JP5380000B2 - トロリ線摩耗量測定方法および測定システム - Google Patents

トロリ線摩耗量測定方法および測定システム Download PDF

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Description

この発明は、トロリ線摩耗量測定方法および測定システムに関し、詳しくは、鉄道線路の分岐箇所(分岐ポイント)に発生するトロリ線偏摩耗個所の摩耗量を手作業によることなく、高い精度でかつ摩耗量算出のデータ処理ロードを軽減して測定することが可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定システムに関する。
鉄道線路の分岐箇所(分岐ポイント)としては、本線と分岐線、上り線と下り線などがあって、これらのトロリ線との間には、本線(上り線)から分岐線(下り線)へ、あるいは逆に分岐線(下り線)から本線(上り線)へと渉り線を介して車両が移動し、車両のパンタグラフが接触してトロリ線が相互に引き継がれる。
渉り線は、車両への電力供給線ではないので上方に傾斜して設置され、電柱などに設けられるカウンタポイズ(バランサ)で引っ張られている。このような渉り線がパンタグラフと同じような高さまで降下し、あるいはそれ以下に垂れ下がると、パンタグラフとの不要な接触事故やパンタグラフの破損をまねくので、これを防止するために、従来、渉り線検出器が検測車のパンタグラフのホーン部分には取付けられている。
渉り線には種々のものがあるが、図9は、この渉り線の概要説明図であって、本線(上り線)のトロリ線と分岐線(下り線)のトロリ線との間を斜めに橋渡される渉り線の例である。
31は、本線のトロリ線であり、32は分岐線のトロリ線である。本線のトロリ線31と分岐線のトロリ線32の下にはそれぞれ軌道33,34が設けられている。35は、渉り線であって、その下には軌道36が設けられている。渉り線35は、本線と分岐線との間を斜めにかつ本線のトロリ線31と分岐線のトロリ線32よりも高い位置に設置されている。
例えば、車両が図面右から左に走行して本線から分岐線へと車両のパンタグラフがトロリ線に接して渡るか、逆に、車両が図面左から右に走行して分岐線から本線へと車両のパンタグラフがトロリ線に接して渡る。
鉄道線路の分岐箇所の渉り線は、このように、本線(上り線)、分岐線(下り線)のトロリ線より高い位置にあるので、車両のパンタグラフが渉り線を渡るとパンタグラフのホーン部が渡り先のトロリ線に当たり、そのトロリ線の摺面が傾斜摩耗する偏べり、すなわち偏摩耗が発生する。
なお、渉り線についての検測車のパンタグラフの構造については公知であり(特許文献1)、トロリ線摩耗量の測定方法及び測定装置についても公知である(特許文献2)。
特開2003−327019号公報 特開2005−271682号公報
特許文献2に示されるようなトロリ線摩耗量の測定方法及び測定装置は、渉り線個所のトロリ線の偏摩耗を正確には測定できない問題がある。そのため、渉り線部分の偏摩耗は現在手作業にて行われているのが現状である。
その理由は、渉り線個所のトロリ線が平坦な摩耗の通常摺動面とこれに続く傾斜した偏摩耗摺動面とで構成される関係で摺動面幅に対応する反射光が正確に得られないからである。言い換えれば、トロリ線摩耗測定装置のレーザ光の反射光は、傾斜している偏摩耗の摺動面からは正確には戻ってこない。
図8は、渉り線部分に発生するトロリ線の偏摩耗とその受光信号についての説明図である。
図8(a)に示す渉り線部分に発生する偏摩耗をしたトロリ線20の摺動面は、平坦な通常摺動面20aとこれに続く偏摩耗摺動面20bとからなる。その反射光に対応する受光信号から得られる摺動面反射信号R(検出信号)は、通常摺動面20aの反射信号21aとこれに連続する偏摩耗摺動面の反射信号とで構成されるはずであるが、図8(b)に示すように、通常摺動面20aの反射信号21aとこれに続く偏摩耗摺動面20bの一部の反射信号21bが連続し、偏摩耗摺動面20bの検出信号の一部が孤立して反射信号21cとなり、この反射信号21cがノイズ信号21dと区分けがつかなくなる問題が生じる。
なお、渉り線部分におけるトロリ線摩耗量として算出されるものは、通常摺動面20aに対応する残存直径Aと偏摩耗摺動面20bに対応する残存直径Bとである。本来のトロリ線摩耗量は、通常、トロリ線の中心から摺動面までの距離であるが、現在では残存直径も摩耗量として扱われているので、ここでの残存直径A,Bをトロリ線偏摩耗量として以下説明していく。
図8(b)においては、偏摩耗摺動面20bの検出信号の一部が反射信号21cとして独立して摺動面反射信号Rが連続した信号波形とはならずに、通常摺動面の信号とこれに続く信号の波形領域Cとこれから孤立した信号の波形領域Dとに分離して2つの波形領域になっている。
このような場合には、波形領域Dがノイズ波形か、偏摩耗の一部の波形かの区別がつかなくなるので、通常、摺動面の幅と偏摩耗摺動面の幅あるいは通常摺動面+偏摩耗摺動面の和の幅を摺動面反射信号Rから正確に検出できなくなる問題がある。
そのため、現在では手測定により偏摩耗個所の摩耗量が測定され、管理されている。しかし、偏摩耗個所の手測定による測定値は個人差が発生し、しかも手数がかかる問題がある。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、鉄道線路の分岐箇所におけるトロリ線偏摩耗個所の摩耗量を手作業によることなく、高い精度でかつ摩耗量算出のデータ処理ロードを軽減して測定することが可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定システムを提供することにある。
このような目的を達成するための第1の発明の特徴は、トロリ線の偏摩耗個所における受光信号に基づいて検出される通常摺動面の幅および偏摩耗摺動面の幅そして通常摺動面および偏摩耗摺動面の和の幅のいずれかから選択された2つをパラメータとしてトロリ線の残存径を偏摩耗量として記憶したテーブルと偏摩耗個所のキロ程情報とを備え、
受光信号あるいはこれを増幅した信号に対してトロリ線摺動面の反射光と背景からの反射光とが得られる範囲にゲートを設定して得られる受光信号の信号波形をデジタル値に変換して所定の幅の1ラインの摺動面データとして得て検測車の走行距離に対応して順次採取して記録し、
キロ程情報に基づいて採取された摺動面データを検索して偏摩耗個所の位置を含む複数個の1ラインの摺動面データを読出して複数個の1ラインの摺動面データを各水平ラインに割当て1ラインの摺動面データとともに記録された走行距離を垂直方向に割当て受光信号の信号レベルを輝度に対応させた1画面分のデータを得て、
この1画面分のデータの1ラインの摺動面データにおける背景からの反射光あるいはその一部についての反射光についての受光信号の信号レベルの平均値を算出し、1ラインの摺動面データにおける通常摺動面から連続する波形領域におけるゼロレベル以上の最低レベルを検出し、
最低レベルが平均値より大きいときに最低レベルと平均値との間のレベルを第1の基準レベルとして1画面分のデータの各1ラインの摺動面データを二値化して1画面についての二値化データを得て、
