JP3797543B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動焦点調節装置に係り、特に撮像素子を備えた電子カメラに好適なオートフォーカス(AF)制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCDなどの撮像素子から得られる画像信号の高周波成分を利用するコントラスト方式のAF(コントラストAF)と、投光部から投射した光の反射光を受光して三角測量の原理で被写体距離を測定するアクティブ方式のAF(外光AF)を併用した電子カメラシステムが提案されている(特開平5−210042号公報、特開平5−210043号公報、特開2001−141982号公報、特開2001−141983号公報等)。これら従来提案されているシステムは、被写体距離が近いときはコントラストAFを行うもの(特開平5−210043号公報)や、低輝度の時は外光AFを行うもの(特開平2001−141983号公報)のように、外光AFセンサの測距結果から、合焦方式を選択するものであった。
【0003】
また、外光AFの結果から合焦位置付近にレンズを運び、その後コントラストAFを行うものも提案されている(特開平8−184890号公報、特開2001−141984号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−184890号公報及び特開2001−141984号公報においては、外光AFに基づいて合焦位置付近にレンズ移動させた後のコントラストAFにおけるサーチ範囲について言及しておらず、コントラストAFの結果から更にAFする点は想定していない。また、これら各公報ではコントラストAFするエリアについても記載されていない。
【0005】
コントラストAFと外光AFを併用したシステムの場合、被写体の影響で外光AFの測距結果が異なることが想定される。また、外光AFセンサと撮影レンズのパララックスにより外光AFセンサによる測距ポイントが撮影画角の中央(AFターゲットマーク)からずれる場合がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、測距センサとコントラストAFを組み合わせたAFシステムの更なる性能の向上(高速かつ高精度化)を達成することができる自動焦点調節装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段と、被写体の明るさを検出する明るさ検出手段とを備え、前記焦点位置範囲設定手段は、前記明るさ検出手段で検出した明るさに応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴としている。
【0008】
すなわち、本発明は測距手段による被写体距離の測定結果を利用してコントラスト方式による合焦位置の検出を行う自動焦点調節装置を対象とするものであり、コントラストAFによって焦点調節する焦点位置の範囲(つまり、コントラストAFのサーチ範囲)を状況に応じて適宜可変することで、高速かつ高精度の自動焦点調節を達成している。
【0010】
また、本発明の自動焦点調節装置は、被写体の明るさを検出する明るさ検出手段を有しており、前記明るさ検出手段で検出した明るさに応じて前記焦点位置の範囲が自動変更される。明るさ検出手段は、撮像手段を兼用してもよいし、撮像手段とは別の測光センサを用いてもよい。
【0012】
請求項2に係る発明は、被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段を備え、前記測距手段を複数回動作させて複数の測距値を取得し、前記焦点位置範囲設定手段は、前記複数の測距値の変化に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴としている。
このように、測距手段を複数回動作させて複数の測距値を取得し、前記複数の測距値の変化に応じて前記焦点位置の範囲を自動変更する態様もある。例えば、測距値の変化が小さければ、それに応じてサーチ範囲を小さく(狭く)することにより、AF処理の高速化を実現できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲の大きさとサーチ開始位置を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段を備え、前記焦点位置範囲設定手段で設定された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を実施した結果、合焦位置を得ることができなかった場合に、前記焦点位置範囲設定手段により焦点調節すべき焦点位置の範囲を自動的に変更し、当該変更された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を行うように制御される特徴とする。
