JP5580490B2 - チョコレート及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品の製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法 - Google Patents

チョコレート及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品の製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、チョコレート及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品の製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法に関する。
チョコレートは、カカオ豆を主原料とし、優れた香味や口どけを有する嗜好性の高い食品である。一般的なチョコレートとして知られるテンパー型チョコレート(カカオ豆に含まれるココアバターのみを油脂分として含むチョコレート等)は、通常、チョコレート原料から得られた融液状のチョコレート生地を、テンパリング操作した後、該チョコレート生地を冷却固化することで得られる。
テンパリング操作とは、様々な結晶構造をとり得るココアバターを安定結晶として固化させるために、融液状のチョコレート生地中に安定結晶の結晶核を生じさせる操作である。具体的には、例えば、40〜50℃で融解しているチョコレート生地を、品温を27〜28℃程度まで下げた後に、再度29〜31℃程度まで加温する操作として知られる。
テンパリング操作で生じる安定結晶の量が適正であれば、チョコレート生地の冷却時における固化速度が速くなり、チョコレート生地が固化する際に十分な収縮が生じる。また、固化後のチョコレートが成形型から良好に剥離し(つまり、型抜けが良く)、ファットブルーム(チョコレート表面に白い油脂結晶が生成する現象を指し、以下、「ブルーム」と言う)の発生が抑制されており、優れた光沢を有するチョコレートが得られる。また、得られたチョコレートの保存中におけるブルーム耐性もよい。
他方、テンパリング操作で生じる安定結晶の量が少ないと、ブルームが発生する場合が多く、得られたチョコレートの保存中におけるブルーム耐性が低下し、短期間でブルームが発生してしまう可能性がある。また、テンパリング操作で生じる安定結晶の量が多いと、得られるチョコレートのキメが粗くなり、チョコレートの保存中にブルーム耐性が低下する可能性がある。従って、チョコレートの製造においては、テンパリング操作の管理が極めて重要である。
テンパリング操作を簡便に行うための方法として、「シーディング法」又は「シーディング」と呼ばれる、対称型トリアシルグリセロールの安定結晶等をシーディング剤としてチョコレート生地に添加する方法が知られる。シーディング剤は、安定結晶の結晶核として機能するので、シーディング剤によってテンパリング操作を簡便に行うことができる。シーディング法としては、例えば、1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロール(StOSt)、1,3−ジベヘニル−2−オレオイルグリセロール(BOB)の結晶等をシーディング剤として添加する方法が開発されている(例えば、特許文献1〜5)。
特開昭63−240745号公報 特開昭64−60330号公報 特開平2−406号公報 特開平2−242639号公報 特開2008−5745号公報
しかし、テンパリング操作を行うべきチョコレート生地は、通常約30℃に保持されており、このような温度を有する生地に対して上記の結晶等を使用したシーディング法を行うと、チョコレート生地の粘度が経時的に上昇し、チョコレート生地のハンドリング性を低下させ得ることが知られている。
ここで、チョコレート生地の粘度上昇を抑制するための方法として、チョコレート生地の生地温度を上げる方法が挙げられる。かかる方法を行う場合には、耐熱性を有するシーディング剤を使用する必要がある。例えば、BOB結晶の方がStOSt結晶よりも耐熱性があるため(BOB結晶(β−3型結晶)の融点は53℃であり、StOSt結晶(β−3型結晶)の融点は41℃である)、BOB結晶は、高い生地温度下で使用されるシーディング剤として好ましいとも思える。
しかし、高温下で、シーディング剤としてBOB結晶をチョコレート生地に添加すると、少量の添加ではBOB結晶が融解し、シーディング剤としての機能を失うため、多量(例えば、チョコレート生地の油分に対して5質量%程度)のBOB結晶を使用する必要がある。他方、多量のBOB結晶を使用すると、コストが高くなるだけではなく、得られるチョコレートのブルーム耐性や口どけ等が悪くなり、嗜好性に劣るチョコレートしか得られないという問題が生じ得る。
また、十分にテンパリング操作を管理した上で得られたチョコレート生地であっても、生地の調製後、経時的に生地中の油脂の結晶化が進行して生地の粘度が上昇し、生地のハンドリング性が低下するという問題が生じ得る。特に、菓子やパンを被覆(コーティング)する用途等で使用される融液状のチョコレート生地に対しては、チョコレートの粘度の上昇を抑制し、粘度を一定の範囲に保持しやすいことが望まれる。
従って、簡便なシーディング法を利用していながら、チョコレート生地の粘度上昇を抑制でき、良好な耐熱性、ブルーム耐性及び口どけを有するチョコレート、及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品が得られる製造方法が求められていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、良好な耐熱性、ブルーム耐性及び口どけを有するチョコレート、及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品が得られる製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、意外にも、特定量のStOStを含む融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加することにより、上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加する添加工程を含み、
前記チョコレート生地は、前記チョコレート生地中の油脂においてStOStを26〜70質量%含むチョコレートの製造方法。
(ただし、StOStは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを示す)
(2) 前記添加工程におけるチョコレート生地の生地温度は32〜40℃である(1)に記載のチョコレートの製造方法。
(3) 前記添加工程後、前記チョコレート生地の生地温度を10分以上、32〜40℃に保持する保持工程をさらに含む(1)又は(2)に記載のチョコレートの製造方法。
(4) 前記添加工程において、前記β型StOSt結晶は、前記チョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加される(1)から(3)のいずれかに記載のチョコレートの製造方法。
(5) 前記β型StOSt結晶は、StOStを40質量%以上含有する油脂に由来する結晶である(1)から(4)のいずれかに記載のチョコレートの製造方法。
(6) 前記添加工程後、前記チョコレート生地を冷却固化する冷却固化工程をさらに含む(1)から(5)のいずれかに記載のチョコレートの製造方法。
(7) (1)から(6)のいずれかに記載のチョコレートの製造方法から得られるチョコレートを使用した、チョコレート複合食品。
(8) 生地温度が32〜40℃である融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を添加する、チョコレート生地の粘度上昇抑制方法。
(9) 前記β型StOSt結晶の添加後30分以上、チョコレート生地の粘度を、β型StOSt結晶の添加時におけるチョコレート生地の粘度の1.2倍以下に抑制する、(8)に記載のチョコレート生地の粘度上昇抑制方法。
(10) 以下の工程A、B及びCを含む、チョコレート被覆食品の製造方法。