この二値化データで形成される画面データにおいてノイズに対応する孤立点の座標を抽出してこの孤立点の座標に基づいて1画面分のデータから孤立点ノイズを除去し、
1画面分のデータにおいて孤立点ノイズが除去された1ラインの摺動面データを得てこの摺動面データから2つのパラメータに対応する各摺動面の幅を算出してテーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の残存径を得るものである。
また、第2の発明は、第1の発明において、最低レベルが平均値より小さいときに適用され、1ラインの摺動面データについての最低レベルの検出においてはさらに最高レベルを検出し、最低レベルと最高レベルの間のレベルを第2の基準レベルとし、1ラインの摺動面データにそれぞれ第2の基準レベルを設定して二値化した1画面分のデータを得て、この二値化した1画面分のデータから偏摩耗個所の画像領域を検索してこの偏摩耗個所の画像領域において偏摩耗開始個所と偏摩耗終了個所の2点を結ぶ直線を設定し、この直線と交叉する水平ラインについての1ラインの摺動面データについて直線を偏摩耗摺動面の端として2つのパラメータに対応する摺動面幅を算出してテーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の残存径を得るものである。
このように、第1の発明にあっては、受光信号に基づいて得られる信号波形に対応する1ラインの摺動面データにおいてトロリ線摺動面の外側の背景レベルの平均値を算出し、この平均値を目安としてこれより上でかつ受光信号の最低レベルより低い第1の基準レベルを得て、この第1の基準レベルで1画面分のデータを二値化してノイズに対応する画面上の孤立点の座標を抽出する。そして1画面分のデータから孤立点を除去することで孤立点ノイズが除去された各1ラインの摺動面データを得る。そして、この1ラインの摺動面データに対して2つのパラメータに対応する摺動面の幅を容易に算出することができる。そこで、この2つの摺動面の幅においてテーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の残存径を算出することができる。
また、第1の基準レベルが背景レベルの平均値より低い場合には、その個所のみを従来のように手作業で摩耗量を得てもよいが、第2の発明を適用して画像処理により偏摩耗量を算出することができる。
この場合、1ラインの摺動面データにおいて最高レベルと最低レベルの中間値を第2の基準値として各1ラインの摺動面データを二値化して二値化した1画面分のデータを得る。これにより、各1ラインそれぞれの反射状態に応じた偏摩耗量を表す二値化画像が得られる。この画像から画素数をカウントすることで、通常摺動面の幅と偏摩耗摺動面の幅あるいはこれらの和の幅を容易に得ることができる。
そこで、この二値化画像により、各1ラインの摺動面データ対応に2つのパラメータに対応する摺動面の幅を算出してテーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の残存径を得ることができる。
このように、第1の発明にあっては、特殊な画像処理をしなくても通常摺動面の幅と偏摩耗摺動面の幅を容易に得ることができ、第2の発明は、第1の基準レベルが背景レベルの平均値より低い場合に行えば済むので、摩耗量算出のデータ処理ロードが軽減される。
その結果、鉄道線路の分岐箇所(分岐ポイント)におけるトロリ線偏摩耗個所の摩耗量を容易に測定が可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定システムを実現できる。
図1は、この発明によるトロリ線摩耗量測定方法を適用した一実施例のトロリ線の偏摩耗量を測定する測定システムのブロック図、図2は、信号切出しのゲート信号とデータフォーマット回路によりフォーマットされるデータの説明図、図3Aは、トロリ線の偏摩耗量算出処理の前半のフローチャート、図3Bは、トロリ線の偏摩耗量算出処理の後半のフローチャート、図4Aは、背景レベルの平均値の算出についての説明図、図4Bは、背景レベルを取得する暗レベル領域の説明図、図5は、孤立点ノイズとこれを除去するテンプレート処理についての説明図、図6は、1ラインの摺動面データと2つのスライスレベルの関係についての説明図、そして図7は、画像処理による偏摩耗量算出の説明図である。
1はトロリ線であり、パンタグラフが接触する摺動面1aを有している。2は、1次元CCDセンサ等からなる受光素子であって、トロリ線1からの反射光を受光する。3は、光走査型投光系であって、ミラーを介してトロリ線1の偏位範囲に渡って摺動面1aに垂直にレーザ光3aを照射する。そのトロリ線1からの反射光は受光素子2が受ける。
なお、レーザ光3aは、レールを横断する方向に、例えば、1,500Hzの周波数で繰り返してトロリ線1の走査をしかつトロリ線1の偏位範囲全域に渡って走査をする。
受光素子2は、その長手方向がレールを横断する方向に配置され、その受光幅は、トロリ線1がジグザグに偏位する範囲をカバーできる受光範囲を持っている。
なお、図面左側の受光素子2の画素位置が光走査型投光系3の走査スタート位置に対応していて、右側の画素位置が光走査型投光系3の走査終了個所に対応している。
光走査型投光系3は、スタート信号STに同期して走査スタート位置からレーザ光3aの走査を開始する。スタート信号STは、摺動面データ収録系処理装置10から出力され、データフォーマット回路6にも入力されている。
受光素子2、光走査型投光系3、アンプ(AMP)4、A/D変換回路(A/D)5、データフォーマット回路6、距離パルス発生回路7、演算装置8、そして摺動面データ収録系処理装置10は、検測車に搭載されていて、ここでは、検測車の走行に応じてトロリ線1の摺動面データが検出され、走査1ライン対応に記録される。
アンプ(AMP)4は、受光素子2からの受光信号を受けてこれを増幅してA/D5に入力する。A/D5は、アンプ4の受光信号を受けて受光信号(検出信号)をデジタル化してデータフォーマット回路6に入力する。距離パルス発生回路7は、検測車の車輪の回転に応じて、例えば、走行距離5mmごとに1パルスの距離パルスを発生する。
演算装置8は、DSPあるいはMPUと処理プログラムで構成されていて、キロ程演算処理ブロック8aとゲートパルス発生演算処理ブロック8bとで構成されている。
キロ程演算処理ブロック8aは、距離パルス発生回路7からの距離パルスを受けて走行距離をキロ程として演算して、現在の走行距離(キロ程)に対応するデータをデータフォーマット回路6へ出力する。
一方、ゲートパルス発生演算処理ブロック8bは、図2(b)に示す信号切出しのゲート信号G(以下ゲート信号G,ハイレベル(“H”)有意)を発生する。
ゲート信号Gは、アンプ4の出力を受けてスタート位置の画素信号からカウントを開始し、受光素子2において反射光が得られた最初の受光画素位置を検出する。そこから距離10mm分手前の画素位置から32mmの距離の後ろまでの受光画素に対応する信号を切出すためためにこの期間“H”となる信号である。
このゲート信号Gは、A/D5のイネーブル端子eとデータフォーマット回路6とに供給される。図2(b)は、このときのゲート信号Gとアンプ4から出力されてD/A変換される摺動面反射信号Rとの関係の説明図である。
