JP3650121B2 - ポリアミド酸及びポリアミド酸をポリイミドベンゾオキサゾールフィルムに加工する方法 - Google Patents

ポリアミド酸及びポリアミド酸をポリイミドベンゾオキサゾールフィルムに加工する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミド酸(「PAA」)、PAAをポリイミドベンゾオキサゾール(「PIBO」)ポリマーに転化させる方法、及びPIBOのフィルム及び被膜に関する。
ポリイミドベンゾオキサゾールの製造の際に、酸二無水物とジアミノベンゾオキサゾールとを最初に反応させてポリアミド酸を生成させる。次いで、ポリアミド酸結合を閉環させてイミド環を形成させることによりポリアミド酸をPIBOに転化させる。これまで、PIBOを製造することに対して僅かに限られた種類の酸二無水物/ジアミノベンゾオキサゾールの組合せが開示されている。これらの限られた数のPIBOポリマーは繊維及びフィルムに成形されてきたが、結果として得られる繊維及びフィルムは、電子工業での用途のような用途において概して有用となるほど十分な物理的及び/又は化学的特性(例えば、引張弾性率、引張強さ、破断点伸び及び熱膨張係数)を概して有していない。
例えば、Prestonに付与された米国特許第4,087,409号“Ordered Heterocyclic Copolymers"は、2種の対称モノマーを反応させることにより少なくとも2個の異なる複素環式結合を有する本質的に線状の複素環式ポリマーを製造することをおおまかに教示している。ポリアミド酸は、その他のモノマーの長大なリストからモノマーを選択することにより製造することができる(例えば、2,2'−p−フェニレンビス(5−アミノベンゾオキサゾール)とピロメリット酸二無水物)。例示されている方法を使用すると、ベンゾオキサゾールを含有しないポリアミド酸が1.13dl/gの内部粘度で製造される。フィルムを製造するための特定の加工技術又は物理的特性を開示することなく、これらのポリマーから製造されるフィルム及び技術が要約して記載されている。
“Fibers from Ordered Benzheterocycle−Imide Copolymers,"Appl.Poly.Sym.,第9号、第145〜158頁(1969)には、特定の芳香族酸二無水物と芳香族ジアミノベンゾオキサゾールとの重縮合によるアミド酸ポリマーの製造が記載されている。このポリアミド酸は1.5dl/g以下の内部粘度を示す。特定の技術を詳細に記載することなく、ポリアミド酸がPIBO繊維に加工されている。これらの繊維は所望とするものよりも低い物理的特性、特に引張強さを有する。
“New High−Temperature Polymers,VIII Ordered Benzoxazole−and Benzothiazole−Imide Copolymers,"J.Po ly.Sci.,Part A−1(1969),7(1)、第283〜296頁には、予め形成されたベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール単位を含有する芳香族ジアミンと反応した芳香族酸二無水物からのオーダーした複素環式コポリマー(ordered heterocycle copolymer)の製造が記載されている。このオーダーした複素環式コポリマーは、1.78dl/gの以下の内部粘度を有するそれらのポリアミド酸に溶解した形態で調製され、そして所望のフィルム、繊維又は金属被膜に製造される。製造後、ポリアミド酸は、例えば、ポリアミド酸溶液からフィルムを形成し、フィルムを100℃で20分間、145℃で20時間、次いで300℃で1時間加熱することによって、PIBOに転化される。これらのフィルムから製造されるフィルムは、「脆い」又は「強い」等の用語を用いて要約して記載されている。
“Azole Analogs of Polypyromellitimides,"Vysokomo l.Soed.,第(A)XIII巻、第11号、第2565〜2570号、1971には、ポリ−[N,N'−(p,p'−フェノキシフェニレン)ピロメリットイミド]のアゾール含有類似体の合成が記載されている。この論文中の構造Vは、2,6−ジ(p,p'−アミノフェノキシフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾールとピロメリット酸二無水物から製造されるPIBOである。このPIBOを製造するのに使用される特定のポリアミド酸の固有粘度は2.5dl/gである。
同様に、“Correlations Between the Properties and Structures of some Polyhetero−arylenes,"Vysokomo l.Soed.,第(A)XIV巻、第10号、第2174〜2182頁、1972では、他のポリアミド酸の機械的特性と同様な構造のポリへテロアリーレンの機械的特性との比較において、構造IIのPIBOポリマーを示している。記載されているPIBOを製造するのに使用されている特定のポリアミド酸の固有粘度は2.5dl/g以下である。これらのポリマーから製造されるフィルムの物理的/化学的特性は不十分から中程度の範囲に及ぶ。
また、Mukai等に付与された米国特許第4,866,873号には、実質的に等モル量の2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:4,5−d']ビスオキサゾールのような特定の芳香族trans−ベンゾビスオキサゾール又はtrans−ベンゾビスチアゾールジアミンとピロメリット酸二無水物のような特定の芳香族テトラカルボン酸二無水物とをからなる芳香族複素環式ポリイミドが開示されている。これらのポリイミドのためのポリアミド酸は、アミド溶媒中で調製され、そしてPIBOに転化される。適切なポリアミド酸の固有粘度は0.5〜20dl/gであると記載されている。三菱化成株式会社による特願平2−41819号には、ピロメリット酸二無水物のような特定の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:4,5−d']ビスオキサゾールのような特定の芳香族trans−ベンゾビスオキサゾール又はtrans−ベンゾビスチアゾールジアミンから製造されるポリアミド酸からの同様なPIBOポリマーが開示されている。このポリアミド酸は少なくとも0.1dl/g、好ましくは1dl/g又はそれ以上の固有粘度を有する。2.19dl/g〜3.07dl/gの範囲に及ぶ固有粘度を有する同様なポリアミド酸及びそれらから製造されるPIBOポリマーもSeiichi Nozawaによる“Novel Aromatic Heterocyclic Polyimide(PIBT)Having Ultra−High Modulus of Elasticity"化学と工業、44(7)、第1154頁(1991)に記載されている。
第22回国際SAMPE技術会議(1990年11月6〜8開催)でNozawa、Taytama,Kimura及びMukaiにより発表された“Synthesis and Mechanical Properties of Novel Polyimide Containing Heterocycles"では、4,4'−ジアミノフェニレンベンゾビスチアゾールとピロメリット酸二無水物のポリアミド酸を使用する熱的及び化学的閉環技術によるある種のtrans−PIBT及びtrans−PIBOの合成が教示された。このPIBOを製造するのに使用されるポリアミド酸は3.09〜3.79dl/gの固有粘度を有する。特定の芳香族trans−ベンゾビスオキサゾール又はtrans−ベンゾビスチアゾールジアミン及びピロメリット酸二無水物から製造されるこのポリマーは繊維として製造される。Asahiによるヨーロッパ特許出願公開第0355927号には、テトラカルボン酸化合物と特定のジアミン化合物から誘導された特定のポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド又はポリアミド酸塩構造を含む、低い溶液粘度を示すポリアミド前駆体が開示されている。このポリイミド前駆体を製造するのに使用されるモノマーは概して剛性かつ対称的であり、各ポリマー反復単位は1〜20個の炭素原子を有するペンダント有機基を含む。このポリアミド酸前駆体は0.1〜2.0dl/gの低い粘度を有する。このポリマーは光重合開始剤により光重合性組成物を形成する。結果として得られるPIBOポリマーは、その後に写真平板に使用される支持体を被覆するために使用することができる。これらの架橋したポリマーから製造されるフィルムは比較的低い引張強さ及び引張弾性率を示す。
Taoka染料製造株式会社による特願昭41−42458(特許公報第45−8435号)には、熱的閉環技術を用いて5−アミノ−2−(4−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールのような一つのベンゾオキサゾール環を含有する芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物とから製造されるポリアミド酸からのPIBOの合成が教示されている。
これらの欠点を考慮すると、これまで報告されているものよりも化学的特性と物理的特性とのより望ましい組合せを有するPIBOポリマーを製造することが依然として望まれている。更に、これらのPIBOポリアミド酸を有用なフィルム及び被膜に加工することが依然として望ましい。
従って、一観点において、本発明は、25℃でN−メチルピロリドン中で0.2g/dlで測定した場合に2.0dl/g以上の固有粘度を有するポリアミド酸であって、下記式により表される酸二無水物:
Figure 0003650121
と、下記式のいずれかにより表されるジアミノベンゾオキサゾール:
Figure 0003650121
(式中、Ar、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8、Ar9、Ar10、及びAr11はいかなる芳香族基又はピリジン基であってもよい;ただし、Ar4、Ar5及びAr6が全て
Figure 0003650121
である場合には、Arは、
Figure 0003650121
(式中、Yは、単共有結合、−O−、−CH2−、−S−、−CO−、−SO2−、−C(CH3−、又は−C(CF3−であり、そしてX及びX1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子若しくはハロゲン基である)
に等しくなく、また、Ar1が、
Figure 0003650121
であり、且つ、Ar2及びAr3の双方が、
Figure 0003650121
である場合には、Arは、
Figure 0003650121
に等しくない)
との反応生成物である。
