JP6134926B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ Download PDF

Info

Publication number
JP6134926B2
JP6134926B2 JP2014060595A JP2014060595A JP6134926B2 JP 6134926 B2 JP6134926 B2 JP 6134926B2 JP 2014060595 A JP2014060595 A JP 2014060595A JP 2014060595 A JP2014060595 A JP 2014060595A JP 6134926 B2 JP6134926 B2 JP 6134926B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
pad
return spring
spring
disc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014060595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015028376A (ja
JP2015028376A5 (ja
Inventor
学聖 張
学聖 張
林 茂
茂 林
陽平 荒木
陽平 荒木
信宏 若林
信宏 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2014060595A priority Critical patent/JP6134926B2/ja
Priority to US14/303,906 priority patent/US9388869B2/en
Priority to IN1644DE2014 priority patent/IN2014DE01644A/en
Priority to DE102014212307.0A priority patent/DE102014212307A1/de
Priority to CN201410302589.0A priority patent/CN104251271B/zh
Publication of JP2015028376A publication Critical patent/JP2015028376A/ja
Publication of JP2015028376A5 publication Critical patent/JP2015028376A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6134926B2 publication Critical patent/JP6134926B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/12Discs; Drums for disc brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/04Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/092Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor for axially-engaging brakes, e.g. disc brakes
    • F16D65/095Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/097Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts
    • F16D65/0972Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts transmitting brake reaction force, e.g. elements interposed between torque support plate and pad
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/04Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/092Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor for axially-engaging brakes, e.g. disc brakes
    • F16D65/095Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/097Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts
    • F16D65/0973Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts not subjected to brake forces
    • F16D65/0974Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts not subjected to brake forces acting on or in the vicinity of the pad rim in a direction substantially transverse to the brake disc axis
    • F16D65/0977Springs made from sheet metal
    • F16D65/0978Springs made from sheet metal acting on one pad only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/04Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/092Bands, shoes or pads; Pivots or supporting members therefor for axially-engaging brakes, e.g. disc brakes
    • F16D65/095Pivots or supporting members therefor
    • F16D65/097Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts
    • F16D65/0973Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts not subjected to brake forces
    • F16D65/0979Resilient means interposed between pads and supporting members or other brake parts not subjected to brake forces acting on the rear side of the pad or an element affixed thereto, e.g. spring clips securing the pad to the brake piston or caliper

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に制動力を付与するディスクブレーキに関する。
一般に、自動車等の車両に設けられるディスクブレーキは、車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、該取付部材にディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、取付部材に移動可能に取付けられキャリパによりディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、該摩擦パッドと取付部材との間に設けられ摩擦パッドをディスクから離間する戻し方向に付勢する金属板からなる戻しばねとを含んで構成されている(例えば、特許文献1参照)。
車両の運転者等がブレーキ操作を行ったときは、例えばキャリパに設けたピストンを外部からの液圧供給によりディスク側に摺動変位させ、該ピストンによって摩擦パッドをディスクに向けて押圧することにより、該ディスクに制動力が付与される。一方、ブレーキ操作を解除したときは、キャリパの液圧が低下してピストンがキャリパ内に変位する。このとき、摩擦パッドは、戻しばねによりディスクから離間した戻し位置に戻されるようになっている。
特開2010−169149号公報
上述した従来技術の場合は、戻しばねは、摩擦パッドの裏板に固定される基端側よりも、その先端側がディスク径方向内方で取付部材側に弾性的に当接する構成となっている。この場合、戻しばねの付勢力によって摩擦パッドの戻し位置での姿勢は、ディスク径方向外側がディスクに近付く方向に傾斜する傾向となり、当該部位とディスクとが引き摺り易くなるおそれがある。
そこで、戻しばねを、摩擦パッドの裏板に固定される基端側よりも、その先端側をディスク径方向外方で取付部材側に弾性的に当接する構成を検討した。この構成の場合、戻しばねの先端側の当接位置によっては、その先端側が所望の当接位置からずれ易くなるおそれがある。このため、ディスクブレーキの製造が煩雑になる可能性があった。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、戻しばねの先端側を所望の位置に配置しやすくして、製造効率がよいディスクブレーキを提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明の実施例のディスクブレーキは、車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、を備え、前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、前記パッドスプリングは、ディスク軸方向において前記ディスクから離れる方向に延出すると共に、前記ディスクから離れるに従ってディスク径方向の内側に湾曲または折曲したガイド部を有し、該ガイド部の一部が前記戻しばねの中間部のディスク周方向における摩擦パッド中央側に配置されている。
また、本発明の実施例のディスクブレーキは、車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、を備え、前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、前記パッドスプリングは、ディスク径方向に延びた平面からなるガイド部を有し、前記戻しばねの先端が当接する部位よりもディスク径方向内側において、該ガイド部が前記戻しばねと当接可能に配置されている。
また、本発明の実施例のディスクブレーキは、車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、該戻しばねの側面を支承するガイド部と、を備え、前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、前記戻しばねは、ディスク径方向内側から外側へ向かって延出する第1の部位と、該第1の部位からディスク軸方向に折り曲げられて延出する第2の部位とを有し、該第1の部位と第2の部位とは、前記ガイド部と対向する側の側面に形成された傾斜面を介して連結されており、該傾斜面は、前記第1の部位から離れる程、前記ガイド部から離れる方向に傾斜している。
