JP2515129B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に新規
な構造と組成を有するハロゲン化銀粒子からなる乳剤を
用いたハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
(従来技術とその欠点) 近年カラーフィルムのスモールフォーマット化や撮影
条件の多様化に伴ない、増々高感度で幅広い露光適性を
有するフィルムが強く要望されている。このような情況
では、乳剤中のハロゲン化銀の基本性能に対しては、高
感度でカブリが低く粒状が細かいことがさらに要求され
る。これらの性能はハロゲン化銀感光材料全体の進歩に
貢献する。高感度で粒状が細かい乳剤を作る方向として
感光過程での非効率を低減させ量子感度を高くすること
が望ましい。量子感度に関係する非効率要因として、再
結合、潜像分散、構造欠陥に由来する競争電子トラップ
などが考えられる。ハロゲン化銀の粒子形成中にFe化合
物を添加する試みは、これまでもいくつか行なわれてき
た。例えば、特公昭48−35373には粒子形成時に銀1モ
ル当たり10-7〜10-3モルの水溶性鉄化合物を存在させる
と、大きな感度低下なしに硬調な乳剤をうることができ
ることが記されている。
特公昭53−31365には、乳剤の調製段階で沈降剤にア
ルカリ金属のフェリシアン化物を添加することにより表
面/内部感度比が増加すると記されている。
特公昭49−14265には、粒子径が0.9μm以下のハロゲ
ン化銀粒子において10-6〜10-3モル/モルAgの8族金属
化合物を粒子形成時に添加し、さらにメロシアニン色素
で色増感した乳剤は、高照度(10-5秒以下)において高
感度であることが述べられている。又一方、Fe2+イオン
は、ハロゲン化銀結晶中で正孔を一定時間獲得すること
が、例えば、フィズィカルレビュー140巻2A番656から66
7ページおよびザジャーナル オブ ケミカル フィズ
ィクス65巻4番1530から1538ページに記されている。
一方先に記述した従来技術においてもFe2+化合物を粒
子形成時に添加することにより写真的特徴を見い出し
(又)最適な添加量が記されている。感光性記録材料で
あるハロゲン化銀結晶において感光時に発生する正孔と
電子の再結合や正孔と潜像の反応を防止することは乳剤
の感度を向上させる上で重要な技術である。これらのこ
とは、多くの文献等に記されているが、一例を示せば、
フォトグラフィク サイエンス エンジニアリング第16
巻69ページ1972年等に述べられている。又、通常の写真
感光材料に用いられるハロゲン化銀において異なるハロ
ゲン組成のものを接合させた場合、異なる2つのバンド
ギャップエネルギーの差は主に価電子帯のエネルギーレ
ベルの差となって現われると考えられており、したがっ
て1つの粒子の中に異なるハロゲン組成があればバンド
ギャップエネルギーの小さいハロゲン組成の部分に正孔
は集まりやすい。このことは、ジャーナル オブ アプ
ライド フィズィクス60巻(11)1号3945〜3953ページ
や、日本写真学会昭和六十二年度年次大会講演要旨A−
11等に述べられている。
ここでいうバンドギャップエネルギーとは、固体結晶
において波数空間で電子のエネルギーレベルを考えると
き、絶対零度において電子の占有する最高エネルギーレ
ベルと電子の占有しない最低エネルギーの差を言う。波
数が等しいときの最低エネルギーは、直接遷移における
バンドギャップエネルギーとなり波数が異なるときの最
低エネルギーは、間接遷移におけるバンドギャップエネ
ルギーとなる。これらについての一般論は、固体物理関
係の入門書等に詳しいが例えばチャールズキッテル著イ
ントロダクション トウ ソリッドステート フィズィ
クス4版(ジョン ウィレイ アンド リンズ,インコ
ーポレーション)の第7章に詳しい。
したがってより正孔を限定された場所に集めるために
はFe2+を粒子内で最もバンドギャップエネルギーの小さ
いハロゲン組成の部分にドープすることが有効である。
バンドギャップエネルギーの小さいハロゲン組成として
は沃化銀、沃臭化銀系のハロゲン組成があげられる。こ
れらは、したがって光吸収が長波に及ぶ。バンドギャッ
プエネルギーの大きいハロゲン組成としては、塩化銀並
びに塩臭化銀系のハロゲン組成があげられる。
又、従来の技術は粒子形成中に添加される水溶性の鉄
化合物に特に制限はなく2価でも3価でもよい。
本発明は添加される鉄イオンは、ハロゲン化銀中にド
ープされ正孔捕獲中心とならなければならず、したがっ
て2価の鉄イオンでなければならない。
本発明における水溶性鉄化合物の添加は、粒子内で最
もバンドギャップの小さいハロゲン組成の部分にドープ
されるよう添加されなければならない。
このような条件が満たされることにより、本発明者ら
は、驚くべき感度の向上が得られることを見いだした。
(発明の目的) 本発明の目的は、一粒子あたりの光吸収量が少なくと
も現像可能となる高感度の乳剤を用いるハロゲン化銀写
真材料を提供するものであり、本発明は特にこのような
高感度乳剤の感度をさらに高くすることを目的としてい
る。
(発明の開示) 本発明の目的は支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有する写真感光材料に於て、該ハロゲン化
銀乳剤層中に1つの粒子が異なる2以上のハロゲン組成
から構成される感光性ハロゲン化銀粒子を含有し、該ハ
ロゲン化銀粒子の最もバンドギャップエネルギーの小さ
いハロゲン組成の部分に、その部分のハロゲン化銀1モ
ル当り10-7モル以上の2価の鉄イオンを含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達成され
た。
本発明を適用するハロゲン化銀粒子は異なるハロゲン
組成を有する2つ以上の部分からできているが、その各
々は塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀並びにそれらの混晶のい
ずれからできていてもよく、又いずれの組み合わせでも
よい。
特に、バンドギャップエネルギーの小さなハロゲン組
成としては、沃素化銀系が好ましく、特に好ましくはFe
を添加する部分のヨウド含量が10モル%以上であること
がより好ましい。
異なるハロゲン組成を有する2つ以上の部分とは、コ
ア/シェル乳剤でもよいし、エピタキシャル粒子でもよ
いし、多重構造の粒子でもよい。
しかしながら異なる組成の部分は少なくとも2つ以上
なければならない。又、このうち最もバンドギャップエ
ネルギーの小さいハロゲン組成の部分は、全ハロゲン組
