JP2000162393A - 放射線増感紙セット - Google Patents

放射線増感紙セット

Info

Publication number
JP2000162393A
JP2000162393A JP10375858A JP37585898A JP2000162393A JP 2000162393 A JP2000162393 A JP 2000162393A JP 10375858 A JP10375858 A JP 10375858A JP 37585898 A JP37585898 A JP 37585898A JP 2000162393 A JP2000162393 A JP 2000162393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intensifying screen
phosphor
support
light
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10375858A
Other languages
English (en)
Inventor
Yujiro Suzuki
優二郎 鈴木
Masaaki Nakamura
正明 中村
Michio Tanaka
倫夫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kasei Optonix Ltd filed Critical Kasei Optonix Ltd
Priority to JP10375858A priority Critical patent/JP2000162393A/ja
Publication of JP2000162393A publication Critical patent/JP2000162393A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高鮮鋭度で良好な画質の放射線写真が得られ
る増感紙セットを提供する。 【解決手段】 蛍光体を結合剤樹脂中に分散させた蛍光
体層を支持体上にそれぞれ複数層設けたフロント増感紙
とバック増感紙との対からなる増感紙セットであって、
フロント増感紙の支持体は光反射性支持体からなり、バ
ック増感紙の支持体は光吸収性支持体からなる上記増感
紙セット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はフロント増感紙及びバック
増感紙の対である、放射線写真撮影のための、高鮮鋭度
の放射線増感紙セット(以下「増感紙セット」という)
に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線増感紙(以下、「増感紙」とい
う)は、放射線写真の画質をより向上させるため、増感
紙の構造に関して従来より種々の改良がなされている
が、市場の要請により、感度、鮮鋭度の向上等、より一
層の画質の向上した増感紙の開発が要望されている。
【0003】ところで、増感紙の特性改良に関しては、
その増感紙単体の構造を中心にして多くの提案があるも
のの、フロント増感紙及びバック増感紙の対からなる増
感紙セットとしての特性改善のための手段を提案してい
る例は従来よりそれほど多くはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は特に鮮鋭度に
優れ、良好な画質の放射線写真が得られる増感紙セット
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の構成
を有する増感紙セットについて、その構成と、これを用
いた時に得られる写真画質との相関を鋭意検討の結果、
各増感紙の蛍光体層を単層ではなく多層化すると共に、
増感紙セットを構成する各増感紙の支持体の光反射特性
をそれぞれ特定することによって上記目的が達成され得
ることを見い出した。
【0006】即ち、本発明は、以下の通りである。 (1)蛍光体を結合剤樹脂中に分散させてなる蛍光体層
がそれぞれ支持体上に複数層設けられたフロント増感紙
とバック増感紙との対である放射線増感紙セットにおい
て、上記フロント増感紙の上記支持体は光反射性の高い
支持体からなり、上記バック増感紙の上記支持体は光吸
収性の高い支持体からなることを特徴とする放射線増感
紙セット。 (2)上記フロント増感紙及びバック増感紙の上記各蛍
光体層中における蛍光体が、それぞれ表面側(発光を取