他の観点において、本発明は、溶媒の少なくとも一部を除去し、次いでポリアミド酸(PA)を160℃〜280℃のイミド化温度に暴露してポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させることによりポリアミド酸の溶液からポリイミドベンゾオキサゾールを製造する方法である。好ましい態様において、ポリアミド酸/PIBOは、250℃〜600℃の更なる温度に0.1〜300分間暴露されることにより更に処理される。より好ましい態様において、この更なる熱処理は、PA/PIBOを2種以上の異なる高温に連続的に暴露することを含む。最も好ましい態様において、PA/PIBOは250℃〜400℃のアニール温度に0.1〜120分間暴露され、次いで場合に応じてアニール温度よりも高い260℃〜600℃の熱処理温度に0.1〜120分間暴露される。
更に他の観点において、本発明は、
a)ポリアミド酸溶液の液状フィルムを形成する工程;
b)ポリアミド酸溶液から溶媒の少なくとも一部を除去する工程;次いで
c)ポリアミド酸を160℃〜280℃のイミド化温度で5〜90分間加熱する工程;
を含むポリイミドベンゾオキサゾールを製造する方法である。
好ましい態様において、液状フィルムは、イミド化温度に又はイミド化温度で加熱される前又はイミド化温度に又はイミド化温度で加熱されながら、閉環剤(ring−closure agent)に接触される。
更に別の観点において、本発明は、上記方法を使用して製造されるポリイミドベンゾオキサゾールフィルムである。
本発明の方法を使用すると、強度、弾性率、及び破断点伸びの良好な組合せを含む非常に釣合いのとれた化学的特性と物理的特性とを有するPIBOポリマーを製造することができる。モノマーの組合せ及び特定の製造条件を選択することによりこれらの特性を変更及び設計することもできる。PIBO生成物は、選択された特定のモノマーに依存して剛性且つ硬質又は可撓性生成物として製造することができる。このポリアミド酸の合成技術及びポリアミド酸をPIBOに転化させる加工技術によって、良好な分子量(固有粘度により示される)を有するポリマー、並びに、優れた引張特性、誘電率、誘電損失、破壊電圧及びアークトラッキングのような誘電特性、及び寸法安定性を含む優れた特性を有するフィルム及び被膜が得られる。
多数の他の用途の中で、本発明のPIBOポリマーは、多くの電子工学的用途でのフィルム及び被膜に製造することができる。
本発明において、ポリアミド酸(PAA)は、下記式により表される酸二無水物モノマー:
Figure 0003650121
と、下記式により表されるジアミノベンゾオキサゾール:
Figure 0003650121
(式中、Ar、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8、Ar9、Ar10、及びAr11は芳香族基、置換芳香族基、又はピリジン基である)
との反応生成物である。
Ar4、Ar5及びAr6が全て
Figure 0003650121
である場合には、Arは、
Figure 0003650121
に等しくなく、また、Ar1が、
Figure 0003650121
であり、且つ、Ar2、Ar3の双方が、
Figure 0003650121
である場合には、Arは、
Figure 0003650121
に等しくない。
好ましい酸二無水物は、
Figure 0003650121
(式中、Arは、
Figure 0003650121
(式中、Tは、−O−、−S−、−SO2−、−CH2−、
Figure 0003650121
である)
である)
である。
最も好ましい酸二無水物は、
ピロメリット酸二無水物(「PMDA」):
Figure 0003650121
4,4'−オキシジフタル酸二無水物(「ODPA」):
Figure 0003650121
2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物(「6FDA」):
Figure 0003650121
3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(「BPDA」):
Figure 0003650121
3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA):
Figure 0003650121
3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物:
Figure 0003650121
である。
好ましいジアミノベンゾオキサゾールモノマーには、
Figure 0003650121
(式中、Ar1及びAr4は、
Figure 0003650121
(式中、T1は、−O−、−SO2−、
Figure 0003650121
である)
であり、そしてAr2、Ar3、Ar5及びAr6は同一であるか又は異なるものであって、
Figure 0003650121
(式中、T2は、−O−、−SO2−、−S−、
Figure 0003650121
である)
である)
が含まれる。
好ましいジアミノベンゾオキサゾールモノマーには、
Figure 0003650121
(式中、Ar7は、
Figure 0003650121
(式中、T3は、T2と同じ群から選ばれる)
であり、Ar8は、Ar2、Ar3、Ar5及びAr6と同じ群から選ばれる)
が含まれる。
好ましいジアミノベンゾオキサゾールモノマーには、
Figure 0003650121
(式中、Ar9
Figure 0003650121
(式中、T4は、
Figure 0003650121
である)
であり、そしてAr10、Ar11はAr7と同じ群から選ばれる)
が含まれる。
最も好ましいジアミノベンゾオキサゾールモノマーは、
2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(「DABO」):
Figure 0003650121
5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(「pDAMBO」):
Figure 0003650121
5−アミノ−2−(m−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(「mDAMBO」):
Figure 0003650121
4,4'−ジフェニルエーテル−2,2'−ビス(5−アミノベンゾオキサゾール)(「OBA(DAMBO)」):
Figure 0003650121
2,2'−p−フェニレンビス(5−アミノベンゾオキサゾール)(「TA(DAMBO)」):
Figure 0003650121
2,2−ビス(4−フェニル)ヘキサフルオロプロパン−2,2'−ビス(5−アミノベンゾオキサゾール)(「6FA(DAMBO)」):
Figure 0003650121
である。
PIBOは、1つ以上の酸二無水物を1つ以上のジアミノベンゾオキサゾールと反応させることによりポリアミド酸を形成させ、その後に反応生成物をイミド化することにより製造される。
ポリアミド酸及びその特性は、酸二無水物とジアミノベンゾオキサゾール、そしてもし使用される場合には追加のモノマーの量及び種類に依存して変化する。一般に、酸二無水物及びジアミノベンゾオキサゾールは、ジアミノベンゾオキサゾール1当量当たりの酸二無水物の当量が0.75〜1.25、好ましくは0.8〜1.2、より好ましくは0.9〜1.1となる量で使用される。高分子量ポリアミド酸を製造するには、酸二無水物及びジアミノベンゾオキサゾールは等しい量(すなわち、反応混合物が等しい数のアミノ基と無水カルボン酸基を含む)で使用されることが最も好ましい。化学量論的でない量の反応体が使用される場合には、分子量は通常化学量論的量の反応体を使用して達成されるものを下回る。
芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンとがどのように接触するかは特に重要ではなく、一般に、それらは適切な反応媒体中に溶解され、次いで反応してポリアミド酸溶液を形成する。本発明の実施において、液体反応媒体は、モノマー及び生成するポリアミド酸に適するものであって、重合に重大かつ有害な影響を及ぼさない程度にモノマーに十分に不活性な溶媒である。典型的には、溶媒は極性非プロトン性溶媒である。液体反応媒体として最も都合良く使用される極性非プロトン性液体は使用される特定の酸二無水物及びジアミノベンゾオキサゾール並びに所望の反応生成物に依存するが、好ましい極性非プロトン性溶媒は一般に、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、1,3−ジメチル−5−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,1,3,3−テトラメチルユリア、又はN−シクロヘキシルピロリジノンのようなアミド溶媒である。1種以上の極性非プロトン性液体の混合物も液体反応媒体として使用することができる。モノマー又は生成するポリマーの溶媒溶液の形成を促進させるために、塩化リチウム及び/又は塩化カルシウムのような無機塩を反応混合物に添加することができる。しかしながら、このやり方は通常好ましくない。極性/非プロトン性溶媒中のポリアミド酸に対して無反応性の非溶媒(例えば、トルエン)を添加することが許容できる。
芳香族酸二無水物及び芳香族ジアミンを適切な反応媒体中に溶解させ、次いで反応させてポリアミド酸溶液を形成させる。例えば、芳香族酸二無水物及び芳香族ジアミンを、ニート(neat)又は溶液のいずれかの形態で酸二無水物及びジアミンの双方が可溶な溶媒中に別々に添加し、次いで反応させることができる。代わりに、芳香族酸二無水物又は芳香族ジアミンのいずれかの溶液を調製し、次いでニート又は溶媒に溶解されたもう一方の反応物を前記溶液に添加し、次いで溶液中で反応させることができる。好ましくはニート又は溶液のいずれかとして、より好ましくはニートのモノマーは、同時に液体反応媒体中に添加される。
酸二無水物と、ジアミノベンゾオキサゾールと、他のコモノマーとの反応は、溶媒の凝固点から沸点の間のいずれかの温度で実施できるが、この制約の中でも、好ましくは−40℃〜150℃、より好ましくは−20℃〜100℃、そして最も好ましくは0℃〜50℃の温度で実施される。アミド酸結合間の平衡、モノマーの反応性官能基、及び水の存在(熱的イミド化から生成)、並びにアミド酸結合の加水分解のために、重合及びその後の貯蔵は約50℃以下の温度で行われることが好ましい。
モノマーは、反応が可能となる量ではあるが典型的にはモノマー及び生成するポリアミド酸の溶解度により限定される量で液体反応媒体に添加することができる。最も都合良く使用されるモノマーの量は、使用される特定のモノマー及び有機液体並びに生成するポリマーを含む種々の因子に依存するが、モノマーは好ましくは液体反応媒体中でのそれらの濃度が少なくとも約0.1重量%であるような量で使用されることが好ましい。一般に、モノマーは、モノマーと有機反応液の全重量に基づいて0.5〜50%の量で使用される。一般に、モノマーは、好ましくは使用されるモノマーと有機反応液の全重量に基づいて1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%の量で使用される。
