JP4127212B2 - 塗装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ボディ等に適用して好ましい塗装方法に関し、特に、中塗り塗料と上塗り塗料とをウェットオンウェットで塗装し、これらを同時に焼き付ける2コート1ベーク系の塗装方法に関する。
自動車ボディの塗装系は、エポキシ系樹脂を主剤とする電着塗料等が適用される下塗り塗料と、ポリエステル系樹脂を主剤とする中塗り塗料と、同様にポリエステル系塗料を主剤とする上塗り塗料の3種類の塗料を用い、下塗り塗装を施した後にこれを焼き付け、当該硬化した下塗り塗膜層の上に中塗り塗装を施した後にこれを焼き付け、当該硬化した中塗り塗膜層の上に上塗り塗装を施した後にこれを焼き付けることで完成する、所謂、3コート3ベーク系の塗装方法が採用されている。
ところが、こうした3コート3ベーク塗装系では、下塗り塗装工程、中塗り塗装工程及び上塗り塗装工程に乾燥炉がそれぞれ必要とされるので、乾燥炉を設置するための広い工程スペースが必要となり、また、乾燥炉で消費されるエネルギが自動車の生産コストに反映される。
そこで、これら3つの工程に設けられた乾燥炉を2つ以下に減じて上記問題を解決するために、下塗り塗装と中塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装する方法や、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装する方法(例えば、特許文献1参照)が検討されている。
しかしながら、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装し、これらを同時に焼き付ける塗装系では、中塗り塗膜層の表面を平滑化するサンディング工程を設けることが出来ないため、電着塗膜層や中塗り塗膜層の表面に形成されたラウンド等の凹凸が上塗り塗膜層の表面に現れ、その結果、鮮映性に代表される上塗り塗膜層の平滑性が低下するという問題があった。
特開2002−153805号公報
本発明は、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能な塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、下塗り塗料を被塗物に塗布して下塗り塗膜層を形成した後に、前記下塗り塗膜層に中塗り塗料を塗布して中塗り塗膜層を形成し、未硬化の前記中塗り塗膜層に上塗り塗料を塗布して上塗り塗膜層を形成し、少なくとも前記下塗り塗膜層より上層の塗膜層を同時に焼き付ける塗装方法であって、少なくとも前記下塗り塗膜層より上層に、平均粒子径が30nm〜1μmであり焼付温度より高いガラス転移点を有する着色された第1の樹脂粒子と、平均粒子径が1μmを超える着色材とを含む第1の着色塗膜層を形成する塗装方法塗装方法が提供される。
本発明では、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装するに際して、平均粒子径が1μmを超える一般的な着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの着色された樹脂粒子を含有した着色塗膜層を少なくとも下塗り塗膜層より上層に形成する。そして、この樹脂粒子が前記一般的な着色材の粒子間を埋めることにより、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減させて、上塗り塗膜層の表面の平滑性が向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
[第1実施形態]
以下に本発明の第1実施形態に係る図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る塗装方法を示す工程図、図2は図1の中上塗り塗装工程のラインの一例を示す平面図、図3は本発明の第1実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
以下に説明する本発明の第1実施形態に係る塗装方法は、下塗り塗装、中塗り塗装、及び上塗り塗装の3コート塗装系において、下塗り塗料を塗布して焼き付けて硬化させた後に、中塗り塗料と上塗り塗料とをウェットオンウェットで塗布し、これらを同時に焼き付けて硬化させる、所謂、3コート2ベークの塗装系である。
中塗り塗装及び上塗り塗装に関して言えば、2コート1ベークの塗装系であり、より詳しくは、例えば、上塗り塗料がソリッド系塗料の場合には2コート1ベークであり、例えば、上塗り塗料がメタリック系塗料等のようにベース塗料とクリア塗料とを含む場合には3コート1ベークである。以下の第1実施形態では、この上塗り塗料がベース塗料及びクリア塗料を含む場合について説明する。
本実施形態に係る塗装方法では、先ず、ホワイトボディとして組み立てられた自動車ボディBが車体組立工程から塗装工場に搬入され、図1に示すように、最初に前処理工程1において、当該ボディBに付着した油や塵埃が除去されると共に、当該ボディBを構成する鋼板表面に防錆用の化成皮膜が形成される。
前処理工程1を経て洗浄及び化成皮膜が形成される自動車ボディB(被塗物)は、電着塗装工程2において、電着塗料で満たされた電着塗装槽に浸漬される。この電着塗装槽では、電着塗料に例えば300Vの高電圧が印加されることにより、当該電着塗料が電気泳動し、これによりボディBに未硬化の電着塗膜層20(下塗り塗膜層、図3参照)が形成される。
この電着塗装工程2で塗布される電着塗料としては、エポキシ系樹脂(アミン付加エポキシ樹脂に代表されるポリアミン樹脂を含む。)、アクリル系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、アルキド系樹脂、ポリエステル系樹脂等を主成分とし、これに着色材や硬化剤等を添加してなるカチオン型電着塗料又はアニオン型電着塗料を例示することが出来る。アニオン型電着塗料の場合は被塗物側を正極、電着塗料側を負極とし、カチオン型電着塗料の場合には被塗物側を負極、電着塗料側を正極とする。また、この電着塗料に添加されている硬化剤としては、ブロックポリイソシアネート化合物、アミノ樹脂等を挙げることが出来る。
次いで、電着塗装工程2の電着塗装槽から出槽したボディBは、電着水洗工程3において、ボディBに付着した余分な電着塗料が洗い流される。
電着水洗を終了したボディBは、次に、下塗り焼付工程4において、電着乾燥炉に搬入され、例えば、160℃〜180℃で15分〜30分焼き付けて電着塗膜層20を硬化させた後に、中上塗り塗装工程5に搬入される。このように形成された電着塗膜層20は、図3に示すように、積層塗膜10の最下層を構成し、その膜厚は例えば10〜40μmである。
