JPWO2019216331A1 - スパッタリング装置、多層膜の製造方法、成膜装置および成膜装置の使用方法 - Google Patents

スパッタリング装置、多層膜の製造方法、成膜装置および成膜装置の使用方法 Download PDF

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Abstract

スパッタリング装置10は、成膜する対象の試料が載置される載置部と、種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有するターゲット24と、ターゲットの裏面側に設けられたマグネトロンユニット14と、試料とターゲットとの間に電圧を印加する電源28と、ターゲット24とマグネトロンユニット14とが対向しながら相対移動するように構成されている移動機構32と、を備える。マグネトロンユニット14は、ターゲット24の複数の領域のそれぞれの領域と選択的に対向できるように構成されている。

Description

本発明は、多層膜を製造する技術や反射膜等の薄膜を形成する成膜装置に関する。
従来、基板や基材等の試料の表面に薄膜を形成する装置としてスパッタリング装置が考案されている。また、成膜速度が比較的速く、試料へのプラズマのダメージが少ないマグネトロンスパッタリング装置も考案されている(特許文献1参照)。
また、表面に反射面を有する反射部品は、基材(樹脂、ガラス、金属等)の表面に金属薄膜を形成することで作製される。金属薄膜を形成する方法としては、チャンバ内に基材(ワーク)を固定し、スパッタターゲットや蒸発源から気化(昇華)した材料を基材表面に付着させ、金属薄膜を成膜する方法が知られている(特許文献2参照)。
特開2006−265681号公報 特開2001−262316号公報
前述のスパッタリング装置で多層膜を形成する場合、通常であれば、複数のスパッタリング装置を用意し、それぞれの装置で一層ずつ薄膜を形成する必要がある。そのため、製造効率が悪く、また、製造装置全体のコストも増大してしまう。
また、大きさや形状の異なる様々なワークに対する成膜を一つの真空成膜装置で処理しようとすると、最も大きなワークに合わせた真空チャンバが必要となる。そのため、ワークの交換の際に、真空チャンバ内を所定の真空度まで排気するために必要な時間が増大し、成膜装置の稼働率が低下してしまう。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、簡易な構成で多層膜を形成する新たな技術を提供することにある。
また、例示的な目的の他の一つは、成膜装置の稼働率を向上する新たな技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のスパッタリング装置は、成膜する対象の試料が載置される載置部と、種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有するターゲットと、ターゲットの裏面側に設けられたマグネトロンユニットと、試料とターゲットとの間に電圧を印加する電源と、ターゲットとマグネトロンユニットとが対向しながら相対移動するように構成されている移動機構と、を備える。マグネトロンユニットは、ターゲットの複数の領域のそれぞれの領域と選択的に対向できるように構成されている。
この態様によると、ターゲットの複数の領域のうち第1の領域とマグネトロンユニットが対向する状態でスパッタリングを行うことで、第1の種類の金属または合金を含む層を形成し、ターゲットの複数の領域のうち第2の領域とマグネトロンユニットが対向する状態でスパッタリングを行うことで、第2の種類の金属または合金を含む層を形成できる。また、ターゲットの複数の領域のうち第1の領域および第2の領域の両方とマグネトロンユニットが対向する状態でスパッタリングを行うことで、第1の種類の金属または合金ならびに第2の種類の金属または合金を含む層を形成できる。
ターゲットは、アルミニウムからなる第1の領域と、クロムからなる第2の領域を有してもよい。これにより、アルミニウムを含む層と、クロムを含む第2の層と、を有する多層膜を形成できる。
本発明の別の態様は、多層膜の製造方法である。この方法は、種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有するターゲットに対して、マグネトロンユニットを相対移動させることで、複数の領域のうち第1の領域をスパッタして成膜された第1の層と、複数の領域のうち第2の領域をスパッタして成膜された第2の層とを積層する。
この態様によると、ターゲットの複数の領域のうち第1の領域とマグネトロンユニットが対向する状態でスパッタリングを行うことで、第1の種類の金属または合金を含む層を形成し、ターゲットの複数の領域のうち第2の領域とマグネトロンユニットが対向する状態でスパッタリングを行うことで、第2の種類の金属または合金を含む層を形成できる。