ポリアミド酸を製造する際に、反応前に、モノマー、溶媒、及び反応容器はできる限り少ない量の水を含むことが最も好ましい。更に、極めて清浄な状態が最も好ましい。好ましくは、酸二無水物、ジアミノベンゾオキサゾール、及び場合に応じて使用される追加のコモノマーの全モル数に基づいて水は5モル%以下の量で存在すべきである。必要であれば、トルエン、又は水と共沸混合物を形成することができる他の物質を溶媒に添加し、その後に蒸留して水を除去することができる。分子量の保留性を高めるために、ポリアミド酸も酸素及び水の双方を含まない雰囲気の中で製造され、そして貯蔵されることが好ましい。更に、使用前にモノマーを再結晶化及び/又は昇華させて不純物を減少させることができる。
理論に束縛されるわけではないが、ポリアミド酸を形成するジアミンと酸二無水物との反応は以下のように表すことができる:
Figure 0003650121
(式中、Mは上記のような芳香族含有基であって、アミド酸結合は種々の置換異性体として存在しうることが理解される)。
酸二無水物及びジアミンに加え、ポリアミド酸は、場合に応じて1種以上の他のモノマー、例えば、1,4−フェニレンジアミン又は4,4'−オキシジアニリン若しくは3,4'−オキシジアニリンのようなベンゾオキサゾールを含有しないジアミンを使用してポリアミド酸を製造することができる。1個の官能基を有するか、又は1個以上の官能基を有するがポリアミド酸の製造時に唯1個の官能基が反応する化合物(すなわち、アミド酸結合を形成する観点では単官能性の化合物)のいずれかを有する配合物も場合に応じてポリアミド酸の製造に使用することができる。その他の基は、ポリアミド酸を製造するために用いられる条件下では反応性ではないが、異なる条件下では反応性でありうる。ポリアミド酸の製造の観点から、これらの化合物は、連鎖停止剤又は「末端封鎖剤(end capping agent)」として作用する。連鎖停止剤のように、末端封鎖剤を使用すると、芳香族酸二無水物とジアミノベンゾオキサゾールを使用してその他の方法で得られるポリアミド酸の分子量よりも低下するが、ポリアミド酸の固有粘度は依然として少なくとも2dl/gである。有用な末端封鎖剤には、無水マレイン酸、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、3−(3−フェニルエチニルフェノキシ)アニリン、ナド酸無水物、無水フタル酸、アニリン、プロパルギルアミン、ビニルフタル酸無水物、エチニルアニリン、及び4−アミノベンゾシクロブテンが含まれる。
これらの任意に使用されるモノマーは、芳香族酸二無水物とジアミノベンゾオキサゾールの反応前又は反応時に反応混合物に添加されてよい。一般に、使用される場合には、モノマーは、使用される芳香族酸二無水物とジアミノベンゾオキサゾールの全モル数に基づいて0.01〜50モル%、好ましくは0.1〜20モル%、より好ましくは0.2〜5モル%の量で使用される。
ポリアミド酸の分子量は、間接的ではあるが、固有粘度により表すことができる。固有粘度(「IV」)は、以下のように表される:
ηinh=ln(ηrel)/c
(式中、ηrelは相対粘度又はt/t0であり、ここでtはポリアミド酸溶液の流動時間であり、t0は純溶媒の流動時間であり、そしてcは溶液中のポリアミド酸ポリマーのデシリットル毎グラム単位での濃度である)。IVの単位はグラム毎デシリットル(「dl/g」)である。ポリアミド酸溶液の固有粘度を測定することは、反応が完了したことを決定する手段でもある。本発明の目的に対して、反応は、固有粘度が少なくとも12時間の間隔を置いて測定された2つの測定値の間で増加していない場合に完了したと見なされる。
本発明のポリアミド酸は、25℃でN−メチルピロリジノン中で0.2g/dlの濃度の溶液で測定した場合に、2.0dl/g以上の固有粘度を示す。これらの比較的高い固有粘度で、物理的特性/化学的特性、例えば、引張強さ、引張弾性率、熱膨張係数、及び破断点伸びの一つ以上が、更なる重合を必要とせずに、概して優れていることが見出された。より好ましくは、ポリアミド酸は、約2.5dl/g以上の固有粘度、最も好ましくは約3.0dl/g以上の固有粘度、非常に好ましくは約4.0dl/g以上の固有粘度、更に好ましくは約5.0dl/g以上の固有粘度、そして最高に好ましくは約6.0dl/g以上の固有粘度を示す。
ポリアミド酸の溶液は約500,000センチポアズ以下の粘度を有することが好ましい。
製造に続き、ポリアミド酸は、概してその後の単離を必要とすることなく、ポリイミドベンゾオキサゾールに転化される。ポリアミド酸をポリイミドベンゾオキサゾールに転化するいずれの方法も本発明の実施に用いることができるが、ポリアミド酸溶液をアミド酸結合の閉環を引き起こすのに十分な温度に加熱し、それによりポリアミド酸をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させることができる。閉環反応により水が生成し、そして生成する水の合計量は反応が進行するにつれて増加する。理論に束縛されるわけではないが、イミド結合を形成するアミド酸結合の閉環は、理論的には下記反応スキームにより表すことができる:
Figure 0003650121
ポリアミド酸をPIBOに転化させる間に用いることができる温度は−10から600℃までの範囲で変わりうる。ポリアミド酸を所望のPIBO生成物に転化させるのに必要な反応時間は、5分間程度の短い時間から約200時間又はそれ以上の長時間に及ぶ。特定の温度及び時間の選択は、ポリアミド酸の組成、溶媒、溶媒中のポリアミド酸の濃度、及び所望のPIBO生成物を含む多くの因子に依存する。
本発明の好ましい方法において、液体有機反応媒体(溶媒)の少なくとも一部はポリアミド酸溶液から除去され、次いでポリアミド酸はポリアミド酸をPIBOに転化させるのに十分な温度に暴露される。ポリアミド酸溶液から必要量の溶媒を除去するために、溶液を水、メタノール、アセトン又は他の液体のようなポリアミド酸に対する非溶媒に接触させるか、溶媒が揮発する温度まで加熱するか、又はこれら双方の組合せを行うことができる。
一般に、溶媒とポリアミド酸の重量に基づいて約60%以下の量の溶媒が残存するように十分な量の溶媒がポリアミド酸から除去される。好ましくは、溶媒とポリアミド酸の重量に基づいて約45%以下、より好ましくは約35%以下の溶媒が残存するように十分な量の溶媒が除去される。ポリアミド酸は典型的にはイミド化までに溶媒の幾つかと結合し、それによって、揮発により溶媒のレベルを約10重量%以下に下げるのに十分な溶媒を除去することは困難である。一般に、ポリアミド酸溶液は、溶媒の少なくとも一部を除去するために都合良く加熱され、次いでポリアミド酸をPIBOに転化させるのに十分な温度に暴露され、その間に本質的に全ての溶媒が除去される。好ましい方法において、所望量の溶媒を除去するために溶媒を約150℃以下の温度で揮発させ、次いでポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させるのに十分な時間160℃〜240℃のイミド化温度に加熱する。
一般に、溶媒は50℃〜130℃の気化温度で蒸発する。この範囲の中で最も都合良く用いられる気化温度は多くの因子、特に使用される特定の溶媒の蒸気圧/沸点に依存する。例えば、溶媒がN,N−ジメチエルアセトアミドである場合には少なくとも50℃の温度が好ましく、また、溶媒がN−メチルピロリジノンである場合には少なくとも80℃の温度が好ましい。この温度は、望ましい温度まで温度を着実に上昇させること(「ランピング(ramping)として知られている」)により又は所望の温度に設定された一定の熱源に暴露することにより達成することができる。多くの用途において、ポリアミド酸は、ポリマー溶液というよりもむしろ固体成形品に似るまで気化温度で保持される。ポリアミド酸を気化温度で加熱する時間は、溶媒、固形分、溶液粘度、排気速度、並びに凝集性液体及び化学閉環剤の存在又は不在を含む種々の因子に依存するが、一般に、最短で概して5分間を要し、最長でも約2時間以内である。
次いで、ポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させるためにポリアミド酸を160℃〜240℃のイミド化温度に加熱する。概して、ポリアミド酸の温度は、気化温度からイミド化温度にできるだけ速やかに上昇される。好ましくは、気化温度の環境から転化温度の環境への遷移は、約30分以内、好ましくは約10分以内、そして最も好ましくは約5分以内で行われるべきである。
ポリアミド酸が暴露されるイミド化温度及び時間は、加工される特定のポリアミド酸、所望のPIBOの特性、及び製造される製品を含む種々の因子に依存する。例えば、支持体上に塗被されるフィルムの製造において、支持体は、支持体が使用されない場合に起こりうるイミド化時のフィルムの割れ、裂け、及び破断を減少させる。そのため、裏付フィルムを製造する際の転化温度及びイミド化の方法は、独立フィルムを製造する場合ほど厳密でない。独立フィルムを製造する際に、これらの欠点を最小限に抑えるために、転化温度はより都合良く迅速に達成される。一般に、160℃〜280℃、より好ましくは185℃〜240℃、そして最も好ましくは185℃〜230℃のイミド化温度が用いられる。ポリアミド酸は所望の転化率が得られるまでイミド化温度に保たれる。一般に、これは、約5分間〜約90分間、好ましくは10分間〜80分間、より好ましくは15分間〜75分間であることが求められる。ポリアミド酸のPIBOへの転化は空気中又は水分を含まない不活性気体中で形われることが好ましい。
ポリアミド酸はイミド化温度でPIBOに転化されるが、本発明の実施において、PIBOの特性を更に改良するために、ポリアミド酸を約250℃から、好ましくは約300℃から、約600℃以下かつ生成するポリイミドベンゾオキサゾールのガラス転移温度以下の温度に少なくとも約10分間暴露することにより更に処理することが好ましい。アミド酸及び/又はイソイミド結合のイミド結合への転化が十分に完了し、そして所望のPIBO特性が得られるまで、生成物を十分な時間高温に保つことが好ましい。この更なる熱処理によって、引張強さ及び/又は破断点伸びのような特定のフィルム特性が向上する。ガラス転移温度を上昇させることなく可能であれば、これらの後の熱処理温度を引き続いて上昇させることによって、生成するPIBOの特性、特に引張強さ及び破断点伸び率(%)を予想外に改良することができる。例えば、ポリアミド酸/PIBOを、空気又は不活性雰囲気中で例えば250℃〜350℃の第1低温で加熱し、次いで空気又は不活性雰囲気中、最も好ましくは窒素雰囲気中で前記第1温度よりも高い好ましくは350℃〜500℃の第2温度で加熱することができる。
本願発明によれば、25℃でN−メチルピロリジノン中で0.2g/dlで測定した場合に2.0dl/g以上の内部粘度を有するポリアミド酸の有機液体溶液を調製する工程;溶媒の少なくとも一部を除去する工程;引き続いてポリアミド酸を160℃〜240℃のイミド化温度に暴露してポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させる工程;次いで、250℃〜325℃のアニール温度に、次いでアニール温度よりも高い250℃〜600℃の熱処理温度に0.1〜120分間暴露する工程もあって、前記アニール温度及び熱処理温度がポリイミドベンゾオキサゾールのガラス転移温度よりも低い工程;を含むポリイミドベンゾオキサゾールを製造する方法であって、ポリアミド酸が、下記式により表される酸二無水物:
Figure 0003650121
と、下記式のいずれかにより表されるジアミノベンゾオキサゾール:
Figure 0003650121
(式中、Ar、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8、Ar9、Ar10、及びAr11はいかなる芳香族基又はピリジン基であってもよい)
との重合した形態の反応生成物である方法が、提供される。
1つの実施形態では、上記方法において、ポリアミド酸を凝固させることにより有機液体が部分的に除去される。
本発明によれば、有機液体中に溶けたポリアミド酸の溶液からポリイミドベンゾオキサゾールのフィルムを製造する方法であって、ポリアミド酸溶液の液状膜を形成し、ポリアミド酸溶液から有機液体の少なくとも一部を除去し、160℃〜240℃のイミド化温度にポリアミド酸を加熱してポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させ、そして引き続いて250℃〜600℃ではあるがポリイミドベンゾオキサゾールのガラス転移温度よりも低い温度に加熱することによる方法が、提供される。
1つの実施形態においては、上記方法において、有機液体が、溶液からポリアミド酸を凝固させることにより少なくとも部分的に除去される。
本発明によれば、ピロメリット酸二無水物と5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール又は2,2−p−フェニレン−ビス(5−アミノベンゾオキサゾールとの重合した形態のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルムであって、少なくとも約6GPaの引張弾性率を有するフィルムが、提供される。
本発明によれば、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)−ベンゾオキサゾール又は2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾールのいずれかとの重合した形態のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルムであって、少なくとも約3GPaの引張弾性率を有するフィルムが、提供される。
PIBO製品を製造する際に、PIBO生成物がポリアミド酸用の溶媒に可溶でない場合には、ポリアミド酸溶液は、ポリアミド酸のPIBOへの実質的な転化の前、すなわち溶媒の除去前又は除去時のいずれかに、押出のような慣用的な技術を用いてフィルム、繊維又は他の製品のような最終製品の所望の形状に形成される。PIBO生成物が溶媒に可溶である場合には、ポリアミド酸溶液を予備成形することは通常必要ではなく、また望ましくない。ポリアミド酸を溶媒から除去し、そして他の溶媒に再び溶解させることができるが、ポリアミド酸は有機液体反応溶液(必要であれば、追加の量の同じ又は混和性の溶媒により稀釈されたもの)から直接加工されることが好ましい。
ポリアミド酸溶液をフィルムに成形することは、ポリアミド酸溶液を適切な支持体に塗布、流延、浸漬又は吹付け、次いで、ポリアミド酸を部分的に又は完全にイミド化させることにより行われる。フィルムは、イミド化反応の前又は後のいずれかで剥がしてよい。1マイクロメートル程度の薄いフィルム、好ましくは1〜2000マイクロメートルの厚さを有するフィルムを製造することができる。裏付フィルムを形成することに適する無反応性支持体には、ガラス、アルミニウム、ステンレススチール、シリコン、銅、ポリイミドフィルム及びテトラフルオロエチレンフルオロカーボンポリマー(TeflonTMとして市販されている)が含まれる。往々にして、支持体からのフィルムの剥離を容易にするためにFluoroglideTM又はIMSシリコーンスプレーNo.5316のような剥離剤が使用される。
代わりに、PIBOは、単層被膜又は多層に塗布された被膜として、これらの又は他の支持体を永久的にコーティングすることができる。ポリアミド酸溶液は本質的にいかなる厚さでも塗布することができ、2000マイクロメートル以下の比較的厚い被膜を形成することができる。PIBO被膜の望ましい厚さは最終用途に依存するが、その厚さは一般に0.1〜100マイクロメートルの間で変わりうる。被覆支持体は、ポリアミド酸溶液を清浄な支持体上に吹付け又はスピンコーティング若しくは浸漬コーティングすることを含む、支持体に液体溶液をコーティングするための当該技術分野において周知の種々の技術を用いて調製することができる。支持体に対するPIBOの接着性を高めるために、3−アミノプロピルトリエトキシシランのような定着剤を場合に応じて使用することができる。
ポリアミド酸溶液が塗料として塗布される際の厚さはポリアミド酸溶液の粘度に依存する。一般に、所定のポリアミド酸に対して、塗り厚は、ポリアミド酸溶液の粘度が低下するにつれて減少する。最も好ましく用いられる粘度は、所望の被膜の厚さ及びコーティング技術に依存する。例えば、100マイクロメートル以下の厚さの被膜を形成するためにスピンコーティング技術を用いる場合には、ポリアミド酸溶液の粘度(25℃でブルックフィールド粘度計により測定した場合)は、好ましくは約15,000センチポアズ(cps)以下、より好ましくは約10,000cps以下である。粘度を低下させることは、単にポリアミド酸溶液を所望の粘度になるまで稀釈することにより達成される。
多層PIBO被膜を形成する一つの方法は、ポリアミド酸溶液を塗布すること、溶媒を揮発させること、ポリアミド酸溶液の他の層を塗布し、溶媒を揮発させること、及び所望の厚さが得られるまでこの工程を繰り返すことを伴う。次いで、ポリアミド酸をPIBOに転化させる。代わりに、望ましい程度の塗り厚になるまで個々のポリアミド酸層の形成及びイミド化を繰り返す段階的技術を用いて多層被膜形成することができる。任意の定着剤を層同士の間に塗布することができる。これらの種類の薄いPIBO被膜は、電気的絶縁の目的のため、及び環境抵抗性にとって有用である。
PIBOを形成するポリアミド酸の反応は、ポリアミド酸を単に加熱し、閉環を容易にする又は促進する(例えば、脱水により閉環を触媒することによりアミド酸結合をイミド結合に変える)物質又は物質の混合物の存在下で有効に行うことができる。これらの物質の中で、気化及び/又は洗浄によりイミド化前又は後に副生成物を除去することができるものが最も好ましい。使用することができる物質には、無水酢酸のような脱水剤、及び引用によりここに含めることにする米国特許第3,410,826号の第5段階に列挙されている他の物質が含まれる。好ましい物質は、無水酢酸、プロピオン酸無水物、ケテン、及びイソブチル酸二無水物である。これらの物質は単独で使用することができるが、有機塩基、閉環活性を高める好ましくは無機塩を形成しないもの、例えば、ピコリン、ピリジン、イソキノリン、トリエチルアミン、ルチジン又はこれらの混合物、並びに前述の本明細書に含まれる米国特許第3,410,826号の第6段落に列挙されている他の物質と共に使用することが最も好ましい。これらの閉環剤(すなわち、脱水剤及び有機塩基)は一般に使用前に混合されるが、ポリアミド酸溶液に別々に添加することもできる。
閉環剤の量は、最も都合良くは、使用される特定の閉環剤、望ましい反応時間及び温度、並びに生成するPIBOを含む種々の因子に依存するが、脱水剤が好ましくは約10モル%以上、より好ましくは約100モル%以上、そして最も好ましくは少なくとも約200モル%、且つ、好ましくは約500モル%以下、より好ましくは約400モル%以下の量で使用される。ここで前記モル%はアミド酸結合1モル当たりの脱水剤のモル数に基づく。触媒は、アミド酸結合の理論上の最大モル数に基づいて1〜200モル%、好ましくは10〜150モル%、より好ましくは20〜100モル%の量で使用される。
これらの閉環剤は、溶剤の除去又はその後の反応の前又は間にポリアミド酸溶液に添加してよい。ポリアミド酸溶液及び閉環剤の温度は、ポリアミド酸溶液のゲル化又は粘度の急激な上昇を最低限に抑えるための混合前に、−20℃〜140℃、より好ましくは−20℃〜50℃、最も好ましくは−20℃〜15℃の温度に調節されることが都合良い。ポリアミド酸溶液に閉環剤をニートで添加できるが、閉環剤は好ましくは溶液として、好ましくはポリアミド酸溶液と混和性の有機液体中の5〜50重量%の溶液で添加することができる。閉環剤の溶液は、ポリアミド酸溶液に使用されるのと同じ溶媒を使用して調製されることが好ましい。
最初にポリアミド酸を所望の形状にし、次いで成形品が閉環剤の溶液に約30秒間〜約30分間の時間接触させる。一般に、いったんポリアミド酸が閉環剤に接触すると、温度に依存する転化速度でアミド酸結合のイミド結合への添加が開始する。
PIBO製品を製造する際に、充填剤、顔料、カーボンブック、導電性金属粒子、研磨剤、及び減摩性ポリマーのような添加剤が往々にして都合良く使用される。慣用的な添加剤を使用することができ、添加剤を添加する方法が重要ではない。成形品を製造する前に前駆体溶液に慣用的な添加剤を添加することができる。単独又は添加剤を含むポリアミド酸溶液は、常用の方法(ナイフ塗布、ロール塗、浸漬、はけ塗、又は吹付け)のいずれかにより多くの異なる支持体に塗布することができる。PIBOポリマーが固形の形態で調製される場合には、成形品に加工する前に、添加剤が溶液に添加される。
有機液体反応媒体に可溶のまま残存するPIBOに対し、閉環剤をポリアミド酸溶液に直接添加することが一般的に好ましく、僅かに高温、例えば50℃以下、最も好ましくは室温(20℃〜25℃)で反応を進行させ、溶媒を揮発させ、次いで熱処理することができる。一般に、生成するPIBOが可溶である場合には、閉環剤が使用されることが好ましい。
以下の実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明の範囲を限定するものであると解釈されるべきではない。実施例において、他に記載がない限り、全ての部及び百分率が重量により表されている。
これらの実施例において、固有粘度は、ポリアミド酸溶液のアリコートを25.0mlメスフラスコに移し、そして0.2g/dlの溶液粘度が達成されるようにN−メチルピロリジノンにより稀釈した。内径約0.63mmのUbbelohde粘度計管内のSchott−Gerate CT 1450/AVS 310粘度計を使用して25.0℃で溶媒及び溶液の流動時間を測定した。