成に対していくらでもよいが、好ましくは、10%以上あ
ることが望ましい。粒子は、単分散でもよいし多分散で
もよい。粒子の形状は、立方体、八面体、十四面体、そ
の他の多面体並びに双晶、平板、エピタキシャル粒子、
多重構造粒子等のいずれでもよい。
Fe2+をドープするために添加する水溶性鉄(2価)化
合物の例としては、K4〔Fe(CN)〕、FeCl2、FeSO4
が上げられるが、水溶性であれば何でもよい。
又、これらの水溶性鉄化合物のドープ量は、ハロゲン
化銀1モル当たり1×10-7モル以上が好ましい。さらに
好ましくは1×10-6〜モル以上が好ましい。特に好まし
いのは3×10-6〜3×10-5モルである。
このFeハロゲン化銀に対するドープ量は、最もバンド
ギャップエネルギーの小さいハロゲン組成の部分のハロ
ゲン化銀量に対して定義される。
本発明において鉄化合物を添加するのは、粒子の中で
もっともバンドギャップエネルギーの小さいハロゲン組
成の部分を形成する際が必須である。又、それ以降も粒
子を他のハロゲン組成で成長させるときには、いったん
乳剤を水洗したりして粒子内にドープされなかった鉄イ
オンを除いてしまうことがより好ましい。
このようにしてハロゲン化銀粒子中にドープしたFe化
合物は、原子吸光分光法等の分析方法を用いることによ
り定量的に分析することができる。例えば2重構造粒子
のコア部にFe2+がドープされている場合には、KBr溶液
やチオ硫酸ナトリウム溶液等のハロゲン化銀溶剤を用い
シエル部のみをエツチングしたのち分析することによ
り、コア部でのFe2+の含有量を求めることができる。例
えばコピタキシヤル粒子の基板側にFe2+がドープされて
いる場合ハロゲン組成の違いによる溶剤に対する溶解速
度の違いを用いて選択的にコピ部のみを溶かし、コア部
におけるFeの含有率を求めることができる。
異なるハロゲン組成の組み合わせを列挙する。
例えば2重構造粒子においてコア部が、沃臭化銀であ
りシェル部が臭化銀であるならバンドギャップエネルギ
ー最小の部分は、コア部となる。コア部が臭化銀であ
り、シェル部が塩臭化銀である場合バンドギャップエネ
ルギー最少の部分はコア部となる。下記のイ、ロ及びハ
の部分からなる多重構造粒子の場合、ロの部分がバンド
ギャップエネルギー最小のハロゲン組成となる。
イ AgBrI(I:20モル%)からなる中心部分であり粒子
全体の60モル%を占める。
ロ AgBrI(I:38モル%)からなるイの外側の部分であ
り粒子全体の20モル%を占める。
ハ AgBr Cl(Cl:2モル%)からなるロの外側の部分で
あり粒子全体の20モル%を占める。
又、下記のイ、ロ及びハの部分からなるエピタキシャ
ル粒子の場合はイの部分がバンドギャップエネルギー最
小の部分となる。
イ AgBrI(I:30モル%)からなる中心部分であり粒子
全体の30モル%を占める。
ロ AgBrからなるイの外側部分であり粒子全体の60モル
%を占める。
ハ AgBr Cl(Cl:70モル%)からなり、ロのコーナー部
分に局在する部分であり粒子全体の10%を占める。
鉄化合物添加時の乳剤雰囲気は還元的雰囲気であろう
と酸化的雰囲気であろうといずれでもよいが、好ましく
は還元的雰囲気の方がより効果が大きい。
2価の水溶性鉄化合物の添加に関しては、定速で添加
してもよいし、一度に添加してもよい。銀又はハロゲン
溶液中に溶かしてもよいし、独立に添加してもよい。
本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキデ著「写真
の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkides,Ch
imie et Physique Photographique Paul Montel,196
7)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス
社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry
(Focal Press,1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製
造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al,Making and Coating Photographic Emulsion.Focal
Press,1964)などに記載された方法を用いて調製するこ
とができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法
等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン
塩を反応させる形式としては片側混合法、同時混合法、
それらの組合わせなどのいずれを用いてもよい。粒子を
銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆
混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形
式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に
保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダブルジ
ェット法を用いることもできる。この方法によると、結
晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳
剤が得られる。
別々に形成した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合し
て用いてもよい。
前記のレギャラー粒子からなるハロゲン化銀乳剤は、
粒子形成中のpAgとpHを制御することにより得られる。
詳しくは、例えばフォドクラフィク・サイエンス・アン
ド・エンジニアリング(Photographic Science and Eng
ineering)第6巻、159〜165頁(1962);ジャーナル・
オブ・フォトグラフィク・サイエンス(Journal of Pho
tographic Sciens)、12巻、242〜251頁(1964)、米国
特許第3,655,394号および英国特許第1,413,748号に記載
されている。
また、アスペクト比が5以上であるような平板状粒子
も本発明に使用できる。平板状粒子は、クリーブ著「写
真の理論と実際」(Cleve,Photography Theory and Pra
ctice(1930))、131頁;ガトフ著、フォトグラフィク
