JP2713441B2 - 自動変速機付車両におけるエンジン制御装置 - Google Patents

自動変速機付車両におけるエンジン制御装置

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JP2713441B2
JP2713441B2 JP63277035A JP27703588A JP2713441B2 JP 2713441 B2 JP2713441 B2 JP 2713441B2 JP 63277035 A JP63277035 A JP 63277035A JP 27703588 A JP27703588 A JP 27703588A JP 2713441 B2 JP2713441 B2 JP 2713441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動変速機付車両におけるエンジン制御装
置に関するものである。
(従来技術) 最近では、複雑なギヤチェンジを必要とせずアクセル
操作だけで加速が可能であると言う便利さから、トルク
コンバータ式の自動変速機を備えた車両が多く提供され
るようになってきている。
しかし、上記トルクコンバータ式の自動変速機も複数
段の変速ギヤを有した所謂有段式の変速機であり、その
ために各段の変速時にエンジンの出力トルク急変に伴う
変速ショックを感じさせる欠点がある。この変速ショッ
クは、一般に上記トルクコンバータの変速時に該変速に
伴って過渡的にエンジン回転数が強制的に低下せしめら
れ、それによる慣性エネルギーの放出が原因となって起
るものである。
従って、該放出される慣性エネルギー分だけ上記エン
ジンの出力トルクを低下させてやれば原則として変速シ
ョックは解消されることになる。
そこで、従来から例えば特開昭61-150837号公報に示
されているように、エンジン回転数の変化速度に応じた
エンジントルクの変更制御開始手段を設け、変速時にお
けるエンジン回転数の変化速度に応じた所定のタイミン
グで例えば点火時期を所定量リタードし、エンジントル
クを低下方向に制御することによって変速ショックを防
止する変速ショック防止策が採用されている。
(発明が解決しょうとする課題) しかし、上記従来技術は、単に変速時のエンジン回転
数の変化速度に応じてエンジントルクの変更開始タイミ
ングを決定するにすぎないものであり、エンジントルク
の変更量そのものの決定については全く示されていな
い。
変速ショックの防止を目的としてエンジン出力(トル
ク)を制御しようとする場合、その制御開始タイミング
と並んで、その制御量、つまりエンジン出力の低減量そ
のものをどのようにして決定するかが特に重要な問題と
なる。
すなわち、一般にエンジンの回転数が高い状態で、例
えば点火時期のリタード量を大きくすると、該状態では
本来排気ガスの量が多いことから当然後燃えも生じ易く
特に排気ガス温度の上昇を招きやすい問題がある。ま
た、エンジンの高回転域で変速が行われるということ
は、一般に運転者はアクセルを大きく踏み込んでいる場
合が多く、従って該状態でのエンジンの出力の低下は、
本来運転者の要求に合致しない恐れがある(加速性能重
視の要求が高い)。
また、一般にエンジン高回転時には車両の走行慣性が
大きいケースが多く、そのような状態では本来余り変速
ショック自体を感じない。従って、上記のように変速時
におけるエンジン出力低減量の制御に際しては、本来エ
ンジンの回転数に応じた高精度な制御が必要となる。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記のような問題を解決することを目的と
してなされたもので、先ず、有段式の自動変速機とエン
ジン出力制御手段とを各々備え、上記自動変速機の変速
時には上記エンジン出力制御手段により当該エンジンの
出力を低減制御することによって変速時の変速ショック
を低減するようにしてなる自動変速機付車両のエンジン
制御装置において、当該エンジンのエンジン回転数を検
出するエンジン回転数検出手段と、上記エンジン出力制
