JP3509581B2 - 外観検査方法 - Google Patents

外観検査方法

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JP3509581B2
JP3509581B2 JP30279298A JP30279298A JP3509581B2 JP 3509581 B2 JP3509581 B2 JP 3509581B2 JP 30279298 A JP30279298 A JP 30279298A JP 30279298 A JP30279298 A JP 30279298A JP 3509581 B2 JP3509581 B2 JP 3509581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦・横・斜めの直
線、波線あるいは同心円状等の規則的な縞模様を有する
検査対象物の縞部分に発生する曲がり・とぎれ・ピッチ
の違いといった欠陥を画像処理を用いて検出する外観検
査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被検査物の表面に発生する欠陥を
検出する方法として、特開平3−175343号に開示
された技術が知られている。この従来技術では、被検査
物の表面に適当な照明を照射して、テレビカメラにより
被検査物の表面を撮像し、得られた原画像に対して微分
処理を含む画像処理を施して、被検査物の輪郭線を抽出
し、この輪郭線の内側に発生する濃淡変化部分を欠陥と
して検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】被検査物の表面がほぼ
均一な濃度の場合には上述の従来技術により検査が可能
であったが、被検査物の表面に縞などの模様が存在する
場合、その縞模様自体に発生する曲がり・とぎれ・ピッ
チの違いなどの欠陥を抽出することは困難である。
【0004】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、縞模様を有する被
検査物の縞部分に発生する欠陥を検出できる外観検査方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うな縞模様を有する検査対象物の縞部分に発生する欠陥
を検出するための検査方法であって、検査対象物を撮像
する工程と、撮像により得られた濃淡画像に対して少な
くとも微分処理を含む前処理を施して濃淡変化を特徴抽
出した画像を取得する工程と、特徴抽出された良品の画
像に対して、縞と交わるように予め設定された縞探索ラ
イン上を走査して縞の成分画素を検出し、検出された縞
の成分画素を起点として縞の成分画素を追跡処理するこ
とにより縞の特徴ラインを背景から分離して抽出する工
程と、良品の画像から抽出された縞の特徴ラインを被検
査対象画像に対する検査ラインとし、検査ラインに沿っ
て被検査対象画像を検査することによって欠陥を検出す
る工程とを有することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】(システム構成)図2は本発明の
外観検査方法を実施するための装置の概観を示す斜視図
である。図中、1はCCDカメラであり、縞模様を有す
る被検査物2の表面を上方から撮像する。3はLED光
源であり、被検査物2の両側に配置されて、被検査物2
の表面に対して均一な照明を照射する。
【0007】図3は本発明の外観検査方法を実施するた
めのシステム構成を示すブロック図である。図中、4は
画像処理装置であり、CCDカメラ1により撮像された
被検査物2の表面の濃淡画像を処理して、外観検査不良
の有無を判定する。9は撮像された画像を表示するため
のモニター、10は画像処理装置4で検査した結果を受
け取り、不良排出の処理を行うシーケンサー、11はL
ED光源3を駆動するためのLED電源装置である。
【0008】図4は画像処理装置4の詳細な構成を示し
ている。この画像処理装置4は、CCDカメラ1から出
力される画像信号をA/D変換するA/D変換部5と、
A/D変換された画像データを前処理する前処理部6
と、前処理された画像データを被検査物2の原画像とし
て記憶する原画像メモリ71と、原画像の各画素に対応
して演算される微分値を記憶する微分画像メモリ72
と、演算された微分方向値を記憶する微分方向値画像メ
モリ73と、原画像の濃淡(明るさ)の変化点を線画と
して抽出したエッジフラグを記憶するエッジ画像メモリ
74と、原画像を演算処理して各画像メモリ71〜74
に所定のデータを記憶させるとともに、各画像メモリ7
1〜74に記憶されているデータに基づいて被検査物2
の欠陥の有無をチェックするマイクロプロセッサよりな
る判定部8とで形成されている。
【0009】以下、上述の画像処理装置により原画像か
ら微分画像、微分方向値画像、及びエッジ画像を作成す
る処理について説明する。まず、被検査物2を含む空間
領域を撮像して得られた原画像は濃淡画像であって、各
画素はたとえば濃度が256階調(8ビット)で表わさ
れている。この濃淡画像から被検査物2の輪郭や縞模
様、欠陥、異物等のエッジを抽出する処理は、「エッジ
の部分は濃度変化が大きい部分に対応している」という
考え方を基本にしている。したがって、濃度を微分する
ことによってエッジの抽出を行うのが一般的である。微
分処理は、図5に示すように、濃淡画像を3×3画素の
局所並列ウィンドウWに分割して行う。つまり、注目す
る画素Eと、その画素Eの周囲の8画素A〜D、F〜I
とで局所並列ウィンドウWを形成し、局所並列ウィンド
ウW内の画素A〜Iの濃度の縦方向の濃度変化ΔVと横
方向の濃度変化ΔHとを次式によって求める。
【0010】 ΔV=(A+B+C)−(G+H+I) ΔH=(A+D+G)−(C+F+I) ただし、A〜Iは対応する画素の濃度を示している。さ
らに、微分値|e|と微分方向値∠eとを次式によって
求める。 |e|=√(ΔV2 +ΔH2 ) ∠e =tan-1(ΔV/ΔH)+π/2
【0011】以上の演算を原画像の全画素について行う
