JP2547346Y2 - 自動車用ヘッドランプの傾斜測定器 - Google Patents

自動車用ヘッドランプの傾斜測定器

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JP2547346Y2
JP2547346Y2 JP7193691U JP7193691U JP2547346Y2 JP 2547346 Y2 JP2547346 Y2 JP 2547346Y2 JP 7193691 U JP7193691 U JP 7193691U JP 7193691 U JP7193691 U JP 7193691U JP 2547346 Y2 JP2547346 Y2 JP 2547346Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用ヘッドランプ
の左右方向の照射方向、即ちランプの左右方向の照射角
が正規位置にあるかどうかを確認するための測定器に係
り、正規位置にない場合には、ヘッドランプの左右方向
の照射角が正規位置となるように容易に調整することの
できる自動車用ヘッドランプの傾斜測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ヘッドランプは、ランプボディ
内においてリフレクターが傾動可能に支持されているリ
フレクター可動型ヘッドランプを例にとって説明する
と、図7に示されるように、ランプボディ201に対
し、リフレクター202の背面側が前後に延びる2本の
エイミングスクリュー203,204と1個の揺動支点
205の3点によって支持されている。なお図7はリフ
レクターを正面視しており、エイミングスクリュー20
3,204はそれぞれ紙面に垂直方向に延びている。エ
イミングスクリュー203,204はランプボディ20
1の背面壁において回動可能に支承されており、エイミ
ングスクリュー203,204によるリフレクター20
2の支持点は、ランプの前面から見て揺動支点205に
対し例えば直交配置されている。そしてエイミングスク
リュー203,204の回動操作によってリフレクター
202を水平軸Lx,垂直軸Ly回りにそれぞれ傾動さ
せて、ランプの照射角を調整するようになっている。な
お符号206はリフレクター202に装着された光源で
あるバルブである。
【0003】またランプボディの内周面にリフレクター
の一体形成されたランプボディ・リフレクターユニット
(以下、単にユニットという)がランプハウジング(以
下、単にハウジングという)に対し傾動可能に支持され
たユニット可動型ヘッドランプにおいても、図示しない
が、図7に示すリフレクター可動型ヘッドランプと同様
の構造で、ユニットがハウジングに対し1個の揺動支点
と2本のエイミングスクリューとによって支持された構
造となっている。そしてエイミングスクリューの回動操
作によってユニットを傾動させてランプの照射角を調整
するようになっている。
【0004】このように自動車用のヘッドランプでは、
2本のエイミングスクリューを回動操作することによ
り、ランプの照射方向を設定する光反射面を有する傾動
部材(リフレクター可動型ヘッドランプではリフレクタ
ー、ユニット可動型ヘッドランプではユニット)を基準
部材(リフレクター可動型ヘッドランプではランプボデ
ィ、ユニット可動型ヘッドランプではハウジング)に対
して上下方向(水平軸回り)及び左右方向(垂直軸回
り)に傾動させてランプの照射角を調整するようになっ
ている。
【0005】そして近年では、ランプの左右方向の照射
角を簡単に測定する手段として種々の提案がなされてい
る。例えば、特願昭63−154630号、実願昭63
−98397号、実願昭63−121576号、実願平
1−43979号等は本願と同じ出願人によって既に出
願されている先の提案である。
【0006】
【考案の解決しようとする課題】しかしこれまでの一連
の提案では、主に傾動部材と基準部材との間に、傾動部
材の左右方向の傾きを測定する測定器を設置するという
構造であり、測定器の目盛の読取に便利なように、ラン
プの上部位置に測定器を設置する傾向にある。このため
ランプの上下高さが大きくなって、上下高さの薄いラン