・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff,Pho
tographic Science and Engineering)、第14巻、248〜
257頁(1970年);米国特許第4,434,226号、同4,414,31
0号、同4,433,048号、同4,439,520号および英国特許第
2,112,157号などに記載の方法により簡単に調製するこ
とができる。平板状粒子を用いた場合、被覆力が上がる
こと、増感色素による色増感効率が上がることなどの利
点があり、米国特許第4,434,226号等に詳しく述べられ
ている。
熟成を促進するのにハロゲン化銀溶剤が有用である。
例えば熟成を促進するのに過剰量のハロゲンイオンを反
応器中に存在せしめることが知られている。それ故、ハ
ロゲン化物塩溶液を反応器中に導入するだけで熟成を促
進し得ることは明らかである。他の熟成剤を用いること
もできるし、これらの熟成剤は銀およびハロゲン化物塩
を添加する前に反応器中の分散媒中に全量を配合してお
くことができるし、また1もしくは2以上のハロゲン化
物塩、銀塩または解膠剤を加えると共に反応器中に導入
することもできる。別の変形態様として、熟成剤をハロ
ゲン化物塩および銀塩添加段階で独立して導入すること
もできる。
ハロゲンイオン以外の熟成剤としては、アンモニアあ
るいは、アミン化合物、チオシアネート塩、例えばアル
カリ金属チオシアネート塩、特にナトリウム及びカリウ
ムチオシアネート塩、並びにアンモニウムチオシアネー
ト塩を用いることができる。特公昭58−1410号、モイザ
ー(Moisar)ら著、ジャーナル・オブ・フォトグラフィ
ック・サイエンス、25巻、1977、19−27頁に記載される
ようにハロゲン化銀乳剤は沈殿生成過程において粒子の
内部還元増感することができる。
本発明において硫黄増感、金増感に代表される化学増
感を施こすことが重要である。化学増感を施こす場所は
乳剤粒子の組成・構造・形状によって、またその乳剤が
用いられる使用用途によって異なる。粒子の内部に化学
増感核をうめ込む場合、粒子表面から浅い位置にうめ込
む場合、あるいは表面に化学増感核を作る場合がある。
本発明の効果などの場合にも有効であるが、特に好まし
いのは表面近傍に化学増感核を作った場合である。つま
り内部潜像型よりは表面潜像型乳剤でより有効である。
化学的増感は、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フ
ォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社
刊、1977年、(T.H.James,The Theory of the Photogra
phic Process,4 thed,Macmillan,1977)67−76頁に記載
されるように活性ゼラチンを用いて行うことができる
し、またリサーチ・ディスクロージャー120巻、1974年
4月、12008;リサーチ・ディスクロージャー、34巻、19
75年6月、13452、米国特許第2,642,361号、同3,297,44
6号、同3,772,031号、同3,857,711号、同3,901,714号、
同4,266,018号、および同3,904,415号、並びに英国特許
第1,315,755号に記載されるようにpAg5〜10、pH5〜8お
よび温度30〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、
白金、パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複
数の組合せを用いて行うことができる。化学増感は最適
には、金化合物とチオシアネート化合物の存在下に、ま
た米国特許第3,857,711号、同4,266,018号および同4,05
4,457号に記載される硫黄含有化合物もくしはハイポ、
チオ尿素系化合物、ロダニン系化合物などの硫黄含有化
合物の存在下に行う。化学増感助剤の存在下に化学増感
することもできる。用いられる化学増感助剤には、アザ
インデン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、
化学増感の過程でカブリを抑制し且つ感度を増大するも
のとして知られた化合物が用いられる。化学増感助剤改
質剤の例は、米国特許第2,131,038号、同3,411,914号、
同3,554,757号、特開昭58−126526号および前述ダフィ
ン著「写真乳剤化学」、138〜143頁に記載されている。
化学増感に加えて、または代替して、米国特許第3,891,
446号および同3,984,249号に記載されるように、例えば
水素を用いて還元増感することができるし、米国特許第
2,518,698号、同2,743,182号および同2,743,183号に記
載されるように塩化第一錫、二酸化チオウレア、ポリア
ミンおよびそのような還元剤を用いて、または低pAg
(例えば5未満)および/または高pH(例えば8より
大)処理によって還元増感することができる。また米国
特許第3,917,485号および同3,966,476号に記載される化
学増感法で色増感性を向上することもできる。
さらに特開昭61−93453号に記載されている化学増感
法は本発明の乳剤と組合せると特に有効である。
本技術に関する感光材料には、前述の種々の添加剤が
用いられるが、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤
を用いることができる。
これらの添加剤は、より詳しくはリサーチディスクロ
ージャーItem17643(1978年12月)および同Item18716
(1979、11月)に記載されており、その該当個所を後掲
の表にまとめて示した。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、
好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分
とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬とし
ては、アミノフエノール系化合物も有用であるが、p−
フエニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その
代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メトキシエチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩
酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩などが挙げられ
る。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用すること
もできる。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もし
くはリン酸塩のようなpH緩衡剤、臭化物塩、沃化物塩、
ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメ
ルカプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤
などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒド
ロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜鉛酸
塩ヒドラジン類、フエニルセミカルバジド類、トリエタ
ノールアミン、カテコールスルホン酸類、トリエチレン
ジアミン(1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン)類
の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレング
リコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリ
エチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類の
ような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、
ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラセ剤、1
−フエニル−3−ピラゾリドンのような補助現像主薬、
粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホ
ン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表
されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチル
イミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレン
ホスホン酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフ
エニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として上げること
ができる。
また反転処理を実施する場合は通常黒白現像を行つて
から発色現像する。この黒白現像液には、ハイドロキノ
ンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フエニル−3−
ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類またはN−メチ
ル−p−アミノフエノールなどのアミノフエノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。
これらの発色現像液及び黒白現像液のpHは9〜12であ
ることが一般的である。またこれらの現像液の補充量
は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感
光材料1平方メートル当たり3以下であり、補充液中
の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより500ml
以下にすることもできる。補充量を低減する場合には処
理槽の空気との接触面積を小さくすることによつて液の
蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現像液
中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることによ
り補充量を低減することができる。
発色現像処理の時間は通常2〜5分の間で設定される
が高温、高pHとし、且つ発色現像主薬を高濃度に使用す
ることにより、更に処理時間の短縮を図ることもでき
る。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし(漂白定着
処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理の迅速化を
図るため、漂白処理後漂白定着処理する方法でもよい。
さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、漂白
定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処理後
漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。漂白
剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロ
ム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、
キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂白剤
としてはフエリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(III)
もしくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレン
ジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロ
ヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−
ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン
四酢酸、などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン
酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸
塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いるこ
とができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩を始めとするアミノポリカルボン新(III)
錯塩及び過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から
好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩
は漂白液においても、漂白定着液においても特に有用で
ある。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を
用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常5.5〜8である
が、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理するこ
ともできる。
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応
じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促
進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特
許第3,893,858号、***特許第1,290,812号、同2,059,98
8号、特開昭53−32,736号、同53−57,831号、同53−37,
418号、同53−72,623号、同53−95,630号、同53−95,63
1号、同53−10,4232号、同53−124,424号、同53−141,6
23号、同53−28,426号、リサーチ・デイスクロージヤー
No.17,129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基
またはジスルフイド基を有する化合物;特開昭50−140,
129号に記載のチオゾリジン誘導体;特公昭45−8,506
号、特開昭52−20,832号、同53−32,735号、米国特許第
3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体;***特許1,127,7
15号、特開昭58−16,235号に記載の沃化物塩;英独特許
第966,410号、同2,748,430号に記載のポリオキシエチレ
ン化合類;特公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;
その他特開昭49−42,434号、同49−59,644号、同53−9
4,927号、同54−35,727号、同55−26,506号、同58−16
3,940号記載の化合物;臭化物イオン等が使用できる。
なかでもメルカプト基またはジスルフイド基を有する化
合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許
第3,893,858号、***特許第1,290,812号、特開昭53−9
5,630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第
4,552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白
促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光
材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進材は特に有
効である。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげ
ることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、
特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂
白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩ある
いはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、脱銀処
理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一般的であ
る。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えば
カプラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、
水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、そ
の他種々の条件によつて広範囲に設定し得る。このう
ち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は
Journal of the Society of Motion Picture and Telev
ision Engineers第64巻、P.248−253(1955年5月号)
に記載の方法で、求めることができる。
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を
大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の
増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感
光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感
光材料の処理において、このような問題の解決策とし
て、特願昭61−131,632号に記載のカルシウムイオン、
マグネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用
いることができる。また、特開昭57−8,542号に記載の
イソチアゾロン化合物やサイアベンダソール類、塩素化
イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他
ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化
学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の
殺菌剤を用いることもできる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4−