ことにより、被検査物2の輪郭や縞模様、欠陥、異物等
が存在しているような濃度変化が大きい部分と、その変
化の方向とを抽出することができ、微分画像(6ビッ
ト)、微分方向値画像(4ビット)としてそれぞれ微分
画像メモリ72および微分方向値画像メモリ73に記憶
される。
【0012】次に、細線化処理が行われる。細線化処理
は、微分値が大きいほど濃度変化が大きいことを表わし
ている点に着目して行われる。すなわち、各画素の微分
値を周囲の画素の微分値と比較し、周囲の画素よりも大
きくなるものを連結していくことにより、1画素の幅を
有したエッジが抽出される。つまり、画面上の各画素の
位置をX−Y座標で表わし、微分値をZ軸に取れば、図
6に示すように、微分値を表わす曲面が形成されること
になるのであり、細線化処理は、この曲面における稜線
を求めることに相当する。この段階ではノイズ等による
エッジも含まれているから、図7に示すように、適宜し
きい値を設定し、しきい値以上の値のみを採用してノイ
ズ成分を除去する。
【0013】細線化処理で得られたエッジ画像(1ビッ
ト)は、原画像のコントラストが不十分であるときや、
ノイズが多いようなときには、不連続線になりやすい。
そこで、エッジ延長処理を行う。エッジ延長処理は、不
連続線の端点から始めて、注目する画素とその周囲の画
素とを比較し、次式で表わされる評価関数f(eJ )が
もっとも大きくなる方向にエッジを延長し、他の線の端
点に衝突するまでこれを続けるものである。
【0014】f(eJ )=|eJ |cos(∠eJ −∠
0 )cos{(J−1)π/4−∠e0 } ここに、e0 は中心画素の微分データであり、eJ は隣
接画素の微分データであって、J=1,2,…,8であ
る。
【0015】以上の処理により、被検査物2の輪郭、縞
模様、欠陥、異物等の輪郭線が閉曲線のパターンとなっ
た1ビットのエッジ画像が得られ、エッジ画像メモリ7
4に記憶される。エッジ画像メモリ74の値が“1”と
なる画素をエッジ点と称する。
【0016】(実施例1)上述の画像処理装置を用い
て、予め良品画像に対して、微分画像、微分方向値画
像、エッジ延長画像等を求める画像処理を行い、縞の特
徴抽出を行う。次に特徴抽出された良品画像に対して予
め縞と交差するように設定された縞探索ライン上を走査
することにより縞の成分画素を検出し、図8に示す縞部
アドレス1、縞部アドレス2、…のように、すべてのア
ドレスを蓄積する。次に縞の特徴ライン抽出のために、
蓄積された縞の成分画素の各アドレスを起点としてN×
M画素の縞成分画素探索用の探索ウィンドウを用いて、 (条件1):「微分値が所定値以上でなおかつエッジ延
長フラグが存在する画素」という条件を満たす画素を探
索する。これは、縞部分が背景に対して濃淡差があり、
画像処理を施すと微分値もある値以上となる特徴を有す
ることを利用している。この画素が検出された場合に
は、追跡候補画素とし、 (条件2):「追跡元の画素の持つ微分方向値と追跡候
補画素の微分方向値の差が予め設定された値よりも小さ
い。」という条件を満たす場合に追跡画素として認識す
る。これは、縞部分は連続しており、画像処理を施すと
隣接する画素では微分方向値(図9参照)が似通った値
を持つことを利用している。例えば、図10に示す例の
場合、隣接する画素が2方向に枝分かれしているが、微
分方向値を比較することにより、微分方向値の差が小さ
い方の画素を追跡画素として認識することができる。図
中、矢印を含む丸は、それぞれ条件1を満たす画素であ
り、丸で囲まれた矢印は微分方向値の示す方向を意味し
ている。この追跡処理を繰り返し、縞の特徴ラインを抽
出するが、 (条件3):「(条件1)と(条件2)を満たす画素が
連続して存在し、その画素数が予め設定されたカウント
値よりも大きい。」という条件を満たせば、そのライン
を縞の特徴ラインの1つとして認識する。
【0017】縞の特徴ラインの抽出を、すべての蓄積さ
れた縞の成分画素のアドレスに対して繰り返すことによ
り縞の特徴ラインを全て抽出する。これら、抽出された
縞の特徴ラインをそれぞれの縞の検査ラインとする。以
上の処理を行うことにより、縞の形状に関わらず自動的
に縞の検査ラインを作成することが可能となる。この処
理を良品画像に対して予め実施する。
【0018】次に被検査対象画像に対して同様の特徴抽
出処理を行い、その特徴抽出された画像上に前述した複
数本の検査ラインを図11に示すように重ねあわせ、検
査ライン上における縞の成分画素の有無や、検査ライン
から縞の成分画素までの距離などにより縞の曲がり、と
ぎれ、ピッチの乱れなどの欠陥を検出することができ
る。図中、水平な直線は良品画像に対して予め求められ
た検査ラインであり、複数個の丸は被検査対象画像に対
して特徴抽出処理により検出された縞の成分画素であ
る。図11の上側の例(a)では、被検査対象画像から
特徴抽出された縞の成分画素は、良品画像から求められ
た検査ライン上に完全に一致しているが、下側の例
(b)では、被検査対象画像から特徴抽出された縞の成
分画素が、良品画像から求められた検査ラインから部分
的に外れており、この場合、全体として不良であると判
定することができる。
【0019】本実施例の処理をマイクロプロセッサ(図
4の判定部8)で実現するためのフローチャートを図1
2及び図13に示す。図12は図8に示す縞探索ライン
上で縞成分画素を走査して、条件1を満たす追跡候補画
素を検索する処理である。まず、良品画像を撮像し、微
分画像、微分方向値画像、エッジ延長画像等を求める画
像処理を行い、縞の特徴抽出処理を行う。次に、図8に
示す縞探索ライン上の画素を走査し、エッジ延長フラグ
が存在し、且つある微分値以上の画素を縞の成分画素と
して記憶する。この処理を縞探索ラインの終点まで繰り
返す。これにより、縞探索ライン上の縞成分画素が縞部
アドレスn(Xn,Yn)として記憶される。
【0020】次に、図13は縞部アドレスnを起点とし
て、条件1及び条件2を満たす画素を追跡する処理であ
る。まず、図12の処理で得られた縞部アドレスn(X