請求項3に示した態様によれば、前記焦点位置範囲設定手段で設定された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を実施した結果、合焦位置を得ることができなかった場合には、焦点調節すべき焦点位置の範囲を自動的に変更し、当該変更された範囲で再度コントラスト方式による焦点調節を行う。
【0014】
一度目のコントラストAFで合焦位置を見つけることができないときは、サーチ範囲を拡張又はシフトして新たなサーチ範囲を設定し、再度コントラストAFを実行する。このように、自動的にサーチ範囲を修正してコントラストAFを再実行する態様によって高精度の焦点調節が可能となる。
また、請求項4〜5に示したように、上記の請求項1〜3に係る発明を適宜組み合わせる態様も可能である。
さらに、請求項1〜5に係る発明の一態様として、請求項6に示したように、前記測距手段で測定された被写体距離に応じて前記焦点位置の範囲が自動変更される態様がある。
本発明のさらに他の態様として、請求項7、8に示したように、撮影レンズの焦点距離や絞り値に応じて前記焦点位置の範囲を可変する態様もある。焦点距離や絞り値は被写界深度を決定する要素であるため、焦点距離や絞り値に応じてコントラストAFのサーチ範囲を可変することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る自動焦点調節装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0024】
図1は本発明が適用されたデジタルカメラの正面側斜視図である。図1に示したように、デジタルカメラ10の前面には、焦点距離可変のレンズ部12と、被写体距離を測定する測距センサ14が設けられ、カメラ天面にはレリーズスイッチ16が配設されている。また、レンズ部12の前方にはレンズの焦点距離を変換するコンバージョンレンズ18を取り付けることが可能である。
【0025】
本例では測距センサ14として、投光部14Aと受光部14Bを有する赤外線アクティブ方式の測距センサが用いられている。ただし、本発明の実施に際して測距センサは、赤外LEDを投光するアクティブ方式のセンサに限定されず、超音波センサやパッシブ方式のセンサなど種々の測距センサを適用できる。
【0026】
図2はデジタルカメラ10の背面側斜視図である。デジタルカメラ10の背面には、撮影倍率の変更操作を行うためのズームレバー20と、液晶ディスプレイ等の画像表示装置22が配設されている。画像表示装置22は画角確認用の電子ファインダーとして使用できるとともに、記録した画像の再生映像やメニュー画面その他の情報を表示することができる。ユーザは画像表示装置22に表示されるリアルタイム画像(スルー画)を確認しながら、ズームレバー20を操作し、広角(WIDE)/望遠(TELE)などの画角を決定し、レリーズスイッチ16を押下して撮影を行う。
【0027】
図3はデジタルカメラ10の内部構成を示すブロック図である。レンズ部12は、倍率調整用の変倍レンズ30と、フォーカス調整用のフォーカスレンズ32及び絞り33を含む。レンズ部12を通して固体撮像素子34の受光面に結像された被写体の光学像は、固体撮像素子34によって光電変換され、画像信号として出力される。なお、固体撮像素子34には、CCD、CMOSなど各種方式の撮像デバイスを用いることができる。
【0028】
固体撮像素子34から出力された画像信号は、撮像回路36に送られる。撮像回路36は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等の信号処理回路を含む。固体撮像素子34から出力された画像信号は、撮像回路36において相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理されるととに、各色信号の信号レベルの調整が行われる。
【0029】
撮像回路36から出力された信号は、A/D変換器37によりデジタル信号に変換された後、デジタル信号処理回路38に送られる。デジタル信号処理回路38は、輝度・色差信号生成回路、明るさ検出回路、ガンマ補正回路、シャープネス補正回路、ホワイトバランス補正回路、圧縮伸張回路等を含む画像処理手段であり、制御CPU40からのコマンドに従って画像信号を処理する。制御CPU40は、本カメラシステムの制御を司る制御部である。制御CPU40は、ズームレバー20、レリーズスイッチ16その他の操作部から受入する信号に基づき、対応する回路の動作を制御する。
【0030】
デジタル信号処理回路38において表示用の信号に変換された画像信号が画像表示装置22に出力されることにより、画像表示装置22の画面上に画像内容が表示される。固体撮像素子34から出力される画像信号によって表示用の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される映像信号が画像表示装置22に供給されることにより、固体撮像素子34が捉える画像がリアルタイムに動画像(スルー画)として画像表示装置22に表示される。
