図面を用いて本発明に係る実施の形態につき以下詳細に説明する。図1は、車両用接触検知装置を搭載した車両用セキュリティ装置の構成を示すブロック図であり、図2は、車両用セキュリティ装置の他の構成を示すブロック図である。
図1等に示すように、車両用セキュリティ装置10(以下、セキュリティ装置10とする)は、接触検知装置11を構成要素として含み、ユーザは接触検知装置11に触れるだけでセキュリティ装置10を作動させることが可能になる。この接触検知装置11は、被検体が接触する接触部12と、被検体が接触部12に接触したことによる検知信号を検出する検知部13とを備える。
接触検知装置11としては、静電容量センサ等を使用することができる。静電容量センサとは、接触部12としてセンサ電極を備え、センサ電極に被検体が接触したときの静電容量変化を観測することにより被検体の接触を検知するセンサである。静電容量式センサは、図示しないセンサ共振回路及び検波回路を備える。センサ共振回路は、人体等の誘電体(被検体)が接触すると、その浮遊容量によって静電容量が変化するセンサ電極(接触部12)を有している。センサ電極は、例えば、電源から定周波電圧を供給される図示しないコイルとコンデンサからなる共振回路に接続されている。従って、センサ共振回路は、センサ電極に何も接触していない定常状態では定周波電圧を出力し、センサ電極に被検体が接触して静電容量が変化した場合はその静電容量の変化に応じて定周波電圧の振幅を変化させた電圧を出力する(検知信号の出力)。検波回路は、センサ共振回路から出力される共振電圧を検知するものであり、この回路を有する部分が検知部13である。
なお、人体には、固有の浮遊容量があり人体固有の浮遊容量を検知することにより、静電容量センサは人為的な接触を検知する。しかし、人体の浮遊容量にはバラツキがあり、雨滴等の人体以外の誘電体も浮遊容量を有し静電容量センサの被検体となるため、雨滴等による誤検知を引き起こすおそれがある。接触検知装置11は、人為的な接触か否かを識別することを目的とする装置であり、人為的な接触部12への接触パターンを識別して、雨滴等による誤検出を防止するための構成要素として、図1に示すように、基準検知パターン設定手段14、検知信号識別手段15、接触認識信号出力手段16を備える。
検知パターン設定手段14は、予め規定された人為的な接触部12への接触パターンに基く基準検知パターンを設定する機能を有する。基準検知パターンとは、検知部13で検知された検知信号と比較できるパターンであれば、特に限定されないが、検知信号と同様の電気信号であることが好ましい。なお、この基準検知パターンは、後述するように、実行された検知信号が人為的な接触パターンに基くものであるか否かを判定して、人為的或いは人為的且つ意図的な接触のみを識別する規準となるものである。従って、予め規定される接触部12への接触パターンは、雨滴等では実現不可能なパターンであって、そのパターンが実行された場合には人為的であると容易に識別できるように設定される。
接触部12が1つである場合には、接触部12に接触する時間、単位時間内の接触回数、接触のリズム等を人為的に規定した接触パターンとすることができる。例えば、接触継続時間が3秒以上であること、3秒当たりの接触回数が3回であること、2打1休を2回繰り返すことなどを規定した接触パターンを挙げることができる。検知パターン設定手段14は、そのような接触パターンに基く基準検知パターンを設定する。
また、複数の接触部12を設置して、各接触部12への接触順序を規定した接触パターンに基く基準検知パターンとすることもできる。さらに、接触パターンには、接触順序と共に、接触間隔やトータルの接触時間を規定することもできる。なお、基準検知パターンは、接触検知装置11の製造時に設定され固定設定とすることもできるが、ユーザが使用しやすいように、接触部12やその他の図示しない入力装置を使用して適宜変更する設定とすることもできる。また、複数の接触パターンを規定し、複数の接触パターンに基づいた複数の基準検知パターンを設定することもできる。
検知信号識別手段15は、検知部13で検出された検知信号と設定された基準検知パターンとを比較して、両者が一致するか否かを判定する機能を有する。検知部13で検出された検知信号は、雨滴による検知信号である可能性がある。一方、基準検知パターンは、上記のように、予め人為的に規定された信号である。従って、両者が一致するか否かを判定することにより、人為的な接触か否かを識別することが可能になる。ここで、両信号の一致のレベルは、誤検知を確実に防止でき、且つ操作者による操作(接触)のズレを考慮して決定されることが好ましい。
