JP2022525149A - ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置 - Google Patents

ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022525149A
JP2022525149A JP2021555227A JP2021555227A JP2022525149A JP 2022525149 A JP2022525149 A JP 2022525149A JP 2021555227 A JP2021555227 A JP 2021555227A JP 2021555227 A JP2021555227 A JP 2021555227A JP 2022525149 A JP2022525149 A JP 2022525149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject
treatment
alvocidib
aml
days
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021555227A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020191326A5 (ja
Inventor
デイビッド ジェイ. ベアス,
スティーブン パトリック アンソニー,
マイケル ヴィンセント マッカラー,
スーザン キャロル スミス,
Original Assignee
スミトモ ダイニッポン ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スミトモ ダイニッポン ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド filed Critical スミトモ ダイニッポン ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド
Publication of JP2022525149A publication Critical patent/JP2022525149A/ja
Publication of JPWO2020191326A5 publication Critical patent/JPWO2020191326A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/44Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
    • A61K31/445Non condensed piperidines, e.g. piperocaine
    • A61K31/4523Non condensed piperidines, e.g. piperocaine containing further heterocyclic ring systems
    • A61K31/453Non condensed piperidines, e.g. piperocaine containing further heterocyclic ring systems containing a six-membered ring with oxygen as a ring hetero atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/66Phosphorus compounds
    • A61K31/661Phosphorus acids or esters thereof not having P—C bonds, e.g. fosfosal, dichlorvos, malathion or mevinphos
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7042Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings
    • A61K31/7052Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides
    • A61K31/706Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides containing six-membered rings with nitrogen as a ring hetero atom
    • A61K31/7064Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides containing six-membered rings with nitrogen as a ring hetero atom containing condensed or non-condensed pyrimidines
    • A61K31/7068Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides containing six-membered rings with nitrogen as a ring hetero atom containing condensed or non-condensed pyrimidines having oxo groups directly attached to the pyrimidine ring, e.g. cytidine, cytidylic acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Abstract

ベネトクラクスを含む1またはそれを超える以前の抗AML治療を受けたことがあり、1またはそれを超える以前の治療後に疾患進行を示したことがある被験体(例えば、患者)の急性骨髄性白血病(AML)を処置するための様々なレジメンが本明細書で提供される。本明細書に開示される処置レジメンは、単剤療法としての、あるいはシタラビンまたは低メチル化剤、例えばデシタビンもしくはアザシチジンと組み合わせたアルボシジブを含む。本明細書に開示される処置レジメンは、アルボシジブとベネトクラクスの併用療法を含まない。

Description

関連出願
本出願は、2019年3月20日に出願された米国仮特許出願第62/821,342号、および2019年7月9日に出願された米国仮特許出願第62/871,934号の利益を主張する。これらの出願の教示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄細胞を冒す血液がんであり、成人で最も一般的なタイプの急性白血病である。アメリカがん協会は、2019年に米国で約21,450件のAMLの新規症例が発生すると推定している。AMLは、正常な血球の機能および産生を妨げる、骨髄および血液に蓄積する異常な血球(例えば、白血球、赤血球、血小板)の急速な増殖を特徴とする。未処置のまま放置すると、AMLは急速に進行し、数か月以内に死亡するおそれがある。
B細胞リンパ腫2(BCL-2)阻害剤ベネトクラクス(ABT-199、Venclexta)が、AMLを含む血液がんの処置に使用されている。がん処置におけるベネトクラクスの成功にもかかわらず、患者のおよそ20~30%は反応を示さず、少数の患者は完全寛解を示し(8~20%)、患者のほぼ50%は18か月後に疾患進行を示した(Huber,H.ら、Oncotargets and Therapy、2017、10、645-56)。
したがって、以前のベネトクラクス処置に失敗したAML患者を処置するための治療法を開発することは非常に興味深く重要である。
Huber,H.ら、Oncotargets and Therapy、2017、10、645-56
ベネトクラクスを含む1またはそれを超える以前の抗AML治療を受け、以前の治療後に疾患進行を示した患者の急性骨髄性白血病(AML)を処置するための様々なレジメンが本明細書で提供される。本明細書に開示される処置レジメンは、単剤療法としての、またはシタラビンもしくは低メチル化剤、例えばデシタビンもしくはアザシチジンと組み合わせたアルボシジブを含む。本明細書に開示される処置レジメンは、アルボシジブとベネトクラクスの併用療法を含まない。
本明細書に開示される処置レジメンのいずれかで使用されるアルボシジブは、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩であり得る。式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、注射、例えば静脈内注射を介して処置レジメンを必要とする被験体に投与することができる。あるいは、アルボシジブは、式(I-b)の構造を有する式(I)の化合物のホスフェートプロドラッグまたはその薬学的に許容され得る塩であり得る。式(I-b)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、処置を必要とする被験体に経口投与することができる。
一態様では、本開示は、AMLの処置を必要とする被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよび低メチル化剤(HMA))を含む、方法を特徴とする。1またはそれを超える以前の治療は、ベネトクラクスに加えて、AML処置のための1またはそれを超える治療薬(例えば、アザシチジンおよび/またはデシタビンなどの低メチル化剤)をさらに含み得る。場合によっては、本方法は、AMLのための単独の処置剤としてアルボシジブを含む。場合によっては、本方法は、追加の化学療法剤(例えば、AMLのための追加の化学療法剤)の非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップを含む。あるいは、場合によっては、本方法は、シタラビン(例えば、有効量のシタラビン)を被験体に投与するステップをさらに含む。場合によっては、本方法は、追加の化学療法剤(例えば、AMLのための追加の化学療法剤)の非存在下で、有効量のアルボシジブおよび有効量のシタラビンを被験体に投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、被験体が、難治性AMLを有し得、1またはそれを超える以前の治療が最大2サイクルのベネトクラクス処置を含む。いくつかの実施形態では、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に再発AMLを有する。例えば、被験体は、約90日間~約18か月間の第1の完全寛解(CR1)期間後に再発AMLを有し得る。
いくつかの実施形態では、アルボシジブの有効量は、1週間に1回、約20mg/m~約100mg/m、好ましくは1週間に1回、約20mg/m~約80mg/m、より好ましくは1週間に1回、約25mg/m~約50mg/mであり得る。具体例では、アルボシジブの有効量は、1週間に1回、約25mg/mまたは約50mg/mである。
いくつかの例では、アルボシジブが、1週間に1回、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約20mg/m~約100mg/m、好ましくは約20mg/m~約80mg/m、より好ましくは約25mg/m~約50mg/mの用量で被験体に投与され得る。いくつかの例では、アルボシジブが、1週間に1回、約15分間~約45分間の静脈内ボーラスとして、約20mg/m~約100mg/m、好ましくは約20mg/m~約80mg/m、より好ましくは約25mg/m~約50mg/mの用量で被験体に投与され得る。例えば、アルボシジブは、約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約50mg/mの用量で被験体に投与され得る。1つの具体例では、アルボシジブが、約25mg/mまたは約50mg/mの用量で被験体に投与され得る。
本明細書に記載される方法のいずれにおいても、アルボシジブは、処置サイクルとして、1週間に1回、約1~4週間連続して、好ましくは、約3週間連続して被験体に投与され、これに約1~3週間、好ましくは約1週間の休薬期間が続くことができる。したがって、処置サイクルは、約14日~約49日(例えば、49日、42日、35日、28日、21日、14日)であり得る。1つの具体例では、アルボシジブが、処置サイクルとして、1週間に1回、3週間連続して被験体に投与され、これに1週間の休薬期間が続く。換言すれば、アルボシジブは、28日の処置サイクルで、1週間に1回、3週間連続して投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法のいずれもが、1またはそれを超える処置サイクル(例えば、1~8回、例えば4~8回、2~6回または3~5回の処置サイクル)を含み得る。臨床的に必要を示される場合(例えば、NCI CTCAEグレード4などの毒性の証拠がない場合、処置が被験体に実質的に利益を示さなくなるまで)、処置は無期限に(例えば、確立された処置サイクルで)継続し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法の各処置サイクルが、(i)アルボシジブを約15分間~1時間の静脈内ボーラスとして、約15mg/m~約40mg/mの用量で被験体に投与すること、および(ii)ステップ(i)の約1週間後、アルボシジブを、1週間に1回、2~4週間、約15分間~1時間の静脈内ボーラスとして、約40~80mg/mの用量で被験体に投与し、これに約2~4週間の休薬期間が続くことを含み得る。一例では、各処置サイクルが4週間からなり、(i)アルボシジブを、第1週の初日に約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの用量で被験体に投与すること、および(ii)アルボシジブを、第2週の初日および第3週の初日に約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの用量で被験体に投与し、これに約1週間の休薬期間が続くことを含む。
いくつかの実施形態では、アルボシジブの投与が、白血病芽球数の少なくとも約20~30%の減少、好ましくは約25%の減少を達成できない被験体で終了される。
本明細書に記載される方法のいずれかは、(a)アシクロビル、トリメトプリム、スルファメトキサゾールもしくはこれらの組み合わせ(例えば、有効量のアシクロビル、トリメトプリム、スルファメトキサゾールもしくはこれらの組み合わせ)を被験体に投与するステップ;および/または(b)シプロフロキサシン(例えば、有効量のシプロフロキサシン)を、好中球減少症を有する被験体に投与するステップをさらに含み得る。あるいは、またはさらに、被験体は、顆粒球コロニー刺激因子を含む処置を受けていない。
別の態様では、本開示は、AMLの処置を必要とする被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、(i)第1の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと;(ii)第2の処置過程で、有効量のシタラビンを被験体に投与するステップと;(iii)第3の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップとを含む方法を特徴とする。被験体は、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し得、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む。1またはそれを超える以前の治療は、1またはそれを超える追加の抗AML剤、例えば、アザシチジン、デシタビンまたはこれらの組み合わせをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、ステップ(ii)がステップ(i)の後に実施され、ステップ(iii)がステップ(ii)の後に実施される。他の実施形態では、ステップ(iii)がステップ(i)の後に実施され、ステップ(ii)がステップ(iii)の後に実施される。本明細書に開示される方法のいずれにおいても、ステップ(i)~(iii)が1またはそれを超える休薬期間によって分離され得る。
いくつかの実施形態では、第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量とは異なり得る。例えば、第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、第1の処置過程におけるものよりも高くなり得る、またはその逆であり得る。
場合によっては、第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、1日当たり約10mg/m~約50mg/m、例えば、1日当たり約25mg/mであり得る。場合によっては、第1の処置過程が、1~4日間、例えば、1日間または2日間からなり得る。
場合によっては、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約10mg/m~約100mg/m、好ましくは、1日当たり約15mg/m~約40mg/mであり得る。一例では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約20mg/mであり得る。いくつかの例では、第2の処置過程が、8~12日間、例えば、約10日間からなる。
場合によっては、第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、1日当たり約25mg/m~約100mg/m、例えば、1日当たり約50mg/mであり得る。いくつかの例では、第3の処置過程が、1~3日間、例えば、1日間または2日間からなり得る。
いくつかの例では、第1の処置過程が1日間からなり得、これに、第2の処置過程の開始前の1日間の第1の休薬期間が続くことができる。あるいは、またはさらに、第2の処置過程が10日間からなり得、これに、第3の処置過程の開始前の2日間の第2の休薬期間が続くことができる。さらに、第3の処置過程は1日間からなり得、これに約13日間の第3の休薬期間が続くことができる。
処置サイクルで投与される第1、第2および第3の処置過程を含む実施形態では、各処置サイクルが、本明細書に記載される第1の処置過程、第2の処置過程および第3の処置過程を含む。いくつかの例では、各処置サイクルが28日毎に繰り返される。
いくつかの例では、各処置サイクルが、(i)アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約10mg/m~約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約1~約3日間の第1の薬物期間が続くこと;(ii)シタラビンを、8~12日間、約15mg/m~約40mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに1~3日間の第2の休薬期間が続くこと、および(iii)アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約100mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約12~約14日間の第3の休薬期間が続くことを含む。
具体例では、各処置サイクルが、(i)第1の処置過程で、アルボシジブを、1日間、約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で被験体に投与し、これに1日間の第1の薬物期間が続くこと;(ii)第2の処置過程で、シタラビンを、10日間、約20mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに2日間の第2の休薬期間が続くこと、および(iii)第3の処置過程で、アルボシジブを、1日間、約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約13日間の第3の休薬期間が続くことを含み得る。
追加の例では、各処置サイクルが28日間からなり得、(i)アルボシジブを、1日目に約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で被験体に投与し、これに2日目の第1の休薬期間が続くこと;(ii)シタラビンを、3~12日目に約20mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに13~14日目の第2の休薬期間が続くこと、および(iii)アルボシジブを、15日目に約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに16~28日目の第3の休薬期間が続くことを含む。
いくつかの実施形態では、第3の処置過程(ステップ(iii))が、第1の処置過程(ステップ(i))の後に実施され、第2の処置過程(ステップ(ii))が、第3の処置過程(ステップ(iii))の後に実施される。ステップ(i)、(ii)および(iii)は、1またはそれを超える休薬期間によって分離され得る。
いくつかの例では、第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、1日当たり約10mg/m~約50mg/m、例えば、1日当たり約25mg/mであり得る。第1の処置過程は、約1~約4日間、例えば、1日間または2日間からなり得る。あるいは、またはさらに、第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、1日当たり約25mg/m~約100mg/m、例えば、1日当たり約50mg/mであり得る。第3の処置過程は、1~3日間、例えば、1日間または2日間からなり得る。具体例では、第1の処置過程が1日間からなり得、第3の処置過程が2日間からなり得る。あるいは、第1の処置過程が2日間からなり得、第3の処置過程が1日間からなり得る。
いくつかの例では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約10mg/m~約100mg/m、好ましくは、1日当たり約15mg/m~約40mg/mであり得る。一例では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約20mg/mであり得る。第2の処置過程は、8~12日間、例えば、10日間からなり得る。具体例では、(a)第2の処置過程におけるシタラビンが20mg/mであり、10日間、1日1回または2回投与される;(b)第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、2つの用量に分けられる1日20mg/mであり、この2つの用量は4日間投与され、この2つの用量は12時間離して被験体に投与される;(c)シタラビンが1週間に2日間被験体に投与される;(d)第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、10日間、1日2回、20mg/mである;および/または(e)第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、10日間、1日1回40mg/mもしくは1日2回20mg/mである。
本明細書に記載される方法のいずれにおいても、第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブが、静脈内注入によって投与される。例えば、第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブは、15分間~1時間の静脈内ボーラスとして投与される。1つの具体例では、第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブが、30分間の静脈内ボーラスとして投与される。
あるいは、またはさらに、第2の処置過程におけるシタラビンは注射によって投与される。第2の処置過程におけるシタラビンは皮下注射によって投与され得る。
本明細書に記載される方法は、(a)少なくともアルボシジブの第1の投与前に、静脈内水分供給液、アロプリノール、リン酸塩吸着剤(phosphate binder)もしくはこれらの組み合わせ(例えば、有効量の静脈内水分供給液、アロプリノール、リン酸塩吸着剤もしくはこれらの組み合わせ)を被験体に投与するステップ;および/または(b)抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤もしくはこれらの組み合わせ(例えば、有効量の抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤もしくはこれらの組み合わせ)を被験体に投与するステップをさらに含み得る。
別の態様では、本開示は、難治性、耐性または再発AMLの処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発AMLを処置する方法であって、追加の化学療法剤(例えば、AMLのための追加の化学療法剤)の非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップを含み、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、約15mg/m~約40mg/m(例えば、25mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与され、約40mg/m~約80mg/m(例えば、50mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの8日目および15日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与される。
別の態様では、本開示は、難治性、耐性または再発AMLの処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発AMLを処置する方法であって、アルボシジブから本質的になる(例えば、からなる)AMLのための有効量の化学療法を被験体に投与するステップを含み、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、約15mg/m~約40mg/m(例えば、25mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与され、約40mg/m~約80mg/m(例えば、50mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの8日目および15日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与される。
本開示の別の態様は、難治性、耐性または再発AMLの処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発AMLを処置する方法であって、追加の化学療法剤(例えば、AMLのための追加の化学療法剤)の非存在下で、有効量のアルボシジブおよびシタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、約15mg/m~約40mg/m(例えば、25mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与され、約40mg/m~約80mg/m(例えば、50mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの15日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与される。いくつかの実施形態では、1日当たり約10mg/m~約100mg/m(例えば、約20mg/m)のシタラビンが、28日の処置サイクルの3、4、5、6、7、8、9、10、11および12日目に注射(例えば、皮下注射)によって投与される。
本開示の別の態様は、難治性、耐性または再発AMLの処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発AMLを処置する方法であって、アルボシジブおよびシタラビンから本質的になる(例えば、からなる)AMLのための有効量の化学療法を被験体に投与するステップを含み、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法を提供する。いくつかの実施形態では、約15mg/m~約40mg/m(例えば、25mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与され、約40mg/m~約80mg/m(例えば、50mg/m)のアルボシジブが、28日の処置サイクルの15日目に、静脈内ボーラス(例えば、約30分間~約60分間)によって投与される。いくつかの実施形態では、1日当たり約10mg/m~約100mg/m(例えば、約20mg/m)のシタラビンが、28日の処置サイクルの3、4、5、6、7、8、9、10、11および12日目に注射(例えば、皮下注射)によって投与される。
さらに別の態様では、本開示は、AMLの処置を必要とする被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、(i)第1の処置過程で、有効量のデシタビンまたはアザシチジンを被験体に投与するステップと;(ii)第2の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップとを含む方法を特徴とする。被験体は、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し得、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む。1またはそれを超える以前の治療は、1またはそれを超える追加の抗AML剤、例えば、アザシチジン(azacitibine)、デシタビンまたはこれらの組み合わせをさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、アルボシジブの有効量は、1日1回、約20mg/m~約150mg/m、好ましくは、1日1回、約20mg/m~約100mg/mであり得る。いくつかの例では、アルボシジブが、15分間~1時間の静脈内ボーラス、好ましくは約30分間の静脈内ボーラスとして被験体に投与され得る。あるいは、アルボシジブの一部が、15分間~1時間の静脈内ボーラス、好ましくは約30分間の静脈内ボーラスとして被験体に投与され得、残りのアルボシジブが、約3~約6時間、好ましくは約4時間の静脈内注入によって被験体に投与され得る。
あるいは、またはさらに、デシタビンの有効量は、1日1回、約15mg/m~約40mg/m、好ましくは、約20mg/mである。いくつかの例では、デシタビンが、必要に応じて、約30分間~約2時間、好ましくは約1時間の静脈内注入によって被験体に投与される。
いくつかの例では、アザシチジンの有効量は、1日1回、約50m/m~約100mg/m、好ましくは、約75mg/mである。アザシチジンは、静脈内注射または皮下注射によって被験体に投与され得る。
具体例では、この方法が、各処置サイクルが(i)(a)デシタビンを、3~10日間、好ましくは5日間、1日1回、約15mg/m~約40mg/m、好ましくは約20mg/mで、または(b)アザシチジンを、3~10日間、好ましくは5日間、1日1回、約50mg/m~約100mg/m、好ましくは75mg/mで、被験体に投与し;これに約1~約4日間、好ましくは約2日間の休薬期間が続くこと;および(ii)アルボシジブを、1~3日間、好ましくは1日間、1日1回、約20mg/m~約100mg/m、好ましくは約20mg/m~約90mg/mの用量で、被験体に投与することを含む、1またはそれを超える処置サイクルを含み得る。
例えば、各処置サイクルは28日間からなり得、(i)デシタビンを、1~5日目に、1日1回、約20mg/mで被験体に投与し;これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および(ii)アルボシジブを、8日目に約20mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与し;これに9~28日目の第2の休薬期間が続くことを含み得る。
別の例では、各処置サイクルが28日間からなり、(i)アザシチジンを、1~5日目に、1日1回、約75mg/mで被験体に投与し;これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および(ii)アルボシジブを、8日目に約20mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与し;これに9~28日目の第2の休薬期間が続くことを含む。
以下の例示的な方法も本明細書で提供される:
(i)被験体(例えば、血液がんを有する患者)の腫瘍崩壊症候群(TLS)の発症を阻害する方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(ii)被験体(例えば、アルボシジブで処置される血液がん被験体)のTLSの重症度を低減する方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(iii)被験体(例えば、アルボシジブで処置される血液がん被験体)のTLSを処置する方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(iv)被験体(例えば、アルボシジブで処置される血液がん被験体)のTLSによる死亡率を低下させる方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(v)被験体(例えば、アルボシジブで処置される血液がん被験体)のTLSの発生率を低下させる方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(vi)被験体(例えば、アルボシジブで処置される血液がん被験体)のTLSを予防する方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
(vii)TLSを発症するリスクが高くない、被験体の血液がんを処置する方法であって、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかに従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブ(例えば、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)および、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
上記の方法のいずれにおいても、血液がんはAMLであり得る。患者はTLSを発症するリスクがあると特定され得る。
本開示は、ベネトクラクスが失敗したAMLを処置するためのさらなる処置レジメンを提供する。例えば、AMLの処置を必要とする被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、(i)第1の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと;(ii)第2の処置過程で、シタラビンを約500mg/m~約3g/mの1日量で被験体に投与するステップと;(iii)第3の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップとを含む方法が本明細書で提供される。被験体は、その少なくとも1つがベネトクラクスを含み;必要に応じて、デシタビン、アザシチジンまたはこれらの組み合わせをさらに含む1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、約3~約8日間(例えば、5日間)、1日当たり約1g/mであり得る。ステップ(i)および/またはステップ(iii)は、アルボシジブ処置に関連して本明細書に記載される条件に従って実施され得る。
別の例では、AMLの処置を必要とする被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスおよびミトキサントロンの非存在下で、(i)第1の処置過程で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと、(ii)第2の処置過程で、有効量のシタラビンを被験体に投与するステップとを含む方法が本明細書で提供される。被験体は、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し得、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)がステップ(ii)の後に実施され得る。第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約10mg/m~約100mg/m、好ましくは、1日当たり約15mg/m~約40mg/mであり得る。一例では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約20mg/mであり得る。第2の処置過程は、8~12日間、好ましくは、10日間からなり得る。あるいは、またはさらに、ステップ(i)は、アルボシジブを、約1~4日間、1日当たり約25mg/m~約100mg/m、好ましくは1日当たり約50mg/mの用量で被験体に投与することを含み得る。例えば、アルボシジブは、3日間、1日1回、約30分間の静脈内ボーラスとして1日当たり50mg/mの用量で被験体に投与され得る。
いくつかの実施形態では、ステップ(i)がステップ(ii)の前に実施され得る。いくつかの例では、ステップ(i)が、アルボシジブを約80~120mg/m、好ましくは約90mg/mの1日量で被験体に投与することを含み得る。例えば、アルボシジブは、1日1回、3連続日間被験体に投与され得、これに2日間の休薬期間が続くことができる。あるいは、またはさらに、ステップ(ii)は、シタラビンを、約72時間の静脈内注射によって、約1g/m~約3g/m、好ましくは2g/mの用量で被験体に投与することを含み得る。
本明細書に記載される方法のいずれにおいても、被験体はMCL-1依存性であり得る。被験体は、例えば、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性であると特定され得る。
本発明の他の利点および新規な特徴は、添付の図と併せて検討すれば、本発明の様々な非限定的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるだろう。本明細書および参照により組み込まれる文書が矛盾するおよび/または一致しない開示を含む場合、本明細書が優先するものとする。
MCL-1は、抗アポトーシスBCL-2ファミリータンパク質のメンバーである。がん細胞は、典型的には、アポトーシスの誘導に抵抗するために、MCL-1または代替ファミリーメンバー(例えば、BCL-2、BCL-xL等)に依存する。ベネトクラクスは、以下の構造を有するBCL-2阻害剤である:
Figure 2022525149000001
これはAMLを処置するための第一線薬として使用される。
細胞が、依存を異なるファミリーメンバーに切り替えることによって、特定のBCL-2ファミリーメンバーを標的とする治療に対する耐性を獲得できることが知られている。例えば、BCL-2阻害剤であるベネトクラクスは、がん細胞がBCL-2依存からMCL-1に切り替わると活性を失い、AML患者がベネトクラクス処置に失敗し、例えば単独の薬剤として、またはデシタビンもしくはアザシチジンなどのAML処置のための1またはそれを超える他の治療薬と組み合わせてベネトクラクスを含む以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有する、ベネトクラクスの失敗につながる。
デシタビンとアザシチジンは共に、DNAメチル化酵素の活性を阻害する低メチル化剤(HMA)である。低メチル化剤は、DNAメチル化を阻害し(例えば、DNAメチルトランスフェラーゼの活性を阻害することによって)、MCL-1の天然阻害剤であるNOXA遺伝子の再発現を誘導することができる。この作用機序と一致して、HMAアザシチジンは芽球のMCL-1タンパク質レベルを低下させることが示されている。KonoplevaおよびLetai、Blood 132(10):1007-1012を参照されたい。したがって、アザシチジンまたはデシタビンなどの低メチル化剤は、ベネトクラクスの治療有効性を高めるためにベネトクラクスにしばしば添加される。
しかしながら、ベネトクラクスと低メチル化剤を含む併用療法でさえ、有意な失敗率を伴う。アルボシジブは、CDK9/MCL-1シグナル伝達経路を阻害し得、MCL-1依存性AML細胞の生存を標的にすることができる。いずれの特定の理論に拘束されることも望まないが、MCL-1阻害剤であるアルボシジブは、MCL-1の阻害(例えば、HMAによって媒介される)が以前の治療に既に含まれている場合であっても、ベネトクラクスと低メチル化剤を含む併用療法に関連する失敗を克服することができると考えられている。単剤療法としての、または本明細書に開示される他の治療薬(例えば、シタラビン)と組み合わせた、特定の投与量のアルボシジブおよび投与スケジュールを含む、本明細書に開示される処置レジメンは、ベネトクラクス耐性AML細胞を標的とするだけでなく、腫瘍崩壊症候群(TLS)の発生のリスクも低下させ(例えば、これを予防し)、よって、AML患者のTLSによって引き起こされる死亡率を低下させると予想される。
したがって、BCL-2阻害剤(例えば、ベネトクラクス)での処置後に疾患が進行した被験体のAMLを処置する方法、ならびに関連する組成物、処置レジメン、およびキットが本明細書で提供される。本明細書に開示される処置方法は、その少なくとも1つがベネトクラクスを含む1またはそれを超える以前の抗AML治療を受けたことがあり、以前の処置に反応せず、処置後に難治性AMLを発症した、または処置後に疾患再発を有する、AML患者を標的とする。場合によっては、本明細書に記載される方法は、アルボシジブとベネトクラクスの併用療法を含まない。
原薬および原薬を含む医薬組成物
ベネトクラクスが失敗したAMLを処置する方法は、単独での、またはベネトクラクスを除く別の治療薬(例えば、シタラビンまたは低メチル化剤(HMA)、例えばデシタビンもしくはアザシチジン)と組み合わせた、アルボシジブの使用を含む。全ての治療薬、ならびに治療薬を含む医薬組成物は、本開示の範囲内にある。
(i)治療薬
