JP2006181505A - メタリック塗装方法及び積層塗膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】光輝材の使用量を低減しつつ金属感に富んだ意匠が得られるメタリック塗装方法を提供する。
【解決手段】金属感メタリックベース塗料として、光輝材10〜30重量%と、分子量25000〜50000のセルロースアセテートブチレート樹脂10〜50重量%と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有する塗料固形分基材を、エステル系溶剤及び/又はケトン系溶剤を用いて塗料固形分が1〜10重量%となるように希釈したメタリックベース塗料を用いる塗装方法において、下地塗装工程は、シルバー色系メタリックベース塗料を用いてシルバー系ベース塗膜層104を形成するシルバー系ベース塗装工程と、第1クリヤ塗料を用いて前記シルバー系ベース塗膜層の表面に第1クリヤ塗膜層105を形成する第1クリヤ塗装工程を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車のボディや部品等の塗装に適用できるメタリック塗装方法及び積層塗膜に関し、特に蒸着金属片などの光輝材の配向性が良好で、金属感に富んだ意匠を提供できるメタリック塗装方法及び積層塗膜に関する。
自動車ボディや部品のメタリック塗装において、金属感に富んだ(金属的な)外観意匠を提供するべく、光輝材として光反射性の良好な蒸着アルミニウム薄片などを用いた塗装が行われている。しかしながら、このような従来のメタリック塗装にあっては、蒸着アルミニウム薄片等の光輝材を用いたメタリック塗料で金属のような意匠を実現しようとしても、小型製品や部品等の小さな被塗物でしか実現できず、自動車ボディのような広い塗布面積を有する被塗物に対して、自動塗装ラインのような生産タクトの短い塗装工程では、実質的に実現不可能であった。
また、従来の自動車ボディ塗装ラインにおけるメタリック塗装方法は、メタリック用ベル型塗装機を用いて2ステージで15μm程度の膜厚を塗装するものであり、この際の塗料NV値(Non Volatile値;不揮発固形分含有量)は20%程度である。かかる従来のメタリック塗料に反射性の強い蒸着アルミニウム薄片等を用いても、得られるメタリック塗装構造中での配向性が未だ十分とは言えず、金属的な意匠性が得られてない。
そこで、本発明者らは、自動車ボディ等の塗装工程において光輝材の配向を制御する技術を開発し、蒸着アルミ等を用いた金属調メタリック塗装方法を提案している(特許文献1)。
しかしながら、上述した金属調メタリック塗装方法では、メタリックベース塗料をベース膜厚が8μm前後となるように2ステージで塗装するので、蒸着アルミなどの光輝材の使用量が多くなり、従来のシルバー系メタリック塗装に比べてコストが著しく高くなるという問題があった。
特開2003−313500号公報
本発明は、光輝材の使用量を低減しつつ金属感に富んだ意匠が得られるメタリック塗装方法及び積層塗膜を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、下地塗料を用いて被塗物の表面に直接又は間接的に下地塗膜層を形成する下地塗装工程と、金属感メタリックベース塗料を用いて前記下地塗膜層の表面に金属感メタリックベース塗膜層を形成するメタリックベース塗装工程と、第2クリヤ塗料を用いて前記金属感メタリック塗膜層の表面に第2クリヤ塗膜層を形成する第2クリヤ塗装工程とを有する塗装方法であって、前記下地塗装工程は、シルバー色系メタリックベース塗料を用いてシルバー系ベース塗膜層を形成するシルバー系ベース塗装工程と、第1クリヤ塗料を用いて前記シルバー系ベース塗膜層の表面に第1クリヤ塗膜層を形成する第1クリヤ塗装工程を有することを特徴とする塗装方法が提供される。
また、本発明によれば、下地塗料を用いて被塗物の表面に直接又は間接的に形成された下地塗膜層と、金属感メタリックベース塗料を用いて前記下地塗膜層の表面に形成された金属感メタリックベース塗膜層と、第2クリヤ塗料を用いて前記金属感メタリック塗膜層の表面に形成された第2クリヤ塗膜層とを有する積層塗膜であって、前記下地塗膜層は、シルバー色系メタリックベース塗料を用いて形成されたシルバー系ベース塗膜層と、第1クリヤ塗料を用いて前記シルバー系ベース塗膜層の表面に形成された第1クリヤ塗膜層を少なくとも有することを特徴とする積層塗膜が提供される。
