JP3713281B2 - 通信システム、通信制御方法および通信制御装置 - Google Patents
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Description
この発明は、無線端末と網側との間で無線による通信を行う通信システム、通信制御方法および通信制御装置に関する。
技術背景
昨今、移動通信サービスが普及し、「モバイルコンピューティング」という言葉も一般的に定着している。現在普及してるモバイルコンピューティングは、移動通信業者に加入している携帯電話にアダプタを介してパーソナルコンピュータを接続することにより実施されている。この種のモバイルコンピューティングが行われる通信システムの一形態を図11に示す。
図11において、1−1はモバイルコンピューティングを行うための移動局であり、パーソナルコンピュータ1aと、無線端末1bと、両者を接続するアダプタ1cとにより構成されている。ここで、無線端末1bは、移動通信網サービスに加入している無線端末であり、例えば携帯電話である。
2−1〜2−hは移動通信網の基地局であり、上記無線端末1bとの間で無線チャネルを介した交信を行う。3は移動通信交換局としての機能および移動通信制御局としての機能を備えた移動通信交換制御手段である。4は公衆網である。上記移動通信交換制御手段3は、この公衆網4に接続されている。5は例えば企業のLANであり、公衆網4に接続されている。
以上の構成において、利用者が、パーソナルコンピュータ1aから無線端末1bを介して所望のサービスアクセス点に向けて発信すると、移動通信交換制御手段3による制御の下、無線端末1bと基地局2−1〜2−hのいずれかの基地局との間の無線チャネルが確立され、さらに当該基地局と所望のサービスアクセス点とを結ぶチャネルが確率される。利用者は、このようにして確立された通信チャネルを利用し、パーソナルコンピュータ1aにより、公衆網4を経由したプロバイダからの情報提供サービスを受けたり、企業のLAN5にアクセスすることができる。この場合、無線端末1bは、基地局との間の無線通信を行うためのモデムとしての機能をパーソナルコンピュータ1aに提供する。
また、図11に示す構成と同一の原理によるものであるが、移動局がネットワーク事業者とのインタフェースにアクセスすることにより、LANやインターネットプロバイダとの接続を行い、かつ、無線チャネルを介したパケット転送によりLAN等からの情報サービスを受けることができるシステムが実用化されている。なお、この種のシステムについては、例えばNTT移動通信網株式会社発行、NTTDoCoMoテクニカルジャーナル 平成9年7月号P.6〜9に開示されている。
以上のような技術により、これまで音声が主体であった移動通信サービスも、データ通信、特にパソコン通信のような電話接続向けのデータ通信のみならずLAN接続をも考慮したサービスへと進化しつつある。
そして、今後、移動通信網を利用した技術は、各端末が無線回線を介して相互に接続され、広範囲に亙って自由に移動することができる広義の無線LANの実現へと発展するものと考えられる。
しかしながら、将来、以上説明したような移動通信網を利用した多様な通信サービス(データ通信、音声通信)を提供しようとする場合、以下の問題がある。
(1)移動局と所望のサービスアクセス点との間の通信路が無線チャネルを含んでいるので、この無線チャネルが良好でない場合または移動局が基地局の無線ゾーン内に所在していない場合には通信サービスを受けることができない。ここで、日常の行動範囲であれば、利用者が通信可能なエリアを捜し、そのエリア内で通信を行う等の対処方法を採ることができる。しかし、利用者が車や列車により移動しているときはこのような対処を採ることができない。
(2)特に新幹線などの高速移動体の中の利用者がデータ通信を行おうとすると、トンネルや切り通しの影響で、通信中に回線断が頻発する。従って、効率的かつユーザフレンドリーなサービスを提供することができない。
(3)また、上記のように回線断が頻発し、不完了呼が増加すると、呼接続のためのオーバヘッドが結果的に無駄なものとなり、通信システムの効率が低下することとなる。
(4)上述した広義の無線LANを構築するためには、各端末(この場合、無線端末または移動局)が広範囲に亙って移動する場合でも、常に移動先において元のLAN環境をそのまま使用することができるようにする必要がある。しかしながら、従来の移動通信網の利用技術は、エージェント機能が不十分なため、各無線端末にその移動先で常に元のLAN環境を利用させることが困難である。
発明の開示
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、劣悪な通信環境下においてもユーザフレンドリーな通信サービスを無線端末のユーザに提供することができる通信システム、通信制御方法および通信制御装置を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明に係る通信システムでは、無線端末と網側との間に通信制御装置を介在させる。なお、好ましい態様においては、各無線端末は移動体内に持ち込まれるものであり、通信制御装置はそのような移動体の中に予め配置される。
通信制御装置は、無線端末との間で無線通信を行うとともに基地局との間で無線通信を行うことにより、無線端末と網との情報の授受の中継を行うものである。
ここで、通信制御装置は、無線端末との間の無線チャネル制御および基地局との間の無線チャネル制御を行う通信制御サーバと、通信制御サーバによって設定された各無線チャネルを使用し、無線端末との間の無線通信および基地局との間の無線通信を行う通信ユニットとを具備している。
通信制御サーバが無線端末のために行うチャネル制御のうち主要なものを挙げると次の通りである。
