JP4376211B2 - 自動車用ガラスラン - Google Patents
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Description
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアパネルおよびドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ(図示せず)および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ(図示せず)によりなされている。
ガラスラン110の本体の車外側側壁120、車内側側壁130と底壁140はドアフレーム2に設けられたチャンネル3内に挿入され、各壁の外面の少なくとも一部がチャンネル3の内面に圧接され、ガラスラン110を保持している。
また、チャンネル3内にガラスラン110を装着したときに、チャンネル3内にガラスラン110を係止して保持するために、ガラスラン110の直線部では、車内側側壁130と車外側側壁120にそれぞれ車内側保持リップ134と車外側保持リップ124が設けられている。
しかし、この場合は、コーナー部112においてドアフレーム2とガラスラン110の間の隙間137から騒音等が車内に浸入してシール性や遮音性が低下することとなっている。特に、車内側側壁130が大きく形成されている場合は、組付けバラツキ等の関係から上記のシール性等の低下が一層現れる。
コーナー部の角部分に位置する車内側保持リップ(34a、34b)の形状と肉厚を直線部(11)の押出成形の車内側保持リップ(34)からの部分(34)よりも小さく形成することにより、剛性を小さくし、ドアフレームの車外側の面に形成された凹部(2h)に保持させて、コーナー部(12)でのシール及び直線部(11)とのシールを連続させたことを特徴とする自動車用ガラスランである。
このため、ドア閉時に、ドアフレームの上辺部において車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる本体の断面略コ字状のガラスランの内側に、ドアガラスの先端を収納することができ、ドアガラスを確実に保持することができる。また、車外側シールリップと車内側シールリップにより、ドアガラスの昇降に応じて、両方のシールリップがドアガラスに当接し、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアフレームとドアガラスとの間のシールをすることができる。
また、コーナー部(12)の角部分に位置して、その突出先端位置が押出成形の車内側保持リップ(34)の突出先端位置と同じ位置に形成され、その突出基端位置を変えて肉厚を薄くした部分(34a、34b)とからなり、コーナー部の角部分に位置する車内側保持リップ(34a、34b)の形状と肉厚を直線部(11)の押出成形の車内側保持リップ(34)からの部分(34)よりも小さく形成することにより、剛性を小さくしているため、ガラスランをドアフレームに装着したときに、コーナー部の剛性が小さく装着が容易であり、コーナー部において、車内側保持リップの突出先端位置は同じ高さとなり、ドアフレームに当接したときに、均一に当接し、ドアフレームとの間に隙間がなく、シール性を確保することができる。
コーナー部の車内側側壁の先端から、ドアフレームに装着されたガーニッシュの側部を覆うように車内側カバーリップが車内側側壁の略延長方向に延設されているため、その間にギャップが生じても、ガラスランがドアフレームとガーニッシュのコーナー部のギャップ部分を覆うことができ、見栄えがよい。コーナー部の車内側保持リップは、ドアフレームの車内側の面に形成された凹部に保持されるため、ガラスランを確実にドアフレームに保持し、密着することができ、シール性を向上させることができる。
図5は、自動車のフロントのドア1の正面図であり、図4は、ドア1のドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図5に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
直線部11は、ドアフレーム2の上辺部2gに取付けられる部分と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺部2eに取付けられる部分と、ドアフレーム2のフロント側縦辺部2fをなすディビジョンサッシュに取付けられる部分とからなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、フロント側とリヤ側のそれぞれのコーナー部分において、型成形により成形して直線部11を接続してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bの部分に装着される。
図1は、ガラスラン10のリヤ側のコーナー部12の斜視図であり、図2は、ガラスラン10がドアフレーム2のコーナー部2bに装着された状態の断面図であり、図5のA−A線に沿った断面図である。図3は、同様に、ドアフレーム2の上辺部2gに装着された状態を示す図5のB−B線に沿った断面図である。
ガラスラン10の本体は、ドアフレーム2の上辺部2gに取付けられる部分も縦辺部2e、2f、2hに取付けられる部分も基本的には、ほぼ同様な断面略コ字形の断面形状を有している。
車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が、上記本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されている。また、車外側カバーリップ23が車外側側壁20の先端から車外方向に延設されている。車外側カバーリップ23は、ドアモール4の先端をカバーしている。ドアモール4とドアフレーム2により断面略コ字状の部分を形成し、その内にガラスラン10を保持している。
本発明の実施の形態では、ドアフレーム2は、上辺部2gにおいて従来のようなガラスラン10を保持する断面略コ字形のチャンネル3を有しなく、上記したようにガラスラン10はドアフレーム2とドアフレーム2に固着されたドアモール4により形成された断面略コ字形の部分に保持される。
さらに、車外側側壁20の内面と車外側シールリップ21の裏面にシリコン樹脂等の低摺動部材を塗布または貼付してもよい。この場合、ドアガラス5に押されて、車外側シールリップ21が車外側側壁20と密着しても、車外側シールリップ21と車外側側壁20との貼着を防止できる。
