JP4720179B2 - ポリイミドベンゾオキサゾール前駆体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はポリイミドベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアミック酸の製造方法に関する。さらに詳しくは、力学特性が優れたポリイミドベンゾオキサゾール成型体が得られる高分子量のポリアミック酸を工業的規模で短時間の反応で、かつ特定された分子量範囲で安定して生産できる製造方法に関する。
ポリイミドベンゾオキサゾールは、イミド構造とベンゾオキサゾール構造を持つポリマーで、ポリイミドを上回る耐熱性と弾性率を持つポリマーとして期待されている。ポリイミドベンオキサゾールは、その重合方法、フィルム、繊維への成形が開示されている(特許文献1〜5および非特許文献1等参照)。
米国特許第4,087,409号明細書 特公昭45−8435号公報 特開平6−56992号公報 特表平10−508059号公報 特表平11−504369号公報 Appl.Polym.Sym.,No.9,P.145(1969)
繊維に成形する場合には、例えば、ポリイミドベンゾオキサゾールの前駆体ポリアミック酸溶液を紡糸口金から押出し、NMP/水=75/25の凝固浴を通して繊維状とし、無水酢酸、ピリジンなどの化学閉環剤を含有した浴を通過させた後、乾燥、熱処理を加えてポリイミドベンゾオキサゾール繊維とすることが出来る。
フィルムへ成形する場合には、ポリイミドベンゾオキサゾールの前駆体ポリアミック酸溶液をポリエステルフィルムや、ガラス板、SUS板などの支持体上にキャストし、薄く塗り広げ、溶媒を除去したゲルフィルムを作製したのち支持体から剥離し、200〜400℃に加熱してポリイミドベンゾオキサゾールフィルムとすることが出来る。
上記公知技術はいずれもが、実験室レベルのスケールでの結果であり工業生産レベルの製造技術に関しての開示はなされていない。
上記成型体の特性、特に、力学特性はポリイミドベンゾオキサゾールの分子量の影響が大きく、実用的な特性を得るにはあるレベル以上の分子量が不可欠である。このためには前駆体であるポリアミック酸についても高分子量であることが必要である。一般にポリアミック酸の重合度はポリアミック酸溶液の溶液粘度の測定により管理されている。ポリイミドベンゾオキサゾールは、ジアミン成分に剛直な成分を持つためと推定されるが、特許文献4にも記述されているごとく、同じ程度の分子量の他構造のポリイミドのポリアミック酸に比べて分子量が粘度に及ぼす影響が大きい。
ベンゾオキサゾール構造を有するポリアミック酸は、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンとテトラカルボン酸無水物の反応により製造されるが、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンは汎用のポリイミドに用いられる芳香族ジアミンに比べアミノ基の求核性が低く、酸無水物との反応性が数100倍程度低いため、高分子量のポリアミック酸を得るには極めて長時間を要する。従って、工業生産においては、経済性の点より高分子量のポリアミック酸を効率的に得られる製造技術の確立が強く嘱望されていた。
また、一般にポリアミック酸の重合度はポリアミック酸溶液の溶液粘度の測定により管理されている。ポリイミドベンゾオキサゾールは、ジアミン成分に剛直な成分を持つためと推定されるが、特許文献4にも記述があるように、同じ程度の分子量の他構造のポリイミドのポリアミック酸に比べて重合度が粘度に及ぼす影響が大きい。従って、工業生産においては、特定された分子量のポリアミック酸を効率良く、かつ安定して製造でき、特定範囲の分子量に厳密に調整することは非常に重要であるが、前記した特許文献や非特許文献では分子量を精度よく調整する方法に関しては、十分に言及されていない。例えば、特許文献4や5の実施例を見ても、分子量の指標となる還元粘度は大きく変動している。
さらに、ベンゾオキサゾール構造を有するポリアミック酸の加水分解による分解反応は、汎用のポリイミドを形成する汎用のポリアミック酸と大きな差はないため、上述のポリアミック酸の生成反応の反応性の低さによる影響で見掛け上は分解反応の寄与が数100倍程度大きくなることになり、所定分子量のポリアミック酸を安定して製造するには、汎用のポリアミック酸に比べて各種の反応制御精度を高める必要がある。上記の従来公知技術ではこれらの点に関しては、一部要件については概念としては記述されているが、具体的な達成要件については開示がなされていない。
一方、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンは、芳香族アルデヒドにヒドロキシアミンを作用させて芳香族アルデヒドオキシムとした後にハロゲン化して芳香族ヒドロキサモイルハライドとし、次にオルソ位にヒドロキシグループ、チオールグループ、アミノグループを有する芳香族アミンと反応させることによってアミノアリルアミノアラゾールを製造する方法(特許文献6および7参照)、ニトロアリルカルボニル化合物をアミノニトロアリオールまたはアミノニトロチオールまたはトリアミノニトロアレンと反応させてジニトロアニリドとした後、還元・環化を経てアミノアリルアミノアラゾールを製造する方法が開示されている(特許文献8参照)、2,4−ジニトロフェノールと4−ニトロベンゾイルクロリドから4−ニトロ安息香酸ジニトロフェニルエステルを合成した後、該化合物を還元することによってアミノアリルアミノアラゾールを製造する方法が開示されている(非特許文献2および特許文献9参照)および2,4−ジアミノフェノール二塩酸塩と4−アミノ安息香酸をポリリン酸中で反応させることによりアミノアリルアミノアラゾールを製造する方法が開示されている(非特許文献3および特許文献10参照)が開示されている。
