JP3337103B2 - 放射線増感紙 - Google Patents

放射線増感紙

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JP3337103B2 JP00014395A JP14395A JP3337103B2 JP 3337103 B2 JP3337103 B2 JP 3337103B2 JP 00014395 A JP00014395 A JP 00014395A JP 14395 A JP14395 A JP 14395A JP 3337103 B2 JP3337103 B2 JP 3337103B2
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    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
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    • GPHYSICS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線増感紙(以下
「増感紙」と略称する)に関する。更に詳しくは耐久性
の優れた増感紙に関する。
【0002】
【従来の技術】増感紙は、例えば医療診断を目的とする
X線写真撮影や物質の非破壊検査を目的とする工業用放
射線撮影の分野において、撮影系の感度を向上させるた
めにX線写真フィルムに密着させて使用される。そのた
め、増感紙の表面にはX線写真フィルムによる摩耗や
傷、汚れの付着や、増感紙とX線写真フィルムとの間に
入ったゴミ等の異物による傷が発生し、更にはX線写真
フィルムや増感紙クリーナに含まれる化学物質が増感紙
に滲み込んで着色することにより感度低下をきたす等の
種々の要因により写真上に異常陰影が発生したり、感度
低下等の現象が発生したりする。増感紙のこのような性
能低下を最小限に抑えるために、通常、X線写真フィル
ムと直接接触する側の増感紙表面には透明な保護膜が設
けられている。
【0003】保護膜の形成方法としては、従来、酢酸セ
ルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブ
チレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリ
カーボネート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタ
クリレート、ポリビニルホルマール、ポリウレタンなど
の樹脂を溶剤に溶解させて適当な粘度の保護膜形成用塗
布液を調製し、これを先に形成した蛍光体層上に塗布、
乾燥して保護膜を形成する方法、あるいは予めフイルム
状に成形した保護膜、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドな
どの有機高分子フィルムを蛍光体層上にラミネートする
ことにより保護膜を形成する方法が実施されている。
【0004】増感紙の耐久性を向上させるためには保護
膜の厚さを厚くすることが有効であるが、保護膜の厚さ
が増すと鮮鋭度が低下するので、耐久性と写真画質を同
時に向上させることはなかなか困難であった。そこで、
増感紙や蓄積性蛍光体を用いた放射線像変換パネルの耐
久性及び使用特性の向上策として、特開平4−3109
00号公報、特開平4−309898号公報及び特開平
6−75097号公報には、有機溶剤可溶性フッ素系樹
脂にポリシロキサン骨格含有オリゴマー、パーフルオロ
アルキル基含有オリゴマー、パーフルオロオレフィン樹
脂粉末、又はシリコーン樹脂粉末等を添加した保護膜形
成用塗布液を蛍光体層の表面に塗布することにより形成
される保護膜を用いることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの保
護膜形成方法のうち、保護膜形成用樹脂を溶剤に溶解さ
せて得た塗布液を蛍光体層上に塗布する場合にはその一
部が蛍光体層の内部にまで浸透するため、蛍光体層との
境界のない保護膜が形成され、そのため蛍光体層との接
着強度が強く、増感紙使用時の保護膜の剥がれや異物に
よる保護膜のピンホールの発生を少なく出来るという特
徴がある。更に、保護膜形成用樹脂として上記有機溶剤
可溶性フッ素系樹脂等を使用した場合には、耐汚れ性が