図2(b)に示すように、ゲート信号Gが“H”の期間の間にアンプ4からの摺動面反射信号RがA/D5によりA/D変換されてデータフォーマット回路6へと入力される。
データフォーマット回路6は、内部にデータバッファメモリ6aを有している。図2(a)に示すビットデータのフォーマット形式でデータバッファメモリ6aにデータとしてキロ程データと摺動面反射信号Rとがデジタル値で記憶される。
そのフォーマット形式は、最初の4ビットがキロ程記録ビット,次の4ビットが種別コード、そしてゲート“H”の期間(図2(b)参照)に採取されるトロリ線からの摺動面反射信号RがA/D5でサンプリングされて8ビットで変換されて多階調の摺動面反射データRi(ただしiトロリ線走査回数であって、ここでは説明の都合上、後述するように1画面に対応させている。)として記憶される。
摺動面反射データRiは、レーザ光3aの1走査分(以下1ライン)に対応していて、A/D5が8ビット変換のときには、8ビット(1バイト)×1600個のデータ(1600バイト)が連続的に記憶される。そして、その後に区切りビットが2ビット設けられ、最後に次のキロ程の記録として4ビット設けられる。
ここで、1ラインの摺動面反射データRiの変換量を1600個としているのは、32mm/1600により、1画素分のデータを0.02mmとして採取するためのである。1画面を1600×1200画素とした場合に1600画素が水平1ライン分の画素数に当たる。これに対して垂直方向に対応する1200本が検測車の走行距離(キロ程)に対応して採取される。ここでは、摺動面反射データRiは、i=1〜1200であって、1200の後にi=1に戻り次の1画面分のデータが検測車の走行距離(キロ程)に対応して走査されて記録されるものとする。
データフォーマット回路6は、スタート信号STを摺動面データ収録系処理装置10から受けて光走査型投光系3の走査に同期してキロ程演算処理ブロック8aからは現在のキロ程データ4ビットを受けてこれをデータバッファメモリ6aの最初の位置に記憶する。トロリ線が2本ある場合には、どちらのトロリ線の信号かを示す種別コード、その他を記録としてその次の4ビットを発生し、そしてゲート信号Gの立上がりに応じてA/D5の変換データ8ビットを順次受けて1600画素(水平1ライン分の画素数)の摺動面反射データRiをデジタル値としてデータバッファメモリ6aの次の記録領域に順次記憶していく。そして最後にはキロ程演算処理ブロック8aからは現在のキロ程データ4ビットを受けてデータバッファメモリ6aの最後の記録領域に記憶する。
なお、A/D5の変換クロックCLKは、スタート信号STに同期していて、入力データに対してゲート“H”の期間に1600個を越えるサンプリング周期を持つ。そのクロックCLK発生回路は、図では省略してある。また、データバッファメモリ6aは、領域が2つあって、一方の領域がフォーマットデータを記憶しているときには、他方の領域に記憶されたフォーマットデータが読出される交互使用の構成となっている。
さらに、トロリ線が2本ある場合には、例えば、図2(a)のデータフォーマットを2本のトロリ線に対応させることができる。この場合には、例えば、区切りビットが2ビットの前に種別コードを設けてもう1本のトロリ線の1ラインの摺動面反射データRiを記録する領域を設けるようにすればよい。
このようにしてデータフォーマット回路6に記憶されたデータバッファメモリ6aの摺動面反射信号Riについてのフォーマットデータは、摺面データ収録系処理装置10に読出されて、リムーバブルHDD13の領域に摺面データとして連続的に記憶されていく。この場合、摺動面反射データRiのiは、1画面対応ではなく、連続するトロリ線走査回数が割当てられていてもよい。
摺面データ収録系処理装置10は、MPU11とメモリ12、そしてリムーバブルHDD13からなり、これらがバス14で相互に接続されている。そして、メモリ12には1ライン分のフォーマットデータの書込プログラム12aが設けられている。
MPU11は、フォーマットデータの書込プログラム12aを実行してデータバッファメモリ6aのフォーマットデータの書込が終了した領域から摺動面反射データRiを含むフォーマットデータを読出して、例えば、最初の4ビットのキロ程値等の見出し(例えば、ライン番号,データ名あるいはファイル名)を付して、このキロ程値に対応してフォーマットデータをリムーバブルHDD13の指定された領域に順次書込んでいく。
なお、この場合、1画面分のデータに相当する1200ライン分のデータを1ブロックとして先頭にキロ程値等の見出しを付して1画面分対応に記録するようにしてもよい。
160は、摩耗量測定系処理装置であって、MPU161、メモリ162、画面メモリ163、CRTディスプレイ164、キーボード165、そして前記摺面データ収録系処理装置10のリムーバブルHDD13等からなり、これらがバス166で相互に接続されている。
前記リムーバブルHDD13は、摺面データ収録系処理装置10において摺面データとして前記したフォーマットデータが収録されたものであり、ここではこれが摩耗量測定系処理装置160に挿着されている。
なお、リムーバブルHDD13がリムーバブルでないときには、摺面データ収録系処理装置10のHDD13に記録された摺面データを摺面データ収録系処理装置10から摩耗量測定系処理装置160のHDD13にデータ転送するようにすればよい。
メモリ162には、摺面収録系データ処理装置10から渉り線個所検索プログラム162a、トロリ線摺動面の外側の背景レベルの平均値を算出する背景レベル平均値算出プログラム162b、トロリ線信号波形の最低レベル・最高レベル検出プログラム162c、スライスレベル算出プログラム162d、ライン対応の二値化プログラム162e、ノイズ対応孤立点除去プログラム162f、摺動面幅算出プログラム162g、残存直径算出プログラム162h、二値化・整列処理プログラム162i、片寄せ・スムージング処理プログラム162j,偏摩耗個所検索プログラム162k,直線設定プログラム162l、偏摩耗個所の摩耗量算出プログラム162m等が格納され、残存直径算出テーブル162nと作業領域162o、そして必要に応じて渉り線位置データテーブル162pが設けられている。
以下、トロリ線摩耗量の測定処理について図3A,図3Bを参照して説明する。
トロリ線摩耗量の測定処理の機能キーがキーボード165から入力されると、まず、渉り線個所検索プログラム162aがコールされてMPU161により実行される。
MPU161は、渉り線個所検索プログラム162aを実行して、まず、渉り線個所のキロ程(検測車の走行距離に対応に摺面データ収録系処理装置10で収録された各1ラインの摺動面データに付加された検測車の走行距離に対応)の入力あるいは渉り線位置データテーブル162pの渉り線位置データ(前記キロ程と同様に検測車の走行距離に対応)を参照して偏摩耗を測定する渉り線位置のキロ程として得る(ステップ101)。
次に、渉り線位置データのキロ程に基づいてリムーバブルHDD13の摺面収録データを参照して渉り線を含む1画面分の摺動面反射データRiを画面メモリ163に格納する(ステップ102)。そして、MPU161は、背景レベル平均値算出プログラム162bをコールする。
