JP4779770B2 - 画像処理によるトロリ線摩耗測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理によるトロリ線摩耗測定装置に関する。詳しくは、画像処理によるトロリ線の摩耗測定に関するもので、特にトロリ線の摩耗部分の幅を測定する装置に関するものである。
電気鉄道車輌へ電力を供給するトロリ線は車輌が通過するたびに集電装置と接触が生じる。
このため、電気鉄道車輌を運用していく中でトロリ線は徐々に摩耗して行き、交換をしない場合は最終的には破断して事故を招くことになる。
そこでトロリ線には摩耗限界が設けられており、その摩耗限界を目安にトロリ線を交換し電気鉄道車両の安全性を確保している。
トロリ線の摩耗を測定する方法としては、トロリ線の厚みを直接測定する方法、トロリ線摩耗部の幅を計算して摩耗幅からトロリ線の厚みを換算する方法の2つの方法に大きく分けられる。
トロリ線の厚みを直接測定する方法としては、まず、ノギスなどの定規を用いてトロリ線の厚みを測定する方法がある。
これは作業者が測定したいトロリ線部分の厚みをノギス等の定規を用いて手作業にて測定する方法で、測定したいトロリ線の厚みを確実に求めることができる。
その反面、測定には手間がかかり自動化できないため、長い距離の区間を測定することは困難である。
トロリ線の厚みを直接測定するもう1つの方法としては、光学センサを用いるものがある。
これは回転ローラをトロリ線に押し付け、ローラ台にトロリ線を挟むように取り付けたレーザ照射装置と受光装置により、装置に挟まれたトロり線部分での受光量を測定し、その受光量からトロリ線の厚みを換算するものである。
この方式は連続的にトロリ線の厚みを測定することが可能であるが、トロリ線との接触を伴うため低速での運用を行う必要があり、トロリ線をセンサが挟む構造であるため、ポイント、エアーセクション、アンカーといったセンサと衝突するような構造物が存在する部分での運用が不可能であり、また、それら既存構造物の存在する場所では衝突しないよう測定位置から装置を離す必要がある。
トロリ線摩耗部の幅を計測する方法としてナトリウムランプやレーザ光を照射してトロリ線摩耗部を測定する方法がある(非特許文献1)。
これはトロリ線下部が丸いひょうたん形状になっていて、摩耗によりトロリ線が平たく削れて行くほど削れた部分の幅が広くなることを利用したもので、摩耗幅からその箇所のトロリ線の厚みを換算する。
トロリ線摩耗部の測定方法としては、ナトリウムランプやレーザ光といった光源から照射した際のトロリ線摩耗部からの反射光を正反射で受光するように受光部のラインセンサとの位置を精密に調整し、正反射による強い光を撮像することでトロリ線摩耗部をホワイトアウト状態にし、その強い光を受けたホワイトアウト部分の幅からトロリ線摩耗部の幅を求めるものである。この方式は非接触であるため高速な運用が可能である。
しかしながら、トロリ線を挟んでいるクランプや背景に映る構造物などのノイズの影響を受け易く、何らかのノイズにより間違った計測結果を得た場合はそれを確認する方法が無く、トロリ線摩耗として問題があった部分については、結局は直接トロリ線の厚みを測定する方法を使用して確認する必要があり、また、光源と受光装置の位置を精密に調整して正反射光を受けるようにする必要がある。
これらに対して、「画像処理によるトロリ線摩耗測定装置(特願2005−06879)」(以後、これを「先願発明」と呼ぶ)では、ラインセンサ画像から画像処理によって非接触に短時間で長い距離を測定することができるものである。
しかしながら、照明の反射光を用いてトロリ線摩耗部を強調させるために撮像条件としてラインセンサ上で背景となる空が暗く、トロリ線摩耗部が明るく撮像される夜間のみとなっている。
トロリ線摩耗の測定方法としては、トロリ線の厚みをノギスなどの定規を用いて直接測定する方法、トロリ線の厚みを光学センサを用いて直接測定する方法、トロリ線摩耗部の幅をナトリウムランプやレーザ光を照射して測定し摩耗部からトロリ線の厚みを換算する方法、先願発明のように画像処理によるトロリ線摩耗測定方法があり、次の問題がある。
