JP2942385B2 - 電子機器のサスペンションバネ切換え機構 - Google Patents

電子機器のサスペンションバネ切換え機構

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JP2942385B2
JP2942385B2 JP17996491A JP17996491A JP2942385B2 JP 2942385 B2 JP2942385 B2 JP 2942385B2 JP 17996491 A JP17996491 A JP 17996491A JP 17996491 A JP17996491 A JP 17996491A JP 2942385 B2 JP2942385 B2 JP 2942385B2
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suspension shaft
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコンパクトディ
スク(以下、CDと称す)オートチェンジャー等の電子
機器に係るもので、特に、該電子機器の設置状態に応じ
て、前記電子機器とそのケースとの間に設けられるサス
ペンションバネの取付け角度を適宜調節することができ
るようにした電子機器のサスペンションバネ切換え機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、CDオートチェンジャーやCD
プレーヤ等の車載用の電子機器は、走行時の振動による
影響を低減するため、機器本体をスプリング等を介して
ケース内に懸垂した状態で収納するなどの防振対策を施
している。
【0003】この様な車載用の電子機器に用いられてい
る防振構造について、CDオートチェンジャーを例とし
て説明する。CDオートチェンジャーは、複数枚のCD
を一括して収納したマガジンをオートチェンジャー内部
に挿入し、本体内部でCDを自在に掛け替えて再生する
もので、CD掛け替え機構を内部に有するため、その外
形寸法は通常のCDプレーヤに比べて一般に大きくなっ
ている。
【0004】そのため、従来はトランクルームに搭載さ
れることが主であったが、近年、メカニズムの小形化が
進みトランクルーム以外にも設置可能となったことや、
マガジンを手元で交換したいといった需要者のニーズに
合わせて、車内の任意の位置に設置することができるよ
うなCDオートチェンジャーが開発されている。しか
し、任意の位置に設置できるといっても車内空間は限ら
れており、座席、コンソールボックス等、CDオートチ
ェンジャーを設置するに際して障害となる要因が多い。
そのため、CDオートチェンジャーを常に水平に設置で
きるとは限らない。
【0005】また、車載用のCDオートチェンジャーで
は、外部振動が加わるとCDの音飛び現象が生じたり、
機器本体の損傷を招くことから、機器本体とケースとの
間には、機器がどの様な角度で設置されたとしても、有
効に働く所定の防振構造が不可欠である。
【0006】この様に、需要者の希望する位置に設置す
ることができ、また、設置状態のいかんにかかわらず十
分な防振効果が得られるように改良を施したCDオート
チェンジャーが提案されている。図9はその一例を示し
たものである。即ち、図中1は、CDオートチェンジャ
ーの機器本体で、これにはCDの再生装置、マガジンの
収納部、CDの掛け替え機構等が含まれている。
【0007】前記機器本体1の両側面には、それぞれ前
後2つのダンパ1aと、それらの中間部に爪1bが設け
られている。これらのダンパ1aは走行時の振動を吸収
するために設けられたもので、リング状の波形の凹凸部
を有するゴム製の部材から成り、その中央部に挿入孔が
設けられている。
【0008】一方、爪1bは、機器本体1の自重をキャ
ンセルするためにケースとの間に取付けられるサスペン
ションバネ3の一端を掛けるためのものである。また、
前記機器本体1を収納するケース2には、前記機器本体
1と対向する面に、前記ダンパ1aの中央の挿入孔に嵌
合するピン2aと、前記サスペンションバネ3の他端を
掛けるための爪2bが設けられている。これらの爪1
b,2bは、CDオートチェンジャーを水平に設置した
場合に、サスペンションバネ3が地軸と同一方向となる
ように形成されている。
【0009】この様な構成を有する従来のCDオートチ
ェンジャーにおいては、ケース2の側面に設けられたピ
ン2aを機器本体のダンパ1aの挿入孔に嵌合させ、ま
た、機器本体1に設けられた爪1bとケース2に形成さ
れた爪2bにサスペンションバネ3の両端を掛けること
