JP2001141982A - 電子カメラの自動焦点調節装置 - Google Patents

電子カメラの自動焦点調節装置

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JP2001141982A
JP2001141982A JP32597499A JP32597499A JP2001141982A JP 2001141982 A JP2001141982 A JP 2001141982A JP 32597499 A JP32597499 A JP 32597499A JP 32597499 A JP32597499 A JP 32597499A JP 2001141982 A JP2001141982 A JP 2001141982A
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distance
lens
contrast
focusing
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JP32597499A
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English (en)
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Keiji Kunishige
恵二 国重
Naoki Fujii
尚樹 藤井
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントラスト方式では焦点調節に時間がかか
り、低輝度や低コントラスト下において精度を確保でき
ないという問題を簡単な構成で解決し、高速で精度の高
い自動焦点調節を可能にする。 【解決手段】 電子カメラの自動焦点調節装置におい
て、被写体像を結像するための撮影レンズ11と、撮影
レンズ11により結像された被写体像を画像信号に変換
するためのCCD撮像素子13と、被写体に光を投射し
対象の被写体距離を測定するアクティブ三角測距機構3
0と、撮像素子13の中央エリア内の出力信号の高周波
成分を用いて焦点調節を行うコントラスト方式による焦
点調節機構20とを備え、アクティブ三角測距機構30
の測距出力に基づいて撮影レンズ11を駆動した後に、
コントラスト方式による焦点調節機構20に基づいて撮
影レンズ11を駆動して焦点調節を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動焦点調節装置
に係わり、特に撮像素子を備えた電子カメラの自動焦点
調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子カメラの自動焦点調節装置と
しては、撮影レンズを通して入射される被写体像が結像
される撮像素子(以下、撮像素子を代表して「CCD」
と呼ぶことにする)上の所定部分のエリアの画像データ
を、レンズの所定駆動単位毎に読み出し、そのコントラ
ストが極大になる位置にレンズを駆動するという、いわ
ゆる山登り方式(コントラスト方式の1つ)が採用され
ている。
【0003】しかしながら、この方式は下記のような幾
つかの問題点を有している。
【0004】低輝度時には合焦時間が極端に長くな
る。山登り方式の原理から、被写***置の特定は全レン
ズ駆動範囲をスキャンした後でないとできない。そし
て、レンズの所定駆動単位当たり1回のCCD積分時間
が必要であり、CCD積分時間が1/15秒よりも長く
なる低輝度時には合焦時間が1秒を越えるほど極端に長
い時間になるという問題があった。さらに、CCD感度
は一般に画素数が増加するほど低下するので、写真画質
を追求する電子カメラにおいてはCCD積分時間は長く
なる一方であり、上記の問題が顕著に現れる。
【0005】コントラストが低い場合には、コントラ
ストのピークが捉えられず合焦不能になり、カメラの操
作感を著しく損ねるという問題があった。
【0006】電子カメラは銀塩カメラに比べて撮像面
の面積が小さい関係上、撮影レンズの焦点距離が短いた
めに被写界深度が極めて深く、山登り方式では、フラッ
シュマチックに利用可能な精度レベルの有効な被写体距
離を検出できないという問題があった。この問題は、撮
影レンズの焦点距離がワイド側になるほど顕著に現れ
る。
【0007】上記の合焦時間の問題を解決するため
に、被写体像が結像される予定焦点面付近とその前後位
置にAFセンサを配置し、各AFセンサのコントラスト
差からデフォーカス量とその方向を検出してレンズ駆動
を行う方式が特開昭55−155308号公報に公開さ
れている。しかしながら、これはAFセンサ専用にCC
Dの電気的特性や光学的レイアウトをチューニングでき
る銀塩カメラにおける技術であり、撮像要素素子がAF
センサとしてのCCDを兼用している電子カメラには適
用できるものではない。
【0008】特開平7−43605号公報には、コント
ラスト方式と位相差方式の種類の異なるAF方式を併用
し、位相差方式により粗調を行い、コントラスト方式に
より微調を行い、合焦動作をさせる手法が公開されてい
る。しかしながら、同公報に記載されている自動焦点装
置は銀塩カメラを前提としたものであり、位相差方式の
AF装置の他にコントラスト方式のためのエリアセンサ
を特別に備える必要があり、装置が大型化すると共にコ
ストが高くなる。また、ここで組み合わされている双方
式ともの低コントラスト問題を解決できるものではな
い。
【0009】また、の低輝度における合焦時間の問題
やの低コントラスト問題を解決するために、補助光を
投光してパッシブ方式の弱点を補うアクティブ方式が公
知であるが、これは対象が遠方に存在する場合や、周囲
が明るくて低コントラスト時には十分な光量が得られ
ず、対象が比較的近距離でないと効果がない。
【0010】アクティブ方式の効果を上げるために補助
光強度を高めると、投光のための消費電力が莫大にな
り、只でさえ消費電力の削減が必要な電子カメラには問
題である。(もともと、山登り方式では原理的に補助光
投光をレンズ駆動時間中継続しなければならず、その消
