JP3151895B2 - 電子式水深計 - Google Patents

電子式水深計

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JP3151895B2 JP34918391A JP34918391A JP3151895B2 JP 3151895 B2 JP3151895 B2 JP 3151895B2 JP 34918391 A JP34918391 A JP 34918391A JP 34918391 A JP34918391 A JP 34918391A JP 3151895 B2 JP3151895 B2 JP 3151895B2
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    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63CLAUNCHING, HAULING-OUT, OR DRY-DOCKING OF VESSELS; LIFE-SAVING IN WATER; EQUIPMENT FOR DWELLING OR WORKING UNDER WATER; MEANS FOR SALVAGING OR SEARCHING FOR UNDERWATER OBJECTS
    • B63C11/00Equipment for dwelling or working underwater; Means for searching for underwater objects
    • B63C11/02Divers' equipment
    • B63C11/32Decompression arrangements; Exercise equipment

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子式水深計に関し、潜
水後においても、気圧の低い場所に移動する際の危険性
が分かるようにした電子式水深計に関する。
【0002】
【従来の技術】水深深く潜水する場合には、減圧症が問
題となる。そこで、従来から電子式水深計が考案されて
おり、この従来の電子式水深計は、一般に、潜水した後
浮上する際の減圧症を防止するための浮上方法を表示す
る。例えば、従来の電子式水深計は、一般に、米海軍の
標準減圧表を利用し、水深深度とその滞留時間に応じ
て、浮上時に必要な減圧深度と減圧停止時間を計算し、
減圧深度と減圧停止時間とを数値によりディスプレイ表
示している。したがって、ダイバーは、潜水を行った場
合、浮上に際して、電子式水深計のディスプレイの表示
に従って減圧深度に到達すると、浮上を停止し、減圧に
必要な時間(減圧停止時間)だけ、その深度に停止して
減圧を行う。この浮上方法を潜水深度及び滞留時間に応
じて表示される減圧深度及び減圧停止時間に従って行う
ことにより、減圧症を防止することができる。また、潜
水後においては、体内窒素分圧が通常の場合よりも多い
ため、潜水後に気圧の低い場所、例えば、飛行機に搭乗
して高度の高い場所に移動すると、潜水中の浮上時と同
様に減圧症にかかるおそれがある。そこで、従来の電子
式水深計は、水面浮上時の体内窒素分圧と水面上の気圧
から飛行機への搭乗禁止時間を算出し、算出した飛行機
搭乗禁止時間を表示するとともに、時間の経過に従っ
て、この飛行機搭乗禁止時間を減算して、減算した飛行
機搭乗禁止時間を表示出力する。この飛行機搭乗禁止時
間の算出において、従来の電子式水深計は、水面上の気
圧を一律に1気圧として算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子式水深計にあっては、潜水後の飛行機搭
乗禁止時間を水面上の気圧を一律に1気圧として算出
し、水面への浮上時における飛行機搭乗禁止時間から水
面への浮上後の経過時間を減算することにより、その後
の飛行機搭乗禁止時間を算出して表示出力していたた
め、潜水後の周囲気圧の変化に応じた飛行機搭乗禁止時
