JP6678431B2 - キャップ用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
一方、タブ付の蓋と缶胴を巻き締めてなるアルミニウム缶の材料として用いられるのは、缶胴については、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)等のAl−Mn−Mg系の合金であり、タブおよび蓋については、JIS5182(AA5182)等のAl−Mg系の合金である。
しかしながら、UBCの溶解、鋳造処理においてMnの除去は困難であるため、ボトルキャップ用のAl−Mg系合金の原料として、UBC再生塊は殆ど利用されていないのが現状である。
ところで、キャップ用アルミニウム合金板の耳率が低い場合であっても、耳の形状によっては深絞り後の途中成形品の歪が大きくなり、その後の搬送、成形過程において不具合を生じる場合があった。
例えば、特許文献1に記載の技術において、耳率の低減を目指しているが、カップの開口部に発生する耳のうち、45゜方向の4箇所、0゜方向、90゜方向、180゜方向、270゜方向の4箇所に発生する耳の低減を想定している。
これら種々の課題に鑑み、Al−Mg−Mn系のアルミニウム合金について、UBC再生塊の利用を想定したキャップ用としての合金組成に鑑み、キャップ用として必要な強度と耐力を有した上に、更に上述の耳の問題に鑑みアルミニウム合金板の研究を行った結果、本願発明に到達した。
本発明のキャップ用アルミニウム合金板は、質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.2〜0.3%、Zn:0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有し、引張強さが190〜220MPa、耐力が145〜175MPaであり、耳率が3.0〜4.2%、かつ、0−180゜耳率と90゜耳率との差が0.4%以下であることを特徴とする。
本発明のキャップ用アルミニウム合金板において、質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.22〜0.27%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有することが好ましい。
本発明のキャップ用アルミニウム合金板の製造方法において、質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.22〜0.27%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有するキャップ用アルミニウム合金の鋳塊を用いることが好ましい。
キャップ用アルミニウム合金板として必要な強度と耐力を有し、かつ、全体として低耳率な合金板として素材の歩留まりを確保し、かつ、0−180゜耳率と90゜耳率との差による耳形状を好適な範囲に保つことにより良好な搬送性、および成形性を得ることができる。
本発明の製造方法によれば、UBC再生塊を利用できる化学成分を有するアルミニウム合金を原料にすることができ、キャップ用アルミニウム合金板として必要な引張強さ、耐力、および耳率を有し、かつ0−180゜耳率と90゜耳率との差による耳形状のバランスに優れるキャップ用アルミニウム合金板を提供できる効果を奏する。
本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板は、質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.4〜0.6%、Cu:0.2〜0.3%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成のキャップ用アルミニウム合金板である。
以下、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において限定する成分組成について説明する。なお、以下に記載する各元素の含有量は、特に規定しない限り質量%であり、また、特に規定しない限り上限と下限を含むものとする。従って、例えば0.85〜1.1%との表記は0.85%以上、1.1%以下を意味する。
Mnは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、Al−Mn−Fe系金属間化合物を形成し、晶出相及び分散相となって分散硬化作用を発揮する。
Mnの含有量が0.85%未満であると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の量が少なくなりすぎて充分な硬化特性が得られなくなり、缶に成形した場合に耐圧強度が不足し、また原料として利用できるUBC再生塊の比率が低下する。さらに、中間焼鈍における再結晶後に0−90°耳が発達しやすくなり、最終冷間圧延後の0−180°耳率と90°耳率との差が大きくなる。Mnの含有量が1.1%を越えると、加工性が低下する。
