JP2503475B2 - メタリツク仕上げ方法 - Google Patents

メタリツク仕上げ方法

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JP2503475B2
JP2503475B2 JP1664687A JP1664687A JP2503475B2 JP 2503475 B2 JP2503475 B2 JP 2503475B2 JP 1664687 A JP1664687 A JP 1664687A JP 1664687 A JP1664687 A JP 1664687A JP 2503475 B2 JP2503475 B2 JP 2503475B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、メタリック顔料を配合したベース塗料を塗
装し、次いで透明性トップクリヤー塗料を塗り重ねた
後、加熱硬化せしめる、所謂2コート1ベーク方式によ
るメタリック仕上げ方法に関し、その目的とするところ
は、従来から2コート1ベーク方式による塗膜の欠陥と
されていた長期屋外暴露による塗膜の光沢低下、ワレ、
変色、退色、フクレ等の所謂耐候性を改良し、更に仕上
り外観等を向上させ、且つそれを長期に亙って維持させ
ることにある。
従来の技術及びその問題点 従来、2コート1ベーク方式において、ベース塗料には
アクリル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等を主成分
とする熱硬化性塗料が、またトップクリヤー塗料にはア
クリル樹脂やアルキド樹脂を主成分とする熱硬化性塗料
が多く使用されており、而してベース塗料中のメタリッ
ク顔料がトップクリヤー塗料中に移行して、所謂「メタ
リックムラ」になるのを防止するために、ベース塗料と
トップクリヤー塗料とは、各々、物理的性質や化学的性
質を異ならしめた樹脂組成物を使用するのが一般的であ
った。
しかるに、ベース塗料及びトップクリヤー塗料の性質
を変えることによってメタリックムラの発生を防止する
ことができるが、その反面において斯かる塗料から形成
される塗膜の耐候性が低下し、該塗膜を屋外に長期間暴
露したような場合には、トップコートの樹脂が劣化し
て、トップコート塗膜に光沢低下、ワレ、ハガレ等が、
また両塗膜間にフクレ等が発生し易いという欠点が生ず
る。
このような観点から上記塗膜の耐候性を改善させるた
めに、ポリフッ化ビニリデン樹脂粉末をアクリル樹脂溶
液中に分散させた分散型含フッ素樹脂塗料又はフルオロ
オレフィン、ビニルエーテル及び水酸基含有ビニルエー
テルからなる含フッ素共重合体溶液塗料を、トップクリ
ヤー塗料として使用する試みもなされている。これは分
子間凝集力が小さく、化学的に安定であり、耐候性、撥
水性、撥油性、耐汚染性に優れ、非粘着性を示し、しか
も低屈折率の塗膜を形成し得るという含フッ素樹脂の特
性を利用しようとしたものである。しかしながら、この
場合にも下記のような欠点がある。
即ち、前者の分散型含フッ素樹脂塗料をトップクリヤ
ー塗料として使用した場合、該塗料から形成される塗膜
の透明性が不十分であるためにメタリック感、光沢、鮮
映性等が従来のものに比し劣し、しかも含フッ素樹脂特
有の効果も十分に発現され得ず、耐候性を改良すること
は困難である。また後者の含フッ素共重合体溶液塗料を
トップクリヤー塗料として使用する場合には、上記含フ
ッ素樹脂の特性を十分に発揮させるために必要な量の含
フッ素単量体を配合すれば、他の塗膜性能、例えば耐熱
性、ベースコート塗膜との付着性、硬度、耐衝撃性等の
熱的乃至機械的性質が低下し、本来塗膜として有すべき
性能とフッ素原子に基づく特性とを同時に具備する塗膜
を形成されるのが困難になる。更に含フッ素単量体は、
一般の重合可能なビニル系単量体に比べると、著しく高
価であり、そのため必要最小限の配合量でその効果を発
揮させることが重要とされているのである。
問題点を解決するための手段 本発明は、2コート1ベーク方式における上記欠点を
解消することを目的としてなされたものである。
即ち、本発明は、メタリック顔料含有ベース塗料を塗
装し、次いで該塗面に透明性トップクリヤー塗料を塗装
するメタリック仕上げ方法において、上記ベース塗料が
有機溶剤型塗料もしくは非水分散型塗料であり、上記ト
ップクリヤー塗料が、フルオロオレフインを必須成分と
して含有し、重量平均分子量約5000〜約120000及びフッ
素原子含有量約1〜約60重量%の有機溶媒可溶性含フッ
素重合体からなる分散剤の存在下、ラジカル重合性単量
体が可溶であり且つ該ラジカル重合性単量体によって形
成される重合体が不溶である有機液体中において、該ラ
ジカル重合性単量体を重合させた非水分散液(以下「F
−NAD」と略称する)を主成分とする硬化性塗料を使用
することを特徴とするメタリック仕上げ方法に係る。
本発明の特徴は、2コート1ベーク方式におけるトッ
プクリヤー塗料として、前記フルオロオレフインを必須
成分とする含フッ素重合体を分散剤とする非水分散液
(F−NAD)を主成分とする硬化性塗料を使用すること
にあり、この結果上記の目的が達成され得る。
本発明の方法によれば、本来塗膜として有すべき性能