本発明によれば、ディスクブレーキの製造効率を向上させることができる。
第1の実施の形態によるディスクブレーキをディスク径方向外側からみた平面図である。 ディスクブレーキをアウタ側からみた正面図である。 ディスクブレーキをインナ側からみた背面図である。 ディスクブレーキを図3中のIV−IV方向からみた側面図である。 図2中の(V)部の拡大図である。 図3中の(VI)部の拡大図である。 摩擦パッド、パッドスプリング、ばね成形体を取出して図3の左上方(インナ側の上方)からみた斜視図である。 図7のインナ側の摩擦パッドとばね成形体を取出して図7と同方向からみた斜視図である。 インナ側の摩擦パッドとばね成形体をインナ側からみた背面図である。 インナ側の摩擦パッドとばね成形体を図9中のX−X方向からみた側面図である。 図8中のばね成形体を取出して図8と同方向からみた斜視図である。 図7中の右方(回出側)のパッドスプリングを取出して図7と同方向からみた斜視図である。 図7中の左方(回入側)のパッドスプリングを取出して図7と同方向からみた斜視図である。 変形例によるパッドスプリングをディスク回転方向からみた正面図である。 変形例によるパッドスプリングをディスク径方向外側からみた平面図である。 変形例によるパッドスプリングを図13と同方向からみた斜視図である。 第2の実施の形態によるばね成形体を示す図11と同方向からみた斜視図である。 ばね成形体を図17の上方からみた平面図である。 第3の実施の形態によるディスクブレーキをアウタ側からみた要部斜視図である。 図19と同方向からみた要部正面図である。 第4の実施の形態によるパッドスプリングの半部を示す斜視図である。
以下、実施の形態によるディスクブレーキを、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図13は、第1の実施の形態を示している。車輪(図示せず)と共に回転するディスク1(図2および図3参照)は、例えば車両が前進方向に走行するときに、矢示A方向(図2および図3参照)に回転し、車両が後退するときには矢示B方向(図2および図3参照)に回転するものである。
キャリアと呼ばれる取付部材2は、車両の非回転部(図示せず)に固定され、ディスク1の外周側を跨いで形成されている。ここで、取付部材2は、一対の腕部2A,2Aと、支承部2Bと、補強ビーム2Cとにより大略構成されている。各腕部2A,2Aは、ディスク1の回転方向(図2および図3の左,右方向、本出願においてはディスク回転方向、ディスク接線方向、または、ディスク周方向という)に離間してディスク1の外周を跨ぐようにディスク1の軸方向(図2および図3の表,裏方向、本出願においてはディスク軸方向という)に延びている。
支承部2Bは、各腕部2Aの基端側を一体化するように接続して設けられ、ディスク1のインナ側となる位置で車両の非回転部に固定されている。補強ビーム2Cは、ディスク1のアウタ側となる位置で各腕部2Aの先端側を互いに連結している。これにより、取付部材2の各腕部2Aは、ディスク1のインナ側で支承部2Bにより一体的に連結されるとともに、アウタ側で補強ビーム2Cにより一体的に連結されている。
取付部材2の各腕部2Aのうちディスク軸方向に関する中間部には、ディスク1の外周(回転軌跡)に沿って弧状に延びるディスクパス部(図示せず)が形成されている。取付部材2のうちディスクパス部の両側(ディスク軸方向の両側)には、インナ側,アウタ側のパッドガイド3,3がそれぞれ形成されている。
換言すれば、取付部材2におけるディスク周方向部位(ディスク周方向の両側)には、インナ側とアウタ側とでそれぞれ支持部としてのパッドガイド3,3が形成されている。これら各パッドガイド3,3は、ディスク1と平行な断面が、互いに向かい合う側が開口した四角の凹溝として形成され、後述の摩擦パッド6が摺動変位する方向、即ち、ディスク軸方向に延びている。
各パッドガイド3は、摩擦パッド6を構成する裏板7の耳部7B,7Cを介して、該摩擦パッド6をディスク軸方向にガイドするものである。このために、各パッドガイド3には、摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B,7Cが、ディスク1の径方向(図2および図3の上,下方向、本出願においてはディスク径方向という)に挟まれるように挿嵌(凹凸嵌合)している。
各パッドガイド3の奥側壁面は、所謂トルク受部としてのトルク受面4を構成するものである。このトルク受面4は、ブレーキ操作時に摩擦パッド6がディスク1から受ける制動トルクを、摩擦パッド6の耳部7B,7Cと後述するパッドスプリング11の案内板部15とを介して受承する。
取付部材2には、キャリパ5がディスク軸方向へ移動可能に設けられている。キャリパ5は、インナ脚部5Aと、ブリッジ部5Bと、アウタ脚部5Cとにより構成されている。インナ脚部5Aは、ディスク1の軸方向一側であるインナ側に設けられている。ブリッジ部5Bは、取付部材2の各腕部2A間でディスク1の外周側を跨ぐようにインナ脚部5Aからディスク1の軸方向他側であるアウタ側へと延設されている。アウタ脚部5Cは、ブリッジ部5Bの先端側であるアウタ側からディスク径方向の内向きに延び、先端側が二又状をなした爪部となっている。
キャリパ5のインナ脚部5Aには、例えばシングルボアとなる1個のシリンダ(図示せず)が設けられている。このシリンダ内には、ピストン5D(図2参照)が摺動可能に挿嵌されている。インナ脚部5Aには、図1および図3に示すように、ディスク回転方向に突出する一対の取付部5E,5Eが一体に設けられている。これら各取付部5E,5Eは、キャリパ5全体を摺動ピン(図示せず)を介して取付部材2の各腕部2Aに摺動可能に支持するものである。
インナ側,アウタ側の摩擦パッド6,6は、ディスク1の軸方向両側面に対向して配置されている。各摩擦パッド6は、取付部材2にディスク軸方向の移動可能に取付けられ、キャリパ5によりディスク1の両面に押圧されるものである。ここで、各摩擦パッド6は、図7ないし図10に示すように、ディスク回転方向に延びる平板状の裏板7と、該裏板7の表面のうちディスク対向面7Aに接合(固着)されディスク1の表面(軸方向側面)に摩擦接触する摩擦材としてのライニング8とにより大略構成されている。なお、裏板7は金属や樹脂等で成形することができる。
摩擦パッド6の裏板7は、ディスク周方向の両側の側縁部に位置してそれぞれ凸形状をなした嵌合部としての耳部7B,7Cを有している。これら各耳部7B,7Cは、後述するパッドスプリング11の各案内板部15を介して取付部材2のパッドガイド3にそれぞれ摺動可能に挿嵌されている。そして、各耳部7B,7Cは、車両のブレーキ操作時にディスク1から摩擦パッド6が受ける制動トルクを、取付部材2のトルク受面4に(パッドスプリング11を介して)伝達するトルク伝達部を構成するものである。
摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B,7Cは、例えば図9に示すように左,右対称に形成され、互いに同一の形状をなしている。なお、図8ないし図10は、インナ側の摩擦パッド6を示している。ここで、一方(図9の左方)の耳部7Bは、車両の前進時に矢示A方向に回転するディスク1の回転方向入口側(回入側)に配置され、他方(図9の右方)の耳部7Cは、ディスク1の回転方向出口側(回出側)に配置されるようになっている。各耳部7B,7Cのうちディスク1の回入側に位置する一方の耳部7Bには、後述の戻しばね21を含むばね成形体20が取付けられている。本実施の形態では、ディスク1の回入側のみばね成形体20が設けられ、回出側には設けられていない。但し、必要に応じて回出側にも設けてもよい。
摩擦パッド6の裏板7には、各耳部7B,7Cの基端(根元)側寄りに位置してそれぞれ突起9,9が設けられている。これら各突起9は、裏板7の背面7D(ライニング8が設けられるディスク対向面7Aに対して反対側となる面、裏面)側に突出して設けられており、その横断面形状は、非円形(欠円形)に形成されている。各突起9のうちディスク1の回入側に位置する一方の突起9は、後述するばね成形体20を裏板7に対して位置決めするためのものである。即ち、一方の突起9には、ばね成形体20のかしめ穴22Aが係合(かしめ結合)されている。
裏板7の各耳部7B,7Cのうちパッドガイド3のトルク受面4との対向面7Eには、それぞれ段差部10,10が形成されている。これら各段差部10は、耳部7B,7Cの先端側(突出側)の端面である対向面7Eを部分的にL字状に切欠くことにより形成されている。各段差部10は、耳部7B,7Cの幅方向(ディスク径方向)の中心位置(図9の点Q参照)よりも径方向外側寄りとなる位置に配置されている。
各段差部10のうちディスク1の回入側に位置する段差部10は、後述する戻しばね21と一体成形されたサイド押しばね26の一部を収納するための収容隙間を構成している。この段差部10には、サイド押しばね26がディスク軸方向に延出して配置されている。この場合、サイド押しばね26の先端となる振動部28の一部(突起部28B)は、裏板7のディスク対向面7Aとディスク1との間に入り込んでいる。なお、本実施の形態では、サイド押しばね26の先端をライニング8の摩耗検知機能を兼ねているので、サイド押しばね26の先端をディスク対向面7Aとディスク1との間まで延ばしているが、摩耗検知機能を兼ねない場合は、ディスク対向面7Aとディスク1との間まで延ばさなくてもよい。
取付部材2の各腕部2Aには、それぞれパッドスプリング11,11が取付けられている。これら各パッドスプリング11は、取付部材2とインナ側,アウタ側の摩擦パッド6との間に配設され、それぞれの摩擦パッド6を弾性的に支持すると共に、これら各摩擦パッド6の摺動変位を滑らかにするものである。これに加えて、パッドスプリング11は、後述する戻しばね21の中間部側面のディスク回転方向に関する位置規制を行うものである。ここで、パッドスプリング11は、ばね性を有するステンレス鋼板等の金属製の板材を曲げ加工(プレス成形)することにより形成されている。
図12および図13に詳示するように、パッドスプリング11は、後述の連結板部12、平板部13、係合板部14、案内板部15、径方向付勢板部16、当接板部17、ガイド板部18を有して一体に形成されている。連結板部12は、後述する各案内板部15をディスク1のインナ側とアウタ側とで一体的に連結するために、ディスク1の外周側を跨いだ状態でディスク軸方向に延びて形成されている。連結板部12の長さ方向両端側には、一対の平板部13,13がディスク径方向の内向きに延びて一体に形成されている。
係合板部14は、一対の平板部13,13間に位置して連結板部12と一体に形成され、腕部2Aのディスクパス部にディスク径方向内方から係合するように取付部材2に取付けられている。これにより、パッドスプリング11は、取付部材2の腕部2Aに対してディスク1の軸方向で位置決めされるとともにディスク1の回転方向に変位しないようになっている。
一対の案内板部15,15は、連結板部12の両端側に各平板部13を介して設けられている。各案内板部15は、平板部13のディスク径方向内端側からパッドガイド3に沿う形状(略U字状、略コ字状)に折曲げられることにより形成されている。一対の案内板部15のうち一方の案内板部15は、インナ側のパッドガイド3内に嵌合して取付けられ、他方の案内板部15は、アウタ側のパッドガイド3内に嵌合して取付けられている。各案内板部15は、摩擦パッド6の裏板7を、凸形状の耳部7B,7Cを介してディスク軸方向に案内する機能を有している。