工程A:チョコレート生地中の油脂のStOSt含量が26〜70質量%である融液状のチョコレート生地を調製する調製工程
工程B:前記融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加する添加工程
工程C:前記工程Bで得られたチョコレート生地を食品に被覆する被覆工程
(ただし、StOStは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを示す)
(11) 前記工程Bにおいて、前記融液状のチョコレート生地の温度は32〜40℃である(10)に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(12) 前記工程Cにおいて、前記食品へ被覆される時点での前記チョコレート生地の温度は32〜40℃である(10)又は(11)に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(13) 前記工程Bにおいて、前記β型StOSt結晶は、前記融液状のチョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加される(10)から(12)のいずれかに記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(14) 前記工程Bにおいて、前記β型StOSt結晶は、StOStを40質量%以上含有する油脂に由来する結晶である(10)から(13)のいずれかに記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(15) 前記工程Cにおいて、前記食品へ被覆される時点での前記チョコレート生地が、前記B工程におけるシーディング剤の添加から15分以上経過したチョコレート生地である(10)から(14)のいずれかに記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(16) 前記工程Cにおいて、前記チョコレート生地が被覆される時点での前記食品の温度が、30〜40℃である(10)から(15)のいずれかに記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
(17) 前記工程Cの後、さらに以下の工程Dを含む、(10)から(16)のいずれかに記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
工程D:前記C工程で得られた食品におけるチョコレート生地を、冷却固化する冷却固化工程
本発明によれば、良好な耐熱性、ブルーム耐性及び口どけを有するチョコレート、及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品が得られる製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法が提供される。
異なる生地温度を有するチョコレート生地における、添加工程後の生地粘度の経時変化を示す。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明の製造方法は、融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加する添加工程を含む。該チョコレート生地中の油脂中のStOSt含量は、26〜70質量%である。本発明における添加工程は、いわゆるシーディング工程に相当する。また、以下、「StOSt」とは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを指す。また、「BOB」とは1,3−ジベヘニル−2−オレオイルグリセロールを指す。
(チョコレート生地)
本発明における「チョコレート生地」とは、チョコレートの原材料の粉砕やコンチングを経て得られた液状のチョコレートであって、冷却固化されて最終的に固形のチョコレートとなる前段階の液状のチョコレートを指す。
本発明における「融液状」のチョコレート生地とは、チョコレート生地中の油脂が融解されたチョコレート生地を指す。チョコレート生地が融液状であるかどうかは、該チョコレート生地を冷却固化した後の、チョコレート生地の型抜けを確認することで判断できる。冷却固化されたチョコレート生地が成形型から型抜けしない場合(具体的には、成形型からのチョコレート生地の離型率が70%未満である場合)、チョコレート生地が融液状であると判断する。
本発明における「チョコレート生地中の油脂」とは、ココアバター等の油脂単体のみならず、カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等のチョコレート生地の原料中に含まれる油脂も全て合計したものである。例えば、一般的に、カカオマスの油脂(ココアバター)含量は55質量%であり、ココアパウダーの油脂(ココアバター)含量は11質量%であり、全脂粉乳の油脂(乳脂)含量は25質量%であるから、チョコレート生地中の油脂は、各原料のチョコレート生地中の配合量(質量%)に含油率を掛け合わせたものを合計した値となる。
本発明におけるチョコレート生地は、チョコレート生地に含まれる油脂中においてStOStを26〜70質量%含む。チョコレート生地中のStOSt含量が上記範囲にあると、生地の冷却固化後に得られるチョコレートに耐熱性が付与される(つまり、チョコレートを手に取ったときにベタベタした触感がない)だけではなく、得られるチョコレートの口どけ及びブルーム耐性が良好となる。本発明におけるチョコレート生地中に含まれるStOSt含量は、チョコレート生地に含まれる油脂中において27〜70質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることがより好ましく、34〜55質量%であることがさらに好ましく、40〜55質量%であることが最も好ましい。
本発明におけるチョコレート生地は、シーディングの効果を効率良く得るために、テンパー型であることが好ましい。テンパー型のチョコレート生地としては、SOS型トリアシルグリセロール(以下、「SOS」とも言う)が、チョコレート生地中の油脂において40〜90質量%含まれるものが挙げられる。ここで、SOS型トリアシルグリセロールとは、グリセロール骨格の1,3位に飽和脂肪酸(S)が、2位にオレイン酸(O)が結合したトリアシルグリセロールである。飽和脂肪酸(S)は、炭素数16以上の飽和脂肪酸であることが好ましく、炭素数16〜22の飽和脂肪酸であることがより好ましく、炭素数16〜18の飽和脂肪酸であることがさらに好ましい。本発明におけるチョコレート生地中に含まれるSOS含量は、チョコレート生地に含まれる油脂中において50〜90質量%であることがより好ましく、60〜90質量%であることがさらに好ましい。
チョコレート生地に含まれる油脂中においてStOStを26〜70質量%含むチョコレート生地は、後述するStOStを含有するカカオ代用脂を使用することにより、油脂中に所望量のStOStを含有するチョコレート生地に調製することができる。
[添加工程]
添加工程におけるチョコレート生地の生地温度は32〜40℃であってもよい。この生地温度は、シーディング法における通常の生地温度(約30℃)より高く、β型StOSt結晶の融点(約40℃)と同等又はそれ以下である。チョコレート生地の生地温度を32〜40℃に保持することにより、チョコレート生地の粘度の増加を抑制でき、かつ、後述するシーディング剤に含まれるβ型StOSt結晶以外の低融点の油脂成分が融解するので、β型StOSt結晶がチョコレート生地中に均一に分散されやすくなり、安定したシーディングの効果が得られる。
添加工程におけるチョコレート生地の生地温度は34〜39℃であることが好ましく、35〜39℃であることがより好ましく、37〜39℃であることがさらに好ましい。添加工程におけるチョコレート生地の生地温度が高い場合、後述するβ型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤の添加量を増やすことで効率的にシーディングを行うことができる。なお、添加工程における上記の生地温度は、シーディング剤をチョコレート生地に添加する時点の温度を指す。