間、ひいては潜水後に気圧の低い高度へ移動する場合の
危険性を正確に知ることができず、潜水後の減圧症を適
切に防止することができないという問題があった。すな
わち、潜水後においても、周囲の気圧の変化に応じて潜
水時に増加した体内窒素分圧の変化量(減少量)が異な
り、潜水後の飛行機搭乗禁止時間、ひいては気圧の低い
高度へ移動する際の危険度が変化する。そのため、潜水
後の飛行機搭乗禁止時間を水面上の気圧を一律に1気圧
として算出し、その後の時間の経過に従って水面への浮
上時における飛行機搭乗禁止時間から減算して算出する
と、正確な飛行機搭乗禁止時間を算出することができ
ず、潜水後の減圧症を適切に防止することができないと
いう問題があった。そこで、本発明は、潜水後において
も周囲気圧を検出して、周囲気圧に変化に応じて潜水後
に気圧の低い高度へ移動する際の危険性を算出すること
により、潜水後に気圧の低い高度へ移動する際の危険性
を正確に知ることができるようにし、潜水後の減圧症を
適切に防止することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、潜水時における人体の複数
の組織部所毎にあらかじめ設定された組織内不活性ガス
分圧の浮上時における安全許容限界量を記憶する安全限
界記憶手段と、一定時間毎に圧力を検出する圧力検出手
段と、 この圧力検出手段で一定時間毎に検出された圧力
に基づいて、前記安全限界記憶手段に記憶されている人
体の各組織部所毎に、潜水後の現在の組織内不活性ガス
分圧を算出する分圧算出手段と、 この分圧算出手段をに
より算出した現在の組織内不活性ガスの飛行安全限界ガ
ス分圧に対する割合を飛行搭乗危険度として算出する飛
行搭乗危険度算出手段と、 前記飛行搭乗危険度算出手段
で算出された飛行搭乗危険度を表示する表示手段と、
備えたことを特徴としている。前記飛行危険度算出手段
は、例えば、請求項2に記載するように、潜水後に所定
の高度へ移動する際の移動禁止時間を算出し、また、請
求項3に記載するように、所定の高度へ移動する際の移
動禁止時間と該所定の高度へ移動する際の人体に与える
影響の度合いを算出する。さらに、前記飛行危険度算出
手段は、請求項4に記載するように、前記飛行搭乗危険
として所定の高度毎に気圧の低い場所に移動する際の
飛行搭乗危険度を算出する。また、例えば、請求項5に
記載するように、前記気圧検出手段、前記分圧算出手
段、および前記飛行搭乗危険度算出手段は、潜水後に周
期的に動作する。さらに、請求項6に記載するように、
前記組織内不活性ガスとしては、窒素ガスを採用しても
よい。
【0005】
【作用】本発明では、潜水時における人体の複数におけ
る組織部所毎にあらかじめ設定された組織内不活性ガス
(例えば、窒素ガス)分圧の浮上時における安全許容限
界量を安全限界量記憶手段に記憶し、圧力検出手段で一
定時間毎に検出された圧力に基づいて、前記安全限界記
憶手段に安全限界許容量の記憶されている人体の各組織
部所毎に、潜水後の現在の組織内不活性ガス分圧を算出
する。さらにこの分圧算出手段により算出した現在の組
織内不活性ガス分圧に基づいて、飛行搭乗危険度算出手
段により、潜水後に現在位置よりもより気圧の低い高度
に移動する際の飛行搭乗危険度を算出し、この飛行搭乗
危険度算出手段の算出結果を、出力手段により出力形態
で出力する。すなわち、潜水後においては、気圧検出手
段の検出結果に基づいて、分圧算出手段により人体の各
組織部所毎に、現在の組織内不活性ガス分圧を算出し、
算出した組織内不活性ガス分圧の基づいて、飛行搭乗危
険度算出手段により、現在位置よりも気圧の低い高度に
移動する際の飛行搭乗危険度、例えば、潜水後に所定の
高度に移動する際の移動禁止時間や、所定の高度へ移動
する際の移動禁止時間と該所定の高度への移動する際の
人体に与える影響の度合い、さらに、所定の高度毎に気
圧の低い高度に移動する際の飛行搭乗危険度を算出す
る。この飛行搭乗危険度算出手段の算出結果を、出力手
段により出力する。したがって、ダイバーは、潜水後に