径方向付勢板部16は、各案内板部15のディスク径方向内側部位に一体形成されている。各径方向付勢板部16は、案内板部15のディスク径方向内側の部分からディスク軸方向に延び、略360度円弧状に向きを変え、先端が各摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B,7Cに当接するように該耳部7B,7Cのディスク径方向内側まで延びている。各径方向付勢板部16は、取付部材2の各パッドガイド3内で各摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B,7Cに弾性的に当接し、各摩擦パッド6の裏板7をディスク径方向の外側に向けて付勢している。これにより、各径方向付勢板部16は、各摩擦パッド6のがたつきを抑えつつ、ブレーキ操作時には、摩擦パッド6を案内板部15に沿ってディスク軸方向へと円滑に案内することができる。
当接板としての当接板部17は、各平板部13のディスク軸方向外側に設けられ、各平板部13から略90度屈曲してディスク回転方向に延びるように一体形成されている。当接板部17は、後述する戻しばね21の先端側(当接部25)が弾性変形状態で当接する受け座面となるものである。即ち、本実施の形態では、戻しばね21の取付部材2側への当接は、金属製の当接板となる当接板部17を介して行う構成としている。この場合、当接板部17は、パッドスプリング11から延設させる構成となっている。また、当接板部17の先端側は、ディスク1から離れる方向に斜めないし直角に折り曲げ形成された先端ガイド部17Aとなっている。先端ガイド部17Aは、戻しばね21の先端側、より具体的には、戻しばね21の当接部25が、ディスク回転方向に関し摩擦パッド6から離れる側への移動を規制するものである。
ガイド部としてのガイド板部18は、連結板部12の長さ方向両端側(ないし各平板部13のディスク軸方向外側のうち当接板部17よりもディスク径方向外側)に設けられている。ガイド板部18は、連結板部12(ないし各平板部13)からディスク軸方向に関しディスク1から離れる方向に延出すると共に、該ディスク1から離れるに従ってディスク径方向の内側に湾曲する略四分の一円弧状に形成されている。ガイド板部18は、戻しばね21の中間部側面、より具体的には、戻しばね21の第2延設部24の側面を支承するものである。このために、ガイド板部18は、平板部13と同一の平面上をディスク軸方向に延びると共に、平板部13と当接板部17とが接続する部位(平板部13と当接板部17とが略90度屈曲する部位)に沿うように、ディスク径方向の外側から内側に(湾曲して)延びている。
これにより、ガイド板部18は、戻しばね21の先端側、即ち、第2延設部24から当接部25にわたる部位が、ディスク回転方向に関し摩擦パッド6側への移動を規制する構成となっている。即ち、戻しばね21の先端側は、ディスク回転方向に関し摩擦パッド6から離れる側への移動が、当接板部17の先端ガイド部17Aによって規制され、これとは逆の摩擦パッド6に近付く側への移動が、ガイド板部18によって規制される。これにより、戻しばね21の先端側を所望の位置(当接板部17)に当接させることができる。
なお、本実施の形態の場合は、ガイド板部18を円弧状に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、ガイド板部18を、連結板部12(ないし各平板部13)からディスク軸方向に直線状に延びる軸方向延出部と、該軸方向延出部の先端からディスク径方向の内側に延びる径方向延出部とを有する構成、即ち、全体として略L字状に形成したものとしてもよい。換言すれば、ガイド板部18は、戻しばね21の中間部側面のうち支承すべき部位に向けて延出する構成とすることができる。
また、本実施の形態の場合は、回入側と回出側との両方のパッドスプリング11に当接板部17およびガイド板部18を設ける構成としたが、戻しばね21が設けられる側である回入側のパッドスプリング11にのみ当接板部17およびガイド板部18を設ける構成としてもよい。即ち、戻しばね21が設けられない側となる回出側のパッドスプリング11は、当接板部17およびガイド板部18を省略することができる。ただし、回入側と回出側のパッドスプリング11の部品共通化や組み付け作業の容易化の面からは、本実施の形態のような、当接板部17およびガイド板部18を設けたパッドスプリング11を回入側と回出側との両方に組み込む構成とすることが好ましい。
次に、摩擦パッド6をディスク1から離間する戻し方向に付勢する戻しばね21について説明する。なお、本実施の形態では、戻しばね21にサイド押しばね26を設け、これら戻しばね21とサイド押しばね26とを一体成形した構成となっている。本実施の形態のサイド押しばね26は、摩擦パッド6をディスク周方向(ディスク接線方向)に付勢すると共に、運転者等に摩擦パッド6の交換時期がきたこと(ライニング8が摩耗限界である旨)を警報するものでもある。
即ち、戻しばね21は、サイド押しばね26と共に、ばね成形体20を構成している。そして、ばね成形体20は、摩擦パッド6をディスク1から離間させた戻し位置に戻す機能(戻し機能)を有する戻しばね21と、摩擦パッド6をディスク接線方向(ディスク回転方向)に押圧する機能(サイド押し機能)、および、ライニング8の摩耗限界を警報する機能(摩耗検知機能)の2つの機能を有するサイド押しばね26とにより、全体として3つの機能を合わせ持つ金属製の一体成形ばね部材として形成されている。なお、本実施の形態では、3つの機能を合わせ持つ金属製の一体成形ばね部材とし、低コスト性、組付け性を高めた例を示したが、それぞれ、別に設けてもよく、また、サイド押し機能、摩耗検知機能を省略してもよい。
ばね成形体20は、インナ側,アウタ側の摩擦パッド6を構成する裏板7の各側縁部(耳部7B,7C)のうち、車両前進時にディスク回入側となる側縁部(耳部7B)に設けられている。ばね成形体20は、ステンレス鋼板等のばね性を有する金属板からプレス成形等の手段を用いて型取りされたばね素材を折り曲げ加工することにより、戻しばね21とサイド押しばね26とを一体に成形してなるものである。なお、インナ側のばね成形体20とアウタ側のばね成形体20とは、ディスク1を挟んで対称(面対称)に形成されている点が相違する以外、同様の構成としており、以下の説明は、主としてインナ側のばね成形体20を中心に説明する。
ばね成形体20を構成する戻しばね21は、摩擦パッド6と取付部材2との間、より具体的には、ディスク回入側の耳部7Bと取付部材2に取付けられたパッドスプリング11との間に設けられている。戻しばね21は、摩擦パッド6をディスク1から離間する戻し方向に付勢するもので、サイド押しばね26と共に、金属板のばね素材を折り曲げ加工することにより形成されるものである。
戻しばね21は、基端側が摩擦パッド6の裏板7に固定され、先端側が基端側よりもディスク径方向外方で取付部材2側に弾性的に当接する構成となっている。このために、戻しばね21は、固定部22と、第1延設部23と、第2延設部24と、当接部25とを含んで構成されている。
平板状の固定部22は、摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B側の突起9にかしめ固定することで、回転方向も含めた位置決めをするものである。このために、固定部22のほぼ中央には、耳部7Bの突起9が挿嵌される非円形のかしめ穴22Aが穿設されている。なお、ここでは、ばね成形体20をかしめ固定する例を示しているが、これに限らず、摩擦パッド6の裏板7の各耳部7B,7Cにクランプすることで固定してもよく、固定方法は、適宜設計可能である。
第1延設部23は、固定部22から垂直に立上げるようにL字状に折曲げて形成され、先端側がディスク1の表面から垂直に離間する方向に延設されている。即ち、第1延設部23は、基端側が立上がり部23Aとなってディスク軸方向に延びると共に、その途中部位から先端側は、傾斜部23Bとなってディスク軸方向に対し斜めに、具体的には、取付部材2のトルク受面4に近付く方向に斜めに延びている。
第2延設部24は、第1延設部23の先端側からディスク径方向の外方、および、パッドスプリング11の当接板部17に近付く方向に、鋭角ないし直角(略45〜90度)に折曲げられ、パッドスプリング11の当接板部17に向けてディスク径方向の外方に延びている。当接部25は、第2延設部24の先端側からパッドスプリング11の当接板部17に向けて略直角(70〜90度)に折曲げられ、その先端側となるU字状に折返された折返し部25Aを、パッドスプリング11の当接板部17に弾性的に当接させている。これにより、戻しばね21は、先端側(当接部25)を基端側(固定部22)よりもディスク径方向外方で取付部材2側(パッドスプリング11)に弾性的に当接する構成となっている。
より詳しく説明すると、戻しばね21の第1延設部23は、その基端側が固定部22に一体に形成され、その板厚t(図10参照)の方向がディスク1の略径方向となるように、図9ないし図11中に例示するY軸方向に配向されている。即ち、Y軸に対して垂直な左,右方向に延びる軸をX軸とし、X軸とY軸との双方に対して垂直な方向をZ軸とした場合に、第1延設部23は、固定部22からZ軸方向に立ち上がるように延び、その板幅方向がX軸方向となり、板厚tの方向がY軸方向となるように形成されている。
この場合、X軸の方向とは、図2および図3中で矢示A方向または矢示B方向に回転するディスク1の略周方向(より正確には左,右方向、接線方向)に該当し、Y軸の方向とはディスク1の略径方向に該当し、Z軸の方向とはディスク1の軸方向に該当するものである。そして、戻しばね21の固定部22は、X軸とY軸とがなす平面と平行に配置され、その板厚方向がZ軸の方向に配向されるものである。
ここで、第1延設部23は、その途中部位から先端側が、傾斜部23Bとなって基端側の立上がり部23Aに対し斜めに延びている。これにより、戻しばね21は、その基端側(固定部22と立上がり部23Aとの接続部)を、先端側(当接部25)に対しディスク1の接線方向(X軸方向)にオフセットさせ(ずらし)、後述するサイド押しばね26との干渉を回避すると共に戻しばね21のばね力を調整している。
また、第2延設部24は、第1延設部23の先端からY軸方向に直角または鋭角(少しZ軸方向成分を含むように)に折曲げられ、パッドスプリング11の当接板部17に向けて延設されている。これにより、第2延設部24は、サイド押しばね26のディスク軸方向の外側を通るように設け、サイド押しばね26との干渉を回避している。さらに、当接部25は、第2延設部24の先端からZ軸方向に略L字状に折曲げられ、その先端側のU字状に折り返された折返し部25Aを、パッドスプリング11の当接板部17に線接触により弾性を持って当接させている。
これにより、戻しばね21は、摩擦パッド6(裏板7)をディスク1から離れる戻し方向に常に付勢し、例えば車両のブレーキ操作を解除したときに摩擦パッド6を戻し位置(初期位置、待機位置)に向け安定して戻すことができる。この場合、戻しばね21は、先端側となる当接部25が基端側となる固定部22よりもディスク径方向外方で、取付部材2側となるパッドスプリング11の当接板部17に弾性を持って当接する。これにより、戻し位置での摩擦パッド6の姿勢を、その径方向外側が径方向内側よりもディスク1から離れる方向に傾斜する傾向、換言すれば、外開き(上開き)の傾向にできる。なお、上記戻し位置での摩擦パッド6の姿勢は、内開き(下開き)傾向を抑えられれば、外開き(上開き)の姿勢となるまでの戻しばね21の付勢力は必ずしも必要ない。
