JPH07117032B2 - 点火装置 - Google Patents

点火装置

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JPH07117032B2
JPH07117032B2 JP61200418A JP20041886A JPH07117032B2 JP H07117032 B2 JPH07117032 B2 JP H07117032B2 JP 61200418 A JP61200418 A JP 61200418A JP 20041886 A JP20041886 A JP 20041886A JP H07117032 B2 JPH07117032 B2 JP H07117032B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジン用の点火装置に係り、とくに、電気
的制御に基づいて点火時期を変更する進角制御機構を備
えた点火装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、点火装置における進角機構としては、マグネトス
テータの位置を機械的に動かすことによって点火時期を
変更する機械式のものが一般に用いられている。しかし
ながら、機械式のものは機構が複雑であるとともに、摺
動部分を有するため耐久性に難がある。
そこで、電気的に点火時期を変更する電気進角装置が提
案されている。最も単純な電気進角装置としては、点火
時期をエンジン回転数と単に連動して変化させるだけの
ものがある。しかしながら、これは始動時に点火時期が
最も遅れることとなって、始動性の点で難があった。
これに対して、始動時のみ定常時より進角させるように
した電気式進角制御機構が、特開昭60−195378号公報に
開示されている。第7図はこの従来の電気式進角制御機
構の概略構成を示したものである。この第7図において
は、コンデンサ充電コイル1の出力をダイオード4を介
して整流し、これをコンデンサ5に充電するとともに、
この電荷をサイリスタ6および点火コイル3の一次コイ
ル3aを経て放電したときに二次コイル3bに発生する高電
圧によって、点火プラグ7に点火用の火花を生じさせる
ようにしたコンデンサ放電式無接点点火装置が示されて
いる。この方式は、サイリスタ6に点火信号を供給する
信号供給回路部Bが、進角回路部Sからの進角信号に応
じて、始動時,機関低温時または低速回転時に、点火信
号の供給時期を設定時期より進めることができるように
したものである。
これを更に詳述すると、まず、エンジン回転に同期して
作動するパルサコイル2が設けられている。このパルサ
コイル2の出力パルスは、波形整形回路11を経て点火信
号としてサイリスタ6に与えられる。これによって、サ
イリスタ6はオンとなって点火コイル3に点火用の火花
を発生させる。この場合、パルサコイル2の出力パルス
に付勢されて同時に回転速度検出回路Eが作動し、パル
サコイル2のパルスより回転速度を検出して信号供給回
路Bの制御回路15部分を動作させる。この制御回路15
は、具体的には第8図に示すように、所定回転数N2以上
では点火コイル3に回転数に応じて点火位置を変化させ
る進角特性を付与している。
さらに、スタータモータ19に通電するスタータリレー20
を駆動するスタータスイッチ16が設けられている。
このスタータスイッチ16の動作は、スタータ操作検出回
路Cによって検出される。このスタータ操作検出回路C
は、スタータモータ19の動作時に点火時期を進角位置に
するように制御する機能を備えている。このスタータ操
作検出回路Cは、具体的には、機関温度検出回路Dによ
って検出したエンジン温度に応じて、第9図に示すよう
にして冷機時にはタイマ(機関温度検出回路Dに内蔵)
の動作時間Tだけ延長して点火時期を進角位置に維持す
るように制御する。これによって、点火装置の始動性が
改善されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
電気式進角制御機構において回転数と点火時期とを単純
に連動して変化させた場合には、回転が低い始動時に点
火時期が最も遅れており、従って始動性の点が難点があ
る。
これに対して、第7図ないし第9図において説明した従
来技術では、始動直後のエンジン低温時にはスタータモ
ータ19の作動を起動信号としてタイマを一定時間動作さ
せ、タイマの動作期間中は信号供給回路Bの制御回路15
をオン状態にして点火信号の供給時期を設定位置より進
めるようにしている。
しかしながら、かかる場合において、タイマの動作時間
中に走行に移る目的で回転を上げると、点火時期が異常
に早くなる。このため、シリンダ内圧が許容限度以上に
上昇して、極端な場合,ピストンに穴があくというトラ
ブルにつながる恐れがあった。そのため、この従来例で
は必ずタイマの設定時間が経過したことを確認したこと
を確認してから加速しなければならないという煩わしさ
があった。
また、点火時期とエンジン回転数とを連動させる場合、