米国特許第5,567,843号明細書 米国特許第6,222,044号明細書 米国特許第5,739,344号明細書 Chemische Berichte、Vol.32、P1431(1899) 特公昭45−8435号公報 Heterocyclic Chem.、Vol.6、P119(1969) 特開平6−56992号公報
ベンゾオキサゾール構造を有するポリアミック酸の生成反応においても、他の重縮合反応と同様に、高分子量のポリマーを得るには出発原料の純度が重要である。例えば、汎用ポリイミド前駆体のポリアミック酸の製造において、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物として、混在するビフェニルトリカルボン酸とその無水物の総含有量が0.2質量%以下であるビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いることが必要であることが開示されている(特許文献11参照)
特開平7−3000525号公報
本発明者等は、これらの背景に基きベンゾオキサゾール構造を有するポリアミック酸の製造において、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の純度についても配慮し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法で定量される純度として99質量%以上のものを使用してきた。所が、このように高純度の原料を用いているにも拘らずベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンのロットによりポリアミック酸の生成速度や得られるポリアミック酸の分子量が大きく変動することに遭遇した。前記の特許文献や非特許文献においては、ポリアミック酸の生成速度や得られるポリアミック酸の分子量が安定して得られる芳香族ジアミンの品質に関しては開示がなされていない。
本発明は従来技術の課題を背景になされたもので、ポリイミドベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアミック酸の製造方法に関し、力学特性が優れたポリイミドベンゾオキサゾール成型体が得られる高分子量のポリアミック酸を工業的規模で短時間の反応で、かつ特定された分子量範囲で安定して製造できる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸無水物を溶液状で反応させてポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸を製造する方法において、芳香族ジアミンとして水懸濁液のPHが5.5以上であるベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンを用いて、平均液温度30〜60℃で反応させることを特徴とするポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法である。
本発明により、力学特性が優れているポリイミドベンゾオキサゾール成型体が得られる高分子量のポリアミック酸を工業的規模で短時間の反応で製造でき、経済性が高い。また、特定された分子量範囲で安定して製造できるので、最終製品であるポリイミドベンゾオキサゾールよりなる繊維やフィルム等の成形体の品質が安定する。従って、ポリイミドベンゾオキサゾールの工業化に大きく寄与し得る。
本発明におけるポリイミドベンゾオキサゾール前駆体は、ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸無水物を反応して得られるポリアミック酸である。該ポリアミック酸の製造方法は限定されないが、ポリアミック酸を溶解する有機溶媒中で反応させる方法が好ましい。
本発明で特に好適に用いられるベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類としては、具体的には以下のものが挙げられる。
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これらの中でも、合成のし易さの観点から、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールの各異性体が好ましい。ここで、「各異性体」とは、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールが有する2つアミノ基が配位位置に応じて定められる各異性体である(例;上記「化1」〜「化4」に記載の各化合物)。これらのジアミンは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを70モル%以上使用することが好ましい。
本発明においては、全ジアミンの30モル%以下であれば下記に例示されるベンゾオキサゾール構造を有しないジアミン類を一種または二種以上を併用しても構わない。例えば、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン,4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、