即ち、図10に示すように、戻しばね21の当接部25には、パッドスプリング11の当接板部17との当接により、ディスク軸方向に荷重Fが加わる。なお、図10では、戻しばね21が当接板部17に当接していない(組み付け前の)自由状態(弾性変形してない状態)を実線で示し、戻しばね21が当接板部17に当接した(組み付け後)の弾性変形した状態を二点鎖線で示している。摩擦パッド6には、荷重Fの分力F′に基づいて、摩擦パッド6の耳部7Bと固定部22との結合部位(固定部位)となる力点Pを中心としたモーメントMが加わる。このモーメントMは、摩擦パッド6の姿勢を、その径方向外側が径方向内側よりもディスク1から離れる方向に傾斜させる力となる。この結果、摩擦パッド6の径方向外側が、ディスク1から離れる傾向となり、当該部位とディスク1との引き摺りを低減できる。なお、図10中、Qは耳部7Bの径方向中心(ガイド摺動部中心)を示している。また、ライニング8の径方向寸法をKとし、力点Pと当接部25との離間寸法をLとした場合、K>Lとなり、力点Pは、K寸法内に収まっている。
なお、本実施の形態では、戻しばね21を回入側のみに設けた例を示したが、これは、ディスクブレーキにおいては、回入側が引き込まれ、結果として回入側に比べて回出側が開く傾向となるので、従来においては、回入側の径方向内側が最も磨耗する傾向にあり、ライニング8の偏摩耗が発生していた。そこで、本実施の形態においては、回入側のみに戻しばね21を設けることで、上記偏摩耗の課題を解決している。なお、例えば、2個のシリンダと2個のピストンとを有するツインボアの構成で、回入側のピストンよりも回出側のピストンの径を大きくすることにより、摩耗傾向を回入側と回出側で均一化したような場合は、回入側と回出側の両方に戻しばね21を設けるようにしても良い。
何れにしても、本実施の形態では、ばね成形体20(戻しばね21)を摩擦パッド6と共に取付部材2に組み付けた状態で、戻しばね21の中間部側面となる第2延設部24の側面は、パッドスプリング11のガイド板部18に近接対向する。即ち、第2延設部24の側面は、摩擦パッド6と共に取付部材2に組み付けるときに、ガイド板部18に支承(案内)され、これにより、第2延設部24および当接部25は、ディスク回転方向に関し摩擦パッド6側への移動が規制される。この結果、組み付け完了後の状態で、戻しばね21の当接部25の当接位置は、パッドスプリング11の当接板部17に規制される。さらに、例えば、未舗装路等を走行中に飛び石等が当たる等により、戻しばね21に外力が加わり、戻しばね21の先端側が当接板部17からずれる傾向となっても、戻しばね21の中間部側面(第2延設部24の側面)がパッドスプリング11のガイド板部18によって支承されることにより、そのずれを抑制することもできる。
次に、戻しばね21に一体的に設けられたサイド押しばね26について説明する。
サイド押しばね26は、戻しばね21と共にばね成形体20を構成するもので、サイド押しばね26は、車両前進時にディスク回入側となる耳部7Bと、これに対向する取付部材2のトルク受面4との間に設けられている。サイド押しばね26は、パッドガイド3を付勢して摩擦パッド6をディスク1の回出側となるディスク周方向に押圧する、周方向付勢部としての押圧機能を有している。また、これと共に、サイド押しばね26は、摩擦パッド6の裏板7とディスク1との間に配置される先端、即ち、振動部28(の先端28A)が、ディスク1と接触したときに音を発生することにより、運転者等にライニング8の摩耗限界を警報する機能を有するものである。
サイド押しばね26は、戻しばね21と共用の固定部22と、押付部27と、振動部28とにより大略構成され、これら固定部22と押付部27と振動部28とは一体成形されている。押付部27は、固定部22から裏板7の背面7D側で断面U字状に回曲して形成され、折曲げ片部27Aと、折返し部27Bと、当接部27Cとにより構成されている。
折曲げ片部27Aは、戻しばね21の第1延設部23からX軸,Y軸の方向に離間した位置で固定部22から垂直に立上げるようにL字状に折曲げて形成され、先端側がディスク1の表面から垂直に離間するZ軸方向に延びている。即ち、折曲げ片部27Aは、第1延設部23に対してほぼ垂直となる位置関係に配置され、Y軸とZ軸とがなす平面に対してほぼ平行に延びるものである。
折返し部27Bは、折曲げ片部27Aの先端側を略U字状に折返して形成され、Z軸方向に逆向きに延びている。当接部27Cは、折返し部27Bの先端側に接続され、該先端側から裏板7のディスク対向面7A側へとディスク1に近付く方向に延びている。
ここで、当接部27Cは、ディスク1に近付く程幅寸法が小さくなる先細部27C1と、幅寸法が変化せずに(一定で)ディスク1に向けて延びる同幅部27C2とにより構成されている。また、当接部27Cには、先細部27C1から同幅部27C2にわたって突出部27C3が設けられている。
当接部27C(突出部27C3)は、取付部材2のトルク受面4にパッドスプリング11の案内板部15を介して弾性変形状態で当接(弾接)する。サイド押しばね26の押付部27は、当接部27Cがパッドスプリング11を介してトルク受面4に弾接することにより、摩擦パッド6をディスク接線方向、より具体的には、ディスク1の回出側に付勢する。
サイド押しばね26を構成する振動部28は、押付部27(当接部27C)の先端側からディスク1に向けて延びている。振動部28は、摩擦パッド6のライニング8が予め設定した所定部位(摩耗限界)まで摩耗したときに、その先端28Aがディスク1の軸方向側面(表面)と接触して振動することにより、音(異音)を発生するものである。
即ち、図10に示すように、ライニング8が摩耗することにより、制動時における裏板7のディスク対向面7Aがディスク1に対して近付くと、振動部28の先端28Aは、ディスク1の側面と接触して振動することで音を発生する。これにより、運転者等に摩擦パッド6の交換時期がきたこと(ライニング8が摩耗限界である旨)を警報することができる。なお、図10では、サイド押しばね26は、摩擦パッド6およびばね成形体20を取付部材2に組み付ける前の自由状態(弾性変形してない状態)を実線で示し、組み付けた後の弾性変形した状態を二点鎖線で示している。
ここで、振動部28は、図10に示すように、その先端28Aのディスク径方向の寸法W1が、サイド押しばね26のうちパッドガイド3を付勢する部位、即ち、押付部27の当接部27Cのうち耳部7Bとディスク周方向に重なる部位である同幅部27C2のディスク径方向の寸法W2よりも大きく形成されている。このために、振動部28の先端28Aには、ディスク径方向の内側に向けて突出する突起部28Bが設けられている。これにより、振動部28の一部(突起部28B)は、裏板7のディスク対向面7Aとディスク1との間に入り込む構成となっている。
ライニング8が摩耗限界まで摩耗すると、振動部28の先端28Aがディスク1の側面と接触する。このとき、振動部28は、その板厚方向がX軸方向(ディスク1の略周方向)に配向されているので、例えば図3中の矢示A方向または矢示B方向に回転するディスク1に振動部28が接触したときに、同方向に無理なく弾性変形するものである。
また、振動部28は、その先端28Aのディスク径方向の寸法W1を大きくしているので、先端28Aとディスク1との接触面積を大きくすることができ、警報音の発生の確実化、音量増大等を図ることができる。しかも、振動部28の先端28Aがディスク1の側面と接触したときに、先端28Aの一部(突起部28B)が、裏板7のディスク対向面7Aとディスク1の側面との間で挟み込まれる。これにより、振動部28の先端28Aがディスク1の側面に押付けられ、この面からも、警報音の発生の確実化、音量増大等を図ることができる。
本実施の形態によるディスクブレーキは、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
まず、車両のブレーキ操作時には、キャリパ5のインナ脚部5A(シリンダ)にブレーキ液圧を供給することによりピストン5Dをディスク1に向けて摺動変位させ、これによりインナ側の摩擦パッド6をディスク1の一側面に押圧する。そして、このときにはキャリパ5がディスク1からの押圧反力を受けるため、キャリパ5全体が取付部材2の腕部2Aに対してインナ側に摺動変位し、アウタ脚部5Cがアウタ側の摩擦パッド6をディスク1の他側面に押圧する。
これにより、インナ側とアウタ側の摩擦パッド6は、例えば図2および図3中の矢示A方向(車両の前進時)に回転しているディスク1を、両者の間で軸方向両側から強く挟持することができ、このディスク1に制動力を与えることができる。そして、ブレーキ操作を解除したときには、ピストン5Dへの液圧供給が停止されることにより、インナ側とアウタ側の摩擦パッド6がディスク1から離間し、再び非制動状態に復帰する。このとき、インナ側とアウタ側の摩擦パッド6は、戻しばね21によりディスク1から離間した戻し位置(初期位置、待機位置)に安定して戻される。
このようなブレーキ操作時、解除時(非制動時)には、摩擦パッド6の耳部7B,7Cのうちディスク1の回入側に位置する耳部7Bが、サイド押しばね26の押付部27によって、図2おおよび図3中のC方向に付勢され、摩擦パッド6は、ディスク1の回出側(図2および図3中の矢示A方向)に弱い力で常時付勢される。そして、ディスク1の回出側に位置する耳部7Cは、このときの付勢力によりパッドスプリング11の案内板部15を介してパッドガイド3のトルク受面4に弾性的に押付けられる。
このため、摩擦パッド6が車両走行時の振動等でディスク周方向にがたつくことを、ディスク1の回入側の耳部7Bとトルク受面4との間に設けたサイド押しばね26により規制することができる。そして、車両前進時のブレーキ操作時には、摩擦パッド6がディスク1から受ける制動トルク(矢示A方向の回転トルク)を、回出側の腕部2A(パッドガイド3のトルク受面4)により受承することができる。
これにより、ディスク1の回出側に位置する摩擦パッド6の耳部7Cは、パッドガイド3のトルク受面4に案内板部15を介して当接し続ける。しかも、回出側の耳部7Cは、ブレーキ操作前にサイド押しばね26の押付部27の付勢力により案内板部15に当接し、クリアランス(隙間)がない状態となっているので、制動トルクによって摩擦パッド6が移動して異音(ラトル音)が発生することを抑制することができる。
ところで、従来技術によれば、戻しばねの先端側は、摩擦パッドの裏板に固定される基端側に対し、ディスク径方向内方で取付部材側に弾性的に当接する構成となっている。このような構成の場合、戻しばねの付勢力によって摩擦パッドの戻し位置での姿勢が、内開き(下開き)、即ち、ディスク径方向外側がディスクに近付く方向に傾斜する傾向となり、当該部位とディスクとが引き摺り易くなるおそれがある。
換言すれば、従来技術では、戻しばねの先端側が、摩擦パッドの図芯および摩擦パッドを軸方向に案内するためのガイド摺動部のディスク径方向中心よりもディスク径方向内方に外れた位置を押すことにより摩擦パッドを戻し位置に戻す構成としている。このため、戻し位置での摩擦パッドの姿勢が、ディスク径方向外側がディスクに近付く方向に傾斜する傾向となる。これにより、引き摺りが生じた場合に、その引き摺りの有効半径が大きくなり、例えば熱倒れによりディスクがアウタ側に倒れる傾向となったときに、戻しばねによる引き摺りの低減効果を十分に得られなくなるおそれがある。