(1)トロリ線の厚みをノギスなどの定規を用いて直接測定する方法の場合、作業者が手作業にて測定を行うため、測定には手間がかかり自動化できないため、長い距離の区間を短期間で測定することは困難である。
(2)トロリ線の厚みを光学せンサを用いて直接測定する方法の場合、回転ローラとトロリ線との接触を伴うため低速での運用を行う必要がある。また、トロリ線をセンサが挟む構造であるため、ポイント、エアーセクション、アンカーといったセンサと衝突するような構造物が確する部分での使用が不可能であり、それら既存構造物の存在する場所では衝突しないよう測定位置から装置を離す必要がある。
(3)トロリ線摩耗部の幅をナトリウムランプやレーザ光を照射して測定し摩耗幅からトロリ線の厚みへ換算する方法の場合、まず、ナトリウムランプやレーザ光といった特殊な照明光を用意する必要があり、特にレーザ光を使用する場合は人体への影響を考慮する必要があるため取り扱いに注意が必要である。次に、トロリ線を挟んでいるクランプや背景に映る構造物などのノイズの影響を受け易く、何らかのノイズにより間違った計測結果を得た場合はそれを確認する方法が無いため、トロリ線摩耗として問題があった部分についてもその原因を確認する手段が無く、結局は直接卜ロリ線の厚みを測定する方法を使用して確固する手間がかかる。また、光源と受光装置の位置を精密に調整して正反射光を受けるようにする必要がある。
(4)先願発明のように画像処理によるトロリ線の摩耗測定方法の場合には、照明の反射光を用いてトロリ線摩耗部を強調させるために撮像条件としてラインセンサ上で背景となる空が暗く、トロリ線摩耗部が明るく撮像される夜間のみと限定されている。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置は、ラインセンサを用いてラインセンサ画像を作成して入力画像として保存する手段と、前記ラインセンサ画像全体に対して2値化処理を行う手段と、2値化処理された前記ラインセンサ画像に対して外部から入力されてくるトロリ線高さパラメータと実際のトロリ線の太さのパラメータを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、それ以上大きさの白の領域を黒の領域に反転する反転処理を行う手段と、2値化処理及び反転処理された前記ラインセンサ画像に対してノイズ除去処理を行う手段と、2値化処理、反転処理及びノイズ除去処理された前記ラインセンサ画像における白領域をトロリ線摩耗部として、該トロリ線摩耗部のエッジを検出する手段と、検出された前記エッジから前記トロリ線摩耗部の幅の計算を行う手段からなることを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項2に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置は、ラインセンサを用いてラインセンサ画像を作成して入力画像として保存する手段と、前記ラインセンサ画像全体に対して判別分析2値化処理を行う手段と、判別分析2値化処理された前記ラインセンサ画像に対して外部から入力されてくるトロリ線高さパラメータと実際のトロリ線の太さのパラメータを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、それ以上大きさの白の領域を黒の領域に反転する反転処理を行う手段と、判別分析2値化処理及び反転処理された前記ラインセンサ画像に対してノイズ除去処理を行う手段と、判別分析2値化処理、反転処理及びノイズ除去処理された前記ラインセンサ画像における白領域をトロリ線摩耗部として、該トロリ線摩耗部のエッジを検出する手段と、検出された前記エッジから前記トロリ線摩耗部の幅の計算を行う手段からなることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置によれば、以下の効果を奏する。