とフッ素原子に基づく特性とを同時に具備するトップコ
ート塗膜が形成され得る。即ち、化学的に安定であり、
耐候性、撥水性、撥油性、耐汚染性に優れ、非粘着性を
示し、しかも低屈折率であるという含フッ素樹脂特有の
性能と、耐熱性、耐アルカリ性、ベースコート塗膜との
付着性、硬度、光沢性、鮮映性、耐衝撃性等の本来有す
べき熱的、化学的乃至機械的性質とを併せ持つ優れたメ
タリック塗膜を形成させることができる。しかも該塗膜
は、長期屋外暴露性も著しく改善されたものである。
本発明の方法により形成されるトップコート塗膜が上
記のような優れた性能を有するのは、本発明で使用され
るF−NADから造膜した塗膜の連続相が主として分散安
定剤(即ち含フッ素重合体)からなるものであり、従っ
て該塗膜表面層は主としてフッ素原子に基づく特性、例
えば耐候性、撥水性、撥油性、耐汚染性に優れ、非粘着
性を示し、しかも低屈折率の塗膜を形成し得るという特
性が発現されることになる。一方、塗膜として有してい
なければならない熱的、化学的乃至機械的特性は、該分
散液の重合体粒子部分により補強されるのである。即
ち、重合体粒子部分の補強効果により、塗膜強度が増
し、経時中に発生する塗膜内の応力を粒子と分散安定剤
との界面で吸収し、応力が増大するのを防ぐことによ
り、塗膜全体がひびわれ等の破損に至る程大きなエネル
ギーに増大せずに分散させることができる。更にこのフ
ッ素原子は、連続相(分散安定剤)に存在しておればよ
く、分散液の重合体粒子の内部に存在させておく必要が
ないため、従来の溶液重合により得られる含フッ素重合
体の溶液に比し、含フッ素単量体の使用量を少なくして
もこれと同等のフッ素原子に基づく特性を発揮させるこ
とができる。つまり、価格的にも大幅に有利な塗膜が得
られるという利点をも有している。
従って、本発明のトップクリヤー塗料を2コート1ベ
ーク方式に使用することにより、長期間暴露後のトップ
コートの光沢低下、ワレ、ハガレ、フクレ等の発生を防
止でき、耐候性を大幅に改善でき、更にトップコート表
面の撥水性を長期間に亙って維持できるので、塗膜中へ
の水の浸透を防止し得、またトップコート塗膜とベース
コート塗膜との層間やベースコート塗膜・中塗塗膜・下
塗塗膜の層間の水のたまり(ブリスター)の発生も防止
できる。またトップクリヤー塗料に上記F−NADを配合
することによって、2コート1ベーク方式によるメタリ
ック塗膜の光沢、鮮映性等の仕上り外観を著しく改善で
き、しかもそれを長期間に亙って維持でき、更にトップ
コート塗膜とベースコート塗膜との層間のハガレ、ブリ
スター等の発生を略完全に防止できるのである。
以下に本発明の方法につき、更に具体的に説明する。
〈ベース塗料〉 トップクリヤー塗料の塗装に先立って被塗物に塗装さ
れる塗料である。本発明で使用されるベース塗料として
は、硬化性樹脂組成物及びメタリック顔料を主成分とす
る有機溶剤型又は非水分散型塗料である限り従来公知の
ものを広く使用できる。
上記硬化性樹脂組成物は、三次元に架橋反応して硬化
する組成物であって、含フッ素樹脂は実質的に含まれな
いものである。該硬化性樹脂組成物は、具体的には例え
ばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂等の基体樹脂と架橋剤(アミノ樹脂、ブロッ
ク化ポリイソアネート係合物等)とからなる熱硬化性樹
脂組成物や該基体樹脂にポリイソシアネート化合物等の
硬化剤を加えてなる常温もしくは低温(約140℃以下)
加熱により架橋する樹脂組成物等が挙げられる。これら
の樹脂組成物に、架橋硬化反応しない樹脂、例えばセル
ロースアセテートブチレート樹脂等を更に配合してもよ
い。
また上記メタリック顔料としては、例えばアルミニウ
ム粉末、銅粉末、雲母粉末、酸化チタンや酸化鉄をコー
ティングした雲母状粉末、MIO(雲母状酸化鉄)等が挙
げられる。これらのメタリック顔料は、上記樹脂組成物
100重量部(固形分)当り、1〜30重量部程度配合する
のが好ましい。更に着色顔料、体質顔料等を適宜配合す
ることもできる。
本発明のベース塗料において、有機溶剤溶液型は、上
記の樹脂組成物を塗料用有機溶剤中に溶解し、更にメタ
リック顔料を分散せしめることによって得られる。また
非水分散液型は、塗料用樹脂(分散安定剤)の有機溶剤
溶液中に塗料用樹脂の粒子が分散しているものであっ
て、基本的には上記樹脂組成物を用いて既に公知の方法
で製造されたものが使用できる。
本発明において、非水分散液型ベース塗料を使用する
と、有機溶剤溶液型ベース塗料を用いる場合に比し、そ
れに含まれる重合体粒子によって塗膜の機械的強度を向
上し得、層間付着性、ワレ、ハガレ、フクレ等の発生を
より一層防止し得るので、その使用が好ましい。
〈トップクリヤー塗料〉 ベースコート塗膜面上に塗装され、透明塗膜を形成し
得る塗料であって、F−NADを主成分とする硬化性塗料
である。
F−NADの分散安定剤として使用される含フッ素重合
体は、具体的にはフルオロオレフインを必須成分とし、
アルキルビニルエーテル、アリサイクリック(alicycli
c)ビニルエーテル、ヒドロキシビニルエーテル、オレ
フイン、ハロオレフイン、不飽和カルボン酸及びそのエ
ステル、及びカルボン酸ビニルエステルから選ばれる1