引張特性をASTM D882に従って測定した。斜行テープ剥離接着力試験を用いて接着力を測定した。このような試験において、約1ミリメートル×1ミリメートル(mm)の100個の正方形が生じるように外科用メスを使用し、被覆されたウェーハに刻み目を入れた。次いで、ScotchTM810テープ及びScotchTM600テープを使用してウェーハから被覆を剥がすことを試みた。各種類のテープを使用して4回の引き剥がしを行った。結果は、100個の正方形当たりのテープにより剥がれた正方形の数として評価した。数が少ないほどフィルムの接着力は優れている。次いで、ウェーハを95℃の湯浴中に1時間浸し、室温に冷ました後に試験を繰り返した。
実施例1〜6
攪拌手段及び冷却器を有するディーン・スタークトラップを備えた3つ口250ml丸底フラスコに28.9mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)及び14mlのトルエンを供給した。フラスコを穏やかに窒素によりパージした。トルエンを留去した。攪拌した室温の溶媒に0.96重量%のN−メチルピロリジノン(NMP)を含む3.042g(8.8mmol)の2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(DABO)及び1.919g(8.80mmol)のピロメリット酸二無水物(PMDA)を加え、19mlの乾燥N−メチルピロリジノンによりこれらのモノマーをすすぎ落とした。約16時間後、得られたポリアミド酸溶液を60体積%のDMI及び40体積%のNMPの乾燥混合物42.2mlにより稀釈した。固有粘度(IV)を25.0℃、0.2g/dlでNMP中で測定した。この試験の結果を表1に示す。
表1に要約されているように、種々の量のDABO及びPMDAを使用し、基本的に同様な手順を用いてポリアミド酸溶液(実施例2〜6)を調製し、次いでIVを測定した。
Figure 0003650121
実施例7
間隙0.76mmのドクターブレードを使用し、NMP/DMI中に溶けた実施例5のポリアミド酸の5.5重量%溶液を清浄なガラス板上に流延した。フィルムを空気循環炉内で80℃で1.5時間加熱した。ガラスからフィルムを剥がし、そして無水酢酸35%、ピリジン15%、及びトルエン50%の溶液中に30分間入れ、次いでメタノールで2回洗浄した。フィルムをアルミニウムフレームに固定し、そして窒素雰囲気中30℃で27分間加熱し、次いで300℃で45分間加熱し、300℃に1時間保ち、450℃に達するまで30分間加熱し、次いで450℃に1時間保った。次いで、試料を冷却した。このフィルム試料は、35.6Ksi(0.245GPa)の引張強さ、1.26Msi(8.69GPa)の引張弾性率、及び約9%の破断点伸びを示した。
実施例8
窒素雰囲気を有し、且つ攪拌手段並びに入口及び出口アダプターを備えた乾燥した三つ口250ml丸底フラスコに84.3gの実施例5のポリアミド酸溶液を加えた。1,3−ジメチルイミダゾリジノン60体積%及びN−メチルピロリドン(DMI/NMP)40体積%の乾燥混合物約12.1mlをフラスコに加え、そして室温で一晩攪拌した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻し、そして取り付けた滴下漏斗の圧力と等しくした。滴下漏斗を使用し、攪拌し、冷却したポリアミド酸溶液に、11.7mlのDMI/NMP、3.19mlの無水酢酸(AA)及び0.44mlのβ−ピコリンの混合物を、2分間にわたって添加した。冷却しながらポリアミド酸と閉環剤の混合物を約2分間攪拌し、次いで冷却したままアスピレーターによる減圧によって約6分間脱気した。窒素を使用してフラスコを大気圧に戻し、密閉し、そして氷の中に詰め込んだ。
間隙0.030インチ(0.762mm)のドクターブレードを使用し、NMP/DMI中に溶けた生成したポリアミド酸の4.25%溶液を清浄なガラス板上に流延した。フィルムを空気循環炉内で80℃で1.5時間加熱した。ガラスからフィルムを剥がし、そしてNMP10%、無水酢酸63%、及びピリジン27%中に30分間入れた。フィルムをアルミニウムフレームに固定し、約10分間風乾し、そして空気循環炉内で280℃で20分間加熱し、340℃で20分間加熱し、次いで340℃に1時間保った。窒素雰囲気中で、フィルムを25℃で27分間加熱し、75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。このフィルム試料は、44.1Ksi(0.304GPa)の引張強さ、2.33Msi(16.1GPa)の引張弾性率、及び約3.6%の破断点伸びを示した。
実施例9
二分の一が銅被覆された3インチ(7.62cm)の酸化シリコンウェーハを酸素により15分間プラズマ洗浄し、次いで水を用いて3回すすいだ。次いで、ウェーハを空気中でスパン乾燥させた。脱イオン水中に溶けた1%酢酸(表2で「HOAc」と示す)又は脱イオン水中に溶けた1%酢酸と定着剤(表2で「HOAc+APS」と示す)のいずれかを用いてウェーハをスピンコーター上で処理するか、又はウェーハを表面処理しなかった(表2で「なし」と示す)。スピンキャスター内での38秒間を要しての500rpmの塗布サイクル及び30秒間を要しての3000rpmのスピンサイクルを用い、DMI/NMP中に溶けた実施例6のポリアミド酸の5重量%溶液をウェーハ上にスピンコートした。ポリアミド酸被覆されたウェーハを15分間を要して60℃に加熱し、225℃で5分間加熱し、次いで300℃で10分間加熱した。次いで、一晩を要して室温に冷却し、そしてウェーハに対する接着力を評価した。接着試験の結果を表2に示す。
Figure 0003650121
実施例10〜16
攪拌手段及び冷却器を有するディーン・スタークトラップを備えた3つ口250ml丸底フラスコに50.9mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、20mlのトルエン(T)を装入した。入口及び出口アダプターを通じて窒素によりフラスコを穏やかにパージした。トルエンを留去した。攪拌した室温の溶媒に、0.89重量%のNMPを含む4.313g(12.49mmol)の2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(DABO)及び3.873g(12.49mmol)の4,4'−オキシジフタル酸無水物(ODPA)を加え、10mlの乾燥DMAcによりこれらのモノマーをすすぎ落とした。約68時間後、ポリアミド酸溶液を38.2mlの乾燥DMAcにより稀釈した。得られたこれらのモノマーを19mlの乾燥N−メチルピロリジノンによりすすぎ溶液の固有粘度(IV)を測定し、そして表3に記録した。
本質的に同じ技術を用い、表3に要約されているように種々の量のDABO及びODPAを使用し、同様なポリアミド酸溶液(実施例11〜16)を調製した。得られたポリアミド酸溶液のそれぞれの固有粘度を測定し、表3に記録した。
Figure 0003650121
実施例17
実施例9と同様な手順により、3インチの酸化ウェーハを調製し、次いでDMAc中に溶けた実施例10のポリアミド酸の10%溶液をウェーハ上にスピンコートした。被覆されたウェーハを同様な温度に暴露し、次いで接着性に関する試験を行った。接着試験の結果を表4に示す。
Figure 0003650121
実施例18
6インチ(15.24cm)×6インチ(15.24cm)、厚さ0.005インチ(0.127mm)のアルミニウム箔をガラス板に貼った。間隙0.010インチ(0.254mm)のドクターブレードを使用し、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)中に溶けた実施例13のポリアミド酸の12.5%溶液をアルミニウム箔上に流延した。次いで、被覆されたアルミニウム箔を空気循環炉内で30分間を要して60℃に加熱した。被覆されたアルミニウム箔をガラスから剥がし、そして5.5インチ(13.97cm)の開口部を有する黄銅フレームに固定した。次いで、被覆されたアルミニウム箔を、60℃で30分間加熱され、20分間を要して225℃に加熱され、225℃に15分間保たれ、20分間を要して300℃に加熱され、そして300℃に60分間保たれる環境に暴露した。
被覆された箔を炉から取り出し、冷却し、次いで窒素雰囲気中で30℃で27分間加熱し、75分間を要して350℃に加熱し、そして350℃に2時間保った。次いで、室温に冷却した。得られた被膜には気泡は存在せず、厚さが12〜16μmであった。
実施例19
研磨パッド、石鹸及び水により0.050インチ(1.270mm)のチタンパネルを洗浄し、水中ですすぎ、アセトン中ですすぎ、1,1,1−トリクロロエタン中ですすぎ、次いで乾燥させた。32ミルのTeflonTMフルオロカーボンポリマー間隙調整板によりガラスプレート上にチタンパネルを固定した。間隙0.030インチ(0.762mm)のドクターブレードを使用し、DMAc中に溶けた実施例14のポリアミド酸の12.5%溶液をチタンパネル上に流延した。次いで、被覆されたチタンパネルを空気循環炉内に置き、60℃で60分間加熱し、30分間を要して225℃に加熱し、225℃に20分間保ち、20分間を要して300℃に加熱し、そして300℃に60分間保った。
チタンパネルを炉から取り出し、次いで冷却した。テープ剥離試験を用いると、なんら破壊を示さずに被膜はパネルに接着していた。
同様な手順で他の被覆されたチタンパネルを調製し、次いで、空気中での熱処理後、それらを窒素雰囲気中で30℃で27分間加熱し、75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。次いで室温に冷却した。これらの試料についても被膜の接着性は優れていた。
剥離剤が塗布された1枚のポリイミドフィルム(Thermalimide(商標))をアルミニウムフレームに固定した。間隙0.015インチ(0.381mm)のTeflonTMフルオロカーボンポリマードクターブレードを使用し、DMAc中に溶けた実施例14のポリアミド酸の12.5%溶液の別の試料をフィルム上に流延した。被覆されたフィルムを空気循環炉内で、60℃で60分間加熱し、225℃で20分間加熱し、20分間を要して300℃に加熱し、そして300℃で60分間加熱した。
ポリイミドフィルムからPIBOフィルムを剥がし、そして窒素雰囲気中に置き、25℃で27分間加熱し、75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。次いで、フィルムを室温に冷却した。フィルムは、39.0Ksi(0.269GPa)の引張強さ、1.29Msi(8.90GPa)の引張弾性率、及び約9.7%の破断点伸びを示した。
間隙0.015インチ(0.381mm)をドクターブレードを使用し、DMAc中に溶けた実施例14のポリアミド酸の別の12.5%溶液を清浄なシリル化ガラスプレート上に流延した。フィルムを空気循環炉内で60℃で1時間加熱した。フィルムをガラスから剥がし、そして無水酢酸35%、ピリジン15%及びトルエン50%の混合物中に30分間入れ、次いでメタノールで2回洗浄した。フィルムをアルミニウムフレームに固定し、そして窒素雰囲気下で、30℃で27分間加熱し、45分間を要して300℃に加熱し、300℃で1時間保ち、30分間を要して400℃に加熱し、そして400℃で1時間保った。次いで、フィルムを室温に冷却した。