第1の層を形成する工程と第2の層を形成する工程との間に、マグネトロンユニットが第1の領域と対向する位置から第2の領域と対向する位置まで移動しながら第3の層を形成する中間工程を有してもよい。中間工程は、第1の層の組成から第2の層の組成まで徐々に変化した傾斜膜として第3の層を形成してもよい。これにより、組成の異なる第1の層と第2の層との間に、第1の層の組成から第2の層の組成まで徐々に変化した傾斜膜として第3の層を形成できる。そのため、第3の層を第1の層と第2の層との間に介在させることで、多層膜における各層同士の密着性が増す。
第1の層は主としてクロムからなる薄膜であり、第2の層は主としてアルミニウムからなる薄膜であり、第3の層は主としてクロムとアルミニウムとからなる傾斜膜であってもよい。これにより、成膜する対象の試料の耐食性や表面での反射率を高いレベルで両立し得る。
本発明のある態様の成膜装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられる、成膜対象のワークを保持する保持部材と、保持部材に保持されたワークの表面に薄膜として付着させる原材料が載置される載置部と、を備える。保持部材は、保持するワークの形状に沿った収容部と、該収容部と真空チャンバとの間を埋める充填部と、を有する。
この態様によると、ワークを保持した保持部材を真空チャンバ内に設けることで、真空チャンバ内の隙間が少なくなり、所定の真空度まで排気するために必要な時間を低減できる。
保持部材は、真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%であってもよい。これにより、所定の真空度まで排気するために必要な時間をより低減できる。
充填部は、内部に閉じた空間を有してもよい。これにより、保持部材を軽量化できる。
収容部は、ワークと接する(対向する)部分に金属薄膜が形成された樹脂材料であってもよい。これにより、収容部から水分等の不純物が真空チャンバ内やワークへ拡散することを抑制できる。
本発明の別の態様は、成膜装置の使用方法である。この方法は、真空チャンバ内で保持部材に保持されたワークの表面に成膜する成膜装置の使用方法であって、複数の保持部材から選択された第1の保持部材に第1のワークを保持させた状態で該第1のワークの表面に成膜する工程と、複数の保持部材から選択された、第1の保持部材と形状が異なる第2の保持部材に、第1のワークと形状が異なる第2のワークを保持させた状態で該第2のワークの表面に成膜する工程と、が選択可能である。
この態様によると、真空チャンバ内で第1のワークが第1の保持部材に保持されている場合と、第2のワークが第2の保持部材に保持されている場合とで、所定の真空度まで排気するために必要な時間を揃えやすくなる。
第1の保持部材は、第1のワークを保持した状態で、真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%であるとよい。第2の保持部材は、第2のワークを保持した状態で、真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%であるとよい。これにより、所定の真空度まで排気するために必要な時間をより低減できる。
第1の保持部材が、第1のワークを保持した状態で、真空チャンバの内部空間に占める体積の割合をA%、第2の保持部材が、第2のワークを保持した状態で、真空チャンバの内部空間に占める体積の割合をB%とすると、下記式(1) 0.5≦A/B≦1.5・・・式(1) を満たしてもよい。これにより、異なる大きさのワークであっても、所定の真空度まで排気するための時間のばらつきを抑えることができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、簡易な構成で多層膜を形成できる。あるいは、本発明によれば、成膜装置の稼働率を向上できる。
第1の実施の形態に係るスパッタリング装置の概略構成を説明するための模式図である。 スパッタリング装置で形成される多層膜の一例を模式的に示した側面図である。 スパッタリング装置で形成される多層膜の変形例を模式的に示した側面図である。 図4(a)は、スパッタリング装置で形成される、基材に透明な材料を用いた多層膜の一例を模式的に示した側面図、図4(b)は、スパッタリング装置で形成される、基材に透明な材料を用いた多層膜の他の例を模式的に示した側面図である。 本実施の形態に係るターゲットの変形例を模式的に示した図である。 図6(a)は、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置のマグネトロンユニットの概略構成を示す模式図、図6(b)は、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置に利用できるターゲットの一例を示す上面図である。 第3の実施の形態に係る蒸着装置の概略構成を説明するための模式図である。 治具の拡大図である。 第3の実施の形態に係る第2の保持部材と第2のワークとを説明するための模式図である。 第3の実施の形態に係る治具の変形例を模式的に示す図である。 図11(a)〜図11(d)は、第4の実施の形態に係る蒸着装置の動作工程を説明するための模式図である。