り出す側)よりも支持体側において平均粒子径が小であ
るような粒子配列がなされていることを特徴とする上記
(1)に記載の放射線増感紙セット。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の増感紙セットを製造するには、増感紙セッ
トを構成する各増感紙の蛍光体層をそれぞれ蛍光体粒子
径分布の異なる2層以上の複数の蛍光体層とすること及
び増感紙セットを構成する各増感紙の支持体として、フ
ロント増感紙の支持体は光反射性支持体とし、一方、バ
ック増感紙として光吸収性支持体とする以外は従来の増
感紙と同様にして製造される。
【0008】即ち、増感紙セットを構成するフロント及
びバック増感紙共、その蛍光体層は単一の粒子径分布を
持った蛍光体を懸濁させた1種類の蛍光体塗布液により
形成された単層とするのではなく、先ず、支持体上に第
1の蛍光体層を形成するための蛍光体を硝化綿をはじめ
とする結合剤と共に適当量混合し、更にこれに有機溶剤
を加えて適当な粘度の蛍光体塗布液を調製し、この塗布
液をナイフコーターやロールコーター等によって支持体
上に塗布し、乾燥して第1の蛍光体層を形成した後、こ
の上に、第1の蛍光体層を形成するための蛍光体とは粒
子径分布の異なる蛍光体を用いる以外は第1の蛍光体層
形成用の蛍光体塗布液と同様にして第2の蛍光体層形成
用の蛍光体塗布液を調製しておき、これを先に形成され
た第1の蛍光体層の上に塗布し、乾燥させることによっ
て第2の蛍光体層を形成する。この時、第2の蛍光体層
の形成に際しては、第1の蛍光体層形成用の蛍光体塗布
液を支持体上に塗布した後、塗布された蛍光体塗布液が
未だ未乾燥の状態にある時、この上に第2の蛍光体層形
成用の蛍光体塗布液を塗布し、それからこれらを乾燥さ
せて、第1の蛍光体層及び第2の蛍光体層からなる2層
構成の蛍光体層を形成するようにしても良い。なお、本
発明の増感紙セットを構成する各増感紙の蛍光体層は必
ずしも2層のみである必要はなく、同様にして3層以上
の蛍光体層を支持体上に順次形成することによって多層
構造としても良い。上述のようにして支持体上に複数の
蛍光体層を形成した後、必要に応じて更にこの蛍光体層
上に保護層を形成してフロント増感紙及びバック増感紙
とする。
【0009】この時、それぞれが粒子径分布の異なる2
種類以上の蛍光体塗布液調製しておき、その中で平均粒
子径の小さい蛍光体からなる蛍光体塗布液から順次支持
体上に塗布し、次いでこれの乾燥後もしくは未乾燥の状
態で次々にその上に蛍光体層を積層して行くことによっ
て、得られた各増感紙の蛍光体層において、表面側(発
光が取り出される側)よりも支持体側の方が粒子径の小
さい蛍光体が並ぶように蛍光体層中における蛍光体粒子
が配列されるようにしておくと、支持体側に配列されて
いる、表面側より粒子径の小さい蛍光体の層が光の近接
反射層として機能し、蛍光体の発光光の散乱を抑制する
ため、均一な粒子径分布をもった蛍光体を蛍光体層全体
に均一に配置した場合に比べて、光反射性支持体を有す
る場合には光反射性支持体による感度向上効果に加えて
鮮鋭度向上の効果も得られ、一方、光吸収性支持体を有
する場合には鮮鋭度向上効果に加えて感度向上の効果も
得られるため、いずれの支持体を用いた場合にも感度並
びに鮮鋭度をより向上させる効果が得られるのでより好
ましい。
【0010】各蛍光体層形成のための蛍光体塗布液を調
製後、これを塗布する前にこれらの各蛍光体塗布液にボ
ールミル等の分散処理を施して塗布液中での蛍光体の分
散性を向上するための処理を施しておくと、塗布後の蛍
光体層中における蛍光体の充填率が高まると共に塗膜の
均一性が良くなるので好ましい。
【0011】本発明の増感紙セットにおける各増感紙の
蛍光体層に用いられる蛍光体としては、特に組成上の制
限はなく、例えば、CaWO、YTaO、YTaO
:Tm、YTaO:Nb、BaSO:Pb、Hf
:Ti、HfP:Cu、CdWO、Gd
S:Tb、GdTaO:Tb、Gd・Ta
・B:Tb、(Gd,Y)S:T
b、(Gd,Y)S:Tb,Tm等、X線の照射
を受けた時、高輝度の発光を呈する蛍光体の中の少なく
とも1種が使用できる。なお、第1の蛍光体層に用いる
蛍光体と表面側に位置する第2の蛍光体層に用いる蛍光
体とは共に同一組成の蛍光体を用いても、また、それぞ
れに異なる組成の蛍光体を用いても同様の効果を示すた
め、これも特に制限はなく、フイルムの分光感度と蛍光
体層からの発光スペクトルとのマッチングを考慮する