1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリル、および上記芳香族ジアミンの芳香環上の水素原子の一部もしくは全てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基、シアノ基、またはアルキル基またはアルコキシ基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基またはアルコキシ基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられる。
本発明におけるベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類としては、製造の容易さや最終製品であるポリイミドベンゾオキサゾールの特性バランス等の点より、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンズオキサゾール(化1)の使用が特に好ましい。
本発明で用いられる芳香族テトラカルボン酸類は好ましくは芳香族テトラカルボン酸無水物類である。芳香族テトラカルボン酸無水物類としては、具体的には、以下のものが挙げられる。
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これらのテトラカルボン酸二無水物は単独でも二種以上を用いることも可能である。
本発明においては、全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以下であれば下記に例示される非芳香族のテトラカルボン酸二無水物類を一種または二種以上を併用しても構わない。用いられるテトラカルボン酸無水物としては、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサ−1−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6ラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等である。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独でも二種以上を用いることも可能である。
本発明に用いられる溶媒としては、ポリアミック酸を溶解することができるものが好ましく、従来よりポリアミック酸の重合に使用される公知な溶媒が用いられる。具体的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾロン、THF、トルエン、1,4−ジオキサン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらは単独で、または混合して用いることが出来る。
本発明においては、ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミン化合物として、下記方法で評価されるベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミン化合物の水分散液のPHが5.5以上であるものを用いることが重要である。PH6.5以上がより好ましい。
[芳香族ジアミンの懸濁液のPH測定方法]
芳香族ジアミン1.0gをイオン交換水50ccに添加し、室温で30分間スターラーで攪拌する。得られた懸濁液のPHをコンパクトPHメーター(HORIBA B−211、堀場製作所社製)を用いて、平面測定法にて3回測定し、その平均値を求める。
懸濁液のPHが5.5以下の芳香族ジアミンを用いるとポリアミック酸の生成速度が遅くなるとともに、得られるポリアミック酸の分子量が頭打ちになり、後述の重合条件の最適化を行っても重合の生産性が低下したり、所定の分子量のポリアミック酸が得られないので好ましくない。この原因は不明であるが、水可溶性成分にはリン酸等の無機酸が含まれていることより、例えば、芳香族ジアミンの製造工程に含まれるベンゾオキサゾール環の形成反応に用いられるポリリン酸や無水硫酸より生成する酸が反応生成物に混入し、最終的に芳香族ジアミンの塩が生成した可能性が示唆される。この混入した芳香族ジアミンと酸との塩がポリアミック酸の反応抑制の一要因になっているものと推定される。
上記特性を有した芳香族ジアミンの製造方法は限定されないが、芳香族ジアミンの製造工程あるいはポリアミック酸の製造に用いる前に芳香族ジアミンを水あるいはアルカリ水溶液で充分に洗浄したり、芳香族ジアミンをアセトニトリル等の特定の溶媒に溶解し、これらの溶媒に対する不溶分を除去する等の方法が挙げられる。
本発明においては、反応液の液温度が平均温度で30〜60℃であること重要である。平均反応温度は35〜55℃がより好ましい。平均反応温度が30℃未満ではポリアミック酸の生成反応速度が遅く、所定の分子量のポリアミック酸を得るのに長時間を要するので好ましくない。逆に、60℃を超えた場合はポリアミック酸の生成反応速度は増大するが、酸無水物基の加水分解等の副反応が増大し、重合反応が頭打ちになり、所定の分子量のポリアミック酸が得られなくなるので好ましくない。