本明細書で使用される場合、「化学療法剤」および「化学療法」は、それぞれ、例えば、細胞を死滅させること、または細胞***を阻害することによって、がん細胞の増殖を阻害する(例えば、停止させる)薬剤および療法を指す。「AMLのための化学療法剤」および「AMLのための化学療法」は、それぞれ、被験体のAMLを処置する目的で被験体に投与される化学療法剤および化学療法を指す。「化学療法剤」、「化学療法」、「AMLのための化学療法剤」および「AMLのための化学療法」は、主に支持療法のために与えられる薬剤も療法も含まないことが理解されよう。AMLのための化学療法剤の代表的な例としては、アルボシジブ、シタラビン、ミトキサントロン、ダウノルビシン、ベネトクラクス、アザシチジンおよびデシタビンが挙げられる。
本明細書で使用される「支持療法」は、疾患の症状および/または疾患の処置によって引き起こされる副作用(例えば、AMLについては腫瘍崩壊症候群)を処置または予防するために与えられる処置(例えば、治療薬、療法)を指す。支持療法の例としては、水分供給(例えば、IV水分供給)、アロプリノール、リン酸塩吸着剤、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、透析、インスリン、デキストロース、カルシウム補充、ステロイド療法(例えば、デキサメタゾン)、止瀉療法(例えば、ロペルアミド)、制吐薬(例えば、5-ヒドロキシトリプタミン受容体阻害剤)、抗生物質(例えば、レボフロキサシン、バラシクロビル)、アゾール系抗真菌剤(例えば、フルコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、イサブコナゾール)および成長因子サポートが挙げられる。
アルボシジブは、CDK9によって媒介されるMCL-1の発現の阻害剤である。本明細書で使用される場合、アルボシジブは、式(I)の化合物:
Figure 2022525149000002
またはそのプロドラッグもしくは薬学的に許容され得る塩を指す。一定の実施形態では、アルボシジブが、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、その塩酸塩)である。式(I)の化合物は、2-(2-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-[(3S,4R)-3-ヒドロキシ-1-メチルピペリジン-4-イル]クロメン-4-オンとも呼ばれ得る。特に指示しない限り、アルボシジブの用量または有効量が本明細書で定量される場合、定量される用量または有効量は、式(I)の化合物の遊離塩基として与えられる場合のアルボシジブの用量または有効量を指す。
一定の実施形態では、アルボシジブが、式(I)の化合物のプロドラッグ、またはその薬学的に許容され得る塩であり得る。各例で具体的に記載されていない場合でも、アルボシジブを含む全ての実施形態は、必要に応じて、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩の代わりに、またはこれに加えて(典型的には代わりに)、式(I)の化合物のプロドラッグ、またはその薬学的に許容され得る塩の使用を含む。このようなプロドラッグは、国際公開第2016/187316号パンフレットおよび国際公開第2018/094275号パンフレットに記載されており、これらは、同プロドラッグに関するそれらの教示について全体が参照により本明細書に組み込まれる。実施形態では、式(I)の化合物のプロドラッグが、式(I)の化合物のリン酸塩プロドラッグである。場合によっては、式(I)の化合物のプロドラッグが、式(I-a)の化合物:
Figure 2022525149000003
(式中、R、RおよびRのうちの1つは-P(=O)(OH)であり、R、RおよびRの他の2つはそれぞれ-Hである)、またはその薬学的に許容され得る塩である。場合によっては、式(I)の化合物のプロドラッグが、式(I-b)の化合物:
Figure 2022525149000004
、またはその薬学的に許容され得る塩である。式(I-a)および式(I-b)の化合物、ならびにこれらの薬学的に許容され得る塩は、経口で生物学的に利用可能である。したがって、構造式I-aおよびI-bの化合物、または前記の化合物の薬学的に許容され得る塩は、経口投与することができ、構造式I-aもしくはI-bの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩を含む組成物は経口投与用に製剤化することができる。
したがって、いくつかの実施形態では、アルボシジブのプロドラッグ(例えば、構造式I-aもしくはI-bの化合物)、またはその薬学的に許容され得る塩が、例えば、1日当たり約0.5mg~約5mgの量で被験体に経口投与される。いくつかの実施形態では、約1mgまたは約2mgのアルボシジブのプロドラッグ(例えば、構造式I-aもしくはI-bの化合物)、またはその薬学的に許容され得る塩が、1日2回、被験体に投与される、あるいは約1mgまたは約2mgのアルボシジブのプロドラッグ(例えば、構造式I-aもしくはI-bの化合物)、またはその薬学的に許容され得る塩が、1日1回、被験体に投与される。有効量のアルボシジブのプロドラッグは、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、2週間、3週間、4週間、2か月間、3か月間、4か月間、5か月間、6か月間、1年間、2年間等、被験体に投与されることができる。
シタラビンは、DNA合成を妨げる代謝拮抗剤である。本明細書で使用されるシタラビンは、式(II)の化合物:
Figure 2022525149000005
そのプロドラッグ、その薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体を指す。いくつかの実施形態では、シタラビンが、当技術分野で知られている、治療用途で使用される活性剤である。いくつかの実施形態では、シタラビンが、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、式(II)の化合物)である。特に指示しない限り、シタラビンの用量または有効量が本明細書で定量される場合、定量される用量または有効量は、式(II)の化合物の遊離塩基として与えられる場合のシタラビンの用量または有効量を指す。
本明細書で使用される場合、デシタビンは、式(III)の化合物:
Figure 2022525149000006
、そのプロドラッグ、その薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体を指す。いくつかの実施形態では、デシタビンが、当技術分野で知られている、治療用途で使用される活性剤である。いくつかの実施形態では、デシタビンが、式(III)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、式(III)の化合物)である。
本明細書で使用される場合、アザシチジンは、式(IV)の化合物:
Figure 2022525149000007
、またはそのプロドラッグ、その薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体を指す。いくつかの実施形態では、アザシチジンが、当技術分野で知られている、治療用途で使用される活性剤である。いくつかの実施形態では、アザシチジンが、式(IV)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、式(IV)の化合物)である。
本明細書に記載される化合物は、1またはそれを超える不斉中心を含むことができ、したがって、様々な立体異性体、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーで存在することができる。例えば、本明細書に記載される化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であり得る、あるいはラセミ混合物および1またはそれを超える立体異性体に富む混合物を含む立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の方法によって混合物から単離することができる;または好ましい異性体は不斉合成によって調製することができる。例えば、Jacquesら、Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience、ニューヨーク、1981);Wilenら、Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill、NY、1962);およびWilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions 268頁(E.L.Eliel編、Univ.of Notre Dame Press、Notre Dame、IN 1972)を参照されたい。本発明はさらに、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、あるいは、様々な異性体の混合物としての化合物を包含する。
化合物が別の化合物(単数または複数)(例えば、エナンチオマー、別のジアステレオマー(単数または複数))を「実質的に含まない」と本明細書に記載される場合、その化合物は、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、最も好ましくは1重量%未満の他の化合物(単数または複数)を含有する。
特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、1またはそれを超える同位体濃縮原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、18Fによる19Fの置き換え、または13Cもしくは14C濃縮炭素による炭素の置き換えを除いて本構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。このような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。
本明細書に記載される化合物はまた、本明細書に記載される化合物のホモログ、類似体、誘導体、エナンチオマー、ジアステレオマー、互変異性体、シスおよびトランス異性体、ならびに機能的に等価な組成物として提供され得ることを理解すべきである。「機能的に等価な」とは、一般に、がんを有する患者またはがんに感受性の患者を処置することができる組成物を指す。
本明細書で使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、切断可能な基(単数または複数)を有し、加溶媒分解によって、または生理学的条件下で、インビボで薬学的に活性になる化合物の誘導体を指し得る。このような例としては、それだけに限らないが、エステル誘導体などが挙げられる。本明細書に記載される化合物の他の誘導体は、それらの酸形態と酸誘導体形態の両方で活性を有するが、酸感受性形態では、哺乳動物生物における溶解度、組織適合性、および/または遅延放出の利点をしばしば提供する(Bundgard,H.、Design of Prodrugs、7-9頁、21-24、Elsevier、Amsterdam 1985参照)。プロドラッグには、親酸と適切なアルコールとの反応によって調製されるエステル、あるいは親酸化合物と置換もしくは非置換アミンとの反応によって調製されるアミド、または酸無水物、または混合無水物などの当業者に周知の酸誘導体が含まれる。本発明の化合物に吊り下がる酸性基から誘導される単純な脂肪族または芳香族エステル、アミド、および無水物が、例示的なプロドラッグである。一定の実施形態では、プロドラッグがエステル型プロドラッグである。一定の実施形態では、プロドラッグが、1つの切断可能なエステル基を含むエステル型プロドラッグである。一定の実施形態では、プロドラッグが、2つの切断可能なエステル基を含むエステル型プロドラッグである。一定の実施形態では、プロドラッグが、(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルなどの二重エステル型プロドラッグである。一定の実施形態では、プロドラッグが、本明細書に記載される化合物のリン酸エステル、C1~8アルキルエステル、C2~8アルケニルエステル、C2~8アルキニルエステル、アリールエステル、C7~12置換アリールエステル、またはC7~12アリールアルキルエステルである。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容され得る塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などなしにヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比に見合った塩を指す。薬学的に許容され得る塩は当技術分野で周知である。例えば、Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences(1977)66:1-19で薬学的に許容され得る塩について詳細に説明している。本明細書に記載される化合物の薬学的に許容され得る塩には、適切な無機および有機の酸および塩基から誘導されるものが含まれる。
適切な酸から誘導される薬学的に許容され得る塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸により、あるいはイオン交換などの当技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。適切な酸から誘導される他の薬学的に許容され得る塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。
適切な塩基から誘導される薬学的に許容され得る塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN(C1~4アルキル)塩が含まれる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる薬学的に許容され得る塩には、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成される、非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオンが含まれる。
(ii)医薬組成物
アルボシジブ、シタラビン、デシタビンおよびアザシチジンを含む、本明細書に記載される治療薬のいずれかを、1またはそれを超える薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体と混合して、医薬組成物を形成することができる。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容され得る賦形剤」または「薬学的に許容され得る担体」という用語は、非毒性の不活性な固体、半固体もしくは液体の充填剤、希釈剤、カプセル化材料または任意の種類の製剤補助剤を意味する。薬学的に許容され得る賦形剤として役立つことができる材料のいくつかの例は、糖(例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース);デンプン(例えば、コーンスターチやジャガイモデンプン);セルロースおよびその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロース);粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えば、カカオ脂および坐剤ワックス);油(例えば、落花生油、綿実油;ベニバナ油;胡麻油;オリーブ油;コーン油および大豆油);グリコール(例えば、プロピレングリコール);エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル);寒天;界面活性剤(例えば、Tween80);緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム);アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張生理食塩水;クエン酸;酢酸塩;リンゲル液;エチルアルコール;およびリン酸緩衝液、ならびに他の非毒性適合性滑沢剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム)、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤および抗酸化剤である。本発明の医薬組成物は、ヒトおよび/または動物に、経口、直腸、非経口(例えば、皮下注射などの注射により;静脈内ボーラスなどの静脈内で)、槽内、膣内、鼻腔内、腹腔内、局所(粉末、クリーム、軟膏、または液滴により)、頬側、または経口もしくは鼻スプレーとして投与することができる。
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容され得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ、およびエリキシルが含まれる。有効成分に加えて、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒などの当技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、可溶化剤および乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル)、ならびにこれらの混合物を含有し得る。不活性希釈剤に加えて、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、および芳香剤などのアジュバントも含むことができる。
注射用調製物、例えば、無菌注射用水性または油性懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化され得る。無菌注射用調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中溶液などとしての、非毒性の非経口的に許容され得る希釈剤または溶媒中の無菌注射用溶液、懸濁液、またはエマルジョンであり得る。使用され得る許容され得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液、エタノール,U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌不揮発性油が、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することによって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散することができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌することができる。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本明細書に記載される治療薬を、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、したがって、直腸または膣腔で融解して、化合物を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコール、または坐剤ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる坐剤である。
経口投与用の固形剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含まれる。このような固体剤形では、粒子が、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの不活性で薬学的に許容され得る賦形剤または担体、ならびに/あるいはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保水剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、一定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、ならびに/あるいはi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合される。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどのような賦形剤を使用して、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤としても使用され得る。
錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固形剤形は、腸溶コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、必要に応じて、乳白剤を含有してもよく、また、有効成分(単数または複数)を、腸管の一定の部分のみにおいて、または優先的に、必要に応じて、遅延様式で放出する組成物であることもできる。使用することができる包埋組成物の例としては、高分子物質およびワックスが挙げられる。
医薬組成物の局所または経皮投与用の剤形には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、散剤、液剤、スプレー、吸入剤、またはパッチが含まれる。粒子は、滅菌条件下で、薬学的に許容され得る担体および必要とされ得る任意の必要な保存剤または緩衝剤と混和される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬もまた、本発明の範囲内であると考えられる。
軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、本明細書に記載される治療薬に加えて、動物および植物脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛、またはこれらの混合物などの賦形剤を含有し得る。
粉末およびスプレーは、本明細書に記載される治療薬に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有することができる。スプレーはさらに、クロロフルオロ炭化水素などの慣用的な噴射剤を含有することができる。
経皮パッチには、治療薬の体への制御された送達を提供するという追加の利点がある。このような剤形は、治療薬(単数または複数)を適切な媒体に溶解または分注することによって調製することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚を横切る薬剤(単数または複数)の流れを増加させることもできる。その速度は、速度制御膜を用意することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲルに薬剤(単数または複数)を分散させることによって制御することができる。
本明細書に記載される医薬組成物は、ただ1つの本明細書に記載される治療薬、例えば、アルボシジブ、シタラビン、デシタビンおよびアザシチジンのうちの1つを含み得る。あるいは、2またはそれを超える治療薬が、例えば、それらが本明細書に記載される処置方法のいずれかで同時使用されるべきである場合、1つの薬学的に許容され得る組成物に製剤化され得る。
AML被験体
本明細書に記載される処置方法のいずれかによって処置されるべき被験体は、単独の治療薬として、または1またはそれを超える他の抗AML剤(例えば、HMA)と組み合わせて、ベネトクラクスを含む1またはそれを超える以前の治療を受けたことがある。このような被験体は、ベネトクラクス処置に反応しない(ベネトクラクスに耐性である)か、あるいは単独で、または1またはそれを超える抗AML剤(例えば、アザシチジンおよび/またはデシタビン)と組み合わせてベネトクラクスを含む処置後に、難治性または再発AMLを発症した。
投与が企図される「被験体」には、それだけに限らないが、ヒト(すなわち、任意の年齢群の男性または女性、例えば、小児被験体(例えば、乳児、子供、青年)または成人被験体(例えば、若年成人、中年成人、もしくは高齢者))および/または非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル));商業的に関連する哺乳動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、および/またはイヌ)および鳥(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、および/またはシチメンチョウなどの商業的に関連する鳥)が含まれる。一定の実施形態では、動物が哺乳動物である。動物は、任意の発達段階の雄または雌であり得る。動物は、トランスジェニック動物または遺伝子操作動物であり得る。一定の実施形態では、被験体が非ヒト動物である。一定の実施形態では、動物が魚である。好ましい実施形態では、被験体がヒト(例えば、患者)である。「患者」は、疾患の処置を必要とするヒト被験体を指す。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される処置レジメンの被験体が、ベネトクラクスを含む以前の治療後に疾患進行を有する。本明細書で使用される場合、「疾患進行」、「疾患が進行した」、「疾患が進行している」という句またはこれらの均等物は、当技術分野での通常の意味を有し、前の期間と比較して臨床的に有意な様式で悪化したまたは体中に広がった疾患(例えば、がん)を指し得る。医療専門家(例えば、医師)は、疾患進行が起こったかどうかを容易に判断することができる。いくつかの実施形態では、正常な血球の数、白血病細胞のサイズおよび数、白血病細胞の染色体に現れる変化、ならびに発生した遺伝子異常を使用して、疾患進行を評価することができる。
本明細書で使用される場合、「耐性」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、処置に反応しないAMLを指し得る。AMLは処置開始時に耐性である場合もあれば、処置中に耐性になる場合もある。例えば、AMLは、1またはそれを超える処置(例えば、BCL-2阻害剤を含む最大2回の処置サイクルを含む)後、あるいは1またはそれを超える処置サイクル後に耐性になり得る。
本明細書で使用される場合、AMLを有する被験体に関する「難治性」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、処置後に骨髄中に白血病細胞が残存している被験体を指し得る。いくつかの実施形態では、「難治性」が、被験体が、疾患の処置後に、CR(例えば、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、完全な血液学的回復(例えば、絶対好中球数(ANC)≧1,000/μLおよび血小板数≧100,000/μL)があるCR、および/またはCR)を達成することができなかった、または疾患の処置後90日未満しか続かないCR(例えば、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、完全な血液学的回復(例えば、絶対好中球数(ANC)≧1,000/μLおよび血小板数≧100,000/μL)があるCR、および/またはCR)を達成したことを意味する。
本明細書で使用される場合、「再発」または「再発した」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、処置による完全寛解(例えば、最初の完全寛解)の期間後のAMLの再開またはAMLの徴候および症状を指し得る。いくつかの実施形態では、再発が、以下の基準(i)骨髄または末梢血における5%以上の芽球、ならびに/あるいは(ii)髄外疾患、および/または臨床評価時に医師によって決定された疾患の存在のうちの1またはそれより多くを満たす、完全寛解後の疾患の再発を指し得る。いくつかの実施形態では、「再発」が、90日またはそれを超えて続くCR(例えば、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、完全な血液学的回復(例えば、絶対好中球数(ANC)≧1,000/μLおよび血小板数≧100,000/μL)があるCR、および/またはCR)後の疾患の再来を指す。
本明細書で使用される場合、「寛解」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、がんの徴候および症状の減少または消失を指し得る。部分寛解では、がんの全てではないが一部の徴候および症状が消失している。完全寛解(CR)では、がんの全ての徴候および症状が消失しているが、がんがまだ体内にある可能性がある。本明細書で使用される「完全寛解」は、骨髄中の細胞の5%未満が芽球(白血病細胞)であることを意味し、本明細書の実施例4で使用されるように、CR、CRおよびCRを含む。いくつかの実施形態では、AMLの完全寛解が、疾患が処置され、以下が当てはまることを意味する:(i)完全血球算定が正常である;(ii)骨髄中の細胞の5%未満が芽球(白血病細胞)である;および(iii)脳および脊髄、または体の他の場所に白血病の徴候も症状もない。いくつかの実施形態では、AMLの完全寛解が、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、完全な血液学的回復(例えば、絶対好中球数(ANC)≧1,000/μLおよび血小板数≧100,000/μL)があることを意味する。本明細書で使用される「CR」は、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、1種の末梢血細胞型の完全な血液学的回復(例えば、ANC≧1,000/μLまたは血小板数≧100,000/μL)があることを意味する。本明細書で使用される「CR」は、骨髄中の細胞の5%未満が芽球であり、骨髄中にアウエル小体を伴う芽球が存在せず、髄外疾患がなく、両末梢血細胞型の部分的血液学的回復(例えば、ANC≧500/μLおよび血小板数≧50,000/μL)があることを意味する。本明細書で使用される「部分寛解」は、骨髄中の細胞の5%に等しいかもしくはそれより大から25%に等しいかもしくはそれ未満が芽球であり、芽球の割合が少なくとも50%減少することを意味する。いくつかの実施形態では、AMLの部分寛解が、(i)骨髄中の細胞の5%に等しいかもしくはそれより大から25%に等しいかもしくはそれ未満が芽球であり;(ii)芽球の割合が少なくとも50%減少し;(iii)完全血球算定が正常であることを意味する。いくつかの実施形態では、CR、CRおよびCRが、本明細書の実施例4に記載される通りである。
いくつかの実施形態では、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)に耐性であり得、難治性であり得、および/またはベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む1またはそれを超える処置後に再発した可能性がある。例えば、被験体は、ベネトクラクスに耐性であり得、難治性であり得、および/またはベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む2回以下の処置サイクルを含む1またはそれを超える処置後に再発した可能性がある。いくつかの実施形態では、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)に耐性であり得る。例えば、被験体は、BCL-2阻害剤(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)に耐性である原発性AML(別名、デノボAML)を有し得る。場合によっては、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)に耐性である続発性AMLを有し得る。いくつかの実施形態では、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む1またはそれを超える処置後に難治性であるAML(例えば、原発性または続発性)を有し得る。いくつかの実施形態では、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む処置後に再発した可能性がある。例えば、被験体のAML(例えば、原発性AMLおよび続発性AML)は、完全寛解の期間(例えば、約90日~18か月の間)後に再開した可能性がある。
いくつかの実施形態では、被験体が、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む処置後に、耐性、難治性である原発性AMLもしくは続発性AMLを有する、および/または再発している。本明細書で使用される場合、がんに関する「原発性」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、体内の元の、または最初のがんを指し得る。本明細書で使用される場合、がんに関する「続発性」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、非原発性がんを指し得る。続発性AMLは、骨髄異形成症候群(MDS)もしくは慢性骨髄増殖性腫瘍(cMPN)などの造血の以前のクローン障害から、または白血病誘発因子(例えば、化学療法、放射線療法、免疫抑制薬、環境白血病誘発因子)への曝露後に発生し得る。
本明細書で使用される「導入療法」は、AMLなどの特定の疾患のために投与される最初の療法を指す。いくつかの実施形態では、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む1またはそれを超える以前の治療が、導入療法である。
AMLなどの血液がんを処置されている被験体における処置成績に影響を及ぼし得る他の因子がある。例えば、年齢、化学療法への適合性、およびMCL-1依存性は全て、AMLを処置されている被験体における処置成績に関連している。
したがって、本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、被験体が若年(すなわち、60歳未満)である。いくつかの実施形態では、被験体が高齢(すなわち、60歳またはそれを超える)である。
いくつかの実施形態では、ベネトクラクスを含む処置後に耐性、難治性、および/または再発AMLを有する被験体が、高齢者および/または不適格であり得る。
本明細書で使用される場合、「不適格」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、被験体を一定の処置(例えば、標準治療化学療法、集中導入化学療法)に不適格にする1またはそれを超える生理学的障害を有することを指し得る。被験体の適格性を判断するためにコンセンサスベースアプローチを採用している人もいる。例えば、その関連する教示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ferrara,F.ら、Leukemia(2013)27、997-999を参照されたい。いくつかの実施形態では、適格性が、Ferrara,F.らに提示されるコンセンサスアプローチによって決定され得る。このような実施形態では、集中化学療法への不適格性がFerrara,F.らに特定される9個の基準のうちの少なくとも1つを満たすことを意味し、非集中化学療法への不適格性がFerrara,F.らに特定される6個の基準のうちの少なくとも1つを満たすことを意味する。米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)は、がん患者の機能状態を0~5のスケールで定量するために使用されるツールである、ECOGパフォーマンスステータスを発表した。いくつかの実施形態では、適合性がECOGパフォーマンスステータスによって決定され得る。いくつかの実施形態では、2に等しいかもしくはそれより大きい(例えば、2、3より大きい、3、4、5より大きい)のECOGスコアが、被験体を「不適格」にする。
「適格」被験体は、不適格ではない被験体である。
いくつかの実施形態では、被験体が若年および/または適格である。いくつかの実施形態では、被験体が高齢および/または不適格である。
いくつかの実施形態では、被験体が、AML(例えば、耐性、再発、難治性)、および60歳を超える(例えば、70歳を超える、75歳を超える)年齢を有する。例えば、被験体は、AML(例えば、耐性、再発、難治性)、および70歳を超える年齢を有し得る。場合によっては、被験体は、AML(例えば、耐性、再発、難治性)、60歳を超える年齢、2に等しいかもしくはそれ未満のECOGスコアを有し得る。いくつかの実施形態では、被験体が、AML(例えば、耐性、再発、難治性)を有し、不適格である。例えば、被験体は、AMLおよび2に等しいかもしくはそれより大きいECOGスコアを有し得る。いくつかの実施形態では、被験体が、AML(例えば、耐性、再発、難治性)、60歳を超える(例えば、70歳を超える、75歳を超える)年齢を有し、不適格である。例えば、被験体は、AML、60歳を超える年齢、および2に等しいかもしくはそれより大きいECOGスコアを有し得る。
いくつかの実施形態では、被験体が、BCL-2阻害剤による処置を受けていない。例えば、被験体は、耐性、難治性状態、および/または再発をもたらした処置を中止した可能性がある。このような場合、被験体は、本明細書に記載される方法による処置の直前、処置中、および/または処置直後に、比較的低い以前の抗AML剤(単数または複数)(例えば、BCL-2阻害剤)の血漿濃度を有し得る。いくつかの実施形態では、以前の抗AML剤(単数または複数)の血漿濃度が、約0ng/mlであり得る。すなわち、被験体は、以前の抗AML剤(単数または複数)(例えば、ベネトクラクス)を実質的に含まない可能性がある。一般に、本明細書に記載される方法は、原発性AML、続発性AML、耐性AML、難治性AML、および/または再発AMLの処置に有効であり得る。
いくつかの実施形態では、被験体がMCL-1依存性である。一定の実施形態では、方法が、MCL-1依存性である被験体を処置することを含み得る。
本明細書で使用される場合、「MCL-1依存性AML」は、骨髄性細胞白血病1(MCL-1)がアポトーシスを抑制する主要な駆動因子であるAMLのサブセットを指す。AMLを有する被験体に関する「MCL-1依存性」は、MCL-1が被験体のAML芽球のアポトーシスを抑制する主要な駆動因子である、AML被験体(例えば、患者)のサブセットを指す。典型的には、MCL-1依存性はAML芽球生存を促進し、処置耐性および再発に関連する。MCL-1依存性は、米国特許第7,868,133号明細書;同第8,221,966号明細書;および同第8,168,755号明細書、ならびに米国特許出願公開第2011/0130309号明細書、同第2016/0303101号明細書および同第2018/0172673号明細書に記載されるBH3プロファイリングなどの、当技術分野で公知の方法に基づいて決定することができ、これらの刊行物の全ての関連する内容はこれにより全体が参照により組み込まれる。
いくつかの実施形態では、被験体が、約5%に等しいかもしくはそれより大きい、約10%に等しいかもしくはそれより大きい、約15%に等しいかもしくはそれより大きい、約20%に等しいかもしくはそれより大きい、約25%に等しいかもしくはそれより大きい、約30%に等しいかもしくはそれより大きい、約35%に等しいかもしくはそれより大きい、または約40%に等しいかもしくはそれより大きいMCL-1依存性パーセンテージを有する。場合によっては、被験体が、約80%に等しいかもしくはそれ未満、約70%に等しいかもしくはそれ未満、約60%に等しいかもしくはそれ未満、約50%に等しいかもしくはそれ未満、約40%に等しいかもしくはそれ未満、約30%に等しいかもしくはそれ未満、約20%に等しいかもしくはそれ未満、約15%に等しいかもしくはそれ未満、または約10%に等しいかもしくはそれ未満MCL-1依存性パーセンテージを有する。上記の参照される範囲の全ての組み合わせが可能である(例えば、約40%に等しいかもしくはそれより大きい、約80%に等しいかもしくはそれ未満)。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法が、MCL-1依存性AMLを有する被験体を特定することをさらに含み得る。場合によっては、MCL-1依存性AMLが、被験体の骨髄試料を検査することによって特定される。MCL-1依存性およびMCL-1依存性パーセンテージを決定するための適切な方法は、米国特許第9,901,574号明細書、米国特許第10,132,797号明細書、および国際公開番号国際公開第2019/055579号パンフレットに記載されており、これらのそれぞれの関連する開示は、全体がこの特定の目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
特定の理論に拘束されることを望まないが、MCL-1依存性はMRD細胞と白血病幹細胞(LSC)の両方に見られると考えられており、これらの細胞が被験体での再発の原因であり、難治性疾患において役割を果たすと考えられている。研究によって、マウスでMCL-1をノックアウトすると、初期の骨髄前駆細胞集団が失われることが示されており、MCL-1が造血幹細胞の主要な生存シグナルであることが示唆されている。その関連する内容の全体が本明細書に組み込まれる、Opferman,J.T.ら、「Obligate Role of Anti-Apoptotic MCL-1 in the Survival of Hematopoietic Stem Cells」、Science、第307巻、2005年2月18日。MCL-1は、FLT3陽性AML由来のLSCにおける主要な生存機序としても特定されている。その関連する内容の全体が本明細書に組み込まれる、Yoshimoto,G.ら、「FLT3-ITD up-regulates MCL-1 to promote survival of stem cells in acute myeloid leukemia via FLT3-ITD-specific STAT5 activation」、Blood、第114巻、第24号、2009年12月3日。非FLT3陽性LSCを含む全てのLSCは、造血幹細胞全般とFLT3陽性LSCの両方で観察されるのと同様のMCL-1依存性生存機序を使用している可能性がある。