9であり、好ましうは5−8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には、15−45゜Cで20秒−10分、好ましくは25−45゜
Cで30秒−5分の範囲が選択される。更に、本発明の感
光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によつて処理す
ることもできる。このような安定化処理においては、特
開昭57−8,543号、58−14,834号、60−220,345号に記載
の公知の方法はすべて用いることができる。
又、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合
もあり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴
として使用される、ホルマリンと界面活性剤を含有する
安定浴を挙げることができる。この安定浴にも各種キレ
ート剤や防黴剤を加えることもできる。
上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオーバーフロ
ー液は脱銀工程等他の工程において再利用することもで
きる。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略
化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。
内蔵するためには、発色現像主薬の各種プリカーサーを
用いるのが好ましい。例えば米国特許第3,342,597号記
載のインドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサ
ーチ・デイスクロージヤー14,850号及び同15,159号記載
のシツフ塩基型化合物、同13,924号記載のアルドール化
合物、米国特許第3,719,492号記載の金属塩錯体、特開
昭53−135,628号記載のウレタン系化合物を挙げること
ができる。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要に応じ
て、発色現像を促進する目的で、各種の1−フエニル−
3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な化合物
は特開昭56−64,339号、同57−144,547号、および同58
−115,438号等記載されている。
本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使用
される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的であるが、よ
り高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり、逆に
より低温にして画質の向上や処理液の安定性の改良を達
成することができる。また、感光材料の節銀のため***
特許第2,226,770号または米国特許第3,674,499号に記載
のコバルト補力もしくは過酸化水素補力を用いた処理を
行つてもよい。
(実施例) 実施例1 以下に示す溶液A、B、C並びにDを調整し、これを
用いて以下の操作で平均粒径が1.5μmで2重構造粒子
である本発明乳剤および比較用乳剤を作った。
(溶液A) H2O 1000 cc ゼラチン 20 g KI 12 g NH4NO3 7.5 g NH3 7.5 g (溶液B) AgNO3 120 g H2O 625 cc (溶液C) KBr 85 g H2O 425 cc (溶液D) K4〔Fe(CN)〕 H2O D−1 0 100cc D−2 0.00007g 100cc D−3 0.007g 100cc D−4 0.02g 100cc 70℃で撹拌された溶液Aに、溶液B、Cを加え粒子を
形成した。最初の5分間、溶液Bは30.3cc/minの速度で
添加し、溶液Cは、24.3cc/minの速度で添加した。この
とき同時に溶液Dを20cc/minの速度で添加した。このの
ち40分間にわたって溶液B、Cはそれぞれ12.5cc/min、
8.2cc/minの速度で添加された。添加終了後乳剤は通常
の脱塩再分散の工程をへたのち、第2熟成を行なった。
乳剤は、添加した溶液D−1、D−2、D−3、D−4
に従いEm−1、Em−2、Em−3、Em−4とした。化学増
感時には熟成開始時にNa2S2O3・5H2Oと、KAuCl4・4H2O
とを加え最適に行なった。このときの熟成温度は60℃で
あり、時間は60分間である。こののち、トリアセテート
フィルム支持体に第1表に示したような塗布量で乳剤お
よび保護層を塗布した。
第1表 (1) 乳剤層 乳剤…Em−1〜4 (銀1.0×10-2モル/m2) (2) 保護層 2,4−ジクロロトリアジン−6−ヒドロキシ−s−ト
リアジンナトリウム塩 (0.08g/m2) ゼラチン (1.80g/m2) これらの試料を40℃、相対湿度70%の条件下に14時間
放置した後、センシトメトリー用露光を与え、次のカラ
ー現像処理を行った。
処理済の試料を緑色フィルターで濃度測定した。得ら
れた写真性能の結果を第2表に示した。
ここで用いた現像処理は下記の条件で38℃で行った。
1.カラー現像………2分45秒 2.漂 白………6分30秒 3.水 洗………3分15秒 4.定 着………6分30秒 5.水 洗………3分15秒 6.安 定………3分15秒 各工程に用いた処理液組成は下記のものである。
カラー現像液 ニトリロ三酢酸ナトリウム 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸ナトリウム 30.0g 臭化カリ 1.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−βヒドロキシエチルアミノ)−
2−メチル−アニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1 漂白液 臭化アンモニウム 160.0 g アンモニア水(28%) 25.0ml エチレンジアミン−四酢酸ナトリウム塩 130 g 氷酢酸 14 ml 水を加えて 1 定着液 テトラポリリン酸ナトリウム 2.0 g 亜硫酸ナトリウム 4.0 g チオ硫酸アンモニウム(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6 g 水を加えて 1 安定液 ホルマリン 8.0ml 水を加えて 1 露光は、1/100で行なった。Em−1〜4について乳剤E
m−1の感度を100とした。感度はカブリ+光学濃度で0.