以下、本発明を実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述される全ての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るスパッタリング装置の概略構成を説明するための模式図である。なお、図1に示すマグネトロンスパッタリング装置について、公知の構成については説明を適宜省略する。
スパッタリング装置10は、成膜用のチャンバ12と、チャンバ12の下方に設けられたマグネトロンユニット14と、を備える。チャンバ12は、バルブ16を介してターボ分子ポンプやその他の排気装置と連通する排気路18と、成膜時の放電ガス(アルゴン、キセノン等のスパッタガス)が供給される供給路20と、が接続されている。チャンバ12の内部は、排気装置により所定の真空度まで排気され、その後に供給路20からスパッタガスがチャンバ12の内部に供給される。
チャンバ12は、成膜の対象の試料である基材(ワーク)21が載置される載置部としての基材ホルダ22と、ターゲット24を保持するターゲットホルダ26と、を備える。ターゲットホルダ26は、電源28により高電圧が印加されるように構成されている。電源28は、基材ホルダ22およびターゲットホルダ26を介して、基材21とターゲット24との間に電圧を印加する。
マグネトロンユニット14は、ターゲット24の裏面側に設けられており、磁場発生源として使用される一組の永久磁石ユニット30と、ターゲット24とマグネトロンユニット14とが対向しながら相対移動するように構成されている移動機構32と、を備える。本実施の形態に係る移動機構32は、例えば、永久磁石ユニット30を矢印方向にスライドさせるスプライン機構である。
スパッタリング装置10が作動すると、スパッタガスの原子が電界でターゲット24に衝突し、ターゲット24の材料が基材21に向かって放出される。その結果、放出された金属や合金の粒子は、基材21の表面に堆積することで成膜される。基材21は、例えば、樹脂成形品、ダイキャスト金属、ガラス、セラミック材料等である。
ターゲット24は、種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有している。本実施の形態に係るターゲット24は、アルミニウムを主成分とする第1の領域24aと、クロムを主成分とする第2の領域24bと、を有している。そして、マグネトロンユニット14は、このようなターゲット24の複数の領域のそれぞれの領域と選択的に対向できるように構成されている。
次に、本実施の形態に係るスパッタリング装置10により多層膜を形成する方法について説明する。図2は、スパッタリング装置10で形成される多層膜の一例を模式的に示した側面図である。
はじめに、スパッタリング装置10は、マグネトロンユニット14が第2の領域24bと対向する位置で静止した状態でスパッタリングを行う。これにより、基材21の上に主としてクロムからなる金属膜34が形成される。その後、スパッタリング装置10は、移動機構32によりマグネトロンユニット14を第1の領域24aと対向する位置に向かって移動させながら、スパッタリングを行う。これにより、金属膜34の上にアルミニウムおよびクロムを含む合金膜36が形成される。
マグネトロンユニット14が第2の領域24bと対向する位置から第1の領域24aと対向する位置まで移動する過程で、プラズマが発生する領域も移動する。そのため、スパッタされる領域は、最初はクロムからなる第2の領域24bがほとんどであったが、徐々に、アルミニウムからなる第1の領域24aが含まれることとなり、最終的には、第1の領域24aがほとんどとなる。
そのため、合金膜36は、金属膜34と接する面36aにおいてクロムの濃度が最も高く(アルミニウムの濃度が最も低く)、面36aから最も離れた面36bにおいてクロムの濃度が最も低い(アルミニウムの濃度が最も高い)。つまり、合金膜36は、厚み方向において、クロムおよびアルミニウムの組成に傾斜がある(組成が徐々に変化する)傾斜膜である。
その後、スパッタリング装置10は、マグネトロンユニット14を第1の領域24aと対向する位置で停止した状態でスパッタリングを行う。これにより、合金膜36の上に主としてアルミニウムからなる金属膜38が形成される。その結果、図2に示すように、基材21の上に、金属膜34、合金膜36、金属膜38がこの順で積層された多層膜40が形成される。
