90g添加し、1時間反応を行った。
反応後のパルプを中和、洗浄した後、パルプにイオン交換水を加えて、アニオン化パルプの固形分濃度が1質量%となるように調整し、高速回転ミキサーを用いて約60分間攪拌し、透明なセルロース繊維を含む分散液2を得た。
得られた分散液に含まれるセルロース繊維の平均繊維径を、評価1と同様に測定した結果、3.55nmであった。
得られた分散液に含まれるセルロース繊維のカルボキシ基量を、評価2と同様に測定した結果、0.21mmol/gであった。
[セルロース繊維を含む分散液の調製方法3(調製方法3)
漂白クラフトパルプ10gを水500gに懸濁させ、漂白クラフトパルプを膨潤させた。
この膨潤した漂白クラフトパルプを含む水に、水酸化ナトリウム25gを添加し、5%NaOH水溶液を調製し、25℃で24時間静置し、パルプ懸濁液を調製した。
続いて、このパルプ懸濁液にイオン交換水を加えて、固形分濃度が1質量%となるように調整した。
続いて、この懸濁液を石臼式磨砕機(商品名:スーパーマスコロイダー MK CA 6−2、増幸産業社製)に入れ、砥石により10回処理を繰り返すことにより、白色クリーム状のセルロース繊維を含む分散液3を得た。
得られた分散液に含まれるセルロース繊維の平均繊維径を、評価1と同様に測定した結果、100nmであった。
[ポリビニルアルコール水溶液の調製方法]
市販のポリビニルアルコール(商品名:PVA−124、クラレ社製)5gをビーカーに量りとり、純水を加えて500gとした。これを100℃に加熱しながら攪拌し、純水にポリビニルアルコールを溶解させて、ポリビニルアルコールの1質量%水溶液を調製した。
[カルボキシメチルセルロース水溶液の調製方法]
市販のカルボキシメチルセルロース(商品名:F10LC、日本製紙社製)5gをビーカーに量りとり、純水を加えて500gとした。これを100℃に加熱しながら攪拌し、純水にカルボキシメチルセルロースを溶解させて、カルボキシメチルセルロースの1質量%水溶液を調製した。
[架橋剤を含む塗工液の調製方法]
セルロース繊維を含む分散液1〜3のいずれかを100g採取し、水溶性高分子水溶液として、上記ポリビニルアルコールまたは、カルボキシメチルセルロースの水溶液を100g加えた。
必要に応じて1Nの希塩酸を加えてpHを調整し、スターラーで30分攪拌した。
十分に混合した後、架橋剤を1質量%含む水溶液をセルロース繊維の固形分100質量部に対して10質量部加え、セルロース繊維と架橋剤を含む塗工液を調製した。
[実施例1〜3のバリア紙の作製]
耐酸紙(商品名:PC−CUP、坪量280g/m、日本製紙社製)基材上に、上述のように調製した塗工液をバーコート法により塗工して、乾燥後の厚みが1.0μmとなるように塗膜を形成した後、その塗膜を150℃にて10分間乾燥させて、耐酸紙基材上にバリア層が形成されたバリア紙を得た。
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールを用いた。
架橋剤としては、日本触媒社製のエポクロスWS500を用いた。
塗工液のpHを4.7に調整した。
続いて、押し出しラミネーション法により、バリア紙の両面にヒートシール層を貼り合わせた。
ヒートシール層の材料としては、日本ポリエチレン社製のポリエチレンLC600Aを用いた。
[実施例4〜6のバリア紙の作製]
水溶性高分子として、カルボキシメチルセルロースを用いたこと以外は実施例1〜3と同様にして、バリア紙を作製した。
[比較例1〜3のバリア紙の作製]
耐酸紙(商品名:PC−CUP、坪量280g/m、日本製紙社製)基材上に、セルロース繊維を含む分散液1〜3をバーコート法により塗工して、乾燥後の厚みが1.0μmとなるように塗膜を形成した後、その塗膜を150℃にて10分間乾燥させて、耐酸紙基材上にバリア層が形成されたバリア紙を得た。
続いて、押し出しラミネーション法により、バリア紙の両面にヒートシール層を貼り合わせた。
ヒートシール層の材料としては、日本ポリエチレン社製のポリエチレンLC600Aを用いた。
[評価3]
実施例1〜6と比較例1〜3で得られたバリア紙の性能を、下記の方法に従って評価した。
[密着強度の測定]
実施例1〜6と比較例1〜3のバリア紙を、幅15mm×長さ10cmの短冊状に切り抜き、試験片とした。