費電力は銀塩カメラと異なり電子カメラでは無視できな
いものである。)また、補助光のスペクトルは、撮像素
子兼用のために可視領域に入れる必要があり、いたずら
な光パワーアップは、被撮影者に眩しいなどの苦痛を与
えてしまい望ましくない。
【0011】また、特開平9−325262号公報に記
されているように、上記問題を解決する手法の一つとし
て、アクティブ方式とパッシブ方式の異なる2方式の弱
点を補い合わせる目的で組合せ、それぞれの方式の特異
な条件下を特定して選択的に使用するという手法があ
る。しかしながら、電子カメラは銀塩カメラと異なり、
撮像素子兼用の合焦装置という以下の (1)〜(4) のよう
な電子カメラ特有の制限条件が存在する。
【0012】(1) 画質の問題があるために、単純に撮像
素子の感度アップができない。 (2) 画像解像度の問題があるため、ピクセルの大きさを
AF用に最適設定できない。 (3) RGBフィルター,赤外カットフィルターのために
スペクトル領域を最適化できない。 (4) 全画面読み出しが必要であるため、撮像素子読み出
しスピードをAF用に最適設計できない。
【0013】このため、銀塩カメラのように撮像素子を
レイアウトを含め光学的に、また電気的にもパッシブ型
の測距装置ないし合焦装置として最適化することは難し
く、従来技術のように単に選択的に使用する手法のみで
は、合焦装置の大幅な改善は望めない。
【0014】一方、アクティブ三角測距方式により粗調
を行いコントラスト方式により微調を行う方式において
は、アクティブ三角測距方式において光が被写体に半端
に投射されると、極端な近距離データや遠距離データを
出力する不具合があり、このためにアクティブ三角測距
方式の測距出力に基づく所定範囲のレンズ駆動範囲内に
はコントラストのピークが存在しないという事態が発生
する問題があった。
【0015】さらに、被写体距離によってアクティブ三
角測距方式による光の投射位置とコントラスト方式によ
るCCDの焦点検出エリアの位置が異なる、いわゆるパ
ララックスが生じ、コントラストピークを捉えることが
できない事態が発生するという問題があった。
【0016】また、赤外ビームが被写体に対して、左側
に半端に投射された場合と右側に半端に投射された場合
(遠近共存の被写体においてその境界付近に光が投射さ
れた場合に起こる、いわゆるスポット欠けの問題)には
全く逆方向にずれた被写体距離が出力されるので、アク
ティブ三角測距方式による焦点調節の後にコントラスト
方式に基づいて撮影レンズを所定範囲で駆動した場合
は、コントラストのピーク位置を特定することができず
却って合焦時間が長くなるという問題があった。
【0017】このような場合の対策としては、コントラ
ストのピークを確実に捉えるために上記所定範囲の幅を
ゆとりを持って大きく取ればよいが、これを大きく取る
ことは本来の合焦時間を短くするという目的に矛盾して
しまう。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、電子
カメラの自動焦点調節装置においてコントラスト方式を
採用すると、焦点調節に時間がかかるという問題や低輝
度や低コントラスト下において精度を確保できないとい
う問題を招いた。また、アクティブ方式とコントラスト
方式を併用する方式においては、パララックスやスポッ
ト欠けの問題によりコントラストピークを捉えることが
できない事態が発生する場合がある。そして、コントラ
ストのピーク位置を特定することができず却って合焦時
間が長くなるという問題があった。
【0019】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、コントラスト方式では
焦点調節に時間がかかり、低輝度や低コントラスト下に
おいて精度を確保できないという問題を簡単な構成で解
決し、高速で精度の高い電子カメラの自動焦点調節装置
を提供することにある。
【0020】さらに本発明は、アクティブ三角測距方式
とコントラスト方式を併用した場合におけるスポット欠
けやパララックスの問題を解決し、高速で精度の高い電
子カメラの自動焦点調節装置を提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】(構成)上記課題を解決
するために本発明は次のような構成を採用している。
【0022】即ち本発明は、電子カメラの自動焦点調節
装置において、被写体像を結像するための撮影レンズ
と、前記撮影レンズにより結像された被写体像を画像信
号に変換するための撮像素子と、被写体に光を投射し対
象の被写体距離を測定するアクティブ三角測距手段と、
前記撮像素子の所定エリア内の出力信号の高周波成分を
用いて焦点調節を行うコントラスト方式による焦点調節
手段と、前記アクティブ三角測距手段の測距出力に基づ
いて前記撮影レンズを駆動した後に、前記コントラスト
方式による焦点調節手段に基づいて前記撮影レンズを駆
動して焦点調節を行う撮影レンズ駆動制御手段とを備え
たことを特徴とする。
【0023】ここで、本発明の望ましい実施形態として
は次のものがあげられる。
【0024】(1) アクティブ三角測距手段は、1回の測
距動作で被写体に複数回赤外ビームを投射し、複数回の
投射の結果得られた合成信号に基づいて被写体距離を測
定するものである。
【0025】(2) 撮影レンズ駆動制御手段は、アクティ
ブ三角測距手段の測距出力に基づいて撮影レンズを第1
の駆動スピードで駆動した後に、コントラスト方式によ
る焦点調節手段に基づいて撮影レンズを第1のスピード
より遅い第2のスピードで駆動するものである。
【0026】(3) アクティブ三角測距手段は、光投射部
の両サイドに配置された2つの受光素子の出力信号に基
づいて被写体距離を測定するものであること。
【0027】(4) アクティブ三角測距手段は、被写体が
近距離にあるときに撮像素子の所定エリア内の画像に対
応する被写体に光を投射する近距離用光投射手段と、被
写体が遠距離にあるときに撮像素子の所定エリア内の画
像に対応する被写体に光を投射する遠距離用光投射手段
とを備えたこと。
【0028】(作用)本発明によれば、コントラスト方