2の点で 比較した。表2から分るように2価の水溶性鉄化合物を
コアの高ヨウド相に、そのハロゲン化銀に対してモル比
で10-7〜以上添加した場合に極めて有効であることがわ
かる。
又、乳剤1〜4について粒子中にとり込まれたFeの量
の原子吸光分光法により求めた。結果を表3に示す。試
料は遠心分離法をくり返してハロゲン化銀粒子とゼラチ
ンその他とを分離した。
この乳剤におけるハロゲン化銀結晶中へのFeのドープ
率は数%であることがわかる。
比較例(シェル部ドープ) 実施例1に示した粒子調整過程において、鉄化合物を
含む溶液Dを最初の5分間の粒子形成時ではなく、この
のちの40分間にわたる粒子の殻部形成時において10分後
から40分後の添加終了時までの間に3.3cc/minの添加速
度で30分間添加した。このようにして調整された乳剤は
実施例1と同様に塗布されセンシトメトリーを行なっ
た。条件は実施例1とまったく同様である。溶液D1〜D4
を添加した各々の乳剤に対し試料名をEm−5、6、7、
8とする。1/100秒露光でのEm−5の感度を100とした相
対感度を表4に示す。
表4に明らかなようにバンドギャップの大きなAgBr相
を成長させるときに鉄化合物を添加すると、低感になっ
てしまうことが示される。
実施例2(水洗の効果) 実施例1に示した試料調整過程において、鉄化合物を
含む溶液Dを添加したのち水洗工程を行なうことにより
溶剤中のハロゲン化銀粒子に取り込まれなかった水溶性
鉄化合物を取り除いた。この場合の乳剤名のEm−9、1
0、11、12とする。1/100秒露光でのEm−9の感度を100
とした相対感度を表5に示す。
実施例(赤血塩の場合)3 実施例1に示した乳剤調整法に従い乳剤を作製した
が、ここで溶液Dに示される2価の水溶性鉄化合物のか
わりに下記の溶液Eを用いた。
(溶液E) K4〔Fe(CN)〕 H2O E−1 0 100cc E−2 0.00007g 100cc E−3 0.007g 100cc E−4 0.02g 100cc 実施例1にならって乳剤は鉄化合物を添加しながら核
部高ヨード相を成長させたのち、シェル部の成長を行な
う前にハロゲン化銀粒子外に残存している水溶性鉄化合
物を除く目的で水洗工程を行なった。
実施例1と同様に金及び硫黄増感を最適に行なったの
ち塗布し、センシトメトリーを行なった。結果を表に示
す。
表6に明らかなように3価の水溶性鉄化合物では、乳
剤の感度は低下してしまうことがわかる。
実施例4 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上
に、下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー感
光材料である試料を作成した。
(感光層の組成) 塗布層はハロゲン化銀、コロイド銀およびカプラーに
ついては銀のg/m2単位で表した量を、また増感色素につ
いては同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモル数で
示した。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 銀塗布量 0.2 ゼラチン 2.2 UV−1 0.1 UV−1 0.2 Cpd−1 0.05 Solv−1 0.01 Solv−2 0.01 Solv−3 0.08 第2層:中間層 微粒子臭化銀(球相当径0.07μ) 銀塗布量 0.15 ゼラチン 1.0 Cpd−2 0.2 第3層:第1赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.7μ、球相当径の変動係数14%、14面体粒子)銀塗布
量 0.26 沃臭化銀乳剤(AgI4.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.4μ、球相当径の変動係数22%、14面体粒子) 銀塗布量 0.2 ゼラチン 1.0 ExS−1 4.5×10-4モル ExS−2 1.5×10-4モル ExS−3 0.4×10-4モル ExS−4 0.3×10-4モル ExC−1 0.33 ExC−2 0.009 ExC−3 0.023 ExC−6 0.14 第4層:第2赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI16モル%、内部高AgI型、球相当径1.