なお、ターゲット24の第1の領域や第2の領域は、必ずしも、単一の金属材料である必要はなく、例えば、ステンレス鋼のようにクロムやニッケルを含む鉄系合金であってもよい。
このように、(i)ターゲット24の第1の領域24aとマグネトロンユニット14が対向する状態でスパッタリングを行うことで、アルミニウムを含む金属膜38を形成し、(ii)ターゲット24の第2の領域24bとマグネトロンユニット14が対向する状態でスパッタリングを行うことで、クロムを含む金属膜34を形成できる。したがって、スパッタリング装置10は、金属膜34の上に金属膜38が直接形成された多層膜も形成できる。
また、(iii)ターゲット24の第1の領域24aおよび第2の領域24bの両方とマグネトロンユニット14が対向する状態でスパッタリングを行うことで、アルミニウムおよびクロムを含む合金膜36を形成できる。これにより、傾斜膜である合金膜36を、金属膜34と金属膜38との間に形成できるので、異種金属からなる金属膜34と金属膜38とを直接密着させる場合と比較して、それぞれの膜(金属膜34、合金膜36、金属膜38)同士の密着性が向上する。
上述のように、本実施の形態に係るスパッタリング装置10は、アルミニウムを含む層と、クロムを含む第2の層と、を有する多層膜を形成できる。つまり、スパッタリング装置10は、基材の上に形成された耐食性の高いクロムを含む第2の層と、第2の層の上に形成された反射率が高いアルミニウムを含む第1の層と、を有する多層膜を形成できる。これにより、成膜する対象の基材の耐食性や表面での反射率を高いレベルで両立し得る。
従来、自動車用灯具の部品の一つであるリフレクタの反射膜には、樹脂成形品上に蒸着により形成されたアルミニウムの膜と、アルミニウムの膜の保護膜として重合装置で形成された有機材料(例えば、ヘキサメチルジシロキサンを用いた酸化シリコン成分)の保護膜と、の多層膜が用いられていた。しかしながら、従来の保護膜の製造では、アルミニウムを蒸着するための装置と、有機材料を重合により成膜する装置とが必要であり、装置コストが高くなるとともに、各層を別々の装置で形成することから製造時間も長く必要であった。
これに対して、本実施の形態に係るスパッタリング装置10では、一つの装置で、耐食性が良好(温水試験、耐アルカリ性試験を満たせる性質)かつ反射率も高い(可視光に対して85%以上)多層膜を形成できるため、装置コストの低減や製造時間の短縮化が図られる。その結果、反射率が高く耐食性の高い反射膜を有する自動車灯具用部品を製造できる。
(多層膜の変形例)
図3は、スパッタリング装置10で形成される多層膜の変形例を模式的に示した側面図である。図3に示す多層膜42は、ターゲット24を備えたスパッタリング装置10で形成可能なものである。多層膜42は、マグネトロンユニット14を往復動することで得られる。具体的には、図2に示す多層膜40を製造した方法と同様に、基材21上に金属膜34、合金膜36、金属膜38を形成する。その時点で、マグネトロンユニット14は、図1に示す第1の領域24aと対向する位置にある。その後、マグネトロンユニット14を第2の領域24bへ移動させる段階で合金膜36が形成され、マグネトロンユニット14が第2の領域24bと対向した状態で金属膜34が形成される。このように、マグネトロンユニット14を往復動することで、多層膜42が形成される。
図4(a)は、スパッタリング装置10で形成される、基材に透明な材料を用いた多層膜の一例を模式的に示した側面図、図4(b)は、スパッタリング装置10で形成される、基材に透明な材料を用いた多層膜の他の例を模式的に示した側面図である。
図4(a)に示す基材46は、透明な樹脂(ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂)やガラスであり、部品の表側に位置する。スパッタリング装置10は、図1に示すマグネトロンユニット14が第1の領域24aと対向する状態でスパッタリングを行うことで、基材46の裏面側にアルミニウムを含む金属膜48を形成し、その後、マグネトロンユニット14を移動させ、マグネトロンユニット14が第2の領域24bと対向する状態でスパッタリングを行うことで、金属膜48の裏面側表面にクロムを含む金属膜50を形成する。
これにより、透明な基材46の裏面側に金属膜48および金属膜50が積層された多層膜44が形成される。また、スパッタリング装置10は、図4(b)に示すように、金属膜48と金属膜50との間に傾斜膜である合金膜52が積層されている多層膜54を形成できる。
スパッタリング装置10により透明な基材46上に形成した多層膜44および多層膜54は、いずれも可視光に対する反射率が85%以上であり、温水試験や耐アルカリ性試験を満たすものである。なお、基材46は、透明な樹脂の代わりに、PBTやPET/PBTアロイ材、BMC等の不透明な樹脂を用いてもよい。