式とアクティブ三角測距方式を併用しているので、高速
に且つ高精度の焦点調節ができる。そして、コントラス
ト方式に用いるセンサは電子カメラの撮像素子を兼用す
るので、構成が簡単になる。
【0029】また、アクティブ三角測距手段において、
1回の測距動作で被写体に複数回赤外ビームを投射し、
この複数回の投射の結果得られた合成信号に基づいて被
写体距離を測定することにより、測距信号のS/N向上
をはかることができる。
【0030】また、アクティブ三角測距手段において、
光投射部の両サイドに配置された2つの受光素子の出力
信号に基づいて被写体距離を測定することにより、スポ
ット欠けの問題を解決することができる。
【0031】また、アクティブ三角測距手段において、
被写体が近距離にあるときに撮像素子の所定エリア内の
画像に対応する被写体に光を投射する近距離用光投射手
段と、被写体が遠距離にあるときに撮像素子の所定エリ
ア内の画像に対応する被写体に光を投射する遠距離用光
投射手段とを備えることによって、パララックスの問題
を解決し、近距離から遠距離までの被写体を高精度に測
定することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示の実施
形態によって説明する。
【0033】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係わる電子カメラの要部構成を示す図であ
る。
【0034】図中11は撮影レンズであり、この撮影レ
ンズ11はフォーカス用レンズ11a,ズーム用レンズ
11b,その他のレンズ11c等から構成されている。
12は絞り、13はCCD等からなる固体撮像素子(以
下CCDと略記する)、14はフォーカス用レンズ11
aを駆動するためのレンズ駆動手段、15はズーム用レ
ンズ11bを駆動するためのズーム駆動手段、16は絞
り制御手段、20はCCD13の出力信号(画像信号)
から各種画像処理を行うためのデジタルプロセス回路、
30はアクティブ三角測距方式により被写体までの距離
を測定するための測距手段、41は各部を制御するため
のシステムコントローラ、42はストロボを発光するた
めのストロボ発光手段、43はストロボ発光を制御する
ためのフラッシュマチック制御手段、44は撮影画像や
その他の情報を表示するための液晶表示器(LCD)、
45は画像データを記憶するためのメモリカードを示し
ている。
【0035】図2は、本実施形態における焦点調節機構
の具体的構成及びその動作原理を説明するための図であ
る。測距手段30は、赤外LED31,位置検出素子
(PSD)32,投光レンズ34,受光レンズ35,ア
クティブ三角測距制御回路38から構成されている。こ
の測距手段30では、赤外LED31から放射された光
を、投光レンズ34を通して被写体50に照射し、被写
体50上に投光スポット像51を形成する。この投光ス
ポット像51を受光レンズ35を通してPSD42に導
き、PSD32上に受光スポット像52を形成し、PS
D32により受光スポット像52の位置を検出する。そ
して、PSD32の検出信号に基づいてアクティブ三角
測距制御回路38により被写体50までの距離を測定す
るものとなっている。
【0036】ここで、測定精度をより高めるには、1回
の測距動作で被写体50に複数回赤外ビームを投射し、
複数回の投射の結果得られた合成信号に基づいて被写体
距離を測定すればよい。複数回の投射を行うことによ
り、トータルの信号量が増えると共にノイズが相殺され
るため、S/Nの向上をはかることができる。
【0037】測距手段30による測距信号はシステムコ
ントローラ41に供給され、このシステムコントローラ
41からの指示により測距信号に基づいてレンズ駆動手
段14が制御される。そして、このレンズ駆動手段14
により、フォーカス用レンズ11aは測距信号に応じた
位置に移動される。図中の53がアクティブ三角測距に
よる合焦位置である。
【0038】CCD13の撮像出力は、デジタルプロセ
ス回路20に供給される。このデジタルプロセス回路2
0では、撮像出力に対して各種の画像処理を施すと共
に、コントラスト方式による合焦動作が行われる。即
ち、レンズ位置を所定範囲内で移動させながら、各位置
における撮像出力のRF成分を検出し、RF成分が最大
(コントラストピーク)となるようにレンズ駆動手段1
4によりフォーカス用レンズ11aを移動させる。図中
の54は山登り方式による合焦位置、55は∞被写体合
焦位置、56はコントラストカーブ、57はコントラス
トピークをそれぞれ示している。
【0039】また、CCD13の撮像出力はコントラス
ト検出手段21及び輝度検出手段22に供給される。そ
して、検出されたコントラストや輝度に応じて処理プロ
セスを変えるようになっている。
【0040】次に、本実施形態における焦点調節動作及
びストロボ制御動作について説明する。
【0041】図3は、本実施形態における焦点調節動作
を示すフローチャートである。まず、カメラがレリーズ
されると、前記図2に示す測距手段30によりアクティ
ブ三角測距が行われる(S1)。そして、レンズ駆動手
段14により測距データに基づいてフォーカス用レンズ
11aが駆動され、レンズ11aはアクティブ三角測距
による合焦位置(第1の位置)53にセットされる(S
2)。
【0042】次いで、CCD13の撮像出力に基づいて
輝度検出手段22により被写体輝度が検出され、検出さ
れた被写体輝度が所定輝度よりも高いか(高輝度)低い
か(低輝度)が判定される(S3)。高輝度と判定され
た場合は、アクティブ三角測距で示された第1の位置5
3を中心とする所定範囲内で、コントラスト方式による
山登りAFが行われる(S4)。具体的には、フォーカ
ス用レンズ11aを第1の位置53を中心に前後計6点
に順次移動し、各点で撮像出力からコントラストを検出
し、レンズ11aをコントラストがピークとなる位置に
移動させる。これにより、レンズ11aは図2中に示す
ように、コントラストカーブ56のコントラストピーク
57となる位置54に位置決め設定される。ここで、山
登りAFにおける所定範囲としては、撮影レンズ11の
