JP3646947B2 - ポリイミド樹脂 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性に優れ、かつ有機溶剤に可溶で成形加工性に優れたポリイミド樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド樹脂は耐熱性が高く難燃性で電気絶縁性に優れていることから、電気、電子材料として広く利用されている。フィルムとしてフレキシブル印刷配線板や耐熱性接着テープの基材に、樹脂ワニスとして半導体の絶縁皮膜、保護皮膜に広く利用されている。しかし、従来のポリイミド樹脂は吸湿性が高く、耐熱性に優れている反面不溶不融であったり極めて融点が高く、加工性の点で決して使いやすい材料とはいえなかった。半導体の実装材料として層間絶縁膜、表面保護膜などに使用されているが、これらは有機溶剤に可溶な前駆体ポリアミド酸を半導体表面に塗布し、加熱処理によって溶剤を除去すると共にイミド化を進めている。この時、イミド化に300℃以上の高温で1時間以上の加熱行程を必要とし、素子を高温にさらすため、アセンブリ行程の収率を低下させる。また、皮膜の吸湿性が高いため吸収した水分が高温時に一気に蒸発して膨れやクラックの原因となるなどの問題点があった。
【0003】
一方、これらの従来型のポリイミド樹脂の欠点を補う目的で、多くの熱可塑性ポリイミド樹脂や溶媒可溶性ポリイミド樹脂が提案されている。その一つとしてシリコーン変性ポリイミド樹脂がある。シリコーン変性ポリイミド樹脂は低吸湿性と溶媒可溶性に優れておりエレクトロニクス用として好適ではあるが、シリコーン含量と密接に関連する耐熱性と溶媒可溶性、低吸湿性はトレードオフの関係にある。より優れた信頼性を得るには従来のシリコーン変性ポリイミド樹脂では充分とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性に優れ吸湿性の低い、かつ有機溶剤に可溶な成形加工性の優れたポリイミド樹脂を得るべく鋭意研究を重ねた結果、特定構造のポリイミド樹脂が上記課題を解決することができることを見出し、本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポリイミド樹脂は350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であることを特徴とし、かつ式(2)で表されるシリコーンジアミンと4,4’−オキシジフタル酸二無水物を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂である。
【0007】
【化1】
(nは3以上の整数)
【0008】
【化2】
(式中R1は2価の炭化水素基)
【0009】
本発明のポリイミド樹脂は、式(2)で表されるシリコーンジアミンaモルと式(3)で表されるシリコーンジアミンbモルおよび他のジアミンcモルをアミン成分、4,4’−オキシジフタル酸二無水物dモルと他の酸二無水物eモルを酸成分とし、かつ0.02≦a/(a+b+c)≦0.50かつb/(a+b+c)≦0.02かつ0.6≦d/(d+e)かつ0.96≦(d+e)/(a+b+c)≦1.04のモル比で両成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂あるいは該ポリイミド樹脂の分子末端を一般式(5)で表される酸無水物fモルでエンドキャップし、かつ0.02≦a/(a+b+c)≦0.50かつb/(a+b+c)≦0.02かつ0.6≦d/(d+e+0.5f)かつ0.002≦0.5f/(d+e+0.5f)≦0.05かつ0.96≦(d+e+0.5f)/(a+b+c)≦1.04のモル比で両成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂あるいは該ポリイミド樹脂の分子末端を一般式(6)で表される芳香族アミンgモルでエンドキャップし、かつ0.02≦a/(a+b+c+0.5g)≦0.50かつb/(a+b+c+0.5g)≦0.02かつ0.002≦0.5g/(a+b+c+0.5g)≦0.05かつ0.6≦d/(d+e)かつ0.96≦(d+e)/(a+b+c+0.5g)≦1.04のモル比で両成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂である。
【0010】
【化3】
(式中R2は2価の炭化水素基、nは2〜20の整数)
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
(式中Yは水素原子、あるいはメチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシもしくはフェノキシ基の中から選ばれた少なくとも1種類の基)
【0014】
本発明で使用する式(2)で表されるシリコーンジアミンは、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサンなどであって、低吸水性、低温加工性、溶媒への溶解性を付与するために用いる。またこれらの短鎖シリコーンジアミンは耐熱性に優れ他のシリコーンジアミンを用いるよりも高温での信頼性の高い樹脂が製造できる。該シリコーンジアミンは全アミン成分の2〜50モル%の範囲で用いることが好ましい2モル%より少ないと低吸湿性、低温加工性、溶媒への溶解性が発現せず、50モル%を越えるとガラス転移温度が著しく低下し耐熱性に問題が生じる。より好ましい添加量は低吸湿性、低温加工性、溶媒への溶解性、耐熱性の点から全アミン成分の10モル%〜35モル%である。
【0015】
本発明で使用する式(3)で表されるシリコーンジアミンは、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンなどであり式(2)のものと併用することによって低吸水性、低温加工性、溶媒への溶解性を著しく向上させる。特にnが4〜13の範囲がガラス転移温度、加工性の点から好ましい。ただしこのシリコ
ーンジアミンは高温で分解し式(1)で表される環状シロキサンガスを発生するため樹脂の発泡や周辺材料の汚染を引き起こすおそれがあり、樹脂の耐熱性の点からその添加量は全アミン成分の2モル%以下でなければならない。より好ましい添加量は低吸湿性、低温加工性、高温での耐熱性の点から全アミン成分の0.2〜0.8モル%である。
【0016】
酸成分の主要な構成成分である4,4’−オキシジフタル酸二無水物の量比は、得られるポリイミド樹脂の溶解性に極めて重要で、上記の範囲内にないと低沸点溶剤に溶解するという本発明の特徴が失われる。
【0017】