白血病幹細胞とMRD細胞は互いに完全に同義というわけではない。しかしながら、最終的に再発疾患につながるMRD細胞は白血病幹細胞である。その関連する内容の全体が本明細書に組み込まれる、Al-Malawi,A.、「Leukemic Stem Cells Shows the Way for Novel Target of Acute Myeloid Leukemia Therapy」、J.Stem Cell Res.Ther.、第3巻、第4号;Yanagisawa,B.ら、「Translating leukemia stem cells into the clinical setting:Harmonizing the heterogeneity」、Experimental Hematology 2016;44:1130-1137;およびGerber,J.M.ら、「A clinically relevant population of leukemic CD34+CD38-cells in acute myeloid leukemia」、Blood、2012年4月12日、第119巻、第15号を参照されたい。したがって、特定の理論に拘束されることを望まないが、MCL-1調節は、がん(例えば、AMLなどの血液がん)の合理的な治療戦略となり得ると考えられる。
サイクリン依存性キナーゼ、すなわちCDKは、細胞周期進行または転写調節のいずれかに関与する複合体を形成するタンパク質ファミリーである。CDK9は、RNAポリメラーゼIIの最大サブユニットのカルボキシル末端ドメインをリン酸化することによってMCL-1の発現を促進し、MCL-1 mRNAの転写伸長を可能にする転写調節CDKである。したがって、アルボシジブなどのCDK9阻害剤によるようなCDK9の阻害は、単剤療法として単独で、または1またはそれを超える治療薬と組み合わせて、MRD細胞およびLSCなどのMCL-1依存性細胞を排除または実質的に排除し、それによって、被験体をMRD陽性状態からMRD陰性状態に変換し、例えば、がん(例えば、AMLなどの血液がん)を処置する、および/またはがん(例えば、AMLなどの血液がん)を有する被験体における再発のリスクを低下させるために使用され得るMCL-1調節をもたらすと考えられる。
いくつかの実施形態では、処置を必要とする被験体が、1またはそれを超える以前の治療後、本明細書に記載される処置レジメン(例えば、単剤療法として単独での、または別の治療薬、例えば、シタラビンまたは低メチル化剤、例えばアザシチジンもしくはデシタビンと組み合わせた、アルボシジブ)を投与される前に測定可能残存疾患(measurable residual disease)(MRD)陽性である。いくつかの実施形態では、被験体が、本明細書に記載される処置レジメン(例えば、単剤療法として単独での、または別の治療薬、例えば、シタラビンまたは低メチル化剤、例えばアザシチジンもしくはデシタビンと組み合わせた、アルボシジブ)を投与された後にMRD陰性である。
AMLなどの血液がんでは、測定可能残存病変、最小残存病変、微小残存病変およびMRDは、形態学的検出を下回るレベルでの白血病細胞の治療後の持続を指す。特定の理論に拘束されることを望まないが、MRDは、AMLなどの血液がんを有する患者の再発リスクの増加または生存期間の短縮の強力な予後指標であると考えられる。AMLのMRD試験は、典型的には、マルチパラメータフローサイトメトリー(MFC)による免疫表現型検出、リアルタイム定量PCR(RT-qPCR)、および次世代シーケンシング技術の3つの手法のうちの1つを使用して行われる。MFCは、蛍光色素標識モノクローナル抗体のパネルを使用して、白血病細胞の異常に発現した抗原を特定する。RT-qPCRを使用して、白血病に関連する遺伝子異常を増幅することができる。次世代シーケンシング技術を使用して、いくつかの遺伝子またはゲノム全体を評価することができる。RT-qPCRと次世代シーケンシング技術は合わせて、MRD試験への分子アプローチとなる。被験体のMRD状態を検出する前記方法のそれぞれは、その関連する内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ravandi,F.ら、Blood Advances 2018年6月12日、第2巻、第11号およびSchuurhuis,G.J.ら、Blood 2018年3月22日、131(12):1275-1291に記載されている。
MRD試験への標準化されたアプローチの開発を導くために、欧州白血病ネット(ELN)は、AMLにおけるMRDの測定に関するコンセンサス勧告を発行した。ELNによると、MFCによるMRD試験に関するELNの勧告に従ってMFCによって測定された、被験体の骨髄中の0.1%またはそれを超える白血球に対するがん(例えば、AML)細胞の割合は、MFCによるMRD試験に関するELNの勧告によると、被験体がMFCによるMRD陽性(MRD+)であることを示している。MFCによるMRD試験に関するELNの勧告に従ってMFCによって測定された、被験体の骨髄中の0.1%未満の白血球に対するがん細胞の割合は、MFCによるMRD試験に関するELNの勧告によると、被験体がMFCによるMRD陰性(MRD-)であることを示している。
ELNは、AMLにおける分子MRD試験のガイドラインも発行している。ELNは、完全分子寛解を、完全な形態学的寛解に加えて、少なくとも1000分の1の感度レベルで4週間以上の間隔内に取得された2つの連続する陰性MRD試料として定義しており、試料は、分子MRD試験のELNガイドラインに従って収集および測定される。ELNは、低い再発リスクに関連する、低コピー数での分子持続性を、形態学的CRの患者における低コピー数(1~2%の参照遺伝子に対する標的または遺伝子変異割合(allele burden)に相当する100~200コピー/10ABLコピー未満)、および処置終了時に収集された任意の2つの陽性試料間の1 log未満のコピー数または相対的増加を有するMRDとして定義しており、試料は、分子MRD試験のELNガイドラインに従って収集および測定される。ELNは、分子持続性がある患者における分子進行を、分子MRD試験のELNガイドラインに従って収集および測定された任意の2つの陽性試料間の1 log 10以上のMRDコピー数の増加として定義している。ELNは、分子再発を、以前に試験して陰性であった患者における2つの陽性試料間の1 log 10以上のMRDレベルの増加として定義しており、試料は、分子MRD試験のELNガイドラインに従って収集および測定される。分子持続性と分子再発の両方が、RT-qPCRによるMRD試験のELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによるMRD陽性被験体の指標である。したがって、完全分子寛解の患者および低コピー数で分子持続性があると標識された患者は、RT-qPCRによるMRD試験のELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによってMRD陰性である。Ravandi,F.らおよびSchuurhuis,G.J.らに論じられているように、RT-qPCRはMRD試験への推奨される分子アプローチである。MRD試験用の試料(例えば、骨髄試料)を回収および測定するための具体的な推奨事項は、その関連する内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ravandi,F.ら、Blood Advances 2018年6月12日、第2巻、第11号およびSchuurhuis,G.J.ら、Blood 2018年3月22日、131(12):1275-1291に記載されている。
AMLなどの血液がんを有する被験体が、本明細書において、MFCによる、またはRT-qPCRによるなどのさらなる修飾語なしで、「測定可能残存病変陰性」、「微小残存病変陰性」、「MRD陰性」または「MRD」であると記載される場合、被験体は、本明細書に記載されるELNの基準(例えば、MFC、分子生物学)のうちの少なくとも1つに従ってMRD陰性である。いくつかの実施形態では、被験体が、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたMFCによるMRD陰性である。いくつかの実施形態では、被験体が、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによるMRD陰性である。いくつかの実施形態では、被験体が、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたMFCとRT-qPCRの両方によるMRD陰性である。いくつかの実施形態では、被験体が、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたMFCによるMRD陰性であり、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによるMRD陽性である。いくつかの実施形態では、被験体が、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたMFCによるMRD陽性であり、MRD試験のためのELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによるMRD陰性である。被験体が本明細書に記載されるELNの基準(例えば、MFCの基準)のうちの1つに従ってMRD陰性であるが、本明細書に記載される別のELNの基準(例えば、RT-qPCRの基準)に従ってMRD陽性である場合、この被験体は、本明細書に記載されるELNの基準のうちの少なくとも1つに従ってMRD陰性であるため、本明細書におけるその用語の使用によれば、この被験体は依然としてMRD陰性として記載され得る。
AMLなどの血液がんを有する被験体が、本明細書において「測定可能残存病変陽性」、「微小残存病変陽性」、「MRD陽性」または「MRD」であると記載される場合、被験体は、本明細書に記載されるMFCおよびRT-qPCRについてのELNの基準によるMRD陽性である。例えば、AMLについてMRD陽性である被験体は、AMLにおけるMRD試験のELNガイドラインに従って実施されたMFCによるMRD陽性であり得、AMLにおけるMRD試験のELNガイドラインに従って実施されたRT-qPCRによるMRD陽性であり得る。
したがって、本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、本方法が、(例えば、1またはそれを超える以前の治療後、本明細書に記載される処置レジメンを投与する前、および/または本明細書に記載される処置レジメンを投与した後に)、被験体のMRD状態を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、本明細書に記載される処置レジメンを投与する前後の被験体のMRD状態を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、処置レジメンにおける少なくとも1つの薬剤(例えば、アルボシジブ)の投与が、被験体がMRD陰性であると決定された場合に終了される。
ベネトクラクスが失敗したAMLを処置する方法
以前のベネトクラクス処置に失敗したAML被験体(例えば、患者)を処置する方法が本明細書で提供される。本明細書(例えば、「AML被験体」という表題の節)に記載される任意のAML被験体(例えば、患者)を、本明細書に開示される処置レジメンのいずれかによって処置することができる。
本明細書で使用される「処置する」という用語は、疾患、疾患の症状、または疾患の素因を治す、治癒させる、軽減する、緩和する、変化させる、救済する、改善する、向上させるまたはこれに影響を及ぼすことを目的とした、AML、AMLの症状、またはAMLの素因を有する被験体への1またはそれを超える活性剤を含む組成物の施用または投与を指す。
アルボシジブ、シタラビン、または低メチル化剤(HMA)、例えばデシタビンおよびアザシチジンを含む、本明細書に開示される治療薬のいずれも、適切な投与スケジュールで適切な経路を介してAML被験体(例えば、患者)に投与することができる。ベネトクラクスが失敗したAML被験体を処置するためのアルボシジブの使用を含む例示的な処置レジメンを以下に説明する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処置レジメンが、ベネトクラクスの使用を含まない。
(i)アルボシジブ単剤療法を含む処置レジメン
いくつかの実施形態では、以前のベネトクラクス処置に失敗したAML患者(例えば、本明細書に記載される患者)を処置するためのアルボシジブ単剤療法が本明細書で提供される。このような単剤療法は、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップ(単数または複数)を含み得る。このような単剤療法はまた、追加の化学療法剤の非存在下で(例えば、AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、ベネトクラクスの非存在下で)有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップ(単数または複数)を含み得る。被験体は、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有するヒト患者であり得、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む。
本明細書で使用される「ベネトクラクスの非存在下で」は、治療がアルボシジブとベネトクラクスの併用療法を含まないことを意味する。本明細書に開示される処置レジメン(例えば、単剤療法)の被験体(例えば、AML患者)は、ベネトクラクスを含む以前の治療(単独でまたは他の抗AML療法と組み合わせて行われる)が終了した後、本明細書に開示される処置レジメンの開始前にベネトクラクス処置がなくてよい。本明細書に開示される処置レジメン(例えば、単剤療法)の被験体(例えば、AML患者)はまた、代わりに、ベネトクラクスを含む以前の治療(単独でまたは他の抗AML療法と組み合わせて行われる)後、ベネトクラクスの適切な休薬期間後、本明細書に開示される処置レジメンの開始前にベネトクラクス処置がなくてよい。ベネトクラクスの典型的な休薬期間は、約38時間を超える、例えば、約57時間を超える、約57時間、約72時間、または約90~約95時間である。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処置レジメンの投与が、以前の治療(単数または複数)のベネトクラクスを受けた約57時間またはそれを超える後(例えば、少なくとも3日後、少なくとも4日後、少なくとも5日後、少なくとも6日後、少なくとも7日後、少なくとも8日後等)に開始する。換言すれば、単剤療法を含む本明細書に記載される処置レジメンのいずれも、アルボシジブとベネトクラクスの併用療法を除外する(アルボシジブの投与がベネトクラクスと組み合わせられていない)。
本明細書で使用される「追加の化学療法剤の非存在下で」は、治療がアルボシジブと追加の化学療法剤(例えば、シタラビン、アザシチジン、デシタビン)の併用療法を含まないことを意味する。本明細書に開示される処置レジメン(例えば、単剤療法、低用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブ)の被験体(例えば、AML患者)は、追加の化学療法剤(単独で、または他の化学療法と組み合わせて行われる)を含む以前の治療(単数または複数)が終了した後、追加の化学療法剤を除く処置レジメンの開始前に、追加の化学療法剤を用いる処置がなくてよい。本明細書に開示される処置レジメン(例えば、単剤療法、低用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブ)の被験体(例えば、AML患者)はまた、代わりに、追加の化学療法剤(単独で、または他の化学療法と組み合わせて行われる)を含む以前の治療(単数または複数)後、追加の化学療法剤の適切な休薬期間後、本明細書に開示される処置レジメンの開始前に、追加の化学療法剤を用いる処置がなくてよい。本明細書に開示される単剤療法の被験体(例えば、AML患者)は、追加の化学療法剤による処置がなくてもよいが、非化学療法剤を依然として受けていてもよい、例えば、支持療法を受けていてもよいことが理解される。
「併用療法」という用語は、本明細書に記載される疾患、障害または状態を処置するための2またはそれを超える治療薬の投与を指す。このような投与は、医薬組み合わせ物など、実質的に同時に行われる治療薬の共投与を包含する。あるいは、このような投与は、キットにおいてなどの、各有効成分について、複数の容器、または別々の容器(例えば、カプセル剤、散剤、および液剤)での共投与を包含する。このような投与はまた、ほぼ同時または異なる時間のいずれかでの、順次の各タイプの治療薬の使用を包含する。治療薬および追加の治療薬(単数または複数)は、同じ投与経路を介して、または異なる投与経路を介して投与することができる。
併用療法では、治療薬は、同じまたは異なる製造業者によって製造および/または製剤化され得る。さらに、治療薬は、例えば、(i)組み合わせ製品を医師にリリースする前に(例えば、治療薬を含むキットまたは医薬組み合わせ物の場合);(ii)投与直前に医師によって(または医師の指導の下で);(iii)例えば、治療薬の順次投与中、患者において、併用療法にまとめられ得る。
いくつかの実施形態では、本方法は、有効量のアルボシジブから本質的になる(例えば、からなる)AMLのための化学療法を被験体に投与することを含む。
ベネトクラクスが失敗したAML被験体(例えば、患者)は、本明細書に記載されるアルボシジブ単剤療法の対象となり得る。場合によっては、AML被験体(例えば、患者)は、ベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)によって最大2サイクル処置され得、難治性AMLを発症した可能性がある。他の例では、AML被験体(例えば、患者)は、ベネトクラクスを含む以前の治療(単数または複数)後一定の期間(例えば、約90日間~18か月間)の第1の完全寛解(CR1)を示し得、その後、疾患再発を示し得る。
いくつかの実施形態では、単剤療法が、適切な用量(単数または複数)で特定の投与スケジュール(例えば、1日1回、2日に1回、または1週間に1回)で被験体に与えられ得る、単独の抗AML剤としてアルボシジブを含み得る。場合によっては、単剤療法は、1またはそれを超える処置サイクル(例えば、4~8サイクル、例えば6サイクル)を含み得る。本明細書で使用される場合、「処置サイクル」という用語は、当技術分野での通常の意味を有し、休薬期間を含む規則的なスケジュールで繰り返される1またはそれを超える処置過程を指し得る。他の例では、被験体は、臨床的に必要を示される場合(例えば、NCI CTCAEグレード4などの毒性の証拠がない場合、処置が被験体に実質的に利益を示さなくなるまで)、例えば、一定数の処置サイクルを有する処置を続けてもよく、これは医師によって決定され得る。場合によっては、実質的な処置利益の欠如が、被験体が処置を受けている際の疾患進行によって表され得る。他の例では、処置利益の欠如が、治療効果を上回る副作用の発生によって表され得る。
各処置サイクルは、同じまたは異なる用量でのアルボシジブの1またはそれを超える投与および1またはそれを超える休薬期間を含み得る。本明細書で使用される場合、「休薬期間」は、被験体がAML処置レジメンに記載されている抗AML化学療法剤を与えられていない期間を指す。いくつかの実施形態では、被験体が、休薬期間中にいかなる治療薬も与えられないかもしれない。
本明細書に記載される単剤療法を実施するために、有効量のアルボシジブを、適切な経路、例えば、本明細書に記載される経路によって被験体に投与することができる。本明細書に記載される治療薬(例えば、アルボシジブ、シタラビン、デシタビン、およびアザシチジン)のいずれかに関連する「投与する」、「投与すること」、または「投与」という用語は、治療薬(単数または複数)またはその組成物を、被験体中、被験体上、または被験体に移植する、吸収させる、摂取させる、注射する、吸入させる、またはその他の方法で導入することを指す。
本明細書で使用される「有効量」は、単独で、または1またはそれを超える他の活性剤と組み合わせて、被験体に治療効果を与えるのに必要な、本明細書に記載される各活性剤(例えば、アルボシジブ、シタラビン、デシタビン、およびアザシチジン)の量を指す。有効量は、当業者によって認識されるように、例えば、投与経路、賦形剤の使用、および他の活性剤との併用に応じて変化する。特定の疾患または状態を処置する場合、所望の治療効果は、疾患の進行を阻害することである。これは、疾患の進行を一時的に遅延させることのみを含み得るが、より好ましくは、疾患の進行を永久に停止させることを含む。これは、慣用的な方法によって監視することができる、または本明細書で論じられる診断方法に従って監視することができる。疾患または状態の処置に対する所望の反応はまた、疾患もしくは状態の発症を遅延させること、または疾患もしくは状態の発症を予防することでさえあり得る。
有効量の特定の治療薬は、例えば、処置される特定の状態、状態の重症度、年齢、体調、サイズ、性別および体重を含む個々の患者のパラメータ、処置の持続期間、同時療法(もしあれば)の性質、具体的な投与経路、ならびに医療従事者の知識および専門技術の範囲内の同様の要因に依存する。これらの要因は当業者に周知であり、慣用的な実験のみで対処することができる。一般に、個々の成分またはそれらの組み合わせの最大用量、すなわち、健全な医学的判断による最高の安全用量を使用することが好ましい。しかしながら、患者が、医学的理由、心理的理由、または事実上任意の他の理由のために、より低い用量または耐容量を主張し得ることが当業者によって理解されるだろう。
いくつかの実施形態では、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物)の単剤療法投与量が、約15mg/mに等しいかもしくはそれより大、約20mg/mに等しいかもしくはそれより大、約30mg/mに等しいかもしくはそれより大、約40mg/mに等しいかもしくはそれより大、約50mg/mに等しいかもしくはそれより大、約60mg/mに等しいかもしくはそれより大、約70mg/mに等しいかもしくはそれより大、約80mg/mに等しいかもしくはそれより大、約90mg/mに等しいかもしくはそれより大、約100mg/mに等しいかもしくはそれより大、約110mg/mに等しいかもしくはそれより大、約120mg/mに等しいかもしくはそれより大、約130mg/mに等しいかもしくはそれより大、約140mg/mに等しいかもしくはそれより大、または約150mg/mに等しいかもしくはそれより大であり得る。
いくつかの実施形態では、単剤療法用量のアルボシジブ(例えば、式(I)の化合物)が、約15mg/m~約75mg/m、約15mg/m~約50mg/m、約20mg/m~約160mg/mの間、約20mg/m~約140mg/mの間、約20mg/m~約120mg/mの間、約20mg/m~約100mg/mの間、約20mg/m~約80mg/mの間、約40mg/m~約160mg/mの間、約40mg/m~約140mg/mの間、約40mg/m~約120mg/mの間、約40mg/m~約100mg/mの間、約40mg/m~約80mg/mの間、約60mg/m~約160mg/mの間、約60mg/m~約120mg/mの間、約60mg/m~約100mg/mの間、または約60mg/m~約80mg/mの間であり得る。
「約」または「およそ」という用語は、当業者によって決定される特定の値についての許容され得る誤差範囲内を意味し、これは、部分的には、値がどのように測定または決定されるか、すなわち、測定システムの制限に依存する。例えば、「約」は、当技術分野の慣行に従って、許容され得る標準偏差内を意味することができる。あるいは、「約」は、所与の値の最大±20%、好ましくは最大±10%、より好ましくは最大±5%、より好ましくはさらに最大±1%の範囲を意味することができる。あるいは、特に生物学的システムまたはプロセスに関して、この用語は、値の1桁以内、好ましくは2倍以内を意味することができる。特定の値が本出願および特許請求の範囲に記載されている場合、特に明記しない限り、「約」という用語は暗黙的であり、本文脈において、特定の値についての許容され得る誤差範囲内を意味する。
いくつかの実施形態では、適切なAML被験体(例えば、患者)が、適切な期間(例えば、2~5日間)、1日1回、適切な用量のアルボシジブ(例えば、上記のもの)を与えられ得る。必要に応じて、患者は、適切な休薬期間、例えば、2~4日間(例えば、2日間)を有し得る。必要に応じて、処置期間および休薬期間(一緒になって処置サイクルを構成し得る)を複数回、例えば4~8回(例えば、6回)繰り返すことができる。
他の実施形態では、適切なAML被験体(例えば、患者)が、適切な期間(例えば、2~6週間、例えば4週間)、1週間に1回、適切な用量のアルボシジブ(例えば、約15mg/m~約75mg/m、約15mg/m~約50mg/m、約20mg/m~約100mg/m、約20mg/m~約80mg/m、約25mg/m~約50mg/m、約19mg/m、約25mg/mまたは約50mg/m)を与えられ得る。必要に応じて、患者は、適切な休薬期間、例えば、2~4週間(例えば、2週間)を有し得る。必要に応じて、処置期間および休薬期間(一緒になって処置サイクルを構成し得る)を複数回、例えば4~8回(例えば、6回)繰り返すことができる。臨床的に必要を示さなくなった場合(例えば、実質的な処置利益が観察されない場合、NCI CTCAEグレード4などの毒性の証拠がある場合)、処置は終了し得る。
いくつかの実施形態では、アルボシジブ単剤療法が、その各々が3~6週間、例えば、4週間を含み得る(例えば、からなる、から本質的になる)4~8回の処置サイクル(例えば、6サイクル)を含み得る。いくつかの例では、各サイクルが、28日間(4週間)を含み得る(例えば、からなる、から本質的になる)。各サイクルは、(i)アルボシジブの第1の用量での適切なAML被験体(例えば、患者)への投与、および(ii)アルボシジブの、(i)の約1週間後の、第2の用量での被験体(例えば、患者)への投与であって、第2の用量が1~4週間連続して(例えば、2週間)、1週間に1回患者に与えられる投与;および1~4週間、例えば1週間からなり得る休薬期間を含み得る。いくつかの例では、第1の用量が、約10mg/m~約50mg/m、例えば約15mg/m~約40mg/mまたは約20mg/m~約30mg/mの範囲であり得る低用量のアルボシジブである。一例では、低用量のアルボシジブが約25mg/mである。一例では、低用量のアルボシジブが約19mg/mである。あるいは、またはさらに、第2の用量のアルボシジブが、高用量のアルボシジブ(これは、第1の、低用量のアルボシジブよりも高い)である。高用量のアルボシジブは、約40mg/m~約100mg/m、例えば、約40mg/m~約80mg/m、または約40mg/m~約60mg/mの範囲であり得る。一例では、高用量が約50mg/mである。
一般に、アルボシジブは、任意の適切な方法、例えば、本明細書に記載される方法によって投与され得る。例えば、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩)は、静脈内投与され得る(例えば、ボーラス、注入)。いくつかの実施形態では、1用量のアルボシジブが、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得る。他の例では、1用量のアルボシジブの一部が、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得、残りの部分が、例えば、4~6時間の静脈内注入によって投与され得る。
いくつかの実施形態では、アルボシジブ単剤療法が、他の治療薬(ベネトクラクスを含まない)と組み合わせられ得る。このような追加の治療薬は、追加の抗がん剤であり得る。あるいは、追加の薬学的に活性な薬剤それ自体は抗AML効果を有さないかもしれないが、アルボシジブの抗AML効果を増強し得るか、またはアルボシジブの潜在的な副作用を低減し得る。このような追加の治療薬には、それだけに限らないが、静脈内水分供給液、アロプリノール、リン酸塩吸着剤、またはこれらの組み合わせが含まれる。一定の実施形態では、本方法が、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、またはこれらの組み合わせ(例えば、有効量の抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、またはこれらの組み合わせ)を被験体に投与することをさらに含み得る。
(ii)低用量のシタラビンと組み合わせてアルボシジブを含む処置レジメン
低用量シタラビンと組み合わせてアルボシジブを含む処置レジメンも本明細書で提供される。このような処置レジメンは、1またはそれを超える処置サイクル(例えば、4~8サイクル、例えば6サイクル)を含み、それぞれが28日を含有し得る。
いくつかの実施形態は、処置を必要とする被験体(例えば、本明細書に記載される被験体)のAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップを含み、シタラビン(例えば、有効量のシタラビン)を被験体に投与するステップをさらに含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後にAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む。
いくつかの実施形態は、処置を必要とする被験体(例えば、本明細書に記載される被験体)のAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を処置する方法であって、追加の化学療法剤(例えば、AMLのための追加の化学療法剤)の非存在下で、有効量のアルボシジブおよび(例えば、有効量の)シタラビン(例えば、低用量シタラビン)を被験体に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後にAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む。
いくつかの実施形態は、処置を必要とする被験体(例えば、本明細書に記載される被験体)のAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を処置する方法であって、有効量の、アルボシジブおよびシタラビン(例えば、低用量シタラビン)から本質的になる(例えば、からなる)AMLのための化学療法を、被験体に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後にAML(例えば、難治性、耐性または再発AML)を有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクス(例えば、ベネトクラクスおよびHMA)を含む。
本明細書で使用される場合、シタラビンに関する「低用量(low dose)」または「低用量(low-dose)」または「低投与量」という用語は、当技術分野での通常の意味(meeting)を有する。いくつかの実施形態では、低用量のシタラビンが、約100mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約90mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約80mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約70mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約60mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約40mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約30mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約25mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約20mg/mに等しいかもしくはそれ未満、または約15mg/mに等しいかもしくはそれ未満であり得る。一定の実施形態では、低用量のシタラビンが、約10mg/m~約100mg/mの間、約10mg/m~約90mg/mの間、約10mg/m~約80mg/mの間、約10mg/m~約70mg/mの間、約10mg/m~約60mg/mの間、約10mg/m~約50mg/mの間、約10mg/m~約40mg/mの間、約10mg/m~約30mg/mの間、約15mg/m~約100mg/mの間、約15mg/m~約90mg/mの間、約15mg/m~約80mg/mの間、約15mg/m~約70mg/mの間、約15mg/m~約60mg/mの間、約15mg/m~約50mg/mの間、約15mg/m~約40mg/mの間、または約15mg/m~約20mg/mの間であり得る。いくつかの実施形態では、低用量のシタラビンが、約10mg/m~約100mg/mの間(例えば、約15mg/m~約40mg/mの間)である。いくつかの実施形態では、低用量のシタラビンが約20mg/mである。
いくつかの実施形態では、各処置サイクルが、低用量のアルボシジブを含む第1の処置過程、低用量のシタラビンを含む第2の処置過程、および高用量のアルボシジブを含む第3の処置過程を含む。第1~3の処置過程は任意の順序で実施することができる。一例では、各サイクルが、低用量アルボシジブ(第1の過程)-シタラビン(第2の過程)-高用量アルボシジブ(第3の過程)の順序を含む。他の例では、各サイクルが、低用量アルボシジブ(第1の過程)-高用量アルボシジブ(第3の過程)-シタラビン(第2の過程)、または高用量アルボシジブ(第3の過程)-シタラビン(第2の過程)-低用量アルボシジブ(第1の過程)の順序を含む。
いくつかの例では、低用量のアルボシジブが、約10mg/m~約50mg/m、例えば、約15mg/m~約40mg/mまたは約20mg/m~約30mg/mの範囲であり得る。一例では、低用量のアルボシジブが約25mg/mである。一例では、低用量のアルボシジブが約19mg/mである。あるいは、またはさらに、高用量のアルボシジブは、約40mg/m~約100mg/m、例えば、約40mg/m~約80mg/m、または約40mg/m~約60mg/mの範囲であり得る。一例では、高用量が約50mg/mである。
いくつかの実施形態では、低用量のシタラビンが、約10mg/m~約100mg/m、例えば、約10mg/m~約80mg/m、約10mg/m~約60mg/m、約10mg/m~約40mg/m、または約10mg/m~約30mg/mの範囲であり得る。一例では、低用量のシタラビンが約20mg/mである。
一般に、アルボシジブおよびシタラビンは、任意の適切な方法、例えば、本明細書に記載される方法によって投与され得る。例えば、アルボシジブは静脈内投与され得る(例えば、ボーラス、注入)。いくつかの例では、1用量のアルボシジブが、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得る。他の例では、1用量のアルボシジブの一部が、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得、残りの部分が、例えば、4~6時間の静脈内注入によって投与され得る。あるいは、またはさらに、シタラビンは注射(例えば、皮下注射)によって投与され得る。
いくつかの例では、この処置レジメンの処置サイクルが、(i)1~4日間(例えば、1日間)の第1の休薬期間が続き得る、1~4日間(例えば、1日間)続くアルボシジブを含む第1の処置過程;(ii)約2~4日間(例えば、2日間)の第2の休薬期間が続き得る、8~12日間(例えば、10日間)続くシタラビンを含む第2の処置過程;および(iii)10~14日間(例えば、13日間)続く休薬期間が続き得る、約1~4日間(例えば、1日間)続くアルボシジブを含む第3の処置過程を含む。処置サイクルは28日間を含み得、これは必要に応じて複数回、例えば4~8回(例えば、6回)繰り返され得る。場合によっては、被験体は、処置がもはや臨床的に必要を示されなくなるまで(例えば、処置が実質的な処置利益を与えない、NCI CTCAEグレード4などの毒性の証拠がある)、例えば、不定数の処置サイクルを有する処置を続けてもよく、これは医師によって決定され得る。
第1の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約25mg/m)での静脈内(例えば、ボーラスによる)での本明細書に記載される処置サイクルの1日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。第2の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約20mg/m)での皮下での、10日間の期間にわたる(例えば、処置サイクルの3~12日目)、毎日の1回のシタラビン投与からなり得る。あるいは、シタラビンは10日間の期間にわたって1日2回被験体に与えられ得る。第3の処置過程は、本明細書に記載される高用量(例えば、約50mg/m)での、例えば、静脈内(例えば、ボーラスによる)での処置サイクルの15日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。
いくつかの例では、このレジメンの処置サイクルが、(i)2日間続くアルボシジブを含む第1の処置過程;(ii)10日間続くシタラビンを含む第2の処置過程(例えば、2日間の休薬期間が続く);および(iii)12日間続く休薬期間が続く、1日間続くアルボシジブを含む第3の処置過程を含む。処置サイクルは28日間を含み得、これは4~8回、例えば6回繰り返され得る。第1の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約25mg/m)での静脈内(例えば、ボーラス)での1日目および2日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。第2の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約20mg/m)での皮下での毎日(例えば、3~12日目)の1回のシタラビン投与からなり得る。第3の処置過程は、本明細書に記載される高用量(例えば、約50mg/m)での、例えば、静脈内(例えば、ボーラス)での15日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。
いくつかの例では、このレジメンの処置サイクルが、(i)1日間続くアルボシジブを含む第1の処置過程;(ii)10日間続くシタラビンを含む第2の処置過程(例えば、2日間の休薬期間が続く);および(iii)12日間続く休薬期間が続く、2日間続くアルボシジブを含む第3の処置過程を含む。処置サイクルは28日間を含み得、これは4~8回、例えば6回繰り返され得る。第1の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約25mg/m)での静脈内(例えば、ボーラス)での1日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。第2の処置過程は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約20mg/m)での皮下での毎日(例えば、3~12日目)の1回のシタラビン投与からなり得る。第3の処置過程は、本明細書に記載される高用量(例えば、約50mg/m)での、例えば、静脈内(例えば、ボーラス)での14日目および15日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。
いくつかの例では、このレジメンの処置サイクルが、(i)1日間続く低用量のアルボシジブを含む処置過程;(ii)2日間続く高用量のアルボシジブを含む処置過程;および(iii)休薬期間が続く、10日間の低用量のシタラビンを含む処置過程を含む。処置サイクルは28日間を含み得、これは4~8回、例えば6回繰り返され得る。低用量アルボシジブ処置は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約25mg/m)での静脈内(例えば、ボーラス)での1日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。高用量アルボシジブ処置は、本明細書に記載される高用量(例えば、約50mg/m)での、例えば、静脈内(例えば、ボーラス)での2連続日のアルボシジブ投与からなり得る。低用量シタラビン処置は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約20mg/m)での皮下での毎日(例えば、3~12日目)の1回のシタラビン投与からなり得る。
いくつかの例では、このレジメンの処置サイクルが、(i)2日間続く低用量のアルボシジブを含む処置過程;(ii)1日間続く高用量のアルボシジブを含む処置過程;および(iii)休薬期間が続く、10日間の低用量のシタラビンを含む処置過程を含む。処置サイクルは28日間を含み得、これは4~8回、例えば6回繰り返され得る。低用量アルボシジブ処置は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約25mg/m)での静脈内(例えば、ボーラス)での1日目および2日目の1回のアルボシジブ投与からなり得る。高用量アルボシジブ処置は、本明細書に記載される高用量(例えば、約50mg/m)での、例えば、静脈内(例えば、ボーラス)での1日の1回のアルボシジブ投与からなり得る。低用量シタラビン処置は、例えば、本明細書に記載される低用量(例えば、約20mg/m)での皮下での毎日(例えば、3~12日目)の1回のシタラビン投与からなり得る。
