JP2899654B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2899654B2
JP2899654B2 JP6339467A JP33946794A JP2899654B2 JP 2899654 B2 JP2899654 B2 JP 2899654B2 JP 6339467 A JP6339467 A JP 6339467A JP 33946794 A JP33946794 A JP 33946794A JP 2899654 B2 JP2899654 B2 JP 2899654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
tire
shoulder
central
lateral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6339467A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08183310A (ja
Inventor
充浩 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP6339467A priority Critical patent/JP2899654B2/ja
Publication of JPH08183310A publication Critical patent/JPH08183310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2899654B2 publication Critical patent/JP2899654B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トレッドパターンに起
因する残留コーナリングフォースの影響を抑制し、操縦
安定性を向上させた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般の道路面は排水性を高めるために、
中央部が高く、路肩に行くに従って低くなる傾斜(カン
ト)を備えているから、直線道路を車両が直進走行する
際には、車両は、路面からカントを下る方向に力を受け
るため、その方向に車両が流れる傾向にある。しかし、
タイヤの構造、形状等の要因によって実質的にタイヤは
それ自身が横力を発生させうる。この横力を残留コーナ
リングフォースという。この残留コーナリングフォース
とカントによる横方向の力が釣り合えば、前述の車両の
流れは生じない。通常、残留コーナリングフォースは、
トレッド内に埋設されたベルト、特に半径方向外側のベ
ルトコードの方向による影響が大きいものであり、ベル
トコードの貼付方向は路面のカントによって決定され
る。例えば、左側通行では、路面が左下がりのカントを
備えているから、最外層ベルトコードをタイヤ外側から
見て右上がりの方向に貼付しており(図6)、右側通行
では、路面が右下がりのカントを備えているから、最外
層ベルトコードをタイヤ外側から見て左上がりの方向に
貼付(図7)することにより、車両の流れを防止するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、残留コ
ーナリングフォースは、トレッドに設けられたトレッド
パターンに起因するものもあり、ベルトコードの貼付方
向だけでは適切な残留コーナリングフォースの発生を得
ることが困難であった。ここで、残留コーナリングフォ
ースの発生メカニズムについて述べると、タイヤトレッ
ドのクラウン部の回転半径がショルダー部の回転半径よ
り大きいから、クラウン部に設けられたブロックには牽
引力が作用し、ショルダー部に設けられたブロックには
制動力が作用する。このために、トレッドパターンの流
れ方向、即ちトレッド幅方向に対するブロック辺の傾斜
方向によって定められる方向にブロックが捩じられてト
ルクが発生し、残留コーナリングフォースが発生する。
従来のタイヤにおいては、例えば、図4(イ)に示すも
のは、クラウン部に設けられたブロックBcrはトレッド
幅方向外側に向かってタイヤ回転方向後方に傾斜し、シ
ョルダー部に設けられたブロックBshはトレッド幅方向
外側に向かってタイヤ回転方向前方に傾斜しており、ブ
ロックBcrの内側先端に牽引力Ft が作用し、ブロック
Bshの外側先端に制動力Fb が作用するから、両ブロッ
クBcr,Bshが外側に捩じられ、図示のトレッド中心か
ら右側では時計方向(左側では反時計方向)のトルクT
