JP4830467B2 - 共振形コンバータ - Google Patents

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Description

この発明は、スイッチング素子に共振回路を結合させてなる共振形コンバータに関し、具体的にはこの共振形コンバータのスイッチング制御技術に関する。
以前より、スイッチング電源装置において、スイッチング素子に共振用インダクタと共振用コンデンサとからなる共振回路を結合させてなる共振形コンバータがある(例えば特許文献1)。このような共振形コンバータによれば、スイッチング素子に流れる電流又は電圧が正弦波状の波形で変動され、スイッチング素子がターンオンするときにこのスイッチング素子に流れる電流又は電圧をゼロにすることが出来るため、スイッチング損失やスイッチング雑音を低減することが出来るという効果が得られる。
共振形コンバータには、スイッチング素子に流れる電流を共振させる電流共振形と、スイッチング素子に印加される電圧を共振させる電圧共振形とがあり、また、スイッチング素子に逆方向の電流が流れないように該スイッチング素子と直列にダイオードを接続することで共振波形が一周期の半分だけ現れる半波形タイプと、このようなダイオードを設けずに共振波形が一周期分現れる全波形タイプとがある。
図6に従来の一般的な全波形タイプの電流共振形コンバータの構成例を示す。図7は、この電流共振形コンバータの動作波形図である。図6において、SW1はスイッチング素子、Lrは共振用インダクタ、Crは共振用コンデンサ、Lはスイッチングにより入力電圧Vinを間歇的に入力して電気エネルギーを蓄積するリアクトル、D1は整流ダイオード、Cは平滑コンデンサである。コンバータの出力電圧Voutは負荷31に出力されるとともに、図示しない制御回路によりこの出力電圧Voutが一定になるように例えば周波数変調制御によりスイッチング素子SW1の制御が行われる。
従来、このような電流共振形コンバータにおいては、スイッチング素子SW1をオンする期間は共振用インダクタLrと共振用コンデンサCrにより決定される共振周波数に合わせて一定時間に設定するのが一般的である。すなわち、周波数変調制御によりスイッチング素子SW1がオンされた後、共振周波数に合わせて設定された一定時間が経過したタイミングでスイッチング素子SW1をオフする。オフするタイミングは、共振電流ILrがゼロとなるタイミングTπやT2πとするのが最も好ましいが、一般には、マージン分を含めてこれらのタイミングTπ,T2πの間すなわちスイッチング素子SW1に逆方向電流が流れているタイミングに設定される。
特開平9−103070号公報
しかしながら、共振用インダクタのインダクタンス値や共振用コンデンサの容量値にはある程度のバラツキが生じる。また、動作温度によってもこれらの値は変化してしまう。そのため、スイッチング素子をオンする期間を共振用インダクタと共振用コンデンサにより決定される共振周波数に合わせて一定の期間に設定してしまうと、スイッチング素子がオフされる実際のタイミングは、予め設定した所望のタイミングからずれてしまうという問題があった。
このスイッチング素子をオフするタイミングが、スイッチング素子に逆方向電流が流れている間(図7のTπ〜T2π)になれば、オフした後の電流がスイッチング素子の内蔵ダイオードに流れるためその損失分が問題となるだけである。しかしながら、オフするタイミングが早まって図7のタイミングTπよりも前のタイミングとなったり、オフするタイミングが遅くなってタイミングT2πより後のタイミングになったりすると、スイッチング素子に順方向電流が流れている状態でスイッチング素子がターンオフするため、共振形コンバータの利点であるスイッチング損失の低減やスイッチング雑音の低減という効果が得られなくなる。さらに、共振用インダクタLrに流れる電流が急激に変化するため、共振用インダクタLrに非常に大きな起電力が発生し、それによりスイッチング素子SW1が破壊されるおそれが生じる。
このような問題は、上記のような全波形共振形コンバータに限られず、半波形タイプの共振形コンバータであっても同様に生じるものである。すなわち、スイッチング素子のオフタイミングが早まって、共振電流の流れている期間(T〜Tπ)にスイッチング素子がターンオフされた場合に、上記と同様の問題が生じる。
