JP3063383B2 - 潜水用減圧計算装置 - Google Patents

潜水用減圧計算装置

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JP3063383B2
JP3063383B2 JP4112190A JP11219092A JP3063383B2 JP 3063383 B2 JP3063383 B2 JP 3063383B2 JP 4112190 A JP4112190 A JP 4112190A JP 11219092 A JP11219092 A JP 11219092A JP 3063383 B2 JP3063383 B2 JP 3063383B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63CLAUNCHING, HAULING-OUT, OR DRY-DOCKING OF VESSELS; LIFE-SAVING IN WATER; EQUIPMENT FOR DWELLING OR WORKING UNDER WATER; MEANS FOR SALVAGING OR SEARCHING FOR UNDERWATER OBJECTS
    • B63C11/00Equipment for dwelling or working underwater; Means for searching for underwater objects
    • B63C11/02Divers' equipment
    • B63C2011/021Diving computers, i.e. portable computers specially adapted for divers, e.g. wrist worn, watertight electronic devices for detecting or calculating scuba diving parameters

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  • Electric Clocks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潜水用減圧計算装置に関
し、詳細には、潜水時に、現在の組織内不活性ガスの吸
収時と***時との相違を考慮して演算する潜水用減圧計
算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水深深く潜水する場合には、減圧症が問
題となる。そこで、従来から電子式水深計が考案されて
おり、この従来の電子水深計は、一般に、潜水した後浮
上する際の減圧症を防止するための浮上方法を表示す
る。例えば、従来の電子式水深計は、一般に、米海軍等
が作成した減圧表を利用し、水深深度とその滞留時間に
応じて、浮上時に必要な減圧深度(減圧停止のために滞
留する深度)と減圧停止時間(指定された減圧深度に滞
留していなければならない時間)を計算し、ディスプレ
イ表示している。したがって、ダイバーは、潜水を行っ
た場合、浮上に際して、電子水深計のディスプレイの表
示に従って減圧深度に到達すると、浮上を停止し、減圧
に必要な時間(減圧停止時間)だけ、その深度に停止し
て減圧を行う。この浮上方法を潜水深度及び滞留時間に
応じて表示される減圧深度及び減圧停止時間に従って行
うことにより、減圧症を防止することができる。ところ
で、この従来の電子式水深計は、上述のように米海軍等
が作成した減圧表を利用しているが、この減圧表は、呼
吸による不活性ガスの吸収・***は、対称、すなわち同
じ割合であるとされていたため、半飽和時間は、潜降時
も浮上時も同じ定数を用いて計算されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子式水深計にあっては、不活性ガスの吸収
・***は、同じ割合であるとして、半飽和時間が、潜降
時も浮上時も同じ定数を使用して計算していたため、実
際の体内窒素分圧を正確に算出することができず、ひい
ては、減圧潜水の要否の判断や適切な減圧深度及び減圧
時間の算出を行なうことができず、潜水における安全性
を向上させる上で、なお改良の余地があった。すなわ
ち、従来においては、半飽和時間が、潜降時も浮上時も
対称であるとして、体内窒素分圧を算出していたが、Ro
yal Naval Physiological 研究所所長のH.V.Hempleman
氏や埼玉医科大学助教授の後藤與四之氏の研究により、
潜降時における不活性ガスの吸収と浮上時における不活
性ガスの***とは、対称でないことが指摘されており、
このことは、実験によっても確認されている。この吸収
/***の係数は、約1.5倍であり、人体組織によりこ
の係数の値も異なることが確認されている。したがっ
て、従来のように、体内窒素分圧を算出する際に、潜降
時と浮上時とを同じ定数を使用して算出していたので
は、実際の体内窒素分圧を正確に算出することができ