【0031】
撮影者がズームレバー20を操作すると、その操作方向及び操作量を示す信号(ズーム操作信号)が制御CPU40に入力される。制御CPU40はズームレバー20からのズーム操作信号に基づいてズーム制御回路44を制御する。ズーム制御回路44は、制御CPU40の指令に従ってズーム駆動用モータ(不図示)を制御し、変倍レンズ30をテレ(TELE)方向又はワイド(WIDE)方向に移動させる。変倍レンズ30の位置(ズーム位置)は、図示せぬ位置センサによって検出され、その検出信号は制御CPU40に入力される。
【0032】
画角確認後レリーズスイッチ16が押下されると、撮影開始指示(レリーズON)信号が発せられる。制御CPU40は、レリーズON信号を検知して記録用の撮像動作を実行する。すなわち、制御CPU40は、AE/AF処理を行い、AE演算に基づいて絞り33の開口径や固体撮像素子34の電子シャッター(不要電荷排出機能)を制御することにより露出制御を行うとともに、測距センサ14からの検出信号及び画像信号を利用したコントラストAF演算の結果に基づいて焦点調節回路46に指令信号を出力し、図示せぬフォーカス駆動用モータの作動を制御してフォーカスレンズ32を合焦位置に移動させる。AF制御の詳細は後述するが、測距センサ14からの検出信号によって被写体距離を把握し、その測距情報を利用してコントラストAFの条件(検出エリアやサーチ範囲)を設定している。なお、フォーカスレンズ32の位置(フォーカス位置)は、図示せぬ位置センサによって検出され、その検出信号は制御CPU40に入力される。
【0033】
こうして、制御CPU40は、被写体の撮影露出及び撮影ピントを制御し、露光及び読み出しを行う。取り込まれた画像データは、デジタル信号処理回路38において必要な処理が施された後、外部記録装置48に記録される。外部記録装置48としては、メモリカード、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクその他のリムーバブルメディアを用いることができる。使用されるメディアに応じた信号処理手段とインターフェースが適用される。異種、同種の記録メディアを問わず、複数の媒体を装着可能な構成にしてもよい。リムーバブルメディアに限らず、デジタルカメラ10に内蔵された記録媒体(内部メモリ)に画像データを保存する態様も可能である。
【0034】
次に、上記の如く構成されたデジタルカメラの動作について説明する。図4は本例のデジタルカメラ10におけるAF動作の流れを示すフローチャートである。同図には、電源投入後、画像表示装置22にスルー画を表示した状態から、レリーズスイッチ16が押されて撮影を実行するまでの手順が示されている。
【0035】
すなわち、カメラ電源ONに伴って、まず、撮像回路36やデジタル信号処理回路38について必要な設定を行い、画像表示装置22に固体撮像素子34からの信号を連続的に表示するスルー画像(ムービー画像)を表示する(ステップS110)。スルー画像表示中に定期的に測距センサ14を作動させて、測距値を取得するとともに(ステップS112)、定期的に自動露出制御(AE)を行い、被写体の明るさを検出して露出を合わせる(ステップS114)。また、コンバージョンレンズ18が装着されたか否かを検出する処理を行う(ステップS116)。テレコンバージョンレンズ或いはワイドコンバージョンレンズがレンズ部12に取り付けられると、測距センサ14の検出光路内にコンバージョンレンズ18の一部が進入し、被写体距離を正確に測定できない場合があり得るため、ステップS116においてコンバージョンレンズ18の検出処理が行われる。
【0036】
次いで、定期的に取得した測距値(被写体距離)の変化を監視する処理を行う(ステップS118)。これにより、被写体が動体である場合や、撮影者が画角を変えるカメラ操作を行っている場合など、何らかの原因で被写体距離が著しく変わっているか、それとも、被写体距離が安定していて、ほぼ同じ測距値が得られているかを判断する。
【0037】
具体的には、一定の周期でステップS112において取得した測距値をバッファに記録しておき、その測距結果を利用する。ここでは、3回分の測距値を記憶する例を示す。現在取得した測距値D(t)とする、前回と前々回の取得に係る測距値はそれぞれD(t-1 )、D(t-2 )であるとする。これら3つの測距値の最大値Dmax と最小値Dmin を計算する。被写体が動いていない場合や撮影者が撮影画角を変えない場合は、D(t)の時間変化は少ないので、Dmax −Dmin の値は小さい値となる。Dmax −Dmin の値によって、後述のコントラストAF範囲を可変する。
【0038】