向上するとともに表面の摩擦係数が低減し、耐傷性をも
向上させることが出来るうえに、ピンホールが発生して
も水と樹脂との接触角が大きくなるため、写真フィルム
からの化学物質の浸透が少なくなり、スポット状の感度
低下部が発生しにくくなって耐ピンホール性が向上す
る。
【0006】しかしながら、溶液塗布により保護膜を形
成する場合には、使用材質が溶剤可溶性樹脂に限定さ
れ、またポリエチレンテレフタレート等の有機高分子フ
ィルムを蛍光体層上にラミネートして保護膜を形成した
場合に比べると耐傷性が劣り、更には、高い鮮鋭度を得
ようとして蛍光体層の結合剤樹脂分を少なくした場合に
は、保護膜形成用塗布液を蛍光体層上に塗布した時に保
護膜形成用塗布液が蛍光体層中に滲み込んでしまって十
分な厚さの保護膜が形成されなかったり、十分な厚さの
保護膜を形成させるために多量の保護膜形成用塗布液を
塗布した場合には、保護膜形成用塗布液の滲み込みによ
って鮮鋭度が低下したり、塗布時に泡が発生したりする
という問題があった。
【0007】一方、有機高分子フィルムを蛍光体層上に
ラミネートすることにより保護膜を形成した場合には、
溶液塗布による保護膜形成の場合と異なり、保護膜形成
用塗布液の滲み込みの問題は発生せず、特にポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを使用した場合には、前記溶
液塗布により形成された保護膜に比べて、耐摩耗性、耐
溶剤性が優れるとともに水蒸気透過性やガス透過性が低
く、X線写真フィルムから転移してくる化学物質に対す
る耐汚染性に優れる特徴があるが、蛍光体層との接着強
度が溶液塗布により形成された保護膜の場合に比べて劣
り、その結果、保護膜の剥離や異物が増感紙とX線写真
フィルムとの間に入った場合のピンホールの発生が生じ
易く、ピンホール部分から種々の汚染物質が増感紙に侵
入してスポット状の感度低下部を発生させ易いという問
題があった。
【0008】このように、溶液塗布により形成された保
護膜及び有機高分子フィルムをラミネートすることによ
って形成した保護膜にはそれぞれ長所と欠点があり、総
ての特性を満たすことは困難であった。また、近年、撮
影の省力化・自動化が進み、X線写真フィルムが自動的
に撮影位置に送り込まれ、撮影後に強制的に取り出すフ
ィルムチェンジャーや、カセッテレスX線テレビ等のフ
ィルム搬送装置での使用が増加しており、増感紙に対し
てさらに耐久性の向上や耐汚染性、写真フイルムの搬送
性等の使用特性の向上が望まれていた。
【0009】本発明は優れた画質と良好な耐久性及び使
用特性を同時に満足する増感紙を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、画質を低
下させずに耐久性や使用特性を向上させるために、増感
紙の保護膜の材質及び構成について鋭意検討した結果、
保護膜の材質及び構成と増感紙の耐久性や使用特性との
間に密接な関係が存在することを見出し、本発明を完成
した。
【0011】すなわち、本発明の増感紙は、支持体上に
少なくとも蛍光体層及び保護膜を有する放射線増感紙に
おいて、該保護膜が少なくとも一層の有機高分子フィル
ムと、該有機高分子フィルムの少なくとも該蛍光体層と
接しない側の面に設けられ、該有機高分子フィルムを構
成する樹脂とは異なる樹脂からなり、かつ、フッ素系樹
脂を含有する膜形成樹脂層との多層構造からなることを
特徴とする。
【0012】増感紙の保護膜を上記構成とすることによ
って、画質が優れると同時に耐ピンホール性、耐汚染
性、耐汚れ性、耐久性や写真フイルムの搬送性等の使用
特性の向上した増感紙が得られる。以下、本発明を更に
詳細に説明する。本発明の増感紙を製造する一般的方法
としては、所定量の蛍光体と硝化綿をはじめとする結合
剤とを混合し、更にこれに有機溶剤を加えて適当な粘度
の蛍光体塗布液を調製し、この塗布液をナイフコーター
やロールコーター等によって支持体上に塗布し、乾燥す
ることによって蛍光体層を形成する。
【0013】なお、増感紙の中には蛍光体層と支持体と
の間に光反射層、光吸収層あるいは金属箔層を有する構
造のものがあり、その場合には予め支持体上に光反射
層、光吸収層あるいは金属箔層を設けておき、その上に
前記蛍光体塗布液を塗布、乾燥することにより蛍光体層
を形成する。また、支持体の裏側もしくは支持体と蛍光
体層との間に導電層を設けておけば、表面に帯電防止剤
