JP4185266B2 - 情報記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体用基板及びその製造方法、並びに情報記録媒体に関し、より詳しくはHDD等のディスク基板として使用される情報記録媒体用基板及びその製造方法、並びに磁気ディスクや光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報技術の進展は目覚しく、情報を記憶するために磁気ディスクや光磁気ディスク、或いは光ディスク等の各種情報記録媒体の開発が盛んに行われている。
【0003】
HDDは、磁気ディスク基板に形成されたデータゾーン上を磁気ヘッドが滑走することによって情報の記録再生を行い、その方式としてCSS(Contact Start Stop)方式やランプロード方式が知られている。
【0004】
CSS方式は、CSSゾーンと呼称される数十nm程度の均一な微小凹凸を主として磁気ディスク基板の内周又は外周に沿って設け、磁気ディスク基板が回転している間は磁気ヘッドが基板のデータゾーン上を滑空し、磁気ディスク基板が停止又は始動するときは磁気ディスク基板のCSSゾーン上を滑走する。
【0005】
また、ランプロード方式は、磁気ディスク基板が回転している間は磁気ヘッドが磁気ディスク基板上を滑空し、磁気ディスク基板が停止するときは磁気ヘッドを所定の格納位置に収納する。
【0006】
したがって、上記CSS方式又はランプロード方式のいずれの方式においても、磁気ディスク基板が回転している間は、磁気ヘッドを磁気ディスク基板から僅かに浮かせ、磁気ヘッドから数十nmの間隙(以下、「フライングハイト」という)を維持した状態で磁気ディスク基板の表面上を滑空することとなる。
【0007】
そして、HDDにおいては、磁気ディスク基板上を滑空している磁気ヘッドが該磁気ディスク基板と接触した場合、磁気ヘッドに過大な抵抗が負荷されるのを回避する必要があり、このため、従来より、テクスチャと呼称される多数の微小突起を磁気ディスク基板の表面に形成することが行われ、実用化されている。
【0008】
すなわち、磁気ディスク基板の基板表面に多数の微小凹凸を形成する技術としては、フッ酸を含む薬液やフッ化水素ガスを使用してエッチング処理を行い、これによりガラス基板上に多数の微小凹凸を形成する技術(特開昭64−42025号公報)や、ガラス基板に結晶化処理を施した後、鏡面研磨を行い、その後フッ酸に硫酸やフッ化アンモニウムを加えた薬液を使用してエッチング処理を行い、これによりガラス基板上に多数の微小凹凸を形成する技術が知られており(特開平7−296380号公報)、またガラス基板上に超微粒子を塗布した後、ドライエッチング処理を施し、その後超微粒子を除去してガラス基板上に多数の微小凹凸を形成する技術(特開平8−249654号公報)や、レーザ光を照射することによりガラス基板表面に突起部を形成する技術(特開平7−18265号公報、特開平9−194229号公報)が知られている。
【0009】
ところで、今日の記録密度の高密度化の要請に伴なって更なる低フライングハイト化が要求されてきているが、そのためには、ガラス基板の基板表面に形成される微小凹凸の突起高さを低くし、且つその突起密度のバラツキを抑制してヘッドクラッシュやサーマルアスペリティを回避する必要がある。そして、高密度化に対応した表面清浄度の向上を図る必要がある一方で、ガラス製のディスク基板においても、従前のアルミニウム製ディスク基板と同等の低コストで製造することが求められてきている。
【0010】
このような状況下、今日では、ガラス基板に精密研磨を施した後、エッチング処理を行ってガラス基板の表面に微小凹凸を形成し、その後該ガラス基板に化学強化処理を行い、これにより、磁気ディスク用基板を製造することが広く一般に行なわれている。
【0011】
図8は、磁気ディスク用基板の製造方法の第1の従来技術を示す製造工程図であって(例えば、特開2000−132829号公報;以下「第1の従来技術」という)、該第1の従来技術では、ガラス素板101を円盤加工工程102でドーナツ状に切断加工した後、端面加工工程103でガラス素板101の内外周面を所定寸法に加工し、次いで、表面研磨工程104でガラス素板101の表面に研磨処理を施し、次に表面洗浄工程105ではケイフッ酸等を使用してガラス素板101の表面にエッチング処理を施しながら表面洗浄処理を行い、その後化学強化処理工程106で基板を強化し、続く仕上げ洗浄工程107ではガラス基板をアルカリ性溶液中に浸漬し、必要に応じて超音波を照射しながらアルカリ洗浄を行い、ガラス基板に固着している鉄粉等の不純物、すなわち残留異物をエッチング除去し、磁気ディスク基板108を製造している。
【0012】
そして、前記表面研磨工程104では、粗研磨処理104a、前研磨処理104b、及び精密研磨処理104cの3工程に区分されてガラス素板101の表面を研磨処理している。
【0013】
また、その他の従来技術としては、化学強化処理後にガラス基板の主表面(記録面)に研磨処理を施し、ガラス基板の内外周端面部にのみ強化層を残存させる一方、前記主表面の強化層を除去した磁気ディスク基板の製造方法も知られている(特開2000−207730号公報;以下「第2の従来技術」という)。
【0014】
さらに、化学強化処理を行って20μm以上、好ましくは50μm以上の強化層を形成し、その後、精密研磨で前記強化層を10μm以上研磨する一方で、強化層を10μm以上残した状態で脱アルカリ処理を実行し、これにより磁気ディスク基板を製造する方法も提案されている(特開2000−128583号公報;以下「第3の従来技術」という)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来技術では、精密研磨処理104c後の表面洗浄工程105におけるエッチング処理で微小凹凸の突起高さを一定範囲内のバラツキに抑制することができても、その後の化学強化処理工程106によって表面形状が変化し、更にその後の仕上げ洗浄工程107における洗浄処理でも表面形状が変化する。このため、ガラス基板上の微小凹凸の突起高さが均一性を損ない、突起密度のバラツキも増大するという問題点があった。すなわち、化学強化処理工程106では、溶融塩中でNa+とK+とをイオン交換することによりガラス基板の主表面に圧縮応力を付与して基板強化を行っているが、前記溶融塩における組成の不均一性や前記溶融塩の経時的劣化により圧縮応力付与時に表面形状(微小凹凸)が変化する。また、化学強化処理後においては化学強化処理により生じた圧縮層と精密研磨処理104cにより生じた圧縮層とが基板表面上に混在する。そして、仕上げ洗浄工程107では上述したようにアルカリ性水溶液にガラス基板を浸漬させて異物をエッチング除去しているが、化学強化処理により生じた圧縮層と精密研磨処理104cにより生じた圧縮層とでは処理液に対するエッチング性が異なるため、仕上げ洗浄工程107の前後においても表面形状が変化する。すなわち、仕上げ洗浄工程107後のガラス基板は化学強化処理工程106前の表面形状に比べ、ガラス基板単位においても、また複数のガラス基板間においても、微小凹凸の突起高さが均一性を損ない、突起密度のバラツキも増大するという問題点があった。