次いで、レリーズスイッチ16の押下の有無を判定し(ステップS120)、レリーズスイッチ16が押されていなければ、ステップS112に戻り、上記工程(ステップS112〜S120)を一定の周期で繰り返す。ステップS120においてレリーズスイッチ16が押されたことが検出されると、ステップS122に進む。ステップS122では、定期的に取得した測距値や被写体の明るさ、カメラの焦点距離の情報に基づいてコントラスト方式による焦点調節を行う範囲(コントラストAF範囲)を決定する。
【0039】
すなわち、被写体が立体物で近距離にある場合は、測距値のバラツキが多いことや、明るさが明るすぎたり、暗すぎたりする場合に測距値が安定しないことがあり、測距センサの測距精度が悪くなるため、より多くの範囲をコントラストAFする必要がある。また、定期的に取得した測距値のバラツキが大きい場合も、その分だけコントラストAFする焦点位置の範囲を広げる。カメラの焦点距離や絞りによって焦点深度が変わるので、ワイド側では範囲を小さく、テレ側では範囲を大きくする。
【0040】
ここで、コントラストAF範囲について解説する。一般に、フォーカスレンズを無限遠においた時にピントが合っている(許容錯乱円内にある)条件は、次式(1)のように示される。
【0041】
【数1】
L=f2 /(δ×F) …(1)
ただし、L:過焦点距離,δ:許容錯乱円径,F:絞り値,f:焦点距離
式(1)において許容錯乱円径は固定値であるので、焦点距離が長く、絞り値(Fno)が小さい時は過焦点距離が大きくなる(被写界深度が浅くなる)。像面側に対し、被写体側が十分に大きいときは、近似的に次式(2)を使用できる。
【0042】
【数2】
L∝f2 /(δ×F) …(2)
ただし、L:被写体距離,δ:像面移動量,F:絞り値,f:焦点距離
図5にコントラストAFにおけるサーチ範囲の一例を示す。測距センサ14で検出した被写体距離がLであるとき、レンズの特性で決定されるフォーカスカーブにより、フォーカスレンズの理論的合焦位置P0 が決定される。しかしながら、測距センサの誤差やフォーカスレンズの温度特性・メカ的な誤差により、P0 において必ずしもジャストピントにならない。
【0043】
したがって、本実施形態ではこの誤差範囲分だけをコントラストAFによってサーチする。サーチ範囲はP0 の近傍、すなわちP0 から近距離方向にd1 の範囲及びP0 から遠距離方向にd2 の範囲とする。d1 及びd2 はそれぞれ式(3)、式(4)で示される。
【0044】
【数3】
【0045】
【数4】
式(3)及び式(4)のL1 とL2 は、以下のように定められる。すなわち、測距センサ14の出力距離がLであったとすると、被写体が近い距離に存在するときは、立体物の影響が多い場合がある。立体物の「距離ばらつき」をnとする。また、前述の定期的に測距した結果において被写体が安定していない場合も距離ばらつきとして得られる。
【0046】
したがって、L1 、L2 はそれぞれ次式(5)、式(6)で与えられる。
【0047】
【数5】
【0048】
【数6】
式(5)及び式(6)に示したように、被写体変化がない場合は、Dmax −Dmin =0 となり、Lがnに対して十分大きいときは、1/L1 及び1/L2 は0に近づく。つまり、被写体が遠く、かつ被写体距離が安定しているときは、サーチ範囲が小さくなる。
【0049】
また、式(3)及び式(4)のαは測距センサ14の測定誤差であり、ここではαは環境温度t及び被写体輝度Bによって変わる関数としてα(t ,B)を次式(7)で与える。
【0050】
【数7】
α(t ,B)=R(B)+k ×|t0−t | …(7)
ただし、R(B)は明るさに対する測距誤差であり、図6のグラフに示すような値とする。また、式(7)においてt0は基準温度、kは定数とする。
【0051】
したがって、被写体輝度が低い時は測定誤差が大きく、基準温度に対してずれが多いときは測定誤差が大きくなる。そして、測定誤差αの値が大きいと、式(3)及び式(4)に従い、コントラストAF範囲も広くなる。
【0052】
式(3)及び式(4)のβはレンズの像面側の誤差であり、レンズの温度特性によって変化し、レンズのメカ誤差q(耐久、繰り返し誤差など)によって決定される。レンズの誤差については繰り返し使用によって変化することから固定値とすると、β(t )は次式(8)
【0053】
【数8】
β(t )=q+m×|t0−t | ただし、mは定数 …(8)
で表され、基準温度t0からのずれの関数として表される。
【0054】
上述した演算式(3)〜(8)に従って図4のステップS122においてコントラストAF範囲が計算される。その後、図4に示したステップS124に進み、コントラストAFを行うエリアを決定する。
【0055】