中上塗り塗装工程5では、先ず、中塗り塗装工程6において、図2に示すように、硬化した電着塗膜層20の表面に中塗り塗装装置6aが中塗り塗料を塗布して中塗り塗膜層30(図3参照)を形成し、中塗り用フラッシュオフ装置6bが中塗り塗膜層30をフラッシュオフした後に、当該中塗り塗膜層30を焼き付け硬化させることなく、上塗りベース塗装工程7に搬出する。この中塗り塗装工程6で成膜される中塗り塗膜層30は、図3に示すように、積層塗膜10において電着塗膜層20の上層を構成しており、焼き付け硬化後のその膜厚は例えば15〜45μmである。
この中塗り塗装工程6で塗布される中塗り塗料としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものを例示することが出来る。
本実施形態に係る中塗り塗料には、着色材として、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材と、例えば既存の着色材を微細化した平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材と、が添加されている。
本実施形態では、既存の着色材に加えて、微細化された微粒子着色材を中塗り塗料に含有させることにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めるので、電着塗膜層20や中塗り塗膜層30のラウンドを低減させて、積層塗膜10の表面の平滑性を向上させることが可能となる。なお、微粒化着色材の平均粒子径を30nmより小さく微細化することは現実的に困難である。また、平均粒子径が1μmを超えると、既存の着色材の粒子間に対して相対的に大きくなり過ぎて、当該着色材の粒子間を埋めることが出来ず、積層塗膜10の表面の平滑性を向上させることが出来ない場合がある。
また、本実施形態に係る中塗り塗料に含有された微粒化着色材は、中塗り塗膜層30の焼き付け温度より高いガラス転移点Tgを有しており、具体的には、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有している。
本実施形態では、中塗り塗料に含有される微粒子着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、中塗り塗膜層30の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜10の表面の平滑性がさらに向上する。
この中塗り塗料に添加されている添加材としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
次いで、上塗りベース塗装工程7において、上塗りベース用塗装装置7aが、未硬化な中塗り塗膜層30の表面に、上塗りベース塗料をウェットオンウェットで塗布して上塗りベース塗膜層70(図3参照)を形成し、上塗りベース用フラッシュオフ装置7bが上塗りベース塗膜層70をフラッシュオフした後に、当該中塗り塗膜30及び上塗りベース塗膜層70を焼き付け硬化させることなく、上塗りクリア塗装工程8に搬出する。この上塗り塗装工程7で成膜される上塗りベース塗膜層70は、積層塗膜10において中塗り塗膜層30の上層を構成しており、焼き付け硬化後のその膜厚は例えば15〜45μmである。
この上塗りベース塗装工程7で塗布される上塗りベース塗料としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものを例示することが出来る。
また、上塗りベース塗料に添加されている添加剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
次いで、上塗りクリア塗装工程8において、上塗りクリア用塗装装置8aが、未硬化な上塗りベース塗膜層70の表面に、上塗りクリア塗料をウェットオンウェットで塗布した後に、中塗り塗膜層30、上塗りベース塗膜層70、及び、上塗りクリア塗膜層80を焼き付け硬化させることなく、セッティングブース8bに搬出する。この上塗りクリア塗装工程8で成膜される上塗りクリア塗膜層80は、図3に示すように、積層塗膜10の最上層を構成しており、焼き付け硬化後のその膜厚は例えば15〜45μmである。
この上塗りクリア塗装工程8で塗布される上塗りクリア塗料としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものを例示することが出来る。
この上塗りクリア塗料に添加されている添加剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
なお、図2に示す各塗装装置6a〜8aは、例えば自動塗装装置や塗装ロボット等であり、その塗布方法は特に限定されず、ベル式塗装ガンやスプレー式塗装ガン等を用いて塗装する。
中上塗り塗装工程5にて、中塗り塗料、上塗りベース塗料、及び、上塗りクリア塗料がウェットオンウェットで塗布された自動車ボディBは、セッティングブース8bから中上塗り焼付工程9の中上塗り乾燥炉9a内に搬入され熱風が吹き付けられて、例えば、80℃〜160℃で10分〜30分焼き付けることで中塗り塗膜層30、上塗りベース塗膜層70、及び、上塗りクリア塗膜層80が同時に硬化される。
以上のように、本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を中塗り塗料に含有させることにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋め、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性を向上させるので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、中塗り塗料に含有される微粒化着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、中塗り塗膜層の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第2実施形態]
