JP2862620B2 - 感光性樹脂及びその製造方法 - Google Patents

感光性樹脂及びその製造方法

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体素子、多層配線基板、マイクロエレク
トロニクス素子等に用いられる感光性樹脂とその製造方
法に関するものである。
[従来の技術] 従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜などに
は、耐熱性が優れ、また卓越した電気特性、機械特性な
どを有するポリイミド樹脂が用いられているが、最近ポ
リイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が注目を集め
てきた。
これらの感光性を付与したポリイミド樹脂を使用する
と、付与していないポリイミド樹脂に対してパターン作
成工程の簡素化効果があるだけでなく、毒性の強いエッ
チング液を使用しなくてすむので、安全、公害上も優れ
ており、ポリイミド樹脂の感光性化は今後一層重要な技
術となることが期待されている。
感光性ポリイミド樹脂としては、例えば下式 で示されるような構造のエステル基で感光性基を付与し
たポリイミド前駆体組成物(特公昭55−30207号公報、
特公昭55−41422号公報)あるいは下式 で示されるような構造のポリアミック酸に化学線により
2量化、または重合可能な炭素−炭素二重結合およびア
ミノ基または、その四級化塩を含む化合物を添加した組
成物(例えば特開昭54−145794号公報)などが知られて
いる。
これらは、いずれも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス
状態で塗布、乾燥した後、フォトマスクを介して紫外線
照射し、現像、リンス処理して所望のパターンを得、さ
らに加熱処理することによりポリイミド被膜としてい
る。
しかしながら、特公昭55−30207号公報、特公昭55−4
1422号公報で代表されるエステル結合型の感光性ポリイ
ミド前駆体は、パターン形成後感光性基や各種感光剤、
添加剤を完全に飛散させポリイミド化するために400℃
以上の高温での加熱処理が必要であり、さらに樹脂の熱
劣化を抑えるために、加熱雰囲気は酸素の無い状態で行
なう必要があり、工業的に好ましいものではなかった。
また一方、特開昭54−145794号公報で代表されるイオン
結合型の感光性ポリイミド前駆体はエステル結合型に比
べて感光性基が飛散し易いので350℃以下の加熱処理温
度で充分であったが、ポリイミド前駆体と感光体基との
相互作用がエステル結合型に比べて弱いので、露光後現
像時に露光部も速度は遅いが溶解性を示すため、膜減り
の問題、ひいてはパターン形成の再現性等で必ずしも満
足のいく特性が得られているとは言えなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的とするところは、前述した従来の感光性
ポリイミド樹脂のそれぞれの欠点を改良し、耐熱性、電
気的及び機械的特性に優れたレリーフパターンを容易に
形成し得る感光性樹脂及びその製造方法を提供するにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、(1)一般式 (式中Arは芳香族残基、R1は感光性不飽和二重結合を2
個以上有する基であり、 の中から選択されたものである。
ここでR2は−Hまたは−CH3である) で示される感光性基を有するジアミン化合物を100〜20m
ol%、感光性基を持たないジアミン化合物を0〜80mol
%とからなるジアミン成分と、次式〔II〕で示されるオ
キシジフタル酸二無水物を5mol%以上含むテトラカルボ
ン酸二無水物とを反応させて得られる感光性樹脂。
(2)一般式 (式中Arは芳香族残基、R1は感光性不飽和二重結合を2
個以上有する基であり、 の中から選択されたものである。
ここでR2は−Hまたは−CH3である) で示される感光性基を有するジアミン化合物100〜20mol
%と感光性基を持たないジアミン化合物0〜80mol%と
からなるジアミン成分と、次式〔II〕で示されるオキシ
ジフタル酸二無水物を5mol%以上含むテトラカルボン酸
二無水物成分とを酸素濃度0.1%以上好ましくは10%以
上の雰囲気下、有機極性溶媒中で反応させることを特徴
とする感光性樹脂の製造方法である。
[作用] 本発明において用いる一般式〔I〕で示される感光性
を有するジアミン化合物はテトラカルボン酸二無水物と
反応させるジアミン成分中20mol%以上であることが好
ましい。ジアミン成分中の含有率が20mol%未満となる
と、本発明に従って製造された感光性樹脂を得ても感光
性樹脂全体に占める感光性基の割合が不足し、実用上必
要な感度並びに解像度が得られないので好ましくない。
また一般式〔I〕で示される感光性基含有ジアミンは
感光性不飽和二重結合を2個以上有することが必要であ
る。感光性不飽和二重結合を1個のみ有するジアミンと
テトラカルボン酸を反応させて得られる感光性樹脂もま
た感光性基の絶対数が不足し、実用上必要な感度並びに
解像度が得られないので好ましくない。
そこで本発明者らは実用上必要な感度及び解像度を得
るために鋭意検討した結果、テトラカルボン酸二無水物
成分と反応させるジアミン成分中20mol%以上含有する
感光性ジアミンとしては一般式〔I〕 (式中Arは芳香族残基、R1は感光性不飽和二重結合を2
個以上有する基であり、 の中から選択されたものである。
ここでR2は−Hまたは−CH3である) で示される化合物が好ましいことを見出したものであ
る。本発明において使用される感光性ジアミンは上記の
化合物を単独で用いるほか2種以上を混合して用いても
何ら差し支えない。また一般式〔I〕においてR1が感光
性不飽和二重結合を1個のみ有する化合物であっても実
用上必要な感度、解像度を維持できる程度の量であれば
ジアミン成分として併用できることは言うまでもない。
