JP2006268904A - 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス基板を機械的に研磨し、弗酸と蓚酸とを含む混合液で研磨後のガラス基板をエッチングした後のガラス基板表面に残存する付着物を除去することを目的とする。
【解決手段】 ガラス基板の表面を機械的に研磨し、更に、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の弗酸と蓚酸とを含む混合液で、研磨後のガラス基板をエッチングする。これにより、微小うねりの高さWaが3Å以下で、表面平均粗さRaが6〜10Åのガラス基板が作製され、ガラス基板表面1aにテクスチャー5が良好に形成される。そしてエッチング後のガラス基板を、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬する。これにより、エッチング後のガラス基板表面1aに残存する付着物を除去することができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、磁気記録媒体用ガラス基板に関し、特に、基板表面のうねりが低く、かつ、テクスチャー加工が容易な磁気記録媒体用ガラス基板に関する。
コンピュータ等に用いられる磁気ディスク記録装置、例えばハードディスクには、アルミニウム合金又はガラスのディスクが基板として用いられている。この基板上に金属磁気薄膜が形成され、金属磁気薄膜を磁気ヘッドで磁化することにより情報が記録される。
磁気記録媒体用の基板として、従来は、主にアルミニウム合金が用いられていた。しかし、近年は、ノート型パソコン等の携帯できるパソコンにも磁気ディスク記録装置が採用され、磁気ディスク記録装置の応答速度を高めるために、磁気記録媒体を10000[rmp]以上で高速回転させる必要がある。従って、高強度な磁気記録媒体用の基板が必要とされてきており、これらの必要性を満たすものとしてガラス基板が用いられるようになった。このガラス基板には、アモルファスガラス基板、結晶化ガラス基板、又は化学強化ガラス基板が用いられる。
ここで、磁気記録媒体用のガラス基板の製造方法について簡単に説明する。まず、アモルファスガラス基板の製造方法について説明する。はじめに、ガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融したガラスを平面形状の型に流し込み、その型で溶融ガラスを挟むことによりプレス成形し、アモルファスガラス基板を作製する(プレス成形工程)。そのガラス基板の中心部に孔を開け、ドーナツ状の基板を作製する。
ドーナツ状のガラス基板は、両表面を研削加工され、ガラス基板の平行度、平坦度、及び厚さが予備調整される(第1ラッピング工程)。平行度等が予備調整されたガラス基板は、外周端面、孔の内周端面が研削され、面取りされて、ガラス基板の外径寸法及び真円度、並びに孔の内径寸法等が微調整される(端面研削加工工程)。なお、ダイヤモンドを用いて削る工程を研削工程と称する。外径寸法等が微調整されたガラス基板は、外周端面及び内周端面が研磨され、端面の鏡面化が行われる(端面研磨工程)。なお、CeOを用いて削る工程を研磨工程と称する。端面が研磨されたガラス基板は両表面を再度、研削加工され、ガラス基板の平行度、平坦度、及び厚さが微調整される(第2ラッピング工程)。平行度等が微調整されたガラス基板は、表面の凹凸を均一にするために、両表面が研磨され(ポリッシング工程)、最後に洗浄され、磁気記録媒体用の基板として用いられる。
また、結晶化ガラス基板を作製する場合は、上記のプレス成形工程の後に、ガラス基板をセラミック製の板で挟んで熱処理して結晶化させる。結晶化工程の後は、上述した第1ラッピング工程〜ポリッシング工程の処理が施される。
また、化学強化ガラス基板を作製する場合は、溶融及びプレス成形して得られたガラス基板(ブランクス材)に対して、ポリッシング工程までの処理を施した後、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の混合された溶融塩中に浸漬することにより表面に圧縮応力層を形成して破壊強度を高める。その後洗浄工程の処理が施される。
このようにして作製されたガラス基板の表面に磁性材料をスパッタリング法等により成膜することで、磁気記録媒体が作製される。また、磁気記録媒体に記録された磁気記録情報を読み取るための磁気ヘッドは、磁気記録媒体に対してその表面から浮上した状態で移動するように構成されている。磁気記録媒体の表面に凹凸が存在すると、磁気ヘッドが移動するときにこれらの凹凸と磁気ヘッドとが衝突し、磁気ヘッドの損傷、磁気記録媒体の傷つき等の不具合が生じるおそれがある。このような不具合の発生を抑制するため、ガラス基板はその表面が平滑面となるように製造時に高精度の研磨処理(上記ポリッシング工程)が施され、表面の凹凸の発生を極力抑える試みがなされている。
ここで、ガラス基板表面の凹凸について説明する。ガラス基板の表面形状を測定すると、研磨処理等の研磨応力、製造時の歪み、撓み、反り等によってガラス基板の表面には「うねり」が発生している。この「うねり」は基板表面形状の一種で平面度に相当する。また、周期が「うねり」のものよりも小さいものは「微小うねり」と呼ばれ、「うねり」の上にその「微小うねり」が発生している。
「うねり(平面度)」は光学的な干渉(ニュ−トンリング)により測定され、基準平面と実際の平面のズレ量を干渉縞として計測する。JIS B0651の規定に従って測定波長の範囲外の波長を除去すると、ガラス基板表面のうねりを表すうねり曲線が示される。
「微小うねりの高さWa」は「Phase Shift Technology.Inc.」の多機能ディスク用干渉計(オプティフラット)を用いて測定される場合が多い。測定原理は、ガラス基板の表面に白色光を照射し、位相の異なる参照光と測定光との干渉の強度変化を測定することで、表面の微妙な形状変化を測定する方法である。得られた測定データを5mm以上、もしくは1mm以上の周期をカットオフすることで「微小うねりの高さWa」と定義する場合が多い。
「微小うねり」の曲線の上には、「表面粗さ」が発生する。JIS B0601の規定による「表面粗さ」の算術平均粗さRa、最大高さRmax、及び最大山高さRpが求められる。なお、Rmaxは凹凸のうち、最も高い山と最も深い谷の高低差を示し、Rpは各凸部のうち、中心線から最も高いものの高さを示す。
「うねり」はガラス基板に適正な研削・研磨処理を施したり、プレス成型工程にて適正な形状にプレス成型することによって、低く抑えることが可能である。そして、うねりの高さ(平面度)を低く抑えることで、磁気ヘッドは磁気記録媒体表面上で「うねり」に追従し、波状の軌跡を描きながら上下動してこのうねりを乗り越えることが可能となる。
一方、高密度記録化及び磁気ヘッドの低浮上化の要求に応じて、磁性粒の微細化、磁気異方性の向上、及び磁気ヘッドの吸着防止を主な目的として、ガラス基板の表面に「テクスチャー」と呼ばれる円周状の微細な溝を形成するテクスチャー加工が行われる(例えば、特許文献1)。このテクスチャー加工を行うことにより、磁気記録媒体上を磁気ヘッドが浮上し、シークするときに、磁気記録媒体と磁気ヘッドとが接触し摩擦するのを防止し、また、面内での磁化方向を記録方向である円周方向に配向させることができる。円周方向に配向させることにより、いわゆる「異方性媒体」として高密度記録が可能となる。
