JP5818457B2 - 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5818457B2
JP5818457B2 JP2011034883A JP2011034883A JP5818457B2 JP 5818457 B2 JP5818457 B2 JP 5818457B2 JP 2011034883 A JP2011034883 A JP 2011034883A JP 2011034883 A JP2011034883 A JP 2011034883A JP 5818457 B2 JP5818457 B2 JP 5818457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
aluminum alloy
rate
hot
cold rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011034883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012172192A (ja
Inventor
石田 隆史
隆史 石田
斉藤 洋
洋 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Aluminum Co Ltd filed Critical Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority to JP2011034883A priority Critical patent/JP5818457B2/ja
Publication of JP2012172192A publication Critical patent/JP2012172192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5818457B2 publication Critical patent/JP5818457B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Description

本発明は、耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法に関する。
一般に缶ボディとしては、その開口端部に缶蓋が巻締められる缶や、開口端部にキャップが螺着されるボトル缶等があり、飲料等の内容物が充填、密封され、市場において流通している。このような缶ボディは、従来、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)のAl合金からなる板材に絞り加工およびしごき加工を施すことによって行われるDI(Deep Draw & Ironing)加工により形成されている。
また、缶入り飲料水などの需要増加に伴ってアルミニウム合金製のボトル型の飲料缶が開発されてきている。ボトル型の飲料缶は図4に示すように、底部16を有する円筒状の胴部11の上部に、直径が減少する肩部12を介して頸部13が形成されている。頸部13にはキャップ(図示省略)をねじ込むためのネジ部14が形成されており、ネジ部14の先端には口当たりを良くするためのカール部15が形成されている。
図4に示すようなボトル型飲料缶10の製造方法の概要を示せば図5の通りとなる。すなわち、例えばJIS3004合金のようなAl−Mn−Mg系合金のブランク材1に深絞り加工を施し、カップ2を形成する。
次いでカップ2にしごき加工を施して缶体3を形成する。深絞り、しごき成形した時には板材の圧延方向に応じて、成形した缶体の上縁の高さが山谷状に変化する現象が起こる。この山谷状に変化した部分3Aは通常「耳」と呼ばれている。
次いで、深絞り、しごき加工を行った缶体3は耳3Aの部分を切断するトリム加工を行って缶の高さを揃える。トリム加工の際に除去される耳の部分の板材の割合が多いと、材料歩留まりが低下し製造コストが上昇する。従って除去すべき板材の割合(以下、「耳率」と呼ぶ)は低いことが望まれる。
耳を除去した缶体3は、縮径加工を施して肩部12と頸部13を形成し、その先端部を形成しようとするネジの谷径と同程度の径の円筒状に絞り成形し、さらに残った部位をロールフォーミングなどによって凹凸変形させてネジ部14を形成し、最後に先端部をロールで丸くカール加工してボトル型飲料缶10とする。
このようにボトル型飲料缶においては、従来のアルミニウム缶の主流であったDI缶(Deep drawing & Ironing 缶)に比較して頸部に一段と厳しい塑性加工を施すため、素材にも一段と高い特性が要求される。
従来の飲料缶用のアルミニウム合金板材の製造方法としては種々の方法が提案されており、例えばスラブに造塊後均質化処理を行い、熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく冷間圧延する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ところが、ボトル型アルミニウム飲料缶の場合、頸部にネッキング加工やネジ加工を施すため、従来の板材の製造方法ではネッキング加工やネジ加工で加工軟化を起こし、頸部の強度が低下する欠点がある。
そこで、本出願人は、ネッキング加工やネジ加工で加工硬化を起こし、特に頸部の強度が高いボトル型飲料用アルミニウム缶の製造に適したアルミニウム合金板の製造方法について、先に特許出願している(特許文献2参照)。この特許出願に係る技術では、アルミニウム合金の鋳塊に熱間圧延、圧下率60〜95%の第1冷間圧延、保持温度330〜400℃かつ保持時間1〜30秒の第1段中間焼鈍、圧下率5〜40%の第2冷間圧延、保持温度500〜560℃かつ保持時間1〜30秒の第2中間焼鈍、圧下率45〜69%の最終冷間圧延を順次施すことが要件とされていた。
特開昭59−162261号公報 特許第3868839号公報
特許文献2の技術によれば、ネッキング加工やネジ加工で加工硬化を起こし、特に頸部の強度が高いボトル型飲料用アルミニウム缶に適したアルミニウム合金板を製造できる。しかし、特許文献2の製造方法は、前述の如く熱間圧延後の冷間圧延の圧下率が60〜95%と高いため、冷間圧延のパス回数を多く要し、生産性の面で改良が望まれる。
そこで、本発明者らは、熱間圧延後の第1冷間圧延の圧下率を低下させて生産性を向上するべく、熱間圧延工程において、シングルミルのリバース式熱間仕上げ圧延機を用いることにより、熱間圧延後のアルミニウム合金板厚を5mm以下程度に薄くする検討を行った。しかしながら、本発明者らの知見によれば、熱間圧延の仕上り板厚が薄くなり、第1冷間圧延率が低下すると、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足して、第2中間焼鈍後に圧延方向に対して0°および90°方向の耳(以下0−90°耳)が発達しにくくなり、結果的に低耳率の最終冷間圧延板材を得るのが難しいという問題があった。熱間圧延後の板厚が5mmを超える場合には、第1中間焼鈍時の歪導入量が十分であるため耳率への影響が少ないが、熱間圧延後の板厚が厚くなると、冷間圧延のパス回数が増加して生産性が低下する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、耳率が低く、胴部、肩部の強度を満足し、ネッキング加工やネジ加工で加工硬化を起こし、特に頸部の強度が高いボトル型飲料用アルミニウム缶を製造するのに適したアルミニウム合金板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、熱間圧延の仕上り板厚と仕上り温度を厳密に制御することにより、熱間圧延後の板厚を5mm以下と薄くした場合でも、熱間圧延後の再結晶率を制御することで、第2中間焼鈍後に0−90°耳を発達させ、製造される缶材の耳率を低くできることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
