JP5408366B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、該車輪支持部材に一端部が取り付けられたラテラルリンクを有する左右輪のサスペンション部材と、該左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレームとを備えた車両のサスペンション装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、車輪支持部材と一体となった車両前後方向に伸びるトレーリングアームと、該トレーリングアームと平面視で鋭角をもって車幅方向に略平行に伸びる上下のラテラルリンクとによって車輪を懸架する車両用リヤサスペンション構造において、左右輪のサスペンション部材を連結するスタビライザを設け、該スタビライザのサスペンション部材への固定角度を、静止状態の上記上下のラテラルリンクによって構成される見かけ上の回転中心と上記トレーリングアームの軸支点を結んだ車輪の瞬間回転軸線に、スタビライザが略平行になるように設定することにより、該スタビライザとサスペンション部材との間にねじれが生じないようにして、その取付部分の信頼性を確保することが行われている。
特開2002−46443号公報
上記特許文献1に開示された車両用リヤサスペンション構造では、左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレームの下方にスタビライザを配設するとともに、該スタビライザの中央部分を支持するスタビライザ支持部を上記サブフレームの後方側に設置し、該サブフレームの後方側において上下方向に延びるように設置された固定ブラケットを介して上記スタビライザ支持部を車体に固定するように構成されている。しかし、上記スタビライザ用の固定ブラケットをサブフレームに干渉させることなく適正に設置することはレイアウト上の困難を伴うとともに、上記固定ブラケットによるスタビライザの支持状態が不安定になり易い等の問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレームの剛性を簡単な構成で効果的に向上させることができるとともに、スタビライザを適正に設置してその機能を効果的に発揮することができる車両のサスペンション装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本願発明は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材(1)と、該車輪支持部材(1)に一端部が取り付けられたラテラルリンク(5,6)を有する左右輪のサスペンション部材(2;7)と、該左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレーム(3)とを備えた車両のサスペンション装置であって、上記サブフレーム(3)は、車幅方向に延びるように設置されるとともに上記ラテラルリンク(5,6)の他端部を支持するラテラルリンク支持部(14,18)が設けられたクロスメンバ(31)と、該クロスメンバの車幅方向外端部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(33)と、上記クロスメンバ(31)のラテラルリンク支持部(14,18)またはその近傍部分と上記サイドメンバ(33)との連結部を補強する左右一対の補強部材(35)とを有し、上記クロスメンバ(31)より垂直方向での高い位置に、スタビライザ(10)が設置され、上記スタビライザ(10)は車幅方向に延設するスタビライザ本体(49)と当該スタビライザ本体(49)の左右両端部から車両前後方向に延びる延設部(50)を備えており、上記スタビライザ本体(49)の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(47)が上記補強部材(35)に設けられ、上記延設部(50)の先端部が連結リンク(25)を介して上記左右のサスペンション部材(2;7)に連結されたことを特徴とする。
上記発明では、クロスメンバのラテラルリンク支持部またはその近傍部分と上記サイドメンバとの連結部を補強する補強部材を設けため、クロスメンバに設けられたラテラルリンク支持部の近傍部分と上記サイドメンバとの連結部を効果的に補強してサブフレームの剛性を充分に向上させることができる。また、上記クロスメンバより高い位置に、スタビライザ(10)が設置され、上記スタビライザ(10)は車幅方向に延設するスタビライザ本体(49)と当該スタビライザ本体(49)の左右両端部から車両前後方向に延びる延設部(50)を備えており、上記スタビライザ本体(49)の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(47)が上記補強部材(35)に設けられ、上記延設部(50)の先端部が連結リンク(25)を介して上記左右のサスペンション部材(2;7)に連結されたものである。従って、上記スタビライザ本体をクロスメンバに安定して支持できるとともに、スタビライザ本体の左右両端部のスタビライザ支持部と延設部との車幅方向のオフセット量(距離)を小さくできる。さらに、車両の旋回時にサスペンション部材に入力された荷重を上記連結リンクおよび延設部を介してスタビライザ本体に効率よく伝達し、該スタビライザ本体を確実に捩れさせて車体のロール変位を抑制するための反力を効果的に生じさせることができる。即ち、簡単な構成で上記スタビライザを適正位置に設置してその機能を効果的に発揮させることができるという利点がある。