また、共振形コンバータにおいては、上述のようにスイッチング素子をターンオフするタイミング制御が難しいため、整流ダイオードD1の代わりにスイッチング素子を用いて整流を行う同期整流方式を適用した場合に、この同期整流用のスイッチング素子のスイッチング制御にも同様の困難性が生じるという問題もある。同期整流方式では、整流ダイオードにおける損失を低減できる分、コンバータの電力変換の効率が向上するという効果がある。
この発明の目的は、共振用インダクタのインダクタンス値や共振用コンデンサの容量値にバラツキがあったり、温度特性により値の変化が生じた場合でも、適切なタイミングでスイッチング制御を行うことの出来る共振形コンバータを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、電流共振形コンバータにおいて、スイッチング素子を流れる共振電流を間接的に検出してスイッチング素子のオフタイミングを制御するようにしたものである。共振電流の検出には、検出抵抗などを用いて共振電流を直に検出するのではなく、共振電流と共振用コンデンサの電極間電圧とが同期して変化することを利用して共振用コンデンサの電圧から間接的に共振電流の検出を行う構成とした。
すなわち、第1スイッチング素子(SW1)のオン・オフにより入力電圧(Vin)から間歇的に電力を取り込んで、この電力に基づき出力電圧(Vout)を生成するとともに、共振用インダクタ(Lr)と共振用コンデンサ(Cr)とを有する共振回路が前記第1スイッチング素子(SW1)に結合されて該第1スイッチング素子に流れる電流が共振するようにされた共振形コンバータ(10)において、前記共振用コンデンサの電圧(VCr)に基づき前記第1スイッチング素子(SW1)に流れる電流がゼロ電流或いは逆方向電流となる第1のタイミングを検出する検出回路(2)を備え、前記検出回路の検出出力に基づいて前記第1スイッチング素子をオフする構成とした。
具体的には、前記検出回路(2)は、前記共振用コンデンサ(Cr)の共振電圧の中心電位となる第1電圧(Vin)と当該共振用コンデンサの電圧(VCr)とを比較する第1比較器(Comp1)と、前記第1スイッチング素子(SW1)がオンされた第2のタイミングから前記第1比較器(Comp1)の比較結果が変化した第3のタイミングまでの所定倍(具体的には2倍±20%)の期間を計時する計時手段とを備え、前記計時手段の計時結果に基づいて前記第1タイミングを検出する構成とすると良い。
このような構成によれば、共振用インダクタや共振用コンデンサの値のバラツキや動作温度に起因する値の変化によって共振周波数が変化しても、共振電流の実際の周波数に対応した所望のタイミングで第1スイッチング素子をターンオフすることが出来る。
ここで、上記の第1比較器で比較される第1電圧は、共振形コンバータの種類(降圧形、昇圧形、昇降圧形等)により、それぞれ入力電圧、出力電圧、入力電圧と出力電圧とを加算した電圧と異なった電圧となる。
また、上記の計時手段としては、コンデンサ(C11)と、該コンデンサに充電と放電を行う1個又は複数の定電流源(16,17)と、前記コンデンサの電圧を基準電圧と比較する比較手段(Comp3)と、を備え、前記第1スイッチング素子がオンされたことに基づき前記定電流源により前記コンデンサの充電を開始し、前記第1比較手段による比較結果が変化したことに基づき前記コンデンサの放電を開始し、前記比較手段による前記コンデンサの電圧と前記基準電圧との比較の結果が変化したことに基づき計時完了とする構成とすると良い。
なお、この項目において、実施形態との対応関係を表わす符号を括弧書きで記したが、本発明はこれに制限されるものではない。
本発明に従うと、共振形コンバータにおいて、共振電流の実際の周波数に対応した所望のタイミングで第1スイッチング素子をターンオフすることができ、それにより、共振回路を構成する素子の特性の許容誤差を特別に小さくすることなく、また、動作温度が比較的大きく変化しても、常に安定した動作を得られるという効果がある。
また、全波形タイプと半波形タイプの共振形コンバータを比較した場合に、全波形タイプの方が、負荷の変動に対してスイッチング周波数の変化を小さく出来るという利点を有している一方、共振スイッチのオフタイミングの制御が難しいという欠点を有しているが、このような全波形タイプの共振形コンバータにおいて、上記の利点を減じることなく、スイッチング制御の困難さを解消することが出来るという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の電流共振形コンバータの基本構成を示す回路図、図2はこの電流共振形コンバータの制御回路を含めた全体構成を示す回路図である。