Mgは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、固溶体強化作用を有し、圧延加工時に加工硬化性を高めるとともに、SiやCuと共存することで分散硬化と析出硬化作用を発揮し、強度を向上させる。
Mgの含有量が0.85%未満であると、十分な強度が得られず、また原料として利用できるUBC再生塊の比率が低下する。Mgの含有量が1.35%を超えると、加工性が低下する。
従って、Mgの含有量は、0.85〜1.35%の範囲内とすることが好ましい。
Siは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、同時に含有されるMg等とともに金属間化合物を形成し、固溶硬化作用、分散硬化作用及び析出硬化作用で強度を向上させる効果を有する。
Siの含有量が0.2%未満であると、十分な強度が得られず、また原料として利用できるUBC再生塊の比率が低下する。Siの含有量が0.4%を越えると、加工性が低下する。
従って、Siの含有量は、0.2〜0.4%の範囲内とすることが好ましい。
Feは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、Al−Mn−Fe系金属間化合物の析出量を増加させ、結晶の微細化に寄与する。
Feの含有量が0.4%未満であると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の析出量が少なくなり、また原料として利用できるUBC再生塊の比率が低下する。さらに、中間焼鈍における再結晶後に0−90°耳が発達しやすくなり、最終冷間圧延後の0−180°耳率と90°耳率との差が大きくなる。Feの含有量が0.6%を超えると、加工性が低下する。
従って、Feの含有量は、0.4〜0.6%の範囲内とすることが好ましい。
Cuは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、Mgと化合物を形成し、固溶硬化、析出硬化及び分散硬化の作用で強度を高める効果を有する。
Cuの含有量が0.2%未満であると、充分な強度向上効果が得られなくなり、また、原料として利用できるUBC再生塊の比率が低下する。Cuの含有量が0.4%を超えると加工性が低下する。
「Zn」0.1〜0.3%
Znは、本実施形態のキャップ用アルミニウム合金板において、Mg、Si、Cuの析出物を微細化する作用を有する。Znの含有量が0.1%未満では微細化の効果が十分得られなくなり、Zn含有量が0.3%を超えると加工性および耐食性が低下する。
以下、本実施形態に係るキャップ用アルミニウム合金板の製造方法の一例について説明する。
本実施形態に係るキャップ用アルミニウム合金板は、この種のアルミニウム合金を製造する場合に適用される溶解、鋳造、面削、均質化処理、均熱処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、最終冷間圧延を経て製造される。
前記均質化処理の温度は560〜610℃の範囲で行うことが好ましい。均質化処理の温度が560℃未満では微細析出物の低減が不十分であり、加工性が低下する。均質化処理温度が610℃を超えると鋳塊が溶融するおそれがある。
均熱処理の温度は520〜550℃の範囲で行うことが好ましい。均熱処理温度が520℃未満ではMn固溶量が低下し易くなり、熱間圧延後の板材において0−90゜耳を生成し易くなる。均熱処理の温度が550℃を超えると熱間圧延後の板材において表面品質が悪化する。なお、均質化処理と均熱処理は連続して行っても間欠的に行ってもよい。
均熱処理の後、熱間粗圧延を行い、引き続き熱間仕上げ圧延を行う。熱間仕上げ圧延は、シングルミルのリバース式圧延機を使用して行うことが好ましい。
熱間圧延工程においては、図1に示すように、熱間粗圧延機20を用いて板厚20mm程度まで熱間粗圧延した後、熱間仕上圧延機30を用いて板厚2〜7mmまで熱間圧延することができる。
熱間粗圧延は、圧延材が厚い間は、通常圧延機の前後に搬送テーブルが設置された1スタンド式粗圧延機(図1に示す熱間粗圧延機20)を用いて圧延する。しかし、板が薄くなると、必要な搬送テーブル長が長くなり、板の自重によるたるみも大きくなり、板の冷却も生じ易くなる。そのため、搬送テーブルで保持するには、板厚が十数mm以上必要である。したがって、粗圧延機から仕上圧延機に板を送る際の最低板厚は、コイル重量や板幅に依存するが、工業的に用いられている重量・幅の場合、16mm程度以上であることが好ましい。また、粗圧延機から仕上げ圧延機に送る際の板厚が厚すぎる場合には、仕上圧延機での圧延パス回数の増加を招き、生産性を低下させる。したがって、仕上げ圧延機に送る際の板厚の上限は40mm以下であることが好ましい。上述の厚さ上限から下限の範囲内までアルミニウム合金の板材が薄くなった場合に、図1に示す構成のシングルミルのリバース式熱間仕上圧延機で熱間仕上げ圧延を行う。
