JP5142454B2 - ミシン - Google Patents
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Description
デュルコップ社製、D697 パーツブック
前記糸弛め機構は、前記針の上下動経路を前記送り方向と交差する方向に横切るように前記糸弛め部材を駆動する交差方向駆動手段を有し、
前記交差方向駆動手段は、前記糸弛め部材の回動の駆動源となる左右駆動モータを有し、
前記交差方向駆動手段の駆動頻度又は駆動量を制御する機能を有する制御手段を備え、
前記糸弛め機構は、
前記糸弛め部材を上下方向に駆動可能な上下駆動手段と、
前記送り機構により搬送される前記被縫製物の厚さを検出する厚さ検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記厚さ検出手段の検出厚さに基づいて前記上下駆動手段を制御する機能を有することを特徴とするミシンである。
本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1はミシン10の要部構成を示す斜視図である。
ここで、後述する縫い針11が上下動を行う方向をZ軸方向(上下方向)とし、これと直交する一の方向(被縫製物の送り方向)をX軸方向(前後方向)とし、X軸方向とZ軸方向の両方に直交する方向をY軸方向(左右方向)と定義する。また、ミシン10において、ミシンベッド部21の上側に設けられた針板13はX−Y平面に平行に配設されているものとする。
ミシン10は、テーブル1の上面に載置され、そのほぼ全体の構成を支持格納する本体フレーム20と、縫い針11を保持すると共に本体フレーム20に上下動可能に支持された針棒と、ミシンモータ3の駆動により針棒を上下動させる針駆動機構としての上下動機構と、針板13に載置された被縫製物をX軸方向に沿って送る送り機構と、針板13上の被縫製物を上方から押圧して押さえる押さえ機構を構成する布押さえ12と、針板13上の被縫製物の厚さを検出する布厚検出手段30と、布厚検出手段30により検出された検出厚さに応じて縫い糸の糸弛めを行う作業手段としての糸弛め機構40と、上記各構成に対して動作制御を行う動作制御手段80とを備えている。
本体フレーム20は、その一端部の上面に針板13を備えたミシンベッド部21と、ミシンベッド部21の他端部側から立設された縦胴部22と、縦胴部22の上端からミシンベッド部21と同じ方向に延出されたミシンアーム部23とを備え、全体的には略コ字状に形成されている。
上記縫い針11は、本体フレームに支持された図示しない針棒を介して上下動機構によりZ軸方向に沿って往復駆動する。縫い針11はその先端近傍に図示しない上糸が通されており、Z軸方向の往復動作により針板13の上面の被縫製物を貫通して針板13の下側まで上糸を送り、図示しない釜の繰る下糸に絡げて縫製を行う。
図示しない上下動機構は、本体フレームに固定され、針棒の上下端部をそれぞれ滑動可能に支持する上下のメタル軸受けと、ミシンアーム部23内でY軸方向に沿って回転可能に配設された上軸と、上軸を回転駆動するミシンモータ3と、この上軸の端部に固定装備された回転錘と、回転錘の回転中心から偏心した部位と針棒とを連結するクランクロッドとを備えている。
そして、上軸及び回転錘がミシンモータ3により回転駆動されると、クランクロッドは針棒に対して回転駆動力を上下動駆動力に変換して伝達し、上下方向に往復駆動させることが可能となっている。
図2は布押さえ12の周囲の構成を示す拡大斜視図である。布押さえ12は、四角い枠状で内側は上下に貫通している。そして、縫い針は布押さえ12の内側で針落ちを行い、布押さえ12の内側で縫製を行うようになっている。また、糸弛め部材41も、布押さえ12の枠内でY軸方向に移動を行う。
布押さえ12は、ミシンアーム部23の先端部の下部においてZ軸方向に沿って移動可能に支持された布押さえ支持棒14の下端部に保持されており、この布押さえ支持棒14は図示しない押さえ用ステッピングモータにより上下動を行うようになっている。
つまり、動作制御手段80が、縫製時において布厚検出手段30により検出された布厚に応じて押さえ用ステッピングモータを制御して布押さえ12の高さ調節を行い、適正な高さから布押さえが行われるようになっている。