により、機器本体1をケース2の左右両側面の間に自由
度をもって支持することができる。
【0010】しかしながら、図9に示した様なCDオー
トチェンジャーにおいては、以下に述べる様な不具合が
生じていた。即ち、CDオートチェンジャーを傾斜させ
て取付けた場合には、機器本体1とケース2とは前記ダ
ンパ1a及びピン2aによって連結されているため、一
体となって傾斜状態となる。しかし、サスペンションバ
ネ3の両端はそれぞれ機器本体1及びケース2の所定の
爪1b,2bに取付け・固定されているため、そのまま
の状態で傾斜し、サスペンションバネ3の設置方向は地
軸と同一方向ではなくなる。
【0011】そのため、サスペンションバネ3による機
器本体1の自重をキャンセルする効果は大幅に減少し、
ダンパ1a及びピン2aの係合部に多大な負担が加わる
ことになっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この様な欠点を解消す
るために、CDオートチェンジャーの設置角度のいかん
にかかわらず、サスペンションバネ3を常に地軸と同一
方向に配設することができるように改良を施したCDオ
ートチェンジャーが提案されている。即ち、このCDオ
ートチェンジャーでは、図10に示した様に、ケース2
にはサスペンションバネ3の一端を掛けるための爪10
が複数個設けられている。この爪10は、CDオートチ
ェンジャーを水平に配置した時にサスペンションバネ3
の一端を掛けるための爪10aから、CDオートチェン
ジャーを垂直に配置した時にサスペンションバネ3の一
端を掛けるための爪10bまで、ほぼ90度にわたって
所定の間隔毎に設けられている。
【0013】この様な構成を有する従来のCDオートチ
ェンジャーにおいては、その設置角度が変化した場合で
も、サスペンションバネ3の一端を適宜所定の爪に掛け
替えることにより、常にサスペンションバネ3の設置方
向が地軸と同一方向になるように調節することができる
ので、サスペンションバネ3による機器本体1の自重を
キャンセルする効果を維持することができる。
【0014】しかし、この従来技術では、CDオートチ
ェンジャーの設置位置を変更するたびに、サスペンショ
ンバネ3の一端をある爪から外し、それとは別の最適な
角度の爪を選択した後、サスペンションバネ3の一端を
掛け替えなければならず、作業が非常に煩雑であり、一
般需要者が正確に行うことは困難であった。
【0015】そこで、さらに改良したものとして、図1
1に示した様なCDオートチェンジャーが提案されてい
る。これは、図10に示したCDオートチェンジャーに
おける多数の爪10の代わりに、ケース2に対してその
取付け角度を容易に変えることができるサスペンション
アームを用いたものである。
【0016】即ち、ケース2の内側面には、その上端に
爪21を有するサスペンションアーム20がサスペンシ
ョンシャフト22によって、ケース2に回動可能に取付
けられている。このサスペンションシャフト22は、ケ
ース2に形成された貫通孔23及びサスペンションアー
ム20に形成された貫通孔24に挿通され、サスペンシ
ョンアーム20を回動可能に支持している。また、サス
ペンションアーム20の上端に形成された爪21には、
サスペンションバネ3の一端が掛けられるように構成さ
れている。
【0017】この様な構成を有する従来のCDオートチ
ェンジャーにおいては、その設置角度に応じて、サスペ
ンションバネ3の設置方向が地軸と同一方向になるよう
に、適宜サスペンションアーム20を回動させることに
より、サスペンションバネ3による機器本体1の自重を
キャンセルする効果を維持することができる。
【0018】しかし、この方法は、図10に示した従来
型に比べて、サスペンションバネ3を掛け替える必要が
ないという利点を有するものの、サスペンションアーム
20の回動を規制する手段が採られていないため、所定
の位置にサスペンションアームを固定した後であって
も、機器本体1の自重が大きい場合には、サスペンショ
ンアーム20がさらに回動してしまうといった欠点があ
った。また、サスペンションアーム20の取付け角度を
変更する場合に、サスペンションシャフト22を緩める
と、サスペンションアーム20が大きく回動してしまう
こともあり、その制御が困難であった。
【0019】この様な欠点を考慮してさらに改良がなさ
れ、図12に示した様なCDオートチェンジャーが提案
されている。これは、図11に示したCDオートチェン
ジャーに用いたサスペンションアームに、その回動を規
制する手段を設けたものである。
