JP3407780B2 - 感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物及びそのパターン形成方法

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JP3407780B2
JP3407780B2 JP07857896A JP7857896A JP3407780B2 JP 3407780 B2 JP3407780 B2 JP 3407780B2 JP 07857896 A JP07857896 A JP 07857896A JP 7857896 A JP7857896 A JP 7857896A JP 3407780 B2 JP3407780 B2 JP 3407780B2
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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性に優れ、高
解像度のパターンを得るための感光性樹脂組成物及びそ
のパターン形成方法である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶
縁膜などには、耐熱性が優れ、また卓越した電気絶縁
性、機械強度等を有するポリイミドが用いられている
が、ポリイミドパターンを作成する繁雑な工程を簡略化
するためにポリイミド自身に感光性を付与する技術が最
近注目を集めている。
【0003】例えば、下式
【化5】 で示されるような構造のエステル基で感光性基を付与し
たポリイミド前駆体組成物(例えば、特公昭55−41
422号公報)等が知られている。これらは、いずれも
適当な有機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥した
後、フォトマスクを介して紫外線照射し、現像、リンス
処理して所望のパターンを得、更に加熱処理することに
よりポリイミド皮膜としている。
【0004】感光性を付与したポリイミドを使用すると
パターン作成工程の簡素化効果があるだけでなく、作業
環境に難点のあるエッチング液を使用しなくてすむので
安全で、かつ公害上も優れており、ポリイミドの感光性
化は、今後一層重要な技術となることが期待されてい
る。しかし、かかるエステル基を付与したポリイミド前
駆体は光感度を高くするための技術は種々検討されてい
るものの(特開平6−342211、7−5688号公
報等)、より微細な高解像度のパターンを得る検討は皆
無に等しかった。このため、かかるエステル基を付与し
たポリイミド前駆体を光重合開始剤と共に極性溶媒に溶
解したワニスから得られる感光性樹脂組成物の解像度
は、現像液の膨潤等により解像度が、一般の環化ゴム系
のネガ型レジストと比較しても悪く、その改善が求めら
れていた。特に、かかる感光性樹脂組成物を基板上にコ
ーティング、露光、現像した場合、基板との界面に不溶
物が析出し解像度を大幅に低下させ問題となっていた。
【0005】またポリイミド樹脂を半導体素子の表面保
護膜や層間絶縁膜などに用いる場合、Si、SiO2
Si34などの無機下地膜やAl 、Cuなどの回路形成
用金属との接着性を向上する目的でポリイミド骨格中に
シロキサン結合を有する構造を導入したり、シラン系カ
ップリング剤、Ti系カップリング剤、Al 系カップリ
ング剤などの添加が行われるのが通常であった。ところ
が半導体製造工程中に無機パッシベーション膜の穴開け
加工のドライエッチングプロセスにポリイミド樹脂膜が
暴されると、ポリイミド表面との各種金属或いは封止樹
脂との接着性が極端に低下してしまい、半導体装置とし
ての信頼性を大幅に低下させる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はポリア
ミド酸中のアミン残基の分子量を低分子化し、かつカル
ボキシル基に、単又は多官能の感光性基、更に低級アル
コールを共有結合で導入したポリアミド酸エステルに特
定の有機ケイ素化合物、光重合開始剤及び又は光増感剤
を配合することで接着性に優れた微細なパターンを容易
に得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)下記一
般式(1a)、(1b)及び(1c)で示される構造の
ポリアミド酸エステル、(B)下記一般式(2)で示さ
れる有機ケイ素化合物、(C)光重合開始剤及び又は光
増感剤を必須成分とする感光性樹脂で、更に上記の感光
性樹脂組成物を基板上にコーティングし、80〜130
℃の熱盤で乾燥後、マスクを介して光を照射し、環状ケ
トンを主成分とする有機溶剤で光未照射部を除去する微
細なパターン形成方法である。
【0008】
【化6】 5:2〜6価の有機基 R6:─H又は─CH3 それぞれのR1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれが
独立であって、同じでも、異なってもよい。 p:1〜5の整数 x、y、z:各構造単位の百分率で、0<x及びy<1
00、0<z<80かつ、x+y+z=100
【0009】
【化7】
【0010】本発明に用いる式(1a)、(1b)及び
(1c)で示される構造単位からなるポリアミド酸エス
テルは、高い反応性を示しかつ高解像度のパターンを得
ることができる。式(1a)、(1b)及び(1c)
中、R1 は4価の芳香族残基を有する化合物から導入さ
れるもので、通常芳香族テトラカルボン酸又はその誘導
体が主に使用される。例えば、ピロメリット酸二無水
物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水
物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6,−テトラカ
ルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,
5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7
−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタ
レン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、
2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラ
カルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナ
フタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,
3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸
二無水物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2″,3,3″−p−テル
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3″,
4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロ
パン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テト
ラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−
テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,
11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,
11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレ
ン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェ
ナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水
物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボ
ン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、4,4′−ヘキサフルオロイ
ソプロピリデンジフタル酸二無水物等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。また、使用にあたっ
ては1種類でも2種類以上の混合物でもかまわない。
【0011】式(1a)、(1b)、及び(1C)中、
2 は、R2 基の分子量が(2種以上の混合物では平均
分子量)が160以下の2価の有機基で、その導入には
通常ジアミン及び/又はその誘導体が使用される。分子
量が160を越えると、架橋密度が低くなるばかりでは
なく、現像液への溶解力も高まり、膨潤し易く、解像度
が低くなるため好ましくない。より好ましい分子量は、
100〜150である。例えば、R2 基の分子量が16
0以下のジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、
p−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノ−トルエ
ン、3,5−ジアミノ−トルエン、2,4−ジアミノ−
トルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシ
レン−2,5−ジアミン、2,6−ジアミノ−ピリジ
ン、2,5−ジアミノ−ピリジン、2,5−ジアミノ−
1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ジアミノ−シ
クロヘキサン、ピペラジン、メチレン−ジアミン、エチ
レン−ジアミン、プロピレン−ジアミン、2,2−ジメ
チル−プロピレン−ジアミン、テトラメチレン−ジアミ
ン、ペンタメチレン−ジアミン、ヘキサメチレン−ジア
ミン、2,5−ジメチル−ヘキサメチレン−ジアミン、
3−メトキシ−ヘキサメチレン−ジアミン、ヘプタメチ
レン−ジアミン、2,5−ジメチル−ヘプタメチレン−
ジアミン、3−メチル−ヘプタメチレン−ジアミン、
2,6−ジアミノ−4−カルボキシリックベンゼン等が
挙げられるがこれらに限定されるものではない。中でも
m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、
2,5−ジアミノトルエン、3,5−ジアミノトルエ
ン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシレン−
2,5−ジアミン、p−キシレン−2,6−ジアミン
が、現像後の解像度がより高く好ましい。
【0012】又、R2 は上記の低分子量ジアミンと共
に、R2 基の分子量が160を越えるジアミンを併用
し、平均分子量を160以下に調整することでより好ま
しい結果が得られる。この場合、R2 基の分子量が16
0以下の低分子量ジアミンすを15重量%以上含むこと
が好ましい。15重量%未満では、解像度の向上効果が
少なく好ましくない。本発明のR2 の重量%とは、ポリ
アミド酸エステル中に存在するR2 基をジアミンに換算
して求められる。即ち、〔H2 N−R2 −NH2 の重
量〕/〔式(1a)、(1b)、(1c)で示されるポ
リアミド酸エステルの重量〕×100(%)により求め
る。これらR2 基が160を越えるジアミンとしては、
例えば、4,4′−ジアミノ−ジフェニルプロパン、
3,3′−ジアミノ−ジフェニルプロパン、4,4′−
ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3′−ジアミノ−ジ
フェニルエタン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタ
ン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミ
ノ−ジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノ−ジフ
ェニルスルフォン、3,3′−ジアミノ−ジフェニルス
ルフォン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、
3,3′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノ−ビフェニル、3,3′
−ジメトキシ−ベンジジン、4,4′−ジアミノ−p−
テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニ
ル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス
(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビ
ス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、
p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペンチル)ベンゼ
ン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチ
ル)ベンゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2,6
−ジアミノ−ナフタレン、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン、4,4′−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミ
ノフエノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、4,4′
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジ
フェニルスルフォン、4,4′−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、2,2′−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2′−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフル
オロプロパン、2,2′−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、4,4′
−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルジフェ
ニルメタン、2,6−ジアミノ−4−カルボキシリック
ベンゼン(メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)エス
テル等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。また使用にあたっては、1種類でも2種類以上の混
合物でもかまわない。中でも、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、1,3−ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルフォン、2,2′−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンをR2
基の一部として使用することは、解像度の低下が少な
く、かつ硬化時の皮膜の密着性が向上するため好まし
い。
【0013】式(1a)、(1b)及び(1c)中、R
3 はアクリル(メタクリル)基を1〜5基有する感光性
基、R4 はアクリル(メタクリル)基を1〜5基有する
感光性基、あるいはメチル基またはエチル基である。R
3 、R4 中のアクリル(メタクリル)基が0では架橋構
造が得られず好ましくない。また6基以上のアクリル
(メタクリル)基は工業上製造が困難であるばかりでな
く、分子量が大きくなるため相溶性が低下し好ましくな
い。R3 、R4 を導入するための化合物としては、例え
ば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルアクリレートジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルジアクリレートメタクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペン
タメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリ
セロールジメタクリレート、グリセロールアクリレート
メタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレー
ト、1,3−ジアクリロイルエチル−5−ヒドロキシエ
チルイソシアヌレート、1,3−ジメタクリレート−5
−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、エチレングリコ
ール変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロ
ピレングリコール変性ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリ
メチロールプロパンジメタクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコー
ル変性メタクリレート、ポリエチレングリコール変性ア
クリレート、ポリプロピレングリコール変性メタクリレ
ート等が挙げられるが、これらに限定されない。これら
の使用にあたっては1種類でも2種類以上の混合物でも
かまわない。また、R4 のメチル基又はエチル基は、通
常それぞれメタノール、エタノール等から誘導される。
5 は、前記したR3 又はR4 を導入するための化合物
から水酸基及びアクリロイルオキシ基又はメタアクリロ
イルオキシ基を除いた2〜6価の有機基であり、これら
の中で好ましいのは2〜3価の脂肪族基である。
【0014】本発明に用いる式(1a)、(1b)及び
(1c)で示される構造単位からなるポリアミド酸エス
テルは、カルボキシル基にR3 が導入された構造単位
(1a)の割合がx、カルボキシル基の一部にR3 が、
残りにR4 が導入された構造単位(1b)の割合がy、
カルボキシル基がR4 で置換された構造単位(1c)の
割合がzであり、3種の構造単位が混在しているもので
ある。それぞれ、0<x、y<100、0<z<80
で、かつx+y+z=100を満たすもので、x、y、
zは各構造単位のモル百分率を示すものである。R4
メチル基又はエチル基の場合には、zが80以上である
と感光基量が少なく感度が低く実用性が少ない。本発明
におけるポリアミド酸エステルは、通常以下のようにし
て合成される。まず、多官能感光基R3 、R4 を導入す
るためのアルコール基を有する化合物を溶媒に溶解さ
せ、これに過剰の酸無水物又はその誘導体を反応させ
る。この後、残存するカルボキシル基、酸無水物基に、
ジアミンを反応させることにより合成することができ
る。ジアミンとの反応では、カルボジイミド類を縮合剤