また本発明で用いる他のジアミンとしては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニルなどの中の1種類もしくは2種類を組み合わせて用いることが出来る。中でも接着性を重視する応用分野ではアミノフェノキシ構造を持つジアミンを用いることが好ましい。
【0018】
また本発明で用いる他の酸二無水物としては3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸などの中の1種類もしくは2種類を組み合わせて用いることが出来る。
【0019】
式(4)で表されるジアミンは1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンや1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンなどであり、特に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いる事は低沸点溶媒への溶解性や低温加工性の面で好ましい。
【0020】
接着剤や成形材料等に当該ポリイミドを使用する場合、分子末端をエンドキャップし分子量をコントロールする事により、接着や成形に適した溶融粘度を得ることができ、加工性を高めることができる。エンドキャップ剤である酸無水物、あるいは芳香族アミンの量比は上記の範囲にあることが好ましい。この範囲より少ないと分子量が高くなりすぎて、本発明の特徴である低沸点溶剤への溶解性が低下し、また接着性を重視する用途では溶融粘度の上昇により濡れ性が低下し好ましくない。またこの範囲以上では分子量が著しく低下し、耐熱性に問題を生じる。さらに低温加工性、耐熱性、機械強度の点からエンドキャップ剤が全酸成分あるいは全アミン成分の0.4〜2.4モル%の範囲にあることがより好ましい。
【0021】
エンドキャップ剤としては一般式(5)で表される酸無水物および一般式(6)で表される芳香族アミンが挙げられる。酸無水物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸など、芳香族アミンとしては、p−メチルアニリン、p−メトキシアニリン、p−フェノキシアニリンなどが用いられる。
【0022】
重合反応における酸性分とアミン成分の等量比は、得られるポリアミック酸の分子量を決定する重要な因子である。ポリマの分子量と物性、特に数平均分子量と機械的性質の間に相関があることはよく知られている。数平均分子量が大きいほど機械的性質が優れている。従って、実用的に優れた強度を得るためにはある程度高分子量で有ることが必要である。本発明では酸性分とアミン成分の当量比rが0.96≦r≦1.04のモル比であることが好ましい。また0.98≦r≦1.02の範囲であることは機械的強度および耐熱性の両面からより好ましい。
【0023】
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われる。非プロトン性極性溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、1,4−ジオキサン(1,4−DO)などである。非プロトン性極性溶媒は、一種類のみ用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。この時、上記非プロトン性極性溶媒と相溶性がある非極性溶媒を混合して使用しても良い。トルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素が良く使用される。混合溶媒における非極性溶媒の割合は、30重量%以下であることが好ましい。これは非極性溶媒が30重量%以上では溶媒の溶解力が低下しポリアミック酸が析出する恐れがあるためである。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、良く乾燥したジアミン成分を脱水精製した前述反応溶媒に溶解し、これに閉環率98%、より好ましくは99%以上の良く乾燥したテトラカルボン酸二無水物を添加して反応を進める。
【0024】
このようにして得たポリアミック酸溶液を、続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポリイミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環反応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加えて共沸させてディーン・スターク(Dean-Stark)管などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない有機溶剤としてはジクロルベンゼンが知られているが、エレクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れがあるので、好ましくは前記芳香族炭化水素を使用する。また、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β-ピコリン、ピリジンなどの化合物を使用することは妨げない。
【0025】
本発明において、イミド閉環は程度が高いほど良く、イミド化率が低いと使用時の熱でイミド化が起こり水が発生して好ましくないため、95%以上、より好ましくは98%以上のイミド化率が達成されていることが望ましい。
【0026】
本発明のポリイミド樹脂の使用方法や用途は特に限定されるものではないが、樹脂ワニスをそのままコーティングやディッピングに用いる他にワニスを流延成形後乾燥しフィルムにする事も可能である。また固体で押出成形用の樹脂として使用することも可能である。固体にする方法としては貧溶媒への再沈殿等がある。樹脂ワニスで用いる場合でも特に不純物や異物等を嫌うエレクトロニクス用途等に使用する場合は一度再沈殿し固体にした樹脂を再度有機溶剤に溶解し濾過をして用いることが好ましい。
【0027】
本発明のポリイミド樹脂は、有機溶剤に可溶な特定構造のほぼ完全にイミド化されたポリイミド樹脂である。ポリイミドの原料であるシリコーンジアミンの鎖長と量比を限定することによって低吸湿性、低温加工性を維持したまま従来のシリコーン変性ポリイミドを遥かに上回る耐熱性を達成する事ができる。以下実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
