JP4139929B2 - 車両用シート装置及び車両用シート併用型報知システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シート装置及び車両用シート併用型報知システムに関し、特に一般道路や高速道路を走行中、又は所定の駐車場に駐車するときの障害物や他の車両の接近を、シートに設けた振動発生器を振動させて乗員に報知するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のドライバは、フロントガラスや左右のドアウインドを通して、或いは、ルームミラーや左右のドアミラーを介して、運転席の位置から周囲の状況を主に視覚により認知し、これにより自車の走行レーン変更の判断やスピードコントロールを行って、前後車両との間に適当な車間距離を設けたり、異なる走行レーンを走行する他の車両との衝突を避けながら円滑に車線変更したり、特に駐車場などにおける駐車の際には、他の車両だけでなく、ポールや塀などの種々の障害物に注意を払って運転するようにしている。
【0003】
ところで、車両のドライバは、走行中又は駐車の際には、専らドライバの視覚による周囲の状況判断だけを頼りとして車両を前進させたり後進させることから、ドライバが何らかの理由により、自車に接近している他の車両や障害物に気付かなかった場合には、衝突につながるような場合が発生することがある。そこで、最近、自車の周囲に接近している他の車両や障害物をセンサや機器により検出してドライバに報知する報知装置が種々提案されている。
【0004】
例えば、特開平10−67301号公報に記載の「車両の接近警報装置」においては、距離測定装置や自車速度測定装置等を有する接近警報装置を設け、走行中に自車と前方物体との相対速度から警報距離を求め、この警報距離よりも車両間距離が小さくなったとき、シートベルト張力を増加させるとともに、警報音を発生することで、ドライバに警告するようにしている。ここで、参考までに、特開平10−258655号公報に記載の「いねむり運転防止装置」には、ヘッドレスト内に、モータの回転により振動を発生する振動手段を内蔵し、運転者のスイッチ操作によりモータが回転し、振動手段を介してヘッドレスト全体が振動するので、運転者の眠気を覚まさせるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、特開平10−67301号公報に記載の「車両の接近警報装置」によれば、走行中の自車と前方物体とが異常に接近したとき、シートベルト張力を増加させるとともに、警報音を発生するようにしているが、シートベルトの締め付け状態が緩い場合、ドライバの体が揺れている状態のとき、服装が厚着であったり、重ね着しているような場合には、ドライバに異常な接近状態を確実に報知することができないこと、また、シートベルトが急激に締め付けられるので、不慣れなドライバにとっては驚きや違和感を感じること等の問題がある。
【0006】
また、シートベルト張力の増加だけでは、前方物体の接近度合いが分からないという問題がある。更に、後方物体についてはその接近を何ら検出することができず、高速道路を走行中に後続して走行している他の車両の接近、又は駐車に際して後進するときの自車の後方における障害物を何ら報知することができないという問題がある。一方、警報音を鳴らすようにしているが、カーラジオや好みの音楽を比較的大きな音量で聞いている場合には、その警報音を聞き漏らす可能性があること、等の問題がある。
【0007】
本発明の目的は、自車両に対する他の車両を含む障害物の前後左右方向からの接近を振動発生器の振動により確実に報知できること、障害物の接近度合いを振動の大きさで報知できること、自車両の走行状態に応じて振動発生器の駆動形態を変化できること、障害物に対する衝突回避操作をしたときには振動発生器の駆動ゲインを弱めること、等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の車両用シート装置は、車両用シート装置において、前記シート内に装備された振動発生器を備え、車両の近くに障害物が検出されたときに振動発生器を駆動して着座している乗員に報知するように構成し、前記振動発生器は、前記シートの異なる部位に複数設けられ、これら複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションの左右両側の部位に設けられた1対の振動発生器を含み、前記複数の振動発生器は、他の車両を含む障害物の検出方向に応じて複数の振動発生器のうち対応する振動発生器を駆動するように構成し、且つ、前記障害物の検出方向が前方/後方のときブレーキペダル側/アクセルペダル側の振動発生器を駆動するように構成したものである。
ドライバが運転する車両の近くに障害物が検出されたときには、車両用シート内に装備された振動発生器が駆動されるので、振動発生器が振動することにより、このシートに着座しているドライバに障害物の接近を報知することができる。即ち、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、障害物の検出を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。
ここで、前記振動発生器はシートの異なる部位に複数設けられ、他の車両を含む障害物の検出方向に応じて複数の振動発生器のうち対応する振動発生器を駆動するように構成したので、他の車両やポールや壁などの障害物が検出された検出方向を、シートの異なる部位に複数設けられた振動発生器のうちの検出方向に応じた振動発生器の駆動により、容易に且つ確実に報知することができる。
ここで、前記複数の振動発生器はシートのシートクッションの左右両側の部位に設けられた1対の振動発生器を含み、障害物の検出方向が前方/後方のときブレーキペダル側/アクセルペダル側の振動発生器を駆動するように構成したので、障害物が前方に検出されたときには、その障害物との間の距離をブレーキ操作で大きくするように、ブレーキペダル側に対応する左側の振動発生器が駆動される一方、障害物が後方に検出されたときには、その障害物との間の距離をアクセル操作で大きくするように、アクセルペダル側に対応 する右側の振動発生器が駆動され、ドライバによるペダル操作の誤操作を防止することができる。
【0009】
【0010】
【0011】
また、前記複数の振動発生器は、シートのシートバックに設けられた振動発生器を含む場合(請求項1に従属の請求項2)には、シートバックに設けた振動発生器の振動により障害物の検出方向が後方であることを容易に報知することができる。
【0012】
また、前記障害物の検出方向が左側/右側のときに左側/右側の振動発生器を駆動するように構成した場合(請求項1又は2に従属の請求項3)には、左側の振動発生器の振動により障害物の検出方向が左側であることを容易に報知できるとともに、右側の振動発生器の振動により障害物の検出方向が右側であることを容易に報知することができる。
【0013】
【0014】
【0015】
また、前記振動発生器の何れかを駆動する前に、振動発生器の駆動をドライバに予告する予告手段を設けた場合(請求項1〜3の何れかに従属の請求項4)には、予告手段による何らかの予告があってから振動発生器が振動するので、シートの振動に不慣れなドライバであっても、その予告により、振動発生器が振動するときの驚きや違和感を緩和することができる。
【0016】
また、前記予告手段は、シートベルトリトラクターのシートベルトを振動させる振動付加手段からなる場合(請求項4に従属の請求項5)には、振動付加手段により、シートベルトリトラクターのシートベルトが振動してから、振動発生器が実際に振動するので、その予告によりドライバの驚きや違和感を、簡単な機構で且つ効果的に緩和することができる。