R が発生し、セルフアライニングトルク(Self Alignin
gTorque)SATが増加して、全体としての残留コーナ
リングフォースを増大させる(図5(イ)参照)。ま
た、図4(ロ)に示すものは、クラウン部に設けられた
ブロックBcrはトレッド幅方向外側に向かってタイヤ回
転方向前方に傾斜し、ショルダー部に設けられたブロッ
クBshはトレッド幅方向外側に向かってタイヤ回転方向
後方に傾斜しており、ブロックBcrの外側先端に牽引力
Ft が作用し、ブロックBshの内側先端に制動力Fb が
作用するから、両ブロックBcr,Bshが内側に捩じら
れ、図示のトレッド中心から右側では反時計方向(左側
では時計方向)のトルクTL が発生し、セルフアライニ
ングトルクSATが減少して、全体としての残留コーナ
リングフォースを減少させる(図5(ロ)参照)。上述
のとおり、トレッドパターンの流れ方向によって全体と
しての残留コーナリングフォースが変化するものであ
り、トレッドパターンによってはベルトコード貼付方向
に基づく残留コーナリングフォースとは逆方向に大きな
力を発生してカントを滑り落ちる恐れがあるという問題
があった。
【0004】本発明の目的は、トレッドパターンによる
残留コーナリングフォースへの影響を抑制し、操縦安定
性が高く、右下がりのカントを備えた路面の右側走行に
適した空気入りタイヤを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の空気入りタイヤは、タイヤ赤道面に対して対
称に設けられ、タイヤ周方向に延びる2本の主溝をトレ
ッドに備え、トレッドが上記主溝の間に形成された中央
部と上記主溝のタイヤ幅方向外側に形成されたショルダ
ー部とに分割され、中央部並びにショルダー部にタイヤ
幅方向に延びる複数の横溝が設けられた空気入りタイヤ
であって、最外層ベルトコードを車両装着時にタイヤ半
径方向外側から見て左上がりに配設するとともに、中央
部の横溝の溝方向をタイヤ半径方向外側から見て左上が
りに配設し、ショルダー部の横溝の溝方向をタイヤ半径
方向外側から見て右上がりに配設し、中央部の横溝の溝
壁は全てタイヤ半径方向線に対して同一方向に傾斜さ
せ、ショルダー部の横溝の溝壁は全てタイヤ半径方向線
に対して中央部の横溝の溝壁と逆方向に傾斜させたもの
である。
【0006】
【作用】中央部の横溝の溝方向とショルダー部の横溝の
溝方向とがタイヤ軸方向に対してそれぞれ逆方向の傾斜
を成すとともに、中央部の横溝の溝壁は全てタイヤ半径
方向線に対して同一方向に傾斜させ、ショルダー部の横
溝の溝壁は全てタイヤ半径方向線に対して中央部の横溝
の溝壁と逆方向に傾斜させたことにより、中央部に位置
するクラウンブロックにおける牽引力Ft とショルダー
部に位置するショルダーブロックにおける制動力Fb を
低減させ、発生するトルクを小さくしてセルフアライニ
ングトルクSATの変化を抑制するとともに、クラウン
ブロック及びショルダーブロックのタイヤ進行方向にお
ける前後方向の剛性を変化させて、牽引力Ft 及び制動
力Fb を低減させ、トレッドパターンが残留コーナリン
グフォースに与える影響を抑えることができる。最外層
ベルトコードと中央部の横溝とを、最外層ベルトコード
を車両装着時にタイヤ半径方向外側から見て左上がりに
配設するとともに、中央部の横溝の溝方向をタイヤ半径
方向外側から見て左上がりに配設して同じ方向に傾斜さ
せることにより、ベルトコード貼付方向に基づく左方向
への残留コーナリングフォースを確保することができ
る。
【0007】
【実施例】図1を参照して本発明の実施例を説明する。
図1において、右側走行用の空気入りタイヤのトレッド
1は、最外層ベルトコードを、車両装着時にタイヤ半径
方向外側から見て左上がり(図7参照)の方向に貼付し
たものであり、そのトレッドパターンは、トレッド中心
に設けられてタイヤ周方向に延びる中央副溝2と、中央
副溝2の両側に対称に設けられてタイヤ周方向に延びる
中間縦溝である一対の主溝3と、中央副溝2と主溝3の
間に設けられてタイヤ周方向に延びる一対の第1副溝4
と、主溝3のトレッド幅方向外側に設けられてタイヤ周
方向に延びる一対の第2副溝5と、中央副溝2の両側に
設けられて一端が中央副溝2近傍に閉じられて位置し、
他端が主溝3に連通開口してトレッド幅方向に延びる中
央横溝6と、一端が主溝3に連通開口し、他端がトレッ
ド端1aに達して開口するトレッド幅方向に延びるショ
ルダー横溝7とを備えている。ここで、主溝3,3の間
をクラウン部即ち中央部Cr 、主溝3とトレッド端1a
との間をショルダー部Sh とし、中央部Cr の幅CWを