n,Yn)を追跡元画素として設定する。この追跡元画
素のアドレスを起点としてN×M画素の縞成分探索用の
ウィンドウを設置する。また、追跡元画素の微分方向値
を記憶しておく。縞成分探索用のウィンドウ内を走査
し、条件1を満たす画素、つまり、エッジ延長フラグが
存在し、ある微分値以上を有する画素を検出する。次
に、追跡元画素の微分方向値と検出画素の微分方向値の
差の絶対値|B|を算出し、絶対値|B|が設定値以下
であれば、条件2を満たす縞の成分画素として記憶す
る。その縞部アドレスLn(Xm,Ym)と微分方向値
LnGmは、次の追跡元画素のアドレス及び微分方向値
として記憶される。以上の処理を繰り返すことにより、
縞の成分画素のアドレスLn(Xm,Ym)の集合とし
て、縞部の特徴ラインLnが得られる。縞探索ウィンド
ウ内に条件1及び条件2を満たす画素が存在しなくなれ
ば、縞の特徴ラインの終端とみなして追跡を終了する。
【0021】以上の処理をすべての縞部アドレスn(X
n,Yn)について実施することにより、全縞の特徴ラ
インを抽出することができる。良品画像の場合、抽出さ
れた特徴ラインのそれぞれを縞の検査ラインとする。ま
た、被検査対象画像の場合、抽出された特徴ラインを良
品画像から求めた検査ラインと重ね合わせて比較照合す
る。
【0022】(実施例2)図14は本発明の実施例2の
説明図である。本実施例は、上述の実施例1において、
良品画像から求めた検査ラインを用いて被検査対象画像
を検査する際に、検査ラインを中心に設定される縞成分
検出用のウィンドウを用いて被検査対象画像上の縞の成
分画素を探索することにより、良品レベルの微細な曲が
りについては許容し、それよりも大きな縞の曲がり、と
ぎれ等の欠陥を検出することを特徴とする。
【0023】まず、良品画像に対して、予め検査ライン
を求める処理については実施例1と同様である。次に、
被検査対象画像に対して、縞探索ライン上で縞成分画素
を認識する処理を図15、また、認識された縞成分画素
を起点として設置された検査ライン上に縞成分検出用の
ウィンドウを設定して、被検査対象画像上の縞の成分画
素を探索する処理を図16に示す。
【0024】以下、図15と図16のフローチャートに
沿って、本実施例を説明する。被検査対象画像を撮像
し、上述の画像処理装置を用いて、微分画像、微分方向
値画像、エッジ延長画像等を求める画像処理を行い、縞
の特徴抽出を行う。次に特徴抽出された被検査対象画像
に対して予め縞と交差するように設定された縞探索ライ
ン上を走査することにより縞の成分画素を検出する。こ
の際、 (条件1):「微分値が所定値以上でなおかつエッジ延
長フラグが存在する画素」という条件を満たす画素を探
索する。この画素が検出された場合には、この画素を通
るように、良品画像に対して予め求められた縞の検査ラ
インを設定するものであるが、その際に、 (条件2):「良品画像から検査ラインを作成するとき
に検出した縞成分画素と被検査対象画像で検出した縞成
分画素の微分方向値の差が設定値より小さい。」という
条件を満たすことを確認することにより、異なる縞に対
する検査ラインの設定を防止する。
【0025】このようにして、縞の成分画素が認識され
ると、実施例1の図12及び図13の処理で良品画像に
対して求められた縞の特徴ラインLnを検査ラインとし
て設置する。このとき、検査ラインは認識された縞の成
分画素を通るように設置されるものである。この検査ラ
イン上で縞の成分画素を探索する処理(図16)を行う
ことにより、1つの縞についての検査が終了する。同じ
ことを縞探索ラインの終わりまで繰り返すことにより、
すべての縞の検査が行われる。以上の処理を図15に示
した。
【0026】次に、設置された縞の検査ライン上で縞の
成分画素を探索する処理を図16により説明する。ま
ず、設置された検査ライン上にN×M画素の縞成分検出
用ウィンドウを設置する。図14の例では、横1画素×
縦5画素のウィンドウを設置している。図14におい
て、丸は特徴抽出処理により被検査対象画像から検出さ
れた縞の成分画素を意味している。図中、上側の例
(a)では、検査ライン上に縞の成分画素が並んでいる
ので、縞成分検出用ウィンドウを矢印に示す方向に移動
させると、ウィンドウの中心画素のところで、縞の成分
画素が常に検出される。したがって、ウィンドウの探索
は中心画素から外側へ向けて探索するのが効率的であ
る。ここでも縞の成分画素であることを判定するには、
(条件1)と同様に、「微分値が所定値以上でなおかつ
エッジ延長フラグが存在する画素」という条件を満たす
画素を探索する。この画素がウィンドウ内の何処かで検
出された場合には、良品候補とし、図14の矢印に示す
ように次の検査ライン上画素にウィンドウを移動させ
て、検査ライン上を始点から終点まで探索し、検査ライ
ン上の全画素について、探索用ウィンドウ内で縞の成分
画素の存在が判定されれば、その検査ラインについて
は、良品と判定される。また、ウィンドウ内で縞の成分
画素の存在が判定されなかった場合には、その検査ライ
ンは不良、つまり、被検査対象が不良と判定される。
【0027】なお、図14に例示したウィンドウは横1
画素×縦5画素の大きさであるから、図中の下の例
(b)のように、縦方向に上下2画素までの曲がりは許
容されるが、3画素以上ずれると不良と判定される。ま
た、横方向については、1画素でも「とぎれ」があると
不良と判定されるが、ウィンドウの横方向の画素数Nが
2画素以上の場合には、(N−1)画素までの「とぎ
れ」は許容範囲内とすることができる。このように、ウ
ィンドウの縦方向の画素数により縞の「曲がり」に対す
る許容範囲を設定でき、横方向の画素数により縞の「と
ぎれ」に対する許容範囲を設定できる。
【0028】(実施例3)図17は本発明の実施例3の
説明図である。本実施例は、上述の実施例2において、
ウィンドウ内に縞成分画素が存在するとして許容してい
た曲がりが、1点だけで見ると微細な変化であっても、
連続した場合には曲がりとして不良となることがあるの
で、そのような不良を検出できるようにしたものであ
る。例えば、図17の場合、検査ライン上のすべての画