回転速度検出回路Eの検出設定回転数は、トローリング
回転数との兼ね合いもあって、それほど高く設定できな
い。従って、例えばスタータモータを有しないマニュア
ル始動の船外機等では、上述のタイマによる方法を採用
することができず、エンジンを始動するとすぐ定常時の
点火時期に戻ってしまうので、冷機時始動後の回転持続
性が悪いという問題があった。
更に、点火時期とエンジン回転数とを連動させる方法で
は、急加速時であっても回転数が上ってからでなければ
進角しないので、一般に加速性を良くすることができな
い。
さらにこの方法では、減速時エンジン回転数が下らない
と点火時期も遅れない。そのため減速性が悪く、場合に
よっては回転が全く落ちないということもある。
〔発明の目的〕
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、とく
に始動特性を改善するとともに始動後トローリング状態
への移行を円滑にし、更には点火時期を定める進角を異
常に高めることなく始動直後の加速を円滑に行うことの
できる点火のタイミングを備えた点火装置を提供するこ
とを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明では、エンジンの回転に同期して一定の進
角の第1の点火タイミング信号を出力する第1の点火信
号出力手段と、この第1の点火信号出力手段からの出力
信号より所定角度遅れた第2の点火タイミング信号をト
ローリング用として出力する第2の点火信号出力手段
と、前記第1の点火信号出力手段の出力に基づいて演算
を行いエンジン回転数の増減に対応して進角の進み又は
遅れが特定された第3の点火タイミング信号を出力する
進角演算回路とを有し、前記エンジンの始動後一定時間
の間は点火時期設定用として第1の点火タイミング信号
を使用するとともに,当該一定時間経過後は前記第2の
点火タイミング信号を点火時期設定用として切換え使用
する第1の点火時期設定手段を設け、前記エンジンの始
動後一定時間経過前にエンジンが加速された場合には直
ちに作動して前記第3の点火タイミング信号を点火時期
設定用として切換え使用する第2の点火時期設定手段を
備え、前記第2の点火信号出力手段の出力信号の遅れ進
角を複数の段階に分けてそのいずれかをオペレータが任
意に設定し得るタイミング切換手段を、前記第2の点火
信号出力手段に併設したという構成を採り、これによっ
て前記目的を達成しようとするものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例として、本発明を2サイクル2
気筒のエンジンに適用した場合を第1図ないし第6図に
基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例における回路構成図を示し、
第2図はマグネトのロータと点火時期を定めるためのパ
ルサコイルおよびギヤカウントコイルとの位置関係を示
す図である。
第2図において、21はロータのベースとなる鉄椀であっ
て、鉄椀21の内側にはメイン磁石22が取付けられてい
る。39はパルサコイルを示す。このパルサコイル39は、
そのコア部39aがロータの回転に伴って鉄椀21の外部に
取付けられている磁石を内蔵するトリガポール24の端部
と相対したとき、磁束変化に基づいて所定の出力信号を
発生する。この出力信号はトリガポールの一方の端部24
aで負極性のパルサコイル信号「−」となり、他方の端
部24bで正極性のパルサコイル信号「+」となる。パル
サコイル39の数および配置は、気筒数によって異なる。
本実施例は2気筒のものについて実施していることか
ら、後述するように2組装備されている。
25はリングギヤを示す。このリングギヤ25は、鉄椀21の
外周にわたって等間隔に設けられている。リングギヤ25
の外側には若干のエアギャップを隔てて、ギヤーカウン
トコイル52が設けられている。ギヤーカウントコイル52
は磁石を内蔵し、鉄製のリングギヤ25の歯部の凹凸に応
じてパルスを発生する。ギヤーカウントコイル52からの
ロータ1回転当たりのパルス数は、リングギヤ25の全体
の歯数によって定まる。従って、パルサコイル39の出力
を開始信号としてギヤーカウントコイルの出力パルスを
カウントすることによって、クランク角の変化を知るこ
とができる。
ここで、第2図には省略されているが、鉄椀21の内側に
は磁石22と対向して、コンデンサ放電式点火装置のコン
デンサ充電のためのコンデンサ充電コイル31およびバッ
テリ充電のためのバッテリ充電コイル等がクランクケー
スに固定されている。
次に第1図において、コンデンサ充電コイル31は、その
一端がダイオードD1およびD2のアノードに接続されてい
る。ダイオードD1のカソード側にはコンデンサCおよび
サイリスタSCR1,SCR2のアノード側およびレブリミッタ
回路32のサイリスタSCR3のアノード側に接続されてい
る。ダイオードD2のカソード側はストップスイッチ33を
経て接地され、ストップスイッチ33をオンにしたときコ