この実施の形態の電流共振形コンバータ10は、第1スイッチング素子SW1のスイッチング動作により入力電圧Vinを間歇的に入力してリアクトルLにエネルギーを蓄積するとともに、この蓄積されたエネルギーに基づく電圧を平滑して負荷31に出力電圧Voutを供給するスイッチング電源装置である。さらに、共振用インダクタLrと共振用コンデンサCrとからなる共振回路が第1スイッチング素子SW1に結合され、これにより第1スイッチング素子SW1に流れる電流を共振させてソフトスイッチングを実現するものである。この共振形コンバータ10は、共振電流が正弦波状に変化し、1回の共振期間に1周期分の正弦波状の電流波形が現れる全波形タイプの電流共振形コンバータである。
この電流共振形コンバータ10は、図1に示すように、入力電圧Vinの入力端子にソース端子が接続されたPチャネルMOSFETからなる第1スイッチング素子SW1と、この第1スイッチング素子SW1のドレイン端子とグランド(フレームグランド)との間に直列に接続された共振用インダクタLrおよび共振用コンデンサCrと、共振用インダクタLrと共振用コンデンサCrとの接続点と出力電圧Voutの出力端子との間に接続されたエネルギー蓄積用のリアクトルLと、リアクトルLの出力電圧を平滑化する平滑コンデンサCと、前記共振用コンデンサCrと並列に接続され第1スイッチング素子SW1のオフ期間にリアクトルLに電流を供給する同期整流用の第2スイッチング素子(例えばNチャネルMOSFET)SW2と、第1と第2のスイッチング素子SW1,SW2をそれぞれ駆動する駆動回路20,23等を備えている。
さらに、この電流共振形コンバータ10は、図2に示すように、第1と第2のスイッチング素子SW1,SW2のスイッチング制御を行う制御回路として、出力電圧Voutを抵抗分割して検出する検出抵抗R11,R12と、基準電圧を生成する定電流源13およびツェナダイオードZ1と、基準電圧と出力電圧Voutの検出電圧との差電圧を増幅する誤差増幅回路11と、この誤差増幅回路11の出力に応じて発振周波数を変化させるVCO(電圧制御発振器)12と、共振用コンデンサCrの電極間電圧に基づき第1スイッチング素子SW1をターンオフするタイミングを決定する第1制御回路2と、共振用コンデンサCrの電極間電圧に基づき第2スイッチング素子SW2をターンオンするタイミングを決定する第2制御回路3とを備えている。
上記の誤差増幅回路11とVCO12と検出抵抗R11,R12とは、出力電圧Voutが所定値に保たれるように周波数変調方式により第1と第2のスイッチング素子SW1,SW2のスイッチング周期を制御するものである。
上記の第1制御回路2は、入力電圧Vinと共振用コンデンサCrの電圧とを比較するヒステリシスコンパレータなどの第1比較器Comp1と、第1定電流源15とツェナダイオードZ11とを直列接続してなる基準電圧生成回路と、これら基準電圧生成回路の各素子と同一構造および同一サイズに形成された第2定電流源16およびツェナダイオードZ12と、このツェナダイオードZ12に直列に接続されたスイッチS11と、第2定電流源16とグランドとの間に接続されたコンデンサC11と、このコンデンサC11と並列で且つ第2定電流源16とグランドとの間に直列に接続された第3定電流源17およびスイッチS12と、ツェナダイオードZ11のカソード端子の電圧(基準電圧Vref)とツェナダイオードZ12のカソード端子の電圧とを比較するヒステリシスコンパレータなどの第3比較器Comp3と、第1スイッチング素子SW1を駆動するタイミング信号を生成する非同期式のフリップフロップ19と、スイッチS11とスイッチS12の駆動信号を生成するNAND回路14およびインバータ18等を備えている。
これらのうち、定電流源15〜17、コンデンサC11、ツェナダイオードZ11,Z12、第1と第3の比較器Comp1,Comp3、NAND回路14、インバータ18により、共振開始からコンデンサ電圧VCrが中心電位に達する期間の約2倍の期間を計時する計時回路が構成される。