さらに、従来技術の場合は、戻しばねがディスク接線方向に延びる構成となっており、戻しばねを受けるための取付部材側の受部を含め、戻しばねが大型化するおそれもある。また、戻しばねを取付けた摩擦パッドを取付部材に組み付けるときに、その組み付け作業が面倒になるおそれがある。即ち、戻しばねを取付けた摩擦パッドの耳部を取付部材のパッドガイドに挿入するときに、戻しばねの先端側がディスク接線方向に延びている分、摩擦パッドの耳部がパッドガイドに挿入するのに先立って、戻しばねの先端側が取付部材の受け面側に引っ掛かり易くなる。これにより、組み付け作業が面倒になるおそれがある。
これに対し、本実施の形態によれば、戻しばね21の先端側となる当接部25を、摩擦パッド6の裏板7に固定される基端側となる固定部22よりも、ディスク径方向外方で取付部材2側(パッドスプリング11の当接板部17)に弾性的に当接する構成としている。このため、固定部22よりもディスク径方向外方で当接する当接部25と取付部材2側との当接に基づいて、戻しばね21の固定部22が固定された摩擦パッド6の裏板7の耳部7Cには、摩擦パッド6のディスク径方向外方をディスク1から離れさせる方向のモーメントMが加わる。
即ち、図10に示すように、戻しばね21の当接部25には、パッドスプリング11の当接板部17との当接により、ディスク軸方向に荷重Fが加わる。これにより、摩擦パッド6には、荷重Fの分力F′に基づいて、摩擦パッド6の耳部7Bと固定部22との結合部位(固定部位)となる力点Pを中心としたモーメントMが加わる。このモーメントMは、摩擦パッド6の姿勢を、その径方向外側が径方向内側よりもディスク1から離れる方向に傾斜させる力となる。
これにより、戻し位置での摩擦パッド6の姿勢は、ディスク径方向外側が径方向内側よりもディスク1から離れる方向に傾斜する傾向となり、摩擦パッド6の径方向外側とディスク1との引き摺りを低減できる。また、これと共に、摩擦パッド6のライニング8の偏摩耗を抑制することもでき、制動性能の安定性、信頼性を確保することができる。
さらに、パッドスプリング11には、ディスク軸方向に延出し、戻しばね21の中間部側面、即ち、第2延設部24の側面を支承するガイド板部18が形成されている。このため、戻しばね21の当接部25の当接位置をガイド板部18により当接板部17に規制することができる。即ち、ディスクブレーキを組立てたときに、戻しばね21の当接部25が当接板部17からずれる(戻しばね21が不完全組み付けとなる)ことをガイド板部18によって抑制することができる。また、戻しばね21に外力が加わる等により、戻しばね21の当接部25が当接板部17からずれる傾向となっても、戻しばね21の第2延設部24がガイド板部18によって支承されることにより、そのずれを抑制することができる。例えば、未舗装路等を走行中に戻しばね21に飛び石等が当たった場合でも、戻しばね21の第2延設部24がガイド板部18と当接し、戻しばね21のそれ以上の変形(当接部25の位置ずれ)を抑制することもできる。
しかも、戻しばね21の当接部25を所望の当接位置に規制できることで、該当接部25とパッドスプリング11の当接板部17とを小さくする(小型化する)ことができる。これにより、戻しばね21の配置の自由度、パッドスプリング11の設計の自由度を向上することができる。例えばディスクブレーキの小型化により取付部材2とキャリパ5との間の余裕空間(スペース)が狭い場合でも、その狭い空間内に戻しばね21を組み込むことができる。
ここで、第1の実施の形態においては、ガイド板部18を平板状に形成しているが、変形例として図14ないし図16に示すパッドスプリング31のように、ガイド板部32のディスク軸方向でディスク1から離れた位置に折り曲げ部32Aを形成するようにしてもよい。
この折り曲げ部32Aは、ガイド板部32のディスク軸方向でディスク1から離れた位置から案内板部15の突出方向と反対側に折り曲げて延出されている。このように、ガイド板部32に折り曲げ部32Aを設けることにより、摩擦パッド6の組み付け作業時に、折り曲げ部32Aが戻しばね21を案内するようになるので、第1の実施の形態のガイド板部18の構成よりもさらに組み付け性の向上を図ることが可能となる。
第1の実施の形態および変形例によれば、戻しばね21の先端側がパッドガイド3よりもディスク径方向外側を押圧することにより摩擦パッド6を戻し位置に戻す構成としている。このため、パッドスプリング11のうちで戻しばね21の先端側を受ける台座部となる当接板部17を、パッドスプリング11の案内板部15よりも径方向外側に設けることができる。これにより、従来技術と比較して、戻しばね21の反力によるパッドスプリング11の変形、特に案内板部15の変形を抑制することができ、パッドスプリング11の変形による摩擦パッド6の摺動性の悪化、微圧鳴きの悪化を抑制することができる。
また、従来技術と比較して、戻しばね21の先端側を受ける台座部となる当接板部17を小さく(短く)できる。これにより、パッドスプリング11をコンパクト(小型)に構成することができ、パッドスプリング11の歩留まりを向上することができる。
第1の実施の形態および変形例によれば、戻しばね21の先端側が基端側に対しディスク径方向外方に延びる構成となっている。このため、戻しばね21が取付けられた摩擦パッド6を取付部材2に組み付けるとき、即ち、戻しばね21が取付けられた摩擦パッド6を、ディスク径方向外方が内方よりもディスク1から離れるように傾斜させた状態で摩擦パッド6の耳部7B,7Cを取付部材2のパッドガイド3に挿入するときに、戻しばね21の先端(当接部25)と取付部材2側(パッドスプリング11の当接板部17)との距離(締め代)を大きくすることができる。これにより、摩擦パッド6の耳部7B,7Cを取付部材2のパッドガイド3に挿入してから、戻しばね21の先端(当接部25)を取付部材2側(パッドスプリング11の当接板部17)に当接させることができる。この結果、戻しばね21が取付けられた摩擦パッド6の組み付け作業の容易化、組み付け性の向上、ひいては、ディスクブレーキの製造効率の向上を図ることができる。このとき、戻しばね21の第2延設部24がガイド板部18に支承されることにより、戻しばね21の当接部25の当接位置を、パッドスプリング11の当接板部17に規制することができる。
第1の実施の形態および変形例によれば、戻しばね21は先端側が基端側からディスク径方向外方に延びる構成としているので、戻しばねの先端側を基端側からディスク接線方向に延びる構成と比較して、ディスク接線方向の寸法を小さく(コンパクトに)できる。これにより、戻しばね21を取付けた摩擦パッド6を取付部材2に組み付けるときに、戻しばね21の先端側が取付部材2やパッドスプリング11に引っ掛かることによるパッドスプリング11のトルク受部(案内板部15)の変形を抑制することができる。
第1の実施の形態および変形例によれば、図12ないし図16に示すように、パッドスプリング11の案内板部15のうち、摩擦パッド6の耳部7B,7Cの対向面7Eと取付部材2のトルク受面4とに挟まれる部位となる当接板15Aには、ディスク軸方向の外側(ディスクから離れる側)に位置して突出部15A1が設けられている。この場合、突出部15A1は、図13および図14に示すように、寸法T1分、ディスク径方向の外側に突出している。
ここで、図8に示すようなばね成形体20が取付けられた摩擦パッド6を、パッドスプリング11が取付けられた取付部材2に組み付けるときに、案内板部15の当接板15Aには、サイド押しばね26の先端側、即ち、振動部28ないし押付部27の当接部27Cが当接する。このとき、サイド押しばね26の先端側は、突出部15A1を含む当接板15Aと当接する。このため、突出部15A1を設けた分、摩擦パッド6の組み付け時にサイド押しばね26の先端側と当接する部分の面積を大きくすることができ、摩擦パッド6の組み付け性を向上することができる。
第1の実施の形態および変形例によれば、パッドスプリング11のガイド板部18,32の幅寸法を、その基端側から湾曲部分(屈曲部分)にわたって大きく(太く)している。より具体的には、図13および図14に示すように、ガイド板部18,32の基端側の幅寸法T2を、ガイド板部18,32の湾曲部分の幅寸法T3よりも大きくしている。これにより、ガイド板部18,32の強度を向上することができる。
しかも、連結板部12のディスク径方向外側部分は、ディスク軸方向となる長さ方向のほぼ全体にわたってディスク周方向に折り曲げられている。この場合、連結板部12の折り曲げ端は、ガイド板部18,32の基端側に位置している。即ち、連結板部12のディスク径方向外側部分は、ガイド板部18,32の基端側からディスク周方向に折り曲がっている。これにより、ガイド板部18,32の基端側の剛性を高めることができ、この面からも、ガイド板部18,32の強度を向上することができる。
第1の実施の形態および変形例によれば、パッドスプリング11の案内板部15のうち、摩擦パッド6の耳部7B,7Cのディスク径方向外側面が当接する外側板15Bには、ディスク軸方向の外側に向けて突出する案内突出部15B1が設けられている。案内突出部15B1は、パッドスプリング11が取付けられた取付部材2に摩擦パッド6を組み付けるときに、摩擦パッド6の耳部7B,7Cのディスク径方向外側面が当接し、該耳部7B,7Cをディスク軸方向に案内するものである。
この場合に、案内突出部15B1の先端側は、ディスク径方向の外側に向けて屈曲している。即ち、案内突出部15B1の先端側は、ディスク径方向の外側に向けて屈曲する屈曲部15B2となっている。これにより、摩擦パッド6を組み付けるときに耳部7B,7Cが挿入される開口の寸法T4(図13および図14参照)を大きく(広く)することができる。この結果、摩擦パッド6の耳部7B,7Cを案内板部15内に挿入するときの摩擦パッド6のディスク径方向に関する自由度を確保することができ、この面からも、摩擦パッド6の組み付け性を向上できる。
第1の実施の形態および変形例によれば、案内板部15の当接板15Aには、図13,図14および図16に梨子地模様を付して示すように、肉付け部15A2が設けられている。この肉付け部15A2は、該肉付け部15A2が設けられていない構成(肉付け部15A2の位置が切欠かれた構成)と比較して、径方向付勢板部16の基端側の寸法T5(図13および図14参照)を短くすることができる。即ち、径方向付勢板部16のうち、案内板部15のディスク径方向内側の部分(内側板15C)からディスク軸方向に延びる部分の寸法T5を短くすることができる。これにより、径方向付勢板部16の基端側がたわむ量を小さくすることができ、径方向付勢板部16の押し上げ定数を大きくすることができる。
次に、図17および図18は、第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、戻しばねの第2の部位の幅を第1の部位の幅よりも細く形成したことにある。なお、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態の戻しばね41も、第1の実施の形態の戻しばね21と同様に、固定部42と、第1延設部43と、第2延設部44と、当接部45とを含んで構成されている。固定部42は、第1の実施の形態の戻しばね21の固定部22と同様に、摩擦パッド6(裏板7)の耳部7B側に固定されるもので、かしめ穴42Aが穿設されている。
