JP2883210B2 - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置

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JP2883210B2
JP2883210B2 JP2401181A JP40118190A JP2883210B2 JP 2883210 B2 JP2883210 B2 JP 2883210B2 JP 2401181 A JP2401181 A JP 2401181A JP 40118190 A JP40118190 A JP 40118190A JP 2883210 B2 JP2883210 B2 JP 2883210B2
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    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/1502Digital data processing using one central computing unit
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンが発生するト
ルクの急激な変動に伴って発生するトルクショックを緩
和すべく点火時期の制御を行うエンジンの点火時期制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載されるエンジンにおいて
は、それが発生するトルクが急激に増大してトルクショ
ックが発生する虞のある運転状態におかれるとき、その
トルクショックを緩和すべく、点火時期が基準点火時期
より遅れ側に変化せしめられて、発生するトルクの低減
が図られるようになされたものが知られている。
【0003】例えば、特公昭61−6262号公報に記載され
たものにあっては、エンジンが減速運転状態とされ、燃
費の向上あるいは排気ガス中の有害成分の低減等を目的
としてエンジンに対する燃料供給が停止された後、エン
ジンの運転状態が変化せしめられるべくエンジンに対す
る燃料供給が再開される際に、点火時期が、エンジンの
運転状態に応じて設定される通常の点火進角値に応じた
時期からそれより遅角側の時期に変更せしめられたもの
とされ、エンジンに対する燃料供給が再開された後に
は、通常の点火進角値に応じた点火時期より遅角側に変
更せしめられた点火時期が、徐々に通常の点火進角値に
応じた点火時期に戻されるようにされる。斯かる点火時
期制御が行われることにより、エンジンに対する燃料供
給が停止せしめられた後に燃料供給が再開されるにあた
って、エンジンが発生するトルクの急激な増大が規制さ
れて、トルクショックが緩和される効果が期待されるこ
とになる。
【0004】このようなエンジンが減速運転状態にある
とき行われる燃料供給の停止、所謂、減速燃料カット後
になされるエンジンに対する燃料供給の再開時である燃
料供給復帰時、あるいは、エンジンに接続された自動変
速機において変速動作が行われる変速時の如くの、エン
ジンが発生するトルクが急激に増大してトルクショック
が発生する虞があるとき行われる点火時期の遅角制御に
あっては、エンジンがそれが発生するトルクの急激な増
大が生じる運転状態におかれる際に、基本点火進角値に
対応する基準制御量及びエンジンの運転状態に応じた通
常補正量に加えて、トルク低減用遅角補正量が設定さ
れ、基準制御量と通常補正量とに基づく通常点火進角値
からトルク低減用遅角補正量に基づく遅角補正進角値が
減じられて実効点火進角値が算出されて、その実効点火
進角値に対応したタイミングをもって点火装置が作動せ
しめられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くの点火時期
の遅角制御が行われるものとされたエンジンが、回転駆
動型のディストリビュータが用いられた点火装置を備え
るものとされる場合には、ディストリビュータによる、
エンジンに設けられた複数のシリンダに夫々対応して配
置された複数の点火プラグのうちの点火動作を行わせる
べきものに対する点火用高圧パルス電圧の供給が確実に
行われるようにすべく、実効点火進角値についての上限
値及び下限値が予め設定されて実効点火進角値がとり得
る値の範囲が制限され、斯かる実効点火進角値がとり得
る値の範囲は、ディストリビュータから点火プラグへの
点火用高圧パルス電圧の確実な供給がなされて点火プラ
グにおける適正な点火動作状態が維持されるための条件
がより厳しいものとされる、エンジンが大なる吸気充填
量のもとでの運転状態にあるときに対応すべく比較的狭
いものに設定されるので、エンジンが発生するトルクが
急激に増大してトルクショックが発生する虞があるとき
行われる点火時期の遅角制御にあたっても、通常点火進
角値から遅角補正進角値が減じられて得られる実効点火
進角値が、上述の下限値に制限されて通常点火進角値と
の差が比較的小なるものに止まらざるを得ないものとさ
れる。
【0006】即ち、エンジンが発生するトルクが急激に
増大してトルクショックが発生する虞があるとき行われ
る点火時期の遅角制御にあたり、トルクショックの緩和
効果が確実に得られることになる遅角補正進角値が設定
されても、通常点火進角値から遅角補正進角値が減じら
れて得られる実効点火進角値が、上述の下限値による制
限を受けて、実際には、通常点火進角値から遅角補正進
角値より小なる進角値が減じられて得られるものに止め
られてしまう。その結果、例えば、エンジンが小なる吸
気充填量のもとでの運転状態にあるときにおいて、実効
点火進角値を通常点火進角値より小なるものとする点火