ンデンサ充電コイル31の出力を短絡して、点火プラグに
おける飛火を防止するようにしている。コンデンサCの
他端は接地されていて、コンデンサ充電コイル31の出力
を充電することができるようになっている。またサイリ
スタSCR1,SCR2のカソード側は、それぞれ点火コイル34,
35の一次側に接続されており、点火コイル34,35の二次
側にはそれぞれ点火プラグ36,37が接続されている。さ
らにサイリスタSCR3のカソード側は抵抗R3を経て接地さ
れている。このサイリスタSCR3は、エンジンオーバーラ
ン時およびウォーニングの場合の回転規則を行うもので
あって、設定回転数以上のときコンデンサ充電コイル31
の出力を短絡して点火プラグにおける飛火をカットし、
これによって、エンジン回転上昇を抑制する作用を行
う。コンデンサ充電コイル31の他端には、後述する進角
演算回路46等を駆動するための電源回路38が接続されて
いる。
39,40は2気筒エンジンに対応して設けられたパルサコ
イルであって、それぞれダイオードD4,D7を経て一端を
サイリスタSCR1,SCR2のゲートに接続され、他端をそれ
ぞれ接地されている。このパルサコイル39,40は第1の
点火信号出力手段として機能するようになっている。サ
イリスタSCR1及びSCR2のゲートとカソードとの間には、
それぞれ電圧調整用の抵抗R1,R2が接続されている。サ
イリスタSCR1,SCR2は、それぞれパルサコイル39,40の出
力パルスによってターンして、コンデンサCに充電され
た電荷を放電させる作用を行うものである。さらにパル
サコイル39,40の出力はそれぞれダイオードD5,D6を経て
並列に接続されて、タイマ回路41,42に接続されてい
る。
タイマ回路41には、エンジンのシリンダ等に埋め込まれ
たサーミスタ等からなる温度センサ43Aと可変抵抗43Bと
が並列に接続され、これによってタイマ回路41の設定時
間を自動調整できる設定時間可変制御手段43が構成され
ている。
ここで、タイマ回路41は、第1の点火設定手段として機
能し、パルサコイル39,40の出力が一定時間経過後には
サイリスタSCR1,SCR2のゲートに入力しないようにバイ
パスさせる作用を行うものである。またタイマ回路42
は、後述する設定回転数切換回路56に接続され、始動後
設定された時間、設定回転数切換回路56の動作を停止さ
せる作用を行う。
46は進角演算回路であって、ダイオードD8及びD9を介し
それぞれパルサコイル39,40に接続されているととも
に、その出力側はスイッチ回路47及び信号分配回路48を
経てサイリスタSCR1,SCR2のゲート側に接続されてい
る。
進角演算回路46は、パルサコイル39および40のパルス信
号を受けて演算を行い、回転数に応じて進角が調整され
たタイミング信号をサイリスタSCR1及びSCR2のゲートに
与える作用を行う。
信号分配回路48は、第2の点火信号出力手段として機能
し進角演算回路46のタイミング信号をサイリスタSCR1,S
CR2に分配して送出する作用を行う。
49,50は、キャブレタのスロットルバルブの開閉に応じ
てオン,オフするスイッチを示す。この内、スイッチ49
は、第4の点火時期設定手段として機能し、スロットル
バルブの全閉時オンするとともに若干開いたときオフす
る全閉スイッチを示す。スイッチ50は、第3の点火時期
設定手段として機能し、スロットルバルブのある開度ブ
レーキでオンするとともに全開までオン状態を保持して
いる全開スイッチである。
これらの各スイッチ49,50は一端が接地されているとと
もに、スイッチ49の他端が第2の点火時期設定手段とし
て機能するスイッチ回路47に、スイッチ50の他端が進角
演算回路46にそれぞれ接続されている。これによって、
スロット全閉時にはスイッチ49からの信号によって、ス
イッチ回路47が動作して進角演算回路46からのタイミン
グ信号出力をカットする。またスロットが開いた場合に
はスイッチ50からの信号によって、進角演算回路46にお
ける演算のパターンを変更し、または進角終了時点に変
更する作用を行う。
51はギヤーカウント回路(クランク角検出回路)を示
す。このギヤーカウント回路51には、ギヤーカウントコ
イル52の信号が入力されるとともに、ダイオードD10,D
11を経てパルサコイル39及び40からの信号が入力され
る。このギヤーカウントコイル52の出力は、第2の点火
信号出力手段として機能する信号分配回路48に入力され
るようになっている。53はギヤーカウント回路51に並設
されたタイミング切換手段としてのタイミング切換スイ
ッチを示す。このタイミング切換スイッチ53は、直列に
接続された抵抗R5〜R7を切換え接続することによって抵
抗値を変更し、これによって、ギヤーカウント回路51の
ギヤーカウント数を変更し、点火時期を変更し得るよう
になっている。
さらに、32はレブリミッタ回路を示す。このレブリミッ
タ回路32は、次のように構成され機能するようになって
いる。