反応液温度の重合反応に対する影響は大きく、かつ、好ましい温度範囲が狭いので、上記液温度は反応系全体が均一であることが重要である。反応液の上部および下部共に上記平均温度範囲を満たすことが好ましい。ここで、上部、下部の液温測定位置は反応器内の中央部で、かつそれぞれ液面および反応器壁より50mm内部に入った位置である。液温の測定は熱電対温度計により実施する。
反応温度を上記範囲に設定する方法は限定されないが、例えば、反応器外壁に熱媒ジャケットを設け、該ジャケットの温度を制御する方法が挙げられる。反応器内に熱交換パイプを設置して制御してもよい。
反応液内の液温の均一性を保つには、反応器内での攪拌状態が重要であり、反応器の構造、特に攪拌機の形状を最適化するのが好ましい。反応器および攪拌機の構造としては、反応器内壁と攪拌機外周とのクリアランスが重要である。該クリアランスは20mm以下が好ましい。10mm以下がより好ましい。
本発明のポリアミック酸の生成反応は、最初はしゃばしゃばの低粘度液体より水飴のような高粘性な液体まで、反応液の粘性が大きく変化するため、該粘性の範囲で効率的な攪拌ができる攪拌翼形状が求められる。したがって、インペラー翼やアンカー翼でなく、ダブルヘリカルリボン翼やマックスブレンド翼、フルゾーン翼のように上下循環流が発生しやすい翼の使用が好ましい。
本発明においては、反応開始時の液温と反応終了時の液温度が10℃以上あることもまた重要である。先に述べたように、より高い温度で反応を行えば副反応が増大し所定の分子量のポリアミック酸を得ることが困難になるが、このことは、反応初期は比較的低温で反応を行い、反応後期は比較的高温で反応を行うことにより解消される。恐らくは、モノマーが反応系内に多く存在する状態では副反応が起こりやすく、反応が進行し、モノマーの残存量が少なくなると副反応の影響が小さくなると考えられる。液温の差は10℃以上あると副反応を抑制しつつ反応をより短時間で行うことが出来、液温の差が20℃以上あることがさらに好ましい。
本発明において得られるポリアミック酸は還元粘度(ηsp/Cとも記す)で2.0〜6.0dl/gであることが好ましい。3.0〜5.5dl/gがより好ましい。2.0dl/g未満ではポリアミック酸のイミド化反応により得られるポリイミドベンゾオキサゾールの力学特性が劣るので好ましくない。逆に、6.0dl/gを超えた場合は繊維やフィルムの形態にする成型加工の加工適性が悪化するので好ましくない。
本発明に用いるベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンは、汎用のポリイミドの製造に用いられる芳香族ジアミンである、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルに比べ前述した反応溶媒への溶解速度が遅く、未溶解分が発生し易い。未溶解分が発生するとポリアミック酸の生成速度や分子量に悪影響を及ぼすので排除する必要がある。特に、本発明が意図している生産サイズの大きな反応器においては、重要な要因である。例えば、反応に用いるジアミンの粉体の形状や粒子径を最適化することは好ましい実施態様である。また、事前に反応溶媒に溶解をしてから反応器に仕込むことも好ましい実施態様の一つである。
反応時のポリマー濃度は、攪拌可能な粘度となるように調整されれば特に限定されないが、一般的には、5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%の濃度で反応させられる。
本発明においては、前述のごとくベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンは、汎用のポリイミドの製造に用いられる芳香族ジアミンに比べて反応溶媒に溶解しにくいことより、ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンを反応溶媒に溶解あるいは分散させ、該溶液あるいは分散液に芳香族テトラカルボン酸無水物を添加することが好ましい。本方法により、上記した反応制御をより効率的に行うことができる。
本発明においては、芳香族テトラカルボン酸無水物を少なくとも2回以上に分割して添加することが好ましい実施態様である。本発明においては、前記のηsp/Cのポリアミック酸を得るためには、芳香族テトラカルボン酸無水物は芳香族ジアミンと等モルを添加するのが好ましい。両者のモルバランスがくずれると重合反応が頭打ちとなり所定の分子量、すなわち、所定の還元粘度のポリアミック酸が得られなくなる。ただし、芳香族テトラカルボン酸無水物を一度に全量加えると反応が不均一となり、反応速度の低下や副反応の増大に繋がる。従って、芳香族テトラカルボン酸無水物の一部を部分添加し、ポリアミック酸のプレポリマーを生成させた後に、残りの芳香族テトラカルボン酸無水物を添加し、反応の均一化を行うことにより反応速度の増大や副反応の抑制が可能となる。また、本分割添加法は、プレポリマーの分子量を測定し、この結果に基づき2回目以降の芳香族テトラカルボン酸無水物の添加量を制御することが可能となり、より精密な反応制御が可能となるという利点が加味される。この場合のプレポリマーの分子量の測定方法としては、溶液粘度を測定する方法、末端基を定量する方法、ηsp/Cや相対粘度(ηrel)を測定する方法、ゲルパーミエィションクロマトグラフを測定する方法等が挙げられる。判定は、オンラインで行ってもよいし、オフラインで行ってもよい。