素について、検査ライン上に設定されるウィンドウ内に
縞の成分画素(図中の○で示す)が存在しているが、検
査ラインから検出された縞成分画素までの距離Tiを算
出すると、0、0、0、1、2、2、2、2、2、1、
0、1、1、0、0、0、0、0、0となっている。こ
のうち、0、1、1、0の部分は目立たないとしても、
0、1、2、2、2、2、2、1、0の部分は全体とし
て見ると、曲がりと見えるほどに連続している。そこ
で、距離Tiが連続してある設定値以上(例えば1画素
分以上)である場合に、縞の曲がり欠陥の候補箇所とし
てその距離Tiを全て加算し、その総和によって縞の曲
がりの欠陥を検出する。前者の場合、連続する距離の総
和は、T=ΣTi=1+2+2+2+2+2+1=12
画素と計算され、後者の場合、T=2画素と計算される
から、その間にしきい値を設定すれば、前者は不良、後
者は許容範囲内と判定することができる。
【0029】本実施例により連続した変化を曲がりとし
て認識するための処理を図18のフローチャートに示
す。本実施例の処理の特徴は、検査ラインの途中であっ
ても、検出点アドレスから検査ラインまでの距離Tiが
設定値よりも小さくなれば、距離の総和Tを初期値0に
リセットしてしまう点である。これに対して、次に説明
する実施例4(図19)では1本の検査ラインについて
距離の総和Tを積算しており、実施例5(図20)では
全検査ラインについて距離の総和Tを積算している。
【0030】(実施例4)図19は本発明の実施例4に
よる検査ライン上での検査の内容を示すフローチャート
である。本実施例は、縞の一部分だけで見ると微細な変
化であっても、1本の縞として観察した場合には曲がり
として不良となることがあるので、そのような不良を検
出できるようにしたものである。図18に示した実施例
3のフローチャートと比較すると、距離の総和Tを初期
値0にリセットする仕方が異なり、検出点アドレスから
検査ラインまでの距離Tiが設定値より小さくなっても
距離の総和Tをリセットせず、1本の検査ラインについ
て距離の総和Tを積算する。例えば、図17の例では、
T=ΣTi=0+0+0+1+2+2+2+2+2+1
+0+1+1+0+0+0+0+0+0=14画素と計
算される。このようにして計算された距離の総和Tが設
定値以上であれば不良と判定する。これにより、縞1本
を全体として見たときの不良を判定することができる。
【0031】(実施例5)図20は本発明の実施例5に
よる検査ライン上での検査の内容を示すフローチャート
である。本実施例は、縞1本だけで見ると微細な変化で
あっても縞摸様全体として見た場合に曲がりとして不良
となることがあるので、そのような不良を検出できるよ
うにしたものである。図19に示した実施例4のフロー
チャートと比較すると、1本の検査ラインの終了毎に距
離の総和Tを初期値0にリセットする処理が無く、距離
の総和Tを全検査ラインについて積算する点が異なる。
全検査ラインについて積算された距離の総和Tが設定値
以上であれば不良と判定する。これにより、縞模様全体
として見たときの不良を判定することができる。
【0032】(実施例6)図21は本発明の実施例6の
説明図である。本実施例は、上述の実施例2において、
ゴミなどにより数点の縞成分画素が検出されない場合に
不良となることを防止し、検査精度を上げるために、縞
の成分画素が検出されなかった画素数をそれぞれの縞1
本ごとに加算しその画素数の総和を用いて、縞のとぎれ
欠陥として検出することを特徴とするものである。
【0033】本実施例の処理を図22のフローチャート
に示す。本実施例では、検査ライン上に設定されるウィ
ンドウ内に縞の成分画素が検出されなかった場合に、そ
の回数をとぎれ画素数として加算して行き、1本の検査
ラインについて加算した総和が設定値以上であれば不
良、設定値以内であれば良品候補と判定し、次の検査ラ
インについて同様の検査を行う。例えば、図21の場
合、検査ライン上の一部の画素について、検査ライン上
に設定されるウィンドウ内に縞の成分画素(図中の○で
示す)が存在していないが、とぎれ画素の数Giをそれ
ぞれの縞1本ごとに加算すると、上側の例(a)ではΣ
Gi=2+3=5、下側の例(b)ではΣGi=1とな
る。その間にしきい値を設定すれば、上側の例では不
良、下側の例では良品(ゴミが付着している)と判定す
ることができる。
【0034】(実施例7)図23は本発明の実施例7の
説明図である。本実施例は、上述の実施例2において、
複数箇所でのゴミなどの影響により複数点の縞成分画素
が検出されない場合に不良となることを防止し、検査精
度を上げるために、縞の成分画素が連続して検出されな
かった場合に、その連続する画素数を用いて、縞のとぎ
れ欠陥として検出することを特徴とするものである。こ
れは、ゴミと比較して縞のとぎれの欠陥が大きいことを
利用している。
【0035】本実施例の処理を図24のフローチャート
に示す。本実施例では、検査ライン上に設定されるウィ
ンドウ内に縞の成分画素が検出されなかった場合に、連
続してとぎれている画素数Gをカウントする。連続して
とぎれている画素数Gが設定値以上であれば不良と判定
される。連続してとぎれている画素数Gをカウントして
いる途中で縞の成分画素が検出された場合、カウント値
はG=0にリセットされる。これを検査ラインの終わり
まで繰り返し、連続してとぎれている画素数Gが設定値
を越えなければ、良品候補と判定し、次の検査ラインに
ついて同様の検査を行う。
【0036】例えば、図23の場合、検査ライン上の一
部の画素については縞の成分画素(図中の○で示す)が
存在していないが、連続してとぎれている画素数Gに着
目すると、上側の例(a)ではG=3、下側の例(b)
ではG=1となる。その間にしきい値を設定すれば、上
側の例(a)は不良、下側の例(b)は良品(ゴミが付
着している)と判定することができる。
【0037】(実施例8)図25は本発明の実施例8の
説明図である。本実施例は、図8(a)に示すように、
縞全体で見ることで不良となる場合と、図8(b)に示