前述のサイリスタSCR3のゲートは定速制御回路45の出力
が接続されている。この定速制御回路45は、ダイオード
D12,D13を各別に経てパルサコイル39,40から回転信号を
与えられており、設定回転数に達したときに出力を発生
してサイリスタSCR3をターンオンさせる。このサイリス
タSCR3のターンオンにより、コンデンサ充電コイル31の
出力が短絡され点火プラグ36,37における飛火がカット
され、これによってエンジンの回転数上昇が制限され
る。エンジン回転数が低下したときは定速制御回路45か
らは出力が発生しなくなる(パルサコイル39,40のマイ
ナス側の出力が入力された場合も同様)ので、サイリス
タSCR3はターンオフしてコンデンサ充電コイル31の出力
短絡が解除され、従って点火プラグ36,37には正常な飛
火が発生してエンジン回転数が上昇する。このように動
作が交互に繰り返されることによって、エンジン回転数
はほぼ設定値に落ち着く。
一方、サイリスタSCR3のカソード側には火花消去検出回
路54が接続されていて、サイリスタSCR3のオン状態を検
出して出力を発生する。この出力はタイマ回路55に入力
される。タイマ回路55の出力は設定回転数切換回路56に
接続され、設定回転数切換回路56の出力は定速制御回路
45に接続されている。またタイマ回路55にはオイルレベ
ルスイッチ57が接続され、設定回転数切換回路56には冷
却水センサ58が接続されている。
このように構成された回路部においてサイリスタSCR3
オンして電流が流れると、火花消去検出回路54がサイリ
スタSCR3のオン状態を検出して出力信号を発生する。タ
イマ回路55はこの信号によって起動して、設定時間経過
後に所定の出力信号を発生する。設定回転数切換回路56
はこの信号を受けたとき、制御回転数切換指示信号を定
速制御回路45に出力する。
タイマ回路55は、オイルレベルスイッチ57が動作したと
きも起動して、設定時間経過後に設定回転数切換回路56
に対して信号出力し、これによって定速制御回路45にお
ける設定回転数が切換られる。
また、冷却水が循環しなくなって冷却水センサ58がオン
すると、設定回転数切換回路56が動作し、定速制御回路
45の設定回転数が切換えられる。この場合、設定回転数
切換回路56にはタイマ回路42が接続されていて、その始
動直後の一定時間は設定回転数切換回路56が動作しない
ようになっている。
サイリスタSCR3のカソード側には抵抗R4を介してLEDか
らなるウォーニングランプ59が接続されていて、サイリ
スタSCR3がオンになって電流が流れると、ウォーニング
ランプ59を経て接地間に電流が流れて点灯し、これによ
ってレブリミッタ回路32が動作中であることを運転者に
知らせる。
以下、第1図に示された回路の具体的動作を説明する。
.コンデンサCの動作 第2図に示されたロータはエンジンのクランクシャフト
と同期して回転するようになっていて、これによってコ
ンデンサ充電コイル31に出力が発生し、そのプラス側の
出力によって、「コンデンサ充電コイル31→ダイオード
D1→コンデンサC→接地→ダイオードD3」の経路で流
れ、コンデンサCが充電される。この場合のコンデンサ 第2図に示されたロータはエンジンのクランクシャフト
と同期して回転するようになっていて、これによってコ
ンデンサ充電コイル31に出力が発生し、そのプラス側の
出力によって、「コンデンサ充電コイル31→ダイオード
D1→コンデンサC→接地→ダイオードD3」の経路で流
れ、コンデンサCが充電される。この場合のコンデンサ
充電コイル31の出力波形は第3図の波形図に示されてい
る。またコンデンサ充電コイル31のマイナス側の出力
は、「コンデンサ充電コイル31→電源回路38→進角演算
回路等→接地→ダイオードD14の経路」で流れて、進角
演算回路46等の電源として用いられている。
.始動時の動作 ロータがエンジンのクランクシャフトに同期して回転す
ると、ロータ外周に取り付けられたトリガポール24の一
端24aがパルサコイル39と対向する位置でパルサコイル3
9にマイナス側の出力(実際には最大進角を定める信号
としての第1の点火タイミング信号)が発生し、ダイオ
ードD8を経て進角演算回路46に電流が流れる。しかしな
がら、この場合は、始動時回転数が低いため、進角演算
回路46からの演算出力は後述する始動時点火時期より遅
いタイミングである。またスロット全閉状態であれば、
スロットスイッチの全閉側スイッチ49がオンしているの
で、スイッチ回路47が動作して進角演算回路46の出力
(第3の点火タイミング信号)はオープン状態となり、
サイリスタSCR1,SCR2のゲートには影響を与えない。
さらにロータが回転するとトリガポール24の他端24bが
パルサコイル39と対向して、プラス側の出力(最適始動
進角を定める信号としての第1の点火タイミング信号)
が第3図に示すように発生する。この出力によって「パ
ルサコイル39→ダイオードD4→サイリスタSCR1のゲート
→サイリスタSCR1のカソード→点火コイル34の一次側→