(ターゲットの変形例)
次に、スパッタリング装置10に利用できるターゲットの変形例について説明する。上述のターゲットは、2つの領域がそれぞれ1種類の金属元素で構成されているが、2つの領域の一方または両方が、複数の金属元素からなる合金で構成されていてもよい。例えば、一方の領域がSUS等の合金であり、他方の領域がアルミニウム等の単一種の金属で構成されていてもよい。
また、ターゲットに領域は3つ以上であってもよい。図5は、本実施の形態に係るターゲットの変形例を模式的に示した図である。図5に示すターゲット56は、アルミニウムを主成分とする第1の領域56aと、クロムを主成分とする第2の領域56bと、チタンを主成分とする第3の領域56cと、を有している。これにより、3種類以上の金属膜や、三元系の合金膜を含む多層膜を形成することが可能となる。また、ターゲット56の一部の領域を合金で構成することで、三元系以上の多元系の合金膜を形成することも可能である。
(第2の実施の形態)
図6(a)は、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置のマグネトロンユニットの概略構成を示す模式図、図6(b)は、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置に利用できるターゲットの一例を示す上面図である。なお、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置において、チャンバ12やその内部構造については、第1の実施の形態と同様であり、図示を省略している。
第1の実施の形態に係るマグネトロンユニット14は、ターゲットと対向する状態で直線的に往復動するように構成されている。これに対して、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置は、マグネトロンユニット58と、マグネトロンユニット58を回転軸を中心に回転させる移動機構と、を備える。
ターゲット60は、円板状であり、複数の円弧状の領域60a〜60eを備える。各領域60a〜60eは、それぞれ異種の金属または合金である。これにより、第2の実施の形態に係るスパッタリング装置は、種類の異なる金属からなる複数の金属膜や、複数の金属が混合した合金膜を形成でき、また、合金膜を傾斜膜として形成できる。
(第3の実施の形態)
成膜装置には種々の方式があるが、以下の実施の形態では、蒸着装置を例に説明する。図7は、第3の実施の形態に係る蒸着装置の概略構成を説明するための模式図である。なお、図7に示す蒸着装置について、公知の構成については説明を適宜省略する。
蒸着装置110は、成膜用のチャンバ112と、チャンバ112の下部に設けられた蒸着ユニット114と、を備える。チャンバ112は、バルブ116を介してターボ分子ポンプやその他の排気装置と連通する排気路118が接続されている。チャンバ112の内部は、排気装置により所定の真空度まで排気される。
蒸着装置110は、チャンバ112内に設けられる、成膜対象の試料であるワーク120(基材)を保持する保持部材としての治具122を更に備える。蒸着ユニット114は、治具122に保持されたワーク120の表面に薄膜として付着させる原材料が載置される載置部としての蒸発源124を有する。蒸着ユニット114は、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどの方法で蒸発源124に載置されている金属などの原材料を加熱する。原材料は、アルミニウム、銅、クロム、亜鉛、金、銀、プラチナ、ニッケルなどの金属や合金類、SiO、TiO、ZrO、MgFなどの酸化物やフッ化物が挙げられる。
次に、蒸着装置110の動作について説明する。はじめに、チャンバ112を大気圧に開放し、ワーク120を保持した治具122をチャンバ112内の所定位置に設置する。あるいは、チャンバ112内に予め設置されている治具122にワーク120をセットする。その後、チャンバ112内の雰囲気を外部に対して遮断してからバルブ116を開き、不図示の排気装置でチャンバ112内を所定の真空度まで排気する。
本実施の形態に係る治具122は、保持するワーク120の形状に沿った凹状の収容部126と、収容部126とチャンバ112の内壁との間を埋める充填部128と、を有する。通常の蒸着装置では、チャンバの内部でワークを保持する保持部は、チャンバの内部空間に占める体積の割合が非常に小さく、せいぜい10%未満である。そのため、チャンバ内を所定の真空度まで排気するために必要な時間が長くなる。
そこで、本実施の形態に係る蒸着装置110においては、ワーク120を保持した治具122をチャンバ112内に設けることで、チャンバ112内の隙間が少なくなり、所定の真空度まで排気するために必要な時間を低減できる。その後、蒸着装置110は、蒸着ユニット114を動作させ、蒸発源124から原材料を蒸発させることで、ワーク120の表面に所定の薄膜を成膜する。
