JP2009050638A - ミシン - Google Patents

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孝宏 緒方
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Abstract

【課題】布の送り方向によらず適切な上糸張力を付与する。
【解決手段】逆送りレバー45操作により、布送り方向を正方向から逆方向に切り替えたことを検出する送り切替検出センサ46を設けた。そして、この送り切替検出センサ46又はタッチバックスイッチ47からの検出信号に基づき、送り方向が逆方向に切り替えられたことが検出されると、制御部100が糸調子ソレノイド53による上糸張力を正送り時よりも自動的に弱く調節することで、逆送りに切り替えた際のヒッチステッチの発生が防止される。また、操作ペダル60の後踏みによる糸切り信号が検出された際に、制御部100が糸調子ソレノイド53による上糸張力を逆送り時よりも自動的に強く調節することで、切断後に布側に残る上糸Tの残端長さを短縮することができる。従って、美しい縫い目が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンに関し、特に、電気的な制御により糸の張力を可変とする糸調子装置を備えたミシンに関する。
従来、縫い針に供給する上糸の張力を電気的に制御して変更する糸調子装置を具備するミシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記糸調子装置を搭載するミシンには、縫い針に供給される上糸に張力を付与する第一糸調子と、この第一糸調子よりも上糸経路の上流側において当該第一糸調子に供給される上糸の弛みを防止するプリテンションと、布の送り方向をボタン操作で反転させるためのタッチバックスイッチとが設けられている。そして、ミシン外部の上糸供給源から供給された上糸は、ミシンアーム上に設けられた糸案内及びプリテンションを通過した後、第一糸調子、天秤、針棒及び縫い針を通って布に縫着されるようになっている。
また、上糸の張力は、例えば、糸の太さや縫い目模様の種類、縫製段階(例えば、正送り時や逆送り時、糸切り時等)に応じて適切な張力でコントロールされることが望ましく、上記糸調子装置は、縫製条件に応じて予め設定された所定のタイミング及び所定の張力で上糸の張力を変更する制御部を備えている。
特開2000−300882号公報
ところで、上糸と下糸とを絡めた縫い目には、パーフェクトステッチ(図7(a)参照)とヒッチステッチ(図7(b)参照)とがあり、上糸に所定の張力を作用させながら布の送り方向を正方向から逆方向に反転させた際には、布の送り方向と釜の回転方向との関係が逆転するため、糸が撚れてヒッチステッチが発生することがある。このヒッチステッチは、天秤の引き上げによる糸の締結の際に直前の縫い目に締結力が集中するため、縫い目を均一に引き締めることが困難で美しい縫い目を得ることができないという問題がある。かかる送り方向反転時におけるヒッチステッチの発生を防止するには、送り方向反転時と逆送り時における上糸張力を、正送り時よりも緩めて弱く設定する必要がある。
上記問題に鑑みて、タッチバックスイッチで送り方向を反転させる場合は反転後の上糸張力が逆送り用の張力、つまり、正送り時よりも弱い張力に設定されるため、逆送り終了後における糸切りの際には上糸が弛んだ状態で切断されていた。このため、切断後に布側に残る上糸の残端長さが長くなり、糸の残端を処理する手間がかかるという問題が生じることとなる。また、ばねにより上糸に張力を付与し、布の送り方向を逆送りレバーによって正方向と逆方向とに手動で反転させるミシンにあっては、縫製中に送り方向の切替えに連動して自動的に上糸張力を変更することができないという問題があった。
本発明は、布の送り方向によらず適切な上糸張力を付与することをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、被縫製物を正方向と逆方向とに切り替えて送る送り手段と、前記送り手段による被縫製物の正逆方向の送り方向の切替えを入力する切替操作手段と、前記切替操作手段による切替操作の有無を検出する検出手段と、前記送り手段と協働して縫いを行う縫い針に供給する上糸に付与する張力を、電気的又は電磁的に制御可能なアクチュエータにより可変とする糸調子器と、前記検出手段により正方向から逆方向への送り方向の切替操作が検出された際に、前記糸調子器を駆動して正方向より弱い張力を上糸に付与する張力制御手段とを備えることを特徴とするミシンである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上糸を切断する糸切り手段と、前記糸切り手段による糸切りの実行を入力する糸切り操作手段とを備え、前記張力制御手段は、前記糸切り手段による糸切りの際に上糸の張力を所定値に変更するように前記糸調子器のアクチュエータを駆動することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記切替操作手段は、前記送り手段による被縫製物の送り方向を手動で切り替えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項記載の発明において、前記張力制御手段により実行される逆送り時の張力の変更について、縫い針の上下動周期におけるタイミングを設定するタイミング設定手段を備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、切替操作手段から送り方向の切り替えが入力されると、その切替操作が検出手段によって検出され、送り手段による被縫製物の送り方向が切り替えられた旨の検出信号が張力制御手段に送信される。これに基づき、張力制御手段が、逆送り時における上糸張力を正送り時よりも弱くなるように糸調子器のアクチュエータを駆動する。つまり、請求項1記載の発明によれば、切替操作手段からの送り方向の切り替え入力に基づき、逆送り時における上糸張力を正送り時における上糸張力よりも自動的に弱くすることができる。これにより、布の送り方向によらず適切な上糸張力を付与することができるため、ヒッチステッチの発生を効果的に防止することができる。従って、美しい縫い目を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、さらに、糸切り操作手段から糸切りの実行が入力されると、張力制御手段によって糸調子器のアクチュエータが駆動され、上糸張力が所定値に変更される。つまり、糸切り手段で糸切りを実行する際には上糸張力を自動的に当該糸切りに適した所定の張力に変更することができる。これにより、例えば、正方向より弱く設定された逆送り時の張力に比べて糸切り時における上糸張力を自動的に強く変更することができるため、切断後に被縫製物側に残る上糸の残端長さを短縮することができる。従って、切断後に被縫製物に残る上糸の残端処理に要する手間や時間を低減することができるため、縫製効率の向上が図られる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、手動で行う切替入力手段からの切替操作が検出手段によって検出されると、張力制御手段により、正送り時よりも弱い張力を上糸に付与するように糸調子器のアクチュエータが駆動される。つまり、送り方向を手動で切り替えた場合であっても、逆送りや糸切りに適切な張力を上糸に対して自動的に付与することができる。また、これによってミシンの操作性の向上が図られる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1から請求項3の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、タイミング設定手段からの設定により、逆送り時において張力を変更するタイミングを、縫い針の上下動周期における所定のタイミングに設定することができる。これにより、例えば、逆方向に被縫製物を送る際の上糸張力と糸切り時の上糸張力とを、縫い針の上下動周期における糸切りのタイミングに合わせて適切に変更することができる。従って、ヒッチステッチの発生を防止して美しい縫い目を得ることができるとともに、被縫製物に残る残端長さを短縮して生産性の向上を測ることができる。
以下、図1〜図6を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてミシン1の各部の方向を定めるものとする。ミシン1を水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向はミシンアーム部11の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
(全体構成)
図1は本実施形態たるミシン1の外観構造を示す概略斜視図である。
