JP6240600B2 - ヒト化免疫モノクローナル抗体の変異体 - Google Patents

ヒト化免疫モノクローナル抗体の変異体 Download PDF

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Description

本発明は、免疫療法の分野に関し、より具体的には、様々な適応の治療法、特に、ガン及び免疫不全疾患の治療のために有用なヒト化モノクローナル抗体に関する。
近年の、特にT細胞応答レベルにおける免疫制御の分子及び細胞基盤に関する知見が急速に増加したことにより、抗腫瘍ワクチンの開発を含む免疫療法アプローチが新たに増えている。特定のモノクローナル抗体は、T細胞の表面上の決定子に結合する能力、及び、これらの細胞の増殖、活性化、成熟又は分化を誘導する能力を含む、免疫調整活性を有することが示されている。
BAT(mBAT−1又はBAT−1とも呼ばれる)は、様々な種類の腫瘍に対して、抗腫瘍効果及び免疫刺激効果を呈することが示されたバーキットリンパ腫細胞株(Daudi)の膜標品に対して生成されたマウスモノクローナル抗体である(Hardyら、2001、Int、J.Oncol.19:897)。このモノクローナル抗体は、最初に、Hardyらによる米国特許第5,987,862号に開示された。BAT−1は、CNCM寄託番号l−1397を有するハイブリドーマ細胞株により分泌される。マウスBATの免疫調節効果は、in vitroでも試験した。マウスBATは、CD4+T細胞を活性化し、これらの細胞からIFN−γの分泌を誘導する(Hardyら、2000,Int.Immunol.12:1623及びQuaglino E.ら、2005,Vaccine 9:23(25):3280−7)。更に、BATは、T細胞の増殖を誘発し、それらの細胞溶解活性を増大させることが見出された(Hardy,B.ら、1997,Hum.Antibodies,8:95)。
マウスBATのポリヌクレオチド及びアミノ酸配列は、Hardyらによる国際公開第00/58,363号及び米国特許第7,895,715号に開示されている。
マウスBATに基づく多数のヒト化モノクローナル抗体(mAbs)は、米国特許第7,332,582号に開示されており、その内容は参照により本明細書中に組み込まれる。米国特許第7,332,582号の特定の実施形態において、ヒト化モノクローナル抗体は、配列番号1〜4(それぞれ、BATRK、BATRK、BATRK及びBATRKと表記される)から選択される軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9(それぞれ、BATRH、BATRH、BATRH、BATRH及びBATRHと表記される)から選択される重鎖を含む。軽鎖及び重鎖抗体変異体のアミノ酸配列を本明細書中の以下の、表1中に示す。前記可変領域中において異なる残基は、灰色の背景で描かれている(軽鎖領域の2、30、69、77、97及び98位置、及び重鎖の35、69、70及び71位置)。
米国特許第7,332,582号によると、ヒト化モノクローナルBAT抗体は、親マウスBAT抗体により誘発される抗腫瘍抗体よりも、大きな抗腫瘍抗体を誘発するように見える。試験を行った様々なモデルシステムの中でも、BATの抗腫瘍活性は、SCID(重賞複合免疫不全症)マウス、NK細胞が欠損しているベージュマウス、及びT細胞が欠損しているヌードマウスで試験を行った(Hardy,B.,1997,Proc.Natl.Acad.Sci.USA94:5756)。全てのマウスは、その後肺に腫瘍が発生したマウスB16メラノーマ細胞を、静脈内注射した。BAT抗体は、マウス又はヒトのリンパ球のいずれかを移植した、SCIDマウスにおいてのみ抗腫瘍効果を発現した。この活性は、野生型マウスにおけるBAT抗体の抗腫瘍活性と比較してより低い効果ではあったが、胸腺欠損ヌードマウス及びベージュマウスのBATにおいて、抗体は抗腫瘍活性を発現した。
BAT抗体は、有益な方法で免疫応答を調節するために、腫瘍細胞自体を標的とするのではなくむしろ、被験体又は患者の免疫機能細胞を標的とすることが予期されていることを心に留めておくべきである。
Bergerら(2008)は、進行した血液悪性腫瘍の患者へのmBAT−1に基づくヒト化モノクローナル抗体CT−011の投与と、関連する薬物動体とを開示している(Bergerら、Clin.Cancer Res.2008;14(10)、2008年5月15日)。
国際公開第09/101611号は、mBAT−1と命名されたマウスモノクローナル抗体に由来するCDR領域を含む、ヒト化モノクローナル抗体を投与することを含み、腫瘍を有する対象の生存率を向上し、哺乳動物における腫瘍の再発に対する防御を誘導するための、少なくとも一つの化学療法剤と組み合わせた方法に関する。
少なくとも一つの部位特異的アミノ酸改質を含む、ヒト化mBAT−1モノクローナル抗体の使用は、ガン及び免疫不全関連疾患及び障害の治療における、様々な適応症の治療のために有利であることは、背景技術において全く教示も示唆もされていない。
本発明は、既知のヒト化モノクローナル抗体hBAT−1と比較して、アミノ酸置換及び欠損を含むがそれらに限定されない部位特異的アミノ酸改質を有する、突然変異したヒト化モノクローナル抗体又は該抗体の断片を提供する。本発明は更に、改質された抗体又は該抗体の断片を含む医薬組成物、並びに、ガン及び免疫不全疾患の治療のためのその使用を提供する。一部の実施形態において、本発明の改質された抗体は、hBAT−1活性を保持し、Bリンパ芽球腫細胞を結合し、末梢血リンパ球の増殖及び活性化を誘発する。
本発明の抗体は、本明細書に詳細に後述するように、例えば、hBAT−1抗体変異体の少なくとも一つのアミノ酸の特異的改質によって強化された生物活性及び安定性及び/又は低減された免疫原性などの、優れた特徴を示す。
表1 既知のhBAT−1軽鎖及び重鎖の可変領域及び定常領域
Figure 0006240600
Figure 0006240600
Figure 0006240600
表1は、hBAT−1抗体変異体の軽鎖及び重鎖の可変領域及び定常領域のアミノ酸配列のリストを示す。一部の実施形態において本発明の抗体を生成するために置換される少なくとも一つのアミノ酸を太字で示す。特定の実施形態において、少なくとも一つのアミノ酸は、配列番号1の位置5、20、71、75、76、93及び97のアミノ酸、配列番号5の位置54、55及び107のアミノ酸、配列番号11の位置157、158、169、170のアミノ酸、及び、配列番号13の位置120、124、159、160、203、204、221、222、225、252、270、271、280、281、297、298、315、316、384、385、399、400、401、402、434、435、447及び428のアミノ酸から成る群から選択される。
一態様によると、本発明は、配列番号1、2、3及び4から成る群から選択される軽鎖可変領域、並びに、配列番号5、6、7、8及び9から成る群から選択される重鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体又はその抗原結合断片は、軽鎖可変領域のPhe97及びPhe93のAla、Leu又はValへの置換、又は重鎖可変領域のTrp107のAla、Leu、Val又はTyrへの置換から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸置換を含む。
本発明の一部の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、軽鎖可変領域のPhe97のアミノ酸置換、及び、重鎖可変領域のTrp107のアミノ酸置換を含む。別の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、軽鎖可変領域のPhe93のアミノ酸置換、及び、重鎖可変領域のTrp107のアミノ酸置換を含む。
別の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号14、15、16、17、18、19、20及び21から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。一実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号14に記載されたアミノ酸配列を含む。別の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号15に記載されたアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号29に記載されたアミノ酸配列を含む。更に別の特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号30に記載されたアミノ酸配列を含む。
別の実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号24、25、26、27及び28から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号24に記載されたアミノ酸配列を含む。更に別の特定の実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号31に記載のアミノ酸配列を含む。
更に別の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、更に、軽鎖可変領域のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、並びに、重鎖可変領域のAsp54及びSer55から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸置換を含む。
別の態様によれば、本発明は、配列番号1、2、3及び4から成る群から選択される軽鎖可変領域、並びに、配列番号5、6、7、8及び9から成る群から選択される重鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体又はその抗原結合断片は、軽鎖可変領域のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97、並びに、重鎖可変領域のAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の一部の実施形態によれば、アミノ酸改質は、アミノ酸置換である。一実施形態によれば、アミノ酸置換は、保存的置換である。別の実施形態によれば、アミノ酸置換は非保存的置換である。別の実施形態によれば、アミノ酸改質はアミノ酸欠失である。一部の実施形態によれば、本発明の改質された抗体は、一つの残基のアミノ酸置換及び別の残基のアミノ酸欠失などの、アミノ酸改質の組み合わせを含む。別の実施形態によれば、改質された抗体は、少なくとも一つのアミノ酸置換、及び、少なくとも一つのアミノ酸欠失を含む。
本発明の各種実施形態によれば、改質された抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域の組み合わせを含み、前記組み合わせは、配列番号5/配列番号1、配列番号6/配列番号2、配列番号7/配列番号2、配列番号7/配列番号3、配列番号8/配列番号3、及び配列番号7/配列番号1から成る群から選択される。本発明の特定の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号5/配列番号1に相当する可変領域の組み合わせを含む。重鎖及び軽鎖可変領域の組み合わせは、一実施形態において、軽鎖可変領域のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97、並びに、重鎖可変領域のAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。別の実施形態において、重鎖及び軽鎖可変領域の組み合わせは、軽鎖可変領域のPhe93及びPhe97、並びに、重鎖可変領域のTrp107から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の別の実施形態によれば、抗体は、配列番号10中に記載された軽鎖定常領域を含む。更に別の実施形態によれば、抗体は、配列番号10のAsn51、Ser52、Asp63及びSer64から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む、改質された軽鎖定常領域を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の別の実施形態によれば、抗体は、配列番号11中に記載された軽鎖を含む。更に別の実施形態によれば、抗体は、配列番号11のAsn157、Ser158、Asp169及びSer170から成る群から選択される位置で、アミノ酸改質を含む、配列番号11中に記載された改質された軽鎖を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の別の実施形態によれば、抗体は、配列番号12中に記載された重鎖定常領域を含む。更に別の実施形態によれば、抗体は、配列番号12のThr3、Ser7、Asn42、Ser43、Asn86、His87、Asp104、Lys105、Thr108、Met135、Asp153、Pro154、Asp163、Gly164、Asn180、Ser181、Asn198、Gly199、Asn267、Gly268、Asp282、Ser283、Asp284、Ser285、Asn317、His318、Lys330及びMet311から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む、改質された重鎖定常領域を含む。
