JP2018107426A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面に形成されたパターンの倒壊を防止しつつ、基板の表面に付着した液体を除去することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。【解決手段】本発明の基板処理装置1は、基板のパターン形成面に、融解状態の昇華性物質を含む処理液62を供給する供給手段21と、前記処理液62を、前記パターン形成面上で凝固させて凝固体63を形成する凝固手段と、前記凝固体63を昇華させて、前記パターン形成面から除去する昇華手段と、を備え、前記処理液62の20℃〜25℃における蒸気圧が5kPa以上であり、20℃〜25℃における表面張力が25mN/m以下であることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の各種基板(以下、単に「基板」と記載する)に付着した液体を基板から除去する基板処理装置及び基板処理方法に関する。
半導体装置や液晶表示装置等の電子部品の製造工程では、液体を使用する様々な湿式処理を基板に対して施した後、湿式処理によって基板に付着した液体を除去するための乾燥処理を基板に対して施す。
湿式処理としては、基板表面の汚染物質を除去する洗浄処理が挙げられる。例えば、ドライエッチング工程により、凹凸を有する微細なパターンを形成した基板表面には、反応副生成物(エッチング残渣)が存在している。また、エッチング残渣の他に、基板表面には金属不純物や有機汚染物質等が付着している場合があり、これらの物質を除去するために、基板へ洗浄液を供給する等の洗浄処理を行う。
洗浄処理の後には、洗浄液をリンス液により除去するリンス処理と、リンス液を乾燥する乾燥処理が施される。リンス処理としては、洗浄液が付着した基板表面に対して脱イオン水(DIW:Deionized Water)等のリンス液を供給し、基板表面の洗浄液を除去するリンス処理が挙げられる。その後、リンス液を除去することにより基板を乾燥させる乾燥処理を行う。
近年、基板に形成されるパターンの微細化に伴い、凹凸を有するパターンの凸部に於けるアスペクト比(パターン凸部に於ける高さと幅の比)が大きくなってきている。このため、乾燥処理の際、パターンの凹部に入り込んだ洗浄液やリンス液等の液体と、液体に接する気体との境界面に作用する表面張力が、パターン中の隣接する凸部同士を引き寄せて倒壊させる、いわゆるパターン倒壊の問題がある。
この様な表面張力に起困するパターンの倒壊の防止を目的とした乾燥技術として、例えば、下記特許文献1には、構造体(パターン)が形成された基板に溶液を接触させ、当該溶液を固体に変化させてパターンの支持体(凝固体)とし、当該支持体を固相から気相に、液相を経ることなく変化させて除去する方法が開示されている。また、特許文献1には、支持材として、メタクリル系樹脂材料、スチレン系樹脂材料及びフッ化炭素系材料の少なくとも何れかの昇華性物質を用いることが開示されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、基板上に昇華性物質の溶液を供給し、溶液中の溶媒を乾燥させて基板上を昇華性物質の凝固体で満たし、凝固体を昇華させる乾燥技術が開示されている。これらの特許文献によれば、凝固体と、凝固体に接する気体との境界面には表面張力が作用しないため、表面張力に起因するパターンの倒壊を抑制することができるとされている。
また、特許文献4には、液体が付着した基板にt−ブタノール(昇華性物質)の融液を供給し、基板上でt−ブタノールを凝固させて凝固体を形成した後、凝固体を昇華させて除去する乾燥技術が開示されている。
特開2013−16699号公報 特開2012−243869号公報 特開2013−258272号公報 特開2015−142069号公報
しかし、特許文献1〜4に開示の乾燥技術でも、例えば、微細かつアスペクト比の高い(即ち、凸パターンの幅に対して、凸パターンの高さがより高い)パターンを有する基板に対して、十分なパターンの倒壊を十分に防止できないという課題がある。パターン倒壊の発生原因は様々であるが、その一つとして、昇華性物質からなる凝固体とパターン表面の間に作用する力が挙げられる。パターン表面と凝固体の界面においては、パターンを構成する分子と凝固体を構成する昇華性物質の間でイオン結合や水素結合、ファンデルワールスなどの力が作用している。