コントラストAFのエリアを可変する主な理由は以下の点にある。すなわち、図7に示すように、撮影レンズ(レンズ部12)と測距センサ14のパララックスにより、図8に示すように、撮影画角に対して測距センサ14が睨んでいる位置がずれ、被写体距離によってAFターゲットマーク50からずれる場合がある。図8中符号52はクロスポイント付近、符号53は至近側、符号54は無限遠側の被写体に対する測距センサ14の睨み位置(測距ポイント)を示している。同図によれば、被写体距離約1.5mのクロスポイントよりも、被写体が至近側に存在する場合には、測距センサ14の睨み位置は画面中心よりも上側にシフトしている(符号53)。逆に、被写体が無限遠側に存在する場合は、測距センサ14の睨み位置は画面中心よりも下側にシフトしている(符号54)。このような事情に配慮して、被写体距離に応じてコントラストAFする範囲を広げたり、或いは距離によってコントラストAFする検出エリアを変更する。
【0056】
図9にコントラストAFエリアの変更例を示す。同図に示すように、測距センサ14の睨み位置(52〜54)に合わせて、コントラストAFエリアを可変する。クロスポイント近くに被写体が存在する場合には、画面中心部をコントラストAFエリアとして設定する(符号62)。被写体が近距離の時には、測距センサ14の睨み位置53に合わせてコントラストAFエリアを画面中心よりも上側に設定する(符号63)。被写体が無限遠の時には、測距センサ14の睨み位置54に合わせてコントラストAFエリアを画面中心よりも下側に設定する(符号64)。
【0057】
図9では<上段/中心/下段>の3つのコントラストAFエリアを例示したが、コントラストAFエリアは測距センサ14のパララックスに合わせて測距結果に応じて連続的又は段階的に移動させる態様が好ましい。また、パララックスが大きい場合は、測距ポイントが中心から大きく外れる場合があるので、コントラストAFエリアを大きくして、中心とずれた分の全域を網羅するようにしてもよい。
【0058】
また、コントラストAFするエリアを一つに限定せず、分割した複数のエリアについてAFすることで、パララックスで予想される部分をそれぞれ検出し、その結果を用いて合焦位置を決定してもよい。
【0059】
図10に多点測距の例を示す。同図によれば、画面内に3つのターゲットマーク70L、70C、70Rが設けられ、測距センサ14はこれら3箇所<左/中心/右>の各ポイントについて被写体距離を測定する。一つの測距センサ14で複数のポイントを測距する方法は公知の技術である。例えば、アクティブセンサの場合は、投光する赤外LEDの方向を変えることで実現できる。パッシブセンサの場合は、水平方向のラインセンサの読み出し位置を変えることで実現できる。
【0060】
この場合、デジタルカメラ10は、3箇所の測距値から最も信頼できるセンサ出力、或いは最も近い距離を示したセンサ出力を出したポイントを選び、そこをターゲットとしてピントを合わせる。例えば、図10において右(R)の測距ポイントを選択したとする。その場合、測距値が1.5mだった場合はパララックスが最も少なく、ターゲットマーク70Rの中心に被写体が存在するが、仮に測距値が無限遠である場合は下方(R3 )の位置に被写体が存在し、測距値が至近距離(例えば0.8m)のときは上方(R1 )の位置に被写体が存在する。したがって、測距センサ14の測距ポイントと測距値に応じてコントラストAFの検出エリアを変更することで、正確に合焦できる。
【0061】
図11に多点測距エリアに対応するコントラストAFの検出エリアを例示する。測距センサ14が睨む測距エリアLi ,Ci ,Ri (i =1,2,3 )と比較してコントラストAFのエリアALi ,ACi ,ARi (i =1,2,3 )を大きくとっているが、エリアの大小関係については特に限定されず、測距エリアLi ,Ci ,Ri (i =1,2,3 )とコントラストAFのエリアALi ,ACi ,ARi (i =1,2,3 )を一致させてもよい。
【0062】
図7乃至図11で説明した手法に従ってコントラストAFを行うエリアが決定される。図4のステップS122及びステップS124でコントラストAF範囲(サーチ範囲)と検出エリアが決定されると、その条件に従ってフォーカスレンズ32をサーチ開始位置(初期位置)に移動し(ステップS126)、コントラストAF処理を実行する(ステップS128)。すなわち、サーチ開始位置から一定の方向に向かって所定のピッチでフォーカスレンズ32を移動させながら、複数のAF検出ポイント(サーチポイント)で検出エリア内のコントラストを検出し、評価値を算出する。なお、本例では INF側からNEAR側に向かってフォーカスレンズを移動させるが、本発明の実施に際してサーチ方向は限定されず、NEAR側から INF側に向かうサーチ方向であってもよい。
【0063】
評価値の演算手法は従来から知られている方法を用いる。例えば、固体撮像素子34を介して取得された画像信号のうちG成分のデータをサンプリングしてAF検出対象エリア内での高周波成分を抽出するとともにその絶対値をとり、当該エリア内で絶対値データを積算して得られた値(評価値に相当)を制御CPU40に提供する。画像信号のG成分を用いる態様に限らず、輝度信号(Y信号)を用いてもよい。