本発明の別の実施形態によれば、抗体は、配列番号13中に記載された重鎖を含む。更に別の実施形態によれば、抗体は、配列番号13のThr120、Ser124、Asn159、Ser160、Asn203、His204、Asp221、Lys222、Thr225、Met252、Asp270、Pro271、Asp280、Gly281、Asn297、Ser298、Asn315、Gly316、Asn384、Gly385、Asp399、Ser400、Asp401、Ser402、Asn434、His435、Lys447及びMet428から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む、配列番号13中に記載された重鎖を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の態様によれば、本発明は、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体は、配列番号1、2、3及び4から成る群から選択される軽鎖可変領域並びに/又は、配列番号5、6、7、8及び9から成る群から選択される重鎖可変領域又は、それらと少なくとも85%同一であるアミノ酸配列から成る群から選択される、軽鎖可変領域を含み、前記抗体は、以下から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。
(i)配列番号1〜4のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域の、Thr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97
(ii)配列番号5〜9のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域の、Asp54、Ser55及びTrp107
(iii)配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖定常領域の、Asn51、Ser52、Asp63及びSer64
(iv)配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖定常領域の、Thr3、Ser7、Asn42、Ser43、Asn86、His87、Asp104、Lys105、Thr108、Met135、Asp153、Pro154、Asp163、Gly164、Asn180、Ser181、Asn198、Gly199、Asn267、Gly268、Asp282、Ser283、Asp284、Ser285、Asn317、His318、Lys330及びMet311
本発明の別の実施形態において、抗体は、配列番号1、2、3及び4から成る群から選択される軽鎖可変領域、又は、配列番号5、6、7、8及び9から成る群から選択される重鎖可変領域、又は、それらと少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は99%同一であるアミノ酸配列を含み、ここで、可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の各種実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、少なくとも二つのアミノ酸改質、少なくとも三つのアミノ酸改質、少なくとも四つのアミノ酸改質又は少なくとも五つのアミノ酸改質を含むがそれらに限定されない、改質されたアミノ酸の組み合わせを含み、ここで、可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1〜4のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質、並びに、配列番号5〜9のAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号1、2、3、4又は11の内の任意の一つのThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される少なくとも一つのアミノ酸改質を有する。更に別の実施形態によれば、重鎖可変領域は、配列番号5、6、7、8、9又は13の内の任意の一つのAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される一つの改質されたアミノ酸を有する。
特定の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号1、4又は11の内の任意の一つのCys71の位置に存在する。別の実施形態において、Cys71は、Ser、Val、Gly、Thr、Ile、Leu及びAlaから成る群から選択されるアミノ酸で置換されている。いかなる理論にも作用機序にも拘束されることを望まないが、前記Cys残基の置換は、望ましくないジスルフィド結合のリスクを低減する。
いかなる理論にも作用機序にも拘束されることを望まないが、Asn−Ser、Asp−Ser、Asn−His又はAsn−Glyのアミノ酸対の内の一つのアミノ酸又は療法のアミノ酸は、それによって本発明の抗体の溶解度を増加させる脱アミド化のリスクを低減する。特定の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号1、2、3、4又は11の内の任意の一つのAsn75、Ser76から成る群から選択される位置で存在する。別の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号10のAsn157、Ser158から成る群から選択される位置で存在する。別の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号11のAsn159、Ser160、Asn297、Ser298から成る群から選択される位置で存在する。
一実施形態において、アミノ酸対Asn−Serは、Ser−Asnで置換されている。別の実施形態において、アミノ酸対Asn−Serは、Asp−Ser、Asn−His又はAsn−Gly以外のアミノ酸対で置換されている。特定の実施形態において、Asnは、Ala、Val、Ser、Leu、Gly、Glu又はSerから選択される任意のアミノ酸で置換されている。別の特定の実施形態において、Asnは、Gln又はAsp以外の任意のアミノ酸で置換されている。特定の実施形態において、Serは、Ala、Val、Leu、Gly、Ile、Thr又はAsnから選択される任意のアミノ酸で置換されている。更に別の特定の実施形態において、Serは、Ala、Val、Leu、Gly、Ile又はAsnから選択される任意のアミノ酸で置換されている。別の特定の実施形態において、Serは、Gly以外の任意のアミノ酸で置換されている。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号5、6、7、8、9又は13の内の任意の一つのAsp54、Ser55から成る群から選択される位置で存在する。
一実施形態において、アミノ酸対Asp−Serは、Ser−Aspで置換されている。別の実施形態において、アミノ酸対Asp−Serは、Asn−Ser、Asn−His又はAsn−Gly以外の任意のアミノ酸対で置換されている。特定の実施形態において、Aspは、Ala、Val、Ser、Leu、Gly又はSerから選択される任意のアミノ酸で置換されている。別の特定の実施形態において、Aspは、Glu又はAsn以外の任意のアミノ酸で置換されている。特定の実施形態において、Serは、Ala、Val、Leu、Ile、Gly又はAsnから選択される任意のアミノ酸で置換されている。別の特定の実施形態において、Serは、Gly以外の任意のアミノ酸で置換されている。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態において、改質は、配列番号11のAsn203及びHis204、Asn315及びGly316、Asn384及びGly385,Asn434及びHis435の残基対から選択される少なくとも一つの残基の置換である。特定の実施形態において、アミノ酸対は、入れ替えられる(例えば、His−Asnで置換されたAsn−His、Gly−Asnで置換されたAsn−Gly)。別の実施形態において、アミノ酸対Asn−Hisは、Asn−Ser、Asp−Ser又はAsn−Gly以外の任意のアミノ酸対で置換されている。別の実施形態において、アミノ酸対Asn−Glyは、Asn−Ser、Asp−Ser又はAsn−His以外の任意のアミノ酸対で置換されている。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態において、アミノ酸改質は、軽鎖可変領域のThr5、Thr20から選択される位置に存在する。別の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号12に記載された重鎖定常領域のThr3、Ser7及びThr108から成る群から選択される位置に存在する。更に別の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号13に記載の重鎖のThr120、Ser124、Thr225から成る群から選択される位置に存在する。別の実施形態において、トレオニン残基は、セリン以外の任意のアミノ酸で置換されている。別の実施形態において、セリン残基は、トレオニン以外の任意のアミノ酸で置換されている。特定の実施形態において、トレオニン及び/又はセチン残基は、アラニン残基で置換されている。いかなる理論にも作用機序にも拘束されることを望まないが、前記スレオニン又はセリン残基の置換は、望ましくないO−結合型グリコシル化のリスクを低減する。
いかなる理論にも作用機序にも拘束されることを望まないが、以Asp−Ser、Asp−Lys、Asp−Glyのアミノ酸対の一つのアミノ酸又は両方のアミノ酸は、アスパラギン酸の異性化のリスクを低減し、それによって分解のリスクを予防又は低減する。特定の実施形態において、アミノ酸改質は、配列番号10のAsp63−Ser64、配列番号11のAsp169−Ser170、配列番号12のAsp104−Lys105、Asp163−Gly164、Asp282−Ser283、Asp285、Ser286、及び、配列番号13のAsp221−Lys222、Asp280−Gly281、Asp339−Ser400、Asp401、Ser402から成る群から選択される位置に存在する。特定の実施形態において、アミノ酸対は、交換されている(例えば、Ser−Aspで置換されたAsp−Ser)。別の実施形態において、アミノ酸対は、Asp−Ser、Asp−Lys又はAsp−Gly以外の任意のアミノ酸対で置換されている。一実施形態において、Aspは、Gluで置換されている。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
各種実施形態によれば、本発明の抗体又はその抗原結合断片は、mBAT−1と同様の、又はより大きい抗腫瘍活性を有する。別の実施形態によれば、前記抗体又はその抗原結合断片は、hBAT−1と同様の又はより大きい抗腫瘍活性を有する。別の実施形態によれば、前記抗体又は該抗体の断片に結合する高原は、hBATと比較して、強化された安定性を有する。