許容デフォーカス量の数倍の範囲に設定しておけばよ
い。
【0043】次いで、CCD13の撮像出力に基づいて
コントラスト検出手段21により被写体のコントラスト
が検出され、検出されたコントラストがコントラストが
所定値よりも高いか(OK)低いか(NG)が判定され
る(S5)。OKと判定された場合、撮影動作に移る
(S6)。
【0044】S3の輝度判定において低輝度と判定され
た場合、又はS5のコントラスト判定において、NGと
判定された場合は、S2と同様にアクティブ三角測距デ
ータに基づいて、合焦位置(第1の位置)53にレンズ
11aが駆動される。その後、S6の撮影動作に移るこ
とになる。つまり、コントラスト方式による合焦がうま
くいかない場合は、アクティブ三角測距方式のみによっ
て焦点調節が行われることになる。
【0045】一方、ストロボの制御において本実施形態
では、被写体までの距離に応じて発光量を制御するフラ
ッシュマチック制御を行う。フラッシュマチック制御
は、被写体までの距離に応じてストロボの発光量を変え
るものであり、ストロボ発光手段42及びフラッシュマ
チック制御手段43により次のようにして行う。即ち、
測距手段30により得られた距離信号に基づいてフラッ
シュマチック制御手段43によりストロボ発光手段42
の発光量を可変し、被写体に照射される光の量を最適に
制御する。この場合、被写界深度に作用されることな
く、精度の高いフラッシュマチック制御を行うことがで
き、被写界深度の深い電子カメラに好適である。
【0046】ここで、コントラスト方式を利用してフラ
ッシュマチック制御を行うことも可能であるが、上記の
ように三角測距方式を利用した方が望ましい。コントラ
スト方式による焦点調節は直接的に被写体までの距離を
測定するものではないので、コントラスト方式を利用し
て距離を特定するには、合焦した後に何らかの演算処理
が必要となる。コントラスト方式は三角測距方式に比し
て合焦までの速度が遅く、更にフラッシュマチック制御
に用いるには演算処理が必要であることから、速度の点
で益々不利である。また、コントラスト方式では特に広
角側において焦点深度が深くなることから、レンズの焦
点は合うものの正確な距離を特定できない事態が生じ
る。これに対し、三角測距方式は直接的な距離検出であ
り、更に検出速度も速いため、これを利用することによ
りフラッシュマチック制御を高速且つ高精度に行うこと
ができる。
【0047】また、広角側と望遠側で三角測距方式とコ
ントラスト方式を選択して用いることも可能である。先
に説明したように、撮影レンズ11が所定値よりも広角
側に設定されたときは、三角測距手段30により得られ
た距離信号に基づいてストロボ発光手段42のフラッシ
ュマチック制御を行うことにより、被写界深度に影響さ
れずに高精度のフラッシュマチック制御ができる。
【0048】しかし、撮影レンズ11が望遠側に設定さ
れたときは、三角測距手段30を用いると発光量が不足
して精度を維持できない場合がある。そこで、望遠側に
設定されたときは、コントラスト方式による焦点調節手
段に基づいて得られた距離信号に基づいてストロボ発光
手段42のフラッシュマチック制御を行う。これによ
り、広角側においても望遠側においても、精度の高いフ
ラッシュマチック制御が可能となる。
【0049】なお、フラッシュマチック制御としては、
上記したように被写体までの距離に応じてストロボの発
光量を制御してもよいが、この代わりに被写体までの距
離に応じて撮影レンズの絞りを制御するようにしてもよ
い。さらに、これらの両方を制御するようにしてもよ
い。
【0050】このように本実施形態によれば、アクティ
ブ三角測距方式とコントラスト方式とを併用することに
より、高速に且つ高精度に焦点合わせを行うことができ
る。アクティブ三角測距方式では、高速で合焦を行うこ
とができるが精度が十分とは言えず、一方コントラスト
方式では、高精度に合焦を行うことができるが時間がか
かる。そこで、これらの2つの方式を併用し、アクティ
ブ三角測距方式により粗い位置合わせを行い、コントラ
スト方式により精度良い位置合わせを行うことにより、
高速且つ高精度の焦点合わせを行うことができる。
【0051】また本実施形態では、撮像用のCCD13
の撮像出力からコントラスト方式による合焦を行うため
に、新たに撮像素子を設ける必要はなく、構成の簡略化
を図り得る。さらに、測距手段30において、1回の測
距動作で被写体に複数回赤外ビームを投射し、複数回の
投射の結果得られた合成信号に基づいて被写体距離を測
定することによって、アクティブ三角測距をより高精度
に行うことが可能となる。
【0052】また、広角側は測距手段による距離信号に
基づいて、望遠側はコントラスト方式による距離信号に
基づいてフラッシュマチック制御を行うことにより、広
角側から望遠側に至る全範囲に渡って精度の高いフラッ
シュマチック制御が可能となる。
【0053】(第2の実施形態)図4は、本発明の第2
の実施形態に係わる電子カメラにおける焦点調節機構の
具体的構成及びその動作原理を説明するための図であ
る。なお、図2と同一部分には同一符号を付して、その
詳しい説明は省略する。
【0054】本実施形態が先の第1の実施形態と異なる
点は、測距手段30における受光部を投光部の両側に配
置し、いわゆる双眼AFを構成したことにある。即ち、
測距手段30において、LED31に対しその両側の対
称な位置にPSD32a,32bがそれぞれ配置され、
各々のPSD32a,32bに対して受光レンズ35
a,35bがそれぞれ配置されている。
【0055】本実施形態の測距手段30では、LED3
1から放射された光は投光レンズ34を通り被写体50
に照射され、被写体50上に投光スポット像51が形成
される。この投光スポット像51は、受光レンズ35a
によりPSD32a上に導かれて受光スポット像52a
を形成し、PSD32aによりその位置が検出される。
同時にスポット像51は、受光レンズ35bによりPS
D32b上に導かれて受光スポット像52bを形成し、
PSD32bによりその位置が検出される。そして、ア
クティブ三角測距制御回路38では、2つのPSD32