オンラインで行う場合には、細管やSMXを流れる際の圧力損失から溶液粘度を測定したり、ReactIR(R)のような装置を反応管に取り付け、末端基に由来する特性吸収の強度から末端基を定量し、重合度を計算することも出来る。
オフラインで判定する場合には、一般の高分子の分子量測定の方法が利用出来る。ηsp/Cやηinhの測定や、ゲルパーミエィションクロマトグラフ、末端基を滴定や発色により定量する方法等がある。ηsp/Cやηinhは、ポリマーをジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンの希薄溶媒に溶解し、ウベローデ型粘度計で測定することが出来る。末端基の定量は、アルデヒド化合物などでアミノ末端基とシッフ塩基を形成させ、発色により定量する方法などが用いることが出来る。精度の面では、ηinhや末端基の定量が好ましいし、判定の迅速さという面では、オンラインでの圧力損失から粘度を求める方法が好ましい。
添加する形態は、粉末状態、溶融状態、スラリー状態または溶液状態のいずれでも良いが、添加の精度の面では溶液状態が好ましい。
本発明においては、反応液に用いる溶媒中の水分量が1000ppm以下で、反応系の空間が露点−20℃以下の気体で満たされていることが好ましい。溶媒中の水分量は600ppm以下がより好ましく、300ppm以下がさらに好ましい。気体の露点は−40℃以下が好ましく、−60℃以下がさらに好ましい。ここで、反応系の空間とは反応缶のみでなく原料の仕込み系やポリアミック酸の貯留を含めたポリアミック酸の製造にかかわる全工程の空間を指す。
ポリアミック酸は加水分解反応を受けやすいので、反応系における水分の排除の必要性は公知であり、例えば、特許文献5において、「ポリアミド酸を製造する際に、反応前に、モノマー、溶媒、及び反応器はできる限り少ない量の水を含むことが最も好ましい。・・・・・好ましいくは、酸ニ無水物、ジアミノベンゾオキサゾール、及び場合に応じて使用される追加のコモノマーの全モル数に基づいて水は5モル%以下の量で存在すべきである。」との概念は記述がなされている。
本発明者等もこの概念に従って、反応溶媒を含めた原料や反応器の事前の水分排除を施し製造したが、本発明の目的としている分子量範囲のポリアミック酸を安定して製造することができなかった。安定して製造するには、反応器のみでなく原料仕込み系、ポリアミック酸の貯留等、ポリアミック酸の製造にかかわる全工程の空間の水分量を特定範囲にすることが重要であることを見出した。また、反応スタート時のみでなく、移送を含めた製造期間の全域に渡り水分量を特定範囲にすることが好ましいことを見出した。このためには、反応系全域の空間に上記した露点の気体を製造期間中常に流通させるのが好ましい。該気体の流通量は限定されないが、少なくとも空間体積/時間以上の気体を流通させるのが好ましい。空間体積×2/時間以上がより好ましい。
この流通させる気体の種類は限定されない。空気、窒素、アルゴンおよびヘリウム等が挙げられる。該気体の露点の管理は、特定された露点の気体を購入して使用してもよいし、ポリアミック酸の製造工程に気体の脱湿装置を設けて、該脱湿装置で脱湿しながら流通させてもよい。後者が好ましい。脱湿方法も限定されない。吸着法や圧縮法が挙げられる。前者が好ましい。
本発明においては、ポリアミック酸の分子量を前記の特定範囲に制御する方法として、無水マレイン酸、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、3−(3−フェニルエチニルフェノキシ)アニリン、無水フタル酸、アニリン、ビニルフタル酸無水物、エチニルアニリンおよび4−アミノベンゾシクロブテン等のモノジカルボン酸無水物やモノアミン等の末端封鎖剤を反応系に添加して行ってもよい。
本発明においては、最終製品であるポリイミドベンゾオキサゾール成型体である繊維やフィルムの滑り性を改良するために、無機あるいは有機よりなる不活性微粒子を反応系に添加してもよい。
この不活性微粒子の種類、粒子径および添加量は、成型体において求められる特性に合う様に適宜選択される。
本発明において得られたポリアミック酸は、ポリアミック酸の状態でフィルム等の形態に成型した後に、アミド酸結合の脱水環化反応を行いポリイミド結合に変換しポリイミドベンゾオキサゾール成型体とするのが好ましい。例えば、成型体がフィルムの場合は、ポリアミック酸溶液を回転する支持体にフィルム状に連続的に押し出し又は塗布し、乾燥して得たグリーンフィルムを、前記支持体から剥離し、延伸、乾燥、熱処理することにより製造されるが、ポリアミック酸の有機溶媒からポリイミドベンゾオキサゾールフィルムを製造する代表的な方法としては、閉環触媒および脱水剤を含有しないポリアミック酸の有機溶媒溶液をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルムに成形し、支持体上で加熱乾燥することにより自己支持性を有するグリーンフィルムにした後、支持体よりフィルムを剥離し、更に高温下で乾燥熱処理することによりイミド化する熱閉環法、および閉環触媒や脱水剤を含有せしめたポリアミック酸の有機溶媒をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルム状に成形し、支持体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するフィルムとした後、支持体よりフィルムを剥離し、加熱乾燥/イミド化し、熱処理を行う化学閉環法が挙げられる。閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミンおよびイソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環式第3級アミンなどが挙げられるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンを使用することが好ましい。
脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪族カルボン酸無水物、および無水安息香酸などの芳香族カルボン酸無水物などが挙げられるが、無水酢酸および/または無水安息香酸が好ましい。ポリアミック酸に対する閉環触媒の含有量は、閉環触媒の含有量(モル)/ポリアミック酸の含有量(モル)が0.1〜8となる範囲が好ましい。また、ポリアミック酸に対する脱水剤の含有量は、脱水剤の含有量(モル)/ポリアミック酸の含有量(モル)が0.1〜4となる範囲が好ましい。尚、この場合には、アセチルアセトンなどのゲル化遅延剤を併用してもよい。
以上の方法により、ポリアミック酸の重合度を精度良くコントロールできる。このことにより、ポリアミック酸溶液の粘度も狙いどおりにコントロールが可能になり、品位の良い繊維やフィルムを作製することが容易になり、かつ該ポリアミック酸のイミド化反応により得られるポリイミドベンゾオキサゾールの分子量も精度良くコントロールできる。
ポリアミック酸溶液をフィルム状に成形する際に用いられるドラムまたはベルト状回転体である。ポリアミック酸溶液は支持体上に塗布され、加熱乾燥により自己支持性を与えられる。支持体の表面は金属、プラスチック、ガラス、磁器などが挙げられ、好ましくは金属であり、更に好ましくは錆びなくて耐腐食に優れるSUS材である。また、Cr、Ni、Snなどの金属メッキをしても良い。本発明における支持体表面は必要に応じて鏡面にしたり、あるいは梨地状に加工することができる。
支持体へのポリアミド酸溶液の塗布は、スリット付き口金からの流延、押出機による押出し、スキージコーティング、リバースコーティング、ダイコーティング、アプリケータコーティング、ワイヤーバーコーティング等を含むが、これらに限られず、従来公知の溶液の塗布手段を適宜用いることができる。
本発明でのポリイミド前駆体であるポリアミド酸の自己支持性フィルムであるグリーンフィルムを得る際の乾燥方法は加熱乾燥である。加熱方法としては、赤外線加熱、温風加熱、マイクロ波加熱など公知の方法を用いることができる。
支持体上で乾燥し、自己支持性となったフィルム(グリーンフィルム)は支持体より剥離され、150〜500℃の温度にて最終乾燥(熱処理)によってアミド酸の脱水閉環を行いポリイミドフィルムが得られる。
本発明のポリイミドフィルムの厚さは特に限定されないが、電子基板の基材に用いることを考慮すると、通常1〜150μm、好ましくは3〜50μmである。この厚さはポリアミド酸溶液を支持体に塗布する際の塗布量や、ポリアミド酸溶液の濃度によって容易に制御し得る。
本発明のポリイミドフィルムは、通常は無延伸フィルムであるが、1軸または2軸に延伸しても構わない。ここで、無延伸フィルムとは、テンター延伸、ロール延伸、インフレーション延伸などによってフィルムの面拡張方向に機械的な外力を意図的に加えずに得られるフィルムをいう。
得られたポリイミドフィルムをそのままフィルム基材として用いても構わないが、上記フィルムをコロナ放電処理、低温または常圧プラズマ処理、紫外線照射処理、火炎処理等といった表面処理を施すことが好ましい。
以下、実施例によってさらに詳しくこの発明を説明するが、これら実施例によってこの発明は限定されるものではない。
(1)ポリアミック酸のηsp/Cの測定
ポリアミック酸を0.2g/dlの濃度になるように脱水したN−メチルピロリドン(窒素雰囲気下、N−メチルピロリドンに対して約10質量%のトルエンを添加し、トルエンが完全に留出するまで共沸蒸留を行った)で溶解・希釈した溶液を、ウベローデ型粘度計を用いて25℃で測定した。
(2)芳香族ジアミンのHPLC分析法による純度評価
下記条件で測定した。純度はピーク面積比で算出した。
装置: 日立製作所製の以下のパーツを組み合わせたシステム
送液ポンプ:L6200、検出器:L4200、カラム高温槽:L5020
脱気装置:L−5020、インテグレーター:D−2500
カラム: Inertsil ODS−3 φ4.6×250mm
移動相: アセトニトリル/水=6/4(vol/vol)、
リン酸0.0085モル/l
流速: 1ml/min
検出: UV(230nm)
展開温度:30℃
試料濃度:1mg/ml
試料注入量:20μl
(3)芳香族ジアミンの水分散液のPH測定
芳香族ジアミン1.0gをイオン交換水50ccに添加し、室温で30分間スターラーで攪拌する。得られた懸濁液のPHをコンパクトPHメーター(堀場製作所社製、HORIBA B−211)を用いて、平面測定法にて3回測定し、その平均値を求た。
(実施例1)
<芳香族ジアミンの調製>
2−アミノ−4−ニトロフェノールと4−ニトロベンゾイルクロライドの反応により得られた4,4’−ジニトロー2−ヒドロキシベンズアニリドをPd/C触媒の存在下で還元して4,4’−ジアミノ−2−ヒドロキシベンズアニリドを得た。得られた4,4’−ジアミノ−2−ヒドロキシベンズアニリドをポリリン酸中で反応させてオキサゾール環を形成させて2−(4−アミノフェニル)−5−アミノベンゾオキサゾールを得た。得られた反応生成物にイオン交換水を添加し2−(4−アミノフェニル)−5−アミノベンゾオキサゾールを析出させて濾別した。6容量倍のメタノールで洗浄した後、6容量倍の60℃の温水で6回洗浄し、乾燥した。HPLC分析法による純度は99.5質量%以上であった。また、水懸濁液のPHは7.7であった。