おいて、気圧の変化に応じて算出した現在の各組織内不
活性ガス分圧に基づいて、現在位置よりも気圧の低い高
度に移動する際の飛行搭乗危険度に関する情報を得るこ
とができ、潜水後における減圧症を適切に防止すること
ができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1〜図9は、本発明に係る電子式水深計の一
実施例を示す図である。図1〜図3は、電子式水深計1
の外観図であり、電子式水深計1は、その本体ケース2
に、表示部3と各種スイッチ4、5、6が設けられてい
る。
【0007】表示部3としては、例えば、液晶表示装置
が用いられており、各種モード設定に応じた表示が行わ
れる。図1は、その表示部3に潜水中の表示内容を示す
図、図2は、その表示部に水面浮上時の表示内容を示す
図、図3は、高度300メートル付近に達したときの表
示内容を示す図である。
【0008】スイッチ4、5、6は、各種動作モード
(例えば、時計モードと水深計モード)の切換や水深計
モードでの計測開始のスタート/ストップ指示やリセッ
トスイッチ及び各種モードでの表示内容の切り換えや修
正等を行うのに使用する。
【0009】図4は、電子式水深計1の回路ブロック図
であり、電子式水深計1は、発振回路11、分周回路1
2、計時計数回路13、CPU(Central Processing U
nit)14、ROM(Read Only Memory)15、RAM(R
andom Access Memory)16、圧力センサ17、増幅回路
18、A/D変換回路19、スイッチ部20、表示駆動
回路21及び表示部3を備えている。
【0010】発振回路11は、水晶、抵抗及び容量等で
構成された、いわゆる水晶発振回路であり、一定周波数
の原クロック信号を発生する。
【0011】分周回路12は、例えば、バイナリーカウ
ンターを数段組み合わせることにより形成されており、
発振回路11から入力される原クロック信号を分周し
て、時計用の基準信号として利用できる1Hzの基準ク
ロック信号を生成して計時計数回路13に出力する。計
時計数回路13は、この分周回路12からの基準クロッ
ク信号により現在時刻や潜水開始時からの経過時間等を
計時して、CPU14に出力し、CPU14は、計時計
数回路13から入力される計時データに基づいて、表示
駆動回路21を駆動することにより、現在時刻や潜水開
始からの経過時間等を表示出力させる。
【0012】ROM15内には、電子式水深計1として
のプログラムや時計等のその他のモード処理に必要な各
種プログラムが記憶されているとともに、潜水時におけ
る人体の複数の組織部所毎にあらかじめ設定された組織
内不活性ガス分圧(例えば、窒素ガス分圧)の浮上時に
おける安全許容限界量が記憶されている。このROM1
5に記憶される安全許容限界量としては、例えば、米国
海軍の減圧表が記憶され、この減圧表は、人体の複数の
組織部所毎に、その半飽和時間やM値が記憶される。な
お、半飽和時間とは、当該人体組織における不活性ガス
の飽和量の50%になるまでの時間であり、M値とは、
人体の各半飽和時間組織にどのくらいまでなら不活性ガ
スが溶け込んでも規定の浮上速度内であれば安全な許容
不活性ガス分圧、すなわち最大許容過飽和圧である。し
たがって、ROM15は、人体の各部の浮上時における
安全許容限界量を記憶する安全限界量記憶手段として機
能する。
【0013】RAM16は、ワークメモリとして使用さ
れ、また、潜水時の各種データを潜水記録データとして
記憶する。
【0014】CPU14は、ROM15内のプログラム
に従って電子式水深計1の各部を制御し、電子式水深計
1としての各種処理や時計としての処理等を行う。
【0015】圧力センサ17は、環境圧力、特に、水圧
及び気圧を検出し、検出結果を増幅回路18に出力す
る。増幅回路18は、圧力センサ17から入力される検
出信号を増幅し、A/D変換回路19に出力する。A/
D変換回路19は、CPU14の制御下でその動作タイ
ミングが制御され、増幅回路18から入力されるアナロ