本発明では、金属感メタリックベース塗膜層の下地塗膜層としてシルバー系ベース塗膜層を有するので、金属感メタリックベース塗膜層をたとえば0.5〜2μm程度の薄膜で構成しても、積層塗膜の色相は金属色を呈することができる。また、金属感メタリックベース塗膜層の下地塗膜層としてクリヤ塗料により構成される第1クリヤ塗膜層を有するので、この第1クリヤ塗膜層の表面が極めて平滑になる。そして、この平滑になった第1クリヤ塗膜層の表面に金属感メタリックベース塗料を塗装すると、薄い膜厚で塗装しても光輝材が良好に配向する結果、金属感メタリックベース塗膜層の膜厚をたとえば2μm以下まで薄くすることができる。これにより、光輝材の使用量を低減しつつ金属感に富んだメタリック塗装の意匠を提供することができる。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の塗装方法の実施形態を示す工程図、図2は本発明の塗装方法の実施形態により得られる積層塗膜を示す断面図、図3は本発明の塗装方法に係る金属感メタリックベースの光輝材の配向作用を説明するための塗膜断面図、図4は本発明の塗装方法に係る金属感メタリックベース塗料を用いて塗膜を形成する際の塗膜構成メカニズムを示す断面図、図5は本発明の塗装方法に係る金属感メタリックベース塗料の粘性の経時変化の一例を示すグラフ、図6は転球試験の概要を示す側面図である。
本発明に係る塗装方法は、たとえばX−Rite社のメタリック感指標であるFI値が21以上の、金属そのものに近い高金属感を呈する金属感メタリックベース塗料を用いた塗装方法であって、この金属感メタリックベース塗膜層の直下の下地層表面を極めて平滑にする塗装方法であればよい。求められる当該下地層の平滑度を、たとえばBKYガードナー社製ウェーブスキャンの測定値でいうならば、ロングウェーブ(LW)で9.0以下、ショートウェーブ(SW)で25以下である。
このような平滑な下地層を得るための塗装方法の具体例として、被塗物に自動車ボディを適用した一例を以下に説明するが、本発明に係る塗装方法はこれらの実施形態にのみ限定される趣旨ではなく、したがって、これらの実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
なお本明細書において、被塗物に塗布する材料を塗料といい、この塗料を塗布することにより被塗物表面に形成される層であって硬化前を未硬化塗膜層、硬化後を硬化塗膜層、これら未硬化塗膜層及び硬化塗膜層を総称して塗膜層という。
本実施形態に係る積層塗膜は、図2に示すように被塗物101である自動車ボディの表面に形成された電着塗膜層102と、この電着塗膜層102の表面に形成された中塗り塗膜層103と、この中塗り塗膜層103の表面に形成されたシルバー系ベース塗膜層104と、このシルバー系ベース塗膜層104の表面に形成された第1クリヤ塗膜層105と、この第1クリヤ塗膜層105の表面に形成された金属感メタリックベース塗膜層106と、この金属感メタリックベース塗膜層106の表面に形成された第2クリヤ塗膜層107とから構成されている。
被塗物である自動車ボディ101を構成する材料としては、鋼板やアルミニウム板などの各種金属材料のほか、プラスチックも適用することができ、自動車ボディの外板や内板などが塗装対象部位となる。なお、本発明に係る塗装方法においては、自動車ボディ以外の自動車部品や、自動車以外の各種被塗物を塗装対象にすることができる。
電着塗装工程Aの前に、この自動車ボディ101を前処理工程に搬入し、ここでアルカリ洗浄液などを用いて自動車ボディ101に付着した油分を脱脂洗浄したのち、自動車ボディ101の表面にリン酸亜鉛の化成皮膜を形成する。
次いで、化成皮膜が形成された自動車ボディ101を電着塗装工程Aに搬入し、ここでカチオン型電着塗料又はアニオン型電着塗料が満たされた電着槽に自動車ボディ101を浸漬し、自動車ボディ101と電着塗料との間に所定の電圧を印加することで、電気泳動作用により未硬化の電着塗膜層102を自動車ボディ101の表面に形成する。続く電着水洗工程では、自動車ボディ101の表面に付着した余分な電着塗料を、工業用水や純水を用いてスプレーやディッピングすることで洗い流すとともに、洗い流された電着塗料を回収して再利用する。
次いで、電着水洗工程を終了した自動車ボディ101を電着焼付け工程Bである電着乾燥炉に搬入し、たとえば160℃〜180℃で15分〜30分焼き付けることで硬化した電着塗膜層102が得られる。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、電着塗膜層101の膜厚はたとえば10〜40μmである。