次に背景レベル平均値算出プログラム162bがMPU161によって実行されると、MPU161は、画面メモリ163から最初の水平1ライン分の摺動面反射データRiを読出す(ステップ103)。そして、図4Aに示す1画面の水平1ラインにおいて右端から7mmまでの水平350画素分の領域17aについて350画素分の平均値レベルを算出する(ステップ104)。
図4A,図4Bは、背景レベル平均値の算出についての説明図であって、画面メモリ163に記憶されたゲート信号Gで検出された図4Aの各摺動面反射データRiについての右端から7mmの350画素分について図4Bを参照して以下説明する。
図4Bは、簡単に説明するために摺面データ部分を“H”、その他の部分をロウレベル“L”とした1画面分の摺動面反射データRiであって、“H”となる摺動面反射データRiの領域15とし、これに対して、手前10mmが“L”の背景レベルの領域16となり、後ろ7.3mmも“L”の背景レベルの領域17となる。しかし、実際上は、摺動面反射データRiは、摺動画面が乱れるので、この1画面における各水平ラインとして記憶されている摺動面反射データRiは、摺動面の領域15においては画面上の位置が左右に多少シフトする。そこで、多少のシフトをしても背景データを取得できる領域として0.3mmの余裕をもって水平1ラインの最後の最終画素位置(右端)から7mmまでを暗レベル取得領域幅としてここでは設定している。
そこで、画面メモリ163から水平1ラインごとに摺動面反射データRiを読出したときに、画面の右端(最終画素位置)から7mmまでの領域17a(図4A参照)の350画素についてのレベルの平均値を各水平1ラインごとに算出することで背景レベルの平均値Mi(ただしiは水平ライン番号)を各摺動面反射データRiごとに得ることができる。
ステップ104において読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対して平均値Miをメモリ162の作業領域162oに記憶する。そして、MPU161は、トロリ線信号波形の最低レベル・最高レベル検出プログラム162cをコールする。
トロリ線信号波形の最低レベル・最高レベル検出プログラム162cがMPU161に実行されると、MPU161は、読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対して次に摺動面の連続する信号波形の範囲において最低レベルLi(ただしiは水平ライン番号)と最高レベルHiとを検出して読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対応させて最低レベルLiと最高レベルHiのデータをメモリ162に記憶する(ステップ105)。そして、MPU161は、スライスレベル算出プログラム162dをコールする。
ここで、図8(b)に示すように、波形領域Cと孤立した波形領域Dとに分離して2つの波形領域からなる場合には、波形領域Cとなり、この波形領域Cにおける最低レベルLiおよび最高レベルHiとなる。
2つに分離していない場合には、摺動面の連続する信号波形の範囲は、図4Bの摺動面の領域15の範囲となる。
なお、摺動面の連続する信号波形の範囲の開始点は、摺動面反射データRiにおいてあらかじめ決められた一定値未満の背景レベルの領域16を経て一定値以上のレベル領域に入ったときである。そして、連続する信号波形の範囲の終わりは、そこから波形信号のレベルがゼロか、実質的にゼロに落ちるまでとなる。
I[通常処理による残存直径の算出](図3Aから図3Bのフローチャートに示すステップ101〜123までの処理)
ステップ105の次に、スライスレベル算出プログラム162dがMPU161に実行されると、MPU161は、最低レベルLiと背景レベルの平均値Miとを比較して、Li>Miか否かを判定する(ステップ106)。ここでYESとなると、読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対してスライスレベルとして第1スライスレベルSAi(ただしiは水平ライン番号)を次の式(1)より算出して背景レベル平均値Miと最低レベルLiとの間に設定する。
SAi=Mi+(n/m)・(Li−Mi) …………(1)
ただし、n、mは任意の整数であって、n<mであり、あらかじめメモリ162のパラメータ領域にパラメータとして記憶されている。通常は、n=1であり、m=2で各水平1ラインの摺動面反射データRiは、背景レベル平均値Miと最低レベルLiの中間値として算出され、読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対応させて第1スライスレベルSAiをメモリ162に記憶する(ステップ107)。
読出した水平1ラインの摺動面反射データRiの第1スライスレベルSAiがメモリ162に記憶されると、次に、メモリに記憶された最低レベルLiと最高レベルHiとから読出した水平1ラインの摺動面反射データRiに対応してこれらの間の中間値を算出して第2スライスレベルSBi(ただしiは水平ライン番号)として算出して、先の第1スライスレベルSAiに対応させてメモリ162に記憶する(ステップ108)。そしてライン対応の二値化プログラム162eをコールする。
ここでの第2スライスレベルSBiは、通常摺動面幅Yを検出するためのスライスレベルであって、次のようにして決定される。
第2スライスレベルSBiは、摺動面反射データRiの最高レベルHiと最低レベルLiとの差をNiとすれば、SBi=Ni×K%+Li+αとして算出される。この場合のKは、図8(b)における反射信号21bおよび反射信号21cの信号レベルのうちの最大値との比率を統計処理により得て、この統計処理で得られた値に対して+α(余裕分)を加えたものである。このときのKは、通常、Niに対して10%〜25%である。
摺動面反射データRiは、図4Aに示すように、通常摺動面からの反射光の信号が大きく最初にあって、その後に偏摩耗摺動面が傾斜するのでこの傾斜に応じて通常摺動面と偏摩耗摺動面とが接する境ら徐々に低下してかつ検測車の上下動等に応じて小さな上下を動する波形となる。そこで、最低レベルLiからNiに対して10%〜25%を加算することで偏摩耗摺動面の最大値よりすぐ上のレベルとして第2スライスレベルSBiを設定することができる。
これとは、別に、MPU161は、各水平1ラインごとに第1スライスレベルSAiに対して所定のオフセットレベルOFを加えたSBi=SAi+OFとして第2スライスレベルSBiを得てもよい。
このときのOFは、図8(b)にける波形偏摩耗領域に対応する波形領域C(図8(b)の反射信号21bと反射信号21cを含む領域)を越えるレベルであって、かつできるだけ反射信号21bと反射信号21cの信号レベルの最大値に近いレベルを選択する一定値である。
これが一定値として選択できるのは、反射信号21bと反射信号21cの信号レベルの変動する範囲の最大値を統計処理により得て、この統計処理で得られた値+α(余裕分)をOFとすることによる。第1スライスレベルSAiがそのときどきの摺動面反射データRiに対応して変動するので、オフセットレベルOFもこれに応じてた値として得ることができる。