プが好まれる昨今の需要に合致しないという問題があ
る。特にリフレクター可動型のヘッドランプでは、測定
器がランプボディ内に配置されているため、目盛の読取
に不便であるという問題もある。
【0007】また特願昭63−154630号明細書中
に記載されているように、目盛部を基準部材の後方に突
出させた構造の測定器も提案されているが、基準部材に
測定器配設用の孔を開けねばならず、加工が面倒であ
り、さらに測定器をランプに組付ける際の調整も面倒で
ある等の問題もある。本考案は前記した問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、基準部材に測定器配設用の
特別な加工を一切施すことなく、エイミングスクリュー
の基準部材からの後方突出部に組付けるだけで足り、し
かもヘッドランプの上下高さの薄型化を達成できる自動
車用ヘッドランプの傾斜測定器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係る自動車用ヘッドランプの傾斜測定器
においては、ランプの照射方向を設定する光反射面を有
する傾動部材が、基準部材に支承された1つの揺動支点
部と、基準部材を前後に貫通し、かつ基準部材に支承さ
れた左右方向エイミングスクリュー及び上下方向エイミ
ングスクリューの3点で支持され、エイミングスクリュ
ーを回動操作することによって傾動部材を基準部材に対
し上下方向および左右方向にそれぞれ傾動させて、ヘッ
ドランプの照射角を調整する傾動部材可動型の自動車用
ヘッドランプにおいて、前記エイミングスクリューを基
準部材側の雌ねじ部に螺合させて支承するとともに、傾
動部材のエイミングスクリューによる支持部を玉継手構
造とし、エイミングスクリューの基準部材後方への突出
部と基準部材との間に、傾動部材の傾きを測定する傾斜
測定器を介装するようにし、そして傾斜測定器を、基準
部材に支持されてエイミングスクリューの基準部材後方
への突出部と略平行に延出するガイド部材と、前記エイ
ミングスクリューの基準部材後方への突出部のストレー
ト部に支承され、かつ前記ガイド部材に前後スライド可
能に組付けられたスライド部材と、前記ガイド部材又は
スライド部材のいずれか一方に形成されて傾動部材の相
対変位量を示す目盛とから構成し、スライド部材に設け
られているエイミングスクリューとの係合部およびガイ
ド部材との係合部を、スライド部材の同一側面に開口し
平行に延びる一対のU字溝によって構成し、エイミング
スクリューおよびガイド部材の側方からスライド部材の
組付けができるようにしたものである。
【0009】また請求項2においては、前記スライド部
材を、基準部材に螺合して支承されたガイド部材に相対
回動可能に組付け、ガイド部材の回動により目盛の零点
調整ができるようにしたものである。また請求項3にお
いては、基準部材がランプハウジングで、傾動部材がラ
ンプボディの内周面にリフレクターの一体形成されたラ
ンプボディ・リフレクターユニットであるユニット可動
ヘッドランプに、請求項1記載の手段を適用するように
したものである。
【0010】また請求項4においては、基準部材がラン
プボディで、傾動部材がランプボディ内において傾動で
きるリフレクターであるリフレクター可動型ヘッドラン
プに、請求項1記載の手段を適用するようにしたもので
ある。
【0011】
【作用】エイミングスクリューを回動すると、エイミン
グスクリューが基準部材側の雌ねじ部に対し前後方向に
進退して、傾動部材が基準部材に対し傾動し(傾動中心
軸回りに傾動し)、かつスライド部材がガイド部材に沿
って前後方向にスライドする。そしてエイミングスクリ
ューの回動による基準部材に対する傾動部材の傾動量
(傾動部材がエイミングスクリューによって支持される
点の前後方向への移動量)はガイド部材に対するスライ
ド部材の移動量に比例し、傾動部材の基準部材に対する
傾動量、即ちヘッドランプの照射角のずれ量は、エイミ
ングスクリューに支承されているスライド部材と、基準
部材に支持されて延出するガイド部材間の目盛の変化と
してあらわれる。このため、この目盛の変化からヘッド
ランプの照射角が適正か否か、また適正でない場合には
そのずれ量を知ることができる。そしてずれがある場合