【0017】
【0018】
請求項6の車両用シート併用型報知システムは、車両のシート内に設けた複数の振動発生器と、前記車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、前記複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、ハンドル,ブレーキ,アクセルのうちの少なくとも1つが衝突回避操作をしている際には振動発生器の駆動ゲインを弱くするものである。
車両のシート内には複数の振動発生器が設けられており、複数の障害物検出手段により車両の近くに他の車両やポールや壁等の障害物が検出されたときには、制御手段は、複数の障害物検出手段の出力を受けて、複数の振動発生器を選択的に駆動制御する。それ故、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、車両に障害物が接近してくることと、その接近する障害物の検出方向を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。
ここで、前記制御手段は、ハンドル,ブレーキ,アクセルのうちの少なくとも1つが衝突回避操作をしている際には振動発生器の駆動ゲインを弱くするので、駆動中の振動発生器の駆動ゲインが、例えば半減されるので、ドライバの振動発生器の振動による不快感を和らげることができる。
【0019】
ここで、前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含む場合(請求項6に従属の請求項7)、前方の左右方向に障害物を検出したときには、シートクッションの左右1対の振動発生器を駆動したり、後方の左右方向に障害物を検出したときには、シートバックの振動発生器とシートクッションの左右1対の振動発生器とを組み合わせて駆動するなどして、少ない数の振動発生器により障害物の検出方向を効果的に報知することができる。
【0020】
また、前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有する場合(請求項7に従属の請求項8)には、左右1対の後方用障害物検出手段により車両に対する左後方と右後方の障害物を確実に且つ容易に検出することができ、後方中央用障害物検出手段により車両に対する後方中央の障害物を確実に且つ容易に検出することができ、左右1対の前方用障害物検出手段により車両に対する左前方と右前方の障害物を確実に且つ容易に検出することができる。
【0021】
また、前記制御手段は、車両のレーン変更の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させる場合(請求項8に従属の請求項9)、走行中にレーン変更をするときに車両の左側/右側の後方に障害物が検出されたときには、シートクッションに設けた左側/右側の振動発生器が駆動されるので、これらシートクッションの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方左側であるか後方右側であるかを識別して容易に報知することができる。
【0022】
また、前記制御手段は、車両の走行中に後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合(請求項8又は9に従属の請求項10)、走行中に車両の後方中央に障害物が検出されたときには、シートバックに設けた振動発生器が駆動されるので、このシートバックの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方中央であることを容易に報知することができる。
【0023】
また、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合(請求項8〜10の何れかに従属の請求項11)、車両を所定の駐車場に駐車させるときに、車両の左側/右側の後方に障害物が検出されたときには、シートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器とが組合せて駆動されるので、これらシートクッションとシートバックの振動発生器の組合せ振動により、障害物の検出方向が後方左側であるか後方右側であるかを識別して容易に報知することができる。
【0024】
また、前記制御手段は、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合(請求項8〜11の何れかに従属の請求項12)、車両を所定の駐車場に駐車させるときに、車両の後方中央に障害物が検出されたときには、シートバックに設けた振動発生器が駆動されるので、このシートバックの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方中央であることを容易に報知することができる。
【0025】
また、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させる場合(請求項8〜12の何れかに従属の請求項13)、車両を所定の駐車場に駐車させるときに、車両の左側/右側の前方に障害物が検出されたときには、シートクッションに設けた左側/右側の振動発生器が駆動されるので、これらシートクッションの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が前方左側であるか前方右側であるかを識別して容易に報知することができる。
【0026】
請求項13の車両用シート併用型報知システムは、車両のシート内に設けた複数の振動 発生器と、前記車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、前記複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを備え、前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、前記シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含み、前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有し、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させるものである。
車両のシート内には複数の振動発生器が設けられており、複数の障害物検出手段により車両の近くに他の車両やポールや壁等の障害物が検出されたときには、制御手段は、複数の障害物検出手段の出力を受けて、複数の振動発生器を選択的に駆動制御する。それ故、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、車両に障害物が接近してくることと、その接近する障害物の検出方向を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。他の作用は請求項7,8,10,11,12と同様である。
また、前記制御手段は、障害物検出手段の出力に基づいて障害物までの距離を検知する手段を含み、この制御手段は障害物までの距離が小さくなるのに応じて駆動対象の振動発生器の駆動状態を強化する場合(請求項6〜14の何れかに従属の請求項15)には、障害物を検出した方向に対応させて駆動されている駆動対象の振動発生器の駆動状態が強化されることで、障害物までの距離が小さくなっていることを効果的に報知することができる。
【0027】