として使用する方法(特開昭60−228537号公
報)や特開平6−313039号公報に記載された方法
等があるが特に限定されるものではない。
【0015】本発明の有機ケイ素化合物はパターン形成
されたポリイミドと無機のパッシベーション膜、回路形
成用金属並びに半導体用封止樹脂との良好な接着性を発
現するために用いられるものである。その構造は一般式
(2)で示される化合物であり、その調整方法として
は、通常適当な極性有機溶媒中にテトラカルボン酸二無
水物を溶解させ、撹拌冷却下アミノ基を有するシランカ
ップリング剤をテトラカルボン酸二無水物に2モル添加
し、アミド化反応をさせることによって容易に得られ
る。シランカップリング剤の例としてはγ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシジメ
チルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエト
キシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−
アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルジエチルエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルジメチ
ルメトキシシラン等である。テトラカルボン酸二無水物
の例としては前述したポリアミド酸エステルの構成成分
であるR1 残基を含むテトラカルボン酸二無水物と同様
のものを用いることができる。シランカップリング剤、
テトラカルボン酸二無水物は1種或いは2種以上を混合
して用いることも何ら差し支えない。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物において一般式
(2)で示される有機ケイ素化合物はポリアミド酸エス
テル100重量部に対して0.01〜10重量部使用さ
れることが好ましい。0.01重量未満では金属、無
機、半導体用封止樹脂に対する密着性向上効果が得られ
ないし、10重量部を越えるとパターン形成され最終硬
化処理を施されたポリイミド皮膜の耐熱性が低下した
り、機械的強度が低下し、ひいては接着性自体低下して
しまうので好ましくない。本発明に用いられる光重合開
始剤、光増感剤は感度、解像度等リソグラフィー特性を
向上させるために添加するものであり、光重合開始剤、
光増感剤の例としては
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】
【化17】
【0027】
【化18】
【0028】
【化19】
【0029】等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。使用にあたっては1種類でも2種類以上の
混合物でもかまわない。光重合開始剤又は光増感剤の添
加量は、ポリアミド酸エステル100重量部に対して
0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部未満で
は、添加量が少な過ぎ感度向上の効果が得られ難い。2
0重量部を越えると、硬化フィルムの強度が低下するた
め好ましくない。
【0030】本発明においては、保存性向上を目的とし
て保存性向上剤を添加することできる。保存性向上剤と
しては、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラ
ゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカ
プトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサ
ゾール、ペンタエリスリトールテトラキス−(チオグリ
コレート)、チオグリコール酸、チオグリコール酸アン
モニウム、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸
オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、トリメチ
ロールプロパントリス−(チオグリコレート)、エチレ
ングリコールジチオグリコレート、β−メルカプトプロ
ピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸オクチル、トリ
メチロールプロパントリス−(β−チオプロピオネー
ト)、ペンタエリスリトールテトラキス−(β−チオプ
ロピオネート)、1,4−ブタンジオールジチオプロピ
オネート、チオサリチル酸、フルフリルメルカプタン、
ベンジルメルカプタン、α−メルカプトプロピオン酸、
p−ヒドロキシチオフェノール、p−メチルチオフェノ
ール、チオフェノール、p−メチルフェノール、2,6
−t−ブチルフェノール、カテコール等が挙げられるが
これらに限定されるものではない。
【0031】又、本発明では更なる感度向上を目的とし
て、炭素−炭素二重結合を有する光重合性モノマーを添
加することもできる。例えば、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、イソボルニルアクリレート、N−メチロール
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及び
これらのアクリレート、アクリルアミドをメタクリレー
ト、メタクリルアミドに変えたものを用いることができ
る。
【0032】本発明による感光性樹脂組成物には、シラ
ンカップリング剤のような接着助剤、禁止剤、レベリン
グ剤及び各種充填剤を添加してもよい。本発明の感光性
樹脂組成物は、極性の有機溶剤に溶解して使用する。こ
れらの有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジメ
チルスルホキシド、3−メトキシブタノール、酢酸−3
−メトキシブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、エチルセルソルブ、
ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ジエチルカー
ボネート、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノ
ン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、酢酸ブチ
ル、ニトロベンゼン等が挙げられるが、これらには限定