には、この目盛におけるずれをなくすように、エイミン
グスクリューによって照射角を調整すればよい。
【0012】またガイド部材とスライド部材とからなる
傾斜測定器は、エイミングスクリューの基準部材からの
後方突出部に形成されたストレート部と基準部材との間
に介装された構造であり、傾斜測定器を配設するための
基準部材への加工は一切不要である。また傾斜測定器を
基準部材の後方に配置したことより、ヘッドランプの上
下方向高さが低くなる。
【0013】またスライド部材に設けられているエイミ
ングスクリューとの係合部およびガイド部材との係合部
は同一側面に開口し平行に延びる一対のU字溝で、この
U字溝をエイミングスクリューのストレート部およびガ
イド部材に位置合わせして側方からスライド部材をエイ
ミングスクリューおよびガイド部材に組付けることがで
きる。
【0014】そして請求項2では、ガイド部材を回動操
作して基準部材によるガイド部材の支承部からガイド部
材を進退させることにより、ガイド部材をスライド部材
に対しスライドさせて目盛の零点調整ができる。
【0015】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図4は、基準部材がランプハウジング(以
下、単にハウジングという)で、傾斜部材がランプボデ
ィ・リフレクターユニット(以下、単にユニットとい
う)であるユニット可動型のヘッドランプに本考案を適
用した実施例を示すもので、図1は傾斜測定器の組み付
けられているユニット可動型ヘッドランプの正面図、図
2は同ヘッドランプの水平断面図(図2に示す線II−II
に沿う断面図)、図3は同ヘッドランプの縦断面図(図
1に示す線III−IIIに沿う断面図)、図4はヘッドラン
プの左右方向の照射角の傾斜を測定する傾斜測定器の分
解斜視図である。
【0016】これらの図において、符号4はランプボデ
ィ3の内側にリフレクター3aが一体に形成された容器
形状のユニットで、ユニット4の前面開口部には前面レ
ンズ6が組み付けられてヘッドランプとして一体化され
ている。符号5はユニット4の前面開口部周縁に形成さ
れているシール溝で、ここにシール剤が装填されて、レ
ンズ6の脚が係合されている。符号40はバルブソケッ
ト42に一体化されたバルブで、ユニット4の後頂部に
形成されたバルブ挿着孔5に挿着されている。符号44
は、バルブソケット42をバルブ挿着孔5に押圧固定す
るロッキングキャップである。
【0017】ユニット4は、図1〜図3に示されるよう
に、ハウジング2の前面において、玉継手10,左右方
向エイミングスクリュー20及び上下方向エイミングス
クリュー30の3点によって支持されている。玉継手1
0の球部12はハウジング2側に固定支持され、玉部1
2と係合する球受部14はユニット4の上面に突設され
たブラケット7に挿着固定されて、ユニット4はこの球
継手10を中心に揺動できる構造となっている。またエ
イミングスクリュー20,30はいずれもハウジング2
に挿着固定されたスクリュー支持ナット21,31に螺
合状態に支承されている。そしてエイミングスクリュー
前端にそれぞれ形成されている球部22,32はユニッ
ト4に突設されているブラケット8,9に挿着固定され
た球受部24,34にそれぞれ係合し、球部22,32
と球受部24,34も玉継手構造とされている。エイミ
ングスクリュー20,30の球部22,32にはドライ
バー等の治具係合部23,33が形成されており、ラン
プの前面側からエイミングスクリュー20,30を回動
操作できるようになっている。そしてエイミングスクリ
ュー20,30を回動させることによってエイミングス
クリュー20,30がナット21,31に対し進退し、
スクリュー先端の球部22,32と係合するユニット側
球受部24,34がスクリューと一体に前後に移動し、
これによってユニット4の傾きが変わるようになってい
る。
【0018】即ち、左右方向エイミングスクリュー20
によるユニット4の支持点(エイミングスクリュー側球
部22とユニット側球受部24の係合部)は、ヘッドラ
ンプの照射軸L(図2参照)に直交し、かつ玉継手10
を通る水平軸Lx上に位置し、上下方向エイミングスク
リュー30によるユニット4の支持点(エイミングスク