種もしくは2種以上の不飽和単量体を共重合成分とする
重量平均分子量5,000〜120,000(数平均分子量で約1,00
0〜60,000)及びフッ素原子含有量1〜60重量%の室温
で有機溶媒に可溶性の重合体である。含フッ素重合体に
おける共重合成分のフルオロオレフインとしては、テト
ラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フ
ッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどが使用される。
また、他の共重合成分であるアルキルビニルエーテル
としては、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエ
ーテル、n−ブチルビニルエーテル等;アリサイクリッ
ク(alicyclic)ビニルエーテルとしては、シクロヘキ
シルビニルエーテル及びその誘導体;ヒドロキシビニル
エーテルとしては、ヒドロキシブチルビニルエーテル
等;オレフイン及びハロオレフインとしては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン等;カルボン酸ビニルエステルとしては、酢酸ビ
ニル、n−酪酸ビニル等;また、不飽和カルボン酸およ
びそのエステルとしては、アクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸等の不飽和カルボン酸;及びアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メ
タクリル酸ラウリル等のアクリル酸又はメタクリル酸の
C118アルキルエステル;ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート
等のアクリル酸又はメタクリル酸のC28ヒドロキシア
ルキルエステル;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等;の不飽和のカルボン酸のエステルが挙げら
れる。
これらラジカル重合性単量体はそれぞれ単独で用いる
ことができ又は2種以上組合わせて使用してもよく、更
に必要に応じて、該単量体の一部を他のラジカル重合性
単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、(メタ)アクリロニトリルなどのビニル芳
香族化合物と代替してもよい。
以上に例示した単量体以外にも、以上の単量体の誘導
体例えばカルボン酸基含有フルオロオレフイン、グリシ
ジル基含有ビニルエーテル等も使用可能である。
なお該含フッ素重合体においてフッ素原子含有量1%
未満では、含フッ素重合体の特徴が十分発揮されず、60
%を超えた場合には、有機溶媒に対する溶解性の低下を
きたす。
またこのような、含フッ素重合体に重合性二重結合を
導入して、分散粒子芯部分とのグラフト化を図ってもよ
い。この重合性二重結合の導入は、例えば含フッ素共重
合体の共重合成分として、カルボン酸基含有単量体を用
いこのカルボキシル基にグリシジル基含有不飽和単量体
(たとえばグリシジルメタクリレート、グリシジルアク
リレート、アリルグリシジルエーテル等)を反応せしめ
ることによって行なうことができるが、もちろん、逆に
グリシジル基含有アクリル共重合体とカルボキシル基含
有不飽和単量体とを反応せしめることによっても行なう
ことができる。
このような組合せは、他に酸無水物基と水酸基、酸無
水物基とメルカプト基、イソシアネート基と水酸基等が
考えられる。このような反応基の組合せの間で付加反応
が起こる一般的な条件は周知であり、それらの反応が起
こる温度は個々の選択された反応基の組合せにより左右
されること、そして触媒の使用によって改変しうること
は言うまでもない。
以上のような反応によって、分散安定剤樹脂に、一分
子中に平均して少なくとも、0.1個の重合性二重結合を
持たせることができる。
もちろん本発明において、分散安定剤樹脂に重合性二
重結合を持たせなくともよいが重合性二重結合の導入に
より、粒子を形成する重合体と分散安定剤の間に共有結
合が形成され、分散液の貯蔵安定性、機械的安定性のよ
り一層の向上が達成できる。
前記した含フッ素重合体の具体例として、例えば水酸
基含有有機溶媒可溶性の「ルミフロン」シリーズ(例え
ば「ルミフロンLF200」重量平均分子量約50,000、旭硝
子社製)が挙げられ、この他にもダイキン工業(株)、
セントラル硝子(株)、ペンウオルト社などからも有機
溶媒可溶形の含フッ素重合体が上市されている。
分散安定剤としての含フッ素重合体の分子量は、重量
平均分子量5,000〜120,000(数平均分子量で約1,000−6
0,000)の範囲内であるが、分子量が約5,000より小さい
と、分散粒子の安定化が不十分であり凝集、沈降を起こ
し易く、他方分子量が120,000を超える場合には、該含
フッ素重合体の有機溶媒への溶解性の低下、分散液の粘
度の著しい上昇を招く。該含フッ素重合体の製造には、
通常ラジカル開始剤を用いて行なわれる。使用可能なラ
ジカル重合開始剤としては、例えば2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリルなどのアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルパーオ
クトエートなどの過酸化物系開始剤が挙げられ、これら
重合開始剤は一般に重合に供される単量体100重量部当
り、0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量の範囲内で
使用できる。反応形式としては一般に、水性媒体中での
乳化重合、有機溶媒中での溶液重合が採用される。しか
し、分散安定剤としては、有機溶媒に溶解した状態で使
う。有機溶媒としては、種々の溶剤が使用可能であり、
芳香族炭化水素類、アルコール類、エステル類、ケトン
類、グリコールエーテル類等に加え、市販の各種シンナ
ー類も使える。これらを単独あるいは、2種以上を種々
の割合で混合して使用してよい。反応温度、反応圧力
は、重合開始剤の種類、溶媒種、反応形式により適宜選
定される。
本発明において使用する前述の分散安定剤樹脂は、単
独で使用することも、異なる共重合組成、分子量のもの
を2種以上組合わせてもよく更には、必要に応じて他の
分散安定剤例えば、ブチルエーテル化メラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、 一般のアクリル樹脂等の少量と併用することも可能で
ある。
本発明によれば前述した如き分散安定剤樹脂の存在下
に有機液体中で、少なくとも1種のラジカル重合性単量
が重合せしめられる。
該重合に使用される有機液体には、該重合により生成
する分散重合体粒子は実質的に溶解しないが、上記分散
安定剤樹脂溶液の有機溶媒と相まって該含フッ素樹脂及
び該ラジカル重合性単量体に対しては良溶媒となる、有
機液体が包含される。
かかる有機液体の具体例としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;アルコール系、エー
テル系、エステル系及びケトン系溶剤、例えばイソプロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルア
ルコール、オクチルアルコール、セロソルプ、ブチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、エチル
アシルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケ
トン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アシル、2−
エチルヘキシルアセテート等が挙げられ、これらはそれ
ぞれ単独で使用してもよく、2種以上混合して用いるこ
ともできるが、一般には、脂肪族炭化水素を主体とし、
これに適宜芳香族炭化水素や上記の如きアルコール系、
エーテル系、エステル系またはケトン系溶剤を組合わせ
たものが好適に使用される。さらに、トリクロロトリフ
ルオロエタン、メタキシレンヘキサフルオライド、テト
ラクロロヘキサフルオロブタンなども必要により使用で
きる。
以上述べた分散安定剤樹脂及び有機液体の存在下に重
合せしめられる単量体としては、ラジカル重合性の不飽
和単量体であれば特に制限はなく、各種のものを使用す
ることができるが、その代表的なものを例示すれば以下
のとおりである。
(a)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル
酸またはメタクリル酸のC118アルキルエステル;グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート;アリ
ルアクリレート、アリルメタクリレート等のアクリル酸
またはメタクリル酸のC28アルケニルエステル;ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸のC28ヒドロキシアルキルエステル;アリルオキ
シエチルアクリレート、アリルオキシメタクリレート等
のアクリル酸またはメタクリル酸のC318アルケニルオ
キシアルキルエステル。
(b)ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレンビ
ニルピリジン。
(c)α,β−エチレン性不飽和酸:例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸。
(d)その他:アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニル、ペオパ
モノマー(シエル化学製品)、ビニルプロピオネート、
ビニルピパレートなど。
これらの単量体の中で特に好適なものは、アクリル酸
又はメタクリル酸のエステルを少なくとも40重量%以上
含む単量体または単量体混合物である。
上記単量体の重合はラジカル重合開始剤を用いて行な
われる。使用可能なラジカル重合開始剤としては、例え
ば、2,2−アゾイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ系開始剤;
ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、tert