接地」の順に電流が流れて、サイリスタSCR1をターンオ
ンさせる。これによってコンデンサCに充電していた電
荷が「コンデンサC→サイリスタSCR1→点火コイル34の
一次側→接地」の経路で放電し、点火コイル34の二次側
に高電圧が発生し、点火プラグ36に飛火してエンジンを
着火し、従ってエンジンが回転する。第2図は2気筒の
場合を例示しているので、ロータが180゜回転するとパ
ルサコイル40,サイリスタSCR2,点火コイル35及び点火プ
ラグ37によって同様の動作が行われ、以後このような動
作を交互に繰り返しながらエンジンが回転する。
この始動時の動作で飛火する点火時期(パルサコイル3
9,40のプラス側出力のタイミング)を、始動性の良い上
死点前5゜〜10゜付近に設定し、以後これを始動進角と
称することとする。
この始動時の点火時期は、エンジン始動に最適なタイミ
ングが選ばれるので、トローリング時に適した点火時期
とは一致せず、トローリング時の点火時期は始動時点火
の時期よりも数度遅らせた位置に設定することが必要で
ある。そこで本発明においては、始動してから一定時間
経過したとき、後述するトローリング時の点火時期に自
動的に移行するようにしている。そこで、サーミスタ等
の温度センサと可変抵抗との合成抵抗値と一定値のコン
デンサとで定まる時間は、始動時の動作を行って上死点
5゜〜10゜で飛火し、この時間の経過後はタイマ回路41
がパルサコイル39,40からの出力を側路する。
.トローリング時の動作 タイマ回路41がパルサコイル39,40の出力を側路した後
は、次のような動作が行われる。ギヤーカウントコイル
52には第3図に示す波形の出力がエンジン回転中に常時
発生している。そして、パルサコイル39,40のプラス側
波形の出力をスタート信号として、ギヤーカウント回路
51でタイミング切換スイッチ53によって設定された抵抗
値と一定値のコンデンサとによって定まる時間、ギヤー
カウントコイル52のパルスをカウントしてカウント終了
時に出力を発生する。ギヤーカウント回路51の出力は、
信号分配回路48によってトローリング用の第2の点火タ
イミング信号に変換されサイリスタSCR1及びSCR2のゲー
トに与えられ、これらをターンオンする。これによって
第4図に示すように、トローリング時の点火時期θ
θのいずれか一つのタイミングで飛火し、安定したト
ローリング回転数が得られる。
この場合、トローリング回転数は船外機の種々の用途お
よび使用する船体の形状,重さ等に応じて最適な値を選
択する必要がある。これにはタイミング切換手段として
の切換スイッチ53の切換えによって抵抗値を変更しギヤ
ーカウント回路51がカウントするパルス数を選択するこ
とによって、パルサコイル39,40のプラス波形出力の発
生位置からクランク角の所望の度数遅れた位置で飛火す
るように、信号分配回路48が機能し、これによって所定
の度数間隔で点火のタイミング(第2の点火タイミング
信号)を設定し出力することができるようになってい
る。この場合の設定範囲は、リングギヤ25の歯数,タイ
ミング切換スイッチ53で選択できる抵抗値の変化範囲に
よって定まり、その角度範囲と間隔とは設計によって任
意に定められる。なお、リングギヤの歯数の関係で1段
階当たりのクランク角度が大きくなる場合には、ギヤー
カウント回路51に「てい倍回路」を設けて分周し、例え
ばギヤー1枚当たりの角度を1/2にするようにすればよ
い。
このようにタイミング切換スイッチ53の切換えによって
トローリング時の点火時期が変わり、これによってエン
ジン出力が変化してトローリング回転数が変わることに
なる。タイミング切換スイッチ53を運転席付近に取付け
て置けば、エンジンの遠隔操作をしている場合にも、ワ
ンタッチで所望のトローリング回転数に設定することが
可能になる。
始動進角の設定時間としては、冷機時にはエンジンがあ
る程度暖機するまで、点火時期を始動時の位置に保つこ
とが望ましく、またエンジンが既に暖機状態にあるとき
は、始動後極力早くトローリングの点火時期に戻すこと
が望ましい。そこでシリンダ等に埋め込まれたサーミス
タ等の温度センサ43Aの抵抗値の変化を利用して、タイ
マ回路41の設定時間を変化させ、冷機時には抵抗値が大
きくて設定時間が長く、また暖機時には抵抗値が小さく
て設定時間が短くなるようにしている。この設定時間の
大きさは、温度センサ43Aに並列に接続した可変抵抗43B
の抵抗値の調整によって、その範囲を変えることができ
るように構成されている。この温度センサ43Aと可変抵
抗43Bとにより設定時間可変制御手段43が構成されてい
る。
.中速時の動作 トローリング状態からスロットを少し開いてエンジン回
転を上げると、スロットスイッチの全閉側のスイッチ49
はオフとなる。回転数が第4図に示されたN1に達したと
きにこの状態となり、スイッチ回路47はオンとなって、
進角演算回路46からのパルサコイル39,40のマイナス側
出力を基準としてその周期に応じて演算した演算出力
(第3の点火タイミング信号)が、「スイッチ回路47→