時期の遅角制御によるトルク低減効果が充分に得られ
ず、トルクショックの緩和が効果的に行われないことに
なるという不都合が招かれる虞がある。
【0007】斯かる点に鑑み、本発明は、エンジンが発
生するトルクの急激な変動に伴って発生するトルクショ
ックを緩和するにあたり、エンジンが大なる吸気充填量
のもとでの運転状態にある場合にも点火プラグにおける
適正な点火動作が損なわれることなく、エンジンが小な
る吸気充填量のもとでの運転状態にある場合に、点火時
期の遅角制御によるトルク低減効果が充分に得られて、
トルクショックの緩和が効果的に行われるものとされた
エンジンの点火時期制御装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係るエンジンの点火時期制御装置は、図1
にその基本構成が示される如く、エンジンの運転状態を
検出する運転状態検出手段と、エンジンが発生するトル
クを低減させるべき条件の成立を検出するトルク低減条
件検出手段と、トルク低減条件検出手段によりエンジン
が発生するトルクを低減させるべき条件の成立が検出さ
れたとき、予め設定された補正進角値をもってエンジン
における点火進角値を低減制御する点火進角値制御手段
と、点火進角値についての下限値を設定し、その下限値
をもって点火進角値を低減規制するものとされる点火進
角値制限手段と、点火進角値制御手段による低減制御が
なされるとともに点火進角値制限手段による低減規制が
なされる点火進角値をもって、エンジンにおける点火装
置の動作制御を行う点火動作制御手段とを備え、点火進
角値制限手段が、運転状態検出手段によりエンジンが比
較的小なる吸気充填量のもとでの運転状態にあることが
検知される場合には、運転状態検出手段によりエンジン
が比較的大なる吸気充填量のもとでの運転状態にあるこ
とが検知される場合より点火進角値についての下限値を
低下させ、低下せしめられた下限値をもって点火進角値
制御手段により低減制御される点火進角値に対しての低
減規制を行うものとされて、構成される。
【0009】
【作 用】上述の如くに構成される本発明に係るエンジ
ンの点火時期制御装置においては、点火進角値について
設定される下限値が、エンジンが比較的小なる吸気充填
量のもとでの運転状態にある場合には、比較的大なる吸
気充填量のもとでの運転状態にあるときより低下せしめ
られ、点火進角値がとり得る低減側の値の範囲が拡大さ
れる。それにより、エンジンが発生するトルクを低減さ
せるべき条件が成立した際に、点火進角値に対する予め
設定された制御量をもっての低減制御が行われるにあた
り、エンジンが比較的小なる吸気充填量のもとでの運転
状態にある場合には、点火進角値が低下せしめられた下
限値まで低減せしめられるものとされ、その結果行われ
る点火時期の遅角制御によるエンジンが発生するトルク
を低減させる効果が充分に得られて、トルクショックの
緩和が効果的に行われる。そして、エンジンが比較的大
なる吸気充填量のもとでの運転状態にある場合には、点
火進角値が、エンジンが比較的小なる吸気充填量のもと
での運転状態にある場合に比して高められた下限値が設
定されて、とり得る低減側の値の範囲が縮小されるもの
とされるので、点火装置における適正な点火動作が維持
されることになる。
【0010】従って、本発明に係るエンジンの点火時期
制御装置にあっては、エンジンが比較的小なる吸気充填
量のもとでの運転状態にある場合において、エンジンが
発生するトルクを低減させるべき条件が成立した際に、
点火時期の遅角制御によるエンジンが発生するトルクの
低減によってトルクショックの緩和が効果的に行われる
ことと、エンジンが比較的大なる吸気充填量のもとでの
運転状態にある場合において、点火装置における適正な
点火動作が維持されることとの両立が図られる。
【0011】
【実施例】図2は、本発明に係るエンジンの点火時期制
御装置の一例を、それが適用されたフロントエンジン・
フロントドライブ式の車両に搭載されたエンジン及び自
動変速機と共に示す。
【0012】図2において、エンジン本体1は、4個の
シリンダ2が夫々の内部にピストンが配されて設けられ
ている。各シリンダ2には、スロットル弁3が配設され
た吸気通路4から分岐した分岐吸気通路部が夫々接続さ
れ、これら分岐吸気通路部の夫々には燃料噴射弁16が
配設されている。燃料噴射弁16は、それに接続された
図示が省略されている燃料供給系から圧送される燃料
を、シリンダ2の上部に形成される燃焼室に向けて噴射
し、それにより、分岐吸気通路部を通じて混合気がシリ
ンダ2に供給される。
【0013】4個のシリンダ2の夫々に供給された混合
気は、点火プラグ5,ディストリビュータ6,点火コイ
ル部7、及び、点火時期制御部8等で構成される点火系
の作動により、各シリンダ2内で所定の順序をもって燃
焼せしめられ、それにより生じる排気ガスが排気通路9
に排出される。そして、斯かる混合気の燃焼によってシ
リンダ2内を往復動するものとされるピストンにより、
エンジン本体1の出力軸とされるクランク軸が回転せし
められ、そのクランク軸から得られるエンジン出力が、
自動変速機10,ディファレンシャルギアユニット1
1、及び、車軸12等で形成される動力伝達経路を介し
て前輪13に伝達される。
【0014】自動変速機10は、コンバータケース14
内に収納されたトルクコンバータ、及び、ギアケース1
5内に収納された多段ギア式の変速機構を含み、さら
に、それらの動作制御に用いられる作動油圧を形成する
油圧回路部20が付随するものとされている。コンバー
タケース14内に収納されたトルクコンバータは、エン
ジン本体1のクランク軸に連結されるポンプインペラ