なお、治具122は、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合が10%以上、好ましくは、40%以上、より好ましくは70%以上となるような形状や大きさである。また、治具122は、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合が95%以下となるような形状や大きさが好ましい。これにより、所定の真空度まで排気するために必要な時間をより低減できる。
図8は、治具122の拡大図である。治具122の材質は、例えば、SUSやアルミニウムで構成されている。また、治具122は、ワーク120と接触する収容部126やチャンバ内で露出する部分127のうち、少なくとも一部の表面126a,127aは、吸水性の低いPTFE、アクリル等の樹脂材料で構成してもよい。これにより、樹脂からの脱ガスによる真空度の低下や成膜品質の低下を抑制できる。更に、ワーク120と接触する樹脂の表面126a上に、ステンレス(SUS)やアルミニウム等の金属膜126bを成膜してもよい。これにより、収容部126の樹脂の表面126aから水分等の不純物がチャンバ内やワーク120へ拡散することを抑制できる。その結果、所定の真空度まで排気するために必要な時間を大幅に短縮でき、また、成膜の品質の低下を抑制できる。
また、本実施の形態に係る治具122は、充填部128の内部に閉じた空間128aを有している。空間128aは、チャンバ112の内部空間に対して封止されている。これにより、治具122を軽量化できる。
次に、蒸着装置110で用いられる他の治具について説明する。前述の治具122は、ワーク120に対応した大きさや形状である。しかしながら、ワークの形状や大きさは常に同じではない。その場合、複数種のワークに対して成膜するために、蒸着装置毎に決まった治具を用いると、仕様の異なる複数の蒸着装置が必要となる。
あるいは、一つの治具で形状の異なるワークに対応しようとすると、ワークの大きさによって排気の対象となるチャンバ内の空間の体積が変わる。その場合、所定の真空度まで排気するために必要な時間や排気条件がワークの大きさによって変わるため、特に混流生産の現場では装置の設定が煩雑になったり、工程管理が複雑となったりする。
そこで、本実施の形態に係る蒸着装置110の使用方法は、複数の治具から選択された第1の保持部材としての前述の治具122にワーク120を保持させた状態でワーク120の表面に成膜する工程と、治具122と形状が異なる第2の保持部材としての治具に、ワーク120と形状が異なる第2のワークを保持させた状態で第2のワークの表面に成膜する工程と、が選択可能である。
図9は、第3の実施の形態に係る第2の保持部材と第2のワークとを説明するための模式図である。図9に示す第2の保持部材である治具130は、保持するワーク132の形状に沿った凹状の収容部134と、収容部134とチャンバ112の内壁との間を埋める充填部136と、を有する。充填部136の内部には、閉じた空間136aが形成されている。
また、治具130は、ワーク132を保持した状態での体積が、治具122がワーク120を保持した状態での体積と余り違わないような大きさである。これにより、異なる大きさのワークであっても、所定の真空度まで排気するための時間のばらつきを抑えることができる。
より詳述すると、治具122が、ワーク120を保持した状態で、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合をA%、治具130が、ワーク132を保持した状態で、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合をB%とすると、 0.5≦A/B≦1.5・・・式(1) を満たしているとよい。より好ましくは、0.8≦A/B≦1.2を満たしているとよい。これにより、異なる大きさのワークであっても、所定の真空度まで排気するための時間のばらつきを抑えることができる。
このように、本実施の形態に係る蒸着装置110は、チャンバ内でワーク120が治具122に保持されている場合と、ワーク132が治具130に保持されている場合とで、所定の真空度まで排気するために必要な時間を揃えやすくなる。その結果、装置の設定作業や混流生産時の工程管理が容易となる。
なお、治具130は、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合が10%以上、好ましくは、40%以上、より好ましくは70%以上となるような形状や大きさである。また、治具130は、チャンバ112の内部空間に占める体積の割合が95%以下となるような形状や大きさが好ましい。これにより、所定の真空度まで排気するために必要な時間をより低減できる。また、治具の形状は、蒸発源からワークに向かう原材料の経路を妨げない形状である。