されない。これらの中では、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン及びプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、ジメチ
ルスルホキシドが好ましい。又1種類でも2種類以上の
混合物でもかまわない。
【0033】本発明における感光性樹脂組成物を用いる
レリーフパターンの製造方法は、まず該組成物を適当な
支持体、例えばシリコンウエハーやセラミック、アルミ
基板等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティング等で行う。次に60〜180℃
程度の温度で塗膜を乾燥する。乾燥法としてはオーブ
ン、赤外炉、熱盤等があるが効率面及び温度制御のし易
すさから熱盤が好ましい。この熱盤で乾燥する場合、8
0〜130℃で乾燥することが好ましい。80℃未満で
は、乾燥が不充分で好ましくない。又、130℃を越え
ると、乾燥が過度になるため好ましくない。より好まし
いのは、100〜120℃で2〜4分である次に所望の
パターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X
線、電子線、紫外線、可視光線等を使用できるが、特に
200〜500nmの波長のものが好ましい。より高解
像度のパターンを得るためには、365nmの波長を利
用したi線ステッパー又は436nmの波長を利用した
g線ステッパーを用いることがより好ましい。
【0034】次に、未照射部を現像液で溶解除去するこ
とによりレリーフパターンを得る。現像液としてはシク
ロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトンは、解
像度を向上させるため好ましい。更にこれらの溶解性を
調製するためにイソプロピルアルコール、キシレン、プ
ロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、N−メ
チル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を添加
してもよい。添加量は、50重量%以下が好ましい。現
像方法としてはスプレー、パドル、浸漬、超音波等の方
式が可能である。次に現像によって形成されたレリーフ
パターンをリンスする。リンス液としては、トルエン、
キシレン、エタノール、メタノール、イソプロピルアル
コール、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエー
テルアセテート、水等が利用できる。続いて加熱処理を
行ない、イミド環を形成し、耐熱性に富む最終レリーフ
パターンを得る。加熱処理は、通常オーブン、熱盤、炉
等で行なうが、硬化後の着色を少なくするためには、窒
素、二酸化炭素、アルゴン等、不活性な雰囲気下で硬化
することが望ましい。また、最終硬化温度は、300℃
以上、400℃以下が好ましいが、最終硬化温度に達す
る迄には、充分な時間をかけるか、150℃、250℃
等、低温で硬化させた後に硬化させることが望ましい。
本発明による感光性樹脂組成物は、半導体の用途のみな
らず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板のカ
バーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜等として
も有用である。
【0035】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 《実施例1》3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物322.2g(1.0モル)をグ
リセロールジメタクリレート228.3g(1.0モ
ル)、メタノール32.0g(1.0モル)をN−メチ
ル−2−ピロリドンに懸濁し、ピリジン166.1g
(2.1モル)を加え、25℃で10時間反応させた。
次に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール
270.2g(2.0モル)を加え1時間で完全に溶解
した後、反応系を10℃以下に保ちながらN−メチル−
2−ピロリドン400gに溶解したジシクロヘキシルカ
ルボジイミド412.6g(2.0モル)を約20分か
けて滴下した。その後25℃で3時間反応を行った。反
応した反応溶液にP−キシレン−2,5−ジアミンを1
29.39(0.95モル)を加え、30℃で5時間反
応を行った。ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、反
応混合物をメタノールに再沈し、固形物を濾集し、メタ
ノールで洗浄後、48時間減圧乾燥した。得られた固形
物の分子量をGPCにて測定したところ重量平均分子量
24,000であった。更に、この得られたポリマー1
00gを、N−メチル−2−ピロリドン200gに溶解
し、更にメチルエーテルハイドロキノン0.1gとN−
フェニルグリシン5g、1−フェニル−5−メルカプト
−1H−テトラゾール1g、3−(2−ベンズイミダゾ
リル)−7−ジエチルアミノクマリン0.5g、トリメ
トキシシリルプロピルメタクリレート2g、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート10gを添加し、更に
γ−アミノプロピルトリメトキシシランと3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と
を反応させて得られた有機ケイ素化合物1.0gを加え
て室温で溶解した。
【0036】得られた組成物をシリコンウエハー上にス
ピンナーで塗布し、100℃で3分乾燥し、9μm厚の
フィルムを得た。このフィルムに凸版印刷(株)製解像度
測定用マスク(凸版テストチャートNo1)を重ね、2
00mJ/cm2 の紫外線を照射し、次いでシクロペン
タノンを現像液として現像し、プロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートでリンスしたところ、解像度7
μmのパターンが形成された。更に別途シリコンウエハ
ー上に同様にスピンナー塗布し、100℃で3分乾燥し
た後200mJ/cm2 の紫外線で全面露光、さらに現
像、リンス後窒素置換乾燥機にて150℃、250℃、
350℃各30分硬化した。その後ウエハーを2分割
