JP2000064042A - 回転アーム式スパッタ装置 - Google Patents

回転アーム式スパッタ装置

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JP2000064042A
JP2000064042A JP10232476A JP23247698A JP2000064042A JP 2000064042 A JP2000064042 A JP 2000064042A JP 10232476 A JP10232476 A JP 10232476A JP 23247698 A JP23247698 A JP 23247698A JP 2000064042 A JP2000064042 A JP 2000064042A
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chamber
sputtering
magnetic field
disk
transfer chamber
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JP10232476A
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English (en)
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Kyoji Kinokiri
恭治 木ノ切
Jiro Ikeda
治朗 池田
Yoshifumi Oda
喜文 小田
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Sony Music Solutions Inc
Shibaura Mechatronics Corp
Original Assignee
Shibaura Mechatronics Corp
Sony Disc Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 真空容器内の排気、掃除あるいはメンテナン
スが容易であり、搬送トラブルが少ない回転アーム方式
のスパッタ装置を提供する。 【解決手段】 放電空間を形成するスパッタ室11内に
磁界を印加するように、磁界発生装置がスパッタ室の上
方に配置され、このスパッタ室11内上部には磁界発生
装置による磁界が印加されるように、ターゲット15が
配置され、スパッタ室11には、ほぼ円筒状の気密容器
であるディスク搬送室12がその上壁17に形成された
スパッタ室開口部19を介して連設され、このディスク
搬送室12内にはディスク搬送機構30が設けられ、デ
ィスク搬送機構30は回転軸22を備え、この回転軸2
2の上端に固定されたアーム固定板24に、他端にリン
グが形成された第1および第2のアーム25、26の一
端が複数本の固定ネジ27により固定され、アーム2
5、26の端部には、サセプタ28、29が嵌合支持さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパッタ装置に関
し、特に、回転アーム式搬送機構を備えた枚葉式マグネ
トロンスパッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CDあるいはDVDなどの情報記
録用のディスクの製造に用いる枚葉式マグネトロンスパ
ッタ装置においては、ディスク基板の搬送機構として回
転テーブルを用いる方式と、ダブルアームを用いる方式
とが知られている。
【0003】回転テーブル方式のスパッタ装置は主とし
てCDあるいはCD−ROMの成膜に使用されるが、こ
の方式に基づくスパッタ装置は次のように構成されてい
る。すなわち、真空容器内に水平面内で間欠的に回転す
る円板状の回転テーブルがを設けられ、このテーブル面
にはディスク基板の受け皿となる、複数個、例えば4個
のサセプターが設けられている。回転テーブルの間欠回
転に対しては、上記サセプターの個数と同じ例えば4個
のディスクポジションが設けられており、上記サセプタ
ーがこれらのディスクポジションに到達した時、一時停
止して必要な成膜処理を行う。この回転テーブルはその
ディスクポジションの1つにおいて、真空容器の一部に
設けられたロードロック開口部から導入したディスク基
板をサセプタで受け、2ポジション離れた位置に配置さ
れた前記真空容器内のスパッタ室に搬送し、ここでディ
スク基板表面にスパッタ処理を施す。スパッタ処理が完
了したディスク基板は再び前記ディスクポジションの1
つにおいて、ロードロック開口部から真空容器の外部に
取り出される。
【0004】次に、ダブルアーム方式スパッタ装置は回
転テーブルに変えてディスク搬送機構に2軸の搬送機構
をもっておりそれぞれの軸が独立に旋回して交互にデイ
スクをロードロック開口部からスパッタ室に搬送する構