底壁40のガラスラン10の本体の断面略コ字形の内面には、シールリップ21、31と同様にウレタン樹脂等の低摺動部材が塗布されている。このため、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができる。
車内側側壁30の先端から、車内側カバーリップ33が車内側側壁30の延長方向、即ち、ドアガラス5の昇降方向と並行に延設されている。この車内側カバーリップ33は、ドアフレーム2の車内側に装着されたガーニッシュ50の側部を覆うように形成されている。これによって、ドアフレーム2とガーニッシュ50の側部との間の見栄えをよくすることができる。
ガラスラン10のコーナー部12は、上辺部を形成する押出成形の直線部11とリヤ側の縦辺部を形成する押出成形の直線部11を型成形で接続したものである。その断面形状は、上述の押出成形の直線部11の断面形状と略同じである。即ち、その本体は、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されているが、上辺部とリヤ側の縦辺部の断面形状の相違をコーナー部で連続的に変化させることにより接続している。
このシールリップとカバーリップも上記と同様にコーナー部で上辺部とリヤ側の縦辺部の形状の相違を連続的に変化させて接続している。
コーナー部12において、この型成形の第1車内側保持リップ34、34a、34bは、L字形の一方の先端が、上記縦辺部2eの押出成形の第1車内側保持リップ34の肉厚と略同じに形成されて、その端部に連続して接続される部分34と、L字形の他方の先端が、上記上辺部2gの押出成形の第1車内側保持リップ34の肉厚と略同じに形成されて、その端部に連続して接続される部分34と、上記コーナー部12の角部分に位置して、その突出先端位置が押出成形の第1車内側保持リップ34の突出先端位置と同じ位置に形成され、その突出基端位置を変えて肉厚を薄くした部分34a、34bとからなり、上記コーナー部12の角部分の第1車内側保持リップ34a、34bは、直線部11の第1車内側保持リップ34と比べて、その突出先端位置は、直線部11の第1車内側保持リップ34の突出先端位置と、同じ位置に形成され、突出基端位置をかえ、肉厚を薄くすることによって剛性を小さくしている。なお、34aは、上辺部側、34bは、縦辺部側に形成されたものである。また、第2車内側保持リップ35a、35bの位置関係も第1車内側保持リップ34a、34bと同じ関係である。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
合成ゴムの場合は、金型に注入した後に金型を加熱して加硫する。このとき、押出成形部分と型成形部分は同じ材料あるいは同種類の材料を使用しているため、加硫接着をすることができ、一体的に固着することができる。
2b コーナー部
2h 凹部
5 ドアガラス
10 ガラスラン
11 直線部
12 コーナー部
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
33 車内側カバーリップ
34、34a、34b 第1車内側保持リップ
35、35a、35b 第2車内側保持リップ
40 底壁
Claims (2)
- 自動車ドア(1)のドアフレーム(2)の内周に取付け、ドアガラス(5)の昇降を案内する自動車用ガラスラン(10)であって、上記ガラスラン(10)は、押出成形により成形され上記ドアフレーム(2)の上辺部(2g)と縦辺部(2e)に装着される直線部(11)と、型成形により成形され該直線部(11)を接続し、上記ドアフレーム(2)のコーナー部(2b)に装着されるコーナー部(12)を有し、
上記ガラスラン(10)の本体は、車外側側壁(20)と、車内側側壁(30)と、底壁(40)とからなる断面略コ字形をなし、上記車外側側壁(20)と車内側側壁(30)には、それぞれ上記本体の断面略コ字状の内側に向かって延出する車外側シールリップ(21)と車内側シールリップ(31)を設け、該車外側シールリップ(21)と車内側シールリップ(31)により上記ドアガラス(5)の両側端部の車外側面及び車内側面をシールし、
上記ドアフレーム(2)の縦辺部(2e)と上辺部(2g)に装着される上記ガラスラン(10)の直線部(11)の上記車内側側壁(30)の外面に、上記ドアフレーム(2)の凹部(2h、2k)に係止される車内側保持リップ(34、35)を設け、 上記ガラスラン(10)のコーナー部(12)では、上記ガラスラン(10)のコーナー部(12)の車内側側壁(30)の先端から、上記ドアフレーム(2)に装着されたガーニッシュ(50)の側部を覆うように車内側カバーリップ(33)が上記車内側側壁(30)の略延長方向に延設され、該車内側側壁(30)の先端と該車内側カバーリップ(33)との境界の位置においてコーナー部の角度に沿って屈曲した正面視でL字形の型成形の車内側保持リップ(34、34a、34b)を形成した自動車用ガラスラン(10)において、
該型成形の車内側保持リップ(34、34a、34b)は、L字形の一方の先端が、上記縦辺部(2e)の押出成形の車内側保持リップ(34)の肉厚と略同じに形成されて、その端部に連続して接続される部分(34)と、L字形の他方の先端が、上記上辺部(2g)の押出成形の車内側保持リップ(34)の肉厚と略同じに形成されて、その端部に連続して接続される部分(34)と、上記コーナー部(12)の角部分に位置して、その突出先端位置が押出成形の車内側保持リップ(34)の突出先端位置と同じ位置に形成され、その突出基端位置を変えて肉厚を薄くした部分(34a、34b)とからなり、 該コーナー部の角部分に位置する車内側保持リップ(34a、34b)の形状と肉厚を上記直線部(11)の押出成形の車内側保持リップ(34)からの部分(34)よりも小さく形成することにより、剛性を小さくし、上記ドアフレームの車外側の面に形成された凹部(2h)に保持させて、上記コーナー部(12)でのシール及び上記直線部(11)とのシールを連続させたことを特徴とする自動車用ガラスラン。 - 上記ガラスラン(10)の直線部(11)は、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成され、上記ガラスラン(10)のコーナー部(12)は、オレフィン系熱可塑性エラストマーで形成された請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
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