本発明で用いられる一般式〔I〕で示される感光性ジ
アミン化合物において式中Arは芳香族残基を示すが、具
体的な構造の例は以下に挙げることができる。一般式で
表わすと、 等が挙げられる。但しXは、−O−、−SO2−、−S
−、−CO−、−C(CH3−、−C(CF3−などの
うちから選ばれた1種を示す。
また本発明とは別に、2個以上の感光性基を有するジ
アミン化合物としては、例えば特開昭55−45747号公報
の一般式 (式中Arは芳香族残基、Yは−COO−、−CONH−のうち
から選ばれた少なくとも1種類の基、Rは感光性基を示
す。mは1または2である。) で示されるm=2の場合が挙げられる。しかしながら、
ここで述べられている感光性基を2個有するジアミン化
合物は感光性基1個を有する官能基或いは共役二重結合
をもつ官能基を2個導入したものであり、感光性基2個
以上有する官能基を1個導入する本発明とは本質的に異
なるものである。合成上の面からも導入箇所が少ない
分、同じ導入率でも感光性基の数をより多く導入できる
ので、本発明のジアミン化合物の方が感度、解像度の点
で有利である。
また、本発明の感光性樹脂と各種感光剤、添加剤から
なる感光性樹脂を用いてパターンを形成した後には、従
来の感光性ポリイミド前駆体と同様、イミド化並びに各
種感光剤、添加剤を飛散させるための加熱処理工程が必
要であるが、本発明の感光性樹脂の場合は350℃の処理
温度で充分であることが確認された。これに対し、特開
昭55−45747号公報で示される2個以上の感光性基を有
するジアミン化合物を用いて感光性樹脂とした場合に
は、イミド化並びに各種感光剤、添加剤を飛散させるた
めには最終400℃以上の熱処理温度が必要であった。
一方テトラカルボン酸二無水物と反応させるジアミン
成分中感光性基を持たないジアミン化合物は80mol%以
上が好ましい。80mol%を越えると感光性基の数が不足
し、実用上必要な感度、解像度が得られなくなるからで
ある。本発明で用いられる感光性基を持たないジアミン
化合物としては、例えばm−フェニレン−ジアミン、1
−イソプロピル−2,4−フェニレン−ジアミン、p−フ
ェニレン−ジアミン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルプ
ロパン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルプロパン、4,4′
−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3′−ジアミノ−ジ
フェニルエタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタ
ン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノ−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノ−ジフ
ェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ−ジフェニルスル
ホン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルスルホン、4,4′−
ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノ−ジ
フェニルエーテル、ベンジジン、3,3′−ジアミノ−ビ
フェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ−ビフェ
ニル、3,3′−ジメトキシ−ベンジジン、4,4″−ジアミ
ノ−p−テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフ
ェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)メタン、
ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテ
ル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベン
ゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペンチル)
ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペ
ンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2,6−
ジアミノ−ナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−
ブチル)トルエン、2,4−ジアミノ−トルエン、m−キ
シレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミ
ン、m−キシリレン−ジアミン、p−キシリレン−ジア
ミン、2,6−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−ピリ
ジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、1,4
−ジアミノ−シクロヘキサン、ピペラジン、メチレン−
ジアミン、エチレン−ジアミン、プロピレン−ジアミ
ン、2,2−ジメチル−プロピレン−ジアミン、テトラメ
チレン−ジアミン、ペンタメチレン−ジアミン、ヘキサ
メチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘキサメチレン
−ジアミン、3−メトキシ−ヘキサメチレン−ジアミ
ン、ヘプタメチレン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘプ
タメチレン−ジアミン、3−メチル−ヘプタメチレン−