すように、縞全体で見ることで良品となる場合とを区別
するものであり、その処理の内容を図26に示す。本実
施例では、実施例2において、縞の成分画素が検出され
なかった場合にその画素数を縞全体で加算し、とぎれ画
素数Gの総和が縞全体として設定値以上であれば不良と
判定するものである。このように、縞全体を見ることで
良品の部分的なばらつきを吸収し、不良の有無を正しく
認識することができる。
【0038】(実施例9)本実施例は、図27に示すよ
うに、良品画像から作成された検査ライン上の微分方向
値を求め、微分方向値の良品パターンを予め作成する。
例えば、直線の場合には同一の微分方向値が並び、また
波形、円形などの場合には連続的に微分方向値が変化す
る。ところが、被検査画像の縞模様に曲がりの欠陥が発
生した場合には、図28に示すように、微分方向値のパ
ターンに乱れが生じる。この乱れに着目することで縞の
曲がりの欠陥を検出することができる。
【0039】図29〜図31は本実施例による処理の詳
細を示しており、図29は微分方向値の良品パターンの
作成処理、図30は被検査画像での微分方向値パターン
の抽出処理、図31は微分方向値の良品パターンと被検
査画像の変化パターンの比較処理をそれぞれ示してい
る。
【0040】まず、図29の微分方向値の良品パターン
の作成処理では、被検査ライン作成時の良品画像を使用
し、検査ライン上の微分方向値を取得し、微分方向値の
配列に追加する。これを検査ラインの終点まで繰り返す
ことにより、検査ラインLnの微分方向値変化パターン
として記憶し、同じことを全検査ラインについて実施す
る。これにより、図27に示すような微分方向値の良品
パターンが得られる。
【0041】次に、図30の被検査画像での微分方向値
パターンの抽出処理では、被検査画像を撮像し、微分画
像、微分方向値画像、エッジ延長画像等を求める画像処
理を行い、縞の特徴抽出処理を行う。次に、図8に示す
縞探索ライン上の画素を走査し、エッジ延長フラグが存
在し、且つある微分値以上の画素を縞の成分画素として
記憶する。この処理を縞探索ラインの終点まで繰り返
す。これにより、縞探索ライン上の縞成分画素が縞部ア
ドレスn(Xn,Yn)として記憶される。縞探索ライ
ン上の縞成分画素のアドレスが検索されれば、縞部アド
レスnを起点として、実施例1の条件1及び条件2を満
たす画素を追跡する図13で示した追跡処理を行い、縞
の特徴ラインを抽出する。この特徴ラインに対して、図
29で示した微分方向値の変化パターンの作成処理を行
うことにより、図28に示すような被検査画像での微分
方向値の変化パターンが得られる。
【0042】次に、図31の微分方向値の良品パターン
と被検査画像の変化パターンの比較処理では、図29の
処理で得られた良品パターン配列と、図30の処理で得
られた被検査画像の変化パターンを比較し、良品の微分
方向値と被検査画像の微分方向値が一致していれば、次
の画素を照合し、予め記憶しておいた配列の全てについ
て微分方向値が一致していれば、良品候補と判定し、同
じ処理を全検査ラインについて同様に実施する。いずれ
かの検査ラインのいずれかの画素において、良品の微分
方向値と被検査画像の微分方向値とが一致しなければ、
縞の曲がり欠陥が存在するとして、不良と判定する。
【0043】例えば、縞部が直線の場合、微分方向値の
良品パターンは、図27に示すように、同一の微分方向
値がA−A−A−A−と並ぶはずであるが、図28のよ
うに、A−B−C−A−D−E−Aとなる箇所が有れ
ば、縞の曲がり欠陥が存在すると判定する。また、縞部
が波形の場合、微分方向値の良品パターンは、図27に
示すように、周期的に同じパターンを繰り返すはずであ
るが、図28に示すように、パターンが乱れる箇所があ
れば、縞の曲がり欠陥が存在すると判定する。次の実施
例では、この波形のパターンについて、その周期性を利
用して欠陥を検出する方法について説明する。
【0044】(実施例10)本実施例は、縞部が波形の
場合について、その周期性を利用して検査精度を高める
方法である。波形の縞の良品変化パターンは、例えば、
図27に示すように、特徴画像の左からA−B−C−D
−E−F−A−B−C−D−E−F−A−B−Cのよう
に周期的に変化する。この例では、6画素毎に同じ微分
方向値が出現することが良品パターンから判断される。
したがって、良品画像の場合、6画素毎に微分方向値の
差をとると、A−A=0、B−B=0、…、F−F=0
というように、微分方向値の差は常に0となる。一方、
縞の曲がり欠陥が発生すると、例えば、図28に示すよ
うに、微分方向値の変化パターンは、特徴画像の左から
A−B−C−D−E−F−C−A−A−A−E−F−A
−B−Cとなり、6画素毎に微分方向値の差をとると、
差分の絶対値が少なくとも1以上となる箇所が存在す
る。そこで、この微分方向値の差の値を比較することで
縞の曲がりの欠陥を検出することが可能となる。
【0045】図32〜図34は本実施例による処理の詳
細を示しており、図32は良品パターンの微分方向値の
差分の配列の作成処理、図33は被検査画像での微分方
向値の差分の配列の作成処理、図34は微分方向値の差
分の良品パターンと被検査画像の微分方向値の差分の変
化パターンの比較処理をそれぞれ示している。
【0046】まず、図32の良品パターンの微分方向値
の差分の配列の作成処理では、図29の微分方向値の良
品パターンを取得した後、ある設定画素だけ離した画素
の微分方向値の差分を算出し、微分方向値の差分の配列
に追加する。これを検査ラインの終点まで繰り返すこと
により、検査ラインLnの微分方向値の差分の変化パタ
ーンとして記憶し、同じことを全検査ラインについて実
施する。
【0047】次に、図33の被検査画像での微分方向値
の差分の配列の作成処理では、図30の被検査画像に対
する微分方向値の変化パターンを取得した後、ある設定
画素だけ離した画素の微分方向値の差分を算出し、微分
方向値の差分の配列に追加する。これを特徴ラインの終
点まで繰り返すことにより、特徴ラインの微分方向値の
差分の変化パターンとして記憶し、同じことを全特徴ラ