図示しない送り機構は、針板13の下方にあって針板上面に出没する送り歯と、送り歯をX軸方向に沿った送り方向に移動させる伝達機構とを有している。かかる伝達機構は、ミシンモータの駆動により、送り歯を針板13の上面に出現させながらX軸方向の一定方向(正送り方向)に縫いピッチ分移動させる。また、伝達機構の送り動作は、縫い針11の上下動と同期して周期的に行われる。これにより、送り機構は、針板13上の被縫製物を縫いピッチ単位で送るようになっている。
布厚検出手段30は、布押さえ12の近傍においてその先端部が針板13上の被縫製物に上方から接する検出アーム31と、検出アーム31の揺動角度を検出する角度検出手段であるポテンショメータ32とを備えている。当該ポテンショメータ32は、ミシンアーム部23の先端下部に配置されている。
検出アーム31は、その基端部がポテンショメータ32の検出軸に支持され、その先端部が検出軸と直交する方向であって斜め下方に向かって垂下されている。かかる検出アーム31の先端部は、針板13上面における布押さえ12のY軸方向に隣接した位置に着地しており、縫製時には針板13の上面にセットされた被縫製物の上に当接する配置となっている。従って、縫製時には被縫製物の厚さに応じて検出アーム31は回動せしめられ、基端部側のポテンショメータ32の検出軸は厚さに応じた回転角度分だけ動作制御手段80に信号出力を行う。そして、動作制御手段80では、検出回転角度と既知である検出アーム31の長さから被縫製物の厚さを算出するようになっている。
糸弛め機構40は、縫い針11の上下動経路を送り方向(X軸方向)と交差する方向(Y軸方向)に横切ることで被縫製物に縫い込まれる縫い糸に一時的に絡んで糸弛めを行う糸弛め部材41と、布押さえ支持棒14に対して回動と上下動とを可能に支持された糸弛め部材41の保持体42と、保持体42を介してZ軸方向を軸として糸弛め部材41を回動させる交差方向駆動手段としての左右駆動機構44と、保持体42を介してZ軸方向に沿って糸弛め部材41を移動させる上下駆動手段としての上下駆動機構51とを備えている。
前述したように、保持体42は布押さえ支持棒14を中心に回動可能に支持されているため、糸弛め部材41も同様に支持棒14を中心に回動を行う。そして、糸弛め部材41はその回動により、縫い針11の上下動経路を通過するように配置されている。
なお、糸弛め部材41は、左右駆動機構44により、縫い針11の上下動経路を横切る一定の角度範囲で往復回動が行われるが、糸弛め部材41がおおむねX軸方向に沿った状態(少なくともY軸方向よりもX軸方向に沿った状態となる範囲)を維持する角度範囲で往復回動が行われる。
支軸47は、Z軸方向に平行となるように本体フレーム20に支持されている。そして、入力アーム48と出力アーム49とは、支軸47の上端部と下端部とにおいてそれぞれ支軸47と直交する方向に延設されている。さらに、駆動アーム46と入力アーム48とは各々の回動端部が連結リンク体50により連結されているため、左右駆動モータ45の駆動により、各アーム46,48とリンク体50を介して支軸47及び出力アーム49を回動させることができるようになっている。なお、左右駆動機構40による糸弛め部材41の左右方向への駆動は、上下動機構によって上下に往復駆動される縫い針11が、該糸弛め部材41よりも上方側に位置するときに行われるように制御されることは言うまでもない。
動作制御手段80は、ミシン10の動作全体の制御を行う制御手段であり、図3のブロック図に示すように、CPU81、RAM82、ROM83、EEPROM84等を備えている。なお、かかる動作制御手段80には、操作パネル90(入力手段)のほか、図示しない主軸駆動回路、ペダル装置、回転速度検出回路、頭部回転角検出回路、比較判断器等が接続されている。
具体的には、CPU81は、操作パネル90(入力手段)や、図示しないペダル装置、回転速度検出回路、頭部回転角検出回路等から出力された信号に基づき、主軸駆動回路にミシンモータ3への駆動制御指令を行うことで、ミシンモータ3に流れる電流量を最適に制御して、ミシンモータ3の回転速度を制御するように構成されている。また、記憶手段であるRAM82はCPU81の処理において一時的なデータの記憶等作業領域となり、ROM83には、CPU81が各処理を行うための制御プログラムが格納されている。また、EEPROM84は、ミシン10の電源がOFFにされても記憶内容が消えることなく保存可能な不揮発性メモリであって、かかるEEPROM84には各動作制御プログラムや縫製データ等が書換え可能に格納されている。