(β型StOSt結晶及びシーディング剤)
本発明におけるチョコレート生地には、上記の添加工程において、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤が添加される。なお、本発明におけるシーディング剤は、β型StOSt結晶からなるものでもよく、β型StOSt結晶のほか、その他の油脂や、固形分(糖類、粉乳等)等を分散媒体として含むものであってもよい。シーディング剤中のβ型StOSt結晶は、10質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。
本発明において使用されるβ型StOSt結晶は、鎖長構造が3鎖で、かつ副格子がβ型の三斜晶系を示す1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロール(StOSt)の安定型結晶である。StOStの結晶型が3鎖長β型であることは、X線回折(粉末法)の測定により得られる回折ピークから判断される。すなわち、油脂結晶について、その短面間隔を2θが17〜26度の範囲でX線回折を測定し、4.5〜4.7Åの面間隔に対応する強い回折ピークを検出し、4.1〜4.3Å及び3.8〜3.9Åの面間隔に対応する回折ピークを検出しないか、微小な回折ピークである場合に、β型結晶であると判断される。また、油脂結晶について、その長面間隔を2θが0〜8度の範囲で測定し、60〜65Åに相当する強い回折ピークを検出する場合に、3鎖長構造であると判断される。
本発明におけるチョコレート生地に使用されるβ型StOSt結晶は、20℃でのX線回折によって得られる4.1〜4.3Åの面間隔に対応する回折ピークの強度G’と4.5〜4.7Åの面間隔に対応する回折ピークの強度Gとの強度比(G’/G)が、0〜0.3であることが好ましく、0〜0.2であることがより好ましく、0〜0.1であることがさらに好ましい。X線回折ピークの強度比が上記範囲にあると、β型StOSt結晶がシーディング剤として有効に機能する。
本発明において使用されるβ型StOSt結晶としては、StOStを含有する油脂(StOSt含有油脂とも呼ばれる)を使用することが好ましい。つまり、本発明において使用されるβ型StOSt結晶は、StOStを含有する油脂に由来する結晶であってもよい。StOStを含有する油脂がβ型StOSt結晶として使用できるかは、上記と同様にX線回折を測定することにより判断でき、該油脂のStOSt含量を、該油脂のβ型StOSt結晶含量として扱う。
StOStを含有する油脂としては、例えば、カカオ代用脂の原料油脂として使用される、サル脂、シア脂、モーラー脂、マンゴー核油、アランブラッキア脂、ペンタデスマ脂等の油脂、及びそれらを分別した高融点部又は中融点部が挙げられる。また、既知の方法に基づいて、ハイオレイックヒマワリ油及びステアリン酸エチルエステルの混合物に対して、1,3位選択性リパーゼ製剤を用いてエステル交換反応を行い、脂肪酸エチルエステルを蒸留により除去した油脂、及びそれを分別した高融点部又は中融点部であってもよい。
StOStを含有する油脂のStOSt含量は、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60〜90質量%であることがさらに好ましい。StOStを含有する油脂のStOSt含量が上記範囲にあると、β型StOSt結晶がシーディング剤として効率良く機能する。
(β型StOSt結晶及びシーディング剤の調製方法)
本発明におけるβ型StOSt結晶は、StOStを含有する油脂から調製できる。StOStを含有する油脂をβ型StOSt結晶に調製するには、油脂中のStOSt含量が低い(例えば、油脂中に40質量%未満である)場合、油脂を加熱して油脂結晶を融解させた後、オンレーター、コンビネーター、ボテーター等の急冷混捏装置により急冷結晶化を行い、27℃程度で1日程度調温することにより、ペースト状又は可塑性状のβ型StOSt結晶を含むシーディング剤を調製できる。
また、油脂中のStOSt含量が高い(例えば、油脂中に40質量%以上である)場合、油脂を加熱して油脂結晶を融解させた後、30℃程度に冷却して、例えば、上記のように調製したペースト状のβ型StOSt結晶を含むシーディング剤を添加した後、30℃程度を保持しつつ全体がスラリー状となるまで部分結晶化を行い、次いで樹脂型等に充填し、さらに28〜30℃で固化し、結晶を安定化させるエージングを適宜行うことによりβ型StOSt結晶に調製できる。このように調製した塊状のβ型StOSt結晶を含む油脂は、油脂結晶が溶けないように(例えば、−20℃以下の環境で)適宜粉砕し、粉末状態のシーディング剤として使用できる。
本発明におけるチョコレート生地に使用されるβ型StOSt結晶を含むシーディング剤は、粉末の状態であることが好ましい。該粉末は、その平均粒径が20〜200μmであることが好ましく、40〜160μmであることがより好ましく、60〜140μmであることがさらに好ましい。
また、該粉末は、分散性を向上させるために、糖、澱粉、乳固形類等の固形物の粉末(好ましくは平均粒径が20〜140μmである粉末)と混合して油脂組成物を調製し、該油脂組成物を本発明におけるβ型StOSt結晶を含むシーディング剤として使用してもよい。また、該粉末は、分散性を向上させるために、30℃程度で融液状のココアバターもしくはカカオ代用脂肪に分散させてスラリーを調製し、該スラリーを本発明におけるβ型StOSt結晶を含むシーディング剤として使用してもよい。
StOStを含有する油脂をβ型StOSt結晶に調製するための別の態様としては、例えば、StOStを含有する油脂を糖、澱粉、乳固形類等の固形状の粉末と混合し、必要に応じてロールリファイナー等で粒度を調製した後に調温することにより油脂組成物を調製し、該油脂組成物を本発明におけるβ型StOSt結晶として使用してもよい。
(β型StOSt結晶の添加量)
添加工程における、融液状のチョコレート生地に添加するβ型StOSt結晶の量は、チョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜4.5質量%であることがより好ましく、0.2〜4質量%あることがさらに好ましい。β型StOSt結晶の添加量が上記範囲であると、チョコレート生地の生地温度が高温(例えば、32〜40℃)であっても、さらに、このような高温下でチョコレート生地を保持しても、安定したシーディングの効果を期待できる。
β型StOSt結晶をチョコレート生地に添加した後は、攪拌等によりβ型StOSt結晶をチョコレート生地中に均一に分散させてもよい。
[保持工程]
本発明におけるチョコレート生地は、生地粘度の上昇を抑制するために、上記の添加工程後、融液状のチョコレート生地を10分以上、生地温度を32〜40℃に保持してもよい。チョコレート生地にβ型StOSt結晶を添加し、添加後も32〜40℃で、好ましくは15分以上、さらに好ましくは30分以上保持することにより、チョコレート生地の粘度の上昇を効果的に抑制できる。保持工程におけるチョコレート生地の温度は、34〜39℃が好ましく、35〜39℃がより好ましく、37〜39℃がさらに好ましい。
保持工程における、32〜40℃に保持する時間は、1〜24時間であることが好ましく、2〜12時間であることがより好ましく、3〜8時間であることがさらに好ましい。保持時間が上記の範囲内にあると、添加工程後の生地粘度が、β型StOSt結晶の添加時の生地粘度の1.15倍以下(より好ましくは1.1倍以下)に抑制され得るので、エンローバー等を使用して被覆する用途等を有するチョコレート生地の取り扱いが容易となる。本発明によれば、チョコレート生地にβ型StOSt結晶を添加後30分以上にわたって、β型StOSt結晶の添加時におけるチョコレート生地の粘度の1.2倍以下に抑制することもできる。なお、β型StOSt結晶の添加時の生地粘度と添加工程後の生地粘度とは、同一の温度条件で測定して比較する。
本発明におけるチョコレート生地の粘度は、例えば、回転型粘度計であるBH型粘度計を用いて、測定温度にてNo.6のローターを4rpmで回転させ、3回転後の読み取り数値に装置係数を乗じて求める塑性粘度として計測できる。
[被覆工程]