インについて実施する。
【0048】次に、図34の微分方向値の差分の良品パ
ターンと被検査画像の微分方向値の差分の変化パターン
の比較処理では、図32の処理で得られた微分方向値の
差分の良品パターン配列と、図33の処理で得られた被
検査画像の微分方向値の差分の変化パターンを比較し、
良品の微分方向値の差分と被検査画像の微分方向値の差
分が一致していれば、次の画素を照合し、予め記憶して
おいた配列の全てについて微分方向値の差分が一致して
いれば、良品候補と判定し、同じ処理を全検査ラインに
ついて同様に実施する。いずれかの検査ラインのいずれ
かの画素において、良品の微分方向値の差分と被検査画
像の微分方向値の差分とが一致しなければ、縞の曲がり
欠陥が存在するとして、不良と判定する。なお、本実施
例では、波形の1周期と差分を取るための設定画素数を
一致させる例を示したが、設定画素数は波形の1周期に
限定されるものではない。
【0049】(実施例11)図35は本発明の実施例1
1の説明図である。本実施例は、良品画像から求めた検
査ライン上に濃度測定用ウィンドウを設置し、被検査画
像の各画素間の濃度を比較する。図示された例では、濃
度測定用ウィンドウとして縦1画素×横4画素のスティ
ックマスクを検査ラインに沿って設置している。スティ
ックマスクはこの濃度差比較を行いながら検査ライン上
を始点から終点まで移動する。図中、白丸は縞部画素、
黒丸は背景部画素を示している。良品の場合には、ステ
ィックマスクが縞のエッジ部を移動することになり、濃
度差は小さな値を持つことになる。ところが、縞の曲が
り・とぎれなどの欠陥がある箇所になるところでは、ス
ティックマスクが縞のエッジ部と背景部にかかることに
なり、ここに濃度差が生じる。この濃度差に着目するこ
とで、縞の曲がり・とぎれの欠陥を検出することが可能
となる。
【0050】図36は本実施例による処理の詳細を示し
ている。まず、図15で説明した手法により被検査対象
画像を走査して、縞成分画素を探索する。すなわち、
「微分値が所定値以上でなおかつエッジ延長フラグが存
在する画素」という条件を満たす画素を被検査対象画像
における縞成分画素とし、この縞成分画素を通るように
検査ラインを設定するものであるが、その際、「良品画
像から検査ラインを作成するときに検出した縞成分画素
と被検査対象画像で検出した縞成分画素の微分方向値の
差が設定値より小さい。」という条件を満たすことを確
認することにより、異なる縞に対する検査ラインの設定
を防止する。この検査ライン上に図35に示すようにス
ティックマスクを設置し、スティックマスク上での濃度
差を算出する。濃度差がある設定値以上であれば不良と
判定する。濃度差がある設定値以上でなければ、スティ
ックマスクを次の画素に移動させながら濃度差の比較を
繰り返し、検査ラインの始点から終点までスティックマ
スクを移動させる。以上の処理を次の検査ラインについ
ても同様に繰り返し、すべての検査ラインについて不良
が発見されなければ、良品と判定される。
【0051】(実施例12)図37は本発明の実施例1
2による処理を示すフローチャートであり、上述の実施
例11の濃度差を縞1本毎に加算する点を特徴とする。
実施例11では、スティックマスク上の画素間で濃度比
較を行うことで欠陥検出を行っているが、この場合、1
画素から2画素程度のゴミなどの影響により良品部であ
っても大きな濃度差が現れることがある。ところが、実
際の縞の曲がりにおいては、例えば、分解能が500μ
mの場合、10画素程度の大きさを持つため、濃度比較
を行った際に複数回濃度差が大きくなることが考えられ
る。そこで、この濃度差を縞1本ごとに蓄積することで
良品部との差を大きくすることができ、検査の信頼性の
向上を図ることができる。
【0052】図37のフローチャートと図36のフロー
チャートの相違点は、濃度差がある設定値以上と判定さ
れたときに、図36では直ちに不良と判定していたとこ
ろを、図37では濃度差を加算して、その総和がある設
定値以上となったときに不良と判定している点が異な
る。なお、加算された濃度差の総和は1本の検査ライン
についての検査が終了するたびに初期値0にリセットさ
れるので、縞1本毎に濃度差の総和を加算していること
になる。これにより、真の欠陥部と良品部とを区別する
ことができる。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、良品の画像か
ら抽出された縞の特徴ラインを被検査対象画像に対する
検査ラインとしたので、任意の縞模様の検査対象物に対
して、検査ラインを自動的に設定することができ、この
検査ライン上を検査することにより、縞部分の欠陥を検
出することができる。請求項2の発明によれば、検査ラ
イン上に任意の大きさのウィンドウを設定し、該ウィン
ドウ内で縞の成分画素を探索するようにしたので、ウィ
ンドウの大きさを適切に設計することにより、良品レベ
ルの微細な曲がりやとぎれを許容することができる。
【0054】請求項3の発明によれば、検査ラインから
の距離を算出し、算出された距離が連続してある設定値
以上である場合にその距離を加算し、加算された距離が
所定値以上であるときには欠陥があると判定するように
したので、1点だけで見ると微細な変化であっても、連
続した場合には曲がりとして不良と判定されるような欠
陥を検出できる。請求項4の発明によれば、検査ライン
からの距離を蓄積し、縞1本分毎に合計することにより
良品との差を大きくし、検査精度を向上させることがで
きるので、縞1本として見たときに不良と判定されるよ
うな微細な縞の曲がりの欠陥を検出することができる。
請求項5の発明によれば、検査ラインからの距離を蓄積
し、すべての縞について合計することにより良品との差
を大きくし、検査精度を向上させることができるので、
縞全体として見たときに不良と判定されるような微細な
縞の曲がりの欠陥を検出することができる。
【0055】請求項6の発明によれば、縞の成分画素が
検出されなかった回数が所定値を越える場合に欠陥があ
ると判定することにより、縞のとぎれの欠陥を検出でき