そのため、凝固体が液体状態を経ることなく気体に状態変化をしても、昇華が不均一に進行する場合にはパターンに応力が加わり、パターンの倒壊が発生する。また、凝固体とパターン表面の間に働く力は、凝固体を構成する昇華性物質の物性に大きく依存するものである。そのため、微細なパターン面に対する昇華乾燥においてパターン倒壊をなくすためには、昇華乾燥により適した昇華性物質を選定する必要がある。
本発明は、前記課題を鑑みなされたものであり、基板の表面に形成されたパターンの倒壊を防止しつつ、基板の表面に付着した液体を除去することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る基板処理装置は、前記の課題を解決する為に、基板のパターン形成面に、融解状態の昇華性物質を含む処理液を供給する供給手段と、前記処理液を、前記パターン形成面上で凝固させて凝固体を形成する凝固手段と、前記凝固体を昇華させて、前記パターン形成面から除去する昇華手段と、を備え、前記昇華性物質の20℃〜25℃における蒸気圧が5kPa以上であり、20℃〜25℃における表面張力が25mN/m以下であることを特徴とする。
前記の構成によれば、例えば、基板のパターン形成面上に液体が存在する場合に、凍結乾燥(又は昇華乾燥)の原理により、パターンの倒壊を防止しつつ当該液体の除去を可能にする。具体的には、前記供給手段が、基板のパターン形成面に処理液を供給することで、前記液体を処理液に置換する。次に、凝固手段が、処理液を凝固させ凝固体を形成する。ここで、昇華性物質として、蒸気圧が5kPa以上、表面張力が25mN/m以下のもの(何れも20℃〜25℃の温度範囲での値)を用いることにより、凝固体において昇華性物質が昇華する際に、昇華の進行の程度が不均一になるのを低減することができる。これにより、昇華が不均一に進行する場合と比べ、基板のパターンに加わる応力を低減することができる。その結果、例えば、t−ブタノール等の従来の昇華性物質を用いた基板処理装置と比べ、微細なアスペクト比を有するパターン面を有する基板においても、パターンの倒壊の発生を低減することができる。
ここで、前記「融解状態」とは、昇華性物質が完全に又は一部融解することにより流動性を有し、液状となっている状態を意味する。また、前記「昇華性」とは、単体、化合物若しくは混合物が液体を経ずに固体から気体、又は気体から固体へと相転移する特性を有することを意味し、「昇華性物質」とはそのような昇華性を有する物質を意味する。また、前記「パターン形成面」とは、平面状、曲面状又は凹凸状の何れであるかを問わず、基板に於いて、任意の領域に凹凸パターンが形成されている面を意味する。前記「凝固体」とは、液体状態の処理液が固化したものであって、例えば、基板上に存在していた液体が処理液と混合した状態で、凝固手段により凝固された場合には、当該液体も含み得るものである。
前記の構成に於いては、前記昇華性物質の20℃〜25℃における表面張力が20mN/m以下であることが好ましい。
前記の構成に於いては、前記昇華性物質が1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン又はドデカフルオロシクロヘキサンであることが好ましい。
また前記の構成に於いて、前記供給手段は、前記処理液を大気圧下で、前記基板のパターン形成面に供給するものであり、前記凝固手段は、前記処理液を大気圧下で前記昇華性物質の凝固点以下に冷却するものであることが好ましい。これにより、少なくとも供給手段及び凝固手段に於いては、耐圧性を有する構成にする必要がなくなり、装置コストの低減を図ることができる。
また前記の構成に於いて、前記昇華性物質は大気圧下で昇華性を有し、前記昇華手段は、前記昇華性物質を大気圧下で昇華させることが好ましい。これにより、昇華性物質として、大気圧下で昇華性を有するものを用いることで、少なくとも昇華手段に於いては、耐圧性を有する構成にする必要がなくなり、装置コストの低減を図ることができる。
また、前記の構成に於いて、前記凝固手段又は昇華手段の少なくとも何れか一方は、冷媒を、前記昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記基板におけるパターン形成面とは反対側の裏面に向けて供給する冷媒供給手段とすることができる。
前記の構成によれば、凝固手段においては、基板のパターン形成面とは反対側の裏面に向けて、昇華性物質の凝固点以下の冷媒を供給することにより、当該昇華性物質を冷却して凝固させることが可能になる。また、昇華手段においては、前記冷媒を基板の裏面に向けて供給することにより、凝固体の融解を基板の裏面側から防止しながら凝固体を自然昇華させることができる。更に、凝固手段及び昇華手段の両方について、基板の裏面に冷媒を供給できる様に構成した場合には、部品数の削減が図れ、装置コストの低減が可能になる。