図4は本発明の第2実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10aは、図4に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された中塗り塗膜層40と、この中塗り塗膜層40の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10aは、図3に示す第1実施形態に係る積層塗膜10において既存の着色材に加えて微粒化着色材を含有した中塗り塗膜層30が、図4に示すように、微粒化着色材を含有しない中塗り塗膜層40に変更され、さらに、この中塗り塗膜層40と電着塗膜層20との間に、既存の着色材に加えて微粒化着色材を含有した着色塗膜層50が積層されており、第1実施形態に係る積層塗膜10より塗膜層が一層分多く積層されている。なお、電着塗膜層20、上塗りベース塗膜層70及び上塗りクリア塗膜層80は、第1実施形態と同様であるため、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る積層塗膜10aの着色塗膜層50及び中塗り塗膜層40は、図1の中塗り塗装工程6において形成される。
本実施形態に係る中塗り塗装工程6では、下塗り焼付工程4において電着塗膜層20が焼き付け硬化された後に、先ず、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものが、中塗り用塗装装置6aにより、硬化した電着塗膜層20の表面に塗布されて着色塗膜層50が形成され、次いで、未硬化な着色塗膜層50の表面に中塗り塗料が中塗り用塗装装置6aによりウェットオンウェットで塗布されて、中塗り塗膜層40が形成される。この中塗り塗装工程6で成膜される中塗り塗膜層40の焼き付け硬化後の膜厚は、第1実施形態と同様に、例えば15〜45μmであり、着色塗膜層50の焼き付け硬化後の膜厚は、例えば3〜45μmである。
この着色塗膜層50を形成する塗料には、着色材として、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材と、例えば既存の着色材を微細化した平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材と、が添加されている。これに対し、本実施形態に係る中塗り塗料には、微粒子着色材は添加されておらず、平均粒子径が1μmを超える通常の着色材のみが添加されている。
本実施形態では、既存の着色材に加えて、微細化された微粒子着色材を含有した着色塗膜層50を電着塗膜層20の表面に形成することにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めるので、電着塗膜層20のラウンドを低減し、積層塗膜10の表面の平滑性を向上させることが可能となる。なお、微粒化着色材の平均粒子径を30nmより小さく微細化することは現実的に困難である。また、平均粒子径が1μmを超えると、既存の着色材の粒子間に対して相対的に大きくなり過ぎて、当該着色材の粒子間を埋めることが出来ず、積層塗膜10aの表面の平滑性を向上させることが出来ない場合がある。
本実施形態に係る着色塗膜層50に含有された微粒化着色材は、着色塗膜層50の焼き付け温度より高いガラス転移点Tgを有しており、具体的には、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有している。
本実施形態では、着色塗膜層50に含有される微粒子着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、着色塗膜層50の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜10aの表面の平滑性がさらに向上する。
この着色塗膜層50を形成する塗料に添加されている添加剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
中塗り塗膜層40が形成されて中塗り用フラッシュオフ装置6bによりフラッシュオフされた後は、上塗りベース塗装工程7に搬出されて、以降、第1実施形態と同様に、上塗りベース塗膜工程7にて、未硬化の中塗り塗膜層40の表面に上塗りベース塗料がウェットオンウェットで塗布されて上塗りベース塗膜層70が形成され、上塗りクリア塗装工程8にて、未硬化の上塗りベース塗膜層70の表面に上塗りクリア塗料がウェットオンウェットで塗布されて上塗りクリア塗膜層80が形成され、中上塗り焼付工程9にて、着色塗膜層50、中塗り塗膜層40、上塗りベース塗膜層70、及び、上塗りクリア塗膜層80が同時に焼き付けられて硬化される。従って、本実施形態に係る塗装方法では、中上塗り塗装系に関して言えば4コート1ベークとなっている。
以上のように、本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を、下塗り塗膜層と中塗り塗膜層との間に形成することにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めて、下塗り塗膜層のラウンドを低減し、積層塗膜の表面の平滑性を向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、着色塗膜層に含有される微粒化着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、当該着色塗膜層の焼き付け時に微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第3実施形態]
図5は本発明の第3実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10bは、図5に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された中塗り塗膜層40と、この中塗り塗膜層40の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10bは、図3に示す第1実施形態に係る積層塗膜10において既存の着色材に加えて微粒化着色材を含有した中塗り塗膜層30が、図5に示すように、微粒化着色材を含有しない中塗り塗膜層40に変更され、さらに、この中塗り塗膜層40と上塗りベース塗膜層70との間に、既存の着色材及び微粒化着色材を含有した着色塗膜層50が積層され、第1実施形態に係る積層塗膜10より塗膜層が一層分多く積層されており、図4に示す第2実施形態に係る着色塗膜層50と中塗り塗膜層40の積層順序を入れ替えたものである。なお、電着塗膜層20、上塗りベース塗膜層70及び上塗りクリア塗膜層80は、第1実施形態と同様であるため、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る積層塗膜10bの中塗り塗膜層40は、図1の中塗り塗装工程6にて形成され、着色塗膜層50は、図1の上塗りベース塗装工程7にて形成される。