ー,変速機構にタービン軸を介して連結されるタービン
ランナ、及び、ポンプインペラーとタービンランナと同
方向に回転せしめられるステータが備えられたものとさ
れ、また、ギアケース15内に収納された変速機構は、
複数のクラッチ及びブレーキ等の油圧作動式とされた各
種の摩擦係合要素を有し、それら摩擦係合要素が、油圧
回路部20からの作動油圧により夫々適宜選択作動せし
められることにより、Pレンジ(パーキングレンジ),
Rレンジ(リバースレンジ),Nレンジ(ニュートラル
レンジ),フォワードレンジを構成するDレンジ(ドラ
イブレンジ),2レンジ及び1レンジの各レンジと、フ
ォワードレンジにおける1速〜4速の変速段とを得るこ
とができるものとされている。
【0015】上述の如くの構成に加えて、エンジン制御
ユニット40及び変速機制御ユニット45が備えられて
いる。
【0016】変速機制御ユニット45には、シリンダブ
ロック1aに設けられた水温センサ23から得られるエ
ンジン本体1内の冷却水温をあらわす検出出力信号S
w、スロットル弁3に関連して配されたスロットル開度
センサ25から得られるスロットル弁3の開度をあらわ
す検出出力信号St,トルクコンバータにおけるタービ
ン軸の回転数を検出するタービン回転数センサ31から
得られるタービ回転数をあらわす検出出力信号Su,エ
ンジン本体1が搭載された車両の走行速度を検出する速
度センサ32から得られる車速をあらわす検出出力信号
Sv、及び、シフトポジションセンサ33から得られる
シフトレバーのレンジ位置をあらわす検出出力信号Sp
が供給される。そして、変速機制御ユニット45は、こ
れら各種の検出出力信号に基づいて制御信号群QAを形
成し、それを油圧回路部20に供給して、多段ギア式の
変速機構における各種摩擦係合要素を選択的に作動状態
となし、自動変速機におけるシフトアップ動作あるいは
シフトダウン動作が行われるようになす変速制御を行
う。
【0017】斯かる変速機構制御ユニット45による変
速制御が行われるにあたっては、変速機制御ユニット4
5において、それに内蔵されたメモリにデータマップ化
されて記憶されている変速特性線図における変速線と、
検出出力信号Stがあらわすスロットル開度及び検出出
力信号Svがあらわす車速とが照合さて、変速条件、即
ち、シフトアップ条件もしくはシフトダウン条件が成立
したか否かが判断される。そして、変速機制御ユニット
45からエンジン制御ユニット40に、自動変速機10
における変速動作状態を、例えば、変速動作が実行され
ないとき高レベルをとるとともに変速動作が実行される
とき低レベルをとってあらわす変速動作信号QB、及
び、自動変速機10における変速動作に関する情報をあ
らわす変速情報信号QCが供給される。
【0018】また、エンジン制御ユニット40には、変
速機制御ユニット45からの変速動作信号QB及び変速
情報信号QCに加えて、水温センサ23及びスロットル
開度センサ25から得られる検出出力信号Sw及びS
t,ディストリビュータ6に設けられた回転数センサ2
1から得られるエンジン回転数をあらわす検出出力信号
Sn,吸気通路4に配されたエアフローメータ26から
得られる吸入空気量をあらわす検出出力信号Sa、及
び、エンジン本体1の運転状態をあらわす他の検出出力
信号群Sxが供給される。そして、エンジン制御ユニッ
ト40は、これらの変速動作信号QB,変速情報信号Q
C及び各種の検出出力信号に基づいて、エンジン本体1
に対する燃料噴射弁16による燃料の噴射供給状態を制
御する燃料噴射制御を行うとともにエンジン本体1にお
ける点火時期を調整する点火時期制御を行う。
【0019】なお、変速機制御ユニット45からエンジ
ン制御ユニット40に供給される変速動作信号QBは、
必要に応じて、自動変速機10において変速動作が開始
されるべき状態となった時点から、自動変速機10の変
速機構における摩擦係合要素に対する作動油圧の供給遅
れが生じることが勘案されて定められた所定の期間が経
過し、しかも、斯かる期間内に新たに変速条件が成立し
なかったとき、変速動作の実行をあらわす低レベルをと
り始めるものとされる。
【0020】エンジン制御ユニット40による燃料噴射
制御においては、検出出力信号Saがあらわす吸入空気
量と検出出力信号Snがあらわすエンジン回転数とに基
づいて、4個のシリンダ2の夫々に対する基本燃料噴射
量が算出されるとともに、検出出力信号Sw及び検出出
力信号群Sxに応じた補正量が設定される。このように
して設定された補正量が基本燃料噴射量に乗算されて補
正燃料噴射量が得られ、さらに、この補正燃料噴射量に
無効燃料噴射量が加算されて、最終燃料噴射量が算出さ
れる。そして、算出された最終燃料噴射量に対応するパ
ルス幅を有した噴射駆動パルスP1,P2,P3及びP
4が形成され、それらがエンジンの回転に同期したタイ
ミングをもって4個のシリンダ2の夫々に対応する4個
の燃料噴射弁16に夫々供給される。それにより、燃料
噴射弁16が噴射駆動パルスP1〜P4の夫々のパルス
幅に応じた期間だけ開状態とされて、燃料噴射弁16か
らの燃料が噴射駆動パルスP1〜P4の夫々のパルス幅
に応じた噴射量をもってシリンダ2の夫々の上部に形成
された燃焼室に向けて噴射され、燃焼室に供給される混
合気の空燃比が所定の目標空燃比となるように制御され
る。
【0021】また、斯かるもとで、検出出力信号St,
Sn、及び、変速情報信号QCに基づいてエンジン本体
1が所定の条件を満たす減速運転状態、例えば、スロッ
トル弁3が略全閉状態とされ、エンジン本体1の回転数
が所定の値以上であり、自動変速機10における変速動
作位置がニュートラル位置以外の位置とされている状態