上記課題を解決するため、本発明の耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法は、質量%で、Si:0.2〜0.45%、Fe:0.3〜0.55%、Cu:0.15〜0.4%、Mn:0.8〜1.2%、Mg:0.5〜1.7%、Cr:0.001〜0.05%、Zn:0.05〜0.4%、Ti:0.001〜0.1%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のアルミニウム合金を溶製し、半連続鋳造して得た鋳塊を560〜610℃で均質化処理し、その後熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、該熱間仕上げ圧延の最終パスを歪速度が10〜150/秒の条件下で仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御し、熱間仕上げ圧延後の耐力を108〜163MPaの範囲にするとともに、続いて圧下率を20〜75%とする第1冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度330〜400℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第1中間焼鈍を行ない、続いて圧下率10〜20%で第2冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度500〜600℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第2中間焼鈍を行ない、さらに圧下率60〜71%の条件で最終板厚まで最終冷間圧延を行うことを特徴とする。
本発明において、前記熱間仕上げ圧延の仕上り板厚x(mm)を2.0≦x≦4.5、前記第1冷間圧延の圧下率を45〜70%とすることにより、耳率1.4〜2.3%のアルミニウム合金板を得ることができる。
上記課題を解決するため、本発明の耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法は、絞り加工としごき加工とネッキング加工とネジ加工が施されて底部と胴部と肩部と頸部とが一体成形され前記頸部にネジ部が形成されてなるボトル型飲料缶を形成するための素材となるアルミニウム合金板の製造方法であり、質量%で、Si:0.2〜0.45%、Fe:0.3〜0.55%、Cu:0.15〜0.4%、Mn:0.8〜1.2%、Mg:0.5〜1.7%、Cr:0.001〜0.05%、Zn:0.05〜0.4%、Ti:0.001〜0.1%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のアルミニウム合金を溶製し、半連続鋳造して得た鋳塊を560〜610℃で均質化処理し、その後熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、該熱間仕上げ圧延の最終パスを歪速度が10〜150/秒の条件下で仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御し、熱間仕上げ圧延後の耐力を108〜163MPaの範囲にするとともに、続いて圧下率を20〜75%とする第1冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度330〜400℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第1中間焼鈍を行ない、続いて圧下率10〜20%で第2冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度500〜600℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第2中間焼鈍を行ない、さらに圧下率60〜69%の条件で最終板厚まで最終冷間圧延を行う、前記ネッキング加工時に頸部耐力の増加をもたらす特徴を有する。
本発明において、前記熱間仕上げ圧延の仕上り板厚x(mm)を2.0≦x≦4.5、前記第1冷間圧延の圧下率を45〜70%とすることにより、耳率1.4〜2.3%、ネッキング後に3〜9MPa耐力が向上するアルミニウム合金板を得ることができる。
本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法は、アルミニウム合金鋳塊に均質化処理と熱間圧延と第1冷間圧延と第1中間焼鈍と第2冷間圧延と第2中間焼鈍と最終冷間圧延とを順次施してアルミニウム合金板を製造するに際し、特に、熱間仕上げ圧延の最終パスを仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御して行うことにより、熱間圧延後の再結晶率を低く抑えることができるので、以降の第1冷間圧延の圧下率を20〜75%と常法よりも低くすることができる。従って、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法によれば、熱間圧延後の再結晶率が低いため、第2中間焼鈍後に0−90°耳を発達させることができるので、缶ボディに加工する際に耳率が低いアルミニウム合金板を製造できる。また、第1冷間圧延率を前記の如く低くできるので、冷間圧延のパス回数を削減することができ、生産性を向上できる。
本発明のボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法は、アルミニウム合金鋳塊に均質化処理と熱間圧延と第1冷間圧延と第1中間焼鈍と第2冷間圧延と第2中間焼鈍と最終冷間圧延とを順次施してアルミニウム合金板を製造するに際し、特に、熱間仕上げ圧延の最終パスを仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御して行うことにより、熱間圧延後の再結晶率を低く抑えることができるので、以降の第1冷間圧延の圧下率を20〜75%と常法よりも低くすることができる。従って、ボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法によれば、熱間圧延後の再結晶率が低いため、第2中間焼鈍後に0−90°耳を発達させることができるので、缶体に加工する際に耳率が低いアルミニウム合金板を製造できる。また、第1冷間圧延率を前記の如く低くできるので、冷間圧延のパス回数を削減することができ、生産性を向上できる。
さらに、ボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法は、最終冷間圧延の圧下率を所定範囲に規定することにより、ボトル型飲料缶に加工するに際し、耳率が低く、胴部、肩部の強度を満足し、ネッキング加工やネジ加工で加工硬化を起こすので、特に頸部の強度が高いボトル型飲料缶用アルミニウム缶を製造するのに適したアルミニウム合金板を製造できる。
図1は本発明に係る製造方法を実施する際に、熱間圧延工程において用いる装置と工程を示す説明図。 本発明に係る製造方法の熱間圧延工程における、仕上り板厚と仕上り温度の関係を示すグラフ。 本発明に係る製造方法の実施に用いる連続焼鈍装置の一例を示す概略構成図。 ボトル型飲料缶の一例構造を示す断面図。 図4に示すボトル型飲料缶の概略工程を示す図。
