JP4632484B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、版胴の外周面にマスタ(孔版原紙)を巻装して印刷を行う孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷装置では、多孔構造の版胴の外周面にサーマルヘッド等の加熱手段により穿孔製版されたマスタを巻装し、給紙手段から送られた印刷用紙を押圧部材としてのプレスローラで版胴外周面に押圧して印刷するようになっている。
版胴の内部に供給されたインキが、プレスローラによる押圧力によって版胴の開孔部及びマスタの穿孔部を通って滲み出し、印刷用紙に転移することによってインキ画像が形成されるものである。
【0003】
マスタの製版は、装置本体に対して着脱自在な製版ユニットで行われ、マスタが無くなった場合には製版ユニットを装置本体から取り出し、マスタを交換した後製版ユニットを装置本体に装着するようになっている。
1つの版における所定枚数の印刷が終了すると、排版手段により版胴から使用済みのマスタが剥離される。
【0004】
製版ユニットは、図7に示すように、ロール状をなすマスタ100と、新しいマスタ100を交換した場合にその先端部を繰り出し可能にセットするためのマスタセットローラ102及びセットプレート104と、画像信号に基づいて選択的に発熱する発熱素子を有するサーマルヘッド106と、該サーマルヘッド106にマスタ100を押圧して搬送するプラテンローラ108と、搬送ローラ対110と、マスタ100を所定の長さの位置(1版分の長さの位置)で切断するカッター112と、搬送ローラ対114と、製版されたマスタ100を給版待機状態において一時的に収容する撓みボックス116等を有している。撓みボックス116には、マスタ100を搬送する位置(二点鎖線で示す位置)と収容する位置(実線で示す位置)に選択的に設定されるガイド板116aが設けられている。
また、マスタ100の有無を検知するためのマスタ有無センサ118と、マスタ100がセット位置にあるかどうかを検知するためのマスタセット検知手段としてのマスタセットセンサ120と、マスタ100の先端を検知するマスタ先端検知センサ122が設けられている。
【0005】
新しいマスタ100を製版ユニットにセットした後製版ユニットを装置本体に装着すると、装着スイッチが入り、マスタ100の先端部がマスタセットローラ102、プラテンローラ108、搬送ローラ対110により送られ、マスタ先端検知センサ122によりマスタ100の先端が検知された後所定距離搬送して動作が停止する。この動作はマスタオートローディングと呼ばれており、製版ユニットを装置本体に装着すると自動的になされる。このマスタオートローディングではサーマルヘッド106は駆動されず、マスタ100は無製版の状態で送られる。
マスタ100を交換して製版ユニットを装置本体に装着したときに、マスタセットセンサ120がオンしない場合にはマスタのセットミスと判断される。また、製版ユニットを装置本体に装着して所定時間が経過したときにマスタ先端検知センサ122がオンしない場合にはマスタオートローディングにおけるマスタミスフィードと判断される。
【0006】
製版がなされたマスタ100は撓みボックス116に収容され、カッター112により1版分の長さの位置で切断される。撓みボックス116に収容されたマスタ100は、図示しない版胴のクランパの開閉タイミングに合わせて回転駆動される搬送ローラ対114により搬送され、版胴の外周面に巻装される。
図8に示すように、ロール状のマスタ100は、芯材124に巻かれておりその終端部は芯材124に接着固定されている。これは、マスタ交換時に芯材124とマスタ100の残りがくっついていた方が取り出し作業が容易であり、捨てることも容易であるからである。
【0007】
マスタ100の残量が所定長さとなった部分における一側部にはマスタ100の残量が少ないことを知らせるマーキング(例えば黒色)126が付けられており、反射型センサーとしてのマスタ有無センサ118でこれを検知するようになっている。
マーキング126が現れてマスタ有無センサ118がオフしたら、図示しない操作パネルに「マスタ無」が表示されるようになっており、この表示に基づいてオペレータはマスタの交換作業を行う。
【0008】
製版動作の途中でマスタ100が無くなることによる不具合を防止するために、マスタ100のマーキング126の先端から終端までは使用する用紙の最大サイズに対応する約1版分の長さが残るように設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来構成では、製版動作中にマーキング126が現れた場合にはマスタの効率的使用が可能となるが、製版済みのマスタが1版分の長さの位置で切断され、次の版のマスタがマスタ先端検知センサ122で検知されて所定距離搬送された時点でマスタ有無センサ118がオフした場合には、「マスタ無」の表示がなされ、製版はできなくなる。
この場合、捨てることになるマスタの量は、マーキング126が付けられている約1版分の長さに加えて、マスタ先端検知センサ122までの長さもあり、マスタの経済的使用の観点から問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、マスタの不経済性を抑制でき、ひいては印刷コストの低減に寄与できる孔版印刷装置の提供を、その主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
終端がロール芯から分離するマスタを用い、マスタの終端をセンサで検知して1版分の製版が可能かどうかを判断し、できない場合にはマスタを版胴に巻装してそのまま排版処理する。これが本発明の趣旨である。
【0012】
具体的には、請求項1記載の発明では、ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段と、マスタを所定の位置で切断するマスタ切断手段とを有する孔版印刷装置において、製版中に上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、1版分のマスタの送り量が得られるかどうかを判断し、1版分のマスタの送り量が得られないと判断された場合には、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版してマスタ無を出力表示し、1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合には、通常の印刷動作を実行し、その後残りのマスタを上記版胴に巻装し、次いで上記排版手段により該巻装したマスタを排版し、マスタ無を出力表示する、という構成を採っている。
【0013】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の孔版印刷装置において、1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合で、上記残りのマスタの量が所定長さ以下と判断されたときには、上記マスタ切断手段により切断することなくマスタ全体を上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版し、マスタ無を出力表示する、という構成を採っている。
【0014】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の孔版印刷装置において、1版分のマスタの送り量が得られないとの判断がなされたとき、マスタに対する製版動作を中止する、という構成を採っている。
【0015】
請求項4記載の発明では、請求項2記載の孔版印刷装置において、上記残りのマスタの量が所定長さ以下と判断されたとき、マスタに対する製版動作を中止する、という構成を採っている。
【0016】
請求項5記載の発明では、ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段を有する孔版印刷装置において、上記マスタセット検知手段は上記製版手段の製版位置から上流へ印刷用紙の余白の長さより短い位置に設けられており、製版中に上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版する制御を実行し、マスタ無を出力表示する、という構成を採っている。
【0017】
請求項6記載の発明では、請求項5記載の孔版印刷装置において、上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、マスタに対する製版動作を中止する、という構成を採っている。
【0018】
請求項7記載の発明では、ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段を有する孔版印刷装置において、上記マスタセット検知手段と上記製版手段の製版位置との間であって該製版位置から上流へ印刷用紙の余白の長さより短い位置にマスタの終端を検知するマスタ終端検知手段が設けられており、製版中に上記マスタ終端検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版する制御を実行し、マスタ無を出力表示する、という構成を採っている。
【0019】
請求項8記載の発明では、請求項7記載の孔版印刷装置において、上記マスタ終端検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、マスタに対する製版動作を中止する、という構成を採っている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。まず、図1に基づいて、本実施形態における孔版印刷装置2の概要構成を説明する。