第1延設部43は、第1の実施の形態の戻しばね21の第1延設部23と同様に、固定部42から垂直に立上げるようにL字状に折曲げて形成され、先端側がディスク1の表面から垂直に離間する方向に延設されている。即ち、第1延設部43は、基端側が立上がり部43Aとなってディスク軸方向に延びると共に、その途中部位から先端側は、傾斜部43Bとなってディスク軸方向に対し斜めに、具体的には、取付部材2のトルク受面4に近付く方向に斜めに延びている。
第2延設部44は、第1の実施の形態の戻しばね21の第2延設部24と同様に、第1延設部43の先端側からディスク径方向の外方、および、パッドスプリング11の当接板部17に近付く方向に、鋭角ないし直角(略45〜90度)に折曲げられ、パッドスプリング11の当接板部17に向けてディスク径方向の外方に延びている。第2延設部44は、ディスク径方向内側から外側へ向かって延出する第1の部位となるものである。この場合、第2延設部44は、第1延設部23からディスク径方向の外方に延びる基端部44Aと、該基端部44Aから該基端部44Aが伸びる方向に対し斜めに、即ち、トルク受面4から離れる方向に斜めに延びる傾斜部44Bと、該傾斜部44Bから基端部44Aと同方向に延びる先端部44Cとにより構成されている。
当接部45は、第2延設部44の先端部44Cからディスク軸方向に折り曲げられて延出する第2の部位となるものである。即ち、当接部45は、第2延設部44の先端側(先端部44C)からパッドスプリング11の当接板部17に向けて略直角(70〜90度)に折曲げられ、パッドスプリング11の当接板部17に向けてディスク軸方向の内方に延びている。そして、当接部45の先端側は、U字状に折返された折返し部45Aとなり、該折返し部45Aを、パッドスプリング11の当接板部17に弾性的に当接させている。
ここで、図18に示すように、第2の部位となる当接部45の幅S1は、第1の部位となる第2延設部44の幅S2よりも細く形成している。この場合、当接部45の側面の一部は、当接部45の幅寸法を第2延設部44から離れる程小さくする傾斜面45Bとなっている。この傾斜面45Bは、パッドスプリング11のガイド板部18と対面(対向)する側の側面に形成されており、第2延設部44から離れる程、ガイド板部18から離れる方向に傾斜している。換言すれば、当接部45の基端側は、幅が大きい部位(幅がS2の部位)と小さい部位(幅がS1の部位)とを傾斜面45Bを有する傾斜連結部45Cを介して連結(連続)する構成となっている。
このような第2の実施の形態では、摩擦パッド6の組み付け性を向上することができる。即ち、図8に示すようなばね成形体20が取付けられた摩擦パッド6を、パッドスプリング11が取付けられた取付部材2に組み付けるときに、戻しばね21の先端側は、ガイド板部18と干渉するおそれがある。これに対し、第2の実施の形態では、戻しばね41の先端側、即ち、組み付け時に最初にガイド板部18と対向する部位となる当接部45の幅S1を、第2延設部44の幅S2よりも小さくしている。これにより、戻しばね41とガイド板部18との干渉(引っ掛かり)を抑制することができ、摩擦パッド6の組み付け時の作業性(組み付け性)を向上することができる。
ここで、戻しばね41の先端側の応力は小さいため、当接部45の幅方寸法S1を小さくしても、戻しばね41全体の応力にほぼ影響しない(戻しばね41の応力の変化はほぼない)と考えられる。また、当接部45は、パッドスプリング11の当接板部17に対して略直角に当接するため、当接部45の幅寸法S1を小さくすることによる反力の影響も小さいと考えられる。
第2の実施の形態は、上述の如き戻しばね41により摩擦パッド6をディスク1から離間した戻し位置に戻すもので、その基本的作用については、上述した第1の実施の形態によるものと格別差異はない。特に、第2の実施の形態では、当接部45の幅S1を第2延設部44の幅S2よりも細く形成しているため、摩擦パッド6の組み付け時に、戻しばね41とガイド板部18との干渉(接触、引っ掛かり)を抑制することができ、摩擦パッド6の組み付け作業性(組み付け性)を向上することができる。しかも、当接部45の基端側は、幅が大きい部位(幅がS2の部位)と小さい部位(幅がS1の部位)とを傾斜面45Bを有する傾斜連結部45Cを介して連結(連続)しているため、摩擦パッド6の組み付け時に、戻しばね41の当接部45から第2延設部44にわたり、ガイド板部18に対して滑らかに案内することができる。このため、この面からも、摩擦パッド6の組み付け性を向上することができる。
次に、図19および図20は、第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態の特徴は、ガイド部材を支持部材に設ける構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
車両の非回転部に固定される取付部材51は、第1の実施の形態の取付部材2と同様に、一対の腕部51Aと、支承部51Bと、補強ビーム51Cとを含んで構成されている。また、取付部材51には、第1の実施の形態と同様に、摩擦パッド6をディスク軸方向にガイドするパッドガイド52が形成されている。ここで、上述した第1の実施の形態では、パッドスプリング11にガイド部となるガイド板部18を形成している。これに対して、第3の実施の形態では、取付部材51にガイド部としてのガイド突起53が形成されている。
より具体的には、ガイド突起53は、取付部材51のアウタ側の側面で、パッドガイド52よりもディスク径方向外側となる位置に、ディスク軸方向に突出して形成されている。ガイド突起53は、上述した第1の実施の形態のガイド板部18と同様に、戻しばね21の側面、より具体的には、戻しばね21の第2延設部24の側面ないし当接部25の側面を支承するものである。これにより、摩擦パッド6を取付部材51に組み付けるときに、戻しばね21の側面(第2延設部24の側面ないし当接部25の側面)がガイド突起53に支承(案内)されることにより、組み付け完了後の状態で、戻しばね21の当接部25の当接位置をパッドスプリング11の当接板部17に規制することができる。
第3の実施の形態は、上述の如きガイド突起53により戻しばね21を支承(案内)するもので、その基本的作用については、上述した第1の実施の形態によるものと格別差異はない。特に、第3の実施の形態では、ガイド突起53を取付部材51に設けたことに伴って、パッドスプリング11のガイド板部18を省略することができる。さらに、第3の実施の形態では、当接板部17を平坦面としている(第1の実施の形態のような先端ガイド部17Aを設けていない)。この場合、戻しばね21の先端側、即ち、当接部25の折返し部25Aは、ディスク回転方向に幅広に形成している。これと共に、キャリパ5のアウタ脚部5Cのうち当接部25(折返し部25A)と対向する部位には、該当接部25から離れる方向に凹陥する規制凹部54を設けている。規制凹部54(の底面)は、当接部25(折返し部25A)がディスク回転方向に関し摩擦パッド6に近付く側(摩擦パッド6の中心側)へ移動(変位)することを規制する。即ち、第3の実施の形態では、取付部材51のガイド突起53(の側面)とキャリパ5の規制凹部54(の底面)とにより、戻しばね21の先端側(当接部25)の支承(案内)を行う構成となっている。
次に、図21は、第4の実施の形態を示している。第4の実施の形態の特徴は、ガイド部をパッドスプリングの当接板部よりもディスク径方向内側となる位置に設ける構成としたことにある。なお、第4の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
パッドスプリング61は、第1の実施の形態のパッドスプリング11と同様に、連結板部62、平板部63、係合板部64、案内板部65、径方向付勢板部66、当接板部67、ガイド板部68を有して一体に形成されている。ここで、第4の実施の形態で用いるガイド部としてのガイド板部68は、第1の実施の形態のガイド板部18に代えて用いるもので、ガイド板部68は、当接板部67よりもディスク径方向内側となる位置に設けられている。この場合、ガイド板部68は、平板部63からディスク軸方向に関しディスク1から離れる方向に直線的に延出させている。
第4の実施の形態は、上述の如きガイド板部68により戻しばね21を支承(案内)するもので、その基本的作用については、上述した第1の実施の形態によるものと格別差異はない。特に、第4の実施の形態では、ガイド板部68が直線的に延びる構成であるため、第1の実施の形態のガイド板部18、即ち、略L字状ないし略四分の一円弧状のガイド板部18と比較して、複数のパッドスプリング61をまとめて輸送するとき等に、ガイド板部68同士を引っ掛かりにくくすることができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、戻しばね21,41を金属板からなる板ばねとして構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば金属板以外の素材(例えば樹脂材等)により形成したばね、板材以外の素材(例えば線材)により形成した線ばね等、各種のばねを戻しばねとして用いることができる。他の実施の形態および変形例についても同様である。
上述した第1の実施の形態では、取付部材2の腕部2Aに凹形状なすパッドガイド3を形成し、裏板7の嵌合部となる耳部7B,7Cを凸形状に形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば摩擦パッドの裏板に凹形状をなす嵌合部を設け、取付部材の腕部には凸形状をなすパッドガイドを設ける構成としてもよい。他の実施の形態および変形例についても同様である。
上述した第1の実施の形態では、ディスク1のインナ側とアウタ側とに各案内板部15、径方向付勢板部16等を有した所謂一体型のパッドスプリング11を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えばパッドスプリングをディスクのインナ側とアウタ側とで切り離したような形状をもつ2個のパッドスプリングを、ディスクのインナ側、アウタ側にそれぞれ配設する構成としてもよい。他の実施の形態および変形例についても同様である。
上述した第1の実施の形態では、キャリパ5のインナ脚部5Aに1個のピストン5Dを設ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、キャリパのインナ脚部に2個のピストンを設けるツインボアの構成としてもよいし、キャリパのインナ脚部に3個以上のピストンを設ける構成としてもよい。他の実施の形態および変形例についても同様である。
上述した第1の実施の形態では、キャリパ5のインナ脚部5Aにシリンダを介してピストン5Dを摺動可能に設け、キャリパ5のアウタ脚部5Cをアウタ側の摩擦パッド6に当接させる構成とした所謂フローティングキャリパ型のディスクブレーキを例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えばキャリパのインナ側とアウタ側とにそれぞれピストンを設ける構成とした所謂対向ピストン型のディスクブレーキに適用してもよい。他の実施の形態および変形例についても同様である。