トレッド幅TWの40〜60%、好ましくは50%とする。
【0008】中央副溝2と第1副溝4及び中央横溝6に
よって、中央副溝2の両側にタイヤ周方向に配設された
一対の中央クラウンブロック8が形成され、主溝3と第
1副溝4及び中央横溝6によって外側クラウンブロック
9が形成され、主溝3と第2副溝5及びショルダー横溝
7とにより内側ショルダーブロック10が形成され、第2
副溝5及びショルダー横溝7とによって外側ショルダー
ブロック11が形成される。
【0009】中央横溝6,6の溝方向が車両装着時にタ
イヤ半径方向外側から見て左上がり(図1で左上がり)
に形成され、ショルダー横溝7,7の溝方向が車両装着
時にタイヤ半径方向外側から見て右上がり(図1で右上
がり)、即ちタイヤ軸方向に対して中央横溝6の溝方向
と反対方向に形成されている、即ち中央横溝6,6の溝
幅の中心を結んだ溝中心線がタイヤ軸方向に対して成す
鋭角である中央横溝方向角θc と、ショルダー横溝7,
7の溝幅の中心を結んだ溝中心線がタイヤ軸方向に対し
て成す鋭角であるショルダー横溝方向角θs とがタイヤ
軸方向に対して逆方向に形成されている。上述のとお
り、中央横溝6,6の溝方向は最外層ベルトコードと同
じ方向(図で左上がり)に形成されている。なお、タイ
ヤの回転方向は矢印Rで示される。
【0010】図2は中央横溝6とショルダー横溝7の溝
幅断面即ち溝中心線とトレッド表面に垂直な断面を示す
ものであり、(イ)は図1におけるA−A′,J−J′
線断面図、(ロ)は同じくB−B′,I−I′線断面
図、(ハ)は同じくC−C′,H−H′線断面図、
(ニ)は同じくD−D′,G−G′線断面図、(ホ)は
同じくE−E′,F−F′線断面図であり、図の左から
右への方向がタイヤ回転方向Rである。中央部Cr にお
いては、図2(ニ),(ホ)に示されるように、中央横
溝6の溝壁6a,6bは、溝底から開口側に向かって、
タイヤ半径方向線(即ちトレッド面に垂直な線)SLを基
準としてタイヤ回転方向Rに傾斜しており、クラウンブ
ロック即ち中央クラウンブロック8及び外側クラウンブ
ロック9のタイヤ回転方向Rの前端側溝壁6aの前端溝
壁角度α(本実施例ではα=+5°)と、後端側溝壁6
bの後端溝壁角度β(本実施例ではβ=+10°)とが異
なっている(α≠β)。
【0011】ショルダー部Sh においては、図2
(イ),(ロ),(ハ)に示すように、ショルダー横溝
7の溝壁7a,7bは、溝底から開口側に向かって、タ
イヤ半径方向線SLを基準としてタイヤ回転方向Rと反対
方向、即ち中央横溝6の溝壁6a,6bと反対方向に傾
斜しており、ショルダーブロック即ち内側ショルダーブ
ロック10と外側ショルダーブロック11のタイヤ回転方向
Rの前端側溝壁7aの前端溝壁角度γ(本実施例ではγ
=−10°)と、後端側溝壁7bの後端溝壁角度δ(本実
施例ではδ=−5°)とが異なっている(γ≠δ)。な
お、クラウンブロックとショルダーブロックとでは、タ
イヤ回転方向Rにおける前後端の溝壁角度がそれぞれ異
なっている。即ちα≠γ、β≠γ、α≠δ、β≠δであ
る。
【0012】この構成により、中央部Cr に設けられた
クラウンブロック即ち中央クラウンブロック8及び外側
クラウンブロック9のタイヤ回転方向Rにおける剛性を
低減させて牽引力Ft を小さくし、またショルダーブロ
ック即ち内側ショルダーブロック10及び外側ショルダー
ブロック11のタイヤ回転方向Rにおける剛性を低減させ
て制動力Fb を小さくすることができ、発生するトルク
を小さくしてセルフアライニングトルクSATの変化を
抑制し、トレッドパターンに起因する残留コーナリング
フォースを低減させる。
【0013】本実施例の作用について詳述すると、上記
ベルトの最外層ベルトコードの貼付方向とトレッドパタ
ーンにおいては、ベルトの最外層ベルトコードが車両装
着時にタイヤ半径方向外側から見て左上がり方向に貼付
されているから、ベルトによって発生する残留コーナリ
ングフォースの作用する方向は左方向である。これに対
して、中央横溝6,6は左上がり、ショルダー横溝7,
7は右上がりに形成されているから、トレッドパターン
に起因する残留コーナリングフォースの作用する方向
は、ベルトに起因する残留コーナリングフォースの方向
の反対方向即ち右方向となるが、上述の如く、クラウン
ブロックとショルダーブロックの溝壁を、タイヤ半径方
向線SLを基準として、反対方向に傾斜させるとともに、
両ブロックのタイヤ回転方向前後端の溝壁角度を変化さ
せることによって、トレッドパターンに起因する残留コ
ーナリングフォースを低減させてその影響を抑制する。