また、前記制御手段は、車両の走行状態に応じて駆動対象の振動発生器の駆動形態を変化させる場合(請求項6〜14の何れかに従属の請求項16)には、減速したり加速したり、又は旋回するなどの車両の走行状態に応じたドライバの体の前後方向又は左右方向への揺れを考慮して、ドライバへ伝える振動の大きさが略一定となるように、障害物を検出した方向に対応させて駆動されている駆動対象の振動発生器の駆動ゲインを大きく又は小さくする等して、駆動形態が変化されるので、障害物の検出方向を常に安定化させて報知することができる。
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、自動車のドライバ用シートに複数の振動発生器を設け、これら振動発生器を駆動して振動させることにより、障害物や他の車両の接近をその方向を含めて報知するようにした車両用シート併用型報知システムに本発明を適用した場合の例である。
先ず、ドライバが運転する自動車1(以下、自車両という)は、図1に示すように、一般的なものであり、変速シフトをマニュアル操作で行なう手動変速型のものである。
【0030】
そして、この自車両1の前側のバンパー内には、その左側コーナ部において、自車両1の左側前方に接近する障害物や他の車両を検出する左前方検出センサ2が設けられるとともに、その右側コーナ部において、自車両1の右側前方に接近する障害物や他の車両を検出する右前方検出センサ3が設けられている。一方、自車両1の後側のバンパー内には、その左側コーナ部において、自車両1の左側後方に接近する障害物や他の車両を検出する左後方検出センサ4が設けられるとともに、その右側コーナ部において、自車両1の右側後方に接近する障害物や他の車両を検出する右後方検出センサ5が設けられている。
【0031】
更に、これら両検出センサ4,5の中央部において、自車両1の後方に接近する障害物や他の車両を検出する後方中央検出センサ6が設けられている。ここで、障害物検出手段に相当するこれら検出センサ2〜6は、超音波センサで構成されている。これら検出センサ2〜6としては、レーザ・レーダセンサや赤外線センサであってもよく、また自動焦点型小型カメラであってもよく、この小型カメラで撮影した画像を解析して車両の有無を判定するとともに、車両が検出されたときには、そのときの車間距離Lを、焦点距離に基づいて求めるようにしてもよい。
【0032】
次に、ドライバ用シート10に設けられた振動体(振動発生器に相当する)13〜15について、図2、図3に基づいて説明する。
このドライバ用シート10は、運転時にドライバが座る水平状のシートクッション11と、このシートクッション11の後端部に揺動可能に枢支され、ドライバを後側から支持するシートバック12とからなっている。
【0033】
そして、シートクッション11の前端近傍部であって、ドライバの左右両大腿部が当接する左右の表面部位において円形状の凹部が夫々形成され、右側の凹部に円筒状の1つの右振動体(以下、R振動体という)13が設けられるとともに、左側の凹部に円筒状の1つの左振動体(以下、L振動体という)14が設けられている。更に、シートバック12の下端近傍部であって、ドライバの腰部が当接する幅方向中央部において円形状の凹部が形成され、この凹部に1つの中央振動体(以下、W振動体という)15が設けられている。ここで、これら3つの振動体13〜15とドライバ用シート10などで車両用シート装置16が構成されている。
【0034】
これら振動体13〜15は同様の構成なので、R振動体13について説明すると、図3に示すように、保護ケース17内部に、薄型のコイルを内蔵した電動式の円形状マグネット18と、このマグネット18に回転可能に枢支されたロータとして機能する偏心ウエイト32とが設けられている。即ち、このマグネット18に接続コード9を介して駆動信号が供給されることにより、このマグネット18と偏心ウエイト19との協働により偏心ウエイト19が回転駆動され、この回転時に偏心ウエイト19に作用する遠心力によりR振動体13全体が振動するようになっている。
【0035】
ここで、マグネット18や偏心ウエイト19などが駆動用モータとして作用する。更に、マグネット18に供給する駆動信号の周波数又は電圧を変更することにより、偏心ウエイト19の回転速度を変更でき、これにより振動体13〜15の駆動ゲインG(振動の大きさ)を変更することができる。
一方、ドライバ用シート10に着座したドライバの為の電動型シートベルト装置20について、簡単に説明すると、図4(a)に示すように、シートベルト21の一端部が固定部22に固定され、バックル部23とショルダ支持部24とを経てシートベルトリトラクター25に巻き取られるように構成されている。
【0036】
ここで、図4(b)に示すように、このリトラクター25には駆動モータ26が連結されており、この駆動モータ26を駆動することによりシートベルト21の張力を変更できるようになっている。ところで、この駆動モータ26を微小時間毎に正転と逆転とを交互に高速駆動することにより、シートベルト21を振動させることが可能である。
次に、車両用シート併用型報知システムの制御系について、図5のブロック図に基づいて説明する。
【0037】
制御ユニット(制御手段に相当する)CUは、CPU32とROM33とRAM34などを設けたマイクロコンピュータからなり、自車両1のエンジン制御や走行制御などを実行するメイン制御ユニット(図示略)から車速信号と、舵角信号と、変速レバーのシフト位置を指示するシフトポジション信号と、ブレーキ作動したときのブレーキ信号などを受けるとともに、5つの検出センサ2〜6から検出信号を受け、マイクロフォン30から音声信号を受ける一方、R振動体13と、L振動体14と、W振動体15と、リトラクター25を駆動する駆動モータ26と、液晶ディスプレイ31とを夫々駆動制御するようになっている。
【0038】
前記ROM33には、後述するように、自車両1の車速が、例えば30Km/時以上で一般道路や高速道路を走行する場合に実行されるレーン変更用報知制御の制御プログラム、また自車両1の車速が、例えば30Km/時よりも遅い状態であって、所定の駐車場に駐車する場合に実行される駐車用報知制御の制御プログラム、更に、救急車やパトロールカーなどの緊急車両の接近を検出して報知する緊急車両報知制御の制御プログラムなどが予め記憶されている。また、前記RAM34には、これらの制御を実行する際に必要な各種の数値用メモリやカウンタやバッファ等の各種メモリが必要に応じて設けられている。
【0039】
次に、制御ユニットCUで実行されるレーン変更用報知制御のルーチンについて、図6〜図7のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中符号Si(i=1、2、3・・・)は各ステップを示すものである。
イグニションスイッチが操作されてエンジンが始動され、車速が、例えば30Km/時以上に達するとこの制御が開始される。そして、先ず、後側の3つの検出センサ4〜6から出力される検出信号が読み込まれ(S1)、これらの検出信号に基づいて、左後方と右後方と後方中央の車間距離Lが夫々演算で求められる(S2)。
【0040】
このとき、自車両1に接近する車両が無いときには、車間距離Lは無限大になっている。次に、車間距離Lに基づいて、後方に接近する車両の自車両1に対する相対速度が演算で求められる(S3)。この相対速度演算は、後方車両と自車両1との間の距離の時間変化で求められるが、この相対速度算出技術は一般に周知なので、詳しい説明を省略する。次に、自車速度と相対速度とに基づいて、警報を報知する距離Aが演算される(S4)。即ち、この警報距離Aは、自車速度と相対速度に基づいて変化し、自車両1と後方車両との相対速度(自車両1と後方車両とが接近する関係にあるときには正の値をとるものとする)が大きくなる。ここでは、例えば、約2秒後に接近する距離が約3mとなるような警報距離Aが求められるものとする。
【0041】