本発明のチョコレート被覆食品は、添加工程後、又は、添加工程及び保持工程後に得られたチョコレート生地を、所望の食品に被覆することにより得られる。チョコレート生地を食品に被覆する方法は、特に限定されず、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、チョコレート生地を食品にエンロービング(上掛け)、塗布、又は噴霧する方法が挙げられる。また、チョコレート生地に食品をどぶ漬けしてもよい。チョコレート生地を食品に被覆する際には、減圧する等の処理をあわせて行うことにより、食品内部にチョコレート生地を含浸させてもよい。
食品へ被覆される時点でのチョコレート生地の温度は、添加工程におけるチョコレート生地の温度と同程度であってもよく、例えば32〜40℃でもよい。
食品へ被覆される時点でのチョコレート生地の粘度は、5000〜40000cP(センチポアズ)であることが好ましく、10000〜35000cPであることがより好ましく、10000〜30000cPであることがさらに好ましい。チョコレート生地の粘度が上記範囲にあると、チョコレート生地を効率的に食品に被覆することができる。
被覆工程で使用するチョコレート生地は、食品へ被覆される時点で、添加工程におけるシーディング剤の添加から15分以上経過したもの(つまり、保持時間が15分以上である保持工程を経たもの)であってもよい。本発明によれば、保持工程を経たチョコレート生地であっても、粘度の上昇が十分に抑制されているので好ましい。
チョコレート生地が被覆される時点での食品の品温は、焼きたての菓子やパンのように比較的高い温度であってもよい。例えば、チョコレート生地が被覆される時点での食品の品温は、30〜40℃であってもよく、35〜40℃であってもよい。
チョコレート生地が被覆される食品は、食品であれば特に限定されないが、ドライフルーツやナッツ等の乾燥食品、菓子やパンであることが好ましい。菓子やパンの具体例としては、シュー菓子(エクレア、シュークリーム等)、パイ、ワッフル等の洋生菓子;スポンジケーキ類(ショートケーキ、ロールケーキ、デコレーションケーキ、トルテ、シフォンケーキ等);バターケーキ類(パウンドケーキ、フルーツケーキ、マドレーヌ、バウムクーヘン、カステラ等);ビスケット、クッキー、クラッカー、プレッツェル、ウェハース、サブレ、ラングドシャ、マカロン、ラスク等の焼菓子;食パン、菓子パン、フランスパン、シュトーレン、ブリオッシュ、ドーナツ、デニッシュ、クロワッサン等のパン類が挙げられる。
[冷却固化工程]
添加工程後、又は、添加工程及び保持工程後に得られたチョコレート生地は、冷却固化してもよく、この工程により、チョコレート生地からチョコレートを効率的に製造できる。また、被覆工程後に得られた食品は、冷却固化してもよく、この工程により、被覆されたチョコレート生地が冷却固化して、チョコレート被覆食品を効率的に製造できる。
冷却固化の方法は特に限定されないが、チョコレート生地を被覆した食品の特性に応じて、例えば、冷却トンネル(クーリングトンネル)等での冷風吹付、冷却プレートとの接触等により冷却固化することができる(例えば、「製菓用油脂ハンドブック」(蜂屋巖訳、2010年発行、株式会社幸書房)を参照)。
また、チョコレート被覆食品の製造における、被覆されたチョコレート生地の冷却固化工程においては、通常、チョコレート生地の種類に応じた厳密な温度管理が必要となる。特に、テンパー型のチョコレート生地を使用すると、テンパリング時に生じた安定結晶の量に応じて、生地の収縮状態が異なるので、厳密な温度管理がなされないと、得られたチョコレートにひび割れやブルームが生じやすい。このような問題は、チョコレート生地を緩慢に冷却した際、つまり、比較的高い温度条件下で時間をかけて冷却した際に生じやすい。しかし、本発明によれば、緩慢な冷却固化条件下であっても、ひび割れの少ない、ブルーム耐性に優れたチョコレート被覆食品が得られる。より具体的には、チョコレート生地を、18〜31℃の雰囲気下(環境温度)、より好ましくは18〜28℃の雰囲気下、さらに好ましくは19〜26℃の雰囲気下で緩慢冷却しても、ブルーム耐性に優れたチョコレート被覆食品が得られる。
(チョコレート)
本発明において「チョコレート」とは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)又は法規上の規定等により限定されるものではなく、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、調温工程、成形工程、冷却工程等)の一部又は全部を経て製造されたものを指す。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートのほか、ホワイトチョコレート、カラーチョコレート等も含む。
また、本発明におけるチョコレートに含まれる油脂分(上記の「チョコレート生地中の油脂」の定義同様、チョコレートに含まれる全油脂の合計を指す)は、作業性や風味の点から25〜70質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることがより好ましく、30〜50質量%であること最も好ましい。
本発明におけるチョコレート生地及びチョコレートは、油脂のほかに、通常チョコレートに使用されるカカオマス、ココアパウダー、糖類、乳製品(乳固形類等)、乳化剤、香料、色素等のほか、澱粉類、ガム類、熱凝固性蛋白、各種粉末類等の食品改質材等が含まれていてもよい。チョコレート生地は、常法に従い、原材料の混合、ロールリファイニング等による微粒化、必要に応じてコンチング処理等を行い製造することができる。コンチング処理等において、加熱により油脂結晶が完全に融解した状態のチョコレート生地を本発明におけるチョコレート生地として使用できる。チョコレートの風味を損なわないように、コンチング処理における加熱は、40〜60℃で行うことが好ましい。なお、本発明におけるチョコレート生地は、水、果汁、各種洋酒、牛乳、濃縮乳、生クリーム等を含有した含水物であってもよく、O/W乳化型、W/O乳化型のいずれであってもよい。
本発明におけるチョコレートは、型抜きされたチョコレートをそのまま食するほかに、製菓製パン製品、例えば、パン、ケーキ、洋菓子、焼き菓子、ドーナツ、シュー菓子等に、コーティング、フィリング、又は、チップ状として生地へ混ぜ込む等して使用することができ、多彩なチョコレート複合食品(チョコレートを原料の一部に含む食品)を得ることができる。
本発明のチョコレートの製造方法における好ましい態様の1つとしては以下の方法が挙げられる。(1)油脂、カカオマス、糖類、乳製品(乳固形類等)、乳化剤等を混合した後、ロールリファイニングによる微細化、コンチング処理を行い、32〜40℃の融液状となったチョコレート生地を調製する。(2)得られたチョコレート生地にβ型StOSt結晶を含有する油脂粉末(シーディング剤)を、β型StOSt結晶の正味量として融液状のチョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加(シーディング)する。シーディング剤を添加した後も、生地を32〜40℃で30分以上継続して保持する。(3)得られたシーディング済み融液状チョコレート生地を、成形型へ注入することで、チョコレート生地を冷却固化し、チョコレートを得る。冷却固化の条件は、製造するチョコレートの形態にあわせて適宜調整すればよい。また、冷却固化の工程において必要に応じてチョコレート生地を含気させてもよい。
(チョコレート被覆食品)
本発明におけるチョコレート生地は、例えば、生地粘度が上がりやすいココアバターがリッチなテンパー型チョコレート生地であっても、経時的な生地粘度の上昇が抑制されているので作業性がよい。そのため、本発明によれば、チョコレート風味豊かなチョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品を効率良く製造できる。