グの検出信号をディジタル変換して、CPU19に出力
する。また、CPU14は、この検出信号に基づいて、
水深を算出し、算出した水深と滞留時間に基づいて潜水
中の人体の複数の組織部所毎の組織内窒素分圧を算出し
たり、気圧と滞留時間に基づいて潜水後の人体の複数の
組織部所毎の組織内窒素分圧を算出する。したがって、
CPU14は、水深や気圧及び潜水時間に基づいて潜水
中及び潜水後の人体の各組織部所毎に、現在の組織内不
活性ガス分圧を算出する分圧算出手段として機能する。
さらに、CPU14は、算出した人体各組織部所毎の現
在の組織内不活性ガス分圧に基づいて、潜水後に現在位
置よりもより気圧の低い高度に移動する際の飛行搭乗危
険度を算出する。この飛行搭乗危険度としては、飛行機
搭乗禁止時間及び飛行が人体に及ぼす危険度である。し
たがって、CPU14は潜水後に現在位置よりもより気
圧の低い高度に移動する際の飛行搭乗危険度を算出する
飛行搭乗危険度算出手段として機能する。
【0016】スイッチ部20は、上記各種スイッチ4、
5、6を総称したものであり、CPU11は、このスイ
ッチ部20の操作状態を検出して、スイッチ部20の操
作に対応した処理を行なう。
【0017】表示駆動回路21は、CPU14の制御下
で駆動され、CPU14から入力される表示データに応
じて表示部3を駆動する。CPU14は、この表示駆動
回路21を駆動して、表示部3に各種データ、特に、潜
水中における水深、減圧停止深度、減圧停止時間、ま
た、潜水後における飛行機搭乗禁止時間飛行搭乗危険
、高度等を表示出力する。
【0018】次に、作用を説明する。以下の作用の説明
にあたっては、簡単のため、不活性ガスが窒素ガスだけ
である場合について説明するが、本発明は、窒素ガスだ
けに限るものではなく、潜水において人体組織に影響を
与え、減圧症を生じさせるような不活性ガス一般につい
て適用することができる。
【0019】潜水を行なうと、ダイバーの人体組織内窒
素分圧は、一般に、図5に示すように変化する。すなわ
ち、Nwなる水圧のもとで滞留していると、人体組織内
窒素分圧は、滞留時間0のときのPなる人体組織内窒素
分圧から滞留時間の経過とともに徐々に増加し、Nwな
る体内窒素分圧へと飽和する。
【0020】そこで、本実施例では、潜水を行なうと、
図6に示すように、まず、ROM15から各M値や半飽
和時間等の定数を読み出して、RAM16に書き込み
(ステップS1)、水圧センサ17からの検出信号によ
り水圧を検出する(ステップS2)。水圧の検出データ
が入力されると、CPU14は、入力された水圧から水
深を算出する(ステップS3)。この水深の算出は、従
来から水深計で行なっている水深の算出方法による。
【0021】水深を算出すると、潜水開始かどうか判断
する(ステップS4)。この潜水開始かどうかの判断
は、水深が所定水深に達しており、その水深での潜水が
所定時間経過したかをチェックし、例えば、1.5メー
トル以下の水深が10秒以上継続したかどうかチェック
し、この条件を満足すると、潜水開始と判断する。
【0022】潜水開始でないときには、潜水中止かどう
か判断する(ステップS5)。この潜水中止かどうかの
判断は、上記潜水開始かの判断とは別の所定時間が経過
したかどうか、例えば、1.5メートルより浅い水深が
10分以上続いたかどうかチェックし、上記条件を満足
すると、潜水中止と判断する。潜水中止と判断すると、
そのまま処理を終了し、潜水中止と判断しないときに
は、ステップS2に戻って、水圧の検出及び水深の算出
を同様に行なって、潜水開始かどうかチェックする(ス
テップS3、S4)。
【0023】ステップS4で、潜水開始と判断すると、
水圧を検出し(ステップS6)、検出した水圧に基づい
て水深を算出する(ステップS7)。なお、この潜水開
始から潜水時間の計時を開始する。
【0024】水深を算出すると、次に、体内窒素分圧を
半飽和時間により、例えば、6個に分割した人体の各組
織部所毎に算出する(ステップS8)。CPU14は、