フリップフロップ19は、VCO12の出力がローレベルに変ったときに"1"がセットされ、第3比較器Comp3の出力がハイレベルに変ったときに"0"にリセットされるように、そのセット端子SにVCO12の信号が入力され、リセット端子Rに第3比較器Comp3の出力に基づく信号が入力される。そして、出力端子Qの信号がNAND回路14の一方の入力端子に出力され、反転出力端子NQの信号が駆動回路20に出力される。
第1比較器Comp1は、入力電圧Vinを非反転入力端子に、共振用コンデンサCrの電圧VCrを反転入力端子に受けて、その比較結果の信号をNAND回路14の他方の入力端子とインバータ18に出力する。
第2スイッチング素子SW2のスイッチング制御を行う第2制御回路3は、共振用コンデンサCrの電圧VCrとグランド電位とを比較するヒステリシスコンパレータなどの第2比較器Comp2と、第2スイッチング素子SW2を駆動する信号を生成するフリップフロップ22とから構成される。
フリップフロップ22は、VCO12の出力がローレベルに変ったときに"0"にリセットされ、第2比較器Comp2の出力がハイレベルに変ったときに"1"がセットされるように、そのリセット端子RにVCO12の信号が入力され、セット端子Sに第2比較器Comp2の出力に基づく信号が入力される。そして、出力端子Qの信号が駆動回路23に出力される。
図3には、電流共振形コンバータ10のスイッチング動作を説明するタイムチャートを示す。
この実施の形態の電流共振形コンバータ10においては、図3に示すように、VCO12の出力がローレベルになると、第1制御回路2のフリップフロップ19に"1"がセットされて第1スイッチング素子SW1がターンオンされ、且つ、第2制御回路3のフリップフロップ22に"0"がリセットされて第2スイッチング素子SW2がターンオフされる。そして、これらにより、第1スイッチング素子SW1に電流(=インダクタ電流ILr)が流れ、この電流の共振が開始される。また、共振用コンデンサCrの電圧VCrも共振を開始する。
インダクタ電流ILrは、共振回路のインダクタンス値と容量値とにより決定される共振周波数に応じた周期で正弦波状に変化し、共振用コンデンサCrの電圧VCrは、上記インダクタ電流ILrとπ/2の位相分遅れて同期した正弦波状の波形で変化する。このコンデンサ電圧VCrは、入力電圧Vinを中心電位として共振する。
フリップフロップ19に"1"がセットされて、その出力がNAND回路14に送られると、スイッチS11がオンされて計時回路の第2定電流源16によりコンデンサC11の充電が開始される(タイミングT)。それより以前のVCO12の出力がハイレベルの期間では、スイッチS11がオンの状態に、且つ、スイッチS12がオフの状態にされて、第3比較器Comp3の反転入力端子(a点)の電位は基準電圧Vrefとほぼ同じ電圧になっている。従って、上記の充電開始により、a点の電位が基準電圧Vrefから時間に比例して上昇する。
次に、上記コンデンサ電圧VCrが入力電圧Vinを超えると(タイミングTπ/2)、これが第1比較器Comp1により検出されて、その出力に基づきスイッチS11がオンされ、且つ、スイッチS12がオフされる。すると、計時回路のコンデンサC11から第3定電流源17の電流(2I)と第2定電流源16の電流(I)との差分の電流が引き抜かれ、これに伴いa点の電位が時間に比例して下降する。ここで、コンデンサC11から引き抜かれる電流は充電のときの電流と同一になるので、a点の電位の変化は充電時と放電時とで正負逆の向きで傾きの大きさは同じになる。
第3比較器Comp3は、a点の電位と基準電圧Vrefとを比較することにより、a点の電位が再び基準電圧Vrefになるタイミング(Tπ)、すなわち、共振開始からコンデンサ電圧VCrが入力電圧Vinとなるまでの期間の2倍の期間で出力を変化させる。そして、この第3比較器Comp3の出力により、フリップフロップ19がリセットされて第1スイッチング素子SW1がターンオフされる。
第1スイッチング素子SW1がターンオフした後は、第1スイッチング素子SW1の内蔵ダイオードDi1を通して逆方向にのみ電流が流れ、それによりインダクタ電流ILrが1周期分共振してゼロ電流で停止される。
また、第1比較器Comp1は、コンデンサ電圧VCrが再び入力電圧Vinを下回ったときに出力をハイレベルにしてスイッチS12をオフし、それによりa点の電位は基準電圧Vrefに戻される。