−ブチルパーオクトエートなどの過酸化物系開始剤が挙
げられ、これら重合開始剤は一般に、重合に供される単
量体100重量部当り0.2〜10重量部、好ましくは、0.5〜
5重量部の範囲内で使用することができる。
また、前記の分散安定剤樹脂の使用量は該樹脂の種類
等により広範にわたって変えることができるが、一般に
は、重合すべき単量体と分散安定剤の総量を基準にして
5〜80重量%、好ましくは約10〜約60重量%の範囲内が
好都合である。
更に、上記有機溶媒中におけるラジカル重合性単量体
と分散安定剤の合計濃度は、一般に30〜70重量%程度、
好ましくは30〜60重量%程度である。
重合は、それ自体既知の方法で行うことができ、重合
時の反応温度としては一般に約60〜約160℃の範囲内の
温度を用いることができ、通常約1〜約15時間で反応を
終わらせることができる。
以上に述べた方法により製造されるF−NADは極めて
分散安定性に優れている。
本発明におけるトップクリヤー塗料は、上記F−NAD
をそのままでも使用することもできるが、異なる共重合
組成や分子量のものを2種以上組合せて用いてもよく、
更には必要に応じて他の分散安定剤、例えばアルキルエ
ーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹
脂、 アクリル樹脂等の少量と併用することも可能である。
必要に応じてベースコート塗膜のメタリック感を損わ
ない程度の着色剤、可塑剤、硬化剤等を配合することも
できる。着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料等
が挙げられ、可塑剤としては公知のもの、例えばジメチ
ルフタレート、ジオクチルフタレート等の低分子量可塑
剤、ビニル重合体系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等の
高分子可塑剤が挙げられ、これらはF−NADに予め混入
して用いるともでき、或はF−NADの製造時において、
例えばラジカル重合性単量体に溶解しておき、生成分散
液の分散重合体粒子中に分配させておくこともできる。
また、硬化剤は、F−NADの分散安定剤や分散粒子を架
橋硬化せしめるもので、例えばアミノ樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイソシアネート樹脂等の架橋剤が用いられ得
る。
本発明においては、ベース塗料及び/又はトップクリ
ヤー塗料中に紫外線吸収剤や光安定剤を配合してもよ
い。本発明における上記トップコート塗膜の表層は、含
フッ素重合体を主成分としているため、耐候性が著しく
優れているが、太陽光中の紫外線はこのような透明トッ
プコート塗膜を透過し、ベースコート塗膜を劣化させる
ことがある。従ってベース塗料及び/又はトッフクリヤ
ー塗料に紫外線吸収剤、光安定剤を含有せしめると、ト
ップコート塗膜のみならず、ベースコート塗膜の耐候性
をも向上させることになり、トップクリヤー塗料に上記
含フッ素重合体を配合して2コート1ベークメタリック
コートの耐候性を向上させる目的を大幅に補うことがで
きる。本発明で用いられる紫外線吸収剤としては、紫外
線エネルギーを吸収し、ベース塗料用樹脂及びトップク
リヤー塗料用含フッ素重合体と相溶するか又は均一に分
散することができ且つ塗料の焼付け温度で簡単に分解し
て効力を失わないものである限り従来公知のものを広く
使用でき、例えばベンゾフェノン系、トリアゾール系、
フエニルサリシレート系、ジフエニルアクリレート系、
アセトフェノン系等が好ましい。またこれらの紫外線吸
収剤に更に光安定剤を併用することにより、ベースコー
ト塗膜及びトップクリヤー塗膜の耐候性をより一層向上
させることができる。光安定剤としては、ベース塗料用
樹脂及びトップクリヤー塗料用含フッ素重合体と相溶す
るか又は均一に分散することができ且つ塗料の焼付け温
度で簡単に分解して効力を失わないものである限り従来
公知のものを広く使用でき、例えばビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)、テトラキス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6,−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート等が挙げられる。これらは1種単独で使
用してもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
上記紫外線吸収剤の配合量は、ベース塗料又はトップ
クリヤー塗料の樹脂固形分に対して0.1〜10重量%、好
ましくは1〜5重量%とするのがよい。また上記光安定
剤の配合量は、ベース塗料又はトップクリヤー塗料の樹
脂固形分に対して0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重
量%とするのがよい。
〈メタリック仕上げ方法〉 本発明におけるメタリック仕上げ方法は、上記のベー
ス塗料及びトップクリヤー塗料を用いて従来と同様の方
法で行なわれる。即ち、まず、溶液型又は非水ディスパ
ージョン型のベース塗料の粘度を10〜30秒(フォードカ
