JP5898523B2 - 真空処理装置および真空処理装置を用いた物品の製造方法 - Google Patents

真空処理装置および真空処理装置を用いた物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬送室と処理室とを備え、搬送室を介して処理室を真空排気する真空処理装置に関する。
ディスク状記録媒体等の被処理物に対して、スパッタ成膜等の真空処理を1枚ずつ連続的に行う装置として、特許文献1に記載された構造の真空処理装置が知られている。この真空処理装置は、搬送室と、搬送室に連結された処理室とを備え、搬送室と処理室とを連通する開口を被処理物によって閉塞する構造である。開口から処理室側に露出される被処理物の面に対して、処理室からスパッタ成膜等を行う。これにより、搬送室内に、スパッタ粒子が飛散するのを防止しながら、小さな処理室で数秒間隔で次々と被処理物に成膜等を行うことができる。処理室内の減圧は、被処理物によって閉塞された開口の周縁に設けられたスリット状の排気通路を介して、処理室内のガスを搬送室に取り付けられた真空排気系によって排気することにより行われる。
特許4582711号公報
従来の真空処理装置は、被処理物を短時間で次々に処理するのに適した装置であるため、処理室がスパッタ装置のような成膜室である場合には、処理室内に配置される成膜源の消耗速度も速い。成膜源を交換する場合には、処理室を大気開放しなければならないが、処理室と搬送室は、開口とその周縁の排気通路によって連通しているため、処理室を大気開放する場合には、搬送室の真空排気系を停止して搬送室も大気圧にしなければならない。搬送室は、処理室よりも大きな容積を有しているため、成膜源の交換後に処理室および搬送室を再び真空排気するには長時間を有する。特許文献1には、処理室にも真空排気系を付設して排気する構造も示唆されているが(段落0023)、真空排気装置を追加することによるコストアップと、真空排気系の管理工程が増加することによるコストアップが生じる。
本発明は、搬送室と処理室とを備え、処理室を搬送室から減圧する構造の真空処理装置でありながら、処理室のみの大気開放を可能とする技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、基板を出し入れするためのロードロック室と、基板を処理する処理室と、ロードロック室と処理室にそれぞれ連結された搬送室とを有する真空処理装置を提供する。搬送室には、基板を搭載するための台座と、台座を搬送する搬送機構とが配置される。ロードロック室と搬送室とは、第1の開口により連結され、処理室と前記搬送室とは、第2の開口により連結される。このとき、第1の開口の直径は、第2の開口の直径よりも大きくなるように設定する。また、基板を搭載する台座の上面に、基板を取り囲むように、1以上のスペーサを着脱可能に搭載する。台座が搬送機構によりロードロック室の第1の開口に配置された場合には、台座の上面が第1の開口の周縁部に密着して開口を閉塞する。一方、台座が搬送機構により処理室の第2の開口に配置された場合には、スペーサの上面が第2の開口の周縁部に接触し、台座と第2の開口の周縁部との間に間隙を形成する。これにより、この間隙から、処理室内のガスを搬送室に排気することができる。
上記スペーサは、台座から着脱可能であるため、台座から取り外した場合には、処理室の第2の開口を閉塞することができ、搬送室の気密を保ったまま、処理室を開放してメンテナンスを行うことができる。
本発明では、搬送室と処理室とを備え、処理室を搬送室から減圧する構造の真空処理装置でありながら、基板を搭載する台座に着脱可能なスペーサを備えたことにより、処理室のみを大気開放してメンテナンスを行うことができる。