孔版印刷装置2は、画像読み取り手段4と、版胴6と、製版手段としての製版ユニット8と、給紙手段10と、版胴6に対して図示しない接離手段により接離制御される押圧部材としてのプレスローラ12と、版胴6の排紙側近傍に配置された排紙爪14と、排紙搬送手段16と、排紙トレイ18と、排版手段20等を有している。
図示しないが、版胴6はステンレス薄板等の金属薄板を円筒状に丸めた基体を有しており、基体の外周面には、版胴6の外周面に巻装されるマスタを挟持するためのクランパ22が設けられている。
【0025】
基体には直径が0.1〜0.5mm程度の微細貫通孔が多数形成されており、供給されたインキを外表面へ侵出させることができるようになっている。版胴6は、インキ供給パイプを兼ねる支軸24に回転自在に支持されており、内部にはインキ供給手段26が設けられている。インキ供給手段26は、版胴6の内周面にインキを供給するインキローラ28と、ドクターローラ30等を有している。支軸24から図示しない分配管を介してインキ溜まり32に供給されたインキは、ドクターローラ30で厚みを規制されてインキローラ28へ供給され、プレスローラ12が印刷用紙Pを押圧したときにインキローラ28が版胴6の内周面に接触してインキが供給される。
【0026】
給紙手段10は、印刷用紙Pが積載される給紙台34と、積載された印刷用紙Pをその最上のものから順に図示しない分離部材と協働して一枚ずつ分離して給送する給紙コロ36と、給送された印刷用紙Pを一旦停止させて斜めずれ等を矯正した後所定のタイミングで版胴4の転写部位へ送るレジストローラ対38等を有している。
排紙搬送手段16は、駆動プーリ40と従動プーリ42により駆動される搬送ベルト44と、吸引ファン46を有しており、排紙爪14により版胴6から分離された印刷済みの印刷用紙Pの非画像面(裏面)を吸着して搬送するようになっている。
排版手段20は、剥離ローラ48,50、排版ローラ52,54、これらのローラ間に掛け渡された搬送ベルト56,58、版胴6の外周面より剥離されたマスタが収容される排版ボックス60、該排版ボックス60内のマスタを圧縮する圧縮板62等を有している。
【0027】
次に、孔版印刷装置2の印刷動作を簡単に説明する。
画像読み取り手段4による原稿の読取画像情報に基づいて、製版ユニット8によりマスタ64に穿孔製版がなされ、製版されたマスタ64はその先端部が版胴6のクランパ22に挟持され、版胴6の回転に伴って版胴6の外周面に巻装される。マスタ64の巻装後版付動作がなされる。
版胴6上の画像の先端と、印刷用紙Pの搬送方向における所定の位置とが一致するタイミングでレジストローラ対38により印刷用紙Pが送られ、印刷用紙Pはこのタイミングに合わせて版胴6側へ移動するプレスローラ12によって版胴6に押圧される。
インキローラ28によって版胴6の内周面に供給されたインキは基体の微細貫通孔を通ってマスタ64の穿孔部から滲み出し、印刷用紙Pに転移する。これにより印刷用紙P上にインキ画像が形成される。
インキ画像を転写された印刷用紙Pは、排紙爪14により版胴6から剥離され、排紙搬送手段16により図示しない排紙トレイ18へ向けて搬送される。
所定枚数の印刷が終了すると、排版手段20により使用済みのマスタ64が版胴6から剥離される。
【0028】
次に、図2に基づいて製版ユニット8を説明する。
製版ユニット8はユニットフレーム66を有しており、該ユニットフレーム66はガイド部材67を介して装置本体に対して着脱自在に設けられている。ユニットフレーム66内には、ロール状のマスタ64と、マスタセットローラ68及びセットプレート70と、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段としてのマスタセットセンサ72と、サーマルヘッド74と、マスタ64をサーマルヘッド74に押圧して搬送するプラテンローラ76と、搬送ローラ対78と、マスタ切断手段80と、マスタ先端センサ82と、搬送ローラ対84と、給版時にマスタ64の先端部を版胴6のクランパ22へ案内するガイド86と、撓みボックス88等が設けられている。マスタ64は芯材65に巻かれてロール状に形成されており、その終端は芯材65に弱い接着力(マスタ64の搬送力で剥がれる程度の力)で止められている。
マスタ切断手段80はギロチンタイプのものであり、移動刃80aと固定刃80bを有している。撓みボックス88には、マスタ64を搬送する位置と収容する位置に選択的に設定されるガイド板88aが設けられているとともに、吸引ファン88bが設けられている。
本実施形態では従来におけるマスタ有無センサは存在せず、その機能をマスタセットセンサ72が兼ねている。
【0029】
孔版印刷装置2の各動作は、図3に示す制御手段90によって制御される。