<ポリアミック酸の調製>
ダブルヘリカルリボン翼型攪拌機、固形分投入口および液体投入口を備えた100lのステンレス鋼製の反応器に上記方法で調製した2−(4−アミノフェニル)−5−アミノベンゾオキサゾール4.505kg(20.0モル)を投入し、ついで、含水率35ppmのN−メチルピロリドン(NMPともいう)96lを加え溶解するまで攪拌した。反応器のジャケット温度を10℃に制御しながら、ピロメリット酸無水物(PMDA)4.32kg(19.8モル)を徐々に加えた。全てのPMDAを加え終わった時点での液温は18℃であった。8時間攪拌を続けた後、ジャケット温度を30℃に上げて、さらに6時間攪拌を続行し、プレポリマーを作製した。このプレポリマー溶液の一部をサンプリングした。粘度はE型粘度計で測定すると30℃で17.8Pa・sであり、ηsp/Cは2.21dl/gであった。サンプリング実施時点での液温度は36℃であった。さらにピロメリット酸無水物(PMDA)22g(0.1モル)を徐々に加え、ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまで、ジャケット温度35℃に保って6時間加熱、攪拌をし重合反応を終了した。プレポリマー調製時間を含め総重合時間は22時間であった。反応終了時点での液温度は42℃であり、反応開始から終了までの平均液温度は37℃であった。
プレポリマーおよびポリマーの液温度は、反応器下部の中央部で反応器内壁より50mmに設置した熱電対温度計(下部温度)で測定した。また、反応器内の反応液温度の均一性を評価する目的で、反応器中の中央部で、液面より50mm下部に設置した熱電対温度計にて反応液上部温度を測定した。本実施例では、上部温度の16℃、反応終了時点で43℃であった。
反応器への原料ジアミン、PMDA、N−メチルピロリドンの供給および重合反応は露点−76℃の窒素気流下で行った。また、反応器内壁と攪拌機外周とのクリアランスは8.5mmで、攪拌機の外周速度は23m/分であった。
Figure 0004720179
* W:ダブルヘリカルリボン翼型、 A:アンカー型
** ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでの総重合時間
(比較例1)
実施例1の方法においては、2−(4−アミノフェニル)−5−アミノベンゾオキサゾールの温水による洗浄を全く行わなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1の芳香族ジアミン、ポリアミック酸を得た。
芳香族ジアミンのHPLC分析法による純度は99.5質量%以上と高く、実施例1で得られた芳香族ジアミンと差異は見られなかったが、水懸濁液のPHは3.4と著しく低かった。そのため、ポリアミック酸の生成反応が遅く、48時間重合を行ったが得られたポリアミック酸のηsp/Cは2.20dl/gと低く目標の分子量のポリアミック酸が得られなかった。結果を表2に示す。
Figure 0004720179
* W:ダブルヘリカルリボン翼型、 A:アンカー型
** ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでの総重合時間
(比較例2および3)
実施例1の方法において、2−(4−アミノフェニル)−5−アミノベンゾオキサゾールの温水洗浄回数をそれぞれ1および2回とする以外は、実施例同様の方法で比較例2および3のポリアミック酸を得た。芳香族ジアミンのHPLC分析法による純度は99.5質量%以上と高く、実施例1で得られた芳香族ジアミンと差異は見られなかったが、水懸濁液のPHは4.1および5.1と低かった。そのため、ポリアミック酸の生成反応が遅く、48時間重合を行ったが得られたポリアミック酸のηsp/Cは2.40dl/gおよび2.80dl/gと低く目標の分子量のポリアミック酸が得られなかった。結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例1の方法において、ジャケット温度を常に10℃に保ち、下部平均反応温度を18℃となるように変更する以外は、実施例1と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。反応終了時の上部液温度も20℃であった。実施例1の方法に比べて重合速度が遅く、ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでのプレポリマー調製時間を含めた総重合時間は68時間であった。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1の方法において、ジャケット温度を反応開始時点から55℃で一定に保ち、下部平均反応温度を65℃となるように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。反応終了時の上部液温度は69℃であった。本比較例の場合は、ポリアミック酸のηsp/Cが3.12dl/gで頭打ちになり、プレポリマー調製時間を含めた総重合時間48時間で重合反応を停止したが、目標のηsp/Cが4.5dl/gのポリアミック酸は得られなかった。結果を表2に示す。