また前記の構成に於いて、前記凝固手段又は昇華手段の少なくとも何れか一方は、少なくとも前記昇華性物質に対して不活性なガスを、当該昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記パターン形成面に向けて供給する気体供給手段とすることができる。
前記の構成によれば、気体供給手段が、凝固手段として、昇華性物質の凝固点以下の温度の不活性ガスを、前記パターン形成面に向けて供給するので、当該昇華性物質を冷却して凝固させることが可能になる。また、気体供給手段は、パターン形成面に形成されている凝固体に対しても、不活性ガスを供給することにより、当該凝固体を昇華させることができ、昇華手段として機能させることができる。更に、気体供給手段を、凝固手段及び昇華手段に併用させることもできるので、部品数を削減することができ、装置コストの低減を図ることができる。尚、不活性ガスは昇華性物質に対して不活性であるため、当該昇華性物質は変性することがない。
前記の構成に於いて、前記昇華手段は、少なくとも前記昇華性物質に対して不活性なガスを、当該昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記パターン形成面に向けて供給する気体供給手段と、冷媒を、前記昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記基板におけるパターン形成面とは反対側の裏面に向けて供給する冷媒供給手段であってもよい。
前記の構成によれば、パターン形成面に形成されている凝固体に対しては、気体供給手段が、昇華性物質の凝固点以下の温度で不活性ガスを供給することにより当該凝固体を昇華させる。また、基板におけるパターン形成面とは反対側の裏面に対しては、冷媒供給手段が、昇華性物質の凝固点以下の温度で冷媒を供給することにより、凝固体の融解を基板の裏面側から防止することができる。
また、前記の構成に於いて、前記昇華手段は、前記凝固体が形成された前記パターン形成面を、大気圧よりも低い環境下に減圧させる減圧手段であることが好ましい。
昇華手段として減圧手段を用いることにより、基板のパターン形成面を大気圧よりも低い環境下にし、凝固体に於ける昇華性物質を昇華させることができる。ここで、凝固体から昇華性物質が昇華して気化する際、当該凝固体は昇華熱として熱が奪われる。そのため、凝固体は冷却される。従って、昇華性物質の融点よりも僅かに高い温度環境下であっても、凝固体を別途冷却させることなく、昇華性物質の融点よりも低温状態に維持することができる。その結果、凝固体に於ける昇華性物質の融解を防止しつつ、凝固体の昇華を行うことができる。また、別途の冷却機構を設ける必要がないため、装置コストや処理コストを低減することができる。
また、前記の構成に於いて、前記凝固手段は、前記処理液が供給された前記パターン形成面を、大気圧よりも低い環境下に減圧させる減圧手段であることが好ましい。
前記の構成によれば、凝固手段として減圧手段を用いることにより、基板のパターン形成面を大気圧よりも低い環境下にして処理液を蒸発させることで、その気化熱により処理液を冷却して、凝固体を形成することができる。また、別途の冷却機構を設ける必要がないため、装置コストや処理コストを低減することができる。
また、前記の構成に於いては、前記昇華手段として前記減圧手段を用いることが好ましい。この構成によれば、凝固手段として用いる減圧手段を昇華手段としても用いるため、部品数を削減することができ、装置コストの低減を図ることができる。
また、前記の構成に於いて、前記供給手段は、前記処理液の温度を前記昇華性物質の融点以上、かつ、沸点より低い温度に調整する処理液温度調整部を有することが好ましい。前記の構成によれば、前記供給手段が更に処理液温度調整部を備えることにより、処理液の温度を昇華性物質の融点以上、かつ、沸点より低い温度に調整することができる。処理液の温度を昇華性物質の融点以上にすることで、基板上に形成されたパターンの倒壊を一層防止しつつ、基板上の液体の乾燥処理を良好に行うことができる。
本発明の基板処理方法は、前記の課題を解決する為に、基板のパターン形成面に、融解状態の昇華性物質を含む処理液を供給する供給方法と、前記処理液を、前記パターン形成面上で凝固させて凝固体を形成する凝固方法と、前記凝固体を昇華させて、前記パターン形成面から除去する昇華方法とを含み、前記昇華性物質の20℃〜25℃における蒸気圧が5kPa以上であり、20℃〜25℃における表面張力が25mN/m以下であることを特徴とする。