各種実施形態によれば、ヒト化抗体の断片は、Fv、F(ab’)、F(ab’)2及び単鎖抗体から成る群から選択される。
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を提供する。
更に別の実施形態によれば、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターが提供される。特定の実施形態によれば、全体ヒト化抗体、軽鎖可変領域、重鎖可変領域、可変領域の両方の鎖から成る群から選択される、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターが提供される。
別の態様によれば、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを含む宿主細胞が提供される。
別の態様によれば、活性成分として、本発明の抗体又はその抗原結合断片、及び、医薬的に許容可能な担体、希釈剤又は安定化剤を含む医薬組成物が提供される。
別の実施形態によれば、活性成分として、本発明の担体を含む医薬組成物は、ガンの治療のために使用される。別の実施形態によれば、医薬組成物は、以下の、対象における一次又は二次腫瘍の検出又は、ガンを発症する高いリスクを有する対象の予防的治療としてのいずれかにおいて、投与することができる。一部の実施形態によれば、本発明の抗体は、様々な腫瘍における抗腫瘍効果を誘発する。
別の態様によれば、本発明は、活性成分として本発明の抗体、及び、その抗原結合断片を含む有効量の医薬組成物を対象へ投与することを含む、それを必要とする被験者における疾患又は障害を治療するための方法を提供する。一部の実施形態において、疾患又は障害はガンである。一部の実施形態において、疾患又は障害は、免疫不全に関連する疾患又は障害である。
一実施形態において、対象は、固体腫瘍又は非固体腫瘍から選択される腫瘍を有する。一部の実施形態において、腫瘍は固体腫瘍である。一部の実施形態において、腫瘍は非固体腫瘍である。一部の実施形態において、非固体腫瘍は、血液悪性腫瘍である。
特定の実施形態において、ガンは、結腸直腸ガン、非小細胞肺ガン(NSCLC)、小細胞肺ガン(SCLC)、乳ガン、黒色腫、卵巣ガン、子宮頚ガン、膵臓ガン、頭部及び頸部ガン、消化器ガン、食道ガン、肝細胞ガン、多発性骨髄腫、腎細胞ガン、前立腺腫瘍、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病、マントル細胞リンパ腫、カポジ肉腫、扁平上皮ガン、基底細胞ガン、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、及び慢性リンパ性白血病(CLL)から成る群から選択される。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
特定の実施形態によれば、ガンは、結腸直腸ガン、黒色腫、膵臓ガン、頭部及び頸部ガン、食道ガン、多発性骨髄腫、腎細胞ガン、非ホジキンリンパ腫及びホジキン病から成る群から選択される。
各種実施形態によれば、対象は非ヒト哺乳類である。様々な好ましい実施形態によれば、対象はヒトである。
追加の態様において、本発明は、腫瘍の知慮において使用するための抗体又はその抗原結合断片を提供する。別の実施形態において、本発明は、配列番号1〜4から構成される群から選択される軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9から成る群から選択される重鎖可変領域を含む抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体又はその抗原結合断片は、腫瘍の治療において使用するために、軽鎖可変領域のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97、並びに、重鎖可変領域のAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。
追加の態様において、本発明は、腫瘍を治療するための薬剤を調製するための、本発明の抗体又はその抗原結合断片を提供する。別の実施形態において、本発明は、配列番号1〜4から成る群から選択される軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9から成る群から選択される重鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体又はその抗原結合断片は、例えば、腫瘍の治療のための薬剤の調製のために、軽鎖可変領域のThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97、並びに、重鎖可変領域のAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で、少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は、軽鎖可変領域のPhe97及び重鎖可変領域のTrp107位置で、アラニン置換を含む、ヒト化モノクローナル抗体BAT−1(CT−011と表記される)及びCT−011二重変異体を用いてインキュベーションした後の、CD4+Tリンパ球生存率を示すグラフである。
本発明は、ガン及び免疫疾患を含むがそれらに限定されない、様々な適応症の治療のための、前記抗体及びその使用を含む、ヒト化モノクローナル抗体、医薬組成物を提供する。特に、本発明は、hBAT−1ヒト化モノクローナル免疫調節変異体と比較して、アミノ酸置換などの特定のアミノ酸改質を有する、改質された抗体又は該抗体の断片を提供する。
別の実施形態によれば、配列番号1〜4の内の任意の一つと少なくとも85%同一である軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9の内の任意の一つと少なくとも85%同一である重鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1と比較してThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される少なくとも一つのアミノ酸改質又は、配列番号5と比較してAsp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
本発明の別の実施形態において、抗体は、配列番号1〜4の内の任意の一つと、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%又は少なくとも98%同一である軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9の内の任意の一つに記載の重鎖可変領域を含む。別の実施形態において、抗体は、配列番号5〜9の内の任意の一つと、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%又は少なくとも98%同一である重鎖可変領域、及び、配列番号1〜4の内の任意の一つに記載の軽鎖可変領域を含む。別の実施形態において、抗体は、配列番号1〜4の内の任意の一つと、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%又は少なくとも98%同一である軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9の内の任意の一つと、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%又は少なくとも98%同一である重鎖可変領域を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
「少なくともX%同一である」又は「少なくともX%の同一性を有する」という用語は、配列が最適に整列された場合に、二つの比較される配列において、同一であるアミノ酸残基の割合を指す。従って、例えば、85%のアミノ酸配列同一性は、二つ以上の最適に整列されたポリペプチド配列が同一である、85%のアミノ酸を意味する。
別の実施形態によれば、配列番号1〜4から選択される軽鎖可変領域、及び、配列番号5〜9から選択される重鎖可変領域を含む、抗体又はその抗原結合断片を提供し、前記軽鎖可変領域は、Thr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質を含む、又は、前記重鎖可変領域は、Asp54、Ser55及びTrp107から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
一実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号1(BATRK)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号2(BATRK)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号3(BATRK)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号4(BATRK)に記載のアミノ酸配列を有する。
別の実施形態によれば、抗体又は該抗体の断片は、配列番号1又は配列番号4の内の任意の一つのThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。
別の実施形態によれば、抗体又は該抗体の断片は、配列番号2又は配列番号3の内の任意の一つのThr5、Thr20、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97から成る群から選択される位置で少なくとも一つのアミノ酸改質を含む。可能な形態は、それぞれ、本発明の異なる実施形態を表す。
別の実施形態によれば、重鎖可変領域は、配列番号5(BATRH)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号6(BATRH)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号7(BATRH)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号8(BATRH)に記載のアミノ酸配列を有する。別の実施形態によれば、軽鎖可変領域は、配列番号9(BATRH)に記載のアミノ酸配列を有する。
別の実施形態によれば、本発明の抗体又はその抗原結合断片は、軽鎖可変領域のPhe93又はPhe97から選択される位置でアミノ酸改質を含む。別の実施形態において、軽鎖可変領域(配列番号1〜4の内の任意の一つ)は、Phe93又はPhe97の置換により、Trp及びTyr以外の任意のアミノ酸へ改質される。Phe及び/又はTrpのアミノ酸置換の非限定的な例は、Ala、Leu及びValを含む。特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号14、15、16、17、18、19、20及び21から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。別の特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号14、16、18、20及び22から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。更に別の特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号15、17、19、21及び23から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。追加の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号14に記載のアミノ酸配列を含む。別の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号15に記載のアミノ酸配列を含む。更に別の実施形態において、Phe残基は、Ala残基で置換されている。