そして、本実施形態における動作制御手段80には、操作パネル90が接続されており、オペレータの入力操作によってミシン10の動作パターン等を設定又は変更することが可能となっている。また、本実施形態においては、糸弛め機構40の左右駆動モータ45及び上下駆動モータ52が接続されており、上述した操作パネル90から該左右駆動モータ45及び上下駆動モータ52の駆動頻度や駆動量等を制御するための各設定値を入力可能に構成されている。
また、動作制御手段80は、縫製動作中においても操作パネル90からの入力(設定又は変更)を受け付ける機能を備えている。
また、動作制御手段80は、上記操作パネル90からの入力動作により糸弛め部材41の左右振動数(駆動頻度)即ち、間引き率等を設定することができるようになっている。具体的には、例えば針落ち回数がn回となるごとに糸弛め部材41を1回駆動する(振らせる)制御(間引き)を行う場合、設定値nを操作パネル90から設定可能とするものである。より詳細には、ミシンモータ3の出力軸の回転数をカウントして概カウント値がnとなったときに左右駆動モータ45が駆動される制御を行う機能を有している。
また、動作制御手段80は、布厚検出手段80によって検出された布厚が一定値(例えば、ds)以上となった場合に糸弛め部材41の駆動量を変更する制御を行う機能を備えている。具体的には、動作制御手段80は、検出厚さds未満の時には前述した通り左右駆動モータ45による左右方向への振幅をa*h、上下駆動モータ52による上下方向への移動量をb*hとする制御を行い、検出厚さds以上の時には前述した通り左右駆動モータ45による左右方向への振幅はa*hのままだが、上下駆動モータ52による上下方向への移動量をb’*hとする制御を行う。このとき、一定値ds及びb’は操作パネル90から入力操作することによって設定可能となっており、設定があると、動作制御手段80は、各設定値を前述したEEPROM84に記憶する処理を行う。
まず、送り機構の送り動作によって被縫製物である布が針板13と検出アーム31の先端(下端)との間に搬送されると、布の厚さに応じて検出アーム31の先端は上昇され、該検出アーム31はポテンショメータ32の検出軸を中心に回動される。そして、検出アーム31の回動に伴って回動される検出軸の回動角度がポテンショメータ32によって検出される。ここで検出された角度は、回動角度に応じた電気信号となって動作制御手段80に出力される。
布厚検出手段30からの検出信号は、CPU81によって認識される。CPU81は、該検出信号から算出される布厚に基づき、記憶手段であるRAM82、ROM83、EEPROM84等に格納されている動作制御プログラムに従って、縫い針11が上位置に上昇している間に該縫針11の上下動経路と交差する方向(左右方向)に糸弛め部材41を駆動するための駆動量を示す信号を左右駆動モータ45及び上下駆動モータ52に出力する。なお、左右駆動モータ45に対しては、設定された駆動頻度に応じて間欠的に駆動量の信号が出力される。そして、該出力信号に基づき、左右駆動モータ45及び上下駆動モータ52が駆動され、糸弛め部材41は上下方向及び左右方向に駆動されるものである。また、糸弛め部材41の駆動に伴って、該糸弛め部材41の先端部側部分41bには一時的に針糸が絡められ、一針(1ピッチ)分の縫製動作ごとに布厚に応じた長さの縫い糸が確保される。
まず、図4におけるX−Y平面に沿って下方側から布が搬送される。a1は針落ち位置であり、糸弛め部材41の先端側部分41bは当初、針落ち位置a1に対して図4における左側に寄せられた状態で待機している(図4(a)参照)。