御手段によるエンジン出力低減量を任意に制御するエン
ジン出力低減量制御手段とを設け、上記エンジン出力制
御手段のエンジン出力低減量を上記エンジン回転数検出
手段によって検出されたエンジン回転数が高いほど小さ
くするように構成されている。
そして、該構成における上記エンジン出力制御手段
は、例えば点火時期を遅角するように構成されていて、
エンジン回転数が高いほど遅角量を小さくするようにさ
れ、またエンジン出力の制御終了後、その点火時期遅角
量を通常の値まで復帰するに際には、当該点火時期遅角
量を徐々に小さくするようになっている。
さらに、また本発明は、それらの構成に加えて、例え
ばノッキング抑制のための点火時期の遅角量を決定する
遅角量決定手段を有し、上記変速ショック低減のための
点火時期遅角量と比べて、その遅角量の大きい方の遅角
量を最終的な遅角量として制御するようになっている。
(作用) 上記のように本発明の自動変速機付車両におけるエン
ジン制御装置の構成では、先ず、エンジン出力制御手段
を備え、変速時にはエンジン出力を低減制御することに
よって変速ショックを低減するようにしてなる自動変速
機付車両のエンジンの制御装置において、エンジン回転
数の検出手段を設けて当該変速時におけるエンジン回転
数を検出し、当該検出されたエンジン回転数によって実
質的に上記変速時におけるエンジンの運転状態から要求
される諸特性、例えば排気ガス温度の低減、加速性能の
要求、変速ショックの防止などを正確に把握する一方、
それに応じてエンジン出力低減量制御手段により上記検
出されたエンジン回転数が高いほど上記エンジン出力制
御手段のエンジン出力の低減量が小さくなるように的確
に制御する。
そして、その場合において、エンジン出力制御手段が
点火時期を遅角するものであって、エンジン回転数が高
いほど遅角量を小さくするようになっていると、エンジ
ン回転数に対応した高精度な制御が可能となり、低中回
転域での変速ショック低減作用と高回転域での走行性能
向上作用とをより有効に実現することができる。
さらに、そのようなエンジン出力制御終了後、点火時
期遅角量を通常の値まで復帰するに際し、遅角量を徐々
に小さくするようにすると、よりスムーズに通常の運転
状態に復帰させることができる。
さらに、また一方ノッキング抑制のための点火時期の
遅角量を決定する遅角量決定手段を設け、変速ショック
低減のための点火時期遅角量と比べて大きい方の遅角量
を最終的な点火時期遅角量とするようにすると、ノッキ
ングを生ぜしめことなく、上記作用を有効に実現するこ
とができ、ドライバビリティーの向上に加えて、エンジ
ンの信頼性も確保することができるようになる。
(発明の効果) 従って、上記本発明の自動変速機付車両のエンジン制
御装置の構成によれば、当該車両の運転状態に対応した
最適なエンジン出力の制御を行うことが可能となり、変
速ショックの効果的な防止、排気ガス温度の低下、走行
性能の優先等その時の運転状態にとって最適な状態での
変速ショック防止策を実現することができるようにな
る。その結果、エンジンの燃焼性能と変速ショック対策
の両立を図ることができるようになる。また、エンジン
の信頼性が向上する。
(実施例) 第2図〜第4図は、本発明の実施例に係る自動変速機
付車両におけるエンジン制御装置を示している。
先ず、最初に第2図を参照して本発明実施例の上記自
動変速機付車両におけるエンジン制御システムの概略を
説明し、その後第3図及び第4図のフローチャートに基
いて要部の制御動作を具体的に説明する。
第2図において、先ず符号1はエンジン本体であり、
吸入空気はエアクリーナ30を介して外部より吸入され、
その後エアフロメータ2、スロットルチャンバ3を経て
各シリンダに供給される。また燃料は燃料ポンプ13によ
り燃料タンク12からエンジン側に供給されてフューエル
インジェクタ5により上記エアフロメータ2の吸入空気
量の計量値Qに応じて同期又は非同期噴射されるように
なっている。そして、通常の走行時における上記シリン
ダへの吸入空気の量は、上記スロットルチャンバ3内に