さらに、コンデンサ電圧VCrが、共振開始より上昇下降して再びグランド電位となると(タイミングT2π)、第2比較器Comp2の出力が変化してフリップフロップ22に"1"をセットする。そして、このフリップフロップ22の出力により、第2スイッチング素子SW2がターンオンされる。
図4には、上記電流共振形コンバータ10において負荷電流が流れている場合のスイッチング動作を説明するタイムチャートを示す。
図4に示すように、負荷電流が比較的大きくなってくると、第1スイッチング素子SW1がオンされて電流共振が開始されたときに、共振用コンデンサCrはリアクトルLの起電力の影響ですぐに充電が開始されず、そのコンデンサ電圧VCrは位相が少し遅れて共振する。
さらに、第1スイッチング素子SW1に流れるインダクタ電流ILrは、コンデンサ電圧VCrの位相が遅れた分、同様に共振波形の位相が遅れる方に少しずれる。また、共振波形の中心電流はゼロより大きな値(Io)となる。
この実施の形態の電流共振形コンバータ10においては、このように負荷電流が比較的大きくなったときでも、第1制御回路2により、タイミングTにおいて第1スイッチング素子SW1がオンされて共振動作が開始された後、コンデンサ電圧VCrが入力電圧Vinを超えたタイミング(T)が検出され、その2倍の期間(タイミングT)で第1スイッチング素子SW1がオフされる。
従って、第1スイッチング素子SW1は該素子SW1に流れる電流がゼロ又は逆電流となっているタイミングでターンオフされることとなる。
以上のように、この実施の形態の電流共振形コンバータ10によれば、共振用インダクタLrのインダクタンス値や共振用コンデンサCrの容量値にバラツキがあったり、これらの値が温度特性により変化した場合でも、実際の共振周波数に応じて所望のタイミングで第1スイッチング素子SW1や第2スイッチング素子SW2のスイッチング制御を行うことが出来る。従って、構成素子の許容誤差を特別小さくすることなく、また、動作温度が比較的大きく変化しても、常に安定した動作が得られ、いわゆるソフトスイッチングによりスイッチング損失やスイッチングノイズを低減したスイッチング電源装置を実現することが出来る。
また、全波形タイプと半波形タイプの共振形コンバータを比較した場合、一般に、全波形タイプの方が、負荷変動に対してスイッチング周波数の変化を小さく出来るという利点を有している一方、共振スイッチのオフタイミングの制御が難しいという欠点を有していたが、上記実施の形態の電流共振形コンバータ10によれば、全波形タイプの共振形コンバータにおいて上記の利点を減じることなく、スイッチング制御の困難さを解消することが出来るという効果がある。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。図5には、本発明に係る電流共振形コンバータの基本構成のバリエーションを示す。図中(a)は降圧形DC−DCコンバータ、(b)は昇圧形DC−DCコンバータ、(c)昇降圧形DC−DCコンバータあり、図1と対応する構成については同一の符号を付している。
すなわち、Vinは入力電圧、Voutは出力電圧、Lは電気エネルギーを蓄積するリアクトル、SW1はリアクトルLに入力電圧Vinを間歇的に供給するスイッチング素子,SW2は同期整流用のスイッチング素子、Lrは共振用インダクタ、Crは共振用コンデンサ、Cは平滑コンデンサ、31は負荷である。
本発明の電流共振形コンバータは、図1や図5(a)に示すような降圧形DC−DCコンバータに限られず、図5(b)に示すような昇圧形DC−DCコンバータ、或いは、図5(c)に示すような昇降圧形DC−DCコンバータにも同様に適用することが出来る。
すなわち、図5(b)や図5(c)の基本構成に、図2と同様の制御回路を付加してスイッチング素子SW1,SW2の制御を行わせるように構成すれば良い。但し、図5(a)〜(c)の各構成では共振する共振用コンデンサCrの電極間電圧の中心電位がそれぞれ異なるため、第1比較器Comp1に入力する比較基準電圧を各構成に応じて変更する必要がある。
具体的には、図1や図5(a)の降圧形DC−DCコンバータでは上記中心電位は入力電圧Vinとなるため、入力電圧Vinを比較基準電圧として第1比較器Comp1に入力している。これに対して、図5(b)の昇圧型DC−DCコンバータでは、上記中心電位は出力電圧Voutとなるため、この出力電圧Voutを比較基準電圧として入力する。また、図5(c)の昇降圧形DC−DCコンバータでは、中心電位は入力電圧Vinと負の出力電圧Voutとを加算した電圧となるため、入力電圧Vinと出力電圧Voutからこの加算電圧を生成して比較基準電圧として入力して構成する。