本明細書で使用される場合、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩)に関する「低用量」または「低投与量」という用語は、当技術分野での通常の意味を有する。いくつかの実施形態では、低用量のアルボシジブが、約50mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約45mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約40mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約35mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約30mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約25mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約20mg/mに等しいかもしくはそれ未満、約15mg/mに等しいかもしくはそれ未満、または約10mg/mに等しいかもしくはそれ未満であり得る。一定の実施形態では、低用量のアルボシジブが、約10mg/m~約50mg/mの間、約10mg/m~約45mg/mの間、約10mg/m~約40mg/mの間、約10mg/m~約35mg/mの間、約10mg/m~約30mg/mの間、約15mg/m~約50mg/mの間、約15mg/m~約45mg/mの間、約15mg/m~約40mg/mの間、約15mg/m~約35mg/mの間、約15mg/m~約30mg/mの間、約20mg/m~約50mg/mの間、約20mg/m~約45mg/mの間、約20mg/m~約40mg/mの間、約20mg/m~約35mg/mの間、または約20mg/m~約30mg/mの間であり得る。いくつかの実施形態では、低用量のアルボシジブが、約10mg/m~約50mg/mの間(例えば、25mg/m、19mg/m)である。
本明細書で使用される場合、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩)に関する「高用量」または「高投与量」という用語は、当技術分野での通常の意味を有する。いくつかの実施形態では、高用量のアルボシジブが、約25mg/mに等しいかもしくはそれより大、約30mg/mに等しいかもしくはそれより大、約35mg/mに等しいかもしくはそれより大、約40mg/mに等しいかもしくはそれより大、約45mg/mに等しいかもしくはそれより大、約50mg/mに等しいかもしくはそれより大、約55mg/mに等しいかもしくはそれより大、約60mg/mに等しいかもしくはそれより大、約65mg/mに等しいかもしくはそれより大、約70mg/mに等しいかもしくはそれより大、約75mg/mに等しいかもしくはそれより大、約80mg/mに等しいかもしくはそれより大、約85mg/mに等しいかもしくはそれより大、約90mg/mに等しいかもしくはそれより大、または約95mg/mに等しいかもしくはそれより大であり得る。場合によっては、高用量のアルボシジブが約100mg/mに等しいかもしくはそれ未満である。いくつかの実施形態では、高用量のアルボシジブが、約25mg/m~約100mg/mの間、約30mg/m~約100mg/mの間、約35mg/m~約100mg/mの間、約40mg/m~約100mg/mの間、約45mg/m~約100mg/mの間、約50mg/m~約100mg/mの間、約30mg/m~約90mg/mの間、約30mg/m~約80mg/mの間、約30mg/m~約70mg/mの間、約30mg/m~約60mg/mの間、約40mg/m~約90mg/mの間、約40mg/m~約80mg/mの間、約40mg/m~約70mg/mの間、または約40mg/m~約60mg/mの間であり得る。いくつかの実施形態では、高用量のアルボシジブが、約25mg/m~約100mg/mの間(例えば、約50mg/m)である。
いくつかの実施形態では、低用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブのレジメンが、それぞれ1またはそれを超える休薬期間の間隔を含み得る2つの処置過程を含む、1またはそれを超えるサイクルを含み得る。1つの処置過程は、本明細書に記載される低用量シタラビン処置のいずれかに続く、2~5連続日間(例えば、3連続日間)の本明細書に記載される高用量のアルボシジブを含み得る。場合によっては、高用量アルボシジブ処置過程が、低用量シタラビン処置過程の前に実施される。
いくつかの実施形態では、低用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブのレジメンが、他の治療薬(ベネトクラクスを含まない)と組み合わせて実施され得る。このような追加の治療薬は、追加の抗がん剤であり得る。あるいは、追加の治療薬それ自体は抗AML効果を有さないかもしれないが、アルボシジブの抗AML効果を増強し得るか、またはアルボシジブの潜在的な副作用を低減し得る。このような追加の治療薬には、それだけに限らないが、静脈内水分供給液、アロプリノール、リン酸塩吸着剤、またはこれらの組み合わせが含まれる。一定の実施形態では、本方法が、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、またはこれらの組み合わせ(例えば、有効量の抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、またはこれらの組み合わせ)を被験体に投与することをさらに含み得る。
代替の低用量シタラビン処置が本明細書に開示される処置レジメンに予定され得る。例として以下が挙げられる:
-20mg/mのシタラビンを、10連続日間、1日1回または2回(医師の選択による)、SC注射する。この投与量は、70歳を超えるAML患者に与えられ得る。
-20mg/mのシタラビンを、4週間にわたって1週間に4日間、12時間離して2回に分けてSC注射する(CRまたは部分寛解(PR)患者の場合、シタラビンが維持処置として2日/週与えられ得る)。この投与量は、60歳を超えるAML患者に与えられ得る。
-修飾LDAC(mLDAC)シタラビン(20mg/m SC BID)および経口エトポシド(50mg PO BID)を14日間の第1のサイクル。この投与条件は、60歳を超える不適格AML患者(例えば、ECOG 2またはそれを超える)に適用され得る。
-シタラビン、20mg/m、1日2回(BID)、SC、1日目から10日目、1日目+15日目のみ1時間IV。この投与条件は、ECOG≦2を有するAML患者に適用され得る。
-シタラビン、1日目~10日目、40mg/m、1日1回、または20mg/m、1日2回、SC、サイクル頻度28~42日毎。この投与条件は、不適格AML患者に適用され得る。
-シタラビン、20mg/m SC、1日2回、1~10日目(必要に応じて、1日1回経口のグラスデギブ100mgと組み合わせて)。この投与条件は、75歳を超えるAML患者に適用され得る。
(iii)低メチル化剤と組み合わせてアルボシジブを含む処置レジメン
いくつかの実施形態では、デシタビンまたはアザシチジンなどの低メチル化剤と組み合わせてアルボシジブを含む処置レジメンが本明細書で提供される。このレジメンは、その各々が28日間を含み得る1またはそれを超える処置サイクルを含み得る。
いくつかの例では、各処置サイクルが、有効量のアルボシジブの適切なAML被験体(例えば、本明細書に記載される患者などの患者)への1またはそれを超える投与を含む第1の処置過程、およびアルボシジブ処置前またはアルボシジブ処置後のいずれかの、有効量のデシタビンまたはアザシチジンの被験体(例えば、患者)への1またはそれを超える投与を含む第2の処置過程を含み得る。第1の処置過程と第2の処置過程は直接連結されてもよい。あるいは、2つの処置過程の間に休薬期間があってもよい。
いくつかの実施形態では、アルボシジブの有効量は、1日1回、約20mg/m~約150mg/m、好ましくは1日1回、約20mg/m~約100mg/m、より好ましくは1日1回、約20mg/m~約90mg/mであり得る。アルボシジブは、適切な期間、例えば、1~4連続日間、1日1回、適切な経路(例えば、経口または静脈内注射などの本明細書に記載される経路)を介して患者に与えられ得る。いくつかの例では、アルボシジブが1日間、1日1回患者に与えられる。あるいは、アルボシジブは、1~4週間連続して、例えば、2週間または3週間、1週間に1回、被験体(例えば、患者)に与えられ得る。
あるいは、またはさらに、デシタビンの有効量は、がん治療においてこの化合物を使用することの慣用的な慣行に従うことができる。いくつかの例では、これは、3~10日間、1日1回、約15mg/m~約40mg/m、好ましくは約20mg/mでAML患者に与えられ得る。いくつかの例では、デシタビンが、5日間、毎日、被験体に与えられる。他の例では、デシタビンが、10日間、毎日、被験体に与えられる。
同様に、アザシチジンは慣用的な実務後にAML患者に与えられ得る。いくつかの例では、アザシチジンの有効量は、5~10日間、好ましくは、5日間または7日間、1日1回、約50mg/m~約100mg/m、好ましくは、約75mg/mであり得る。
一般に、アルボシジブ、デシタビンおよびアザシチジンは、任意の適切な方法、例えば、本明細書に記載される方法によって投与され得る。例えば、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩)は、静脈内投与され得る(例えば、ボーラス、注入)。いくつかの例では、1用量のアルボシジブ(alvodicib)が、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得る。他の例では、1用量のアルボシジブの一部が、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得、残りの部分が、例えば、4~6時間の静脈内注入によって投与され得る。あるいは、またはさらに、デシタビンは静脈内注射によって投与され得る;および/またはアザシチジンは静脈内注射もしくは皮下注射によって投与され得る。
いくつかの具体例では、本明細書に記載されるHMA薬剤レジメンと組み合わせたアルボシジブが、必要に応じて複数の処置サイクル、例えば、4~8回の処置サイクル、例えば6サイクルを含み得る。場合によっては、被験体は、処置がもはや臨床的に必要を示されなくなるまで(例えば、処置が実質的な処置利益を与えない、NCI CTCAEグレード4などの毒性の証拠がある)、例えば、不定数の処置サイクルを有する処置を続けてもよく、これは医師によって決定され得る。
28日を含み得る、各サイクルは、(i)(a)デシタビンを、3~10日間(例えば、5日間または10日間)、1日1回、約15mg/m~約40mg/m、好ましくは約20mg/mで、または(b)アザシチジンを、5~10日間、好ましくは5日間または7日間、1日1回、約50mg/m~約100mg/m、好ましくは約75mg/mで、被験体に投与すること;および(ii)アルボシジブを、約1~約4日間(例えば、1日間)、1日1回、約20mg/m~約100mg/m、好ましくは1日1回、約20mg/m~約90mg/mの用量で、被験体に投与することを含み得る。必要に応じて、第1の休薬期間(例えば、2~4日間、例えば2日間)を(i)と(ii)の間に適用することができる、および/または第2の休薬期間(例えば、15~25日間、例えば20日間)をステップ(ii)の後に適用することができる。
1つの特定の例では、28日のサイクルが、(i)デシタビンを、1~5日目に、1日1回、約20mg/mで被験体に投与し、これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および(ii)アルボシジブを、8日目に20~90mg/mの用量で被験体に投与し、これに9~28日目の第2の休薬期間が続くことを含み得る。
別の特定の例では、28日のサイクルが、(i)アザシチジンを、1~5日目に、1日1回、約75mg/mで被験体に投与し、これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および(ii)アルボシジブを、8日目に約20mg/m~約90mg/mの用量で被験体に投与し、これに9~28日目の第2の休薬期間が続くことを含み得る。
本明細書に記載される追加の治療薬(ベネトクラクスを含まない)のいずれも、本明細書に記載されるHMA薬剤と組み合わせたアルボシジブを含む処置レジメンと併用することができる。
(iv)アルボシジブを含む他の処置レジメン
ベネトクラクスが失敗したAML被験体を処置するためのアルボシジブを含む代替処置レジメンもまた、本開示の範囲内である。
いくつかの実施形態では、ベネトクラクスが失敗したAMLを処置するための中用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブが本明細書で提供される。このようなレジメンは、低用量のシタラビンが中用量のシタラビンに置き換えられることを除いて、低用量のシタラビンと組み合わせたアルボシジブを含むレジメンと本質的に類似である。
本明細書で使用される場合、シタラビンに関する「中用量」または「中投与量」という用語は、当技術分野での通常の意味(meeting)を有する。いくつかの実施形態では、中用量のシタラビンが、約500mg/mに等しいかもしくはそれより大、約600mg/mに等しいかもしくはそれより大、約700mg/mに等しいかもしくはそれより大、約800mg/mに等しいかもしくはそれより大、約900mg/mに等しいかもしくはそれより大、約1g/mに等しいかもしくはそれより大、約1.2g/mに等しいかもしくはそれより大、約1.4g/mに等しいかもしくはそれより大、約1.5g/mに等しいかもしくはそれより大、約1.6g/mに等しいかもしくはそれより大、約1.8g/mに等しいかもしくはそれより大、約2g/mに等しいかもしくはそれより大、約2.2g/mに等しいかもしくはそれより大、約2.4g/mに等しいかもしくはそれより大、約2.5mg/mに等しいかもしくはそれより大、約2.6g/mに等しいかもしくはそれより大、または約2.8mg/mに等しいかもしくはそれより大であり得る。場合によっては、中用量のシタラビンが3g/mに等しいかもしくはそれ未満である。いくつかの実施形態では、中用量のシタラビンが、約500mg/m~約3g/mの間、約600mg/m~約3g/mの間、約700mg/m~約3g/mの間、約800mg/m~約3g/mの間、約900mg/m~約3g/mの間、約500mg/m~約2.5g/mの間、約600mg/m~約2.5mg/mの間、約700mg/m~約2.5g/mの間、約800mg/m~約2.5g/mの間、約900mg/m~約2.5g/mの間、約500mg/m~約2g/mの間、約600mg/m~約2g/mの間、約700mg/m~約2mg/mの間、約800mg/m~約2g/mの間、約900mg/m~約2g/mの間、約500mg/m~約1.5g/mの間、約600mg/m~約1.5g/mの間、約700mg/m~約1.5mg/mの間、約800mg/m~約1.5g/mの間、約900mg/m~約1.5g/mの間、約500mg/m~約1.2g/mの間、約600mg/m~約1.2g/mの間、約700mg/m~約1.2mg/mの間、約800mg/m~約1.2mg/mの間、または約900mg/m~約1.2g/mの間であり得る。いくつかの実施形態では、中用量のシタラビンが約500mg/m~約3g/mの間である。いくつかの実施形態では、中用量のシタラビンが約1g/mである。
中用量のシタラビンは、約500mg/m~約3g/m、例えば、約800mg/m~約3g/m、約1g/m~約3g/m、約1g/m~約2g/m、約500mg/m~約2g/m、または約800mg/m~約1.5g/mの範囲であり得る。一例では、中用量のシタラビンが約1g/mである。中用量のシタラビンは、3~8連続日間、好ましくは5日間患者に与えられ得る。
他の実施形態では、代替レジメンが、第2のアルボシジブ処置過程なしに各処置サイクル中に1つのアルボシジブ処置過程および1つのシタラビン処置過程を含み得る、アルボシジブとシタラビンの組み合わせを含む。このような処置レジメンはまた、ミトキサントロンを含まなくてもよい。例えば、このレジメンは、その各々が28日間を含み得る1または複数の処置サイクル(例えば、4~8回、例えば6回)を含み得る。各サイクルにおいて、有効量のアルボシジブが第1の処置過程で患者に与えられ得、有効量のシタラビンが第2の処置過程で患者に与えられ得る。いくつかの例では、第1の処置過程が第2の処置過程前に実施される。他の例では、第2の処置過程が第1の処置過程前に実施される。2つの処置過程は次々と直ちに実施され得る。あるいは、これらは休薬期間によって分離され得る。
いくつかの実施形態では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約50mg/m~約500mg/m、好ましくは、1日当たり約100mg/m~約1g/mである。一例では、第2の処置過程におけるシタラビンの有効量は、1日当たり約1g/m~約3g/mである。シタラビンは、8~12日間、好ましくは10日間、毎日患者に与えられ得る。
あるいは、または組み合わせて、第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量は、約1~約4日間、1日当たり約25mg/m~約100mg/m、好ましくは1日当たり約50mg/mであり得る。いくつかの例では、アルボシジブが、約80mg/m~約120mg/m、好ましくは約90mg/mの用量で、毎日、患者に与えられる。
いくつかの例では、アルボシジブが、最初に、3連続日間、本明細書に記載される用量のいずれかで患者に与えられ、これに2日間の休薬期間が続く。次いで、シタラビンが、約72時間の静脈内注射によって、約1g/m~約3g/m、好ましくは2g/mの用量で患者に与えられる。
一般に、アルボシジブおよびシタラビンは、任意の適切な方法、例えば、本明細書に記載される方法によって投与され得る。例えば、アルボシジブ(例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩)は、静脈内投与され得る(例えば、ボーラス、注入)。いくつかの例では、1用量のアルボシジブが、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得る。他の例では、1用量のアルボシジブの一部が、約15分間~約1時間、例えば、約30分間~約1時間または約30分間の静脈内ボーラスとして投与され得、残りの部分が、例えば、4~6時間の静脈内注入によって投与され得る。あるいは、またはさらに、シタラビンは、静脈内注入または皮下注射を介して投与され得る。
腫瘍崩壊症候群(TLS)を軽減する方法
腫瘍崩壊症候群(TLS)は、化学療法、放射線療法等による腫瘍細胞の突然の死滅、または腫瘍の自然溶解によって引き起こされる代謝症候群である。腫瘍細胞が急速に死滅すると、これらは大量のカリウム、リン酸および核酸を含む細胞内容物を全身循環に放出する。TLSは、高カリウム血症、高リン血症、低カルシウム血症、高尿酸血症、ならびに正常より高いレベルの血中尿素窒素(BUN)およびその他の窒素含有化合物(高窒素血症)を引き起こす。例えば、高尿酸血症および高リン血症は、急性腎障害および急性腎不全につながる。場合によっては、TLSが、送達される化学療法剤の量の減少、または患者が回復するまでの処置の中止につながり、これはがんの処置全体にとって有害となり得る。
処置レジメンのいずれかを使用して、TLS発生のリスクを低下させること、および/またはこのような処置レジメンの対象となる血液がんを有する被験体(例えば、AML患者)におけるTLS発生を防止することができる。したがって、以前のベネトクラクス処置に失敗したAML患者のTLS発生のリスクを低下させる、TLS発生を予防する、および/またはTLSによって引き起こされる死亡率を低下させる方法も本明細書で提供される。このような方法は、本明細書に記載される投与量および投与スケジュールに従って、単独で、またはシタラビン、デシタビン、もしくはアザシチジンと組み合わせて、アルボシジブを被験体に投与することを含むであろう。
血液がんは、造血組織または免疫系の細胞で発生するがんである。血液がんには、それだけに限らないが、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群(MDS)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ向性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、または非ホジキンリンパ腫が含まれる。具体的な実施形態では、血液がんが、多発性骨髄腫、AML、急性リンパ性白血病、慢性リンパ向性白血病、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、および非ホジキンリンパ腫である。いくつかの実施形態では、血液がんがAMLである。いくつかの実施形態では、血液がんがCLLである。いくつかの実施形態では、血液がんが多発性骨髄腫である。
血液がん被験体(単数または複数)のTLSの重症度を低減する(例えば、TLSについてのCTCAE 5.0評価スケールに従って、グレード5からグレード3または4、グレード4または5からグレード3、グレード3、4または5のTLSを排除する;TLSの症状の重症度を低減する)、アルボシジブで処置されている血液がん被験体(単数または複数)のTLSの発生率を低下させる(例えば、TLSについてのCTCAE 5.0評価スケールに従って、グレード3のTLS、グレード4のTLS、グレード5のTLS、グレード4またはグレード5のTLS、グレード3、4または5のTLS)、血液がん被験体(単数または複数)をアルボシジブで処置しながら、TLSを監視する、アルボシジブで処置されている血液がん被験体(単数または複数)のTLSによる死亡率を低下させる、アルボシジブで処置されている血液がん被験体(単数または複数)の生存期間を延長する、アルボシジブで処置されている血液がん被験体(単数または複数)のTLSを予防する(例えば、TLSについてのCTCAE 5.0評価スケールに従って、グレード3のTLS、グレード4のTLS、グレード5のTLS、グレード4またはグレード5のTLS、グレード3、4または5のTLS)、ならびに/あるいはアルボシジブで処置されている血液がん被験体(単数または複数)のTLSを診断および/または処置する方法も本明細書に記載される。一態様では、本方法が、(例えば、1人を超える被験体が関係している場合、各被験体について)本明細書に記載される処置レジメンのいずれかに従って被験体を処置することを含む。1人を超える被験体が特定のプリアンブルに関係している場合、列挙される投与ステップ(単数または複数)が、各被験体に関して個別に行われるべきであることが理解されるだろう。
本明細書で使用される「TLSの重症度を低減する」は、例えば臨床的に意味のある程度まで、TLSに関連する状態、症状、障害、またはパラメータを改善することを含む。TLSの重大度を低減することは、CTCAE 5.0 TLS評価スケールに従って、TLSをグレード5からグレード3もしくは4に、グレード4もしくは5からグレード3に低減する、および/またはグレード3、4もしくは5のTLSを完全に排除することによって証明され得る。TLSの重大度を低減することは、TLSに関連する症状の重大度の低減によっても証明され得る。
本明細書で使用される「TLSの発生率を低下させる」は、個々の被験体におけるTLS(例えば、CTCAE 5.0 TLS評価による、グレード3、グレード4および/またはグレード5のTLS)、例えば、TLSの発生または再発の予防、および被験体集団におけるTLSの発生、割合または頻度の低減を含む。
本明細書で使用される「TLSによる死亡率を低下させる」は、個々の被験体におけるTLSまたはその続発症による死亡の予防、および被験体集団におけるTLSまたはその続発症による死亡の発生、割合または頻度の低減を含む。特にがん処置の文脈では、死亡が必ずしも特定の原因(単数または複数)に単独でまたは決定的に起因するとは限らないことが理解される。したがって、「TLSによる」には、TLSまたはその続発症が死亡の唯一および/または決定的な原因である死亡率に加えて、TLSまたはその続発症が実質的なおよび/または可能性のある寄与因子である死亡率が含まれる。
本明細書で使用される「生存期間を延長する」は、例えば、特定のがんおよび/または治療レジメンに関連する平均および/または中央生存期間を超えて、個々の被験体の寿命を延長すること、ならびに例えば、特定のがんおよび/または治療レジメンに関連する平均および/または中央生存時間を超えて、被験体集団の平均および/または中央生存期間を延長することを含む。
アルボシジブで処置されている血液がん被験体のTLSの重症度を低減すること、TLSの発生率を低下させること、処置しながらTLSの発生を監視すること、TLSによる死亡率を低下させること、生存期間を延長すること、および/またはTLSを予防することは、個々の被験体のレベルで行うことができるが、このような方法を、被験体集団にも適用することができ、例えば、臨床試験の状況で一般的に行われるように、集団全体のレベルで評価することができる。適切な対照および/または比較対象の選択およびこれらとの比較を含む、個人および集団全体のレベルでのこれらの方法の評価は、関連技術の当業者の能力の範囲内である。
本明細書に記載されるTLSを低減する方法のいずれも、ベネトクラクスの非存在下で、低用量アルボシジブ(例えば、約50mg/m未満または約50mg/m、約10mg/m~約50mg/m、約15mg/m~約40mg/mまたは約25mg/mの第1の用量で)を被験体(例えば、本明細書に記載される被験体)に投与することを含み得る。いくつかの実施形態では、本方法が、ベネトクラクスの非存在下で、高用量アルボシジブ(例えば、約25mg/mに等しいかもしくはそれより大きい、約40mg/m~約100mg/mまたは約50mg/mの第2の用量で)を被験体に投与することをさらに含む。
本開示の方法(例えば、本明細書に記載されるTLSを低減する方法)は、1またはそれを超えるTLS治療を含むことができる。
[0001]
本明細書で使用される場合、「TLS治療」という用語は、高カリウム血症、高尿酸血症、高リン血症、凝固障害、血清クレアチニンの増加、サイトカイン放出症候群、乏尿性腎不全(例えば、尿量が800mL/日未満)、心不整脈、テタニーおよび/または発作の処置を指す。このような処置は、予防的に、あるいは前記状態または障害のうちの1またはそれを超えるものの発症に応じて患者に投与され、このような処置は、1回または複数回、被験体に投与され得る。TLS治療には、それだけに限らないが、処置前IV水分供給、経口アロプリノール、経口リン酸塩吸着剤の予防的投与、および尿量が流入水分量と等しくなることを確実にするように注意深く監視することが含まれる。流入量が流出量より10%多い場合は、利尿剤の投与が推奨される。下痢に起因するものを含む過度の水分喪失の補充も、臨床的に特に指示がない限り、実験室異常に関連する以下の処置とともに推奨される:
・ カリウムレベルが4.0mEq/L超に上昇している場合、TLS以外の高カリウム血症の他に考えられる原因も、その使用の禁忌もない限り、患者は30gm用量のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを受けるべきである。
・ カリウムレベルが5.0mEq/L超に上昇した場合、TLS以外の高カリウム血症の他に考えられる原因も、その使用の禁忌もない限り、患者は、30gm用量のポリスチレンスルホン酸ナトリウムに加えて、10単位のIV速効型インスリンおよび25gm(1アンプル)のIVデキストロース50%も受けるべきである。
・ カリウムレベルが5.5mEq/L超に上昇した場合、患者は緊急の断続的または連続的な透析を検討されるべきである。
・ リン酸カルシウム結晶の腎沈殿を回避するために、この設定ではカルシウム補給が症候性低カルシウム血症に対してのみ行われるべきである。
・ サイトカイン放出症候群の臨床的証拠を示す患者、または透析を必要とする高カリウム血症の患者は、少なくとも20mgのIVデキサメタゾンに相当する即時ステロイド療法を受ける。
本明細書で使用される場合、「予防上有効量」は、疾患または状態(例えば、TLS)の予防を達成する量である。いくつかの実施形態では、予防上有効量の1またはそれを超えるTLS治療(例えば、IV水分供給、アロプリノール、経口リン酸塩吸着剤)が被験体に投与される。熟練した臨床医は、薬剤の有効量および予防上有効量が、本発明の文脈において異なる必要はないが、異なってもよいことを理解するだろう。
一実施形態では、本方法が、例えば、アルボシジブの投与の約24時間、約12時間、約6時間、約2時間、または約1時間前に開始する、(例えば、予防上有効量の)静脈内(IV)水分供給(例えば、約50~約750cc/時間、約100~約500cc/時間、約250~約500cc/時間、約100cc/時間、200cc/時間、250cc/時間、300cc/時間、350cc/時間、400cc/時間、450cc/時間、または500cc/時間の速度で)を被験体に投与することをさらに含み得る。一実施形態では、本方法が、連続的IV水分供給を被験体に投与することをさらに含む。本明細書で使用される場合、「IV水分供給」という用語は、0.45%のNaCl水溶液、または同様の水分供給液を意味する。
いくつかの実施形態では、IV水分供給が、アルボシジブ投与の開始前に(例えば、アルボシジブ投与に至るまでの期間中に、例えば、アルボシジブ投与が、IV水分供給が完了して直ちにまたはほぼ直ちに、例えば、30分以内に開始されるように)投与される。いくつかの実施形態では、IV水分供給が、アルボシジブ投与の開始の少なくとも2時間(例えば、約1~約2時間、約1時間、約2時間)前に始めて投与され、少なくとも2時間(例えば、少なくとも2時間、約1時間~約2時間、約1時間、約2時間)続く。いくつかの実施形態では、IV水分供給がまた、または代わりに、アルボシジブ投与の終わりに始めて、約1時間~約2時間投与される。
TLSを低減する方法の一定の実施形態は、有効量および/または予防上有効量(例えば、予防上有効量)のアロプリノール(例えば、約300mg~約600mg/日)ならびに/あるいは有効量および/または予防上有効量(例えば、予防上有効量)の経口リン酸塩吸着剤を被験体に投与することをさらに含む。一定の実施形態では、連続的IV水分供給の投与と同時に、被験体が、IV水分供給の投与の開始時に予防上有効量のアロプリノール、および必要に応じて予防上有効量の経口リン酸塩吸着剤(例えば、IV水分供給の投与の開始時)も投与される。一定の実施形態では、被験体が、IV水分供給物の投与の開始時に始まる有効量のアロプリノールおよび/またはIV水分供給物の投与の開始時に始まる有効量の経口リン酸塩吸着剤を投与される。一定の実施形態では、被験体が、アルボシジブ投与の開始の少なくとももしくは約72時間前、少なくとももしくは約48時間前、少なくとももしくは約36時間前、少なくとももしくは約24時間前、少なくとももしくは約12時間前、少なくとももしくは約6時間前、またはアルボシジブ投与の開始時に始まる有効量のアロプリノール、ならびに/あるいは連続的IV水分供給の投与の開始時に始まる有効量の経口リン酸塩吸着剤を投与される。典型的には、アロプリノールおよび/または経口リン酸塩吸着剤の投与が、処置の第1のサイクルを通して(例えば、28日の処置サイクルの28日目まで)続くが、いくつかの実施形態では、アロプリノールおよび/または経口リン酸塩吸着剤の投与が、独立に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14もしくは15日間、第1の処置サイクルの間、または例えばアルボシジブ含有処置レジメンのアルボシジブの投与の各日の間続く。いくつかの実施形態では、アロプリノールの投与が、第1の処置サイクルを通して続き、経口リン酸塩吸着剤の投与が、7日間続く。アロプリノールおよび/または経口リン酸塩吸着剤の有効量および予防上有効量は当技術分野で周知である、および/または当業者が容易に決定することができる。
経口リン酸塩吸着剤の例としては、それだけに限らないが、酢酸カルシウム、セベラマー(sevelamer)、クエン酸第二鉄、炭酸ランタン、スクロオキシ水酸化鉄および水酸化アルミニウムが挙げられる。
本開示の方法(例えば、本明細書に記載されるTLSを低減する方法)は、TLSについて被験体を監視することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、TLSについて被験体を監視することは、アルボシジブ投与の終了時およびアルボシジブ投与の終了の約2時間後に被験体に対して血清カリウムアッセイを実施すること、ならびにアルボシジブ投与の終了の約4時間後に被験体に対して血清実験室TLSパネルを実施することを含む。いくつかの実施形態では、TLSについて被験体を監視することが、アルボシジブ投与前に被験体に対して血清実験室TLSパネルを実行することをさらに含む。いくつかの実施形態では、TLSについて被験体を監視することが、アルボシジブ投与後の最初の週の後、毎週、被験体に対して追加の血清実験室TLSパネルを実施することをさらに含む。
本明細書で使用される場合、「実験室TLSパネル」という用語は、TLSの存在について被験体を診断するために、または被験体における臨床的に意味のあるTLSの証拠を得るために、単独でまたは組み合わせて利用される少なくとも2つの診断試験を意味する。実験室TLSパネルを構成する具体的な診断試験は、施設ごとに異なり得るが、典型的には、以下の診断アッセイのうちの1またはそれを超えるものを含む:高リン血症を検出するための血清リン酸塩アッセイ;高尿酸血症を検出するための血清尿酸アッセイ;高ナトリウム血症を検出するための血清ナトリウム、高カリウム血症を検出するための血清カリウム、高塩素血症を検出するための血清塩化物、およびアシドーシスまたはアルカローシスを検出するための二酸化炭素を含む血清電解質アッセイ;高カルシウム血症または低カルシウム血症を検出するための血清カルシウムアッセイ;腎障害または腎不全を検出するための血清クレアチニンアッセイ;ならびに組織の損傷を検出するための乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)アッセイ。一実施形態では、実験室TLSパネルが、血清カリウムアッセイを含む。一実施形態では、実験室TLSパネルが、血清カリウムアッセイ、血清尿酸アッセイ、血清塩化物アッセイ、血清ナトリウムアッセイ、血清クレアチニンアッセイ、血清リン酸塩アッセイ、血清カルシウムアッセイ、血清LDHアッセイ、および血清二酸化炭素アッセイを含む。別の実施形態では、実験室TLSパネルが、血清カリウムアッセイ、血清尿酸アッセイ、血清リン酸塩アッセイ、および血清カルシウムアッセイを含む。別の実施形態では、実験室TLSパネルが、血清カリウムアッセイを含む。さらに別の実施形態では、実験室TLSパネルが、高リン血症を検出するための血清リン酸塩アッセイ;高尿酸血症を検出するための血清尿酸アッセイ;高ナトリウム血症を検出するための血清ナトリウム、高カリウム血症を検出するための血清カリウム、高塩素血症を検出するための血清塩化物、およびアシドーシスまたはアルカローシスを検出するための二酸化炭素を含む血清電解質アッセイ;高カルシウム血症または低カルシウム血症を検出するための血清カルシウムアッセイ;ならびに腎障害または腎不全を検出するための血清クレアチニンアッセイを含む。さらに他の実施形態では、実験室TLSパネルが、血清カルシウムアッセイ;血清リン酸塩アッセイ;血清カリウムアッセイ;血清尿酸アッセイ;血清LDHアッセイ;および血清クレアチニンアッセイを含む。
本開示の方法(例えば、本明細書に記載されるTLSを低減する方法)はまた、被験体が上昇した血清カリウムレベルまたは異常な実験室TLSパネルを有する場合に、有効量の1またはそれを超えるTLS治療を被験体に投与することをさらに含むことができる。
本明細書で使用される場合、「異常な実験室TLSパネル」という用語は、(i)カリウム、尿酸、リン酸塩およびカルシウムの診断試験からの結果の少なくとも2つが、ベースライン値から25%を超える変化もしくは正常な実験室値を超えていることを示すこと、または(ii)カリウム、尿酸、リン酸塩およびカルシウムの診断試験の少なくとも1つが正常範囲を超えており、血清クレアチニンレベルが1.4mg/dLを超えていることを意味する。正常範囲は施設によって異なる可能性があるが、当業者は正常実験室値または正常実験室値を超えていることを容易に認識することができる。例えば、5mEq/Lを超えるカリウム、7.5mg/dLを超える尿酸、5mg/dLを超えるリン酸塩、および/または8mg/dL未満のカルシウムの血清レベルは全て、正常範囲を超える血清レベルを示し得る。
いくつかの実施形態では、本方法が、予防上有効量の、IV水分供給(例えば、連続IV水分供給)、アロプリノールおよび経口リン酸塩吸着剤の各々を被験体に投与することと;アルボシジブ投与の終了時およびアルボシジブ投与の終了の約2時間後に被験体に対して血清カリウムアッセイを実施し、アルボシジブ投与の終了の約4時間(例えば、4時間±30分)後に被験体に対して血清実験室TLSパネルを実施することによって、TLSについて被験体を監視することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、被験体が上昇した血清カリウムレベルまたは異常な実験室TLSパネルを有する場合に、治療上有効量の1またはそれを超えるTLS治療を被験体に投与することをさらに含む。
本明細書に記載される方法はまた、AML処置においてTLSを発症するリスクがあるAML患者を特定すること、および/または本明細書に記載される処置中にTLS発生を監視することを含み得る。このようなAML患者を特定する、および/またはTLSの発生を監視する方法は、米国仮特許出願第62/745269号および同第62/871799号、ならびに国際出願第PCT/US2019/055986号に記載されており、これらの関連する開示は、この特定の目的のために全体が参照により組み込まれる。
ベネトクラクスが失敗したAMLの処置に使用するためのキット
本開示はまた、ベネトクラクスが失敗したAMLの処置に使用するためのキットを提供する。このようなキットは、アルボシジブと、シタラビン、デシタビン、およびアザシチジンを含む本明細書に記載される他の治療薬のうちの1つ、またはこれらを含む医薬組成物とを含む、1またはそれを超える容器を含むことができる。
いくつかの実施形態では、キットが、本明細書に記載される方法のいずれかに従って使用するための説明書を含むことができる。例えば、含まれる説明書は、本明細書に記載される標的疾患を処置する、発症を遅延させる、または軽減するためのアルボシジブまたは他の治療薬を含む組成物の投与の説明を含むことができる。キットは、個体が標的疾患を有するかどうか、および/または以前のベネトクラクス処置に失敗したかどうかを特定することに基づいて、処置に適した個体を選択することの説明をさらに含み得る。さらに他の実施形態では、説明書が、アルボシジブおよび/または本明細書に記載される他の治療薬を含む組成物を、ベネトクラクスが失敗した標的疾患を有する個体に投与することの説明を含む。
本明細書に記載される医薬組成物のいずれかの使用に関する説明書は、一般に、意図した処置のための投与量、投与スケジュール、および投与経路に関する情報を含む。容器は、単位用量、バルクパッケージ(例えば、複数用量パッケージ)または単位用量未満であり得る。本発明のキットで提供される説明書は、典型的には、ラベルまたは添付文書(例えば、キットに含まれる紙シート)に書かれた説明書であるが、機械で読み取り可能な説明書(例えば、磁気または光記憶ディスクで運ばれる説明書)もまた許容され得る。
ラベルまたは添付文書は、組成物(単数または複数)が、がんに関連する疾患または障害、例えば本明細書に記載されるもの(例えば、AML)を処置する、発症を遅延させる、および/または軽減するために使用されることを示すことができる。本明細書に記載される方法のいずれかを実施するための説明書が提供され得る。
本明細書に記載されるキットは、適切なパッケージに入っている。適切なパッケージには、それだけに限らないが、バイアル、ボトル、ジャー、可撓性パッケージ(例えば、密閉Mylarまたはビニール袋)などが含まれる。吸入器、経鼻投与装置(例えば、噴霧器)または注入装置、例えばミニポンプなどの特定の装置と組み合わせて使用するためのパッケージも企図される。キットは、無菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグまたはバイアルであり得る)。容器もまた、無菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグまたはバイアルであり得る)。
キットは、必要に応じて、緩衝液および解釈上の情報などの追加の構成要素を提供し得る。通常、キットは、容器と、容器上のまたは容器に関連したラベルまたは添付文書(単数または複数)とを含む。いくつかの実施形態では、本発明は、上記のキットの内容物を含む製品を提供する。
一般的な技術
本開示の実施は、特に指示しない限り、当該分野の技能の範囲内の分子生物学(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学、および免疫学の従来技術を使用する。このような技術は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版(Sambrookら、1989)Cold Spring Harbor Press;Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編 1984);Methods in Molecular Biology、Humana Press;Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E.Cellis編、1989)Academic Press;Animal Cell Culture(R.I.Freshney編 1987);Introuction to Cell and Tissue Culture(J.P.MatherおよびP.E.Roberts、1998)Plenum Press;Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures(A.Doyle、J.B.GriffithsおよびD.G.Newell編 1993-8)J.Wiley and Sons;Methods in Enzymology(Academic Press,Inc.);Handbook of Experimental Immunology(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編):Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M.MillerおよびM.P.Calos編、1987);Current Protocols in Molecular Biology(F.M.Ausubelら編 1987);PCR:The Polymerase Chain Reaction,(Mullisら編 1994);Current Protocols in Immunology(J.E.Coliganら編、1991);Short Protocols in Molecular Biology(Wiley and Sons、1999);Immunobiology(C.A.JanewayおよびP.Travers、1997);Antibodies(P.Finch、1997);Antibodies:a practice approach(D.Catty編、IRL Press、1988-1989);Monoclonal antibodies:a practical approach(P.ShepherdおよびC.Dean編、Oxford University Press、2000);Using antibodies:a laboratory manual(E.HarlowおよびD.Lane(Cold Spring Harbor Laboratory Press、1999);The Antibodies(M.ZanettiおよびJ.D.Capra編 Harwood Academic Publishers、1995);DNA Cloning:A practical Approach、第I巻および第II巻(D.N.Glover編 1985);Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames&S.J.Higgins編(1985>>;Transcription and Translation(B.D.Hames&S.J.Higgins編(1984>>;Animal Cell Culture(R.I.Freshney編(1986>>;Immobilized Cells and Enzymes(lRL Press、(1986>>;およびB.Perbal,A practical Guide To Molecular Cloning(1984);F.M.Ausubelら(編)などの文献で十分に説明されている。