【0020】即ち、サスペンションアーム20には、貫
通孔24と爪21との間にねじ孔30が形成されてい
る。一方、ケース2に形成された貫通孔23の周囲に
は、サスペンションアーム20の回動範囲に対応する範
囲(即ち、例えば垂直方向から水平方向への1/4周)
に、所定の間隔毎に複数個の孔31が形成されている。
【0021】この様な構成を有する従来のCDオートチ
ェンジャーにおいては、その設置角度に応じて、サスペ
ンションバネ3の設置方向が地軸と同一方向になるよう
に、適宜サスペンションアーム20を回動させた後、サ
スペンションアームに形成されたねじ孔30と、それに
対応する位置の孔にねじ32を挿通することにより、サ
スペンションアーム20の回動を規制することができ
る。
【0022】しかしながら、この従来技術は、図11に
示した従来型に比べて、サスペンションアーム20の回
動を規制することができ、ケース2に対する機器本体1
の支持が安定したものとなるという利点があるものの、
CDオートチェンジャーの設置角度に応じて、その都度
ねじ32を着脱するため作業性が悪く、また、ねじを紛
失しやすいといった問題が生じていた。さらに、ねじの
着脱作業を繰り返すことによって、ねじ山が摩耗した
り、ねじの締付け力が低下するといった問題も生じてい
た。
【0023】本発明は、上記の様な各従来技術の欠点を
解消するために提案されたもので、その目的は、電子機
器の設置角度の変更に応じて、簡単な作業でサスペンシ
ョンバネの設置方向を調節することができる、作業性及
び信頼性に優れた電子機器のサスペンションバネ切換え
機構を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記の様な課題を解決す
るために、本発明は、電子機器のケース内に機器本体を
収納し、この機器本体を、一端がケースに回動可能に取
付けられたサスペンションアームの先端に、他端が機器
本体に係止されたサスペンションバネによって保持し、
前記サスペンションアームの角度をケースの設置角度に
応じて切換えて、サスペンションバネの取付け角度を切
換える電子機器のサスペンションバネ切換え機構におい
て、前記ケースに設けられた貫通孔内に、回動可能に且
つロック位置と非ロック位置をとるように軸方向に移動
可能に形成されたサスペンションシャフトを装着し、こ
のサスペンションシャフトには、前記サスペンションア
ームを少なくとも回動方向には移動しないように固定
し、前記サスペンションシャフトとケースとの間には、
サスペンションシャフトがロック位置にある場合に、ケ
ースに対するサスペンションシャフトの回動を複数の位
置で規制する係止手段と、前記サスペンションシャフト
には、これをロック位置に常時付勢する付勢手段とを設
けたことを特徴とするものである。
【0025】
【作用】上記の様な構成を有する本発明においては、常
時は付勢手段によりサスペンションシャフトがその軸方
向のロック位置にあり、係止手段によってサスペンショ
ンシャフトはケースに回動することなく固定されてい
る。そのため、サスペンションシャフトに固定されたサ
スペンションアームもケースに固定され、ケースに対し
て一定の角度を保持している。その結果、一端がサスペ
ンションアームに固定されたサスペンションバネもその
角度に固定されている。
【0026】サスペンションバネの取付け角度を切換え
る場合には、サスペンションシャフトを付勢手段に逆ら
って軸方向の非ロック位置に強制的に移動させると、係
止手段とサスペンションシャフトとの係合が外れ、サス
ペンションシャフトは貫通孔内で回動可能となる。そこ
で、サスペンションシャフトを中心としてサスペンショ
ンアームを回転させ、その角度を調整し、サスペンショ
ンバネの角度をケースの設置角度にあったものに切換え
る。
【0027】サスペンションバネの角度の切換えが完了
した後、サスペンションシャフトに加えていた強制力を
解除すれば、サスペンションシャフトは付勢手段により
ロック位置に戻り、係止手段によってその回動が阻止さ
れ、サスペンションシャフト及びこれに固定されたサス
ペンションアーム、サスペンションアームに係止された
サスペンションバネの角度がその位置に確保される。
【0028】
【実施例】
(1)第1実施例 以下、本発明の一実施例を図1乃至図7に基づいて具体
的に説明する。なお、図9乃至図12に示した従来型と
同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0029】本実施例においては、図1に示した様に、
ケースの内側面に配設されるサスペンションアーム40
の上端部には、サスペンションバネの一端を固定するた
めの爪41が形成され、また、略中央部には後述するサ
スペンションシャフトの軸部が挿通される貫通孔42が
形成されている。この貫通孔42はその上部に、サスペ
ンションシャフトの回動を係止する係止部である直線部
42aを有するD字形に形成されている。
【0030】次に、ケースについて説明する。ケース2
の両側面には、サスペンションシャフトの軸部が挿通さ
れる円形の貫通孔43が形成されている。なお、この貫
通孔43は、ケース側面の所定の位置に所定の間隔をあ
けて上下2本の切り込み45a,45bを入れ、その切
り込みの間を内側に押圧して形成した凸部44の略中央
部に形成されている。この様な加工を一般に“切絞り加
工”と称している。
【0031】図2は、前記切絞り加工により形成した凸
部44及び貫通孔43の詳細図である。即ち、所定の間
隔wをあけて上下2本の切り込み45a,45bを入
れ、その切り込みの間をケース内側にt1 だけ押圧して
凸部44が形成されている。そして、これらの切り込み
の切断面がサスペンションシャフトの回動を係止する係
止手段となっている。
【0032】続いて、サスペンションシャフト46につ
いて説明する。図1及び図3に示した様に、サスペンシ
ョンシャフト46の先端部にはねじ部47が形成され、
それに続いて、上部に平面部48aを有し断面D字形に
形成されたDカット部48、さらに、Dカット部48に
続いて、幅t2 の円筒部49が形成されている。このD
カット部48は前記サスペンションアーム40の貫通孔
42と嵌合するように、また、円筒部49は前記ケース
に形成された円形の貫通孔43に嵌合するように構成さ
れている。
【0033】また、前記円筒部49に続いて、周囲が多
角形状に切り欠かれた幅t1 の多角形部50が形成さ
れ、さらに、テーパ部51及びつまみ部52が形成され
ている。この多角形部50が、ケースに形成された前記
係止手段と係合する係止部となっている。また、つまみ
部52はサスペンションシャフト46による角度調節を
容易にするためのものである。さらに、前記多角形部5
0の内、互いに平行な面の間隔は、前記切絞り加工の間
隔wと同一に設定されている。
【0034】なお、図4はサスペンションシャフト46
の正面図を、また、図5はサスペンションアーム40の
正面図を示したものである。また、前記多角形部50は
正多角形より構成され、その面の数は偶数である。これ
は、互いに対向する辺が、前記切絞り加工部の上下端面
に当接することができるようにするためである。
【0035】さらに、図2及び図3に示した様に、サス
ペンションシャフトの多角形部50の幅t1 は、ケース
に施した切絞り寸法と等しくなるように設定されてい
る。また、円筒部49の幅t2 は、ケース側面の板厚と
ほぼ同じになるように設定されている。さらに、Dカッ
ト部48の幅t3は、前記多角形部50の幅t1 、サス
ペンションアームの板厚及びバネ53の最圧縮長の和よ
り大きくなければならない。
【0036】この様な構成を有する本実施例の電子機器
のサスペンションバネ切換え機構は、以下に述べる様に
作用する。即ち、図1及び図6に示した様に、ケースの
外側(図中、左側)よりサスペンションシャフト46を
ケースに形成された貫通孔43に奥まで挿入すると、サ
スペンションシャフトの多角形部50が、ケースに施し
た切絞り加工部の上下端面に当接し、また、多角形部5
0の前方に形成した円筒部49がケースの貫通孔43に
嵌合する。
【0037】また、円筒部49の前方に形成されたDカ
ット部48は、サスペンションアーム40に形成された
Dカット部を有する貫通孔42に嵌合し、その後、サス
ペンションアーム40の前方(図中、右側)から、バネ
53,ワッシャ54、ナット54を取付けて、サスペン
ションアーム40をケースに固定する。
【0038】この様に、サスペンションシャフト46の
Dカット部48は、サスペンションアーム40の貫通孔
42に嵌合し、貫通孔42の上部に形成された直線部に
よって係止される。また、サスペンションシャフト46
は、その多角形部50がケースに施した切絞り加工部の
上下端面に当接することによって、ケースに対して固定
される。その結果、サスペンションアーム40がケース
に対して、所定の位置に固定されることになる。
【0039】なお、サスペンションシャフト46の各部
の長さは、前記バネ53が取付け完了時において圧縮さ
れるような長さに設定されている。従って、バネ53の
復元力によって、サスペンションシャフト46は常時ケ
ースの内側(図中、右方向)に付勢され、一方、サスペ