また、上記の実施の形態では、非絶縁型のコンバータを例示しているが、トランスを介して電力を出力側に供給する絶縁型のコンバータに対しても本発明を同様に適用することが出来る。また、第1スイッチング素子と直列にダイオードを接続して第1スイッチング素子に逆電流が流れないようにした半波形タイプの電流共振形コンバータに対しても本発明を同様に適用することが出来る。
その他、実施の形態で具体的に示した細部構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の実施の形態の電流共振形コンバータの基本構成を示す回路図である。 実施の形態の電流共振形コンバータの制御回路を示す回路図である。 実施の形態の電流共振形コンバータのスイッチング動作を示すタイムチャートである。 負荷電流が流れている場合のスイッチング動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る電流共振形コンバータの基本構成のバリエーションを示すもので、(a)は降圧形コンバータ、(b)は昇圧形コンバータ、(c)昇降圧形コンバータある。 従来の電流共振形コンバータを示す回路図である。 従来の電流共振形コンバータのスイッチング動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
10 電流共振形コンバータ
11 誤差増幅回路
12 VCO
19,22 フリップフロップ
SW1 第1スイッチング素子
SW2 第2スイッチング素子
L リアクトル
C 平滑コンデンサ
Lr 共振用インダクタ
Cr 共振用コンデンサ
Comp1 第1比較器
Comp2 第2比較器
Comp3 第3比較器
15〜17 定電流源
C11 計時回路のコンデンサ
Z11,Z12 ツェナダイオード
S11,S12 スイッチ
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧

Claims (11)

  1. 第1スイッチング素子のオン・オフにより入力電圧から間歇的に電力を取り込んで、この電力に基づき出力電圧を生成するとともに、共振用インダクタと共振用コンデンサとを有する共振回路が前記第1スイッチング素子に結合されて該第1スイッチング素子に流れる電流が共振するようにされた共振形コンバータにおいて、
    前記共振用コンデンサの電圧に基づき前記第1スイッチング素子に流れる電流がゼロ電流或いは逆方向電流となる第1のタイミングを検出する検出回路を備え、
    前記検出回路の検出出力に基づいて前記第1スイッチング素子をオフするように構成されていることを特徴とする共振形コンバータ。
  2. 前記検出回路は、
    前記共振用コンデンサの共振電圧の中心電位となる第1電圧と当該共振用コンデンサの電圧とを比較する第1比較器と、
    前記第1スイッチング素子がオンされた第2のタイミングから前記第1比較器による比較結果が変化した第3のタイミングまでの所定倍の期間を計時する計時手段と、を備え、
    前記計時手段の計時結果に基づいて前記第1のタイミングを検出することを特徴とする請求項1に記載の共振形コンバータ。
  3. 前記第1スイッチング素子と前記共振用インダクタと前記共振用コンデンサとが、前記入力電圧の入力端子と該入力電圧の基準電位が印加される端子との間に直列に接続された降圧形の共振形コンバータであって、
    前記第1比較器で比較される前記第1電圧は前記入力電圧であることを特徴とする請求項2に記載の共振形コンバータ。
  4. 前記第1スイッチング素子と前記共振用インダクタと前記共振用コンデンサとが、出力電圧の出力端子と該出力電圧の基準電位が印加される端子との間に直列に接続された昇圧形の共振形コンバータであって、
    前記第1比較器で比較される前記第1電圧は前記出力電圧であることを特徴とする請求項2に記載の共振形コンバータ。
  5. 前記第1スイッチング素子と前記共振用インダクタと前記共振用コンデンサとが、前記入力電圧の入力端子と出力電圧の出力端子との間に直列に接続された昇降圧形の共振形コンバータであって、
    前記第1比較器で比較される前記第1電圧は前記入力電圧と前記出力電圧とを加算した電圧であることを特徴とする請求項2に記載の共振形コンバータ。