次に、後方車両との距離Lが警報距離Aよりも大きいとき、つまり車間距離Lが安全圏にあるときには(S5:No)、何ら警報が報知されることなく、S1〜S5が繰り返して実行される。ところで、車間距離Lが警報距離A以下のときには(S5:Yes )、駆動モータ26を微小時間毎に正転と逆転とを高速で繰り返し駆動することにより、リトラクター25のシートベルト21が振動される(S6)。このとき、他の車両が自車両1の後方中央に接近している場合には(S7:Yes )、W振動体15が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」としる駆動条件で駆動される(S8)。
【0042】
即ち、図12に示すように、駆動周期T0を約2秒として、「ビーッ、ビーッ、ビーッ、ビーッ・・・」のように、駆動ゲインGがG0で振動期間を定期的に繰り返して振動される。つまり、W振動体15の振動により、自車両1の後方に他の車両が接近していることを認識することができる。また、シートベルトリトラクター25のシートベルト21の振動を介して予告するようにしてから、W振動体15が実際に振動するので、その予告によりドライバの驚きや違和感を、簡単な機構で且つ効果的に緩和することができる。
【0043】
次に、車速信号に基づいて、自車両1の走行状態が変更されたときには、その変更に応じてW振動体15の駆動ゲインGの振動形態(駆動形態)を変更する処理が実行される(S9)。即ち、この駆動形態変更処理において、W振動体15の駆動ゲインGは、加速状態のときには、ゲインG0よりも若干(Δ)だけ弱めらて駆動され、減速状態のときには、ゲインG0よりも若干(Δ)だけ強められて駆動される。一方、車速が加速状態又は減速状態から定常状態に復帰したときには、元の駆動ゲインG0に復帰して駆動される。
【0044】
次に、検出センサ4〜6の検出信号が読み込まれ(S10)、左後方と右後方と後方中央の車間距離Lが再度演算で求められる(S11)。次に、その車間距離Lが前回よりも小さくなったときには(S12:Yes )、駆動ゲインGが若干(Δ)だけ強められる(S13)。即ち、図13に示すように、車間距離Lが小さくなる程、駆動ゲインGが大きくなるように駆動される。次に、アクセルペダルを踏み込んで、自車両1加速させたり、ハンドルを左方又は右方に回すなどして、後方に接近する車両との衝突を回避させる操作が行なわれている際には(S17:Yes )、駆動ゲインGが、例えば半分の大きさに低減され(S18)、S9以降が繰り返して実行される。
【0045】
一方、その車間距離Lが前回よりも大きくなったときには(S12:No)、駆動ゲインGが若干(Δ)だけ弱められる(S14)。次に、相対速度を求めるとともに、警報距離Aが再度演算により求められ(S15)、車間距離Lが依然として警報距離A以下のときには(S16:Yes )、S17以降が実行されるが、車間距離Lが警報距離Aよりも大きくなって、安全圏になったときには(S16:No)、現在駆動中の振動体13〜15の駆動が中止され(S26)、S1にリターンする。
【0046】
例えば、図14(a)に示すように、一般道路を走行中に、自車両1の後方に他の車両36が急接近してきたときに、自車両1とその後方車両36との車間距離Lが演算で求めた警報距離Aよりも小さいときには、シートベルトリトラクター25のシートベルト21が振動することにより、振動体の振動が予告されてから、W振動体15が実際に振動される。そして、その車間距離Lが小さくなる程、W振動体15の駆動ゲインGが大きくなるように駆動される。一方、アクセルペダルを踏み込んで加速したり、ハンドルを右又は左に回転させて、右側の走行レーン又は左側の走行レーンにレーン変更するなどの衝突回避操作が行なわれている際には、W振動体15の駆動ゲインGが半減され、警報距離Aよりも大きく離れたときには、その駆動が停止される。
【0047】
ところで、車間距離Lが警報距離A以下のときに(S5:Yes )、ハンドルが右回転操作されたことが舵角信号に基づいて検出され、自車両1が右方へ移動しているときに(S19:Yes )、他の車両が自車両1の右側後方に接近している場合には(S20:Yes )、R振動体13が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動される(S21)。一方、ハンドルが左回転操作されたことが舵角信号に基づいて検出され、自車両1が左方へ移動しているときに(S19:No、S22:Yes )、他の車両が自車両1の左側後方に接近している場合には(S23:Yes )、L振動体14が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動される(S24)。
【0048】
そして、この走行中に、舵角信号に基づいて、走行状態が変更されたときにはその変更に応じてR振動体13又はL振動体14の振動形態を変更する処理が実行され(S25)、S10以降が実行される。即ち、この振動形態変更処理において、右旋回状態のときに、R振動体13が駆動されているときには、その駆動ゲインGは、駆動ゲインG0よりも若干(Δ)だけ強められたゲインで駆動され、又はL振動体14が駆動されているときには、その駆動ゲインGは、駆動ゲインG0よりも若干(Δ)だけ弱められたゲインで駆動される。
【0049】
また逆に、左旋回状態のときに、R振動体13が駆動されているときには、その駆動ゲインGは、駆動ゲインG0よりも若干(Δ)だけ弱められたゲインで駆動され、又はL振動体14が駆動されているときには、その駆動ゲインGは、駆動ゲインG0よりも若干(Δ)だけ強められたゲインで駆動される。ところで、直進状態に復帰したときには、駆動中のR振動体13又はL振動体14が元の駆動ゲインG0に復帰して駆動される。
【0050】
例えば、図14(b)に示すように、ハンドルを右回転させることで自車両1が右側の走行レーンへレーン変更する場合に、自車両1の右側後方に急接近する他の車両36との車間距離Lが警報距離Aよりも小さいときには、シートベルトリトラクター25のシートベルト21が振動することにより、振動体の振動が予告されてから、R振動体13が実際に振動される。そして、その車間距離Lが小さくなる程、R振動体13の駆動ゲインGが大きくなるように駆動される。一方、アクセルペダルを踏み込んで加速したり、ハンドルを左回転させて元の走行レーンにレーン変更するなどの衝突回避操作が行なわれている際には、R振動体13の駆動ゲインGが半減され、警報距離Aよりも大きく離れたときには、その駆動が停止される。
【0051】
また、図14(c)に示すように、ハンドルを左回転させることで自車両1が左側の走行レーンへレーン変更する場合に、自車両1の左側後方に急接近する他の車両36との車間距離Lが警報距離Aよりも小さいときには、シートベルトリトラクター25のシートベルト21が振動することにより、振動体の振動が予告されてから、L振動体14が実際に振動される。そして、その車間距離Lが小さくなる程、L振動体14の駆動ゲインGが大きくなるように駆動される。一方、アクセルペダルを踏み込んで加速したり、ハンドルを右回転させて元の走行レーンにレーン変更するなどの衝突回避操作が行なわれている際には、L振動体14の駆動ゲインGが半減され、警報距離Aよりも大きく離れたときには、その駆動が停止される。
【0052】
次に、自車両1の車速が、例えば30Km/時よりも遅い状態で、駐車するような場合に実行される駐車用報知制御のルーチンについて、図8〜図9のフローチャートに基づいて説明する。
イグニションスイッチが操作されてエンジンが始動され、変速シフトが前進ポジション又は後進ポジションに入ると、この制御が開始され、先ず、速度信号に基づいて、自車両1が停車しているときにはS30が繰り返して実行され、移動し始めると(S30:No)、5つの検出センサ2〜6から出力される検出信号が読み込まれ(S31)、これらの検出信号に基づいて、左前方と右前方、左後方と右後方と後方中央における自車両1と障害物との間の障害物間距離Lが夫々演算で求められる(S32)。