本実施形態に係る中塗り塗装工程6では、下塗り焼付工程4において電着塗膜層20が焼き付け硬化された後に、硬化した電着塗膜層20の表面に中塗り用塗装装置6aが中塗り塗料を塗布して中塗り塗膜層40を形成し、中塗り用フラッシュオフ装置6bが中塗り塗膜層40をフラッシュオフした後に、当該中塗り塗膜層40を焼き付け硬化させることなく、上塗りベース塗装工程7に搬出する。なお、この中塗り塗膜層40を形成する中塗り塗料は、第2実施形態と同様の塗料である。また、中塗り塗装工程6で成膜される中塗り塗膜層40の焼き付け硬化後の膜厚は、第2実施形態と同様に、例えば15〜45μmである。
そして、上塗りベース塗装工程7において、先ず、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものが、上塗りベース用塗装装置7aにより、未硬化な中塗り塗膜層40の表面に塗布されて、着色塗膜層50が形成され、次いで、この未硬化な着色塗膜層50の表面に上塗りベース塗料が上塗りベース用塗装装置7aによりウェットオンウェットで塗布されて、上塗りベース塗膜層70が形成される。なお、上塗りベース塗装工程7で成膜される着色塗膜層50の焼き付け硬化後の膜厚は、第2実施形態と同様に例えば3〜45μmである。
この着色塗膜層50を形成する塗料には、着色材として、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材と、例えば既存の着色材を微細化した平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材と、が添加されている。
本実施形態では、既存の着色材に加えて、微細化された微粒子着色材を含有した着色塗膜層50を中塗り塗膜層40の表面に形成することにより、この微粒化着色材が、着色塗膜層内の既存の着色材の粒子間を埋めるので、電着塗膜層20や中塗り塗膜層40のラウンドを低減し、積層塗膜10の表面の平滑性を向上させることが可能となる。なお、微粒化着色材の平均粒子径を30nmより小さく微細化することは現実的に困難である。また、平均粒子径が1μmを超えると、既存の着色材の粒子間に対して相対的に大きくなり過ぎて、当該着色材の粒子間を埋めることが出来ず、積層塗膜10bの表面の平滑性を向上させることが出来ない場合がある。
また、本実施形態に係る着色塗膜層50に含有された微粒化着色材は、着色塗膜層50の焼き付け温度より高いガラス転移点Tgを有しており、具体的には、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有している。
本実施形態では、着色塗膜層50に含有される微粒子着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、着色塗膜層50の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜10bの表面の平滑性がさらに向上する。
この着色塗膜層50を形成する塗料に添加されている添加剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
上塗りベース塗膜層70が形成されて上塗りベース用フラッシュオフ装置7bによりフラッシュオフされた後は、上塗りクリア塗装工程8に搬出されて、以降、第1実施形態と同様に、上塗りクリア塗装工程8にて、未硬化の上塗りベース塗膜層70の表面に上塗りクリア塗料がウェットオンウェットで塗布されて上塗りクリア塗膜層80が形成され、中上塗り焼付工程9にて、中塗り塗膜層40、着色塗膜層50、上塗りベース塗膜層70、及び、上塗りクリア塗膜層80が同時に焼き付けられて硬化される。従って、本実施形態に係る塗装方法では、中上塗り塗装系に関して言えば4コート1ベークとなっている。
以上のように、本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を、中塗り塗膜層と上塗りベース塗膜層との間に形成することにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めるので、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減し、積層塗膜の表面の平滑性を向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、着色塗膜層に含有される微粒化着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、当該着色塗膜層の焼き付け時に微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第4実施形態]
図6は本発明の第4実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10cは、図6に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された中塗り塗膜層30と、この中塗り塗膜層30の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10cは、図4に示す第2実施形態に係る積層塗膜10aの微粒化着色材を含有しておらず既存の着色材のみを含有した中塗り塗膜層40を、既存の着色材と微粒化着色材とを含有した中塗り塗膜層30に変更した以外は、第2実施形態に係る積層塗膜10aと同様であり、本実施形態に係る塗装方法の中塗り塗装工程6では、第2実施形態に係る製造方法と異なり、1μmを超える既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μm、ガラス転移点Tgが100℃〜180℃の微粒化着色材を含有している中塗り塗料が塗布される。
このように、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を中塗り塗膜層に含有させると共に、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を下塗り塗膜層と中塗り塗膜層との間に形成することにより、この微粒子着色材が既存の着色材の粒子間を埋めて、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性が向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、着色塗膜層に含有される微粒化着色材が100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、当該着色塗膜層の焼き付け時に微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第5実施形態]