にあるとき、4個の燃料噴射弁16に夫々供給される噴
射駆動パルスP1〜P4のエンジン制御ユニット40か
らの送出が停止され、それにより4個のシリンダ2の夫
々に対する燃料噴射弁16からの燃料の噴射供給が停止
されて、減速燃料カットが行われる。そして、減速燃料
カット状態がとられた後、例えば、スロットル弁3が開
かれてエンジン本体1が加速運転状態に移行せしめられ
るべきとき、4個の燃料噴射弁16に夫々供給される噴
射駆動パルスP1〜P4のエンジン制御ユニット40か
らの送出が再開され、それにより4個のシリンダ2の夫
々に対する燃料噴射弁16からの燃料の噴射供給が再開
されて、燃料供給復帰が行われる。
【0022】一方、エンジン制御ユニット40による点
火時期制御は、上述の如くの減速燃料カット後の燃料供
給復帰が行われず、かつ、変速機制御ユニット45から
エンジン制御ユニット40に供給される変速動作信号Q
Bが、自動変速機10における変速動作が実行されない
ことをあらわす高レベルをとるものとされている場合に
行われる通常点火時期制御と、減速燃料カット後の燃料
復帰が行われる場合、もしくは、変速機制御ユニット4
5からエンジン制御ユニット40に供給される変速動作
信号QBが、自動変速機10における変速動作が実行さ
れることをあらわす低レベルをとるものとされている場
合に行われるトルク低減点火時期制御とに分けられる。
【0023】通常点火時期制御にあっては、エンジン制
御ユニット40において、検出出力信号Snがあらわす
エンジン回転数と検出出力信号Saがあらわす吸入空気
量とに基づいて基準点火進角値θoが求められるととも
に、検出出力信号Sw及び検出出力信号群Sxによりあ
らわされるエンジン本体1における水温及び吸気温度等
に基づいて通常補正進角値θa(正又は負)が求めら
れ、基準点火進角値θoに通常補正進角値θaが加算さ
れて実効点火進角値θが算出される(θ=θo+θ
a)。
【0024】斯かるもとで、エンジン本体1が比較的大
なる吸気充填量のもとでの運転状態にあるときには、上
述の如くに算出される実効点火進角値θに対して予め設
定された上限値θhh及び下限値θwhが選択されて、
実効点火進角値θがとり得る値の範囲Rθh(下限値θ
wh〜上限値θhh)が定められる。斯かる実効点火進
角値θがとり得る値の範囲Rθhは、ディストリビュー
タ6から4個の点火プラグ5の夫々への点火用高圧パル
ス電圧の供給が、エンジン本体1が比較的大なる吸気充
填量のもとでの運転状態にあるときにも適正なタイミン
グをもって確実に行われる状態が得られることになる実
効点火進角値θの値が得られるものとされる。
【0025】また、エンジン本体1が比較的小なる吸気
充填量のもとでの運転状態にあるときには、上述の如く
に算出される実効点火進角値θに対して予め設定された
上限値θhw及び下限値θwwが選択されて、実効点火
進角値θがとり得る値の範囲Rθw(下限値θww〜上
限値θhw)が定められる。このようなエンジン本体1
が比較的小なる吸気充填量のもとでの運転状態にあると
き選択される上限値θhw及び下限値θwwは、上限値
θhwが上限値θhhより大(θhw>θhh)であ
り、また、下限値θwwが下限値θwhより小(θww
<θwh)であるものとされ、従って、範囲Rθwは、
範囲Rθh外の低い値から範囲Rθh外の高い値にまで
亙って範囲Rθhより広いものとされる。
【0026】斯かる際におけるエンジン本体1の吸気充
填量は、例えば、検出出力信号Saがあらわす吸入空気
量を検出出力信号Snがあらわすエンジン回転数で除算
することにより得られる。
【0027】そして、エンジン本体1が比較的大なる吸
気充填量のもとでの運転状態にある場合には、算出され
た実効点火進角値θの値が範囲Rθhを越えていると
き、実効点火進角値θの値が上限値θhhもしくは下限
値θwhによって制限されたものとされて、実効点火進
角値θが範囲Rθh内の値をとるものとされたもとで、
実効点火進角値θに対応する点火制御信号SIが形成さ
れて、それが点火時期制御部8に供給される。それによ
り、点火コイル部7の一次側電流が点火時期制御部8に
より点火制御信号SIに応じた所定のタイミングをもっ
て遮断され、その結果、点火コイル部7から得られる二
次側の高圧パルス電圧がディストリビュータ6を介して
各点火プラグ5に選択的に供給されて、二次側の高圧パ
ルス電圧が供給された点火プラグ5によるシリンダ2内
の混合気に対する点火が行われる。
【0028】また、エンジン本体1が比較的小なる吸気
充填量のもとでの運転状態にある場合には、算出された
実効点火進角値θの値が範囲Rθwを越えているとき、
実効点火進角値θの値が上限値θhwもしくは下限値θ
wwによって制限されたものとされて、実効点火進角値
θが範囲Rθw内の値をとるものとされたもとで、実効
点火進角値θに対応する点火制御信号SIが形成され
て、それが点火時期制御部8に供給される。それによ
り、点火コイル部7の一次側電流が点火時期制御部8に
より点火制御信号SIに応じた所定のタイミングをもっ
て遮断され、その結果、点火コイル部7から得られる二
次側の高圧パルス電圧がディストリビュータ6を介して
各点火プラグ5に選択的に供給されて、二次側の高圧パ
ルス電圧が供給された点火プラグ5によるシリンダ2内
の混合気に対する点火が行われる。
【0029】これに対して、トルク低減点火時期制御に
あっては、減速燃料カット後の燃料復帰が行われる場
合、もしくは、自動変速機10における変速動作が実行
される場合において、エンジン本体1が発生するトルク
を低減させてトルクショックを軽減させるべく、シリン
ダ2の夫々における点火時期についての遅角制御が行わ