【0053】
次に、これら5つの方向の障害物間距離Lの全てが所定危険距離D(例えば、約1m)よりも大きいときには(S33:No)、S30〜S33が繰り返して実行される。しかし、これら5つの障害物間距離Lのうち、1つでも所定危険距離D以下になったときには(S33:Yes )、駆動モータ26を微小時間毎に正転と逆転とを高速で繰り返し駆動することにより、リトラクター25のシートベルト21が振動される(S34)。
【0054】
このとき、シフトポジション信号に基づいて、後進しているときに(S35:Yes )、障害物が自車両1の後方中央に接近している場合には(S36・S38:No)、W振動体15が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動される(S40)。また、障害物が自車両1の右側後方に接近している場合には(S36:Yes )、R振動体13とW振動体15とが、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で同時に駆動される(S37)、また障害物が自車両1の左側後方に接近している場合には(S36:No、S38:Yes )、L振動体14とW振動体15とが、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で同時に駆動される(S39)。
【0055】
一方、前進しているときに(S35:No)、障害物が自車両1の右側前方に接近している場合には(S41:Yes )、R振動体13が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動される(S42)、また障害物が自車両1の左側前方に接近している場合には(S41:No)、L振動体14が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動される(S43)。次に、5つの検出センサ2〜6からの検出信号が再度読み込まれ(S44)、これら5つの方向の障害物間距離Lが再度演算で求められる(S45)。
【0056】
次に、自車両1が前進方向又は後進方向に移動しているときに(S46:No)、次に、その車間距離Lが前回よりも小さくなったときには(S47:Yes )、図13に示すように、駆動ゲインGが若干(Δ)だけ強められる(S48)。次に、前進中に障害物が前方に接近しているとき、又は後進中に障害物が後方に接近しているときに、ブレーキペダルを操作したり、障害物を検出した方向と逆の方向にハンドルを回すなどして、接近する障害物との衝突を回避させる操作が行なわれている際には(S50:Yes )、駆動ゲインGが、例えば半分の大きさに低減される(S51)。
【0057】
次に、変速シフトのポジションがニュートラル(N)又はパーキング(P)以外であって、自車両1が前進方向又は後進方向に移動するときには(S52:No)、S44以降が繰り返して実行される。ここで、変速シフトが前進ポジション又は後進ポジションに入った状態で停車しているときにも(S46:Yes )、駆動ゲインGが約半分の大きさに低減される(S51)。ところで、自車両1が所定の駐車場に駐車できたことから、変速シフトのポジションがニュートラル(N)又はパーキング(P)に入ったときには(S52:Yes )、駆動されていた何れの振動体13〜15の駆動が停止され(S53)、S30にリターンする。
【0058】
ここで、図10に示すように、前記駐車用報知制御を部分的に変更し、障害物が前方に接近したときには、その障害物との間の距離を大きくする為にブレーキ操作を必要とすることから、ブレーキペダル側、つまりL振動体14を駆動する一方、障害物が後方に接近したときには、その障害物との間の距離を大きくする為にアクセル操作を必要とすることから、アクセルペダル側、つまりR振動体13を駆動するようにしてもよい。
即ち、S60〜S64は、図8に示す前記駐車用報知制御のS30〜S34と同様なのでその説明を省略する。
【0059】
そして、障害物が自車両1の前方に接近している場合には(S65:Yes )、ブレーキペダル側、つまり左側のL振動体14が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動され(S66)、S44以降が実行される。また、障害物が自車両1の後方に接近している場合には(S65:No)、R振動体13が、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で駆動され(S39)、同様にS44以降が実行される。この場合には、これらR振動体13やL振動体14を介して、ブレーキペダルとアクセルペダルとの何れを操作すればよいかをドライバに指示でき、ドライバによるペダル操作の誤操作を防止することができる。
【0060】
次に、救急車やパトロールカーなどの緊急車両の接近を検出して報知する緊急車両報知制御のルーチンについて、図11のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、車速が、例えば30Km/時以上であって自車両1が走行中のときに実行される。但し、後述する各種のサイレン認識パターンは、予めROM33に格納されているものとする。
この制御が開始されると、先ずマイロフォン30から出力される音声信号が読み込まれ(S70)、この音声信号が解析処理される(S71)。
【0061】
即ち、この音声信号解析処理において、走行中におけるマイロフォン30からは、種々の雑音や騒音、風切り音やエンジン音、更には車両の警笛等の多種多様の音が混合状態で出力されるので、この多種多様の音の中に、緊急車両のサイレン認識パターン(救急車の「ピーポーピーポー」、パトロールカーの「ウー」、消防車の「ウーカンカン」・・等)と略一致するか否かが解析され、「サイレン」が検出されないとき(S72:No)、又はその「サイレン」の音声レベルが所定音圧Pよりも低いとき、つまり緊急車が自車両1に対して遠くを走行しているときには(S73:No)、S70〜S73が繰り返して実行される。
【0062】
そして、緊急車両のサイレン認識パターンと略一致する「サイレン」が検出され(S72:Yes )、しかもその「サイレン」の音声レベルが所定音圧P以上のときには(S73:Yes )、R振動体13とL振動体14とW振動体15とが、駆動ゲインGを「G0」とし且つ駆動周期Tを「T0」とする駆動条件で同時に駆動される(S74)。次に、マイロフォン30からの音声信号が再度読み込まれ(S75)、S71と同様に音声信号解析処理が実行される(S76)。その結果、今回の音声レベルの方が前回の音声レベルよりも大きくなったとき、つまり緊急自動車が自車両1に接近しているときには(S77:Yes )、振動体13〜15の駆動ゲインGが若干(Δ)だけ強められる(S78)。
【0063】
そして、例えば、緊急自動車が自車両1の側を通って離れて行くような場合、今回の音声レベルは前回の音声レベルよりも小さくなったが(S77:No)、まだ警戒すべき位置以上に接近していて、所定の音声レベルよりも大きいときには(S79:No)、振動体13〜15の駆動ゲインGが若干(Δ)だけ弱められ(S80)、S75〜S80が繰り返して実行される。ところで、緊急自動車が自車両1に対して遠く離れた状態となり、今回の音声レベルが所定の音声レベルまで小さくなったときには(S79:Yes )、全ての振動体13〜15の駆動が停止され(S81)、S70に移行する。
【0064】