ず、減圧潜水の要否の判断や適切な減圧深度及び減圧時
間の算出を行なうことができない。その結果、潜水にお
ける安全性において問題があった。そこで、本発明は、
呼吸による不活性ガスの呼吸/***の係数を入力した
り、予め記憶しておき、この係数に基づいて現在の組織
内不活性ガス分圧を算出することにより、実際の組織内
不活性ガス分圧を正確に算出し、適切な減圧潜水の要否
の判断や減圧深度及び減圧時間の算出を行なうことがで
きるようにして、潜水における安全性を向上させること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、呼吸による不活性ガスの吸
収/***の係数を入力する係数入力手段と、水深を検出
する水深検出手段と、各水深毎の滞留時間を計時する計
時手段と、前記水深検出手段の検出結果及び前記計時手
段の計時結果に基づいて、現在の組織内不活性ガス分圧
を前記係数入力手段から入力された係数を考慮して算出
する分圧算出手段と、を備えたことを特徴としている。
この場合、例えば、請求項2に記載するように、呼吸に
よる不活性ガスの吸収/***の係数を係数記憶手段に記
憶してもよい。また、請求項3に記載するように、潜水
時における人体の複数の組織部所毎にあらかじめ設定さ
れた組織内不活性ガス分圧の浮上時における安全許容限
界量を安全限界量記憶手段に記憶し、前記分圧算出手段
が、前記安全限界量記憶手段に記憶されている人体の各
組織部所毎に、前記現在の組織内不活性ガス分圧を算出
し、該分圧算出手段により算出した現在の組織内不活性
ガス分圧の前記安全限界量記憶手段に記憶されている安
全許容限界量に対する割合を分圧比算出手段により算出
するようにしてもよい。
【0005】
【作用】本発明では、呼吸による不活性ガスの吸収/排
泄の係数を係数入力手段により入力し、水深を水深検出
手段により検出する。また、各水深毎の滞留時間を計時
手段により計時し、前記水深検出手段の検出結果及び前
記計時手段の計時結果に基づいて、分圧算出手段によ
り、現在の組織内不活性ガス分圧を前記係数入力手段か
ら入力された係数を考慮して算出する。この場合、呼吸
による不活性ガスの吸収/***の係数を予め係数記憶手
段に記憶しておいてもよい。したがって、実際の組織内
不活性ガス分圧を正確に算出することができ、適切な減
圧潜水の要否の判断や減圧深度及び減圧時間の算出を行
なうことができる。その結果、潜水における安全性を向
上させることができる。また、潜水時における人体の複
数の組織部所毎にあらかじめ設定された組織内不活性ガ
ス分圧の浮上時における安全許容限界量を安全限界量記
憶手段に記憶し、前記分圧算出手段が、前記安全限界量
記憶手段に記憶されている人体の各組織部所毎に、前記
現在の組織内不活性ガス分圧を算出し、該分圧算出手段
により算出した現在の組織内不活性ガス分圧の前記安全
限界量記憶手段に記憶されている安全許容限界量に対す
る割合を分圧比算出手段により算出することにより、人
体の複数の組織部所毎に、実際の組織内不活性ガス分圧
を正確に算出することができ、より一層適切な減圧潜水
の要否の判断や減圧深度及び減圧時間の算出を行なうこ
とができる。その結果、より一層潜水における安全性を
向上させることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1〜図9は、本発明に係る潜水用減圧計算装
置の一実施例を示す図であり、電子式水深計に適用した
ものである。図1及び図2は、電子式水深計1の外観図
であり、電子式水深計1は、その本体ケース2に、表示
部3と各種スイッチ4、5、6が設けられている。
【0007】表示部3としては、例えば、液晶表示装置
が用いられており、各種モード設定に応じた表示が行わ
れる。図1及び図2の表示部3の表示内容については、
後述する。
【0008】スイッチ4、5、6は、各種動作モード
(例えば、時計モードと水深計モード)の切換や水深計
モードでの計測開始のスタート/ストップ指示及び各種
モードでの表示内容の切り換えや修正等を行うのに使用
する。また、このスイッチ4、5、6は、呼吸による不
活性ガスの呼吸/***の係数の入力に使用され、安全係
数入力手段として機能する。
【0009】図3は、電子式水深計1の回路ブロック図
であり、電子式水深計1は、発振回路11、分周回路1
2、計時計数回路13、CPU(Central Processing U
nit)14、ROM(Read Only Memory)15、RAM(R
andom Access Memory)16、圧力センサ17、増幅回路
18、A/D変換回路19、スイッチ部20、表示駆動
回路21及び表示部3を備えている。
【0010】発振回路11は、水晶、抵抗及び容量等で
構成された、いわゆる水晶発振回路であり、一定周波数
の原クロック信号を発生する。
【0011】分周回路12は、例えば、バイナリーカウ
ンターを数段組み合わせることにより形成されており、
発振回路11から入力される原クロック信号を分周し
て、時計用の基準信号として利用できる1Hzの基準ク