【0016】
また、第2の従来技術では、ガラス基板の主表面に形成されている強化層を全て除去しているため、研磨処理によって除去される研磨屑が大量に排出されることとなって産業廃棄物の増大を招来し、生産コストの高騰化を招くという問題点があった。
【0017】
また、第3の従来技術では、主表面を研磨処理した後においても該主表面の強化層を少なくとも10μm以上残存させなければならないため、被加工物であるガラス素板101の板厚を予め厚く形成しておかなければならず、しかも研磨処理によって大量の研磨屑が排出されることとなるため、第2の従来技術と同様、産業廃棄物の増大を招来し、生産コストの高騰化を招くという問題点があった。
【0018】
本発明はこのような問題点に鑑みなされてものであって、基板表面に形成される微小凹凸の突起高さをより一層均一化し、突起密度がばらつくのを抑制することのできる情報記録媒体用基板及びその製造方法、並びに情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、微小凹凸の突起高さをより一層均一化し、突起密度のバラツキを抑制すべく鋭意研究したところ、化学強化処理を行って後に精密研磨を行うと共に、強化層を残存させた状態でエッチング処理を施すことにより、突起密度のバラツキを抑制して突起高さの均一化された磁気ディスク基板を得ることができるという知見を得た。
【0020】
すなわち、精密研磨処理後、化学強化処理を行い、その後にエッチング液で表面洗浄処理を行うことにより、突起高さが均一で突起密度のバラツキも少ない微小凹凸を有する磁気ディスク基板を作製することができると考えられる。
【0021】
しかしながら、微小凹凸は、精密研磨処理で微細な研磨砥粒を基板表面に高圧力で加圧し、これにより高密度化された圧縮層と高密度化されていない部分(非圧縮層とよぶ)とを形成し、その後非圧縮層をより弱くエッチングして圧縮層を凸形状に加工することにより形成される。
【0022】
しかるに、精密研磨後に直ちに化学強化処理を行った場合は、精密研磨処理で付与される圧縮層が化学強化処理で付与される圧縮応力の状態が変わり、このためその後にエッチング処理を行っても所望の微小凹凸を形成することができないことが判明した。
【0023】
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねたところ、化学強化処理を行った後に精密研磨処理を含む表面研磨処理を行い、その後にエッチング液で表面洗浄処理を行うことにより突起高さが均一で突起密度のバラツキのない微小凹凸を再現性よくガラス基板上に形成することができるという知見を得た。しかも、化学強化処理後の精密研磨処理では強化層を全て除去する必要はなく、強化層を或る程度残存させた状態でエッチング処理した方が突起高さの均一性が向上するという知見も併せて得た。
【0024】
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、シート状に形成されたガラス素板に表面研磨処理を施して情報記録媒体用基板を製造する情報記録媒体用基板の製造方法であって、前記ガラス基板に化学強化処理を施した後、遊離砥粒を使用した精密研磨処理を行い、その後、研磨砥粒を使用したスクラブ洗浄処理、酸性水溶液を使用した酸洗浄処理、水素イオン濃度がpH10以上のアルカリ性水溶液を使用したアルカリ洗浄処理、及び純水を使用した仕上げ洗浄を順に行うことを特徴としている。
【0025】
また、被加工物であるガラス素板の表面に微細な微小傷を付けず、しかも研磨速度が低下するのを回避するためには、前記精密研磨処理に使用される研磨剤の平均粒径は、0.1μm〜1.7μmであるのが好ましい。
【0026】
また、前記精密研磨処理において、表面平均粗さのバラツキや微小傷を除去するためには少なくとも1μm以上、好ましくは3μm以上研磨するのが好ましく、一方、製造コスト等を考慮すると研磨量は75μm以下、好ましくは25μm以下とするのが好ましい。
【0027】
また、表面洗浄処理では、酸性水溶液を使用して酸洗浄処理を行うことにより、圧縮応力の付与度がより小さい非圧縮層が選択的にエッチングされて基板表面に微小突起が形成される。
【0028】
しかるに、ガラス基板上に均一な突起高さと均一な突起密度を有する微小凹凸を形成するためには、上述したような微細な研磨砥粒を使用してガラス基板上に微細な傷が付されないように精密研磨を行なわなければならないため、基板表面に形成される圧縮層は微細なものとなる。したがってエッチング力の大きな薬液を使用すると大量にエッチングされることとなり、このため圧縮応力の付与された圧縮層と圧縮応力の付与度がより小さい非圧縮層とで差がなくなり、その結果所望の微小凹凸を形成することができなくなる。すなわち、表面洗浄処理では適度なエッチング力を有する酸性水溶液を選択する必要があり、斯かる観点からはフッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、又はリン酸を使用するのが好ましい。
【0029】
また、上述した酸性水溶液でガラス基板をエッチング処理した場合、ガラス基板を構成する成分の一部が酸性溶液に溶出するため、基板表面には厚みが薄く機械的強度の弱い柔らかな変質層が形成される。また、酸性水溶液のみで洗浄した場合、酸性水溶液中ではガラス基板は負に帯電する一方、研磨砥粒等の異物は正に帯電し、その結果、静電力によって異物がガラス基板に付着する。
【0030】
しかるに、アルカリ性水溶液中では、ガラス基板及び異物が共に負に帯電して互いに反発し合うためガラス基板上に異物が付着するのを阻止することができる。しかも、水素イオン濃度pHが10以上のアルカリ性水溶液を使用してアルカリ洗浄を行った場合は変質層が略完璧にエッチング除去されるため、異物を完璧に除去することができ、ガラス基板の表面清浄度を向上させることができる。
【0031】
そこで、本発明においては、前記表面洗浄処理は、酸性水溶液、具体的にはフッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、又はリン酸の中から選択された一種以上の溶液を含む酸性水溶液を使用して酸洗浄処理を行なった後、水素イオン濃度pHが10以上のアルカリ性水溶液、具体的には水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、又はテトラメチル水酸化物の中から選択された一種以上の溶液を含むアルカリ水溶液を使用してアルカリ洗浄を行うことを特徴としている。
【0032】
ところで、化学強化処理でガラス中のNa+とイオン交換されたK+はガラス基板中での移動速度が小さいため、空気中の水分とのイオン交換が起こり難く、したがって強化層は耐候性を向上させる作用を有する。しかしながら、本発明では、上述の如く化学強化処理後に研磨処理を行っているため、強化層の最外層部分が除去され、したがって耐候性の低下を招来する虞れが生じる。