a,32bの各検出出力を平均化することにより被写体
50までの距離を測定するものとなっている。
【0056】図5(a)(b)は、本実施形態における
焦点調節機構の構成を示す斜視図である。LED31及
びPSD32a,32bはAF基板61に一体に形成さ
れ、投光レンズ34及び受光レンズ35a,35bを備
えた筐体62に取り付けられている。そして、撮影用の
レンズ系の外側に配置されている。
【0057】また、この例ではローコントラスト対策と
して、パターンの付いた光65を投光レンズ66を通し
て被写体に照射し、その時の被写体像67をCCD13
により撮像している。この場合、被写体におけるコント
ラストが低い場合にも、コントラスト方式による合焦が
可能となる。パターンの付いた光を照射する手段として
は、 (1) LEDそのものにパターンを形成する。 (2) LEDの全面に格子パターンを配置する。 (3) レンズそのものに格子パターンを形成する。 の何れを採用してもよい。
【0058】ここで、前記図2に示すような測距手段3
0を用いた場合、図6に示すように、受光スポット像5
2にスポット欠けが生じると、測距手段30による測定
が狂ってしまう。この誤った測定結果に基づいてレンズ
11aを駆動し、コントラスト方式による合焦を行う
と、コントラスト方式によるレンズ11aの移動範囲で
はコントラストピークが得られず、正確な合焦ができな
い事態が生じる。
【0059】これに対し本実施形態では、LED31の
両側にPSD32を配置しているので、スポット欠けの
影響を相殺することができ、スポット欠けがあっても精
度良い測距を行うことができる。また、光量が2倍にな
るため、S/Nの向上を図ることもできる。
【0060】(第3の実施形態)図7は、本発明の第3
の実施形態に係わる電子カメラにおけるアクティブ三角
測距部の基本構成を示す図である。
【0061】アクティブ三角測距では、PSDの設置位
置が撮影用レンズ軸から半径方向に遠いほど被写***置
の変化による受光スポット位置の移動量が多くなり(感
度が高くなる)、近いほど被写***置の変化による受光
スポット位置の移動量が少なくなる(感度が低くな
る)。PSDをレンズ軸に近い位置に配置すると、近距
離の測定は可能であるが遠距離に対しては十分な感度が
得られずその測定ができなくなる。PSDをレンズ軸か
ら遠い位置に配置すると、遠距離の測定でも十分な感度
が得られるが、逆に近距離では感度が高すぎ、スポット
光の移動量が多すぎてPSDでカバーしきれなくなる。
【0062】これに対し本実施形態では、図7(a)に
示すように、近距離と遠距離でそれぞれ異なる測定系を
用いる。被写***置が近い場合は、図7(a)の左側の
LED31aから出た光を被写体に照射し、その反射光
をPSD32aで検出し、被写***置が遠い場合は、図
7(a)の右側のLED31bから出た光を被写体に照
射し、その反射光をPSD32bで検出する。これによ
り、被写***置に係わらず、感度の良い測定が可能とな
る。
【0063】また、図7(b)に示すように、LED3
1a,31bとPSD32の配置位置を工夫することに
より、PSD32を1つにし、2つの測定系で受光レン
ズ35を共用することができる。
【0064】(第4の実施形態)図8は、本発明の第4
の実施形態に係わる電子カメラの焦点調節動作を示すフ
ローチャートである。
【0065】本実施形態では、電子カメラ及び焦点合わ
せ機構の構成は第1の実施形態と同様であるが、測距手
段による粗調におけるレンズ移動位置が異なる。即ち、
アクティブ三角測距により合焦位置に移動させるのでは
なく、前ピン又は後ピンの位置に移動させることによ
り、コントラスト方式による合焦動作の迅速化を図った
ものである。
【0066】本実施形態では、まず電子カメラがレリー
ズされると、第1の実施形態(図2)と同様に、アクテ
ィブ三角測距が行われる(S1)。次いで、CCD13
の撮像出力に基づいて輝度検出手段22により被写体輝
度が検出され、検出された被写体輝度が所定輝度よりも
高いか(高輝度)低いか(低輝度)が判定される(S
2)。高輝度と判定された場合は、レンズ駆動手段14
により測距データに基づいてフォーカス用レンズ11a
が駆動され、レンズ11aは合焦位置(第1の位置)と
は異なる第2の位置にセットされる(S3)。この第2
の位置は、第1の位置よりも僅かに前ピン又は後ピンの
位置である。
【0067】次いで、アクティブ三角測距手段22によ
り得られた第2の位置を始点としてレンズ11aを移動
することにより、コントラスト方式による山登りAFが
行われる(S4)。ここで、アクティブ三角測距の合焦
位置に対して前ピンであればレンズ11aを被写体方向
に、後ピンであればレンズ11aをCCD方向に移動さ
せることにより、レンズ11aをコントラストピーク位
置に速やかに設定することができる。つまり、レンズ1
1aの最初の移動方向をピントが合う側に設定すること
ができ、コントラストピークを見つけるまでの処理を簡
略化することができ、合焦動作を迅速に行うことができ
る。
【0068】測距信号によりレンズ11aを合焦位置に
セットした場合、最初のレンズ11aの移動によりコン
トラストが低くなる場合があるが、この場合はレンズ1
1aの移動方向を逆にしなければならない。これに対し
本実施形態のように、測距信号によりレンズ11aを前
ピン又は後ピンの位置にセットすることにより、レンズ
11aの最初の移動で常にコントラストが高くなるた
め、無駄な移動を無くして山登りAFを迅速に行うこと
ができる。
【0069】また、前ピン又は後ピンの量は、被写体像
が僅かにぼける程度、具体的には比較的合焦位置に近
く、且つ後続する山登りAFにおいて最初の移動でコン
トラストの上昇が確実に判別できる程度に設定するのが
望ましい。前ピン又は後ピンによるぼけ量は撮影レンズ
の焦点距離及びレンズ絞り値によって変わるので、前ピ
ン又は後ピンの量を同じに設定しておくと、撮影レンズ
の焦点距離やレンズ絞り値の変化によって、コントラス
ト方式による合焦動作開始時のぼけ量が変わることにな
る。従って、コントラスト方式による合焦動作開始時の