造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記回
転テーブル方式のスパッタ装置においては、回転テーブ
ルが真空容器の上部と下部とを2分する構造となってい
るため、ディスク基板から放出されるガスが真空容器の
上部に滞留し、真空容器を効率よく排気することができ
ないという問題がある。すなわち、上述のように、ディ
スク基板はロードロック開口部を介して真空容器外部の
大気側から導入され、その際真空に排気される。しかし
その後のスパッタ処理工程においてディスク基板自体か
ら放出されるガスは非常に多く、この放出ガスが回転テ
ーブルで仕切られた真空容器の上部に滞留する。スパッ
タ処理工程においても真空容器の排気は、通常真空容器
下部に設けられた真空ポンプにより行われるが、上述の
ように回転テーブルが真空容器を2分しているために効
率よく排気出来ない。真空ポンプを真空容器下部に設け
る理由はスペースやメンテナンス上の要求によるもので
あり、真空容器上部や側面に設けることは実質上不可能
である。
【0006】次に、一般にスパッタ装置においては、装
置のトラブルやディスク搬送時にディスクの破片や成膜
部材の破片が真空容器内に放出され、真空容器内を汚染
することがある。このような場合、テーブル方式のスパ
ッタ装置においては、回転テーブルが真空容器を2分す
る大きな面積を有するため、回転テーブルをスパッタ室
やロードロックの開口を経由して掃除作業をすること、
あるいは、回転テーブルをこれらの部分を経由して真空
容器外部に取り出すことは不可能である。したがって、
真空容器の清掃は、真空容器の上蓋を外して行わなけれ
ばならず、作業が大変であった。
【0007】次に、ダブルアーム式のスパッタ装置にお
いては、ディスク基板を回転搬送するアームはサセプタ
ーを支える部分を除いてその面積は小さいため、真空容
器の上部と下部とは区分されることはなく、一体の空間
を構成している。このためディスク基板の上面から放出
されるガスは真空容器下部に設けられる真空ポンプによ
り効率よく排気することができる。
【0008】また、アームの面積が非常に小さく作られ
ているために、ロードロック部分、スパッタ室の開口部
分から真空容器内の掃除やメンテナンスが容易に可能で
あり、アーム自体のメンテナンスも真空容器上蓋を外す
ことなく行うことができる。
【0009】しかしながら、搬送機構が上下に離間配置
された2枚のアームで構成されているために、それぞれ
のアームから真空容器上蓋、スパッタ室内に配置される
センターマスクまでの昇降距離が異なるため、高速で搬
送するときは2枚のアーム間で搬送時間に多少のズレが
生じる。また下側を旋回するアームはディスクの落下距
離が長くなるために、上側のアームに比べて搬送トラブ
ルが多いという問題がある。
【0010】したがって本発明の目的は、上記従来のス
パッタ装置の欠点を除去し、真空容器内の排気、掃除あ
るいはメンテナンスが容易であり、搬送トラブルが少な
い回転アーム方式のスパッタ装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の回転アーム式ス
パッタ装置は、内部に気密な放電空間を形成するスパッ
タ室と、このスパッタ室内に磁界を印加するように、前
記スパッタ室の上方に配置された磁界発生装置と、この
磁界発生装置による磁界が印加されるように、前記スパ
ッタ室内上部に配置されたターゲットと、前記スパッタ
室に開口部を介して連設されたディスク搬送室と、この
ディスク搬送室内に設けられ、垂直な回転軸にそれぞれ
固定された第1および第2の水平アームと、これらの第
1および第2の水平アームにそれぞれ支持されたサセプ
タと、これらのサセプタを垂直方向に往復運動させると
ともに、このサセプタに支持されるディスク基板を垂直
方向に往復運動させるように、前記ディスク搬送室に設
けられたプッシャ機構とを備え、前記第1および第2の
水平アームは前記垂直な回転軸に対してほぼ同一の水平
面内で反対方向に延長配置され、かつ、前記第1および
第2の水平アームの延長方向における前記サセプタ位置
がそれぞれ調整可能に前記垂直な回転軸に固定されてい
ることを特徴とするものである。
【0012】また、上記本発明の回転アーム式スパッタ
装置においては、前記ほぼ同一の水平面内で反対方向に
延長配置され第1および第2の水平アームは、それらの
延長方向が互いにほぼ180度の角度を維持した状態で
前記垂直な回転軸の回りに回転することを特徴とするも
のである。
【0013】さらに、本発明の回転アーム式スパッタ装
置は、内部に気密な放電空間を形成するスパッタ室と、
このスパッタ室内に磁界を印加するように、前記スパッ
タ室の上方に配置された磁界発生装置と、この磁界発生
装置による磁界が印加されるように、前記スパッタ室内