中塗り塗膜層103を構成する塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂やポリエステル−エポキシ樹脂などのポリエステル系樹脂、アクリル−メラミン樹脂,アクリル−ウレタン樹脂,アクリル−エポキシ樹脂などのアクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに着色材、添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、水を溶剤とする水系塗料又は有機溶剤を溶剤とする有機溶剤系塗料である。そして、この塗料を溶剤で希釈したものを、図1に示す中塗り塗装工程Cにおいてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いて電着塗膜層102の表面に塗装する。
次いで、中塗り塗装工程Cを終了した自動車ボディ101を中塗り焼付け工程Dである中塗り乾燥炉に搬入し、たとえば120℃〜160℃、10分〜30分の条件で未乾燥の中塗り塗膜層103を焼き付ける。これにより硬化した中塗り塗膜層103が得られる。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、中塗り塗膜層103の膜厚はたとえば10〜40μmである。
中塗り焼付け工程Dを終了したら、中塗り塗膜層103の表面にシルバー系ベース塗料を塗装してシルバー系ベース塗膜層104を形成する(シルバー系ベース塗装工程E)。
このシルバー系ベース塗膜層104を構成する塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂やポリエステル−エポキシ樹脂などのポリエステル系樹脂、アクリル−メラミン樹脂,アクリル−ウレタン樹脂,アクリル−エポキシ樹脂などのアクリル系樹脂などを主成分とし、これにシルバー色の着色剤と、アルミフレークなどの光輝材と、必要に応じて添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、水を溶剤とする水系塗料又は有機溶剤を溶剤とする有機溶剤系塗料である。なお、シルバー色の着色剤に代えてシルバー色に着色した光輝材を用いてもよい。
このシルバー系ベース塗膜層104は、後述する金属感メタリックベース塗膜層を薄膜で塗装した場合においてもシルバー色を呈するように機能するものである。
未乾燥のシルバー系ベース塗膜層104を形成したら、1〜2分程度のフラッシュオフ又はプレヒートをおいて、ウェットオンウェットで、次の第1クリヤ塗装工程Fにて第1クリヤ塗料を塗布する。
第1クリヤ塗料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに各種添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものを、第1クリヤ塗装工程Fにおいてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いてシルバー系ベース塗膜層104の表面に塗装する。これにより透明の第1クリヤ塗膜層105が形成される。自動車ボディの仕様や部位によっても相違するが、第1クリヤ塗膜層105の膜厚はたとえば10〜40μmである。特に第1クリヤ塗膜層104は、所望の平滑性を確保するために10μm以上とすることが望ましい。なお、本例に係る第1クリヤ塗料は水系塗料及び有機溶剤系塗料の何れをも用いることができる。
第1クリヤ塗料を塗布したら、数分の静置(セッティング)を経たのちボディを焼付け工程Gに搬入し、先に塗布して形成したシルバー系ベース塗膜層104及び第1クリヤ塗膜層105を、同時に、たとえば120℃〜160℃で10分〜30分焼き付ける。
着色剤などの顔料を含まないクリヤ塗料は、顔料による塗膜表面の凹凸が生じないので顔料を含む一般的な中塗り塗料に比べて平滑になることから、次の金属感メタリックベース塗料に含まれる光輝材の配向性が良好となる。
焼付け工程Gにて硬化したシルバー系ベース塗膜層104及び第1クリヤ塗膜層105が形成されたら、次の金属感メタリックベース塗装工程Hにて第1クリヤ塗膜層105の表面に金属感メタリックベース塗料を塗布する。
ここで、本例で使用する金属感メタリックベース塗料は、塗料基材をエステル系溶剤及び/又はケトン系溶剤で、固形分が1〜10重量%となるように希釈した塗料であり、塗料基材は、固形分中、10〜30重量%の光輝材と、10〜50重量%のセルロースアセテートブチレート樹脂(分子量25000〜50000)と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有する。また、上記成分以外に、塗膜形成要素としての顔料や可塑剤、硬化剤、表面調整剤、沈降防止剤、付着付与剤、タレ防止剤などの添加剤を含んでもよい。