等、その使用目的に応じて自由に選択することが出来
る。
【0012】また、本発明のスクリーンの製造のための
蛍光体塗布液に使用される結合剤樹脂としては、硝化
綿、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリビニルブ
チラール、線状ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビ
ニリデン−塩化ビニルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビ
ニルコポリマー、ポリアルキル−(メタ)アクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリウレタン、セルロースアセ
テートブチレート、ポリビニルアルコール、ゼラチン、
デキストリン等のポリサッカライド、アラビアゴムな
ど、従来よりスクリーンの結合剤として知られているも
のであれば、特に制限はなく、用いられる上記各結合剤
樹脂の量は、第1の蛍光体層、第2の蛍光体層共に、得
られるスクリーンの鮮鋭度並びに耐久性を低下させない
点で、蛍光体層中の蛍光体に対して2〜10重量%とす
るのが特に好ましい。
【0013】また、蛍光体塗布液の調製に使われる有機
溶剤としては、たとえばエタノール、メチルエチルエー
テル、酢酸ブチル、酢酸エチル、エチルエーテル、キシ
レンなどが用いられる。なお、蛍光体塗布液には必要に
応じてフタル酸、ステアリン酸などの分散剤や燐酸トリ
フェニル、フタル酸ジエチルなどの可塑剤が添加され
る。また、スクリーンの中には蛍光体層と支持体との間
に金属箔層を有する構造のものがあり、その場合には予
め支持体上に光反射層、光吸収層あるいは金属箔層を設
けておき、この上に前記蛍光体塗布液を塗布、乾燥する
ことにより蛍光体層を形成する。
【0014】本発明の増感紙セットに使用される支持体
としては、フロント増感紙の支持体には光反射性の支持
体を、一方、バック増感紙の支持体には光吸収性の支持
体を用いる。本発明の増感紙セットにおいて、光反射性
支持体とは、その表面における反射率が450nm〜7
00nmの波長域の光に対してほぼ75%以上のものを
言い、より好ましくは反射率が85%以上であるものが
推賞される。また、光吸収性支持体とはその表面がほぼ
5%以下の反射率を示すものを言う。
【0015】具体的には、フロント増感紙及びバック増
感紙共、その支持体のベースとなる材質としては酢酸セ
ルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
ス、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、
ポリイミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリ
カーボネートなどの樹脂をフィルム状に成形したもの、
バライタ紙、レジンコート紙、通常の紙、アルミニウム
合金箔など、従来の増感紙に用いられる支持体と同様の
材質をベースとしたものが用いられ、これに、フロント
増感紙の支持体としては、上述のような材質のベースに
二酸化チタン、炭酸カルシウムなどの光反射性物質を練
り込んだものや、気泡を含有したものなどを使用する
が、上述のような材質のベースからなる支持体の表面
に、MgO、Al、SiO、ZnO、Ti
、ZnSなどであって、粒子径が0.5μm以下の
微小粒子で屈折率の大きい反射材からなり、表面が上記
光反射性支持体と同程度以上の反射率を有する光反射層
を予め形成しておき、その上に複数蛍光体層を形成して
も良い。一方、バック増感紙の支持体としては、上述の
ような材質のベースにカーボンブラックなどの光吸収物
質を練り込んだものを使用するが、上述のような材質の
ベースからなる支持体の表面に、カーボンブラックなど
の光吸収物質からなり、その表面が上記光吸収性支持体
と同程度以下の反射率を有する光吸収層を予め形成して
おき、その上に複数の蛍光体層を形成しても良い。フロ
ント増感紙において、蛍光体層と支持体との間に上述の
光反射層を設ける場合にも、その支持体としては光反射
性支持体を用いても良く、また、バック増感紙におい
て、蛍光体層と支持体との間に上述の光吸収層を形成す
る場合にも、支持体としては光吸収性の支持体を用いて
も良いことは言うまでもない。
【0016】このように、フロント増感紙の支持体を光
反射性支持体とするか、もしくは、蛍光体層と支持体と