ップ♯4/20℃)に調整し、これを素材(鋼板、アルミニ
ウム板、プラスチック板等)に直接又はプライマー、更
には中塗り塗料を塗装した素材に、硬化膜厚が10〜30μ
になるように塗装する。塗装は、例えばスプレー塗装、
静電塗装等で行う。次に数分間常温下もしくは100℃以
下で放置後、ベースコート塗膜を硬化させずにもしくは
硬化させてから、粘度を20〜40秒(フォードカップ♯4/
20℃)に調整したF−NADを主成分とするトップクリヤ
ー塗料をスプレー塗装、静電塗装等により硬化膜厚が20
〜50μになるように塗装する。次に数分間常温で放置し
た後、80〜160℃で10〜30分間加熱してベースコート塗
膜とトップコート塗膜の両塗膜もしくはトップコート塗
膜を硬化せしめて、本発明の目的とするメタリック仕上
げが得られる。
実施例 以下に実施例及び比較例を掲げて本発明をより一層明
らかにする。なお、「部」及び「%」は、原則としてい
ずれも重量に基づいている。
1.ベース塗料の製造例 (B−1): スチレン15部、メチルメタクリレート15部、ブチルメ
タクリレート40部、2−エチルヘキシルアクリレート13
部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部及びアクリル
酸2部を重合開始剤アゾビスイソブチロニトリルを用い
てキシロール中で共重合せしめて加熱残分50%、溶液酸
価8.0、溶液粘度Y(ガードナー、25℃)のアクリル樹
脂溶液を得た。
この50%アクリル樹脂溶液を用いて下記混合で溶剤型
ベース塗料(B−1)を作成した。
50%アクリル樹脂溶液 160部 60%アミノ樹脂(注1) 33部 アルミペーストA(注2) 12部 有機系黄色顔料(注3) 0.01部 カーボンブラック(注4) 0.005部 10%紫外線吸収剤溶液−A(注5) 10部 20%光安定剤溶液−A(注6) 5部 (注1):三井東圧化学社製 コーバン20SE(n−ブタ
ノール変性メラミン樹脂) (注2):東洋アルミニウム社製 商品名アルミペース
ト55−519 (注3):チバガイギー社製 商品名イルガジンエロー
3RLTN (注4):キャボット社製 商品名ブラックパールズ13
00 (注5):チバガイギー社製 チヌビン900をキシロー
ルに溶解 (注6):三共社製 サノールLS292のキシロール溶液 次いで、このベース塗料をトルオール40%、スワゾー
ル♯1000(丸善石油社製)30%及び酢酸ブチル30%から
なる混合溶剤で粘度14秒(フォードカップ♯4/20℃)に
調整した。
(B−2): メチルメタクリレート40部、ブチルメタクリレート5
部、エチルアクリレート40部、ヒドロキシエチルメタク
リレート13部及びアクリル酸2部を重合開始剤アゾビス
イソブチロニトリルを用いてキシロール中で共重合せし
めて加熱残分50%、溶液酸価8.0、溶液粘度Y(ガード
ナー、25℃)のアクリル樹脂溶液を得た。
この50%アクリル樹脂溶液を用いて下記混合で溶液型
ベース塗料(B−2)を作成した。
50%アクリル樹脂溶液 160部 60%アミノ樹脂(注1) 33部 アルミペーストA(注2) 12部 有機系黄色顔料(注3) 0.01部 カーボンブラック(注4) 0.005部 10%紫外線吸収剤溶液−A(注5) 10部 20%光安定剤溶液−A(注6) 5部 (B−3): 分散安定剤としてポリ−12−ヒドロキシステアリン
酸、メタクリル酸共重合体とのグラフト体210部を用
い、ビニル単量体(スチレン30部、メチルメタクリレー
ト30部、2−エチルヘキシルアクリレート23部、ヒドロ
キシエチルアクリレート15部及びアクリル酸2部からな
る混合物)100部をn−ヘプタン中で通常の方法でディ
スパージョン重合させ、非水分散液を作成した。加熱残
分は50%、ディスパージョン化度は20%であった。
これを用いて下記配合で紫外線吸収剤を含んだ非水分
散液型ベース塗料を作成した。
50%非水分散液 160部 60%アミノ樹脂(注1) 33.3部 アルミペースト(注2) 12部 有機系黄色顔料(注3) 0.01部 カーボンブラック(注4) 0.005部 10%紫外線吸収剤溶液−B(注7) 10部 (注7):2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン10部をメチルエチルケトン90部に加えて溶解。
次いで、このベース塗料を脂肪族炭化水素溶剤(日石
化学社製、商品名ナフテゾール♯150)30部、セロソル
ブアセテート60部及びカルビトールアセテート10部から
なる混合溶剤で粘度14秒(フォードカップ♯4/20℃)に
調整した。
(B−4): 分散安定剤としてポリ−12−ヒドロキシステアリン酸
と、メタクリル酸共重合体とのグラフト体210部を用
い、ビニル単量体(スチレン15部、n−ブチルアクリレ
ート20部、メチルメタクリレート40部、ヒドロキシエチ
ルアクリレート23部及びアクリル酸2部からなる混合
物)100部をn−ヘプタン中で通常の方法でデイスパー
ジョン重合させ、非水分散液を作成した。加熱残分は50
%、デイスパージョン化度は20%であった。
これを用いて下記配合で紫外線吸収剤を含んだ非水分
散液型ベース塗料を作成した。