なお、この塗料基材において、光輝材、セルロースアセテートブチレート樹脂(以下、CAB樹脂ともいう。)及びアクリル−メラミン樹脂は不揮発性固形分であって塗膜形成要素として機能し、CAB樹脂はいわゆる粘性樹脂として機能する。
図4に本例に係る金属感メタリックベース塗料の塗膜形成メカニズムを示すが、同図の左に示すように光輝材1を含む飛行塗料粒子10が被塗物である第1クリヤ塗膜層105の表面に塗着すると(同図(a))、その飛行速度、粒径及び塗料基材の希釈率などに応じて、塗料粒子10は変形して扁平化するとともに、鱗片状の光輝材1はその平面部位が第1クリヤ塗膜層105と平行になるように配向しようとする。塗着後、塗料10は飛行速度などに起因する粒子変形エネルギーや粘度に応じて更に周囲に広がって未硬化膜を形成しようとし、これに応じて光輝材1も更に平行に配向しようとする(同図(b))。
次いで、塗料10の拡散が終了して塗料の未硬化膜が形成されると、塗料10の第1クリヤ塗膜層105へのセッティングが完了し(同図(c)〜(d))、その後、溶剤の蒸発に応じて塗料未硬化膜が体積収縮する。これに応じて光輝材1は更にいっそう平行に配向し(同図(d))、金属感メタリックベース塗膜層106が完成する。
本例では、上述した金属感メタリックベース塗膜層106の形成過程において、特に塗料の第1クリヤ塗膜層105へのセッティング時の初期(同図(c))に、光輝材1を流動させないがウェットな状態に塗料を導き、その後の体積収縮による光輝材1の平行配向を更に促進させることを主眼の一つとしており、またこれを実現できるような塗料組成や塗料性状を提案するものである。
こうした主眼点を塗料(塗膜)粘性の変化から観察すると図5に示すような関係が得られる。
図5において、曲線Aは本例に係る金属感メタリックベース塗料の一例における粘性の経時変化を示し、曲線Bは従来のメタリックベース塗料の一例における粘性の掲示変化を示す。
同図において、縦軸の転球所要時間は、図6に示すように常温常圧下、A4版サイズの中塗り塗料を施したブリキ板に供試塗料を10μm塗布し、このブリキ板を5°以下の所定角度θに傾けて配置したのち、11mmφで5.5gの鉄球をブリキ板の頂上から静かに転がし、その所要時間を一定時間ごとに時系列で測定したものである。
図5に示すように、本例の金属感メタリックベース塗料(曲線A)では、代表的に、塗着から塗膜形成までに、転球所要時間が10秒未満の未乾燥時間域と、10〜30秒の粘度上昇時間域と、3秒未満の指触乾燥時間域がこの順で存在し、しかも未乾燥時間域が塗着時から2分間以内で、粘度上昇時間域がその後3分間以内であり、この後に指触乾燥時間域となることがわかる。なお、本例で着目する塗料の第1クリヤ塗膜層105へのセッティング時の初期は、曲線Aにおいて粘度上昇時間域の初期に相当する。
これに対して、従来のメタリックベース塗料(曲線B)では、塗着後に転球所要時間が増大して粘度が上昇することはなく、しかも塗着後1分経過後は粘度の下降も極めて緩やかである。したがって、上述したような塗料セッティング時以降における光輝材の平行配向を生じることはない。
なお、本例の金属感メタリックベース塗料においては、転球所要時間の最大値は、粘度上昇時間域に存在し、かつ15〜30秒であることが好ましく、20〜30秒であることが更に好ましく、25〜30秒であることが一層好ましい。転球所要時間の最大値が15秒未満では、既に金属感メタリックベース塗膜層106の表面が乾燥しており塗膜収縮時に光輝材が配向し難く、30秒を超えると塗膜の粘度自体が高く、この場合も光輝材が配向し難い。
また、本例の金属感メタリックベース塗料は、塗着前の初期状態において、代表的に不揮発固形分を全量で1〜10重量%の割合で含む(すなわちNV値が1〜10重量%)が、未乾燥時間域におけるNV値が20〜30重量%、好ましくは25〜30重量%であり、かつ粘度上昇時間域におけるNV値が40〜60重量%、好ましくは50〜55重量%である。未乾燥時間域におけるNV値が20重量%未満では、塗膜粘度が低く、配向が乱れてしまうことがあり、30重量%を超えると塗膜粘度上昇率が高すぎて光輝材の配向が充分に起こらないことがある。また、粘度上昇時間域におけるNV値が40重量%未満では塗膜粘度が上昇せず転球所要時間が15秒以下になってしまうことがあり、60重量%を超えると塗膜が乾燥して転球所要時間が15秒よりも短くなってしまうことがある。