リュー側球部32とユニット側球受部34の係合部)
は、ヘッドランプの照射軸Lに直交し、かつ玉継手10
を通る垂直軸Ly上に位置している。このためエイミン
グスクリュー20を回動操作すると、エイミングスクリ
ュー20がハウジング2に対し進退し、ユニット4が垂
直軸Ly回りに傾動して、傾動部材であるユニット4の
基準部材であるハウジング2に対する左右方向の傾斜、
即ちヘッドランプの左右方向の照射角を調整することが
できる。一方、エイミングスクリュー30を回動操作す
ると、エイミングスクリュー30がハウジング2に対し
進退し、ユニット4が垂直軸Lyと直交する水平軸Lx
回りに傾動して、傾動部材であるユニット4の基準部材
であるハウジング2に対する上下方向の傾斜、即ちヘッ
ドランプの上下方向の照射角を調整することができる。
このように2本のエイミングスクリュー20,30によ
ってユニット4の傾動調整、即ちヘッドランプの照射角
の調整ができるようになっている。
【0019】符号50は、左右方向エイミングスクリュ
ー20のハウジング2後方への突出部に組付けられて、
ユニット4の左右方向の傾き、即ちヘッドランプの照射
角の左右方向の傾きを測定する第1の傾斜測定器であ
り、その詳細は図2及び図4において示されている。こ
の傾斜測定器50は、ハウジング2に支承されてハウジ
ング2の後方に突出して、エイミングスクリュー20と
平行に延出するガイド部材56と、エイミングスクリュ
ー20の後方への突出部に組付けられるとともに、前記
ガイド部材56に前後スライド可能に組付けられたスラ
イド部材60と、スライド部材60に形成された基準線
64と、ガイド部材56に形成された目盛57とから構
成されている。
【0020】ハウジング2のエイミングスクリュー支承
部近傍には筒状部2aが形成され、この筒状部2aにガ
イド部材56を支承するベース部材52が固定されてい
る。ベース部材52は、筒状部2a内に挿入される円筒
部53と、円筒部53の基端部に直交して張り出したフ
ランジ部54とからなり、円筒部53は大径部53aと
先端の小径部53bとからなる。そしてフランジ部54
はねじ55によってハウジング裏側に固定されている。
ベース部材52の小径円筒部53b内側には雌ねじが形
成されており、この雌ねじに円筒形状のガイド部材56
の先端雄ねじ部56aが螺合している。そしてガイド部
材56は大径円筒部53a内を貫通して後方に延出し、
延出端部にはガイド部材回動用治具の係合凹部56bが
形成されている。そしてガイド部材56を回動させるこ
とによって、ガイド部材56はベース円筒部53内を進
退できる。ガイド部材56の外周には横断面X型の環状
のブッシング58が装着されて、ガイド部材56とベー
ス大径円筒部53間の摩擦トルクが高められており、人
が誤ってガイド部材56に触れたとしてもガイド部材5
6が簡単には回動しないようになっている。
【0021】エイミングスクリュー20の後方突出部に
はねじの形成されていないストレート部25が形成され
ており、スライド部材60はこのストレート部25とガ
イド部材56の両者にまたがって組付けられている。ス
ライド部材60は、全体が直方体形状で、下面に開口し
前後に延びる2本の平行なU字溝61,62が形成され
ている。一方の溝61はエイミングスクリューのストレ
ート部25に周接し、他方の溝62はガイド部材56に
環接摺動する内周面形状をもつ。そしていずれの溝にお
いても下方開口端縁部が狭く、溝内に係合したエイミン
グスクリュー20,ガイド部材56の脱落を防止するよ
うになっている。U字溝62形成側の側縁コーナ部には
三角形状の開口部63が形成され、三角頂点位置に目盛
57の読取り基準点64が設けられている。
【0022】そしてエイミングスクリュー20を回動す
ると、エイミングスクリュー20は螺合しているナット
21に対し進退し、スライド部材60がガイド部材56
に対し回動することなく前後にスライドする。即ち、こ
のスライド部材60は、エイミングスクリュー20の回
転を直線運動としてガイド部材60に伝える役目をもっ
ている。このためユニット4の左右方向の移動量(垂直
軸Ly回りの傾動量)はスライド部材60の基準位置に