50%非水分散液 160部 60%アミノ樹脂(注1) 33.3部 アルミペースト(注2) 12部 有機系黄色顔料(注3) 0.01部 カーボンブラック(注4) 0.005部 2.トップクリヤー塗料の製造例 (T−1) 分散重合体液Aの合成 ヘプタン 102部 酢酸n−ブチル 8部 分散安定剤(旭硝子社製「ルミフロンLF4006」重量平
均分子量約19000,フッ素原子含有量30重量%) 108部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成後、
酢酸n−ブチルを26部加えた。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 40部 アクリロニトリル 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 ターシヤリーブチルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート 1.5部 得られた液は不揮発分は47%。
粘度A、重合体粒子の粒径(電子顕微鏡による測定、以
下同様)0.15μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液
であった。室温で3ヶ月静置しても沈殿物や粗大粒子の
発生は見られなかった。
(T−2) 分散重合体液Bの合成 ヘプタン 102部 酢酸n−ブチル 8部 実施例1の分散安定剤 108部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成後、
酢酸n−ブチルを26部加えた。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 17部 アクリロニトリル 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 グリシジルメタクリレート 20部 メタクリル酸 3部 ターシヤリーブチルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート 1.5部 得られた液の不揮発分は46%、粘度B、粒径0.12μmの
乳白色の安定な低粘度重合体分散液であった。室温で3
ヶ月静置しても沈殿物や粗大粒子の発生は見られなかっ
た。
(T−3) 分散安定剤への二重結合の導入 「ルミフロンLF400」(不揮発分50%、酸価5)200部
に、 グリシジルメタクリレート 0.8部 4−tert−ブチルピロカテコール 0.02部 ジメチルアミノエタノール 0.1部 を加えて、還流反応を5時間行い、共重合性二重結合を
分散安定剤分子鎖に導入した。
樹脂酸価の下げ幅を0.02以内に抑え、分子鎖1本あた
り導入された二重結合が1個以内となるようにした。
分散重合体液(C)の合成 へプタン 80部 酢酸n−ブチル 8部 上記 分散安定剤 130部 をフラスコに仕込み、加熱・還流させ、下記の単量体お
よび、重合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間
熟成後酢酸n−ブチルを26部加えた。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 40部 アクリロニトリル 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 ターシヤリーブチルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート 1.5部 得られた液の不揮発分は47%、粘度D、粒径0.18μmの
乳白色の安定な低粘度重合体分散液であった。室温で3
ヶ月静置しても沈殿物や粗大粒子の発生は見られなかっ
た。
(T−4) スチレン15部、n−ブチルメタクリレート42部、2−
エチルヘキシルメタクリレート23部、ヒドロキシエチル
メタクリレート18部及びアクリル酸2部を重合開始剤ア
ゾビスイソブチロニトリルを用いてキシロール中で共重
合せしめ、加熱残分50%、溶液酸価9.0、溶液粘度H、
重量平均分子量約16000のアクリル樹脂溶液を得た。
(T−5) 分散安定剤の製造 酢酸イソブチル40部及びトルエン40部を加熱還流さ
せ、下記の単量体及び重合開始剤を3時間で滴下し、滴
下後2時間熟成を行った。
スチレン 10部 イソブチルメタクリレート 69部 2−エチルヘキシルメタクリレート 10部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 メタクリル酸 1部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
H及び重量平均分子量約16000であった。
非水分散液の製造 ヘプタン93部及び上記で得られた分散安定剤98部をフ
ラスコに仕込み、加熱還流させ、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間要して滴下し,更に2時間熟成した。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 40部 アクリロニトリル 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 tert−ブチルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート 1.5部 得られた分散液は、不揮発分は53%、粘度B、重合体粒