第1の実施形態の真空処理装置の断面構造と、制御部とを示す説明図。 第1の実施形態の真空処理装置の断面図。 第1の実施形態のスペーサを搭載した台座の(a)斜視図、(b)上面図、(c)側面図。 図3のスペーサを搭載した台座の(a)A−A’断面図、(b)B−B’断面図、(c)C−C’断面図。 図1のLL室の拡大断面図。 図1の処理室の拡大断面図。 第1の実施形態のスペーサを取り外した台座を配置した真空処理装置の断面図。 第1の実施形態のスペーサを取り外した台座を配置した真空処理装置の断面図。 第2の実施形態のスペーサを搭載した台座の(a)上面図、(b)D−D’断面図。 (a)および(b)第2の実施形態の真空処理装置のLL室の拡大断面図。 (a)および(b)第2の実施形態の真空処理装置の処理室の拡大断面図。
以下、本発明の一実施の形態について具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2に本実施形態の真空処理装置の断面図を示す。図3(a)〜(c)および図4(a)〜(c)には、基板1を搭載した台座2の外観および断面図をそれぞれ示す。
図1および図2のように、真空処理装置は、基板1を出し入れするロードロック室(以下、LL室と呼ぶ)10と、基板1を処理する処理室20と、LL室10と処理室20との間で基板1を搬送する搬送室30とを備えている。LL室10および処理室20は、いずれも搬送室30の上面に備えられている。
LL室10は、基板を出し入れするための開閉可能なLL室上蓋11を有する。また、LL室上蓋11を開閉するための開閉駆動機構と、LL室上蓋11を開放した状態でLL室10内に処理すべき基板1を出し入れする機構を配置することも可能である。
処理室20は、基板1に対して所定の処理を行う。この処理は、蒸着やスパッタリングやイオンプレーティング等による成膜処理や、基板をプラズマ、イオン、電子ビームならびに紫外線等で表面処理する等、どのような処理であってもよい。本実施形態では、処理室20のメンテナンスを行うために、処理室20を開放する処理室上蓋21を備えている。
搬送室30には、真空排気装置35が接続されている。また、LL室10には、LL室内に通気して大気圧まで戻すベント装置(不図示)が備えられている。処理室20にもベント装置が備えられている。
ここでは、一例として、処理室20がスパッタ成膜室である場合について説明する。処理室上蓋21には、成膜源であるターゲット22を保持するターゲットホルダー23が備えられている。また、ターゲットホルダー23には、ターゲットに電圧を印加するための電極が備えられている。処理室20には、不活性ガスや反応ガスを導入するためのガス導入装置(不図示)が接続さている。
LL室10および処理室20は、例えば内側面が円筒形であり、図2に示すように、LL室10は開口12により、処理室20は開口24により、それぞれに搬送室30と連通している。開口12および開口24は、円形である。開口12および開口24の周縁は、図2のように、搬送室30側の面が平らであり、この平らな面にOリング等の気密保持部材13,25が配置されている。なお、LL室10および処理室20の内側面は、円筒形に限られるものではなく、角筒形であってもよい。この場合、開口12および開口24は、四角形または多角形となる。
本実施形態では、LL室10の開口12の径が、処理室20の開口24の径よりも大きく設計されている。
搬送室30には、台座2を搭載して回転可能な台座搭載部31と、台座搭載部31の回転駆動機構32が配置されている。また、搬送室30内のLL室10の下部には、LL室10の開口12と台座搭載部31との間で台座2を支持して上下動するLL室側上下動機構33が配置されている。搬送室30内の処理室20の下部には、処理室20の開口24と台座搭載部31との間で台座2を支持して上下動する処理室側上下動機構34が配置されている。
一方、図3および図4に示すように基板1を保持する台座2には、スペーサ3が着脱可能に固定されている。図3(a)〜(c)は、スペーサ3を固定した台座2の斜視図、上面図、側面図である。図4(a)〜(c)は、図3(a)〜(c)のそれぞれA−A’、B−B’、C−C’断面図である。これらの図からわかるように、基板1は、円板状の台座2の上面に保持され、台座2の上面の周縁部に沿って、リング状のスペーサ3が、基板1を取り囲むように取り付けられている。