ロック信号を生成して計時計数回路13に出力する。
【0012】計時計数回路13は、この分周回路12か
らの基準クロック信号により現在時刻や潜水開始時から
の経過時間等を計時して、CPU14に出力し、CPU
14は、計時計数回路13から入力される計時データに
基づいて、表示駆動回路21を駆動することにより、現
在時刻や潜水開始からの経過時間等を表示出力させる。
【0013】したがって、上記発振回路11、分周回路
12及び計時係数回路13は、全体として、各水深毎の
滞留時間を計時する計時手段として機能する。
【0014】ROM15内には、電子式水深計1として
のプログラムやその他のモード処理に必要な各種プログ
ラムが記憶されているとともに、潜水時における人体の
複数の組織部所毎にあらかじめ設定された組織内不活性
ガス分圧(例えば、窒素ガス分圧)の浮上時における安
全許容限界量M値や半飽和時間H0等が記憶されてい
る。このROM15に記憶される安全許容限界量M値と
しては、例えば、米国海軍の減圧表が記憶され、この減
圧表は、人体の複数の組織部所毎に記憶される。
【0015】なお、本実施例において、半飽和時間と
は、当該人体組織における不活性ガスの飽和量の50%
になるまでの時間であり、M値とは、人体の各半飽和時
間組織にどのくらいまでなら不活性ガスが溶け込んでも
規定の浮上速度内であれば安全な許容不活性ガス分圧を
いう。このM値は、また最大許容過飽和圧であり、この
値を安全許容限界量とみなすことができる。
【0016】したがって、ROM15は、人体の各部の
浮上時における安全許容限界量を記憶する安全限界量記
憶手段として機能する。そしてこの値を超えると、所定
の水深において体内不活性ガス分圧がM値以下に下がる
まで停止(減圧停止)しなければならず、それまで浮上
することは許されない。
【0017】RAM16は、ワークメモリとして使用さ
れ、また、潜水時の各種データを潜水記録データとして
記憶する。すなわち、RAM16には、図4に示すよう
に、時間T、半飽和時間H、安全係数K、体内窒素分圧
Q、前回の体内窒素分圧P、呼吸ガスの窒素分圧N、無
減圧潜水時間Tm、減圧停止時間Tg及び減圧停止水深
Dg等が記憶される。
【0018】CPU14は、ROM15内のプログラム
に従って電子式水深計1の各部を制御し、電子式水深計
1としての各種処理や時計としての処理等を行う。圧力
センサ17(水深検出手段)は、圧電素子等から構成さ
れ、環境圧力、特に、水圧を検出して、検出結果を増幅
回路18に出力する。増幅回路18は、圧力センサ17
から入力される検出信号を増幅し、A/D変換回路19
に出力する。
【0019】A/D変換回路19は、増幅回路18から
入力されるアナログの検出信号をディジタル変換し、C
PU14に出力する。
【0020】また、CPU14は、この検出信号に基づ
いて、水深を算出し、算出した水深と滞留時間に基づい
て人体の複数の組織部所毎の体内窒素分圧を算出する。
【0021】したがって、CPU14は、水深及び潜水
時間に基づいて人体の各組織部所毎に、現在の組織内不
活性ガス分圧を、前記係数入力手段としてのスイッチ
4、5、6から入力された係数を考慮して、算出する分
圧算出手段として機能する。さらに、ROM15に記憶
されている安全許容限界量とこの体内窒素分圧との比を
算出する。したがって、CPU14は、算出した現在の
組織内不活性ガス分圧の安全許容限界量に対する割合を
算出する分圧比算出手段として機能する。
【0022】スイッチ部20は、上記各種スイッチ4、
5、6を総称したものであり、CPU14は、このスイ
ッチ部20の走査状態を検出して、スイッチ部20の操
作に対応した処理を行なう。
【0023】なお、このスイッチ4、5、6により、上
述のように、呼吸による不活性ガスの吸収/***の安全
係数が入力されるが、CPU14は、入力された安全係
数が、予め設定された所定の範囲、例えば、1.5〜
3.0の範囲に入っているときには、入力された係数を
安全係数として受け入れ、RAM16の安全係数Kの欄
に記入するが、入力された係数が1.5〜3.0の範囲
を外れているときには、入力された係数を安全係数とし
て受け付けないようにROM15のプログラムにより処
理するようにしてもよい。
【0024】表示駆動回路21は、CPU14の制御下
で駆動して、CPU14から入力される表示データに応
じて表示部3を駆動する。この表示駆動回路21の駆動
により表示部3に各種データが表示される。
【0025】次に、作用を説明する。以下の作用の説明
にあたっては、簡単のため、不活性ガスが窒素だけであ
る場合について説明するが、本発明は、窒素だけに限る
ものではなく、潜水において人体組織に影響を与え、減
圧症を生じさせるような不活性ガス一般について適用す
ることができる。
【0026】この電子式水深計1を使用して潜水を行な
うときには、まず、スイッチ4、5、6を使用して、安
全係数Kを入力する。この場合、上述のように、CPU
14は、入力された係数が、所定の範囲(例えば、1.