従って、以降の冷間圧延の圧下率を小さくできるので、冷間圧延のパス回数を削減でき、生産性を向上させることができる。これに対し、例えば、巻取装置が片方にだけ設置された熱間仕上圧延機を用いた場合、搬送テーブル上で保持できる板厚に最小値が存在するために、熱間圧延で圧延可能な最小板厚が増加することになる。このため、熱間圧延後の冷間圧下率が増加する。
熱間圧延の後、冷間圧延を行い、引き続き中間焼鈍を行う。中間焼鈍前の冷間圧延率は、均一な結晶粒を得るために30%以上であることが好ましく、また、圧延中の破断防止の観点から冷間圧延率90%未満であることが好ましい。
この焼鈍工程により焼鈍後の耐力;YS(Yield Strength)を好適な範囲とすることができる。
焼鈍温度が420℃未満では、全体に均一な再結晶組織が得られず、また550℃を超える温度では板表面の酸化が著しくなり、表面品質が低下する。
そして、連続焼鈍装置40ならば、アルミニウム合金の板材42を供給ロール41に巻き付けた状態のコイルの幅や径が異なっても、換言するとアルミニウム合金の板材42の幅や厚さ、処理するべき長さが異なっていても、製造したい順番に焼鈍処理できるために、同一の大きさのコイルのみを焼鈍炉に搬入して焼鈍していたバッチ式の焼鈍炉の場合に比べて中間在庫の増加を抑えることができる。
中間焼鈍を施した後、圧下率10〜35%の条件で最終板厚まで冷間圧延を施す。
最終冷間圧延における圧下率が10%未満では、安定した圧延が困難となり、また強度も不十分となる。圧下率が35%を超えると、耳率が高くなり、強度が過剰となる。
「安定化焼鈍」
最終冷間圧延を施して目的の板厚とした板に対し、延性を向上させつつ、強度を所望の範囲とするために200〜260℃で安定化焼鈍を施す。この温度範囲で安定化焼鈍を施すことで、延性を向上させつつ、強度を所望の範囲に調整できる。
本実施形態で得られるアルミニウム合金板の引張強さは190〜220MPaの範囲である。引張強さが190MPa未満では耐圧強度等のキャップとして必要な機械的特性が得られず、220MPaを超える引張強さでは加工性が低下し、ボトル缶に被せてねじ部の成形を行う場合に、所望のねじ寸法を得るために必要な成形荷重が増大する。
本実施形態で得られるアルミニウム合金板の耐力は145〜175MPaの範囲であることが好ましい。耐力が145MPa未満では耐圧強度等のキャップとして必要な機械的性質が得られない。耐力が175MPaを超えるようでは加工性が低下し、ねじ部の成形に必要な荷重が高くなる。
本実施形態で得られるアルミニウム合金板の耳率は、4.5%以下であることが好ましい。耳率が4.5%を超えるようでは絞り成形時のトリム必要量が増大し、素材の歩留まりが低下する。
本実施形態で得られるアルミニウム合金板の0−180゜耳率と90°耳率との差は、1%以下であることが好ましい。0−180゜耳率と90°耳率との差が1%を超えるようでは深絞り後の途中成形品の楕円形状が著しくなり、搬送性と成形性が低下する。
本実施例では、下記表1に示す各成分組成及び製造条件にて、以下の工程で
No.1〜No.14のキャップ用アルミニウム合金板を作製し、後述の各項目について評価を行った。
下記表1に示す成分を含有するアルミニウム合金を溶解し、この溶湯を常法により脱ガス、介在物除去を行い、半連続鋳造により厚さ550mm、幅1.5m、長さ4.5mのスラブを複数鋳造した。次いで、565℃の温度で各スラブに7時間均質化処理を施した後、保持温度545℃、かつ、保持時間2時間の均熱化処理を施した。
続いて図1に示す熱間粗圧延装置で粗圧延した後、図1に示すシングルミルタイプのリバース式熱間仕上圧延機を使用して、開始温度420℃、各パスの圧下率47〜50%、終了温度340℃の条件で熱間仕上げ圧延を施し、仕上げ板厚2.8mmの板材を得た。
この板材に対し、冷間圧延を施し、図2に示す連続焼鈍装置にて保持温度420℃、保持時間1秒の条件にて中間焼鈍を行った。
その後、中間焼鈍後の板材に、以下の表1に示す圧下率(最終冷延率)で最終冷間圧延を施し、以下の表1に示す板厚(mm)の板材を得た。
前記アルミニウム合金板の一部試料に対し、以下の表1に示す保持温度(℃)で保持時間4時間の安定化焼鈍を施し、キャップ用アルミニウム合金板を得た。
「耐圧強度」
得られたキャップ用アルミニウム合金板に常法にて塗装印刷を施し所望のキャップ形状に成形後、アルミニウムボトル缶に螺着し、その状態でボトル缶内に内圧を付与し、内圧により螺着したキャップが吹き飛ぶまで内圧を増大させた。キャップが吹き飛ぶ際の内圧を、耐圧強度として測定し、その測定結果が1.2MPa未満の場合は×、1.2MPa以上の場合は○として評価した。