本例に係る金属感メタリックベース塗料の塗料基材に含まれる光輝材としては、パール顔料や金属フレークを挙げることができ、特に蒸着法で得られる金属フレークが代表的であるが、反射性の良好さから蒸着アルミニウムフレークを用いることが好適である。
このような光輝材は典型的には鱗片状をなすが、その大きさは最大長部位が10〜100μm、厚さが0.01〜0.2μmであることが好ましい。最大長部位が10μm未満では充分な反射が得られないことがあり、100μmを超えると塗料循環装置における光輝材の沈降性に問題が生じることがある。一方、厚さが0.01μm未満では塗料循環での形状安定性に劣ることがあり、0.2μmを超えると光輝材一枚あたりの重量が重くなり、たとえばアルミフレーク自体の枚数が制限されることがある。
なお、光輝材の配合量は、塗料基材の10〜30重量%である。10重量%未満では光輝材表面の面積が小さく充分な光の反射が得られないことがあり、30重量%を超えると光輝材の量が多いため塗料循環時に光輝材の沈降等の問題が生じることがある。
CAB樹脂は、いわゆる粘性樹脂として機能し、塗着後にエステル溶剤やケトン溶剤が蒸発するにしたがって粘性を強く発現する。このように、塗着した塗料の溶剤成分が蒸発するにつれて粘性樹脂の粘性が発現するので、上述のように平行に配置された光輝材の流動が抑制され、これにより金属に近い外観を有する塗装が得られ易くなる。
CAB樹脂の分子量としては、25,000〜50,000のものを用いるが、なかでも25,000〜35,000が好ましく、26,000〜34,000が更に好ましく、28,000〜32,000が一層好ましい。CAB樹脂の分子量が25,000未満では、塗膜粘度が低く光輝材の配向が乱れてしまう。また、50,000を超えると粘度が高すぎて光輝材が充分に配向できない。
なお、CAB樹脂の配合量は、塗料基材の10〜50重量%である。10重量%未満では充分な粘性を発現できず、50重量%を超えると塗膜を硬化させるアクリル−メラミン樹脂が相対的に少なくなって塗膜密着性などの充分な性能が発揮できなくなる。
アクリル−メラミン樹脂は、主に塗膜を硬化させるものとして機能する。アクリル−メラミン樹脂の配合量は、塗料基材の残量、すなわちこれに上述の光輝材とCAB樹脂を合算したものが100重量%となるような量とする。
なお、本例において、塗料基材には上述のような成分以外にも塗膜形成要素としての顔料や可塑剤、硬化剤、表面調整剤、沈降防止剤、付着付与剤及びタレ防止剤などの添加剤を添加することも可能であるが、この場合もアクリル−メラミン樹脂の配合量は、他の全ての成分とこのアクリル−メラミン樹脂とを合算したものが100重量%となるような量でよい。
エステル系溶剤及びケトン系溶剤は、上述した塗料基材の希釈剤として機能するが、具体的には3−酢酸−メトキシ−ブチル、2−エタノールアセテート、アルキルベンゼン、酢酸エチル及びトルエンなどを主成分とするシンナーを挙げることができる。
上述したように、本例の金属感メタリックベース塗料は上記塗料基材をこのエステル系溶剤もしくはケトン系溶剤またはこれらの混合溶剤で希釈したものであり、その希釈率は塗料中の固形分を1〜10重量%とするものである。
本例では、こうした希釈率を採用することにより塗着する塗料粒子(飛行粒子)の粘度を低下させて、被塗物(第1クリヤ塗膜層105)表面での塗着粒子の変形を従来のメタリックベース塗料の場合と比較して強く起こし、塗料中のアルミ薄片などの蒸着金属薄片を被塗物表面に対して平行に近く配置させることができる(図4(a))。なお、希釈率が10重量%を超えると塗着時における塗料粒子の変形が充分に起こらず、1重量%未満では塗装機の吐出量が増加してしまい、塗装ラインでは実質的に適用困難となる。
本例では特に、上述した平滑性に富んだ第1クリヤ塗膜層105の表面に上述した金属感メタリックベース塗料を塗装することで、図3に示すように薄膜であっても充分良好に光輝材1の平行配向を実現することができる。すなわち、被塗物表面の平滑性が不良であると、光輝材がその凹凸を埋めて塗膜面に平行に配向するためには、それなりの膜厚が必要となるが、図3に示すように被塗物105の表面自体が予め平滑にされていると、光輝材1が凹凸を埋める必要がなくなり、その分だけ膜厚を薄くすることができる。
本例の金属感メタリックベース塗膜層106は、上述した金属感メタリックベース塗料を用いて形成され、10〜30重量%の光輝材と、10〜50重量%のCAB樹脂と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含み、FI値が21以上のものである。
ここで、FI値とは、X−Rite社のメタリック感指標であり、具体的には次式(1)で定義される。