設けられているスロットル弁6によって調量制御され
る。またスロットル弁6は、アクセルペダルの操作開度
に対応して作動される。なお、上記スロットルチャンバ
3には、上記スロットル弁6をバイパスしてバイパス吸
気通路7が設けられており、該バイパス吸気通路7には
アイドル時に於けるエンジン回転数制御のための吸入空
気量調整手段となる電流制御型電磁弁(ISCバルブ)8
が設けられている。
さらに、符号10は、排気ガス浄化処理用の3元触媒コ
ンバータ11を備えたエンジンの排気管を示している。
一方、符号14は、上記エンジン本体1のシリンダヘッ
ド部に設けられた点火プラグであり、該点火プラグ14に
はディストリビュータ17、イグナイタ18を介して所定の
点火電圧が印加されるようになっており、この点火電圧
の印加タイミング、すなわち点火時期は上記エンジンコ
ントロールユニット(以下、ECUという)9より上記イ
グナイタ18に供給される点火時期制御信号IgTによって
コントロールされる。該点火時期制御には、例えば後述
するように自動変速機の変速動作時に於ける点火時期の
リタード制御が組合わされており、それによって当該変
速操作時の変速ショックが防止されるようになってい
る。また、符号19は、上記エンジン本体1のシリンダブ
ロック部に設けられたノックセンサであり、エンジンの
ノッキングの発生強度に応じた電圧出力V0を出力し、上
記ECU9に入力する。さらに、符号20はブースト圧センサ
20であり、エンジン負荷に対応したエンジンブースト圧
Bを検出して上記ECU9に入力する。このブースト圧B
は、後述するように実質的なエンジン出力を規定する吸
気充填量のパラメータとして使用される。
上記ECU9は、例えば演算部であるマイクロコンピュー
タ(CPU)を中心とし、点火時期の演算及び制御回路、
エンジン回転数変化率演算回路、メモリ(ROMおよびRA
M)、インタフェース(I/O)回路などを備えて構成され
ている。そして、このECU9の上記インタフェース回路に
は上述の各検出信号に加えて例えば図示しないスタータ
スイッチからのエンジン始動信号(ECUトリガー)、エ
ンジン回転数センサ15からのエンジン回転数検出信号N
e、水温スイッチ16(Wsw)のONにより検出された暖機検
出信号、例えばスロットル開度センサ4により検出され
たスロットル開度検出信号θTvo、上記エアフロメータ
2によって検出された吸入空気量検出信号Q等エンジン
の運転状態(回転数)コントロールに必要な各種の検出
信が各々入力される。
一方、符号21は上記エンジン本体1の出力軸に連結さ
れた例えばオーバドライビング機構付ロックアップトル
クコンバータ型の自動変速機を示している。該自動変速
機21は、例えばロックアップクラッチ22、ロックアップ
制御バルブ23、ロックアップソレノイド24、ロックアッ
プコントロール部を含む変速機コントロールユニット
(ATCU)30等よりなる変速機コントロール装置と、オー
バドライビングギヤ27、オーバドライビングバルブ28、
オーバドライビングソレノイド34、オーバドライビング
スイッチ35等よりなるオーバドライビング機構と、当該
変速機自体のギヤトレン部26と、該ギヤトレン部26を介
して変速機出力軸側に設けられたタービン回転数NT検出
用の遠心ガバナ29と、上記ロックアップ制御バルブ23、
オーバドライビングギヤ27、オーバドライビングバルブ
28、ギヤトレン部26等をコントロールするコントロール
バルブ31と、キックダウンソレノイド32並びにキックダ
ウンスイッチ33等とを備えて構成されており、上記変速
機コントロールユニット30は、これらの各部のコントロ
ール機構をも含んで成されている。
そして、上記変速機コントロールユニット30のロック
アップコントロール部は、各種センサからの入力信号を
基にオーバドライブおよびロックアップOKの状況を判断
し、各々OKの条件を具備している場合には、上記キック
ダウンソレノイド32、コントロールバルブ31を介して上
記ロックアップ制御バルブ23、オーバドライビングギヤ