(i)非接触の方式であるため高速な運用が可能であり、短期間で長い距離の区間を測定することができる。
(ii)ポイント、エアーセクション、アンカーといった既存構造物から離れた位置にラインセンサが設置されているため、回転ローラと光学センサを用いてトロリ線の厚みを直接計測する方法に比べて既存構造物との衝突を考慮する必要が無く、既存構造物が存在する場所にでも連続的に測定を行うことができる。
(iii)昼間太陽光の下においても測定することができる。
(iv)基本的に全ての区間においてラインセンサ画像の撮像が可能であり、測定区間でのトロリ線及び近傍にある既存構造物の画像データを取得することができる。
(v)特別な照明を使用する必要が無い。
(vi)レーザ光を使用する方法に比べて人体への影響を考慮する必要が無く、取り扱いが簡単である。
(vii)トロリ線摩耗部の反射光を正反射で受ける必要が無いため、光源と受光装置間で精密な位置あわせを行う煩わしさが無い。
(viii)測定区間のラインセンサ画像が残っているため、トロリ線摩耗として問題があった部分については、その部分の画像を見ることで問題の確認を行うことが可能である。
本発明の請求項2に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置によれば、上記(i)〜(viii)の効果に加えて、判別分析2値化法により、トロリ線の偏位等による撮像輝度の強弱に関係なく良好な閾値を決定することができ、より正確な摩耗測定を行うことができるという効果を奏する。
(1)基本的な考え方
本発明の目的は、画像処理によりトロリ線の摩耗を測定するための測定装置を提供することである。
本発明では、例えば、図1に示すように、画像の入力手段として、検査車輌4の屋根上に鉛直上向きを見上げるように設置したラインセンサ1を使用する。
ラインセンサ1は、その走査線が検査車輌4の進行方向と垂直で且つ水平になるように設置され、その走査線がトロリ線3を横切る。
検査車両4の屋根上にはラインセンサ1に近接して照明装置2が設置され、照明装置2はラインセンサ1で撮像されるトロリ線3を照明している。
照明装置2としては通常の白色照明より強力なものを利用し、具体的には、トロリ線摩耗部をその側面に比べ白く撮像できる程度とする。トロリ線の摩耗部分はトロリ線がパンタグラフにより削られた部分であるため摩耗していない部分に比べて強い光沢があり、強い照明を当てることでその側面に比較して白く撮像するためである。
ラインセンサ1より得られる走査線の輝度信号は、検査車両4の内部に設置した計測用パーソナルコンピュータ5に出力される。
計測用パーソナルコンピュータ5は、これらの輝度信号を時系列に並べて、例えば、図2に示すラインセンサ画像(平面の画像)を作成し、記録装置6へ入力画像として保存する。
計測用パーソナルコンピュータ5は、入力したラインセンサ画像を画像処理してトロリ線の摩耗部の幅を以下の手順(ア)〜(エ)により求める。
(ア)2値化処理による空の部分の除去
昼間にトロリ線3へ強力な照明をあてトロリ線3の撮像を行うと背景に空が写ってしまい、図2に示すように、通常、ラインセンサ画像では、トロリ線摩耗部3aはその側面3b,3cに比べ白く撮像されるのに対し、トロリ線側面3b,3cは錆、ススなどから黒く撮像される。
ここで、図2のラインセンサ画像に対して2値化処理を行うと、図3に示すように、空Aとトロリ線摩耗部3aは白領域、トロリ線側面3b,3cは黒領域となる。
しかし、このままでは白領域がトロリ線摩耗部3aであるか、空Aであるのかの判断ができない。
そこで、以降に述べる昼間光計測処理をする。
まず、図3に示すように、ラインセンサ画像全体に対して2値化処理を行う。