図1に示すように、ミシン1は、図示しないミシンテーブルの上面に配置されたミシンフレーム10と、このミシンフレーム10内に設けられ、ミシンモータ5の駆動に連動して縫い針21を上下に駆動する針駆動機構20と、この針駆動機構20と協働して縫い目を形成する図示しない釜機構と、この釜機構と縫い針21とで形成された縫い目を縫い針21に同期して上糸Tを引き上げることで締結する天秤機構30と、被縫製物たる布を正方向と逆方向とに切り替えて送る送り手段たる送り機構40と、この送り機構40による布の正逆送り方向の切替えを入力する切替操作手段としての逆送りレバー45及びタッチバックスイッチ47と、これら逆送りレバー45による切替操作の有無を検出する検出手段としての送り切替検出センサ46と、送り機構40と協働して縫いを行う縫い針21に供給する上糸Tに付与する張力を、電気的または電磁的に制御可能なアクチュエータである糸調子ソレノイド53により可変とする糸調子器たる糸調子装置50と、上糸Tを切断する糸切り手段たる図示しない糸切り機構と、この糸切り機構による糸切りの実行を入力するための糸切り操作手段たる図示しない操作ペダル60と、ミシン1各部の設定値の入力を行う図示しない操作パネル70と、上記各構成の駆動を制御する制御部100とを備えている。以下、各部を詳しく説明する。
(ミシンフレーム)
図1に示すように、ミシンフレーム10は、当該ミシンフレーム10の上部をなしミシンテーブルの長手方向(Y軸方向)に沿って延在するミシンアーム部11と、ミシンフレーム10の下部をなしミシンテーブル2と対向するミシンベッド部12と、ミシンアーム部11とミシンベッド部12とを連結し、ミシンアーム部11及びミシンベッド部12の長手方向と直交する上下方向(Z軸方向)に立設される縦胴部13とから構成されており、その外形が正面視にて略コ字状に成形されている。また、このミシンフレーム10を載置するミシンテーブルの下方には、ユーザの足踏み操作によりミシンモータ5と糸切り機構の駆動の開始と停止とを入力するための操作ペダル60が設けられている。
(針駆動機構)
図1〜図3に示すように、針駆動機構20は、ミシンアーム部11内において長手方向(Y軸方向)に沿って回転自在に延在する図示しない上軸(主軸)と、該上軸の先端に固定された回転錘23と、上端が該回転錘23の偏心部に回転自在に連結されたクランクロッド24と、クランクロッド24の下端に回動自在に連結された針棒22と、針棒22の下端に支持された縫い針21とを備えている。上軸には、当該上軸の軸回りにおける所定の回転角度を検出するエンコーダ80(図5参照)が設けられている。そして、ミシンモータ5(図5参照)の駆動により、該ミシンモータ5と連結された上軸が回転すると、その回転が回転錘23及びクランクロッド24を介して上下動に変換されて針棒22に伝達され、針棒22と縫い針21とが往復上下動を行う。
(釜機構)
図示しない釜機構は、ミシンベッド部12内の先端側に設けられている。この釜機構は、釜軸台と、該釜軸台の内部においてZ軸方向(上下方向)に沿って回転自在に支持された釜軸(図示略)と、この釜軸に軸支されることで水平面内において回転自在に設けられた釜とを備えている。そして、ミシンベッド部12内においてY軸方向に沿って回転自在に延在された下軸が上軸と共に回転駆動されると、図示しない釜軸ギヤを介して釜軸が回転されて釜(外釜)が回転し、縫い針21の上昇開始時にミシンベッド部12内に形成される上糸ループを釜(外釜)の剣先で捕捉して上糸ループに下糸を通すことで縫い目が形成されるようになっている。
(天秤機構)
図1〜図3に示すように、天秤機構30は、上下に揺動を行って上糸Tの引き上げを行う天秤31と、上軸の回転駆動を往復揺動動作に変換して天秤31に伝える天秤クランク(図示略)とを備えている。天秤31は、ミシンモータ5に連結された上軸(図示略)の回転に伴って移動し、ミシンアーム部11に形成された溝11aに沿って上下動することにより、布に通された上糸Tを締め上げる。この天秤機構30では、上軸から天秤31に上下揺動の動力を得ることで当該天秤31を縫い針21の上下動に同期させている。また、天秤31の上死点は、縫い針21の上死点よりも若干位相が遅れるように(例えば60〜70°)調整されている。そして、天秤機構90は、布の下方側に貫通した縫い針21が布から抜けて上昇する際に上糸Tを上方に引き上げることで縫い目を締結する。
(送り機構)
送り機構40は、ミシンベッド部12内でほぼ楕円状の移動軌道を描いて送り動作を行う送り歯41を有し、この送り歯41によって布が水平方向に搬送されるようになっている。また、送り機構40は、図示しない送り量調節機構によって布の送り量を調節することで、一針あたりの布送り量(送りピッチ)を変更して所望の縫い目長さを得ることができるようになっている。また、この送り機構40は、後述する逆送りレバー45やタッチバックスイッチ47からの切替操作の入力により、正方向と逆方向とに送り方向の切り替えが可能となっている。