まず、通信制御サーバは、無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を拒否する旨の通知を当該無線端末に送信する。
また、これとは別の態様では、通信制御サーバは、無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を保留し、当該無線チャネルを設定後、当該無線端末と網側との間の通信を開始させる。すなわち、ユーザから要求された即時型通信を提供することができない場合には、次善の策となる代わりの手段を提供するものである。
さらに別の態様では、通信制御サーバは、無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該無線端末にパケット送信要求を送り、当該無線端末からパケットが送信された場合にはそのパケットを蓄積し、前記基地局との間に無線チャネルを設定することができた時点で、蓄積したパケットを網側に向けて送信する。
この他、通信制御サーバは、無線端末から優先度の異なった複数種類の通信要求を受信した場合の制御等、無線端末に対し、様々なエージェント機能を提供する。
本発明によれば、通信制御装置が無線端末の代わりに網側との間のチャネル制御を行うので、無線端末側の負荷が軽減される。また、通信制御装置が有するエージェント機能により、各無線端末のユーザに対し、網側との間の通信状態を秘匿したユーザフレンドリーな通信サービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1はこの発明の第1の実施形態による通信システムの全体構成を示す図である。
図2は同実施形態における通信制御装置の構成を示すブロック図である。
図3は同実施形態における通信制御装置の通信要求時の動作を示すフローチャートである。
図4は同実施形態における通信制御装置のモード2での動作を示すフローチャートである。
図5は同実施形態における通信制御装置のモード3での動作を示すフローチャートである。
図6〜図8は同実施形態の変形例での動作を示すフローチャートである。
図9はこの発明の第2の実施形態における通信制御装置の構成を示すブロック図である。
図10はこの発明の第3の実施形態における通信制御装置の構成を示すブロック図である。
図11は従来の通信システムの全体構成を示す図である。
発明の実施するための最良の形態
A:第1の実施の形態
(1)本実施形態の構成
図1はこの発明の第1の実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る通信システムは、移動体側の構成要素と網側の構成要素とにより構成されている。
まず、移動体側の構成要素について説明する。
図1において、10−j(j=1〜n)は、各々移動体である。これらの移動体は、例えば新幹線あるいはその他の鉄道車両、バス、客船のような複数の無線端末を収容可能な旅客車両である。また、これらの移動体は、救急車両のような旅客車両でないものであってもよい。
各移動体10−jには、通信制御装置10と、この通信制御装置10の配下の1以上の無線端末11−j(j=1〜m)が配置されている。
各無線端末11−j(j=1〜m)は、通信制御装置10を介して網側との間で情報伝送を行うことができる。この網側との間で伝送される情報の種類および伝送の形式は特に限定されるものではない。すなわち、各無線端末は、音声、データ等、様々な種類の情報を網側との間で授受することができる。また、各無線端末は、チャネル交換型トラフィック、パケット交換型トラフィック等、様々な形態で網側との間の情報伝送を行うことができる。
ただし、無線端末11−j(j=1〜m)は、旅客等により移動体10−j内に持ち込まれるものであり、既存の技術による周知の無線端末である。これらの無線端末は、例えばPDC方式による携帯電話、パーソナルコンピュータと携帯電話をアダプタにより接続したもの、あるいは無線機内蔵のPDAであるが、これら以外のものであってもよい。本実施形態は、これらの無線端末に何らの改良を加えることなく実施することが可能である。
本実施形態の主要な特徴は、劣悪な通信環境下においても各無線端末の利用者に対してユーザフレンドリーな通信サービス(後述)を提供する通信制御装置10にある。
この通信制御装置10は、通信制御サーバ10aと、通信ユニット10bと、複数の無線端末交信用のアンテナ10c−j(j=1〜k)とにより構成されている。
まず、通信制御サーバ10aは、次の機能を有している。
a.モード1
このモード1では、無線端末11−jからの要求に応じて、直ちに通信ユニット10bと網側との間に無線チャネルを設定し、この無線チャネルを利用した通信サービスを無線端末11−jに提供する。すなわち、このモード1では、即時型通信のサービスをユーザに提供する。このモード1並びに後述するモード2および3において、無線端末11−jおよび通信制御装置10間のチャネルと通信制御装置10および網間のチャネルとは各々別個のものである。また、無線端末11−jから網側への直接のアクセスは行わない。
b.モード2
このモード2では、網との間のチャネル状態が良好でない等の理由により、無線端末11−jからの通信要求に応えることができない場合に、通信要求の予約を行う。そして、通信が可能な状態となった時点で、予約した通信要求を網側に送って無線チャネルを設定し、この無線チャネルを利用した通信サービスを無線端末11−jに提供する。
c.モード3
このモード3は、通信制御サーバ10aのエージェント機能が発揮されるモードである。このモード3では、チャネル状態が良好でない等の理由により、無線端末からの通信要求に応えることができない場合に、無線端末側が必要とするのであれば、パケット送信の要求を受け付ける。すなわち、通信制御サーバ10aは、無線端末11からのデータパケットを図示しないバッファ等の格納手段に保留し、網側との間の無線チャネルの状態が良好な期間を利用して、保留したデータパケットの網側への送信を行うのである。