ジアミン、4,4−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミ
ン、オクタメチレン−ジアミン、ノナメチレン−ジアミ
ン、5−メチル−ノナメチレン−ジアミン、2,5−ジメ
チル−ノナメチレン−ジアミン、デカメチレン−ジアミ
ン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチル−デカン、2,11−
ジアミノ−ドデカン、1,12−ジアミノ−オクタデカン、
2,12−ジアミノ−オクタデカン、2,17−ジアミノ−アイ
コサンなどがあげられるが、これらに限定されるもので
はない。
本発明の感光性樹脂を得るためにジアミン成分と反応
させるテトラカルボン酸二無水物成分のうち少なくとも
5mol%は次の〔II〕式で示されるオキシジフタル酸二無
水物であることが好ましい。
オキシジフタル酸二無水物は、得られる感光性組成物
に可撓性を付与する効果が著しく大きく、よってパター
ン形成後、イミド化並びに感光性基の飛散に必要な最終
熱処理を実施した後にもクラック等の発生のない優れた
機械特性を有する皮膜を与えることができる。その効果
は、テトラカルボン酸二無水物成分中5mol%未満では発
揮されないので、5mol%以上であることが望ましい。
本発明で用いられるテトラカルボン酸二無水物成分と
してはオキシジフタル酸二無水物以外のものも全酸無水
物成分中95mol%を越えない量であれば使用することが
できる。
ジアミン成分と反応させるテトラカルボン酸二無水物
成分は1種類でも、2種類以上の混合物でもかまわない
が、用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例
えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−
テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−
テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,
6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボ
ン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒ
ドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水
物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボ
ン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフ
タレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8
−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン
酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン
酸二無水物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無
水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン
二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカル
ボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン
酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸
二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二
無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸
二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン
酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボ
ン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸二無水物、ピラジン−2,4,5,6−テトラカルボン
酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸
二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二
無水物などがあげられるが、これらに限定するものでは
ない。
本発明を実施するにあたっては、前記〔I〕式で示さ
れる感光性基を有するジアミン化合物100〜20mol%と感
光性基を持たないジアミン化合物0〜80mol%とからな
るジアミン成分と、前記〔II〕式で示されるオキシジフ
タル酸二無水物を5mol%以上含むテトラカルボン酸二無
水物成分とを有機極性溶媒中で反応させることが好まし
いが、この反応の雰囲気には酸素濃度0.1%以上好まし
くは10%以上であることが望ましい。
酸素濃度0.1%未満の雰囲気下で反応させると、感光
性基を有するジアミン化合物の感光性基の一部も反応中
に架橋してしまい、高分子量化、ゲル化等を生じるので
好ましくない。酸素濃度0.1%以上の雰囲気で反応を実
施するとこのようなことはなく、高分子量化、ゲル化等
が起こらないので好ましい。
また本発明における反応系の溶媒はテトラカルボン酸
二無水物またはジアミン類と反応しない有機極性溶媒で
系に対し不活性であり、かつ生成物に対して溶媒である
こと以外に、この有機極性溶媒は反応成分の少なくとも
一方、好ましくは両者に対して溶媒でなければならな
い。