上部に配置されたターゲットと、前記スパッタ室に開口
部を介して連設されたディスク搬送室と、このディスク
搬送室内に設けられ、垂直な回転軸にそれぞれ異なる高
さの水平面内で独立に回転するように固定された第1お
よび第2の水平アームと、これらの第1および第2の水
平アームにそれぞれ支持されたサセプタと、これらのサ
セプタを垂直方向に往復運動させるとともに、このサセ
プタに支持されるディスク基板を垂直方向に往復運動さ
せるように、前記ディスク搬送室に設けられたプッシャ
機構とを備え、前記第1および第2の水平アームの少な
くも一方は前記サセプタに支持されるディスク基板がほ
ぼ同一の水平面内に配置されるように曲折されているこ
とを特徴とするものである。
【0014】さらに、上記本発明の回転アーム式スパッ
タ装置においては、前記垂直な回転軸は第1および第2
の水平アームのそれぞれが固定される二重回転軸により
構成されていることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】図1は本発明を枚葉式マグネトロンスパッ
タ装置に適用した実施形態を示すスパッタ装置の断面図
である。このスパッタ装置は、ほぼ円筒状の気密容器で
あるスパッタ室11と、このスパッタ室11の下側に、
このスパッタ室11に連通して設けられた内部がほぼ円
形の気密容器であるディスク搬送室12とを備えてい
る。ディスク搬送室12の内径はスパッタ室11の内径
より大きく、ディスク搬送室12に対して偏心した位置
にスパッタ室11が配置されている。また、このスパッ
タ室11の上壁外面には磁石装置13が回転モータ14
により回転可能に設けられている。
【0017】スパッタ室11の上壁内面には成膜物質か
らなるデスク状のターゲット15が固定されている。タ
ーゲット15の中心部からはセンターマスク16がスパ
ッタ室11内に垂直に懸下されている。スパッタ室11
とディスク搬送室12とを区切るディスク搬送室12の
上壁17には、ディスク基板18−1の上表面をスパッ
タ室11に露出するためのスパッタ室開口部19が設け
られている。このスパッタ室開口部19はスパッタ室1
1をヒンジ機構11−1によりディスク搬送室12の上
壁17に設置することにより、スパッタ室11全体を回
動して、スパッタ室開口部19をディスク搬送室12の
外部に開口させることができる。また、図示しないが、
スパッタ室11はディスク搬送室12の上壁17でその
位置をわずかに移動可能に設置されており、スパッタ室
11を移動することにより、スパッタ室11内部のセン
ターマスク16の位置を微調整できるように構成されて
いる。
【0018】ディスク搬送室12の上壁17にはロード
ロック部を構成する搬送室開口部20が設けられてい
る。搬送室開口部20はディスク搬送室12の中心に対
してスパッタ室開口部19の反対側の位置に形成されて
いる。
【0019】ディスク搬送室12内には、その底壁21
を貫通して垂直に延長された回転軸22が設けられ、こ
の回転軸22の下端にはディスク搬送室12の外部下面
に固定されたモータ23が連結されている。回転軸22
の上端にはアーム固定板24が固定されている。このア
ーム固定板24には、他端にリングが形成された第1お
よび第2のアーム25、26の一端が複数本の固定ネジ
27により固定されている。第1および第2のアーム2
5、26の端部に形成されたリング部には、同じくリン
グ状の第1および第2のサセプタ28、29が嵌合支持
されている。第1および第2のサセプタ28、29には
それぞれディスク基板18−1、18−2が載置され、
回転搬送される。すなわち、回転軸22、モータ23、
第1および第2のアーム25、26および第1および第
2のサセプタ28、29はディスク搬送機構30を構成
している。図2はディスク搬送機構30を構成する第1
および第2のアーム25、26の上面図である。図中、
図1に対応する部分には同一符号を付している。
【0020】ディスク搬送室12の下方には第1および
第2の空気シリンダ31、32が配置されている。これ
らの第1および第2の空気シリンダ31、32はそれぞ
れディスク搬送室12の底壁21を貫通してディスク搬
送室12内で上下に往復運動するシリンダロッド31−
1、32−1を備えている。第1の空気シリンダ31は
スパッタ室11の下方に位置し、シリンダロッド31−
1が上昇するとき、その上端に設けられたディスクプッ
シャ31−2により、ディスク基板18−1をスパッタ
室開口部19に押し上げる。第2の空気シリンダ32は
搬送室開口部20下方のロードロック部に位置し、シリ
ンダロッド32−1が上昇するとき、その上端に設けら
れたサセプタプッシャ32−2により、第2のサセプタ
29およびこれに載置されたディスク基板18−2を搬
送室開口部20に押し上げ、これを気密に閉塞する。