(実施例2および3)
実施例1の方法において、下部平均反応温度をそれぞれ34および51℃に変更する以外は、実施例1と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。反応終了時の上部液温度はそれぞれ37および58℃であった。ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでのプレポリマー調製時間を含めた総重合時間は26および16時間であった。結果を表1に示す。
(実施例4〜6)
実施例1〜3の方法において、PMDAの添加を分割せずに、全量を初回に一括添加するように変更する以外は、実施例1〜3と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでの総重合時間はそれぞれ24時間、24時間および20時間であった。結果を表1に示す。
(比較例6)
実施例4において、平均反応温度を25℃に変更する以外は、実施例1と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。実施例1の方法に比べて重合速度が遅く、ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでのプレポリマー調製時間を含めた総重合時間は48時間であった。結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例2の方法において、攪拌翼をアンカー型に変更する以外は、実施例2と同様にしてポリアミック酸の重合を行った。実施例2に比して攪拌効率が低下するために下部と上部の平均反応温度差が大きくなり、反応終了時の上部液温度は48℃で、下部とは5℃の差があった。実施例2の方法に比べて重合速度がやや遅くなり、ポリアミック酸のηsp/Cが4.5dl/gになるまでのプレポリマー調製時間を含めた総重合時間は28時間であった。結果を表2に示す。
(比較例7および8)
比較例4の方法において、それぞれ反応溶媒であるNMP中の含水量を1500ppmおよび原料供給系や重合反応系の窒素ガス気流の流通を取り止め、露点が21℃の空気雰囲気で実施するように変更する以外は、比較例4と同様の方法でポリアミック酸の重合を行った。プレポリマー調製時間を含めた総重合時間48時間で重合を停止したが目標のηsp/Cが4.5dl/gのポリアミック酸は得られなかった。
以上述べてきたように、本発明のポリアミック酸製造方法は、力学特性が優れているポリイミドベンゾオキサゾール成型体が得られる高分子量のポリアミック酸を工業的規模で短時間の反応で製造でき、経済性が高い。また、特定された分子量範囲で安定して製造できるので、最終製品であるポリイミドベンゾオキサゾールよりなる繊維やフィルム等の成形体の品質が安定するので産業上極めて有用である。

Claims (6)

  1. ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸無水物を溶液状で反応させてポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸を製造する方法において、芳香族ジアミンとして水懸濁液のPHが5.5以上であるベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンを用いて、反応器壁を有する反応器において、反応器中の中央部で、反応液面より50mm下部を反応液上部とし、反応器下部の中央部で反応器内壁より50mmを反応液下部とした際に、平均液温度が反応液の上部、下部共に30〜60℃であり、反応開始時の液温度と終了時の液温度の差が10℃以上で反応させることを特徴とするポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
  2. N−メチルピロリドンで溶解・希釈して25℃で測定したポリアミック酸の還元粘度が2.0〜6.0dl/gであることを特徴とする請求項1に記載のポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
  3. 反応液に用いる溶媒中の水分量が1000ppm以下で、反応系の空間が(露点−20℃)以下の気体で満たされていることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
  4. ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミンを反応溶媒に溶解あるいは分散させ、該溶液あるいは分散液に芳香族テトラカルボン酸無水物を添加することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
  5. 芳香族テトラカルボン酸無水物を少なくとも2回以上に分割して添加することを特徴とする請求項4に記載のポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
  6. ベンゾオキサゾール基を含有する芳香族ジアミン化合物が、5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンズオキサゾールである請求項1〜5のいずれかに記載のポリイミドベンゾオキサゾール前駆体であるポリアミック酸の製造方法。
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