以下、本発明に係る耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法、及び、耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法の実施の形態について説明するが、初めに、本発明に係る缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法及びボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法に用いるアルミニウム合金組成について説明する。
本実施形態の缶ボディ用アルミニウム合金板及びボトル型飲料缶用アルミニウム合金板は、質量%で、Si:0.2〜0.45%、Fe:0.3〜0.55%、Cu:0.15〜0.4%、Mn:0.8〜1.2%、Mg:0.5〜1.7%、Cr:0.001〜0.05%、Zn:0.05〜0.4%、Ti:0.001〜0.1%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のアルミニウム合金からなる。以下、本発明で使用するアルミニウム合金の組成限定理由について説明する。
なお、本明細書において記載する各元素の含有量は、特に限定しない限り質量%であり、また、特に規定しない限り上限と下限を含むものとする。例えば0.2〜0.45%との表記は0.2%以上0.45%以下を意味する。
また、先のアルミニウム合金の基本的な組成自体は特殊なものではなく、現在大量に用いられている種々のアルミニウム缶用合金の組成の範囲内のものであるから、本発明の製造方法はリサイクルされたアルミニウム缶を原料として経済的にかつ効率よく本発明のアルミニウム合金板を製造するのに適している。
「Si:0.2〜0.45%」
Siは、同時に含有するMgと化合物を形成し易く、固溶硬化作用、分散硬化作用および析出硬化作用を有する他、Al、Mn、Feなどと化合物を形成し、しごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効果がある。Siの含有量は、0.2質量%未満では所望の潤滑特性を確保することができず、また0.45質量%を越えると加工性が劣化して不都合である。
「Fe:0.3〜0.55%」
Feは、結晶の微細化およびしごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効果がある。Feの含有量は、0.3質量%未満では所望の効果が得られず、0.55質量%を越えると加工性を劣化させる。
「Cu:0.15〜0.4%」
Cuは、Mgと化合物を形成し易く、固溶硬化、分散硬化および析出硬化に寄与する。Cuの含有量は、0.15質量%未満では所望の効果が得られず、0.4質量%を越えると加工性を劣化させる。
「Mn:0.8〜1.2%」
Mnは、Fe、Si、Alなどと化合物を形成し易く、晶出相および分散相となって分散硬化作用を現すと共にしごき成形時のダイスに対する焼付きを防止する効果がある。Mnの含有量は、0.8質量%未満では所望の硬化特性が得られず、1.2質量%を越えると加工性が劣化する。
「Mg:0.5〜1.7%」
Mgは、固溶体強化作用を有し、圧延による加工硬化性を高めるとともに、前記Siや前記Cuと共存することによって分散硬化と析出硬化作用を現す。Mgの含有量は、0.5質量%未満では所望の効果が得られず、1.7質量%を越えると加工性を劣化させるようになる。
「Cr:0.001〜0.05%」
Crは結晶の微細化としごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Crの含有量は、0.001質量%未満では所望の効果が得られず、0.05質量%を越えると脆くなり加工性が劣化する。
「Zn:0.05〜0.4%」
ZnはMg、Si、Cuの析出物を微細化する作用を有する。Znの含有量は、0.05質量%未満では所望の効果が得られず、0.4質量%を越えると加工性と耐食性を劣化させる。
「Ti:0.001〜0.1%」
Tiは、結晶粒を微細化して加工性を改善する効果がある。ただし、Tiの含有量は0.1質量%を越えると粗大な化合物を生成し、逆に加工性を劣化させ、0.001質量%未満では効果がほとんど得られない。
<耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法>
次に、本発明に係る耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法の実施の形態について説明する。
本実施形態の耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法においては、前記組成のアルミニウム合金を溶製し、鋳造して得た鋳塊に対して均質化処理した後、熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、続いて第1冷間圧延、第1中間焼鈍、第2冷間圧延、第2中間焼鈍を順次施して、さらに最終冷間圧延を行うことにより所望の板厚の缶ボディ用アルミニウム合金板を得る。以下、本実施形態の耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法について順を追って説明する。
「鋳造」
前記組成のアルミニウム合金を溶解後、常法に従ってアルミニウム合金溶湯から鋳塊を鋳造するが、鋳造に先立ち、アルミニウム合金を溶製した際に、水素ガスや酸化物などの介在物を除去し、半連続鋳造法により鋳塊を得る。
このときの凝固速度は通常、5〜20℃/秒とされる。鋳造された鋳塊の厚さは、例えば500〜600mm程度とすることができる。
次に、面削を行い、鋳塊の表面を1〜25mm程度研磨して、表面が平滑化された面削体を作製する。
「均質化処理」
次に、作製した面削体に均質化処理を施す。均質化処理は一般に、溶湯の凝固によって生じたミクロ偏析の均質化、過飽和固溶元素の析出、凝固によって形成された準安定相の平衡相への転移などのために行われる。
均質化処理においては、均質化温度を560〜610℃の範囲内とすることが重要である。均質化温度が560℃未満では後述の第2中間焼鈍の効果が得られず、後述の熱間圧延工程や第1冷間圧延工程においてクラックが発生し易く、最終板材の耳率が高くなる。また、均質化温度が610℃を超えると、鋳塊が溶融するおそれがある。
均質化処理において、面削体は100℃/時以下の加熱速度で均質化温度まで加熱することが好ましい。加熱速度が100℃/時を超えると、部分的に溶融を生じるおそれがある。しかし、加熱速度が遅すぎると生産効率が低下する。以上の観点から、均質化温度までの加熱速度は10〜100℃/時の範囲内とすることが好ましい。
また、均質化処理において、均質化温度に保持する時間(均質化時間)は6時間以上とすることが好ましい。均質化時間が6時間未満では、均質化が充分に進行しない場合がある。しかし、均質化時間が長すぎても効果はなく生産効率が低下する。以上の観点から、好ましい均質化時間は6〜24時間の範囲内である。この均質化処理は、均質化時間が比較的長いので、通常、バッチ方式の炉中に置くことで行われる。
本実施形態おいて、均質化処理の後さらに面削体を480〜560℃まで冷却し、熱間圧延を開始する。480〜560℃の温度範囲での保持時間(均熱時間)は、1〜12時間の範囲内で行うことができる。
「熱間圧延」
熱間圧延は、熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延よりなり、本発明においては、シングルミルのリバース式熱間仕上圧延機を使用して熱間仕上げ圧延を行う。
熱間圧延工程においては、図1に示すように、熱間粗圧延機20を用いて板厚20mm程度まで熱間粗圧延した後、熱間仕上圧延機30を用いて板厚2〜5mmまで熱間圧延する。