ところで、ステップ106でLi>Miか否かを判定して万一NOとなった場合、すなわち、ある水平ラインの最低レベルLiがLi<=Miのとき(ただしLi=0は除く)には、偏摩耗量の反射光が背景レベルに等しいか、これより低く、ほとんど検出信号(摺動面の反射信号)が得られていないということになる。このような場合の検出信号からトロリ線の偏摩耗量は正確には得られない。そこで、Li<=Miのフラグを設定して(ステップ106a)、水平ラインの番号iをメモリ162に記憶して(ステップ106b)、そのラインでの通常摺動面の幅の検出信号と通常摺動面および偏摩耗摺動面の和のdeeeeeeeeeee幅の検出信号を除外して次の水平ラインの番号iの処理に移る。ここで、ステップ103へと戻り、次の水平1ラインの摺動面反射データRiを画面メモリ163から読出して同様の処理をする。
ステップ106aでフラグをセットした場合には、I[通常処理による残存直径の算出]が終了後に後述する二値化・整列処理プログラム162iをコールして実行するII[画像処理による残存直径の算出]の処理に移る。これにより通常摺動面の幅と通常摺動面および偏摩耗摺動面の和の幅とを画像処理で得る。
次に、MPU161は、ライン対応の二値化プログラム162eを実行する。ライン対応の二値化プログラム162eがMPU161に実行されると、MPU161は、読出された摺動面反射データRiに対して第1スライスレベルSAiを基準として二値化して二値化画像データの1ライン分として水平ライン番号iに対応して作業領域162oに記憶する(ステップ109)。そして1画面分の水平ラインの処理が終了したか否かの判定をして(ステップ110)、ここで最初はNOとなるので、ステップ103へと戻り、前記と同様な処理を繰り返す。これにより各第1スライスレベルSAiを基準として各摺動面反射データRiの二値化を繰り返しメモリ162の作業領域162oに順次記憶していく。
このステップ110でYESとなると、画面メモリ163に記憶された1画面分の摺動面反射データRi(i=1〜1200)分の二値化データを得る処理がすべて終了し、その一部がステップ106aで水平ライン番号iが記憶されて二値化されないで残るラインもある。通常は、1画面部のデータが第1スライスレベルSAiで二値化されて二値化画像として作業領域162oに記憶されることになる。ここで、MPU161は、ノイズ対応孤立点除去プログラム162fをコールする。
ノイズ対応孤立点除去プログラム162fがMPU161に実行されると、MPU161は、作業領域162oに記憶された二値化画像データに対して図5(b)に示すマトリックスマスク18をテンプレートとしてパターンマッチング処理によりノイズに対応する画像上の孤立点の座標(画素位置)を抽出する処理をする(ステップ111)。
これにより、図4Aの摺動面反射データRiから図4Bに示す背景レベルの領域16,17に存在するノイズが除去されて摺動面15の領域の信号成分あるいは図8(b)に示す信号波形領域C+Dの信号成分が残される。
図8(b)に示す孤立点となった偏摩耗の摺動面の信号波形の領域Dは、7画素×7画素のマトリックスマスク18とマッチングしないのでこの座標は抽出されることなく、残される。その結果、通常摺動面20aの反射信号21aから孤立したノイズと区分けがつかなくなる偏摺動面20bの反射信号21cは偏摩耗摺動面の検出信号として残る。
ここで、マトリックスマスク18をテンプレートとしてパターンマッチング処理について説明する。
マトリックスマスク18は、外側7画素×7画素の枠が白レベル検出の外枠であり、その内側にある5画素×5画素の枠が黒レベル検出の中枠、そしてそのさらに内側にある3画素×3画素の内枠が白レベル検出の枠となっている多重枠のテンプレートである。
図8(b)の反射信号21cに対応する波形領域Dの画像は、図5(a)に示す二値化画像では、ノイズ信号成分の白点よりも大きい。そこで、これの除去は、図5(b)に示すような中枠の5画素×5画素の矩形の枠のマトリックスマスクのマトリックスマスク18を作り、マトリックスマスク18を移動させて画面上の各点にこのマスクをかけてその内枠の3画素×3画素の領域の画素だけが“H”となる白レベルで、中枠の5画素×5画素の矩形の線の画素領域のすべて画素が“L”の黒レベルとなり、7画素×7画素の外枠も白となっていないパターンの画素領域ときの3画素×3画素の領域の座標を抽出する。これにより、黒レベルに囲まれた白レベルの座標値、最大で9個を孤立点座標として抽出して各水平1ラインのライン番号に対応してメモリ162に1画面分の孤立点の座標を順次記憶していく処理である。
次に、記憶された抽出した孤立点座標を参照して画面メモリ163の多値化画像における孤立点座標のデータをすべて黒レベルの値にしてノイズ成分のデータを削除する。
これにより、図8(b)の偏摩耗摺動面20bの反射信号21cは残る。これの波形領域Bは、内枠の3画素×3画素の領域より大きいので、必ず、中枠の5画素×5画素の矩形の線の領域に“H”となる白レベルの画素があるからである。あるいは7画素×7画素の外枠には白となるものがあるからである。
なお、マトリックスマスク18の外枠,中枠,内枠の矩形の3枠の大きさは、孤立して発生する波形領域Dの大きさで選択されるものであって、外枠7画素×7画素に限定されるものではなく、例えば、7画素×5画素あるいは5画素×7画素というように正方形でなくてもよい。
そこで、次に、画面メモリ163の摺動面反射データRiに対して抽出した座標(画素位置)のデータの輝度レベルをゼロとしてこの画素を摺動面反射データRiから排除する(ステップ112)。これによりを画面メモリ163の各摺動面反射データRiから孤立点ノイズがなくなる。
このノイズ対応孤立点除去は、二値化データが図5(a)に示す1枚の画像を形成しているとすると、“H”となる白点の部分がノイズ信号成分となる。そこで、この白点の座標を抽出して画面メモリ163の摺動面反射データRiの対応する座標位置のレベルを黒レベルに換えて除去する処理である。
なお、図5(a)の画面は、水平方向のライン数は説明のために実際のものと異なり、少なくしてある。
MPU161によるノイズ対応孤立点除去プログラム162fの実行が終了すると、MPU161は、摺動面幅算出プログラム162gをコールして実行する。これによりMPU161は、画像メモリ163からノイズが除去された摺動面反射データRiを読出して(ステップ113)、ステップ106bにおいて記憶された水平ラインの番号iを参照して最低レベルLiが平均値Mi以下かの判定を行い(ステップ114)、ここでNOとなれば、第1スライスレベルSAiで摺動面反射データRiをスライスして水平1ラインにおけるスライスレベル上での最初の座標値X1,最後の座標値X2を算出して(ステップ115)、次に第2スライスレベルSBiで摺動面反射データRiをスライスして水平1ラインにおけるスライスレベル上での最初の座標値Y1,最後の座標値Y2を算出する(ステップ116)。
なお、ステップ114の判定でYESとなったときには、ステップ113へと戻り次の水平1ラインに対応する摺動面反射データRiを読出して同様な処理が繰り返される。
ここで、図6(a),(b)に示すように、第1スライスレベルSAiによりスライスしてスライスレベル上での最初の座標値X1,最後の座標値X2を算出することで、図6(a)のように摺動面の信号波形が連続して分離されていない状態のものでも、図6(b)のように摺動面の信号波形が2つに分離されて孤立波形となっている状態のものでも、それぞれ全摺動面幅X(通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zとの和)を算出することが可能になる。