スペーサ3は、間隙3dを挟んで上下に重ねて配置された上リング3aと下リング3bと、上リング3aと下リングの間に挟まれて間隙3dを保持する間隙保持部3cとを備えて構成されている。間隙保持部3cは、周方向に等間隔に4箇所に配置されている。また、間隙保持部3cが配置されている位置には、上リング3a、下リング3bおよび間隙保持部3cを貫通し、台座2に到達するねじ穴が設けられている。ねじ穴には、ねじ3eが螺合している。このねじ3eにより、スペーサ3は台座2に着脱可能に固定されている。
スペーサ3内の間隙3dは、処理室20内の空間のガスを搬送室30側に真空排気するための排気経路として用いられる。
また、図1からわかるように、台座2の外径は、LL室10の開口12の径よりも大きく設計されている。スペーサ3の外径は、LL室10の開口12の径よりも小さく、かつ、処理室20の開口24の径よりも大きく設計されている。また、スペーサ3の内径は、処理室20の開口24の径よりも小さく設計されている。
これにより、図1のようにLL室10の開口12に台座2が配置された場合には、図5に拡大図を示したように、台座2の上面の周縁部が、開口12の外周平らな面(搬送室30の天井)と、気密保持部材13を挟んで密着し、LL室10の開口12を密閉することができる。
また、図1のように処理室20の開口24に台座2が配置された場合には、図6に拡大図を示したように、スペーサ3の上面が、開口12の外周の平らな面(搬送室30の天井)と、気密保持部材25を挟んで密着する。しかしながら、スペーサ3には、間隙3dが設けられているため、処理室20の開口24は密閉されず、間隙3dを排気経路として処理室20を真空排気することができる。また、間隙3dは、台座2の主平面に平行な経路であるため、スパッタ粒子が間隙3dを通って搬送室30内に到達しにくく、搬送室30内がスパッタ粒子で汚染されにくい。
一方、図7および図8のように、着脱可能なスペーサ3を台座2から取り外した場合には、台座2によりLL室10のみならず処理室20の開口24も密閉することが可能になる。よって、処理室上蓋21を開放して、処理室20を大気圧に戻しても、搬送室30の減圧状態を維持することができるため、搬送室30の減圧状態を維持したまま、処理室20内のターゲット22の交換等のメンテナンスを行うことができる。
なお、LL室側上下動機構33、処理室側上下動機構34、台座搭載部31の回転駆動機構32、ターゲット22への電圧印加、および、処理室20へのガス導入装置の動作は、制御部36により制御されている。また、LL室10に上蓋11の開閉駆動機構と、基板1の出し入れ機構を備える場合には、これらの動作も制御部36により制御する構成にすることが可能である。
以下、具体的に、本実施形態の真空処理装置を用いて、基板1上に薄膜を備えた物品を製造する工程についてそれぞれ説明する。
製造する物品は、基板1上に反射膜等の薄膜を備えた構成である。基板1の形状は、平板に限られるものではなく、所望の形状に予め加工したものを用いることができる。
まず、成膜処理を行う動作について説明する。成膜処理は、台座2にスペーサ3が固定された状態で行う。
台座2にはスペーサ3を取り付け、予め搬送室30の台座搭載部31に搭載しておく。以下の動作は、制御部36の制御下で行う。搬送室30内を真空排気装置35により減圧する。LL室側上下動機構33を上昇させることにより、台座2を台座搭載部31から持ち上げる。さらに、台座2を上昇させ、図1のようにLL室10の開口12に台座2の外周部を押しつける。これにより、図5のように台座の外周部上面が、気密保持部材13を挟んで、開口12の周縁に密着するため、開口12が台座2により密閉される。この状態でLL室10のベント装置を動作させ、LL室10を大気圧にする。台座2によりLL室10と搬送室30は隔絶されているため、搬送室30の真空排気を損なうことなく、LL室10のみを大気圧にすることができる。LL室10が大気圧になったならば、LL室上蓋11を開放し、LL室10内に基板1を挿入し、台座2の上に搭載する(図1)。