以上説明したモード1〜3は、例えば通信制御装置10に設けられたスイッチの設定等により、いずれか1つが選択されるようになっている。なお、このようにスイッチによるモード設定を行う他、網側から無線によりモードを指定する情報を送り、この情報に従ってモード設定を行うようにしてもよい。また、各移動体の全てに上記モード1〜3を備えた通信制御装置を設ける必要はなく、移動体によっては1〜3のうち1種類または2種類の動作モードしか有していない通信制御装置を設けてもよい。
次に通信ユニット10bは、図2に示すように、無線端末側インタフェースユニット20と、網側インタフェースユニット21と、アンテナ22とにより構成されている。
ここで、無線端末側インタフェースユニット20は、アンテナ10c−j(j=1〜k)のいずれかを介して無線端末11−j(j=1〜m)との交信を行う。また、網側インタフェースユニット21は、アンテナ22を介して網側と交信を行う。
次に網側の構成要素について説明する。
図1において、12−j(j=1〜m)は、各々移動通信網の基地局である。これらの基地局は、上記移動体10−j(j=1〜n)の各通信制御装置あるいはこれら以外の移動局との間で無線通信を行う。
13は移動通信交換制御手段であり、移動通信交換局としての機能および移動通信制御局としての機能を有している。ここで、移動通信交換局としての機能には、移動体あるいは移動局の位置登録、追跡交換、データ伝送の際の認証、課金等の制御が含まれる。また、移動通信制御局としての機能には、各基地局と各移動体等との間のチャネル制御等が含まれる。
移動通信交換制御手段13は、公衆網14に接続されている。また、公衆網14には、LAN15−j(j=1〜n)が接続されている。
本実施形態では、各移動体10−j(j=1〜n)内の各無線端末は、必要があれば、網側のLAN15−j(j=1〜n)のいずれかとの接続を行い、当該LANと一体となって移動可能なLANを構成する。このような移動可能なLANを構成するための手段として、LAN15−j(j=1〜n)にはモバイルIP(インターネットプロトコル)エージェント16−j(j=1〜n)が、移動通信交換制御手段13にはモバイルIPエージェント17が設けられている。
さらに詳述すると、次の通りである。
通常、LANに接続された各端末は、そのLANの通信環境を認識した上で、LAN経由のサービスの提供を受けることになる。なお、この場合のLANの通信環境の要素とは、例えばIPアドレス付与の方法、ネームサーバアドバイス、ファイヤウォールの設置、プロキシサーバアドレス等である。
そして、LANに接続された各端末が自由に移動できるようにするためには、各端末が元の通信環境を移動先でもそのまま使用できるようにする必要がある。
このような問題を解決するための技術がモバイルIP技術なのである。
そして、図1に示すシステムでは、このモバイルIP技術を利用するために、移動通信交換制御手段13やLAN15−j(j=1〜n)にモバイルIPエージェントが各々設けられているのである。
このモバイルIPの代表的なものにIPinIPがある。この種のモバイルIPにより、例えば移動体10−jの通信制御装置10とLAN15−jとの間の通信チャネルが確立されると、この移動体10−j内の無線端末11−jを通信制御装置10を介して網側のLAN15−nと接続することができ、これにより無線端末11とLAN15−nとの間の通信が可能となる。
(2)本実施形態の動作
図3〜図5は本実施形態における通信制御装置の動作を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照し、ある移動体10−jの中の無線端末11−jがLAN15−1との接続を行うために発信した場合を例に本実施形態の動作を説明する。
まず、図3に示すように、無線端末11−jから通信要求が出力される(ステップS1)。この通信要求は、LAN15−1の入口であるサービスアクセス点のアドレスを含んでいる。
通信制御サーバ10aは、この通信要求を受信すると(ステップS2)、通信ユニット10bに対し、状態問い合わせを出力する(ステップS3)。
通信ユニット10bは、この状態問い合わせを受信すると(ステップS4)、通信状態、すなわち、網側との間で良好な無線通信を行い得るか否かを検知し、その結果を含む応答を通信制御サーバ10aに送る(ステップS5)。
通信制御サーバ10aは、この通信ユニット10bからの応答を受信すると(ステップS6)、通信が可能であるか否かを判断する(ステップS7)。
そして、通信制御サーバ10aは、通信が可能であると判断した場合、チャネル確立のための処理を行う(ステップS8)。すなわち、上記サービスアクセス点との接続を要求する通信要求情報を生成する。次に通信制御サーバ10aは、この通信要求情報を通信ユニット10bを介して網側の基地局に送って上記サービスアクセス点までのチャネルを確立するとともに(ステップS10)、通信要求応答を無線端末11−jに送る(ステップS9)。通信要求応答を受信した通信ユニット10bは、LAN15−1との間でデータ伝送を開始する(ステップS11)。
一方、通信制御サーバ10aは、ステップS7において通信不可と判断した場合、その時点において設定されているモードに対応した処理を実行する(ステップS13)。
まず、モード1が設定されている場合、通信制御サーバ10aは、無線端末11−jからの通信要求を拒否し(ステップS14)、無線端末11−jに要求受付拒否の通知を発信する(ステップS15)。その結果、無線端末側では、当該通信要求処理を終了する。
次に、ステップS7において通信不可と判断されたときにモード2が設定されていたとする。この場合の動作は図4に示すフローに従うこととなる。
まず、通信制御サーバ10aは、通信要求の予約を行う(ステップS16)。すなわち、その後訪れる送信の機会に備えて、上記サービスアクセス点のアドレスを含む通信要求情報を記憶するのである。