(変形例)
図10は、第3の実施の形態に係る治具の変形例を模式的に示す図である。図10に示す治具138は、複数の部品を組み合わせた容器である。治具138は、アルミニウムからなる筒部140と、筒部140の一方の開口部を閉塞する樹脂製の保持部142と、筒部140の他方の開口部を閉塞する樹脂製の底部144と、を有する。保持部142および底部144は、吸水性の低いPTFEやアクリル等の樹脂成形品、もしくは金属部材からなる。保持部142は、保持するワークの形状に沿った凹状の収容部143を有する。
また、ワークと接触(対向)する収容部143の表面には、保持部142の樹脂が吸水することを抑制するために、金属膜145が成膜されていてもよい。金属膜145は、例えば、吸着係数の小さなステンレスの薄膜が好ましい。これにより、保持部142の樹脂が吸水しにくくなり、また、樹脂からの脱ガスを低減できる。
筒部140と保持部142とは、Oリング146を挟んだ状態で、ボルトなどの締結部材で互いに結合される。また、筒部140と底部144とは、Oリング148とを挟んだ状態で、ボルトなどの締結部材で結合される。筒部140、保持部142および底部144で囲まれた内部空間150は、密閉されており、治具138全体は真空度が1×10−5Paより高真空の耐圧容器である。これにより、治具138の内部空間150を含む体積を大きくしつつ軽量化できる。
(第4の実施の形態)
真空成膜プロセスにおいてチャンバ内を所定の真空度に排気する必要がある。また、所定の真空度まで迅速に排気する場合は、大容量で高性能のポンプを使用したり、複数のポンプを用いて多段階に排気したりする必要があり、成膜装置のコストが上昇する一因となっている。
そこで、本発明者は、第3の実施の形態に係る治具を用いることで、一般的な性能のポンプであっても使用する数を減らすことができる点に想到した。以下では、ワーク交換室を備えた蒸着装置を一例として説明する。
図11(a)〜図11(d)は、第4の実施の形態に係る蒸着装置の動作工程を説明するための模式図である。
図11(a)に示す蒸着装置152は、成膜用のチャンバ154とワーク(成膜される部品)を交換するチャンバ156とを有する真空槽158と、チャンバ154に設けられている蒸着ユニット160と、チャンバ154内を所定の真空度まで排気する排気装置としてのポンプ162と、チャンバ156内にドライエアを導入する導入路164と、回転機構166と、を備える。回転機構166は、チャンバ154内に配置されているワークおよび治具と、チャンバ156内に配置されているワークおよび治具と、を真空槽158の内部で回転させて交換する。
図11(a)に示す状態では、チャンバ154の内部において、治具168に保持されているワーク170に対して蒸着ユニット160により金属の反射膜が成膜されている。一方、チャンバ156においては、大気に開放した状態で、治具172の収容部にワーク174を保持させる。
次に、図11(b)に示すように、チャンバ156を密封し、導入路164からドライエアを導入する。これにより、チャンバ156内がドライガスで置換され、チャンバ156内の各部に水分が吸着して蓄積されることを抑制できる。
次に、図11(c)に示すように、回転機構166によって治具172およびワーク174がチャンバ154に移動し、治具168およびワーク170がチャンバ156に移動する。その後、ポンプ162によってチャンバ156内が所定の真空度に達するまで排気される。なお、チャンバ156内は、排気される空間の容積が治具172によって減らされているため、容量の小さい一つのポンプであっても迅速に所定の真空度まで排気される。
次に、図11(d)に示すように、チャンバ154の内部において、治具172に保持されているワーク174に対して蒸着ユニット160により金属の反射膜が成膜される。一方、チャンバ156においては、治具172に保持されていた、成膜されたワーク170が取り出される。
上述のように、第4の実施の形態に係る蒸着装置152は、チャンバ154にのみポンプ162があればよく、ワークの出し入れを行うチャンバ156に粗引き用のポンプを設ける必要はないが、更に処理を高速化したい場合には、チャンバ156側にもポンプ162を設置してもよい。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
上述の実施の形態では、成膜装置として蒸着装置を例に説明したが、スパッタリング装置やその他の真空を利用した成膜装置、特に、大量生産のために頻繁に真空引きが必要な工程に利用する成膜装置に好適である。
本発明は、多層膜を製造する技術や成膜装置に関する。
10 スパッタリング装置、 12 チャンバ、 14 マグネトロンユニット、 21 基材、 24 ターゲット、 24a 第1の領域、 24b 第2の領域、 28 電源、 30 永久磁石ユニット、 32 移動機構、 34 金属膜、 36 合金膜、 38 金属膜、 40 多層膜。