5〜3.0)内であるときのみ、入力された係数を安全
係数として受け入れてRAM16に書き込み、入力され
た係数が所定範囲を外れているときには、安全係数とし
て受け入れない。この処理を行なうことにより、適切な
安全係数のみを受け付けることができ、安全性を向上さ
せることができる。
【0027】そして、潜水を行なうと、ダイバーの人体
組織内窒素分圧は、一般に、図5及び図8に示すように
変化する。すなわち、Nなる水圧のもとで滞留している
と、人体組織内窒素分圧は、滞留時間0のときのPなる
人体組織内窒素分圧から滞留時間の経過とともに徐々に
増加し、Nなる体内窒素分圧へと飽和する。
【0028】そこで、本実施例では、スタートスイッチ
を投入して、潜水を行なうと、図7に示すように、ま
ず、イニシャライズ処理を行ない、RAM16の初期
化、例えば、ROM15から各M値や半飽和時間等の定
数を読み出して、RAM16に書き込む等の処理を行な
う(ステップS1)。
【0029】次に、水圧センサ17からの検出信号によ
り水圧を検出し(ステップS2)、水圧の検出データが
入力されると、CPU14は、入力された水圧から、呼
吸ガスの窒素分圧N及び水深を算出する(ステップS
3)。この呼吸ガスの窒素分圧Nは、次式により算出す
る。N=0.79×水圧
【0030】また、水深の算出は、従来から水深計で行
なっている水深の算出方法による。水深を算出すると、
浮上時かどうか判断する(ステップS4)。浮上時でな
いときには、半飽和時間Hとして、ROM15に格納さ
れている半飽和時間H0を設定し(ステップQ5)、体
内窒素分圧Qを人体の各組織部所毎に算出する(ステッ
プS6)。この体内窒素分圧Qは、次式により算出す
る。 Q(i)=P(i)+(N−P(i))*(1−0.5T/H(i)) ……(1) ここで、Q(i)は、現在の組織番号iの窒素分圧(ba
r)、P(i)は、前回の組織番号iの窒素分圧(ba
r)、Nは、呼吸ガスの窒素分圧(例えば、0.79)
(bar)、H(i)は、組織番号iの半飽和時間(mi
n)である。上記(1)式により人体の各組織部所毎の
体内窒素分圧を算出すると、(1)式により算出した体
内窒素分圧Qを、ROM15に記憶されている安全許容
限界量M10と比較して、体内窒素分圧Qが安全許容限界
量M10よりも小さいかどうかチェックする(ステップS
7)。この安全許容限界量M10は、本実施例では、水深
10フィートでの減圧停止が必要になる値を採用してい
る。
【0031】各体内窒素分圧Qが安全許容限界量M10
りも小さいときには、減圧が必要となるまでの時間であ
る無減圧潜水時間Tmを算出し(ステップS8)、ステ
ップS6で算出した体内窒素分圧Qを前回の体内窒素分
圧PとしてRAM16に書き込む(ステップS9)。こ
の無減圧潜水時間T(i)は、次式により算出する。 Tm(i)=−H(i)*log(1−F(i))/log2 ……(2) ここで、F(i)は、次式により与えられる。 F(i)=(M10(i)−P(i))/(N−P(i)) ……(3) ここで、M10(i)は、10FT(フィート)における体
内各組織部所のM値である。
【0032】このようにして算出した無限圧潜水時間T
m、体内窒素分圧と安全許容限界量との比、水深及び潜
水時間を、図1に示すように表示部3に表示出力する
(ステップS10)。すなわち、図1は、体内窒素分圧
が安全許容限界量以下の場合の表示内容を示しており、
体内窒素分圧と安全許容限界量との比は、パーセント表
示している。また、図1において「FREE」なる表示
は、減圧の必要でないことを示している。
【0033】表示部3への表示出力を行なうと、潜水終
了かどうかを判断し、潜水終了でないときには、ステッ
プS2に戻って水圧の検出から同様の処理を行なう。こ
の潜水終了かどうかの判断は、所定水深より浅い水深で
の潜水が所定時間以上継続したかどうかにより判断す