接触認識信号出力手段16は、検知部13で検出された検知信号と設定された基準検知パターンとが一致すると判定された場合に、接触認識信号を出力する機能を有する。接触認識信号は、予め規定された上記の接触パターンが実行されたことを示す信号である。上記接触パターンは、人為的で雨滴等では実行できないパターンであることから、この接触認識信号が出力された場合には、人為的な接触パターンが実行されたことを意味する。出力された接触認識信号は、接触検知装置11による検知情報を必要とするシステムに送信され、システムの制御に利用される。例えば、図1に示す車両セキュリティ装置10において、接触認識信号は、接触認識信号出力手段16から後述する制御装置18のセキュリティモード選択手段20に送信される。
上記のように、基準検知パターン設定手段14、検知信号識別手段15、接触認識信号出力手段16、後述するセキュリティ装置10の制御装置18の各手段は、CPUと、制御プログラムや設定された基準検知パターンを記憶する記憶装置と、基準検知パラメータ等の入力設定装置や入出力ポートなどを備える装置であって、コンピュータによって構成することができる。各手段の機能は、ソフトウェアを実行することで実現でき、具体的には、記憶装置に記憶された制御手順を規定する制御プログラムを実行することにより実現できる。
図1に示すように、上記構成の接触検知装置11を備えたセキュリティ装置10は、車両設備をロックするロック装置17と、接触検知装置11による接触検知情報に基いてロック装置17の動作を制御する制御装置18と、を備える。ロック装置17は、車両設備をロックする機能を有する。ロック装置17によってロックされる車両設備としては、車両ドア26、ステアリング、エンジンなどを挙げることができ、ロック対象設備に応じて、それぞれロック装置17の構成は相違する。なお、各種ロック装置17の構成としては、特に限定されることなく、公知の構成を使用することができる。
制御装置18は、接触検知装置11における接触検知情報、具体的には、接触認識信号に基いて、ロック装置17の作動を制御する装置である。即ち、接触認識信号は、人為的に規定された接触パターンが実行されたときに出力される信号であるから、車両セキュリティ装置10は、運転者による接触部12の接触パターン(以下、操作パターン、接触操作パターンとも称する)に応じてロック装置17の作動状態を制御することができる。接触認識信号に基いて、ロック装置17の作動を制御するために、制御装置18は、セキュリティモード設定手段19と、セキュリティモード選択手段20と、を有する。そして、制御装置18は、このセキュリティモード選択手段20によって選択されたセキュリティモードをロック装置17に実行させる機能を有する。
セキュリティモード設定手段19は、接触検知装置11から出力される接触認識信号に対応したセキュリティモードを設定する機能を有する。接触認識信号は、上記のように、人為的且つ意図的な接触に基く信号であるから、その信号に対応させた所定のセキュリティモードを設定することにより、接触部12の操作パターンによって所定のセキュリティモードを選択して実行することが可能になる。ここで、セキュリティモードとは、セキュリティ装置10によって実行できる車両設備の各種ロック形態である。車両セキュリティ装置10が、複数のセキュリティモードを備える場合には、接触検知装置11において、複数の接触パターンに基く複数の基準検知パターンを設定すると共に、複数の基準検知パターンに対応する複数の接触認識信号を準備し、複数の接触認識信号に対応させてそれぞれセキュリティモードを設定することができる。
セキュリティモード選択手段20は、接触検知装置11から接触認識信号が出力された場合に、該接触認識信号を認識して、セキュリティモード設定手段19によってその信号に対応させて予め規定されたセキュリティモードを選択する機能を有する。即ち、セキュリティモード選択手段20は、操作者の意図するセキュリティモードを実行すべく、接触認識信号を認識すると共に、認識した接触認識信号が規定しているセキュリティモードを選択(特定)する。具体的に、セキュリティモードの選択は、受信した接触認識信号と、セキュリティモード設定手段19によって設定された情報と、を照合することにより実行される。