信号分配回路48」の経路でサイリスタSCR1,SCR2のゲー
トに与えられ、これらをターンオンする。進角演算回路
46の演算は、パルス周期が長いほど大きな遅れを出力に
与えるものであり、これによってエンジン回転数の上昇
に応じて次第に進角する点火時期特性が与えられる。
この動作は進角終了まで、すなわち第4図における「a
→b」の期間継続して行われ、進角演算出力によって定
まる点火時期で飛火することになる。
そして進角終了後は、第4図におけるc部分の状態とな
り、パルサコイル39,40のマイナス出力で直接決定され
る点火時期で飛火する。この状態ではエンジン回転数に
拘らず点火時期は最大進角状態であって一定に保たれ、
ほぼフラットな特性となる。
また始動後、始動進角状態からタイマ回路41の動作終了
前に回転を上げた場合には、第4図にdで示される始動
時の点火時期の特性が、進角演算回路46の出力で定まる
点火時期の特性と第4図のA点が交わり、A点以後は進
角演算回路46の出力が先行するため、「A→b→c」の
特性で飛火が行われることになる。従って、移動進角状
態から回転を上げても、正常に進角が行われて問題を生
じることはない。
.急加速時の動作 スロットを徐々に開いて回転を上げる場合の点火時期の
特性は前述のように第4図で示されるようになる。しか
しながら急加速のため一気にスロットを開いた場合に
は、スロットスイッチの全開側のスイッチ50がオンにな
るので進角演算回路46の演算動作が禁止され、パルサコ
イル39,40のマイナス側出力によって直ちにサイリスタS
CR1,SCR2がターンオンする。そのため点火時期の特性は
第5図に示すようになり、スイッチ50がオンになった瞬
間に点火時期は最大進角位置になって、回転上昇のもた
つきを解消し加速感のある運転フィーリングが得られ
る。なお、スイッチ50はスロットを徐々に開いていった
ときもある開度でオンになるが、この場合は進角演算回
路46の動作によって既に最大進角位置に到達したいるの
で、スイッチ50がオンになっても影響はない。
.急全閉時の動作 スロット全開状態から急激に全閉に戻した場合には、ス
ロットスイッチの全閉側のスイッチ49がオンになる。そ
うするとスイッチ回路47が動作して進角演算回路46から
の出力が遮断されるので、サイリスタSCR1,SCR2はギヤ
ーカウント回路51からの出力信号でターンオンすること
になり、スイッチ49がオンになった瞬間にトローリング
時の点火時期となる。そのため、点火時期は最大進角状
態から一気にトローリング点火時期に移行し、エンジン
の回転落ちはスムーズに最小限度の時間で行われる。
なおトローリング時にもスイッチ49がオンになっている
ので、仮にトローリング回転数の回転変動があって進角
演算回路46の出力発生回転数に達してもこれに影響され
ることなく、安定した点火時期を得ることができる。
.レブリミッタ回路の動作 走行中に、プロペラに空気を吸い込むキヤビテーション
現象を生じてエンジン回転数が異常に高くなったり、ま
たはプロペラのピッチが小さいためにスロット全開時に
エンジン回転が異常に上昇する等の原因でエンジンの寿
命を縮めてしまう場合が多い。かかる事態の発生を防止
するために、エンジン回転数が一定レベル以上になろう
とすると飛火をカットしてエンジン回転の上昇を防止す
る作用を行うレブリミッタ回路32が設けられている。
エンジンの作動中は、パルサコイル39,40の出力がダイ
オードD12,D13を経て定速制御回路45に加えられてい
る。定速制御回路45ではパルス数によってエンジン回転
数を検出し、エンジン回転数が設定回転数(例えば6000
〔RPM〕)に達すると、サイリスタSCR3のゲートに対し
て出力を発生し、サイリスタSCR3はこれによってターン
オンする。サイリスタSCR3のターンオンによってコンデ
ンサ充電コイル31の出力が、「ダイオードD1→サイリス
タSCR3→接地→ダイオードD3」の経路で流れて、コンデ
ンサ充電コイル31の出力が短絡されるので飛火がカット
される。これによって、エンジン出力が低下し回転が落
ちる。回転が落ちたことによって定速制御回路45からの
出力が消失してサイリスタSCR3はオフとなり、飛火が正
常になってエンジン出力が正常に戻りエンジン回転は再
び上昇する。このように動作を繰り返すことによって、
エンジン回転数は設定値付近のほぼ一定値に保たれる。
しかしながら、この状態をそのまま続けていると、トル
ク変動が大きくなって逆にエンジンの寿命を縮めること
になる。そこでサイリスタSCR3と接地間に挿入された抵
抗R3の電圧降下を火花消去検出回路54によって検出し、
検出時、タイマ回路55に信号を与える。タイマ回路55は
この信号が所定時間継続したとき、出力信号を発生して
設定回転数切換回路56に加える。設定回転数切換回路56
は、これによって設定回転数切換信号を定速制御回路45
に加える。定速制御回路45はこの信号を受けたとき、設
定回転数を第2の設定回転数(例えば3000〔RPM〕)に
変更する。定速制御回路45は前述と同様に第2の設定回
転数を基準としてサイリスタSCR3のゲートに対する出力
をオン,オフする動作を行い、これによってエンジン回
転数は3000〔RPM〕付近に維持されるようになる。
このように6000〔RPM〕に回転を制限された状態を継続
していると、一定時間経過後に3000〔RPM〕に回転が落
ちるので、エンジンを保護すると同時に積極的に運転者
に対してエンジンの過回転状態を知らせることができ
る。さらにこの際抵抗R3の電圧降下を利用してLEDから
なるウォーニングランプ59に電流を流してこれを点灯す
ることによって、飛火カットの状態にあることを運転者
に対して視角的に知らせることもできる。
またレブリミッタ回路32においては、エンジンオイルレ
ベルおよび水冷船外機の冷却水の有無を検出し、オイル
の場合は警告レベルに達したとき、また冷却水の場合は
ジャケット内に水が循環しなくなったことをそれぞれセ
ンサによって検出し、エンジン回転数を第2の設定回転
数に規制するシステムになっている。
いま第2の設定回転数以上でエンジンが作動中にオイル
レベルが警告レベルまで下ってオイルレベルスイッチ57
がオンになると、タイマ回路55が作動し始め、一定時間
経過後に出力信号を発生する。設定回転数切換回路56は
この信号を受けたとき、定速制御回路45に対して回転数
切換信号を出力する。これによって定速制御回路45から
サイリスタSCR3のゲートに信号が出力されて、サイリス
タSCR3はターンオンする。サイリスタSCR3がターンオン
すると飛火はカットされ、エンジン回転数が第2の設定
回転数(3000〔RPM〕)まで低下し、エンジンを保護す
るとともに、オイルが警告レベルに達したことを運転者
に知らせる。これと同時にウォーニングランプ59が点火
して警報を行う。
同様に第2の設定回転数以上でエンジンが作動中にジャ
ケット内の冷却水が循環しなくなると、冷却水センサ58
がオンになる。これによって設定回転数切換手段56が短
絡されて、設定回転数切換手段56から設定回転数切換信
号が出力される。定速制御回路45はこの信号を受けたと
きサイリスタSCR3のゲートに対して出力信号を発生し、
従ってサイリスタSCR3がターンオンして飛火がカットさ
れてエンジン回転数が第2の設定回転数(3000〔RP
M〕)まで低下して、冷却水がジャケット内に循環しな
くなったことを運転者に知らせる。これと同時にウォー
ニングランプ59が点灯して警報を行う。
上述のオイルレベルおよび冷却水のウォーニングはいず
れもエンジンの回転規制を行うようにし、オイルレベル
の場合はオイルレベルスイッチ57がオンしてから一定時
間経過後に回転規制を動作させ、冷却水の場合は冷却水
センサ58がオンするのと同時に回転規制を動作させてい
る。これは第2図に示されるように、オイルレベルスイ
ッチ57または冷却水センサ58のオンによってブザー60を
吹鳴させることによってオイルレベルスイッチ57または
冷却水センサ58がオンしたことがわかるので、それから
一定時間経過後に回転規制が動作したかまたは直ちに回
転規制が動作したかによって、どちらの警報が発生した
か判別できるようにしているためである。
なお、パルサコイル39,40に接続されているタイマ回路4
2は次のような機能を行うために設けられている。
冷却水センサ58は冷却水がなければオンになる。しかし
ながら、ギヤケース内にあるウオータポンプによって冷
却水が汲み上げられ、シリンダジャケット内およびその
他の部分を循環して、シリンダヘッドまたはその付近に
取付けられている冷却水センサ58まで到着するのにはあ
る程度時間がかかる。一方、運転者側は、始動後、冷却
水がジャケット内を循環したことを確認してから走行状
態に移るようにすることが望ましいし、またそのように
すれば何等の問題も生じない。しかしながら突発的に始
動直後に回転を上げて走行しなければならない場合、例
えば衝突等の危険を避けようとする場合においては、冷
却水がセンサまで到達しない状態で回転を上げることに
なるので、第2の設定回転数および飛火がカットされ
る。この場合は飛火をカットされることによって、エン
ジン回転は3000〔RPM〕以上には上昇せず、従って充分
な走行状態に達することができず、危険回避の目的を達
成することができない。
そこで始動してパルサコイル39,40の出力がタイマ回路4
2に入力するとタイマ回路42によって所定時間(この時
間は冷却水がセンサに到達するのに要する時間より若干
長く設定する)が経過するまで、設定回転数切換回路の
動作を停止させる。これによって始動直後に走行状態に
移行しても何等問題なく運転を行うことができる。また
この場合に、冷却水が循環しない場合は、設定時間経過
後に回転規制が動作することになる。
このように、本実施例における点火装置では、始動時の
点火時期がパルサコイルによって最適始動進角に設定さ
れており、これがため始動特性が非常に良好となってい
る。トローリング時には始動時よりも所定角度遅れた点