制御手段90は、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータであり、マスタセットセンサ72、マスタ先端センサ82等からの検知信号や操作パネル92からの設定情報が入力される。制御手段90は、これらの情報に基づいてサーマルヘッド74、プラテンモータ91、操作パネル92等を制御する。
【0030】
次に、図4のタイミングチャートに基づいて、製版ユニット8を装置本体にセットするときのマスタセットセンサ72の使用方法、マスタオートローディング及びジャム検知について述べる。
製版ユニット8を装置本体に装着すると、製版ユニットセットスイッチ、マスタセットセンサ72、マスタ有無センサ(従来の場合)がオンする。従来では、マスタ有無センサがオンし、マスタセットセンサ72がオフのときはマスタのセットミスと判断する。本実施形態では、マスタ有無センサは存在しないので、マスタセットセンサ72がオフのときはマスタセットミスと判断する。
【0031】
製版ユニットセットスイッチがオンしてから1秒後にプラテン圧モータがオンされ、その後にプラテンモータ91、ガイド板88aのソレノイド、搬送ローラ対78,84の駆動用クラッチがオンされる。これらはマスタ先端センサ82がオンしてから18mm搬送してからオフされる。
プラテンモータ91がオンしてから5秒経過してもマスタ先端センサ82がオンしないときはマスタミスフィードと判断する(1回目のチェック)。プラテン圧モータがオフしてから500ms後に2回目のチェックを行い、マスタ先端センサ82がオフならマスタミスフィードと判断する。
【0032】
次に、製版制御及びマスタ64の終端が検知されたときの制御を図5のフローチャートに基づいて説明する。
製版処理開始の指令がなされると(S1)、プラテンモータ91が駆動され(S2)、マスタが規定量(1版分)送られたかどうかがチェックされる(S3)。規定量送られている場合には、プラテンモータ91が停止され(S4)、マスタ切断手段80によりマスタ64が切断される(S5)。製版されたマスタ64は版胴6の外周面に巻装され(S6)、印刷用紙Pが供給されて版付処理がなされ(S7)、製版処理が終了する(S8)。
【0033】
製版中にマスタセットセンサ72のオン・オフがチェックされ(S9)、マスタセットセンサ72によりマスタ終端が検知されると、すなわち、マスタセットセンサ72がオフすると、制御手段90は、該検知時点から送り可能なマスタの量を算出して1版分のマスタの送り量が得られるかどうかを判断する(S10)。制御手段90は、該判断結果に基づいてその後の制御を行う。
終端が検知されるまでのマスタ64の搬送量はプラテンローラ76のステップ数等により制御手段90で把握されており、制御手段90はマスタセットセンサ72からマスタ64の搬送量をカウントする基準位置(例えば、プラテンローラ76の中心位置)までの距離(残りのマスタの量)を算出し、残りのマスタ64の量で1版分が確保できるかどうかを判断する。残りのマスタ64の量は、マスタセットセンサ72からマスタ64の搬送量をカウントする基準位置までの搬送量として実験的に定量値として把握し、制御手段90のROMに記憶してもよい。この場合には、制御手段90による算出は不要となる(他の実施形態において同じ)。
【0034】
1版分のマスタ64の送り量が得られないと判断された場合には、マスタ64の残り分を送ったかどうかチェックされ(S11)、残り分が送られた場合には、通常の給版工程と同様にマスタ64を版胴6の外周面に巻装し(S12)、版付動作を行うことなく排版手段20により版胴6上のマスタ64を排版する(S13)。この排版動作に伴って、あるいは排版動作後に制御手段90は操作パネル92の図示しない液晶表示部に「マスタ無」を出力表示する(S14)。
すなわち、従来人手によってなされていた製版できない残りのマスタの廃棄を、本実施形態では通常の給版工程を利用して自動で行うものである。マスタ64の終端は芯材65から分離されているので、製版ユニット8を装置本体から引き出した場合、製版ユニット8には芯材65のみが残っており、オペレータはこの心材を取り出して新しいロール状のマスタ64をセットすることになる。
【0035】
S10において、1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合には、マスタ64が規定量送られたかどうかをチェックし(S15)、通常の印刷動作を実行する。すなわち、製版されたマスタ64を所定の長さの位置で切断し、版胴6の外周面に巻装して版付動作を行い、所定枚数の印刷を行った後使用済みのマスタ64を排版手段20により版胴6から剥離する。
その後、通常の給版工程と同様に残ったマスタ64を版胴6の外周面に巻装し、版付動作を行うことなく排版手段20により版胴6上のマスタ64を排版する。そして、制御手段90は操作パネル92の図示しない液晶表示部に「マスタ無」を出力表示する。