(数1)
FI=2.69{(L15°−L110°1.11/(L45°0.86…(1)
式(1)において、L15°,L110°,L45°は、JISに規定される標準光源D65を光源とし、平板状の塗膜表面にそれぞれ15°、45°及び110°の角度で入射させた際の反射光の強度を示す。
本例の金属感メタリックベース塗膜層104は、このFI値が1以上であり、23以上が更に好ましい。FI値が21未満では、「まさに金属」という反射が得られない。
特に本例の金属感メタリックベース塗膜層106は、乾燥膜厚が0.5〜2μmであることが好ましく、0.5〜1.0μmであることが更に好ましい。上述したように、金属感メタリックベース塗膜層106の直下の下地層が平滑性に優れた第1クリヤ塗膜層105であることから、金属感メタリックベース塗膜層106を上述したように薄膜で構成しても光輝材1の配向性は充分に良好なものとなる。
また、金属感メタリックベース塗膜層106を2μm以下の薄膜で構成すると、下地隠蔽性が低下するが、第1クリヤ塗膜層105の下にアルミフレークなどの光輝材2を含むシルバー系ベース塗膜層104が形成されているので、図3に示すように積層塗膜としての色相は、金属感メタリックベース塗膜層106とシルバー系ベース塗膜層104の両者により呈することができる。
したがって、金属感メタリックベース塗膜層106を2μm以下に薄くすることで、高価な光輝材の使用量を低減することができる。なお、金属感メタリックベース塗膜層106の膜厚が0.5μm未満であると十分な金属感を得ることができず、また2μmを超えると光輝材の使用量が増加するのでコスト的に不利となる。
金属感メタリックベース塗料を塗装するには、従来公知の回転霧化式ベル型塗装機を用いることができ、その場合、シェーピングエアー流量を400〜800Nl/minとすることが好ましく、これにより塗料粒子の飛行速度を確保し、塗着時の塗料粒子変形エネルギーを充分に付与することができる。シェーピングエアー流量が400Nl/min未満では塗料粒子の変形エネルギーが不充分となることがあり、800Nl/minを超えると塗装機側のエアー供給対応が難しくなる。
図1に戻り、第1クリヤ塗膜層105の表面に金属感メタリックベース塗料を塗布し未乾燥の金属感メタリックベース塗膜層106を形成したら、1〜2分程度のフラッシュオフ又はプレヒートをおいて、次の第2クリヤ塗装工程Iにてボディの内外板に第2クリヤ塗料を塗布する。
第2クリヤ塗料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに各種添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものを、第2クリヤ塗装工程Iにおいてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いて金属感メタリックベース塗膜層106の表面に塗装する。これにより透明の第2クリヤ塗膜層107が形成される。自動車ボディの仕様や部位によっても相違するが、第2クリヤ塗膜層107の膜厚はたとえば10〜40μmである。なお、本例に係る第2クリヤ塗料は水系塗料及び有機溶剤系塗料の何れをも用いることができる。
第2クリヤ塗料を塗布したら、数分の静置(セッティング)を経たのちボディを上塗り焼付け工程Jに搬入し、先に塗布して形成した金属感メタリックベース塗膜層106及び第2クリヤ塗膜層107を、同時に、たとえば120℃〜160℃で10分〜30分焼き付ける。
以上により、自動車ボディ101の表面に、電着塗膜層102、中塗り塗膜層103、シルバー系ベース塗膜層104、第1クリヤ塗膜層105、金属感メタリックベース塗膜層106及び第1クリヤ塗膜層106の各硬化塗膜が形成される。
特に本例の金属感メタリックベース塗膜層106の下地層として、平滑性が良好な第1クリヤ塗膜層105を有し、しかもシルバー系ベース塗膜層104が形成されているので、金属感メタリックベース塗料を薄膜で塗布しても、光輝材が良好に平行配向することができるとともに、シルバーの色相も良好に呈することができる。したがって、高価な光輝材の使用量を低減することができる。
以上、本発明の塗装方法の実施形態を説明したが、より具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
《実施例》