このテクスチャー加工により基板表面に形成される溝は、幅が1[μm]以下で、深さが0.1[nm]程度の同心円状である必要がある。この同心円状の溝に沿って磁性体を配列し、1つのビットを形成する。この加工をした磁性体は同心円に沿って異方性を持ち、N極とS極とが分離しやすくなるので、電磁変換特性のS/N比を高めることが可能となる。
このテクスチャー加工について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、ガラス基板の表面にテクスチャーを形成する装置の斜視図である。図2は、テクスチャーが形成されたガラス基板の上面図である。
テクスチャー加工は、ガラス基板1の表面1aにダイヤモンドスラリーを滴下しながらテープ部材をガラス基板1の表面1aに摺接することにより行われる、テクスチャー加工を行う装置は特に限定されず、いわゆるテクスチャーマシンが使用される。
図1に示すように、円盤状をなすガラス基板1の直上位置には、ガラス基板1の半径方向に延びるローラ2が回転自在に支持されている。テクスチャー加工用のテープ部材3は、図1の矢印に示すようにローラ2の一方の側からガラス基板1とローラ2の間を通り、ローラ2の他方の側へ抜けるように構成されている。このテープ部材3はガラス基板1とローラ2の間を通るときにローラ2の圧力によりガラス基板1の表面1aに押圧されて摺接されるようになっている。テープ部材3としては、織布、不織布、植毛品等をテープ状に形成したものが用いられる。
そして、ガラス基板1が図1の矢印方向に回転され、その上方から研磨用スラリーとしてのダイヤモンドスラリー4が滴下されるとともに、テープ部材3が図1の矢印方向に移動される。このような動作によって、図2に示すように、ガラス基板1の表面1aに同心円を描いて延びるテクスチャー5が形成される。
テクスチャー5の形成に用いられるテープ部材3の材質は特に限定されない。ポリエステルやナイロン等から構成される繊維の織布、不織布等、この種のテクスチャー5を形成するために使用されるものであればいかなるものであっても良い。
また、ダイヤモンドスラリー4に含まれるダイヤモンド砥粒の粒子径、形状は特に制限されず、要求されるテクスチャー5の線密度等に応じて適宜選定することができる。さらに、研削力を高めるためにダイヤモンドの他に、酸、アルカリ剤を添加したりしても良い。
このテクスチャー加工の制御は、ガラスの物性、特にガラスの硬度に大きく依存するが、他に、ガラス基板の「微小うねりの高さWa」、「表面平均粗さRa」にも大きく依存する。しかしながら、ガラス基板の表面の「微小うねりの高さWa」及び「表面平均粗さRa」によって、テクスチャー加工による溝形成に面内でばらつきが生じてしまい、磁性膜を成膜した後に基板全面で良好な電磁変換特性が得られない問題があった。
上述したように、「微小うねりの高さWa」を低くすることで磁気ヘッドはそのうねりを追従して乗り越えることができ、更にテクスチャー加工においてガラス基板表面全面に均一に円周状の溝を形成できることは実験によって確かめられた。
ところが、「微小うねりの高さWa」が低くなるようにガラス基板を研磨加工すると「表面平均粗さRa」も同時に低くなってしまう。このように表面平均粗さRaが低くなると、テクスチャー加工においてガラス基板の表面にダイヤモンドを引っ掛けることが困難となり、円周状の溝を容易に形成することができず、効率良く溝を形成することができないことが分かってきた。すなわち、基板を挟むテープにダイヤモンドスラリーをかけながら効率良く溝を形成するためには、表面平均粗さRaが高い方が良いことが分かってきた。
しかしながら、テクスチャー加工によって比較的容易に円周状の溝を形成するために、表面平均粗さRaが高くなるようにガラス基板を研磨加工すると、微小うねりの高さWaも一緒に高くなってしまい、磁気ヘッドが「微小うねり」を追従して乗り越えることが困難となり、更に、テクスチャー加工においてガラス基板表面全面に均一に円周状の溝を形成することが困難となる。
従って、磁気ヘッドがうねりを追従して乗り越えるようにするとともに、テクスチャー加工において円周状の溝を均一に形成するためには、微小うねりの高さWaを低くする必要がある。一方、テクスチャー加工において比較的容易に円周状の溝を形成するためには、表面平均粗さRaを高くする必要がある。
この課題を解決する方法について、本出願人は先に特許出願を行っている(特願2005−37886号)。特に、微小うねりの高さWaを3Å以下にすることにより、テクスチャーをガラス基板に均一に形成することができ、表面平均粗さRaを6Å〜10Åにすることにより、比較的容易にテクスチャー加工をガラス基板に形成することができた。
また、微小うねりの高さWaを低くするために、所定の条件でガラス基板を機械的に研磨した。具体的には、研磨荷重を80kg〜100kg(ガラス基板1枚あたりの面積を0.0030m2とし、同時に加工する枚数を100枚とすると、有効面積は0.3m2となり、100枚のガラス基板に対する研磨圧力は266kg/m2〜333kg/m2となる。)にしてガラス基板を研磨することにより、微小うねりの高さWaを3Å以下にした。そして、表面平均粗さRaを高くするために、弗酸と蓚酸とを含む混合液で研磨後のガラス基板をエッチングした。具体的には、濃度が0.01重量%〜0.5重量%の弗酸と、濃度が1重量%〜5重量%の蓚酸とを含む混合液で研磨後のガラス基板をエッチングすることにより、表面平均粗さRaを6Å〜10Åにした。これにより、微小うねりの高さWaを低く維持しつつ、表面平均粗さRaが高いガラス基板を製造することが可能となった。
特開2002−251716号公報
しかしながら、表面平均粗さRaを高くするために上記の混合液でガラス基板をエッチングすると、ガラス基板に微小な突起物が発生することが分かった。さらに、その突起物がガラス基板から脱落し、その脱落物がガラス表面に付着することが分かった。このように、ガラス表面には微小な突起物や脱落物(以下、付着物と称する場合がある)が残存し、上記テクスチャー加工後もガラス表面に残存してしまうことが分かった。
テクスチャー加工が施された後のガラス基板には磁性膜が成膜される。そして、磁性膜が成膜されたガラス基板に対していわゆるグライド検査が行われる。このグライド検査は、次に実施される電磁特性検査の前に磁気記録媒体表面に存在する付着物等の表面異常を検出することを目的とする検査である。ガラス基板に磁性膜を成膜した後にグライド検査を実施すると、付着物が残存している結果、グライド検査での収率(以下、グライド検査収率と称する場合がある)が低下し、磁気記録媒体の生産性が低下する問題があった。一般的にグライド検査収率は80%程度が要求されるが、ガラス表面に付着物が残存しているとグライド検査収率は60%程度まで低下してしまうため、一般的な要求を満たすことができず、生産性が低下してしまう。さらに、グライド検査のヘッドを破壊する場合もある。