基板1を台座2の上に搭載したならば、LL室上蓋11を閉じる。LL室側上下動機構33を下降させ、基板1を搭載した台座2を図2のように台座搭載部31に搭載する。次に、回転駆動機構32を回転させ、台座2を処理室20の下部に移動させる。このとき、処理室20は、開口24により搬送室30と連通しているため、処理室20内は、搬送室30に接続された真空排気装置35により減圧されている。
次に、処理室側上下動機構34を上昇させ、図1のように、基板1を搭載した台座2を処理室20の開口24に押しつける。台座2にはスペーサ3が取り付けられているため、図6のように、スペーサ3の上面が開口24の周縁に密着する。これにより、スペーサ3の間隙3dを介して、真空排気装置35により処理室20内のガスを搬送室30側に排気し減圧することができる。減圧しながら、処理室2のガス導入装置により、不活性ガスや放電ガスを処理室20内に導入する。所定のガス圧に到達したならば、処理室上蓋21の電極からターゲット22に電圧を印加し、スパッタリングにより成膜を行う。これにより、台座2上の基板1に所定の膜厚で成膜を行うことができる。
成膜が終了したならば、電圧印加およびガス導入装置によるガスの導入を停止する。処理室側上下動機構34を下降させ、成膜後の基板1を搭載した台座2を台座搭載部31に搭載する。
回転駆動機構32を駆動して台座搭載部31を回転させ、台座2をLL室10の下部まで移動させる。その後、LL室側上下動機構33を上昇させ、LL室10の開口12を台座2で密閉する。LL室上蓋11を開放し、成膜後の基板1を取り出す。
この動作を繰り返すことにより、次々と基板1を真空処理装置に投入して、薄膜を形成し、物品を製造することができる。搬送室30は、大気開放されることがないため、常に減圧状態が維持されている。これにより、真空排気装置35により、処理室20の成膜時のガスの排気およびLL室10の排気を短時間で行うことができる。よって、次々と基板を投入して、短時間で減圧しながら、処理していくことができ、スループットを向上させることができる。
なお、LL室10は、図1のように基板1の出し入れの際には台座2によって密閉され、搬送室30および処理室20とは隔絶されるため、図1のようにLL室10での基板1の出し入れと、処理室20での別の基板1への成膜処理とを同時に行うことも可能である。
このように、次々と基板1を真空処理装置に投入して薄膜形成を継続することにより、処理室20のターゲット22が消耗する。そのため、ターゲット22が消耗した段階で、処理室20を開放しターゲットを交換するメンテナンスを行う。ターゲット22の交換時期は、基板1の処理枚数や成膜時間の積算値が所定の値に達したかどうか等により判断する。
ターゲット22の交換時期に達したならば、LL室10において台座2からスペーサ3を取り外す作業を行う。具体的には、台座2を台座搭載部31に搭載してLL室10の下部に移動させ、LL室側上下動機構33により台座2を上昇させる。図1のようにLL室10の開口12に台座2の外周部を押しつけ、LL室10と搬送室とを隔絶する。LL室上蓋11を開放し、操作者がLL室10側に露出した台座2の上面に固定されているスペーサ3のねじ3eを緩めてスペーサ3を台座2から取り外す。スペーサ3を取り外した状態を図7に示す。この後、LL室上蓋11を閉じる。
LL室側上下動機構33を降下させ、スペーサ3を取り外した台座2を回転駆動機構32に搭載する。回転駆動機構32を回転させ、台座2を処理室20の下部に移動させる。
処理室側上下動機構34を上昇させ、台座2を処理室20の開口24に押しつける。この時、台座2にはスペーサ3が備えられていないため、図8のように、台座2の上面が開口24の周縁に気密保持部材25を挟んで密着する。これにより、処理室20の内部空間を、搬送室30の内部空間から隔絶することができる。この状態で、処理室20の内部空間をベント装置により大気圧に戻し、処理室上蓋21を開放し、ターゲット22を交換する。
このように処理室20を大気圧に開放してターゲットに交換する際中も、搬送室30の気密は、処理室20の開口24を密閉する台座2によって維持されている。よって、搬送室30を大気圧に開放することなく、減圧を維持したまま、処理室20でターゲット22を交換することができる。
ターゲット22の交換後は、処理室上蓋21を閉じる。処理室側上下動機構34を降下させ、台座搭載部31に搭載する。これに伴い、処理室20は、開口24により搬送室30と連通し、真空排気装置35で再び減圧されるが、処理室20の容積は搬送室30と比較して小さいため、搬送室30全体を減圧する場合よりも短時間で減圧できる。
次に、回転駆動機構32を駆動して台座搭載部31を回転させ、台座2をLL室10の下部まで移動させる。LL室側上下動機構33を上昇させ、LL室10の開口12を台座2で密閉したならば、LL室上蓋11を開放し、台座2の上にスペーサ3をねじ3eで固定する。さらに台座2の上に基板1を搭載し、LL室蓋11を閉じる。
以上により、ターゲット22の交換工程が終了する。すぐに基板1への薄膜形成工程を再開することができる。
上述してきたように、本実施形態では、着脱可能なスペーサを台座3に搭載したことにより、搬送室30を大気圧に開放することなく、ターゲット22を交換することができる。よって、ターゲット22の交換後の装置の真空排気に要する時間を、従来の搬送室を大気開放する場合よりも大幅に短縮することができる。これにより、ターゲット22の消耗速度が速い、製造効率のよい真空処理装置において、ターゲット22の交換のために成膜を停止する時間を短縮することができ、製造効率をより一層向上させることができる。
本実施形態では、LL室10および処理室20が、円形の開口12、24であるため、リング状のスペーサ3および円板上の台座2を用いているが、スペーサ3および台座2の形状は、開口12、24の形状に対応させて、四角形や多角形等の他の形状にすることももちろん可能である。
また、本実施形態では、スペーサ3の構成が、上リング3aと下リング3bを間隙保持部3cを挟んで積み重ねた構造であるが、スペーサ3はこの構造に限られるものではない。例えば、下リング3bを備えず、間隙保持部3cにより上リング3aが台座2上に直接固定される構成とすることが可能である。また、間隙保持部3cを備えず、リング部材の内周面から外周面に複数の貫通孔を備えたスペーサにすることも可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態として、第1の実施形態のスペーサ3とは異なる形状のスペーサ103について説明する。第1の実施形態のスペーサ3は、スペーサ3内に間隙3dを形成する構成であったが、第2の実施形態では、スペーサ103自体は間隙を備えず、複数のスペーサ103を配置することにより、処理室20の開口24の周縁に接した際にスペーサ103とスペーサ103の間に間隙が生じるように構成している。スペーサ以外の構成は、第1の実施形態と同様であるので、同様の構成については説明を省略する。
具体的には、図9(a)、(b)に上面図および断面図をそれぞれ示すように、台座2の上面に仮想した、所定の直径の同心円91,92の間に挟まれるように柱状のスペーサ103が2以上(図9(a),(b)の例では4つ)配置されている。これにより、複数のスペーサ103を基板1を取り囲むように台座2の上面に搭載している。仮想円91,92の直径は、第1の実施形態のスペーサ3の直径と同様に定められている。すなわち、外側の仮想円91は、LL室10の開口12の直径より小さく、処理室20の開口24の直径より大きい。また、内側の仮想円92は、処理室20の開口24の直径よりも小さい。
スペーサ103は、ねじ103eにより台座2に着脱可能に固定されている。
このような構成により、図10(a)に示すように、LL室10の開口12にLL室側上下動機構33により台座2を押しつけた場合には、図10(b)に拡大図を示すように台座2の周縁部が開口12の周縁の平らな部分と気密保持部材13を挟んで密着する。よって、第1の実施形態と同様に、搬送室30とLL室10とを隔絶することができ、LL室上蓋11を開放して基板1の出し入れ、ならびに、メンテナンス時にはスペーサ103の脱着を行うことができる。
一方、成膜時には、図11(a)に示すように、処理室20の開口24に、スペーサ103を備えた台座2を処理室側上下動機構34を押しつけることにより、図11(b)に示したようにスペーサ103の上面が開口24の周縁部に密着する。これにより、スペーサ103とスペーサ103の間の間隙を排気経路として、真空排気装置35により処理室20内のガスを搬送室30側に配置して減圧し、成膜等の処理を行うことができる。
また、ターゲット22の交換等のメンテナンスを行う場合には、スペーサ103を取り外した台座2を処理室20の開口24の周縁部に密着させることにより、第1の実施形態の図8と同様に、処理室20と搬送室30とを隔絶することができる。よって、搬送室30の減圧を維持したまま、処理室20の上蓋21を開放してターゲット22を交換できる。
なお、第2の実施形態では、スペーサ103の形状を円柱にしているが、開口24の周縁部と接して、スペーサ103間の間隙を維持することができる形状であればどのような形状であってもよい。例えば、直方体や球状のスペーサを用いることができる。
また、台座2上に配置するスペーサ103の数は、2以上であればよいが、3以上である場合には、処理室20の開口24に押しつけた際に台座2の向きが安定するため望ましい。
本実施形態の真空処理装置により、反射膜や、電極、ハードコート膜、反射防止膜等を備えた物品を製造することができる。例えば、ヘッドランプやテールランプ等の車両用灯具の樹脂カバーやレンズ、リフレクタ、自動車や列車や飛行機等の車両用窓、建造物の窓等を製造できる。
1…基板、2…台座、3…スペーサ、3a…上リング、3b…下リング、3c…間隙保持部、3d…間隙、3e…ねじ、10…ロードロック室(LL室)、11…LL室上蓋、13…気密保持部材、20…処理室、21…処理室上蓋、22…ターゲット、23…ターゲットホルダー、25…気密保持部材、31…台座搭載部、32…回転駆動機構、33…LL室側上下動機構、34…処理室側上下動機構、35…真空排気装置、36…制御部、103…スペーサ、103e…ねじ

Claims (6)

  1. 基板を出し入れするためのロードロック室と、基板を処理する処理室と、前記ロードロック室と前記処理室にそれぞれ連結された搬送室とを有する真空処理装置であって、
    前記搬送室には、基板を搭載するための台座と、前記台座を搬送する搬送機構とが配置され、
    前記ロードロック室と搬送室とは、第1の開口により連結され、前記処理室と前記搬送室とは、第2の開口により連結され、前記第1の開口の直径は、前記第2の開口の直径よりも大きく、
    前記台座の上面には、前記基板を取り囲むように、1以上のスペーサが着脱可能に搭載され、前記スペーサが搭載された前記台座が前記搬送機構により前記ロードロック室の前記第1の開口に配置された場合には、前記スペーサよりも外側の前記台座の上面が前記第1の開口の周縁部に密着して前記第1の開口を閉塞し、前記スペーサが搭載された前記台座が前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置された場合には、前記スペーサの上面が前記第2の開口の周縁部に接触することにより前記台座と前記第2の開口の周縁部との間に間隙を形成して、前記間隙を介して前記処理室内のガスを前記搬送室側に排気可能とし、前記スペーサが取り外された前記台座が前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置された場合には、前記台座の上面が前記第2の開口の周縁部に接触して前記第2の開口を閉塞することを特徴とする真空処理装置。
  2. 基板を出し入れするためのロードロック室と、基板を処理する処理室と、前記ロードロック室と前記処理室にそれぞれ連結された搬送室とを有する真空処理装置であって、
    前記搬送室には、基板を搭載するための台座と、前記台座を搬送する搬送機構とが配置され、
    前記ロードロック室と搬送室とは、第1の開口により連結され、前記処理室と前記搬送室とは、第2の開口により連結され、前記第1の開口の直径は、前記第2の開口の直径よりも大きく、