【0014】次に、本発明を適用して試作した実施例タ
イヤと、従来構造の比較例タイヤとを用いて評価試験を
行った結果について、表1(図3)を参照して説明す
る。表1は、タイヤサイズ185/60R14の右側走
行用のタイヤであって、図1に示すトレッドパターンを
備え、トレッドパターンの寸法諸元を等しくした実施例
1,2及び比較例1〜4を用いて残留コーナリングフォ
ースを測定した結果を示すものである。
【0015】実施例1,2及び比較例1は最外層ベルト
コードの方向が左上がりで、最外層ベルトコードの角°
が22°であり、比較例2,3は最外層ベルトコードの方
向が右上がりで、最外層ベルトコードの角°が22°であ
る。実施例1,2及び比較例1,2,3におけるトレッ
ドパターンの寸法諸元は、トレッド幅TW=152 mm、中
央部Cr の幅CW=62mm、ショルダー部Sh の幅SW=
36mm、主溝3の溝幅GW=9mm、中央副溝2の溝幅MW
=7.5 mm、第1副溝4の溝幅LW1=3.0 mm、第2副溝
5の溝幅LW2=2.5 mm、中央横溝6の溝方向を右上が
り、中央横溝6の溝方向角θc =20〜50°、ショルダー
横溝7の溝方向を左上がり、ショルダー横溝7の溝方向
角θs =30〜35°、上記各溝の溝深さを8mmとする。な
お、最外層ベルトコードの方向並びに横溝の溝方向を示
す「右上がり」「左上がり」の表現は、タイヤを車両に
装着した状態で、タイヤ赤道面上からタイヤ半径方向外
側より見たときの状態を示すものである。
【0016】実施例1は、中央部Cr における中央横溝
6の前端溝壁角度α=+5°、後端溝壁角度β=+10°
(D−D′,E−E′,F−F′,G−G′断面参照)
であり、ショルダー部Sh におけるショルダー横溝7の
前端溝壁角度γ=−10°、後端溝壁角度δ=−5°(A
−A′,B−B′,C−C′,H−H′,I−I′,J
−J′断面参照)である(ここで、角度の正負は、タイ
ヤ回転方向への角度を正(+)、逆方向を負(−)とし
ている)。実施例2は、中央横溝6の前端溝壁角度α=
+5°、後端溝壁角度β=+5°(α=β)とし、ショ
ルダー横溝7の前端溝壁角度γ=−10°、後端溝壁角度
δ=−5°は実施例1と同じである。
【0017】比較例1は、横溝断面形状が対称形状を有
する従来構造のタイヤであり、中央横溝6の前端溝壁角
度α=−5°、後端溝壁角度β=+5°、ショルダー横
溝7の前端溝壁角度γ=−5°、後端溝壁角度δ=+5
である。比較例2は実施例1と同じ横溝断面形状を備
え、比較例3は実施例2と同じ横溝断面形状を備え、比
較例4は比較例1と同じ横溝断面形状を備えている。残
留コーナリングフォースは、室内台上コーナリングフォ
ース測定器で標準条件で測定したセルフアライニングト
ルクSAT=0 kgf・m のときの値であり、正(+)の
値は進行方向に対して右側に働く力を示し、負(−)の
値は左側に働く力をしめす。
【0018】表1の結果から明らかなとおり、実施例1
及び実施例2は、残留コーナリングフォースが負(−)
の値であり、進行方向に対して左側に力が働き、右側走
行において、カントによる横力とは反対の方向の力が働
き、カントによる車両の流れを抑制することができる。
一方、従来構造の比較例1は、最外層ベルトコードを左
上がりに貼付したことにより進行方向左側に働く力に対
して、トレッドパターンに起因する右側に働く力が大き
く、全体として右側に働く残留コーナリングフォースが
生じ、右側走行において、カントによる横力と同じ方向
の力が働き、カントによる車両の流れを助長することに
なる。
【0019】また、比較例2,3,4は、最外層ベルト
コードを右上がりに貼付したことによって進行方向右側
に働く力が発生し、トレッドパターンに起因する右側に
働く力とともに、カントによる横力と同じ方向の力が一
層大きく働き、カントによる車両の流れをさらに助長す
ることになる。この結果、実施例タイヤにおいては、ト
レッドパターンに起因する残留コーナリングフォースが
低減され、ベルトによって発生する残留コーナリングフ
ォースに与える影響が抑制されていることが明らかであ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているか
ら以下に述べる効果を奏する。中央部の横溝の溝方向と
ショルダー部の横溝の溝方向とがタイヤ軸方向に対して
それぞれ逆方向の傾斜を成すとともに、中央部の横溝の
溝壁は全てタイヤ半径方向線に対して同一方向に傾斜さ
せ、ショルダー部の横溝の溝壁は全てタイヤ半径方向線
に対して中央部の横溝の溝壁と逆方向に傾斜させたこと