乾燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、撹拌機を備えた四口フラスコに脱水精製したNMP384gを入れ、窒素ガスを流しながら10分間激しくかき混ぜる。次に2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン30.665g(0.075モル)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン21.838g(0.075モル)と1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン9.050g(0.036モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン0.782g(平均分子量837、0.001モル)を投入し、系を60℃に加熱し均一になるまでかき混ぜる。均一に溶解後、系を氷水浴で5℃に冷却し、4,4’−オキシジフタル酸二無水物45.884g(0.149モル)と3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物11.915g(0.037モル)を粉末状のまま10分間かけて添加し、その後5時間撹拌を続けポリアミド酸溶液を得た。この間フラスコは5℃に保った。
【0029】
その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、キシレンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに装着し、系にキシレンを添加した。氷水浴から油浴に替えて系を加熱し発生する水を系外に除いた。4時間加熱したところ、系からの水の発生は認められなくなった。冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、80℃で12時間減圧乾燥して固形樹脂を得た。KBr錠剤法で赤外吸収スペクトルを測定したところ、環状イミド結合に由来
5.60μmの吸収を認めたが、アミド結合に由来する6.06μmの吸収を認めることができず、この樹脂はほぼ100%イミド化していることが確認できた。
このポリイミド樹脂の加熱時の発生ガスをパージアンドトラップGC−MS法で測定したところ、350℃で5分間の加熱による式(1)で表される環状シロキサンの発生量の総和は樹脂の0.0012重量%であった。
【0030】
前記のポリイミド樹脂をシクロヘキサノンに溶解し、固形分25%のポリイミド樹脂ワニスを得た。このワニスをリバースロールコーターで二軸延伸ポリエステルフィルム(商品名ダイアホイル、厚さ50μm、三菱レーヨン(株)社製)に塗布し、乾燥後二軸延伸ポリエステルフィルムから剥離し、30μmの厚みの支持体なしの均一なフィルムを得た。乾燥温度は最高180℃で乾燥時間6分であった。剥離は容易で特に支障はなかった。このフィルムをステンレス板に熱圧着して試験片を作製し(300℃2秒間熱圧着し、圧を開放後300℃で30秒間アニールした。接着面にかかる圧力はゲージ圧力と接着面積から計算の結果4kgf/cm2であった。)、この試験片の180度ピール強度は2.0kgf/cmであり、優れた接着力を示した。また貼り付け時のテープからの分解ガスによる汚染の有無を調べるためにテープ貼り付け部近傍のステンレス面に対する純水の接触角を貼り付け前後で測定したが前後とも60゜で変化は見られなかった。
【0031】
(実施例2〜6)
実施例1と同様にして表1に示す配合にてポリイミド樹脂およびその有機溶剤溶液およびフィルムを作成し、実施例1と同様の評価を行った結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
なお第2表でODPAは4,4’−オキシジフタル酸二無水物を、BTDAは3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を、PAは無水フタル酸を,BAPPは2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパンを、APBは1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを、APDSは1,3−ビス(アミノプロピル)テトラメチルシロキサンを、APPSはα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを、PPAはp−フェノキシアニリンをそれぞれ略記したものである。
【0034】
(比較例1〜5)
実施例1と同様にして表2に示す配合にてポリイミド樹脂およびその有機溶剤溶液およびフィルムの作成を試みた。得られた評価結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
以上の実施例から本発明により有機溶剤に可溶で低温加工性および高温での耐熱性の両立したポリイミド樹脂が得られることが示される。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性と低温加工性を両立させたポリイミド樹脂を提供することが可能である。低沸点溶媒に可溶であるため残留溶媒をほぼ完全になくすことが可能で、また既にイミド化されているため、加工時にイミド化のための高温過程が不要で水分の発生も無い。このため高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロニクス用材料として工業的に極めて利用価値が高い。
Claims (6)
- (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル、
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル、
(A−3)その他のジアミンcモル、
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル、および
(B−2)その他の酸二無水物eモル
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I]当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記4式をすべて満たすa〜eのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c)≦0.50
0.002≦b/(a+b+c)≦0.008
0.6≦d/(d+e)
0.96≦(d+e)/(a+b+c)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であること。
- (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル、
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル、