前記の構成によれば、例えば、基板のパターン形成面上に液体が存在する場合に、凍結乾燥(又は昇華乾燥)の原理により、パターンの倒壊を防止しつつ当該液体の除去を可能にする。具体的には、前記供給工程において、基板のパターン形成面に処理液を供給することで、前記液体を処理液に置換する。次に、凝固工程において、処理液を凝固させ凝固体を形成する。ここで、昇華性物質として、蒸気圧が5kPa以上、表面張力が25mN/m以下のもの(何れも20℃〜25℃の温度範囲での値)を用いることにより、昇華工程において、凝固体中の昇華性物質が昇華する際に、昇華の進行の程度を均一化することができる。これにより、昇華が不均一に進行する場合と比べ、基板のパターンに加わる応力を低減することができる。その結果、例えば、t−ブタノール等の従来の昇華性物質を用いた基板処理方法と比べ、微細なアスペクト比を有するパターン面を有する基板においても、パターンの倒壊の発生を一層低減することができる。
前記の構成に於いては、前記昇華性物質の20℃〜25℃における表面張力が20mN/m以下であることが好ましい。
前記の構成に於いては、前記昇華性物質が1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン又はドデカフルオロシクロヘキサンであることが好ましい。
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明は、例えば、基板のパターン形成面上に液体が存在する場合に、当該液体を、昇華性物質を含む処理液に置き換えた後、当該処理液を凝固させて凝固体を形成させた上で、当該凝固体における昇華性物質を昇華させ、基板上の液体の乾燥処理を行うものである。ここで、本発明においては、昇華性物質として、蒸気圧(20℃〜25℃)が5kPa以上、表面張力(20℃〜25℃)が25mN/m以下のものを用いることにより、当該昇華性物質の昇華の際に、昇華の進行の程度が均一になる様にすることができる。これにより、本発明においては、昇華の不均一な進行に起因して、応力がパターンに加わるのを低減することができる。その結果、本発明は、例えば、t−ブタノール等の従来の昇華性物質を用いた基板処理装置及び基板処理方法と比較して、パターンの倒壊を一層低減することができ、基板上の液体の乾燥処理に極めて適している。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の概略を表す説明図である。 前記基板処理装置を表す概略平面図である。 図3(a)は前記基板処理装置に於ける乾燥補助液貯留部の概略構成を示すブロック図であり、同図(b)は当該乾燥補助液貯留部の具体的構成を示す説明図である。 前記基板処理装置に於ける気体タンクの概略構成を示すブロック図である。 前記基板処理装置に於ける冷媒貯留部の概略構成を示すブロック図である。 前記基板処理装置に於ける制御ユニットの概略構成を示す説明図である。 前記基板処理装置を用いた基板処理方法を示すフローチャートである。 前記基板処理方法の各工程に於ける基板の様子を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例及び比較例で使用した未処理のシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 本発明の実施例1に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 本発明の実施例2に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 比較例1に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 比較例2に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 比較例3に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 比較例4に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。 比較例5に係る基板処理を施したシリコン基板のパターン形成面を表すSEM画像である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、以下に説明する。