次に、送り機構の送り動作に伴い、図4中の上方側(X軸方向)に布が搬送されると、一番目の針落ち位置a1において布から抜かれて上昇した縫い針11の先端が先端側部分41bよりも上位置側に位置する間に左右駆動モータ45が駆動され、糸弛め部材41は針落ち位置a1の右側に移動される。このとき、針落ち位置a1と縫い針11の先端との間に掛け渡された上糸が先端側部分41bによって針落ち位置の右側に寄せられる。上糸は縫い針11の先端部にと共に次の針落ち位置a2に侵入することにより先端部側部分41に上糸が掛け渡される(図4(b)参照)。針落ち位置a2から縫い針11が抜かれて上昇すると、先端側部分41bが左側に移動される。そして、縫い針11が第3の針落ち位置a3に侵入することにより先端部側部分41bに上糸が掛け渡される(図4(c))。このように、上下動機構により針が2回上下に往復動作する度に、糸弛め部材41は左右(Y軸)方向に一往復され、右へ左へと上糸を案内しながら先端部側部分41bに糸が掛け渡されていく。該先端部側部分41bに掛け渡された上糸は、送り動作にともなって搬送方向(X軸方向)、即ち、図4における上方側に移動され、針落ちが繰り返され(図4(d)〜(f))、先端部側部分41bの開放端が途切れると該先端部側部分41から外れて余剰分の糸が確保されるものである(図4(g)参照)。この場合の余分となる糸の長さは、前述した布厚検出手段30によって検出された布厚に基づいて1ピッチごとに決定され、左右駆動モータ45の駆動量及び上下駆動モータ51の駆動量を制御することにより最適な長さを確保する制御が行われる。
また、動作制御手段80は、縫製動作中においても操作パネル90からの入力(設定又は変更)を受け付ける。
また、動作制御手段80は、上記操作パネル90からの入力動作により糸弛め部材41の左右振動数(駆動頻度)、間引き率等の設定を可能とする。具体的には、例えば針落ち回数がn回となるごとに糸弛め部材41を1回駆動する(振らせる)制御(間引き)を行う場合、設定値nを操作パネル90から設定可能とするものである。より詳細には、ミシンモータ3の出力軸の回転数をカウントして概カウント値がnとなったときに左右駆動モータ45が駆動される制御を行う。
さらに、布厚値が一定の値ds以上である場合に、布厚値に基づいて決定される糸弛め糸弛め量の割合を変化させる制御を行っているので、一定の変化にとどまらず、自在且つ多彩な縫いを行うことができる。
まず、スタートスイッチが入れられると主モータであるミシンモータ3が駆動される(ステップS1)。ミシンモータ3の駆動に伴い、CPU81ではミシンモータ3の出力軸が糸弛め開始角度であるか否かの判断が行われる(ステップS2)。即ち、ミシンモータ3の出力軸の回転により上下動機構によって上下に駆動される縫い針11が、糸緩め部材41よりも上方側となる範囲にあって、糸弛め部材41が縫い針11の上下動経路を横切ることができるタイミングであるか否かの判断がCPU81において行われる。
そして、ミシンモータ3の出力軸が糸弛め動作開始角度にある場合(ステップS2;Yes)、即ち、縫い針11が上位置となる場合は、動作制御手段80に設けられた間引きカウンタがこれを1カウントとして数えることにより、ミシンモータ3の回転数に応じて順次カウントが加算され(ステップS3)、その数が動作制御手段80に記録されていく。そして、カウント数が記憶手段に記憶されている設定値M、即ち、縫い針11が上下動する回数に対する左右方向の移動回数(間引き率)に達したことがCPU81において認識された場合(ステップS4)、蓄積されたカウント数を再び0に戻し(ステップS5)、布厚検出手段30で検出された布厚dが、記憶手段に記憶されている、或いは、操作パネル90から入力又は変更された布厚dsを超えたか否かの判断が行われる(ステップS6)。つまり、布厚検出手段30により検出された布厚dが間引き動作を開始するしきい値dsを超えたか否かの判断がCPU81において行われる。布厚が前述したしきい値を超えない場合(ステップS6;No)、例えば、布厚dに対し、左右駆動モータ45をd*a、上下駆動モータ52をd*b(a、bは変更可能な設定値)の駆動量で左右方向、上下方向のそれぞれに駆動する信号を出力する(ステップS7)。そして、ステップS2の処理に戻される。
また、布厚が前述したしきい値を超えた場合(ステップS6;Yes)、例えば、布厚dに対し、左右駆動モータ45をd*a、上下駆動モータ52をd*b’(b’は変更可能な設定値)の駆動量で左右方向、上下方向のそれぞれに駆動する信号を出力する(ステップS12)。そして、ステップS2の処理に戻される。
また、ステップS4においてカウント数が間引き設定値Mに達しない場合(ステップS4;No)、布厚検出手段30によって検出される布厚d(ステップS8)に応じて上下駆動モータ52のみをd*bの駆動量で駆動する制御が行われる(ステップS9)。即ち、カウント数、つまり、針落ち回数が、設定された間引き回数に満たない場合は左右方向への駆動(間引き)は行わず、布の厚さに追従する上下方向の昇降動作のみを行う制御が行われる。その後、再び、ミシンモータ3の出力軸が糸弛め開始角度か否かの判断が行われる(ステップS2)。