ぼけ量が常に同じとなるように、撮影レンズの焦点距離
及びレンズ絞り値に応じて前ピン又は後ピンの量を可変
設定するのが望ましい。この場合、無駄な移動をより少
なくして山登りAFをより迅速に行うことが可能とな
る。
【0070】次いで、CCD13の撮像出力に基づいて
コントラスト検出手段21により被写体のコントラスト
が検出され、検出されたコントラストが所定値よりも高
いか(OK)低いか(NG)が判定される(S5)。O
Kと判定された場合、撮影動作に移る(S6)。
【0071】S2の輝度判定において低輝度と判定され
た場合、又はS5のコントラスト判定において、NGと
判定された場合は、アクティブ三角測距データに基づく
合焦位置である第1の位置にレンズ11aが駆動され
る。その後、S6の撮影動作に移ることになる。つま
り、コントラスト方式による合焦がうまくいかない場合
は、アクティブ三角測距方式のみによって焦点調節が行
われることになる。
【0072】このように本実施形態では、アクティブ三
角測距による合焦位置ではなく、前ピン又は後ピンの位
置にフォーカス用レンズ11aを移動した後に、コント
ラスト方式による合焦動作を行うようにしているので、
コントラスト方式による合焦動作を迅速に行うことが可
能となり、より高速の焦点合わせが可能となる。
【0073】(第5の実施形態)図9は、本発明の第5
の実施形態に係わる電子カメラの自動焦点調節動作を示
すフローチャートである。
【0074】本実施形態では、電子カメラ及び焦点合わ
せ機構の構成は第1の実施形態と同様であるが、2段階
の焦点調節におけるレンズ移動速度を異ならせている。
即ち、アクティブ三角測距により合焦位置に移動させる
場合はレンズ移動速度を速くし、コントラスト方式によ
る合焦位置に移動させる場合はレンズ移動速度を遅くし
ている。
【0075】まず、カメラがレリーズされると、第1の
実施形態(図2)と同様に、アクティブ三角測距が行わ
れる(S1)。そして、レンズ駆動手段14により測距
データに基づいてフォーカス用レンズ11aが第1の移
動速度V1で駆動され、レンズ11aは合焦位置(第1
の位置)53にセットされる(S2)。
【0076】次いで、第1の実施形態と同様に、CCD
13の撮像出力に基づいて輝度検出手段22により被写
体輝度が検出され、検出された被写体輝度が所定輝度よ
りも高いか(高輝度)低いか(低輝度)が判定される
(S3)。高輝度と判定された場合は、アクティブ三角
測距で示された第1の位置53を中心とする所定範囲内
で、コントラスト方式による山登りAFが行われる(S
4)。このとき、レンズ11aは第1の移動速度V1よ
りも遅い第2の移動速度V2(V2<V1)で移動され
る。これにより、レンズ11aはコントラストピークと
なる位置、即ち合焦位置に設定される。
【0077】次いで、CCD13の撮像出力に基づいて
コントラスト検出手段21により被写体のコントラスト
が検出され、検出されたコントラストがコントラストが
所定値よりも高いか(OK)低いか(NG)が判定され
る(S5)。OKと判定された場合、撮影動作に移る
(S6)。
【0078】S3の輝度判定において低輝度と判定され
た場合、又はS5のコントラスト判定において、NGと
判定された場合は、S2と同様にアクティブ三角測距デ
ータに基づいて、レンズ11aが第1の移動速度V1で
駆動されて合焦位置(第1の位置)53に設定される。
その後、S6の撮影動作に移ることになる。
【0079】このように本実施形態では、アクティブ三
角測距による粗調ではレンズ移動速度を速くすることに
よって、より一層の高速化をはかることができ、コント
ラスト方式による微調ではレンズ移動速度を遅くするこ
とによって、より一層の高精度化をはかることができ
る。
【0080】(第6の実施形態)図10は、本発明の第
6の実施形態に係わる電子カメラの焦点合わせ動作を示
すフローチャートである。
【0081】本実施形態では、電子カメラ及び焦点合わ
せ機構の構成は第1の実施形態と同様であるが、測距手
段による粗調におけるレンズ移動位置が異なり、さらに
2段階の焦点調節におけるレンズ移動速度を異ならせて
いる。即ち、第4の実施形態と第5の実施形態を組み合
わせたものである。
【0082】まず、電子カメラがレリーズされると、第
1の実施形態(図2)と同様に、アクティブ三角測距が
行われる(S1)。次いで、CCD13の撮像出力に基
づいて輝度検出手段22により被写体輝度が検出され、
検出された被写体輝度が所定輝度よりも高いか(高輝
度)低いか(低輝度)が判定される(S2)。高輝度と
判定された場合は、レンズ駆動手段14により測距デー
タに基づいてフォーカス用レンズ11aが第1の駆動速
度V1で駆動され、レンズ11aは三角測距による合焦
位置(第1の位置)とは異なる第2の位置にセットされ
る(S3)。この第2の位置は、第1の位置よりも僅か
に前ピン又は後ピンの位置である。
【0083】次いで、アクティブ三角測距で示された第
1の位置を始点としてレンズ11aを移動することによ
り、コントラスト方式による山登りAFが行われる(S
4)。このとき、レンズ11aは第1の移動速度V1よ
りも遅い第2の移動速度V2(V2<V1)で移動され
る。
【0084】ここで、アクティブ三角測距による合焦位
置に対して前ピンであればレンズ11aを被写体方向
に、後ピンであればレンズ11aをCCD方向に移動さ
せることにより、レンズ11aをコントラストピーク位
置に速やかに設定することができる。つまり、レンズ1
1aの最初の移動方向をピントが合う側に設定すること
ができ、コントラストピークを見つけるまでの処理を簡
略化することができ、合焦動作を迅速に行うことができ
る。
【0085】次いで、CCD13の撮像出力に基づいて
コントラスト検出手段21により被写体のコントラスト
が検出され、検出されたコントラストがコントラストが
所定値よりも高いか(OK)低いか(NG)が判定され
る(S5)。OKと判定された場合、撮影動作に移る
(S6)。
【0086】S2の輝度判定において低輝度と判定され
た場合、又はS5のコントラスト判定において、NGと
判定された場合は、アクティブ三角測距データに基づい