ンションアーム40は常時ケースの外側(図中、左方
向)に付勢されている。その結果、サスペンションシャ
フトの多角形部50と切絞り加工部の上下端面は嵌合状
態に保持され、サスペンションシャフト46とサスペン
ションアーム40のケースへの固定は安定したものとな
っている。
【0040】次に、CDオートチェンジャーの設置位置
を変更した結果、サスペンションバネの取付け角度を変
更する必要が生じた場合について説明する。まず、図6
に示した固定状態から、図7に示した様に、サスペンシ
ョンシャフト46のつまみ部52を外側に引き出す。こ
の状態において、サスペンションシャフトの多角形部5
0は、切絞り加工部の上下端面と離れるため、サスペン
ションシャフト46はケースに対して回動可能な状態と
なる。なお、この場合であっても、サスペンションシャ
フト46とサスペンションアーム40とは、それらのD
カット部で一体化された状態にある。また、バネ53は
さらに圧縮された状態にある。
【0041】この様に、サスペンションシャフト46を
バネ53の復元力に逆らってケースの外側に引き出し、
サスペンションシャフトを回動させることによって、一
体化されたサスペンションアーム40を所望の角度だけ
回動させることができる。その後、サスペンションシャ
フト46をはなすと、バネ53の復元力によってサスペ
ンションシャフトはケース側へ引き寄せられる。そし
て、この時、サスペンションシャフトの多角形部50の
他の面が、ケースの切絞り加工部の上下端面と当接し、
サスペンションシャフト46はケースに固定される。そ
の結果、所定の角度だけ取付け角度を変更した状態で、
サスペンションシャフト及びサスペンションアームがケ
ースに回動不能な状態で固定される。
【0042】なお、この様な構成を有する本実施例のサ
スペンションバネ切換え機構において、なんらかの原因
で、サスペンションアーム40に過大な振動が加わり、
サスペンションアーム40が機器本体側に引っ張られ、
その結果バネ53が変形し、サスペンションアーム自体
が内側に屈曲したとしても、サスペンションシャフト4
6とケースとの嵌合は外れないので、サスペンションア
ーム40の取付け角度が変化することはない。
【0043】この様に、本実施例によれば、サスペンシ
ョンシャフトとサスペンションアームとは常に一体化さ
れ、また、サスペンションシャフトとケースとの係合
は、バネの付勢力によって常に安定した状態に保持され
る。また、サスペンションバネの取付け角度を変更する
場合でも、サスペンションシャフトをバネの付勢力に逆
らって引き出し、所定の角度だけ回動させた後、サスペ
ンションシャフトを放せば良いため、取付け角度の調節
作業が容易なものとなり、また、その精度は非常に高い
ものとなる。
【0044】(2)第2実施例 本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、サ
スペンションシャフトとケースとの固定構造は、図8に
示した様なものでもよい。即ち、サスペンションシャフ
ト60には、上記実施例における円筒部61に外周方向
に突出する一つの突起62が形成され、多角形部は不要
とされている。
【0045】一方、ケース2には前記円筒部61が嵌合
する貫通孔63が形成され、この貫通孔63の周囲に
は、サスペンションアーム40の回動範囲に対応する範
囲(即ち、例えば垂直方向から水平方向への1/4周)
に、所定の間隔毎に複数個の切り欠き64が形成されて
いる。そして、この切り欠き64に前記突起62が係合
するように構成されている。その他の構成は、上記実施
例と同様である。
【0046】この場合も、サスペンションアーム40と
サスペンションシャフト60とは、それぞれのDカット
部で位置規制されて一体化されている。また、サスペン
ションシャフト60とケース2とは、貫通孔63に形成
した切り欠き64内に、サスペンションシャフトの円筒
部の突起62が嵌合することによって、回動不能に固定
されている。
【0047】次に、CDオートチェンジャーの設置位置
を変更した結果、サスペンションバネの取付け角度を変
更する必要が生じた場合には、サスペンションシャフト
60のつまみ部52を外側に引き出す。この状態におい
て、サスペンションシャフトの円筒部61に形成された
突起62は、ケースの切り欠き64と離れるため、サス
ペンションシャフト60はケースに対して回動可能な状
態となる。これにより、容易にサスペンションシャフト
を所望の角度だけ回動させることができる。なお、この
場合であっても、サスペンションシャフト60とサスペ
ンションアーム40とは、それらのDカット部で一体化