27、オーバドライビングバルブ28、ギヤトレン部26等を
作動可能に制御するとともにロックアップソレノイド24
にロックアップ信号SLを供給してロックアップ機構のロ
ックアップクラッチ22を作動させて上記トルクコンバー
タのロックアップを行なう。該ロックアップ信号は、必
要に応じて上記ECU9に入力される。
さらに、符号41は上記自動変速機21のシフトレバー部
40に設置されたインヒビダスイッチであり、当該自動変
速機21のシフトレバー42の操作ポジション(P・N・D
・2・L)を検出して該検出信号を上記変速機コントロ
ールユニット30の変速コントロール部に入力する。
さらに、上記変速機コントロールユニット30の上記変
速コントロール部には、また例えば上記エンジン側のス
ロットル開度センサ4で検出されたスロットル弁開度検
出信号θTvoや車速検出信号V、また水温スイッチ16(W
sw)の検出値Tw並びにON・OFF信号なども入力されるよ
うになっており、上記変速機側の各段の変速ソレノイド
SL1,SL2,SL3を当該変速機の変速マップに従って各々制
御するようになっている。
次に上記変速機コントロールユニット(ATCU)30及び
エンジンコントロールユニット(ECU)9による変速シ
ョック低減を目的とするエンジンの出力制御動作につい
て第3図及び第4図のフローチャートを参照して詳細に
説明する。
先ず第3図のフローチャートは、エンジン出力を点火
時期によって制御するようにした本実施例の変速機コン
トロールユニット30側メインルーチンである。
先ずステップS1では、変速必要性の判断動作を前提と
して当該エンジンのスロットル弁開度(TVO)θTvo、車
速Vを各々読み込み、次に続くステップS2で上記トルク
コンバータのタービン回転数NTをも読み込む。そして、
それに対応して当該車両の変速マップ(変速線図)を読
み込んだ上で更にステップS3の変速判定動作に進む。該
ステップS3では上記ステップS1で読み込んだ変速判定用
のパラメータであるスロットル開度θTvo及び車速Vと
上記ステップS2で読み込んだ変速マップとを対照させる
ことにより、現在の運転状態が変速領域にあるか否かを
判定する。
その結果、YES(変速領域)と判定されると、次にス
テップS4に進んで該変速領域がシフトアップ方向のもの
であるか、又はシフトダウン方向のものであるかを判定
する。他方、現在の運転状態が変速領域でない上記ステ
ップS3でNOの場合には、後述するステップS19〜S21の動
作に進む。
上記ステップS4での判定結果が、シフトアップ方向で
ある場合には続いてステップS5に進み、現在の変速方向
がシフトアップ方向であることを示すように変速指令フ
ラグDの値をD=1(シフトアップ)に設定した後、更
にステップS6に進んで該シフトアップ状態に対応して点
火時期を適切にリタードさせるリタード制御開始時期決
定用タイマー期間TAの値を第8図のマップにより所定の
設定値Tuにセットする(第6図(b)、(c)参照)。
一方、上記判定結果がシフトダウン方向であった場合に
は、当該シフトダウン指令に対応して上記変速指令フラ
グDの値をD=0(シフトダウン)に設定した後、ステ
ップS8で上述の点火時期のリタード制御開始時期決定用
タイマーの設定期間TAの値を所定のマップによりTA=TD
にセットする(第7図(a)、(b)参照)。
そして、更にステップS9に進む。ステップS9では、上
記各設定値TA(Tu,TD)のカウントを開始させるために
上記リタード制御開始時期決定用タイマーのカウント値
Tを初期セット(T=0)した後、次のステップS10
トルクコンバータのタービン回転数(タービン入力回転
数)NTIを上記ステップS2の実際の読み込み値NTに設定
するとともに更にステップS11に進んで上述した変速制
御開始のため各種の初期セット動作が完了したことを示
す初期セット動作完了フラグFsをFs=1(完了)にセッ
トすることによって表示する。
その後、例えばステップS12,S13,S14の各動作に示さ
れるように、(1)スロットル開度θTvoが安定開度θT