そこで、次に、通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zとの和Xを全摺動面幅Xとして、
X=X2−X1により算出し、
次に、通常摺動面幅Yを、
Y=Y2−Y1により算出する(ステップ117)。
そして、残存直径算出プログラム162hがコールされる。
次に、残存直径算出プログラム162hがMPU161に実行されると、Z=X−Yが算出されて、偏摩耗摺動面幅Zが誤差範囲のものか否かにより読出した摺動面反射データRiが偏摩耗個所のデータか否かを判定する(ステップ118)。
この判定において、Z<=Tのときで1つ前のステップ118での水平ラインの摺動面反射データRiについての判定のときにも同じようにZ<=Tであるときには偏摩耗個所でないと判定されて全摺動面幅Xが採用されて、トロリ線の摩耗前の実効径と全摺動面幅Xとからトロリ線の摺動面に対応する外周から摺動面までの距離を残存直径としてあるいはトロリ線の中心から摺動面までの距離を残存半径として算出して摩耗量とする(ステップ119)。
なお、トロリ線の摩耗前の実効径は既知であり、メモリ162のパラメータ領域(図示せず)にあらかじめ記憶されている。
ここで、Tは、偏摩耗が発生していない状態の通常摺動面で誤差として測定される値の最大値である。
Z>Tとなり、ステップ118の判定で2本以上の水平ラインが続けてZ>Tであるときには、ここでYESとなり、偏摩耗個所と判定される。そこで、残存直径算出テーブル162nが参照されて(ステップ120)、図6(a)に示すように、全摺動面幅X(通常摺動面幅Yと通常摺動面幅+偏摩耗摺動面幅の和)に対応する個所に記憶された残存直径が摩耗量として算出され、各水平1ラインの摺動面反射データRiの通常摺動面幅Yと全摺動面幅Xに対応してメモリ162に記憶される(ステップ121)。
ここで、残存直径算出テーブル162nは、全摺動面幅Xを縦軸欄とし、通常摺動面幅Yを横軸欄として縦軸欄と横軸欄の交点に残存直径Aと残存直径Bとが記録されたデータテーブルである。
次に、1画面分の水平ラインの処理終了かの判定をして(ステップ122)、ここで最初のNOとなるので、ステップ113へと戻り、次の水平ラインの摺動面反射データRiが読出されて前記と同様な処理を繰り返す。1画面分の残存直径Aと残存直径Bが各摺動面反射データRiについて算出され、画面メモリ163に記憶された1画面分のデータ処理が終了すると、ステップ122にYESとなる。ここで次にステップ123のフラグ判定処理に入り、ステップ106aで設定したフラグがあるか否かの判定をする。
ここで、フラグ設定がなく、NOとなると、ステップ101へと戻り、MPU161は、渉り線個所検索プログラム162aを実行して、次の個所の渉り線個所のキロ程の入力あるいは渉り線位置データデーブル162pを参照して偏摩耗を測定する渉り線位置をキロ程として得て、前記と同様な処理を測定が必要な渉り線個所が終了するまで繰り返す。
一方、先のステップ106aでフラグが設定されいてステップ123にYESとなると、二値化・整列処理プログラム162iをコールしてII[画像処理による残存直径の算出](図3Bのフローチャートに示すステップ124〜134までの処理)へと移り、偏摩耗した部分について残存直径を算出する処理をする。
次に、二値化・整列処理プログラム162iがMPU161に実行されると、MPU161は、まず、フラグをリセットして(ステップ124)、画面メモリ163に記憶された1画面分の摺動面反射データRiをそれぞれに第2スライスレベルSBiによりスライスして二値化処理をして(ステップ125)、画面メモリ163にその二値化画像を記憶する(ステップ126)。これが図7(a)に示す1画面の各摺動面データ(各二値化された摺動面反射データRi)である。なお、図5(a)と同様に水平方向のライン数は説明のために実際のものと異なり、少なくしてある。
次に片寄せ・スムージング処理プログラム162jがコールされてMPU161により実行される。MPU161は、このプログラムを実行して、画面メモリ163に二値化画像の各水平ラインの各摺動面データに対してその反射光受光部分の中央位置を水平ラインの中央に沿って整列させる整列処理をする(ステップ127)。これが図7(b)に示す1画面の各摺動面データである。
次に渉り線位置データテーブル162pを参照してあるいはステップ116で算出した摺動面反射データRiの座標値Y2,Y1の値から車両が渡る方向を得て車両が渡る方向に二値化した画面データの各1ラインの摺動面データを片側に寄せる処理をする。これは、画面メモリ163の二値化された各水平1ラインの摺動面データに対してある水平1ラインの摺動面データの最初の座標に一致するように、他の水平1ラインの摺動面データの最初の座標とシフトする処理である。そして、二値化した画面データのトロリ線摺動面の反射光に対応する部分についての輪郭線に対してスムージングする処理をする(ステップ128)。これが図7(c)に示す1画面の各摺動面データである。
なお、渉り線位置データテーブル162pには、各渉り線の位置のキロ程の他にトロリ線がパンタグラフと接触して摩耗する方向が各渉り線の位置のキロ程に対応して記録されている。
スムージング処理が終了すると偏摩耗個所検索プログラム162kがコールされてMPU161により実行される。
次に摺動面幅算出プログラム162kがMPU161に実行されると、MPU161は、図7(c)に示す1画面において、偏摩耗個所Pを検索して(ステップ129)、点Q1と点Q2の座標を求め(ステップ130)、点Q1と点Q2を結ぶ直線Lを算出して(ステップ131)、偏摩耗個所Pにおいて直線Lを算出した偏摩耗個所の二値化された各水平1ライン(摺動面データ)の“H”の個所の最初の座標値X1,直線L上の座標値X2を算出して(ステップ132)、次に偏摩耗個所Pにおける各水平1ライン(摺動面データ)の“H”の個所の最初の座標値Y1,最後の座標値Y2を算出する(ステップ133)。
次に、MPU161は、摺動面幅算出プログラム162gをコールして実行する。ここでは、前記の偏摩耗個所Pにおける各水平ラインそれぞれについて通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zとの和Xを全摺動面幅Xとして、
X=X2−X1により算出し、
次に、通常摺動面幅Yを、
Y=Y2−Y1により算出する(ステップ134)。
そして、残存直径算出プログラム162hがMPU161に実行されて、ステップ120に戻り、偏摩耗個所Pにおける各水平ラインそれぞれについて残存直径算出テーブル162nが参照されて(ステップ120)、偏摩耗個所Pにおける各水平ラインの残存直径がメモリ126に記憶されて、ステップ122へと移る。ここでは、1画面分の偏摩耗個所Pの処理が終了したものとされて、ステップ123へと移り、ここで、フラグがリセットされているので、ここで、NOとなり、ステップ101へと戻る。そして、MPU161は、渉り線個所検索プログラム162aを実行して、次の個所の渉り線個所のキロ程の入力あるいは渉り線位置データテーブル162pを参照して渉り線位置のキロ程を得て、前記と同様な処理を測定が必要な渉り線個所が終了するまで繰り返す。