【0064】
制御CPU40は、各サーチポイントで算出された評価値を総合して、合焦位置の判定を行う(ステップS130)。合焦位置が見つかったか否かの判定は、コントラストAFの結果、十分コントラストがあるピークが見つかったか否か等の公知に技術で行う。
【0065】
図12に示したように、サーチ範囲において評価値のピークが検出された場合には、評価値が最大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。評価値のピークは、離散的に取得された評価値の中から求めてもよいし、補間演算によって評価値のカーブ(評価値曲線)を求め、得られた評価値曲線のピークを検出してもよい。
【0066】
図4のステップS130において合焦位置が見つかった場合、フォーカスレンズ32をその合焦位置に移動させるレンズ駆動を行った後に(ステップS150)、記録用の撮影を実行する(ステップS160)。そして、この撮影動作(ステップS160)によって取得された画像が外部記録装置48に記録される。
【0067】
その一方、ステップS130において合焦位置が見つからなかった場合は、測距センサ14の測距誤差が大きかったり、パララックスによって中抜けしたことが想定される。したがって、かかる場合には、サーチ範囲を拡張して(ステップS132)、再度コントラストAFを行う(ステップS134)。サーチ範囲の拡張については、至近から無限遠までの全域をサーチ範囲とする方法と、サーチ範囲を限定する方法がある。
【0068】
1回目のコントラストAFサーチで評価値のピークが検出できなかった場合であっても、図13に示すように、評価値の変化が単調減少であった場合には、被写体は INF側にあることが想定されるので、2回目のサーチは1回目のサーチ開始位置から無限遠までをサーチ範囲とする。ただし、1回目のサーチ範囲と2回目のサーチ範囲が若干オーバーラップしても構わない。
【0069】
このようにして、図4のステップS134において再度コントラストAFを実行し、合焦位置の判定を行う(ステップS136)。その結果、合焦位置が見つかった場合は、フォーカスレンズを合焦位置に駆動し(ステップS140)、撮影を実行する(ステップS150)。
【0070】
その一方、ステップS136において合焦位置が見つからなかった場合は、ローコントラストであることが想定されるので、測距センサでの測距結果で想定される合焦位置へフォーカスレンズを駆動するとともに(ステップS142)、合焦不能であった旨の警告を行い(ステップS144)、その後撮影を実行する(ステップS150)。
【0071】
警告の手段としては、画像表示装置の画面上に警告用のマークやメッセージ等を表示する態様、図示せぬ警告ランプ等を点灯(又は点滅)させる態様、音声による報知を行う態様、或いはこれらの組み合わせが考えられる。
【0072】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
【0073】
図14は本発明の他の実施形態に係るデジタルカメラにおけるAF動作の流れを示すフローチャートである。同図では、レリーズスイッチ16が押された時のS1 時にコントラストAFを実行するか否かを判断する制御例が示されている。すなわち、スルー画の表示処理(ステップS210)を開始した時に、測距センサ14による測距処理(ステップS212)と、コントラスト方式による合焦位置検出を行う(ステップS214)。このときの測距値をL1 として記憶し、コントラストAFによる合焦処理の結果に基づいてフォーカスレンズ32を合焦位置へ駆動する(ステップS216)。その後は消費電流を低減するために、コントラストAFによる処理を行わずに、測距センサ14による測距処理を定期的に行う(ステップS218)。このときの測距値をL2 として記憶する。また、測距値L2 の取得と併せてAE処理を行い(ステップS220)、被写体輝度値を取得する。
【0074】
制御CPU40は、レリーズスイッチ16の操作を監視し(ステップS224)、レリーズスイッチ16が押されていなければ、ステップS218に戻って測距処理とAE動作を繰り返す。ユーザによってレリーズスイッチ16が押されると、ステップS224においてYES判定となり、ステップS226に進む。
【0075】
ステップS226では測距値L1 ,L2 より、次式(9)
【0076】
【数9】
|L2 −L1 |<n ただし、nはしきい値 …(9)
を満たしているか否かを判定する。
【0077】
式(9)を満たした時は、コントラストAFした時から被写体は変化していないものとし、コントラストAFの処理を省略して、撮影を実行する(ステップS238)。その一方、ステップS226において式を満たさないときは、被写体が変化したものとして、再度コントラストAFを行う(ステップS228)。ステップS228のコントラストAFの結果に基づいて合焦位置の判定を行い(ステップS230)、合焦位置が見つかった場合は、フォーカスレンズ32を合焦位置に駆動し(ステップS232)、撮影を実行する(ステップS238)。