本発明のチョコレート被覆食品の製造方法における好ましい態様の1つとしては以下の方法が挙げられる。(1)油脂、カカオマス、糖類、乳製品(乳固形類等)、乳化剤等を混合した後、ロールリファイニングによる微細化、コンチング処理を行い、油脂中のStOSt含量が26〜70質量%である32〜40℃の融液状のチョコレート生地を調製する。(2)得られた融液状のチョコレート生地にβ型StOSt結晶を含有する油脂粉末(シーディング剤)を、β型StOSt結晶の正味量として融液状のチョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加(シーディング)する。(3)得られたシーディング済みチョコレート生地を32〜40℃に保持し、食品に被覆する。(4)余分なチョコレート生地を取り除いた後、18〜31℃の雰囲気下(環境温度)で冷却固化し、チョコレート被覆食品を得る。
以下に、実施例を提示することにより、本発明をさらに具体的に説明する。なお、油脂中の各トリアシルグリセロール含量、各温度におけるチョコレート生地の粘度の測定は以下の方法により測定した。
(トリアシルグリセロール含量)
各トリアシルグリセロール含量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)により測定した。
(チョコレート生地の粘度)
チョコレート生地の粘度は、BH型粘度計(東機産業社製)を使用し、No.6のローターを4rpmで回転させ、3回転後の読み取り数値に装置係数(2500)を乗じて求めた。
[StOSt含有油脂の調製]
既知の方法に従って、ハイオレイックヒマワリ油40質量部に、ステアリン酸エチルエステル60質量部を混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を添加してエステル交換反応を行った。ろ過処理によりリパーゼ製剤を除去し、得られた反応物を薄膜蒸留にかけ、反応物から脂肪酸エチルを除去して蒸留残渣を得た。得られた蒸留残渣を乾式分別により高融点部を除去し、得られた低融点部からアセトン分別により2段目の低融点部を除去して中融点部を得た。得られた中融点部を常法によりアセトン除去及び脱色、脱臭処理して、StOSt含量が67.3質量%であるStOSt含有油脂を得た。
[β型StOSt結晶(シーディング剤)の調製−I]
以下の方法に従って、β型StOSt結晶を含む油脂である、シーディング剤A及びシーディング剤Bを得た。得られたシーディング剤の結晶型及びβ型StOSt結晶含量を表1にまとめた。
(シーディング剤A)
ハイオレイックヒマワリ油75質量部とStOSt含有油脂(StOSt含量67.3質量%)25部とを混合し、60℃で完全に油脂結晶を融解させた後、オンレーターにて急冷結晶化を行い、27℃で1日調温して、ペースト状のシーディング剤Aを得た。
(シーディング剤B)
StOSt含有油脂(StOSt含量67.3質量%)を加熱し、油脂結晶を完全に融解させた後冷却し、油温が30℃の時点でシーディング剤Aを対油0.5質量%添加して、20℃まで冷却した。冷却後、38℃6時間と30℃6時間の調温サイクルを5サイクル繰り返した後、−20℃で粉砕し、その後篩かけをして、平均粒径が100μmである粉末状のシーディング剤Bを得た。
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−1]
表2の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が35℃である融液状チョコレート生地A(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油0.5質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.335質量%)添加し、攪拌しながら引き続き35℃にて保持した。シーディング剤添加後、60分、120分、180分の各時点においてチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例1〜3)。また、対照として、シーディング剤を添加する代わりに、通常のテンパリング操作(小型テンパリング機(Pavioni社製、Minitemper)を使用し、一旦50℃に加温した融液状チョコレート生地を30℃まで冷却し、1分間30℃で保持した後、32℃で3分間保持)を行って冷却固化したものと(参考例1)、シーディング剤の添加もテンパリング操作も行わず、35℃の融液状チョコレート生地をそのまま冷却固化したものを作製した(比較例1)。
上記で作製した比較例1、実施例1〜3及び参考例1のチョコレートにつき、以下の評価基準に従って、品質評価を行った。また、比較例1、実施例1〜3については、チョコレート生地の採取時に、35℃にて生地粘度の測定を行った。結果を表3に示す。なお、表3中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示し、「−」は評価不能であったことを示し、「+」は比較例1の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
(型抜け評価)
10℃での冷却固化後15分後の離型率(成形型から抜けるチョコレートの割合)
◎ 非常に良好 (離型率90%以上)
○ 良好 (離型率70%以上90%未満)
△ 一部剥がれない部分あり(離型率0%を超え70%未満)
× 不可 (離型率0%)
(固化表面の状態評価)
10℃での冷却固化後15分後に型抜けしたチョコレートの外観
◎ 非常に良好 (ブルームの発生がなく、優れた光沢を持つ)
○ 良好 (ブルームの発生はないが、一部光沢に乏しい)
△ 不良 (ブルームの発生はないが、光沢に乏しい)
× 不可 (ブルームが発生)
(ブルーム耐性評価1)
型抜けしたチョコレートを20℃で1週間保管した後、32℃12時間と20℃12時間を1サイクルとして保管した場合のブルームが発生するまでのサイクル数
◎ 非常に良好 (6サイクル以上)
○ 良好 (4〜5サイクル)
△ 不良 (2〜3サイクル)
× 不可 (0〜1サイクル)
Figure 0005580490
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−2]
表2の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が30℃である融液状チョコレート生地A(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油0.5質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.335質量%)添加し、攪拌しながら引き続き30℃にて保持した。シーディング剤添加前、シーディング剤添加後10分、20分、30分、40分、50分の各時点においてチョコレート生地を採取し、各時点における粘度を測定した(比較例2〜7)。結果を表4に示す。なお、表4中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示し、「−」は評価不能であったことを示し、「+」は比較例2の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
また、上記[チョコレート生地へのシーディング評価−1]における比較例1及び実施例1〜3の生地粘度データとともに、30℃と35℃でのシーディングにおけるチョコレート生地の粘度変化を図1に示した。
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−3]
表2の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が35℃である融液状チョコレート生地A(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Aを対油10質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して1.68質量%)添加し、攪拌しながら引き続き35℃にて保持した。シーディング剤添加後、60分、120分、180分の各時点においてチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例4〜6)。