を塗布しなくても増感紙の静電気発生を防止することが
出来るのでより好ましい。このような導電層は、Zn
O、SnO2 、In23 、カーボンなどの無機導電性
物質や有機導電性物質を直接あるいは、バインダーに分
散させて塗布することによって形成することができる。
導電層の導電性は、導電層形成後の表面抵抗値が107
〜1013Ωとなるようにするのが好ましい。
【0014】本発明の増感紙に使用される支持体として
は、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪
酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リアミド、ポリイミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリ
マー、ポリカーボネートなどの樹脂をフィルム状に成形
したもの、バライタ紙、レジンコート紙、通常の紙、ア
ルミニウム合金箔などが用いられる。なお、本発明の増
感紙において支持体として上述のようなプラスチックフ
ィルムまたは紙を使用する場合には、これらにカーボン
ブラックなどの光吸収性物質または二酸化チタン、炭酸
カルシウムなどの光反射性物質を練り込むなどしてこれ
らを予め混入させておいてもよい。
【0015】本発明の増感紙に使用される蛍光体として
は、Gd22S:Tb、Y22S:Tb、(Gd,Y)2
2S:Tb、La22S:Tb、(Gd,Y)22S:
Tb,Tm、GdTaO4:Tb、Gd23・Ta25
23:Tb、CaWO4 、BaSO4:Pb、LaO
Br:Tm、LaOBr:Tb、HfO2:Ti、Hf
27:Cu、CdWO4 、YTaO4 、YTaO4
Tm、YTaO4:Nb、ZnS:Ag、BaFCl:
Euのような、X線励起により発光する蛍光体であれば
いずれも使用することが出来る。
【0016】本発明の増感紙に使用される結合剤として
は、硝化綿以外に酢酸セルロース、エチルセルロース、
ポリビニルブチラール、線状ポリエステル、ポリ酢酸ビ
ニル、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、塩化ビ
ニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリアルキル(メタ)ア
クリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、セルロ
ースアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、デキストリン等のポリサッカライド、アラビア
ゴムなど従来より増感紙の結合剤として知られているも
のであれば、特に制限はない。
【0017】なお、蛍光体層中に残存する結合剤の量は
蛍光体100重量部に対して固形分量として1〜10重
量部であることが鮮鋭度の面から好ましく、蛍光体10
0重量部に対して結合剤の固形分量が1〜6重量部であ
ることがより好ましい。また、蛍光体塗布液の調製に使
われる有機溶剤としては、例えばエタノール、メチルエ
チルエーテル、酢酸ブチル、酢酸エチル、エチルエーテ
ル、キシレンなどが用いられる。さらに、蛍光体塗布液
には必要に応じてフタル酸、ステアリン酸などの分散剤
や燐酸トリフェニル、フタル酸ジエチルなどの可塑剤が
添加される。
【0018】次に、本発明の増感紙に使用される保護膜
の詳細を述べる。本発明における保護膜は、有機高分子
フイルムの少なくとも片面に、予め薄膜状に成形した、
該有機高分子フイルムを構成する樹脂とは異なる樹脂か
らなる樹脂膜を熱転写や接着層を介して接着させて膜形
成樹脂層とするか、または、有機高分子フイルム上に該
樹脂膜形成用樹脂を含む溶液を塗布し、これを乾燥して
膜形成樹脂層を形成することによって得られる。厚みの
均一な薄い膜形成樹脂層を得るためには、後者の方法、
即ち、該樹脂膜形成用樹脂を含む溶液を塗布することに
よる樹脂層形成法が好ましい。ここで、膜形成樹脂層の
形成は、有機高分子フイルムを蛍光体層上に設ける前に
あらかじめ有機高分子フイルム上に形成しても、また、
蛍光体層上に有機高分子フイルムを設けた後に形成して
もかまわない。
【0019】膜形成樹脂層は有機高分子フイルムの少な
くとも蛍光体層と接しない側の面に設ける必要があり、
有機高分子フイルムの両面に設けても良い。しかし、得
られる増感紙の鮮鋭度の点から、保護膜は出来る限り薄