る。請求項7の発明によれば、縞の成分画素が連続して
検出されなかった場合にその連続回数が所定値を越える
場合に縞のとぎれを検出するようにしたから、複数箇所
でのゴミなどの影響により複数点の縞成分画素が検出さ
れない場合に不良となることを防止し、検査精度を上げ
ることができる。請求項8の発明によれば、縞の成分画
素が検出されなかった場合にその画素数を縞全体で加算
し、とぎれ画素数の総和が縞全体として所定値以上であ
れば不良と判定するものであるから、縞全体を見ること
で良品の部分的なばらつきを吸収し、不良の有無を正し
く認識することができる。
【0056】請求項9の発明によれば、良品画像から求
められた検査ライン上の各画素について、微分方向値の
良品パターンを予め作成し、被検査画像の特徴ライン上
の各画素について作成した微分方向値の変化パターンと
比較することにより、縞の曲がりの欠陥を微分方向値の
変化パターンの乱れとして検出することができる。請求
項10の発明によれば、微分方向値の変化パターンを比
較する際に、予め設定された画素毎に求めた微分方向値
の差分に着目したので、波形の縞模様のように周期性を
有する縞の検査に利用すれば、周期性の乱れを利用して
縞部の欠陥を検出することができる。
【0057】請求項11の発明によれば、検査ライン上
に任意の大きさの濃度測定用のウィンドウを設定し、こ
のウィンドウを検査ラインに沿って移動させながらウィ
ンドウの各画素間の濃度差を求めることにより、縞上の
欠陥を検出するようにしたから、縞の曲がりやとぎれを
検出することができる。請求項12の発明によれば、濃
度差を加算して、良品との差を大きくすることにより、
検査精度の向上を図り、縞上の微細な欠陥を検出でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外観検査方法が検査対象とする縞模様
とその欠陥を例示的に示す正面図である。
【図2】本発明の外観検査方法を実施するための装置の
概観を示す斜視図である。
【図3】本発明の外観検査方法を実施するためのシステ
ム構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の外観検査方法を実施するための画像処
理装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】図4の画像処理装置で用いる局所並列ウィンド
ウの説明図である。
【図6】図4の画像処理装置で作成する微分画像の説明
図である。
【図7】図4の画像処理装置で作成するエッジ画像の説
明図である。
【図8】本発明の実施例1で用いる縞探索ラインの説明
図である。
【図9】図3の画像処理装置で使用する微分方向値の説
明図である。
【図10】本発明の実施例1による縞成分画素の追跡方
法を示す説明図である。
【図11】本発明の実施例1の検査ラインを用いた検査
方法の説明図である。
【図12】本発明の実施例1の縞探索ライン上で縞成分
画素を走査する処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施例1の追跡処理を示すフローチ
ャートである。
【図14】本発明の実施例2の縞成分検出用ウィンドウ
を用いた縞成分画素の探索方法を示す説明図である。
【図15】本発明の実施例2の縞探索ライン上で縞成分
画素を走査する処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施例2の縞の検査ライン上での縞
成分画素の探索処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施例3における検査ラインからの
距離の算出とその加算方法を示す説明図である。
【図18】本発明の実施例3の処理を示すフローチャー
トである。
【図19】本発明の実施例4の処理を示すフローチャー
トである。
【図20】本発明の実施例5の処理を示すフローチャー
トである。
【図21】本発明の実施例6の説明図である。
【図22】本発明の実施例6の処理を示すフローチャー
トである。
【図23】本発明の実施例7の説明図である。
【図24】本発明の実施例7の処理を示すフローチャー
トである。
【図25】本発明の実施例8の説明図である。
【図26】本発明の実施例8の処理を示すフローチャー
トである。
【図27】本発明の実施例9で作成する微分方向値の良
品変化パターンを例示的に示す説明図である。
【図28】本発明の実施例9で検出する縞の曲がり欠陥
発生時の変化パターンを例示的に示す説明図である。
【図29】本発明の実施例9の微分方向値の良品パター
ンの作成処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の実施例9の被検査画像での微分方向
値パターンの抽出処理を示すフローチャートである。
【図31】本発明の実施例9の微分方向値の良品パター
ンと被検査画像での微分方向値パターンの比較処理を示
すフローチャートである。
【図32】本発明の実施例10の良品パターンの微分方
向値の差分の配列の作成処理を示すフローチャートであ
る。
【図33】本発明の実施例10の被検査画像での微分方
向値の差分の配列の作成処理を示すフローチャートであ
る。
【図34】本発明の実施例10の微分方向値の差分の良
品パターンと被検査画像の変化パターンの比較処理を示
すフローチャートである。
【図35】本発明の実施例11及び12における画素間
の濃度比較方法を示す説明図である。
【図36】本発明の実施例11の処理を示すフローチャ
ートである。
【図37】本発明の実施例12の処理を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 CCDカメラ 2 被検査物 3 LED光源 4 画像処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−208066(JP,A) 特開 平4−188800(JP,A) 特開 平1−207878(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 300 G01N 21/88