おける目盛の移動量としてあらわれ、予め基準点64に
目盛57の零点57a位置を設定しておく(以下、目盛
の零点調整という)ことにより、目盛57からユニット
4の左右方向の傾き具合を知ることができる。なお目盛
の零点調整は、ガイド部材56を回動操作してベース部
材52に対し進退させ、スライド部材60の基準点64
位置に目盛零点57a位置を一致させることによって行
う。
【0023】次に、この第1の傾斜測定器50をエイミ
ングスクリュー20に組付ける手順の一例を図4を参照
して説明する。まずエイミングスクリュー20をハウジ
ング2に挿着されたナット21に螺合してハウジング後
方に突出状態とする。次にベース部材52にブッシング
58を装着したガイド部材56を螺合させて一体化し、
ベース円筒部53をハウジング筒状部2aに挿入し、ベ
ースフランジ部54をネジ55によってハウジング2に
固定する。次いでスライド部材60を持ってU字溝6
1,62をエイミングスクリューのストレート部25及
びガイド部材56にそれぞれ位置合わせし、スライド部
材60をエイミングスクリュー20,ガイド部材56の
側方から押圧してU字溝61,62内にストレート部2
5,ガイド部材56を圧入係合させる。さらにエイミン
グスクリューのストレート部25にCリング66,66
を装着してスライド部材60の抜け止めを確保して、傾
斜測定器50の組付けが終了する。
【0024】図1及び図3において、符号50Aは、ユ
ニット4の上下方向の傾き、即ちヘッドランプの照射角
の上下方向の傾きを測定する第2の傾斜測定器である。
この第2の傾斜測定器50Aは、エイミングスクリュー
30のハウジング2の後方への突出部に組付けられてい
る点を除き、前記第1の傾斜測定器50と同一構造であ
り、同一符号を付すことによりその重複した説明は省略
する。そしてこの第2の傾斜測定器50Aでは、エイミ
ングスクリュー30を回動すると、エイミングスクリュ
ー30は螺合しているナット31に対し進退し、スライ
ド部材60がガイド部材56に対しスライドする。この
ためユニット4の上下方向の移動量(水平軸Lx回りの
傾動量)はスライド部材60の基準点64位置における
目盛の移動量としてあらわれ、予め目盛を零点調整して
おくことにより、ユニット4の上下方向の傾き具合を知
ることができる。
【0025】次に、ヘッドランプを車体に組付けた場合
に行う傾斜測定器50,50Aの調整手順、およびその
後に行うヘッドランプの照射角調整の手順について説明
する。ヘッドランプ単品としては、第1の傾斜測定器5
0における基準点64に目盛の零点57a位置が一致し
た時に、ヘッドランプの左右方向の照射角が適正位置と
なり、第2の傾斜測定器50Aにおける基準点64に目
盛の零点57a位置が一致した時に、ヘッドランプの上
下方向の照射角が適正位置となるように設定されてい
る。
【0026】そしてこれらの第1および第2の傾斜測定
器50,50Aの組付けられたヘッドランプを車体に取
付けたときには、種々の誤差からそれぞれの傾斜測定器
の目盛表示が適正位置にはこない。そこで第1,第2の
傾斜測定器の目盛を適正な状態に調整しておく必要があ
る。次に、この目盛の零点調整方法の一例を説明する。
【0027】まず自動車を水平な場所に位置させ、自動
車の前方所定位置に配光スクリーンをセットし、ヘッド
ランプを点灯する。そして上下方向エイミングスクリュ
ー30及び左右方向エイミングスクリュー20を回動操
作してヘッドランプの配光が配光スクリーン上の上下左
右方向所定位置にくるように調整する。しかしこのとき
車体側のランプ取付面のばらつき等により、基準点64
位置と目盛零点57a位置とは一致しない。そこで第
1、第2の傾斜測定器のガイド部材56を回動操作しガ
イド部材56をスライド部材60に対し前後スライドさ
せて、目盛零点57a位置を基準点64位置に一致させ
る。
【0028】その後はユーザー側でヘッドランプの照射
角調整を行うこととなる。第1又は第2の傾斜測定器5
0,50Aの基準点64位置が目盛の零点57a位置を
示していない場合には、これらのずれ量からリフレクタ
ー4の左右方向または上下方向の傾斜量、即ちヘッドラ
ンプの左右方向又は上下方向の照射角のずれを読み取る
ことができる。そしてこのような場合には、エイミング