れるようにされる。そのため、減速燃料カット後の燃料
復帰が行われること、もしくは、自動変速機10におけ
る変速動作が実行されることが検知されたとき、エンジ
ン制御ユニット40において、検出出力信号Snがあら
わすエンジン回転数と検出出力信号Saがあらわす吸入
空気量とに基づいて基準点火進角値θoが求められると
ともに、検出出力信号Sw及び検出出力信号群Sxによ
りあらわされるエンジン本体1における水温及び吸気温
度等に基づいて通常補正進角値θa(正又は負)が求め
られ、さらに、予め用意された、図3に示される如く
の、一定の初期値θxを有するとともにその後徐々に低
減していく値をとる遅角補正進角値θr(正)が用いら
れて、基準点火進角値θoに通常補正進角値θaが加算
されるとともに遅角補正進角値θrが減じられて、実効
点火進角値θが算出される(θ=θo+θa−θr)。
【0030】このようにして、実効点火進角値θが算出
されるもとで、エンジン本体1が比較的大なる吸気充填
量のもとでの運転状態にあるときには、算出された実効
点火進角値θに対して、予め設定された上限値θhh及
び下限値θwhが選択され、実効点火進角値θがとり得
る値の範囲Rθh(下限値θwh〜上限値θhh)が定
められ、また、エンジン本体1が比較的小なる吸気充填
量のもとでの運転状態にあるときには、算出された実効
点火進角値θに対して、予め設定された上限値θhw及
び下限値θwwが選択されて、実効点火進角値θがとり
得る値の範囲Rθw(下限値θww〜上限値θwh)が
定められる。上述の如くに、エンジン本体1が比較的小
なる吸気充填量のもとで定められる実効点火進角値θが
とり得る値の範囲Rθwは、エンジン本体1が比較的大
なる吸気充填量のもとで定められる実効点火進角値θが
とり得る値の範囲Rθh外の低い値から範囲Rθh外の
高い値にまで亙って、範囲Rθhより広いものとされ
る。
【0031】そして、エンジン本体1が比較的大なる吸
気充填量のもとでの運転状態にあるときには、遅角補正
進角値θrが用いられて算出された実効点火進角値θの
値が範囲Rθhを越えている場合には、実効点火進角値
θの値が上限値θhhもしくは下限値θwhによって制
限されたものとされ、実効点火進角値θが範囲Rθh内
の値をとるものとされたもとで、実効点火進角値θに対
応する点火制御信号SIが形成されて、それが点火時期
制御部8に供給される。それにより、点火コイル部7の
一次側電流が点火時期制御部8により点火制御信号SI
に応じた所定のタイミングをもって遮断され、その結
果、点火コイル部7から得られる二次側の高圧パルス電
圧がディストリビュータ6を介して各点火プラグ5に選
択的に供給されて、二次側の高圧パルス電圧が供給され
た点火プラグ5によるシリンダ2内の混合気に対する点
火が行われる。
【0032】また、エンジン本体1が比較的小なる吸気
充填量のもとでの運転状態にあるときには、遅角補正進
角値θrが用いられて算出された実効点火進角値θの値
が範囲Rθwを越えている場合には、実効点火進角値θ
の値が上限値θhwもしくは下限値θwwによって制限
されたものとされ、実効点火進角値θが範囲Rθw内の
値をとるものとされたもとで、実効点火進角値θに対応
する点火制御信号SIが形成されて、それが点火時期制
御部8に供給される。それにより、点火コイル部7の一
次側電流が点火時期制御部8により点火制御信号SIに
応じた所定のタイミングをもって遮断され、その結果、
点火コイル部7から得られる二次側の高圧パルス電圧が
ディストリビュータ6を介して各点火プラグ5に選択的
に供給されて、二次側の高圧パルス電圧が供給された点
火プラグ5によるシリンダ2内の混合気に対する点火が
行われる。
【0033】このようにしてトルク低減点火時期制御が
行われるもとにあっては、実効点火進角値θが、通常点
火時期制御が行われるもとにおける実効点火進角値θか
ら遅角補正進角値θrが減じられて得られるものに相当
するものとされるので、徐々に低減していく遅角補正進
角値θrの値が零となるまでの期間において、4個のシ
リンダ2の夫々における点火時期が通常点火時期制御が
行われる場合に比して遅角制御されることになり、それ
によってエンジン本体1が発生するトルクが低減せしめ
られる。そして、斯かるトルク低減点火時期制御がエン
ジン本体1が比較的大なる吸気充填量のもとでの運転状
態にあるとき行われる際には、実効点火進角値θがとり
得る値の範囲が、比較的狭いものとされる範囲Rθhと
されるのに対して、トルク低減点火時期制御がエンジン
本体1が比較的小なる吸気充填量のもとでの運転状態に
あるとき行われる際には、実効点火進角値θがとり得る
値の範囲が、範囲Rθhより広い範囲Rθwとされて、
実効点火進角値が範囲Rθhを定める下限値θwhより
さらに低い範囲Rθwを定める下限値θwwまでの値を
とることができるものとされるので、実効点火進角値θ
が、エンジン本体1が比較的小なる吸気充填量のもとで
の運転状態にある場合には、エンジン本体1が比較的大
なる吸気充填量のもとでの運転状態にあるときよりさら
に小なる値をとることができるものとされる。
【0034】従って、トルク低減点火時期制御がエンジ
ン本体1が比較的大なる吸気充填量のもとでの運転状態
にあるとき行われる場合には、基準点火進角値θoと通
常補正進角値θaとの和から遅角補正進角値θrが減じ
られて算出される実効点火進角値θの値が比較的狭い範
囲Rθh内のものとされるので、4個のシリンダ2の夫
々における点火プラグ5による適正な点火動作が維持さ
れることになる。また、トルク低減点火時期制御がエン
ジン本体1が比較的小なる吸気充填量のもとでの運転状