い方が好ましく、従って膜形成樹脂層は有機高分子フイ
ルムの蛍光体層と接しない側の面にのみ設ける方がより
好ましい。
【0020】本発明における有機高分子フイルムは、フ
イルム自体が多層構造になっていてもかまわない。ま
た、一般に行われているように、該フイルムの蛍光体層
側あるいは両面に接着層、たとえばポリエステル系接着
剤などの感熱性接着剤層を塗設しておき、蛍光体層上に
ラミネート法により有機高分子フイルム層を形成するこ
とは好ましい方法である。
【0021】本発明における有機高分子フイルムを構成
する樹脂の好ましい例としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、アラミド、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド等が挙げられ
る。特に好ましい例としてはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、アラミドを挙げること
ができる。
【0022】本発明における有機高分子フイルムの厚さ
は好ましくは1〜10μm、より好ましくは1.5〜7
μm、特に好ましく2〜5μmである。また、膜形成樹
脂層との接着力を強化するために、該フイルムの接着面
に表面活性化処理を施しても良い。本発明の増感紙の膜
形成樹脂層として用いられる樹脂の好ましい例として
は、酢酸セルロース、ニトロセルロース、セルロースア
セテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリビニルホルマール、ポリウ
レタン、溶剤可溶性フッ素系樹脂、ポリアクリルなどが
挙げられる。
【0023】これらの膜形成樹脂層には、架橋剤や架橋
促進剤(触媒等)を含有させることが好ましい。なお、
本発明の増感紙の膜形成樹脂層は多層構造であっても良
く、特に、有機高分子フイルムとの接着性が不十分な場
合には接着層を塗布することや、保護膜への応力集中を
緩和するため可塑性層を設けることが好ましい。
【0024】本発明の増感紙の保護膜の一部である膜形
成樹脂層の厚さは好ましくは0.1〜5μm、より好ま
しくは0.3〜4μm、更に好ましくは0.5〜3μmで
ある。本発明の増感紙の膜形成樹脂層において、特に、
最上層(使用時にX線写真フイルムと接する層)を形成
する樹脂層には、耐傷性、耐汚染性や耐汚れ性を付与し
たり、さらにX線写真フイルムとの密着性や剥離性を向
上させるための滑り性を付与したり、水との接触角を大
きくしたりするために、該膜形成樹脂層中にポリシロキ
サン骨格含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基含有
オリゴマー等の表面改質剤を添加することは好ましい。
これらの表面改質剤の添加量は効果の出現具合によって
異なるが、好ましくは膜形成樹脂層の10重量%以下、
より好ましくは5重量%以下である。
【0025】本発明における保護膜について有機高分子
フイルムと膜形成樹脂層との組合せは種々あるが、得ら
れる増感紙の耐久性、耐汚れ性等を一層改善し得る点
で、有機高分子フイルム構成樹脂としてポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、またはアラ
ミドを用い、膜形成樹脂層構成樹脂としてフッ素系樹脂
を用いるのがより好ましい組合せであり、フッ素系樹脂
層にポリシロキサン骨格含有オリゴマーまたはパーフル
オロアルキル基含有オリゴマーを添加することはさらに
好ましい。
【0026】本発明の増感紙に用いられる保護膜の厚さ
としては、鮮鋭度の点からは薄い方が望ましく、物理的
耐久性の点からは厚いほど良いが、実用上、物理的耐久
性が充分であり、しかも鮮鋭度の低下を抑制し得るため
には、膜形成樹脂層を含む複数層からなる保護膜全体の
厚さを2〜10μmとするのが好ましい。このようにし
て製造された本発明の増感紙は、従来の有機高分子フィ
ルムをラミネートして保護膜を形成した増感紙や保護膜
形成用塗布液を塗布することによって保護膜を形成した
増感紙に比べて、特に写真画質、耐久性及び使用特性に
おいて優れている。
【0027】
【実施例】次に実施例によって本発明を説明するが本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 平均粒子径5.0μmのGd22S:Tb蛍光体10重