(逆送りレバー)
逆送りレバー45は、送り機構40による布の送り方向をユーザの手動操作によって正方向又は逆方向に切り替えるためのものである。この逆送りレバー45は、図1及び図6に示すように、縦胴部13の右端において内側から外側に延設されており、ミシンフレーム10の外側に延出された一端がミシン1の前方側すなわちユーザの操作位置側の側面と並行かつ水平に配設されている。この逆送りレバー45は、縦胴部13から延出される軸にその基端部が固定されており、前記軸を中心にして前方側の端部が上下に揺動可能に支持されている。本実施形態では、この逆送りレバー45が図6に二点鎖線で示す上位置に配置された状態で布が正方向(図1に示す矢印A方向)に搬送され、逆に、逆送りレバー45が図6に実線で示す下位置に配置された状態で布が逆方向(図6に示す矢印B方向)に送られるようになっている。
(送り切替検出センサ)
図1及び図6に示すように、送り切替検出センサ46は、逆送りレバー45の基端部側となる縦胴部13の側面下部に取り付けられている。この送り切替検出センサ46は、ユーザによる逆送りレバー45の操作により、布送り方向が正方向から逆方向又はその逆に切り替えられたことを検出するものである。かかる送り切替検出センサ46としては、例えば、受光部と発光部とを有してなる光学センサ等が採用されるが、逆送りレバー45が所定位置(本実施形態では逆送り側の下位置)に配置されていることを検出できるようになっていれば種々のセンサを採用することができる。
そして、ユーザによる逆送りレバー45の操作により、布送り方向が正方向から逆方向に切り替えられたことが当該送り切替検出センサ46で検出されると、その旨の検出信号が後述する制御部100に送信されるようになっている。
(タッチバックスイッチ)
図1に示すように、タッチバックスイッチ47は、ミシンアーム部11の先端下部にあたるいわゆるミシン1の顎部に配設されている。このタッチバックスイッチ47は、押圧式のボタン部と、ミシンフレーム10内に設けられ前記ボタン部の押下に伴い作動する図示しないタッチバックソレノイドとを備えている。そして、ボタン部の押下に伴いタッチバックソレノイドが作動することで、当該タッチバックソレノイドがミシンフレーム10内に設けられた図示しない送り切替機構に作用して送り方向を正方向又は逆方向に切り替えることができるようになっている。また、このタッチバックスイッチ47は、後述する制御部100と電気的に接続されており、ボタン部の押下に伴い当該ボタン部が押下された旨の検出信号が制御部100に送信されるようになっている。
(糸調子装置)
次に、図2〜図4に基づき本実施形態における糸調子装置50について詳しく説明する。
図2〜図4に示すように、糸調子装置50は、ミシンアーム部11の顎部近傍に正面から背面に貫通するように設けられており、ミシンアーム部11の正面側で、上糸供給源から引き出された上糸Tに適度な張力を付与して挟持し、天秤31に導くようになっている。
この糸調子装置50は、電磁ソレノイドたる糸調子ソレノイド53により、上糸Tに付与する張力を縫製中にも変更可能とされたいわゆるアクティブテンションである。
かかる糸調子装置50は、図2〜図4に示すように、上糸経路を挟むようにして配置された一対の糸調子皿55,56により上糸Tに張力を付与する糸調子器部52と、一方の糸調子皿56が他方の糸調子皿55に対して接近するように皿押さえ57を駆動させる駆動機構としての連結軸54と、糸調子器部52に駆動力を付与する駆動部51としての糸調子ソレノイド53と、を備えている。
糸調子器部52は、ミシンアーム部11の正面側(縫製時にユーザが対面する側)に当該ミシンアーム部11から突出して設けられている。糸調子ソレノイド53は、主軸等とともにミシンアーム部11の内部に設けられている。この糸調子ソレノイド53は、電磁弁53bを介して後述する制御部100と電気的に接続されており、該制御部100からの信号に基づき駆動するようになっている。
糸調子皿55,56は、円板状に形成され、ミシンアーム部11の正面側に、一方の糸調子皿56の移動方向に沿って並んで配置されている。糸調子皿56における糸調子皿55に対向する側の反対側には、糸調子皿56を糸調子皿55に向けて移動させるように糸調子皿56を押圧する皿押さえ57が設けられている。
皿押さえ57は、連結軸54とともに駆動機構として機能し、一方の糸調子皿56を他方の糸調子皿55に対して接離させるように移動可能に構成され、例えば、三つの爪部を有する板材であり、当該皿押さえ57の軸回りの回転を防止する皿押さえホルダに保持されている。