図1に示す熱間粗圧延機20は、例えば上下のワークロール21、22、およびバックアップロール23、24と、複数の搬送ローラが配列された搬送路4を備え、搬送されてきたアルミニウム合金の板材5をワークロール21、22間を通過させて目的の厚さに圧延する装置である。図1において、ワークロール21、22の左右両側の搬送路4、6から交代交代に繰り返しアルミニウム合金の板材5をワークロール21、22に供給して順次粗圧延することにより、熱間粗圧延機20は板材5を必要な厚さまで圧延して板材7とすることができる。
図1に示す熱間仕上圧延機30は、シングルミルのリバース式熱間仕上圧延機であり、例えば上下のワークロール31、32およびバックアップロール33、34と、これらロールの入り側に設置されたリール型の送出巻取装置35と、出側に設置されたリール型の送出巻取装置36とを具備してなる。この熱間仕上圧延機30は、送出巻取装置35から送り出してワークロール31、32間を通過させて熱間圧延した板材を送出巻取装置36で巻き取る操作と、送出巻取装置36から再度ワークロール31、32間を通過させて熱間圧延した板材を送出巻取装置35で巻き取る操作を繰り返し必要回数行うとともに、圧延操作の度に徐々にワークロール31、32間の間隔を調節することにより、アルミニウム合金の板材を目的の板厚まで熱間圧延する装置である。
前記均質化処理後、炉から取り出したスラブは通常直ちに熱間粗圧延を開始するが、スラブ温度が500℃未満にならなければ、熱間粗圧延開始を遅延してもよい。熱間粗圧延のパス数は、鋳塊(スラブ)厚さ、仕上げ厚さ、スラブ幅、合金組成などに依存するが、十数パス〜二十数パスの範囲が一般的である。
熱間粗圧延は、圧延材が厚い間は、通常圧延機の前後に搬送テーブルが設置された1スタンド式粗圧延機(図1に示す熱間粗圧延機20)を用いて圧延する。しかし、板が薄くなると、必要な搬送テーブル長が長くなり、板の自重によるたるみも大きくなり、板の冷却も生じ易くなる。そのため、搬送テーブルで保持するには、板厚が十数mm以上必要である。この最低板厚は、コイル重量や板幅に依存するが、工業的に用いられている重量・幅の場合、16mm程度以上であることが好ましい。
上述の厚さよりもアルミニウム合金の板材が薄くなった場合に、図1に示す構成のシングルミルのリバース式熱間仕上圧延機で熱間仕上げ圧延を行う。
熱間仕上げ圧延は、シングルミルのリバース式熱間仕上圧延機を使用して行う。
圧延機の両側に巻取装置があるシングルミルのリバース式熱間仕上圧延機(図1に示す熱間仕上圧延機30)を使用することにより、熱間仕上板厚を小さくすることができる。従って、以降の冷間圧延の圧下率を小さくできるので、冷間圧延のパス回数を削減でき、生産性を向上させることができる。これに対し、例えば、巻取装置が片方にだけ設置された熱間仕上圧延機を用いた場合、搬送テーブル上で保持できる板厚に最小値が存在するために、熱間圧延で圧延可能な最小板厚が増加することになる。このため、熱間圧延後の冷間圧下率が増加する。
前述の如く、熱間圧延の仕上り板厚の薄肉化は、冷間圧延パス回数の削減による生産性の向上に寄与する。そのため、本発明において、熱間仕上げ圧延の仕上げ板厚は、2〜5mmの範囲内とする。仕上げ板厚が2mm未満では第1冷間圧延の圧下率が不足し、低い耳率が得られない。仕上げ板厚が5mmを超えると第1冷間圧延のパス回数が増加して生産性が低下する。
熱間仕上げ圧延の最終パスは、歪速度が10〜150/秒の条件下で、仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御して行う必要がある。図2は、熱間仕上げ圧延の最終パスにおける仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係を示すグラフである。本発明においては、熱間仕上げ圧延の最終パスの仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)との関係が、図2のグラフ中の斜線で示す領域内(但し、斜線で示された台形の境界線上の点を含む)となるように制御する。ここで、仕上り温度y(℃)とは、熱間仕上げ圧延の最終パス後、コイルに巻き取った直後の板材の温度である。
熱間仕上げ圧延の最終パスの仕上り温度y(℃)を図2の斜線領域内となるように、240〜340℃の範囲内とするのは、熱間圧延後の再結晶を制御するためである。これは、
熱間仕上げ板厚が薄くなるほど、第1中間焼鈍時の歪導入量が低下するため、第2中間焼鈍後に0−90°耳が発達しにくくなり、該板材より缶を製造すると、耳率が高くなる傾向があるためである。耳率を低下させるためには第1中間焼鈍時に圧延集合組織を残存させる必要があり、すなわち、熱間圧延後の板材における再結晶率を制御する必要がある。240≦y≦20x+240を満たすように仕上り温度y(℃)を制御することにより、熱間圧延後の再結晶率を小さくすることができる。
図2に示すように、熱間仕上げ圧延の最終パスの仕上り温度y(℃)の下限値は240℃(一定)である。仕上り温度y(℃)が240℃未満では以降の冷間圧延工程でサイドクラックが発生し歩留まりが低下するおそれがある。また、熱間仕上げ圧延の最終パスの仕上り温度y(℃)の上限値は、仕上り板厚で異なるが、仕上り温度y(℃)が20x+240を超える(すなわち、図2に示す斜線部の上方となる)と、低い耳率のアルミニウム缶の製造に適したアルミニウム合金板が得られない。
ここで、図2に示すように、仕上り板厚x(mm)が厚いほど仕上り温度y(℃)の許容範囲が広くなっているのは、前述の如く、第1冷間圧延の圧下率の大きさが、得られる板材を用いてアルミニウム缶を製造する際の耳率に影響するためである。仕上り板厚が薄くなる(すなわち、第1冷間圧延の圧下率が小さくなる)ほど、熱間圧延後の再結晶率をより小さくすることが必要となり、温度制御する範囲もより厳密になる。
熱間仕上げ圧延の最終パスの歪速度は10〜150/秒の範囲内とする。熱間仕上げ圧延の最終パスの歪速度が10/秒未満では、材料温度が低下し過ぎるので熱間圧延の仕上り温度を240℃以上に保てない。熱間仕上げ圧延の最終パスの歪速度が150/秒を超えると、圧延中に生じる転位密度が高くなり材料温度も増加するので、圧延直後に冷却するまでに再結晶が生じてしまい第1冷間圧延前の歪量が小さくなる。
このように、熱間圧延の仕上り板厚と仕上り温度を図2に示す斜線範囲内に制御することにより、以降の第1中間焼鈍時の歪導入量を確保することができ、加工にあたって耳率を低く抑えることができるアルミニウム合金板を得ることができる。
熱間仕上げ圧延開始板厚は、具体的には16〜30mmの範囲内であることが好ましい。熱間仕上げ圧延開始板厚が16mm未満ではテーブル上での弛みが大きくなり、板幅が大きい材料を使用できない。熱間仕上げ圧延板厚が30mmを超えるようであると、第1パス後の板厚が大きくなり過ぎ、コイルに巻き取ることが困難になる。
「第1冷間圧延」
第1冷間圧延工程においては、前記の熱間圧延を施した後に冷却した板材を、圧下率20〜75%の範囲となるように冷間圧延する。第1冷間圧延の圧下率が75%を超えると、冷間圧延のパス回数が増加して生産性が低下する。一方、第1冷間圧延の圧下率が20%未満では、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足するため、第2中間焼鈍後に0−90°耳が発達しにくくなり、得られたアルミニウム板材を加工した際に低い耳率が得られない。第1冷間圧延の圧下率を20〜75%の範囲内とすることにより、加工にあたって耳率を低く抑えることができるアルミニウム合金板を、良好な生産性で製造できる。
「第1中間焼鈍」