この体内窒素分圧Qiを、次式により所定時間(T秒)
毎に算出する。 Qi=Pi+(N−Pi)*(1−0.5(T/Hi)) ……(1) ここで、iは、例えば、本実施例では、i=0,1,・
・・,5までの値をとり、人体の各組織部所に対応して
いる。Qiは、現在の組織番号iの窒素分圧(bar)、
Tは、水圧(潜水後では、大気圧)の計測周期(秒)、
Piは、T時間前の組織番号iの窒素分圧(bar)、N
は、呼吸ガスの窒素分圧(例えば、0.79)(ba
r)、Hiは、組織番号iの半飽和時間(min)である。
【0025】上記(1)式により人体の各組織部所毎の
体内窒素分圧を算出すると、上記(1)式により算出し
た各体内窒素分圧を、ROM15に記憶されている安全
許容限界量と比較して、各体内窒素分圧が安全許容限界
量以下かどうかチェックする(ステップS9)。この安
全許容限界量は、本実施例では、水深10フィートにお
ける安全許容限界量を採用している。
【0026】ステップS9で、各体内窒素分圧が安全許
容限界量以下のときには、無減圧潜水時間を算出し、総
合時間(潜水総時間)、水深、無限圧潜水時間を表示部
3に表示出力する(ステップS10、S11)。この無
減圧潜水時間Tiは、次式により算出する。 Ti=−Hi*log(1−Fi)/log2 ……(2)
【0027】ここで、Fiは、次式により与えられる。 Fi=(M10i−Pi)/(N−Pi) ……(3) ここで、M10iは、10FT(フィート)における体
内各組織部所のM値である。上記(2)式において、1
−Fi>0なる条件の上でのみTiは、成立して、計算
が可能であるので、1>Fiすなわち、M10i<N、
なる条件が成立することが前提となる。すなわち、ダイ
バーの呼吸ガスの窒素分圧が安全許容限界量を越えた場
合であり、この条件が満たされていない場合は、その状
態をいつまで続けても体内窒素分圧が安全許容限界量を
超えることがない。
【0028】このようにして算出した無限圧潜水時間、
ステップS3で算出した水深及び総合時間を、図1に示
すように表示部3に表示出力する。すなわち、図1は、
体内窒素分圧が安全許容限界量以下の場合の表示内容を
示している。
【0029】一方、ステップS9で、各体内窒素分圧が
安全許容限界量を超えているときには、減圧停止深度
(水深)を決定し(ステップS12)、減圧停止時間を
算出する(ステップS13)。この減圧停止水深は、R
OM15の減圧表を参照して、潜水水深及び滞留時間に
より決定される。また、減圧停止時間は、上記式(3)
において、減圧停止水深に該当するM値を設定すること
により、上記(2)式により算出することができ、例え
ば、無減圧水深である10フィートが減圧停止水深のと
きには、安全許容限界量の基準となる10フィートでの
M値、すなわちM10iを設定することにより、上記式
(2)により算出することができる。
【0030】このようにして求めた減圧停止水深、減圧
停止時間、潜水時間及び現在の水深を、表示部3に表示
出力する(ステップS14)。
【0031】上記ステップS11あるいはステップS1
4による表示出力が完了すると、潜水終了かどうかチェ
ックする(ステップS15)。この潜水終了かどうかの
判断は、所定水深より浅い水深での潜水が所定時間以上
継続したかどうかにより判断する。例えば、1.5メー
トルより浅い水深で10分以上潜水が継続したときに
は、潜水の終了と判断する。潜水終了でないときには、
ステップS4で判断した潜水開始から所定時間(例え
ば、3秒)経過したかどうかチェックする(ステップS
16)。所定時間経過していないときには、所定時間経
過するのを待って、ステップS6に移行し、同様に、水
圧検出以下の一連の処理を行なう。
【0032】ステップS15において、潜水終了と判断
すると、図7に示す潜水後の処理を行なう。すなわち、
潜水が終了すると、図7に示すように、まず気圧を検出
し(ステップS17)、検出した気圧から高度を算出す
る(ステップS18)。次に、検出した大気圧に基づい
て体内窒素分圧を上記(1)式により算出し(ステップ