された状態にある。また、バネ53はさらに圧縮された
状態にある。
【0048】その後、サスペンションシャフト60をは
なすと、バネ53の復元力によってサスペンションシャ
フトはケース側へ引き寄せられる。そして、この時、サ
スペンションシャフトの突起62がケースに形成された
別の切り欠きに嵌合し、サスペンションシャフト60は
ケースに固定される。その結果、所定の角度だけ取付け
角度を変更した状態で、サスペンションシャフト及びサ
スペンションアームがケースに回動不能な状態で固定さ
れる。
【0049】(3)他の実施例 上記の様な実施例以外に、係止手段としては、貫通孔自
体の形状を多角形とし、サスペンションシャフトの基部
にそれに嵌合する多角形の部分を形成しても良い。さら
に、多角形の代わりに、サスペンションシャフトの基部
にスプラインを形成し、貫通孔の縁をこれに係合する凹
凸部としても良い。
【0050】また、付勢手段をケースを挟んでサスペン
ションアームの反対側に設けることも可能で、その場合
には、サスペンションシャフトの先端側とケースとの間
に係止手段が設けられる。
【0051】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、サスペン
ションアームをサスペンションシャフトに対して回動不
能に固定し、また、サスペンションシャフトをケースに
回動不能に固定することによって、サスペンションアー
ムに一端を固定されたサスペンションバネの取付け角度
の調節を容易なものとすることができる、作業性及び信
頼性に優れた電子機器のサスペンションバネ切換え機構
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す分解斜視図
【図2】図1に示した実施例におけるケースの側面図及
び断面図
【図3】図1に示した実施例に用いられるサスペンショ
ンシャフトの側面図
【図4】図1に示した実施例に用いられるサスペンショ
ンシャフトの正面図
【図5】図1に示した実施例に用いられるサスペンショ
ンアームの正面図
【図6】図1に示した実施例における固定状態を示す断
面図
【図7】図1に示した実施例における角度調節状態を示
す断面図
【図8】本発明の第2実施例を示す分解斜視図
【図9】従来の電子機器の支持構造を示す斜視図
【図10】従来の電子機器のサスペンションバネ切換え
機構の一例を示す斜視図
【図11】従来の電子機器のサスペンションバネ切換え
機構の一例を示す斜視図
【図12】従来の電子機器のサスペンションバネ切換え
機構の一例を示す斜視図
【符号の説明】
1…機器本体 2…ケース 3…サスペンションバネ 10…爪 20…サスペンションアーム 22…サスペンションシャフト 23,24…貫通孔 30,31…ねじ孔 32…ねじ 40…サスペンションアーム 41…爪 42…Dカット部を有する貫通孔 43…円形の貫通孔 46…サスペンションシャフト 47…ねじ部 48…Dカット部 49…円筒部 50…多角形部 52…つまみ部 60…サスペンションシャフト 62…突起 64…切り欠き

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器のケース内に機器本体を収納
    し、 この機器本体を、一端がケースに回動可能に取付けられ
    たサスペンションアームの先端に、他端が機器本体に係
    止されたサスペンションバネによって保持し、 前記サスペンションアームの角度をケースの設置角度に
    応じて切換えて、サスペンションバネの取付け角度を切
    換える電子機器のサスペンションバネ切換え機構におい
    て、 前記ケースに設けられた貫通孔内に、回動可能に且つロ
    ック位置と非ロック位置をとるように軸方向に移動可能
    に形成されたサスペンョンシャフトを装着し、 このサスペンションシャフトには、前記サスペンション
    アームを少なくとも回動方向には移動しないように固定
    し、 前記サスペンションシャフトとケースとの間には、サス
    ペンションシャフトがロック位置にある場合に、ケース
    に対するサスペンションシャフトの回動を複数の位置で
    規制する係止手段を設け、 前記サスペンションシャフトには、これをロック位置に
    常時付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする電子機
    器のサスペンションバネ切換え機構。
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