本発明に係る車両のサスペンション装置の実施形態を示す斜視図である。 上記サスペンション装置の平面図である。 上記サスペンション装置の正面図である。 上記サスペンション装置の側面図である。 上記サスペンション装置の要部構造を示す斜視図である。 補強部材の具体的構造示す斜視図である。 図2のVII−VII線断面図である。 コーナリングフォースの作用状態を示す説明図である。 旋回外輪の概略構成を示す斜視図である。 本発明例における旋回外輪における応力の作用状態を示す平面図である。 本発明例における旋回外輪のトーイン特性を示すグラフである。 比較例における旋回外輪における応力の作用状態を示す平面図である。 比較例における旋回外輪のトーイン特性を示すグラフである。 車輪のバンプ量とトーイン角との対応関係を示すグラフである。 車輪のバンプ量とキャンバー角との対応関係を示すグラフである。 車輪のバンプ量とロールセンタ高との対応関係を示すグラフである。
図1〜図3は、本発明に係る車両のサスペンション装置の実施形態を示している。該サスペンション装置には、車両の後輪からなる車輪を回転可能に支持する鋳物材等からなる車輪支持部材1と、該車輪支持部材1を支持する左右輪のサスペンション部材2と、該左右輪のサスペンション部材2を連結するように車体後部に配設されたサブフレーム3とを有している。
上記サスペンション部材2は、一端部が車輪支持部材1に取り付けられたトレーリングアーム4と、車輪支持部材1に一端部が揺動可能に取り付けられるとともに車幅方向に延びるように設置されて他端部が車体に揺動可能に支持された上下一対のラテラルリンク5,6と、その後方側に配設されたロアリンク7と、上記車輪支持部材1に下端部が支持されたショックアブソーバ8と、上記ロアリンク7により下端部が支持されたサスペンション用スプリング9と、上記サブフレーム3の上方を通って車幅方向に延びるように設置されたスタビライザ10とを備えている。
上記トレーリングアーム4は、車両の前後方向に延びるように設置された鋼板製のプレス成形品からなっている。そして、上記トレーリングアーム4の一端部(後端部)が、上記車輪支持部材1にボルト止めされるとともに、上記トレーリングアーム4の前端部(他端部)が、リヤサイドフレーム11からなる車体フレームに、ゴムブッシュを介して弾性変位可能に支持されている。
図3〜図5等に示すように、上記ラテラルリンク5,6は、それぞれ車輪の回転軸Sを挟んでその上下に配設され、上方の第1ラテラルリンク5は、その一端部(車幅方向外端部)が、上記回転軸Sよりも前方側において車輪支持部材1の上部に設けられたラテラルリンク取付部12にゴムブッシュ13を介して弾性変位可能に取り付けられている。上記第1ラテラルリンク5の他端部(車幅方向内端部)は、サブフレーム3の上部に設けられたラテラルリンク支持部14にゴムブッシュ15を介して弾性変位可能に支持されている。
また、車輪の回転軸Sよりも下方に配設された第2ラテラルリンク6は、その一端部(車幅方向外端部)が、上記回転軸Sよりも前方側において車輪支持部材1の下部に設けられたラテラルリンク取付部16にゴムブッシュ17を介して弾性変位可能に取り付けられている。上記第2ラテラルリンク6の他端部(車幅方向内端部)は、上記サブフレーム3の下部に設けられたラテラルリンク支持部18にゴムブッシュ19を介して揺動可能に支持されている。
そして、上記車輪支持部材1に設けられたラテラルリンク取付部12,16は、側面視で上記回転軸Sの上下に所定間隔を隔てて配設され、かつ該回転軸Sよりも前方側において略同一の前後位置に配設されている。さらに、上記サブフレーム3に設けられたラテラルリンク支持部14,18も、同様に側面視で上記回転軸Sの上下に所定間隔を隔てて配設され、かつ上記車輪の回転軸Sよりも前方側において略同一の前後位置に配設されている。
上記ロアリンク7は、その一端部が(車幅方向外端部)が、車輪の回転軸Sよりも後方側において車輪支持部材1の下部に設けられた取付部20にゴムブッシュ21を介して弾性変位可能に取り付けられている。また、上記ロアリンク7の他端部(車幅方向内端部)は、後述するようにサブフレーム3の後方部に設けられたロアリンク支持部22にゴムブッシュ23を介して弾性変位可能に支持されている。
そして、上記ロアリンク7の取付部20および支持部22に設けられたゴムブッシュ21,23は、その硬度が最も高い第1硬度に設定されるとともに、上記第2ラテラルリンク6の取付部16および支持部18に設けられたゴムブッシュ17,19の硬度が最も低い第2硬度に設定され、かつ第1ラテラルリンク5の取付部12および支持部14に設けられたゴムブッシュ13,15の硬度が、上記第1硬度と第2硬度との中間の値に設定されている。
上記ロアリンク7には、サスペンション用スプリング9の下端部を支持する凹部24が形成され、該凹部24と、その上方に位置するリヤサイドフレーム11との間にサスペンション用スプリング9が配設されるように構成されている。また、上記ロアリンク7には、スタビライザ10の側端部に上下方向に配設された連結リンク25の下端部が係止される係止部26が設けられている(図5参照)。該スタビライザ10の係止部26は、上記サブフレーム3に設けられたラテラルリンク支持部14,18よりも車幅方向の内方側位置に配設されるとともに、上記連結リンク25の下端部に設けられたボールジョイントが回動可能に支持されている。