次に通信制御サーバ10aは、通信ユニット10bに対し、状態問い合わせを出力する(ステップS17)。
通信ユニット10bは、この状態問い合わせを受信すると(ステップS18)、通信状態を検知し、検知した通信状態を含む応答を通信制御サーバ10aに送信する(ステップS19)。
通信制御サーバ10aは、この応答を受信すると(ステップS20)、通信が可能か否かを判断する(ステップS21)。
そして、通信制御サーバ10aは、通信可能であると判断した場合、前掲図3のステップS8〜S10と同様、チャネル確立のための通信要求処理(ステップS22)、無線端末11に対する通信要求応答の発信(ステップS23)および通信ユニット10bに対する通信要求の送信(ステップS24)を行う。
上記通信要求応答を受けた通信ユニット10bは、LAN15−1との間でデータ伝送を開始する(ステップS25)。
一方、ステップS21において通信不可と判断した場合、通信制御サーバ10aは、通信ユニット10bに対し、再び通信要求の予約を行う。
以下、ステップS21において、通信可と判断されるまで、ステップS17からS21までの処理が繰り返される。
なお、実際には無線端末11−jからの通信要求に応じてタイマ(図示しない)が計時を開始し、このタイマの計時終了までに通信要求可の判断がない場合、計時終了をもって通信制御サーバ10aは通信要求を拒否し、無線端末11−jに対して通信要求の不完了通知を発信する。
次に、ステップS7において通信不可と判断されたときにモード3が設定されていたとする。この場合の動作は図5に示すフローに従うこととなる。
まず、通信制御サーバ10aは、無線端末11−jに対し、パケット送信要求を送る(ステップS26)。
無線端末11−jは、このパケット送信要求を受信すると(ステップS27)、通信制御サーバ10aに向けてパケットを送信する(ステップS28)。
通信制御サーバ10aは、このパケットを受信すると、図示しないバッファ等の格納手段に格納する(ステップS29)。
次に通信制御サーバ10aは、無線端末11−jのためのパケット送信チャネルの予約を行う(ステップS30)。すなわち、無線端末11−jからのパケットを送信するための無線チャネルを設定する処理を開始するのである。
まず、通信制御サーバ10aは、通信ユニット10bに対し、状態問い合わせを出力する(ステップS31)。
通信ユニット10bは、この状態問い合わせを受付けると(ステップS32)、通信状態を含む応答を通信制御サーバ10aに送る(ステップS33)。
通信制御サーバ10aは、この通信ユニット10bからの応答を受け取ると(ステップS34)、通信が可能であるか否かを判断する(ステップS35)。
そして、通信制御サーバ10aは、通信が可能であると判断した場合、パケット送信チャネルの予約を行った無線端末11−jのために、網側との間に無線チャネルを設定し、上記格納手段に格納した無線端末11−jからのパケットを網側に向けて送信する(ステップS36およびS37)。
次いで通信制御サーバ10aは無線端末11に対し、パケット送信完了通知を発信し(ステップS38)、無線端末11はパケット送信完了を認識する(ステップS39)。
一方、ステップS35において通信制御サーバ10aが通信不可と判断した場合、通信ユニット10bに対し、再びパケット送信チャネルの予約を行う(ステップS30)。以下、ステップS35において、通信可と判断されるまで、ステップS30からステップS35までの処理が繰り返される。
以上説明した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
a.移動体に配置された通信制御装置が当該移動体内の各無線端末の代わりに網側との間のチャネル制御を行うので、無線端末側の負荷が軽減される。例えば本実施形態において移動体内で無線端末を使用した場合、無線端末の送信出力を従来の1/100程度に低減することができ、電池容量の消耗を抑制することができる。
b.通信制御装置が有するエージェント機能により、各無線端末のユーザに対し、網側との間の通信状態を秘匿したユーザフレンドリーな通信サービスを提供することができる。
c.不完了呼となる無駄な網側への発信が抑制されるため、網側のオーバヘッドの量を低減することができる。また、通信完了率が向上し、無線チャネルの有効利用が図られる。
(3)変形例
以下、上記第1の実施形態の各変形例について説明する。
<第1の変形例>
この変形例は、上記第1の実施形態における図3のフローを図6に示すフローに置き換えたものである。なお、図6に示された各ステップのうち図3にも示された各ステップは、図3において付されたものと同じステップ番号が付されている。また、図6においてステップS13より前の各ステップは、図3に示したものと全く同様な内容であるので、図示が省略されている。
本変形例において、ユーザは、複数種類の通信要求を無線端末から通信制御サーバに送ることができる。また、ユーザはこれらの各通信要求に優先度を付けることができる。本変形例においては、これらの通信要求が優先度順に取り扱われることとなる。
例えばモード1が設定されている状態において、無線端末から通信制御サーバに対し、第1希望として即時型通信要求が、第2希望としてパケット送信要求が送られたとする。
この場合において、チャネル不足等の理由により第1希望の即時型通信要求が拒否されたとすると、処理はステップS7(図3参照)およびステップS13を介してステップS101へ進む。そして、通信制御サーバは、第2希望であるパケット送信が可能であるか否かを判断する。ここで、パケット送信が可能である場合には、パケット送信の条件を含んだパケット送信可能通知を無線端末に送る(ステップS102)。なお、パケット送信が不可能である場合には、上記第1の実施形態と同様、要求受付拒否(ステップS14)がなされることとなる。