スクリュー20又は30をそれぞれ回動操作し、基準点
64位置に目盛零点57a位置がくるように、それぞれ
調整する。このようにしてヘッドランプの左右方向また
は上下方向の照射角を簡単に調整することができる。
【0029】なお前記した実施例に用いた傾斜測定器の
スライド部材56に形成されている開口部63は三角形
状であるが、図5符号63で示されるように四角形状の
開口部とし、開口周縁部に基準点64を形成するように
してもよい。また前記した実施例における傾斜測定器5
0,50Aでは、ハウジング2に固定されたベース部材
52にガイド部材56が螺合状態に支承されており、ガ
イド部材56を回動することで目盛の零点調整を行う構
造となっているが、図6に示されるように、ガイド部材
56がハウジング2に直接固定された構造であってもよ
い。しかし、この場合には目盛の零点調整が自由にでき
ないことから、ランプが適正な照射角位置にあるときに
基準点位置に対応する目盛位置にマークをつけて零点を
設定する必要がある。
【0030】また前記した第1の実施例ではガイド部材
56の先端部(ハウジングの背面側)に回動操作部であ
る係合凹部56bが設けられ、ハウジング2の背面側に
手を回してガイド部材56を回動操作して零点調整する
ようになっているが、ガイド部材56の前端部をユニッ
ト側ブラケット8と干渉しないように前方に延出し、前
端部にもガイド部材回動用治具の係合凹部を設けて、ガ
イド部材の回動操作、即ち目盛の零点調整をランプの前
方からも行うことができるようにしてもよい。
【0031】また前記した2つの実施例は、ユニット可
動型のヘッドランプを例にとって本考案を説明したが、
本考案はユニット可動型に限定されるものではなく、基
準部材がランプボディで、傾動部材がリフレクターであ
るリフレクター可動型のヘッドランプにも適用できる。
【0032】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
に係る自動車用ヘッドランプの傾斜測定器においては、
傾動部材(リフレクター可動型ヘッドランプではリフレ
クター、ユニット可動型ヘッドランプではランプボディ
・リフレクターユニット)の基準部材(リフレクター可
動型ヘッドランプではランプボディ、ユニット可動型ヘ
ッドランプではランプハウジング)に対する傾きはエイ
ミングスクリューと基準部材間に介装されている傾斜測
定器の目盛の変化としてあらわれ、この目盛の変化から
傾動部材の傾斜量、即ち、ヘッドランプの照射角の傾斜
量を読み取ることができる。
【0033】そしてずれているヘッドランプの照射角を
調整するには、傾斜測定器の目盛が所定位置となるよう
に、エイミングスクリューを回動操作して傾動部材を傾
動させて調整すればよく、誰でも簡単にヘッドランプの
照射角の調整を行うことができる。また傾斜測定器は、
エイミングスクリューの基準部材からの後方突出部と基
準部材間に介装された構造であり、従来のように、基準
部材に傾斜測定器を配設するための孔を開ける等の加工
は一切不要である。またスライド部材に設けられている
エイミングスクリューとの係合部およびガイド部材との
係合部は同一側面に開口し平行に延びる一対のU字溝
で、このU字溝をエイミングスクリューのストレート部
およびガイド部材に位置合わせして側方からスライド部
材をエイミングスクリューおよびガイド部材に組付ける
ことができるので、傾斜測定器の組付けが非常に簡単で
ある。
【0034】また傾斜測定器を基準部材の後方に配置し
たことより、特にリフレクター可動型ヘッドランプでは
目盛の読取が容易であり、しかもヘッドランプの上下方
向高さが低く、ランプの薄型化が達成でき、さらに車体
に対する上下方向配設スペースも小さくて済むという利
点がある。そして請求項2では、ガイド部材の回動操作
により目盛の零点調整ができるので、誰でも簡単にヘッ
ドランプの照射角の調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案をユニット可動型ヘッドランプに適用し
た実施例で、同ヘッドランプの正面図
【図2】同ヘッドランプの水平断面図(図1に示す線II
−IIに沿う断面図)