図2に示すように、人為的な接触であるか否かを識別するための機能をセキュリティ装置10(以下、セキュリティ装置10tとする。以下同様。)の制御装置18tに設けることもできる。制御装置18tは、接触検知装置11tの検知部14から検知信号を受信して、人為的な接触信号であるか否かを識別すると共に、人為的な接触であると識別された場合に、その接触パターンに基いて、ロック装置17の作動を制御するために、モード規定検知パターン設定手段21と、検知信号判定手段22と、セキュリティモード特定手段23と、を有する。
モード規定検知パターン設定手段21は、予め規定された人為的な接触部12への接触パターンに基くと共に、所定のセキュリティモードを規定したモード規定検知パターンを設定する機能を有する。ここで設定されるモード規定検知パターンは、セキュリティモードを規定した以外は、基準検知パターン設定手段14によって設定される基準検知パターンと同様に設定することができる。
検知信号判定手段22は、検知部13で検出された検知信号と設定されたモード規定検知パターンとを比較して、両者が一致するか否かを判定する機能を有する。即ち、比較対象である検知パターンがセキュリティモードを規定するモード規定検知パターンである以外は、検知信号識別手段15と同様の機能を有する。基準検知パターンの場合と同様に、実行された接触パターンに基く検知信号とモード規定検知パターンが一致するか否かを判定することにより、人為的な接触か否かを識別することが可能になる。
セキュリティモード特定手段23は、検知部13で検出された検知信号と設定されたモード規定検知パターンとが一致すると判定された場合に、該モード規定検知パターンに対応し予め規定されたセキュリティモードを特定する機能を有する。即ち、セキュリティモード特定手段23は、セキュリティモード選択手段と同様の機能を有し、セキュリティモードの特定は、受信した検知信号と、モード規定検知パターン設定手段21によって設定された情報と、を照合することにより実行される。
接触検知装置11を搭載するセキュリティ装置10としては、一般的に、接触部12が車両外部に設置されるドアロックシステムが好適である。なお、接触検知装置11は、ドアロックシステムの他にも、ステアリングロックシステムやイモビライザシステムに適用することができる。ここで、ステアリングロックシステムは、ステアリングの操作を機械的に禁止するシステムであり、イモビライザシステムは、エンジンへの燃料の供給及びイグニッション動作を禁止するシステムである。以下では、セキュリティ装置10として、ドアロックシステムを例に挙げて説明する。
ドアロックシステムは、例えば、ユーザが所持する携帯機と、車載機と、から構成される。車載機は、ドアハンドル24に設置された図示しないアンテナ及び認証部を備えている。認証部は、携帯機を所持したユーザが車外であって車両から所定の範囲内に存在する場合に、携帯機と通信を行いユーザの認証を実行する。正当なユーザであることが認識された場合には、接触検知装置11が検知待ち状態となり、接触検知装置11の使用が可能になる。
図3では、複数の接触部12をドアハンドル24に設置した形態を示している。上記のように、接触検知装置11としては、静電容量センサを採用することでき、以下では、接触検知装置11は、静電容量センサであり、接触部12は、センサ電極(以下、センサ電極Sとする)として説明する。図3に示すように、センサ電極Sは、車両ドア26に設定されたドアハンドル24の上面に3つ並んで設置されている。このようにセンサ電極Sが、ドアハンドル24、特にドアハンドル24の上面に設けられる構成とすれば、良好な操作性を確保することができる。なお、ドアハンドル24は雨滴が接触し易い部分であるが、セキュリティ装置10によれば、上記のように、人為的且つ意図的な接触が実行された場合のみ、セキュリティ装置10を作動させることができるので、ユーザが操作し易いようにセンサ電極Sを設けることが可能になる。ここで、センサ電極Sの設置形態は、図3に示すように、ドアハンドル24の長手方向に沿って等間隔に配置する形態が操作性やデザイン性の観点から好ましいが、ドアハンドル24の形態やドアロックモードの数等に応じて任意に変更することができる。