【0033】
そこで、本発明者らは、耐候性を改善すべく鋭意研究をしたところ、表面洗浄処理を行った後に脱アルカリ処理を施すことにより、耐候性を向上させることができるという知見を得た。また、この場合、強アルカリ性水溶液を使用したのでは脱アルカリを十分に行うことができず、このため水素イオン濃度pHが11以下の高温溶液(例えば、70℃以上)を使用し、処理時間としては少なくとも5分以上必要であることが判明した。
【0034】
したがって、本発明は、前記アルカリ処理を施した後に脱アルカリ処理を施すことを特徴とし、前記脱アルカリ処理は、水素イオン濃度pHが11以下の高温溶液を使用して行うことを特徴とし、さらに、前記高温溶液は70℃以上であって、前記アルカリ処理の所要時間は少なくとも5分以上であることを特徴としている。
【0035】
また、前記脱アルカリ処理は、高温酸性ガスを使用して行っても上述と同様の効果を奏することができる。
【0036】
また、前記精密研磨処理後であって前記表面洗浄処理前にコロイダルシリカ等の微細な研磨砥粒を使用して精密研磨を行うとガラス基板の表面は極めて平坦となり、表面に析出するアルカリ成分が結晶化する際の核となる突起が生成されず、したがってアルカリ成分が表面に析出してもサーマルアスペリティの原因となる突起が形成されないことが判明した。
【0037】
そこで、本発明は、前記精密研磨処理後に研磨砥粒を使用したスクラブ洗浄処理を実行し、この後、酸性水溶液を使用した酸洗浄処理、水素イオン濃度がpH10以上のアルカリ性水溶液を使用したアルカリ洗浄処理、及び純水を使用した仕上げ洗浄を順に実行することを特徴とし、また前記研磨砥粒はコロイダルシリカのスラリであることを特徴としている。
【0038】
また、本発明に係る情報記録媒体用基板は、前記製造方法で製造され、ガラス基板の表面平均粗さRaが0.1nm〜1.5nmであって、前記基板表面の切断面における断面曲線の面積総和の50%に相当する等高面を基準線とした場合に該基準線から前記面積総和の0.4%に相当する等高面までの高さが0.5nm〜5nmであることを特徴としている。
【0039】
すなわち、基板表面の表面形状は一般的には表面平均粗さRa(JIS B 0601)で評価されるが、表面平均粗さRaは、算出方法の特殊性から高い突起が生じていても突起数が少なければ小さくなり、また、高い突起がなくても多数の小さな突起が生じていれば大きくなり、表面平均粗さRaのみで異常突起を評価するのは不十分である。
【0040】
そこで、本発明では、基板表面の切断面における断面曲線の面積総和の50%に相当する等高面を基準線とした場合に該基準線から前記面積総和の0.4%に相当する等高面までの高さ、すなわちベアリングハイトBH04を表面平均粗さRaに加えて評価基準とすることとした。
【0041】
すなわち、本発明の情報記録媒体用基板は、原子間力顕微鏡(AFM)により測定された表面平均粗さRaを0.1nm〜1.5nm、ベアリングハイトBH04を0.5nm〜5nmとしたので、フライングハイトを小さくすることができ、磁気ヘッドの安定した滑空を確保することができ、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティの発生を回避することができる。
【0042】
また、本発明に係る情報記録媒体は、上記情報記録媒体用基板の表面に情報記録層が積層されていることを特徴としている。
【0043】
上記構成によれば、極めて平面性に優れたデータゾーンの高密度化に対応した情報記録媒体を容易に得ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳説する。
【0045】
図1は本発明に係る情報記録媒体としての磁気ディスクの一実施の形態を模式的に示した断面図であって、該磁気ディスクは、下地層2、磁性層3、及び保護層4が周知のスパッタリング法により磁気ディスク基板1の表面に順次積層されている。
【0046】
尚、前記下地層2としてはCrMo、Cr、CrV等を使用することができ、前記磁性層3は、優れた情報記録再生特性や膜密着性を確保することができるものとして、CoPtCrやCoPtCrTa等のコバルト系合金を使用することができる。前記保護層4としては水素化カーボン等のカーボン系材料を使用することができる。
【0047】
そして、前記磁気ディスク基板1は、後述する製造方法により製造され、ガラス基板の表面平均粗さRaが0.1nm〜1.5nmであって、且つベアリングハイトBH04が0.5nm〜5nmとされ、これによりヘッドクラッシュやサーマルアスペリティを生じることもなくフライングハイトをより一層低くしても安定した滑空が可能となる。
【0048】
すなわち、磁気ヘッドの安定した滑空を確保しつつフライングハイトを小さくするためには、上述したように異常突起の発生を防止する必要があり、このため、まずガラス基板の表面形状を表面平均粗さRa(原子間力顕微鏡)で評価する必要があり、本実施の形態では表面平均粗さRaが0.1nm〜1.5nmに設定されている。
【0049】
すなわち、表面平均粗さRaが1.5nmを超えると基板表面の平滑さを損ない、磁気ディスク基板上を滑空している磁気ヘッドが基板と衝突してヘッドクラッシュを生じたりサーマルアスペリティが発生する虞がある。一方、製造コスト等を考慮すると表面平均粗さRaが0.1nm以下の磁気ディスク基板を大量生産するのは困難である。
【0050】
そこで、本実施の形態では、まず表面平均粗さRaを0.1nm〜1.5nmに設定した。
【0051】
ところで、この表面粗さRaは、被測定物(本実施の形態では、ガラス基板)の断面曲線から所定波長より長い表面うねり成分をカットオフした粗さ曲線の積分平均値として算出される。
【0052】
したがって、高い突起が生じていても突起数が少なければ表面粗さRaは小さくなり、また、高い突起がなくても多数の小さな突起が生じていれば表面粗さRaは大きくなる。すなわち、ガラス基板の表面形状を表面粗さRaで評価した場合、高い突起部を有しているためヘッドクラッシュやサーマルアスペリティの生じる虞があっても表面平均粗さRaは許容範囲内となることがあり、したがって表面平均粗さRaのみでは磁気ディスク基板を高精度に形状評価することはできない。
【0053】
そこで、本実施の形態では、ベアリングハイトBHの概念を導入し、該ベアリングハイトBHでもってガラス基板の形状評価をしている。
【0054】
すなわち、図2に示すように、ガラス基板の表面に直角な平面で前記表面を切断したときの輪郭である断面曲線Sを求め、断面曲線Sの最大値及び最小値間をベアリングレシオBRと定義すると、断面曲線Sの面積総和の平均線を示す等高面はベアリングレシオBRが50%の場合を示し、断面曲線Sの最大値はベアリングレシオBRが0%の場合を示すこととなる。
【0055】