無線端末は、上記パケット送信可能通知を受け取ると、パケット送信が必要か否かを判断し(ステップS103)、必要であればパケット送信を行う旨を通信制御サーバに通知する(ステップS104)。
この結果、図5に示すフローに従い、無線端末から通信制御サーバおよび通信ユニットを介して網側にパケット送信が行われる。なお、このパケット送信のフローについては、既に上記第1の実施形態において図5を参照して説明したので、ここでの重複した説明は省略する。
このように、本変形例によれば、通信制御サーバが無線端末からの第1希望の即時型通信要求に応えることができない場合でも、可能であれば第2希望のパケット送信要求に応えることができ、ユーザフレンドリーなサービスを提供することができる。
<第2の変形例>
この変形例は、上記第1の実施形態における図4および図5の各フローを図7および図8に示す各フローに置き換えたものである。なお、図7および図8に示された各ステップのうち図4および図5にも示された各ステップは、図4および図5において付されたものと同じステップ番号が付されている。
本変形例は、無線端末からの即時型通信要求に応えることができず、通信予約(モード2)を行った場合の動作に改良を加えたものである。
まず、モード2が設定されているときに、無線端末から通信制御サーバに即時型通信要求が送られ、チャネル不足等の理由によりこの即時型通信要求が拒否されたとすると、ステップS7(図3参照)を介して図7のステップS16へ進み、通信制御サーバは、通信要求の予約処理を行う(ステップS16〜S21)。
この通信要求の予約処理中、パケット送信を受け付けることが可能な状態となると、通信制御サーバは、パケット送信の条件を含んだパケット送信可能通知を無線端末に送る(ステップS110)。
無線端末は、このパケット送信可能通知を受け取ると、パケット送信が必要か否かを判断する(ステップS111)。そして、パケット送信の必要がないのであれば送信不要通知を通信制御サーバに送る(ステップS112)。通信制御サーバは、この送信不要通知を受け取ると、即時型通信の予約処理(ステップS16〜S21)に戻る。
一方、ステップS111においてパケット送信が必要な場合、無線端末は通信制御サーバに対し、パケット送信通知を送る(ステップS113)。
この結果、図8に示すフローに従い、無線端末から通信制御サーバおよび通信ユニットを介して網側にパケット送信が行われる。なお、このパケット送信の内容については、既に上記第1の実施形態において図5を参照して説明したものと同じであるので、ここでの重複した説明は省略する。
パケット送信が完了すると、通信制御サーバは、送信完了通知を無線端末に送り(ステップS38)、通信予約処理中か否かを判断する(ステップS114)。そして、通信予約処理中である場合にはステップS16(図7)に戻る。
なお、パケット送信中に、即時型通信が可能な状態となったときは、優先度の高い即時型通信処理を優先的に実行する。この場合、処理途中のパケット送信処理は中止される。
本変形例によれば、通信制御サーバが無線端末からの即時型通信要求に応えることができず、通信予約処理を行っているときであっても、可能であれば無線端末からのパケット送信の要求に応えることができるため、ユーザフレンドリーなサービスを提供することができる。
<第3の変形例>
本変形例では、無線端末側インタフェースユニット20と、網側インタフェースユニット21との間にデータ変換手段を介在させる。このデータ変換手段としては、例えばバッファ等の通信速度変換手段が考えられる。この通信速度変換手段を用いた場合、例えば基地局と通信制御サーバ間をパケット通信とし、通信制御サーバと無線端末間を9600bps、32kbps等の低速度の連続通信とするといった制御を行うことができる。
<第4の変形例>
上記実施形態のモード3(パケット送信モード)では通信制御サーバが無線端末からのパケットをバッファに格納するが、このバッファの容量は有限である。従って、あまりに大きなサイズのパケットが無線端末から送信されると、そのパケットがバッファに入りきらず(すなわち、パケット欠落)、無線端末はパケットを再送することとなり、パケットの送信遅延が増加する。逆に、あまりに小さなサイズのパケットが無線端末から送信されると、バッファに一定量のデータが蓄積されるまでの時間が長引き、各パケットが網側へ向けて送信されるまでの遅延時間が長くなることとなる。そこで、この変形例では、通信制御サーバがバッファに蓄積可能なパケットの最大量を各無線端末に提示し、適切なサイズのパケットが各無線端末から送信されるようにする。これによりパケット送信の遅延時間を最小にし、パケット欠落の発生を防止することができる。
<第5の変形例>
上記実施形態では、通信ユニットにより網側との間の無線通信が可能か否かの判断をしたが、この変形例ではさらに詳細な判断をする。すなわち、移動体が基地局の圏内にあるときであっても、その時点の当該基地局経由のトラフィック量により、例えば音声通信なら可能であるが広帯域の通信は拒否せざるを得ない、といった事態が起こり得る。そこで、この変形例では、通信ユニットにより、移動体内のユーザに提供可能な無線資源を求め、通信制御サーバがこの求めた範囲で通信サービスを提供する。例えば使用可能な無線資源が乏しい場合には、通信制御サーバが通信速度の規制を行う。また、例えば使用可能な無線資源が乏しいときに広帯域の通信要求があったときは、当該通信要求については予約を行い、十分な無線資源が確保された時点で予約した通信要求に応える、といった制御を通信制御サーバが行う。
<第6の変形例>
本変形例では図1における通信制御サーバ10aにモバイルインタネットプロトコルを付加する。この場合、無線端末11−j(j=1〜m)をルータで区切ったサブネットとして含むLANを構成することが可能であり、そのようなLANを通信制御装置10の配下として収容することができる。その場合、サブネットに収容された各無線端末11−jはそれ自体にモバイルインターネットプロトコルを有しなくても、通信制御サーバ10aにより、アクセスしたLAN15−j(j=1〜n)におけるLAN環境の遠隔使用が可能になる。