微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板は、テクスチャー加工の対象としては好適なガラス基板であるが、グライド検査収率を向上させて磁気記録媒体の生産性を向上させるためには、ガラス基板の製造工程で発生する付着物を除去する必要がある。
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、ガラス基板を機械的に研磨し、弗酸と蓚酸とを含む混合液で研磨後のガラス基板をエッチングすることにより、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板を製造し、更にエッチング後のガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬することにより、エッチング後のガラス基板表面に残存する付着物を除去することを目的とする。これにより、磁気記録媒体の生産性を向上させることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、平面を有するガラス基板の表面を機械的に研磨する第1の工程と、弗酸と蓚酸とを含む混合液で前記研磨後のガラス基板をエッチングする第2の工程と、前記エッチング後のガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬する第3の工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記アルカリ性水溶液は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液からなることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記第1の工程では、研磨圧力が266kg/m2〜333kg/m2で前記ガラス基板を研磨し、前記第2の工程では、前記弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で、前記蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の混合液でエッチングすることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、平面を有するガラス基板の表面を、研磨圧力が266kg/m2〜333kg/m2で機械的に研磨する第1の工程と、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の弗酸と蓚酸とを含む混合液で、前記研磨後のガラス基板をエッチングする第2の工程と、前記エッチング後のガラス基板を、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬する第3の工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。
ガラス基板の表面を機械的に研磨することにより、微小うねりの高さを低くする。この場合、研磨圧力を266kg/m2〜333kg/m2にしてガラス基板を研磨すると、微小うねりの高さを3Å以下にすることができる。また、研磨後のガラス基板を、弗酸と蓚酸とを含む混合液でエッチングすることにより、微小うねりの高さWaを低く維持しつつ表面平均粗さRaを高くすることができる。この場合、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で、蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の混合液でエッチングすることにより、表面平均粗さRaを6Å〜10Åにすることができる。
弗酸と蓚酸とを含む混合液でエッチングされたガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬することにより、ガラス基板表面に残存していた付着物を除去する。例えば、アルカリ性水溶液として、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液からなる無機アルカリ性水溶液を用いる。水酸化ナトリウム水溶液は、濃度が0.05重量%〜3重量%であることが望ましい。また、水酸化カリウム水溶液は、濃度が0.05重量%〜3重量%であることが望ましい。これにより、ガラス基板表面の付着物を低減することができ、テクスチャー加工を施し更に磁性膜を成膜することにより製造される磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。
ガラス基板の微小うねりの高さWaを3Å以下、表面平均粗さRaを6Å〜10Åにすることができるため、テクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。そして、エッチング処理が施されたガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬することにより、エッチング処理後にガラス基板表面に残留している付着物を除去することが可能となる。これにより、磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。なお、アルカリ性水溶液処理を行っても、微小うねりの高さWaを3Å以下、表面平均粗さRaを6Å〜10Åに維持することができた。
以下、この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法について説明する。この実施形態に係る磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法に用いられるガラス基板は、中心に円形状の孔が形成されたドーナツ状の円盤からなり、ハードディスク等の磁気記録媒体の基板として用いられる。このガラス基板は、フロート法、プレス法等の方法で製造されたソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ポリシリケートガラス、ボロンシリケートガラスなどで形成されている。
そして、このガラス基板の基板表面に対してテクスチャー加工を施すことにより、基板表面にテクスチャー(同心円状の溝)を形成し、更に表面に磁性膜を積層することにより、磁気記録媒体が形成される。
まず、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板を作製するために、微小うねりの高さWaを低くするための処理と、表面平均粗さRaを高くするための処理を施す。このようなガラス基板は、本出願人が先に出願した発明によって作製されるものである。微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板の製造方法について簡単に説明する。
まず、従来技術と同様に、溶融成形したガラス基板に対して、第1のラッピング工程、端面研削加工工程、端面研磨工程、及び第2のラッピング工程の処理を施す。そして、ポリッシング工程においてガラス基板を研磨することにより、微小うねりの高さWaを低くする。