上記ショックアブソーバ8は、車輪の回転軸Sよりも後方側において所定角度の前傾姿勢で上下方向に延びるように設置されている。そして、上記ショックアブソーバ8の下端部が車輪支持部材1にボルト止めされることにより剛体結合されるとともに、上端部がゴム製のインシュレータ等を介してストラットタワー(図示せず)からなる車体フレームに弾性変位可能に支持されている。
また、上記サブフレーム3は、図1および図2等に示すように、車輪の回転軸Sよりも前方側において車幅方向に延びるよう設置されたフロントクロスメンバ31と、上記回転軸Sよりも後方側において車幅方向に延びるよう設置されたリアクロスメンバ32と、その車幅方向外側方部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ33と、該サイドメンバ33の車幅方向内方側において上記フロントクロスメンバ31とリアクロスメンバ32とを連結する左右一対の連結メンバ34と、上記フロントクロスメンバ31とサイドメンバ33との連結部を補強する左右一対の補強部材35とを備えている。
上記フロントクロスメンバ31は、図3に示すように、正面視でその左側上部に設けられたラテラルリンク支持部14と右側下部に設けられたラテラルリンク支持部18とを連結するように斜め向きに延びる第1クロスメンバ36と、右側上部に設けられたラテラルリンク支持部14と左側下部に設けられたラテラルリンク支持部18とを連結するように斜め向きに延びる第2クロスメンバ37とを有し、該第1,第2クロスメンバ36,37が正面視でX状に交差するように構成されている。そして、上記第1,第2クロスメンバ36,37の側端部が、側面視で上下方向に所定距離をおいて設置されることにより、図6に示すように、上下方向に延びるフレーム部材が上記フロントクロスメンバ31の側端部に形成されている。
上記リアクロスメンバ32は、左右のサイドメンバ33を連結するように車幅方向に延設されている。また、上記リアクロスメンバ32には、左右一対のロアリンク支持部22が設けられ、該ロアリンク支持部22にロアリンク7の車幅方向内端部がゴムブッシュ23を介して揺動可能に支持されるようになっている(図3参照)。
上記サブフレーム3のサイドメンバ33は、上記フロントクロスメンバ31の側端部に設けられたラテラルリンク支持部14,18の間を通って車両の前後方向に延びるように設置されている。そして、上記サイドメンバ33がフロントクロスメンバ31およびリアクロスメンバ32の側端部に接続されることにより、該フロントクロスメンバ31とリアクロスメンバ32とが上記サイドメンバ33により連結されるように構成されている。
また、上記サイドメンバ33は、フロントクロスメンバ31の側端部から前部外方側に向けて突設された前方部42と、上記リアクロスメンバ32の側端部から後部外方側に向けて突設された後方部43とを有し、これらにより平面視で前後方向中央部が車体の内方側に凹入した半円形状に形成されている。そして、上記前方部42および後方部43の先端部には、リヤサイドフレーム11に取り付けられるマウント部44,45が設けられるとともに、該前後のマウント部44,45よりも車幅方向の内方側に凹入した位置において上記サイドメンバ33がフロントクロスメンバ31およびリアクロスメンバ32の側端部に接続されている。
また、図6および図7に示すように、上記フロントクロスメンバ31の上部に設けられた補強部材35を介して、上記ラテラルリンク支持部14またはその近傍部分と上記サイドメンバ33とが連結されることにより、フロントクロスメンバ31とサイドメンバ33との連結部が補強されるように構成されている。具体的には、上記補強部材35の前部に設けられた三角形の爪状の突起46が上記フロントクロスメンバ31の上面および後面に接合されるとともに、上記補強部材35の後側部位が、サイドメンバ33の上面および車幅方向内側の側面に接合されている。これにより上記フロントクロスメンバ31の側端上部に設けられた上記ラテラルリンク支持部14の近傍部と上記サイドメンバ33の上面部との連結部が補強されている。即ち、上記各補強部材35は、前部側の突起46が上記フロントクロスメンバ31の上面および後面に接合され、後部側が上記サイドメンバ33上面および車幅方向内側の側面に接合され、上面部が前上がりに傾斜した傾斜状態に配置されたものであるため、傾斜状態に配置した補強部材35により上記フロントクロスメンバ31の前後方向への倒れ防止効果を高めて該フロントクロスメンバ31と上記サイドメンバ33との連結部の補強効果を高めることができる。
さらに、上記補強部材35の上面には、スタビライザ10の支持ブラケット47を取り付けるための取付ボルト48が突設されている。上記スタビライザ10は、平面視で車幅方向に延びるように設置されたスタビライザ本体49と、その左右両端部から車両の前後方向に延びるように設置された左右一対の延設部50とを有し、上記スタビライザ本体49の左右両端を回動可能に支持する支持部材51が上記支持ブラケット47を介して補強部材35の上面に固定されるように構成されている。即ち、上記のように、傾斜状態に配置された各補強部材35の上面部に、上記支持ブラケット47等からなるスタビライザ支持部が設けられため、スタビライザ支持部が上方へ突出する寸法が小さくなりスタビライザ10をフロントクロスメンバ31の後方にコンパクトに配置することができる。