【0021】搬送室開口部20はディスク搬送室12の
外部に設置された外部搬送機構33の水平アーム33−
1の両端に固定された真空蓋33−2の一方により気密
に閉塞される。真空蓋33−2は搬送室開口部20が第
2のサセプタ29により気密に閉塞された状態におい
て、ディスク基板18−2をその下面に保持する。外部
搬送機構33を構成するモータ33−3は水平アーム3
3−1を回転し、これによってディスク基板18−2を
搬送室開口部20を介してディスク搬送室12から外部
に取り出す。
【0022】次に、このように構成されたスパッタ装置
の動作を説明する。
【0023】先ず、ディスク基板18−2を外部からデ
ィスク搬送室12内部に搬入する、いわゆるロードロッ
クは、外部搬送機構33により、上記と反対の動作によ
り行われる。すなわち、水平アーム33−1の真空蓋3
3−2はその下面にディスク基板18−2を保持した状
態で搬送室開口部20を気密に閉塞する。このとき、デ
ィスク搬送室12内部においては第2の空気シリンダ3
2により、サセプタプッシャ32−2が上昇し、第2の
サセプタ29とともに搬送室開口部20を閉塞してい
る。この状態で真空蓋33−2に保持されたディスク基
板18−2が開放され、第2のサセプタ29上に移され
る。その後第2の空気シリンダ32は下降してディスク
基板18−2は第2のサセプタ29とともに第2のアー
ム26のリング部に載置支持される。
【0024】ディスク搬送機構30のモータ23は、回
転軸22を回転して第1および第2のアーム25、26
を相互にその位置を交換する。これにともなって第1お
よび第2のサセプタ28、29も相互にその位置を交換
する。したがって、第2のサセプタ29およびこれに載
置されたディスク基板18−2は、図1の第1のサセプ
タ28およびディスク基板18−1として示す位置に移
動する。
【0025】次に、スパッタ室11の下方に位置する第
1の空気シリンダ31はそのシリンダロッド31−1を
上昇させ、上端のディスクプッシャ31−2により、デ
ィスク基板18−1を第1のサセプタ28から引き離し
てスパッタ室開口部19に押し上げる。この位置におい
ては、図示しないが、ディスクプッシャ31−2の上面
に形成された突起部がセンターマスク16の漏斗状の下
端部に嵌合する。
【0026】この状態において、スパッタ室11内にお
いて放電が開始し、ターゲット15から放出されたター
ゲット物質がディスク基板18−1の表面に堆積して膜
を生成し、スパッタ処理が行われる。スパッタ処理が終
了すると第1の空気シリンダ31はそのシリンダロッド
31−1を下降させ、ディスク基板18−1は再び第1
のサセプタ28上に戻される。
【0027】次いで、ディスク搬送機構30のモータ2
3は、回転軸22を回転し、第1および第2のアーム2
5、26を相互にその位置を交換する。これによって、
第1のサセプタ28およびこれに載置されたディスク基
板18−1は、図1の第2のサセプタ29およびディス
ク基板18−2として示す位置に戻される。その後スパ
ッタ処理が施されたディスク基板18−2は、前述した
ように、第2の空気シリンダ32により第2のサセプタ
29とともに搬送室開口部20に押し上げられ、この搬
送室開口部20を介して外部搬送機構33により、ディ
スク搬送室12の外部に搬出される。
【0028】以上のように構成した上記実施形態のスパ
ッタ装置においては、ディスク搬送機構30を構成する
第1および第2のアーム25、26は回転軸22のアー
ム固定板24に固定ネジ27により個別に固定されてお
り、かつ、第1および第2のアーム25、26の形状も
小型で小さな面積を有するため、これらのアーム25、
26をメンテナンスのため、スパッタ室開口部19を介
して容易に外部に取り出すことができる。
【0029】また、このようなディスク搬送機構30の
構成により、第1および第2のサセプタ28、29とス
パッタ室開口部19との位置合わせである芯出しが容易
になった。すなわち、この芯出しは第1のサセプタ28
の中心をロードロック部の搬送室開口部20の中心に合
わせるように、第1のアーム25の位置を調整して回転
軸22のアーム固定板24に固定ネジ27により固定す
る。次に第1のアーム25を回転してスパッタ室11下
部に搬送し、第1のサセプタ28の中心とスパッタ室1
1内のセンターマスク16の中心とをスパッタ室11の
位置を調整することにより一致させる。第2のアーム2
6については第2のサセプタ29の中心をロードロック
部の搬送室開口部20の中心にが合わせるように、第2
のアーム26の位置を調整してアーム固定板24に固定
することにより、芯出しを行うことができる。
【0030】さらに、上記実施形態のスパッタ装置にお
いては、第1および第2のサセプタ28、29は、ディ
スク基板を支持するリング状部の径に対してそれ以外の
アーム部分の幅を狭く形成しているため、スパッタ処理