図7は本発明の第5実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10dは、図7に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された中塗り塗膜層30と、この中塗り塗膜層30の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10dは、第3実施形態に係る積層塗膜10bの微粒化着色材を含有しておらず既存の着色材のみを含有した中塗り塗膜層40を、既存の着色材及び微粒化着色材を含有した中塗り塗膜層30に変更した以外は、第3実施形態に係る積層塗膜10bと同様であり、本実施形態に係る塗装方法の中塗り塗装工程6では、第3実施形態に係る製造方法と異なり、1μmを超える既存の着色材に加えて、平均粒子径30nm〜1μm、ガラス転移点Tgが100℃〜180℃の微粒化着色材を含有している中塗り塗料が塗布される。
このように、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を中塗り塗膜層に含有させると共に、既存の着色材に加えて、平均粒子が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を中塗り塗膜層と上塗りベース塗膜層との間に形成することにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めて、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性が向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、着色塗膜層に含有される微粒化着色材が100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、当該着色塗膜層の焼き付け時に微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第6実施形態]
図8は本発明の第6実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10eは、図8に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された中塗り塗膜層30と、この中塗り塗膜層30の表面に形成された着色塗膜層60と、この着色塗膜層60の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10eは、図6に示す第4実施形態に係る積層塗膜10cの中塗り塗膜層30と上塗りベース塗膜層70との間に、既存の着色材に加えて微粒化着色材を含有した着色塗膜層60が積層され、第4実施形態に係る積層塗膜10cより塗膜層が一層分多く積層されている。なお、電着塗膜層20、上塗りベース塗膜層70及び上塗りクリア塗膜層80は、第1実施形態と同様であるため、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る積層塗膜10eの着色塗膜層50及び中塗り塗膜層30は、図1の中塗り塗装工程6にて形成され、当該中塗り塗膜層30の表面に形成される着色塗膜層60は、図1の上塗りベース塗装工程7にて形成される。
本実施形態に係る中塗り塗装工程6では、下塗り焼き付け工程4において電着塗膜層20が焼き付け硬化された後に、先ず、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂等を主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料若しくは2液硬化型塗料を溶剤で希釈したものが、中塗り用塗装装置6aにより、電着塗膜層20の表面に塗布されて着色塗膜層50が形成され、次いで、未硬化な着色塗膜層50の表面に中塗り塗料が中塗り用塗装装置6aによりウェットオンウェットで塗布されて中塗り塗膜層30が形成され、中塗り用フラッシュオフ装置6bによりフラッシュオフされた後に、当該着色塗膜層50及び中塗り塗膜層30を焼き付け硬化させることなく、上塗りベース塗装工程7に搬出される。この中塗り塗膜工程6で成膜される中塗り塗膜層30の焼き付け硬化後の膜厚は、第1実施形態と同様に、例えば15〜45μmであり、着色塗膜層50の焼き付け硬化後の膜厚は、例えば3〜45μmである。
そして、上塗りベース塗装工程7において、先ず、上記の着色塗膜層50を形成した塗料と同様の塗料が、上塗りベース用塗装装置7aにより、未硬化な中塗り塗膜層30の表面に塗布されて、着色塗膜層60が形成され、次いで、この未硬化な着色塗膜層60の表面に上塗りベース塗料が上塗りベース用塗装装置7aによりウェットオンウェットで塗布されて、上塗りベース塗膜層70が形成される。なお、上塗りベース塗装工程7で成膜される着色塗膜層60の焼き付け硬化後の膜厚は、第2実施形態と同様に例えば3〜45μmである。
本実施形態に係る塗装方法では、上述の中塗り塗装工程6にて塗布される着色塗膜層50を形成する塗料及び中塗り塗料と、上塗りベース塗装工程7にて塗布される着色塗膜層60を形成する塗料とには、着色材として、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材と、例えば既存の着色材を微細化した平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材とがそれぞれ添加されている。
本実施形態では、既存の着色材に加えて微粒化着色材を中塗り塗膜層30に含有させると共に、既存の着色材に加えて微粒化着色材を含有した着色塗膜層50、60を当該中塗り塗膜層30の上層及び下層に形成することにより、これらの塗膜層30、50、60に含有された微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋め、電着塗膜層20や中塗り塗膜層30のラウンドを低減し、積層塗膜10eの表面の平滑性を向上させることが可能となる。なお、これら微粒化着色材の平均粒子径を30nmより小さく微細化することは現実的に困難である。また、平均粒子径が1μmを超えると、既存の着色材の粒子間に対して相対的に大きくなり過ぎて、当該着色材の粒子間を埋めることが出来ず、積層塗膜10eの表面の平滑性を向上させることが出来ない場合がある。
本実施形態に係る中塗り塗膜層30及び着色塗膜層50、60に含有された微粒化着色材は、当該中塗り塗膜層30、着色塗膜層50、60の焼き付け温度より高いガラス転移点Tgを有しており、具体的には、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有している。
本実施形態では、中塗り塗膜層30及び着色塗膜層50、60に含有される微粒化着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、中塗り塗膜層30及び着色塗膜層50、60の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜10eの表面の平滑性がさらに向上する。
なお、着色塗膜層50、60を形成する塗料に添加されている添加剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のワックス類や、分散剤等を例示することが出来、溶剤としては、水又は芳香族炭化水素系溶剤若しくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤等)を例示することが出来る。
上塗りベース塗膜層70が形成されて上塗りベース用フラッシュオフ装置7bによりフラッシュオフされた後は、上塗りクリア塗装工程8に搬出されて、以降、第1実施形態と同様に、上塗りクリア塗装工程8にて、未硬化の上塗りベース塗膜層70の表面に上塗りクリア塗料がウェットオンウェットで塗布されて上塗りクリア塗膜層80が形成され、中上塗り焼付工程9にて、着色塗膜層50、中塗り塗膜層40、着色塗膜層60、上塗りベース塗膜層70、及び、上塗りクリア塗膜層80が同時に焼き付けられて硬化される。従って、本実施形態に係る塗装方法では、中上塗り塗装系に関して言えば5コート1ベークとなっている。
以上のように、本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を中塗り塗膜層に含有させると共に、既存の着色材に加えて、平均粒子が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を中塗り塗膜層の上下層に形成することにより、これらの微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋めて、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性が向上するので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、中塗り塗膜層及び着色塗膜層に含有される微粒化着色材が100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、当該着色塗膜層の焼き付け時に微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
[第7実施形態]
図9は本発明の第7実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10fは、図9に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された中塗り塗膜層30’と、この中塗り塗膜層30’の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層80の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10fは、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材が含有された中塗り塗膜層30’に、光輝材90が含まれている点以外は、図3に示す第1実施形態に係る積層塗膜10と同様の構成である。
本実施形態に係る積層塗膜10fの中塗り塗膜層30’には、平均粒子径が1〜20μm、厚さが0.01〜0.5μmの例えばアルミフレークやマイカフレーク等の光輝材90が、中塗り塗膜層30’の樹脂固形分に対して1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%含まれている。光輝材90の重量比率が20重量%を超えると塗膜密着性に悪影響を与えるおそれがある。なお、ここでいう重量比率とは樹脂固形分重量Aに対する光輝材の重量B、即ち、B/A[%]をいう。
本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を中塗り塗膜層に含有させることにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋め、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性を向上させるので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、中塗り塗料に含有される微粒化着色材が、100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、中塗り塗膜層の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
さらに、上塗り塗料がメタリック系塗料である場合には、上塗りベース塗膜層にも光輝材(不図示)が含まれているため、本実施形態に係る塗装方法では、当該上塗りベース塗膜層に含まれる光輝材と、上述の中塗り塗膜層に含まれる光輝材とにより反射光の干渉作用が生じ、光輝材が上塗りベース塗料のみに含まれる場合とは違ったメタリック感を得ることが出来る。
[第8実施形態]
図10は本発明の第8実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
本実施形態に係る積層塗膜10gは、図10に示すように、自動車ボディBの表面に形成された電着塗膜層20と、この電着塗膜層20の表面に形成された中塗り塗膜層40’と、この中塗り塗膜層40’の表面に形成された着色塗膜層50と、この着色塗膜層50の表面に形成された上塗りベース塗膜層70と、この上塗りベース塗膜層70の表面に形成された上塗りクリア塗膜層80とから構成されている。
本実施形態に係る積層塗膜10gは、着色材として、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材が含有されておらず、平均粒子径が1μmを超える既存の着色材のみが含有されている中塗り塗膜層40’に、光輝材90が含まれている点以外は、図5に示す第3実施形態に係る積層塗膜10bと同様の構成である。
本実施形態に係る積層塗膜10gの中塗り塗膜層40’には、平均粒子径が1〜20μm、厚さが0.01〜0.5μmの例えばアルミフレークやマイカフレーク等の光輝材90が、中塗り塗膜層40’の樹脂固形分に対して1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%含まれている。光輝材90の重量比率が20重量%を超えると塗膜密着性に悪影響を与えるおそれがある。
本実施形態に係る塗装方法では、既存の着色材に加えて、平均粒子径が30nm〜1μmの微粒化着色材を含有した着色塗膜層を、中塗り塗膜層と上塗りベース塗膜層との間に形成することにより、この微粒化着色材が既存の着色材の粒子間を埋め、下塗り塗膜層や中塗り塗膜層のラウンドを低減して、積層塗膜の表面の平滑性を向上させるので、鮮映性を維持しつつ、中塗り塗装と上塗り塗装とのウェットオンウェット塗装系を実現することが可能となる。これにより、従来必要とされていた中塗り塗装用の乾燥炉が不要となり、塗装ラインの工程スペースが格段に縮小される。また、当該乾燥炉に使用されていた熱エネルギーも不要となるので生産コストを低減させることが出来る。
また、本実施形態に係る塗装方法では、着色塗膜層に含有される微粒化着色材が100℃〜180℃のガラス転移点Tgを有していることにより、中塗り塗膜層の焼き付け時に当該微粒化着色材が熱変形せずに既存の着色材の粒子間を確実に埋めるので、積層塗膜の表面の平滑性をさらに向上させることが出来る。
さらに、上塗り塗料がメタリック系塗料である場合には、上塗りベース塗膜層にも光輝材(不図示)が含まれているため、本実施形態に係る塗装方法では、当該上塗りベース塗膜層に含まれる光輝材と、上述の中塗り塗膜層に含まれる光輝材とにより反射光の干渉作用が生じ、光輝材が上塗りベース塗料のみに含まれる場合とは違ったメタリック感を得ることが出来る。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態では、中塗り塗膜層及び上塗りベース塗膜層を形成直後にそれぞれフラッシュオフするように説明したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、中塗り塗膜層を形成直後にフラッシュオフせずに上塗りベース塗膜層を形成し、及び/又は、上塗りベース塗膜層を形成直後にフラッシュオフせずに上塗りクリア塗膜層を形成しても良い。
以下、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例は、上述した実施形態に係る塗装方法の効果を確認するためのものである。
実施例1
板厚0.8mm、大きさ70mm×150mmのダル鋼板を被塗物として、これにリン酸亜鉛処理を施してリン酸亜鉛皮膜を形成した後、カチオン型電着塗料(日本ペイント社製パワートップU−600M)を用いて膜厚が20μmとなるように電着塗装を行い、160℃で30分焼き付け硬化させることで電着塗膜層を形成した。
アクリル樹脂(大日本インキ化学工業社製アクリディック)を100重量部、オレンジ顔料(クラリアント社製Permanent Orange 3RTN)を10重量部、分散剤(共栄化学社製フローレンG−700)を5重量部、酢酸エチル230重量部を混合したのち、350重量部の粒径1mmのアルミナビーズを加えて混合機(特殊機化工業社製TKオートホモミキサー)にて時間分散を行い、平均粒子径が30nm、ガラス転移点Tgが180℃の微粒化着色材(オレンジ色)を得た。
この微粒化着色材を中塗り塗料(日本油脂社製ハイエピコQX1)に樹脂固形分に対する重量比率が4重量%になるように添加すると共に、平均粒子径が5000nmのオレンジ顔料(クラリアント社製Permanent Orange 3RTN)を当該中塗り塗料に樹脂固形分に対する重量比率1重量%で添加し、さらに、平均粒子径が15μm、厚さが0.1μmの光輝材(日本ビーケミカル社製アルミベース)を前記中塗り塗料に樹脂固形分に対する重量比率1重量%で添加し、溶剤としてのシンナー(日本ビーケミカル社製T−536MB)にて希釈して得られた塗料を、乾燥膜厚で20〜40μmとなるように、電着塗膜層の表面にスプレー塗装して、中塗り塗膜層を形成した。
この未硬化な中塗り塗膜層の表面に、上塗りベース塗料(日本ビーケミカル社製アクリル・メラミン系樹脂)を、乾燥膜厚で5〜45μmとなるようにウェットオンウェットでスプレー塗装して、上塗りベース塗膜層を形成した。
さらに、この未硬化な上塗りベース塗膜層の表面に、上塗りクリア塗料(日本ビーケミカル社製2Kクリアー)を、乾燥膜厚で30〜45μmとなるようにウェットオンウェットでスプレー塗装して、上塗りクリア塗膜層を形成し、これら中塗り塗膜層、上塗りベース塗膜層、及び、上塗りクリア塗膜層を140℃で30分同時に焼き付け硬化させた。この実施例1で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。
Figure 0004127212
得られた積層塗膜につき、平滑性を目視で評価し、後述する比較例1の積層塗膜と比較して平滑性が向上しているものを「○」とし、平滑性の向上が見られないものを「×」とした。
また、得られた積層塗膜につき、JIS K5600−5−6の付着性試験(クロスカット法)を実施し、剥離が生じているクロスカット部分の表面の状態が分類0〜1に分類されるものを「○」とし、分類2に分類されるものを「△」とし、分類3〜5に分類されるものを「×」として塗膜の密着性を評価した。その評価結果を表2に示す。
Figure 0004127212
実施例2
中塗り塗料に含有される微粒化着色材の平均粒子径を150nmとしたこと以外は、実施例1と同じ条件でテストピースを作製した。この実施例2で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この実施例2で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
実施例3
中塗り塗料に含有される微粒化着色材の平均粒子径を1000nmとしたこと以外は、実施例1と同じ条件でテストピースを作製した。この実施例3で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この実施例3で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
実施例4
中塗り塗料に含有される微粒化着色材のガラス転移点Tgを100℃としたこと以外は、実施例2と同じ条件でテストピースを作製した。この実施例4で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この実施例4で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
実施例5
中塗り塗料に光輝材を含有しなかったこと以外は、実施例2と同じ条件でテストピースを作製した。この実施例5で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この実施例5で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
比較例1
中塗り塗料に、微粒化着色材及び光輝材を含有しなかったこと以外は、実施例1と同じ条件でテストピースを作製した。この比較例1で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この比較例1で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
比較例2
中塗り塗料に含有される微粒化着色材の平均粒子径を1500nmとしたこと以外は、実施例1と同じ条件でテストピースを作製した。この比較例2で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この比較例2で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
比較例3
中塗り塗料に含有される光輝材の添加量を25重量%にしたこと以外は、実施例2と同じ条件でテストピースを作製した。この比較例3で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この比較例3で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
比較例4
中塗り塗料に、既存の着色材及び微粒化着色材を含有しなかったこと以外は、実施例1と同じ条件でテストピースを作製した。この比較例4で作製したテストピースの作製条件を表1に示す。この比較例4で作製したテストピースに対して実施例1と同様の平滑性及び密着性の評価を行った。その評価結果を表2に示す。
考察
実施例1〜5及び比較例1より、既存の着色材に加えて微粒化着色材を中塗り塗料に含有することにより、積層塗膜の表面の平滑性が向上した。また、実施例1〜5及び比較例4より、微粒化着色材を添加せずに光輝材のみを中塗り塗料に添加しても、積層塗膜の表面の平滑性の向上は見られなかった。
実施例1〜3及び比較例2より、既存の着色材に加えて、30nm〜1μmの微粒化着色材を含有することにより、積層塗膜の表面の平滑性が向上した。
実施例2及び比較例3より、光輝材の添加量を中塗り塗料の樹脂固形分に対して20重量%以上とすると、積層塗膜の密着性が悪化した。
図1は、本発明の第1実施形態に係る塗装方法を示す工程図である。 図2は、図1の中上塗り塗装工程のラインの一例を示す平面図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図6は、本発明の第4実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図7は、本発明の第5実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図8は、本発明の第6実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図9は、本発明の第7実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。 図10は、本発明の第8実施形態に係る積層塗膜を示す断面図である。
符号の説明
1…前処理工程
2…電着塗装工程
3…電着水洗工程
4…下塗り焼付工程
5…中上塗り塗装工程
6…中塗り塗装工程
7…上塗りベース塗装工程
8…上塗りクリア塗装工程
9…中上塗り焼き付け工程
10、10a〜10g…積層塗膜
20…電着塗膜層
30、30’、40、40’…中塗り塗膜層
50、60…着色塗膜層
70…上塗りベース塗膜層
80…上塗りクリア塗膜層
90…光輝材
B…自動車ボディ(被塗物)

Claims (13)

  1. 下塗り塗料を被塗物に塗布して下塗り塗膜層を形成した後に、前記下塗り塗膜層に中塗り塗料を塗布して中塗り塗膜層を形成し、未硬化の前記中塗り塗膜層に上塗り塗料を塗布して上塗り塗膜層を形成し、前記下塗り塗膜層より上層の塗膜層を同時に焼き付ける塗装方法であって、
    少なくとも前記下塗り塗膜層より上層に、平均粒子径が30nm〜1μmであり焼付温度より高いガラス転移点を有する着色された樹脂粒子と、平均粒子径が1μmを超える着色材とを含む第1の着色塗膜層を形成する塗装方法。
  2. 前記着色された樹脂粒子と前記着色材とは同色である請求項1記載の塗装方法。
  3. 前記第1の着色塗膜層は、前記中塗り塗膜層である請求項1又は2記載の塗装方法。
  4. 前記第1の着色塗膜層は、前記中塗り塗膜層と前記上塗り塗膜層との間に形成されている請求項1又は2記載の塗装方法。
  5. 前記第1の着色塗膜層は、前記下塗り塗膜層と前記中塗り塗膜層との間に形成されている請求項1又は2記載の塗装方法。
  6. 平均粒子径が30nm〜1μmであり焼付温度より高いガラス転移点を有する着色された樹脂粒子と、平均粒子径が1μmを超える着色材とを含む第2の着色塗膜層を、少なくとも前記下塗り塗膜層より上層にさらに形成する請求項1〜の何れかに記載の塗装方法。
  7. 前記第2の着色塗膜層は、前記下塗り塗膜層と前記中塗り塗膜層との間に形成されている請求項記載の塗装方法。
  8. 前記第2の着色塗膜層は、前記中塗り塗膜層と前記上塗り塗膜層との間に形成されている請求項記載の塗装方法。
  9. 平均粒子径が30nm〜1μmであり焼付温度より高いガラス転移点を有する着色された樹脂粒子と、平均粒子径が1μmを超える着色材とを含む第3の着色塗膜層を、前記下塗り塗膜層と前記中塗り塗膜層との間にさらに形成する請求項記載の塗装方法。
  10. 前記着色された樹脂粒子のガラス転移点Tgは、100℃〜180℃である請求項1〜の何れかに記載の塗装方法。
  11. 前記中塗り塗膜層に、光輝材が含まれている請求項又は記載の塗装方法。
  12. 前記光輝材は、平均粒子径が1〜20μm、厚さが0.01〜0.5μmであり、前記中塗り塗膜層の樹脂固形分に対して1〜20重量%含まれている請求項11記載の塗装方法。
  13. 前記上塗り塗料は、上塗りベース塗料と上塗りクリア塗料とを含み、
    未硬化の前記中塗り塗膜層に前記上塗りベース塗料を塗布して上塗りベース塗膜層を形成し、さらに、未硬化の前記上塗りベース塗膜層に前記上塗りクリア塗料を塗布して上塗りクリア塗膜層を形成する請求項1〜12の何れかに記載の塗装方法。
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