図4に示すように、複数のセンサ電極Sは、それぞれ検知部13に接続されている。従って、各センサ電極Sから出力される検知信号は、独立した状態で検知部13に送信することができる。なお、図4では、検知部13と、基準検知パターン設定手段14と、検知信号識別手段15と、接触認識信号出力手段16と、を一体化して同一のコンピュータから構成した形態を示している。
接触検知装置11は、制御装置18に接続されており、接触認識信号出力手段16によって出力された接触認識信号は、セキュリティモード選択手段20に送信され、セキュリティモード設定手段19で設定されたセキュリティモードが選択される。ドアロックシステムにおいては、セキュリティモード設定手段19によって設定されるセキュリティモードは、ドアロックモードであり、複数のドアロックモードを設定することができる。
図5に、各種ドアロックモードを規定する接触部の操作パターン例(接触パターン例)を示している。いずれも複数のセンサ電極Sを使用するパターンであり、例えば、規定された順序に沿って、図6に示すように、手をスライドさせる操作パターンを挙げることができる。ドアロックシステムが備えるドアロックモードは、少なくとも2種類以上であることが好ましく、例えば、通常のドアロックを実行するノーマルロックモード、外部からだけでなく内部からもロックを解除できないダブルロックモードなどを挙げることができる。また、アンロックセンサ25は、ドアハンドル24の内側に設置されることが多いが、アンロックセンサ25を別に設置せず、センサ電極Sの操作によってアンロックを実行することもできる。また、ドアロックの他に、窓やトランクをロックするオプションロックモードを設定することもできる。
上記のように、基準検知パターンに対応する操作パターンは、複数の接触部12の接触順序を規定したパターンとすることができる。各センサ電極Sの接触順序を規定した場合には、各センサ電極Sの上をスライドさせるように手を動かせばよい。また、そのスライド操作を2回繰り返すこと(例えば、ダブルロックモード用の操作パターンとして設定する)、センサ電極Sが4つ設置された場合に2つ単位でスライドすること(例えば、オプションモード用の操作パターンとして設定する)、などを規定したパターンとすることもできる。このような操作パターンは、図6に示すように、雨滴では実行されず、人為的な接触によって初めて実行できる。
なお、ドアハンドル24の形状によっては、雨滴がドアハンドル24のセンサ電極Sに沿って流れることがあり得るため、これらのスライドパターンに、さらに操作時間を規定することが好ましい。例えば、一連のスライド操作が時間T1以内に完了しなければ、接触順序が一致しても、検知信号識別手段15によって一致の判定が成されないようにすることができる。このような構成とすれば、雨滴がセンサ電極Sの配置方向に沿って流れ落ちる場合についても対処することができる。図5に示すように、操作時間は、操作パターンに応じて任意に規定することができ、雨滴の流れでは実行できない操作時間、例えば、雨滴が流れるよりも早い時間を規定することができる。
上記構成の接触検知装置11を搭載したセキュリティ装置10の機能について、図7を加えて以下詳細に説明する。なお、接触検知装置11は、静電容量センサ、セキュリティ装置10は、ドアロックシステムであるとして説明する。
図7は、図5のノーマルロックモードを規定する操作パターンを実行した場合におけるドアロックシステムの作動制御手順を示すフローチャートである。ドアロックシステムには、図3に示すように、3つのセンサ電極Sがドアハンドル24に設置されたものとして説明する。セキュリティモード設定手段16の機能によって、接触認識信号に対応させたセキュリティモードが規定されており、さらに、接触認識信号は、接触パターンに対応しているので、図6に示すように、ユーザは、所望のセキュリティモードを実行するために、そのモードに対応する接触パターンに従ってセンサ電極Sを接触操作することが可能である。
まず、初めに、接触検知装置11が検知待ち状態であるか否かが判定される(S10)。ここで、検知待ち状態とは、接触検知装置11が起動している状態であり、センサ電極Sに被検体が接触した場合に、検知信号が出力される状態である。具体的には、上記認証部が、携帯機を所持したユーザが車両から所定の範囲内に存在して正当なユーザであることを認識した場合に検知待ち状態となる。