上記スタビライザ10の延設部50と上記ロアリンク7の係止部26とが、上記連結リンク25を介して連結されることにより、上記スタビライザ10の車幅方向端部が上記フロントクロスメンバ31のラテラルリンク支持部14,18よりも車幅方向内側位置で上記サスペンション部材2に係止されている。そして、車両の走行時に左右ロアリンク7の一方に入力された突き上げ力等が、上記スタビライザ10および左右の連結リンク25を介して他方のロアリンク7に伝達されることにより、車両の旋回時に車体の傾きが抑制されるようになっている。
以上のように、上記実施形態の車両のサスペンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材1と、該車輪支持部材1に一端部が取り付けられたラテラルリンク5,6を有する左右輪のサスペンション部材2と、該左右のサスペンション部材2を連結するように設置されたサブフレーム3とを備える。上記サブフレーム3は、車幅方向に延びるように設置されるとともに上記ラテラルリンク5,6の他端部を支持するラテラルリンク支持部14,18が設けられたフロントクロスメンバ31と、該フロントクロスメンバ31の車幅方向外端部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ33と、上記フロントクロスメンバ31のラテラルリンク支持部14,18またはその近傍部分と上記サイドメンバ33との連結部を補強する左右一対の補強部材35とを有する。上記フロントクロスメンバ31より高い位置には、スタビライザ10が車幅方向に延びるように設置され、該スタビライザ10に備わる車幅方向に延びるスタビライザ本体49の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(上述した支持ブラケット47等)が上記補強部材35に設けられている。従って、フロントクロスメンバ31に設けられたラテラルリンク支持部14,18の近傍部分と上記サイドメンバ33との連結部を効果的に補強してサブフレーム3の剛性を充分に向上させることができる。また、上記実施形態では、上記フロントクロスメンバ31の上方に、スタビライザ10が車幅方向に延びるように設置されるとともに、該スタビライザ10に備わる車幅方向に延びるスタビライザ本体49の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部が上記補強部材35に設けられ、上記スタビライザ本体49の左右両端部から車両の前後方向に延びるように設置された延設部50の先端部が連結リンク25を介してサスペンション部材2(上述した左右のロアリンク7等)に連結されている。従って、上記スタビライザ本体49をフロントクロスメンバ31に安定して支持できるとともに、スタビライザ本体49の左右両端部のスタビライザ支持部と延設部50との車幅方向のオフセット量(距離)を小さくできる。さらに、車両の旋回時にサスペンション部材2に入力された荷重を上記連結リンク25および延設部50を介してスタビライザ本体49に効率よく伝達し、該スタビライザ本体49を確実に捩れさせて車体のロール変位を抑制するための反力を効果的に生じさせることができる。即ち、簡単な構成で上記スタビライザを適正位置に設置してその機能を効果的に発揮させることができるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、フロントクロスメンバ31に設けられたラテラルリンク支持部14,18の近傍部分と上記サイドメンバ33との連結部を補強するように設置された上記補強部材35の上面に突設された取付ボルト48を利用して上記支持ブラケット47を取り付け、該支持ブラケット47に保持された支持部材51により上記スタビライザ本体49の左右両端を回動可能に支持するように構成したため、上記補強部材35に、フロントクロスメンバ31とサイドメンバ33との連結部を補強する補強ブラケットとしての機能と、上記スタビライザ支持部としての機能とを兼ね備えさせることができる。したがって、簡単な構成でフロントクロスメンバ31に設けられたラテラルリンク支持部14,18の近傍部分と上記サイドメンバ33との連結部を効果的に補強してサブフレーム3の剛性を充分に向上させることができるとともに、上記スタビライザ10を適正位置に設置してその機能を効果的に発揮させることができるという利点がある。
また、上記実施形態では、スタビライザ10の車幅方向端部を、上記フロントクロスメンバ31のラテラルリンク支持部14,18よりも車幅方向内側位置で上記サスペンション部材2、具体的には上記ロアリンク7に係止したため、上記支持ブラケット47および支持部材51により回転自在に支持されたスタビライザ10の支持部と、上記サスペンション部材2に設けられたスタビライザ10の係止部26とが車幅方向に大きくオフセットした状態となるのを防止することにより、上記スタビライザ10の機能を充分に発揮させて車体のロール変位を効果的に抑制できるという利点がある。
さらに、上記実施形態に示すように、上記各補強部材35は、前部側の突起46が上記フロントクロスメンバ31の上面および後面に接合され、後部側が上記サイドメンバ33上面および車幅方向内側の側面に接合され、上面部が前上がりに傾斜した傾斜状態に配置されたものであるため、傾斜状態に配置した補強部材35により上記フロントクロスメンバ31の前後方向への倒れ防止効果を高めて該フロントクロスメンバ31と上記サイドメンバ33との連結部の補強効果を高めることができる。また、傾斜状態に配置された各補強部材35の上面部に、上記支持ブラケット47等からなるスタビライザ支持部が設けられため、スタビライザ支持部が上方へ突出する寸法が小さくなりスタビライザ10をフロントクロスメンバ31の後方にコンパクトに配置することができる。