ここで、左前方検出センサ2と右前方検出センサ3が左右1対の前方用障害物検出手段に相当し、左後方検出センサ4と右後方検出センサ5が左右1対の後方用障害物検出手段に相当し、後方中央検出センサ6が後方中央用障害物検出手段に相当する。また、シートベルト21を巻き取るリトラクター25やこのリトラクター25を回転駆動する駆動モータ26などが振動付加手段であって、この振動付加手段が予告手段に相当する。
【0065】
このように、ドライバ用シート10のシートクッション11にR振動体13とL振動体14とを異なる左右の部位に夫々設け、ドライバ用シート10のシートバック12の幅方向中央部にW振動体15を設け、走行中に、自車両1の後方に他の車両が警報距離Aよりも近くまで接近したときにはW振動体15を駆動し、右側走行レーンにレーン変更するときに、自車両1の右側後方に他の車両が警報距離Aよりも近くまで接近したときにはR振動体13を駆動し、左側走行レーンにレーン変更するときに、自車両1の左側後方に他の車両が警報距離Aよりも近くまで接近したときにはL振動体14を駆動するので、ドライバが何れの姿勢にせよシート10に座ってさえいれば、これら振動体13〜15の何れかが振動することから、障害物や他の車両が接近している方向を、その振動体13〜15の位置により効果的に且つ確実にドライバに報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。
【0066】
一方、自車両1を駐車場に駐車させる場合に、前進移動中に障害物が右前方に接近するときにはR振動体13を駆動し、左前方に接近するときにはL振動体14を駆動する一方、右後方に接近するときにはR振動体13とW振動体15とを駆動し、左後方に接近するときにはL振動体14とW振動体15とを駆動し、更に、後方中央に接近するときにはW振動体15を駆動するので、同様に、ドライバが何れの姿勢にせよシート10に座ってさえいれば、これら振動体13〜15の何れが単独に又は組み合わせて振動することから、障害物や他の車両が接近している方向を、その振動体13〜15の位置により効果的に且つ確実にドライバに報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。
【0067】
また、障害物検出方向に対応する振動体13〜15を駆動する前に、リトラクター40のシートベルト21を振動させることで、振動体13〜15の駆動をドライバに予告するようにしたので、シート10の振動に不慣れなドライバであっても、その予告により、振動体13〜15が振動するときの驚きや違和感を緩和することができる。
また、自車両1と障害物や他の車両までの距離が小さくなるのに応じて、駆動対象の振動体13〜15の駆動ゲインGを強化するので、障害物や他の車両の接近度合いを効果的に報知することができる。
【0068】
また、減速したり加速したり、又は旋回する等の自車両1の走行状態に応じたドライバの体の前後方向又は左右方向への揺れを考慮して、障害物や他の車両を検出した方向に対応させて駆動されている振動体13〜15の駆動ゲインGを大きくしたり、又は小さくするようにして駆動形態が変化されるので、ドライバへ伝える振動の大きさが略一定となり、障害物の検出方向を常に安定化させて報知することができる。
また、障害物を検出したときに、アクセルペダルやベレーキペダルを踏み込んだり、ハンドル操作するなどしてその障害物との衝突を回避するように操作したときには、駆動中の振動体13〜15の駆動ゲインを半減するので、ドライバの振動による不快感を和らげることができる。
【0069】
更に、図10に示すように、障害物検出方向が前方のときにはブレーキペダル側のL振動体14を駆動する一方、障害物検出方向が後方のときにはアクセルペダル側のR振動体13を駆動するようにしたので、これらR振動体13やL振動体14を介して、ブレーキペダルとアクセルペダルとの何れを操作すればよいかをドライバに指示でき、ドライバによるペダル操作の誤操作を防止することができる。
【0070】
次に、前記実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1〕 後進時で後方中央に障害物を検出したときには、これら3つの振動体13〜15を同時に駆動するようにしてもよい。また、振動体13〜15の駆動ゲインGを接近度合いの大きさに基づいて補正するようにしてもよい。
2〕 シートバック12に左右1対の振動体(WR振動体とWL振動体)を追加的に設け、右側後方に障害物を検出したときにはWR振動体を駆動し、左側後方に障害物を検出したときにはWL振動体を駆動し、後方中央に障害物を検出したときにはW振動体15を駆動するようにしてもよい。また、シートクッション11とシートバック12との異なる部位に振動体を夫々複数設け、これらを組合せて振動させて障害物の検出方向を報知するようにしてもよい。
【0071】
3〕 3つの振動体13〜15の全てを、シートクッション11に設けるようにしてもよく、シートバック12に設けるようにしてもよい。
4〕 障害物への接近に際して振動体25〜27を振動するに先立って、シートベルトリトラクター40によるシートベルト36の予告振動に代えて、ブザーを鳴動させたり、ランプを点滅させるなどして予告するようにしてもよい。
5〕 振動体13〜15の基本的な駆動ゲインG0を、運転者の服装に応じて、運転者の好みの大きさに応じて、手動操作により任意の大きさに設定可能に構成してもよい。
【0072】
6〕 振動体13〜15の駆動開始時の駆動ゲインG0として、高速道路を走行するときには、一般道路を走行するときに比べて小さく設定するようにしてもよい。また、接近する車両の種類に応じて、振動体13〜15の駆動パターンを変更するようにしてもよい。
7〕 ハンドル,ブレーキ,アクセルの何れかが操作されることで、後方又は前方に接近する他の車両を含む障害物との衝突回避操作が実行されたときには、駆動中の振動体13〜15の駆動ゲインGを弱くするようにしてもよい。
8〕 前記振動体13〜15は、圧電素子やソレノイド等の電気的に振動を発生させるアクチュエータで構成されたものであっても良い。
【0073】
9〕 現在の走行レーンから右側又は左側の走行レーンにレーン変更する際に、ウインカーの出し忘れが発生したときには、ウインカーの出し忘れをランプやブザーで警報するようにしたり、ハンドル操作した移動方向側のウインカーを自動的に作動させるように構成してもよい。
10〕 本発明は前記実施形態と変更形態とに限定して解釈されるべきではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、前記実施形態と変更形態の各部の制御に、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。
【0074】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、車両用シート装置において、シート内に装備された振動発生器を備え、車両の近くに障害物が検出されたときに振動発生器を駆動して着座している乗員に報知するように構成したので、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、障害物の検出を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。
ここで、前記振動発生器はシートの異なる部位に複数設けられ、他の車両を含む障害物の検出方向に応じて複数の振動発生器のうち対応する振動発生器を駆動するように構成したので、種々の障害物が検出された検出方向を、シートの異なる部位に複数設けられた振動発生器のうちの障害物検出方向に応じた振動発生器の駆動により、容易に且つ確実に報知することができる。