したがって、ベアリングレシオBRが50%の位置から高さ方向の距離をベアリングハイトBHと定義するとガラス基板の表面形状はベアリングハイトBHの高さ方向の距離で評価することができ、本実施の形態ではベアリングレシオBRが50%から0.4%までの高さ方向の距離、すなわちBH04を0.5nm〜5nmに設定している。
【0056】
すなわち、BH04が0.5nm未満の場合は磁気ヘッドの飛行安定性が急激に低下してヘッドクラッシュやサーマルアスペリティが発生する虞がある。一方、BH04が5nmを超えるとフライングハイトを小さくした場合に磁気ヘッドが突起部に衝突する確率が高くなり、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティが発生し易くなる。そこで、本実施の形態では、フライングハイトの狭小化の要請を考慮し、BH04を0.5nm〜5nmに設定している。
【0057】
尚、ディスク基板上でヘッドクラッシュやサーマルアスペリティが生じる機構を考慮すると、ベアリングハイトBH(ベアリングレシオBRの高さ方向の距離)は大きくとった方が高精度に評価することができる一方、ベアリングハイトBHを過度に大きくとるとヘッドクラッシュ等に影響しないノイズ因子が強調され、感度が悪化する。このため、本実施の形態ではベアリングハイトBHをBH04(ベアリングレシオBRが50%から0.4%までの高さ方向の距離)で評価することとした。
【0058】
そして、このように本実施の形態によれば、BH04を0.5nm〜5nmとすることにより、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティを生じることもなくフライングハイトをより一層小さくすることのできる磁気ディスク用基板を得ることができる。
【0059】
次に、上記磁気ディスク基板1の製造方法を詳述する。
【0060】
図3は上記磁気ディスク基板1の製造方法の一実施の形態(第1の実施の形態)を示す製造工程図であって、該磁気ディスク基板1は、所定の製法で得られた板ガラスをガラス素板5とし、円盤加工工程6→端面加工工程7→化学強化処理工程8→表面研磨工程9→表面洗浄処理工程10→仕上げ洗浄工程11を経て製造される。
【0061】
ガラス材料としては、特に限定されるものではなく、SiO2、Na2O、CaOを主成分としたソーダライムガラス、SiO2、Al23、R2O(但し、R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラス、或いはボロシリケートガラス、Li2O−SiO2系ガラス、Li2O−Al23−SiO2系ガラス、R′O−Al23−SiO2系ガラス(但し、R′=Mg、Ca、Sr、又はBa)を使用することができ、これらガラス材にZrO2やTiO2等を添加したガラス強化用ガラスを使用することができる。
【0062】
尚、前記ガラス素板1は、溶融スズ上にガラス原料を流し込んで形成した所定高温状態のリボン状ガラスからガラス素板を製造するフロート法や、作業槽から下方に流れ出した溶融ガラスから重力でもってガラスリボンを形成し該ガラスリボンからガラス素板を製造するダウンドロー法により製造することができる。
【0063】
以下、上記各工程を順次説明する。
【0064】
(1)円盤加工工程6
円盤加工工程6では、超硬合金又はダイヤモンドが付設されたカッターを使用し、所定外径及び所定内径を有するように外周面及び内周面に沿って同時に切断し、これにより同心度の優れたドーナツ状のガラス素板5を製造する。
【0065】
尚、本実施の形態では、外周面及び内周面を同時に切断しているが、最初に外周面を所定外径を有するように切断し、その後円筒形のダイヤモンド砥石を使用して所定内径を有するように穿孔してもよく、プレス法で外径が所定寸法となるように作製し、その後所定内径を有するようにダイヤモンド砥石で穿孔してもよい。
【0066】
(2)端面加工工程7
端面加工工程7では、ドーナツ状のガラス素板5の外径寸法及び内径寸法が製品である磁気ディスク基板1の外径寸法及び内径寸法となるように端面の研削・研磨処理を行い、ガラス基板を製造する。具体的には、ダイヤモンド砥粒を付着させた砥石を使用し、砥粒粒度の異なるダイヤモンド砥粒で2段階に分けて内外周面の研削加工、及び内外周面の角部における面取り加工を行い、ガラス基板を製造する。
【0067】
尚、ダイヤモンド砥粒の砥粒粒度は要求される品質に応じて適宜最適砥粒粒度のダイヤモンド砥粒を使用する。また、上述した円盤加工工程6で、既に製品である磁気ディスク基板1の外径寸法及び内径寸法に近似した寸法に円盤加工されている場合は2段階に分けて研削加工を行う必要がなく、研削加工は1段階で済むのはいうまでもない。
【0068】
そしてこの後、遊離砥粒としてのCeO2(酸化セリウム)砥粒を使用し、端面(面取り部を含む;以下、同様)を研磨して斯かる端面の表面粗さRaが所定値以下となるようにし、端面を平滑化する。
【0069】
(3)化学強化処理工程8
化学強化処理工程8では、所定温度に調整された溶融塩、例えば硝酸カリウム(KNO3)と硝酸ナトリウム(NaNO3)の混合溶液からなる溶融塩にガラス基板を所定時間浸漬し、ガラス基板の化学成分中のLi+1やNa+1をイオン半径のより大きいNa+やK+1にイオン交換する化学強化処理が実行される。そして、このような化学強化処理を行うことにより表面圧縮応力が高められ、これにより磁気ディスクを高速回転させても破損するのを防止することができる。
【0070】
そしてこの後、ガラス基板を常温付近まで徐冷し、ガラス基板に付着している溶融塩を温純水中で洗い落とす。
【0071】
(4)表面研磨工程9
表面研磨工程9では、平均粒径が0.1μm〜1.7μmの遊離砥粒(超微粒子砥粒)を使用し、斯かる粒径を有する遊離砥粒を研磨液に分散させた研磨剤をガラス基板の表面に供給し、且つ所定の荷重を付加しながら該ガラス基板の表面に精密研磨処理9aを施し、基板表面に圧縮層と非圧縮層とが混在する層を形成する。
【0072】
このように遊離砥粒の粒径を限定したのは以下の理由による。
【0073】
平均粒径が1.7μmを超えると、遊離砥粒の粒径が全体的に大きくなるため、遊離砥粒によってガラス基板の表面に傷が付き易くなる。一方、平均粒径が0.1μm未満の場合は遊離砥粒の粒径が小さくなるため、研磨処理に要する時間が長くなって生産性が低下する。
【0074】
そこで、本実施の形態では、平均粒径が0.1μm〜1.7μmの遊離砥粒を使用して精密研磨処理9aを行い、これにより遊離砥粒により強く加圧研磨された圧縮層と遊離砥粒によりそれほど加圧研磨されなかった非圧縮層と不均一に混在する層が基板表面に形成されることとなる。
【0075】
また、精密研磨処理9aでは、研磨量をガラス基板の表面から厚み方向に1μm〜75μm、好ましくは3μm〜25μmとした。すなわち、研磨量が1μm未満の場合は研磨量が少なすぎ、しかもガラス素板5をフロート法で製造した場合は、下面にスズが付着しているため、後述する表面洗浄処理を行った場合、スズの付着していない上面との間で表面平均粗さRaの差が大きくなる。このため、研磨量としては少なくとも1μm以上必要であり、また研磨処理を50〜100枚単位でバッチ処理した場合のバラツキを考慮すると3μm以上研磨するのが好ましい。