て、レンズ11aが第1の移動速度V1で駆動されて三
角測距による合焦位置である第1の位置に設定される。
その後、S6の撮影動作に移ることになる。つまり、コ
ントラスト方式による合焦がうまくいかない場合は、ア
クティブ三角測距方式のみによって焦点調節が行われる
ことになる。
【0087】このように本実施形態では、第4の実施形
態と同様に、アクティブ三角測距による合焦位置ではな
く、前ピン又は後ピンの位置にフォーカス用レンズ11
aを移動した後に、コントラスト方式による合焦動作を
行うようにしているので、コントラスト方式による合焦
動作を迅速に行うことが可能となり、より高速の焦点合
わせが可能となる。また、第5の実施形態と同様に、ア
クティブ三角測距による粗調ではレンズ移動速度を速く
することによって、より一層の高速化をはかることがで
き、コントラスト方式による微調ではレンズ移動速度を
遅くすることによって、より一層の高精度化をはかるこ
とができる。
【0088】(第7の実施形態)図11は、本発明の第
7の実施形態に係わる電子カメラの要部構成を示す図で
ある。なお、第1の実施形態(図1)と同一部分には同
一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0089】本実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、通信手段71を有するサブCPU70を設け、測距
手段30を独立に動作可能にしたことにある。
【0090】図12は、本実施形態における合焦動作を
示すフローチャートである。
【0091】まず、カメラのレリーズボタンに付けられ
たタッチセンサーがONしたかどうかをチェック周期1
0msecでチェックする(S1)。タッチされたことが検
出されると、カメラ(CCD等)に給電される。そし
て、測光が行われ(S2)、さらにWB(ホワイトバラ
ンス)が調整される(S3)。
【0092】次いで、1stレリーズ(シャッタスイッチ
が2段階となっており、浅く押した場合を1stレリー
ズ、最後まで押した場合を2ndレリーズと称することに
する)がONとなると、アクティブ三角測距が行われる
(S5)。このアクティブ三角測距は、16回の投光に
よる検出データを合成して平均化したものである。
【0093】次いで、三角測距出力に基づいて、合焦位
置の手前(前ピン)までレンズ11aを移動させる(S
6)。その後、コントラスト方式により、6フレームの
範囲でコントラストのピークを検出し、ピーク位置にレ
ンズ11aを移動させる(S7)。そして、ピーク検出
がうまくいったか否かを判定する(S8)。
【0094】ここで、上記三角測距出力に基づくレンズ
移動及びコントラスト方式による合焦動作に並行して、
再度のアクティブ三角測距を行う。このアクティブ三角
測距では、コントラスト方式による合焦動作が遅いこと
から、16回投光による測距を3回行い、S5による測
距と合わせて4回の測距データを積算し、積算出力から
距離を演算して被写体までの距離を測定する(S9)。
この並行処理は、前記11図に示すようにサブCPU7
0を設けているから可能となる。
【0095】S8におけるピーク検出がNGの場合、S
9における測距データに基づいてレンズ11aを駆動す
る(S10)。つまり、コントラスト方式による合焦が
うまくいかない場合は、三角測距による4回の測距デー
タ(64回投光データ)に基づいて合焦を行うことにな
る。また、S8におけるピーク検出がOKの場合、更に
はS10による合焦動作を行った後は、64回投光デー
タによるフラッシュマチック演算を行う(S11)。こ
れにより、被写体までの距離に応じてストロボの発光量
が最適に制御される。
【0096】そして、1stレリーズがON状態のままで
(S12)、更に2ndレリーズもONとなった時点で
(S13)、撮影を開始する(S14)。S12におい
て、1stレリーズがOFFとなったら、スタートに戻
る。1stレリーズがONで2ndレリーズがOFFの場合
は、2ndレリーズがONするまで待つ。
【0097】このように本実施形態によれば、第1の実
施形態と同様に、アクティブ三角測距方式とコントラス
ト方式とを併用することにより、高速に且つ高精度に焦
点合わせを行うことができる。さらに、撮像用のCCD
13の撮像出力からコントラスト方式による合焦を行う
ために、新たに撮像素子を設ける必要はなく、構成の簡
略化を図り得る。
【0098】これらに加えて本実施形態では、複数回の
三角測距(16回投光による合計4回の測距)で得られ
た出力信号を積算するので、S/Nの良好な出力信号に
基づいて高精度の距離信号を得ることができ、精度の高
いフラッシュマチック制御を行うことができる。また、
コントラスト方式による合焦がうまくいかない場合は、
複数回の三角測距で得られた高精度の距離信号に基づい
て合焦動作を行うことになるので、1回の三角測距によ
る場合よりも高精度に焦点合わせを行うことができる。
また、コントラスト方式による焦点調節手段に基づいて
レンズを駆動しているときに、複数回の赤外ビームを被
写体に照射してアクティブ三角測距を行うので、全体の
測距時間が長くなる等の不都合もない。
【0099】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種
々変形して実施することができる。
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、コ
ントラスト方式と三角測距アクティブ測距方式を併用し
て撮影レンズの合焦動作を行うことにより、高速に且つ
高精度に焦点調節を行うことができる。しかも、コント
ラスト方式に用いるセンサには電子カメラの撮像素子を
兼用するので、焦点調節のための構成が簡単になる。
【0101】また、アクティブ三角測距手段により1回
の測距動作で被写体に複数回赤外ビームを投射し、この
複数回の投射の結果得られた合成信号に基づいて被写体
距離を測定することにより、測距信号のS/Nを高くす
ることができる。さらに、アクティブ三角測距手段とし