連結軸54は、糸調子器部52と糸調子ソレノイド53とを連結し、糸調子ソレノイド53の駆動を糸調子器部52に伝達して、糸調子皿56を駆動させるものである。
(糸切り機構)
図示しない糸切り機構は、上糸Tと下糸とを捕捉する糸捕捉部と、この糸捕捉部で捕捉した上糸T及び下糸を切断する刃部とを備えている。そして、ユーザによって後述する操作ペダルの後踏み操作が行われたタイミングで、上糸T及び下糸を切断する。
(操作ペダル)
操作ペダル60は、ミシンテーブルの下方に設けられたミシン1の操作部であり、中立位置からユーザの前踏み操作によってミシンモータ5を駆動するための信号を制御部100に出力するとともに、ユーザによる後踏み操作によって糸切り機構が作動するための糸切り信号を制御部100に出力するようになっている。
(操作パネル)
図示しない操作パネル70は、表示部と各種操作キー群とを備え、ミシン1各部の駆動源の動作量や動作タイミングを設定するための入力操作部となっている。この操作パネル70からの入力操作によって設定された各種設定値は、後述する制御部100のRAM103やEEPROM104に記憶される。かかる操作パネル70は、後述する制御部100によって実行される逆送り時の上糸張力の変更について、縫い針21の上下動周期におけるタイミングを設定する本実施形態におけるタイミング設定手段として機能する。
(ミシンの制御系)
次に、図5に基づき本実施形態における制御部100の構成について説明する。
図5は、本実施形態におけるミシンの制御ブロック図である。この図5に示すように、制御部100には、ミシンモータ5や糸調子ソレノイド53等の駆動源と、エンコーダ80等の検出手段や操作ペダル60及び操作パネル70などが接続されている。なお、図5は本実施形態に必要な構成を示したもので、制御部100は、その他の駆動源、センサ等も有する。
かかる制御部100は、マイコンであるMPU(Micro Processor Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)104と、を備えている。
ROM102には、ミシン1の制御プログラムが格納されている。RAM103は、MPU101にワークエリアを提供するメモリである。EEPROM104には、縫製に係る各種データがバックアップされる。そして、MPU101は、ROM102に格納された制御プログラムに従って処理を行う。
さらに、本実施形態における制御部100は、送り切替検出センサ46により正方向から逆方向への送り方向の切替操作が検出された際に、糸調子ソレノイド53を駆動して正方向より弱い張力を上糸Tに付与する本実施形態における張力制御手段として機能する。 また、制御部100は、糸切り機構による糸切りの際に上糸Tの張力を所定値に変更するように糸調子装置50の糸調子ソレノイド53を駆動する制御を実行する。
(実施形態の動作説明)
次に、上記構成を備えるミシン1の動作説明を行う。
糸調子装置50は、糸調子ソレノイド53の推力により、出力軸53aを介して連結軸54を引き、二枚の糸調子皿55,56の間を通る上糸Tに張力を付与する。そして、この張力は、糸調子ソレノイド53に流す電流値を変えて当該糸調子ソレノイド53の推力を変更することで調節される。
まず、タッチバックスイッチ47が押下されると、制御部100は、図示しないタッチバックソレノイドが作動して送り方向を反転するとともに、糸調子ソレノイド53の張力を逆送り時の設定値に変更する。この逆送り時の設定値は、操作パネル70からの設定により適宜変更することができる。
糸調子ソレノイド53の推力を切り替えるタイミングは、正送りの天秤引き上げ終了後、逆送り時における第一針目の縫い針21が布に刺さるまでの間に行われることが好ましい。すなわち、張力切り替えのタイミングが早すぎると正送り時の縫い目の引き上げに影響するため当該正送り時における縫い目の引き上げが緩くなる。また、張力切り替えのタイミングが遅すぎると、逆送りの縫い目にヒッチステッチが発生する恐れが生じるからである。
糸調子ソレノイド53の張力を切り替えるタイミングは、操作パネル70の操作キー群を操作すること等により行う。
次に、ユーザの操作によって逆送りレバー45が押し下げられ、送り切替検出センサ46によって当該逆送りレバー45が逆送り側に操作されたことが検出されると、制御部100は、その検出信号に基づき、電磁弁53bを介して糸調子ソレノイド53を駆動することで、張力を正送り時よりも弱い逆送り用の張力に変更する。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシン1によれば、送り方向を反転させて正送りから逆送りに変更した場合であっても、張力を適切に制御することでヒッチステッチの発生を防止することができるため、美しい縫い目を得ることができる。