以上の実施の形態によれば、戻しばねの先端側を、摩擦パッドの裏板に固定される基端側よりもディスク径方向外方で取付部材側に弾性的に当接する構成としている。このため、基端側よりもディスク径方向外方で当接する先端側と取付部材側との当接に基づいて、戻しばねの基端側と摩擦パッドの裏板との固定部位には、摩擦パッドのディスク径方向外方をディスクから離れさせる方向のモーメントが加わる。これにより、戻し位置での摩擦パッドの姿勢が、ディスク径方向外側が径方向内側よりもディスクから離れる方向に傾斜する傾向となり、摩擦パッドの径方向外側とディスクとの引き摺りを低減できる。また、これと共に、摩擦パッドのライニングの偏摩耗を抑制することもできる。
さらに、パッドスプリング等には、戻しばねの(中間部)側面を支承するガイド部が形成されている。このため、戻しばねの先端側の取付部材側に対する当接位置を、パッドスプリング等のガイド部により所望の位置に規制することができる。即ち、ディスクブレーキを組立てたときに、戻しばねの先端側が所望の当接位置からずれる(戻しばねが不完全組み付けとなる)ことを抑制することができる。また、戻しばねに外力が加わる等により、戻しばねの先端側が所望の当接位置からずれる傾向となっても、戻しばねの(中間部)側面がパッドスプリング等のガイド部によって支承されることにより、そのずれを抑制することができる。例えば、未舗装路等を走行中に戻しばねに飛び石等が当たった場合でも、戻しばねの(中間部)側面がガイド部と当接し、戻しばねのそれ以上の変形(先端側の位置ずれ)を抑制することもできる。
しかも、戻しばねの先端側を所望の当接位置に規制できることで、戻しばねの先端側と取付部材側の被当接位置とを小さくする(小型化する)ことができる。これにより、戻しばねの配置の自由度を向上することができ、例えばディスクブレーキの小型化により取付部材とキャリパとの間の余裕空間(スペース)が狭い場合でも、その狭い空間内に戻しばねを組み込むことができる。
実施の形態によれば、戻しばねは、ディスク径方向内側から外側へ向かって延出する第1の部位と、該第1の部位からディスク軸方向に折り曲げられて延出する第2の部位とを備え、第2の部位の幅は、第1の部位の幅よりも細く形成している。このため、摩擦パッドの組み付け時に、戻しばねとガイド部との干渉(引っ掛かり)を抑制することができ、摩擦パッドの組み付け作業性(組み付け性)を向上することができる。
1 ディスク
2,51 取付部材
5 キャリパ
6 摩擦パッド
11,31,61 パッドスプリング
18,32,68 ガイド板部(ガイド部)
21,41 戻しばね
22,42 固定部
23,43 第1延設部
24,44 第2延設部
25,45 当接部
26 サイド押しばね
53 ガイド突起(ガイド部)

Claims (9)

  1. 車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、
    該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、
    前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、
    前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、
    前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、を備えたディスクブレーキにおいて
    前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、
    前記パッドスプリングは、ディスク軸方向において前記ディスクから離れる方向に延出すると共に、前記ディスクから離れるに従ってディスク径方向の内側に湾曲または折曲したガイド部を有し、該ガイド部の一部が前記戻しばねの中間部のディスク周方向における摩擦パッド中央側に配置されているディスクブレーキ。
  2. 前記ガイド部は、前記戻しばねの前記摩擦パッド側への移動を規制することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 前記戻しばねは、ディスク径方向内側から外側へ向かって延出する第1の部位と、該第1の部位からディスク軸方向に折り曲げられて延出する第2の部位とを備え、
    前記第2の部位の幅は、前記第1の部位の幅よりも細く形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ。
  4. 前記パッドスプリングのガイド部は、前記戻しばねの先端が当接する部位よりもディスク径方向外側から延出されている請求項1に記載のディスクブレーキ。
  5. 前記パッドスプリングのガイド部は、前記戻しばねの先端が当接する部位よりもディスク径方向内側まで延出されている請求項1に記載のディスクブレーキ。
  6. 前記パッドスプリングのガイド部は、ディスク軸方向で前記ディスクから離れた位置に、摩擦パッド中央側に折り曲げられて延出された折り曲げ部を有している請求項1に記載のディスクブレーキ。
  7. 前記戻しばねは、前記ガイド部と対向する側の側面に形成された傾斜面を介して前記第1の部位と前記第2の部位とが連結されており、該傾斜面は、前記第1の部位から離れる程、前記ガイド部から離れる方向に傾斜している請求項3に記載のディスクブレーキ。
  8. 車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、
    該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、
    前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、
    前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、
    前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、を備えたディスクブレーキにおいて、
    前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、
    前記パッドスプリングは、ディスク径方向に延びた平面からなるガイド部を有し、前記戻しばねの先端が当接する部位よりもディスク径方向内側において、該ガイド部が前記戻しばねと当接可能に配置されている、ディスクブレーキ。
  9. 車両の非回転部に固定されディスクの外周側を跨いで形成される取付部材と、
    該取付部材に前記ディスクの軸方向へ移動可能に設けられたキャリパと、
    前記取付部材に移動可能に取付けられ前記キャリパにより前記ディスクの両面に押圧される一対の摩擦パッドと、
    前記取付部材に取付けられ該取付部材と前記一対の摩擦パッドとの間に配設されるパッドスプリングと、
    前記摩擦パッドと前記取付部材との間に設けられ前記摩擦パッドを前記ディスクから離間する戻し方向に付勢する戻しばねと、
    該戻しばねの側面を支承するガイド部と、を備えたディスクブレーキにおいて、
    前記戻しばねは、基端側が前記摩擦パッドの裏板に固定され、先端側が前記基端側よりもディスク径方向外方で前記取付部材側に弾性的に当接し、
    前記戻しばねは、ディスク径方向内側から外側へ向かって延出する第1の部位と、該第1の部位からディスク軸方向に折り曲げられて延出する第2の部位とを有し、該第1の部位と第2の部位とは、前記ガイド部と対向する側の側面に形成された傾斜面を介して連結されており、該傾斜面は、前記第1の部位から離れる程、前記ガイド部から離れる方向に傾斜している、ディスクブレーキ。
JP2014060595A 2013-06-28 2014-03-24 ディスクブレーキ Active JP6134926B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014060595A JP6134926B2 (ja) 2013-06-28 2014-03-24 ディスクブレーキ
US14/303,906 US9388869B2 (en) 2013-06-28 2014-06-13 Disk brake
IN1644DE2014 IN2014DE01644A (ja) 2013-06-28 2014-06-18
DE102014212307.0A DE102014212307A1 (de) 2013-06-28 2014-06-26 Scheibenbremse
CN201410302589.0A CN104251271B (zh) 2013-06-28 2014-06-27 盘式制动器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013136627 2013-06-28
JP2013136627 2013-06-28
JP2014060595A JP6134926B2 (ja) 2013-06-28 2014-03-24 ディスクブレーキ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015028376A JP2015028376A (ja) 2015-02-12
JP2015028376A5 JP2015028376A5 (ja) 2016-07-14
JP6134926B2 true JP6134926B2 (ja) 2017-05-31

Family

ID=52017593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014060595A Active JP6134926B2 (ja) 2013-06-28 2014-03-24 ディスクブレーキ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9388869B2 (ja)
JP (1) JP6134926B2 (ja)
CN (1) CN104251271B (ja)
DE (1) DE102014212307A1 (ja)
IN (1) IN2014DE01644A (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112013004669T5 (de) * 2012-09-25 2015-07-09 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Scheibenbremse
FR3005127B1 (fr) * 2013-04-29 2015-04-17 Chassis Brakes Int Bv "frein a disque a patin de freins stabilises, et procedes associes d'assemblage et de remplacement d'un patin"
WO2014192495A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
US10536213B2 (en) * 2013-07-08 2020-01-14 Nokia Solutions And Networks Oy Establishment of packet data network connection via relay user equipment
US10174799B2 (en) * 2014-11-19 2019-01-08 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Disk brake
US9862362B2 (en) * 2014-12-25 2018-01-09 Nissin Kogyo Co., Ltd. Vehicle disc brake