S19)、飛行機搭乗危険度Xを算出する(ステップS
20)。この飛行機搭乗危険度Xは、次式により算出す
る。 X=Q/Ma ・・・(4) ここで、Maは、飛行安全限界窒素分圧であり、体内窒
素分圧がこの値を超えていなければ飛行機に搭乗する等
のような気圧の低い場所(高度)への移動を行なっても
安全であることを示す定数である。
【0033】さらに、体内残留窒素完全排出時間Taを
算出する(ステップS21)。この体内残留窒素完全排
出時間Taは、上記(1)式において、Q=0とおいて
Tについて解き、PをQとした次式により算出する。 Ta=−Hlog(N/(N−Q))/log2 ・・・(5)
【0034】また、飛行機搭乗禁止時間Tfを算出する
(ステップS22)。この飛行機搭乗禁止時間Tfは、
上記(1)式においてQ=Maとおき、Tについて解い
て、PをQとした次式により算出する。 Tf=−Hlog(1−(Ma−Q)/(N−Q))/log2・・(6)
【0035】飛行機搭乗禁止時間Tfの算出を完了する
と、表示駆動回路21を駆動して、算出した高度、飛行
機搭乗危険度X、体内残留窒素(体内窒素分圧)、体内
残留窒素完全排出時間Ta、飛行機搭乗禁止時間Tf及
び総合時間を表示部3に表示出力する(ステップS2
3)。表示出力を完了すると、体内残留窒素完全排出時
間Taが「0」であるかどうかチェックし(ステップS
24)、体内残留窒素完全排出時間Ta「0」でないと
きには、再度の潜水開始かどうかをチェックする(ステ
ップS25)。再度の潜水開始でないときには、潜水終
了から所定時間(例えば、3秒)経過したかどうかチェ
ックする(ステップS26)。潜水終了から所定時間経
過していないときには、所定時間経過するのを待って、
ステップS17に戻り、同様の処理を行なう。
【0036】すなわち、体内窒素分圧は、潜水後水面付
近の気圧の場所に留まっているときには、図8に示すよ
うに、所定の割合で徐々に減少するが、潜水後に気圧の
低い場所に移動した場合には、体内窒素分圧は、図9に
示すように、気圧の変化に応じて変化速度が変化する。
なお、図9は、T2及びT3の時刻においてそれぞれ気
圧の低い場所に移動した場合の体内窒素分圧の変化を示
している。
【0037】そこで、本実施例では、潜水が終了して
も、気圧の検出及び潜水後の処理を所定時間毎、例え
ば、3秒毎に行ない、高度、体内窒素分圧、飛行機搭乗
危険度X、体内残留窒素完全排出時間Ta及び飛行機搭
乗禁止時間Tfを算出して、表示部3に表示出力する。
このように潜水後においても所定時間毎に気圧を検出
し、体内窒素分圧を算出して、現在よりもより気圧の低
い場所に移動する際の飛行搭乗危険度を算出するととも
に、その飛行搭乗危険度を表示部3に表示出力する。
【0038】したがって、ダイバーは、潜水中において
は、算出した現在の各組織内不活性ガス分圧に基づい
て、減圧症の防止に必要な種々の情報を得ることがで
き、潜水中における減圧症を防止することができる。さ
らに、潜水後においては、気圧の変化に応じて算出した
現在の各組織内不活性ガス分圧に基づいて、現在位置よ
りも気圧の低い場所に移動する際の飛行搭乗危険度に関
する情報を得ることができ、潜水後における減圧症を適
切に防止することができる。
【0039】その後、ステップS25で、再度の潜水開
始が行なわれたと判断すると、図6のステップS6に移
行して、上述の潜水中の処理を同様に行なう。再度の潜
水が行なわれたか否かの判断は、図6のステップS4に
おける潜水が開始されたか否かの判断と同様である。
【0040】また、ステップS24で、体内残留窒素完
全排出時間Taが「0」になると、減圧症の発生するお
それはなくなるので、処理を終了する。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ダイバーは、潜水後に
おいては、気圧の変化に応じて算出した現在の各組織内
不活性ガス分圧に基づいて、現在位置よりも気圧の低い
場所に移動する際の飛行搭乗危険度に関する情報を得る