別の実施形態において、軽鎖可変領域は、Phe93及びPhe97のAla、Leu又はValへのアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を有する。更に別の実施形態において、軽鎖可変領域は、Phe93及びPhe97のAlaへのアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号23のアミノ酸配列を有する。
本発明の別の実施形態において、重鎖可変領域(配列番号5〜9の内の任意の一つ)は、Trp107の、Phe以外の任意のアミノ酸への置換により改質されている。Trpのアミノ酸置換の非限定的な例は、Ala、Leu、Tyr及びValを含む。特定の実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号24、25、26、27及び28から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む。別の実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号24に記載のアミノ酸配列を含む。更に別の実施形態において、Trp残基は、Ala残基で置換されている。
別の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域のTrp107及び軽鎖可変領域のPhe97から選択される位置に、アミノ酸改質を含む。更に別の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域のTrp107及び、軽鎖可変領域のPhe97のアミノ酸改質を含む。別の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域のTrp107及び、軽鎖可変領域のPhe93から選択される位置にアミノ酸改質を含む。更に別の実施形態によれば、抗体又はその抗原結合断片は、重鎖可変領域のTrp107及び、軽鎖可変領域のPhe93のアミノ酸改質を含む。特定の実施形態において、前記改質は、アラニン残基への置換である。
表2 F93、F97又はW107アミノ酸置換を含む、hBAT−1変異した軽鎖及び重鎖の例示的な可変領域
Figure 0006240600
Figure 0006240600
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を提供する。従って、改質された抗体は、ポリヌクレオチドの発現により生成され、前記ポリヌクレオチドは、全体のヒト化抗体又は、軽鎖可変領域又は、重鎖可変領域又は、ヒト化抗体の両方の鎖の可変領域をコードし得る。更に、ヒト化抗体は、重鎖又は軽鎖をコードするポリヌクレオチドをそれぞれ含む別個のベクターの同時トランスフェクション後の宿主細胞において、又は、軽鎖及び重鎖ポリヌクレオチド配列の療法を含む単一ベクターのトランスフェクションにより、発現し得る。
更に別の実施形態によれば、本発明の改質された抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを提供する。
更に別の実施形態によれば、全体のヒト化抗体、軽鎖可変領域、重鎖可変領域、可変領域の両方の鎖から成る群から選択される、本発明の改質された抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを提供する。
更に別の実施形態によれば、ベクターは、更に、耐性遺伝子、プロモータ、シグナルペプチド、ポリA転写ターミネータ、選択マーカ、ゲノムヒトκ定常領域から成る群から選択される構成要素をコードする少なくとも一つの配列を含む。
更に別の好ましい実施形態によれば、ベクターの構成要素は、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、HCMV前初期プロモータ、ゲノムヒトκ定常領域、マウス免疫グロブリンシグナルペプチド配列、コザック配列、シグナル配列イントロン、BGHポリA転写ターミネータ、Neo/G418選択マーカ、ハムスターdhfr選択マーカから成る群から選択される。
更に別の実施形態によれば、ベクターは、更に、耐性遺伝子、プロモータ、シグナルペプチド、ポリA転写ターミネータ、選択マーカ、ゲノムヒトIg定常領域から成る群から選択される構成要素をコードする少なくとも一つの配列を含む。
更に別の好ましい実施形態によれば、ベクターの構成要素は、アンピリシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、HCMV前初期プロモータ、ゲノムヒトIg定常領域、マウス免疫グロブリシンシグナルペプチド配列、コザック配列、シグナル配列イントロン、BGHポリA転写ターミネータ、Neo/G418選択マーカ、ハムスターdhfr選択マーカから成る群から選択される。
別の態様によれば、保管、伝播、抗体生成及び治療への適用の目的のために、本発明の抗体又は該抗体の断片をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターを含む宿主細胞を提供する。
別の実施形態によれば、宿主細胞は、CHO、CHOdhfr、NSO、NSO/GS、COS、COS7から成る群から選択され得る。
定義
用語「改質された抗体」、「変異した抗体」及び同じような文法的な表現は、例えば、元の既知のヒト化モノクローナル抗体BAT−1免疫グロブリンの配列と比較して、一つ以上のアミノ酸残基の置換又は欠損又は化学的改質による、アミノ酸配列の改質を指す。
「ヒト化モノクローナル抗体hBAT−1」は、米国特許第7,332,582号(参照によりその内容は本明細書中に組み込まれる)に開示された、マウスBAT(mBAT−1)に基づく、多数のヒト化モノクローナル抗体を指す。hBAT−1mAbsは、配列番号1、2、3及び4(それぞれ、BATRK、BATRK、BATRK及びBATRKと示される)から成る群から選択される軽鎖可変領域、並びに、配列番号5、6、7、8及び9(それぞれ、BATRH、BATRH、BATRH、BATRH及びBATRHと示される)から成る群から選択される重鎖可変領域を含む。軽鎖及び重鎖抗体変異体のアミノ酸配列(配列番号1、2、3、4、5、6、7、8及び9)を表1に示す。前記可変領域中で異なる残基は、グレーの背景で描かれている(軽鎖領域の2、30、69、77、97及び98位置、並びに、重鎖の35、69、70及び71位置)。マウスBAT(mBAT−1)のポリヌクレオチド及びアミノ酸配列は、米国特許第7,695,715に開示され、その内容は参照により本明細書中に組み込まれる。hBAT−1抗体の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域の特定の組み合わせは、配列番号5/配列番号1、配列番号6/配列番号2、配列番号7/配列番号2、配列番号7/配列番号3、配列番号8/配列番号3及び配列番号7/配列番号1から成る群から選択される。本発明の特定の実施形態において、変異した抗体は、重鎖及び軽鎖可変領域の上記の特定の組み合わせに基づき、開示したアミノ酸から選択される置換などの少なくとも一つの部位固有の改質を含む。
本明細書で使用される「アミノ酸改質」は、例えば、前記アミノ酸の置換又は欠損又は化学的改質による、アミノ酸の変更を指す。更に、本発明の抗体は、処理又は他の翻訳後改質などの自然のプロセス又は化学的改質技術のいずれかにより、一つ以上のアミノ酸残基において化学的に改質され得る。化学的改質は、アセチル化、アシル化、アミド化、ADP−リボシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、液体又は脂質誘導体の共有結合、メチル化、ミリスチル化、ペグ化、プレニル化、リン酸化、ユビキチン化又は任意の同様のプロセスを含むがそれらに限定されない。
用語「アミノ酸」は、天然に生じるアミノ酸及びアミノ酸類似体を含む非天然に生じるアミノ酸を含むように、その最も広い意味で使用されている。この広い定義を考慮すると、当業者は、本明細書におけるアミノ酸への言及は、例えば、天然に生じるタンパク質(L)−アミノ酸、(D)−アミノ酸、アミノ酸類似体などの化学的に改質されたアミノ酸、ノルロイシンなどの天然に生じる非タンパク質アミノ酸、並びに、アミノ酸の特性であることが当該技術分野で知られている特性を有する化学的に合成された化合物などを含むことを、当業者であれば知っているであろう。本明細書で使用するように、用語「タンパク質新生」は、アミノ酸を、代謝経路を介して細胞内のタンパク質へ組み込むことができることを示している。本発明で使用されるアミノ酸は、市販されている又はルーチンな合成方法により入手することが可能であるアミノ酸である。特定の残基は、ペプチドに組み込むために特別な方法が必要な場合があり、ペプチド配列への連続的な合成アプローチ、多岐にわたる合成アプローチ及び収束性の合成アプローチのいずれかが、本発明において有用である。示唆されない限り、L又はD異性体のいずれかを使用することができる。
当業者に知られているアミノ酸の保存的置換は、本発明の範囲内である。保存的アミノ酸置換は、例えば、脂肪族、芳香族、正に荷電した、負に荷電した、同じ種類の官能基又は側鎖を有する別のアミノ酸を用いて、一つのアミノ酸を置換することを含む。当業者は、コードされた順序での、単一アミノ酸又はアミノ酸の小さな割合を変える、追加する又は削除するペプチド、ポリペプチド又はタンパク質配列への個々の置換、欠失又は付加は、化学的に類似のアミノ酸を用いて、アミノ酸の置換における変化をもたらす「保存的に改質された変異体」である。機能的に類似のアミノ酸を提供する保存的置換表は、当該技術分野において周知である。
以下の六つの群は、それぞれ、互いに保存的置換であるアミノ酸を含む。
1)アラニン(Ala、A)、セリン(Ser、S)、スレオニン(Thr、T)
2)アスパラギン酸(Asp、D)、グルタミン酸(Glu、E)
4)アルギニン(Arg、R)、ヒスチジン(His、H)、リシン(Lys、K)
5)イソロイシン(Ile、I)、ロイシン(Leu、L)、メチオニン(Met、M)、バリン(Val、V)
6)フェニルアラニン(Phe、F)、チロシン(Tyr、Y)、トリプトファン(Trp、W)
一実施形態によれば、アミノ酸置換は保存的置換である。
別の実施形態によれば、アミノ酸置換は非保存的置換である。本明細書で使用する「非保存的置換」は、上述した保存的置換以外の任意のアミノ酸置換である。非保存的置換の非限定的な例は、フェニルアラニン又はトリプトファンのアラニン、ロイシン又はバリンへの置換を含む。
特定の実施形態において、本発明のアミノ酸改変置換(すなわち、本発明の改質した抗体を生成するため)は、米国特許第7,332,582号に記載の置換以外のものである。
用語「抗体」(「免疫グロブリン」とも呼ばれる)は、広い意味で使用され、具体的には、それらが所望の生物学的活性を示す限り、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)及び、抗体断片を包含する。「抗体断片」は、全長抗体の一部、一般的には抗原結合領域又はそれらの可変領域を含む。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFv断片、二重特異性抗体、線状抗体、単鎖抗体分子、及び、抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。
天然に生じる抗体構造の基本単位は、非共有結合関連及びジスルフィド結合の両方により一緒に結合された、二つの同一の軽(L)鎖及び二つの同一の重(H)鎖から成る、約150,000ダルトンのヘテロ4量体糖タンパク質複合体である。それぞれの重鎖及び軽鎖はまた、規則的な間隔の鎖内ジスルフィド架橋を有する。五つのヒト抗体クラス(IgG、IgA、IgM、IgD及びIgE)が存在し、これらのクラスにおいて、様々なサブクラスが、単一の抗体分子中の免疫グロブロリン単位の数、個々の単位のジスルフィド架橋構造、並びに鎖長及び配列の差異に基づいて認識される。抗体のクラス及びサブクラスは、そのアイソタイプである。
重鎖及び軽鎖のアミノ末端領域は、カルボキシ末端領域よりも配列においてより多様であり、従って、可変ドメインと呼ばれる。抗体構造のこの部分は、抗体の抗原結合特異性を付与する。重鎖可変(VH)ドメイン及び軽鎖可変(VL)ドメインは、一緒に、単一抗原結合部位を形成し、従って、基本的な免疫グロブリン単位は、二つの抗原結合部位を有する。特定のアミノ酸残基は、軽鎖及び重鎖可変ドメインの間の境界面を形成すると考えられている(Chothiaら、J.Mol.Biol.186,651−63(1985);Novotny and Haber,(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82 4592−4596)。