フィルムは、38.8Ksi(0.267GPa)の引張強さ、1.23Msi(8.49GPa)の引張弾性率、及び約18.4%の破断点伸びを示した。
実施例20
1枚の重研磨されたアルミニウム箔をアルミニウムフレームに固定した。間隙0.010インチ(0.254mm)のTeflonTMフルオロカーボンポリマードクターブレードを使用し、DMAc中に溶けた実施例15のポリアミド酸の12.5%溶液を前記箔上に流延した。被覆されたフィルムを空気循環炉内に入れ、60℃で45分間加熱し、25分間を要して225℃に加熱し、225℃に20分間保ち、18分間を要して300℃に加熱し、そして300℃に60分間保った。
フレームに固定したアルミニウム箔上のフィルムを炉から取り出し、そして冷却した。アルミニウム箔をフレームから外し、そして箔上のフィルムを窒素雰囲気中に置き、30℃で27分間加熱し、75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。次いでフィルムを室温に冷却した。フィルム周囲の余分なアルミニウム箔を切り取り、そして攪拌した10%NaOH水溶液中にアルミニウム上のフィルムをフィルムがアルミニウムから剥がれるまで(約1時間)入れた。次いでフィルムを脱イオン水で完全にすすぎ、湿ったタオルで表面の残存物を拭き取り、そして風乾させた。
フィルムは、33.8Ksi(0.233GPa)の引張強さ、1.17Msi(8.07GPa)の引張弾性率、及び約6.9%の破断点伸びを示した。
実施例21
窒素雰囲気中で、攪拌手段並びに入口及び出口アダプターを備えた3つ口250ml丸底フラスコに、実施例16のポリアミド酸溶液61.18gを加えた。このフラスコに7.2mlの乾燥N,N−ジメチルアセトアミドを加えた。得られた混合物を室温で一晩攪拌した。フラスコを氷浴中で10分間冷却し、次いで氷浴中に入れたままアスピレーターによる減圧によって脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻し、取り付けられた滴下漏斗の圧力と等しくした。攪拌し、冷却したポリアミド酸溶液に3分間にわたって、8.7mlのDMAc中に溶けた2.3mlの無水酢酸(AA)及び0.60mlのβ−ピコリンからなる閉環剤を滴下添加した。得られた溶液を4分間攪拌し、次いで冷却しながらアスピレーターによる減圧によって約13分間を要して脱気した。窒素を用いることによりフラスコを大気圧に戻し、密閉し、そして氷の中に詰めた。
間隙0.010インチ(0.254mm)のドクターブレードを使用し、DMAc中に溶けたポリアミド酸の9.5%溶液を清浄なガラス板上に流延した。フィルムを空気循環炉内で60℃で30分間加熱し、次いでガラスから剥がし、そしてアルミニウムフレームに固定した。フレームに固定したフィルムを空気循環炉内に入れ、25℃で27分間加熱し(N2パージサイクル)、75分間を要して400℃に加熱し、次いで400℃で2時間加熱した。フィルムを室温に冷却した。
PIBOフィルムは、厚さが約12μmであり、そして51.62Ksi(0.356GPa)の引張強さ、1.87Msi(12.9GPa)の引張弾性率、及び約9.9%の破断点伸びを示した。
実施例22
実施例1において使用したのと同じ三つ口フラスコに、60mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)及び25mlのトルエン(T)を加えた。入口及び出口アダプターを通じて窒素によりフラスコを穏やかにパージした。トルエンを留去した。室温の溶媒に4.343g(12.69mmol)の2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(DABO)、0.0035ml(0.038mmol)のアニリン、及び3.738g(12.70mmol)の3,3',4,4'−フェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を加え、17.6mlの乾燥DMAcによりこれらのモノマーをすすぎ落とした。約68時間後、ポリアミド酸溶液を21.0mlの乾燥DMAcを用いて稀釈した。室温での約236時間の反応時間後、固有粘度(IV)を測定したところ2.76dl/g(NMP、25.0℃、0.2g/dl)であった。
間隙0.015インチ(0.381mm)のドクターブレードを使用し、DMAc中に溶けた生成したポリアミド酸の8%溶液を清浄なガラス板上に流延した。フィルムを空気循環炉内で50℃で2時間加熱した。フィルムをガラスから剥がし、そして無水酢酸35%、ピリジン15%、及びトルエン50%の混合物中に30分間入れ、次いでメタノールで2回洗浄した。フィルムをテトラフルオロエチレンフルオロカーボンポリマー支持体に固定し、そして周囲条件下で約18時間を要して乾燥させた。フィルムを支持体から剥がし、そして1枚のアルミニウム箔上に置いた。フィルムを窒素雰囲気で25℃に27分間暴露(N2パージサイクル)し、30分間を要して100℃に加熱し、100℃に1時間保ち、30分間を要して200℃に加熱し、200℃で1時間保ち、次いで30分間を要して300℃に加熱し、そして300℃に1時間保った。次いでフィルムを冷却した。
得られたフィルムは、厚さが約9μmであった。フィルムを切断して2枚にした。1枚の引張特性を試験したところ、27.4Ksi(0.189GPa)の引張強さ、1.24Msi(8.56GPa)の引張弾性率、及び約4%の破断点伸びを示した。
もう1枚を窒素雰囲気中で25℃で27分間暴露し、30分間を要して350℃に加熱し、そして350℃に2時間保った。次いでフィルムを冷却した。フィルムは、34.75Ksi(0.240GPa)の引張強さ、1.29Msi(8.90GPa)の引張弾性率、及び約19.8%の破断点伸びを示した。
間隙0.020インチ(0.508mm)のドクターブレードを使用し、DMAc中に溶けたポリアミド酸の8%溶液を清浄なガラス板上に流延した。フィルムを空気循環炉内で60℃で1.5時間加熱した。フィルムをガラスから剥がし、そしてアルミニウムフレームに固定し、次いで245℃で10分間加熱し、35分間を要して350℃に加熱し、そして350℃に30分間保った。次いでフィルムを100℃に冷却し、炉から取り出した。
次いで、フィルムを窒素雰囲気中で25℃に27分間暴露(N2パージサイクル)し、75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。次いでフィルムを室温に冷却した。フィルムは、41.97Ksi(0.290GPa)の引張強さ、1.61Msi(11.1GPa)の引張弾性率、及び約8.7%の破断点伸びを示した。
実施例23
実施例22と同様な手順において、103.4mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、55.8mlのN−メチルピロリジノン(NMP)、及び100mlのトルエン(T)の初期溶媒フィードを使用し、そしてトルエンを留去した後に、0.65重量%のNMPを含有する2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(DABO)10.816g(31.385mmol)、1.110g(5.543mmol)の4,4'−オキシジアニリン(ODA)、及び8.055g(36.93mmol)のピロメリット酸二無水物(PMDA)を加え、13.1mlの乾燥N−メチルピロリジノン(NMP)によりこれらのモノマーをすすぎ落とし、ポリアミド酸溶液を調製した。粘稠溶液を、DMI60体積%及びNMP40体積%の全部で83.1mlの乾燥混合物により稀釈した。室温で約68時間の反応時間後、反応生成物の固有粘度を測定したところ4.65dl/g(NMP、25.0℃、0.2g/dl)であった。
実施例8と同様な手順において、得られたポリアミド酸溶液をDMI60体積%及びNMP40体積%の6.1mlの乾燥混合物と一晩攪拌した。氷浴によりフラスコを冷却し、そしてアスピレーターによる減圧によって脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻した後、DMI60体積%及びNMP40体積%の9mlの混合物、2.78mlの無水酢酸、及び0.38mlのβ−ピコリンを冷却したポリアミド酸に2分間にわたって滴下添加した。得られた混合物を2分間攪拌し、次いで冷却しながら約6分間脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻した。
溶液を清浄なシリル化ガラス板上に0.030インチ(0.762mm)で流延し、そして空気循環炉内で80℃で1時間加熱し、次いで窒素雰囲気中で25℃で27分間加熱(N2パージサイクル)し、45分間を要して280℃に加熱し、280℃に20分間保ち、20分間を要して350℃に加熱し、340℃に1時間保ち、400℃で30分間加熱し、そして400℃に1時間保ち、次いで室温に冷却したことを除き、NMP/DMI中に溶けたポリアミド酸の5.5%溶液を実施例21と同様な手順でフィルムとした。
フィルムは、36.7Ksi(0.0253GPa)の引張強さ、2.01Msi(13.9GPa)の引張弾性率、及び約2.8%の破断点伸びを示した。フィルムは36.7Ksi(0.253GPa)の引張強さを示した。
実施例24
実施例22と同様な手順において、234.7mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、136.5mlのN−メチルピロリジノン(NMP)、及び100mlのトルエン(T)の初期溶媒フィードを使用してポリアミド酸溶液を調製した。攪拌した室温の溶媒に、トルエンを留去後、0.45%のNMPを含有する2,6−(4,4'−ジアミノジフェニル)ベンゾ[1,2−d:5,4−d']ビスオキサゾール(DABO)22.209g(64.57mmol)、4.31g(21.53mmol)の4,4'−オキシジアニリン(ODA)、及び18.781g(86.10mmol)のピロメリット酸二無水物を加え、20mlの乾燥N−メチルピロリジノン(NMP)によりこれらのモノマーをすすぎ落とした。DMI60体積%及びNMP40体積%の全部で355.5mlの乾燥混合物により粘稠溶液を稀釈した。室温で約116時間の反応時間後、反応アリコートは、IV=5.51dl/g(NMP、25.0℃、0.2g/dl)の固有粘度を有していた。
実施例8と同様な手順において、得られたポリアミド酸溶液41.87gを、DMI60体積%及びDMI/NMP40体積%の乾燥混合物12.2mlと一晩混合した。氷浴中でフラスコを冷却した後、脱気し、そして窒素を用いて大気圧に戻し、攪拌し、冷却したポリアミド酸に、DMI60体積%及びNMP40体積%の混合物5.8ml、無水酢酸1.67ml、及びβ−ピコリン0.23mlを1時間にわたって滴下添加した。得られた混合物を2分間攪拌し、次いで冷却しながら脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻した。