この試験片について、JIS−K−7127に準拠して、引張り速度300mm/minでT字剥離を行って、紙基材とヒートシール層の間の密着強度(N/15mm)を測定した。
また、バリア紙を短冊状に切り抜いた後、純水中に24時間浸漬したサンプルを作製し、同様の密着強度の評価を行った。
結果を表1に示す。
[剥離面の分析]
密着強度の評価を行った後のサンプルについて、セルロース繊維のカルボキシ基と紙基材を、o−トルイジンブルーの1%希釈液を用いて染色した。この希釈液により、セルロース繊維のカルボキシ基を紫色、紙基材を青に染色した。
染色後のサンプルを目視により観察し、サンプルのどの部分で剥離しているかを確認した。
[酸素透過度(等圧法)の測定]
実施例1〜6と比較例1〜3で得られたバリア紙について、水に浸漬する前後の酸素透過度(cc/m・day)を、下記の方法に従って測定した。
酸素透過度測定装置MOCON(商品名:OX−TRAN2/21、モダンコントロール社製)を用いて、30℃、40%RHの雰囲気下におけるバリア紙の酸素透過度を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2017190541
表1の結果から、実施例1〜6の架橋剤を添加したバリア層を有するバリア紙は、酸素バリア性は多少悪化するものの、密着性が改善されることが分かった。また、実施例1〜6のバリア紙は、水に浸漬し、端面から浸み込みがある場合でも、一定の密着強度を維持できることが分かった。また、密着強度の評価後、剥離面を観察したところ、実施例1〜6のバリア紙では、紙基材が破壊されていた。
一方、比較例1〜3の架橋剤を添加していないバリア層を有するバリア紙は、水に浸漬前には紙基材とバリア層の界面、水に浸漬後にはバリア層とヒートシール層の界面で剥離していることが分かった。
以上の結果より、バリア層に架橋剤を添加することによって、紙基材とバリア層の密着性、およびバリア層とヒートシール層の密着性が向上することが分かった。また、バリア層に架橋剤を添加することによって、水に浸漬しても、紙基材とバリア層、およびバリア層とヒートシール層の密着強度の低下が小さいことが分かった。従って、バリア層に架橋剤を添加したバリア紙を使用して紙カップなどの包装容器とした場合、十分な強度を持ち、実用に耐え得ることが分かった。
本発明のバリア紙は、ガスバリア性および耐屈曲性に優れているため、食品やトイレタリー製品、薬品、医療品、電子部材などの容器や包材などの様々な分野へ応用することができる。
1・・・紙基材
2・・・バリア層
10・・・バリア紙
20・・・樹脂層
100・・・シート材
200・・・紙カップ

Claims (7)

  1. 紙基材と、前記紙基材上に形成されたセルロース繊維を含むバリア層と、を有し、
    前記セルロース繊維が、オキサゾリン基を介して架橋していることを特徴とするバリア紙。
  2. 前記バリア層の塗工量は、乾燥質量で0.2g/m以上30.0g/m以下であることを特徴とする請求項1に記載のバリア紙。
  3. 前記セルロース繊維の繊維幅は1nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のバリア紙。
  4. 前記バリア層は、水溶性高分子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア紙。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のバリア紙からなり、
    前記バリア層が内面側に配置されたことを特徴とする紙カップ。
  6. 紙基材上に、セルロース繊維と、オキサゾリン基を2つ以上有する架橋剤とを含む塗工液を塗工して塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜を乾燥する工程と、を有することを特徴とするバリア紙の製造方法。
  7. 前記架橋剤の分子量は、1000以上であることを特徴とする請求項6に記載のバリア紙の製造方法。
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