なお、ここでのMPU161による残存直径算出プログラム162hの実行では、各水平1ラインの摺動面反射データRiの通常摺動面幅Yと全摺動面幅Xに対応してI[通常処理による残存直径の算出]の算出値とは別に偏摩耗個所Pにおける各水平ラインについて残存直径A,Bがメモリ162に偏摩耗個所Pとして記憶される。
以上説明してきたが、実施例では、通常摺動面幅Yと通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zとの和の全摺動面幅Xとにより残存直径算出テーブル162nを参照して残存直径を算出しているが、残存直径算出テーブル162nが偏摩耗摺動面幅Zと全摺動面幅Xとの検索テーブルとすれば、偏摩耗摺動面幅Zと全摺動面幅Xにより残存直径を算出することができる。
さらに、残存直径算出テーブル162nが通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zととの検索テーブルであれば、通常摺動面幅Yと偏摩耗摺動面幅Zとにより残存直径を算出することができる。
したがって、この発明は、通常摺動面の幅および偏摩耗摺動面の幅そして前記通常摺動面および偏摩耗摺動面の和の幅のいずれかから選択された2つをパラメータとしてトロリ線についての残存直径を偏摩耗量として記憶したテーブルに応じて2つをパラメータの値を算出すればよい。
また、図9で説明した渉り線の個所は一例であって、各種の渉り線の個所のトロリ線摩耗量の測定にこの発明が適用できることはもちろんである。
また、実施例では、2つのスライスレベルSAi,SBiを算出しているが、これはCRTディスプレイ164から最適値を入力することで行われてもよい。
さらに、最低レベルと最高レベルの間に設定される第2スライスレベルSBiについては、最高レベルだけを基準としてSBi=Hi×K%+Li+αとして算出されてもよい。
さらに、実施例では、I[通常処理による残存直径の算出]あるいはII[画像処理による残存直径の算出]によりトロリ線偏摩耗量の算出が行われているが、この場合、I[通常処理による残存直径の算出]のみ行って、不明なものについてだけ手作業で摩耗量を測定してもよいことはもちろんである。
図1は、この発明によるトロリ線摩耗量測定方法を適用した一実施例のトロリ線の偏摩耗量を測定する測定システムのブロック図である。 図2は、信号切出しのゲート信号とデータフォーマット回路によりフォーマットされるデータの説明図である。 図3Aは、トロリ線の偏摩耗量算出処理の前半のフローチャートである。 、図3Bは、トロリ線の偏摩耗量算出処理の後半のフローチャートである。 図4Aは、背景レベルの平均値の算出についての説明図である。 図4Bは、背景レベルを取得する暗レベル領域の説明図である。 図5は、孤立点ノイズとこれを除去するテンプレート処理についての説明図である。 図6は、1ラインの摺動面データと2つのスライスレベルの関係についての説明図である。 図7は、画像処理による偏摩耗量算出の説明図である。 図8は、渉り線部分に発生するトロリ線の偏摩耗とその受光信号についての説明図である。 図9は、渉り線個所についての概要説明図である。
符号の説明
1…トロリ線、1a…トロリ線摺動面、
2…受光素子、3…光走査型投光系、3a…レーザ光、
4…アンプ(AMP)、5…A/D変換回路(A/D)、
6…データフォーマット回路、6a…データバッファメモリ、
7…距離パルス発生回路、8…演算装置、
8a…キロ程演算処理ブロック、8b…ゲートパルス発生演算処理ブロック、
10…摺面データ収録系処理装置、
11,161…MPU、12…メモリ、
12a…フォーマットデータの書込プログラム、
13…リムーバブルHDD、14…バス、
160…摩耗量測定系処理装置、…MPU、
162…メモリ、163…画面メモリ、164…バス、
162a…渉り線個所検索プログラム、
162b…背景レベル平均値算出プログラム、
162c…トロリ線信号波形の最低レベル・最高レベル検出プログラム、
162d…スライスレベル算出プログラム、
162e…ライン対応の二値化プログラム、
162f…ノイズ対応孤立点除去プログラム、
162g…摺動面幅算出プログラム、
162h…残存直径算出プログラム、
162i…二値化・整列処理プログラム、
162j…片寄せ・スムージング処理プログラム、
162k…偏摩耗個所検索プログラム、
162l…直線設定プログラム、162m…偏摩耗個所の摩耗量算出プログラム、
162n…残存直径算出テーブル,162o…作業領域。

Claims (9)

  1. 光をトロリ線に照射し、その摺動面からの反射光を受光してその受光信号に基づいてトロリ線の摩耗量を測定するトロリ線摩耗量測定方法において、
    前記トロリ線の偏摩耗個所における前記受光信号に基づいて検出される通常摺動面の幅および偏摩耗摺動面の幅そして前記通常摺動面および偏摩耗摺動面の和の幅のいずれかから選択された2つをパラメータとして前記トロリ線の残存径を偏摩耗量として記憶したテーブルと偏摩耗個所のキロ程情報とを備え、
    前記受光信号あるいはこれを増幅した信号に対して前記トロリ線摺動面の反射光と背景からの反射光とが得られる範囲にゲートを設定して得られる前記受光信号の信号波形をデジタル値に変換して所定の幅の1ラインの摺動面データとして得て検測車の走行距離に対応して順次採取して記録し、
    前記キロ程情報に基づいて採取された前記摺動面データを検索して前記偏摩耗個所の位置を含む複数個の前記1ラインの摺動面データを読出して前記複数個の1ラインの摺動面データを各水平ラインに割当て前記1ラインの摺動面データとともに記録された前記走行距離を垂直方向に割当て前記受光信号の信号レベルを輝度に対応させた1画面分のデータを得て、
    この1画面分のデータの前記1ラインの摺動面データにおける前記背景からの反射光あるいはその一部についての反射光についての前記受光信号の信号レベルの平均値を算出し、前記1ラインの摺動面データにおける前記通常摺動面から連続する波形領域におけるゼロレベル以上の最低レベルを検出し、
    前記最低レベルが前記平均値より大きいときに前記最低レベルと前記平均値との間のレベルを第1の基準レベルとして前記1画面分のデータの各前記1ラインの摺動面データを二値化して前記1画面についての二値化データを得て、
    この二値化データで形成される画面データにおいてノイズに対応する孤立点の座標を抽出してこの孤立点の座標に基づいて前記1画面分のデータから孤立点ノイズを除去し、
    前記1画面分のデータにおいて前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを得てこの摺動面データから前記2つのパラメータに対応する各摺動面の幅を算出して前記テーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の前記残存径を得るトロリ線摩耗量測定方法。