また、ユーザによる逆送り用の入力操作を検出する送り切替検出センサ46とタッチバックスイッチ47とを取り付けたことにより、布の送り方向が正方向から逆方向に反転されたことを自動的に検出することができるとともに、逆送り時には上糸Tに逆送り用の適切な張力を付与することができる。
また、糸切り時には、糸切り用の適切な張力となるように、所望のタイミングで自動的に張力を変更することができる。
(その他)
なお、送り切替検出センサ46は、逆送りレバー45の操作によって送り方向が切り替えられたことを検出できればよく、例えば、逆送りレバー45が正送り側の位置から移動したことを検出することとしてもよい。
また、逆送りレバー45の可動範囲(ストローク)は、図示しない送り量調節機構による送り量の設定により変化するため、この送り量調節機構によって送り量が変更されたとしても、逆送りレバー45が逆送り側に配置された状態を検出することができるように送り切替検出センサ46を配置することが好ましい。
本実施形態たる糸調子装置を搭載するミシンの外観構造を示す概略斜視図である。 ミシン頭部周辺の構成を示す概略斜視図である。 図1における矢印C方向から見た図であり、本実施形態たる糸調子装置を示す説明図である。 本実施形態たるミシンの糸調子装置の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態における制御系の構成を示すブロック図である。 本実施形態における送り切替検出センサを示す概略図である。 (a)はパーフェクトステッチを示す概略図、(b)はヒッチステッチを示す概略図である。
符号の説明
1 ミシン
10 ミシンフレーム
11 ミシンアーム部
11a 溝
12 ミシンベッド部
13 縦胴部
20 針駆動機構
21 縫い針
22 針棒
23 回転錘
24 クランクロッド
30 天秤機構
31 天秤
40 布送り機構
41 送り歯
45 逆送りレバー
46 送り切替検出センサ(検出手段)
47 タッチバックスイッチ
50 糸調子装置(糸調子器)
51 駆動部
52 糸調子器部
53 糸調子ソレノイド
53a 出力軸
53b 電磁弁
54 連結軸
55,56 糸調子皿
57 皿押さえ
60 操作ペダル
70 操作パネル
100 制御部(張力制御手段)
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 EEPROM
T 上糸

Claims (4)

  1. 被縫製物を正方向と逆方向とに切り替えて送る送り手段と、
    前記送り手段による被縫製物の正逆方向の送り方向の切替えを入力する切替操作手段と、
    前記切替操作手段による切替操作の有無を検出する検出手段と、
    前記送り手段と協働して縫いを行う縫い針に供給する上糸に付与する張力を、電気的又は電磁的に制御可能なアクチュエータにより可変とする糸調子器と、
    前記検出手段により正方向から逆方向への送り方向の切替操作が検出された際に、前記糸調子器を駆動して正方向より弱い張力を上糸に付与する張力制御手段とを備えることを特徴とするミシン。
  2. 上糸を切断する糸切り手段と、
    前記糸切り手段による糸切りの実行を入力する糸切り操作手段とを備え、
    前記張力制御手段は、前記糸切り手段による糸切りの際に上糸の張力を所定値に変更するように前記糸調子器のアクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1記載のミシン。
  3. 前記切替操作手段は、前記送り手段による被縫製物の送り方向を手動で切り替えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のミシン。
  4. 前記張力制御手段により実行される逆送り時の張力の変更について、縫い針の上下動周期におけるタイミングを設定するタイミング設定手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項記載のミシン。
JP2007222678A 2007-08-29 2007-08-29 ミシン Pending JP2009050638A (ja)

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