また、上記のように上記車輪支持部材1に一端部が揺動可能に取り付けられるとともに車幅方向に延びるように設置されて他端部が車体に揺動可能に支持された上下一対のラテラルリンク5,6と、一端部が上記車輪の回転軸Sよりも後方側で車輪支持部材の下部に取り付けられるとともに他端部が車体に揺動可能に支持されたロアリンク7とを設け、上記両ラテラルリンク5,6の一端部を上記車輪の回転軸Sよりも前方側で車輪支持部材1の上部および下部にそれぞれ取り付けるとともに、該車輪支持部材1に対する上記両ラテラルリンク5,6の取付部12,16を側面視で略同一の前後位置に配設した構造とした場合には、簡単な構成で優れたサスペンション性能が得られるとともに、車両の旋回時における繰安性を効果的に向上できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、左右のサスペンション部材2を連結するように設置されたサブフレーム3を構成するフロントクロスメンバ31の左右両端部に、上下一対のラテラルリンク支持部14,18を配設し、かつその後方側に配設されたロアリンク7の一端部を上記車輪の回転軸Sよりも後方側で車体に揺動可能に支持するように構成したため、車両の旋回時に、旋回外輪(外方側に位置する後輪)をトーイン方向に付勢することにより、車両の繰安性を効果的に向上させることができる。尚、ここでトーインとは、進行方向に向かう車体を基準として、タイヤの先端部(「トー」と言う)が車体の内側に入っていることを意味する。それとは逆に外側を向いていることをトーアウトと言う。
例えば、図8に示すように車両が左旋回している状態では、車体Aを右側方に移動させ用とする遠心力Bが作用するとともに、該遠心力Bに抗して各車輪の設置部を内向きに付勢するコーナリングフォースDが作用する。そして、旋回方向の外方側に位置する後輪からなる旋回外輪Cに作用するコーナリングフォースDに応じ、図9および図10に示すように、上記旋回外輪Cの回転軸Sを支点として、その下方に位置する第2ラテラルリンク6およびロアリンク7には圧縮応力G1,G2が生じるとともに、回転軸Sの上方に位置する第1ラテラルリンク5には引張応力Hが生じる。
上記回転軸Sの後方側で第1ラテラルリンク5の下方に配設された第2ラテラルリンク6には、図10に示す平面視において、上記コーナリングフォースDと、上記第1ラテラルリンク5に生じる引張応力Hとの両方に対応した圧縮応力G1が生じる。これに対して回転軸Sの後方側に配設されたロアリンク7には、上記コーナリングフォースDのみに対応した圧縮応力G2、つまり上記第2ラテラルリンク6に作用する圧縮応力G1に比べて小さな値の応力が発生する。
上記のように回転軸Sの設置部を支点とした回転モーメントの釣り合いにより、前方側に位置する第2ラテラルリンク6には、回転軸Sの後方側に位置するロアリンク7よりも大きな圧縮応力G1が生じることになるため、上記第2ラテラルリンク6に設けられたゴムブッシュ17,19がロアリンク7に設けられたゴムブッシュ21,23よりも大きく圧縮変形し、これによって旋回外輪Cがトーイン方向に変位することになる。
上記旋回外輪Cに作用する内向きのコーナリングフォースDが大きくなるのに応じて旋回外輪Cのトーイン角どのように変化するかを応力計算により検証したところ、図11に示すように、上記内向きのコーナリングフォースDが大きくなるのに応じて旋回外輪Cのトーイン角がプラス方向に変位することが確認された。
これに対して、図12に示すように、上方の第1ラテラルリンク5aを上記第2ラテラルリンク6とロアリンク7との間で該ロアリンク7寄りの位置、つまり回転軸Sよりもやや後方側に配設してなる比較例において、旋回外輪Cに作用する内向きのコーナリングフォースDが大きくなるのに応じて旋回外輪Cのトーイン角がどのように変化するかを応力計算により検証したところ、図13に示すように、上記内向きのコーナリングフォースDが大きくなるのに応じて旋回外輪Cのトーイン角がマイナス方向(トーアウト方向)に変位し、繰安性が低下することが確認された。
さらに、上記のように第1,第2ラテラルリンク5,6の一端部を車輪の回転軸Sよりも前方側で車輪支持部材1の上部および下部にそれぞれ取り付けるとともに、該車輪支持部材1に対する上記両ラテラルリンク5,6の取付部12,16を側面視で略同一の前後位置に配設した構造とした場合には、車輪のバンプ時におけるサスペンション装置のジオメトリー変化を最適状態とするための設計変更およびチューニング等を容易かつ適正に行うことが可能となるという利点がある。すなわち、車両の乗り心地を効果的に向上させるためには、車輪のバンプ量とトーイン角との対応関係を図14に示すように設定するとともに、車輪のバンプ量とキャンバー角との対応関係を図15に示すように設定し、かつ車輪のバンプ量とロールセンタ高との対応関係を図16に示すように設定することが望ましい。尚、ここでキャンバー角とは、車両を正面から見たときに、タイヤ上部が外側に傾く、または、内側に傾く(ハの字)角度を意味する。また、外側に向く角度をポジティブキャンバー言い、内側に傾くことをネガティブキャンバーと言う。さらに、「ロールセンタ」とは車を正面(或いは後)から見た場合に車体がロール(車両進行方向に延設する線分まわりの回動)する中心を意味し、「ロールセンタ高さ」とは当該ロール中心の高さを意味する。