ここで、前記複数の振動発生器は前記シートのシートクッションの左右両側の部位に設けられた1対の振動発生器を含み、障害物の検出方向が前方/後方のときブレーキペダル側/アクセルペダル側の振動発生器を駆動するように構成したので、これら左右1対の振動発生器を介して、ブレーキペダルとアクセルペダルとの何れを操作すればよいかをドライバに指示でき、ドライバによるペダル操作の誤操作を防止することができる。
【0075】
【0076】
【0077】
ここで、前記複数の振動発生器は前記シートのシートバックに設けられた振動発生器を含む場合、シートバックに設けた振動発生器の振動により障害物の検出方向が後方であることを容易に報知することができる(請求項2)
【0078】
ここで、障害物の検出方向が左側/右側のときに左側/右側の振動発生器を駆動するように構成した場合、左側の振動発生器の振動により障害物の検出方向が左側であることを容易に報知できるとともに、右側の振動発生器の振動により障害物の検出方向が右側であることを容易に報知することができる(請求項3)。
【0079】
【0080】
【0081】
ここで、前記振動発生器の何れかを駆動する前に、振動発生器の駆動をドライバに予告する予告手段を設けた場合、予告手段による何らかの予告があってから振動発生器が振動するので、シートの振動に不慣れなドライバであっても、その予告により、振動発生器が振動するときの驚きや違和感を緩和することができる(請求項4)。
【0082】
ここで、前記予告手段は、シートベルトリトラクターのシートベルトを振動させる振動付加手段からなる場合、振動付加手段により、シートベルトリトラクターのシートベルトが振動してから、振動発生器が実際に振動するので、その予告により、ドライバの驚きや違和感を簡単な機構で且つ効果的に緩和することができる(請求項5)。
【0083】
【0084】
請求項6の発明によれば、車両のシート内に設けた複数の振動発生器と、車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを設けたので、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、車両の近くの障害物を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。ここで、前記制御手段は、ハンドル,ブレーキ,アクセルのうちの少なくとも1つが衝突回避操作をしている際には振動発生器の駆動ゲインを弱くするので、ドライバの振動発生器の振動による不快感を極力和らげることができる
【0085】
ここで、前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、前記シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含む場合、前方の左右の障害物を検出したときにはシートクッションの左右1対の振動発生器を駆動したり、後方の左右の障害物を検出したときには、シートバックの振動発生器とシートクッションの左右1対の振動発生器とを組み合わせて駆動するなどして、少ない数の振動発生器により障害物の検出方向を効果的に報知することができる(請求項7)。
【0086】
ここで、前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有する場合、これら左右1対の後方用障害物検出手段と後方中央用障害物検出手段と左右1対の前方用障害物検出手段とにより、車両に対して、後方の左右方向、後方中央方向、前方の左右方向の何れから障害物が接近しても、その接近方向を確実に且つ容易に検出することができる(請求項8)。
【0087】
ここで、前記制御手段は、車両のレーン変更の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させる場合、これらシートクッションの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方左側であるか後方右側であるかを識別して容易に且つ確実に報知することができる(請求項9)。
【0088】
ここで、前記制御手段は、車両の走行中に後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合、このシートバックの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方中央であることを容易に且つ確実に報知することができる(請求項10)。
【0089】
ここで、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合、これらシートクッションとシートバックの振動発生器の組合せ振動により、障害物の検出方向が後方左側であるか後方右側であるかを識別して容易に報知することができる(請求項11)。
【0090】
ここで、前記制御手段は、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させる場合、このシートバックの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が後方中央であることを容易に報知することができる(請求項12)。
【0091】
ここで、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させる場合、これらシートクッションの振動発生器の振動により、障害物の検出方向が前方左側であるか前方右側であるかを識別して容易に報知することができる(請求項13)。
【0092】
請求項14の発明によれば、車両のシート内に設けた複数の振動発生器と、前記車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、前記複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを備え、前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、前記シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含み、前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有し、前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させるので、車両のシート内には複数の振動発生器が設けられており、複数の障害物検出手段により車両の近くに他の車両やポールや壁等の障害物が検出されたときには、制御手段は、複数の障害物検出手段の出力を受けて、複数の振動発生器を選択的に駆動制御する。それ故、ドライバが何れの姿勢にせよシートに座ってさえいれば、振動発生器の振動により、車両に障害物が接近してくることと、その接近する障害物の検出方向を効果的に且つ確実に報知できる。また、ラジオ放送や音楽を聞いている同乗者に何ら迷惑を掛けることがない。他の効果は請求項7,8,10,11,12と同様である。
ここで、前記制御手段は、障害物検出手段の出力に基づいて障害物までの距離を検知する手段を含み、この制御手段は障害物までの距離が小さくなるのに応じて駆動対象の振動発生器の駆動状態を強化する場合、障害物を検出した方向に対応させて駆動されている駆動対象の振動発生器の駆動状態が強化されることで、障害物までの距離が小さくなっていることを効果的に報知することができる(請求項15)。
【0093】
ここで、前記制御手段は、車両の走行状態に応じて駆動対象の振動発生器の駆動形態を変化させる場合、減速したり加速したり、又は旋回するなどの車両の走行状態に応じたドライバの揺れを考慮して、障害物を検出した方向に対応させて駆動されている駆動対象の振動発生器の駆動ゲインを変更する等の駆動形態が変化されるので、ドライバへ伝える振動の大きさが略一定となり、障害物の検出方向を常に安定化させて報知することができる(請求項16)。
【0094】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用シート併用型報知システムを装備した自動車の概略平面図である。
【図2】車両用シート装置の斜視図である。
【図3】振動体の斜視図である。
【図4】(a)は電動型シートベルト装置の概略構成図であり、(b)はリトラクタ部分の部分拡大図である。
【図5】車両用シート併用型報知システムの制御系のブロック図である。
【図6】レーン変更制御のフローチャートの一部である。
【図7】レーン変更制御のフローチャートの残部である。
【図8】駐車用報知制御のフローチャートの一部である。
【図9】駐車用報知制御のフローチャートの残部である。
【図10】変更形態に係る駐車用報知制御のフローチャートの一部である。
【図11】緊急車両報知制御のフローチャートである。
【図12】振動体を駆動するときの駆動パターンの図である。
【図13】警報距離以内における車両距離と駆動ゲインとの関係を示す線図である。
【図14】(a)は自車両の後方中央方向から他の車両が接近する位置関係を説明する図であり、(b)は自車両の右側後方から他の車両が接近する位置関係を説明する図であり、(c)は自車両の左側後方から他の車両が接近する位置関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 自動車(自車両)
2 左前方検出センサ
3 右前方検出センサ
4 左後方検出センサ
5 右後方検出センサ
6 後方中央検出センサ
10 ドライバ用シート
11 シートクッション
12 シートバック
13 R振動体
14 L振動体
15 W振動体
16 車両用シート装置
20 電動型シートベルト装置
25 リトラクター
CU 制御ユニット
Claims (16)
- 車両用シート装置において、
前記シート内に装備された振動発生器を備え、車両の近くに障害物が検出されたときに振動発生器を駆動して着座している乗員に報知するように構成し、
前記振動発生器は、前記シートの異なる部位に複数設けられ、これら複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションの左右両側の部位に設けられた1対の振動発生器を含み、
前記複数の振動発生器は、他の車両を含む障害物の検出方向に応じて複数の振動発生器のうち対応する振動発生器を駆動するように構成し、且つ、前記障害物の検出方向が前方/後方のときブレーキペダル側/アクセルペダル側の振動発生器を駆動するように構成したことを特徴とする車両用シート装置。 - 前記複数の振動発生器は、前記シートのシートバックに設けられた振動発生器を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート装置。
- 前記障害物の検出方向が左側/右側のときに左側/右側の振動発生器を駆動するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート装置。
- 前記振動発生器の何れかを駆動する前に、振動発生器の駆動をドライバに予告する予告手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両用シート装置。
- 前記予告手段は、シートベルトリトラクターのシートベルトを振動させる振動付加手段からなることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート装置。
- 車両のシート内に設けた複数の振動発生器と、前記車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、前記複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、ハンドル,ブレーキ,アクセルのうちの少なくとも1つが衝突回避操作をしている際には振動発生器の駆動ゲインを弱くすることを特徴とする車両用シート併用型報知システム。 - 前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、前記シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含むことを特徴とする請求項6に記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有することを特徴とする請求項7に記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両のレーン変更の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させることを特徴とする請求項8に記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両の走行中に後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させることを特徴とする請求項8又は9に記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させることを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させることを特徴とする請求項8〜11の何れかに記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させることを特徴とする請求項8〜12の何れかに記載の車両用シート併用型報知システム。
- 車両のシート内に設けた複数の振動発生器と、前記車両の近くの障害物を検出する複数の障害物検出手段と、前記複数の障害物検出手段の出力を受けて複数の振動発生器を駆動制御する制御手段とを備え、
前記複数の振動発生器は、前記シートのシートクッションに設けた左右1対の振動発生器と、前記シートのシートバックに設けた1つの振動発生器を含み、
前記複数の障害物検出手段は、車両の左後方と右後方の障害物を検出する左右1対の後方用障害物検出手段と、車両の後方中央の障害物を検出する後方中央用障害物検出手段と、車両の左前方と右前方の障害物を検出する左右1対の前方用障害物検出手段とを有し、
前記制御手段は、車両の駐車の際左側/右側の後方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器とシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際後方中央用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートバックに設けた振動発生器を駆動させ、且つ、車両の駐車の際左側/右側の前方用障害物検出手段が障害物を検出したときにはシートクッションに設けた左側/右側の振動発生器を駆動させることを特徴とする車両用シート併用型報知システム。 - 前記制御手段は、障害物検出手段の出力に基づいて障害物までの距離を検知する手段を含み、この制御手段は障害物までの距離が小さくなるのに応じて駆動対象の振動発生器の駆動状態を強化することを特徴とする請求項6〜14の何れかに記載の車両用シート併用型報知システム。
- 前記制御手段は、車両の走行状態に応じて駆動対象の振動発生器の駆動形態を変化させることを特徴とする請求項6〜14の何れかに記載の車両用シート併用型報知システム。
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