KR101628600B1 (ko) * 2015-01-06 2016-06-08 현대자동차주식회사 드래그가 축소되는 브레이크 캘리퍼용 패드 라이너
CN105041925B (zh) * 2015-08-24 2019-01-08 泛博制动部件(苏州)有限公司 摩擦片主动回位机构
JP6501907B2 (ja) * 2015-11-26 2019-04-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
DE102017105641B4 (de) * 2017-03-16 2022-09-15 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Bremsträger und Scheibenbremse
CN108700148B (zh) * 2016-06-28 2020-06-12 日立汽车***株式会社 盘式制动器
KR101908011B1 (ko) * 2017-03-23 2018-10-16 주식회사 만도 차량용 디스크브레이크
CN110741175B (zh) 2017-07-11 2021-05-04 日立汽车***株式会社 盘式制动器
US11835100B2 (en) * 2018-07-25 2023-12-05 Hitachi Astemo, Ltd. Disc brake
CN109296681A (zh) * 2018-12-10 2019-02-01 安徽江淮汽车集团股份有限公司 盘式制动器结构
DE102019210316A1 (de) * 2019-07-12 2021-01-14 Zf Active Safety Gmbh Bremsvorrichtung für ein Kraftfahrzeug mit einer Rückstellvorrichtung
USD928674S1 (en) * 2020-01-08 2021-08-24 Preferred Tool & Die, Inc. Brake caliper hardware
KR20210098641A (ko) * 2020-02-03 2021-08-11 주식회사 만도 차량 브레이크용 패드 스프링
US20210246952A1 (en) * 2020-02-12 2021-08-12 Arvinmeritor Technology, Llc Brake assembly having a retraction spring

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0547304Y2 (ja) * 1989-03-20 1993-12-13
JP2570814Y2 (ja) * 1991-07-02 1998-05-13 トキコ株式会社 ディスクブレーキ
JP3213191B2 (ja) * 1995-01-27 2001-10-02 トキコ株式会社 ディスクブレーキ
JP3816588B2 (ja) * 1996-07-09 2006-08-30 株式会社日立製作所 ディスクブレーキ
JP3273436B2 (ja) * 1996-07-09 2002-04-08 トキコ株式会社 ディスクブレーキ
JP3863275B2 (ja) * 1997-12-25 2006-12-27 株式会社日立製作所 ディスクブレーキ
FR2800140B1 (fr) * 1999-10-26 2002-01-11 Bosch Gmbh Robert Ressort de guidage d'elements de friction et frein a disque comportant au moins un tel ressort
US6920965B2 (en) * 2000-10-18 2005-07-26 Continental Teves Ag & Co. Ohg Spot-type disc brake with a spring assembly for a brake pad
WO2003027527A1 (en) * 2001-09-25 2003-04-03 Kelsey-Hayes Company Pad retraction spring for a brake shoe assembly and a disc brake assembly
JP4284676B2 (ja) * 2003-04-07 2009-06-24 株式会社日立製作所 ディスクブレーキ
US7318503B2 (en) * 2004-04-26 2008-01-15 Akebono Corporation (North America) Pad retaining clips
DE102004062731A1 (de) * 2004-06-04 2005-12-29 Continental Teves Ag & Co. Ohg Scheibenbremse mit Federanordung
US7040464B1 (en) * 2005-03-18 2006-05-09 Kelsey-Hayes Company Brake shoe assembly and disc brake assembly including such a brake shoe assembly
JP4653010B2 (ja) * 2006-04-28 2011-03-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
SE0702220L (sv) * 2007-10-04 2009-01-07 Scania Cv Abp Skivbromsanordning, fjäder och fordon samt användning av sådan skivbromsanordning eller fjäder
DE102008022200A1 (de) * 2008-05-06 2009-11-12 Lucas Automotive Gmbh Bremsbelaganordnung für Scheibenbremsen
KR20100055083A (ko) * 2008-11-17 2010-05-26 주식회사 만도 디스크브레이크
JP5047200B2 (ja) * 2009-01-21 2012-10-10 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
DE202009003380U1 (de) * 2009-03-09 2009-05-20 Scherdel Innotec Forschungs- Und Entwicklungs- Gmbh Scheibenbremse sowie Zwischenteil zur Verwendung darin
JP5277089B2 (ja) * 2009-06-30 2013-08-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
JP5583533B2 (ja) * 2009-09-28 2014-09-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
JP5292425B2 (ja) * 2010-04-09 2013-09-18 曙ブレーキ工業株式会社 フローティング型ディスクブレーキとその組立方法並びにパッドクリップとリターンスプリングとの組立体
US8376092B2 (en) * 2011-02-10 2013-02-19 Akebono Brake Corp. Pad retraction device
DE112013004669T5 (de) * 2012-09-25 2015-07-09 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Scheibenbremse
JP5855606B2 (ja) * 2013-06-18 2016-02-09 日信工業株式会社 車両用ディスクブレーキ

Also Published As

Publication number Publication date
DE102014212307A1 (de) 2014-12-31
JP2015028376A (ja) 2015-02-12
US9388869B2 (en) 2016-07-12
US20150001011A1 (en) 2015-01-01
IN2014DE01644A (ja) 2015-06-19
CN104251271A (zh) 2014-12-31
CN104251271B (zh) 2018-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6134926B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6339224B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5916875B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6501907B2 (ja) ディスクブレーキ
KR101751052B1 (ko) 디스크 브레이크
JP5047200B2 (ja) ディスクブレーキ
JP2006308011A (ja) ディスクブレーキ
JP4740416B2 (ja) ディスクブレーキ
JP2012063014A (ja) ディスクブレーキ
JP6746789B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6745997B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6579969B2 (ja) ディスクブレーキ
JP7012161B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6757592B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5714384B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6099282B2 (ja) ディスクブレーキおよび摩擦パッド
JP7361653B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5879145B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6149273B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5898489B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5860266B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6281165B2 (ja) ディスクブレーキ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160511

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6134926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250