そして、図13に示すように、上方の第1ラテラルリンク5aを上記第2ラテラルリンク6とロアリンク7との間に配設した従来装置において、上記車輪のバンプ量とトーイン角との対応関係を適正値に設定するために、上記第1ラテラルリンク5a、第2ラテラルリンク6およびロアリンク7の設置位置または設置長さ等を何れかを変化させた場合には、これに応じて車輪のバンプ量とキャンバー角との対応関係および車輪のバンプ量とロールセンタ高との対応関係が変化することが避けられず、これらが不適正となった場合には、最初から設計し直さなければならず、その全てを適正値とすることが極めて困難であった。
これに対して上記第1,第2ラテラルリンク5,6の一端部を車輪の回転軸よりも前方側で車輪支持部材1の上部および下部にそれぞれ取り付けるとともに、該車輪支持部材1に対する上記両ラテラルリンク5,6の取付部12,16を側面視で略同一の前後位置に配設するとともに、その後方側にロアリンク7を配設した場合には、所定の特性を最適値とするために各リンク5〜7の設置位置および設置長さ等の何れかを変化させても、他の特性にそれ程大きな変化を生じさせることなく、上記設計変更等を容易化できるという利点がある。
また、上記実施形態に示すように、サブフレーム3のフロントクロスメンバ31からなるフレーム部材を、正面でX状に交差するように設置された第1,第2クロスメンバ36,37により構成し、該第1,第2クロスメンバ36,37の左右両端部に上下一対のラテラルリンク支持部14,18を配設した構造とした場合には、車幅方向の剛性を効果的に向上できるという利点がある。
上記構成において、例えば車両の右旋回時には、左側下方のラテラルリンク支持部18にフロントクロスメンバ31を圧縮する方向の荷重が加わる一方、その対角線上に位置する右側上方のラテラルリンク支持部14にもフロントクロスメンバ31を圧縮する荷重が加わることにより、両荷重が打ち消し合うことになる。また、左側上方のラテラルリンク支持部14にフロントクロスメンバ31を引っ張る方向の荷重が加わる一方、その対角線上に位置する右側下方のラテラルリンク支持部18にもフロントクロスメンバ31を引っ張る方向の荷重が加わることにより、両荷重が打ち消し合うことになる。このため、上記フロントクロスメンバ31の構造を簡略しつつ、左右のサスペンション部材2から入力された荷重を効率的に支持できるという利点がある。
さらに、上記実施形態に示すように、フロントクロスメンバ31の左右両側辺部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ33と、該両サイドメンバ33の後部を連結するように車幅方向に延びるリアクロスメンバ32とを設け、該リアクロスメンバ32に上記ロアリンク7を揺動可能に支持した構造とした場合には、簡単かつコンパクトな構成で上記ロアリンク7からサブフレーム3に入力された荷重を安定して支持することができるという利点がある。
また、上記実施形態では、ロアリンク7の取付部20および支持部22に設けられたゴムブッシュ21,23の硬度を最も高い第1硬度に設定するとともに、第2ラテラルリンク6の取付部16および支持部18に設けられたゴムブッシュ17,19の硬度を最も低い第2硬度に設定するとともに、上記第1ラテラルリンク5の取付部12および支持部14に設けられたゴムブッシュ13,15の硬度を、上記第1硬度と第2硬度との中間値に設定したため、車輪回転軸の下部前方に配設された上記第2ラテラルリンク6を最も大きく弾性変形させて、車両の旋回時に旋回外輪を、より効果的にトーイン状態に変位させることができる。
なお、上記第1ラテラルリンク5の取付部12および支持部14と、第2ラテラルリンク6の取付部16および支持部18と、ロアリンク7の取付部20および支持部22とにそれぞれ設けられた各ゴムブッシュ13,15,17,19,21,23の硬度を必ずしも上記のように設定する必要はなく、上記第1ラテラルリンク5の取付部12、第2ラテラルリンク6の取付部16および上記ロアリンク7の取付部20に設けられたゴムブッシュ13,17,21の硬度のみに差を持たせ、あるいは逆に上記第1ラテラルリンク5の支持部14に、第2ラテラルリンク6の支持部18および上記ロアリンク7の支持部22にそれぞれ設けられたゴムブッシュ15,19,23の硬度のみに差を持たせた構造とした場合でも、車両の旋回時に旋回外輪を効果的にトーイン状態に変位させることが可能である。
また、上記実施形態に示すように、サブフレーム3のサイドメンバ33に、車体のリヤサイドフレーム11に取り付けられる前後一対のマウント部44,45を設け、該前後のマウント部44,45よりも車幅方向の内方側に凹入した位置で上記サイドメンバ33をフロントクロスメンバ31およびリアクロスメンバ32に接続するように構成した場合には、上記リヤサイドフレーム11とサイドメンバ33との間に上記スタビライザ10用の連結リンク25を設置するためのスペースを確保しつつ、上記リヤサイドフレーム11とサブフレーム3のサイドメンバ33とを適正に連結して車体を効果的に向上できる等の利点がある。