Claims (12)

  1. 成膜する対象の試料が載置される載置部と、
    種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有するターゲットと、
    前記ターゲットの裏面側に設けられたマグネトロンユニットと、
    前記試料と前記ターゲットとの間に電圧を印加する電源と、
    前記ターゲットと前記マグネトロンユニットとが対向しながら相対移動するように構成されている移動機構と、を備え、
    前記マグネトロンユニットは、前記ターゲットの複数の領域のそれぞれの領域と選択的に対向できるように構成されていることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記ターゲットは、アルミニウムからなる第1の領域と、クロムからなる第2の領域を有することを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装置。
  3. 種類の異なる金属または合金からなる複数の領域を有するターゲットに対して、マグネトロンユニットを相対移動させることで、前記複数の領域のうち第1の領域をスパッタして成膜された第1の層と、前記複数の領域のうち第2の領域をスパッタして成膜された第2の層とを積層する多層膜の製造方法。
  4. 前記第1の層を形成する工程と前記第2の層を形成する工程との間に、前記マグネトロンユニットが前記第1の領域と対向する位置から前記第2の領域と対向する位置まで移動しながら第3の層を形成する中間工程を有し、
    前記中間工程は、前記第1の層の組成から前記第2の層の組成まで徐々に変化した傾斜膜として前記第3の層を形成することを特徴とする請求項3に記載の多層膜の製造方法。
  5. 前記第1の層は主としてクロムからなる薄膜であり、前記第2の層は主としてアルミニウムからなる薄膜であり、前記第3の層は主としてクロムとアルミニウムとからなる傾斜膜であることを特徴とする請求項4に記載の多層膜の製造方法。
  6. 真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内に設けられる、成膜対象のワークを保持する保持部材と、
    前記保持部材に保持されたワークの表面に薄膜として付着させる原材料が載置される載置部と、を備え、
    前記保持部材は、保持するワークの形状に沿った収容部と、該収容部と前記真空チャンバとの間を埋める充填部と、を有することを特徴とする成膜装置。
  7. 前記保持部材は、前記真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%であることを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
  8. 前記充填部は、内部に閉じた空間を有することを特徴とする請求項6または7に記載の成膜装置。
  9. 前記収容部は、前記ワークと接する部分に金属薄膜が形成された樹脂材料であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の成膜装置。
  10. 真空チャンバ内で保持部材に保持されたワークの表面に成膜する成膜装置の使用方法であって、
    複数の保持部材から選択された第1の保持部材に第1のワークを保持させた状態で該第1のワークの表面に成膜する工程と、
    複数の保持部材から選択された、前記第1の保持部材と形状が異なる第2の保持部材に、前記第1のワークと形状が異なる第2のワークを保持させた状態で該第2のワークの表面に成膜する工程と、
    が選択可能なことを特徴とする成膜装置の使用方法。
  11. 前記第1の保持部材は、前記第1のワークを保持した状態で、前記真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%であり、
    前記第2の保持部材は、前記第2のワークを保持した状態で、前記真空チャンバの内部空間に占める体積の割合が40〜95%である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の成膜装置の使用方法。
  12. 前記第1の保持部材が、前記第1のワークを保持した状態で、前記真空チャンバの内部空間に占める体積の割合をA%、前記第2の保持部材が、前記第2のワークを保持した状態で、前記真空チャンバの内部空間に占める体積の割合をB%とすると、下記式(1)
    0.5≦A/B≦1.5・・・式(1)
    を満たすことを特徴とする請求項10または11に記載の成膜装置の使用方法。
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