得られたキャップ用アルミニウム合金板に常法にて塗装印刷を施し所望のキャップ形状に成形後、アルミニウムボトル缶に螺着した。その際、螺着したキャップのねじ部の各寸法が所望の値となるよう、成形荷重を調整した。その際の成形荷重を成形性の評価基準として測定し、その測定結果が1000N以下の場合は○(成形性良好)、1000Nを超える場合は×(成形性不良)として評価した。
「耳率」
得られたキャップ用アルミニウム合金板に常法にて塗装印刷を施し、円筒深絞り試験に供した。円筒深絞り試験にはエリクセン試験機を用いた。加工条件はポンチ径;33mm(平頭ポンチ)、絞り比;1.75、しわ押さえ力;3kNとした。このカップの側壁高さを、圧延方向に対する角度2°毎に全周にわたってデジタルマイクロメーターで測定し、次式により耳率を算出した。
(最高高さ−最低高さ)÷最低高さ×100=耳率(%)
上記のカップ側壁高さの測定結果を用いて、次式により0−180°耳率および90°耳率を算出し、それらの差として0−180°耳率と90°耳率との差を算出した。
(0°高さと180°高さの平均値−最低高さ)÷最低高さ=0−180°耳率(%)
(90°高さと270°高さの平均値―最低高さ)÷最低高さ=90°耳率(%)
(0−180°耳率)−90°耳率=(0−180°耳率と90°耳率との差)(%)
なお、0°高さ、90°高さ、180°高さ、270°高さは、それぞれ圧延方向に対してなす角が0°、90°、180°、270°におけるカップ側壁高さである。
「真円度」
上記のエリクセン試験機で成形したカップについて、搬送性の指標としてカップ側壁の真円度を測定した。真円度測定器は株式会社東京精密製「ロンコム31C」を用いた。カップ底面側を測定器にて固定し、カップ外側の側壁部の底面から10mmの高さにおける真円度を測定した。真円度が100μmを超えるものは搬送において不具合を生じる場合があることから、真円度が100μm以下を○(搬送性良好)、100μmを超える場合を×(搬送性不良)として評価した。
No.6〜9の試料はUBCを使用しない従来の5151合金をベースに製造条件を変えた例であるが、いずれも耳率差が高くなり、また真円度が低下し搬送性が悪くなった。一部は成形性も悪い結果であった。
また、No.10の試料はMgを少なくし過ぎた例であるがTS、YSともに小さくなり、耐圧強度が不足した。
No.11の試料はMgを多くし過ぎた例であるがTS、YSともに高くなりすぎ、成型性に問題を生じた。
No.12の試料は望ましい組成範囲の合金ではあるが、最終冷延率が低いため、耳率が大きくなり、TS、YSともに高くなり過ぎ、成形性に問題を生じた。
No.13の試料はMnを多くし過ぎた例であるがTS、YSともに高くなりすぎ、成型性に問題を生じた。
No.14の試料はMnを少なくし過ぎた例であるがTS、YSともに小さくなり、耐圧強度が不足した。
Claims (4)
- 質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.2〜0.3%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有し、
引張強さが190〜220MPa、耐力が145〜175MPaであり、耳率3.0〜4.2%、かつ、0−180゜耳率と90゜耳率との差が0.4%以下であることを特徴とするキャップ用アルミニウム合金板。 - 質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.22〜0.27%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有する事を特徴とする請求項1に記載のキャップ用アルミニウム合金板。
- 質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.2〜0.3%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有するキャップ用アルミニウム合金の鋳塊に、熱間圧延、冷間圧延、保持温度420〜550℃の範囲に30秒以下保持する連続焼鈍による中間焼鈍を行い、冷間圧延後に200〜260℃の安定化最終焼鈍を施し、最終冷間圧延率を20〜30%として、引張強さが190〜220MPa、耐力が145〜175MPaであり、耳率が3.0〜4.2%、かつ、0−180゜耳率と90゜耳率との差が0.4%以下であるアルミニウム合金板を得ることを特徴とするキャップ用アルミニウム合金板の製造方法。
- 質量%で、Mn:0.85〜1.1%、Mg:0.85〜1.35%、Si:0.2〜0.4%、Fe:0.41〜0.45%、Cu:0.22〜0.27%、Zn0.1〜0.3%を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有するキャップ用アルミニウム合金の鋳塊を用いることを特徴とする請求項3に記載のキャップ用アルミニウム合金板の製造方法。
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