図1は、本実施形態に係る基板処理装置1の概略を表す説明図である。図2は、基板処理装置1の内部構成を表す概略平面図である。尚、各図に於いては、図示したものの方向関係を明確にするために、適宜XYZ直交座標軸を表示する。図1及び図2に於いて、XY平面は水平面を表し、十Z方向は鉛直上向きを表す。
基板処理装置1は、例えば、各種の基板の処理に用いることができる。前記「基板」とは、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の各種基板をいう。本実施形態では、基板処理装置1を半導体基板(以下、「基板W」という。)の処理に用いる場合を例にして説明する。
また、基板Wとしては、一方主面のみに回路パターン等(以下「パターン」と記載する)が形成されているものを例にしている。ここで、パターンが形成されているパターン形成面(主面)を「表面」と称し、その反対側のパターンが形成されていない主面を「裏面」と称する。また、下方に向けられた基板の面を「下面」と称し、上方に向けられた基板の面を「上面」と称する。尚、以下に於いては上面を表面として説明する。
また、前記パターンの形状としては特に限定されず、例えば、ライン状又はシリンダ状のものが挙げられる。また、パターンの大きさとしては特に限定されず、適宜任意に設定することができる。更に、パターンの材質としては特に限定されず、金属や絶縁材料等が挙げられる。
基板処理装置1は、基板Wに付着しているパーティクル等の汚染物質を除去するための洗浄処理(リンス処理を含む。)、及び洗浄処理後の乾燥処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。尚、図1及び図2には、乾燥処理に用いる部位のみが示され、洗浄処理に用いる洗浄用のノズル等が図示されていないが、基板処理装置1は当該ノズル等を備えていてもよい。
<1−1 基板処理装置の構成>
先ず、基板処理装置1の構成について、図1及び図2に基づき説明する。
基板処理装置1は、基板Wを収容する容器であるチャンバ11と、基板Wを保持する基板保持手段51と、基板処理装置1の各部を制御する制御ユニット13と、基板保持手段51に保持される基板Wへ乾燥補助液としての処理液を供給する処理液供給手段(供給手段)21と、基板保持手段51に保持される基板WへIPA(イソプロピルアルコール)を供給するIPA供給手段31と、基板保持手段51に保持される基板Wヘ気体を供給する気体供給手段41(凝固手段、昇華手段)と、基板保持手段51に保持される基板Wへ供給され、基板Wの周録部外側へ排出されるIPAや乾燥補助液等を捕集する飛散防止カップ12と、基板処理装置1の各部の後述するアームをそれぞれ独立に旋回駆動させる旋回駆動部14と、チャンバ11の内部を減圧する減圧手段71と、基板Wの裏面Wbに冷媒を供給する冷媒供給手段(凝固手段、昇華手段)81とを少なくとも備える。また、基板処理装置1は基板搬入出手段、チャックピン開閉機構及び湿式洗浄手段を備える(何れも図示しない)。基板処理装置1の各部について、以下に説明する。
基板保持手段51は、回転駆動部52と、スピンベース53と、チャックピン54とを備える。スピンベース53は、基板Wよりも若干大きな平面サイズを有している。スピンベース53の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持する複数個のチャックピン54が立設されている。チャックピン54の設置数は特に限定されないが、円形状の基板Wを確実に保持するために、少なくとも3個以上設けることが好ましい。本実施形態では、スピンベース53の周縁部に沿って等間隔に3個配置する(図2参照)。それぞれのチャックピン54は、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持ピンと、基板支持ピンに支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持ピンとを備えている。
それぞれのチャックピン54は、基板保持ピンが基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持ピンが基板Wの外周端面から離れる解放状態との間で切り替え可能となっており、装置全体を制御する制御ユニット13からの動作指令に応じて状態切替が実行される。
より詳しくは、スピンベース53に対して基板Wを搬入出する際は、それぞれのチャックピン54を解放状態とし、基板Wに対して後述する洗浄処理から昇華処理までの基板処理を行う際には、それぞれのチャックピン54を押圧状態とする。チャックピン54を押圧状態とすると、チャックピン54は基板Wの周縁部を把持して、基板Wがスピンベース53から所定間隔を隔てて水平姿勢(XY面)に保持される。これにより、基板Wは、その表面Wfを上方に向けた状態で水平に保持される。
この様に本実施形態では、スピンベース53とチャックピン54とで基板Wを保持しているが、基板保持方式はこれに限定されるものではない。例えば、基板Wの裏面Wbをスピンチャック等の吸着方式により保持するようにしてもよい。
スピンベース53は、回転駆動部52に連結される。回転駆動部52は、制御ユニット13の動作指令によりZ方向に沿った軸Alまわりに回転する。回転駆動部52は、公知のベルト、モータ及び回転軸により構成される。回転駆動部52が軸Alまわりに回転すると、これに伴いスピンベース53の上方でチャックピン54により保持される基板Wは、スピンベース53とともに軸Alまわりに回転する。
次に、処理液供給手段(供給手段)21について説明する。
処理液供給手段21は、基板Wのパターン形成面に乾燥補助液を供給するユニットであり、図1に示すように、ノズル22と、アーム23と、旋回軸24と、配管25と、バルブ26と、処理液貯留部27とを少なくとも備える。
処理液貯留部27は、図3(a)及び図3(b)に示すように、処理液貯留タンク271と、処理液貯留タンク271内の乾燥補助液を撹拌する撹拌部277と、処理液貯留タンク271を加圧して乾燥補助液を送出する加圧部274と、処理液貯留タンク271内の乾燥補助液を加熱する温度調整部272とを少なくとも備える。尚、図3(a)は処理液貯留部27の概略構成を示すブロック図であり、同図(b)は当該処理液貯留部27の具体的構成を示す説明図である。
撹拌部277は、処理液貯留タンク271内の乾燥補助液を撹拌する回転部279と、回転部279の回転を制御する撹拌制御部278を備える。撹拌制御部278は制御ユニット13と電気的に接続している。回転部279は、回転軸の先端(図4に於ける回転部279の下端)にプロペラ状の攪拌翼を備えており、制御ユニット13が撹拌制御部278へ動作指令を行い、回転部279が回転することで、攪拌翼が乾燥補助液を撹拌し、乾燥補助液中の乾燥補助物質等の濃度及び温度を均一化する。
また、処理液貯留タンク271内の乾燥補助液の濃度及び温度を均一にする方法としては、前述した方法に限られず、別途循環用のポンプを設けて乾燥補助液を循環する方法等、公知の方法を用いることができる。
加圧部274は、処理液貯留タンク271内を加圧する気体の供給源である窒素ガスタンク275、窒素ガスを加圧するポンプ276及び配管273により構成される。窒素ガスタンク275は配管273により処理液貯留タンク271と管路接続されており、また配管273にはポンプ276が介挿されている。
温度調整部272は制御ユニット13と電気的に接続しており、制御ユニット13の動作指令により処理液貯留タンク271に貯留されている乾燥補助液を加熱して温度調整を行うものである。温度調整は、乾燥補助液の液温が、当該乾燥補助液に含まれる乾燥補助物質(昇華性物質。詳細については後述する。)の融点以上となるように行われればよい。これにより、乾燥補助物質の融解状態を維持することができる。尚、温度調整の上限としては、沸点よりも低い温度であることが好ましい。また、温度調整部272としては特に限定されず、例えば、抵抗加熱ヒータや、ペルチェ素子、温度調整した水を通した配管等、公知の温度調整機構を用いることができる。尚、本実施形態に於いて、温度調整部272は任意の構成である。例えば、基板処理装置1の設置環境が昇華性物質の融点よりも高温の環境にある場合には、当該昇華性物質の融解状態を維持することができるので、乾燥補助液の加熱は不要となる。その結果、温度調整部272を省略することができる。
図1に戻る。処理液貯留部27(より詳細には、処理液貯留タンク271)は、配管25を介して、ノズル22と管路接続しており、配管25の経路途中にはバルブ26が介挿される。
処理液貯留タンク271内には気圧センサ(図示しない)が設けられ、制御ユニット13と電気的に接続されている。制御ユニット13は、気圧センサが検出した値に基づいてポンプ276の動作を制御することにより、処理液貯留タンク271内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に維持する。一方、バルブ26も制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は閉栓されている。また、バルブ26の開閉も、制御ユニット13の動作指令によって制御される。そして、制御ユニット13が処理液供給手段21へ動作指令を行い、バルブ26を開栓すると、加圧されている処理液貯留タンク271内から乾燥補助液が圧送され、配管25を介してノズル22から吐出される。これにより、乾燥補助液を基板Wの表面Wfに供給することができる。尚、処理液貯留タンク271は、前述のとおり窒素ガスによる圧力を用いて乾燥補助液を圧送するため、気密に構成されることが好ましい。
ノズル22は、水平に延設されたアーム23の先端部に取り付けられており、スピンベース53の上方に配置される。アーム23の後端部は、Z方向に延設された旋回軸24により軸J1まわりに回転自在に支持され、旋回軸24はチャンバ11内に固設される。旋回軸24を介して、アーム23は旋回駆動部14と連結される。旋回駆動部14は、制御ユニット13と電気的に接続し、制御ユニット13からの動作指令によりアーム23を軸J1まわりに回動させる。アーム23の回動に伴って、ノズル22も移動する。
ノズル22は、図2に実線で示すように、通常は基板Wの周縁部より外側であって、飛散防止カップ12よりも外側の退避位置P1に配置される。アーム23が制御ユニット13の動作指令により回動すると、ノズル22は矢印AR1の経路に沿って移動し、基板Wの表面Wfの中央部(軸A1又はその近傍)の上方位置に配置される。
図1に戻る。次に、IPA供給手段31について説明する。IPA供給手段31は、基板WへIPAを供給するユニットであり、ノズル32と、ア−ム33と、旋回軸34と、配管35と、バルブ36と、IPAタンク37と、を備える。
IPAタンク37は、配管35を介して、ノズル32と管路接続しており、配管35の経路途中にはバルブ36が介挿される。IPAタンク37には、IPAが貯留されており、図示しない加圧手段によりIPAタンク37内のIPAが加圧され、配管35からノズル32方向へIPAが送られる。
バルブ36は、制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は、閉栓されている。バルブ36の開閉は、制御ユニット13の動作指令によって制御される。制御ユニット13の動作指令によりバルブ36が開栓すると、IPAが配管35を通って、ノズル32から基板Wの表面Wfに供給される。
ノズル32は、水平に延設されたアーム33の先端部に取り付けられて、スピンベース53の上方に配置される。アーム33の後端部は、Z方向に延設された旋回軸34により軸J2まわりに回転自在に支持され、旋回軸34はチャンバ11内に固設される。アーム33は、旋回軸34を介して旋回駆動部14に連結される。旋回駆動部14は、制御ユニット13と電気的に接続し、制御ユニット13からの動作指令によりアーム33を軸J2まわりに回動させる。アーム33の回動に伴って、ノズル32も移動する。
図2に実線で示すように、ノズル32は、通常は基板Wの周縁部より外側であって、飛散防止カップ12よりも外側の退避位置P2に配置される。アーム33が制御ユニット13の動作指令により回動すると、ノズル32は矢印AR2の経路に沿って移動し、基板Wの表面Wfの中央部(軸A1又はその近傍)の上方位置に配置される。
尚、本実施形態では、IPA供給手段31に於いてIPAを用いるが、本発明は、乾燥補助物質及び脱イオン水(DIW:Deionized Water)に対して溶解性を有する液体であればよく、IPAに限られない。本実施形態に於けるIPAの代替としては、メタノール、エタノール、アセトン、ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ヘキサン、デカリン、テトラリン、酢酸、シクロヘキサノール、エーテル、又はハイドロフルオロエーテル(Hydro Fluoro Ether)等が挙げられる。
図1に戻る。次に、気体供給手段41について説明する。気体供給手段41は、基板Wへ気体を供給するユニットであり、ノズル42と、アーム43と、旋回軸44と、配管45と、バルブ46と、気体タンク47と、を備える。
図4は、気体タンク47の概略構成を示すブロック図である。気体タンク47は、気体を貯留する気体貯留部471と、気体貯留部471に貯留される気体の温度を調整する気体温度調整部472とを備える。気体温度調整部472は制御ユニット13と電気的に接続しており、制御ユニット13の動作指令により気体貯留部471に貯留されている気体を加熱又は冷却して温度調整を行うものである。温度調整は、気体貯留部471に貯留される気体が乾燥補助物質の凝固点以下の低い温度になるように行われればよい。