従来公知の電着塗料を用いて鋼板101に電着塗装を施し、20μmの電着塗膜層102を形成した。この電着塗膜層102の表面に、中塗り塗料としてのポリエステル−メラミン樹脂系中塗り塗料(日本ペイント社製)を30μm塗布した。塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ABB921型,カップ径φ=50mm)を用い、回転数25000rpm、シェーピングエアー流量250Nl/min、吐出量150ml/min、印加電圧−60kV、塗装線速度25m/min、塗り重ね回数4回で塗装した。これを140℃、20分の条件で焼き付けた。
次いで、中塗り塗膜層103の表面に、シルバー系ベース塗料としての、アクリル−メラミン樹脂系ベース塗料(日本ペイント社製スーパーラックM−180KYO)を15μm塗布した。塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ABB921型,カップ径φ=70mm)を用い、回転数25000rpm、シェーピングエアー流量500Nl/min、吐出量150ml/min、印加電圧−60kV、塗装線速度25m/min、塗り重ね回数4回で塗装した。
1分以内のフラッシュオフをおいて、第1クリヤ塗料としての、ポリエステル−メラミン樹脂系クリヤ塗料(日本ペイント社製)を35μm塗布した。塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ABB921型,カップ径φ=50mm)を用い、回転数25000rpm、シェーピングエアー流量250Nl/min、吐出量100ml/min、印加電圧−60kV、塗装線速度25m/min、塗り重ね回数4回で塗装した。
これを140℃、20分の条件で焼き付けた。得られた第1クリヤ塗膜層105の平滑度をBYKガードナー社製ウェーブスキャンにより測定したところ、LW=1.0、SW=3.1であった。
次いで、金属感メタリックベース塗料として、日本ペイント社製アクリル−メラミン樹脂63重量%、蒸着アルミペースト17重量%及びCAB樹脂(EASTMAN社製381−0.5,分子量30,000)10重量%からなる塗料基材を、酢酸エチル300重量%で希釈したものを用いた。この金属感メタリックベース塗料を、上述した第1クリヤ塗膜層105の表面に1.5μm塗布した。塗装には、回転霧化式ベル型塗装機(ABBメタリックベル型,カップ径φ=70mm)を用い、回転数25000rpm、シェーピングエアー流量700Nl/min、吐出量150ml/min、印加電圧−60kV、塗装線速度54m/min、塗り重ね回数4回で塗装した。
室温で3分間のフラッシュオフをおいて、有機溶剤系クリヤ塗料(日本油脂社製ベルコートNo.7300)を、回転霧化式ベル型塗装機を用いて、回転数25,000rpm,シェーピングエアー300Nl/分,吐出量200cc/分,印加電圧−80kV,ガン距離20cmの条件にて、1ステージで塗装した。
これら金属感メタリックベース塗膜層106及び第2クリヤ塗膜層107を140℃で20分間焼き付けた。
得られた積層塗膜のFI値を、X−Rite社製MA68測定器を用いて測定したところFI値は26であった。
《参考例》
金属感メタリックベース塗膜層106の膜厚を3.0μmにしたことを以外は上記実施例と同じ条件で積層塗膜を形成した。得られた積層塗膜のFI値を、X−Rite社製MA68測定器を用いて測定したところFI値は24であった。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本発明の塗装方法の実施形態を示す工程図である。 本発明の塗装方法の実施形態により得られる積層塗膜を示す断面図である。 本発明の塗装方法に係るメタリックベースの光輝材の配向作用及び色相呈示作用を説明するための塗膜断面図である。 本発明の塗装方法に係るメタリックベース塗料を用いて塗膜を形成する際の塗膜構成メカニズムを示す断面図である。 本発明の塗装方法に係るメタリックベース塗料の粘性の経時変化の一例を示すグラフである。 転球試験の概要を示す側面図である。
符号の説明
101…被塗物(自動車ボディ)
102…電着塗膜層
103…中塗り塗膜層
104…シルバー系ベース塗膜層
105…第1クリヤ塗膜層
106…金属感メタリックベース塗膜層
107…第2クリヤ塗膜層

Claims (14)

  1. 下地塗料を用いて被塗物の表面に直接又は間接的に下地塗膜層を形成する下地塗装工程と、金属感メタリックベース塗料を用いて前記下地塗膜層の表面に金属感メタリックベース塗膜層を形成するメタリックベース塗装工程と、第2クリヤ塗料を用いて前記金属感メタリック塗膜層の表面に第2クリヤ塗膜層を形成する第2クリヤ塗装工程とを有する塗装方法であって、