火時期となるので、トローリングが安定に行われる。走
行時には回転数の上昇に応じて進角する点火時期特性と
なるので、回転上昇が円滑に行われる。始動直後に回転
を上げたときは、直ちに走行時の進角特性に移行するの
でエンジンに悪影響を及ぼさない。
また、急加速時には直ちに定常状態の点火時期より進ん
だ点火時期特性となるので加速性が良いとともに、急減
速時には直ちに点火時期が遅角状態となるので、減速性
がある。
さらに、トローリング時の点火時期をタイミング切換ス
イッチによって任意に切換えられるようにしたので、運
転状況に最適のトローリング回転数に簡単に調整でき
る。この切換スイッチを運転席付近に設ければ、運転中
でも容易に点火時期の調整を行うことが可能になる。
さらに上記実施例における点火装置では、冷却水が断に
なった場合にはエンジン回転数を低い値に規制するの
で、エンジン寿命に悪影響を及ぼすことが防止される。
この場合、エンジン始動直後には回転数の規制を行わな
いようにするのでシリンダ部に冷却水が循環し始めるま
での間にもエンジン回転数を上昇させることができ、従
って衝突回避等の突発的な事態にも対応することが可能
となる。
なお、上記実施例において、エンジンのクランク角度を
検出する手段として、リングギヤの歯数をコイルによっ
て検出するギヤカウント方式について説明したが、必ず
しもリングギヤに限るものでなくエンジンに連動して回
転する、適当な数の凹凸を持ったリング状の回転体であ
って磁性体からなるものであればよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、機械式進角装置と
比べて構造簡単で且つ摺動部を有しないことから、耐久
性に優れた電気進角装置が実現できる。また、始動時の
点火時期が所定の角度進角されたものとなるので、点火
時期を異常に早めることなく良好な始動特性が得ること
ができ、従って始動直後の加速を円滑に行うことができ
る。しかも、第2の点火信号出力制御手段用のタイミン
グ切換手段を第2の点火信号出力手段に併設したので、
トローリング時の点火時期の切換えをオペレータの状況
判断によって任意の位置に設定することができる。この
ため、このタイミング切換手段をダッシュボード等に取
り付けるようにすれば、運転中でも点火時期の変更を極
く容易に行い得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図はロー
タとパルサコイルおよびギヤーカウントコイルの位置関
係を示す図、第3図は各部出力波形を示す線図、第4図
は点火時期特性を示す線図、第5図は加速時の点火時期
特性を示す線図、第6図は減速時の点火特性を示す線
図、第7図は従来の電気式進角制御機構の構成例を示す
図、第8図は従来の電気式進角制御機構の点火位置特性
を示す線図、第9図は従来の電気式進角制御機構の進角
制御を説明する線図である。 31……コンデンサ充電コイル、34,35……点火コイル、3
6,37……点火プラグ、38……電源回路、39,40……第1
の点火信号出力手段としてのパルサコイル、41……第1
の点火時期設定手段としてのタイマ回路、43……設定時
間可変制御手段、46……進角演算回路、47……第2の点
火時期設定手段としてのスイッチ回路、48……第2の点
火信号出力手段としての信号分配回路、49……第4の点
火時期設定手段としてのスロットスイッチ、50……第3
の点火時期設定手段としてのスロットスイッチ、53……
タイミング切換手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの回転に同期して一定の進角の第
    1の点火タイミング信号を出力する第1の点火信号出力
    手段と、この第1の点火信号出力手段からの出力信号よ
    り所定角度遅れた第2の点火タイミング信号をトローリ
    ング用として出力する第2の点火信号出力手段と、前記
    第1の点火信号出力手段の出力に基づいて演算を行いエ
    ンジン回転数の増減に対応して進角の進み又は遅れが付
    された第3の点火タイミング信号を出力する進角演算回
    路とを有し、 前記エンジンの始動後一定時間の間は点火時期設定用と
    して第1の点火タイミング信号を使用するとともに,当
    該一定時間経過後は前記第2の点火タイミング信号を点
    火時期設定用として切換え使用する第1の点火時期設定
    手段を設け、 前記エンジンの始動後一定時間経過前にエンジンが加速
    された場合には直ちに作動して前記第3の点火タイミン
    グ信号を点火時期設定用として切換え使用する第2の点
    火時期設定手段を備え、 前記第2の点火信号出力手段の出力信号の遅れ進角を複
    数の段階に分けてそのいずれかをオペレータが任意に設
    定し得るタイミング切換手段を、前記第2の点火信号出
    力手段に併設したことを特徴とする点火装置。
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