る。例えば、1.0メートルより浅い水深で10分以上
潜水が継続したときには、潜水の終了と判断する。
【0034】ステップS7で、各体内窒素分圧Qが安全
許容限界量M10以上のときには、減圧停止時間Tg及び
減圧停止水深Dgを算出し(ステップS12)、ステッ
プS6で算出した体内窒素分圧Qを前回の体内窒素分圧
PとしてRAM16に書き込む(ステップS9)。
【0035】この減圧停止水深Dgは、N>Mnとなる
nの値として求められる。すなわち、次式により表わさ
れる。 Dg=n (n=10、20、30、・・・・
・) また、減圧停止時間Tgは、減圧停止時間Tgで求めた
深度のM値を使用して、次式により求めることができ
る。 Tg(i)=−H(i)×log(1−F(i))/log2 ここで、 F(i)=(Mn(i)−P(i))/(N−P(i)) (n=10、20、30・・・)
【0036】すなわち、減圧停止時間Tgは、上記式
(3)において、減圧停止水深Dgに該当するM値を設
定することにより、上記(2)式により算出することが
できる。このようにして求めた減圧停止水深Dg、減圧
停止時間Dg、潜水時間、現在の水深及び体内窒素分圧
と安全許容限界量との比を、図2に示すように表示部3
に表示出力する(ステップS10)。同様に、潜水終了
かどうか判断し、潜水終了でないときには、ステップS
2に戻って水圧検出から、同様に処理を行なう。
【0037】その後、浮上が開始されると、ステップS
4で、浮上と判断され、浮上時であると判断すると、R
OM15に格納されている半飽和時間H0及び安全係数
Kを読み出し、読み出した半飽和時間H0を安全係数K
で除算した結果を半飽和時間Hとして設定する(ステッ
プS13)。この半飽和時間Hに基づいて上記(1)式
により体内窒素分圧Qを人体の各組織部所毎に算出する
(ステップS6)。
【0038】そして、ステップS7で、この安全係数K
を考慮した体内窒素分圧Qが安全許容限界量M10よりも
小さいかどうかチェックし(ステップS7)、その減圧
停止が必要かどうか判断し、その判断結果により、半飽
和時間H0を安全係数Kで除算した半飽和時間Hに基づ
いて、無減圧潜水時間Tm、あるいは、減圧停止時間T
g及び減圧停止水深Dgを算出する(ステップS8、S
12)。
【0039】そして、上記ステップS6で、安全係数K
を考慮して算出した体内窒素分圧Qを前回の体内窒素分
圧PとしてRAM16に書き込とみ(ステップS9)、
同様に、必要な情報を表示部3に表示出力する(ステッ
プS10)。
【0040】このように、従来、図5及び図6に示すよ
うに、潜降時(加圧時)の呼吸による不活性ガスの吸収
と、浮上時(減圧時)の呼吸による不活性ガスの***と
が対称であるとしていたために、算出した人体組織内不
活性ガス分圧が実際の人体組織内不活性ガス分圧とは、
異なったものとなっていた。
【0041】ところが、本実施例では、潜降時の体内窒
素分圧Qは、図8に示すように、従来と同様であるが、
浮上時には、任意に入力された安全係数Kに基づいて体
内窒素分圧Qを演算しているため、図9に示すように、
実際の人体組織内不活性ガス分圧を演算により、正確に
算出することができる。その結果、適切な減圧潜水の要
否の判断や減圧深度及び減圧時間の算出を行なうことが
でき、潜水における安全性を向上させることができる。
【0042】なお、上記実施例においては、安全係数K
をスイッチ4、5、6により任意(但し、所定の範囲に
安全係数Kを限定することにより、安全性を確保してい
る。)に入力しているが、これに限るものではなく、例
えば、ROM15に予め安全係数Kを記憶させておき、
これの安全係数Kに基づいて上記処理を行なうようにし
てもよく、また、ROM15に記憶した安全係数Kから
任意に選択するうようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、呼吸による不活性ガス