さらに詳述することなく、当業者であれば、上記の説明に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、以下の具体的な実施形態は、単なる例示として解釈されるべきであり、いかなる方法であれ、本開示の残りの部分を限定するものではない。本明細書で引用されている全ての刊行物は、本明細書で言及される目的または主題のために参照により組み込まれる。
例示的実施形態
A1.急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
A2.1またはそれを超える以前の治療が、AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項A1に記載の方法。
A3.AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬が、アザシチジン、デシタビン、またはこれらの組み合わせである、請求項A2に記載の方法。
A4.上記方法が、AMLのための単独の処置剤としてアルボシジブを含む、請求項A1からA3のいずれか一項に記載の方法。
A5.アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000008
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項A1からA4のいずれか一項に記載の方法。
A6.アルボシジブが式(I-b)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000009
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項A1からA4のいずれか一項に記載の方法。
A7.被験体が、難治性AMLを有し、1またはそれを超える以前の治療が最大2サイクルのベネトクラクス処置を含む、請求項A1からA6のいずれか一項に記載の方法。
A8.被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に再発AMLを有する、請求項A1からA6のいずれか一項に記載の方法。
A9.被験体が、約90日間~約18か月間の第1の完全寛解(CR1)期間後に再発AMLを有する、請求項A8に記載の方法。
A10.アルボシジブの有効量が、1週間に1回、約20mg/m~約100mg/mである、請求項A1からA9のいずれか一項に記載の方法。
A11.アルボシジブの有効量が、1週間に1回、約25mg/mまたは約50mg/mである、請求項A1からA10のいずれか一項に記載の方法。
A12.アルボシジブが、1週間に1回、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約20mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与される、請求項A1からA11のいずれか一項に記載の方法。
A13.アルボシジブが、約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約50mg/mの用量で被験体に投与される、請求項A1からA10のいずれか一項に記載の方法。
A14.アルボシジブが、約25mg/mまたは約50mg/mの用量で被験体に投与される、請求項A13に記載の方法。
A15.アルボシジブが、処置サイクルとして、1週間に1回、約1~約4週間連続して被験体に投与され、これに約1~約3週間の休薬期間が続く、請求項A1からA14のいずれか一項に記載の方法。
A16.アルボシジブが、処置サイクルとして、1週間に1回、3週間連続して被験体に投与され、これに1週間の休薬期間が続く、請求項A15に記載の方法。
A17.上記方法が、1~8回の処置サイクルを含む、請求項A1からA16のいずれか一項に記載の方法。
A18.処置が被験体に実質的に利益を示さなくなるまで、複数の処置サイクルを含む、請求項A1からA16のいずれか一項に記載の方法。
A19.各処置サイクルが、(i)アルボシジブを約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約15mg/m~約40mg/mの用量で被験体に投与すること、および(ii)ステップ(i)の約1週間後、アルボシジブを、1週間に1回、2~4週間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約40mg/m~約80mg/mの用量で被験体に投与し、これに約2~約4週間の休薬期間が続くことを含む、請求項A15からA18のいずれか一項に記載の方法。
A20.各処置サイクルが4週間からなり、(i)アルボシジブを、第1週の初日に約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの用量で被験体に投与すること、および(ii)アルボシジブを、第2週の初日および第3週の初日に約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの用量で被験体に投与し、これに約1週間の休薬期間が続くことを含む、請求項A15からA19のいずれか一項に記載の方法。
A21.上記方法が、2~6回の処置サイクルを含む、請求項A15からA20のいずれか一項に記載の方法。
A22.上記方法が、3~5回の処置サイクルを含む、請求項A21に記載の方法。
A23.白血病芽球数の少なくとも約20%の減少を達成できない被験体でアルボシジブの投与を終了するステップをさらに含む、請求項A1からA22のいずれか一項に記載の方法。
A24.有効量のアシクロビル、トリメトプリム、スルファメトキサゾール、またはこれらの組み合わせを被験体に投与するステップをさらに含む、請求項A1からA23のいずれか一項に記載の方法。
A25.有効量のシプロフロキサシンを、好中球減少症を有する被験体に投与するステップをさらに含む、請求項A1からA24のいずれか一項に記載の方法。
A26.被験体が、顆粒球コロニー刺激因子を含む処置を受けていない、請求項A1からA25のいずれか一項に記載の方法。
A27.被験体がMCL-1依存性である、請求項A1からA26のいずれか一項に記載の方法。
A28.被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項A1からA27のいずれか一項に記載の方法。
A29.被験体が、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項A28に記載の方法。
A30.式(I-b)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、被験体に経口投与される、請求項A6に記載の方法。
A31.被験体が、アルボシジブを投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項A1からA30のいずれか一項に記載の方法。
A32.被験体が、アルボシジブを投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項A1からA31のいずれか一項に記載の方法。
A33.被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項A1からA32のいずれか一項に記載の方法。
A34.アルボシジブを被験体に投与する前に、被験体のMRD状態が検出される、請求項A33に記載の方法。
A35.アルボシジブを被験体に投与した後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項A33に記載の方法。
A36.アルボシジブを被験体に投与する前後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項A33からA35のいずれか一項に記載の方法。
A37.被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、被験体へのアルボシジブの投与を終了するステップをさらに含む、請求項A1からA36のいずれか一項に記載の方法。
B1.急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、
(i)第1の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと;
(ii)第2の処置過程で有効量のシタラビンを被験体に投与するステップと;
(iii)第3の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと
を含み;
被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
B2.1またはそれを超える以前の治療が、AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項B1に記載の方法。
B3.1またはそれを超える他の治療薬が、アザシチジン、デシタビン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項B2に記載の方法。
B4.アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000010
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項B1からB3のいずれか一項に記載の方法。
B5.アルボシジブが式(I-b)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000011
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項B1からB3のいずれか一項に記載の方法。
B6.ステップ(ii)がステップ(i)の後に実施され、ステップ(iii)がステップ(ii)の後に実施される、請求項B1からB5のいずれか一項に記載の方法。
B7.第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量とは異なる、請求項B1からB6のいずれか一項に記載の方法。
B8.第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約10mg/m~約50mg/mである、請求項B1からB7のいずれか一項に記載の方法。
B9.第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約25mg/mである、請求項B8に記載の方法。
B10.第1の処置過程が約1~約4日間からなる、請求項B1からB9のいずれか一項に記載の方法。
B11.第1の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項B10に記載の方法。
B12.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約10mg/m~約100mg/mである、請求項B1からB11のいずれか一項に記載の方法。
B13.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約20mg/mである、請求項B12に記載の方法。
B14.第2の処置過程が8~12日間からなる、請求項B1からB13のいずれか一項に記載の方法。
B15.第2の処置過程が10日間からなる、請求項B14に記載の方法。
B16.第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約25mg/m~約100mg/mである、請求項B1からB15のいずれか一項に記載の方法。
B17.第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約50mg/mである、請求項B16に記載の方法。
B18.第3の処置過程が1~3日間からなる、請求項B1からB17のいずれか一項に記載の方法。
B19.第3の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項B18に記載の方法。
B20.第1の処置過程が1日間からなり、これに、第2の処置過程の開始前の1日間の第1の休薬期間が続く、請求項B1からB19のいずれか一項に記載の方法。
B21.第2の処置過程が10日間からなり、これに、第3の処置過程の開始前の2日間の第2の休薬期間が続く、請求項B1からB20のいずれか一項に記載の方法。
B22.第3の処置過程が1日間からなり、これに、約13日間の第3の休薬期間が続く、請求項B1からB21のいずれか一項に記載の方法。
B23.複数の処置サイクルを含み、各処置サイクルが第1の処置過程、第2の処置過程、および第3の処置過程を含み、28日毎に繰り返される、請求項B1からB22のいずれか一項に記載の方法。
B24.各処置サイクルが以下を含む、請求項B23に記載の方法:
(i)アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約10mg/m~約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約1~約3日間の第1の休薬期間が続くこと;
(ii)シタラビンを、8~12日間、約15mg/m~約40mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに1~3日間の第2の休薬期間が続くこと;
(iii)アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約100mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約12~約14日間の第3の休薬期間が続くこと。
B25.各処置サイクルが以下を含む、請求項B24に記載の方法:
(i)アルボシジブを、第1の処置過程で、1日間、約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で被験体に投与し、これに1日間の第1の休薬期間が続くこと;
(ii)シタラビンを、第2の処置過程で、10日間、約20mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに2日間の第2の休薬期間が続くこと;
(iii)アルボシジブを、第3の処置過程で、1日間、約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに約13日間の第3の休薬期間が続くこと。
B26.各処置サイクルが28日間からなり、以下を含む、請求項B24またはB25に記載の方法:
(i)アルボシジブを、1日目に約30分間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で被験体に投与し、これに2日目の第1の休薬期間が続くこと;
(ii)シタラビンを、3~12日目に約20mg/mの1日量で皮下注射によって被験体に投与し、これに13~14日目の第2の休薬期間が続くこと;および
(iii)アルボシジブを、15日目に約30分間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で被験体に投与し、これに16~28日目の第3の休薬期間が続くこと。
B27.ステップ(iii)がステップ(i)の後に実施され、ステップ(ii)がステップ(iii)の後に実施される、請求項B1からB5のいずれか一項に記載の方法。
B28.ステップ(i)、(ii)および(iii)が、1またはそれを超える休薬期間によって分離される、請求項B27に記載の方法。
B29.第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約10mg/m~約50mg/mである、請求項B27または請求項B28に記載の方法。
B30.第1の処置過程におけるアルボシジブの有効量が約25mg/mである、請求項B29に記載の方法。
B31.第1の処置過程が約1~4日間からなる、請求項B27からB29のいずれか一項に記載の方法。
B32.第1の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項B31に記載の方法。
B33.第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約25mg/m~約100mg/mである、請求項B27からB32のいずれか一項に記載の方法。
B34.第3の処置過程におけるアルボシジブの有効量が、1日当たり約50mg/mである、請求項B33に記載の方法。
B35.第3の処置過程が1~3日間からなる、請求項B27からB34のいずれか一項に記載の方法。
B36.第3の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項B35に記載の方法。
B37.第1の処置過程が1日間からなり、第3の処置過程が2日間からなる、または第1の処置過程が2日間からなり、第3の処置過程が1日間からなる、請求項B27からB36のいずれか一項に記載の方法。
B38.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約10mg/m~約100mg/mである、請求項B27からB37のいずれか一項に記載の方法。
B39.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約20mg/mである、請求項B38に記載の方法。
B40.第2の処置過程が8~12日間からなる、請求項B38またはB39に記載の方法。
B41.第2の処置過程が10日間からなる、請求項B40に記載の方法。
B42.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、10日間、1日1回または2回、20mg/mである、請求項B1からB41のいずれか一項に記載の方法。
B43.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、4日間、2つの用量に分けられる1日20mg/mであり、上記2つの用量が12時間離して被験体に投与される、請求項B1からB42のいずれか一項に記載の方法。
B44.シタラビンが1週間に2日間被験体に投与される、請求項B43に記載の方法。
B45.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、10日間、1日2回、20mg/mである、請求項B1からB42のいずれか一項に記載の方法。
B46.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、10日間、1日1回40mg/m、または1日2回20mg/mである、請求項B1からB41のいずれか一項に記載の方法。
B47.第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブが、静脈内注入によって投与される、請求項B1からB46のいずれか一項に記載の方法。
B48.第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブが、15分間~1時間の静脈内ボーラスとして投与される、請求項B47に記載の方法。
B49.第1の処置過程、第3の処置過程、またはその両方におけるアルボシジブが、30分間の静脈内ボーラスとして投与される、請求項B48に記載の方法。
B50.第2の処置過程におけるシタラビンが注射によって投与される、請求項B1からB49のいずれか一項に記載の方法。
B51.第2の処置過程におけるシタラビンが皮下注射によって投与される、請求項B50に記載の方法。
B52.少なくともアルボシジブの第1の投与前に、有効量の静脈内水分供給液、アロプリノール、リン酸塩吸着剤またはこれらの組み合わせを被験体に投与するステップをさらに含む、請求項B1からB51のいずれか一項に記載の方法。
B53.有効量の抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤またはこれらの組み合わせを被験体に投与するステップをさらに含む、請求項B1からB52のいずれか一項に記載の方法。
B54.被験体がMCL-1依存性である、請求項B1からB53のいずれか一項に記載の方法。
B55.被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項B1からB54のいずれか一項に記載の方法。
B56.被験体が、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項B55に記載の方法。
B57.式(I-b)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、被験体に経口投与される、請求項B5に記載の方法。
B58.被験体が、第1、第2および第3の処置過程を投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項B1からB57のいずれか一項に記載の方法。
B59.被験体が、第1、第2および第3の処置過程を投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項B1からB58のいずれか一項に記載の方法。
B60.被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項B1からB59のいずれか一項に記載の方法。
B61.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与する前に、被験体のMRD状態が検出される、請求項B60に記載の方法。
B62.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与した後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項B60に記載の方法。
B63.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与する前後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項B60からB62のいずれか一項に記載の方法。
B64.被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、被験体への少なくとも第1および第3の処置過程の投与を終了するステップをさらに含む、請求項B1からB63のいずれか一項に記載の方法。
C1.急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、
(i)第1の処置過程で有効量のデシタビンまたはアザシチジンを被験体に投与するステップと;
(ii)第2の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと
を含み;
被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
C2.1またはそれを超える以前の治療が、AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項C1に記載の方法。
C3.1またはそれを超える他の治療薬が、アザシチジン(azacitibine)、デシタビン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項C2に記載の方法。
C4.アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000012
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項C1からC3のいずれか一項に記載の方法。
C5.アルボシジブが式(I-b)の構造を有する化合物:
Figure 2022525149000013
、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項C1からC4のいずれか一項に記載の方法。
C6.アルボシジブの有効量が、1日1回、約20mg/m~約150mg/mである、請求項C1からC5のいずれか一項に記載の方法。
C7.アルボシジブが、15分間~1時間の静脈内ボーラスとして被験体に投与される、請求項C6に記載の方法。
C8.アルボシジブの一部が、15分間~1時間の静脈内ボーラスとして被験体に投与され、残りのアルボシジブが、約3~約6時間の静脈内注入によって被験体に投与される、請求項C6に記載の方法。
C9.デシタビンの有効量が、1日1回、約15mg/m~約40mg/mである、請求項C1からC8のいずれか一項に記載の方法。
C10.デシタビンが静脈内注入によって被験体に投与される、請求項C1からC9のいずれか一項に記載の方法。
C11.アザシチジンの有効量が、1日1回、約50mg/m~約100mg/mである、請求項C1からC10のいずれか一項に記載の方法。
C12.アザシチジンが静脈内注射または皮下注射によって被験体に投与される、請求項C1からC11のいずれか一項に記載の方法。
C13.上記方法が、1またはそれを超える処置サイクルを含み、各治療サイクルが以下を含む、請求項C1からC12のいずれか一項に記載の方法:
(i)(a)デシタビンを、3~10日間、1日1回、約15mg/m~約40mg/mで、または(b)アザシチジンを、3~10日間、1日1回、約50mg/m~約100mg/mで、被験体に投与し;これに約1~約4日間の休薬期間が続くこと;および
(ii)アルボシジブを、1~3日間、1日1回、約20mg/m~約100mg/mの用量で、被験体に投与すること。
C14.各処置サイクルが28日間からなり、以下を含む、請求項C13に記載の方法:
(i)デシタビンを、1~5日目に、1日1回、約20mg/mで被験体に投与し;これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および
(ii)アルボシジブを、8日目に約20mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与し;これに9~28日目の第2の休薬期間が続くこと。
C15.各処置サイクルが28日間からなり、以下を含む、請求項C13に記載の方法:
(i)アザシチジンを、1~5日目に、1日1回、約75mg/mで被験体に投与し;これに6日目および7日目の第1の休薬期間が続くこと;および
(ii)アルボシジブを、8日目に約20mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与し;これに9~28日目の第2の休薬期間が続くこと。
C16.被験体がMCL-1依存性である、請求項C1からC15のいずれか一項に記載の方法。
C17.被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項C1からC16のいずれか一項に記載の方法。
C18.被験体が、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項C17に記載の方法。
C19.式(I-b)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩が、被験体に経口投与される、請求項C5に記載の方法。
C20.被験体が、第2の処置過程を投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項C1からC19のいずれか一項に記載の方法。
C21.被験体が、第2の処置過程を投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項C1からC20のいずれか一項に記載の方法。
C22.被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項C1からC21のいずれか一項に記載の方法。
C23.第2の処置過程を被験体に投与する前に、被験体のMRD状態が検出される、請求項C22に記載の方法。
C24.第2の処置過程を被験体に投与した後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項C22に記載の方法。
C25.第2の処置過程を被験体に投与する前後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項C22からC24のいずれか一項に記載の方法。
C26.被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、被験体への少なくとも第2の処置過程の投与を終了するステップをさらに含む、請求項C1からC25のいずれか一項に記載の方法。
D1.血液がんを有する被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の発症を阻害する方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D2.血液がんを有し、アルボシジブで処置されている被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の重症度を低減する方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D3.血液がんを有し、アルボシジブで処置されている被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)を処置する方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D4.血液がんを有し、アルボシジブで処置されている被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)による死亡率を低下させる方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D5.血液がんを有し、アルボシジブで処置されている被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の発生率を低下させる方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D6.血液がんを有し、アルボシジブで処置されている被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)を予防する方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D7.腫瘍崩壊症候群(TLS)を発症するリスクが高くない、被験体の血液がんを処置する方法であって、前記請求項のいずれか一項に示される条件に従って、ベネトクラクスの非存在下で、有効量のアルボシジブおよび、必要に応じて、シタラビンを被験体に投与するステップを含み、被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発血液がんを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
D8.血液がんが急性骨髄性白血病(AML)である、請求項D1からD7のいずれか一項に記載の方法。
D9.被験体が、TLSを発症するリスクがあると特定されている、請求項D1からD8のいずれか一項に記載の方法。
D10.1またはそれを超える以前の治療が、AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項D1からD9のいずれか一項に記載の方法。
D11.1またはそれを超える他の治療薬が、アザシチジン、デシタビン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項D10に記載の方法。
E1.急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、
(i)第1の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと;
(ii)第2の処置過程でシタラビンを約500mg/m~約3g/mの1日量で被験体に投与するステップと;
(iii)第3の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと
を含み;
被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
E2.1またはそれを超える以前の治療が、1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項E1に記載の方法。
E3.1またはそれを超える他の治療薬が、デシタビン、アザシチジン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項E2に記載の方法。
E4.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約1g/mである、請求項E1からE3のいずれか一項に記載の方法。
E5.第2の処置過程が3~8日間からなる、請求項E1からE4のいずれか一項に記載の方法。
E6.第2の処置過程が5日間からなる、請求項E5に記載の方法。
E7.ステップ(i)およびステップ(iii)が、請求項B7からB11、B17からB22、B29からB36、およびB46からB48のいずれか一項に示されるように実施される、請求項E1からE6のいずれか一項に記載の方法。
E8.被験体がMCL-1依存性である、請求項E1からE7のいずれか一項に記載の方法。
E9.被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項E1からE8のいずれか一項に記載の方法。
E10.被験体が、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項E9に記載の方法。
E11.被験体が、第1、第2および第3の処置過程を投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項E1からE10のいずれか一項に記載の方法。
E12.被験体が、第1、第2および第3の処置過程を投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項E1から11のいずれか一項に記載の方法。
E13.被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項E1からE12のいずれか一項に記載の方法。
E14.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与する前に、被験体のMRD状態が検出される、請求項E13に記載の方法。
E15.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与した後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項E13に記載の方法。
E16.第1、第2および第3の処置過程を被験体に投与する前後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項E13からE15のいずれか一項に記載の方法。
E17.被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、被験体への少なくとも第1および第3の処置過程の投与を終了するステップをさらに含む、請求項E1からE16のいずれか一項に記載の方法。
F1.急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスおよびミトキサントロンの非存在下で、
(i)第1の処置過程で有効量のアルボシジブを被験体に投与するステップと;
(ii)第2の処置過程で有効量のシタラビンを被験体に投与するステップと
を含み
被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、この以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
F2.1またはそれを超える以前の治療が、AMLを処置するための1またはそれを超える他の治療薬をさらに含む、請求項F1に記載の方法。
F3.1またはそれを超える他の治療薬が、アザシチジン、デシタビン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項F2に記載の方法。
F4.ステップ(i)がステップ(ii)の後に実施される、請求項F1からF3のいずれか一項に記載の方法。
F5.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約10mg/m~約100mg/mである、請求項F1からF4のいずれか一項に記載の方法。
F6.第2の処置過程におけるシタラビンの有効量が、1日当たり約20mg/mである、請求項F5に記載の方法。
F7.第2の処置過程が8~12日間からなる、請求項F1からF6のいずれか一項に記載の方法。
F8.ステップ(i)が、アルボシジブを、約1~4日間、1日当たり約25mg/m~約100mg/mの用量で被験体に投与することを含む、請求項F1からF7のいずれか一項に記載の方法。
F9.アルボシジブが、3日間、1日1回、約30分間の静脈内ボーラスとして1日当たり50mg/mの用量で被験体に投与される、請求項F8に記載の方法。
F10.ステップ(i)がステップ(ii)の前に実施される、請求項F1からF3のいずれか一項に記載の方法。
F11.ステップ(i)が、アルボシジブを、約80mg/m~約120mg/mの1日量で被験体に投与することを含む、請求項F10に記載の方法。
F12.ステップ(i)で、アルボシジブが、1日1回、3連続日間被験体に投与され、これに2日間の休薬期間が続く、請求項F11に記載の方法。
F13.ステップ(ii)が、シタラビンを、約72時間の静脈内注射によって、約1g/m~約3g/mの用量で被験体に投与することを含む、請求項F10からF12のいずれか一項に記載の方法。
F14.被験体がMCL-1依存性である、請求項F1からF13のいずれか一項に記載の方法。
F15.被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項F1からF14のいずれか一項に記載の方法。
F16.被験体が、被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項F15に記載の方法。
F17.被験体が、第1および第2の処置過程を投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項F1からF16のいずれか一項に記載の方法。
F18.被験体が、第1および第2の処置過程を投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項F1からF17のいずれか一項に記載の方法。
F19.被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項F1からF18のいずれか一項に記載の方法。
F20.第1および第2の処置過程を被験体に投与する前に、被験体のMRD状態が検出される、請求項F19に記載の方法。
F21.第1および第2の処置過程を被験体に投与した後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項F19に記載の方法。
F22.第1および第2の処置過程を被験体に投与する前後に、被験体のMRD状態が検出される、請求項F18からF20のいずれか一項に記載の方法。
F23.被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、被験体への少なくとも第1の処置過程の投与を終了するステップをさらに含む、請求項F1からF22のいずれか一項に記載の方法。
実施例1.アルボシジブ単剤療法
ベネトクラクスが失敗したAMLを処置するための例示的なアルボシジブ単剤療法レジメンを説明する予言的な例が本明細書で提供される。
最大2サイクルのベネトクラクス処置後に原発性難治性AMLを有する、またはベネトクラクス処置後90日間を超え18か月間以下の第1の完全寛解(CR1)期間で再発AMLを有するヒト患者が、この単剤療法の対象となり得る。
単剤療法は、その各々が28日間(4週間)を含む4~8回の処置サイクルを含む。各処置サイクルでは、アルボシジブが、第1週の1日目に30分間の静脈内ボーラスを介して25mg/mの用量でAML患者に与えられる。2週目および3週目(例えば、2週目の1日目および3週目の1日目)に、アルボシジブが、30分間、静脈内ボーラスを介して50mg/mの用量でAML患者に与えられる。その後、患者は1週間のアルボシジブフリー(休薬)期間を有する。
実施例2.低用量シタラビンと組み合わせたアルボシジブ
これは、単独で、またはアザシチジンもしくはデシタビンと組み合わせたベネトクラクスによる処置後、耐性または再発(すなわち、完全寛解後)のために進行したAMLを有する患者における第2相非盲検臨床試験を説明する予言的な例である。