第1中間焼鈍工程は、前記第1冷間圧延後の板材に対し、図3に基本構成を示す連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒の範囲(10℃/秒以上、200℃/秒以下の範囲)で加熱し、保持温度330〜400℃の範囲(330℃以上、400℃以下の範囲)に0〜30秒(0秒以上、30秒以下)保持し、冷却速度10〜200℃/秒の範囲(10℃/秒以上、200℃/秒以下の範囲)で冷却を行う。
図3に連続焼鈍装置(Continuous Annealing Line:略称CAL)の基本構成例を示すが、この例の連続焼鈍装置40は、供給ロール41から長尺のアルミニウム合金の板材42を引き出して緩衝装置43を介して数10m〜100m程度の長い炉本体44に供給し、この炉本体44内で移動中に前記の条件で焼鈍し、焼鈍後に炉本体44から引き出し、緩衝装置46を介して巻取ロール47に巻き取ることができる装置である。この連続焼鈍装置40によれば、炉本体44を通過するアルミニウム合金の板材42を連続単体処理できるために、バッチ式の焼鈍炉よりもより正確な加熱条件と冷却条件で焼鈍処理を行うことができる。
そして、連続焼鈍装置40ならば、アルミニウム合金の板材42を供給ロール41に巻き付けた状態のコイルの幅や径が異なっても、換言するとアルミニウム合金の板材42の幅や厚さ、処理するべき長さが異なっていても、製造したい順番に焼鈍処理できるために、同一の大きさのコイルのみを焼鈍炉に搬入して焼鈍していたバッチ式の焼鈍炉の場合に比べて中間在庫の増加を抑えることができる。
この焼鈍工程は、アルミニウム合金板材を半軟化状態にもたらすものであって、焼鈍後の耐力;YS(Yield strength)を70〜200MPaの範囲、より好ましくは90〜170MPaの範囲とすることが好ましい。
この範囲の耐力は、焼鈍温度と時間を適切に組み合わせることによって達成できるが、焼鈍温度を高くし、短時間で焼鈍した方が、後述の第二中間焼鈍後に立方体方位粒がより多く得られる。このために、加熱速度を10℃/秒以上と高くし、330℃以上の高温に急速に加熱し、30秒以下の短時間で適切な範囲まで軟化させる。
焼鈍温度が330℃未満では十分な軟化が得られず結果的に耳率が高くなる。焼鈍温度が400℃を越えまたは保持時間が30秒を越えると軟化が過剰となって耳率が高くなる。なお、保持時間0秒とは、目標温度に到達後直ちに冷却することである。
「第2冷間圧延」
次に、第1中間焼鈍後の板材に対し、圧下率10〜25%の範囲内となるように冷間圧延を施す。第2冷間圧延の圧下率を10〜25%の範囲内とすることにより、後述する第2中間焼鈍後に0−90°耳を発達させることができるので、結果的に、後述する最終冷延工程において、最終冷延率が60%以上の条件でも低耳率の板材を得ることができる。
第2冷間圧延の圧下率が10%未満では工程全体として圧延パス数が増大して生産効率が低下する可能性があり好ましくない。第2冷間圧延の圧下率が25%を越えると、耳率が高くなる。
「第2中間焼鈍」
第2中間焼鈍工程は、前記第2冷間圧延後の板材に対し、図3に基本構成を示す連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒の範囲(10℃/秒以上、200℃/秒以下の範囲)で加熱し、保持温度500〜600℃の範囲(500℃以上、600℃以下の範囲)に0〜30秒(0秒以上、30秒以下)保持し、冷却速度10〜200℃/秒の範囲(10℃/秒以上、200℃/秒以下の範囲)で冷却を行う。
この第2中間焼鈍工程は、前述の均質化処理から第2冷間圧延までの工程を順次施した板材を十分に再結晶させ、適量の立方体方位組織を発達させ、0−90゜耳が発生する軟質材を得る工程である。
この第2中間焼鈍工程では、焼鈍温度を低くし、長時間かけて再結晶させた方が、再結晶で得られる立方体方位粒の量が多くなる。しかしながら、前述の均質化処理から第2冷間圧延までの工程を前述の条件で実施し、かつ、後述の如く最終冷間圧延の圧下率を60〜75%と低い値に設定しているので、低温で長時間かけて再結晶させると、立方体方位粒が過剰となり好ましくない。したがって、加熱速度を10℃/秒以上とし、500℃以上に加熱して、短時間で再結晶を完了させる。
また、500℃以上に加熱することで、Si、Cu、Mgなどが溶体化されるため、加工硬化性が増加し、析出硬化性が付与されるために、最終冷間圧延の圧下率を60〜75%と低い値としても、充分な材料強度が得られる。溶体化効果を高めるためには、加熱温度を高くし、保持時間を長くすることが好ましいが、加熱温度が高すぎると、板の破断が生じ易いので、加熱温度の上限は600℃とした。加熱時間を長くするためには、連続焼鈍炉の炉長を長くするか、板の通板スピードを遅くする必要があり、いずれも生産コストを増加する要因となる。そこで、上限は30秒とした。また、冷却速度が遅すぎても、生産性が低下するため、下限を10℃/秒とした。また、加熱/冷却速度が200℃/秒を超えると、板材に歪が発生し易くなる。なお、保持時間0秒とは、目標温度に到達後直ちに冷却することである。
「最終冷間圧延」
第2中間焼鈍を施した後、圧下率60〜75%の条件で最終板厚まで冷間圧延を施す。最終冷間圧延における圧下率が60%未満では、ネック成形時に座屈やしわが生じ易くなる。また圧下率が75%を超えると、耳率が高くなり、耐胴切れ性が劣化する。
以上のような各条件下でアルミニウム合金の鋳塊を圧延加工を施してアルミニウム合金板材を製造することにより、アルミ缶を製造するためにカップに加工した場合に、耳率の少ないものを得ることができる。
<耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法>
次に、本発明に係る耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法の実施の形態について説明する。
本実施形態の耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法においては、前記組成のアルミニウム合金を溶製し、鋳造して得た鋳塊に対して均質化処理した後、熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、続いて第1冷間圧延、第1中間焼鈍、第2冷間圧延、第2中間焼鈍を順次施して、さらに最終冷間圧延を行うことにより所望の板厚の缶ボディ用アルミニウム合金板を得る。
本実施形態のネッキング加工時に頸部耐力の増加をもたらす特徴を有する耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法は、前述の本発明に係る耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法と、均質化処理から第2中間焼鈍までの条件は同じであるが、最終冷間圧延の条件が異なる。
本実施形態のネッキング加工時に頸部耐力の増加をもたらす特徴を有する耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法においては、ネッキング加工やネジ加工で加工硬化する板材とするために、最終冷間圧延での圧下率を低くする必要がある。最終冷間圧延の圧下率が60%未満では、ネック成形時に座屈やしわが生じ易くなる。また、圧下率が69%を超えるとネッキング加工時に加工軟化を起こし易くなり、また、耳率も高くなる。従って、最終冷間圧延時の圧下率は、60〜69%の範囲で圧延するのが適する。
以上のような各条件下でアルミニウム合金の鋳塊を圧延加工して得られた板材は、ボトル型飲料缶に加工するに際して十分な強度を有し、胴部、肩部と共に、特に頸部の強度に優れたボトル型飲料缶とすることができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す組成のアルミニウム合金を溶解し、脱ガスおよび溶湯ろ過後、半連続鋳造により厚さ600mm、幅1100mm、長さ4.5mのスラブに鋳造した。次に、前記スラブを面削後、均質化・均熱兼用炉を用いて、保持温度565℃かつ保持時間7時間の均質化処理を施した後、保持温度545℃かつ保持時間2時間の均熱処理を施した。続いて、図1に示す構成の熱間粗圧延機20を使用して板厚20mmまで熱間粗圧延した後、図1に示すシングルミルのリバース式熱間仕上圧延機30を使用して、熱間仕上げ圧延の最終パスの歪速度を90/秒とし、表2に示す仕上げ板厚および仕上げ温度となるように熱間仕上げ圧延を行った。なお、表2に示す仕上げ温度は、熱間仕上げ圧延後にコイルに巻き取った直後のコイル端面で測定した温度である。また、試料No.1〜16の各試料の熱間仕上げ圧延の仕上げ板厚と仕上げ温度の関係を図2のグラフにプロットした。図2中の菱形のプロット点に記された数字は表2に示す各試料のNo.を示し、例えば、表2で板厚x=2.5mm、温度y=260℃にプロットされているのは試料No.6の熱間圧延条件である。
次に、熱間圧延後の板材に表2に示す圧下率で第1冷間圧延を施した後、連続焼鈍装置を用いて同表記載の保持温度および保持時間で、常温から330℃までの平均加熱速度20℃/秒、最高到達温度から70℃までの平均冷却速度30℃/秒の条件で第1中間焼鈍を行った。次いで、第1中間焼鈍後の板材に圧下率20%で第2冷間圧延を施した後、連続焼鈍装置を用いて、常温から500℃までの平均加熱速度20℃/秒、焼鈍到達最高温度(表2に示す“温度”)550℃、最高到達温度および500℃以上に保持された時間20秒、最高到達温度から70℃までの平均冷却速度50℃/秒の条件で第2中間焼鈍を行った。その後、第2中間焼鈍後の板材に、表2に示す圧下率で最終冷間圧延を施し、最終板厚0.36mmのアルミニウム合金板を得た。
さらに、得られたアルミニウム合金板のブランク材を使用して、図5の工程図に従ってボトル型飲料缶に加工した。次いで、210℃×10分の条件で塗装焼き付け相当の熱処理を行い、ネッキング加工前後の引張試験により耐力を測定し、エリクセンカップの耳率を測定した。結果を表3に示した。
ネッキング前の耐力測定は、塗装焼き付け相当の熱処理を行ったDI缶の開口端から20mmの範囲から、平行部幅10mm、標点間距離25mm、肩部の半径15mmの引張試験片を圧延0°方向を中心として円周方向に切り出し、JIS Z2241に準拠して引張試験を行った。
ネッキング後の耐力測定は、縮径後ネジ加工前のストレートのものから平行部幅10mm、標点間距離25mm、肩部の半径15mmの引張試験片を圧延0°方向を中心として円周方向に切り出し、JIS Z2241に準拠して引張試験を行った。
耳率は、素材をエリクセン試験機で深絞り加工したカップの側壁高さから計算した。加工条件はポンチ径;33mm(平頭ポンチ)、絞り比;1.75、しわ押さえ力;3kNとした。このカップの側壁高さをデジタルマイクロメーターで測定し、次式により耳率を算出した。
(全山平均高さ−全谷平均高さ)÷全谷平均高さ×100=耳率(%)
なお、耳率は2.5%以下を合格レベルとした。
また、各試料について、熱間圧延後のコイルからJIS5号引張試験片を圧延方向に平行に切り出し、JIS Z2241に従って引張試験を行い、熱間圧延後の板材の耐力を測定した。結果を表2に併記した。ここで、合金材において耐力と再結晶率とは密接に関連しており、再結晶率が高いほど耐力が低くなる傾向にある。従って、表2に示す熱間圧延後の耐力が高いほど、熱間圧延後の再結晶率が低くなっていることを示す。
Figure 0005818457
Figure 0005818457
Figure 0005818457
表3の結果より、本発明に係る製造方法で製造されたNo.1〜No.6、No.8の試料は、缶体に加工するにあたって、いずれも耳率が低く抑えられていた。従って、本発明の製造方法により製造されたアルミニウム合金板から缶ボディを製造すれば、耳率を低く抑えることが可能となる。
また、No.1〜No.9の試料は、いずれも第1冷間圧延の圧下率が70%以下であり、従来の製造方法よりも第1冷間圧延の圧下率を低くできる。従って、本発明の製造方法によれば、第1冷間圧延のパス回数を削減できるので、生産性が向上する。
最終冷間圧延の圧下率が60〜69%の範囲内であるNo.1〜No.6、No.9の試料は、ボトル型飲料缶に加工するにあたって、いずれも耳率が低く抑えられており、ネッキング加工後に耐力が向上していた。従って、本発明の製造方法により製造されたアルミニウム合金板からボトル型飲料缶を製造すれば、耳率が低く、且つ胴部、肩部の強度と共に、材料の加工硬化が充分達成されているので、ネッキング加工やネジ加工後に特に頸部の強度が高い、ボトル型飲料缶を製造することが可能となる。
熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲(図2に示すグラフの斜線領域)よりも高いNo.10の試料は、耳率が3.0%と高くなっていた。熱間圧延の仕上り温度以外の製造条件が同じであるNo.1、No.2の試料とNo.10の試料を比較すると、熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲よりも高いNo.10の試料は、熱間圧延後の耐力がNo.1、No.2の試料よりも低く、熱間圧延後の再結晶率が高くなっており、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足したため、耳率が高くなっていた。
熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲(図2に示すグラフの斜線領域)よりも高いNo.11の試料は、耳率が3.3%と高くなっていた。熱間圧延の仕上り温度以外の製造条件が同じであるNo.3、No.4の試料とNo.11の試料を比較すると、熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲よりも高いNo.11の試料は、熱間圧延後の耐力がNo.3、No.4の試料よりも低く、熱間圧延後の再結晶率が高くなっており、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足したため、耳率が高くなっていた。
熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲(図2に示すグラフの斜線領域)よりも高いNo.12の試料は、耳率が3.5%と高くなっていた。熱間圧延の仕上り温度以外の製造条件が同じであるNo.6の試料とNo.12の試料を比較すると、熱間圧延の仕上り温度が本発明の所定範囲よりも高いNo.12の試料は、熱間圧延後の耐力がNo.6の試料よりも低く、熱間圧延後の再結晶率が高くなっており、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足したため、耳率が高くなっていた。
第1中間焼鈍の保持温度が本発明の所定範囲(330〜400℃)よりも低いNo.13の試料は、充分な軟化が得られず、耳率が4.9%と高くなっていた。
第1中間焼鈍の保持温度が本発明の所定範囲(330〜400℃)よりも高いNo.14の試料は、軟化が過剰となり、耳率が5.6%と高くなっていた。
最終冷間圧延の圧下率が本発明の所定範囲(60〜75%)より低いNo.15の試料は、耳率が低く、ネッキング後に耐力も増加しているが、ボトル型飲料容器用のアルミニウム合金板としては素材強度が不足しており、且つ、ネッキング後の強度と缶底部の強度の差が大きくなり過ぎたため、ネッキング時に缶底部が座屈した。
第1冷間圧延の圧下率が本発明の所定範囲(20〜75%)より低いNo.16の試料は、第1中間焼鈍時の歪導入量が不足したため、耳率が3.4%と高くなっていた。
1…ブランク材、2…カップ、3…缶体、3A…耳、4、6…搬送路、5、7…板材、10…ボトル型飲料缶、11…胴部、12…肩部、13…頸部、14…ネジ部、15…カール部、16…底部、20…熱間粗圧延機、21、22…ワークロール、23、24…バックアップロール、30…熱間仕上圧延機、31、32…ワークロール、33、34…バックアップロール、35、36…送出巻取装置、40…連続焼鈍装置、41…供給ロール、42…アルミニウム合金板材、43、46…緩衝装置、44…炉体、47…巻取ロール。

Claims (4)

  1. 質量%で、Si:0.2〜0.45%、Fe:0.3〜0.55%、Cu:0.15〜0.4%、Mn:0.8〜1.2%、Mg:0.5〜1.7%、Cr:0.001〜0.05%、Zn:0.05〜0.4%、Ti:0.001〜0.1%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のアルミニウム合金を溶製し、半連続鋳造して得た鋳塊を560〜610℃で均質化処理し、その後熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、該熱間仕上げ圧延の最終パスを歪速度が10〜150/秒の条件下で仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御し、熱間仕上げ圧延後の耐力を108〜163MPaの範囲にするとともに、続いて圧下率を20〜75%とする第1冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度330〜400℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第1中間焼鈍を行ない、続いて圧下率10〜20%で第2冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度500〜600℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第2中間焼鈍を行ない、さらに圧下率60〜71%の条件で最終板厚まで最終冷間圧延を行うことを特徴とする耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  2. 前記熱間仕上げ圧延の仕上り板厚x(mm)を2.0≦x≦4.5、前記第1冷間圧延の圧下率を45〜70%とすることにより、耳率1.4〜2.3%のアルミニウム合金板を得ることを特徴とする請求項1に記載の耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  3. 絞り加工としごき加工とネッキング加工とネジ加工が施されて底部と胴部と肩部と頸部とが一体成形され前記頸部にネジ部が形成されてなるボトル型飲料缶を形成するための素材となるアルミニウム合金板の製造方法であり、
    質量%で、Si:0.2〜0.45%、Fe:0.3〜0.55%、Cu:0.15〜0.4%、Mn:0.8〜1.2%、Mg:0.5〜1.7%、Cr:0.001〜0.05%、Zn:0.05〜0.4%、Ti:0.001〜0.1%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成のアルミニウム合金を溶製し、半連続鋳造して得た鋳塊を560〜610℃で均質化処理し、その後熱間粗圧延およびそれに続く熱間仕上げ圧延による熱間圧延を行い、該熱間仕上げ圧延の最終パスを歪速度が10〜150/秒の条件下で仕上り温度y(℃)と仕上り板厚x(mm)の関係が240≦y≦20x+240(但し、2.0≦x≦5.0)を満たすように制御し、熱間仕上げ圧延後の耐力を108〜163MPaの範囲にするとともに、続いて圧下率を20〜75%とする第1冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度330〜400℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第1中間焼鈍を行ない、続いて圧下率10〜20%で第2冷間圧延を行った後、連続焼鈍装置を用いて加熱速度10〜200℃/秒、保持温度500〜600℃、保持時間0〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒なる条件で第2中間焼鈍を行ない、さらに圧下率60〜69%の条件で最終板厚まで最終冷間圧延を行う、前記ネッキング加工時に頸部耐力の増加をもたらす特徴を有する耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法。
  4. 前記熱間仕上げ圧延の仕上り板厚x(mm)を2.0≦x≦4.5、前記第1冷間圧延の圧下率を45〜70%とすることにより、耳率1.4〜2.3%、ネッキング後に3〜9MPa耐力が向上するアルミニウム合金板を得ることを特徴とする請求項3に記載の耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法。
JP2011034883A 2011-02-21 2011-02-21 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法 Active JP5818457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034883A JP5818457B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034883A JP5818457B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012172192A JP2012172192A (ja) 2012-09-10
JP5818457B2 true JP5818457B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=46975387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011034883A Active JP5818457B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5818457B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109266888A (zh) * 2018-12-03 2019-01-25 东北轻合金有限责任公司 一种308合金铸锭的及其制备方法和应用
CN111945043A (zh) * 2020-07-31 2020-11-17 河南泰鸿新材料有限公司 一种门板用5m49-o状态铝合金板带材及其制备方法与应用

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014084473A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Mitsubishi Alum Co Ltd 缶ボディ用アルミニウム合金板およびその製造方法
CN103789583B (zh) * 2014-01-22 2016-06-08 北京科技大学 快速时效响应型Al-Mg-Si-Cu-Zn系合金及其制备方法