(A−4)式(4)で表されるジアミンcモル、および
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記4式をすべて満たすa〜dのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c)≦0.50
0.002≦b/(a+b+c)≦0.008
0.5≦c/(a+b+c)
0.96≦d/(a+b+c)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分 間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0 .02重量%未満であること。
- (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル、
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル、
(A−3)他のジアミンcモル、
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル、および
(B−2)他の酸二無水物eモル、
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
当該樹脂の分子末端が一般式(5)で表される酸無水物fモルでエンドキャップされており、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記5式をすべて満たすa〜fのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c)≦0.50
0.002≦b/(a+b+c)≦0.008
0.6≦d/(d+e+0.5f)
0.002≦0.5f/(d+e+0.5f)≦0.05
0.96≦(d+e+0.5f)/(a+b+c)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であること。
- (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル、
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル、
(A−3)他のジアミンcモル、
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル、および
(B−2)他の酸二無水物eモル、
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
当該樹脂の分子末端が一般式(6)で表される芳香族アミンgモルでエンドキャップされており、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I]当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記5式をすべて満たすa〜d、gのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c+0.5g)≦0.50
0.002≦b/(a+b+c)≦0.008
0.002≦0.5g/(a+b+c+0.5g)≦0.05
0.6≦d/(d+e)
0.96≦(d+e)/(a+b+c+0.5g)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であること。
- (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル、
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル、
(A−4)式(4)で表されるジアミンcモル、および
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル、
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
当該樹脂の分子末端が一般式(5)で表される酸無水物fモルでエンドキャップされており、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I]当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記5式をすべて満たすa〜d、fのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c)≦0.50
0.002≦b/(a+b+c)≦0.008
0.5≦c/(a+b+c)
0.002≦0.5f/(d+0.5f)≦0.05
0.96≦(d+0.5f)/(a+b+c)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であること。 - (A−1)式(2)で表されるシリコーンジアミンaモル
(A−2)式(3)で表されるシリコーンジアミンbモル
(A−4)式(4)で表されるジアミンcモル、および
(B−1)4,4'−オキシジフタル酸二無水物dモル、
を必須成分とするシリコーン変性ポリイミド樹脂であって、
当該樹脂の分子末端が一般式(6)で表される芳香族アミンgモルでエンドキャップされており、
かつ当該樹脂が下記条件[I]および[II]を満たすシリコーン変性ポリイミド樹脂。
[I]当該シリコーン変性ポリイミド樹脂が、下記5式をすべて満たすa〜d、gのモル比で上記成分を反応させイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶な樹脂であること。
0.02≦a/(a+b+c+0.5g)≦0.50
b/(a+b+c+0.5g)≦0.02
0.5≦c/(a+b+c+0.5g)
0.002≦0.5g/(a+b+c+0.5g)≦0.05
0.96≦d/(a+b+c+0.5g)≦1.04
[II] 当該シリコーン変性ポリイミド樹脂を350℃を超えない温度で5分間加熱した時に式(1)で表される環状シロキサンガスの発生量が樹脂の0.02重量%未満であること。
以上
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07735496A JP3646947B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | ポリイミド樹脂 |
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