この試験では、ヒト被験体が、必要に応じてアザシチジンまたはデシタビンと組み合わせた、ベネトクラクスで以前に処置されており、以下を含み、導入療法に不適格であると見なされた:
a.75歳以上
b.集中導入化学療法の使用を妨げる以下の併存症のうちの少なくとも1つを有する18歳以上~65歳:
i.2または3の米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)のパフォーマンスステータス;
ii.処置を必要とするうっ血性心不全(CHF)または駆出率50%以下または慢性安定狭心症の心臓病歴;
iii.65%以下の一酸化炭素肺拡散能(DLCO)または65%以下の1秒間での努力呼気量(FEV1);
iv.30mL/分以上~45ml/分未満のクレアチニンクリアランス;
v.1.5超~3.0以下×基準値上限(ULN)の総ビリルビンを伴う中等度の肝障害;
vi.医師が集中化学療法に適合しないと判断するその他のあらゆる併存症は、スクリーニング中および試験登録前に、治療医長によって審査および承認されなければならない。
任意の試験関連手順の前に、書面によるインフォームドコンセントを提出する。(患者が試験参加のために再スクリーニングされた場合、またはプロトコルの修正により進行中の患者のケアが変更された場合、新たなインフォームドコンセントフォームに署名しなければならない)。
試験への参加資格を得るためには、患者は以下の選択基準を全て満たされなければならない:
1.18歳以上である
2.組織学またはフローサイトメトリーに基づいて、骨髄が5%を超える芽球を伴う急性前骨髄球性白血病(APL-M3)を除く、世界保健機関(WHO)の基準によって確立された病理学的に確認されたAMLの診断がある
3.アザシチジンまたはデシタビンと組み合わせた以前のベネトクラクスで進行を示した
4.2以下の米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)のパフォーマンスステータス(PS)を有する
5.1.8mg/dL以下の血清クレアチニンレベルを有する
6.基準値上限(ULN)の5倍以下のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)/アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)レベルを有する
7.2.0mg/dL以下の総ビリルビンレベルを有する(ジルベール症候群、溶血、または白血病に続発する場合を除く)
8.心エコー検査(ECHO)またはマルチゲート収集法(MUGA)スキャンで45%を超える左心室駆出率(LVEF)を有する
9.不妊であるか、適切な避妊方法を使用することに同意する。性的に活発な患者とそのパートナーは、試験治療中およびその終了後6か月間、失敗率が低い有効な避妊方法を使用しなければならない
これらの除外基準のいずれか1つでも満たす患者は、この試験への参加が禁止される。
1.アルボシジブまたはいずれかの他のCDK阻害剤による以前の何らかの処置を受けた
2.化学療法、放射線療法、または免疫療法の併用が必要である
ヒドロキシウレアは、いずれかのアームの開始処置の開始前の夕方まで(ただし12時間以内ではない)許可される。
3.30,000/mmを超える末梢芽球数を有する(上記の5番のようにヒドロキシウレアを使用する場合がある)
4.過去3週間以内に抗白血病治療を受けた(ヒドロキシウレアを除く、または患者が明確な難治性疾患を患っている場合を除く)。過去3週間以内に治療を受けた難治性患者は、メディカルモニターの事前承認が望ましい場合がある
5.急性前骨髄球性白血病(APL、M3)と診断された
6.活動性の中枢神経系(CNS)白血病を患っている
7.制御されていない播種性血管内凝固の証拠がある
8.活動的で制御されていない感染症を有する
9.他の生命を脅かす病気を有する
10.非黒色腫皮膚がんまたは子宮頸部上皮内新生物を除いて、過去6か月以内に、他の活動性悪性腫瘍を有しているか、または他の悪性腫瘍と診断されている
11.書面によるインフォームドコンセントを与える能力または試験プロトコルを遵守する能力を損なう可能性のある精神障害および/または精神病歴がある
12.妊娠中および/または授乳中である
13.最初の試験薬物投与前14日以内に何らかの生ワクチンを接種した
患者は、その各々が28日間を含む4~8回の処置サイクルを含む併用療法を受ける。各処置サイクルは、(i)アルボシジブを1日目に毎日30分間の静脈内(IV)ボーラスとして25mg/mの用量で投与し、これに2日目の第1の休薬期間が続くこと;(ii)シタラビンを3~12日目(10日間)に皮下注射によって20mg/mの用量で投与し、これに2日間の休息(休薬期間)が続くこと、および(iii)アルボシジブを15日目に30分間の静脈内(IV)ボーラスとして50mg/mの用量で投与し、これに13日間の休息(16~28日目)が続くことからなる。
支持療法が提供され、これは以下を含む:腫瘍崩壊の予防および処置(例えば、生理食塩水または同様の水分補給液による強制的な水分供給);尿量の入念な監視;処置サイクル1中の各投与日の経口での強制的なアロプリノール(後続のサイクルでは必要に応じて);禁忌でない限り、サイクル1中のIV水分供給の開始と同時に開始する強制的な経口リン酸塩吸着剤(後続のサイクルでは必要に応じて);処置サイクル1中の腫瘍崩壊症候群(TLS)の実験室指標の評価;ベースライン時およびその後、臨床的に必要を示された場合のフィブリノーゲンレベルの監視;ならびに予防的抗生物質、抗ウイルスおよび/または抗真菌治療。
この試験で実施された有効性評価には、国際ワーキンググループ基準および2017欧州白血病ネットによって定義された反応評価、安全性評価、処置評価、ならびに薬力学的評価が含まれる。反応評価には、完全寛解率、全生存、複合的完全寛解率(例えば、完全寛解と完全血液学的寛解)、複合的奏効率(例えば、完全寛解と完全血液学的寛解と部分寛解)、および無イベント生存が含まれていた。処置評価には、処置前および血液学的回復時(すなわち、1,000μLを超える絶対好中球数(ANC)および100,000μLを超える血小板数)または45日目のいずれか最初に起こった方で実施された骨髄生検および/または穿刺が含まれていた。さらに、化学療法投与のための入院中は毎日、その後は毎週、完全血球算定および化学が評価される。薬力学的評価には、骨髄を使用したベースラインでのMCL-1依存性の決定が含まれる。
実施例3.低メチル化剤(HMA)と組み合わせたアルボシジブ
ベネトクラクスが失敗したAMLを処置するためのデシタビンまたはアザシチジンなどのHMA剤と組み合わせた例示的なアルボシジブ治療を説明する予言的な例が本明細書で提供される。
最大2サイクルのベネトクラクス処置後に原発性難治性AMLを有する、またはベネトクラクス処置後90日間を超え18か月間以下の第1の完全寛解(CR1)期間で再発AMLを有するヒト患者が、この治療の対象となり得る。
この実施例に記載される治療は、必要に応じて複数の処置サイクル、例えば、4~8回の処置サイクルを含み得る。各処置サイクルは28日間(4週間)を含む。各処置サイクルにおいて、デシタビンは、約15mg/m~約45mg/m、好ましくは、約20mg/mgの1日量で、1~5日目(場合によっては最大10日間まで延長され得る)に毎日被験体に与えられ得る。休薬期間(例えば、1~4日間を有し、例えば2日間、例えば、6日目および7日目)後、アルボシジブは、例えば、8日目に、1~4日間の静脈内注射を介して、約20mg/m~約90mg/mの用量でAML患者に与えられる。アルボシジブは、30分間の静脈内ボーラスとして被験体に与えられ得る。あるいは、1日量の一部(例えば、約10mg/m~約30mg/mの間、例えば、約20mg/m)が30分間の静脈内ボーラスとして被験体に与えられ得、残りの用量(例えば、約10mg/m~約60mg/mの間、例えば、約10mg/m、約20mg/m、約30mg/m、約45mg/m、または約60mg/m)が、約3~約6時間、例えば約4時間の静脈内注入によって被験体に与えられ得る。その後、被験体は、約15~約25日間、例えば、約20日間(例えば、9~28日目)の休薬期間を有することができる。
実施例4.ベネトクラクス併用療法による処置後の再発/難治性急性骨髄性白血病患者におけるアルボシジブの第2相試験
この試験は、アザシチジンまたはデシタビンと組み合わせたベネトクラクスによる導入療法から再発した(例えば、90日に等しいかもしくはそれより長い期間のCR/CR後に疾患の再発を経験)、または難治性である(例えば、CR/CRを達成できなかった、もしくは90日未満の持続期間のCR/CRを達成した)AML患者におけるアルボシジブの安全性および有効性を評価する。
以下の選択基準をこの試験に適用する:
1.18歳以上である。
2.組織学またはフローサイトメトリーに基づいて、骨髄が5%を超える芽球を伴う急性前骨髄球性白血病(APL-M3)を除く、世界保健機関(WHO)の基準によって確立された病理学的に確認されたAMLの診断がある。
3.アザシチジンまたはデシタビンと組み合わせたベネトクラクスによる初期導入療法を受けており、難治性であった(CR/CRiを達成できなかった、もしくは90日未満の持続期間のCR/CRiを達成した)または再発した(90日以上の持続時間のCR/CRi後の疾患の再発)。
4.2以下の米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)のパフォーマンスステータス(PS)を有する。
5.コッククロフト・ゴールトの式を使用して、30mL/分以上の糸球体濾過量(GFR)を有する。
6.基準値上限(ULN)の5倍以下のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)/アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)レベルを有する。
7.2.0mg/dL以下の総ビリルビンレベルを有する(ジルベール症候群、溶血、または白血病に続発する場合を除く)。
8.不妊であるか、適切な避妊方法を使用することに同意する:性的に活発な患者とそのパートナーは、試験登録前、試験参加期間中ならびに試験薬物の最後の投与後少なくとも3か月間(男性)および6か月間(女性)、失敗率が低い有効な避妊方法を使用しなければならない。
9.試験全体の要件を遵守することができる。
10.試験に関連する任意の手順の前に書面によるインフォームドコンセントを提出する:患者が試験参加のために再スクリーニングされた場合、またはプロトコルの修正により進行中の患者のケアが変更された場合、新たなインフォームドコンセントフォームに署名しなければならない。
以下の除外基準をこの試験に適用する:
1.アルボシジブもしくは別のCDK阻害剤による以前の処置を受けた、またはアザシチジンもしくはデシタビンと組み合わせた第一選択ベネトクラクス(venteoclax)以外の以前の抗白血病治療を受けた。
2.化学療法、放射線療法、または免疫療法の併用が必要である。ヒドロキシウレアは、いずれかのアームの開始処置の開始前の夕方まで(ただし12時間以内ではない)許可される。
3.試験処置開始の60日以内に同種幹細胞移植を受けた。同種幹細胞移植を受けた患者は、試験処置の時点で全ての免疫抑制剤をやめていなければならない。
4.移植片対宿主病の全身治療を受けている、または受けていた。
5.30,000/mmを超える末梢芽球数を有する(上記の2番のようにヒドロキシウレアを使用する場合がある)
6.過去3週間以内に抗白血病治療を受けた(ヒドロキシウレアを除く、また患者が明確な難治性疾患を患っている場合を除く)。過去3週間以内に治療を受けた難治性患者は、メディカルモニターの事前承認が望ましい場合がある。
7.急性前骨髄球性白血病(APL-M3)と診断された。
8.活動性の中枢神経系(CNS)白血病を患っている。
9.制御されていない播種性血管内凝固の証拠がある。
10.活動的で制御されていない感染症を有する。
11.他の生命を脅かす病気を有する。
12.非黒色腫皮膚がんまたは子宮頸部上皮内新生物を除いて、過去6か月以内に、処置を要する他の活動性悪性腫瘍を有しているか、または他の悪性腫瘍と診断されている。
13.書面によるインフォームドコンセントを与える能力または試験プロトコルを遵守する能力を損なう可能性のある精神障害および/または精神病歴がある。
14.妊娠中および/または授乳中である。
15.最初の試験薬物投与前14日以内に生ワクチンを接種した。
これは、非盲検、無作為化、2段階臨床試験である。試験のステージ1は無作為化されており、2つのアーム(1アーム当たり26人の患者)からなる。ステージ1では、26人の患者がアザシチジンまたはデシタビンと組み合わせたベネトクラクスに対する以前の反応によって層別化された2つの処置群:難治性または再発のそれぞれに無作為化される。
追加の安全対策として、独自の患者集団および外来患者の処置投与を考慮して、6人の患者(ステージ1処置アームの各々の3人の患者)のリードインコホートを登録し、処置し、用量制限毒性(DLT)について評価する。リードインコホートの各アームの3人の患者を登録し、同時に処置することができる。用量制限毒性(DLT)がない場合、試験は概説される通りに進行し、アーム1またはアーム2への無作為化が始まる。リードインコホートの患者が第1のサイクル中にDLTを経験した場合、表1に示されるように、その患者のアルボシジブ用量を25%(用量レベル-1に)減少させる。リードインコホートのそのアームは、イベントが自然に分離されたかどうかを判断するために、少なくとも1人の患者によって拡張される。追加のDLTが観察されない場合、試験は概説される通りに進行する。6人の患者全員がリードインコホートで処置され、観察されるDLTが1以下であると、患者が発生し、アーム1またはアーム2に無作為化される。しかしながら、リードインアームの2人以上の患者がDLTを経験する場合、現在設計されている通りに試験を継続することを議論するための臨床会議が予定されるだろう。
Figure 2022525149000014
6人の患者(3人の患者/処置群)のリードインコホートでDLTが観察された場合に使用されるべき用量レベル-1
30~60分間にわたってIVボーラスとして投与されるべきアルボシジブ
アーム1の患者は、28日の処置サイクルでアルボシジブおよび低用量シタラビンを与えられる。1日目に、アーム1の患者は、30~60分間の静脈内(IV)ボーラスとして25mg/mのアルボシジブを与えられる。3~12日目(10日間)に、アーム1の患者は、毎日、皮下(SC)注射によって、20mg/mのシタラビンを与えられる。15日目に、アーム1の患者は、30~60分間のIVボーラスとして50mg/mのアルボシジブを与えられる。試験のアーム2の患者は、28日の処置サイクルでアルボシジブを与えられる。1日目に、アーム2の患者は、30~60分間のIVボーラスとして25mg/mのアルボシジブを与えられる。8日目および15日目に、アーム2の患者は、30~60分間のIVボーラスとして50mg/mのアルボシジブを与えられる。
試験のステージ2は76人の患者からなり、ステージ1のパフォーマンスに基づいて選択されたレジメンで投与される。
第1のサイクル(全ての投与の完了)後にCR、CR、CR、MLFSまたはPRを達成した患者は、疾患進行まで、追加の任意の処置サイクルを受け得る。4サイクルの処置後にCR、CR、CR、MLFSまたはPRの証拠を示さない患者は、試験からの除外が検討されるが、メディカルモニターの許可を得て、臨床的に必要を示され、NCI CTCAEグレード4以上の毒性の証拠がない場合には、処置が継続され得る。
支持療法が提供され得、これは以下を含み得る:腫瘍崩壊の予防および処置(例えば、アルボシジブの前の1~2時間、500cc、次いで、サイクル1(CRを達成した患者については後続のサイクルで必要に応じて)中のアルボシジブの後の1~2時間、さらに500ccの0.45%NaCl(または施設標準による同様の水分供給液)滅菌溶液による強制的なIV水分供給;下痢に起因するものを含む過度の水分喪失の補充を、臨床的に別段の指示がない限り行うべきである(この設定では、早期に開始した場合、通常、店頭での対策が有効である;持続性の下痢は最適な外来管理にもかかわらず医療相談を誘因する);強制的な経口アロプリノールを、サイクル1の1日目の少なくとも72時間前に開始し、第1のサイクルが完了するまで(すなわち、28日間)継続する(尿酸レベルが正常範囲内であり、TLSの証拠がない場合、後続の処置サイクルでこれを中断してもよい);強制的な経口リン酸塩吸着剤を、サイクル1の1日目のIV水分供給の開始と同時に開始し、最初の1週間(すなわち、7日間)継続する(アルボシジブによる第1の処置後、血清リンレベルが3未満であり、TLSの証拠がない場合、後続の処置サイクルでこれを中断してもよい);サイクル1中のTLSの実験室指標の評価(アルボシジブ注入の最後にSTAT血清カリウムを取得する;腫瘍崩壊実験室評価(腫瘍崩壊ラボ)には、電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物、二酸化炭素)ならびにクレアチン、カルシウム、乳酸デヒドロゲナーゼ、尿酸、およびリンレベルが含まれる;注入前およびアルボシジブ後のIV水分供給の完了2時間(±30分)後に腫瘍崩壊ラボを監視する(ラボは最初のアルボシジブ投与後の最初の3日間、毎日(2~4日目、およびサイクル1の残りの期間は少なくとも毎週にも採取する);サイクル2+の間、腫瘍崩壊ラボをアルボシジブの各投与の前に評価し;ベースラインで、その後臨床的に必要を示される場合、フィブリノーゲンレベルを監視する);感染予防(1日1回、経口の500mgのレボフロキサシン(または等価物)を含む予防抗生物質およびアゾール系抗真菌剤(例えば、フルコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、イサブコナゾール)を、ANCが500/μL未満の場合、全ての処置アームの患者に投与すべきであり、ANCが施設基準および医師の裁量により500/μL以上の場合は中断することができる、バラシクロビル(または等価物)を、禁忌がない限り、施設基準に基づいて、試験全体を通じて全ての患者に毎日投与する);定期的な成長因子の補助は許可されていない;成長因子の補助は、調査者の裁量で、進行中の好中球減少症による生命を脅かす感染症の存在下でメディカルモニターの承認により行うことができる;ドナーリンパ球注入は、試験中はいかなる時も許可されていない)。
この試験で実施された有効性評価には、国際ワーキンググループ基準および2017欧州白血病ネットによって定義された反応評価、安全性評価、処置評価、ならびに薬力学的評価が含まれる。反応評価には、完全寛解率;標準化された技術(例えば、マルチパラメトリックフローサイトメトリー、次世代シーケンシングを含む分子試験)を使用して骨髄がMRDについて陰性であると決定されたCRを達成した患者として定義される、CRMRD-;全生存期間中央値(処置(1日目)から何らかの原因による死亡までの時間);CR(5%未満の骨髄芽球、アウエル小体を伴う芽球の欠如、髄外疾患の欠如、血液学的回復(絶対好中球数(ANC)≧1,000/μLおよび血小板数≧100,000/μL)として定義される)を達成した患者の割合として定義される、CR率;CR、CR(全てのCR基準を満たしているが、1つの末梢血細胞型の完全回復のみを伴う(ANC≧1,000/μLまたは血小板数≧100,000/μL)ものとして定義される)またはCR(両末梢血細胞型の部分的回復(ANC≧500/μLおよび血小板数≧50,000/μL)のみを伴うCRとして定義される)を達成する患者の割合として定義される、複合的CR率;以下:CR、CR、CR、形態学的無白血病状態(MLFS;5%未満の骨髄芽球、アウエル小体を伴う芽球の欠如、髄外疾患の欠如、血液学的回復は不要)および部分寛解(PR;CRに必要な全ての血液学的値を満たすが、骨髄中の芽球の割合が少なくとも50%減少して5%に等しいかもしくはそれより大~25%に等しいかもしくはそれ未満になる)のうちの少なくとも1つを達成する患者の複合的割合として定義される、複合的奏効率;無イベント生存(EFS;最初の処置(1日目)から(a)処置の失敗、(b)CR、CRもしくはCR後の再発、または(c)何らかの原因による死亡のいずれか最初に起こるものまでの時間、2年で打ち切った);CR、CRまたはCRの最初の文書化された反応から、再発または何らかの原因による死亡までの時間として定義される、複合的CRの期間;28日および56日輸血非依存率(TI;赤血球(RBC)輸血、血小板(PLT)輸血、またはRBCおよびPLT輸血をそれぞれ28日間および56日間受けなかった患者の割合として定義される)が含まれる。
レジメンの安全性および忍容性は、MedDRAの優先語で要約されている治験治療下で発現した重篤な有害事象(TEAE)の発生率およびプライマリー器官別大分類レベルを分析することによって評価される。同様の要約が、(1)研究者によって試験処置に関連すると判断されたもの、および(2)重篤な有害事象(SAE)などの有害事象(AE)のサブセットについて作製される。
レジメンの安全性および忍容性は、MedDRAの優先語で要約されている治験治療下で発現した重篤な有害事象(TEAE)の発生率およびプライマリー器官別大分類レベルを分析することによって評価される。同様の要約が、(1)研究者によって試験処置に関連すると判断されたもの、および(2)重篤な有害事象(SAE)などの有害事象(AE)のサブセットについて作製される。
その他の慣用的な安全性評価(例えば、臨床実験室パラメータおよびバイタルサイン)は、平均、標準偏差、中央値、ベースライン値からの最小および最大変化を使用して、シフトテーブルおよび処置群により要約される。
最後の処置から30日後および60日後の死亡率(全原因)も計算される。
有害事象は、米国国立がん研究所の有害事象共通用語基準(NCI CTCAE)バージョン5.0に従って評価される。
データ安全性モニタリング委員会(DSMB)は、試験の主要な結果を監視する。
他の実施形態
本発明のいくつかの実施形態が本明細書に記載および例示されているが、当業者は、機能を実施する、ならびに/あるいは本明細書に記載される結果および/または1またはそれを超える利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想起し、このような変形および/または修正の各々は、本発明の範囲内にあると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載される全てのパラメータ、寸法、材料および構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料および/または構成が、本発明の教示が使用される具体的な用途(単数または複数)に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される本発明の具体的な実施形態との多くの均等物を認識する、または慣用的な実験のみを使用して確認することができる。したがって、前記実施形態は単なる例として提示されており、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、本発明が具体的に記載および特許請求される以外の方法で実施され得ることを理解すべきである。本発明は、本明細書に記載される各特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法のそれぞれに関する。さらに、このような特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法が相互に矛盾しない場合、2またはそれを超えるこのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせが、本発明の範囲に含まれる。
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用される不定冠詞「a」および「an」は、反対に明確に指示しない限り、「少なくとも1つの」を意味すると理解されるべきである。
明細書および特許請求の範囲において、本明細書で使用される「および/または」という句は、そのように結合された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。明確に反対に指示されない限り、具体的に特定される要素に関連するか関連しないかにかかわらず、「および/または」節によって具体的に特定される要素以外の他の要素が、必要に応じて存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンド言語と組み合わせて使用される場合、一実施形態では、Bを含まないA(必要に応じてB以外の要素を含む);別の実施形態では、Aを含まないB(必要に応じてA以外の要素を含む);さらに別の実施形態では、AとBの両方(必要に応じて他の要素を含む);等々を指すことができる。
明細書および特許請求の範囲において本明細書で使用される場合、「または」は、上に定義される「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を区切る場合、「または」または「および/または」は包括的である、すなわち、ある数またはリストの要素のうちの少なくとも1つを含むが、1つより多くも含み、必要に応じて、追加の列挙されていない項目も含むと解釈される。「ただ1つの」または「正確に1つの」、または特許請求の範囲で使用される場合、「からなる」などの明確に反対に指示される用語のみが、ある数またはリストの要素うちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、「いずれか」、「の一方」、「の一方のみ」または「の正確に一方」などの排他性の用語が先行する場合にのみ、排他的代替(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すと解釈されるものとする。「から本質的になる」は、特許請求の範囲で使用される場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
明細書および特許請求の範囲において使用される場合、1またはそれを超える要素のリストに関連する「少なくとも1つの」という句は、その要素のリスト中のいずれかの1またはそれを超える要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、その要素のリスト内に具体的に列挙される各々のおよび全ての要素の少なくとも1つを必ずしも含むものではなく、その要素のリスト中の要素のいずれの組み合わせをも除外するものでもないと理解されるべきである。この定義はまた、具体的に特定される要素に関連するか関連しないかにかかわらず、「少なくとも1つの」という句が言及する要素のリスト内で具体的に特定される要素以外の要素が必要に応じて存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または、同等に、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、必要に応じて1つより多くのAを含み、Bが存在しない(および必要に応じてB以外の要素を含む)少なくとも1つ;別の実施形態では、必要に応じて1つより多くのBを含み、Aが存在しない(および必要に応じてA以外の要素を含む)少なくとも1つ;さらに別の実施形態では、必要に応じて1つより多くのAを含む少なくとも1つ、および必要に応じて1つより多くのBを含む(および必要に応じて他の要素を含む)少なくとも1つ;等々を指すことができる。
特許請求の範囲および上記明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「保有する」、「有する」、「含有する」、「伴う」、「保持する」などの全ての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むがこれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。米国特許庁の特許審査手続マニュアルの第2111.03節に示されるように、「からなる」および「から本質的になる」という移行句のみが、それぞれクローズまたはセミクローズ移行句であるものとする。

Claims (96)

  1. 急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で有効量のアルボシジブを前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む、方法。
  2. 前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、またはアザシチジンおよびデシタビンである、請求項1に記載の方法。
  3. ベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む、前記1またはそれを超える以前の治療が、導入療法である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000015
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記アルボシジブが式(I-b)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000016
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記被験体が難治性AMLを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記被験体が耐性AMLを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記被験体が再発AMLを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記被験体が、約90日間~約18か月間の第1の完全寛解(CR1)期間後に再発AMLを有する、請求項8に記載の方法。
  10. AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、有効量のアルボシジブを前記被験体に投与するステップを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 有効量のシタラビンを前記被験体に投与するステップをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、有効量のアルボシジブおよび有効量のシタラビンを前記被験体に投与するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記有効量が、1週間に1回、約20mg/m~約100mg/mのアルボシジブである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記有効量が、1週間に1回、約25mg/mまたは約50mg/mのアルボシジブである、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記アルボシジブが、1週間に1回、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約20mg/m~約100mg/mの用量で前記被験体に投与される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記アルボシジブが、1週間に1回、約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約50mg/mの用量で前記被験体に投与される、請求項1から13および15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記アルボシジブが、1週間に1回、約25mg/mまたは約50mg/mの用量で前記被験体に投与される、請求項1から13、15および16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記アルボシジブが、処置サイクルとして、1週間に1回、3週間連続して前記被験体に投与され、これに1週間の休薬期間が続く、請求項1から10および13から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記方法が、1~8回の前記アルボシジブ処置サイクルを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記方法が、前記処置が前記被験体に実質的に利益を示さなくなるまで、複数の前記アルボシジブ処置サイクルを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 各処置サイクルが4週間からなり、(i)前記アルボシジブを、前記処置サイクルの第1週の初日に約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの用量で前記被験体に投与すること、(ii)前記アルボシジブを、前記処置サイクルの第2週の初日および第3週の初日に約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの用量で前記被験体に投与すること、ならびに(iii)前記処置サイクルの第4週の間の約1週間の休薬期間を含む、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記有効量が、1週間に1回、約20mg/m~約100mg/mのアルボシジブ、および1日当たり約10mg/m~約100mg/mのシタラビンである、請求項11から17、19および20のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記有効量が、1週間に1回、約25mg/mまたは約50mg/mのアルボシジブ、および1日当たり約20mg/mのシタラビンである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記シタラビンが、1日当たり約10mg/m~約100mg/mの用量で前記被験体に投与される、請求項11から17、19、20、22および23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記シタラビンが、1日当たり約20mg/mの用量で前記被験体に投与される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記シタラビンが注射によって投与される、請求項11から17、19、20および22から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記シタラビンが皮下注射によって投与される、請求項26に記載の方法。
  28. 各処置サイクルが4週間からなり、(i)前記アルボシジブを、前記処置サイクルの第1週の初日に約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの用量で前記被験体に投与すること、(ii)前記シタラビンを、前記処置サイクルの第1週の3日目に始まる10日間、約20mg/mの1日量で、皮下注射によって前記被験体に投与すること、(iii)前記アルボシジブを、第3週の初日に約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの用量で前記被験体に投与すること、および(iv)前記処置サイクルの第4週の間の約1週間の休薬期間を含む、請求項11から17、19、20および22から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、
    (i)第1の処置過程で有効量のアルボシジブを前記被験体に投与するステップと;
    (ii)第2の処置過程で有効量のシタラビンを前記被験体に投与するステップと;
    (iii)第3の処置過程で有効量のアルボシジブを前記被験体に投与するステップと
    を含み;
    前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む、方法。
  30. ベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む、前記1またはそれを超える以前の治療が、導入療法である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、またはアザシチジンおよびデシタビンである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000017
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項29から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記アルボシジブが式(I-b)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000018
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項29から31のいずれか一項に記載の方法。
  34. ステップ(ii)がステップ(i)の後に実施され、ステップ(iii)がステップ(ii)の後に実施される、請求項29から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記第1の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量が、前記第3の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量とは異なる、請求項29から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記第1の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量が、1日当たり約10mg/m~約50mg/mである、請求項29から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記第1の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量が1日当たり約25mg/mである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記第1の処置過程が約1~約4日間からなる、請求項29から37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記第1の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項38に記載の方法。
  40. 前記第2の処置過程におけるシタラビンの前記有効量が、1日当たり約10mg/m~約100mg/mである、請求項29から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記第2の処置過程におけるシタラビンの前記有効量が、1日当たり約20mg/mである、請求項40に記載の方法。
  42. 前記第2の処置過程が8~12日間からなる、請求項29から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記第2の処置過程が10日間からなる、請求項42に記載の方法。
  44. 前記第3の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量が、1日当たり約25mg/m~約100mg/mである、請求項29から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記第3の処置過程におけるアルボシジブの前記有効量が1日当たり約50mg/mである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記第3の処置過程が1~3日間からなる、請求項29から45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記第3の処置過程が1日間または2日間からなる、請求項46に記載の方法。
  48. 前記第1の処置過程が1日間からなり、これに、前記第2の処置過程の開始前の1日間の第1の休薬期間が続く、請求項29から47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記第2の処置過程が10日間からなり、これに、前記第3の処置過程の開始前の2日間の第2の休薬期間が続く、請求項29から48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記第3の処置過程が1日間からなり、これに、約13日間の第3の休薬期間が続く、請求項29から49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記方法が、複数の処置サイクルを含み;各処置サイクルが前記第1の処置過程、前記第2の処置過程、および前記第3の処置過程を含み、各処置サイクルが28日毎に繰り返される、請求項29から50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 各処置サイクルが、
    (i)前記アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約10mg/m~約50mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに約1~約3日間の第1の休薬期間が続くこと;
    (ii)前記シタラビンを、8~12日間、約15mg/m~約40mg/mの1日量で皮下注射によって前記被験体に投与し、これに1~3日間の第2の休薬期間が続くこと、および
    (iii)前記アルボシジブを、約1~約3日間、約15分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/m~約100mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに約12~約14日間の第3の休薬期間が続くこと
    を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 各処置サイクルが、
    (i)前記アルボシジブを、1日間、約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに1日間の第1の休薬期間が続くこと;
    (ii)前記シタラビンを、10日間、約20mg/mの1日量で皮下注射によって前記被験体に投与し、これに2日間の第2の休薬期間が続くこと;および