【0076】
一方、研磨量が25μmを超えた場合は、過度な研磨が行われ、研磨屑が大量に発生して産業廃棄物を無駄に排出することとなり、また通常、研磨速度は0.5〜0.7μm/minであるため研磨時間が長時間を要し、生産性低下を招来する。特に、研磨量が75μmを超えると磁気ディスク基板上の記録面の強化層が薄くなり、基板強度の低下を招来する虞がある。そこで、本実施の形態では、精密研磨処理8aにおける研磨量をガラス基板の表面から1μm〜75μm、好ましくは3μm〜25μmとした。
【0077】
尚、遊離砥粒の砥粒種は特に限定されるものでなく、CeO2やLa23等の稀土類酸化物、ZrO2、MnO2、Al23、SiO2(コロイダルシリカ)等を使用することができるが、優れた研磨効率を得る観点からは、稀土類酸化物、特にCeO2系砥粒を使用するのが好ましい。
【0078】
また、研磨に使用する研磨パッドも特に限定されず、不織布や発泡体を用いることができるが、連続発泡層の表面を仕上げて開口部を形成した層(NAP層)とベース層から形成されるスエードパッドを使用すると、ガラス基板への傷の形成防止の観点から好ましい。
【0079】
(5)表面洗浄処理工程10
表面洗浄処理工程10では、酸洗浄処理10aとアルカリ洗浄10bとを行う。
【0080】
まず、酸洗浄処理10aでは、酸性水溶液を使用してエッチング処理を行う。
【0081】
すなわち、精密研磨処理9aにより形成された圧縮層では緻密化したSiO2がその他の成分の溶出を妨げ、その結果、溶解性が小さくなって酸性水溶液に対してエッチングされ難くなるため、圧縮層と非圧縮層とでエッチング速度に顕著な差異が生じる。つまり、圧縮層は非圧縮層に比べてエッチング速度が遅いため、ガラス基板の表面には圧縮層に対応して多数の微小突起が形成されることとなる。
【0082】
尚、酸性水溶液は特に限定されないが、フッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、又はリン酸がガラス基板の表面での所望のエッチング処理を促進する上で好ましい。
【0083】
次に、このようにして酸洗浄処理10aを終了した後、アルカリ洗浄処理10bを行う。すなわち、酸洗浄処理10aにより、深く大きな圧痕が付与された部分には突起高さの大きな微小突起が形成され、圧痕付与の程度が浅かったり小さかった部分には突起高さの小さな微小突起が形成されるが、上述したような酸性のエッチング液で表面処理を行った場合、SiO2に富んだ成分が溶出し、その結果ガラス基板の表面には厚みが薄くて機械的強度が弱く軟質な変質層が形成される。
【0084】
また、酸性水溶液のみで表面洗浄した場合、酸性水溶液中ではガラス基板は負に帯電する一方、研磨砥粒等の異物は正に帯電し、このため静電力により異物がガラス基板に再付着して異物を除去するのが困難となるが、アルカリ性水溶液中ではガラス及び異物の双方共、負に帯電するため互いに反発する。すなわち、アルカリ水溶液中ではガラス及び異物の双方共、負に帯電するため互いに反発し、その結果ガラス基板に異物が再付着するのを効果的に防止することができる。しかもアルカリ性水溶液でアルカリ洗浄を行うことにより、酸洗浄処理10aで形成された変質層がエッチング除去され、表層面も硬化されることとなる。
【0085】
ここで、アルカリ性水溶液の種類は特に限定されないが、変質層を短時間で効率良く完全に除去するためには水素イオン濃度pHが10以上であるのが好ましく、具体的には水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、又はテトラメチル水酸化物(例えば、水酸化テトラメチルアミン)を使用することができる。
【0086】
尚、酸洗浄処理10aを行わずにアルカリ洗浄処理10bのみを行った場合はアルカリ性水溶液はエッチング力が弱いため、僅かなエッチング処理しか行うことができない。このため、表面に変質層が生じるのを回避すると共に異物がガラス基板に付着するのを防止するためには、上述の如く酸洗浄処理10aを行った後、アルカリ洗浄処理10bを行う必要がある。
(6)仕上げ洗浄工程11
仕上げ洗浄工程11では、ガラス基板を純水中に浸漬し、必要に応じて超音波を照射しながら洗浄し、ガラス基板の表面に固着している研磨剤や化学処理時に付着した溶融塩等の不純物を除去し、イソプロピルアルコール(IPA)で乾燥させ、製品としての磁気ディスク基板1が製造される。
【0087】
図4は上記第1の実施の形態の変形例であって、本変形例では表面研磨工程9′において、精密研磨処理9a′を行う前に前研磨処理9b′を行い、これにより表面研磨工程9′に要する時間の更なる短縮化を図っている。
【0088】
すなわち、前研磨処理9b′では、精密研磨処理9a′で使用する遊離砥粒よりも粒径の大きな遊離砥粒(微粒子砥粒)を使用して前研磨を行うことにより、表面研磨に要する研磨時間を短縮化し、高品質を有する信頼性の優れた磁気ディスク基板1の生産性向上を図っている。
【0089】
図5は本発明に係る情報記録媒体用基板の第2の実施の形態を示す製造工程図であって、本第2の実施の形態では、表面洗浄処理10を施した後に脱アルカリ処理12を施し、これにより耐候性を改善している。
【0090】
すなわち、化学強化処理工程8でNa+やLi+よりもイオン半径の大きなNa+やK+に交換されたガラス基板は、該ガラス基板表面でのアルカリイオンの移動速度が小さいため、空気中の水分とのイオン交換が起こり難く、したがって強化層は耐候性を向上させる作用を有する。しかしながら、化学強化処理後に研磨処理を行うと強化層が除去されるため、耐候性が劣化する。
【0091】
このため、本第2の実施の形態では、水素イオン濃度pHが11以下で温度70℃以上の高温溶液又は酸性ガス(例えば、窒素と二酸化イオウの混合物)を使用して少なくとも5分以上の脱アルカリ処理を行い、これによりガラス基板表面のアルカリ成分量をより小さくし、アルカリ物質の表面への析出を防止して耐候性の改善を図っている。
【0092】
尚、上記脱アルカリ処理12で水素イオン濃度pHが11未満の高温溶液を使用したのは、水素イオン濃度pHが11以上の場合はアルカリ性が強すぎて十分な脱アルカリ処理を行うことができないからである。また、70℃以上の高温溶液を5分以上の時間をかけて処理することとしたのは、70℃未満の温水では処理時間を5分以上としても脱アルカリ処理を十分に行うことができず、また、70℃以上であっても処理時間が5分未満の場合は処理時間が短か過ぎて脱アルカリ処理を十分に行うことができず、いずれにしても長時間放置した場合にアルカリ物質が表面に溶出し、所望の耐候性を得ることができないためである。
【0093】
図6は本発明に係る情報記録媒体用基板の第3の実施の形態を示す製造工程図であって、本第3の実施の形態では、表面研磨加工9を施した後にコロイダルシリカのスラリ等の微細な研磨剤を使用してスクラブ洗浄処理13を行い、これによりガラス基板の平坦性を向上させている。