態にあるとき行われる場合には、基準点火進角値θoと
通常補正進角値θaとの和から遅角補正進角値θrが減
じられて算出される実効点火進角値θの値が、範囲Rθ
hより広い範囲Rθw内のものとされて充分に小なる値
をとり得るものとされるので、4個のシリンダ2の夫々
における点火プラグ5による点火時期が充分に遅角制御
されて、それによるエンジン本体1が発生するトルクの
低減が効果的になされ、トルクショックの軽減が充分に
行われることになる。
【0035】上述の如くにエンジン本体1に対する燃料
噴射制御及び点火時期制御を行うエンジン制御ユニット
40は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構
成されるが、エンジン制御ユニット40を構成するマイ
クロコンピュータが燃料噴射制御を行うに際して実行す
るプログラムの一例、及び、点火時期制御を行うに際し
て実行するプログラムの一例を、図4及び図5を参照し
て説明する。
【0036】図4に示される燃料噴射制御を行うに際し
て実行するプログラムにおいては、スタート後、ステッ
プ51において検出出力信号Sa,Sn,St及びS
w、及び、検出出力信号群Sx等を含む各種の信号を取
り込み、続くステップ52において、検出出力信号St
に基づき、スロットル弁3が略全閉状態にあるか否かを
判断する。その結果、スロットル弁3が略全閉状態では
ないと判断された場合には、ステップ53に進み、ま
た、スロットル弁3が略全閉状態にあると判断された場
合には、ステップ54において、検出出力信号Snに基
づき、エンジン回転数Neが予め設定された所定の値N
a以上であるか否かを判断し、エンジン回転数Neが所
定の値Na以上でない場合には、ステップ35に進む。
【0037】ステップ53においては、検出出力信号S
aがあらわす吸入空気量と検出出力信号Snがあらわす
エンジン回転数とに基づいて、4個のシリンダ2の夫々
に対する基本燃料噴射量を設定するとともに、検出出力
信号Sw及び検出出力信号群Sxによりあらわされるエ
ンジン本体1における冷却水温及び吸気温度等に基づい
て補正量を設定し、設定された基本燃料噴射量に設定さ
れた補正量を乗算して補正燃料噴射量を求め、さらに、
この補正燃料噴射量に無効燃料噴射量を加算して最終燃
料噴射量を算出する。そして、続くステップ55におい
て、ステップ53で算出された最終燃料噴射量に対応す
るパルス幅を有した噴射駆動パルスP1,P2,P3及
びP4を形成し、それらをエンジンの回転に同期したタ
イミングをもって4個のシリンダ2の夫々に対応する4
個の燃料噴射弁16に夫々送出する。その後、ステップ
56において、燃料カットフラッグFが0か否かを判断
し、燃料カットフラグFが0であればステップ51に戻
り、また、燃料カットフラッグFが0でなく1であれ
ば、ステップ57において燃料カットフラッグFを零に
設定した後、ステップ51に戻る。
【0038】一方、ステップ54における判断の結果、
エンジン回転数Neが所定の値Na以上である場合に
は、ステップ58に進んで、噴射駆動パルスP1,P
2,P3及びP4を送出しない状態をとり、4個のシリ
ンダ2の夫々に燃料噴射弁16からの燃料の噴射供給が
行われないようになし、減速燃料カット状態となす。そ
して、ステップ59において、燃料カットフラッグFが
1か否かを判断し、燃料カットフラッグFが1であれば
ステップ51に戻り、また、燃料カットフラッグFが1
でなく0であれば、ステップ60において燃料カットフ
ラッグFを1に設定した後、ステップ51に戻る。
【0039】図5に示される点火時期制御を行うに際し
て実行するプログラムにおいては、スタート後、ステッ
プ70において検出出力信号Sa,Sn,St及びS
w、及び、検出出力信号群Sx等を含む各種の信号を取
り込み、続くステップ71において、変速機構制御ユニ
ット45からの変速動作信号QBが到来しているか否か
を判断し、変速動作信号QBが到来していな場合には、
ステップ72に進み、また、変速動作信号QBが到来し
ている場合には、ステップ75に進む。ステップ72に
おいては、燃料カットフラッグFが0か否かを判断し、
その判断結果をエンジン制御ユニット40に内蔵された
メモリに格納する。ステップ72における判断により、
燃料カットフラッグFが0でなく1である場合にはステ
ップ73に進み、燃料カットフラッグFが0である場合
には、ステップ74において、エンジン制御ユニット4
0に内蔵されたメモリにおける前回燃料カットフラッグ
F′(1周期前においてステップ72で判断された燃料
カットフラッグF)が1であるか否かを判断し、前回燃
料カットフラッグF′が1でなく0である場合にはステ
ップ73に進み、また、前回燃料カットフラッグF′が
1である場合には、ステップ75に進む。
【0040】ステップ73においては、予め用意された
遅角補正進角値θrに代えて、0を使用すべく設定す
る。即ち、実質的には、遅角補正進角値θrを0となす
ことになる。そして、その後ステップ76に進む。一
方、ステップ75においては、予め用意された遅角補正
進角値θrを使用すべく設定し、その後ステップ76に
進む。
【0041】ステップ76においては、検出出力信号S
nがあらわすエンジン回転数と検出出力信号Saがあら
わす吸入空気量とに基づいて基準点火進角値θoを算出
し、さらに、ステップ77において、検出出力信号Sw
及び検出出力信号群Sxによりあらわされるエンジン本
体1における冷却水温及び吸気温度等に基づいて通常補
正進角値θaを正もしくは負の値を有するものとして算
出し、続くステップ78において、ステップ76で算出
された基準点火進角値θoに、ステップ77で算出され