    (iii)前記アルボシジブを、1日間、約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに約13日間の第3の休薬期間が続くこと
    を含む、請求項51または52に記載の方法。
  54. 各処置サイクルが、
    (i)前記アルボシジブを、前記処置サイクルの1日目に、約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約25mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに前記処置サイクルの2日目の第1の休薬期間が続くこと;
    (ii)前記シタラビンを、前記処置サイクルの3~12日目に、約20mg/mの1日量で皮下注射によって前記被験体に投与し、これに前記処置サイクルの13~14日目の第2の休薬期間が続くこと;および
    (iii)前記アルボシジブを、前記処置サイクルの15日目に、約30分間~約1時間の静脈内ボーラスとして、約50mg/mの1日量で前記被験体に投与し、これに前記処置サイクルの16~28日目の第3の休薬期間が続くこと
    を含む、請求項51から53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記第1の処置過程、前記第3の処置過程、またはその両方における前記アルボシジブが、15分間~1時間の静脈内ボーラスとして投与される、請求項29から52のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記第1の処置過程、前記第3の処置過程、またはその両方における前記アルボシジブが、30分間~1時間の静脈内ボーラスとして投与される、請求項29から55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記第2の処置過程における前記シタラビンが注射によって投与される、請求項29から51のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記第2の処置過程における前記シタラビンが皮下注射によって投与される、請求項57に記載の方法。
  59. 前記被験体がMCL-1依存性である、請求項1から58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記被験体がMCL-1依存性として特定されている、請求項1から59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記被験体が、前記被験体の骨髄試料を検査することによって、MCL-1依存性として特定されている、請求項60に記載の方法。
  62. 前記被験体が、前記アルボシジブを投与される前に測定可能残存病変(MRD)陽性である、請求項1から61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記被験体が、前記アルボシジブを投与された後に測定可能残存病変(MRD)陰性である、請求項1から62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記被験体の測定可能残存病変(MRD)状態を検出するステップをさらに含む、請求項1から63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記アルボシジブを前記被験体に投与する前に、前記被験体のMRD状態が検出される、請求項64に記載の方法。
  66. 前記アルボシジブを前記被験体に投与した後に、前記被験体のMRD状態が検出される、請求項64に記載の方法。
  67. 前記アルボシジブを前記被験体に投与する前後に、前記被験体のMRD状態が検出される、請求項64から66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記被験体が測定可能残存病変(MRD)陰性であると決定された場合、前記被験体への前記アルボシジブの投与を終了するステップをさらに含む、請求項1から67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、有効量のアルボシジブを前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、ベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法。
  70. 前記アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000019
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項69に記載の方法。
  71. 約15mg/m~約40mg/mの前記アルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラスによって投与され;
    約40mg/m~約80mg/mの前記アルボシジブが、前記28日の処置サイクルの8日目および15日目に、静脈内ボーラスによって投与される、
    請求項69または70に記載の方法。
  72. 難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、
    約15mg/m~約40mg/mの式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000020
    、またはその薬学的に許容され得る塩を、28日の処置サイクルの1日目に静脈内ボーラスによって;および
    約40mg/m~約80mg/mの式(I)の構造を有する前記化合物、またはその薬学的に許容され得る塩を、前記28日の処置サイクルの8日目および15日目に静脈内ボーラスによって
    前記被験体に投与するステップを含み、
    前記被験体が、ベネトクラクスおよびアザシチジン、またはベネトクラクスおよびデシタビンを含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法。
  73. 約25mg/mの前記アルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラスによって投与され;
    約50mg/mの前記アルボシジブが、前記28日の処置サイクルの8日目および15日目に、静脈内ボーラスによって投与される、
    請求項71または72に記載の方法。
  74. 前記静脈内ボーラスが約30分間~約60分間にわたって投与される、請求項69から72のいずれか一項に記載の方法。
  75. 難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、有効量のアルボシジブおよび低用量シタラビンを前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、ベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法。
  76. 前記アルボシジブが式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000021
    、またはその薬学的に許容され得る塩である、請求項75に記載の方法。
  77. 約15mg/m~約40mg/mの前記アルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラスによって投与され;
    約40mg/m~約80mg/mの前記アルボシジブが、前記28日の処置サイクルの15日目に、静脈内ボーラスによって投与される、
    請求項75または76に記載の方法。
  78. 1日当たり約10mg/m~約100mg/mのシタラビンが、前記28日の処置サイクルの3、4、5、6、7、8、9、10、11および12日目に注射によって投与される、
    請求項77に記載の方法。
  79. 難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)の処置を必要とする被験体の難治性、耐性または再発急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法であって、AMLのための追加の化学療法剤の非存在下で、
    約15mg/m~約40mg/mの式(I)の構造を有する化合物:
    Figure 2022525149000022
    、またはその薬学的に許容され得る塩を、28日の処置サイクルの1日目に静脈内ボーラスによって;
    1日当たり約10mg/m~約100mg/mのシタラビンを、前記28日の処置サイクルの3、4、5、6、7、8、9、10、11および12日目に注射によって;および
    約40mg/m~約80mg/mの式(I)の構造を有する前記化合物、またはその薬学的に許容され得る塩を、前記28日の処置サイクルの8日目および15日目に静脈内ボーラスによって
    前記被験体に投与するステップを含み、
    前記被験体が、ベネトクラクスおよびアザシチジン、またはベネトクラクスおよびデシタビンを含む導入療法後に、難治性、耐性または再発AMLを有する、方法。
  80. 約25mg/mの前記アルボシジブが、28日の処置サイクルの1日目に、静脈内ボーラスによって投与され;
    約50mg/mの前記アルボシジブが、前記28日の処置サイクルの15日目に、静脈内ボーラスによって投与される、
    請求項77から79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 前記静脈内ボーラスが約30分間~約60分間にわたって投与される、請求項77から80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 1日当たり約20mg/mのシタラビンが、前記28日の処置サイクルの3、4、5、6、7、8、9、10、11および12日目に注射によって投与される、
    請求項78から81のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記シタラビンが皮下注射によって投与される、請求項75から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記被験体がヒトである、請求項1から83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記低メチル化剤がアザシチジンまたはデシタビンである、請求項69から71、73から78および80から84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の発症を阻害する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  87. 被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の重症度を低減する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  88. 被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)による死亡率を低下させる方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、各被験体が独立に、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  89. 被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)の発生率を低下させる方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、各被験体が独立に、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  90. 被験体の腫瘍崩壊症候群(TLS)を予防する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  91. 腫瘍崩壊症候群(TLS)を発症するリスクが高くない、被験体のAMLを処置する方法であって、ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約15mg/m~約40mg/mの第1の用量で前記被験体に投与するステップを含み、前記被験体が、1またはそれを超える以前の治療後に難治性、耐性または再発AMLを有し、前記以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスを含む、方法。
  92. 前記1またはそれを超える以前の治療のうちの少なくとも1つがベネトクラクスおよび低メチル化剤を含む、請求項86から91のいずれか一項に記載の方法。
  93. 前記低メチル化剤が、アザシチジン、デシタビン、またはアザシチジンおよびデシタビンである、請求項92に記載の方法。
  94. アルボシジブの前記第1の用量が約25mg/mである、請求項86から93のいずれか一項に記載の方法。
  95. ベネトクラクスの非存在下で、アルボシジブを、約40mg/m~約100mg/mの第2の用量で前記被験体に投与するステップをさらに含む、請求項86から94のいずれか一項に記載の方法。
  96. アルボシジブの前記第2の用量が約50mg/mである、請求項95に記載の方法。
JP2021555227A 2019-03-20 2020-03-20 ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置 Pending JP2022525149A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962821342P 2019-03-20 2019-03-20
US62/821,342 2019-03-20
US201962871934P 2019-07-09 2019-07-09
US62/871,934 2019-07-09
PCT/US2020/023939 WO2020191326A1 (en) 2019-03-20 2020-03-20 Treatment of acute myeloid leukemia (aml) with venetoclax failure

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022525149A true JP2022525149A (ja) 2022-05-11
JPWO2020191326A5 JPWO2020191326A5 (ja) 2023-03-23

Family

ID=72519370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021555227A Pending JP2022525149A (ja) 2019-03-20 2020-03-20 ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11793802B2 (ja)
JP (1) JP2022525149A (ja)
WO (1) WO2020191326A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018094275A1 (en) 2016-11-18 2018-05-24 Tolero Pharmaceuticals, Inc. Alvocidib prodrugs and their use as protein kinase inhibitors
US11497756B2 (en) 2017-09-12 2022-11-15 Sumitomo Pharma Oncology, Inc. Treatment regimen for cancers that are insensitive to BCL-2 inhibitors using the MCL-1 inhibitor alvocidib
CA3119807A1 (en) 2018-12-04 2020-06-11 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Cdk9 inhibitors and polymorphs thereof for use as agents for treatment of cancer
JP2022525149A (ja) 2019-03-20 2022-05-11 スミトモ ダイニッポン ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置

Family Cites Families (272)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4048314A (en) 1974-12-17 1977-09-13 Delmar Chemicals Limited Morpholino containing 4-arylpiperidine derivatives
FR2338043A1 (fr) 1976-01-13 1977-08-12 Delmar Chem Derives de 4-arylpiperidine et procedes de production
US4132710A (en) 1976-12-20 1979-01-02 Ayerst, Mckenna And Harrison, Ltd. [2]Benzopyrano[3,4-c]pyridines and process therefor
US4522811A (en) 1982-07-08 1985-06-11 Syntex (U.S.A.) Inc. Serial injection of muramyldipeptides and liposomes enhances the anti-infective activity of muramyldipeptides
US4816567A (en) 1983-04-08 1989-03-28 Genentech, Inc. Recombinant immunoglobin preparations
DE3329186A1 (de) 1983-08-12 1985-02-21 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Chromonalkaloid, verfahren zu seiner isolierung aus dysoxylum binectariferum, und seine verwendung als arzneimittel
US4676980A (en) 1985-09-23 1987-06-30 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Target specific cross-linked heteroantibodies
US5225539A (en) 1986-03-27 1993-07-06 Medical Research Council Recombinant altered antibodies and methods of making altered antibodies
IN164232B (ja) 1986-04-11 1989-02-04 Hoechst India
FR2601675B1 (fr) 1986-07-17 1988-09-23 Rhone Poulenc Sante Derives du taxol, leur preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
FR2601676B1 (fr) 1986-07-17 1988-09-23 Rhone Poulenc Sante Procede de preparation du taxol et du desacetyl-10 taxol
US4946778A (en) 1987-09-21 1990-08-07 Genex Corporation Single polypeptide chain binding molecules
JP2691986B2 (ja) 1987-08-28 1997-12-17 チッソ株式会社 ピリジン骨格を有する光学活性化合物の製造法
DE3743824C2 (de) 1987-12-23 1997-03-06 Hoechst Ag Verfahren zur enzymatischen Racematspaltung von racemischen Alkoholen mit/in Vinylestern durch Umesterung
GB8823869D0 (en) 1988-10-12 1988-11-16 Medical Res Council Production of antibodies
DE3836676A1 (de) 1988-10-28 1990-05-03 Hoechst Ag Die verwendung von 4h-1-benzopyran-4-on-derivaten, neue 4h-1-benzopyran-4-on-derivate und diese enthaltende arzneimittel
US5284856A (en) 1988-10-28 1994-02-08 Hoechst Aktiengesellschaft Oncogene-encoded kinases inhibition using 4-H-1-benzopyran-4-one derivatives
GB8827305D0 (en) 1988-11-23 1988-12-29 British Bio Technology Compounds
AU641673B2 (en) 1989-06-29 1993-09-30 Medarex, Inc. Bispecific reagents for aids therapy
US5804604A (en) 1989-12-21 1998-09-08 Biogen, Inc. Tat-derived transport polypeptides and fusion proteins
US5747641A (en) 1989-12-21 1998-05-05 Biogen Inc Tat-derived transport polypeptide conjugates
ES2087997T3 (es) 1990-01-12 1996-08-01 Cell Genesys Inc Generacion de anticuerpos xenogenicos.
US5545806A (en) 1990-08-29 1996-08-13 Genpharm International, Inc. Ransgenic non-human animals for producing heterologous antibodies
US5661016A (en) 1990-08-29 1997-08-26 Genpharm International Inc. Transgenic non-human animals capable of producing heterologous antibodies of various isotypes
US5625126A (en) 1990-08-29 1997-04-29 Genpharm International, Inc. Transgenic non-human animals for producing heterologous antibodies
EP0546073B1 (en) 1990-08-29 1997-09-10 GenPharm International, Inc. production and use of transgenic non-human animals capable of producing heterologous antibodies
JPH0641075A (ja) 1990-09-01 1994-02-15 Kazuo Achinami 新規な1,4−ジヒドロピリジン化合物及びその製造方法
MX9102128A (es) 1990-11-23 1992-07-08 Rhone Poulenc Rorer Sa Derivados de taxano,procedimiento para su preparacion y composicion farmaceutica que los contiene
EP0507278A3 (en) 1991-04-02 1993-12-15 Hoechst Ag Immobilised biocatalyser, its preparation and use for ester synthesis in a column reactor
EP0586505A1 (en) 1991-05-14 1994-03-16 Repligen Corporation Heteroconjugate antibodies for treatment of hiv infection
US5587458A (en) 1991-10-07 1996-12-24 Aronex Pharmaceuticals, Inc. Anti-erbB-2 antibodies, combinations thereof, and therapeutic and diagnostic uses thereof
WO1993008829A1 (en) 1991-11-04 1993-05-13 The Regents Of The University Of California Compositions that mediate killing of hiv-infected cells
EP0625200B1 (en) 1992-02-06 2005-05-11 Chiron Corporation Biosynthetic binding protein for cancer marker
NZ255101A (en) 1992-07-24 1997-08-22 Cell Genesys Inc A yeast artificial chromosome (yac) vector containing an hprt minigene expressible in murine stem cells and genetically modified rodent therefor
EP0752248B1 (en) 1992-11-13 2000-09-27 Idec Pharmaceuticals Corporation Therapeutic application of chimeric and radiolabeled antibodies to human B lymphocyte restricted differentiation antigen for treatment of B cell lymphoma
US6177401B1 (en) 1992-11-13 2001-01-23 Max-Planck-Gesellschaft Zur Forderung Der Wissenschaften Use of organic compounds for the inhibition of Flk-1 mediated vasculogenesis and angiogenesis
US5455258A (en) 1993-01-06 1995-10-03 Ciba-Geigy Corporation Arylsulfonamido-substituted hydroxamic acids
IL112248A0 (en) 1994-01-25 1995-03-30 Warner Lambert Co Tricyclic heteroaromatic compounds and pharmaceutical compositions containing them
GB9422836D0 (en) 1994-11-11 1995-01-04 Wainscoat James Monitoring malignant disease
US5731168A (en) 1995-03-01 1998-03-24 Genentech, Inc. Method for making heteromultimeric polypeptides
US5863949A (en) 1995-03-08 1999-01-26 Pfizer Inc Arylsulfonylamino hydroxamic acid derivatives
CA2218503C (en) 1995-04-20 2001-07-24 Pfizer Inc. Arylsulfonyl hydroxamic acid derivatives
ATE390933T1 (de) 1995-04-27 2008-04-15 Amgen Fremont Inc Aus immunisierten xenomäusen stammende menschliche antikörper gegen il-8
EP0823941A4 (en) 1995-04-28 2001-09-19 Abgenix Inc HUMAN ANTIBODIES DERIVED FROM IMMUNIZED XENO MOUSES
US5747498A (en) 1996-05-28 1998-05-05 Pfizer Inc. Alkynyl and azido-substituted 4-anilinoquinazolines
US5880141A (en) 1995-06-07 1999-03-09 Sugen, Inc. Benzylidene-Z-indoline compounds for the treatment of disease
CN1208438A (zh) 1995-07-28 1999-02-17 玛丽·柯里癌症治疗中心 转运蛋白及其应用
GB9520822D0 (en) 1995-10-11 1995-12-13 Wellcome Found Therapeutically active compounds
US5733920A (en) 1995-10-31 1998-03-31 Mitotix, Inc. Inhibitors of cyclin dependent kinases
GB9624482D0 (en) 1995-12-18 1997-01-15 Zeneca Phaema S A Chemical compounds
DK0780386T3 (da) 1995-12-20 2003-02-03 Hoffmann La Roche Matrixmetalloproteaseinhibitorer
US5663425A (en) 1996-01-26 1997-09-02 Lignotech Usa, Inc. Production of acid soluble humates
WO1997030174A1 (en) 1996-02-20 1997-08-21 Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Combinations of pkc inhibitors and therapeutic agents for treating cancers
PT885198E (pt) 1996-03-05 2002-06-28 Astrazeneca Ab Derivados de 4-anilinoquinazolina
US6087366A (en) 1996-03-07 2000-07-11 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Use of flavopiridol or a pharmaceutically acceptable salt thereof for inhibiting cell damage or cell death
US5849733A (en) 1996-05-10 1998-12-15 Bristol-Myers Squibb Co. 2-thio or 2-oxo flavopiridol analogs
EP0818442A3 (en) 1996-07-12 1998-12-30 Pfizer Inc. Cyclic sulphone derivatives as inhibitors of metalloproteinases and of the production of tumour necrosis factor
ID19430A (id) 1996-07-13 1998-07-09 Glaxo Group Ltd Senyawa senyawa heterosiklik
HRP970371A2 (en) 1996-07-13 1998-08-31 Kathryn Jane Smith Heterocyclic compounds
AR007857A1 (es) 1996-07-13 1999-11-24 Glaxo Group Ltd Compuestos heterociclicos fusionados como inhibidores de proteina tirosina quinasa, sus metodos de preparacion, intermediarios uso en medicina ycomposiciones farmaceuticas que los contienen.
TR199900066T2 (xx) 1996-07-18 1999-04-21 Pfizer Inc. Matriks metalloproteazlar�n fosfinat bazl� inhibit�rleri
IL128189A0 (en) 1996-08-23 1999-11-30 Pfizer Arylsulfonylamino hydroxamic acid derivatives
US5965703A (en) 1996-09-20 1999-10-12 Idun Pharmaceuticals Human bad polypeptides, encoding nucleic acids and methods of use
US5908934A (en) 1996-09-26 1999-06-01 Bristol-Myers Squibb Company Process for the preparation of chiral ketone intermediates useful for the preparation of flavopiridol and analogs
ID18494A (id) 1996-10-02 1998-04-16 Novartis Ag Turunan pirazola leburan dan proses pembuatannya
US5916771A (en) 1996-10-11 1999-06-29 Abgenix, Inc. Production of a multimeric protein by cell fusion method
US6077864A (en) 1997-01-06 2000-06-20 Pfizer Inc. Cyclic sulfone derivatives
PL335027A1 (en) 1997-02-03 2000-03-27 Pfizer Prod Inc Derivatives of arylsulphonylamino hydroxamic acid
DE69839338T2 (de) 1997-02-05 2008-07-10 Warner-Lambert Company Llc Pyrido (2,3-d) pyrimidine und 4-amino-pyrimidine als inhibitoren der zellulären proliferation
CA2279863A1 (en) 1997-02-07 1998-08-13 Pfizer Inc. N-hydroxy-beta-sulfonyl-propionamide derivatives and their use as inhibitors of matrix metalloproteinases
BR9807678A (pt) 1997-02-11 2000-02-15 Pfizer Derivados de ácidos arilsulfonil-hidroxâmicos
GB9704444D0 (en) 1997-03-04 1997-04-23 Isis Innovation Non-invasive prenatal diagnosis
EP0984930B1 (en) 1997-05-07 2005-04-06 Sugen, Inc. 2-indolinone derivatives as modulators of protein kinase activity
WO1998054093A1 (en) 1997-05-30 1998-12-03 Merck & Co., Inc. Novel angiogenesis inhibitors
KR100372138B1 (ko) 1997-08-08 2003-02-14 화이자 프로덕츠 인코포레이티드 아릴옥시아릴설포닐아미노 하이드록삼산 유도체
AU8816298A (en) 1997-08-22 1999-03-16 Zeneca Limited Oxindolylquinazoline derivatives as angiogenesis inhibitors
US7064193B1 (en) 1997-09-17 2006-06-20 The Walter And Eliza Hall Institute Of Medical Research Therapeutic molecules
AU9402898A (en) 1997-09-26 1999-04-23 Washington University Cell death agonists
WO1999016755A1 (en) 1997-09-26 1999-04-08 Merck & Co., Inc. Novel angiogenesis inhibitors
SK6652000A3 (en) 1997-11-11 2002-05-09 Pfizer Prod Inc Thienopyrimidine and thienopyridine derivatives useful as anticancer agents
GB9725782D0 (en) 1997-12-05 1998-02-04 Pfizer Ltd Therapeutic agents
GB9800569D0 (en) 1998-01-12 1998-03-11 Glaxo Group Ltd Heterocyclic compounds
GB9800575D0 (en) 1998-01-12 1998-03-11 Glaxo Group Ltd Heterocyclic compounds
DE19802449A1 (de) 1998-01-23 1999-07-29 Hoechst Marion Roussel De Gmbh Verfahren zur Herstellung von (-)cis-3-Hydroxy-1-methyl-4-(2,4,6-trimethoxypyhenyl)-piperidin
US6437136B2 (en) 1998-01-23 2002-08-20 Aventis Pharma Deutschland Gmbh Process for the preparation of (−)cis-3-hydroxy-1-methyl-4-(2,4,6-trimethoxyphenyl)piperidine
GB9801690D0 (en) 1998-01-27 1998-03-25 Pfizer Ltd Therapeutic agents
DE19809649A1 (de) 1998-03-06 1999-09-09 Hoechst Marion Roussel De Gmbh Verfahren zur enzymatischen Enantiomeren-Trennung von 3(R)- und 3(S)-Hydroxy-1-methyl-4-(2,4,6-trimethoxyphenyl)-1,2,3,6-tetrahydro-pyridin bzw. der Carbonsäureester
PA8469401A1 (es) 1998-04-10 2000-05-24 Pfizer Prod Inc Derivados biciclicos del acido hidroxamico
PA8469501A1 (es) 1998-04-10 2000-09-29 Pfizer Prod Inc Hidroxamidas del acido (4-arilsulfonilamino)-tetrahidropiran-4-carboxilico
US20020029391A1 (en) 1998-04-15 2002-03-07 Claude Geoffrey Davis Epitope-driven human antibody production and gene expression profiling
IL139934A (en) 1998-05-29 2007-10-31 Sugen Inc History 2 - Indulinone converted to pyrrole and pharmaceutical preparations containing them
UA60365C2 (uk) 1998-06-04 2003-10-15 Пфайзер Продактс Інк. Похідні ізотіазолу, спосіб їх одержання, фармацевтична композиція та спосіб лікування гіперпроліферативного захворювання у ссавця
FR2780056B1 (fr) 1998-06-18 2000-08-04 Hoechst Marion Roussel Inc Nouveau procede de preparation de derives de la 4-phenyl-1-2 3,6-tetrahydropyridine et les produits imtermediaires mis en oeuvre
ES2235499T3 (es) 1998-07-30 2005-07-01 Sigma-Tau Industrie Farmaceutiche Riunite S.P.A. Uso de derivados de propionil l-carnitina y de acetil l-carnitina en la preparacion de medicamentos con actividad anticancerigena.