ポリッシング工程は、第1のポリッシング工程と第2のポリッシング工程とに分かれており、第1のポリッシング工程は、上記の第1のラッピング工程から第2のラッピング工程までに実施された研削・研磨によるガラス基板のダメージを除去するための工程である。第2のポリッシング工程は、その第1のポリッシング工程で残存するダメージを除去するための工程である。
このポリッシング工程では、公知のポリッシング装置が用いられ、スエード研磨布を用いてガラス基板の両面を研磨する。そして、第2のポリッシング工程においてガラス基板に対して研磨加工を施すことにより、1〜3μm程度、表面を除去する(この工程を除去加工と称する)。この除去加工は、第1のポリッシング工程で残存するダメージの除去を狙いとしており、効率の観点から、加工荷重を100〜200kg、定盤の回転数を30〜60rpmに設定し、毎分0.1〜0.5μmの除去速度で加工する。なお、ガラス基板1枚あたりの面積は0.0030m2/枚である。同時に加工する枚数を100枚とすると、有効面積は0.3m2となる。このとき、100枚のガラス基板に対する研磨圧力は333kg/m2〜666kg/m2となる。この除去加工が終了した後、調整加工に移り、加工荷重を50〜100kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力は166kg/m2〜333kg/m2)、回転数を20〜40rpmに設定し、2〜5分間の調整加工を実施する。
この調整加工は、ガラス基板端部のダレ量(端部ロールオフ値)のコントロールを狙いとしているが、研磨荷重を80kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力を266kg/m2)以上にして調整加工を実施することにより、微小うねりの高さWaを3Å以下にすることができる。なお、第2のポリッシング工程で使用する研磨剤は、酸化セリウムの微粒子をスラリー状にして使用する。
研磨布を用いてガラス基板を研磨すると、微小うねりの高さWaは低くなるが、表面平均粗さRaも一緒に低くなってしまう。例えば、微小うねりの高さWaを3Å以下になるまで研磨すると、表面平均粗さRaは4Å以下になってしまう。そこで、研磨布による研磨の後に、ウェットエッチングによりガラス基板をエッチングし、表面平均粗さRaを高くする。
表面平均粗さRaを高くするために、フッ素化合物系のエッチング液で研磨後のガラス基板をエッチングする。例えば、弗酸、フッ化アンモニウム、硅フッ化水素酸などを用い、更に、緩衝液として蓚酸、りんご酸、蟻酸などの有機酸を用いてエッチングを行なう。このように、研磨布による研磨後のエッチングを行なうと、表面の平均粗さRaを高くすることができる。
例えば、研磨荷重を80kg〜100kg(ガラス基板1枚あたりの面積は0.0030m2である。同時に加工する枚数を100枚とすると、有効面積は0.3m2となり、100枚のガラス基板に対する研磨圧力は266kg/m2〜333kg/m2となる。)にしてガラス基板の表面を研磨し、その後、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で、蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の弗酸と蓚酸との混合液でガラス基板をエッチングすることにより、微小うねりの高さWaが3Å以下で、表面平均粗さRaが6Å〜10Åのガラス基板を作製することができる。100枚のガラス基板に対する研磨圧力を266kg/m2〜333kg/m2にして研磨することにより、微小うねりの高さWaを3Å以下にすることができ、弗酸と蓚酸との混合液で研磨後のガラス基板をエッチングすることにより、表面平均粗さRaを6Å〜10Åにすることができる。この処理方法及び処理条件に係る発明については、本出願人が先に特許出願を行っている(特願2005−37886号)。
なお、微小うねりの高さWaは、オプティフラットを用いて測定された値である。通常、1mm〜10mmの周期をカットオフすることで定義される。また、表面平均粗さRaは、AFMを用いて測定された値である。従って、この実施形態に用いるガラス基板は、オプティフラットを用いて1mm〜10mmの周期をカットオフすることで定義された微小うねりの高さWaを測定した場合に、その微小うねりの高さWaが3Å以下であり、AFMを用いて表面平均粗さRaを測定した場合に、その表面平均粗さRaが6Å〜10Åとなっている。なお、微小うねりの高さWaが3Å以下であれば、この実施形態の作用及び効果を奏するが、下限値は、測定装置であるオプティフラットの検出限界以上となる。
以上の処理により、微小うねりの高さWaが3Å以下で、表面平均粗さRaが6〜10Åのガラス基板を作製することができる(先の出願に係る発明)。
そして、この実施形態に係る方法では、上記の研磨及びエッチングにより作製された、微小うねりの高さWaが低く、表面の平均粗さRaが高いガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬する。これにより、ガラス基板上に残存している付着物を減少させることが可能となった。アルカリ性水溶液には、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液が用いられる。
例えば、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液を用いることにより、エッチング後にガラス基板上に残存していた付着物を減少させることが可能となった。
[実施例]
次に、この実施形態に係る磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法の具体的な実施例について説明する。実施例を説明する前に、アルカリ性水溶液による処理を施さない比較例について説明する。
(比較例)
この比較例で用いたガラス基板について説明する。この比較例のガラス基板には中央に孔が形成されている。
材質:ホウ珪酸ガラスからなるアモルファスガラス
外径:65[mm]
内径:20[mm]
厚さ:0.635[mm]
ガラス基板1枚あたりの面積:0.0030m2
除去加工の条件を以下に示す。
定盤の回転数:30rpm
研磨荷重:150kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力は500kg/m2
加工時間:10分
加工除去量:3μm
加工数量:100枚
上述の条件で研磨した後、調整加工を実施した。
調整加工の条件を以下に示す。
定盤の回転数:40rpm
調整時間:2分
研磨荷重:80kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力は266kg/m2
上記の条件で調整加工を実施し、微小うねりの高さWa、表面平均粗さRa、端部ロールオフ値を測定した。この実施例で用いた研磨機、研磨布及び研磨材を以下に示す。
研磨機:「浜井産業」製の16B型両面研磨機
研磨布:「カネボウ」製のスエードタイプ研磨布
研磨材:「昭和電工」製の酸化セリウム研磨材(平均粒子径0.5μm)