の間に光反射層を設け、一方、バック増感紙の支持体を
光吸収性支持体とするか、もしくは蛍光体層と支持体と
の間に光吸収層を設けるとともに、その上にそれぞれ複
数の蛍光体層を設けて多層化することによって、従来バ
ック増感紙に光反射性の支持体を用いなければ得られな
かった感度領域に光吸収性の支持体を使用できるように
なり、さらにこのバック増感紙からの発光を有効に利用
するためフロント増感紙に光反射性の支持体を用いてフ
ロント側の蛍光体塗布重量を小さくすることで、従来の
増感紙セットに比べてより高感度、高鮮鋭度な増感紙セ
ットとすることができる。さらにバック増感紙の支持体
を光吸収性とすることによって、バック増感紙の支持体
を光反射性とした場合に比べて同一感度での蛍光体塗布
重量が大きくなるので粒状性も改善される。
【0017】また、前述のようにして形成した蛍光体層
の上には、さらに必要に応じて保護膜が形成される。保
護膜形成には、酢酸セルロース、ニトロセルロース、セ
ルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニルコポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルブチラ
ール、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマー
ル、ポリウレタンなどの樹脂を溶剤に溶解させて適当な
粘度の保護膜塗布液を調製し、これを先に形成した表面
側(発光を取り出す側)の蛍光体層上に塗布し、乾燥す
るか、あるいは予め成形された保護膜、たとえばポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどの透
明フィルムを蛍光体層上にラミネートすることにより保
護膜を形成する。
【0018】本発明のスクリーンは上述した製造方法以
外の方法によっても製造可能であり、例えば、予め平滑
な基板上に保護膜を形成しておき、その上に第2の蛍光
体層及び第1の蛍光体層をこの順に積層した後、これを
保護膜とともに該基板から剥離し、改めて第1の蛍光体
層上(保護膜とは反対側の面)に支持体を接着する方法
によっても製造することが出来る。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。 〔実施例〕20重量部のポリビニルブチラール樹脂、ウ
レタン樹脂及びジブチルフタレート(可塑剤)からなる
混合物をトルエン、2−ブタノール及びキシレンの混合
物からなる有機溶剤80重量部の中に溶解して得た結合
剤13重量部に平均粒子径3μmのGdS:Tb
蛍光体87重量部とを混合して充分に攪拌し、さらにこ
れをボールミルで分散処理して「蛍光体塗布液I」を調
製した。
【0020】これとは別に平均粒子径3μmのGd
S:Tb蛍光体に代えて、平均粒子径7μmのGd
S:Tb蛍光体を用いた以外は「蛍光体塗布液I」
と同様にして「蛍光体塗布液II」を調製した。また、
平均粒子径3μmのGdS:Tb蛍光体に代え
て、平均粒子径が5μmのGdS:Tb蛍光体を
用いた以外は「蛍光体塗布液I」と同様にして「蛍光体
塗布液III」を調製した。
【0021】次いで、厚さ250μmのチタンホワイト
が練り込まれた光反射性支持体である、白色ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(東レ社製;ルミラーE−2
0)の接着層の側に、前記「蛍光体塗布液I」をブレー
ドコータを使用して、乾燥後の蛍光体塗布重量が20m
g/cmとなるように塗布し、未乾燥の状態でその上
に「蛍光体塗布液II」を、乾燥後の蛍光体塗布重量が
25mg/cmとなるように塗布してから、乾燥させ
て2層構成からなる複数の蛍光体層を支持体上に形成
し、この上に、ポリエステル系感熱性接着剤を介して厚
さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからな
る保護膜を貼付した後、梨地ロールを使用して保護膜表
面に梨地加工を施し、保護膜表面に中心線平均粗さ(R
a)が1.0μmの凸凹模様をつけてフロント用増感紙
「F−1」を製造した。
【0022】更に、上記フロント増感紙「F−1」に用
いた支持体(東レ社製;ルミラーE−20)の代わり
に、光吸収性支持体である、カーボンブラックを練り込
んだ黒色ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社