て、光投射部の両サイドに配置された2つの受光素子の
出力信号に基づいて被写体距離を測定することにより、
スポット欠けの問題を解決することができる。
【0102】また、アクティブ三角測距手段として、被
写体が近距離にあるときに撮像素子の所定エリア内の画
像に対応する被写体に光を投射する近距離用光投射手段
と、被写体が遠距離にあるときに上記撮像素子の上記所
定エリア内の画像に対応する被写体に光を投射する遠距
離用光投射手段とを設けることにより、パララックスの
問題を解決すると共に、近距離から遠距離までの被写体
を高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる電子カメラの要部構成
を示す図。
【図2】第1の実施形態における焦点調節機構の具体的
構成及びその動作原理を説明するための図。
【図3】第1の実施形態における焦点調節動作を示すフ
ローチャート。
【図4】第2の実施形態に係わる電子カメラにおける焦
点調節機構の具体的構成及びその動作原理を説明するた
めの図。
【図5】第2の実施形態における焦点調節機構の構成を
示す斜視図。
【図6】受光スポット像にスポット欠けが生じた場合の
問題を説明するための図。
【図7】第3の実施形態に係わる電子カメラにおけるア
クティブ三角測距部の基本構成を示す図。
【図8】第4の実施形態に係わる電子カメラの焦点調節
動作を示すフローチャート。
【図9】第5の実施形態に係わる電子カメラの焦点調節
動作を示すフローチャート。
【図10】第6の実施形態に係わる電子カメラの焦点調
節動作を示すフローチャート。
【図11】第7の実施形態に係わる電子カメラの要部構
成を示す図。
【図12】第7の実施形態における焦点調節動作及びフ
ラッシュマチック制御を説明するためのフローチャー
ト。
【符号の説明】
10…撮影レンズ 12…レンズ絞り 13…固体撮像素子(CCD) 14…レンズ駆動手段 15…ズーム駆動手段 16…絞り制御手段 20…デジタルプロセス回路 21…コントラスト検出手段 22…輝度検出手段 30…測距手段 31…赤外LED 32…位置検出素子(PSD) 34…投光レンズ 35…受光レンズ 38…アクティブ三角測距回路 41…システムコントローラ 42…ストロボ発光手段 43…フラッシュマチック制御手段 44…LCD 45メモリカード 50…被写体 51…投光スポット像 52…受光スポット像 53…アクティブ三角測距による合焦位置 54…山登りAFによる合焦位置 55…∞被写体合焦位置 56…コントラストカーブ 57…コントラストピーク 61…AF基板 62…筐体 65…パターンの付いた光 66…投光レンズ 67…被写体像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/232 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2F112 AA06 AA07 BA05 BA06 BA07 CA02 CA12 DA21 DA26 DA28 FA03 FA21 FA33 FA45 2H011 AA03 BA14 BA31 BB02 BB04 2H051 AA00 BA47 BB20 BB24 BB25 CB23 CB29 CC03 CC04 CC06 CC12 CC17 DA02 DA28 EA29 FA48 FA50 5C022 AA13 AB15 AB23 AB24 AB29 AB30 AC54

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体像を結像するための撮影レンズと、 前記撮影レンズにより結像された被写体像を画像信号に
    変換するための撮像素子と、 被写体に光を投射し対象の被写体距離を測定するアクテ
    ィブ三角測距手段と、 前記撮像素子の所定エリア内の出力信号の高周波成分を
    用いて焦点調節を行うコントラスト方式による焦点調節
    手段と、 前記アクティブ三角測距手段の測距出力に基づいて前記
    撮影レンズを駆動した後に、前記コントラスト方式によ
    る焦点調節手段に基づいて前記撮影レンズを駆動して焦
    点調節を行う撮影レンズ駆動制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子カメラの自動焦点調節装
    置。
  2. 【請求項2】前記アクティブ三角測距手段は、1回の測
    距動作で被写体に複数回赤外ビームを投射し、複数回の
    投射の結果得られた合成信号に基づいて被写体距離を測
    定することを特徴とする請求項1記載の電子カメラの自
    動焦点調節装置。
  3. 【請求項3】前記撮影レンズ駆動制御手段は、前記アク
    ティブ三角測距手段の測距出力に基づいて前記撮影レン
    ズを第1の駆動スピードで駆動した後に、前記コントラ
    スト方式による焦点調節手段に基づいて前記撮影レンズ
    を第1のスピードより遅い第2のスピードで駆動するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子カメラの自動焦点調
    節装置。
  4. 【請求項4】前記アクティブ三角測距手段は、光投射部
    の両サイドに配置された2つの受光素子の出力信号に基
    づいて被写体距離を測定するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の電子カメラの自動焦点調節装置。
  5. 【請求項5】前記アクティブ三角測距手段は、被写体が
    近距離にあるときに前記撮像素子の所定エリア内の画像
    に対応する被写体に光を投射する近距離用光投射手段
    と、被写体が遠距離にあるときに前記撮像素子の所定エ
    リア内の画像に対応する被写体に光を投射する遠距離用
    光投射手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    電子カメラの自動焦点調節装置。
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