重鎖及び軽鎖のカルボキシ末端部分は、定常ドメイン、すなわち、CH1、CH2,CH3、CLを形成する。これらのドメインには、はるかに少ない多様性しか存在しないが、別の生物種由来の違いがあり、更に、同一個体内で、抗体のいくつかの異なるアイソタイプが存在し、それぞれは異なる機能を有する。
用語「フレームワーク領域」又は「FR」は、本明細書で定義する高頻度可変領域のアミノ酸残基以外である、抗体の可変ドメイン中のアミノ酸残基を意味する。本明細書で使用する用語「超可変領域」は、抗原結合の原因である抗体の可変ドメイン中のアミノ酸残基を意味する。超可変領域は、「相補性決定領域」又は「CDR」由来のアミノ酸残基を含む。CDRは、抗原のエピトープへの結合に主に関与している。FR及びCDRの範囲は、性格に定義されている(Kabatら参照、前掲)。
用語「アクセプターヒト免疫グロブリン」は、ヒト化抗体のためのフレームワークを提供するヒト免疫グロブリンを指す。
本明細書で使用するように、用語「ヒト化抗体」は、ヒト抗体、及び、非ヒト(通常はマウス又はラット)免疫グロブリン由来の一つ以上のCDR由来のフレームワーク領域を含む抗体を指す。おそらくCDRを除く、ヒト化免疫グロブリンの部分は、天然のヒト免疫グロブリン配列の対応する部分と実質的に同一である。いくつかの場合において、しかしながら、特定のアミノ酸残基は、例えば、フレームワーク領域において、ヒト化抗体の性能を最適化するように、改質されていてもよい。重要なことに、ヒト化抗体は、CDRを提供するドナー抗体と同じ抗原に結合すると予想されている。更なる詳細については、例えば、英国の医学研究評議会に特定されている、米国特許第5,225,539号を参照されたい。
用語「アクセプターヒト免疫グロブリン由来のフレームワーク領域」及び「アクセプターヒト免疫グロブリンから派生したフレームワーク領域」及び類似の文法的表現は、アクセプターヒト免疫グロブリンと同じアミノ酸配列を有する、フレームワーク領域又はそれらの一部を指すために、本明細書中で交換可能に使用される。
用語「ヒト抗体」は、実際にヒトにおいて生じる遺伝子、又は対立遺伝子、変異体又はそれらの突然変異体によりコードされた抗体を指す。
本発明の改質されたヒト化モノクローナル抗体は、好ましくは、CDR移植を利用する、組み換えDNA技術によって生成される。
用語「哺乳動物」は、犬及び猫などのペット動物;ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギなどの家畜動物;マウス及びラットなどの実験動物;サル、類人猿及びチンパンジーなどの霊長類;並びに、好ましくはヒトを意味する。
本発明の方法
ガン免疫療法は、腫瘍細胞の死滅及び腫瘍の成長の制御を誘導又は強化するための、免疫系の応答を調節することにより向けられ、それを大きな目的としている。このアプローチは、選択的にT細胞上の特異的決定基に結合し、それによって、活性化経路を開始するか又は阻害作用を誘発するかのいずれかである、モノクローナル抗体を含む様々な免疫調節剤の使用を利用する。
別の態様によれば、本発明は、有効成分として本発明の抗体又は該抗体の断片を含む医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象へ投与することを含む、疾患又は障害、特にガンの診断又は治療のための方法を提供する。
全ての種類の腫瘍は、本発明の方法により治療することができる。腫瘍は、固体又は非固体であってもよい。
本発明の組み合わせを用いて治療することができる固体腫瘍のいくつかの例は、ガン腫、肉腫、芽細胞腫又は神経膠腫を含む。そのような腫瘍のいくつかの例は、類上皮腫、頭部及び頸部腫瘍などの扁平上皮腫瘍、結腸直腸腫瘍、前立腺腫瘍、***腫瘍、小細胞及び非小細胞肺腫瘍を含む肺腫瘍、脾臓腫瘍、甲状腺腫瘍、卵巣腫瘍、肝腫瘍、食道腫瘍及び胃の腫瘍を含む。他の例は、カボジ肉腫、中枢神経系腫瘍、神経芽細胞腫、毛細血管血管芽腫、髄膜腫及び脳転移、悪性黒色腫、胃腸及び腎臓ガン及び肉腫、横紋筋肉腫、神経膠芽腫、好ましくは多形性膠芽腫及び平滑筋肉腫を含む。血管化皮膚ガンの例は、扁平上皮ガン、ヒト悪性ケラチノサイトなどの悪性ケラチノサイトの増殖を抑制することにより治療することができる、基底細胞ガン及び皮膚ガンを含む。
非固体腫瘍のいくつかの例は、白血病、多発性骨髄腫及びリンパ腫を含む。白血病のいくつかの例は、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、赤血球白血病又は単球性白血病を含む。リンパ腫のいくつかの例は、ホジキン病、非ホジキン病に関連するリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を含む。
現在好ましい種類の腫瘍は、以下の群から選択される:結腸直腸ガン、非小細胞肺ガン(NSCLC)及び小細胞肺ガン(SCLC)を含む肺ガン、乳ガン、黒色腫、卵巣ガン、子宮頚ガン、膵臓ガン、頭頸部ガン、消化器ガン、食道腫瘍、肝細胞ガン、多発性骨髄腫、腎細胞ガン、前立腺腫瘍、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病、マントル細胞リンパ腫、カポジ肉腫、扁平上皮ガン、基底細胞ガン、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)。
本明細書で使用する用語「抗腫瘍効果」は、有用な生物学的効果を指し、これは、以下のいずれか一つ以上によって明らかにすることができる:腫瘍体積の減少又は安定化、腫瘍細胞の数の減少又は安定化、腫瘍増殖速度の減少又は安定化、転移の数の減少又は安定化、腫瘍再発からの保護、腫瘍を有する対象の平均余命又は生存率の増加、腫瘍を有する対象の疾患の進行がない平均寿命又は生存率の増加又は、ガン状態と関連する様々な生理的症状の改善。「抗腫瘍効果」はまた、最初の場所における腫瘍の発生又は腫瘍の再発を防止するための能力により明らかにすることができる。その特性を考えると、本発明の方法は、急性ガン、休眠ガン、制御されたガン又は安定化したガンの治療だけではなく、ガンの予防においても使用することができる。
本明細書で用いられる用語「強化された生存率」は、対象又は患者が、本発明の方法を用いて治療した後、生存している時間の延長された長さを指す。強化された生存率は、特定の治療の後にガンに罹患している個体のための、病気の進行のないまま留まる確率の増加を表す。対照群と比較して、指定された期間の後、疾患が安定した状態を保つようである(進行の兆しを見せていない)群の個体の、上昇した割合を説明するためにも使用される。それはまた、対照群と比較して、指定された期間の後、その疾患が治ったようである(病気の兆候を示していない)群の個体の、上昇した割合を説明するためにも使用される。このパラメータは、特定の治療の有効性の指標として用いられる、「無憎悪生存期間」、「全生存期間」及び「無病生存」と表記される、慣例臨床エンドポイントのいずれかにより、測定することができる。
用語「腫瘍の再発」は、元の腫瘍の成長が、反転し、抑留され又は阻害された期間の後に、同じ位置又は異なる位置のいずれかにおいて、同じ種類の腫瘍の再出現、再発現、再生長又は増殖を指す。
本明細書で使用する用語「リンパ球の生存を強化する又は増加させる」は、本発明の抗体を接触させず、同一の細胞集団の生存率と比較して、in vitro又はin vivoでのリンパ球の生存を延長するための、本発明の抗体の能力を指す。本発明の併用療法に関して、その用語は、一つのみの治療を用いた同一の細胞集団の生存率と比較して、in vitro又はin vivoでのリンパ球の生存を延長させるための、治療の特定の組み合わせの能力を指す。
mBAT−1又はhBAT−1と同様の抗腫瘍活性は、mBAT−1又はhBAT−1の抗腫瘍効果と類似の約5%又は10%以下の抗腫瘍効果を指す。mBAT−1又はhBAT−1よりも大きな抗腫瘍活性は、mBAT−1又はhBAT−1よりも大きい抗腫瘍活性と比較して、10%以上、30%以上又は30%以上の抗腫瘍活性を指す。
別の実施形態によれば、本発明の抗体と相補的又は相乗的に作用することができる、他の薬剤の投与と一緒に、前に又は後に投与される。
更に別の実施形態によれば、サイトカイン、IL−1(インターロイキン−1)、IL−2、IL−6、IFN−α(インターフェロン−α)、細胞ワクチン、抗体、T0細胞刺激抗体、抗腫瘍治療用抗体から成る群から選択される薬剤の投与と一緒に、前に又は後に投与される。それぞれの可能性は、本発明の別の実施形態である。
別の実施形態において、本発明の方法により治療された疾患又は障害は、重症複合免疫及び不全症、後天性免疫不全症候群、具体的にはT細胞、NK細胞、NK−T細胞、B細胞、単球、マクロファージ又はそれらの任意の組み合わせなどのリンパ球の枯渇、減衰及び/又は機能不全を伴う任意の障害から選択される、免疫不全関連疾患又は障害である。
別の実施形態において、疾患又は障害は、免疫不全、免疫機能不全又は免疫不全であり、化学療法又は放射線照射後に確立された、免疫不全障害と総称される。特定の実施形態によれば、本発明の抗体を含む医薬組成物は、骨髄に由来する自家、同種又は同系幹細胞移植、臍帯血又は末梢血及びドナー白血球注入と併せて使用される。
更に別の実施形態によれば、免疫不全障害は、以下から成る群から選択される:重症複合免疫不全症、免疫不全症候群、X連鎖性無ガンマグロブリン血症、共通の一般免疫不全、IgA欠損症、IgGサブクラス欠損症、ウィスコット−アルドリッチ症候群、デジョージ異常、毛細血管拡張性運動失調症、アデノシンデアミナーゼ欠損症及び活性化誘導シチジンデアミナーゼ欠損症から選択される。
更に別の実施形態によれば、免疫不全障害は、ウイルス感染、真菌感染又は細菌感染に関連している。更に別の実施形態によれば、免疫不全障害は、中毒に関連している。
更に別の実施形態によれば、本発明の方法は、貧血、特に再生不良性貧血、及び、免疫不全疾患による主に貧血の更なる複雑化を避けるための骨髄異形成症候群(MDS)を治療するために用いられる。
化学療法との併用療法
本発明の特定の態様によると、少なくとも一つの抗腫瘍化学療法剤と組み合わせた、改質されたアミノ酸を含む免疫刺激性ヒト化抗体の投与は、化学療法剤の抗腫瘍効果を増強及びその逆を行うように作用する。好ましい実施形態において、少なくとも一つの化学療法剤と免疫刺激抗体との組み合わせは、単独の治療法のそれぞれに対して有意の臨床成果を改善する。好ましい実施形態において、腫瘍を、少なくとも一つの化学療法剤と併せて、必要に応じて更に放射線と組み合わせて、本発明のヒト化抗体を用いて処理した場合、相乗効果がある。
換言すれば、本発明の一態様によると、少なくとも一つの化学療法剤と組み合わせた場合、本発明のヒト化抗体の腫瘍効果が予想よりも増強される。
本発明の組み合わせにより誘発される抗腫瘍効果は、腫瘍の進行の予防、抑制、腫瘍増殖の低減、並びに、ガン及び非ガン性腫瘍を含む腫瘍の再発に対する保護を含む。腫瘍の進行は、侵襲性、転移、再発、腫瘍の大きさの増加を含む。腫瘍増殖の減少はまた、寛解を完了につながる、腫瘍の破壊又は除去を含む。
別の実施形態において、本発明の抗体は、化学療法剤への忍容性の向上のために有効である。当該技術分野で知られているように、ガンの化学療法を受ける患者にとって大きな逆行は、ほとんどの化学療法剤の強力な毒性による、重篤且つ有害な副作用の出現である。
本発明は、更に、腫瘍を有する対象の生存率を強化する方法を提供し、これは単独での、又は必要に応じて、一つ異常の化学療法剤の更なる投与と組み合わせた、本発明のヒト化抗体の投与を含む。
本発明は更に、腫瘍の再発を減少又は予防する方法を提供し、これは単独での、又は必要に応じて、一つ異常の化学療法剤の更なる投与と組み合わせた、本発明のヒト化抗体の投与を含む。一部の実施形態において、本発明のヒト化抗体及び化学療法剤を用いる実験動物の併用治療は、腫瘍の再発が、元の腫瘍型で歳誘発の際に阻害されるように、「メモリ」効果を誘発する。
別の実施形態によれば、本発明は、腫瘍を治療する方法を提供し、前記方法は、(i)それを必要とする対象へ、有効量の本発明の抗体又は該抗体の断片を投与すること、及び(ii)対象へ、有効量の少なくとも一つの化学療法剤を統御し、それによって腫瘍を治療することを含む。
別の実施形態によれば、本発明は更に、少なくとも一つの化学療法剤に対する忍容性を改善する方法を提供し、前記方法は、それを必要とする対象へ、有効量の本発明の抗体又は該抗体の断片を投与することを含み、前記被験者は、少なくとも一つの化学療法剤を用いて化学療法を受け、それによって、前記化学療法剤への忍容性を改善する。