<第7の変形例>
移動体の中ではなく、ホームオフィスのような固定された空間内に通信制御装置10を設け、その近辺の無線端末と基地局との間のチャネル制御を行わせる。
B:第2の実施形態
図9はこの発明の第2の実施形態における通信制御装置10の構成を示すブロック図である。以下、この図9を参照し、この発明の第2の実施形態について説明する。なお、図9において上述した第1の実施形態の各部と対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
一般に、移動通信においては、例えば鉄道車両がトンネルに入るとき、あるいは自動車が見通しの悪い道路を走行するとき等に、伝搬損失が大きくなり、通信不能となり易い。
しかし、その一方、例えば鉄道車両、定期バス、定期貨物トラックのように、場所的、時間的に走行予定が定まっている移動体の場合、その走行予定からトンネル等の通信障害エリアに入る時期を推定することが可能である。さらに、実際の走行位置の確認、走行速度、走行距離、走行時間などの補正データにより通信障害エリアに入る時期を補正し、高精度に通信障害の発生時期を予測することができる。
また、自動車のように走行予定が定まっていない移動体でも、レーダ等で移動前方の通信障害物を検出することにより、通信障害の発生を推定することができる。
そこで、本実施形態では、図9に示すように、検出手段30が移動通信制御装置10に設けられている。この検出手段30は、移動体の移動状態およびその他のデータから通信障害の発生する時期を推定し、その時期が訪れる旨を事前に通信制御サーバ10aに報告する手段である。この場合の通信障害発生時期の報告の仕方としては例えば次のようなものが考えられる。
a.一定時間間隔で通信障害発生の発生が予想される時刻を演算し、予測される通信障害発生時刻を通信制御サーバ10aに逐一報告する。
b.一定時間間隔で通信障害発生の発生が予想される時刻を演算し、所定時間後(例えば30秒後)に通信障害が発生すると予測される場合に、その時点で通信制御サーバに通信障害発生の予告を行う。
本実施形態においては、このような検出手段30を利用することにより次のような動作が行われる。
まず、通信制御サーバ10aは、無線端末11−jからの通信要求があると、検出手段30からの報告に基づき、所定時間以内に通信障害が発生するか否かを判断する。
そして、通信制御サーバ10aは、所定時間内に通信障害が発生すると判断した場合、無線端末からの通信要求をチャネル予約状態とする。
その後、通信障害の発生予定時刻が経過し、かつ、その時点において良好な通信を行うことができると認められる場合に、通信制御サーバ10aは、予約された通信要求に従って無線端末11−jと網側との間の通信チャネルを設定する。
また、例えば無線端末11−jが通信を行っているときに、所定時間内に通信障害が発生すると判断される場合もある。この場合、通信制御サーバ10aは、無線端末11−jの通信を一旦終端するとともに、通信予約を行う。
その後、通信障害の発生予定時刻が経過し、かつ、その時点において良好な通信を行うことができると認められる場合に、通信制御サーバ10aは、予約したチャネルの再確立を行い、無線端末11−jと網側との間の通信を再開させる。
本実施形態によれば、通信障害エリアへの進入等による通信障害の発生を推定し、通信障害の起こらない期間を利用して網側との間のチャネル接続を行うので、通信中のチャネル断を未然に避けることができ、ユーザフレンドリーな通信サービスを提供することができる。
C:第3の実施形態
図10はこの発明の第3の実施形態における通信制御装置10の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、無線端末11−jの適合性を判断する判定手段40が通信制御装置10に設けられている。
無線端末11−jからの通信要求に対し、判定手段40は無線端末11−jの適合性を判断し、判定結果を通信制御サーバ10aに出力する。通信制御サーバ10aは、無線端末11−jにシステム適合性ありと判断された場合に限り、無線端末11−jについてのチャネル確立処理を行う。
なお、無線端末11−jのシステム適合性を判定手段40自体が判定するのではなく、判定手段40が網側の交換局、あるいは他の無線端末に無線端末11−jのシステム適合性を問い合わせるようにしてもよい。
本実施形態は、具体的にはプリペイドカード、クレジットカード等を無線端末11−jに装着して通信を行う公衆電話のようなシステムに有効である。
このようにシステムに本実施形態を適用した場合、判定手段40はクレジットカードナンバ、暗唱番号のようなユーザIDをクレジットカード会社の課金装置に問い合わせたり、プリペイドカードの残金を網側の交換局の課金装置に確認することにより、無線端末11−jの適合性を判断する。
本実施形態によれば、無線端末の不正使用を防止することができる。
Claims (33)
- 通信網と、
前記通信網に接続された基地局と、
1または複数の無線端末と、
前記無線端末と前記基地局との間に介在し、前記無線端末との間で無線通信を行うとともに前記基地局との間で無線通信を行うことにより、前記無線端末と前記網との情報の授受の中継を行う通信制御装置とを有し、
前記通信制御装置は、前記無線端末との間の無線チャネル制御および前記基地局との間の無線チャネル制御を行う通信制御サーバを備え