vo1(θTvo=1/8開度)以上開かれているか否か、
(2)暖機状態を示す水温スイッチWswがONとなってい
るか否か、さらに又、(3)上述した各種センサが正常
(OK)であるか否か等、信頼度の高い点火時期制御を行
ない得るための各種の条件を判定した上で各々YESと判
定されると、初めてステップS15に進んで上記リタード
制御開始時期決定タイマーのカウント値Tの1周期毎の
エンクリメント(カウントアップ)T=T+1を開始し
又は継続する。
そして、その結果、当該カウント値Tの値が上記シフ
トアップ又はシフトダウン動作の各々に対応して設定さ
れた上記設定値TA(Tu又はTD)に達したか否か、つまり
上記設定時間Tu又はTDが各々経過(T=TA(Tu)、T=
TA(TD)したか否かを判定する。その結果、YES(経過
T>TA)となると次のステップS17で第6図又は第7図
に示すように、該時点で初めてタイマー管理による遅角
パルス(第6図c、第7図b参照)を出力して所定量θ
ATR(第6図d、第7図c)の点火時期のリタード制御
を開始して該リタード量θATRに応じてエンジントルク
を低下させる。この結果、エンジンからの放出エネルギ
ーは効果的に低減され、変速時のトルクショックが最小
限に抑制される。他方、上記設定時間Tu、TDが経過して
いないNOの場合には、そのままリターンして遅角パルス
を出力することなく上記ステップS1,S2,S3からステップ
S19〜S21の動作を経て上記ステップS12の動作か、又は
ステップS17の動作の何れかに進む。
すなわち、一旦変速マップの変速点を過ぎると、上記
ステップS3ではNOと判定判定されるので、次にはステッ
プS19のFs=1(変速中か)?の判定動作に移る。そし
て、Fs=1(YES)の変速中でありリタード制御を前提
とした初期セットが完了している場合には、更にステッ
プS20で上記変速指令フラグDの値が1か0か、つまり
現在の変速方向がシフトアップ方向か、シフトダウン方
向かを判定する。その結果、YES(D=1)のシフトア
ップ方向の場合には更にステップS21の判定動作に、他
方シフトダウンの場合にはそのまま上述のステップS12
以下のタイマーコントロールのみによる変速ショック低
減動作に進む。
ステップS21では、第6図(a)に示すように現在の
タービン回転数NTが上記変速指令時のタービン回転数N
TI(ステップS20)に対して所定の値Dを加えた上昇値N
TI+D以上となっているか否かを判断し、NOの場合には
上記同様ステップS12に、他方YESの場合には、そのまま
上記ステップS17に進んで第6図(b)に示すようにタ
イマーの設定値Tuとは関係なく当該エンジン回転数の上
昇に応じたタイミングで遅角パルスを出力して点火時期
のリタード制御を行う。
従って、該エンジン回転数の上昇が大の場合には、上
記シフトアップ動作に対応した設定時間Tuが経過してい
ない時であっても応答性良く点火時期のリタード制御を
行ってエンジン出力の低減を図り、可及的に変速ショッ
クを防止する。
そして、この場合、上記2種の遅角パルス(第6図
c、第6図b)の発生タイミングを各々決定するパラメ
ータD及びTuは、例えば第8図のマップに示すように上
述した自動変速機の各変速段(1→2、2→3、3→
4)に対応して設定されている。
次に第4図のフローチャートは、上記のようにして行
われるエンジン出力の可変量、換言すると点火時期のリ
タード量をエンジン回転数をパラメータとして決定する
ための具体的な演算動作を示している。
すなわち、第4図において、先ずステップS1では、上
記エンジンの回転数Ne、エンジン負荷量CE、スロットル
開度θTvo、エンジン水温Twなど各種の点火時期制御に
必要なパラメータを各々読み込む。続いて、さらに次の
ステップS2で例えば、その時のエンジン水温Twを基準と
してベースとなる基本点火時期θBを決定する。
そして、更にステップS3に進み、上記ステップS1で読
み込まれた現在のエンジン冷却水温Twが所定の暖機判定
値Tw1(例えば72℃)以上になっているか否かを判定す