【0078】
また、ステップS230において合焦位置が見つからなかった場合は、測距センサでの測距結果で想定される合焦位置へフォーカスレンズを駆動し(ステップS234)、合焦不能であった旨の警告を行ってから(ステップS236)、撮影を実行する(ステップS238)。
【0079】
図15は本発明の更に他の実施形態に係るカメラの制御手順を示すフローチャートである。同図では、スルー画(ムービー出力)表示中にコントラストAFするか否かを判断する制御例が示されている。すなわち、スルー画の表示処理(ステップS310)を開始した時に、測距センサ14による測距処理(ステップS312)と、コントラスト方式による合焦位置検出を行う(ステップS314)。このときの測距値をL1 として記憶し、コントラストAFによる合焦処理の結果に基づいてフォーカスレンズ32を合焦位置へ駆動する(ステップS316)。その後は消費電流を低減するために、コントラストAFによる処理を行わずに、測距センサ14による測距処理を定期的に行う(ステップS318)。このときの測距値をL2 として記憶する。また、測距値L2 の取得と併せて、AE処理を行い(ステップS320)、被写体輝度値を取得する。
【0080】
このスルー画表示中に定期的にL1 とL2 の結果を判断し、次式(10)
【0081】
【数10】
|L2 −L1 |<n ただし、nはしきい値 …(10)
を満たすか否かの判定を行う(ステップS322)。この判定においてNO判定、すなわち、|L2 −L1 |≧nである場合は、ステップS314でコントラストAFした時から被写体は変化したものとして、再度コントラストAFを行い(ステップS324)、合焦位置を更新する(ステップS326)。同時にL2 を新たなL1 として記憶し(ステップS328)、レリーズスイッチ16の押下の有無を判断する(ステップS330)。
【0082】
レリーズスイッチ16が押されていなければ、ステップS318に戻り、定期的に測距を続け、式(10)の成否を判断する。ステップS322の判断において式(10)を満たす場合は、被写体が変化していないものとして、コントラストAF処理を省略して、ステップS330に進む。
【0083】
ステップS318〜S330を通じて周期的に測距処理を行い、被写体変化が認められた場合には、コントラストAFを行って合焦位置を更新するようにしたので、ユーザによってレリーズスイッチ16が押された時には既に合焦状態が達成されている。このため、ステップS330においてYES判定を得た場合は、コントラストAFを行わずに、撮影を実行する(ステップS332)。
【0084】
なお、フローチャートには示さないが、ズームレバー20が操作され焦点距離が変更された場合にも測距センサ14による測距とコントラストAFを行い、常に合焦している状態を保持する。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、測距手段とコントラスト方式のAFを組み合わせ、測距結果や被写体の明るさ、焦点距離等の条件によってコントラストAFのサーチ範囲を可変する構成にしたので、高速かつ高精度の自動焦点調節装置を実現できる。
【0086】
また、本発明は測距手段と撮像手段のパララックスに配慮して、被写体距離やレンズの焦点距離に応じてコントラストAFの検出エリアを可変する構成にしたので、測距手段の測距ポイントとコントラストAFの検出エリアを合わせることが可能となり、高精度の焦点調節を実現できる。
【0087】
更に、本発明によれば、撮影開始の指示が入力される前から定期的に測距手段を作動させて被写体距離を測定しておくようにしたので、撮影開始の指示が入力された時の合焦時間を高速化できる。
【0088】
また、本発明によれば、定期的に測距手段を作動させて被写体距離を測定し、取得した測距出力の変化を検出して、被写体の変化を判断することにより、被写体変化が大きい場合にコントラスト方式による焦点調節を行うようにしたので、常にコントラストAFを行う場合と比較して消費電力の低減と合焦時間の高速化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラの正面側斜視図
【図2】図1に示したデジタルカメラの背面側斜視図
【図3】本例のデジタルカメラの内部構成を示すブロック図
【図4】本例のデジタルカメラにおけるAF動作の流れを示すフローチャート
【図5】コントラストAFにおけるサーチ範囲の一例を示す図
【図6】被写体の明るさに対する測距センサの測距誤差R(B)を示すグラフ
【図7】撮影レンズと測距センサのパララックスを示した説明図
【図8】被写体距離に応じた測距センサの睨み位置を示した説明図