【0036】
1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合でも、残りのマスタ64の量が所定長さ以下のときには、マスタ切断手段80により切断することなく1版分の長さを含むマスタ64全体を版胴6の外周面に巻装し、版付動作を行うことなく排版手段20により版胴6上のマスタ64を排版する。そして、制御手段90は操作パネル92の図示しない液晶表示部に「マスタ無」を出力表示する。
ここで、「所定長さ」とは、搬送ローラ対78,84間の距離を意味する。この長さ以下であると、搬送ローラ対78,84でマスタ64を搬送することができず、切断後の切れ端状のマスタ64が搬送路中に残ってオペレータが取り出しにくい場合があるからである。
【0037】
通常の印刷動作を行うことなく残りのマスタ64を排版処理する場合において、1版分のマスタの送り量が得られるかどうかの判断がなされたとき、マスタ64に対する製版動作を中止するようにしてもよい。すなわち、判断がなされた時点で制御手段90はサーマルヘッド74の駆動を停止する。
製版を続けても印刷には供されないので、その後排版処理されるマスタ64への製版は無意味となる。
判断がなされた時点で製版動作を中止するようにすれば、サーマルヘッド74の発熱素子の不要な発熱動作を回避できるので、サーマルヘッド74の経時的劣化を抑制できる利点がある。
【0038】
マスタセットセンサ72を製版位置(サーマルヘッド74で穿孔される位置。以下同じ)からマスタ搬送方向上流へ印刷用紙Pの余白(搬送方向後端側の余白)の長さより短い位置に設け、1版分のマスタの送り量が得られるかどうかの判断をしないようにしてもよい。
すなわち、製版中にマスタ64の終端が検知されたら1版分のマスタの送り量が得られない位置にマスタセットセンサ72を設ける。製版中にマスタ64の終端が検知されたら、制御手段90は直ちにマスタ64を版胴6の外周面に巻装し、版付動作を行うことなく排版手段20により版胴6上のマスタ64を排版する。そして、操作パネル92の図示しない液晶表示部に「マスタ無」を出力表示する。
この場合、マスタセットセンサ72によりマスタ終端が検知されたとき、マスタ64に対する製版動作を中止するようにしてもよい。終端が検知された時点で製版動作を中止するようにすれば、サーマルヘッド74の発熱素子の不要な発熱動作を回避できるので、サーマルヘッド74の経時的劣化を抑制できる利点がある。
【0039】
また、図6に示すように、従来のマスタセットセンサ72の位置を保ったままで、該マスタセットセンサ72と製版位置との間であって、該製版位置からマスタ搬送方向上流へ印刷用紙Pの余白(搬送方向後端側の余白)の長さより短い位置にマスタ64の終端を検知するマスタ終端検知手段としてのマスタ終端検知センサ94を設ける構成としてもよい。
製版中にマスタ終端検知センサ94によりマスタ64の終端が検知されたら、制御手段90は直ちにマスタ64を版胴6の外周面に巻装し、版付動作を行うことなく排版手段20により版胴6上のマスタ64を排版する。そして、操作パネル92の図示しない液晶表示部に「マスタ無」を出力表示する。
この場合にも、マスタ終端検知センサ94によりマスタ終端が検知されたとき、マスタ64に対する製版動作を中止するようにしてもよい。終端が検知された時点で製版動作を中止するようにすれば、サーマルヘッド74の発熱素子の不要な発熱動作を回避できるので、サーマルヘッド74の経時的劣化を抑制できる利点がある。
【0040】
上記各実施形態では芯材65に巻かれたロール状のマスタ64を用いたが、芯材65を有しないロール状のマスタ64を用いても上記と同様のマスタ終端検知制御による機能を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、マスタの無駄な量を1版分以下に抑えることができ、マスタの廃棄における不経済性を抑制することができる。
また、マスタ有無センサに相当するセンサが不要となるので、コスト低減が可能となる。また、マスタへのマーキング処理が不要であるので、マスタ製造におけるコスト低減にも寄与できる。
【0042】
本発明によれば、マスタの自動廃棄によりマスタの交換作業の容易化を図ることができる。
【0044】
本発明によれば、切れ端状のマスタが製版ユニット内に残り、廃棄作業が面倒になることを防止できる。
【0045】
本発明によれば、マスタを穿孔する加熱部材の経時的劣化を抑制できる。
【0046】
本発明によれば、制御を容易化できる。
【0048】
本発明によれば、従来の構成であってもマスタ終端検知手段を設けるだけで、マスタの不経済性を回避できる機能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の概要正面図である。