実施例7と同様な手順において、メタノールで洗浄した後、得られたフィルムを空気循環炉内で300℃で1時間加熱し、次いで窒素雰囲気内で25℃で27分間暴露し(N2パージサイクル)、75分間を要して400℃に加熱し、400℃で1時間保ち、その後に冷却したことを除き、間隙0.03インチ(0.762mm)のドクターブレードを使用し、NMP/DMI中に溶けた得られたポリアミド酸の3.8%溶液を清浄なシリル化ガラス板上に流延し、そしてフィルムを形成させた。得られたフィルムは、38.2Ksi(0.264GPa)の引張強さ、1.42Msi(9.80GPa)の引張弾性率、及び約12.2%の破断点伸びを示した。
実施例25
実施例24と同様な手順でポリアミド酸溶液を調製した。間隙0.020インチ(0.508mm)のドクターブレードを使用し、DMI/NMP中に溶けたポリアミド酸の4%溶液を清浄なガラス板上に流延した。被覆したガラス板をメタノール中に10分間浸漬することにより、ポリマーは溶液から凝集した。得られたフィルムを集め、そして無水酢酸700ml、ピリジン300ml、及びトルエン1000mlの混合物中に5分間浸漬することによりイミド化した。フィルムをメタノール中で10分間洗浄した。次いでフィルムをアルミニウムフレームに固定し、そして周囲条件で45分間風乾させた。風乾させたフィルムを空気循環炉内に置き、225℃で50分間加熱し、30分間を要して300素に加熱し、そして300℃に1.5時間保った。
フィルムを炉から取り出し、そして室温に冷却した。次いで、フィルムを窒素雰囲気に暴露し、30℃で27分間加熱し、75分間を要して400℃に加熱し、400℃で2時間保ち、そして冷却した。
得られたフィルムは、41.5Ksi(0.286GPa)の引張強さ、1.47Msi(10.1GPa)の引張弾性率、及び約11.3%の破断点伸びを示した。
実施例26
初期溶媒が135mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)及び50mlのトルエン(T)であったことを除き、実施例1と同様な手順によりポリアミド酸溶液を調製した。トルエンを留去した後、9.737g(43.23mmol)の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(pDAMBO)及び9.429g(43.23mmol)のピロメリット酸二無水物(PMDA)を15mlの乾燥DMAcによりすすぎ加えた。合計34.1mlのDMAcを使用して粘稠溶液を稀釈した。約44時間後、ポリアミド酸溶液のアリコートは、4.31dl/g(NMP、25.0℃、0.2g/dl)の固有粘度(IV)を有していることがわかった。
実施例8と同様な手順において、54.15gの得られたポリアミド酸溶液を7.2mlの乾燥DMAcと室温で一晩攪拌した。フラスコを冷却し、そして脱気した後、窒素を用いて大気圧に戻し、攪拌し、冷却したポリアミド酸に、7.2mlの(DMAc)、2.49mlの無水酢酸、及び0.66mlのβ−ピコリンの混合物を1分間にわたって滴下添加した。得られた混合物を約3.5分間攪拌し、次いで約8分間脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻した。
実施例8と同様な手順において、得られた混合物を0.030インチ(0.762mm)のフィルムとして流延し、そしてこのフィルムを空気循環炉内に入れ60℃で90分間加熱した。フィルムをガラスから剥がし、そしてアルミニウムフレームに固定し、次いで225℃で27分間加熱し、18分間を要して300℃に加熱し、そして300℃に90分間保った。次いでフィルムを窒素オーブン内で300℃の温度に27分間暴露し、次いで75分間を要して400℃に加熱し、そして400℃に2時間保った。得られたフィルムは、57.8Ksi(0.399GPa)の引張強さ、1.61Msi(11.1GPa)の引張弾性率、及び約21.1%の破断点伸びを示した。
実施例27
初期溶媒が、78.8mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、37.5mlのN−メチルピロリジノン(NMP)、及び50mlのトルエン(T)であったことを除き、実施例1と同様な手順によりポリアミド酸溶液を調製した。トルエンを留去後、室温で、9.907g(43.98mmol)の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(pDAMBO)及び9.593g(43.98mmol)のピロメリット酸二無水物(PMDA)を15mlのNMPによりすすぎ落として溶媒に加えた。DMI60%及びNMP40%の合計100mlの乾燥混合物を使用して粘稠溶液を稀釈した。約44時間後、ポリアミド酸の固有粘度は3.53dl/gであった(NMP、25.0℃、0.2g/dl)。
ポリアミド酸の7.5重量%溶液を0.02インチ(0.508mm)のフィルムとして流延した。無水酢酸700ml、ピリジン300ml、及びトルエン1000mlの混合物中でフィルム層が凝集した。次いで、凝集したフィルムをメタノール中で15分間洗浄した。フィルムをフレームに固定し、そして空気循環炉内に入れ、225℃で50分間加熱し、次いで20分間を要して300℃に加熱し、そして300℃に60分間保った。次いでフィルムを室温に冷却し、そして窒素雰囲気中で400℃で2時間加熱した。得られたフィルムは、47.6Ksi(0.328GPa)の引張強さ、1.23Msi(8.49GPa)の引張弾性率、及び約25.9%の破断点伸びを示した。
実施例28
実施例1と同様な手順において、61.5mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)及び20mlのトルエンの初期フィードを使用し、4.974g(22.08mmol)の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(pDAMBO)及び6.850g(22.08mmol)の4,4'−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)を10.0mlの乾燥DMAcによりすすいで使用することによりポリアミド酸溶液を調製した。68時間後、得られたポリアミド酸をN−メチルピロリジノン(NMP)を用いて稀釈したところ、2.67dl/gの固有粘度を有していた(0.203g/dl、25.0℃)。
実施例8と同様な手順において、78.8gのポリアミド酸を冷却し、そして脱気した。窒素を用いてフラスコを大気圧に戻し、攪拌し、冷却したPAに2.25分間を要して16.7mlのDMAc、4.37mlの無水酢酸、及び1.16mlのβ−ピコリンを滴下添加した。得られた混合物を15分間を要して脱気し、そして窒素を用いて大気圧に戻した。
DMAc中に溶けた得られたポリアミド酸の12.5%の溶液を0.015インチ(0.381mm)のフィルムして流延した。フィルムを空気循環炉内で60℃おで45分間加熱し、ガラスから剥がし、アルミニウムフレームに固定した。次いでそれを空気循環炉内に入れ、225℃で20分間加熱し、20分間を要して300℃に加熱し、300℃に1時間保ち、次いで室温に冷却し、そして窒素雰囲気中で30℃で27分間加熱し(N2パージサイクル)、75分間を要して400℃に加熱し、400℃に2時間保ち、そして室温に冷却した。
フィルムの引張強さは44.11Ksi(0.304GPa)であり、その引張弾性率は1.04Msi(7.18GPa)であり、そしてその破断点伸びは22.6%であった。
実施例29〜46
表5に記載した量の溶媒及び反応物を使用して一連のフィルムを製造したことを除き、実施例28の手順に従った。これらのフィルムの引張特性を試験し、表5に記録した。
Figure 0003650121
Figure 0003650121
Figure 0003650121
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1−初期溶媒は、省略した形で示されており、NMPはN−メチルピロリジノン、Tはトルエン、そしてDMAcはジメチルアセトアミドである。最初の数字は反応媒体として使用した量(ml単位)であり、そして2番目の数字は反応生成物をすすぐのに使用した量である。
2−反応物は省略した形で示されており、mDAMBOは5−アミノ−2−(m−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、ODPAは4,4′−オキシジフタル酸二無水物、pDAMBOは5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、PMDAはピロメリット酸二無水物、6FDAは2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、DSDAは3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、DABOは2,6−ジ(4,4′−ジアミノジフェニル)ベンゾ〔1,2−d:5,4−d′〕ビスオキサゾール、BPDAは3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、TA(DAMBO)は2,2′−p−フェニレンビス(5−アミノベンゾオキサゾール)、6FA(DANBO)は2,2−ビス(4−フェニル)ヘキサフルオロプロパン−2,2′−ビス(5−アミノベンゾオキサゾール)である。
3−触媒混合物は省略した形で示されており、DMAcはN,N−ジメチルアセトアミド、AAは無水酢酸、B−Pはβ−ピコリン、そしてNMPはN−メチルピロリジノンである。
4−熱サイクルは、特定の温度(℃)での表示した時間(分)のサイクルの空気又は窒素中での加熱として示した。表記20/60/300又は同様な表記は、300℃に加熱したオーブンに試料を20分間入れ、次いで300℃で60分間保持したことを表す。空気加熱及び窒素加熱の両方を行った場合には、最初に空気加熱を行い、その後に窒素加熱を行った。
5−引張特性は、Ksi(GPa)単位での引張強さ(T.S.)、Msi(GPa)単位での引張弾性率(T.M.)、百分率での破断点伸び(Elong.)として記録した。
実施例47
実施例1と同様な方法において、1.158g(5.143mmol)の5−アミノ−2−(m−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール及び2.285g(5.143mmol)の2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物を15.7mlのN−チルピロリジノン(NMP)及び10mlのトルエンの初期フィードに加えた。44時間の反応後、得られたポリアミド酸は2.20dl/g(0.202g/dl、25.0℃)の固有粘度を有していた。氷浴によりフラスコを冷却し、次いで攪拌し、冷却したフラスコに3.2mlのNMP、1.17mlの無水酢酸及び0.30mlのβ−ピコリンの溶液を5分間にわたって滴下添加した。反応混合物を室温まで温め、そして室温で68時間攪拌した。