量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(結合剤)1重
量部及び有機溶剤として酢酸エチルを混合して蛍光体塗
布液を調製した。
【0028】二酸化チタンが練り込まれた厚さ250μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持
体上に導電層として厚さ20μmのZnOウイスカー粒
子層が予め塗布されたシート上に、上記の蛍光体塗布液
を乾燥後の蛍光体塗布重量が50mg/cm2 となるよ
うにナイフコーターで均一に塗布し、乾燥させて蛍光体
層を形成した。
【0029】次いで、フッ素系樹脂(旭硝子(株)製ル
ミフロンLF100C主剤)80重量部、架橋剤(イソ
シアネート、旭硝子(株)製ルミフロンLF100C硬
化剤)15重量部及びアルコール変性シリコーンオリゴ
マー(信越化学工業(株)製X−22−2809)5重
量部をメチルエチルケトンに溶解した保護膜形成用樹脂
液を、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの上に乾燥後の塗布厚が1.5μmとなるように
ナイフコーターで塗布して、二層構造からなる保護膜フ
ィルムを作製し、これのフッ素系樹脂が塗布されていな
い側にポリエステル系接着剤を厚さ0.5μmとなるよ
うに塗布し、乾燥した。
【0030】次に、上述のようにして形成された蛍光体
層上に上記保護膜フィルムを接着剤層を介して熱ラミネ
ートし、増感紙(1)を製造した。 実施例2 保護膜フイルムの作成に用いた厚さ4.5μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの代わりに同じ厚さのポ
リエチレンナフタレートフィルムを使用した以外は実施
例1と同様に実施して増感紙(2)を得た。
【0031】実施例3 保護膜形成用塗布液中にアルコール変性シリコーンオリ
ゴマーを添加しなかった以外は実施例1と同様に実施し
て増感紙(3)を得た。 実施例4 膜形成用樹脂としてフッ素系樹脂の代わりにポリウレタ
ン樹脂(住友バイエルウレタン((株))製、商品名:
デスモラック4125)を使用し、さらに、アルコール
変性シリコーンオリゴマーの添加量を7重量部に増加し
た以外は実施例1と同様に実施して増感紙(4)を得
た。
【0032】比較例 一方、実施例1と同様にして支持体上に形成された蛍光
体層上に、保護膜として、フッ素系樹脂からなる樹脂層
を片面に設けたポリエチレンテレフタレートフィルムに
代えて、厚さ0.5μmのポリエステル系接着剤を塗布
した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
のみからなる保護膜をラミネートした以外は実施例1と
同様にして増感紙(R1)を作成した。
【0033】更に、実施例1と同様にして支持体上に形
成された蛍光体層上に、保護膜として、フッ素系樹脂か
らなる樹脂層を片面に設けたポリエチレンテレフタレー
トフィルムに代えて、乾燥後の塗布厚が6μmとなるよ
うに実施例1に記載の配合のフッ素系樹脂からなる保護
膜形成用塗布液をナイフコーターで直接塗布する以外は
実施例1と同様にして増感紙(R2)を作成した。
【0034】試験例 上述のようにして得られた実施例1〜4の増感紙(1)
〜(4)及び比較例の増感紙(R1)、(R2)につい
て、オルソタイプフィルム(富士写真フィルム社製 Sup
er HR-S30)を使用して写真特性(写真感度、鮮鋭
度)を測定すると共に、耐傷性、耐ピンホール性、耐汚
染性及び耐汚れ性を評価したところ、表1に示す結果が
得られた。なお、それぞれの特性評価方法及び各評価値
は下記の通りである。
【0035】写真感度: 比較例の増感紙(R1)の写
真感度を100とした時の相対値で表示。 鮮鋭度: 空間周波数2.0本/mmにおける各増感紙
のMTF値を求め、比較例の増感紙(R1)のMTF値
を100としたときの相対値で表示。 耐傷性: 平滑な板の上に置いたオルソフィルム(富士
写真フィルム製 SuperHR-S30)の上を、5cm角に
切断した増感紙に100gの荷重を掛けて25cmの距
離を5000回往復させたときの増感紙表面の摩耗状態
を相対的に評価。
【0036】耐ピンホール性: 5cm×15cmに切
断した増感紙の表面に、同じ寸法の三共理化学株式会社
製耐水研摩紙CC−320−CWを重ね、その上から1