次に、空Aの白領域はトロリ線摩耗部3aよりはるかに幅が大きく撮像されている点に注目し、外部から入力されてくるトロリ線太さパラメータと実際のトロリ線の太さのパラメータを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、この太さ以上となって現れている白領域を1ライン毎に反転させる。
これにより、図4に示すように、空Aの領域が白領域から黒領域に反転されトロリ線摩耗部のみが白領域として抽出される。
図4では、トロリ線摩耗部3aは、トロリ線の太さに以下であるから、反転されず白領域として残る。
(イ)2値化ラインセンサ画像のノイズ除去
ラインセンサ画像から2値化処理により2値化ラインセンサ画像を構成した場合、そのままではトロリ線摩耗部の傷や背景部分の状態により細かな点々状のノイズが含まれる場合がある。
そこで、2値化処理の膨張、収縮処理を行いこれらのノイズを除去する(図示省略)。
(ウ)トロリ線摩耗部のエッジ検出
引き続き、ノイズ、既存構造物を除去した2値化ラインセンサ画像上において白領域で表されているトロリ線摩耗部3aの両側のエッジ3d,3eを図5に示すように検出する。
例えば、ある走査ラインについて左から探索した場合、背景の黒から摩耗部3aの白へ変化する点が摩耗部分左側のエッジ点として、また摩耗部分の白から背景の黒へ変化する点を摩耗部分右側のエッジ点として検出する。
そして、この処理を画像の上から下ヘライン毎に行うことで、それらのエッジ点が連続することとなり、1枚の2値化ラインセンサ画像に関するトロリ線摩耗部3aのエッジ3d,3eを検出することができる。
(エ)トロリ線摩耗部幅の計算
2値化ラインセンサ画像から検出したトロリ線摩耗部分の両側のエッジデータ(図5参照)を用いて、ラインセンサの一つの走査ライン上にある両側のエッジ点間距離をトロリ線摩耗部分の画像上の幅として計算する。
例えば、ラインセンサ1からトロリ線3までの高さ、レンズ焦点距離、センサ幅、センサ画素数から1画索[pix]に対する実寸法[mm]の度合いである画像分解能[mm/pix]を計算し、トロリ線摩耗部3aの画像上の幅と画像分解能の乗算を行うことでトロリ線摩耗部3aの幅を計算する。
計算に用いるラインセンサ1からトロリ線3までの高さについては別の手段によって得られものとする。例えば、先願発明の技術を利用しても良い。
こうして求めたエッジデータ、トロリ線摩耗部、計算に用いたラインセンサ画像や対応するライン番号を指し示すデータ等は記録しておく。
このように説明したように、上述した実施例では、非接触の方式であるため高速な運用が可能であり、短期で長い距離の区間を測定することができる。
また、ポイント、エアーセクション、アンカーといった既存構造物から離れた位置にラインセンサ1が設置されているため、回転ローラと光学センサを用いてトロリ線の厚みを直接計測する方法に比べて既存構造物との衝突を考慮する必要がなく、基本的に全ての区間においてラインセンサ画像の撮像が可能であり、測定区間でのトロリ線および近傍にある既存構造物の画像データを取得することができる。
また、特別な照明を使用する必要がなく、ナトリウムランプやレーザ光を使用する場合に比較し、人体への影響を考慮するような取り扱いへの難しさがなく、光源と受光装置間での精密な位置合わせを行う煩わしさがない。
さらに、昼間光計測処理を行うので、夜間に限らず、昼間でもトロリ線摩耗部を抽出・計測することができる。
またデータとしてラインセンサ画像が残っているため、トロリ線摩耗として問題があった部分については、その部分の画像を見ることで問題の確認を行うことが可能である。
(2)判別分析2値化法を追加した方法
2値化処理において、閾値を固定値で決めた場合、撮像時の環境によってはトロリ線の摩耗部以外が強調・抽出されたり、または摩耗部自身が抽出されないといった問題が発生する。
ここでは、トロリ線の変位やトロリ線からの反射光の強さの違いに対応するために判別分析2値化法を用いる。