し、一方に東京応化工業株製プラズマエッチング装置O
PM−EM1000を用いて100W、10分間(1t
orr、O2 流量:100cssm)の条件で処理を施
した。これらの最終硬化したポリイミド皮膜上に住友ベ
ークライト株製エポキシ系半導体用封止材料『スミコン
EME−6300H』を175℃、2分の条件でトラン
スファーモールドし、たて2mm、よこ2mm、高さ2
mmの成形品、プラズマ処置の有無で各10個を得た。
175℃で4時間後硬化した後、テンシロン万能試験機
で図1に示すような成形品側部への剪断剥離強度試験を
5個実施して、成形品とポリイミド界面又はポリイミド
とシリコンウエハー界面の接着強度を測定したところプ
ラズマ処理無しの平均値は5.1kgf/mm、プラ
ズマ処理有りの平均値は4.8kgf/mmであっ
た。又残りの成形品各5個については120℃、2.1
atm のプレッシャークッカー(PCT)処理100
時間を施した後、同様に接着強度を測定しプラズマ処理
無しの平均値3.5kgf/mm、プラズマ処理有り
の平均値3.3kgf/mmを得た。
【0037】《実施例2》実施例1のグリセロールジメ
タクリレート及びメタノールを2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート260.2g(2.0モル)に変え、反応
仕込比、反応条件を実施例1と全く同様に行ったとこ
ろ、重量平均分子量23,000のポリマーを得た。こ
のポリマーにγ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ンと3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物とを反応させて得られた有機ケイ素化合物
1.5gを加え更に実施例1と同様に光重合開始剤等を
加えパターニング評価、接着強度を測定した結果を表1
の結果を得た。
【0038】《実施例3》実施例1のP−キシレン−
2,5−ジアミンをP−フェニレンジアミン102.6
g(0.95モル)に変え、反応仕込み比、反応条件を
実施例1と全く同様に行ったところ、重量平均分子量2
0,000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1
と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パ
ターニング評価、接着強度を測定した結果を表1に示
す。 《実施例4》実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミ
ンをP−フェニレンジアミン79.7g(0.75モ
ル)とビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフォン86.5g(0.20モル)に変えた以外
は、実施例1と同様に反応を行い重量平均分子量31,
000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1と同
様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パター
ニング評価、接着強度を測定した結果を表1に示す。 《実施例5》実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミ
ンを40.9g(0.30モル)に減じ、更に4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル120.1g(0.60
モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン12.4g(0.05モル)を追加し
た以外は、実施例1と同様に反応を行い重量平均分子量
29,000のポリマーを得た。このポリマーに実施例
1と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、
パターニング評価、接着強度を測定した結果を表1に示
す。
【0039】《実施例6》実施例1のP−キシレン−
2,5−ジアミンを64.7g(0.475モル)に減
じ、更に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル95.
1g(0.475モル)を追加した以外は、実施例1と
同様に反応を行い重量平均分子量28,000のポリマ
ーを得た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素
化合物、光重合開始剤等を加え、パターニング評価、接
着強度を測定した結果を表1に示す。 《実施例7》実施例1のP−キシレン−2,5−ジアミ
ンを122.58g(0.90モル)に変更した以外
は、実施例1と同様にして反応を行い、重量平均分子量
15000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1
と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加え、パ
ターニング評価、接着強度を測定した結果を表1に示
す。
【0040】《実施例8》3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物322.2g(1.
0モル)をグリセロールジメタクリレート228.3g
(1.0モル)、メタノール32.0g(1.0モ
ル)、γ−ブチロラクトンに懸濁し、ピリジン166.
1g(2.1モル)を加え、25℃で10時間反応させ
た。反応系を10℃以下に保ちながら、γ−ブチロラク
トン400gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミ
ド412.6g(2.0モル)を約20分かけて滴下し
た。その後、25℃で30分撹拌し、次にP−キシレン
−2,5−ジアミンを129.39(0.95モル)を
加え、25℃で5時間反応を行った。ジシクロヘキシル
ウレアを濾別した後、反応混合物をメタノールに再沈
し、固形物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減
圧乾燥し、重量平均分子量20,000のポリマーを得
た。このポリマーに実施例1と同様の有機ケイ素化合
物、光重合開始剤等を加えパターニング評価、接着強度
を測定した結果を表1に示す。 《実施例9〜20》実施例1〜4で得られたワニスを、
コーティング時の熱盤の温度・時間を変更し、さらに現