この種の溶媒として代表的なものは、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−
ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルフォスホアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチレ
ンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等があ
り、これらの溶媒は単独又は組合せて使用される。
この他にも溶媒として組合せて用いられるものとして
ベンゼン、ベンゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクト
ン、キシレン、トルエン、シクロヘキサン等の非溶媒
が、原料の分散媒、反応調節剤、あるいは生成物からの
溶媒の揮散調節剤、皮膜平滑剤などとして使用される。
本発明は一般に無水の条件下で行なうことが好まし
い。
これはテトラカルボン酸二無水物が水により開環し不
活性化し反応を停止させる恐れがあるためである。
このため仕込原料中の水分も溶媒中の水分も除去する
必要がある。
しかし一方反応の進行を調節し、樹脂重合度をコント
ロールするためにあえて水を添加することも行なわれ
る。
本発明の感光性樹脂の製造は、前記ジアミン化合物成
分とテトラカルボン散二無水物成分とを無水の状態で前
記不活性溶媒にできるだけよく溶解し、反応系を約100
℃以下特に室温付近ないしそれ以下の温度に保ちながら
撹拌する。この際、反応雰囲気中に0.1%以上酸素が存
在するようにしておく。これによって反応は速やかに進
行し、系の粘度は徐々に上昇してポリイミド前駆体を生
成する。テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分
とのモル比は通常1.0付近で実施されるのが好ましい
が、何れか一方の成分を過剰に用いた方が好ましい場合
もある。またこれらの反応成分は何れも2種以上の成分
を併用することもできる。
本発明の感光性樹脂に用いられる増感剤としては、ベ
ンゾフェノン、アセトフェノン、アントロン、p,p′−
テトラメチルジアミンベンゾフェノン(ミヒラーケト
ン)、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニ
トロアセナフテン、ベンゾキノン、N−アセチル−p−
ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、2−エチルアン
トラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、
N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピク
ラミド、1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3
−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、p,p′−テトラエチ
ルジアミノベンゾフェノン、2−クロロ−4−ニトロア
ニリン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、2,5
−ビス−(4′−ジエチルアミノベンザル)−シクロペ
ンタン、2,6−ビス−(4′−ジエチルアミノベンザ
ル)−シクロヘキサン、2,6−ビス−(4′−ジメチル
アミノベンザル)−4−メチル−シクロヘキサノン、2,
6−ビス−(4′−ジエチルアミノベンザル)−4−メ
チル−シクロヘキサノン、4,4′−ビス−(ジメチルア
ミノ)−カルコン、4,4′−ビス−(ジエチルアミノ)
−カルコン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノ
ン、1,3−ビス−(4′−ジメチルアミノベンザル)−
アセトン、1,3−ビス−(4′−ジエチルアミノベンザ
ル)−アセトン、N−フェニル−ジエタノールアミン、
N−p−トリル−ジエチルアミン、スチリル化合物など
が挙げられるが、配合量はポリイミド前駆体100重量部
に対して0.1重量部以上、20重量部以下が好ましい。勿
論二種以上を併用して用いても差し支えない。
また感光性樹脂に用いられる開始剤としては2,2−ジ
メトキシ−2−フェニル−アセトフェノン、1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパン、3,3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンジル、ベン
ゾイン−イソプロピルエーテル、ベンゾイン−イソブチ
ルエーテル、4,4′−ジメトキシベンジル、1,4−ジベン
ゾイルベンゼン、4−ベンゾイルビフェニル、2−ベン
ゾイルナフタレン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエー
ト、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′
−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール、10−ブ
チル−2−クロロアクリドン、エチル−4−ジメチルア
ミノベンゾエート、ジベンゾイルメタン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−
ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシ
ム、1−フェニル−プロパンブタンジオン−2−(o−
ベンゾイル)オキシム、1,2−ジフェニル−エタンジオ
ン−1−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニ
ル−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシ
ム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−
2−(o−ベゾイル)オキシム、オキサゾロン化合物な
どが挙げられる。二種以上を併用しても勿論差し支えな
いが、配合量はポリイミド前駆体100重量部に対して0.1
〜20重量部であることが好ましい。増感剤及び開始剤に
ついてはその配合量がポリイミド前駆体100重量部に対
し0.1重量部未満であるとその効果が得られないし、20
重量部を越えると熱処理硬化後の皮膜特性が低下するの
で好ましくない。
さらに本発明の感光性樹脂に対して重合禁止剤、平面
平滑剤、密着性向上剤、染料等各種添加剤を適宜加える
ことも可能である。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例1 温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥空気導入管を備え
た四つ口のセバラブルフラスコに3,5−ジアミノ−安息
香酸〔(1′,3′−メタクリロイル)グリセリル〕エス
テル36.24g、N−メチル−2−ピロリドン200gを入れ、
撹拌して内容物を溶解させる。溶解後フラスコを水冷し
て冷却し4,4′−オキシジフタル酸二無水物31.02gを徐
々に加え、系の温度を20℃に保つ。添加終了後20℃で8
時間撹拌を続けて反応を完結させる。この時ジアミン化
合物溶解時から反応終了後まで反応系には乾燥空気を導
入しておく。得られた感光性ポリイミド前駆体溶液は褐
色透明の粘稠の液体でありゲル状物の存在は認められな
かった。上記ポリイミド前駆体溶液にN−フェニル−ジ
エタノールアミン4.0g、1−フェニル−1,2−ブタンジ
オン−2−(0−メトキシカルボニル)オキシム2.0g、
ハイドロキノン0.067gを添加し、シリコンウェハ上に塗
布して70℃で60分間プリベークして約20μm厚みの皮膜
を得た。この塗膜にテストパターンを有するフォトマス
クを介し500Wの高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した。
露光面における紫外線強度は365nmの波長で14mW/cm2
あった。露光後、N−メチル−2−ピロリドン60重量
%、メタノール40重量%の現像液を用い現像、さらにイ
ソプロピルアルコールでリンスしてパターンを得た。現
像後膜厚を測定し、現像後膜厚が塗布膜厚の1/2となる
際の照射量を感度とした時、50mJ/cm2であった。解像度
は約10μmであった。次いで、このパターンを150℃、2
50℃、350℃で各30分間加熱処理を施したところ、パタ
ーンのぼやけも認められず良好であった。一方350℃ま
での加熱処理を施した塗膜の引張り試験を実施したとこ
ろ強度は10kg/mm2、伸び率は8%であった。
実施例2〜5及び比較例1〜4 ポリイミド前駆体合成に用いる反応成分、反応雰囲気
以外は実施例1と全く同様の操作を行ない第1表の結果
を得た。尚増感剤、開始剤、重合禁止剤の添加量につい
ては実施例1のポリイミド前駆体に対する各成分の添加
量比と全く同一の割合となるよう調整した。
[発明の効果] 第1表の結果からも明らかなように、実施例2〜5で
は感光特性、引張り特性の良好な感光性樹脂組成物が得
られている。一方比較例1では良好な引張り特性を有す
る樹脂が得られているものの、感光性基を有するジアミ
ンはジアミン成分中15mol%しか含有されておらず、100
0mJ以上の露光量でないとパターンは得られず、また解
像度も50μmと低かった。
比較例2では、感光特性は良好であったが、酸無水物
成分に4,4′−オキシジフタル酸二無水物が用いられて
いないために引張り特性が不良で強度、伸び率共に低レ
ベルの値しか得られなかった。
比較例3では、ジアミンと酸無水物との反応を乾燥窒
素下で実施したため反応中次第に粘度が上昇しゲル化し
てしまった。
比較例4では、一官能性の感光性基を2個置換したジ
アミンを用いており感光特性は良好であったが、パター
ン形成後の最終ベーキング温度350℃では感光性基が完
全には飛散せず、樹脂中に残存して良好な引張り特性を
有するパターンが得られなかった。
従って、以上の結果より本発明の方法に従って製造さ
れた感光性樹脂は良好な感光特性並びに引張り特性の優
れたパターンを形成できることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/027 G03F 7/038 C08G 73/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中Arは芳香族残基、R1は感光性不飽和二重結合を2
    個以上有する基であり、 の中から選択されたものである。 ここでR2は−Hまたは−CH3である) で示される感光性基を有するジアミン化合物を100〜20m
    ol%、感光性基を持たないジアミン化合物を0〜80mol
    %とからなるジアミン成分と、次式〔II〕で示されるオ
    キシジフタル酸二無水物を5mol%以上含むテトラカルボ
    ン酸二無水物とを反応させて得られる感光性樹脂。
  2. 【請求項2】一般式 (式中Arは芳香族残基、R1は感光性不飽和二重結合を2
    個以上有する基であり、 の中から選択されたものである。 ここでR2は−Hまたは−CH3である) で示される感光性基を有するジアミン化合物を100〜20m
    ol%、感光性基を持たないジアミン化合物を0〜80mol
    %とからなるジアミン成分と、次式〔II〕で示されるオ
    キシジフタル酸二無水物を5mol%以上含むテトラカルボ
    ン酸二無水物とを酸素濃度0.1%以上好ましくは10%以
    上の雰囲気下、有機極性溶媒中で反応させることを特徴
    とする感光性樹脂の製造方法。
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