【図3】同ヘッドランプの縦断面図(図1に示す線III
−IIIに沿う断面図)
【図4】第1の傾斜検出器の分解斜視図
【図5】傾斜測定器の他の実施例の要部であるスライド
部材の斜視図
【図6】第1の傾斜測定器の他の実施例の要部水平断面
【図7】リフレクター可動型ヘッドランプにおけるリフ
レクター支持構造を説明する説明図
【符号の説明】
2 基準部材であるランプハウジング 3 ユニットを構成するランプボディ 3a ユニットを構成するリフレクター 4 傾動部材であるランプボディ・リフレクターユニッ
ト 6 前面レンズ 10 ユニットの揺動支点としての玉継手 20 ユニットを左右方向に傾動調整するためのエイミ
ングスクリュー 21,31 基準部材側の雌ねじ部であるスクリュー支
持ナット 25 エイミングスクリューのストレート部 30 ユニットを上下方向に傾動調整するためのエイミ
ングスクリュー 50 ヘッドランプの左右方向の照射角の傾斜を測定す
る第1の傾斜測定器 50A ヘッドランプの上下方向の照射角の傾斜を測定
する第2の傾斜測定器 53 ガイド部材を螺合状態で支承するベース部材円筒
部 56 ガイド部材 57 目盛 57a 目盛零点 60 スライド部材 61 エイミングスクリューのストレート部との係合部
であるU字溝 62 ガイド部材との係合部であるU字溝 64 基準点 L ヘッドランプの照射軸 Lx 水平軸 Ly 鉛直軸

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプの照射方向を設定する光反射面を
    有する傾動部材が、基準部材に支承された1つの揺動支
    点部と、基準部材を前後に貫通し、かつ基準部材に支承
    された左右方向エイミングスクリュー及び上下方向エイ
    ミングスクリューの3点で支持され、エイミングスクリ
    ューを回動操作することによって傾動部材を基準部材に
    対し上下方向および左右方向にそれぞれ傾動させて、ヘ
    ッドランプの照射角を調整する傾動部材可動型の自動車
    用ヘッドランプにおいて、 前記エイミングスクリューは基準部材側の雌ねじ部に螺
    合して支承されるとともに、傾動部材のエイミングスク
    リューによる支持部が玉継手構造とされ、 エイミングスクリューの基準部材後方への突出部と基準
    部材との間には、傾動部材の傾きを測定する傾斜測定器
    が介装され、 この傾斜測定器は、 基準部材に支持されてエイミングスクリューの基準部材
    後方への突出部と略平行に延出するガイド部材と、 前記エイミングスクリューの基準部材後方への突出部の
    ストレート部に支承され、かつ前記ガイド部材に前後ス
    ライド可能に組付けられたスライド部材と、 前記ガイド部材又はスライド部材のいずれか一方に形成
    されて傾動部材の相対変位量を示す目盛とからなり、 前記スライド部材に設けられているエイミングスクリュ
    ーとの係合部およびガイド部材との係合部は、スライド
    部材の同一側面に開口し、平行に延びる一対のU字溝に
    よって構成されて、エイミングスクリューおよびガイド
    部材の側方からスライド部材の組付けができることを特
    徴とする自動車用ヘッドランプの傾斜測定器。
  2. 【請求項2】 前記スライド部材は、基準部材に螺合し
    て支承されたガイド部材に相対回動可能に組付けられ、
    ガイド部材の回動により目盛の零点調整ができることを
    特徴する請求項1記載の自動車用ヘッドランプの傾斜測
    定器。
  3. 【請求項3】 前記基準部材はランプハウジングで、前
    記傾動部材はランプボディの内周面にリフレクターが一
    体に形成されたランプボディ・リフレクターユニットで
    あることを特徴とする請求項1記載の自動車用ヘッドラ
    ンプの傾斜測定器。
  4. 【請求項4】 前記基準部材はランプボディで、前記傾
    動部材はランプボディ内において傾動できるリフレクタ
    ーであることを特徴とする請求項1記載の自動車用ヘッ
    ドランプの傾斜測定器。
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