実施例4〜6のチョコレートにつき、[チョコレート生地へのシーディング評価−1]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。結果を表5に示す。なお、表5中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示す。
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−4]
表2の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が36℃である融液状チョコレート生地A(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油2.0質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して1.34質量%)添加し、攪拌しながら引き続き36℃にて保持した。シーディング剤添加後、60分、120分、180分の各時点においてチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例7〜9)。また、対照として、シーディング剤の添加もテンパリング操作も行わず、36℃の融液状チョコレート生地をそのまま冷却固化したものを作製した(比較例8)。
上記で作製した比較例8及び実施例7〜9のチョコレートにつき、[チョコレート生地へのシーディング評価−1]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。また、チョコレート生地の採取時に、36℃にて生地粘度の測定を行った。結果を表6に示す。なお、表6中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示し、「−」は評価不能であったことを示し、「+」は比較例8の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−5]
表7の配合に従って、チョコレート生地Bとチョコレート生地Cの原材料をそれぞれ混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が38℃である融液状チョコレート生地B、C(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地B、Cのそれぞれにシーディング剤Bを対油5.0質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して3.35質量%)添加し、攪拌しながら引き続き38℃にて保持した。シーディング剤添加後、チョコレート生地Bについては60分、360分の各時点において、また、チョコレート生地Cについては、60分、1440分の各時点において、チョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(生地B:実施例10〜11、生地C:実施例12〜13)。また、対照として、シーディング剤の添加もテンパリング操作も行わず、38℃の融液状チョコレート生地B、Cをそのまま冷却固化したものを作製した(比較例9、10)。
上記で作製した比較例9、10及び実施例10〜13のチョコレートにつき、[チョコレート生地へのシーディング評価−1]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。また、チョコレート生地の採取時に、38℃にて生地粘度の測定を行った。結果を表8に示す。なお、表8中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示し、「−」は評価不能であったことを示し、「+」は比較例9、10の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
Figure 0005580490
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−6]
表9の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が39℃である融液状チョコレート生地D(生地の油脂含量35質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油2.0質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して1.34質量%)添加し、攪拌しながら引き続き39℃にて保持した。シーディング剤添加後、60分、180分、360分の各時点においてチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例14〜16)。また、対照として、シーディング剤の添加もテンパリング操作も行わず、39℃の融液状チョコレート生地をそのまま冷却固化したものを作製した(比較例11)。
上記で作製した比較例11及び実施例14〜16のチョコレートにつき、[チョコレート生地へのシーディング評価−1]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。また、チョコレート生地の採取時に、39℃にて生地粘度の測定を行った。結果を表10に示す。なお、表10中、「*」はシーディング後の保持時間(単位:分)を示し、「−」は評価不能であったことを示し、「+」は比較例11の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
Figure 0005580490
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[チョコレート生地へのシーディング評価−7]
表11の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が36℃である融液状チョコレート生地E、F、G、H(生地の油脂含量35質量%)を調製した。各融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油0.5質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.335質量%)添加し、攪拌しながら10分間保持した。シーディング剤添加10分後に各チョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(比較例12、実施例17〜19)。なお、表11中、「*」はパーム中融点画分を示す。
上記で作製した比較例12、実施例17〜19のチョコレートにつき、ブルーム耐性評価2とブルーム耐性評価3を追加実施した以外は[チョコレート生地へのシーディング評価−1]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。評価結果を表12にまとめた。なお、表12中、「−」は評価不能であったことを示す。
(ブルーム耐性評価2)
型抜けしたチョコレートを20℃で1週間保管した後、37℃12時間と20℃12時間を1サイクルとして保管した場合のブルームが発生するまでのサイクル数
◎ 非常に良好 (6サイクル以上)
○ 良好 (4〜5サイクル)
△ 不良 (2〜3サイクル)
× 不可 (0〜1サイクル)
(ブルーム耐性評価3)
型抜けしたチョコレートを20℃で1週間保管した後、38℃12時間と20℃12時間を1サイクルとして保管した場合のブルームが発生するまでのサイクル数
◎ 非常に良好 (6サイクル以上)
○ 良好 (4〜5サイクル)
△ 不良 (2〜3サイクル)
× 不可 (0〜1サイクル)
Figure 0005580490
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−8]
表13の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が35℃である融液状チョコレート生地I、J、K、L(生地の油脂含量35質量%)を調製した。各融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油0.5質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.335質量%)添加し、攪拌しながら10分間保持した。シーディング剤添加10分後に各チョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例20〜23)。