子の粒径0.2〜0.3μmの乳白色の安定な低粘度重合体分
散液であった。この分散液は、室温で3か月放置して
も、沈殿物や粗大粒子の発生は認められなかった。
(T−6) 上記 T−1で使用した分散安定剤溶液 上記、(T−1)〜(T−6)で得た分散液又は溶液
中の樹脂固形分85部当り、アミノ樹脂(注1)を15部
(固型分)を加え、更に該両樹脂の合計100部当り10%
紫外線吸収剤溶液(注5)を10部、光安定剤(注6)を
5部配合し、スワゾール#1000で粘度20〜40秒(フオー
ドカップ#4/20℃)に粘度を調整してクリヤー塗料を得
た。
また、上記、(T−1)〜(T−6)で得た分散液又
は溶液に含まれる樹脂中の水酸基1モル当り、イソシア
ネート基が1モルになる比率でポリイソシアネート化合
物(注9)を配合し、紫外線吸収剤溶液10部及び光安定
剤0.5部(注8)を樹脂固形分100部当りに添加し、次い
でセロソルブアセテートで粘度20〜40秒(フオードカッ
プ#4/20℃)に調整してトップクリヤー塗料を得た。
尚、 このようにして得たトップクリヤー塗料のうち、アミ
ノ樹脂を配合したトップクリヤー塗料をそれぞれ(T−
1−AM)〜(T−6−AM)、イソシアネート化合物を配
合したトップクリヤー塗料をそれぞれ(T−1−NCO)
〜(T−6−NCO)と略称する。
(注8):チバガイギー社製 チヌビン144 (注9):日本ポリウレタン社製 無黄変性ブロックイ
ソシアネートDC−2725 3.実施例及び比較例 脱脂及びリン酸塩化成処理を行った軟鋼板に自動車用
エポキシアミド系カチオン電着プライマー及び中塗サー
フェーサーを塗装した塗板を用意し、その上に前記のベ
ース塗料を塗装し(硬化塗膜に基づいて15μの膜厚)、
ウェットオンウェットでトップクリヤー塗料を塗装し
(硬化塗膜に基づいて30μの膜厚)、140℃で30分加熱
して両塗膜を同時に硬化した。
これらのベース塗料及びトップクリヤー塗料の塗装工
程ならびに得られた塗膜の性能試験結果を下記第1表に
示した。
塗膜の性能試験方法は、以下の通りである。
〈促進耐侯性〉 QUV促進暴露試験: Q Panel 社製促進耐侯性試験器 試験条件 紫外線照射 16時間/60℃ 水 凝 集 8時間/50℃ を1サイクルとして、5000時間(208サイクル)試験し
た後の塗膜について、試験を行った。
〈光沢〉 促進耐侯性試験を行なう前後の光沢を、鏡面反射角度
60°と20°とについて測定した。
〈表面張力〉 水、パラフィンを使用した接触角により測定した。
〈塗面状態〉 目視により判定。
◎:全く異常なし ○:肉ヤセが認められる △:ワレ、フクレ等が少し発生 ×:ワレ、フクレ、変色などが多く発生 〈鮮映性〉 PGD(Portable Gloss Disrinctness)鮮映性試験器 〈層間付着性〉 素地に達するように塗面をクロスカットし、そのカッ
ト部に粘着セロハンテープを粘着し、急激に剥がした後
の塗面の状態を目視観察した。
◎:塗膜のハガレ殆どなし △:塗膜が少し剥がれた ×:塗膜が多く剥がれた 〈硬度〉 鉛筆引掻き値試験用鉛筆(三菱ユニ) 〈耐衝撃性〉 デュポン式衝撃試験器 20℃で撃芯先端半径1/2インチの上に塗面を表側にし
て塗板を置き、その表面に落錘500gを落とし、塗面にワ
レ等の異常が生じない最大高さ(cm) 〈耐ガソリン性〉 日石スーパーガソリン(20℃)に24時間浸漬。
〈耐アルカリ性〉 0.1N−水酸化ナトリウム(試薬)を塗面に3cc滴下
し、55℃で4時間放置後の塗面を観察した。
フロントページの続き (72)発明者 奴間 伸茂 平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイ ント株式会社内 (72)発明者 山口 幸男 平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイ ント株式会社内 審査官 城所 宏 (56)参考文献 特開 昭59−51953(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタリック顔料含有ベース塗料を塗装し、
    次いで該塗面に透明性トップクリヤー塗料を塗装するメ
    タリック仕上げ方法において、上記ベース塗料が有機溶
    剤型塗料もしくは非水分散型塗料であり、上記トップク
    リヤー塗料が、フルオロオレフインを必須成分として含
    有し重量平均分子量約5000〜約120000及びフッソ原子含
    有量約1〜約60重量%の有機溶媒可溶性含フッソ重合体
    からなる分散安定剤の存在下、ラジカル重合性単量体が
    可溶であり且つ該ラジカル重合性単量体によって形成さ
    れる重合体が不溶である有機液体中において、該ラジカ
    ル重合性単量体を重合させた非水分散液を主成分とする
    硬化性塗料であることを特徴とするメタリック仕上げ方
    法。
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