得られた溶液を0.5mmのフィルムとしてガラス板上に流延した。フィルムを100℃の空気循環炉内で1.0時間加熱し、ガラスから剥がし、次いでアルミニウムフレームに固定した。次いで、これを空気循環炉内に入れ、225℃で20分間加熱し、20分間を要して300℃に加熱し、300℃に1.0時間保ち、そして室温に冷却した。
得られたフィルムは、18.3Ksi(0.126GPa)の引張強さ、482.9Msi(3.33GPa)の引張弾性率、及び約22.2%の破断点伸びを示した。
実施例48
実施例1と同様な方法において、1.533g(6.807mmol)の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(pDAMBO)及び3.024g(6.807mmol)の2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物を25mlのN−メチルピロリジノン(NMP)及び10mlのトルエンの初期フィードに加えた。68時間後、得られたポリアミド酸は3.27dl/g(0.198g/dl、25.0℃)の固有粘度を有していた。氷浴によりフラスコを冷却し、次いで攪拌し、冷却したPAに6.1mlのNMP、1.55mlの無水酢酸及び0.4mlのβ−ピコリンの溶液を5分間にわたって滴下添加した。反応混合物を室温まで温め、そして室温で68時間攪拌した。
得られた溶液を0.5mmのフィルムとしてガラス板上に流延した。フィルムを100℃の空気循環炉内で1.0時間加熱し、ガラスから剥がし、次いでアルミニウムフレームに固定した。次いで、これを空気循環炉内に入れ、225℃で20分間加熱し、20分間を要して300℃に加熱し、300℃に1.0時間保ち、そして室温に冷却した。
得られたフィルムは、20.3Ksi(0.140GPa)の引張強さ、575.6Msi(3.97GPa)の引張弾性率、及び約30.9%の破断点伸びを示した。

Claims (18)

  1. 25℃でN−メチルピロリジノン中で0.2g/dlで測定した場合に、2.0dl/g以上の固有粘度を有する、下記式により表される酸二無水物:
    Figure 0003650121
    と、下記式により表されるジアミノベンゾオキサゾール:
    Figure 0003650121
    (式中、Ar、Ar7、Ar8、Ar9、Ar10、及びAr11はいかなる芳香族基又はピリジン基であってもよい)
    との重合した形態のポリアミド酸の溶液から得られるポ リイミドベンゾオキサゾールフィルムであって、少なく とも0.092GPaの引張強度を有することを特徴とするポリ イミドベンゾオキサゾールフィルム。
  2. 25℃でN−メチルピロリジノン中で0.2g/dlで測定した場合に3dl/g以上の固有粘度を有する請求項1記載のポリアミド酸の溶液から得られるポリイミドベ ンゾオキサゾールフィルムであって、少なくとも0.104G Paの引張強度を有することを特徴とするポリイミドベン ゾオキサゾールフィルム。
  3. 25℃でN−メチルピロリジノン中で0.2g/dlで測定した場合に5dl/g以上の固有粘度を有する請求項1記載のポリアミド酸の溶液から得られるポリイミドベ ンゾオキサゾールフィルムであって、少なくとも0.125G Paの引張強度を有することを特徴とするポリイミドベン ゾオキサゾールフィルム。
  4. 4,4'−オキシジフタル酸二無水物、ピロメ リット酸二無水物、2,2−ビス−(3,4−ジカルボキシフ ェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、3,3',4, 4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4' −ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、及び 3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 から成る群より選ばれる酸二無水物、及び、5−アミノ −2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール、5 −アミノ−2−(m−アミノフェニル)ベンゾオキサゾ ール、4,4'−ジフェニルエーテル−2,2'−ビス(5−ア ミノベンゾオキサゾール)、2,2'−p−フェニレンビス (5−アミノベンゾオキサゾール)、及び2,2−ビス (4−フェニル)ヘキサフルオロプロパン−2,2'−ビス (5−アミノベンゾオキサゾール)から成る群より選ば れるジアミノベンゾオキサゾール、との重合した形態の ポリアミド酸の溶液から得られる請求項1〜3いずれか に記載のポリイミドベンゾオキサゾールフィルム。
  5. ポリアミド酸の溶液が連鎖停止剤を更に含む請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド酸の溶液 から得られるポリイミドベンゾオキサゾールフィルム。
  6. 連鎖停止剤が、無水マレイン酸、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、ナド酸無水物、無水フタル酸、アニリン又は4−アミノベンゾシクロブテンである、請求項に記載のポリイミドベンゾオキサゾールフ ィルム。
  7. 4,4'−オキシジフタル酸二無水物、ピロメ リット酸二無水物、及び3,3',4,4'−ビフェニルテトラ カルボン酸二無水物から成る群より選ばれる酸二無水物 と、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオ キサゾール、及び2,2'−p−フェニレン−ビス(5−ア ミノベンゾオキサゾール)から成る群より選ばれるジア ミノベンゾオキサゾールとの重合した形態のポリアミド酸の溶液から得られる請求項1〜6いずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフィルムであって、少なくとも6GPaの引張弾性率を有するポリイミドベンゾオキサゾールフィルム。
  8. 少なくとも8.49GPaの引張弾性率と少なくとも25.9%の引張伸びを有することを特徴とする請求項記載のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  9. 少なくとも9.79GPaの引張弾性率と少なくとも15.8%の引張伸びを有することを特徴とする請求項記載のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  10. 少なくとも0.143GPaの引張強度を有することを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  11. 少なくとも0.241GPaの引張強度を有する ことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のポリイ ミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  12. ピロメリット酸二無水物と5−アミノ− 2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールとの重 合した形態のポリアミド酸の溶液から得られる請求項1 〜6いずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフ ィルムであって、少なくとも0.179GPaの引張強度を有す ることを特徴とするポリイミドベンゾオキサゾールのフ ィルム。
  13. ピロメリット酸二無水物と5−アミノ− 2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールとの重 合した形態のポリアミド酸の溶液から得られる請求項1 〜6いずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフ ィルムであって、少なくとも0.289GPaの引張強度を有す ることを特徴とするポリイミドベンゾオキサゾールのフ ィルム。
  14. ピロメリット酸二無水物と2,2'−p−フ ェニレン−ビス(5−アミノベンゾオキサゾール)との重合した形態のポリアミド酸の溶液から得られる請求項 1〜6いずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフィルムであって、少なくとも0.266GPaの引張強度を有することを特徴とするポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  15. ポリアミド酸の溶液の液状フィルムを形成し、ポリアミド酸の溶液から有機液体の少なくとも一部を除去し、ついで160℃〜280℃のイミド化温度にポリアミド酸を加熱してポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させ、そして引き続いて250℃〜600℃に加熱することによって得られる請求 項1〜14のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  16. ポリアミド酸の溶液の液状フィルムを形成し、ポリアミド酸の溶液から有機液体の少なくとも一 部を除去し、イミド化温度に該フィルムを加熱して、そして引き続いて350℃以上ではあるが得られるポリイミドベンゾオキサゾールのガラス転移温度よりも低い温度で該フィルムをアニールすることによって得られる請求 項1〜15のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフィルム。
  17. リアミド酸の溶液の液状フィルムを形成し、ポリアミド酸の溶液から有機液体の少なくとも一部を除去し、160℃〜280℃のイミド化温度にポリアミド酸を加熱してポリアミド酸の少なくとも一部をポリイミドベンゾオキサゾールに転化させ、そして引き続いて250℃〜350℃の第1温度に加熱し、次いで350℃〜500℃の第1温度よりも高いが生成するポリイミドベンゾオキサゾールのガラス転移温度よりも低い第2温度に加熱することによって得られる請求項7〜14のいずれかに記載の ポリイミドベンゾオキサゾールのフィルム。
  18. 酸二無水物が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物であり、かつジアミノベンゾオキサゾールが5−アミノ−2−(m−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールおよび 又は5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールである請求項1〜6のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾールフィルム。
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