製;ルミラーX−30)を用い、この光吸収性支持体の
上に、乾燥後の蛍光体塗布重量が20mg/cmでは
なく、30mg/cmとなるように「蛍光体塗布液
I」を塗布し、更にその上に、「蛍光体塗布液II」の
代わりに「蛍光体塗布液III」を乾燥後の蛍光体塗布
重量が40mg/cmとなるように塗布する以外は上
記フロント増感紙「F−1」と同様にしてバック増感紙
「B−1」を製造した。このようにして、増感紙「F−
1」及び増感紙「B−1」からなる実施例の増感紙セッ
トを得た。
【0023】〔比較例1〕蛍光体として、平均粒子径3
μmのGdS:Tb蛍光体に代えて平均粒子径3
μmのGdS:Tb蛍光体17重量部と平均粒子
径5μmのGdS:Tb蛍光体70重量部との混
合蛍光体を用いた以外は実施例1の「蛍光体塗布液I」
と同様にして比較例の「蛍光体塗布液R」を製造した。
【0024】次に、支持体上に「蛍光体塗布液I」及び
「蛍光体塗布液II」を順次塗布して複数の蛍光体層を
形成する代わりに、支持体上に「蛍光体塗布液R」のみ
を、乾燥後の蛍光体塗布重量が50mg/cmとなる
塗布して単層の蛍光体層を形成する以外は実施例のフロ
ント増感紙「F−1」と同様にして増感紙「R−1」を
2枚製造した。この増感紙「R−1」をフロント及びバ
ック共通の増感紙対とした比較例1の増感紙セットを得
た。
【0025】〔比較例2〕上記実施例のフロント増感紙
「F−1」の製造に際して、支持体上に塗布された「蛍
光体塗布液I」の上に、乾燥後の蛍光体塗布重量が25
mg/cmとなるように「蛍光体塗布液II」を塗布
する代わりに、乾燥後の蛍光体塗布重量が30mg/c
となるように「蛍光体塗布液III」を塗布した以
外は上記実施例のフロント増感紙「F−1」と同様にし
て2層構成からなる複数の蛍光体層が光反射性支持体上
に形成された増感紙「R−2」を2枚製造した。この増
感紙「R−2」をフロント及びバック共通の増感紙対と
した比較例2の増感紙セットを得た。
【0026】〔比較例3〕上記比較例1の増感紙「R−
1」の製造に際して、光反射性支持体(東レ社製;E−
20)に代えて上記実施例のバック増感紙「B−1」に
用いた光吸収性支持体(東レ社製;X−30)を用い、
この上に「蛍光体塗布液R」の乾燥後の塗布重量が50
mg/cmではなく70mg/cmとなるように塗
布した以外は比較例1の増感紙「R−1」と同様にして
単層の蛍光体層が光吸収性支持体上に形成された増感紙
「R−3」を製造した。
【0027】そして、上記比較例1で得られた増感紙
「R−1」をフロント増感紙とし、上記のようにして得
られた増感紙「R−3」をバック増感紙とする、比較例
3の増感紙セットを得た。上記のようにして得た実施例
の増感紙セット及び比較例1〜3の増感紙セットの各増
感紙セットについて、フロント、バックの両増感紙間に
フイルム(富士写真フイルム社製、UR−2)を挟んで
感度並びに鮮鋭度を評価した結果を表1に示す。
【0028】なお、感度並びに鮮鋭度は、厚さ10cm
の水ファントムを通した、管電圧80kVのX線で撮影
した場合の写真感度及び空間周波数2本/mmにおける
MTF値を、比較例1の増感紙セットの場合の感度及び
MTF値をそれぞれ100とした場合の相対値で求め
て、これらを比較することによって評価した。
【0029】
【表1】
【0030】表1からわかるように、蛍光体層を複数層
とし、その時、支持体側に位置する蛍光体層中における
蛍光体粒子の平均粒子径よりも表面側(発光が取り出さ
れる保護膜側)の蛍光体層中における蛍光体粒子の平均
粒子径が大となるような粒子配列とすると共に、フロン
ト増感紙の支持体を光反射性支持体とし、バック増感紙
の支持体を光吸収性支持体とした実施例の増感紙セット
は、増感紙セットとしてこれと同一の写真感度を有する
増感紙セットであっても、蛍光体層を単層とし、フロン
ト増感紙、バック増感紙共に同一の支持体とした従来の
増感紙セットと比べてその鮮鋭度が著しく向上し、蛍光
体層をそれぞれ多層とし、フロント、バック増感紙を共
に同一の支持体とした増感紙セット(比較例2)より
も、鮮鋭度は更に向上する。
【0031】
【発明の効果】本発明の増感紙セットは上述のような構
成としたので、これを用いて写真フイルムと共に放射線
写真撮影に供した場合、従来の増感紙セットを用いたよ
りもより高鮮鋭度の放射線写真が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体を結合剤樹脂中に分散させてなる