により、中央部に位置するクラウンブロックにおける牽
引力Ft とショルダー部に位置するショルダーブロック
における制動力Fb を低減させ、発生するトルクを小さ
くしてセルフアライニングトルクSATの変化を抑制す
るとともに、クラウンブロック及びショルダーブロック
のタイヤ進行方向における前後方向の剛性を変化させ
て、牽引力Ft 及び制動力Fb を低減させ、トレッドパ
ターンが残留コーナリングフォースに与える影響を抑え
ることができる。最外層ベルトコードと中央部の横溝と
を、最外層ベルトコードを車両装着時にタイヤ半径方向
外側から見て左上がりに配設するとともに、中央部の横
溝の溝方向をタイヤ半径方向外側から見て左上がりに配
設して同じ方向に傾斜させることにより、ベルトコード
貼付方向に基づく左方向への残留コーナリングフォース
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した右側走行用の空気入りタイ
ヤの一例を示すトレッドパターン展開図である。
【図2】 (イ)は図1のA−A′(J−J′)線断面
図、(ロ)は同じくB−B′(I−I′)線断面図、
(ハ)は同じくC−C′(H−H′)線断面図、(ニ)
は同じくD−D′(G−G′)線断面図、(ホ)は同じ
くE−E′(F−F′)線断面図である。
【図3】 本発明の実施例と比較例の残留コーナリング
フォース測定結果を示す表1である。
【図4】 クラウンブロックとショルダーブロックの流
れ方向を示す説明図である。
【図5】 図7に示すトレッドパターンに起因する残留
コーナリングフォースの変化を示すコーナリングフォー
スとセルフアライニングトルクとの特性図である。
【図6】 タイヤ外側から見て右上がりのベルトコード
方向を備えたベルト層の平面図である。
【図7】 タイヤ外側から見て左上がりのベルトコード
方向を備えたベルト層の平面図である。
【符号の説明】
Cr 中央部、Sh ショルダー部 1 トレッド、2 中央副溝、3 主溝(中間縦溝)、
4 第1副溝 5 第2副溝、6 中央横溝、7 ショルダー横溝 8 中央クラウンブロック、9 外側クラウンブロック 10 内側ショルダーブロック、11 外側ショルダーブロ
ック
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−178026(JP,A) 特開 平5−77612(JP,A) 特開 平5−270214(JP,A) 特開 平1−22602(JP,A) 特開 平3−32906(JP,A) 特開 平4−100706(JP,A) 特開 平1−309806(JP,A) 特開 昭63−222905(JP,A) 特開 平5−208604(JP,A) 特開 平3−273903(JP,A) 特開 平4−193607(JP,A) 特開 平2−147415(JP,A) 特開 平3−143708(JP,A) 米国特許5200008(US,A) 欧州特許出願公開605849(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 11/04 - 11/11 B60C 9/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ赤道面に対して対称に設けられ、
    タイヤ周方向に延びる2本の主溝をトレッドに備え、ト
    レッドが上記主溝の間に形成された中央部と上記主溝の
    タイヤ幅方向外側に形成されたショルダー部とに分割さ
    れ、中央部並びにショルダー部にタイヤ幅方向に延びる
    複数の横溝が設けられた空気入りタイヤであって、最外
    層ベルトコードを車両装着時にタイヤ半径方向外側から
    見て左上がりに配設するとともに、中央部の横溝の溝方
    向をタイヤ半径方向外側から見て左上がりに配設し、シ
    ョルダー部の横溝の溝方向をタイヤ半径方向外側から見
    て右上がりに配設し、中央部の横溝の溝壁は全てタイヤ
    半径方向線に対して同一方向に傾斜させ、ショルダー部
    の横溝の溝壁は全てタイヤ半径方向線に対して中央部の
    横溝の溝壁と逆方向に傾斜させたことを特徴とする空気
    入りタイヤ。
JP6339467A 1994-12-29 1994-12-29 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP2899654B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6339467A JP2899654B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6339467A JP2899654B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08183310A JPH08183310A (ja) 1996-07-16