用語「化学療法剤に対する忍容性」は、一つ以上の化学療法剤による治療に関連する、有害な副作用を忍容するための、対象の生理的、物理化学的及び免疫学的能力を指す。従って、用語「化学療法剤に対する忍容性を改善する」は、有害な副作用の重症度が減少する及び/又は、副作用の数が減少するように、そのような有害な副作用に対する、生理的及び物理化学的容量を増加させることを指す。従って、「化学療法剤に対する忍容性を改善する」は、化学療法剤で治療したガン患者の生活の質を向上させることができる。
本発明の更に別の実施形態によれば、腫瘍を有する対象における、生存率を強化する又は疾患の進行を阻害する方法を提供し、前記被験者は、少なくとも一つの化学療法剤で治療され、前記方法は、有効量の本発明の抗体又は該抗体の断片を投与し、それによって対象の生存率を強化することを含む。
更に別の実施形態によれば、本発明は、腫瘍の再発を減少又は予防する方法を提供し、前記方法は、有効量の、本発明の抗体又は該抗体の断片を投与し、それによって腫瘍の再発を減少又は予防することを含む。一実施形態によれば、腫瘍の再発を減少又は予防する方法は、更に、少なくとも一つの化学療法剤を対象へ投与することを含む。特定の実施形態によれば、対象は、少なくとも一つの化学療法剤を用いて、化学療法のコースを受けている又は完了している。
各種実施形態によれば、本発明の抗体の投与及び少なくとも一つの化学療法剤の投与は、実質的に同時に、交互に、連続的に又は逐次的に行われる。一部の実施形態によれば、抗体及び少なくとも一つの化学療法剤を、重複スケジュールに従って投与する。
特定の実施形態によれば、抗体の投与は、少なくとも一つの化学療法剤の最初の投与の前に行われる。
他の実施形態によれば、抗体及び少なくとも一つの化学療法剤のいずれか又は療法の投与を、静脈内、経口、腹腔内、皮下、単離された四肢潅流、臓器への注入及びそれらの組み合わせから成る群から選択される経路によって行われる。
特定の実施形態において、本発明の方法は、腫瘍増殖速度、腫瘍体積、転移の数、腫瘍再発及びそれらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも一つのパラメータの評価を更に含む。
本発明の教示によると、本発明の改質されたヒト化抗体を、化学療法、必要に応じて、放射線療法及びそれらの組み合わせの開始の前、間又は後に、投与することがでる、すなわち、化学療法及び必要に応じて放射線療法の、前及び間、前及び後、間及び後、又は前、間及び後に、投与することができることに留意すべきである。例えば、本発明の抗体を、化学療法の開始の1〜30日前に投与することができる。抗体は、更に、化学療法のコースの間に投与することができる。
本発明の治療法の組み合わせにおいて、抗体を、例えば、実質的に同時又は併行して、化学療法と平行して投与する。他の投与スケジュールはまた、例えば、重複スケジュール又は、交互に、連続的に又は継続的に二種類の治療を投与することを含むスケジュールなどを、使用することができる。
各種実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、代謝拮抗剤、白金系薬剤、有糸***阻害剤、アントラサイクリン抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、抗血管形成剤及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。
別の特定の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、本発明の改質されたhBAT−1が、化学療法剤と組み合わせて使用された場合に、リンパ球の生存率を強化するように選択される。典型的に、強化された又は向上された生存率は、好都合に,in vitroでアッセイすることができる。
従って、各種実施形態において、化学療法剤を、ポリミジン類似体5−フルオロウラシル若しくはシタラビンなどの代謝拮抗剤又は、オキサリプラチン若しくはシスプラチンなどの白金系薬剤から選択される。更に、各種実施形態において、化学療法剤は、トポイソメラーゼI阻害剤(SN−38など)及びアルキル化剤(シクロホスファミドなど)から選択される剤以外のものであり得る。
一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、プリンアンタゴニスト、ピリミジンアンタゴニスト及び葉酸アンタゴニストを含む代謝拮抗剤である。一部の実施形態によれば、代謝拮抗剤はピリミジン拮抗剤である。一部の実施形態によれば、代謝拮抗剤は、以下から成る群から選択される:5−フルオロウラシル、ウラシルマスタード、ウラシル、カペシタビン、6−メルカプトプリン、メトキサレート、ゲムシタビン、シタラビン、フルダラビン及びペメトレキセド。
一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、5−フルオロウラシルである。一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、シタラビンである。一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン及びオキサリプラチンから成る群から選択される、白金系薬剤である。更に他の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビノレレウビンから成る群から選択される、有糸***阻害剤である。更に他の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、ダウノルビシン、レスピノマイシンD及びイダルビシンから成る群から選択される、アントラサイクリン系抗生物質である。一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、ベバシズマブ、ドーパミン、テトラチオ及びVEGFの抗血管新生の変種から成る群から選択される、抗血管新生剤である。一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、トポイソメラーゼI阻害剤以外である。一部の実施形態によれば、少なくとも一つの化学療法剤は、アルキル化剤以外である。
化学療法薬は、ガン細胞、細胞活性又は薬剤が妨害するプロセス又は薬剤に影響する細胞周期の特定の段階に対するそれらの効果に基づいていくつかの群に分割される。従って、化学療法薬は、以下のカテゴリのいずれかに該当する:アルキル化剤、ニトロソウレア、代謝拮抗剤、アントラシクリン、トポイソメラーゼI及びII阻害剤、有糸***阻害剤、とりわけ白金系薬剤、ステロイソ及び抗血管新生剤。
「ヌクレオシド類縁体」とも呼ばれる代謝拮抗剤は、DNA分子中の構成要素としての天然物質を交換し、それによって、細胞代謝及びタンパク質合成に必要な酵素の機能を変化させる。それらが細胞増殖に必要な栄養素を模倣する場合には、細胞は最終的には溶解を受ける。ヌクレオシドが非機能ヌクレオシド類縁体で置き換えられている場合には、後者は、DNA及びRNAに組み込まれ、最終的には、DNAを合成する細胞の能力を阻害することによって、細胞周期の停止及びアポトーシスを誘導する。代謝拮抗剤は、それらが主に、新しい細胞の形成のための新たなDNAの合成を受ける細胞に作用するために、細胞周期特異的であり、細胞***のS期の間に最も効果的である。これらの薬剤に関連する毒性は、増殖し、迅速に***している細胞中に見られる。代謝拮抗剤の例は、プリンアンタゴニスト、ピリミジンアンタゴニスト及び葉酸アンタゴニストを含む。S期の間に細胞に損傷を与えるこれらの薬剤は、一般的に、白血病、***、卵巣及び胃腸管の腫瘍並びに他のガンを治療するために、使用される。代謝拮抗剤の具体例は、5−フルオロウラシル(5FUとして知られる)、カペシタビン、6−メルカプトプリン、メトトレキサート、ゲムシタビン、シラタビン、フルダラビン及びペメトレキセドを含む。
白金系化学療法薬は、いくつかの異なる方法でDNAを架橋し、有糸***により細胞***に干渉する。損傷を受けたDNAは、DNA修復機構を誘発し、修復が不可能なことを証明する場合、これは次にアポトーシスを活性化する。DNA変化の中で最も注目すべきは、ポリン塩基を用いた、1,2−鎖内架橋である。これらは、付加物の約90%を形成している1,2−鎖内d(GpG)付加物、及び、さほど一般的ではない1,2−鎖内d(ApG)付加物を含む。1,2−鎖内d(GpXpG)付加物は発生するが、ヌクレオチド除去修復(NER)により容易に切除される。他の付加物は、白金系薬剤の活性に寄与すると仮定されている、鎖間の架橋及び非機能的付加物を含む。細胞性タンパク質、特にHMGドメインタンパク質との相互作用は、これはおそらくその作用の主要な方法ではないが、有糸***を妨害するメカニズムとして進められている。白金系化学療法剤は、シスプラチン(シスプラチナム又はシス−ジアミンジクロリドプラチナムII(CDDP)としても知られている)、カルボプラチン及びオキサリプラチンを含む。シスプラチンは、アルキル基を有さず、アルキル化反応を行うことができないが、しばしば、アルキル化剤として指定される。それは、正しくはアルキル様として分類される。白金系化学療法薬は、肉腫、いくつかのガン腫(例えば、小細胞肺ガン及び卵巣ガン)、リンパ腫及び胚細胞腫瘍を含む、様々な種類のガンを治療するために使用される。
有糸***阻害剤は、細胞***を阻害する。このカテゴリの中で最も知られている化学療法剤は、パクリタキセル(タキソール(登録商標)、「植物アルカロイド」、「タキサン」及び「抗微小剤」としても知られている)である。ドセタキセルとともに、それはタキサンの薬物カテゴリを形成する。しかしながら、他の有糸***阻害剤は知られており、エトポシド、ビンブラスチン及びブンクリスチンを含むがそれらに限定されない。それらの機能の素子により細胞分割時に通常の微小管の成長を妨害することによるパクリタキセルは機能し、それらの構造を安定化させる。これは、柔軟な方法で、その細胞骨格を使用する細胞の能力を破壊する。具体的には、パクリタキセルは、チューブリンのβサブユニットに結合し、微小管の「ビルディングブロック」及びパクリタキセルの結合は、所定の位置にこれらのビルディングブロックを固定する。得られた微小管/パクリタキセル複合体は、分解する能力を有さない。微小管の短縮化及び延長(動的不安定と呼ばれる)が、他の細胞成分を移送するための機構として、それらの機能に必要であるため、これは細胞機能に悪影響を与える。例えば、有糸***の間に、微小管は、全てのそれらの複製を通じて染色体を配置し、その後、二つの娘細胞核へ分離する。更に、パクリタキセルは、アポトーシス停止タンパク質Bcl−2(B細胞白血病2)へ結合し、従ってその機能を阻止することにより、ガン細胞におけるプログラムされた細胞死(アポトーシス)を誘発する。
抗ガン化学療法において広く使用されるDNA相互作用薬の別の群は、とりわけ、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン(登録商標)及びドキソルビシン塩酸塩として知られている)、レスピノマイシンE及びイダルビシンを含む。これらの薬物は、インターカーレーション及び高分子生合成の阻害によりDNAと相互作用し、それによって、酵素トポイソメラーゼIIの進行を阻害し、それは転写のためにDNAを巻き戻す。それらは、トポイソメラーゼII複合体が複製のためにDNA鎖を破り、DNA二重螺旋が再密封されるのを防ぎ、それにより複製のプロセスを停止させた後に、トポイソメラーゼII複合体を安定化させる。これは、一般的に広範囲のガンの治療に使用される。
抗悪性腫瘍薬のアルキル化は、直接的にDNAを攻撃する。それらは、DNAにアルキル基を結合し、DNA二重螺旋鎖中のグアニン核酸塩基を架橋する。これは鎖がほどけ、分離することをできなくする。これはDNA複製に必要であるため、細胞はもはや***することができない。これらの薬剤は、非特異的に機能する。シクロホスファミドはアルキル化剤であるが、しかしながら、非常に強力な免疫抑制物質である。
トポイソメラーゼI及びII阻害剤は、それぞれ、トポイソメラーゼI及びIIの酵素活性を妨害し、最終的にはDNA複製及び転写の両方の阻害につながる。トポイソメラーゼI阻害剤の例は、トポテカン及びイリノテカンを含む。イリノテカンは、カルボキシル変換酵素により、生物学的に活性な代謝物である7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(SN−38(へ変換されるプロドラックである。その親化合物のイリノテカンよりも千倍強力なものである、SN−38は、トポイソメラーゼI及びDNAの間の切断可能な複合体を安定化させることにより、トポイソメラーゼI活性を阻害し、DNA複製を阻害し、アポトーシス細胞死を誘発するDNA破壊をもたらす。イリノテカンがその細胞毒性効果を発揮するために、進行中のDNA合成が必要であるため、それはまた、S期特異的剤として分類される。トポイソメラーゼII阻害剤の例は、エポシド及びテニポシドを含む。
抗血管新生剤は、新たな血管の生成を妨害し、最終的には腫瘍の「飢餓」につながる。抗血管新生剤の比限定的な例は、モノクローナル抗体ベバシズマブ、ドーパミン及びテトラチオモリブデートを含む。
血管内皮増殖因子(VEGF)は、血管拡張、及び、増加させた血管透過性及び内皮細胞の有糸***を媒介する、32〜42kDaの二量体糖タンパク質である。VEGF遺伝子のエクソンディファレンシャルスプライシングは、三つの分泌型(添字は、アミノ酸の数を示す)VEGF189、VEGF165及びVEGF121をコードする三つの腫瘍なmRNA種をもたらす。多数のマイナースプライス変異体も記載されている(VEGF206、VEGF183、VEGF145及びVEGF148)。VEGFポリペプチドの変異体及びがん治療におけるその使用は、例えば、国際公開第2003/012105号に開示されている。
放射線との併用療法
各種実施形態によれば、方法は更に、放射線を用いて対象を治療することを含む。各種実施形態によれば、方法は、本発明の抗体を投与すること、少なくとも一つの化学療法剤を投与すること、及び、放射線を用いて治療することの全てを含む。一部の実施形態によれば、抗体、少なくとも一つの化学療法剤及び放射線治療を、実質的に同時に、並行して、交互に、連続して又は、重複するスケジュールに従って投与する。
本発明の改質された抗体及び化学療法剤(単数又は複数)と組み合わせて使用することができる放射源は、治療される患者の外部又は内部のいずれかであり得る。源が患者の外部である場合、療法は、外照射療法(EBRT)として知られている。放射源が患者の内部である場合、治療は、近接照射療法(BT)と呼ばれる。
放射線は、AECL Theratron及びVarian Clinacなどのこの目的のために製造された標準的な装置を用いて、周知の標準的な技術によって投与される。
外部放射源及び患者へのエントリポイントの間の距離は、標的細胞を殺傷すること及び副作用を最小限に抑えることの間の、許容できるバランスを表す任意の距離であり得る。典型的には、外部放射線源は、患者へのエントリポイントから70cm及び100cmの間である。
近接照射療法は、一般に、患者中に放射線源を配置することによって行われる。典型的には、放射線源は、治療される組織から約0cm〜3cmに配置される。知られている技術は、間質、インターキャビティ、及び表面近接照射療法を含む。放射性シードは、恒久的に又は一時的に移植することができる。永久的なインプラントに使用されているいくつかの典型的な放射性原子は、ヨウ素−125及びラドンを含む。一時的なインプラントに使用されているいくつかの典型的な放射性原子は、ラジウム、セシウム−137及びイリジウム−192を含む。近接照射療法に使用されてきたいくつかの追加の放射性原子は、アメリシウム−241及び金−198を含む。
放射線の線量は、当該技術分野で知られているように、多数の因子に依存する。そのような因子は、治療を受けている臓器、不注意に悪影響を及ぼされ得る放射線の経路における健全な臓器、放射線治療のための患者の耐性及び治療を必要とする身体の領域を含む。線量は、典型的には、1〜100Gyであり、より具体的には、2〜80Gyである。報告されているいくつかの線量は、脊髄への35Gy、腎臓への15Gy、肝臓への20Gy及び前立腺への65〜80Gyを含む。本発明は、いかなる特定の線量にも限定されないことが強調されるべきである。線量は、上記の因子を含む、与えられた状況にある特定の因子に従って、治療する医師により決定される。
近接照射療法のための放射線の線量は、外部ビーム放射線療法について上述したものと同じであり得る。外部ビーム放射線療法の線量を決定するための上記の因子に加えて、使用される放射性原子の性質はまた、近接照射療法の線量を決定するために考慮される。
本発明のヒト化抗体
本明細書において使用されるように、用語「BAT」及び「BAT抗体」は、広い意味で使用され、具体的には、mBAT−1又はその抗原結合断片として知られている、マウスモノクローナル抗体と一致する又は基づく抗体を含む。モノクローナル抗体mBAT−1は、米国特許第5,897,862号に開示されるように、寄託番号1−1397の下で、Collection Nationale de Cultures de Microorganismes (CNCM)に寄託された、ハイブリドーマ細胞株によって、分泌される。更に「BAT」及び「BAT抗体」は、米国特許出願第2003/0026800に記載されているように、例えばキメラ抗体などのmBAT−1として同じ抗原エピトープを認識する抗体を指し得る。BAT抗体はまた、ヒト化抗体を含み、それらの様々な例は、国際公開03/099196号及び米国特許出願第2008/0025980に開示され、区別なく「CT−011」、「hBAT」及び「hBAT−1」と表記されている。
一般に、ヒト化モノクローナル抗体の軽鎖可変領域は、以下の式によって特徴付けられる。
FRL1−CDRL1−FRL2−CDRL2−FRL3−CDRL3−FRL4
式中、各FRは独立して、ヒト化抗体のフレームワーク領域であり、各CDRは独立して、モノクローナルmBAT−1抗体の相補性決定領域である。
一般に、ヒト化モノクローナル抗体の重鎖可変領域は、以下の式によって特徴付けられる。
FRH1−CDRH1−FRH2−CDRH2−FRH3−CDRH3−FRH4
式中、各FRは独立して、ヒト抗体のフレームワーク領域であり、各CDRは独立して、モノクローナルmBAT−1抗体の相補性決定領域である。
特定の実施形態において、FRは、ヒトTEL9抗体の軽鎖可変領域に由来する、又は、特定のアミノ酸残基においてそれらから改質される。ヒトTEL9抗体は、非免疫化ドナーの末梢血リンパ球から調製される、多様な免疫グロブリン重鎖(VH)及び軽鎖(Vκ及びVλ)鎖可変(V)遺伝子において、同定される(Markら、J Mol Biol.1991、222:581−97)。この抗体は、トルコ卵白リゾチーム(TEL)抗体へ特異的に結合することが示された。
特定の実施形態において、FRは、ヒトhsighv1295抗体の重鎖可変領域に由来する又は、特定のアミノ酸残基においてそれらから改質される。ヒトhsiggvl295抗体は、安定したハイブリドーマ、及び、関節リウマチの三人の患者及び全身性エリテマトーデスの一人の患者の関節液又は抹消血由来のエプスタイン−バーウイルス形質転換B細胞から単離された(Fangら、J Exp Med.1994,179:1445−56)。
組成物、投与及び用量
本発明の方法における使用のために、ヒト化抗体を、特にタンパク質の活性剤に関して、番技術分野で知られているような医薬組成物を形成するために、一つ以上の薬学的に許容される担体、安定化剤又は賦形剤(ビヒクル)を用いて、従来の方法で製剤化することができる。担体(単数又は複数)は、組成物の他の成分と適合し、その受容者に有害ではないという意味で「許容可能」である。適切な担体は、典型的には、生理食塩水又はグリセロール又はプロピングレコールなどのエタノールポリオールを含む。
抗体は、中性又は塩の形態として、製剤化することができる。薬学的に許容される塩は、酸付加塩(有利アミノ基を用いて形成される)を含み、それらは、塩酸若しくはリン酸などの無機酸又は、酢酸、シュウ酸、酒石酸及びマレイン酸などの有機酸を用いて形成される。有利カルボキシル基を用いて形成される塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム又は水酸化第二鉄などの無機塩基、並びに、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン及びプロカインなどの有機塩基から誘導され得る。
組成物は、適切に、静脈内、筋肉内、皮下投与又は腹腔内投与用に製剤することができ、好都合に、好ましくはレシピエントの血液と等張性である無菌水溶液を含む。このような製剤は、塩化ナトリウム、グリシンなどの生理学的に適合性の物質を含み、水溶液を生成し、前記水溶液を滅菌にレンダリングするための、生理学的条件に適合する緩衝されたpHを有する。これらは、例えば、密封されたアンプル又はバイアルなどの、複数用量の容器中で調製することができる。
組成物は、例えば、ポリエチレングリコール、タンパク質、糖類(例えば、トレハロース)、アミノ酸、無機酸及びそれらの混合剤などの安定化剤を組み込むことができる。安定化剤は、適切な濃度及びpHで、水溶液中で使用される。水溶液のpHは、5.0〜9.0の範囲内で、好ましくは、6〜8の範囲内で調製される。抗体の処方において、吸着防止剤を用いることができる。他の適切な賦形剤は、典型的には、アスコルビン酸などの酸化防止剤を含み得る。
組成物は、複合体へポリマーの使用により達成され得る又はタンパク質を吸収し得る、制御放出製剤として処方することができる。制御放出製剤のための適切なポリマーは、例えばポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニル、ピロリドン、エチレンビニルアセテート、及びメチルセルロースを含む。制御された放出のための別の可能性のある方法は、抗体を、ポリエステル、ポリアミノ酸、ヒドロゲル、ポリ(乳酸)又はエチレンビニルアセテートコポリマーなどのポリマー材料の粒子中へ組み込むことである。または、これらの剤をポリマー粒子中へ組み込む代わりに、例えば、コアセルベーション技術により、又は、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン−マイクロカプセル及びポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセルなどの界面重合により、又は、例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフィア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子及びナノカプセルなどのコロイド薬物送達システム中又はマクロエマルジョン中に、調製されたマイクロカプセル中でこれらの材料を捕捉することが可能である。
経口製剤が望ましい場合、組成物は、ラクトース、スクロース、デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム又はアラビアゴムなどの担体と組み合わせてもよい。
本発明のヒト化抗体は、好ましくは、非経口的に投与され、一般的には静脈内注入により投与される。投与は、腹腔内、経口、皮下、又は筋肉内経路によることができる。抗体は、一般的に、患者の体重当たり約0.1〜約20mg/kg、一般的には約0.5〜約10mg/kg、しばしば約1〜約5mg/kgの範囲で投与される。この点において、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも4日間、より好ましくは最大21日間の循環半減期を有する抗体を使用することが好ましい。キメラ化及びヒト化抗体はそれぞれ、最大4日及び最大14〜21日の循環半減期を有することが期待されている。いくつかの場合において、治療期間にわたって、大きな負荷用量を投与した後、定期的(例えば、毎日)維持用量を投与することが有利であり得る。抗体はまた、叙法性送達システム、ポンプ及び連続注入のための他の公知の送達システムにより、送達することができる。投与計画は、その薬物動態に基づいて、特定の抗体の所望の循環レベルを提供するように変えることができる。このようにして、治療剤の所望の循環レベルが維持されるように、用量が計算される。
典型的に、有効用量は、対象の状態、及び、治療される対象の体重又は表面積によって決定される。用量の大きさ及び投与計画もまた、特定の対象における本発明の改質された抗体の投与に伴う、任意の有害な副作用の存在、性質及び程度によって決定される。投与される治療用組成物の有効量を決定するために、医師は、とりわけ、循環する血漿レベル、毒性及び疾患の進行を、評価する必要がある。
本発明のヒト化抗体及び化学療法剤(単数又は複数)についての用語「有効量」は、過剰なまたは制御不可能な有害な副作用を引き起こすことなく、治療効果を達成するために必要なこれらの活性剤のそれぞれの量を意味するものと理解されるべきである。治療最終結果を達成するのに必要な有効量は、例えば、腫瘍の特定の種類及び患者の重症度を含む多くの要因に依存し得、組み合わせは更に、放射線と同時投与されるか否かを含む多数の要因に依存する。活性剤の有効量(用量)は、本発明の文脈において、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖速度の減少、腫瘍増殖及び転移の予防並びに生存率の強化を含む、経時的に対象に有益な治療応答をもたらすために十分であるべきである。
本発明の組み合わせ方法の各種実施形態において、抗体及び化学療法剤は、「投与計画」及び「投与スケジュール」と呼ばれる多数の治療スケジュールの内のいずれかに従って、投与することができ、投与の頻度、及び各活性剤の投与の順序を参照する。例えば、抗体及び化学療法剤は、例えば、組み合わせた用量形態又は分離した用量形態で、同時に、すなわち、同じ時に、投与することができる。この投与形態はまた、「併用」投与と呼ぶことができる。並行投与は、例えば、同じ日(単数又は複数)であるが、同じ時間である必要はない、同じ一般的な期間内における、活性薬剤の投与を意味する。例えば、一つの活性剤は食物とともに投与される必要があり得るが、一方は、半断食状態にける投与を必要とし得る。代替的な投与は、特定の期間中、例えば、数日又は一週間にわたって、一つの薬剤の投与を含み、その後、時間の同一期間に他の薬剤を投与し、次に、一つ以上のサイクルについて、パターンを繰り返す。順次又は連続した投与は、一つ以上の用量を用いて第一の期間の間における薬剤の投与、及び、その後、一つ以上の用量を用いて第二の期間中に、他の剤の投与を含む。重複スケジュールも使用することができ、これは、必ずしも正規の順序によらない、治療期間にわたる、異なる日における、活性剤の投与を含む。これらの一般的なガイドラインによる変化形も、使用される薬剤及び対象の状態に従って、用いることができる。
いくつかの特定の組み合わせにおいて、例えば、他の前に一つの剤など投与の特異的な配列を使用することが有利であり得る。
ここで一般的に本発明を説明したが、同じことが、より容易に以下の実施例を参照することにより理解されるであろうし、これは、例示のために提供され、本発明を限定することを意図するものではない。
実施例1
CT−011二重変異体を用いたインキュベーション後の、CD4+Tリンパ球生存率
Trp107からAla及びPhe97からAlaへのアミノ酸置換を含むCT011二重変異抗体を形成した(w222+F97と示される)。1μg/mL又は0.1μg/mLのCT−011又はCT−011二重変異体W222+F97又はアイソタイプを用いてインキュベートした、48時間活性化したヒトCD+4Tリンパ球の代表例は、更に72時間抗体を制御する。細胞生存率は、トリパンブルー排除により評価した。
図1に見られるように、リンパ球の生存率は、二重変異体を含む培養液で高くなっている。図1のY軸は、生存細胞の濃度を示す。
実施例2
マウス腫瘍モデルにおける改質されたhBAT―1のin vivoでの効果
本発明の改質された抗体が、mBAT−1又はhBAT−1の生物学的効果を伝達することができるかどうかを調べるために、改質された抗体の有効性を、in vivoで研究する。
肺転移を誘導するために、C57BLマウスに、B16メラノーマ細胞を接種する。漸増量(1、10及び20μg)の本発明の改質されたmAbを、腫瘍接種後12日目に接種し、最適用量の10μgのmBAT−1及び/又はhBAT−1と比較する。腫瘍ができたことを示すために、肺重量を、腫瘍接種後24日目に測定することができる。処置当たりの平均肺重量は、様々な試験がされたmAbの指標である。
実施例3
改質されたhBAT−1による、SCIDマウス中のヒトメラノーマ(SK−28)の阻害
マウス及びヒトBAT−1は、ヒト末梢血リンパ球(hPBL)の存在下で、ヒト腫瘍転移の形成を阻害することが示されている。ヒトのガンにおける改質されたhBAT−1の有効性を推定するために、改質された抗体を、ヒト由来の腫瘍及びリンパ球の両方を組み合わせたモデルで試験する。重症複合免疫不全マウス(SCID)は、免疫能力を回復するためにhPBLを移植する。マウスは、ヒトメラノーマ細胞(SK−28)を用いて刺激し、腫瘍接種後11日目における単回静脈内用量で投与したヒト化抗体の濃度を増加させることにより、処理する。
実施例4
ヌードマウスにおける改質したhBAT−1mAbによる、ヒト結腸直腸ガン肝転移の免疫療法
LIM6及びHM7は、それらの高いムチン合成及び転移能のために選択された、ヒトCRC細胞系LS174Tの二つのサブクローンである。腫瘍細胞を、麻酔したヌードマウスの露出した脾臓へ注入する。1分後、脾臓を除去し、切除を閉じる。低用量のmBAT−1及び本発明の改質されたhBAT−1抗体を、12日後に投与し、マウスを腫瘍接種後35日目に犠牲にする。肝臓を秤量し、転移結節の数を数え、組織学及び免疫組織化学的研究のために、肝臓組織を処理した。
実施例5
CD4及びCD8を用いて改質したhBATの共局在化
マウス及びBAT−1は、ヒトリンパ球に結合し、CD4+及びCD8+サブセットの両方を認識することが示されている。本発明の改質されたヒト化mAbの結合特異性を確立するために、ヒト末梢血リンパ球(PBL)を、後述するように正常なドナーの血液から単離し、既知のリンパキュウマーカを用いてhBATの共局在を分析した。
末梢血単核細胞(PBMC)を、フィコールにより単離し、接着細胞を除去するために、組織培養プレート中でインキュベートする。単離物を、大きさ及び細かさによりリンパ球においてゲートし、プロピジウムヨウ素(PI)の除外により生細胞においてゲートする。結合を1時間4℃で行い、ゲートされたリンパ球におけるフローサイトメトリーにより決定する。
実施例6
Bリンパ球への改質されたhBAT−1の結合
本発明の改質されたヒト化mAbを、ダイウディ細胞の膜、ヒトBリンパ腫細胞株に対して惹起する。当該技術分野で知られているように、正常なドナーからのPBLを、フィコールにより単離し、その後、組織培養プレートへ付着させる。
実施例7
改質されたhBAT−1の安定性
配列番号1〜4のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域からのThr5、Thr20、Cys71、Asn75、Ser76、Phe93及びPhe97;配列番号5〜9のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域のAsp54、Ser55及びTrp107;配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖定常領域のAsn51、Ser52、Asp63及びSer64;又は、配列番号12のアミノ酸配列を有する重鎖定常領域のThr3、Ser7、Asn42、Ser43、Asn86、His87、Asp104、Lys105、Thr108、Met135、Asp153、Pro154、Asp163、Gly164、Asn180、Ser181、Asn198、Gly199、Asn267、Gly268、Asp282、Ser283、Asp284、Ser285、Asn317、His318、Lys330及びMet311から選択される位置に、少なくとも一つのアミノ酸改質を含むCT−001mAbを、当該技術分野で知られているように形成する。
改質したmAbの安定性を、当該技術分野で知られている、抗体の大きさ、凝集状態、構造及び分子間接触を評価する様々な生化学的及び生物物理学的技術を用いて評価する。例えば、抗体の純度及び凝集状態を、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)及び超遠心分析法(AUC)により試験することができる。
特定の実施形態の上記の説明は、他のものを現在の知識を適用することにより容易に変更することができる、及び/又は、特定の実施形態が過度の実験を行うことも一般的な概念から逸脱することもなく、他のものを様々な用途に適用することができる、本発明の一般的な性質を十分に明らかにし、従って、そのような適合及び変更は、開示された実施形態の意味及び範囲内に、包含されるべきであり、包含されることが意図されている。本明細書中で用いられる表現又は用語は、説明の目的のためであり、限定するものではないと理解するべきである。様々な開示された機能を実行するための手段、材料及びステップは、本発明から逸脱することなく、代替的な様々な形態をとることができる。

Claims (16)

  1. Phe97がAlaに置換されている、配列番号1、2、3及び4から成る群から選択される軽鎖可変領域、並びに、Trp107がAlaに置換されている、配列番号5、6、7、8及び9から成る群から選択される重鎖可変領域を含む、ヒト化BAT−1抗体又はその抗原結合断片。
  2. 重鎖可変領域及び軽鎖可変領域の組み合わせを含み、前記組み合わせが、配列番号5/配列番号1、配列番号6/配列番号2、配列番号7/配列番号2、配列番号7/配列番号3、配列番号8/配列番号3、及び、配列番号7/配列番号1から成る群から選択される、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合断片。
  3. 配列番号5/配列番号1に対応する可変領域を含む、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合断片。
  4. 元の未置換であるhBAT−1よりも大きい抗腫瘍活性を有する、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合断片。
  5. 前記ヒト化抗体の前記断片が、Fv、Fv(ab’)、F(ab’)2及び単鎖抗体から成る群から選択される、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合断片。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記抗体又はその断片をコードするポリヌクレオチド。
  7. 請求項6の前記ポリヌクレオチドを含むベクター。
  8. 請求項6の前記ポリヌクレオチドを含むベクターを含む宿主細胞。
  9. 活性成分として、請求項1〜3のいずれか一項の前記抗体、又はその抗原結合断片、及び、薬学的に許容可能な担体、希釈剤、或いは安定剤を含む、医薬組成物。
  10. 必要とする対象においてガン治療又は免疫不全疾患の治療における使用のために有効量を投与するための、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 前記対象が、固体腫瘍又は非固体腫瘍から選択される腫瘍を有する、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記対象が、非固体腫瘍を有する、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. 前記対象が、血液悪性腫瘍を有する、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記ガンが、結腸直腸ガン、非小細胞肺ガン(NSCLC)、小細胞肺ガン(SCLC)、乳ガン、黒色腫、卵巣ガン、子宮頚ガン、膵臓ガン、頭部及び頸部ガン、消化器ガン、食道腫瘍、肝細胞ガン、多発性骨髄腫、腎細胞ガン、前立腺腫瘍、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病、マントル細胞リンパ腫、カポジ肉腫、扁平上皮ガン、基底細胞ガン、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、並びに、慢性リンパ性白血病(CLL)から成る群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
  15. 前記ガンが、結腸直腸ガン、黒色腫、膵臓ガン、頭部及び頸部ガン、食道腫瘍、多発性骨髄腫、腎細胞ガン、非ホジキンリンパ腫並びにホジキン病から成る群から選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. Phe97がAlaに置換されている、配列番号1〜4から選択される軽鎖可変領域、及び、Trp107がAlaに置換されている、配列番号5〜9から選択される重鎖可変領域を含むヒト化BAT−1抗体又はその抗原結合断片の、医薬組成物を形成するための使用。
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