る。その結果、YES(暖機)の場合には更にステップS4
に進んで現在のスロットル開度θTvoが安定開度θTvo1
(例えば1/8開度程度)以上開かれているか否かを順次
判定する。その結果、YES判定の場合には、次のステッ
プS5で第6図(b)、(c)又は第7図(b)何れかの
遅角パルスが有るか否かを判定し、何れの遅角パルスも
無い、NOの場合には更にステップS6に進んで遅角フラグ
FRがFR=1(遅角開始)であるか否かをも判定する。そ
して、その結果、YESの場合に初めてステップS7に進ん
で点火時期リタード時間設定タイマーの設定値TRのカウ
ント値を1周期分エンクリメントする。
他方、上記ステップS3,S4,S6で各々NOと判定された場
合には後述するステップS13,S14の動作に進む。また、
上記ステップS5でYESと判定された遅角パルスが出力さ
れている場合には、ステップS15〜S21の動作に進む。
すなわち、先ずステップS15では、上記変速時におけ
る点火時期の変速リタード量θATRを上記ステップS1
読み込まれたエンジン回転数をパラメータとして例えば
第9図の変速リタードマップに基いて設定し、次いでス
テップS16でリタードフラグFRの値をFR=1(リタード
値設定)に設定した上で、ステップS17でリタード期間
を設定するリタード期間設定タイマーのカウント値TR
初期値0にリセットする。そして、その上でステップS
18に進む。
一方、上記ステップS3,S4,S6でNOと判定された点火時
期のリタード制御を行うに適さない場合及び点火時期の
リタード制御が既に完了した場合にはステップS13で変
速リタード値θATRの値を0に、またステップS14でリタ
ードフラグFRの値を0に設定した後に上述の場合と同様
にステップS18に進む。
ステップS18では、上記のステップS15で設定された変
速ショック低減のための点火時期の変速リタード量θ
ATRが、例えば第5図のフローチャート(サブルーチ
ン)で演算されたノッキング抑制のための点火時期のリ
タード量θNRよりも大きいか否かを判定して、上記変速
ショック低減のための点火時期のリタード補正量θATR
の方が大の場合には、そのままステップS19に進んで最
終的な点火時期リタード補正量θRを該θATRに設定して
ステップS21に進み最終的に基準点火時θBをリタード方
向に補正する。他方、これとは逆にノッキング抑制用の
点火時期リタード量θNRの方が大の場合には当然のこと
ながらノッキングの防止を優先して最終的な点火時期リ
タード補正量θRを該ノッキング抑制用の点火時期のリ
タード量θNRに設定して基準点火時期θBのリタード補
正を行う。
一方、上記ステップS6でYESの判定が下された遅角フ
ラグFRがFR=1の状態となっている点火時期のリタード
制御状態では、上述のようにステップS7で各制御周期毎
にタイマーTRのエンクリメントを行ないながら設定時間
TRの経過をカウントして行く。
そして、続くステップS8で当該設定時間TRの経過を判
断し、設定時間TRが経過したYESの場合には更にステッ
プS9〜S12の動作を行って点火時期のリタード量を徐々
に小さくして行く。他方、NOの場合には、そのままステ
ップS18に進む。
すなわち、先ず上記ステップS9では、上述のステップ
S15で設定された変速ショック低減のための点火時期リ
タード量θATRから所定角Δθを減じることによって順
次リタード値を小さくして行く。
次に、その結果、該点火時期のリタード量θATRが0
よりも大であるか否かを判定し、NOの場合(変速リター
ド前の状態への復帰)には上述のステップS13,S14の場
合と同じくθATR、FRを各々を0にした後ステップS18
進む。
上述のように本実施例ではエンジン出力の低下量を決
定する点火時期の変速リタード量θATTRそのものが第9
図のマップに示されるようにエンジン回転数そのものを
パラメータとして決定されるようになっている。従っ
て、例えばエンジン回転数が低い、低中回転域などでは
該回転域で比較的感じられ易い変速ショックを効果的に
低減するために大きな点火時期リタード量を取るように
