JP6612550B2 - ファットブルーム試験方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、油性菓子と液状油脂を含む食材とを組み合わせた複合油性菓子において、20℃程度の一定温度で取り置いた際に起こり得る、組合せ食材からの液状油脂移行に伴い発現するファットブルームをモデル的に、簡便に確実且つ安定的に惹起させ、ファットブルーム発現防止対策の検討を効率的に行うことが出来る試験方法に関するものである。
チョコレート等の油性菓子と、別の食材、例えば、組成の異なる油性菓子、焼き菓子類、ナッツ、パフ、グミ、ゼリー、ガナッシュ等の乳化物、乾燥果実などの食材とを組み合わせた複合油性菓子は、複雑な香味を楽しめることから、多くの種類が製造、販売されている。複合油性菓子を構成する油性菓子は、油脂の中に糖類、粉乳類、カカオマス固形分などの固体粒子が分散したものである。油性菓子中の油脂は、その結晶が保存中に粗大化し、ファットブルームという白化現象を起こして商品価値を大きく損ねる場合がある。ファットブルームは、油性菓子が高温に晒されたり、高温と低温に交互に晒されたりという温度変化によって発生し易いことが知られている。そのため、油性菓子製品は、このような温度変化に晒されないよう、20℃程度の一定温度で保管されるのが通例である。
しかしながら、複合油性菓子においては、20℃程度の一定温度で取り置いた場合でも、油性菓子と組み合わせた別の食材に液状油脂を含む場合、その液状油脂が組み合わせた別の食材から油性菓子に徐々に移行し、それに伴ってファットブルームが発生し、外観を大きく損なうことがある。これは、高温に晒されたり、高温と低温に交互に晒されたりという温度変化によって発生するのではなく、それを避けるために実施している定温保管中に発生する不具合であり、油性菓子工業において大きな問題となっている。
これまでに、この類のファットブルームを抑制する手段として、いくつかの手段が開示されている(特許文献1〜6)
特開2011-87483 特開2011-87484 特開2011-87485 特開2011-182732 WO2012/114914 WO2013/065726上記特許文献1〜3には、温度を制御することによりファットブルームを抑制する方法が開示されており、発明の効果を確認するために、油性菓子と、ナッツペースト含有ファットクリーム、焼き菓子、またはクラッシュナッツとを組み合わせた複合油性菓子を製造し、それを20℃にて取り置き、液状油脂移行に伴うファットブルームの発現を観察するという試験方法が記載されている。
また、上記特許文献4〜6においても、剤を添加したり、特定の油脂を用いたり、あるいは油脂の組成を限定することによりファットブルームを抑制する手段が開示されており、特許文献1〜3とまったく同様に、ファットブルーム抑制効果を確認するために20℃にて取り置き、ファットブルームの発現を観察するという試験方法が記載されている。
しかし、前記特許文献記載の試験方法では、個々の製造品によってファットブルーム発現程度に強弱が発生したり、ファットブルームが発現するまでの所要時間が異なるということが避けられず、確実な試験実施のためには、製造品の個数を多くして、結果を平準化する必要があった。即ち、従来の試験方法は、菓子工業において効率がよい手法ではなかった。
したがって、この類のファットブルーム抑制方法を検討するためには、より簡便で確実且つ安定的にファットブルームを惹起することが出来る試験方法が望まれていた。
本願発明は、油性菓子と液状油脂を含む食材とを組み合わせた複合油性菓子において、20℃程度の一定温度で取り置いた場合に発現するファットブルームの抑制方法を検討する上で、当該ファットブルームをモデル的に、簡便に確実且つ安定的に発現させる効率の良い試験方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、17℃で液状油脂を含有する油脂を融液状態にした後、多孔質素材に含浸させ、当該多孔質素材を17〜22℃の範囲の一定温度にした後、成形固化させた油性菓子片または融解状態の油性菓子生地と接触させ、油性菓子生地が固化する温度以下に取り置くという簡便な方法にて、液状油脂移行に伴う油性菓子表層のファットブルームを、確実且つ安定的に惹起でき、液状油脂移行に伴う油性菓子表層のファットブルームの抑制効果を評価する効率の良い試験方法となりうることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
すなわち、本願発明の第一は、
(1)17℃で液状油脂を含有する油脂を融液状態にした後、多孔質素材に含浸させ、当該多孔質素材を17〜22℃の範囲の一定温度にした後、成形固化させた油性菓子片または融解状態の油性菓子生地と接触させ、油性菓子生地が固化する温度以下に取り置くことを特徴とする、液状油脂の移行に伴う油性菓子表層のファットブルームの発現を観察する試験方法である。
本願発明の第二は、
(2)多孔質素材に含浸させる油脂の20℃における固体脂含量が20%以下である、
前記(1)記載の試験方法である。
本願発明の試験方法によれば、特段の技能を必要とせず、極めて簡便で、確実且つ安定的に、液状油脂の移行により油性菓子表層にファットブルームを惹起させることが出来る。これにより、当該ファットブルームを抑制する手段の検討を効率よく行うことが可能となる。
本願発明に係る試験方法の実施形態の一例を示す模式図である。
本願発明の試験方法では、17℃で液状油脂を含有する油脂を融液状態にした後、多孔質素材に含浸させ、当該多孔質素材を17〜22℃の範囲の一定温度にした後、成形固化させた油性菓子片または融解状態の油性菓子生地と接触させ、油性菓子生地が固化する温度以下に取り置くことにより、液状油脂の移行に伴い発現する油性菓子表層のファットブルームを観察する。
本願発明において融液状態とは、文字通り融解した液体の状態であるが、油脂が100%完全に液状化していることは必須ではなく、油脂が100%完全に液状化していなくても濾紙等の多孔質素材に速やかに浸み込む状態であればよい。
本願発明において多孔質素材とは、融液状態にした油脂を浸み込ませることができるものであれば特に限定されず、濾紙や布、スポンジなどが使用でき、好ましくは濾紙である。
本願発明にて観察するファットブルームは、20℃付近で多孔質素材から液状油脂が油性菓子に移行することにより発現するので、多孔質素材に含浸させる油脂は、ファットブルームを観察する温度で液状油脂を含むことが必須要件である。
多孔質素材に含浸させる油脂の種類は17℃で液状油脂を含む油脂であれば特に制約されるものではなく、多種類の食用油脂が使用出来る。例えば、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、米油、パーム油、ひまわり油、シア脂、カカオ脂、オリーブ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、ゴマ油、牛脂、豚脂などや、それらを原料とする混合油脂などが使用出来る。液状油脂含量が少ない、つまり言い換えれば固体脂含量が多いと、ファットブルームが発現し難くなるので、多孔質素材に含浸させる油脂は、20℃での固体脂含量が20%以下、より好ましくは10%以下であることが望ましい。
ここで固体脂含量とは、油脂全重量に占める固体油脂重量の割合である。
油脂を多孔質素材に含浸させる方法は特に限定されず、結果的に多孔質素材に油脂が含浸した状態になればかまわない。たとえば、多孔質素材を油脂に浸したり、多孔質素材に油脂を滴下したり、あるいは多孔質素材の表面に油脂を塗布する方法等を採用できる。
多孔質素材に含浸させる油脂の量は、多孔質素材に均等に含浸し、且つ、過量でない量が好適である。例えば、JIS P3801の規定による5種A濾紙であれば、濾紙重量とほぼ同等重量の油脂量が適量である。
一方、油性菓子片に用いる油性菓子生地は、チョコレート類の表示に関する公正競争規約に定めるチョコレート、準チョコレートに限らず、それらに該当しないファットクリームなどあらゆる種類の油性菓子生地が対象となる。
油性菓子生地が、いわゆるテンパータイプの場合は、融解状態からテンパリングを行うか、またはシード剤の添加を行った後に成形する。一方、いわゆるノンテンパータイプの場合は、融解状態からそのまま成形する。
多孔質素材と油性菓子片との接触形態は特に限定されないが、多孔質素材に含浸した液状油脂が当該油性菓子片に速やかに移行することが好ましいので、多孔質素材と油性菓子片との接触面積が大きいことが好ましい。また、本願発明の目的から、油性菓子片が容易に観察できる形態が望ましい。つまるところ、平面状態に置いた多孔質素材の上に、油性菓子片を置くという形態が好適である。
また、多孔質素材に融解状態の油性菓子生地を接触させる場合も、接触形態は特に限定されないが、多孔質素材に含浸した液状油脂が当該油性菓子生地に速やかに移行することが好ましいので、多孔質素材と油性菓子生地との接触面積が大きいことが好ましい。したがって、例えば、多孔質素材を融解状態の油性菓子生地で一様に覆った後固化させるという形態が好適であるが、全面をすべて覆うことは必須ではなく、部分的に覆うことも可能である。一例として、油脂を含有させた直径70mmの濾紙の上に、底面が30mm四方の正方形で深さが2mmの側面だけからなる型枠を置き、融解状態の油性菓子生地を流し込んで固化させることによって、多孔質素材に融解状態の油性菓子生地を接触させてもよい。
多孔質素材と接触させる油性菓子片や油性菓子生地層の厚さは、多孔質素材に含浸した液状油脂が当該油性菓子片や油性菓子生地層に移行すればよいので本質的には限定されないが、多孔質素材に含浸した液状油脂が当該油性菓子片や油性菓子生地層に速やかに移行するよう、油性菓子片や油性菓子生地層は薄層状であることが好ましい。
しかし、反りや撓みがないことが望まれるので、油性菓子片は過度に薄いことは避けるべきであって、厚さ2〜5mm程度の、厚さが一定な油性菓子が好適である。融解状態の油性菓子生地を固化させた油性菓子生地層の場合も、厚さにムラが生じることの無いよう、過度に薄いことは避けるべきであって、厚さ2〜5mm程度の、厚さが一定な油性菓子生地層が好適である。なお、厚さが薄いほうがファットブルーム発現までの時間は短くなるので、結果を早期に得たい場合などは、厚さ2〜3mmが好適である。
そして、液状油脂を含浸させた多孔質素材と予め固化した油性菓子片を接触させる場合であっても、あるいは融解している油性菓子生地を接触させる場合であっても、多孔質素材と接触させる油性菓子片や油性菓子生地層の厚さを比較対象試験ごとに揃えることで、サンプル個数が少なくても、確実且つ安定的にファットブルームの発生しやすさを比較することが可能となる。
油性菓子生地の冷却は、ファットブルーム発現を確実に惹起させるためには、20℃近辺で行うことが望ましい。しかし、当該冷却温度自体が、ファットブルーム発現に影響を及ぼすか否かを確認する試験の際には、この限りではない。
成形された油性菓子片は、前記の通り多孔質素材と接触させ、特定の温度条件下にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を観察する。
融解状態の油性菓子生地を多孔質素材と接触させる場合には、固化後、特定の温度条件下にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を観察する。
本願発明の対象としているファットブルームは、20℃付近の温度域で発現すること、及び、特許文献1に記載の通り、取り置く温度の変動はファットブルーム発現を抑制することから、ファットブルームを確実に惹起させるためには、好ましくは17〜22℃の範囲の一定温度下、より好ましくは19〜21℃の範囲の一定温度下にて取り置く。
但し、この取り置く温度条件自体がファットブルーム発現にどのような影響を及ぼすかを確認する試験の場合は、この限りではない。
本願発明の試験方法により発現するファットブルームは、多孔質素材に含浸させた油脂中の液状油脂が、多孔質素材と接触させた油性菓子片や油性菓子生地層に移行して起こり得るので、本願発明の試験方法においては多孔質素材と油性菓子片や油性菓子生地層が均等に接することが肝要であって、多孔質素材と油性菓子片に反りや撓みがないことが望ましい。そのためには、各々が過度に大きくないことが望ましく、多孔質素材は、例えば市販の円形濾紙であれば直径55mmか70mmを使用し、また油性菓子片は、例えば多孔質素材と接する面が1辺20〜30mmの正方形となるよう成形することが好適である。
そして、両者の接触状態をより向上させるためには、油脂を含浸させた濾紙上に、同様に油脂を含浸させた、油性菓子片よりも一回り大きい濾紙を重ねて置き、その上に油性菓子片を置くことが好適である。例えば、図1に模式的に示すように、直径70mmの円形濾紙に油脂を含浸させ、その上に油脂を含浸させた35mm四方の濾紙を置き、その上に底面が30mm四方の油性菓子片を置くことで、濾紙と油性菓子片の接触状態をより好ましいものにすることが出来る。
本願発明により、油性菓子と液状油脂を含む食材とを組み合わせた複合油性菓子製品を20℃程度の一定温度で取り置いた際に起こり得る、組合せ食材からの液状油脂移行に伴い発現するファットブルームを、モデル的に簡便で確実且つ安定的に惹起させることが出来、これにより、この類のファットブルーム発現を抑制する方法の検討を効率的に行うことが出来る。
実施例1
カカオマス20.000重量部、砂糖41.238重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター3.425重量部、植物油脂14.837重量部、大豆レシチン0.500重量部を用いて、チョコレート生地調製の定法通りに油性菓子生地を調製した。この油性菓子生地にテンパリングを施し、平滑に広げたアルミ箔上に2.0mmの厚みで流し込み、20℃にて固化させた。そして、当該固化品をアルミ箔から剥離させ、底面が30mm四方の正方形にカットして油性菓子片を得た。
一方、なたね油とひまわり油を原料油とする食用油脂であって、20℃での固体脂含量が7%の油脂を、40℃に加温し、完全に融解した状態にした。当該融解油脂を、直径70mmの円形のJIS P3801規定・5種A濾紙に、0.38g浸み込ませた。
また、これとは別に、前記濾紙を35mm四方の正方形にカットし、これに前記融解油脂を0.12g浸み込ませた。
そして前記油脂を浸みこませた円形濾紙1枚の上に、前記油脂を浸みこませた正方形の濾紙1枚を置き、20℃に調温した。
次に、前記20℃に調温した正方形の濾紙1枚の上に、前記の底面が30mm四方の正方形の油性菓子片1つを置いた被検サンプルを100組作成した。これら被検サンプルを20℃の恒温機にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を確認した。
実施例2
用いた油性菓子生地の配合組成が、カカオマス20.000重量部、砂糖41.000重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部である以外は、実施例1と同じ方法にて被検サンプル100組を作成し、経時的にファットブルームの発現を確認した。
実施例3
カカオマス20.000重量部、砂糖41.238重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター3.425重量部、植物油脂14.837重量部、大豆レシチン0.500重量部を用いて、チョコレート生地調製の定法通りに油性菓子生地を調製した。この油性菓子生地にテンパリングを施し、平滑に広げたアルミ箔上に2.0mmの厚みで流し込み、20℃にて固化させた。そして、当該固化品をアルミ箔から剥離させ、底面が30mm四方の正方形にカットして油性菓子片を得た。
一方、なたね油とひまわり油を原料油とする食用油脂であって、20℃での固体脂含量が20%の油脂を、40℃に加温し、完全に融解した状態にした。当該融解油脂を、直径70mmの円形のJIS P3801規定・5種A濾紙に、0.38g浸み込ませた。
また、これとは別に、前記濾紙を35mm四方の正方形にカットし、これに前記融解油脂を0.12g浸み込ませた。
そして前記油脂を浸みこませた円形濾紙1枚の上に、前記油脂を浸みこませた正方形の濾紙1枚を置き、20℃に調温した。
次に、前記20℃に調温した正方形の濾紙1枚の上に、前記の底面が30mm四方の正方形の油性菓子片1つを置いた被検サンプルを100組作成した。これら被検サンプルを20℃の恒温機にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を確認した。
実施例4
濾紙に浸み込ませた油脂が、なたね油とひまわり油を原料油とする食用油脂であって、20℃での固体脂含量が20%の油脂である以外は、実施例2と同じ方法にて被検サンプル100組を作成し、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例1
カカオマス20.000重量部、砂糖41.238重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター3.425重量部、植物油脂14.837重量部、大豆レシチン0.500重量部を用いて、チョコレート生地調製の定法通りに油性菓子生地を調製した。
また、この油性菓子生地80.000重量部、アーモンドペースト20.000重量部を混合し、ナッツクリームを調製した。
次に、前記油性菓子生地を定法通りテンパリング後、成形型に充填し、当該成形型を反転して、型からはみ出た余分な油性菓子生地を掻き取った後、冷却し、油性菓子生地のシェルを形成した。
そして、そのシェルにテンパリングを施した前記ナッツクリームを充填し、更に、前記テンパリング後の油性菓子生地でこれを覆ってボトムを形成した。
その後、シェルおよびボトムを形成している油性菓子の品温が20℃となるよう冷却し、成形型から剥離させ、複合油性菓子100個を得た。
これらを20℃の恒温機にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例2
小麦粉57.000重量部、砂糖8.500重量部、脱脂粉乳3.800重量部、ショートニング7.500重量部、乳化剤0.150重量部、食塩0.250重量部、膨脹剤0.800重量部、水22.000重量部を混合し、2mmの厚さのシートに圧延し、長方形に型抜きした。これを180℃のオーブンで15分間焼成し、15mm×20mm×4mmの大きさの焼き菓子を得た。これを冷却し、品温を20℃に調整した。
また、カカオマス20.000重量部、砂糖41.238重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター3.425重量部、植物油脂14.837重量部、大豆レシチン0.500重量部の配合で、チョコレート生地調製の定法により油性菓子生地を調製した。
次に、前記油性菓子生地を定法によりテンパリング後、縦20mm×横25mmの成形型に厚さ4mmとなるよう充填し、その後前記焼き菓子を接合した。
そして、これを油性菓子部分が20℃となるよう冷却し、成形型から剥離させ、焼き菓子と油性菓子が接合した複合油性菓子100個を得た。
これらを20℃の恒温機にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例3
カカオマス20.000重量部、砂糖41.238重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター3.425重量部、植物油脂14.837重量部、大豆レシチン0.500重量部の配合で、チョコレート生地調製の定法により油性菓子生地を調製した。
また、ローストしたアーモンドを刻み、7メッシュのふるいを通過し14メッシュのふるいを通過しないサイズに篩別した。これを20℃になるよう調温した。
次に、前記油性菓子生地を定法通りテンパリング後、油性菓子生地80重量部に、前記篩別、調温したアーモンドを20重量部混合し、続いてこれを成形型に充填し、油性菓子部分の品温が20℃となるよう冷却して成形型から剥離させ、複合油性菓子100個を得た。
これらを20℃の恒温機にて取り置き、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例4
用いた油性菓子生地の配合組成が、カカオマス20.000重量部、砂糖41.000重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部である以外は、比較例1と同じ方法にて複合油性菓子100個を調製し、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例5
用いた油性菓子生地の配合組成が、カカオマス20.000重量部、砂糖41.000重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部である以外は、比較例2と同じ方法にて複合油性菓子100個を調製し、経時的にファットブルームの発現を確認した。
比較例6
用いた油性菓子生地の配合組成が、カカオマス20.000重量部、砂糖41.000重量部、全粉乳20.000重量部、ココアバター7.500重量部、植物油脂11.000重量部、大豆レシチン0.500重量部である以外は、比較例3と同じ方法にて複合油性菓子100個を調製し、経時的にファットブルームの発現を確認した。
実施例1〜4及び、比較例1〜6のファットブルームの発現状況を以下の表に示す。
Figure 0006612550

比較例1〜6に示した従来法では、個々の被検サンプルでファットブルーム発現程度が異なり、また、ファットブルーム発現までに必要な時間も比較的長い。
一方本願発明の方法である実施例1〜4では、比較的短時間でファットブルームが発現し、また個々の被検サンプルのブルーム発現程度も一様である。即ち、本願発明によれば、比較的短時間で確実に且つ安定的にファットブルームの発現を惹起させることが可能であることがわかる。
1 油脂を含浸させた直径70mmの円形濾紙
2 油脂を含浸させた35mm四方の濾紙
3 底面30mm四方の油性菓子片

Claims (2)

17℃で液状油脂を含有する油脂を融液状態にした後、多孔質素材に含浸させ、当該多孔質素材を17〜22℃の範囲の一定温度にした後、成形固化させた油性菓子片または融解状態の油性菓子生地と接触させ、油性菓子生地が固化する温度以下に取り置くことを特徴とする、液状油脂の移行に伴う油性菓子表層のファットブルームの発現を観察する試験方法。
多孔質素材に含浸させる油脂の20℃における固体脂含量が20%以下である、請求項1記載の試験方法。
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