【図2】製版ユニットの拡大正面図である。
【図3】制御ブロック図である。
【図4】製版ユニットのセット時の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】製版動作及びマスタ終端検知に基づく制御を示すフローチャートである。
【図6】他の実施形態における製版ユニットの拡大正面図である。
【図7】従来における製版ユニットの概要正面図である。
【図8】従来におけるロール状のマスタを示す斜視図である。
【符号の説明】
6 版胴
8 製版手段としての製版ユニット
20 排版手段
64 マスタ
65 芯材
72 マスタセット検知手段としてのマスタセットセンサ
80 マスタ切断手段
94 マスタ終端検知手段としてのマスタ終端検知センサ
Claims (8)
- ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段と、マスタを所定の位置で切断するマスタ切断手段とを有する孔版印刷装置において、
製版中に上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、1版分のマスタの送り量が得られるかどうかを判断し、
1版分のマスタの送り量が得られないと判断された場合には、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版してマスタ無を出力表示し、
1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合には、通常の印刷動作を実行し、その後残りのマスタを上記版胴に巻装し、次いで上記排版手段により該巻装したマスタを排版し、マスタ無を出力表示することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
1版分のマスタの送り量が得られると判断された場合で、上記残りのマスタの量が所定長さ以下と判断されたときには、上記マスタ切断手段により切断することなくマスタ全体を上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版し、マスタ無を出力表示することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
1版分のマスタの送り量が得られないとの判断がなされたとき、マスタに対する製版動作を中止することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項2記載の孔版印刷装置において、
上記残りのマスタの量が所定長さ以下と判断されたとき、マスタに対する製版動作を中止することを特徴とする孔版印刷装置。 - ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段を有する孔版印刷装置において、
上記マスタセット検知手段は上記製版手段の製版位置から上流へ印刷用紙の余白の長さより短い位置に設けられており、製版中に上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版する制御を実行し、マスタ無を出力表示することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項5記載の孔版印刷装置において、
上記マスタセット検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、マスタに対する製版動作を中止することを特徴とする孔版印刷装置。 - ロール状態から繰り出されるマスタを製版する製版手段と、製版されたマスタが外周面に巻装される版胴と、マスタを上記版胴から剥離する排版手段と、これらの動作を制御する制御手段とを有し、上記製版手段は、マスタのセット状態を検知するマスタセット検知手段を有する孔版印刷装置において、
上記マスタセット検知手段と上記製版手段の製版位置との間であって該製版位置から上流へ印刷用紙の余白の長さより短い位置にマスタの終端を検知するマスタ終端検知手段が設けられており、製版中に上記マスタ終端検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、上記制御手段は、一旦マスタを上記版胴に巻装し、その後上記排版手段により該巻装したマスタを排版する制御を実行し、マスタ無を出力表示することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項7記載の孔版印刷装置において、
上記マスタ終端検知手段によりマスタ終端が検知されたとき、マスタに対する製版動作を中止することを特徴とする孔版印刷装置。
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