また、ステップS2においてミシンモータ3の出力軸が糸弛め開始角度でない場合(ステップS2;No)、縫製動作中において操作パネル90から、布厚dに対応する左右方向の駆動量を決める係数a及び、布厚dに対応する上下方向への駆動量を決める係数bを変更する入力操作が行われたか否かを判断する制御が行われる(ステップS10)。そして、設定値a、bを変更する入力操作が行われた場合(ステップS10;Yes)、変更された値をそれぞれ左右方向及び上下方向に対する新たな駆動量として記憶する制御が行われた後(ステップS11)、ミシンモータ3の出力軸が糸弛め開始角度か否かの判断が行われる(ステップS2)。また、設定値a、bを変更する入力操作が行われない場合(ステップS10;No)、再びステップS2に移行してミシンモータ3の出力軸が糸弛め開始角度か否かの判断が行われる(ステップS2)。
また、糸弛め部材41を左右に駆動する左右駆動モータ45及び上下に駆動する上下駆動モータ52は、共にパルスモータを適用する構成としたため、動作制御手段80に備えられる記憶手段(RAM82、ROM83、EEPROM84等)においてその駆動量や駆動頻度等の設定を記憶することができ、同様の被縫製物を縫製する場合の再現性を高めることができる。従って、縫製条件の設定に要する時間を大幅に短縮することができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
また、糸弛め部材41の駆動頻度及び駆動量は、動作制御手段80に接続された操作パネルからの入力操作だけで設定及び変更が可能であるため、手作業で調節を行う場合に比べて煩雑な操作を必要としない。従って、設定、変更に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、操作パネル90から設定入力することによる数値制御を可能としたため、同じ縫製動作の再現性が高く、縫製品質の切り換えが円滑に行われ、生産性を向上することができる。
なお、左右駆動モータ45及び上下駆動モータ52は、動作制御手段80においてその駆動頻度や駆動量が制御可能であればよく、例えば、パルスモータに限らずサーボモータ等であっても良い。
10 ミシン
11 縫い針
12 布押さえ
13 針板
20 本体フレーム
30 布厚検出手段
31 検出アーム
32 ポテンショメータ
40 糸弛め機構
41 糸弛め部材
45 左右駆動モータ(左右駆動手段)
52 上下駆動モータ(上下駆動手段)
80 動作制御手段(制御手段)
90 操作パネル(入力手段)
Claims (2)
- ミシンモータと、
前記ミシンモータの駆動により針を上下に駆動する針駆動機構と、
前記針駆動機構に同期して針板上の被縫製物を搬送する送り機構と、
前記針板上に前記被縫製物を押圧する押さえ機構と、
前記針の上下動経路を送り方向と交差する方向に横切ることで前記針と前記被縫製物との間に渡された針糸を絡めて糸長を余分に引き出すように送り方向に沿って配置された糸弛め部材を有する糸弛め機構と、を備えるミシンにおいて、
前記糸弛め機構は、前記針の上下動経路を前記送り方向と交差する方向に横切るように前記糸弛め部材を駆動する交差方向駆動手段を有し、
前記交差方向駆動手段は、前記糸弛め部材の回動の駆動源となる左右駆動モータを有し、
前記交差方向駆動手段の駆動頻度又は駆動量を制御する機能を有する制御手段を備え、
前記糸弛め機構は、
前記糸弛め部材を上下方向に駆動可能な上下駆動手段と、
前記送り機構により搬送される前記被縫製物の厚さを検出する厚さ検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記厚さ検出手段の検出厚さに基づいて前記上下駆動手段を制御する機能を有することを特徴とするミシン。 - 前記制御手段は、前記厚さ検出手段の検出値に基づいて前記交差方向駆動手段を制御する機能を有することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
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