JP2016020531A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 三菱アルミニウム株式会社 Di成形性、ネック成形性、および耳率に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法
CN104200898A (zh) * 2014-09-06 2014-12-10 丹阳市明琪金属制品有限公司 一种屈服强度高的铜包铝复合导线
JP6901397B2 (ja) 2015-03-13 2021-07-14 ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. 高度に成形された包装製品用アルミニウム合金及びその作製方法
CN106521372B (zh) * 2016-11-23 2018-05-04 洛阳万基铝加工有限公司 一种双零铝箔的成品退火工艺
CN109930038B (zh) * 2019-03-29 2020-12-29 北京科技大学 一种Al-Mg-Zn合金板材的形变热处理方法
CN112063817A (zh) * 2020-09-04 2020-12-11 山东南山铝业股份有限公司 一种汽车板材二次退火生产加工方法
CN112934980A (zh) * 2021-03-09 2021-06-11 中铝河南洛阳铝加工有限公司 一种1050铝合金药盖料的加工方法
CN115255824A (zh) * 2022-07-28 2022-11-01 广西柳州银海铝业股份有限公司 一种低屈强比5052-o铝合金板带材及其生产方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06271968A (ja) * 1993-03-19 1994-09-27 Sky Alum Co Ltd しごき加工性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法
JP3644819B2 (ja) * 1998-03-06 2005-05-11 古河スカイ株式会社 缶胴用アルミニウム合金板の製造方法
JP3600022B2 (ja) * 1998-07-13 2004-12-08 三菱アルミニウム株式会社 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法
JP3871462B2 (ja) * 1999-02-09 2007-01-24 古河スカイ株式会社 缶胴用アルミニウム合金板の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109266888A (zh) * 2018-12-03 2019-01-25 东北轻合金有限责任公司 一种308合金铸锭的及其制备方法和应用
CN111945043A (zh) * 2020-07-31 2020-11-17 河南泰鸿新材料有限公司 一种门板用5m49-o状态铝合金板带材及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012172192A (ja) 2012-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5818457B2 (ja) 耳率が低い缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法および耳率が低いボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法
CN109988948B (zh) 一种汽车内板用5182-o状态铝合金板材及其生产方法
JP5715413B2 (ja) 表面性状が良好な高強度缶ボディ用板材の製造方法
JP6850635B2 (ja) ボトム成形性およびボトム部強度に優れる飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法
EA000586B1 (ru) Способ изготовления улучшенного листового изделия из алюминиевого сплава
US9546411B2 (en) Aluminum-alloy sheet and method for producing the same
JP6718701B2 (ja) 異方性とネック成形性に優れた飲料缶ボディ用、および異方性とボトルネック成形性に優れたボトル缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法
WO2009098732A1 (ja) 自動車用アルミニウム合金板及びその製造方法
JP2006291326A (ja) 飲料缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP3600022B2 (ja) 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法
JP2016020531A (ja) Di成形性、ネック成形性、および耳率に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法
KR20170110123A (ko) 부압 캔 캡용 알루미늄 합금판
JP3868839B2 (ja) ボトル型飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法
JP6611338B2 (ja) 成形性および異方性に優れる薄肉飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法
JP4011293B2 (ja) 耐胴切れ性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板材の製造方法
JP6684568B2 (ja) 異方性とネック成形性に優れた飲料缶ボディ用または飲料ボトル缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法
JP3550259B2 (ja) 高速しごき成形性の優れたdi缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP4460406B2 (ja) ボトル缶用アルミニウム合金板及びその製造方法
JP2004263253A (ja) 缶胴用アルミニウム合金硬質板およびその製造方法
EP3875629A1 (en) Method and installation for producing aluminum can sheet
JP2007131920A (ja) 耳率が小さく且つ板幅方向の耳率が安定した缶蓋用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP6678431B2 (ja) キャップ用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP3682683B2 (ja) 面内異方性のコイル内均一性に優れた2ピース缶用鋼板の製造方法
JP2007051307A (ja) ボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP2006045638A (ja) キャップ用アルミニウム合金板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5818457

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250