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縞模様を有する検査対象物の縞部分に
    発生する欠陥を検出するための検査方法であって、 検査対象物を撮像する工程と、 撮像により得られた濃淡画像に対して少なくとも微分処
    理を含む前処理を施して濃淡変化を特徴抽出した画像を
    取得する工程と、 特徴抽出された良品の画像に対して、縞と交わるように
    予め設定された縞探索ライン上を走査して縞の成分画素
    を検出し、検出された縞の成分画素を起点として縞の成
    分画素を追跡処理することにより縞の特徴ラインを背景
    から分離して抽出する工程と、 良品の画像から抽出された縞の特徴ラインを被検査対象
    画像に対する検査ラインとし、検査ラインに沿って被検
    査対象画像を検査することによって欠陥を検出する工程
    とを有することを特徴とする外観検査方法。
  2. 【請求項2】 欠陥を検出する工程では、検査ライン
    上に任意の大きさの縞成分検出用のウィンドウを設定
    し、このウィンドウを検査ラインに沿って移動させなが
    らウィンドウ内で縞の成分画素が検出されるか否かを判
    定することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  3. 【請求項3】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が検出されたときに、検出された縞の成分画素と
    検査ラインとの距離を算出し、算出された距離が連続し
    てある設定値以上である場合にその距離を加算し、加算
    された距離が所定値以上であるときには欠陥があると判
    定することを特徴とする請求項2記載の外観検査方法。
  4. 【請求項4】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が検出されたときに、検出された縞の成分画素と
    検査ラインとの距離を算出し、算出された距離を縞1本
    分毎に加算し、加算された距離が縞1本分に対する許容
    値として予め決められた所定値以上であるときには欠陥
    があると判定することを特徴とする請求項2記載の外観
    検査方法。
  5. 【請求項5】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が検出されたときに、検出された縞の成分画素と
    検査ラインとの距離を算出し、算出された距離をすべて
    の縞について加算し、加算された距離が縞全体に対する
    許容値として予め決められた所定値以上であるときには
    欠陥があると判定することを特徴とする請求項2記載の
    外観検査方法。
  6. 【請求項6】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が検出されなかったときに、その回数を計数し、
    計数値が縞のとぎれの許容値として予め決められた所定
    値を越えるときは欠陥があると判定することを特徴とす
    る請求項2記載の外観検査方法。
  7. 【請求項7】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が連続して検出されなかったときに、その連続回
    数を計数し、計数値が縞のとぎれの許容値として予め決
    められた所定値を越えるときは欠陥があると判定するこ
    とを特徴とする請求項2記載の外観検査方法。
  8. 【請求項8】 縞成分検出用のウィンドウ内に縞の成
    分画素が検出されなかったときに、その回数を縞全体に
    ついて計数し、計数値が縞全体に対する許容値として予
    め決められた所定値を越えるときは欠陥があると判定す
    ることを特徴とする請求項2記載の外観検査方法。
  9. 【請求項9】 良品の画像から抽出された検査ライン
    の各画素について、濃淡変化の方向を示す微分方向値の
    変化パターンを予め基準パターンとして作成し、被検査
    画像から抽出された縞の特徴ラインの各画素について求
    めた微分方向値の変化パターンを前記基準パターンと比
    較し、その相違点を検出することにより縞の欠陥を検出
    することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  10. 【請求項10】 良品の画像から抽出された検査ライ
    ンの各画素について、濃淡変化の方向を示す微分方向値
    の変化パターンを予め基準パターンとして作成し、この
    基準パターンについて予め設定された画素離れた位置で
    の微分方向値の差分を予め基準差分として求めておき、
    被検査画像から抽出された縞の特徴ラインの各画素につ
    いて求めた微分方向値の変化パターンについて前記基準
    差分を求めたときと同じ画素離れた位置での微分方向値
    の差分のパターンを求め、基準差分と比較し、その相違
    点を検出することにより縞の欠陥を検出することを特徴
    とする請求項1記載の外観検査方法。
  11. 【請求項11】 欠陥を検出する工程では、検査ライ
    ン上に任意の大きさの濃度測定用のウィンドウを設定
    し、このウィンドウを検査ラインに沿って移動させなが
    らウィンドウの各画素間の濃度差を求めることにより、
    縞上の欠陥を検出することを特徴とする請求項1記載の
    外観検査方法。
  12. 【請求項12】 濃度測定用のウィンドウの各画素間
    の濃度差を加算し、加算された濃度差の総和が予め決め
    られた所定値以上であるときには欠陥があると判定する
    ことを特徴とする請求項11記載の外観検査方法。
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