前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該無線端末にパケット送信要求を送り、当該無線端末からパケットが送信された場合にはそのパケットを蓄積し、前記基地局との間に無線チャネルを設定することができた時点で、蓄積したパケットを綱側に向けて送信する手段を具備することを特徴とする通信システム。 - 前記通信制御装置は、移動体に配置され、当該移動体内の無線端末を対象として前記中継を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
- 前記通信制御装置は、
前記通信制御サーバによって設定された各無線チャネルを使用し、前記無線端末との間の無線通信および前記基地局との間の無線通信を行う通信ユニットと
を具備することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を拒否する旨の通知を当該無線端末に送信する手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を保留し、当該無線チャネルを設定後、当該無線端末と網側との間の通信を開始させる手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信制御サーバは、前記無線端末から優先度の異なった複数種類の通信要求を受信した場合において優先度の高い通信要求に応えることができない場合に、優先度の低い通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルの制御を行う手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信制御サーバは、
(a)前記無線端末から即時型通信要求を受けた時点において当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合には、当該即時型通信要求については予約状態とし、
(b)この通信予約中、パケット送信の受付が可能である場合には、当該無線端末にパケット送信可能通知を送り、
(c)当該無線端末からパケットが送信された場合には、そのパケットを蓄積するとともに、送信可能な機会を捉えて当該パケットを綱側に送信し、
(d)前記基地局との間に必要な無線チャネルを設定することができた時点で前記予約状態にある通信要求に対応した通信を当該無線端末に開始させる
手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。 - 前記通信制御サーバは、前記無線端末との間で送受信されるデータと前記基地局との間で送受信されるデータとの変換を行う変換手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信制御サーバは、LANを相手とした通信を制御するモバイルインターネットプロトコルを具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信制御サーバは、蓄積可能なパケットサイズを前記無線端末に提示する手段を具備することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
- 前記通信ユニットは、前記無線端末に提供可能な無線資源を検知する手段を具備し、
前記通信制御サーバは、検知された無線資源の範囲内で前記無線端末に通信サービスを提供する制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の通信システム。 - 前記通信制御装置は、通信障害の発生時刻を推定する検出手段を具備し、この推定結果に基づいて前記無線端末からの通信要求の取り扱い方法の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
- 前記通信制御装置は、通信要求を行った無線端末のシステム適合性を判断する判定手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
- 前記移動体が鉄道車両または自動車または船舶であることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
- 1または複数の無線端末が網側との間で行う無線通信を制御する方法であって、
通信制御装置が前記無線端末と前記網の基地局との間に介在し、前記無線端末との間で無線通信を行うとともに前記基地局との間で無線通信を行うことにより、前記無線端末と前記網との情報の授受の中継を行うとともに、
前記通信制御装置は、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該無線端末にパケット送信要求を送り、当該無線端末からパケットが送信された場合にはそのパケットを蓄積し、前記基地局との間に無線チャネルを設定することができた時点で、蓄積したパケットを網側に向けて送信する
ことを特徴とする通信制御方法。 - 前記通信制御装置は、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を拒否する旨の通知を当該無線端末に送信することを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 前記通信制御装置は、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を保留し、当該無線チャネルを設定後、当該無線端末と網側との間の通信を開始させることを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 前記通信制御装置は、前記無線端末から優先度の異なった複数種類の通信要求を受信した場合において優先度の高い通信要求に応えることができない場合に、優先度の低い通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルの制御を行うことを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 前記通信制御装置は、