【0094】
すなわち、コロイダルシリカのスラリ等、微細な研磨剤でガラス基板の主表面(記録面)を精密研磨して該ガラス基板の平坦性を向上させることにより、表面に析出してきたアルカリ物質が結晶化する際に核となる突起が形成されず、したがってアルカリ物質が表面に析出してもサーマルアスペリティの発生原因となる突起が形成されず、10nm以下の低フライングハイトでも安定した滑空が可能となる。
【0095】
【実施例】
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0096】
(第1の実施例)
本発明者らは、精密研磨処理での研磨量が異なる磁気ディスク基板を作成し、磁気ディスク基板の表面性状を評価した。
【0097】
すなわち、まず、周知のフロート法によりSiO2:65wt%、Al23:16wt%、Li2O:4wt%、Na2O:9wt%、MgO:2wt%、CaO:4wt%の組成を有するアルミノシリケート系のガラス材料から板厚0.685mmのガラス素板を20個取得した。
【0098】
次に、超硬合金が付設されたカッターを使用し、外径が96mm、内径が24mmとなるようにガラス素板を外周面及び内周面に沿って同時に切断し、該ガラス素板をドーナツ状に加工し、ガラス基板を作製した。
【0099】
次いで、ダイヤモンド砥粒を付着させた砥石を使用して内外周面の研削加工や角部の面取り加工を行い、この後CeO2砥粒を使用し、面取り部を含む端面を研磨し、外周面及び内周面を鏡面加工した。
【0100】
そしてその後、試薬1級の硝酸ナトリウムと試薬1級の硝酸カリウムとを容量比で40:60に調合して温度400℃の溶融塩を作製し、該溶融塩中にガラス基板を浸漬して2時間保持し、これによりガラス基板中のLi+1やNa+1をイオン半径の大きいK+1にイオン交換する化学強化処理を行った。
【0101】
次に、このようにして化学強化処理が施されたガラス基板を室温雰囲気の水中に投入して急冷し、その後水中に30分間浸漬し、該ガラス基板の表面に付着している溶融塩を洗い流した。
【0102】
次に、CeO2を主成分とする平均粒径1.5μmの遊離砥粒を使用し、研磨剤の濃度が20wt%となるように調製したスラリを研磨機に供給して前研磨処理を行った。具体的にはガラス基板と接する研磨機の面上に発泡ウレタン系の研磨パッドを貼着し、荷重5kgの加圧力でもってガラス基板の上下面を同時に夫々20μmづつ研磨した。そしてこの後、ガラス基板を純水中で40KHzの超音波を印加し、5分間洗浄して研磨剤を除去した。
【0103】
次に、CeO2を主成分とする平均粒径0.7μmの遊離砥粒を使用し、研磨剤の濃度が20wt%となるように調製したスラリを研磨機に供給して精密研磨処理を行った。具体的にはガラス基板と接する研磨機の面上に発泡ウレタン系の研磨パッドを貼着し、荷重2kgの加圧力でもってガラス基板の上下面に精密研磨を施し、片面当たり1μm研磨した。
【0104】
次に、主表面(記録面)の清浄度を高めるために表面洗浄処理を行った。すなわち、濃度0.02wt%のフッ酸水溶液を使用し、40KHzの超音波を印加し、55℃の温度下、3分間酸洗浄処理を施し、純水でリンスした。そしてこの後、水素イオン濃度pHが12の水酸化カリウム水溶液を使用し、40KHzの超音波を印加し、55℃の温度下、3分間アルカリ洗浄処理を施した。次いで、純水でリンスした後、IPA乾燥を行い実施例1の試験片を20個作製した。
【0105】
同様に、本発明者らは、片面当たりの研磨量を5μmとして精密研磨を行い、実施例2の試験片を20個作製した。
【0106】
また、本発明者らは、比較例として、片面当たりの研磨量を0.5μmとした試験片を20個作製し(比較例1)、また、精密研磨を行わなかった試験片を20個作製した(比較例2)。
【0107】
次に、このようにして得られた各試験片について、原子間顕微鏡で表面平均粗さRa(nm)及びベアリングハイトBH04(nm)を測定した。
【0108】
表1は各実施例及び比較例における表面平均粗さRaとベアリングハイトBH04の測定結果を示している。
【0109】
【表1】
Figure 0004185266
【0110】
この表1では、精密研磨を行わなかった比較例2でも表面平均粗さRa及びベアリングハイトBH04は、共に本発明の範囲内であるが(Ra:0.1nm〜1.5nm、BH04:0.5nm〜5nm)、表1は20枚の各試験片の平均値を記載したものであり、個々の磁気ディスク基板については本発明外の表面平均粗さRa及びベアリングハイトBH04を有する磁気ディスク基板が得られることが確認された。
【0111】
また、比較例1は、実施例1、2に比べ、磁気ディスク基板の上面と下面とで表面平均粗さRa及びBH04に大きな差異が生じた。これは、ガラス素板をフロート法で製造しているため、ガラス素板の下面にスズが付着し、斯かるスズの影響で上面と下面とで表面平均粗さRa及びベアリングハイトBH04に大きな差異が生じたものと考えられる。そして、実施例1、2及び比較例1から明らかなように、研磨量が多くなればなるほど、表面平均粗さRa及びベアリングハイトBH04のばらつきΔ/Aveが小さくなり、基板間で表面形状の差異の少ない安定した表面形状を有する磁気ディスク基板を得ることができることが判る。
【0112】
〔第2の実施例〕
次に、本発明者らは、第1の実施例と同様の手順で、円盤加工→端面加工→化学強化処理→前研磨処理を実行し、次いで、上記実施例2と同様、精密研磨処理を行い、ガラス基板表面を上下両面を各5μmづつ研磨した。
【0113】
次いで、酸性水溶液としてフッ酸(実施例11〜17)、硫酸(実施例18)、硝酸(実施例19)、塩酸(実施例20)、スルファミン酸(実施例21)、硫酸と硝酸の混酸(実施例22)を夫々使用して酸洗浄処理を行い、この後、水素イオン濃度pHが10以上に調整されたアルカリ性水溶液、すなわち水酸化カリウム(実施例11〜14、18〜22)、水酸化ナトリウム(実施例15)、アンモニア(実施例16)、水酸化テトラメチルアミン(実施例17)を夫々使用してアルカリ洗浄処理を行い、次いで、純水でリンスした後、IPA乾燥を行った。
【0114】
また、本発明者らは水素イオン濃度pHが9の水酸化カリウムを使用してアルカリ洗浄を行った試験片を作製し(比較例11)、また、酸洗浄処理のみを行ってアルカリ洗浄処理を行わなかった試験片を作製した(比較例12、13)。さらに、酸洗浄処理を行わずに水素イオン濃度pHが12の水酸化カリウムを使用してアルカリ洗浄処理のみを行った試験片を作製した(比較例14)。
【0115】
次に、このようにして作製された各実施例及び比較例の基板表面を走査型プローブ顕微鏡(デジタルインスツルメンツ社製ナノスコープIIIa)のタッピングモードを使用して観察し、ベアリングレシオBRが50%となる高さを基準高さとし、該基準高さから5nm以上の突起高さを有する突起個数Nを計数した。
【0116】
表2は、突起個数Nの測定結果を示している。
【0117】
【表2】
Figure 0004185266
【0118】
比較例11ではアルカリ性水溶液である水酸化カリウムの水素イオン濃度pHが「9」と低いため、磁気ディスク基板の表面に付着している異物としての研磨砥粒を十分に除去することができず、このため5nm以上の突起高さが15個計数された。また、比較例12、13は酸洗浄処理のみを行いアルカリ洗浄処理を行っていないため、研磨砥粒が異物として付着し、その結果5nm以上の突起高さが夫々17個、28個計数された。一方、比較例14は、酸洗浄処理を行わずにアルカリ洗浄処理のみを行っているので、僅かなエッチングしか行われず、このため、表面の清浄化能力が低く、5nm以上の突起個数Nが54個も計数された。
【0119】
これに対して実施例11〜22は、酸洗浄処理を行った後、水素イオン濃度pHが「10」以上のアルカリ性水溶液を使用してアルカリ洗浄処理を行っているので、変質層が除去されると共に表面清浄度も向上し、基準高さよりも5nm以上の突起高さを有する異常突起は観察されなかった。
【0120】
〔第3の実施例〕
次に、本発明者らは、第1の実施例と同様の手順により、円盤加工→端面加工→化学強化処理→前研磨処理を実行し、次いで、上記実施例2と同様、精密研磨処理を行い、ガラス基板表面を上下両面を各5μmづつ研磨した。
【0121】
次いで、濃度0.02wt%のフッ酸を使用して酸洗浄処理を行い、この後、水素イオン濃度pHが12に調製された水酸化カリウムを使用してアルカリ洗浄処理を行った。
【0122】
そしてこの後、純水でリンスした後、脱アルカリ処理を行った。すなわち、まず、温度70℃で水素イオン濃度pHが「7」の純水にガラス基板を浸漬してIPA乾燥を施し、実施例31の試験片を作製した。同様に、温度70℃で水素イオン濃度pHが「11」の水酸化ナトリウムにガラス基板を浸漬してIPA乾燥を施し、実施例32の試験片を作製し、温度70℃で水素イオン濃度pHが「4」の硫酸にガラス基板を浸漬してIPA乾燥を施し、実施例33の試験片を作製した。処理時間はいずれも5分間であった。また、酸性ガスとして窒素(95wt%)と二酸化イオウ(5wt%)の混合ガスを使用し、250℃の高温雰囲気下、10分間処理し、IPA乾燥を施して実施例34の試験片を作製した。
【0123】
さらに、本発明者らは、上記脱アルカリ処理に代えて、精密研磨を行った後、コロイダルシリカでスクラブ洗浄を行い、その後表面洗浄処理を行い、実施例35の試験片を作製した。スクラブ洗浄は、ガラス基板の中心に対して偏位させた2つの円形状のスエードパッドに面圧9800Paを負荷して該ガラス基板をスエードパッドで狭持し、スエードパッドの中心からコロイダルシリカのスラリを20ml/minで供給しながらスエードパッドを150rpmで15秒間回転させ、基板表面をコロイダルシリカで研磨した。
【0124】
一方、比較例として、温度60℃で水素イオン濃度pHが「7」の純水にガラス基板を5分間浸漬してIPA乾燥を施し、比較例31の試験片を作製した。同様に、温度70℃で水素イオン濃度pHが「12」の水酸化ナトリウムにガラス基板を5分間浸漬してIPA乾燥を施し、比較例32の試験片を作製し、また、温度70℃で水素イオン濃度pHが「4」の硫酸にガラス基板を各々4分間、3分間浸漬してIPA乾燥を施し、夫々比較例33、34の試験片を作製した。
【0125】
また、従来と同様、表面研磨処理→表面洗浄処理(酸洗浄処理+アルカリ洗浄脱)→純粋リンス→IPA乾燥→化学強化処理を行い、その後水素イオン濃度pHが「12」の水酸化カリウムでアルカリ洗浄を施して異物をエッチング除去した後、純水リンス、IPA乾燥を行って比較例35の試験片を作製した。
【0126】
次に、これら各試験片(実施例31〜35、比較例31〜35)を96時間クリーンルームの大気中に放置した後、原子間顕微鏡で表面形状を観察し、基準高さから5nm以上の突起個数Nを50μm×50μmの視野範囲で計測した。
【0127】
表3はその測定結果を示している。
【0128】
【表3】
Figure 0004185266
【0129】
この表3から明らかなように、比較例31は水素イオン濃度pHが「7」ではあるが高温溶液の温度が60℃と低いため、十分に脱アルカリ処理が行われず、5nm以上の突起個数Nが20個/(50μm×50μm)と多かった。また、比較例32は試験片を温度70℃の水酸化ナトリウムに5分間浸漬しているが、水酸化ナトリウムの水素イオン濃度pHが「12」と高いため、十分な脱アルカリ処理を行うことができず、5nm以上の突起個数Nが16個/(50μm×50μm)計数された。また、比較例33、34は温度70℃で水素イオン濃度pHが「4」の硫酸溶液に各試験片を浸漬しているが、処理時間が夫々3分、4分と5分以下の短い時間であるため、5nm以上の異常突起が認められた。比較例35は化学強化処理後にアルカリ洗浄処理を行っているため、アルカリが溶出して異常突起が形成されることが認められた。
【0130】
これに対して実施例31〜33は水素イオン濃度pHが「11以下」で、70℃の高温溶液中に5分間浸漬しており、また実施例34は高温の酸性ガスで処理しており、所望の脱アルカリ処理がなされた結果、アルカリ溶出による表面突起の生成が抑制され、5nm以上の異常突起は認められなかった。また、実施例35はコロイダルシリカのスラリでスクラブ洗浄処理をしており、表面に溶出し得るアルカリが結晶化する際の核となる突起が生成されないことが確認された。
【0131】
〔第4の実施例〕
次に、本発明者らは、水素イオン濃度pHが「7」の高温純水で10分間処理して実施例41、42の試験片を作製し、未化学強化処理品(比較例41)、化学強化処理(比較例42)、及び化学強化処理後精密研磨品(比較例43)について80℃の雰囲気下、24時間放置してR2O(R=Li、Na、K)の溶出量を計測した。尚、化学強化処理後に行なわれた精密研磨での研磨量は10μmであった。
【0132】
表4はその測定結果であり、図7は測定結果をグラフにしたものである。
【0133】
【表4】
Figure 0004185266
【0134】
表4及び図7から明らかなように、化学強化処理を行なうことにより基板が強化されてR2Oの溶出量は減少するが、化学強化処理により形成された強化層がその後の精密研磨で除去されるため、精密研磨後ではR2Oの溶出量が化学強化処理前よりも増大し、耐候性劣化を招来する。しかるに、精密研磨後に脱アルカリ処理を施すことにより、少なくとも化学強化処理前程度にはR2Oの溶出量が減少し、耐候性を改善できることが確認された。
【0135】
【発明の効果】
以上詳述したうように本発明に係る情報記録媒体用基板の製造方法は、シート状に形成されたガラス素板に表面研磨処理を施して情報記録媒体用基板を製造する情報記録媒体用基板の製造方法であって、前記ガラス基板に化学強化処理を施した後、前記ガラス基板の厚み方向の研磨量が所定範囲となるように精密研磨処理を行い、その後表面洗浄処理を施しているので、所望の突起高さ及び突起密度を有する微小凹凸をガラス基板上に形成することができる。
【0136】
また、前記精密研磨処理に使用される研磨剤の平均粒径は、0.1μm〜1.7μmであるので、被加工物であるガラス素板の表面に微細な微小傷を付けず、しかも研磨速度が低下するのを回避することができる。
【0137】
前記精密研磨処理における前記研磨量の所定範囲は、1μm〜75μm、好ましくは3μm〜25μmであるので、製造コストの高騰化や無駄な産業廃棄物の排出を極力回避しつつ表面平均粗さのバラツキが小さく微小傷のない情報記録媒体用基板を製造することができる。
【0138】
また、前記表面洗浄処理は、酸性水溶液(フッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、又はリン酸)を使用して酸洗浄処理を行なった後、水素イオン濃度pHが10以上のアルカリ性水溶液(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、又はテトラメチル水酸化物)を使用してアルカリ洗浄を行うことにより、変質層が残存したり研磨砥粒等の異物が基板表面に付着することなく、所望の均一な突起高さ及び突起密度のバラツキが抑制された微小凹凸が基板表面に形成される。
【0139】
また、前記アルカリ処理を施した後に脱アルカリ処理を施すことにより、精密研磨により劣化した耐候性を改善することができる。
【0140】
また、前記脱アルカリ処理は、水素イオン濃度pHが11以下の高温溶液を使用して行い、さらに前記高温溶液は70℃以上であって脱アルカリ処理の所要時間を少なくとも5分以上とするか、或いは前記脱アルカリ処理は、高温酸性ガスを使用して行うことにより耐候性を改善することができる。
【0141】
また、前記精密研磨処理後に研磨砥粒(コロイダルシリカのスラリ)を使用したスクラブ洗浄処理を実行し、この後前記表面洗浄処理を実行することにより、基板表面に析出してきたアルカリが結晶化する際に核となる突起の生成を回避することができ、その結果アルカリが基板表面に析出してもサーマルアスペリティの原因となる異常突起が形成されるのを回避することができる。
【0142】
また、本発明に係る情報記録媒体用基板は、前記製造方法で製造され、ガラス基板の表面平均粗さRaが0.1nm〜1.5nmであって、前記基板表面の切断面における断面曲線の面積総和の50%に相当する等高面を基準線とした場合に該基準線から前記面積総和の0.4%に相当する等高面までの高さが0.5nm〜5nmであるので、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティの発生を回避して磁気ヘッドの安定した滑空性を確保することができる。
【0143】
また、本発明に係る情報記録媒体は、上記情報記録媒体用基板の表面に情報記録層が積層されているので、極めて平面性に優れたデータゾーンの高密度化に対応した情報記録媒体を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録媒体としての磁気ディスクの一実施の形態を模式的に示した断面図である。
【図2】基板径とベアリングハイト及びベアリングレシオの関係を示す図である。
【図3】磁気ディスク基板の製造方法の第1の実施の形態を示す製造工程図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例を示す製造工程図である。
【図5】磁気ディスク基板の製造方法の第2の実施の形態を示す製造工程図である。
【図6】磁気ディスク基板の製造方法の第3の実施の形態を示す製造工程図である。
【図7】耐水性特性を示す図である。
【図8】従来の情報記録媒体用基板の製造方法を示す製造工程図である。
【符号の説明】
8 化学強化処理
9a、9a′ 精密研磨処理
10 表面洗浄処理
10a 酸洗浄処理
10b アルカリ洗浄処理
12 脱アルカリ処理
13 スクラブ洗浄処理

Claims (10)

  1. シート状に形成されたガラス素板に表面研磨処理を施して情報記録媒体用基板を製造する情報記録媒体用基板の製造方法であって、
    前記ガラス基板に化学強化処理を施した後、遊離砥粒を使用した精密研磨処理を行い、その後、研磨砥粒を使用したスクラブ洗浄処理、酸性水溶液を使用した酸洗浄処理、水素イオン濃度がpH10以上のアルカリ性水溶液を使用したアルカリ洗浄処理、及び純水を使用した仕上げ洗浄を順に行うことを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法。
  2. 前記精密研磨処理に使用される研磨剤の平均粒径は、0.1μm〜1.7μmであることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  3. 前記精密研磨処理における前記ガラス基板の厚み方向の研磨量の範囲は、1μm〜75μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  4. 前記精密研磨処理における前記研磨量は、3μm以上であることを特徴とする請求項3記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  5. 前記精密研磨処理における前記研磨量は、25μm以下であることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  6. 前記酸性水溶液は、フッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、又はリン酸の中から選択された一種以上の溶液を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  7. 前記アルカリ性水溶液は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、又はテトラメチル水酸化物の中から選択された一種以上の溶液を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  8. 前記アルカリ洗浄処理を施した後に、水素イオン濃度pHが11以下であって温度が70℃以上の高温溶液、又は窒素と二酸化イオウを含み、温度が70℃以上の高温酸性ガスを使用した脱アルカリ処理を施すことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  9. 記脱アルカリ処理の所要時間は少なくとも5分以上であることを特徴とする請求項記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
  10. 前記研磨砥粒はコロイダルシリカのスラリであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
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