像液も変更してパターニング評価した。いずれも高解像
度のパターンが得られた。表2及び表3に結果を示す。
【0041】《比較例1》有機ケイ素化合物を添加しな
い以外は全て実施例1と同様にしてパターニング評価、
接着強度測定した結果を表4に示す。 《比較例2》有機ケイ素化合物を添加しない以外は全て
実施例5と同様にしてパターニング評価、接着強度測定
した結果を表4に示す。 《比較例3》有機ケイ素化合物の添加量を12gとした
以外は全て実施例1と同様にしてパターニング評価、接
着強度測定した結果を表4に示す。
【0042】《比較例4》実施例1のP−キシレン−
2,5−ジアミンを4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル190.2g(0.95モル)に変更した以外は、
実施例1と同様にして反応を行い、重量平均分子量2
8,000のポリマーを得た。このポリマーに実施例1
と同様の有機ケイ素化合物、光重合開始剤等を加えパタ
ーニング評価、接着強度を測定した結果を表4に示す。 《比較例5》実施例1の組成物からN−フェニルグリシ
ン、1−フェニルメルカプト−1H−テトラゾール、3
−(2−ベンズイミダゾリル)−7−ジエチルアミノク
マリンを除いた組成物を得、実施例1と同様にしてパタ
ーニング評価したが1000mJ/cmまで露光量を
増しても鮮明なパターは得られなかった。 《比較例6〜9》実施例1の組成物を用いて、熱盤温
度、時間、現像液の加工条件を変更しパターニングを行
なった。いずれも高解像度のパターンは得られなかっ
た。結果を表5に示す。
【0043】 表 1 実 施 例 2 3 4 5 6 7 8 解像度(μm) 7 7 8 7 7 6 7 接着強度(kgf/mm2 プラズマ処理なし 常態 4.5 4.3 4.7 5.2 4.5 4.2 4.5 PCT100hr処理後 3.0 2.9 3.7 4.1 3.3 2.8 3.1 プラズマ処理あり 常態 4.0 3.8 4.4 3.5 3.9 3.7 3.8 PCT100hr処理後 2.8 2.7 3.3 2.6 2.9 2.6 2.7
【0044】 表 2 実 施 例 9 10 11 12 13 14 使用樹脂(実施例) 1 1 1 1 1 2 熱盤温度(℃) 115 90 100 100 100 115 熱盤時間(min) 3 4 3 3 3 3 使用現像液 解像度(μm) 6 8 6 7 7 6 表 3 実 施 例 15 16 17 18 19 20 使用樹脂(実施例) 2 3 3 4 4 4 熱盤温度(℃) 100 115 100 115 100 100 熱盤時間(min) 3 3 3 3 3 3 使用現像液 解像度(μm) 6 6 7 7 8 8
【0045】 表 4 比 較 例 1 2 3 4 5 解像度(μm) 8 7 7 12 ー 接着強度(kgf/mm2 プラズマ処理なし 常態 3.2 4.3 3.6 4.7 4.5 PCT100hr処理後 0 1.8 1.1 3.4 3.3 プラズマ処理あり 常態 1.6 1.6 1.3 3.8 3.4 PCT100hr処理後 0 0.7 0.6 3.0 2.7
【0046】 注:※印は現像できず
【0047】・使用現像液 :シクロペンタノン :シクロペンタノン/プロピレングリコールメチルエ
ーテルアセテート=80/20(重量比) :シクロペンタノン/プロピレングリコールメチルエ
ーテルアセテート=60/40(重量比) :シクロペンタノン/γ−ブチロラクトン=80/2
0(重量比) :シクロヘキサン :N−メチル−2−ピロリドン :シクロペンタノン/プロピレングリコールメチルエ
ーテルアセテート=30/70(重量比)
【0048】
【発明の効果】本発明の組成物及びパターン形成法を用
いると極めて微細で接着性の優れたポリイミドパターン
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】剪断剥離強度試験の方法を示す成形品の概略断
面図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/075 521 G03F 7/075 521 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 平5−289334(JP,A) 特開 平6−342211(JP,A) 特開 平7−5688(JP,A) 特開 昭59−116746(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1a)、(1b)及
    び(1c)で示されるポリアミド酸エステル、(B)下
    記一般式(2)で示される有機ケイ素化合物、(C)光
    重合開始剤及び/又は光増感剤を必須成分とすることを
    特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 5:2〜6価の有機基 R6:─H又は─CH3 それぞれのR1、R2、R3、R4、R5、R6はそれぞれが
    独立であって、同じでも、異なってもよい。 p:1〜5の整数 x、y、z:各構造単位の百分率で、0<x及びy<1
    00、0<z<80かつ、x+y+z=100
    》 【化2】
  2. 【請求項2】 式(1a)、(1b)及び(1c)で示
    されるポリアミド酸エステル中のR2 が、下記式(3)
    から選択される1種以上を含み、かつ15重量%以上で
    ある請求項1記載の感光性樹脂組成物。 【化3】
  3. 【請求項3】 請求項2の残余のR2 が下記式(4)か
    ら選択される1種以上である請求項2記載の感光性樹脂
    組成物。 【化4】
  4. 【請求項4】 有機ケイ素化合物がポリアミド酸エステ
    ル100重量部に対して0.01〜10重量部含有され
    ていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の感光
    性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の感光性樹脂組成物を、基
    板上にコーティングし、80〜130℃の熱盤で乾燥
    後、マスクを介して光を照射し、環状ケトンを主成分と
    する有機溶剤で光未照射部を除去することを特徴とする
    微細なパターン形成方法。
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