  6. 前記計時手段は、
    コンデンサと、
    該コンデンサに充電と放電を行う1個又は複数の定電流源と、
    前記コンデンサの電圧と所定の基準電圧とを比較する比較手段と、を備え、
    前記第1スイッチング素子がオンされたことに基づき前記定電流源により前記コンデンサの充電を開始し、前記第1比較手段による比較結果が変化したことに基づき前記コンデンサの放電を開始し、前記比較手段による前記コンデンサの電圧と前記基準電圧との比較の結果が変化したことに基づき計時完了とすることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の共振形コンバータ。
  7. 前記第1スイッチング素子がオフの期間にオンされて出力側に電流を供給する同期整流用の第2スイッチング素子を備え、
    前記共振用コンデンサの電圧に基づいて前記第2スイッチング素子をターンオンさせることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の共振形コンバータ。
  8. 前記第1スイッチング素子と直列に該第1スイッチング素子に逆電流が流れるのを防止するダイオードが接続されていない全波形タイプであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の共振形コンバータ。
  9. 電気エネルギーを蓄積するリアクトルと、
    スイッチング動作により入力電圧をリアクトルに供給して電気エネルギーを蓄積させる第1電界効果トランジスタと、
    リアクトルに蓄積された電気エネルギーに基づく電圧を平滑して出力する平滑回路と、
    前記第1電界効果トランジスタに流れる電流が共振するように該第1電界効果トランジスタに接続された共振用インダクタおよび共振用コンデンサからなる共振回路と、
    前記第1電界効果トランジスタのスイッチングを開始させるタイミング信号を出力するとともに出力電圧又は出力電流の検出値に基づきこのタイミング信号の周波数を変化させる周波数変調回路と、
    前記共振用コンデンサの電圧と前記入力電圧とを比較する第1比較器と、
    前記タイミング信号の出力タイミングから前記第1比較器の出力が変化するタイミングまでの所定倍の期間を計時する計時回路と、
    前記タイミング信号の出力に基づき前記第1電界効果トランジスタをオンさせて前記計時回路の計時完了に基づき当該第1電界効果トランジスタをオフさせる第1論理回路と、
    を備えていることを特徴とする共振形コンバータ。
  10. 前記第1電界効果トランジスタがオフの期間に前記リアクトルへ電流を供給する同期整流用の第2電界効果トランジスタと、
    前記共振用コンデンサの電圧とグランド電位とを比較する第2比較器と、
    前記タイミング信号の出力に基づき前記第2電界効果トランジスタをオフさせて前記第2比較器の出力が変化したことに基づき当該第2電界効果トランジスタをオンさせる第2論理回路と、
    を備えていることを特徴とする請求項9に記載の共振形コンバータ。
  11. 前記計時回路は、
    互いに同一の第1電流を流す第1定電流源および第2定電流源と、
    前記第1定電圧源に直列に接続された第1ツェナダイオードと、
    前記第2定電流源に直列に接続された第2ツェナダイオードおよび第1スイッチと、
    前記第2ツェナダイオードおよび第1スイッチと並列に接続されたコンデンサと、
    当該コンデンサから前記第1電流の2倍の電流を引き抜く第3定電流源と、
    前記第3定電流源の電流パスを切断/導通させる第2スイッチと、
    前記第1ツェナダイオードのカソード電圧と前記コンデンサの電圧とを比較する第3比較器とを備え、
    前記タイミング信号の出力タイミングから前記第1比較器の出力が変化するタイミングまで前記第1スイッチがオフされて前記第2定電流源の電流により前記コンデンサが充電され、前記第1比較器の出力が変化したタイミングから前記第2スイッチがオンされて前記第3定電流源と前記第2定電流源の差電流が前記コンデンサから引き抜かれるとともに、前記第3比較器の比較結果の変化により計時完了の信号が出力されることを特徴とする請求項9又は10に記載の共振形コンバータ。
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