判別分析2値化法とは画像に応じて閾値を決定する方式であり、各画像におけるヒストグラムにおいて「ある程度の範囲の輝度値で集合する画乗数の塊」(以下クラスと呼ぶ)があり、2値化した時背景とパターン領域に閲するクラス内分散とクラス間分散の分散比が最大になるように閾値を決定する(非特許文献2)。
この処理により、いかなる画像においても比較的良好な閾値を決定して、摩耗部を抽出することができる。
本発明の第1の実施例に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置を図7に示す。
本実施例は、基本的な考え方において説明した計測用パーソナルコンピュータ5の具体的な構成に関するものである。
即ち、計測用パーソナルコンピュータ5は、図7に示す通り、ラインセンサ画像作成部10、2値化処理部20、空領域除去処理部30、ノイズ除去処理部40、トロリ線摩耗部エッジ検出部50、トロリ線摩耗部幅計算部60等から構成され、ラインセンサ画像を画像処理してトロリ線の摩耗部の幅を図6に示すフローチャートに従って求めるものである。
先ず、ラインセンサ画像作成部10は、ラインセンサ1より得られる走査線の輝度信号を時系列に並べてラインセンサ画像を取得する(ステップS1)。作成されたラインセンサ画像はメモリ70を経て記録装置6へ保存される他、パラメータと共にメモリ80を経て2値化処理部20へ送られる。
次に、2値化処理部20は、ラインセンサ画像全体に対して2値化処理を行って2値化ラインセンサ画像とする(ステップS2)。昼間にトロリ線の撮像を行った場合には、図3に示すように、2値化ラインセンサ画像の中で白領域は空Aの部分又はトロリ線摩耗部3aであり、黒領域はトロリ線側面3b,3cである。
2値化ラインセンサ画像は、メモリ80を経てパラメータと共に空領域除去処理部30へ送られる。
空領域除去処理部30は、パラメータとして外部から入力されるトロリ線高さ及び実際のトロリ線太さを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、この太さ以上となっている白領域を1ライン毎に反転させる(ステップS3)。
空Aの部分は、トロリ線の太さ以上であるから、昼間光計測処理により、黒領域に反転される。従って、トロリ線摩耗部3aのみが白領域として抽出される。
昼間光計測処理された2値化ラインセンサ画像は、メモリ80を経てノイズ除去処理部40へ送られる。
ノイズ除去処理部40は、トロリ線摩耗部の傷や背景部分の状態により含まれる細かな点々状のノイズを、2値化処理の膨張、収縮処理により除去する(ステップS4)。
ノイズ除去処理及び昼間光計測処理された2値化ラインセンサ画像は、メモリ80を経てパラメータと共にトロリ線摩耗部エッジ検出部50へ送られる。
トロリ線摩耗部エッジ検出部50は、あるラインについて左から探索した場合、背景の黒から摩耗部分の白へ変化する点が摩耗部分左側のエッジ点として、また摩耗部分の白から背景の黒へ変化する点を摩耗部分右側のエッジ点として検出する処理を画像の上から下へライン毎に行うことで2値化ラインセンサ画像に関するトロリ線摩耗部分のエッジを検出する(ステップS5)。
検出されたトロリ線摩耗部分の両側のエッジは、エッジデータとして、メモリ80を経てパラメータと共にトロリ線摩耗部幅計算部60へ送られる。
トロリ線摩耗部幅計算部60は、2値化ラインセンサ画像から検出したトロリ線摩耗部分の両側のエッジデータを用いて、ラインセンサの一つの走査ライン上にある両側のエッジ点間距離をトロリ線摩耗部分の画像上の幅として計算する(ステップS5)。
本発明の第2の実施例に係る画像処理によるトロリ線摩耗測定装置を図9に示す。
本実施例は、判別分析2値化法を追加した方法において説明した計測用パーソナルコンピュータ5の具体的な構成に関するものである。
具体的には、図7における2値化処理部20に代えて判別分析2値化処理部21を設け、図8に示すフローチャートに従って、ラインセンサ画像を画像処理してトロリ線の摩耗部の幅を求めるものである。