なお、微小うねりの高さWaは、オプティフラットを用いて測定された値である。通常、1mm〜10mmの範囲の波長を有する測定光で測定する。また、表面平均粗さRaは、AFMを用いて測定された値である。
微小うねりの高さWa、表面平均粗さRa及び端部ロールオフ値は、以下のようになった。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.4Å、(最大値):2.8Å、(最小値):2.1Å、(標準偏差):0.13Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):4.3Å、(最大値):4.6Å、(最小値):3.8Å、(標準偏差):0.16Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.09μm、(最大値):−0.03μm(最小値):−0.16μm、(標準偏差):0.041μm
上記の調整加工後に、表面平均粗さRaを高くするために、ガラス基板に対してウェットエッチングを施した。このエッチングにおける条件を以下に説明する。
エッチング液:弗酸0.1重量%、蓚酸3重量%の混合液
エッチング液の温度:50℃
エッチング時間:160秒
上記の条件で調整加工後のガラス基板をエッチング液に浸漬してエッチングを行なった。
エッチング後の微小うねりの高さWa、表面平均粗さRa及び端部ロールオフ値は、以下のようになった。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.2Å、(最大値):2.7Å、(最小値):1.9Å、(標準偏差):0.091Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):7.2Å、(最大値):7.8Å、(最小値):6.8Å、(標準偏差):0.32Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0068μm
以上のように、微小うねりの高さWaを低く維持しつつ、表面平均粗さRaを高くすることが可能となる。なお、端部ロールオフ値も良好に保たれている。具体的には、微小うねりの高さWaを3Å以下に維持しつつ、表面平均粗さRaを6Å以上にすることが可能となる。なお、上記の比較例の他、100枚のガラス基板に対する研磨圧力を266kg/m2〜333kg/m2にして研磨することにより微小うねりの高さWaを3Å以下にすることができ、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で、蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の混合液でエッチングすることにより表面平均粗さRaを6Å〜10Åにすることができる(特願2005−37886号)。
そして、上記のエッチング後、ガラス基板表面の付着物の数をカウントした。付着物のカウントには、日立電子エンジニアリング社製の光学的位相差干渉検査装置(ODT)を用いた。ここでは、横幅が0.2μm〜0.5μmで、高さが0.01μm〜0.05μmの異物を付着物とした。なお、100枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為で選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。以下にその評価結果を示す。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)83.2個/枚、(最大値)147個/枚、(最小値)47個/枚
さらに、上記エッチング後のガラス基板にテクスチャー加工を施し、その後、磁性膜を成膜した。そして、磁性膜が成膜された基板のグライド検査収率を評価した。なお、磁性膜は、Cr合金からなる下地層とCo−Pt−Mo−Cr合金からなる磁性層とで構成されている。磁性膜が成膜された後のガラス基板(以下、磁気媒体基板を称する)の表面付着物などの異常を検出するために、フライング高さを0.4マイクロインチに設定したグライド検査装置(日立電子エンジニアリング社製)を用いた。グライド検査装置のヘッドが磁気媒体基板表面の突起に接触し、その接触を示す信号が検出されると、その磁気媒体基板は磁気記録媒体用としては不合格とカウントされる。グライド検査装置で検査された磁気媒体基板の総数に対して、合格した磁気媒体基板の総数の百分率をもってグライド検査収率とした。
微小うねりの高さWaが3Å以下で、表面平均粗さRaが6Å〜10Åであるため、テクスチャー加工は均一に実施され、電磁変換特性の面内バラツキは良好であったが、グライド検査による収率は63%となった。グライド検査収率が63%では、高い収率を満たすことができず、磁気記録媒体の量産は困難となる。
(実施例1)
次に、この発明の実施例である、エッチングされたガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬した例について説明する。この実施例で用いたガラス基板は、比較例に使用したガラス基板と同じものである。具体的には、微小うねりの高さWaを低くするための調整加工が施され、その後、平均表面粗さRaを高くするためのエッチング処理が施されたガラス基板を用いた。
この実施例に用いたガラス基板の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を以下に示す。これらはアルカリ性水溶液により処理する前の値である。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.3Å、(最大値):2.8Å、(最小値):1.8Å、(標準偏差):0.10Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):7.1Å、(最大値):7.6Å、(最小値):6.7Å、(標準偏差):0.33Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0065μm
上記の調整加工及びエッチング処理が施されているため、微小うねりの高さWaは3Å以下となり、平均表面粗さRaは6Å以上となっている。このガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬した。なお、ガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬し、その状態で超音波洗浄装置により超音波を印加して洗浄を行った。アルカリ性水溶液及び浸漬の条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ)
NaOHの濃度:0.5重量%
水溶液の温度:30℃
浸漬時間:5分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.2Å、(最大値):2.8Å、(最小値):1.7Å、(標準偏差):0.11Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.8Å、(最大値):7.2Å、(最小値):6.6Å、(標準偏差):0.13Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0065μm