ことができ、潜水後における減圧症を適切に防止するこ
とができる。そして、潜水後の気圧の変化に応じて、各
組織内不活性ガス分圧を算出するため、より正確な飛行
搭乗危険度に関する情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子式水深計の潜水中
の表示内容を表示している外観図。
【図2】本発明の一実施例に係る電子式水深計の潜水後
に水面付近にいる場合の表示内容を表示している外観
図。
【図3】本発明の一実施例に係る電子式水深計の潜水後
に3000メートルの高度に移動した場合の表示内容を
表示している外観図。
【図4】本発明の一実施例に係る電子式水深計の回路ブ
ロック図。
【図5】潜水中の体内窒素分圧の変化を示す図。
【図6】潜水中の処理を示すフローチャート。
【図7】潜水後の処理を示すフローチャート。
【図8】潜水後に一定気圧の場所に留まっている際の体
内窒素分圧の変化を示す図。
【図9】潜水後に気圧異なる場所に移動した場合の体内
窒素分圧の変化を示す図。
【符号の説明】
1 電子式水深計 2 本体ケース 3 表示部 4、5、6 スイッチ 11 発振回路 12 分周回路 13 計時計数回路 14 CPU 15 ROM 16 RAM 17 圧力センサ 18 増幅回路 19 A/D変換回路 20 スイッチ部 21 表示駆動回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 13/00 B63C 11/02 G01L 7/00 G04G 1/00 315

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜水時における人体の複数の組織部所毎
    にあらかじめ設定された組織内不活性ガス分圧の浮上時
    における安全許容限界量を記憶する安全限界記憶手段
    と、一定時間毎に圧力を検出する圧力検出手段と、 この圧力検出手段で一定時間毎に検出された圧力に基づ
    いて、前記安全限界記憶手段に記憶されている人体の各
    組織部所毎に、潜水後の現在の組織内不活性ガス分圧を
    算出する分圧算出手段と、 この分圧算出手段をにより算出した現在の組織内不活性
    ガスの飛行安全限界ガス分圧に対する割合を飛行搭乗危
    険度として算出する飛行搭乗危険度算出手段と、 前記飛行搭乗危険度算出手段で算出された飛行搭乗危険
    度を表示する表示手段と、 を備えたことを特徴とする電子式水深計。
  2. 【請求項2】 前記飛行搭乗危険度算出手段が、潜水後
    に所定の高度へ移動する際の移動禁止時間を算出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子式水深計。
  3. 【請求項3】 前記飛行搭乗危険度算出手段が、所定の
    高度へ移動する際の移動禁止時間と該所定の高度へ移動
    する際の人体に与える影響の度合いを算出することを特
    徴とする請求項1または2記載の電子式水深計。
  4. 【請求項4】 前記飛行搭乗危険度算出手段が、前記飛
    行搭乗危険度として所定の高度毎に気圧の低い高度に移
    動する際の飛行搭乗危険度を算出することを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子式水深
    計。
  5. 【請求項5】 前記気圧検出手段、前記分圧算出手段及
    飛行搭乗危険度算出手段が、潜水後に周期的に動作す
    ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに
    記載の電子式水深計。
  6. 【請求項6】 前記組織内不活性ガスが、窒素ガスであ
    ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに
    記載の電子式水深計。
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