た通常補正進角値θaを加算し、さらに、その加算結果
からステップ73で実質的に0とされた遅角補正進角値
θrもしくはステップ75で設定された遅角補正進角値
θrを減算して、実行点火進角値θを算出する(θ=θ
o+θa−θr)。
【0042】次に、ステップ79において、検出出力信
号Saがあらわす吸入空気量を検出出力信号Snがあら
わすエンジン回転数で除算することによりエンジン本体
1における吸気充填量Ceを検出し、続く、ステップ8
0において、ステップ79で検出された吸気充填量Ce
が、予め設定された所定の値Cr以下か否かを判断す
る。その結果、吸気充填量Ceが所定の値Crより大で
ある場合には、ステップ81において、ステップ78で
算出された実効点火進角値θが予め設定された上限値θ
hhより大であるか否かを判断し、実効点火進角値θが
上限値θhh以下であればステップ82に進み、また、
実効点火進角値θが上限値θhhより大であれば、ステ
ップ83において実効点火進角値θを上限値θhhによ
って規制した後、ステップ82に進む。ステップ82に
おいては、実効点火進角値θが予め設定された下限値θ
whより小であるか否かを判断し、実効点火進角値θが
下限値θwh以上であればステップ85に進み、また、
実効点火進角値θが下限値θwhより小であれば、ステ
ップ84において実効点火進角値θを下限値θwhによ
って規制した後、ステップ85に進む。
【0043】ステップ85においては、ステップ78で
算出された実効点火進角値θ,ステップ83で上限値θ
hhにより規制された実効点火進角値θ、もしくは、ス
テップ84で下限値θwhにより規制された実効点火進
角値θに対応する点火制御信号SIを形成し、それを点
火時期制御部8に送出する。続いて、ステップ90にお
いて、ステップ72においてエンジン制御ユニット40
のメモリに格納された燃料カットフラッグFの判断結果
を前回燃料カットフラッグF′の結果として書換格納
し、その後、ステップ71に戻る。
【0044】一方、ステップ80における判断の結果、
ステップ79で検出された吸気充填量Ceが所定の値C
r以下である場合には、ステップ86において、ステッ
プ78で算出された実効点火進角値θが、予め設定され
た、上限値θhhより大なる上限値θhwより大である
か否かを判断し、実効点火進角値θが上限値θhw以下
であればステップ87に進み、また、実効点火進角値θ
が上限値θhwより大であれば、ステップ88において
実効点火進角値θを上限値θhwによって規制した後、
ステップ87に進む。ステップ87においては、実効点
火進角値θが、予め設定された下限値θwhより小なる
下限値θwwより小であるか否かを判断し、実効点火進
角値θが下限値θww以上であればステップ85に進
み、また、実効点火進角値θが下限θwwより小であれ
ば、ステップ89において実効点火進角値θを下限値θ
wwによって規制した後、ステップ85に進む。
【0045】そして、ステップ85においては、ステッ
プ78で算出された実効点火進角値θ,ステップ88で
上限値θhwにより規制された実効点火進角値θ、もし
くは、ステップ89で下限値θwwにより規制された実
効点火進角値θに対応する点火制御信号SIを形成し、
それを点火時期制御部8に送出する。続いて、ステップ
90において、ステップ72においてエンジン制御ユニ
ット40のメモリに格納された燃料カットフラッグFの
判断結果を前回燃料カットフラッグF′の結果として書
換格納し、その後、ステップ71に戻る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係るエンジンの点火時期制御装置によれば、点火進角値
について設定される下限値が、エンジンが比較的小なる
吸気充填量のもとでの運転状態にある場合には、比較的
大なる吸気充填量のもとでの運転状態にあるときより低
下せしめられ、点火進角値がとり得る低減側の値の範囲
が拡大されるので、例えば、減速燃料カット後の燃料供
給復帰時、もしくは、自動変速機において変速動作が行
われるとき等の、エンジンが発生するトルクを低減させ
るべき条件が成立した際に、点火進角値に対する予め設
定された補正進角値をもっての低減制御が行われるにあ
たり、エンジンが比較的小なる吸気充填量のもとでの運
転状態にある場合には、点火進角値が低下せしめられた
下限値まで低減せしめられるものとされ、その結果行わ
れる点火時期の遅角制御によるエンジンが発生するトル
クを低減させる効果が充分に得られて、トルクショック
の緩和を効果的に行うことができる。
【0047】さらに、エンジンが比較的大なる吸気充填
量のもとでの運転状態にある場合には、点火進角値が、
エンジンが比較的小なる吸気充填量のもとでの運転状態
にある場合に比して高められた下限値が設定されて、と
り得る低減側の値の範囲が縮小されるものとされるの
で、点火装置に適正な点火動作を維持させることができ
る。
【0048】従って、本発明に係るエンジンの点火時期
制御装置によれば、エンジンが比較的小なる吸気充填量
のもとでの運転状態にある場合において、エンジンが発
生するトルクを低減させるべき条件が成立した際に、点
火時期の遅角制御によるエンジンが発生するトルクの低
減によってトルクショックの緩和を効果的に行うこと
と、エンジンが比較的大なる吸気充填量のもとでの運転
状態にある場合において、点火装置に適正な点火動作を
維持させることとの両立を図ることができることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの点火時期制御装置を特
許請求の範囲に対応して示す基本構成図である。
【図2】本発明に係るエンジンの点火時期制御装置の一