付着物の数の評価については、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為で選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)12.5個/枚、(最大値)32個/枚、(最小値)5個/枚
以上のように、エッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することにより、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
(実施例2)
この実施例2で用いたガラス基板は、比較例及び実施例1で使用したガラス基板と同じものである。具体的には、微小うねりの高さWaを低くするための調整加工が施され、その後、平均表面粗さRaを高くするためのエッチング処理が施されたガラス基板を用いた。
この実施例に用いたガラス基板の、アルカリ性水溶液処理前の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値は、上記の実施例1と同じである。つまり、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する前の状態は、上記の実施例1のガラス基板と同じである。この実施例2においては、水酸化ナトリウム水溶液の濃度、つまり、NaOHの濃度を変えた。アルカリ性水溶液及び浸漬の具体的な条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ)
NaOHの濃度:0.05重量%
水溶液の温度:30℃
浸漬時間:15分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を以下に示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.3Å、(最大値):2.8Å、(最小値):1.8Å、(標準偏差):0.12Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.9Å、(最大値):7.3Å、(最小値):6.6Å、(標準偏差):0.15Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0065μm
付着物の数の評価については、上記の実施例1と同様に、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為に選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)11.4個/枚、(最大値)31個/枚、(最小値)4個/枚
以上のように、エッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することにより、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
(実施例3)
この実施例3に用いたガラス基板は、比較例及び実施例1、2で使用したガラス基板と同じものである。具体的には、微小うねりの高さWaを低くするための調整加工が施され、その後、平均表面粗さRaを高くするためのエッチング処理が施されたガラス基板を用いた。
この実施例に用いたガラス基板の、アルカリ性水溶液処理前の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値は、上記の実施例1、2と同じである。つまり、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する前の状態は、上記の実施例1、2のガラス基板と同じである。この実施例3においては、水酸化ナトリウム水溶液の温度を変えた。アルカリ性水溶液及び浸漬の具体的な条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ)
NaOHの濃度:0.5重量%
水溶液の温度:70℃
浸漬時間:2分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を以下に示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.1Å、(最大値):2.5Å、(最小値):1.9Å、(標準偏差):0.09Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.8Å、(最大値):7.1Å、(最小値):6.6Å、(標準偏差):0.10Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0065μm
付着物の数の評価については、上記の実施例1、2と同様に、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為に選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)13.3個/枚、(最大値)28個/枚、(最小値)7個/枚
以上のように、エッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することにより、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
(実施例4)
この実施例4に用いたガラス基板は、比較例及び実施例1、2、3で使用したガラス基板と同じものである。具体的には、微小うねりの高さWaを低くするための調整加工が施され、その後、平均表面粗さRaを高くするためのエッチング処理が施されたガラス基板を用いた。
この実施例に用いたガラス基板の、アルカリ性水溶液処理前の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値は、上記の実施例1、2、3と同じである。つまり、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する前の状態は、上記の実施例1、2、3のガラス基板と同じである。この実施例4においては、水酸化ナトリウム水溶液の濃度を変えた。アルカリ性水溶液及び浸漬の具体的な条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化ナトリウム水溶液(苛性ソーダ)
NaOHの濃度:3.0重量%
水溶液の温度:30℃
浸漬時間:2分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を以下に示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.2Å、(最大値):2.5Å、(最小値):2.0Å、(標準偏差):0.08Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.7Å、(最大値):7.1Å、(最小値):6.6Å、(標準偏差):0.08Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0065μm
付着物の数の評価については、上記の実施例1、2、3と同様に、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為に選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)15.1個/枚、(最大値)31個/枚、(最小値)7個/枚
以上のように、エッチング後のガラス基板を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することにより、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、その結果、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
上記の実施例1〜実施例4の他、水酸化ナトリウム水溶液の濃度を0.05重量%〜3重量%の間で変えて処理を行っても、付着物の数を良好に減らすことが可能であった。以上の実施例1〜実施例4についてまとめると、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液にエッチング処理後のガラス基板を浸漬することにより、付着物を良好に除去することが可能であることが分かった。また、浸漬の時間と水酸化ナトリウム水溶液の温度とはトレードオフの関係にあり、温度を上げれば浸漬の時間を短くし、温度を下げれば浸漬の時間を長くする。なお、水酸化ナトリウム水溶液の温度を30℃〜70℃にして処理を行うことにより浸漬の時間の制御が容易となる。
さらに、水酸化ナトリウム水溶液処理後のガラス基板にテクスチャー加工を施したところ、面内に均一にテクスチャーが形成された。このように均一にテクスチャーが形成されるのは、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いからである。つまり、ガラス基板の微小うねりの高さWaを低く維持し、更に、表面平均粗さRaを高く維持しつつ、水酸化ナトリウム水溶液により付着物を除去することができたことになる。換言すると、水酸化ナトリウム水溶液による処理が施されても、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板の特徴が失われることがないことが分かった。
さらに、テクスチャー加工済みのガラス基板に磁性膜を成膜し、成膜後のガラス基板に対してグライド検査を実施した。このグライド検査には、0.4マイクロインチのフライング高さに設定されたグライド検査装置を用いた。その結果、グライド検査収率は85%となり、水酸化ナトリウム水溶液による処理を施さないガラス基板に比べて、グライド検査収率が向上していることが分かる。これにより、一般的に求められている収率を満たすことができ、磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。
なお、上記の実施例1〜実施例4においては、研磨荷重を80kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力が266kg/m2)で研磨し、弗酸の濃度が0.1重量%で蓚酸の濃度が3重量%の混合液でエッチングしたガラス基板に対しての処理について説明したが、この発明はその例に限られない。研磨荷重を80kg〜100kg(100枚のガラス基板に対する研磨圧力が266kg/m2〜333kg/m2)で研磨し、更に、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の混合液でエッチングしたガラス基板を、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することによりエッチング後の付着物を良好に除去することができる。
(実施例5)
次に、アルカリ性水溶液として水酸化カリウム水溶液を用いた例について説明する。この実施例5では、上記実施例1、2、3、4と同じ条件で、アルカリ性水溶液を水酸化カリウム水溶液に換えて処理を行った。この実施例5に用いたガラス基板は、比較例及び実施例1、2、3、4で使用したガラス基板と同じものである。具体的には、微小うねりの高さWaを低くするための調整加工が施され、その後、平均表面粗さRaを高くするためのエッチング処理が施されたガラス基板を用いた。
この実施例に用いたガラス基板の、アルカリ性水溶液処理前の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値は、上記の実施例1、2、3、4と同じである。つまり、水酸化カリウム水溶液に浸漬する前の状態は、上記の実施例1、2、3、4のガラス基板と同じである。アルカリ性水溶液及び浸漬の具体的な条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化カリウム水溶液(苛性カリ)
KOHの濃度:0.05重量%
水溶液の温度:30℃
浸漬時間:15分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化カリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化カリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.3Å、(最大値):2.9Å、(最小値):1.7Å、(標準偏差):0.13Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.6Å、(最大値):7.0Å、(最小値):6.3Å、(標準偏差):0.09Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0062μm
付着物の数の評価については、上記の実施例1、2、3、4と同様に、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為で選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)11.3個/枚、(最大値)28個/枚、(最小値)4個/枚
以上のように、水酸化ナトリウム水溶液を水酸化カリウム水溶液に換えて、エッチング後のガラス基板を水酸化カリウム水溶液に浸漬しても、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化カリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化カリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
(実施例6)
この実施例6に用いたガラス基板は、比較例及び実施例1、2、3、4で使用したガラス基板と同じものである。
この実施例に用いたガラス基板の、アルカリ性水溶液処理前の微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値は、上記の実施例1〜5と同じである。つまり、アルカリ性水溶液に浸漬する前の状態は、上記の実施例1〜5のガラス基板と同じである。この実施例6においては、水酸化カリウム水溶液の濃度を変えた。アルカリ性水溶液及び浸漬の具体的な条件を以下に示す。