中にディスク基板から放出されるガスを、ディスク搬送
室12下部に設置された真空ポンプ(図示せず)により
容易に排気することができる。
【0031】図3は本発明の他の実施形態を示すスパッ
タ装置の断面図であり、図4はその要部を示す水平断面
図である。この実施形態においてはスパッタ室が2個設
置されていること、ディスク搬送機構の構成が図1の実
施形態と異なる点を除いてほぼ同じ構成となっている。
したがって、図3においては図1と同一の構成部分には
同一符号を付して詳細な説明は省略し、以下では主とし
て異なる部分について説明する。
【0032】図4に示されるように、ディスク搬送室1
2はその内面の水平断面がほぼ半円形を成しており、そ
の半円形の平坦な辺部の両側には第1および第2のスパ
ッタ室11、11´が設置され、半円形の円周部頂点付
近にはロードロック部の搬送室開口部20が配置されて
いる。なお、図3には第2のスパッタ室11´は表れて
いない。
【0033】図3において、ディスク搬送室12内に設
けられたディスク搬送機構40は、ディスク搬送室12
の外部下方に設置された第1および第2のモータ41、
42により、二重回転軸43、44がそれぞれ独立に回
転駆動される。これらの二重回転軸43、44の頂部に
はそれぞれ他端にリングが形成された第1および第2の
アーム45、46の一端が複数本の固定ネジ47(図
4)により固定されている。第1および第2のアーム4
5、46の端部に形成されたリング部には、同じくリン
グ状の第1および第2のサセプタ28、29が嵌合支持
されている。第1および第2のサセプタ28、29には
それぞれディスク基板18−1、18−2が載置され、
回転搬送される。
【0034】図4はディスク搬送機構40を構成する第
1および第2のアーム45、46の上面図であるが、第
1および第2のアーム45、46はそれぞれ二重回転軸
43、44の頂部に固定されているが、第1のアーム4
5は二重回転軸43の頂部から第1のサセプタ28が嵌
合されるリング部に至る間に段状に曲折され、第1およ
び第2のアーム45、46の端部のリング部は同じ高さ
の水平面内に位置するように揃えられている。そして第
1および第2のアーム45、46の回転角度は図に示す
ように90度の範囲で二重回転軸43、44により独立
に回転される。この回転角度範囲は必ずしも90度以内
に限ることはなく、120度以内であればよい。
【0035】このように構成されたスパッタ装置の動作
を次に説明する。この装置においては、第1および第2
のスパッタ室11、11´が設置されているため、それ
ぞれのパッタ室に異なる材料のターゲットを用いて異な
る種類の膜を形成することができる。例えばこの装置
は、CD用とDVD用の両方のディスク成膜に共用する
ことができる。また、この装置を例えば、CD用のディ
スクの成膜のみに用いる場合には、第1および第2のス
パッタ室11、11´に同じ材料のターゲットを用いる
ことにより、その生産効率を大幅に向上することができ
る。いずれの場合においても、搬送機構40により第1
および第2のアーム45、46はそれぞれ独立にディス
ク基板18−1、18−2を回転搬送できるため、ロー
ドロック部の搬送室開口部20を経由してディスク搬送
室12内に搬入されたディスク基板18−1、18−2
を第1および第2のスパッタ室11、11´下方に交互
に搬送してスパッタ処理による成膜を行うことができ
る。
【0036】この実施形態のスパッタ装置によれば、第
1および第2のアーム45、46はそれぞれ90度乃至
は120度の角度範囲しか回転しないため、ディスク搬
送室12はその内面の水平断面が円形でなく半円形でよ
いため、ディスク搬送室12の容積を小さくでき、ディ
スク搬送室12を構成する上下の壁の厚さを薄くし、装
置全体の軽量化を図ることができる。
【0037】また、ディスク搬送室12内に設置される
搬送機構40も、図1の実施形態と同じく、2本の幅の
狭い第1および第2のアーム45、46を用いているた
め、回転テーブルのようにディスク搬送室12内を上下
に区分することがないため、スパッタ処理中にディスク
基板から放出されるガスを、ディスク搬送室12下部に
設置された真空ポンプにより容易に排気することができ
る。
【0038】また、これらのアーム45、46のメンテ
ナンスのための取り外しもスパッタ室開口部19を介し
て容易に行うことができる。
【0039】さらに、上記第1および第2のアーム4
5、46のリング部は同じ高さの水平面内に位置するよ
うに揃えられているため、スパッタ処理の終了後のディ
スク基板18−1の第1のサセプタ28上への自由落下
距離と、ディスク基板18−2の第2のサセプタ29上
への自由落下距離とが等しくなり、自由落下距離が異な
ることに起因する搬送トラブルを防止することができ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空容器内の排気、掃除あるいはメンテナンスが容易で
あり、搬送トラブルが少ない回転アーム方式のスパッタ
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す回転アーム方式のス
パッタ装置の断面図である。
【図2】図1に示すスパッタ装置の要部水平断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施形態を示す回転アーム方式の
スパッタ装置の断面図である。
【図4】図3に示すスパッタ装置の要部水平断面図であ
る。
【符号の説明】
11 スパッタ室 12 ディスク搬送室 13 磁石装置 15 ターゲット 16 センターマスク 17 上壁 18 ディスク基板 19 スパッタ室開口部 20 搬送室開口部 21 底壁 22 回転軸 23 モータ 24 アーム固定板 25 第1のアーム 26 第2のアーム 27 固定ネジ 28 第1のサセプタ 29 第2のサセプタ 30 ディスク搬送機構 31 第1の空気シリンダ 32 第2の空気シリンダ 33 外部搬送機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 治朗 東京都新宿区市谷田町1丁目4番地 株式 会社ソニー・ミュージックエンタテインメ ント内 (72)発明者 小田 喜文 神奈川県横浜市栄区笠間町1000番地1 株 式会社芝浦製作所横浜事業所内 Fターム(参考) 4K029 CA05 DC39 KA01 5D121 EE03 EE19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に気密な放電空間を形成するスパッ
    タ室と、このスパッタ室内に磁界を印加するように、前
    記スパッタ室の上方に配置された磁界発生装置と、この
    磁界発生装置による磁界が印加されるように、前記スパ
    ッタ室内上部に配置されたターゲットと、前記スパッタ
    室に開口部を介して連設されたディスク搬送室と、この
    ディスク搬送室内に設けられ、垂直な回転軸にそれぞれ
    固定された第1および第2の水平アームと、これらの第
    1および第2の水平アームにそれぞれ支持されたサセプ
    タと、これらのサセプタを垂直方向に往復運動させると
    ともに、このサセプタに支持されるディスク基板を垂直
    方向に往復運動させるように、前記ディスク搬送室に設
    けられたプッシャ機構とを備え、前記第1および第2の
    水平アームは前記垂直な回転軸に対してほぼ同一の水平
    面内で反対方向に延長配置され、かつ、前記第1および
    第2の水平アームの延長方向における前記サセプタ位置
    がそれぞれ調整可能に前記垂直な回転軸に固定されてい
    ることを特徴とする回転アーム式スパッタ装置。
  2. 【請求項2】 前記ほぼ同一の水平面内で反対方向に延
    長配置され第1および第2の水平アームは、それらの延
    長方向が互いにほぼ180度の角度を維持した状態で前
    記垂直な回転軸の回りに回転することを特徴とする請求
    項1記載の回転アーム式スパッタ装置。
  3. 【請求項3】 内部に気密な放電空間を形成するスパッ
    タ室と、このスパッタ室内に磁界を印加するように、前
    記スパッタ室の上方に配置された磁界発生装置と、この
    磁界発生装置による磁界が印加されるように、前記スパ
    ッタ室内上部に配置されたターゲットと、前記スパッタ
    室に開口部を介して連設されたディスク搬送室と、この
    ディスク搬送室内に設けられ、垂直な回転軸にそれぞれ
    異なる高さの水平面内で独立に回転するように固定され
    た第1および第2の水平アームと、これらの第1および
    第2の水平アームにそれぞれ支持されたサセプタと、こ
    れらのサセプタを垂直方向に往復運動させるとともに、
    このサセプタに支持されるディスク基板を垂直方向に往
    復運動させるように、前記ディスク搬送室に設けられた
    プッシャ機構とを備え、前記第1および第2の水平アー
    ムの少なくも一方は前記サセプタに支持されるディスク
    基板がほぼ同一の水平面内に配置されるように曲折され
    ていることを特徴とする回転アーム式スパッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記垂直な回転軸は第1および第2の水
    平アームのそれぞれが固定される二重回転軸により構成
    されていることを特徴とする請求項3記載の回転アーム
    式スパッタ装置。
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