    蛍光体層がそれぞれ支持体上に複数層設けられたフロン
    ト増感紙とバック増感紙との対である放射線増感紙セッ
    トにおいて、上記フロント増感紙の上記支持体は光反射
    性支持体からなり、上記バック増感紙の上記支持体は光
    吸収性支持体からなることを特徴とする放射線増感紙セ
    ット。
  2. 【請求項2】 上記フロント増感紙及びバック増感紙の
    上記各蛍光体層中における蛍光体が、それぞれ表面側
    (発光を取り出す側)よりも支持体側において平均粒子
    径が小であるような粒子配列がなされていることを特徴
    とする請求項1項に記載の放射線増感紙セット。
JP10375858A 1998-11-30 1998-11-30 放射線増感紙セット Pending JP2000162393A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10375858A JP2000162393A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 放射線増感紙セット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10375858A JP2000162393A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 放射線増感紙セット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000162393A true JP2000162393A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18506176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10375858A Pending JP2000162393A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 放射線増感紙セット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000162393A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59139000A (ja) 放射線像変換方法
JPH0675097A (ja) 放射線増感スクリーン
JP4095648B2 (ja) 放射線増感紙の製造方法
JPS59162499A (ja) 放射線像変換パネル
JP3051605B2 (ja) 放射線画像形成方法とそれに用いるハロゲン化銀写真材料
US20020043627A1 (en) X-ray luminescent article offering improved film sharpness
JP2000162396A (ja) 放射線増感紙セット
JP2000155198A (ja) 放射線像変換スクリ―ン
JP2000162393A (ja) 放射線増感紙セット
JP3913342B2 (ja) 放射線増感紙とそれを用いた放射線検査装置
JP3130389B2 (ja) 放射線増感紙
JPS62230882A (ja) 増感紙
US7211942B1 (en) Radiation image conversion panel
JP3731028B2 (ja) 放射線増感紙
JP2514209B2 (ja) 放射線増感紙
JP2583417B2 (ja) 放射線像形成方法
JP2583418B2 (ja) 放射線像形成方法
JP3130391B2 (ja) 放射線増感紙
JPH11237498A (ja) 増感紙用蛍光体、放射線増感紙および放射線増感紙の製造方法
EP0967620A1 (en) X-ray luminescent article offering improved film sharpness
JP2875813B2 (ja) 放射線増感紙対
JP3986215B2 (ja) 放射線像変換スクリーン
JPS62110199A (ja) 放射線増感スクリ−ンおよび放射線画像形成方法
JPH1031097A (ja) 放射線増感紙
JP3130390B2 (ja) 増感紙対

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060801