ここで、判別分析2値化処理部21は、画像に応じて閾値を決定する判別分析2値化処理、つまり、2値化した時背景とパターン領域に閲するクラス内分散とクラス間分散の分散比が最大になるように閾値を決定した上で、ラインセンサ画像全体に対して2値化処理を行って2値化ラインセンサ画像とする(ステップT2)。
この処理により、いかなる画像においても比較的良好な閾値を決定して、トロリ線の摩耗部を抽出することができる。
尚、本実施例のその他の構成は、図6に示す装置構成と同様であり、また、図7に示すフローチャートに従って各処理を行い、本実施例においても実施例1と同様な効果を奏する。
尚、ラインセンサ画像作成部10、2値化処理部20、判別分析2値化処理部21、空領域除去処理部30、ノイズ除去処理部40、トロリ線摩耗部エッジ検出部50、トロリ線摩耗部幅計算部60等は、ハードウェア的に実現しても良いし、ソフトウェア的に実現したものでも良い。
本発明は、画像処理によるトロリ線の摩耗測定、特にトロリ線の摩耗部分の幅を測定する分野に利用されるものである。
トロリ線摩耗測定用ラインセンサの設置例を示す側面図である。 昼間のトロリ線摩耗部を撮像したラインセンサ画像を示す説明図である。 図2に示すラインセンサ画像を2値化したものを示す説明図である。 図3に示すラインセンサ画像に対し空の反転処理をしたものを示す説明図である。 図4に示すラインセンサ画像からトロリ線摩耗部のエッジを検出したものを示す説明図である。 基本的な考え方によるトロリ線摩耗測定のフローチャートである。 基本的な考え方によるトロリ線摩耗測定装置のブロック図である。 判別分析2値化法を追加した方法によるトロリ線摩耗測定のフローチャートである。 判別分析2値化法を追加した方法によるトロリ線摩耗測定装置のブロック図である。
符号の説明
1 ラインセンサ
2 照明装置
3 トロリ線
4 検査車両
10 ラインセンサ画像作成部
20 2値化処理部
21 判別分析2値化処理部
30 空領域除去処理部
40 ノイズ除去処理部
50 トロリ線摩耗部エッジ検出部
60 トロリ線摩耗部幅計算部

Claims (2)

  1. ラインセンサを用いてラインセンサ画像を作成して入力画像として保存する手段と、前記ラインセンサ画像全体に対して2値化処理を行う手段と、2値化処理された前記ラインセンサ画像に対して外部から入力されてくるトロリ線高さパラメータと実際のトロリ線の太さのパラメータを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、それ以上大きさの白の領域を黒の領域に反転する反転処理を行う手段と、2値化処理及び反転処理された前記ラインセンサ画像に対してノイズ除去処理を行う手段と、2値化処理、反転処理及びノイズ除去処理された前記ラインセンサ画像における白領域をトロリ線摩耗部として、該トロリ線摩耗部のエッジを検出する手段と、検出された前記エッジから前記トロリ線摩耗部の幅の計算を行う手段からなることを特徴とする画像処理によるトロリ線摩耗測定装置。
  2. ラインセンサを用いてラインセンサ画像を作成して入力画像として保存する手段と、前記ラインセンサ画像全体に対して判別分析2値化処理を行う手段と、判別分析2値化処理された前記ラインセンサ画像に対して外部から入力されてくるトロリ線高さパラメータと実際のトロリ線の太さのパラメータを用いて画面上のトロリ線の太さを計算し、それ以上大きさの白の領域を黒の領域に反転する反転処理を行う手段と、判別分析2値化処理及び反転処理された前記ラインセンサ画像に対してノイズ除去処理を行う手段と、判別分析2値化処理、反転処理及びノイズ除去処理された前記ラインセンサ画像における白領域をトロリ線摩耗部として、該トロリ線摩耗部のエッジを検出する手段と、検出された前記エッジから前記トロリ線摩耗部の幅の計算を行う手段からなることを特徴とするトロリ線摩耗測定装置。
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