    前記下地塗装工程は、シルバー色系メタリックベース塗料を用いてシルバー系ベース塗膜層を形成するシルバー系ベース塗装工程と、第1クリヤ塗料を用いて前記シルバー系ベース塗膜層の表面に第1クリヤ塗膜層を形成する第1クリヤ塗装工程を有することを特徴とする塗装方法。
  2. 前記金属感メタリックベース塗料として、光輝材10〜30重量%と、分子量25000〜50000のセルロースアセテートブチレート樹脂10〜50重量%と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有する塗料固形分基材を、エステル系溶剤及び/又はケトン系溶剤を用いて塗料固形分が1〜10重量%となるように希釈した金属感メタリックベース塗料を用いることを特徴とする塗装方法。
  3. 前記金属感メタリックベース塗膜層の乾燥膜厚が0.5〜2μmであることを特徴とする請求項1または2記載の塗装方法。
  4. 前記第1クリヤ塗装工程と前記金属感メタリックベース塗装工程との間に、前記シルバー系ベース塗膜層及び前記第1クリヤ塗膜層を同時に焼き付ける焼付け工程を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の塗装方法。
  5. 前記第2クリヤ塗装工程の後に、前記金属感メタリックベース塗膜層及び前記第2クリヤ塗膜層を同時に焼き付ける上塗り焼付け工程を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の塗装方法。
  6. 前記金属感メタリックベース塗料は、常温、常圧の条件下、塗着から塗膜形成の間に、転球試験による転球所要時間が10秒未満の未乾燥時間域と、転球所要時間が10〜30秒の粘度上昇時間域と、転球所要時間が3秒未満の指触乾燥時間域とが順次存在し、
    前記未乾燥時間域が塗着時から2分間以内で、前記粘度上昇時間域がその後3分間以内であり、この後に前記指触乾燥時間域となることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の塗装方法。
  7. 前記転球所要時間の最大値が、前記粘度上昇時間域に存在し、かつ15〜30秒であることを特徴とする請求項6記載の塗装方法。
  8. 前記未乾燥時間域におけるNV値が20〜30重量%、前記粘度上昇時間域におけるNV値が40〜60重量%であることを特徴とする請求項6又は7記載の塗装方法。
  9. 下地塗料を用いて被塗物の表面に直接又は間接的に形成された下地塗膜層と、金属感メタリックベース塗料を用いて前記下地塗膜層の表面に形成された金属感メタリックベース塗膜層と、第2クリヤ塗料を用いて前記金属感メタリック塗膜層の表面に形成された第2クリヤ塗膜層とを有する積層塗膜であって、
    前記下地塗膜層は、シルバー色系メタリックベース塗料を用いて形成されたシルバー系ベース塗膜層と、第1クリヤ塗料を用いて前記シルバー系ベース塗膜層の表面に形成された第1クリヤ塗膜層を少なくとも有することを特徴とする積層塗膜。
  10. 前記金属感メタリックベース塗料として、光輝材10〜30重量%と、分子量25000〜50000のセルロースアセテートブチレート樹脂10〜50重量%と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有する塗料固形分基材を、エステル系溶剤及び/又はケトン系溶剤を用いて塗料固形分が1〜10重量%となるように希釈した金属感メタリックベース塗料を用いることを特徴とする請求項9記載の積層塗膜。
  11. 前記金属感メタリックベース塗膜層の乾燥膜厚が0.5〜2μmであることを特徴とする請求項9または10記載の積層塗膜。
  12. 前記金属感メタリックベース塗料は、常温、常圧の条件下、塗着から塗膜形成の間に、転球試験による転球所要時間が10秒未満の未乾燥時間域と、転球所要時間が10〜30秒の粘度上昇時間域と、転球所要時間が3秒未満の指触乾燥時間域とが順次存在し、
    前記未乾燥時間域が塗着時から2分間以内で、前記粘度上昇時間域がその後3分間以内であり、この後に前記指触乾燥時間域となることを特徴とする請求項9〜11の何れかに記載の積層塗膜。
  13. 前記転球所要時間の最大値が、前記粘度上昇時間域に存在し、かつ15〜30秒であることを特徴とする請求項12記載の積層塗膜。
  14. 前記未乾燥時間域におけるNV値が20〜30重量%、前記粘度上昇時間域におけるNV値が40〜60重量%であることを特徴とする請求項12又は13記載の積層塗膜。

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