上記で作製した実施例20〜23のチョコレートにつき、[チョコレート生地へのシーディング評価−7]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。評価結果を表14にまとめた。
Figure 0005580490
Figure 0005580490
[BOB含有油脂及びβ型BOB結晶(シーディング剤C)の調製]
既知の方法に従って、ハイオレイックヒマワリ油40質量部に、ベヘン酸エチルエステル60質量部を混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を添加してエステル交換反応を行った。ろ過処理によりリパーゼ製剤を除去し、得られた反応物を薄膜蒸留にかけ、反応物から脂肪酸エチルを除去して蒸留残渣を得た。得られた蒸留残渣を乾式分別により高融点部を除去し、得られた低融点部からアセトン分別により2段目の低融点部を除去して中融点部を得た。得られた中融点部を常法によりアセトン除去及び脱色、脱臭処理して、BOB含量が65.0質量%であるBOB含有油脂を得た。
引き続き、BOB含有油脂を完全に融解させた後、20℃まで冷却結晶化し、その後、30℃、12時間と50℃、12時間の調温サイクルを14サイクル繰り返した後、−20℃で粉砕し、その後篩かけをして、平均粒径が100μmである粉末状のシーディング剤Cを得た。シーディング剤CをX線回折により結晶型を確認したところ、3鎖長(70〜75Åに該当する回折線)であり、β型(4.5〜4.7Åに該当する非常に強い回折線)であることが確認できた。
Figure 0005580490
[チョコレート生地へのシーディング評価−9]
表16の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が38℃である融液状チョコレート生地M(生地の油脂含量40質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤Bを対油1.0質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.67質量%)添加し、攪拌しながら10分間保持した。シーディング剤添加10分後にチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(実施例24)。また、生地温度が38℃である融液状チョコレート生地M(生地の油脂含量40質量%)に対して、シーディング剤Bの替りにシーディング剤Cを対油1.0質量%(β型BOB結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.65質量%)添加し、攪拌しながら10分間保持した。シーディング剤添加10分後にチョコレート生地を採取し、ポリカーボネート製の型に充填して、10℃の冷蔵庫で冷却固化した(比較例13)。
上記で作製した実施例24及び比較例13のチョコレートにつき、ブルーム耐性評価1の実施を省略した以外は[チョコレート生地へのシーディング評価−7]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。評価結果を表17にまとめた。
Figure 0005580490
Figure 0005580490
[β型StOSt結晶(シーディング剤)の調製−II]
上記[β型StOSt結晶(シーディング剤)の調製−I]の(シーディング剤B)と同様の方法で、シーディング剤Bを調製した。
[チョコレート生地の調製−I]
表18の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が45℃である融液状のチョコレート生地A−2(生地の油脂含量40質量%)を調製した。該融液状のチョコレート生地を、28℃まで冷却して1分間保持した後、30℃まで昇温して温度を30℃に保持した。30℃に昇温後、0分、20分、40分、60分の各時点においてチョコレート生地を採取し、各時点における生地粘度を測定した(比較例14)。また、これとは別に、生地温度が45℃である融液状のチョコレート生地A−2を28℃まで冷却して1分間保持した後、30℃まで昇温して10分間保持した。その後35℃まで昇温して温度を35℃で10分間保持した。10分間保持後、35℃を保持したまま、0分、20分、60分、180分の各時点においてチョコレート生地を採取し、各時点における生地粘度を測定した(比較例15)。また、これらとは別に、生地温度が45℃である融液状のチョコレート生地A−2を35℃まで冷却し、これにシーディング剤Bを対油0.5質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.335質量%)添加分散し、引き続き35℃で保持した。シーディング剤添加前、シーディング剤添加後20分、60分、180分の各時点においてチョコレート生地を採取し、各時点における生地粘度を測定した(実施例25)。比較例14、15及び実施例25における各チョコレート生地の粘度変化を表19〜21に示す。なお、表19〜21中、生地粘度の単位はセンチポアズ(cP)であり、「+」は保持時間0分の生地粘度を1としたときの倍数を示す。
Figure 0005580490
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[チョコレート被覆食品の調製−I]
市販のフランスパンを輪切りにした面に、上記比較例14の30℃保持20分のチョコレート生地、上記比較例15の35℃保持20分のチョコレート生地及び上記実施例25の35℃保持180分のチョコレート生地をそれぞれ塗布し、10℃の恒温槽内で冷却固化して比較例14−1、比較例15−1及び実施例25−1のチョコレート被覆食品を調製した。
上記で調製した比較例14−1、比較例15−1及び実施例25−1のチョコレート被覆食品につき、以下の評価基準に従って、品質評価を行った。結果を表22に示す。
(口どけ評価)
チョコレート被覆食品を食したときの口どけ
◎ 非常に良好
○ 良好
△ 不良
× 不可
(耐熱性評価)
チョコレート被覆食品を手で持ったときの触感
◎ 非常に良好 (ベタベタ感がない)
○ 良好 (しばらく持っていると、ベタベタ感がややある)
△ 不良 (ベタベタ感がややある)
× 不可 (ベタベタしている)
(ブルーム耐性評価4)
チョコレート被覆食品を、32℃12時間と20℃12時間を1サイクルとして保管した場合のブルームが発生するまでのサイクル数
◎ 非常に良好 (6サイクル以上)
○ 良好 (4〜5サイクル)
△ 不良 (2〜3サイクル)
× 不可 (0〜1サイクル)
Figure 0005580490
[チョコレート生地の調製−II]
表23の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が45℃である融液状のチョコレート生地B−2、C−2、D−2(生地の油脂含量40質量%)を調製した。上記融液状のチョコレート生地B−2を30℃まで冷却し、これにシーディング剤Bを対油1質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.67質量%)添加分散し、引き続き30℃で30分保持した(比較例16)。また、これとは別に、上記45℃で融液状のチョコレート生地B−2、C−2、D−2をそれぞれ37℃まで冷却し、これらにシーディング剤Bを対油1質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.67質量%)それぞれ添加分散し、引き続き37℃で30分保持した(比較例17、実施例26、27)。
Figure 0005580490
[チョコレート被覆食品の調製−II]
市販のビスケットの面に、上記比較例16、17及び実施例26、27のチョコレート生地をそれぞれ塗布した。比較例17のチョコレート生地を塗布したものは、10℃の恒温槽内で冷却固化して比較例17のチョコレート被覆食品を調製した。比較例16及び実施例26、27のチョコレート生地を塗布したものは、20℃の恒温槽内で冷却固化して比較例16及び実施例26、27−1のチョコレート被覆食品を調製した。なお、塗布に使用したビスケットの温度は21℃であった。
上記で調製した比較例16、17及び実施例26、27−1のチョコレート被覆食品につき、以下に示すブルーム耐性評価以外は、[チョコレート被覆食品の調製−I]の評価基準に従って、品質評価を行った。結果を表24に示す。
(ブルーム耐性評価)
チョコレート被覆食品を、20℃で保管した場合のブルームが発生するまでの日数
◎ 非常に良好 (60日以上)
○ 良好 (40〜59日)
△ 不良 (30〜39日)
× 不可 (30日未満)
Figure 0005580490
[BOB含有油脂及びβ型BOB結晶の調製]
上記[BOB含有油脂及びβ型BOB結晶(シーディング剤C)の調製]と同様の方法で、BOB含有油脂及びβ型BOB結晶(シーディング剤BOB)を調製した。
[チョコレート生地の調製−III]
表23のチョコレート生地D−2の配合に従って、原材料を混合した後、常法に従って、ロールリファイニング、コンチングを行い、生地温度が37℃である融液状のチョコレート生地(生地の油脂含量40質量%)を調製した。該融液状チョコレート生地にシーディング剤BOBを対油2.0質量%(β型BOB結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して1.3質量%)添加分散し、引き続き37℃で30分保持した(比較例18)。また、これとは別に、上記生地温度が37℃である融液状のチョコレート生地にシーディング剤Bを対油1質量%(β型StOSt結晶として融液状チョコレート生地中の油脂に対して0.67質量%)添加分散し、引き続き37℃で30分保持した(実施例27)。
[チョコレート被覆食品の調製−III]
市販のビスケットの面に、上記比較例18のチョコレート生地を塗布した。比較例18のチョコレート生地を塗布したものは、20℃の恒温槽内で冷却固化して比較例18のチョコレート被覆食品を調製した。これとは別に38℃に調温したビスケットに実施例27のチョコレート生地を塗布した。実施例27のチョコレート生地を塗布したものは、25℃の恒温槽内で冷却固化して実施例27−2のチョコレート被覆食品を調製した。なお、比較例18のチョコレート生地の塗布に使用したビスケットの温度は21℃であった。
上記で調製した比較例18及び実施例27−2のチョコレート被覆食品につき、[チョコレート被覆食品の調製−II]と同様の評価基準に従って、品質評価を行った。結果を表25に示す。
Figure 0005580490
上記の通り、本発明の製造方法によれば、チョコレート生地の粘度の上昇を抑制できる。また、本発明の製造方法によれば、型抜けしやすく、固化表面状態、ブルーム耐性及び耐熱性が良好なチョコレートを得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、緩慢な冷却固化条件下であっても、ひび割れの少ない、ブルーム耐性に優れたチョコレート被覆食品が得られる。

Claims (16)

  1. 融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加する添加工程と、
    前記添加工程後、前記チョコレート生地の生地温度を15分以上、32〜40℃に保持する保持工程と、を含み、
    前記チョコレート生地は、前記チョコレート生地中の油脂においてStOStを26〜70質量%含むチョコレートの製造方法。
    (ただし、StOStは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを示す)
  2. 前記添加工程におけるチョコレート生地の生地温度は32〜40℃である請求項1に記載のチョコレートの製造方法。
  3. 前記添加工程において、前記β型StOSt結晶は、前記チョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加される請求項1又は2に記載のチョコレートの製造方法。
  4. 前記β型StOSt結晶は、StOStを40質量%以上含有する油脂に由来する結晶である請求項1から3のいずれか1項に記載のチョコレートの製造方法。
  5. 前記添加工程後、前記チョコレート生地を冷却固化する冷却固化工程をさらに含む請求項1から4のいずれか1項に記載のチョコレートの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のチョコレートの製造方法から得られるチョコレートを使用した、チョコレート複合食品。
  7. 生地温度が32〜40℃であり、生地中の油脂のStOSt含量が26〜70質量%である融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を添加した後、前記チョコレート生地の生地温度を15分以上、32〜40℃に保持する、チョコレート生地の粘度上昇抑制方法。
    (ただし、StOStは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを示す)
  8. 前記β型StOSt結晶の添加後30分以上、チョコレート生地の粘度を、β型StOSt結晶の添加時におけるチョコレート生地の粘度の1.2倍以下に抑制する、請求項7に記載のチョコレート生地の粘度上昇抑制方法。
  9. 以下の工程A、B及びCを含む、チョコレート被覆食品の製造方法。
    工程A:チョコレート生地中の油脂のStOSt含量が26〜70質量%である融液状のチョコレート生地を調製する調製工程
    工程B:前記融液状のチョコレート生地に、β型StOSt結晶を少なくとも含むシーディング剤を添加した後、前記チョコレート生地の生地温度を15分以上、32〜40℃に保持する工程
    工程C:前記工程Bで得られたチョコレート生地を食品に被覆する被覆工程
    (ただし、StOStは1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロールを示す)
  10. 前記工程Bにおいて、前記融液状のチョコレート生地の温度は32〜40℃である請求項9に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  11. 前記工程Cにおいて、前記食品へ被覆される時点での前記チョコレート生地の温度は32〜40℃である請求項9又は10に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  12. 前記工程Bにおいて、前記β型StOSt結晶は、前記融液状のチョコレート生地中の油脂に対して0.05〜5質量%添加される請求項9から11のいずれか1項に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  13. 前記工程Bにおいて、前記β型StOSt結晶は、StOStを40質量%以上含有する油脂に由来する結晶である請求項9から12のいずれか1項に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  14. 前記工程Cにおいて、前記食品へ被覆される時点での前記チョコレート生地が、前記B工程におけるシーディング剤の添加から15分以上経過したチョコレート生地である請求項9から13のいずれか1項に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  15. 前記工程Cにおいて、前記チョコレート生地が被覆される時点での前記食品の温度が、30〜40℃である請求項9から14のいずれか1項に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
  16. 前記工程Cの後、さらに以下の工程Dを含む、請求項9から15のいずれか1項に記載のチョコレート被覆食品の製造方法。
    工程D:前記C工程で得られた食品におけるチョコレート生地を、冷却固化する冷却固化工程
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