  2. 前記最低レベルの検出においては前記最低レベルに加えて最高レベルを検出し、前記最低レベルと前記最高レベルの間のレベルを第2の基準レベルとし、前記2つのパラメータに対応する各摺動面の幅の算出は、前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを前記第1の基準レベルでスライスしたときの前記水平ラインにおける最初の座標値と最後の座標値の差を前記通常摺動面および偏摩耗摺動面の和として算出するものであり、前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを前記第2の基準レベルでスライスしたときの前記水平ラインにおける最初の座標値と最後の座標値の差を前記通常摺面の幅として算出するものである請求項1記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  3. 前記平均値は、前記1ラインの摺動面データに対して前記水平ラインにおける最後の画素位置から所定量手前の画素位置までの領域にある多数の画素の輝度レベルの平均値として求められる請求項1又は2記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  4. 前記孤立点の座標の抽出は、前記二値化データで形成される画面データに対して所定の大きさのマトリックスマスクを画面上の各点にかけて検索することにより行われる請求項3記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  5. 前記最低レベルが前記平均値より小さいときには、前記1ラインの摺動面データについての前記最低レベルの検出においてはさらに最高レベルを検出し、前記最低レベルと前記最高レベルの間のレベルを第2の基準レベルとし、前記1ラインの摺動面データにそれぞれ前記第2の基準レベルを設定して二値化した前記1画面分のデータを得て、この二値化した1画面分のデータから偏摩耗個所の画像領域を検索してこの偏摩耗個所の画像領域において偏摩耗開始個所と偏摩耗終了個所の2点を結ぶ直線を設定し、この直線と交叉する水平ラインについての前記1ラインの摺動面データについて前記直線を前記偏摩耗摺動面の端として前記2つのパラメータに対応する摺動面幅を算出して前記テーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の前記残存径を得る請求項1記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  6. 前記偏摩耗個所の画像領域の検索は、前記二値化した1画面分のデータの各前記1ラインの摺動面データに対してこれの反射光受光部分の中央位置を水平ラインの中央に沿って整列させる整列処理をし、車両が渡る方向に前記二値化した画面データの各1ラインの摺動面データを片寄せする処理をし、前記二値化した1画面分のデータの前記トロリ線摺動面の反射光に対応する部分についての輪郭線に対してスムージングする処理をした後の1画面分のデータに対して行われる請求項5記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  7. 光をトロリ線に照射し、その摺動面からの反射光を受光してその受光信号に基づいてトロリ線の摩耗量を測定するトロリ線摩耗量測定システムにおいて、
    前記受光信号あるいはこれを増幅した信号に対して前記トロリ線摺動面の反射光と背景からの反射光とが得られる範囲にゲートを設定して得られる前記受光信号の信号波形をデジタル値に変換して所定の幅の1ラインの摺動面データとして得て検測車の走行距離に対応して順次採取して記録するトロリ線摺面データ収集装置と、
    前記トロリ線の偏摩耗個所における前記受光信号に基づいて検出される通常摺動面の幅および偏摩耗摺動面の幅そして前記通常摺動面および偏摩耗摺動面の和の幅のいずれかから選択された2つをパラメータとして前記トロリ線の残存径を偏摩耗量として記憶したテーブルと偏摩耗個所のキロ程情報とを有するトロリ線摩耗量測定装置とを備え、
    前記トロリ線摩耗量測定装置は、
    前記キロ程情報に基づいて採取された前記摺動面データを検索して前記偏摩耗個所の位置を含む複数個の前記1ラインの摺動面データを読出して前記複数個の1ラインの摺動面データを各水平ラインに割当て前記1ラインの摺動面データとともに記録された前記走行距離を垂直方向に割当て前記受光信号の信号レベルを輝度に対応させた1画面分のデータを得て、
    この1画面分のデータの前記1ラインの摺動面データにおける前記背景からの反射光あるいはその一部についての反射光についての前記受光信号の信号レベルの平均値を算出し、前記1ラインの摺動面データにおける前記通常摺動面から連続する波形領域におけるゼロレベル以上の最低レベルを検出し、
    前記最低レベルが前記平均値より大きいときに前記最低レベルと前記平均値との間のレベルを第1の基準レベルとして前記1画面分のデータの各前記1ラインの摺動面データを二値化して前記1画面についての二値化データを得て、
    この二値化データで形成される画面データにおいてノイズに対応する孤立点の座標を抽出してこの孤立点の座標に基づいて前記1画面分のデータから孤立点ノイズを除去し、
    前記1画面分のデータにおいて前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを得てこの摺動面データから前記2つのパラメータに対応する各摺動面の幅を算出して前記テーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の前記残存径を得るトロリ線摩耗量測定システム。
  8. 前記最低レベルの検出においては前記最低レベルに加えて最高レベルを検出し、前記最低レベルと前記最高レベルの間のレベルを第2の基準レベルとし、前記2つのパラメータに対応する各摺動面の幅の算出は、前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを前記第1の基準レベルでスライスしたときの前記水平ラインにおける最初の座標値と最後の座標値の差を前記通常摺動面および偏摩耗摺動面の和として算出するものであり、前記孤立点ノイズが除去された前記1ラインの摺動面データを前記第2の基準レベルでスライスしたときの前記水平ラインにおける最初の座標値と最後の座標値の差を前記通常摺面の幅として算出するものである請求項7記載のトロリ線摩耗量測定システム。
  9. 前記最低レベルが前記平均値より小さいときには、前記1ラインの摺動面データについての前記最低レベルの検出においてはさらに最高レベルを検出し、前記最低レベルと前記最高レベルの間のレベルを第2の基準レベルとし、前記1ラインの摺動面データにそれぞれ前記第2の基準レベルを設定して二値化した前記1画面分のデータを得て、この二値化した1画面分のデータから偏摩耗個所の画像領域を検索してこの偏摩耗個所の画像領域において偏摩耗開始個所と偏摩耗終了個所の2点を結ぶ直線を設定し、この直線と交叉する水平ラインについての前記1ラインの摺動面データについて前記直線を前記偏摩耗摺動面の端として前記2つのパラメータに対応する摺動面幅を算出して前記テーブルを参照することでこの1ラインの摺動面データに対応する個所の前記残存径を得る請求項7記載のトロリ線摩耗量測定システム。
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