    前記台座の上面には、前記基板を取り囲むように、スペーサが着脱可能に搭載され、前記台座の外周の径は、前記第1の開口の径よりも大きく、前記スペーサの外周の径は、前記第1の開口の径よりも小さく、かつ、第2の開口の径よりも大きく、前記スペーサの内周の径は、前記第2の開口の径よりも小さく、
    前記スペーサは、前記基板を取り囲む形状であり、内周面から外周面に貫通する間隙を有し、
    前記スペーサが搭載された前記台座が前記搬送機構により前記ロードロック室の前記第1の開口に配置された場合には、前記スペーサよりも外側の前記台座の上面が前記第1の開口の周縁部に密着して前記第1の開口を閉塞し、前記スペーサが搭載された前記台座が前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置された場合には、前記スペーサの上面が前記第2の開口の周縁部に接触することにより、前記スペーサの前記間隙を介して前記処理室内のガスを前記搬送室側に排気可能とし、前記スペーサが取り外された前記台座が前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置された場合には、前記台座の上面が前記第2の開口の周縁部に接触して前記第2の開口を閉塞することを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項1に記載の真空処理装置において、前記スペーサは複数であり、前記スペーサ同士の間隔をあけて、前記基板を取り囲むように前記台座の上面に着脱可能に搭載されていることを特徴とする真空処理装置。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の真空処理装置を用いて、前記基板に表面処理を施した物品を製造する方法であって、
    前記スペーサが搭載された台座を前記搬送機構により前記ロードロック室の前記第1の開口に押しつけて前記台座の上面により前記第1の開口を密閉し、前記ロードロック室を開放して、基板を前記台座に搭載する工程と、
    前記台座を前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置し、前記スペーサの上面を前記第2の開口の周縁部に接触させて、前記台座と前記第2の開口の周縁部との間に間隙を形成し、当該間隙から前記処理室内のガスを前記搬送室側に排気した後、前記基板の上面に対して所定の処理を前記処理室において行う工程と、
    前記台座を再び前記ロードロック室の第1の開口まで前記搬送機構により搬送し、前記ロードロック室の前記第1の開口に押しつけて前記台座の上面により前記開口を密閉し、前記ロードロック室を開放して基板を前記台座から取り出す工程とを有すること特徴とする物品の製造方法。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の真空処理装置を用いて、前記基板に表面処理を施した物品を製造する方法であって、
    前記スペーサが搭載された台座を前記搬送機構により前記ロードロック室の前記第1の開口に押しつけて前記台座の上面により前記第1の開口を密閉し、前記ロードロック室を開放し、前記台座から前記スペーサを取り外す工程と、
    前記スペーサを取り外した前記台座を前記搬送機構により前記処理室の前記第2の開口に配置し、前記台座の上面を前記第2の開口の周縁部に押しつけて、前記第2の開口を密閉した後、前記処理室の蓋を開放し、前記搬送室の気密を維持したまま前記処理室のメンテナンスを行い、前記処理室の蓋を閉じる工程とを有することを特徴とする物品の製造方法。
  6. 請求項に記載の物品の製造方法であって、前記メンテナンスを行う工程の後、前記台座を前記搬送機構により前記ロードロック室の前記第1の開口まで搬送し、前記ロードロック室の前記第1の開口に押しつけて前記台座の上面により前記第1の開口を密閉し、前記ロードロック室を開放し、前記台座上に前記スペーサを取り付ける工程をさらに行うことを特徴とする物品の製造方法。
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