の吸収/***の係数を入力したり、予め記憶しておき、
この係数に基づいて現在の組織内不活性ガス分圧を算出
しているので、実際の組織内不活性ガス分圧を正確に算
出することができ、適切な減圧潜水の要否の判断や減圧
深度及び減圧時間の算出を行なうことができる。その結
果、潜水における安全性を向上させることができる。
【0044】また、潜水時における人体の複数の組織部
所毎に、現在の組織内不活性ガス分圧を算出し、算出し
た現在の組織内不活性ガス分圧の安全許容限界量に対す
る割合を算出することにより、人体の複数の組織部所毎
に、実際の組織内不活性ガス分圧を正確に算出している
ので、より一層適切な減圧潜水の要否の判断や減圧深度
及び減圧時間の算出を行なうことができる。その結果、
より一層潜水における安全性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子式水深計の減圧を
必要としない場合の表示を行なっている外観図。
【図2】本発明の一実施例に係る電子式水深計の減圧を
必要とする場合の表示を行なっている外観図。
【図3】本発明の一実施例に係る電子式水深計の回路ブ
ロック図。
【図4】図3のRAM16の一部のフォーマット図。
【図5】従来の加圧時の体内窒素分圧Qと潜水滞留時間
との関係を示す図。
【図6】従来の減圧時の体内窒素分圧Qと潜水滞留時間
との関係を示す図。
【図7】電子式水深計の各種動作処理を示すフローチャ
ート。
【図8】本実施例の加圧時の体内窒素分圧Qと潜水滞留
時間との関係を示す図。
【図9】本実施例の減圧時の体内窒素分圧Qと潜水滞留
時間との関係を示す図。
【符号の説明】
1 電子式水深計 2 本体ケース 3 表示部 4、5、6 スイッチ 11 発振回路 12 分周回路 13 計時計数回路 14 CPU 15 ROM 16 RAM 17 圧力センサ 18 増幅回路 19 A/D変換回路 20 スイッチ部 21 表示駆動回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 呼吸による不活性ガスの吸収/***の係
    数を入力する係数入力手段と、 水深を検出する水深検出手段と、 各水深毎の滞留時間を計時する計時手段と、 前記水深検出手段の検出結果及び前記計時手段の計時結
    果に基づいて、現在の組織内不活性ガス分圧を前記係数
    入力手段から入力された係数を考慮して算出する分圧算
    出手段と、 を備えたことを特徴とする潜水用減圧計算装置。
  2. 【請求項2】 呼吸による不活性ガスの吸収/***の係
    数を記憶する係数記憶手段と、 水深を検出する水深検出手段と、 各水深毎の滞留時間を計時する計時手段と、 前記水深検出手段の検出結果及び前記計時手段の計時結
    果に基づいて、現在の組織内不活性ガス分圧を前記係数
    記憶手段に記憶された係数を考慮して算出する分圧算出
    手段と、 を備えたことを特徴とする潜水用減圧計算装置。
  3. 【請求項3】 潜水時における人体の複数の組織部所毎
    にあらかじめ設定された組織内不活性ガス分圧の浮上時
    における安全許容限界量を安全限界量記憶手段に記憶
    し、前記分圧算出手段が、前記安全限界量記憶手段に記
    憶されている人体の各組織部所毎に、前記現在の組織内
    不活性ガス分圧を算出し、該分圧算出手段により算出し
    た現在の組織内不活性ガス分圧の前記安全限界量記憶手
    段に記憶されている安全許容限界量に対する割合を分圧
    比算出手段により算出することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の潜水用減圧計算装置。
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