kgの過重でゴムローラーを転がしながら押しつけ、ピ
ンホールを発生させた後、浸透液(特殊塗料株式会社製
スーパーチェック)を吹き付け、すばやくエタノールを
含ませたガーゼで浸透液を拭き取る。ピンホール部には
浸透液が滲み込み着色するので、浸透液の滲み込みによ
る着色の程度により耐ピンホール性を相対的に評価。
【0037】耐汚染性: 増感紙表面に浸透液(特殊塗
料株式会社製スーパーチェック)を吹き付けて1分間放
置し、エタノールを含ませたガーゼで拭き取った後の増
感紙の着色度で評価する。 耐汚れ性: 増感紙の表面に三菱鉛筆(株)製DERM
ATOGRAPHで線を描き、乾いたガーゼで拭き取っ
たときの拭き取り性で評価。
【0038】尚、耐傷性、耐ピンホール性、耐汚染性及
び耐汚れ性の相対評価は次の通りである: ◎:特に良い 、 ○:良好 、 △:劣る
【0039】
【表1】
【0040】表1のデータからわかるように、本発明の
増感紙(1)〜(4)は比較例の増感紙(R1)と比較
して同等レベル以上の写真性を有し、耐ピンホール性及
び耐汚れ性に優れ、また、比較例の増感紙(R2)と比
較して同等レベル以上の写真特性を有し、耐傷性及び耐
汚染性において優れている。また、本発明の増感紙
(1)〜(4)は写真フイルムの搬送性や写真フイルム
との密着並びに剥離性が比較例の増感紙(R2)と同等
レベルであったが比較例の増感紙(R1)に比べて一層
良好であった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、従来の増感紙に比べて
写真画質が低下しておらず、耐久性や耐汚染性耐汚れ
に優れ、写真フィルムの搬送性やX線写真フィルム
の密着並びに剥離性のより向上した増感紙を提供するこ
とが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅本 明夫 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オ プトニクス株式会社 小田原工場内 (72)発明者 板橋 正道 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フィルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−15499(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 4/00 G03C 5/17

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも蛍光体層及び保護
    膜を有する放射線増感紙において、該保護膜が少なくと
    も一層の有機高分子フィルムと、該有機高分子フィルム
    の少なくとも該蛍光体層と接しない側の面に設けられ
    該有機高分子フィルムを構成する樹脂とは異なる樹脂か
    なり、かつ、フッ素系樹脂を含有する膜形成樹脂層と
    の多層構造からなることを特徴とする放射線増感紙。
  2. 【請求項2】 上記膜形成樹脂層がポリシロキサン骨格
    含有オリゴマーあるいはパーフルオロアルキル基含有オ
    リゴマーを含有することを特徴とする請求項1記載の
    放射線増感紙。
  3. 【請求項3】 上記有機高分子フィルムがポリエチレン
    テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、あるいは
    アラミドからなることを特徴とする請求項1ないし
    何れかに記載の放射線増感紙。
  4. 【請求項4】 上記有機高分子フィルムの厚さが1〜1
    0μmであり、上記膜形成樹脂層の厚さが0.1〜5μ
    mであることを特徴とする請求項1ないしの何れかに
    記載の放射線増感紙。
  5. 【請求項5】 上記保護膜の厚さが2〜10μmである
    ことを特徴とする請求項1ないしの何れかに記載の放
    射線増感紙。
  6. 【請求項6】 上記膜形成樹脂層が該膜形成用樹脂を含
    有する溶液を上記有機高分子フィルム上に塗布すること
    によって形成された樹脂層であることを特徴とする請求
    項1ないしの何れかに記載の放射線増感紙。
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