アルカリ性水溶液の種類:水酸化カリウム水溶液(苛性カリ)
KOHの濃度:3.0重量%
水溶液の温度:30℃
浸漬時間:2分
超音波洗浄装置の超音波周波数:80kHz
数量:50枚
上記の条件でエッチング後のガラス基板を水酸化カリウム水溶液に浸漬した。その後、ガラス基板を超純水でリンス洗浄し、乾燥後、上記のODTで付着物の数をカウントした。以下にその評価結果を示す。まず、水酸化カリウム水溶液に浸漬した後の、微小うねりの高さWa、平均表面粗さRa、及び端部ロールオフ値を以下に示す。
<微小うねりの高さWa>
(平均値):2.1Å、(最大値):2.6Å、(最小値):2.0Å、(標準偏差):0.10Å
<表面平均粗さRa>
(平均値):6.4Å、(最大値):7.0Å、(最小値):6.3Å、(標準偏差):0.11Å
<端部ロールオフ値>
(平均値):−0.03μm、(最大値):±0.00μm、(最小値):−0.10μm、(標準偏差):0.0060μm
付着物の数の評価については、上記の実施例1、2、3と同様に、50枚あるガラス基板から10枚のガラス基板を無作為に選び、その10枚のガラス基板を評価対象とした。
<評価結果>
付着物のカウント数:(平均値)12.3個/枚、(最大値)24個/枚、(最小値)4個/枚
以上のように、水酸化ナトリウム水溶液を水酸化カリウム水溶液に換えて、エッチング後のガラス基板を水酸化カリウム水溶液に浸漬しても、付着物の数を減らすことが可能となる。そのことにより、グライド検査収率を向上させることができ、この実施形態に係る製造方法により製造されたガラス基板を用いて磁気記録媒体を製造することにより、その磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。また、水酸化カリウム水溶液による処理を行っても、微小うねりの高さWa及び表面平均粗さRaは処理前の値と比べて殆ど変化しないことが分かった。従って、水酸化カリウム水溶液による処理を行っても、ガラス基板にテクスチャーを均一に、かつ、比較的容易に形成することができる。
上記の実施例5及び実施例6の他、水酸化カリウム水溶液の濃度を0.05重量%〜3重量%の間で変えて処理を行っても、付着物の数を良好に減らすことが可能であった。以上の実施例5及び実施例6についてまとめると、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液にエッチング処理後のガラス基板を浸漬することにより、付着物を良好に除去することが可能であることが分かった。また、浸漬の時間と水酸化カリウム水溶液の温度とはトレードオフの関係にあり、温度を上げれば浸漬の時間を短くし、温度を下げれば浸漬の時間を長くする。なお、水酸化カリウム水溶液の温度を30℃〜70℃にして処理を行うことにより浸漬の時間の制御が容易となる。
さらに、水酸化カリウム水溶液処理後のガラス基板にテクスチャー加工を施したところ、面内に均一にテクスチャーが形成された。このように均一にテクスチャーが形成されるのは、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いからである。つまり、ガラス基板の微小うねりの高さWaを低く維持し、更に、表面平均粗さRaを高く維持しつつ、水酸化カリウム水溶液により付着物を除去することができたことになる。換言すると、水酸化カリウム水溶液による処理が施されても、微小うねりの高さWaが低く、表面平均粗さRaが高いガラス基板の特徴が失われることがないことが分かった。
さらに、テクスチャー加工済みのガラス基板に磁性膜を成膜し、成膜後のガラス基板に対してグライド検査を実施した。このグライド検査には、0.4マイクロインチのフライング高さに設定されたグライド検査装置を用いた。このグライド検査によりグライド検査収率を求めたが、実施例5及び実施例6では、いずれの場合もグライド検査収率は80%以上となり、水酸化カリウム水溶液による処理を施さないガラス基板に比べて、グライド検査収率が向上していることが分かる。これにより、一般的に求められている収率を満たすことができ、磁気記録媒体の生産性を向上させることが可能となる。
ガラス基板の表面にテクスチャー(円周状の溝)を形成する装置の斜視図である。 テクスチャーが形成されたガラス基板の上面図である。
符号の説明
1 ガラス基板
1a ガラス基板の表面
2 ローラ
3 テープ部材
4 ダイヤモンドスラリー
5 テクスチャー(溝)

Claims (5)

  1. 平面を有するガラス基板の表面を機械的に研磨する第1の工程と、弗酸と蓚酸とを含む混合液で前記研磨後のガラス基板をエッチングする第2の工程と、前記エッチング後のガラス基板をアルカリ性水溶液に浸漬する第3の工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記アルカリ性水溶液は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液からなることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記第1の工程では、研磨圧力が266kg/m〜333kg/mで前記ガラス基板を研磨し、前記第2の工程では、前記弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で、前記蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の混合液でエッチングすることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 平面を有するガラス基板の表面を、研磨圧力が266kg/m〜333kg/mで機械的に研磨する第1の工程と、弗酸の濃度が0.01重量%〜0.5重量%で蓚酸の濃度が1重量%〜5重量%の弗酸と蓚酸とを含む混合液で、前記研磨後のガラス基板をエッチングする第2の工程と、前記エッチング後のガラス基板を、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬する第3の工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 平面を有するガラス基板の表面を機械的に研磨することにより微小うねりの高さWaを3Å以下にする第1の工程と、弗酸と蓚酸とを含む混合液で前記研磨後のガラス基板をエッチングすることにより表面平均粗さRaを6Å〜10Åにする第2の工程と、前記エッチング後のガラス基板を、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化ナトリウム水溶液、又は、濃度が0.05重量%〜3重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬する第3の工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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