0μ、球相当径の変動係数25%、板状粒子、直径/厚み
比4.0) 銀塗布量 0.55 ゼラチン 0.7 ExS−1 3×10-4 ExS−2 1×10-4 ExS−3 0.3×10-4 ExS−4 0.3×10-4 ExC−6 0.08 ExC−3 0.05 ExC−4 0.10 第5層:第3赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.5μ、球相当径の変動係数32%、板状粒子、直径/厚
み比6.0)である実施例1Em−1、又はEm−3 銀塗布量 0.9 ゼラチン 0.6 ExS−1 2×10-4 ExS−2 0.6×10-4 ExS−3 0.2×10-4 ExC−4 0.07 ExC−5 0.06 Solv−1 0.12 Solv−2 0.12 第6層:中間層 ゼラチン 1.0 Cpd−4 0.1 第7層:第1緑感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.7μ、球相当径の変動係数14%、14面体粒子) 銀塗布量 0.2 沃臭化銀乳剤(AgI4.0モル%、内部高AgI型、球相当径
0.4μ、球相当径の変動係数22%、14面体粒子) 銀塗布量 0.1 ゼラチン 1.2 ExS−5 5×10-4 ExS−6 2×10-4 ExS−7 1×10-4 ExM−1 0.41 ExM−2 0.10 ExM−5 0.03 Solv−1 0.2 第8層:第2緑感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10モル%、内部高ヨード型、球相当
径1.0μ、球相当径の変動係数25%、板状粒子、直径/
厚み比3.0) 銀塗布量 0.4 ゼラチン 0.35 ExS−5 3.5×10-4 ExS−6 1.4×10-4 ExS−7 0.7×10-4 ExM−1 0.09 ExM−3 0.01 Solv−1 0.15 第9層:中間層 ゼラチン 0.5 第10層:第3緑感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.5μ、球相当径の変動係数32%、板状粒子、直径/厚
み比6.0)の実施例1のEm−1又はEm−3 銀塗布量 1.0 ゼラチン 0.8 ExS−5 2×10-4 ExS−6 0.8×10-4 ExS−7 0.8×10-4 ExM−4 0.04 ExM−3 0.01 ExC−4 0.005 Solv−1 0.2 第11層:イエローフィルター層 Cpd−3 0.05 ゼラチン 0.5 Solv−1 0.1 第12層:中間層 ゼラチン 0.5 Cpd−2 0.1 第13層:第1青感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI10モル%、内部高ヨード型、球相当
径0.7μ、球相当径の変動係数14%、14面体粒子) 銀塗布量 0.1 沃臭化銀乳剤(AgI4.0モル%、内部高ヨード型、球相当
径0.4μ、球相当径の変動係数22%、14面体粒子) 銀塗布量 0.05 ゼラチン 1.0 ExS−8 3×10-4 ExY−1 0.53 ExY−2 0.02 Solv−1 0.15 第14層:第2青感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI19.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.0μ、球相当径の変動16%、14面体粒子) 銀塗布量 0.19 ゼラチン 1.3 ExS−8 2×10-4 ExY−1 0.22 Solv−1 0.07 第15層:中間層 微粒子沃素化銀(AgI2モル%、均一型、球相当径0.13
μ) 銀塗布量 0.2 ゼラチン 0.36 第16層:第3青感乳剤層 沃臭化銀乳剤(AgI14.0モル%、内部高AgI型、球相当径
1.5μ、球相当径の変動係数32%、板状粒子、直径/厚
み比5.0)の実施例1を基本処方として、内部のヨウド
含量を上げたEm−1′又はEm−3′ 銀塗布量 1.0 ゼラチン 0.5 ExS−8 1.5×10-4 ExY−1 0.2 Solv−1 0.07 第17層:第1保護層 ゼラチン 1.8 UV−1 0.1 UV−2 0.2 Solv−1 0.01 Solv−2 0.01 第18層:第2保護層 微粒子臭化銀(球相当径0.07μ) 銀塗布量 0.18 ゼラチン ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μ) 0.2 W−1 0.02 H−1 0.4 Cpd−5 1.0 この写真要素にタングステン光源を用い、フィルター
で色温度を4800゜Kに調整した25CMSの露光を与えた
後、下記の処理工程に従って38℃で現像処理を行った。
カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)
−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0 pH10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0 pH6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0 pH6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノフェニルエーテル(平
均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0 本発明の乳剤Em−3およびEm−3′を用いた試料6−
1は、比較用乳剤Em−1およびEm−1′を用いた試料6
−2に対して、高感度でありかつ相反則特性が改良され
ていることが確認された。この例は本発明が多層カラー
感光材料においても極めて有効であることを示してい
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀
    乳剤層を有する写真感光材料に於て、該ハロゲン化銀乳
    剤層中に1つの粒子が異なる2以上のハロゲン組成から
    構成される感光性ハロゲン化銀粒子を含有し、該ハロゲ
    ン化銀粒子の最もバンドギャップエネルギーの小さいハ
    ロゲン組成の部分に、その部分のハロゲン化銀1モル当
    り10-7モル以上の2価の鉄イオンを含有することを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料。
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