S10において、検知待ち状態であると判定されると、図6に示すセンサ電極S1から検知信号が出力されたか否かが判定される(S11)。センサ電極S1から検出信号が出力された状態とは、被検体がセンサ電極S1に接触したことが認識された状態である。被検体がセンサ電極S1に接触することにより、センサ電極S1から出力された検知信号は、検知部13で検知され、後述するように、検知信号識別手段15で基準検知パターンと比較される。
センサ電極S1から検出信号が出力されたことが検知部13によって検出された場合には、図示しないタイマーが作動する(S12)。タイマーは、基準検知パターン設定手段14によって設定された基準検知パターンに対応する接触パターンに含まれる時間条件を計測するために設けられる。上記のように、接触パターンに接触時間を規定することによって、人為的であるか否かの識別精度をさらに向上させることができる。
次に、センサ電極S2から検知信号が出力されたか否かが判定される(S13)。
最後に、センサ電極S3から検知信号が出力されたか否かが判定される(S14)。即ち、基準検知パターン設定手段14によって設定された基準検知パターンに対応する接触パターンには、複数のセンサ電極Sの操作順序が規定されており、その操作順序に従って検知信号の出力の有無が判定される。規定された順序に従って3つのセンサ電極Sから検知信号が出力された場合には、これらの検知信号を認識すると共に、検知信号が基準検知パターン(基準検知パターンの順序)と一致するか否かが、検知信号識別手段15によって判定される。
この基準検知パターンには、上記のように、操作順序に加えて、操作時間が規定されている。従って、センサ電極S3から検知信号の出力が確認された時点でタイマーが停止され、トータルの操作時間が所定時間以内であるか否かが判定される(S15)。操作順序及び操作時間を規定した操作パターンに基く基準検知パターンの判定は、検知信号識別手段15の機能によって実行される。
操作順序及び操作時間を含む基準検知パターンと実行された検知信号とが一致すると判定された場合には、ノーマルロックモードが選択されて、ロック装置17によってドアがロックされる。ロックモードの選択は、セキュリティモード選択手段20の機能によって実現されるが、セキュリティモード選択手段20は、接触認識信号を受けて、その信号に対応したロックモードを選択する。従って、操作順序及び操作時間を規定した接触パターンに基く基準検知パターンと実行された検知信号とが一致すると判定された場合には、まず、接触認識信号が制御装置18に送信される。この機能は、接触認識信号出力手段16によって実行される。
以上のように、セキュリティ装置10(図1)は、基準検知パターン設定手段14と、検知信号識別手段15と、接触認識信号出力手段16と、を有する接触検知装置11を備え、さらに、車両設備をロックするロック装置17と、車両用接触検知装置による接触認識信号に基いてロック装置の動作を制御する制御装置18と、を備え、制御装置18は、セキュリティモード設定手段19と、セキュリティモード選択手段20と、を有するので、人為的な接触であるか否かを識別でき、雨滴等による誤検知を防止することが可能になる。図6に示すように、雨滴では、スライドパターンのような予め規定された人為的な接触パターンを再現することはできず、検知信号と基準検知パターンは一致しないので、雨滴等による誤検知を防止することができる。さらに、人が誤って接触した場合にも人為的な接触パターンを再現できないので、誤った接触による作動を防止することもできる。なお、接触認識信号は、接触パターンに対応しているので、ユーザは、所望のセキュリティモードを実行するために、そのモードに対応する接触パターンに従ってセンサ電極Sを接触操作することが可能である。
なお、図2に示すように、セキュリティ装置10(10t)は、接触検知装置11tと、ロック装置17と、制御装置18tと、を備え、制御装置18tは、モード規定検知パターン設定手段21と、検知信号判定手段22と、セキュリティモード特定手段23と、を有する構成とすることもでき、図2に示す構成においても、図1に示す構成と同様の効果を奏することができる。
10、10t 車両用セキュリティ装置、11、11t 接触検知装置、12 接触部、13 検知部、14 基準検知パターン設定手段、15 検知信号識別手段、16 接触認識信号出力手段、17 ロック装置、18、18t 制御装置、19 セキュリティモード設定手段、20 セキュリティモード選択手段、21 モード規定検知パターン設定手段、22 検知信号判定手段、23 セキュリティモード特定手段、24 ドアハンドル、25 アンロックセンサ、26 車両ドア。