さらに、上記実施形態では、ショックアブソーバ8を車輪の回転軸よりも後方側で上下方向に延びるように設置し、その下端部を上記車輪支持部材1に取り付けた構造としたため、上記第1ラテラルリンク5が車輪支持部材1の前方側に配設されることにより該車輪支持部材1の後方側部分に形成されたスペースを有効に利用して上記ショックアブソーバ8の設置スペースを充分に確保することができる。しかも、エンジンの駆動力を後輪に伝達する必要がある後輪駆動車または四輪駆動車と、エンジンの駆動力を後輪に伝達する必要のない前輪駆動車とで、上記ショックアブソーバ8の設置位置を変化させる必要がないので、後輪用のサスペンション装置として汎用性を持たせることが可能である。
特に、上記実施形態に示すように、車輪支持部材1の後方側部分に形成されたスペースを利用して上記ショックアブソーバ8を前傾姿勢で設置するように構成した場合には、該ショックアブソーバ8の設置スペースを効果的にコンパクト化しつつ、後輪のサスペンション部材2から入力された上下振動に対する減衰部材として上記ショックアブソーバ8を利用することにより、簡単な構成で車両の乗り心地を効果的に向上できる等の利点がある。
上記実施形態に基づく本発明のまとめ:
本発明は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材(1)と、該車輪支持部材(1)に一端部が取り付けられたラテラルリンク(5,6)を有する左右輪のサスペンション部材(2;7)と、該左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレーム(3)とを備えた車両のサスペンション装置であって、上記サブフレーム(3)は、車幅方向に延びるように設置されるとともに上記ラテラルリンク(5,6)の他端部を支持するラテラルリンク支持部(14,18)が設けられたクロスメンバ(31)と、該クロスメンバの車幅方向外端部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(33)と、上記クロスメンバ(31)のラテラルリンク支持部(14,18)またはその近傍部分と上記サイドメンバ(33)との連結部を補強する左右一対の補強部材(35)とを有し、上記クロスメンバ(31)より垂直方向での高い位置に、スタビライザ(10)が設置され、上記スタビライザ(10)は車幅方向に延設するスタビライザ本体(49)と当該スタビライザ本体(49)の左右両端部から車両前後方向に延びる延設部(50)を備えており、上記スタビライザ本体(49)の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(47)が上記補強部材(35)に設けられ、上記延設部(50)の先端部が連結リンク(25)を介して上記左右のサスペンション部材(2;7)に連結されたことを特徴とする。
上記発明では、クロスメンバのラテラルリンク支持部またはその近傍部分と上記サイドメンバとの連結部を補強する補強部材を設けため、クロスメンバに設けられたラテラルリンク支持部の近傍部分と上記サイドメンバとの連結部を効果的に補強してサブフレームの剛性を充分に向上させることができる。また、上記クロスメンバより高い位置に、スタビライザ(10)が設置され、上記スタビライザ(10)は車幅方向に延設するスタビライザ本体(49)と当該スタビライザ本体(49)の左右両端部から車両前後方向に延びる延設部(50)を備えており、上記スタビライザ本体(49)の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(47)が上記補強部材(35)に設けられ、上記延設部(50)の先端部が連結リンク(25)を介して上記左右のサスペンション部材(2;7)に連結されたものであるため、上記スタビライザ本体をクロスメンバに安定して支持できるとともに、スタビライザ本体の左右両端部のスタビライザ支持部と延設部との車幅方向のオフセット量(距離)を小さくできる。したがって、車両の旋回時にサスペンション部材に入力された荷重を上記連結リンクおよび延設部を介してスタビライザ本体に効率よく伝達し、該スタビライザ本体を確実に捩れさせて車体のロール変位を抑制するための反力を効果的に生じさせることができる。即ち、簡単な構成で上記スタビライザを適正位置に設置してその機能を効果的に発揮させることができるという利点がある。
本願発明のひとつの形態としては、上記スタビライザ(10)の上記延設部(50)の先端部を上記ラテラルリンク支持部(14,18)よりも車幅方向内側位置で上記連結リンク(25)を介して上記サスペンション部材(7)に係止することが望ましい。このように、上記スタビライザの各延設部の先端部がクロスメンバのラテラルリンク支持部よりも車幅方向内側位置で連結リンクを介して各サスペンション部材に係止すると、上記スタビライザ支持部と、上記サスペンション部材に対するスタビライザの係止部とが車幅方向に大きくオフセットした状態となること等を防止し、上記スタビライザの機能を充分に発揮させて車体のロール変位を効果的に抑制できるという利点がある。
さらに、上記補強部材(35)は、前部側が上記クロスメンバ(31)に連結され、後部側が上記サイドメンバ(33)に連結され、上面部が後下がりに傾斜した傾斜状態に配置され、上記補強部材(35)の上面部に上記スタビライザ支持部(47)が設けることが望ましい。このように構成することで、上記各補強部材は、前部側が上記クロスメンバに連結され、後部側が上記サイドメンバに連結され上面部が後下がりに傾斜した傾斜状態に配置され、各補強部材の上面部にスタビライザ支持部が設けられたものであるため、傾斜状態に配置した補強部材により上記クロスメンバの前後方向への倒れ防止効果を高めて該クロスメンバと上記サイドメンバとの連結部の補強効果を高めると共に、補強部材の傾斜した上面部にスタビライザ支持部が設けられるため、スタビライザ支持部が上方へ突出する寸法が小さくなりスタビライザをコンパクトに配置することができる。