なっている一方、エンジン回転数が高い高回転域では逆
に当該リタード量θATTRを小さくして後燃えを減らし排
ガス温度を低下させ、走行性能の向上を図るようになっ
ている。従って、このような構成によればエンジンの運
転状態に応じた燃焼性能の向上と変速ショック対策との
合理的な両立を図ることが可能となる。
しかも、この場合において本実施例では、さらに上記
点火時期のリタード開始時の値から設定目標値までのリ
タードに際して、また該設定目標値から通常の値までの
点火時期の復帰に際しての分解能(ステップ変化量)Δ
Tθについても第10図のマップから明らかなように上記
同様のエンジン回転数に応じた値が設定されるようにな
っており、上記の作用・効果がより有効に実現されるよ
うになっている。
【図面の簡単な説明】
第1図、本願発明のクレーム対応図、第2図は、本発明
の自動変速機付車両におけるエンジン制御装置の制御シ
ステム図、第3図は、同実施例装置の変速機コントロー
ルユニット部の変速制御動作を示すフローチャート、第
4図は、同エンジンコントロールユニット部の点火時期
制御動作を示すフローチャート、第5図は、同ノッキン
グ制御のフローチャート、第6図及び第7図は、上記実
施例の基本的な制御動作を示すタイムチャート、第8図
〜第10図は、上記第3図及び第4図のフローチャートの
制御において使用される各マップテーブルである。 1……エンジン本体 4……スロットル開度センサ 6……スロットル弁 9……エンジンコントロールユニット 15……エンジン回転数センサ 18……イグナイタ 20……ブースト圧センサ 21……自動変速機 22……ロックアップクラッチ 30……変速機コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 和雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−286846(JP,A) 特開 昭62−131831(JP,A) 実開 昭62−62542(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有段式の自動変速機とエンジン出力制御手
    段とを各々備え、上記自動変速機の変速時には上記エン
    ジン出力制御手段により当該エンジンの出力を低減制御
    することによって変速時の変速ショックを低減するよう
    にしてなる自動変速機付車両のエンジン制御装置におい
    て、当該エンジンのエンジン回転数を検出するエンジン
    回転数検出手段と、上記エンジン出力制御手段によるエ
    ンジン出力低減量を任意に制御するエンジン出力低減量
    制御手段とを設け、上記エンジン出力制御手段のエンジ
    ン出力低減量を上記エンジン回転数検出手段によって検
    出されたエンジン回転数が高いほど小さくするようにし
    たことを特徴とする自動変速機付車両におけるエンジン
    制御装置。
  2. 【請求項2】エンジン出力制御手段が点火時期を遅角す
    るものであって、エンジン回転数が高いほど遅角量を小
    さくするようにしたことを特徴とする請求項1記載の自
    動変速機付車両におけるエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】エンジン出力制御終了後、点火時期遅角量
    を通常の値まで復帰するに際し、遅角量を徐々に小さく
    するようにしたことを特徴とする請求項2記載の自動変
    速機付車両におけるエンジン制御装置。
  4. 【請求項4】ノッキング抑制のための点火時期の遅角量
    を決定する遅角量決定手段を有し、変速ショック低減の
    ための点火時期遅角量と比べて大きい方の遅角量を最終
    的な点火時期遅角量とするようにした請求項2又は3記
    載の自動変速機付車両におけるエンジン制御装置。
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