【図9】測距センサの睨み位置に対応したコントラストAFエリアを示した説明図
【図10】多点測距を行う例を示した説明図
【図11】多点測距を行う場合の測距センサの睨み位置に対応したコントラストAFエリアを示した説明図
【図12】コントラストAFによってサーチ範囲内で評価値のピークが検出される様子を示したグラフ
【図13】1回目のコントラストAFで合焦位置を検出できない場合に、サーチ範囲を変更して2回目のコントラストAFを行う様子を示したグラフ
【図14】本発明の他の実施形態に係るデジタルカメラにおけるAF動作の流れを示すフローチャート
【図15】本発明の更に他の実施形態に係るデジタルカメラにおけるAF動作の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
10…デジタルカメラ、12…レンズ部、14…測距センサ、16…レリーズスイッチ、20…ズームレバー、22…画像表示装置、30…変倍レンズ、32…フォーカスレンズ、33…絞り、34…固体撮像素子、38…デジタル信号処理回路、40…制御CPU、48…外部記録装置
Claims (8)
- 被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、
前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段と、
被写体の明るさを検出する明るさ検出手段とを備え、
前記焦点位置範囲設定手段は、前記明るさ検出手段で検出した明るさに応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする自動焦点調節装置。 - 被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、
前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段を備え、前記測距手段を複数回動作させて複数の測距値を取得し、前記焦点位置範囲設定手段は、前記複数の測距値の変化に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする自動焦点調節装置。 - 被写体距離を測定する測距手段と、撮影レンズを通して入射する被写体の光学像を画像信号に変換する撮像手段と、前記撮像手段から出力される画像信号の高周波成分を用いて前記撮影レンズの焦点位置を調節するコントラスト方式による焦点調節手段と、を有し、前記測距手段の測定結果に基づいて前記撮影レンズを駆動した後に、前記撮像手段から出力される画像信号に基づいて前記コントラスト方式による焦点調節を行う自動焦点調節装置において、
前記コントラスト方式で焦点調節する焦点位置の範囲の大きさとサーチ開始位置を撮影条件に応じて可変設定する焦点位置範囲設定手段を備え、
前記焦点位置範囲設定手段で設定された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を実施した結果、合焦位置を得ることができなかった場合に、前記焦点位置範囲設定手段により焦点調節すべき焦点位置の範囲を自動的に変更し、当該変更された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を行うように制御される特徴とする自動焦点調節装置。 - 前記測距手段を複数回動作させて複数の測距値を取得し、前記焦点位置範囲設定手段は、前記複数の測距値の変化に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする請求項1記載の自動焦点調節装置。
- 前記焦点位置範囲設定手段で設定された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を実施した結果、合焦位置を得ることができなかった場合に、前記焦点位置範囲設定手段により焦点調節すべき焦点位置の範囲を自動的に変更し、当該変更された範囲で前記コントラスト方式による焦点調節を行うように制御される特徴とする請求項1、2又は4記載の自動焦点調節装置。
- 前記焦点位置範囲設定手段は、前記測距手段で測定された被写体距離に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の自動焦点調節装置。
- 前記焦点位置範囲設定手段は、前記撮影レンズの焦点距離に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の自動焦点調節装置。
- 前記焦点位置範囲設定手段は、前記撮影レンズの絞り値に応じて前記焦点位置の範囲を変更することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の自動焦点調節装置。
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