例をそれが適用されたエンジン及び自動変速機と共に示
す概略構成図である。
【図3】図2に示される例において用いられる遅角補正
進角値の説明に供されるタイムチャートである。
【図4】図2に示される例におけるエンジン制御ユニッ
トにマイクロコンピュータが用いられた場合における、
斯かるマイクロコンピュータが実行するプログラムを示
すフローチャートである。
【図5】図2に示される例におけるエンジン制御ユニッ
トにマイクロコンピュータが用いられた場合における、
斯かるマイクロコンピュータが実行するプログラムを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 シリンダ 3 スロットル弁 5 点火プラグ 6 ディストリビュータ 7 点火コイル部 8 点火時期制御部 10 自動変速機 20 油圧回路部 21 回転数センサ 23 水温センサ 25 スロットル開度センサ 26 エアフローメータ 40 エンジン制御ユニット 45 変速機制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 英樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−110858(JP,A) 特開 昭62−126274(JP,A) 実開 平3−77050(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02P 5/15

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 上記エンジンが発生するトルクを低減させるべき条件の
    成立を検出するトルク低減条件検出手段と、 該トルク低減条件検出手段により上記エンジンが発生す
    るトルクを低減させるべき条件の成立が検出されたと
    き、予め設定された補正進角値をもって上記エンジンに
    おける点火進角値を低減制御する点火進角値制御手段
    と、 上記点火進角値についての下限値を設定し、該下限値を
    もって上記点火進角値を低減規制するものとされ、上記
    運転状態検出手段により上記エンジンが比較的小なる吸
    気充填量のもとでの運転状態にあることが検知される場
    合には、上記運転状態検出手段により上記エンジンが比
    較的大なる吸気充填量のもとでの運転状態にあることが
    検知される場合より上記下限値を低下させ、該低下せし
    められた下限値をもって上記点火進角値制御手段により
    低減制御される点火進角値に対しての低減規制を行う点
    火進角値制限手段と、 上記点火進角値制御手段により低減規制されるとともに
    上記点火進角値制限手段により低減規制される点火進角
    値をもって、上記エンジンにおける点火装置の動作制御
    を行う点火動作制御手段と、 を備えて構成されるエンジンの点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】トルク低減条件検出手段が、上記エンジン
    が減速運転状態とされて燃料供給が停止された後に燃料
    供給が再開される状態となったことを、上記エンジンが
    発生するトルクを低減させるべき条件の成立として検出
    することを特徴とする請求項1記載のエンジンの点火時
    期制御装置。
  3. 【請求項3】トルク低減条件検出手段が、上記エンジン
    に接続された自動変速機における変速動作が行われる状
    態となったことを、上記エンジンが発生するトルクを低
    減させるべき条件の成立として検出することを特徴とす
    る請求項1記載のエンジンの点火時期制御装置。
  4. 【請求項4】点火進角値制御手段が、点火進角値の上記
    低減制御に用いられる補正進角値を、時間の経過に伴っ
    て低減する値となすことを特徴とする請求項1記載のエ
    ンジンの点火時期制御装置。
  5. 【請求項5】運転状態検出手段が、検知される吸気充填
    量を上記エンジンの吸入空気量が上記エンジンの回転数
    で除算されて得られる値となすことを特徴とする請求項
    1記載のエンジンの点火時期制御装置。
  6. 【請求項6】エンジンの運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 上記エンジンが発生するトルクを低減させるべき条件の
    成立を検出するトルク低減条件検出手段と、 該トルク低減条件検出手段により上記エンジンが発生す
    るトルクを低減させるべき条件の成立が検出されたと
    き、予め設定された補正進角値をもって上記エンジンに
    おける点火進角値を低減制御する点火進角値制御手段
    と、 上記運転状態検出手段により上記エンジンが比較的小な
    る吸気充填量のもとでの運転状態にあることが検知され
    る場合には、上記運転状態検出手段により検出されるエ
    ンジンの運転状態における吸気充填量が小である程上記
    点火進角値制御手段において用いられる上記補正進角値
    を大となして、上記エンジンにおける点火進角置を低減
    規制する点火進角値制限手段と、 上記点火進角値制御手段により低減制御されるとともに
    上記点火進角値制限手段により低減規制される点火進角
    値をもって、上記エンジンにおける点火装置の動作制御
    を行う点火動作制御手段と、 を備えて構成されるエンジンの点火時期制御装置。
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