また、上記各サスペンション部材は、上側ラテラルリンク(5)と下側ラテラルリンク(6)とを備え、両ラテラルリンク(5,6)の車輪支持部材側の端部が、上記車輪の回転軸(S)よりも前方側で上記車輪支持部材(1)の上部および下部にそれぞれ支持されるとともに、該車輪支持部材(1)に設けられた上記両ラテラルリンク支持部(12,16)を側面視で略同一の前後位置に配設することが望ましい。このように構成することで、簡単な構造で優れたサスペンション性能が得られるとともに、車両の旋回時における繰安性を効果的に向上できるという利点がある。
さらに、上記サブフレーム(3)の上記サイドメンバ(33)は、車体のリヤサイドフレーム(11)に取り付けられる前後一対のマウント部(45,46)を有し、該前後のマウント部(45,46)よりも車幅方向の内方側に凹入した位置で上記クロスメンバ(31)に接続することが望ましい。このように、サブフレームのサイドメンバに、車体のリヤサイドフレームに取り付けられる前後一対のマウント部を設け、該前後のマウント部よりも車幅方向の内方側に凹入した位置で上記サイドメンバをクロスメンバに接続するように構成したため、上記リヤサイドフレームとサイドメンバとの間に上記スタビライザ用の連結リンク等を設置するためのスペースを確保しつつ、上記リヤサイドフレームとサブフレームのサイドメンバとを適正に連結して車体を効果的に補強できる等の利点がある。
この出願は、2010年6月30日に出願された日本国特許出願特願2010−150050を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明については、図面を参照しつつ例示として十分に説明したが、種々の変更および改良は当業者にとって容易であると認識すべきである。したがって、このような変更および改良が本発明の範囲を逸脱するものでない限り、その態様は本発明の範囲に含まれる。

Claims (4)

  1. 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材(1)と、該車輪支持部材(1)に一端部が取り付けられたラテラルリンク(5,6)を有する左右輪のサスペンション部材(2;7)と、該左右輪のサスペンション部材を連結するように設置されたサブフレーム(3)とを備えた車両のサスペンション装置であって、
    上記サブフレーム(3)は、
    車幅方向に延びるように設置されるとともに上記ラテラルリンク(5,6)の他端部を支持するラテラルリンク支持部(14,18)が設けられたクロスメンバ(31)と、
    該クロスメンバの車幅方向外端部から車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(33)と、
    上記クロスメンバ(31)のラテラルリンク支持部(14,18)またはその近傍部分と上記サイドメンバ(33)との連結部を補強する左右一対の補強部材(35)とを有し、
    上記クロスメンバ(31)より垂直方向での高い位置に、スタビライザ(10)が設置され、
    上記スタビライザ(10)は車幅方向に延設するスタビライザ本体(49)と当該スタビライザ本体(49)の左右両端部から車両前後方向に延びる延設部(50)を備えており、
    上記スタビライザ本体(49)の左右両端部を回動可能に支持するスタビライザ支持部(47)が上記補強部材(35)に設けられ、
    上記延設部(50)の先端部が連結リンク(25)を介して上記左右のサスペンション部材(2;7)に連結され
    上記スタビライザ(10)の上記延設部(50)の先端部は上記ラテラルリンク支持部(14,18)よりも車幅方向内側位置で上記連結リンク(25)を介して上記サスペンション部材(7)に係止された、ことを特徴とする車両のサスペンション装置。
  2. 上記補強部材(35)は、前部側が上記クロスメンバ(31)に連結され、後部側が上記サイドメンバ(33)に連結され、上面部が後下がりに傾斜した傾斜状態に配置され、上記補強部材(35)の上面部に上記スタビライザ支持部(47)が設けられた、ことを特徴とする請求項1記載の車両のサスペンション装置。
  3. 上記各サスペンション部材は、上側ラテラルリンク(5)と下側ラテラルリンク(6)とを備え、両ラテラルリンク(5,6)の車輪支持部材側の端部が、上記車輪の回転軸(S)よりも前方側で上記車輪支持部材(1)の上部および下部にそれぞれ支持されるとともに、該車輪支持部材(1)に設けられた上記両ラテラルリンク支持部(12,16)が側面視で略同一の前後位置に配設された、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両のサスペンション装置。
  4. 上記サブフレーム(3)の上記サイドメンバ(33)は、車体のリヤサイドフレーム(11)に取り付けられる前後一対のマウント部(45,46)を有し、該前後のマウント部(45,46)よりも車幅方向の内方側に凹入した位置で上記クロスメンバ(31)に接続された、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のサスペンション装置。
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