JP2899654B2 true JP2899654B2 (ja) 1999-06-02

Family

ID=18327750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6339467A Expired - Fee Related JP2899654B2 (ja) 1994-12-29 1994-12-29 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2899654B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007112228A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP5088319B2 (ja) 2006-06-12 2012-12-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP5035961B2 (ja) * 2007-02-22 2012-09-26 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5166059B2 (ja) * 2008-02-07 2013-03-21 株式会社ブリヂストン タイヤの設計方法及び、タイヤ。
JP5578051B2 (ja) * 2010-09-24 2014-08-27 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08183310A (ja) 1996-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10384491B2 (en) Pneumatic tire
EP2781372B1 (en) Pneumatic radial tire for passenger car and method for use thereof
JP4312226B2 (ja) 不整地走行用の空気入りタイヤ
JP4256173B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
JPH05124406A (ja) 空気入りタイヤ
JP3160154B2 (ja) 左側通行用空気入りタイヤ
JP3335118B2 (ja) 重荷重用タイヤ
JP2000135904A (ja) 空気入りタイヤ
EP3517322B1 (en) Tire
JP2899654B2 (ja) 空気入りタイヤ
US11571934B2 (en) Tire
JP3019951B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3591991B2 (ja) 小型トラック用偏平空気入りラジアルタイヤ
JP2006240591A (ja) 空気入りタイヤ・リムホイール組立体及び空気入りタイヤ
JP3358976B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3509363B2 (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP3591992B2 (ja) 乗用車用偏平空気入りラジアルタイヤ
JP2019043238A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4290806B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH111105A (ja) 空気入りタイヤ
JPH11245621A (ja) 後輪駆動乗用車用空気入りラジアル・タイヤ
JP3967939B2 (ja) Atv用ラジアルタイヤ
JP3028111B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019043541A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4472138B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees