JPS5838110Y2 - 自動車用ドアハンドル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用ドアバンドル装置に於けるオープニ
ングバンドルの復帰手段に関するものである。

従来、バンドルベースにオープニングバンドルを枢支し
た自動車用ドアバンドル装置のオープニングバンドル復
帰手段としては、第１図に示す如くスプリング９を、オ
ープニングバンドル回動の支点となる枢軸８ａ、８ｂの
一方に嵌装し、ドアに装着されるバンドルベース１の後
方に突き出た一方のアーム部２ａと、回動自在のオープ
ニングバンドル３の把手部４の後方に突き出た一方の腕
部５ａとの夫々の側壁６，７間に挟持せしめ、スプリン
グ９に於ける一方の脚９ａをバンドルベース１のアーム
部２ａに、他方の脚９ｂをオープニングバンドル３の腕
部５ａに夫々係止せしめていた。

自動車用ドアバンドルにおいては、安全性の面からドア
パネルより外側に向っての突出量を大きくすることがで
きないためオープニングバンドル３の回動の支点はドア
内に配置されていた。

そのためバンドルベース１にアーム部２ａ、２ｂを形成
し、オープニングバンドル３に腕部５ａ、５ｂを形成し
て枢軸８ａ、８ｂでオープニングバンドル３をバンドル
ベース１に枢支し、枢軸８ａ、８ｂ部分をドアパネル側
の挿入口１１ ａ、１１ ｂから挿入してドアパネルに
装着していた。

しかし、上記復帰手段は、上記アーム部２ａと上記腕部
５ａとの夫々の側壁６，７で挾持せしめた構成である為
、上記アーム部２ａと上記腕部５ａとの総幅が広くなり
、ドアパネルに装着させるためにはドアパネル側の挿入
口１１ ａを大きくする必要が生じる。

ところが、この挿入口１１ ａが大きいと、挿入口１１
ａからドライバー、針金等を差込む等によってドアロ
ック装置（図面省略）の解錠を容易ならしめ、盗難の危
険が生じ、更には風雨塵埃の侵入量が多くなる等の欠点
が生じるものである。

そこで、本考案は上記欠点の解消に鑑みてなされたもの
であり、以下にその実施例を説明する。

第２図において、バンドルベース１２は、ドアパネルに
固着せしめる取付ねじ孔１３と、作動時にオープニング
バンドル２０の把手部２１を収納する収納部１４と、両
側後方に突き出たアーム部１７ａ、１７ｂと、更にオー
プニングバンドル２０の回動軌跡に略々等しい傾きでス
プリング部材２７の一方を受けるスプリング案内部１８
とを有しており、また、上記アーム部１７ａ、１７ｂに
は、オープニングハンドル２０に固着した枢軸１５ ａ
、１５ ｂを設置するための軸受部１６ ａ 、１６
ｂとオープニングハンドル２０を所定の位置に保持せ
しめる為の係止部］９ａ、１９ｂとを有し一体成形手段
により形成されている。

またオープニングハンドル２０は、把手部２１と、把手
部２１の両側後方に突き出た腕部２５ａ、２５ｂと、そ
して上記スプリング案内部１８に対応して、スプリング
部材２７の他端を保持するためのスプリング受は部２６
とを有しており更に、上記腕部２５ ａ 、２５ ｂは
、ドアロック装置と連繋させるための保合穴２２と、枢
軸１５ ａ 、１５ ｂを固着するための通孔２３ ａ
、２３ ｂと、オープニングハンドル２０を所定の位
置に保持する為の当接部２４ ａ 、２４ ｂとを有し
ている。

尚、スプリング部材２７は常時、オープニングハンドル
２０を非操作時の位置に回動復帰させる様に一方向に付
勢するための圧縮スプノングである。

従って上述の如き、ハンドルベース１２とオープニング
ハンドル２０は、一対の枢軸１５ａ、１５ｂを支点とし
、スプリング部材２７により一方向に付勢されることに
まり回動復帰自在となっている。

そして、ハンドルベース１２のアーム部１７ａ、１７ｂ
とオープニングハンドル２０の腕部２５ａ、２５ｂはド
アパネル側の挿入口２８ ａ 、２８ ｂからドア内に
挿入されている。

以上の構成によるドアハンドル装置の取付状態を第３図
に基づき説明すると、上記係止部１９ａ。

１９ｂは上記当接部２４ ａ 、２４ ｂに接触して位
置決めされオープニングハンドル２０は非操作時の位置
にあり、このときに、上記スプリング部材２７の両端は
、上記スプリング案内部１８及び上記スプリング受は部
２６に多少、圧縮ぎみに止着されている。

また第４図に於いて示す様に、オープニングハンドル２
０が操作されて回動し、所定の回動角度に至ると、それ
に付随してスプリング部材２７は、ノ＼ンドルベース１
２に配設されたスプリング案内部１８に保持されながら
圧縮される。

そしてオープニングハンドル２０を非操作時の位置に回
動復帰する様に付勢している。

尚、上述の如きスプリング案内部１８及びスプリング受
は部２６は、突出部を設けて凸部に形成されているが、
これに限らず、夫々の使用材質の成形及び強度上の都合
により、例えば第５図に示す如く凹状に形成しても好ま
しいことはもちろんである。

また実施例の図ではスプリング部材が１個となっている
が、これに限定するものではなく必要に応じ複数個とす
ることも可能である。

以上の説明から明らかな様に本考案は、ハンドルベース
のほぼ中央に配設されたスプリング案内部とスプリング
受は部との間にスプリング部材を配設したことを要旨と
するものである。

従って、前述のアーム部と腕部との総巾が最小になるの
で、挿入口からドライバー、針金等を差込んでドアロッ
ク装置の解錠をすることができず盗難を防止することが
できる。

同時に、風雨、塵埃の侵入防止が可能となる。

またその他に、スプリング部材をハンドルの中央付近に
配置しているので、スプリング作用が従来の如く、ハン
ドルの一方側にかたよらず、均等に作用する。

即ち、オープニングハンドルの回動操作感が良くなる。

またその他にも、スプリング部材が圧縮スプリングであ
る為に従来のトーションコイルスプリングの係止脚９ａ
、９ｂが不要となる。

即ち、加工工程が短縮されるので部品コストが低減され
ると共に、従来の引掛は作業が挿着作業となるので作業
性が向上し、従って、経済的効果も多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドアハンドル装置の組立分解斜視図、第
２図は本考案の実施例を説明するための分解斜視図、第
３図は本考案の実施例取付状態を説明するための要部断
面図、第４図は本考案の実施例操作状態を説明するため
の要部断面図、第５図は本考案の他の実施例を説明する
ための要部断面図である。 １２はハンドルベース、１４は収納部、１５ ａ 、１
５ ｂは枢軸、１８はスプリング案内部、２０はオープ
ニングハンドル、２６はスプリング受は部、２７はスプ
リング部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアパネルに取り付けられ、両側にアーム部を設けたバ
   ンドルベースと、該バンドルベースのアーム部に枢支さ
   れる腕部を両側に設けたオープニングバンドルを有し、
   上記バンドルベースにオープニングバンドルの収容部を
   形成するとともに該収容部の上部中央部にスプリング案
   内部を形成し、オープニングバンドルには前記スプリン
   グ案内部と対面する位置にスプリング受は部を形成し、
   前記スプリング案内部とスプリング受は部との間に圧縮
   スプリングを配設して、常時オープニングバンドルを非
   操作位置へ復帰させるようにしたことを特徴とする自動
   車用ドアバンドル装置。