(a)前記無線端末から即時型通信要求を受けた時点において当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合には、当該即時型通信要求については予約状態とし、
(b)この通信予約中、パケット送信の受付が可能である場合には、当該無線端末にパケット送信可能通知を送り、
(c)当該無線端末からパケットが送信された場合には、そのパケットを蓄積するとともに、送信可能な機会を捉えて当該パケットを網側に送信し、
(d)前記基地局との間に必要な無線チャネルを設定することができた時点で前記予約状態にある通信要求に対応した通信を当該無線端末に開始させる
ことを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。 - 前記通信制御装置は、蓄積可能なパケットサイズを前記無線端末に提示することを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 前記通信制御装置は、前記無線端末に提供可能な無線資源を検知し、検知された無線資源の範囲内で前記無線端末に通信サービスを提供する制御を行うことを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 前記通信制御装置は、通信障害の発生時刻を推定し、この推定結果に基づいて前記無線端末からの通信要求の取り扱い方法を制御することを特徴とする請求項15に記載の通信制御方法。
- 配下の無線端末との間の無線チャネル制御および網の基地局との間の無線チャネル制御を行う通信制御サーバと、
前記通信制御サーバによって設定された各無線チャネルを使用し、前記無線端末との間の無線通信および前記基地局との間の無線通信を行う通信ユニットとを具備するとともに、
前記無線通信と前記綱との間の通信を中継する通信制御装置であって、
前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該無線端末にパケット送信要求を送り、当該無線端末からパケットが送信された場合にはそのパケットを蓄積し、前記基地局との間に無線チャネルを設定することができた時点で、蓄積したパケットを網側に向けて送信する手段を具備することを特徴とする通信制御装置。 - 前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を拒否する旨の通知を当該無線端末に送信する手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 前記通信制御サーバは、前記無線端末から通信要求を受けた時点で当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合に、当該通信要求を保留し、当該無線チャネルを設定後、当該無線端末と網側との間の通信を開始させる手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 前記通信制御サーバは、前記無線端末から優先度の異なった複数種類の通信要求を受信した場合において優先度の高い通信要求に応えることができない場合に、優先度の低い通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルの制御を行う手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 前記通信制御サーバは、
(a)前記無線端末から即時型通信要求を受けた時点において当該通信要求に対応した前記基地局との間の無線チャネルを設定できない場合には、当該即時型通信要求については予約状態とし、
(b)この通信予約中、パケット送信の受付が可能である場合には、当該無線端末にパケット送信可能通知を送り、
(c)当該無線端末からパケットが送信された場合には、そのパケットを蓄積するとともに、送信可能な機会を捉えて当該パケットを網側に送信し、
(d)前記基地局との間に必要な無線チャネルを設定することができた時点で前記予約状態にある通信要求に対応した通信を当該無線端末に開始させる
手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。 - 前記通信制御サーバは、前記無線端末との間で送受信されるデータと前記基地局との間で送受信されるデータとの変換を行う変換手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- LANを相手とした通信を制御するモバイルインターネットプロトコルを具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 前記通信制御サーバは、蓄積可能なバケットサイズを前記無線端末に提示する手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 前記通信ユニットは、前記無線端末に提供可能な無線資源を検知する手段を具備し、
前記通信制御サーバは、検知された無線資源の範囲内で前記無線端末に通信サービスを提供する制御を行うことを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。 - 当該通信制御装置の移動状態を検出するとともに、通信障害の発生時刻を推定する検出手段を具備し、この検出結果に基づいて前記無線端末からの通信要求の取り扱い方法を制御することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
- 通信要求を行った無線端末のシステム適合性を判断する判定手段を具備することを特徴とする請求項23に記載の通信制御装置。
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