US6268499B1 (en) 1998-08-10 2001-07-31 Hoffman-La Roche Inc. Process and intermediates for preparation of substituted piperidine-epoxides
WO2000012071A2 (de) 1998-08-29 2000-03-09 Miklos Ghyczy Pharmazeutisches und/oder diätetisches produkt
PT1004578E (pt) 1998-11-05 2004-06-30 Pfizer Prod Inc Derivados hidroxamida do acido 5-oxo-pirrolidino-2-carboxilico
UA71945C2 (en) 1999-01-27 2005-01-17 Pfizer Prod Inc Substituted bicyclic derivatives being used as anticancer agents
US6399633B1 (en) 1999-02-01 2002-06-04 Aventis Pharmaceuticals Inc. Use of 4-H-1-benzopryan-4-one derivatives as inhibitors of smooth muscle cell proliferation
IL129299A0 (en) 1999-03-31 2000-02-17 Mor Research Applic Ltd Monoclonal antibodies antigens and diagnosis of malignant diseases
WO2000059526A1 (en) 1999-04-07 2000-10-12 Thomas Jefferson University Enhancement of peptide cellular uptake
US6511993B1 (en) 1999-06-03 2003-01-28 Kevin Neil Dack Metalloprotease inhibitors
WO2001012661A2 (en) 1999-08-16 2001-02-22 The Government Of The United States Of America, Asrepresented By The Secretary, Department Of Healthand Human Services, The National Institutes Of Health RECEPTOR-MEDIATED UPTAKE OF AN EXTRACELLULAR BCL-xL FUSION PROTEIN INHIBITS APOPTOSIS
AU784634B2 (en) 1999-11-30 2006-05-18 Mayo Foundation For Medical Education And Research B7-H1, a novel immunoregulatory molecule
DE19959546A1 (de) 1999-12-09 2001-06-21 Rhone Poulenc Rorer Gmbh Pharmazeutische Zubereitung zur Behandlung von Tumorerkrankungen
US6821990B2 (en) 2000-01-18 2004-11-23 Aventis Pharma Deutschland Gmbh Ethanol solvate of (-)-cis-2-(2-chlorophenyl)-5, 7-dihydroxy-8 [4R-(3S-hydroxy-1-M ethyl) piperidinyl]-4H-1-benzopyran-4-one
US6576647B2 (en) 2000-01-18 2003-06-10 Aventis Pharmaceuticals Inc. Pseudopolymorph of (—)-cis-2-(2-chlorophenyl)-5,7-dihydroxy-8[4R-(3S-hydroxy -1-methyl)piperidinyl]-4H-1-benzopyran-4-one
MY130363A (en) 2000-02-15 2007-06-29 Sugen Inc "pyrrole substituted 2-indolinone protein kinase inhibitors"
FR2805538B1 (fr) 2000-02-29 2006-08-04 Hoechst Marion Roussel Inc Nouveaux derives de flavones, leur procede de preparation, leur application a titre de medicaments, compositions pharmaceutiques et nouvelle utilisation
AU2001253618A1 (en) 2000-04-21 2001-11-07 Arch Development Corporation Flavopiridol drug combinations and methods with reduced side effects
WO2002020568A2 (en) 2000-09-06 2002-03-14 Abbott Laboratories Mutant peptides derived from bad and their use to identify substances which bind to a member of the bcl-2 family of proteins
US6849631B2 (en) 2000-12-08 2005-02-01 Bristol Myers Squibb Pharma Company Semicarbazides and their uses
AU2002258399A1 (en) 2001-02-16 2002-09-19 Medical College Of Georgia Research Institute, Inc. Use of trail and antiprogestins for treating cancer
EP1427407A4 (en) 2001-03-23 2005-05-11 Luitpold Pharm Inc CONJUGATES BASED ON FATTY AMINES AND PHARMACEUTICAL AGENTS
US7816398B2 (en) 2001-03-23 2010-10-19 Luitpold Pharmaceuticals, Inc. Fatty alcohol drug conjugates
WO2003027237A2 (en) 2001-09-24 2003-04-03 Blood Center Research Foundation Method of modulating or examining ku70 levels in cells
KR20030026069A (ko) 2001-09-24 2003-03-31 주식회사 엘지생명과학 티엔에프계 단백질과 플라보피리돌의 조합에 의한 암세포특이적인 세포사멸 유도용 조성물
AU2002361589A1 (en) 2001-11-06 2003-05-19 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions for identifying peptide aptamers capable of altering a cell phenotype
AU2002364364A1 (en) 2001-12-31 2003-07-24 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Method of treating apoptosis and compositions thereof
KR101002443B1 (ko) 2002-03-01 2010-12-17 이뮤노메딕스, 인코오포레이티드 Rs7 항체
IL149820A0 (en) 2002-05-23 2002-11-10 Curetech Ltd Humanized immunomodulatory monoclonal antibodies for the treatment of neoplastic disease or immunodeficiency
US20040106647A1 (en) 2002-06-28 2004-06-03 Schneider Michael D. Modulators of Cdk9 as a therapeutic target in cardiac hypertrophy
SI2206517T1 (sl) 2002-07-03 2023-12-29 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Imunopotencirni sestavki,ki obsegajo protitelesa proti PD-L1
US7915301B2 (en) 2002-07-08 2011-03-29 Piramal Life Science Limited Inhibitors of cyclin dependent kinases and their use
US7884127B2 (en) 2002-07-08 2011-02-08 Pirimal Life Sciences Ltd. Inhibitors of cyclin dependent kinases and their use
CA2496400A1 (en) 2002-09-09 2004-03-18 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Bh3 peptides and method of use thereof
JP4511943B2 (ja) 2002-12-23 2010-07-28 ワイス エルエルシー Pd−1に対する抗体およびその使用
US20070032417A1 (en) 2002-12-24 2007-02-08 Walter And Eliza Hall Institute Of Medical Research Peptides and therapeutic uses thereof
EP1620109A2 (en) 2003-04-25 2006-02-01 Gilead Sciences, Inc. Kinase inhibitor phosphonate conjugates
US7452901B2 (en) 2003-04-25 2008-11-18 Gilead Sciences, Inc. Anti-cancer phosphonate analogs
GB0315259D0 (en) 2003-06-30 2003-08-06 Cyclacel Ltd Use
MEP31408A (en) 2003-07-18 2010-10-10 Abgenix Inc Specific binding agents to hepatocyte growth factor
CN1302004C (zh) 2003-08-22 2007-02-28 浙江海正药业股份有限公司 一种阿糖胞苷的制备方法
SI1680443T1 (sl) 2003-11-05 2014-01-31 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Stabilizirani peptidi z alfa vijačnico in uporabe le-teh
EP1793823B1 (en) 2004-09-21 2012-08-08 Vion Pharmaceuticals, Inc. Phosphate containing prodrugs of sulfonyl hydrazines as hypoxia-selective antineoplastic agents
WO2006069186A2 (en) 2004-12-22 2006-06-29 The Ohio State Research Foundation Small molecule bcl-xl/bcl-2 binding inhibitors
WO2006101846A1 (en) 2005-03-16 2006-09-28 Aventis Pharmaceuticals Inc. Dosing regimen of flavopiridol for treating cancer in particular cll
WO2006099667A1 (en) 2005-03-21 2006-09-28 The Walter And Eliza Hall Institute Of Medical Research Prophylactic and therapeutic agents and uses therefor
KR101339628B1 (ko) 2005-05-09 2013-12-09 메다렉스, 인코포레이티드 예정 사멸 인자 1(pd-1)에 대한 인간 모노클로날 항체, 및 항-pd-1 항체를 단독 사용하거나 기타 면역 요법제와 병용한 암 치료 방법
NZ564592A (en) 2005-07-01 2011-11-25 Medarex Inc Human monoclonal antibodies to programmed death ligand 1 (PD-L1)
US7750000B2 (en) 2005-09-02 2010-07-06 Bayer Schering Pharma Ag Substituted imidazo[1,2b]pyridazines as kinase inhibitors, their preparation and use as medicaments
WO2007123791A2 (en) 2006-03-31 2007-11-01 Dana-Farber Cancer Institute Methods of determining cellular chemosensitivity
US20090142337A1 (en) 2006-05-08 2009-06-04 Astex Therapeutics Limited Pharmaceutical Combinations of Diazole Derivatives for Cancer Treatment
US9360473B2 (en) 2006-08-16 2016-06-07 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Assay system to identify therapeutic agents
ATE549336T1 (de) 2006-10-19 2012-03-15 Signal Pharm Llc Heteroarylverbindungen,zusammensetzungen daraus und ihre verwendung als proteinkinasehemmer
JP2010520222A (ja) 2007-03-01 2010-06-10 スーパージェン, インコーポレイテッド ピリミジン−2,4−ジアミン誘導体およびjak2キナーゼ阻害剤としてのピリミジン−2,4−ジアミン誘導体の使用
GB0706633D0 (en) 2007-04-04 2007-05-16 Cyclacel Ltd Combination
EP1987839A1 (en) 2007-04-30 2008-11-05 I.N.S.E.R.M. Institut National de la Sante et de la Recherche Medicale Cytotoxic anti-LAG-3 monoclonal antibody and its use in the treatment or prevention of organ transplant rejection and autoimmune disease
US9244059B2 (en) 2007-04-30 2016-01-26 Immutep Parc Club Orsay Cytotoxic anti-LAG-3 monoclonal antibody and its use in the treatment or prevention of organ transplant rejection and autoimmune disease
RU2438664C2 (ru) 2007-05-15 2012-01-10 Пирамал Лайф Сайнсиз Лимитед Синергическая фармацевтическая комбинация для лечения рака
WO2008139271A2 (en) 2007-05-15 2008-11-20 Piramal Life Sciences Limited A synergistic pharmaceutical combination for the treatment of cancer
CA2691357C (en) 2007-06-18 2014-09-23 N.V. Organon Antibodies to human programmed death receptor pd-1
WO2009014642A1 (en) 2007-07-19 2009-01-29 Amgen Inc. Combination of a de novo purine biosynthesis inhibitor and a cyclin dependent kinase inhibitor for the treatment of cancer
WO2009042237A2 (en) 2007-09-26 2009-04-02 Dana Farber Cancer Institute Methods and compositions for modulating bcl-2 family polypeptides
EP2044949A1 (en) 2007-10-05 2009-04-08 Immutep Use of recombinant lag-3 or the derivatives thereof for eliciting monocyte immune response
CA2708264C (en) 2007-12-10 2018-07-03 Sunesis Pharmaceuticals, Inc. Methods of using (+)-1,4-dihydro-7-[(3s,4s)-3-methoxy-4-(methylamino)-1-pyrrolidinyl]-4-oxo-1-(2-thiazolyl)-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid for treatment of antecedent hematologic disorders
WO2009100335A1 (en) 2008-02-08 2009-08-13 Wyeth Phosphate derivatives of substituted benzoxazoles
WO2009137664A1 (en) 2008-05-07 2009-11-12 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Antibodies specific to heterodimers of bcl-2 family and uses thereof
AU2009259136B2 (en) 2008-06-09 2014-09-25 Cyclacel Limited Combinations of sapacitabine or CNDAC with DNA methyltransferase inhibitors such as decitabine and procaine
AR072999A1 (es) 2008-08-11 2010-10-06 Medarex Inc Anticuerpos humanos que se unen al gen 3 de activacion linfocitaria (lag-3) y los usos de estos
EP2328920A2 (en) 2008-08-25 2011-06-08 Amplimmune, Inc. Targeted costimulatory polypeptides and methods of use to treat cancer
TWI453207B (zh) 2008-09-08 2014-09-21 Signal Pharm Llc 胺基***并吡啶,其組合物及使用其之治療方法
US20100061982A1 (en) 2008-09-10 2010-03-11 Wyeth 3-substituted-1h-indole, 3-substituted-1h-pyrrolo[2,3-b]pyridine and 3-substituted-1h-pyrrolo[3,2-b]pyridine compounds, their use as mtor kinase and pi3 kinase inhibitors, and their syntheses
JP2012501670A (ja) 2008-09-12 2012-01-26 アイシス・イノベーション・リミテッド Pd−1特異抗体およびその使用
MX2011003195A (es) 2008-09-26 2011-08-12 Dana Farber Cancer Inst Inc Anticuerpos anti-pd-1, pd-l1 y pd-l2 humanos y usos de los mismos.
CN104479018B (zh) 2008-12-09 2018-09-21 霍夫曼-拉罗奇有限公司 抗-pd-l1抗体及它们用于增强t细胞功能的用途
EP2396427A1 (en) 2009-02-11 2011-12-21 Abbott Laboratories Methods and compositions for identifying, classifying and monitoring subject having bcl-2 family inhibitor-resistant tumors and cancers
PL2396036T3 (pl) 2009-02-13 2017-12-29 Immunomedics, Inc. Immunokoniugaty z połączeniem rozszczepialnym wewnątrzkomórkowo
WO2010147961A1 (en) 2009-06-15 2010-12-23 Precision Therapeutics, Inc. Methods and markers for predicting responses to chemotherapy
ES2446647T3 (es) 2009-11-05 2014-03-10 Glaxosmithkline Llc Inhibidor de bromodominio de benzodiazepina
EP2504028A4 (en) 2009-11-24 2014-04-09 Amplimmune Inc SIMULTANEOUS INHIBITION OF PD-L1 / PD-L2
KR101573109B1 (ko) 2009-11-24 2015-12-01 메디뮨 리미티드 B7―h1에 대한 표적화된 결합 물질
WO2011088137A2 (en) 2010-01-12 2011-07-21 H. Lee Moffitt Cancer Center & Research Institute Bad pathway gene signature
WO2011110604A1 (en) 2010-03-11 2011-09-15 Ucb Pharma, S.A. Pd-1 antibody
US8372819B2 (en) 2010-04-11 2013-02-12 Salk Institute For Biological Studies Methods and compositions for targeting skip
JP5935030B2 (ja) 2010-05-14 2016-06-15 ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート, インコーポレイテッド 白血病を治療するための組成物および方法
WO2011153374A1 (en) 2010-06-04 2011-12-08 Syndax Pharmaceuticals Inc. Prodrugs of azacitidine 5'-phosphate
HUE040213T2 (hu) 2010-06-11 2019-02-28 Kyowa Hakko Kirin Co Ltd Anti-TIM antitest
CA2802344C (en) 2010-06-18 2023-06-13 The Brigham And Women's Hospital, Inc. Bi-specific antibodies against tim-3 and pd-1 for immunotherapy in chronic immune conditions
US8907053B2 (en) 2010-06-25 2014-12-09 Aurigene Discovery Technologies Limited Immunosuppression modulating compounds
SG180031A1 (en) 2010-10-15 2012-05-30 Agency Science Tech & Res Combination treatment of cancer
AR084070A1 (es) 2010-12-02 2013-04-17 Constellation Pharmaceuticals Inc Inhibidores del bromodominio y usos de los mismos
US8987271B2 (en) 2010-12-22 2015-03-24 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. 2,2′-biphenazine compounds and methods useful for treating disease
EP2684167B1 (en) 2011-03-08 2020-09-09 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Compositions and methods useful for treating diseases
RU2625034C2 (ru) 2011-04-20 2017-07-11 МЕДИММЬЮН, ЭлЭлСи Антитела и другие молекулы, которые связывают в7-н1 и pd-1
WO2013006490A2 (en) 2011-07-01 2013-01-10 Cellerant Therapeutics, Inc. Antibodies that specifically bind to tim3
AU2012288413B2 (en) 2011-07-24 2016-10-13 Curetech Ltd. Variants of humanized immunomodulatory monoclonal antibodies
EP2561867A1 (en) 2011-08-22 2013-02-27 Lead Discovery Center GmbH CDK9 inhibitors in the treatment of midline carcinoma
US9012215B2 (en) 2011-09-22 2015-04-21 The Johns Hopkins University Methods for identifying leukemia stem cells and distinguishing them from normal hematopietic stem cells in patients with acute myeloid leukemia: uses in diagnosis, treatment, and research
US20130122492A1 (en) 2011-11-14 2013-05-16 Kellbenx Inc. Detection, isolation and analysis of rare cells in biological fluids
HUE051954T2 (hu) 2011-11-28 2021-03-29 Merck Patent Gmbh ANTI-PD-L1 ellenanyagok és alkalmazásaik
WO2013082660A1 (en) 2011-12-09 2013-06-13 Alfred Health Prediction method
WO2013138702A2 (en) 2012-03-15 2013-09-19 Bristol-Myers Squibb Company Methods for predicting gastrointestinal immune-related adverse events (gi-irae) in patients treated with modulation of the co-stimulatory pathway
CA2868081C (en) 2012-03-20 2021-01-05 Loren D. Walensky Inhibition of mcl-1 and/or bfl-1/a1
EP3236262B1 (en) 2012-05-10 2019-09-25 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Surrogate functional diagnostics test for cancer
EP2854843A4 (en) 2012-05-31 2016-06-01 Sorrento Therapeutics Inc ANTIGEN BINDING PROTEINS THAT BIND PD-L1
WO2013182519A1 (en) 2012-06-04 2013-12-12 Universitaet Basel Combination of lysosomotropic or autophagy modulating agents and a gsk-3 inhibitor for treatment of cancer
WO2013188355A1 (en) 2012-06-12 2013-12-19 Merck Sharp & Dohme Corp. Cdk inhibitor for treating refractory chronic lymphocytic leukemia
WO2013192423A2 (en) 2012-06-20 2013-12-27 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions useful for treating diseases involving bcl-2 family proteins with quinoline derivatives
WO2013188978A1 (en) 2012-06-20 2013-12-27 Cytospan Technologies Corporation Apparatus and method for quantification of replicative lifespan and observation of senescene
UY34887A (es) 2012-07-02 2013-12-31 Bristol Myers Squibb Company Una Corporacion Del Estado De Delaware Optimización de anticuerpos que se fijan al gen de activación de linfocitos 3 (lag-3) y sus usos
US9845356B2 (en) 2012-08-03 2017-12-19 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Single agent anti-PD-L1 and PD-L2 dual binding antibodies and methods of use
AU2013317985B2 (en) 2012-09-19 2019-06-13 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Dynamic BH3 profiling
US9241941B2 (en) 2012-09-20 2016-01-26 Memorial Sloan-Kettering Cancer Center Methods for treatment of lymphomas with mutations in cell cycle genes
US9493454B2 (en) 2012-09-26 2016-11-15 Tolero Pharmaceuticals, Inc. Multiple kinase pathway inhibitors
CN107892719B (zh) 2012-10-04 2022-01-14 达纳-法伯癌症研究所公司 人单克隆抗-pd-l1抗体和使用方法
EP2906598A1 (en) 2012-10-09 2015-08-19 Igenica Biotherapeutics, Inc. Anti-c16orf54 antibodies and methods of use thereof
US20150274680A1 (en) 2012-10-23 2015-10-01 Teijin Pharma Limited Therapeutic or prophylactic agent for tumor lysis syndrome
US20140287932A1 (en) 2012-10-25 2014-09-25 Whitehead Institute For Biomedical Research Super-enhancers and methods of use thereof
US9765039B2 (en) 2012-11-21 2017-09-19 Zenith Epigenetics Ltd. Biaryl derivatives as bromodomain inhibitors
AR093984A1 (es) 2012-12-21 2015-07-01 Merck Sharp & Dohme Anticuerpos que se unen a ligando 1 de muerte programada (pd-l1) humano
JOP20200097A1 (ar) 2013-01-15 2017-06-16 Aragon Pharmaceuticals Inc معدل مستقبل أندروجين واستخداماته
ME03796B (me) 2013-03-15 2021-04-20 Glaxosmithkline Ip Dev Ltd Anti-lag-3 vezujući proteini
US9815897B2 (en) 2013-05-02 2017-11-14 Anaptysbio, Inc. Antibodies directed against programmed death-1 (PD-1)
CN111423511B (zh) 2013-05-31 2024-02-23 索伦托药业有限公司 与pd-1结合的抗原结合蛋白
WO2014209804A1 (en) 2013-06-24 2014-12-31 Biomed Valley Discoveries, Inc. Bispecific antibodies
WO2015010094A1 (en) 2013-07-18 2015-01-22 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Differential bh3 mitochondrial profiling
US10732182B2 (en) 2013-08-01 2020-08-04 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Method for predicting cancer sensitivity
KR102100419B1 (ko) 2013-09-13 2020-04-14 베이진 스위찰랜드 게엠베하 항-pd1 항체 및 이의 치료 및 진단 용도
JP6663852B2 (ja) 2013-09-19 2020-03-13 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド Bh3プロファイリングの方法
WO2015047510A1 (en) 2013-09-27 2015-04-02 Immunomedics, Inc. Anti-trop-2 antibody-drug conjugates and uses thereof
WO2015061668A1 (en) 2013-10-25 2015-04-30 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Anti-pd-l1 monoclonal antibodies and fragments thereof
US10640803B2 (en) 2013-10-30 2020-05-05 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Methods for determining chemosensitivity and chemotoxicity
RU2016122654A (ru) 2013-11-08 2017-12-14 Дана-Фарбер Кэнсер Инститьют, Инк. Комбинированная терапия злокачественной опухоли с использованием ингибиторов бромодоменового и экстратерминального (вет) белка
WO2015081158A1 (en) 2013-11-26 2015-06-04 Bristol-Myers Squibb Company Method of treating hiv by disrupting pd-1/pd-l1 signaling
MY184154A (en) 2013-12-12 2021-03-23 Shanghai hengrui pharmaceutical co ltd Pd-1 antibody, antigen-binding fragment thereof, and medical application thereof
JP2017509319A (ja) 2014-01-15 2017-04-06 カドモン コーポレイション,リミティド ライアビリティ カンパニー 免疫調節剤
TWI680138B (zh) 2014-01-23 2019-12-21 美商再生元醫藥公司 抗pd-l1之人類抗體
TWI681969B (zh) 2014-01-23 2020-01-11 美商再生元醫藥公司 針對pd-1的人類抗體
JOP20200094A1 (ar) 2014-01-24 2017-06-16 Dana Farber Cancer Inst Inc جزيئات جسم مضاد لـ pd-1 واستخداماتها
EP3988572A1 (en) 2014-01-28 2022-04-27 Bristol-Myers Squibb Company Anti-lag-3 antibodies to treat hematological malignancies
JOP20200096A1 (ar) 2014-01-31 2017-06-16 Children’S Medical Center Corp جزيئات جسم مضاد لـ tim-3 واستخداماتها
ES2818110T3 (es) 2014-02-28 2021-04-09 Merck Sharp & Dohme Tratamiento del cáncer con una combinación que comprende dinaciclib
TWI697500B (zh) 2014-03-14 2020-07-01 瑞士商諾華公司 針對lag-3之抗體分子及其用途
WO2015161247A1 (en) 2014-04-17 2015-10-22 Igenica Biotherapeutics, Inc. Humanized anti-c16orf54 antibodies and methods of use thereof
AU2015265870B2 (en) 2014-05-29 2020-07-09 Ventana Medical Systems, Inc. PD-L1 antibodies and uses thereof
WO2015195163A1 (en) 2014-06-20 2015-12-23 R-Pharm Overseas, Inc. Pd-l1 antagonist fully human antibody
TWI693232B (zh) 2014-06-26 2020-05-11 美商宏觀基因股份有限公司 與pd-1和lag-3具有免疫反應性的共價結合的雙抗體和其使用方法
CN106604742B (zh) 2014-07-03 2019-01-11 百济神州有限公司 抗pd-l1抗体及其作为治疗剂及诊断剂的用途
JO3663B1 (ar) 2014-08-19 2020-08-27 Merck Sharp & Dohme الأجسام المضادة لمضاد lag3 وأجزاء ربط الأنتيجين
EP3967709A1 (en) 2014-09-17 2022-03-16 Novartis AG Targeting cytotoxic cells with chimeric receptors for adoptive immunotherapy
AU2015333689A1 (en) 2014-10-14 2017-05-25 The Regents Of The University Of California Use of CDK9 and BRD4 inhibitors to inhibit inflammation
CN114920840A (zh) 2014-10-14 2022-08-19 诺华股份有限公司 针对pd-l1的抗体分子及其用途
HUE047784T2 (hu) 2014-11-06 2020-05-28 Hoffmann La Roche Anti-TIM3 antitestek és alkalmazási eljárások
MX2017005861A (es) 2014-11-07 2017-06-26 Tolero Pharmaceuticals Inc Metodos para el control transcripcional objetivo en regiones del super mejorador.
TWI595006B (zh) 2014-12-09 2017-08-11 禮納特神經系統科學公司 抗pd-1抗體類和使用彼等之方法
WO2016111947A2 (en) 2015-01-05 2016-07-14 Jounce Therapeutics, Inc. Antibodies that inhibit tim-3:lilrb2 interactions and uses thereof
US10793915B2 (en) 2015-01-12 2020-10-06 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Context dependent diagnostics test for guiding cancer treatment
EP3258941A4 (en) 2015-02-17 2018-09-26 Cantex Pharmaceuticals, Inc. Treatment of cancers and hematopoietic stem cell disorders privileged by cxcl12-cxcr4 interaction
CA2978892A1 (en) 2015-03-06 2016-09-15 Sorrento Therapeutics, Inc. Antibody therapeutics that bind tim3
JP2018511594A (ja) 2015-03-18 2018-04-26 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 選択的mcl−1結合ペプチド
WO2016154380A1 (en) 2015-03-24 2016-09-29 Eutropics Pharmaceuticals, Inc. Surrogate functional biomarker for solid tumor cancer
MA41867A (fr) 2015-04-01 2018-02-06 Anaptysbio Inc Anticorps dirigés contre l'immunoglobuline de cellule t et protéine 3 de mucine (tim-3)
KR20180018507A (ko) 2015-04-20 2018-02-21 톨레로 파마수티컬스, 인크. 미토콘드리아 프로파일링에 의한 알보시딥에 대한 반응 예측
US20180120297A1 (en) 2015-04-27 2018-05-03 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Compositions and methods for assessing toxicity using dynamic bh3 profiling
MX2017014645A (es) 2015-05-18 2018-01-23 Tolero Pharmaceuticals Inc Profarmacos de alvocidib que tienen una biodisponibilidad aumentada.
WO2017024073A1 (en) 2015-08-03 2017-02-09 Tolero Pharmaceuticals, Inc. Combination therapies for treatment of cancer
US20190077840A1 (en) 2015-10-30 2019-03-14 Massachusetts Institute Of Technology Selective mcl-1 binding peptides
WO2018013918A2 (en) 2016-07-15 2018-01-18 Novartis Ag Treatment and prevention of cytokine release syndrome using a chimeric antigen receptor in combination with a kinase inhibitor
WO2018094275A1 (en) 2016-11-18 2018-05-24 Tolero Pharmaceuticals, Inc. Alvocidib prodrugs and their use as protein kinase inhibitors
CN110234659A (zh) 2016-12-19 2019-09-13 特雷罗药物股份有限公司 用于敏感性分析的分析肽和方法
US11497756B2 (en) 2017-09-12 2022-11-15 Sumitomo Pharma Oncology, Inc. Treatment regimen for cancers that are insensitive to BCL-2 inhibitors using the MCL-1 inhibitor alvocidib
US20190314357A1 (en) 2018-04-13 2019-10-17 Tolero Pharmaceuticals, Inc. Cyclin-dependent kinase inhibitors in combination with anthracyclines for treatment of cancer
US20210277037A1 (en) 2018-06-21 2021-09-09 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Deuterated alvocidib and alvocidib prodrugs
US20210379042A1 (en) * 2018-10-12 2021-12-09 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Methods for monitoring tumor lysis syndrome
US20210353619A1 (en) * 2018-11-01 2021-11-18 Oregon Health & Science University Treatment for venetoclax-resistant and venetoclax-sensitive acute myeloid leukemia
JP7222673B2 (ja) 2018-11-20 2023-02-15 株式会社日立製作所 粒子線治療装置およびその制御方法
CA3119807A1 (en) 2018-12-04 2020-06-11 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Cdk9 inhibitors and polymorphs thereof for use as agents for treatment of cancer
AU2019395100A1 (en) 2018-12-07 2021-06-03 Sumitomo Pharma Oncology, Inc. Methods for treating castration-resistant and castration- sensitive prostate cancer
JP2022525149A (ja) 2019-03-20 2022-05-11 スミトモ ダイニッポン ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置
WO2021007314A2 (en) 2019-07-08 2021-01-14 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Treatment of cancer
WO2021007316A1 (en) 2019-07-08 2021-01-14 Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. Treatment of cancer

Also Published As

Publication number Publication date
US20220125776A1 (en) 2022-04-28
WO2020191326A1 (en) 2020-09-24
WO2020191326A8 (en) 2020-10-29
US11793802B2 (en) 2023-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022525149A (ja) ベネトクラクスが失敗した急性骨髄性白血病(aml)の処置
Arana Yi et al. Efficacy and safety of ruxolitinib in the treatment of patients with myelofibrosis
TWI620565B (zh) 治療及預防移植物抗宿主病之方法
CA3109090A1 (en) Diagnostic and therapeutic methods for the treatment of breast cancer
US11007184B2 (en) Cancer treatments using combinations of type 2 MEK and ERK inhibitors
JP2017502013A (ja) Cdk阻害剤およびerk阻害剤の組み合わせを使用するがん処置
UA125216C2 (uk) Комбінована терапія
JP2022176316A (ja) 異型braf変異を有するがんを処置するための組成物および方法
JP2017502017A (ja) Erk阻害剤およびraf阻害剤の組み合わせを使用するがん処置
TWI794885B (zh) 全身紅斑性狼瘡之治療
JP6883917B2 (ja) 結晶性関節障害を処置するためのcxcr−2阻害剤
KR20180124055A (ko) 급성 골수성 백혈병의 치료를 위한 병용 요법
JP2017521396A (ja) 癌のための併用療法
US20210386733A1 (en) Lysine-specific histone demethylase inhibitors for the treatment of myeloproliferative neoplasms
KR20210044251A (ko) 암 치료용 바이오마커
JP2017502016A (ja) 1型mek阻害剤およびerk阻害剤の組み合わせを使用するがんの処置
US20190249259A1 (en) Methods of stratifying patients for treatment with retinoic acid receptor-alpha agonists
Mendoza Garcia et al. Meloxicam ameliorates the systemic inflammatory response syndrome associated with experimentally induced endotoxemia in adult donkeys
TW200808313A (en) Compositions and methods for treating rheumatoid arthritis
JP2017508737A (ja) 好中球減少症の治療用の組成物及び方法
CN113194956A (zh) 用于癌症治疗的cxcr7抑制剂
JP2014513104A (ja) Pi3k/mtorのピリドピリミジノン阻害剤を用いたリンパ腫の治療方法
US20200316067A1 (en) Combination of raf inhibitors and taxanes
WO2022036111A1 (en) Methods and compositions for treating sickle cell disease
Tsunogai et al. A novel NR3C2 mutation in a Japanese patient with the renal form of pseudohypoaldosteronism type 1

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230314

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20230627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240304