気体温度調整部472としては特に限定されず、例えば、ペルチェ素子、温度調整した水を通した配管等、公知の温度調整機構を用いることができる。
図1に戻る。気体タンク47(より詳しくは、気体貯留部471)は、配管45を介して、ノズル42と管路接続しており、配管45の経路途中にはバルブ46が介挿される。図示しない加圧手段により気体タンク47内の気体が加圧され、配管45へ送られる。尚、加圧手段は、ポンプ等による加圧の他、気体を気体タンク47内に圧縮貯留することによっても実現できるため、いずれの加圧手段を用いてもよい。
バルブ46は、制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は閉栓されている。バルブ46の開閉は、制御ユニット13の動作指令によって制御される。制御ユニット13の動作指令によりバルブ46が開栓すると、配管45を通って、ノズル42から気体が基板Wの表面Wfに供給される。
ノズル42は、水平に延設されたアーム43の先端部に取り付けられて、スピンベース53の上方に配置される。アーム43の後端部は、Z方向に延設された旋回軸44により軸J3まわりに回転自在に支持され、旋回軸44はチャンバ11内に固設される。旋回軸44を介して、アーム43は旋回駆動部14と連結される。旋回駆動部14は、制御ユニット13と電気的に接続し、制御ユニット13からの動作指令によりアーム43を軸J3まわりに回動させる。アーム43の回動に伴って、ノズル42も移動する。
図2に実線で示すように、ノズル42は、通常は基板Wの周縁部より外側であって、飛散防止カップ12よりも外側の退避位置P3に配置される。アーム43が制御ユニット13の動作指令により回動すると、ノズル42は矢印AR3の経路に沿って移動し、基板Wの表面Wfの中央部(軸A1又はその近傍)の上方位置に配置される。表面Wf中央部の上方位置にノズル42が配置される様子を、図2に於いて点線で示す。
気体貯留部471には、乾燥補助物質に対して少なくとも不活性なガス、より具体的には窒素ガスが貯留されている。また、貯留されている窒素ガスは、気体温度調整部472に於いて、乾燥補助物質の凝固点以下の温度に調整されている。窒素ガスの温度は乾燥補助物質の凝固点以下の温度であれば特に限定されないが、通常は、0℃以上15℃以下の範囲内に設定することができる。尚、窒素ガスの温度を0℃以上にすることにより、チャンバ11の内部に存在する水蒸気が凝固して基板Wの表面Wfに付着等するのを防止し、基板Wへ悪影響が生じるのを防止することができる。
また、第1実施形態で用いる窒素ガスは、その露点が0℃以下の乾燥気体であることが好適である。前記窒素ガスを大気圧環境下で凝固体に吹き付けると、窒素ガス中に凝固体中の乾燥補助物質が昇華する。窒素ガスは凝固体に供給され続けるので、昇華により発生した気体状態の乾燥補助物質の窒素ガス中における分圧は、気体状態の乾燥補助物質の当該窒素ガスの温度に於ける飽和蒸気圧よりも低い状態に維持され、少なくとも凝固体表面においては、気体状態の乾燥補助物質がその飽和蒸気圧以下で存在する雰囲気下で満たされる。
また、本実施形態では、気体供給手段41により供給される気体として窒素ガスを用いるが、本発明の実施としては、乾燥補助物質に対して不活性な気体であれば、これに限られない。第1実施形態に於いて、窒素ガスの代替となる気体としては、アルゴンガス、ヘリウムガス又は乾燥空気(窒素ガス濃度80%、酸素ガス濃度20%の気体)が挙げられる。あるいは、これら複数種類の気体を混合した混合気体であってもよい。
図1に戻る。減圧手段71は、チャンバ11の内部を大気圧よりも低い環境に減圧する手段であり、排気ポンプ72と、配管73と、バルブ74とを備える。排気ポンプ72は配管73を介してチャンバ11と管路接続し、気体に圧力を加える公知のポンプである。排気ポンプ72は、制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は停止状態である。排気ポンプ72の駆動は、制御ユニット13の動作指令によって制御される。また、配管73にはバルブ74が介挿される。バルブ74は、制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は閉栓されている。バルブ74の開閉は、制御ユニット13の動作指令によって制御される。
制御ユニット13の動作指令により排気ポンプ72が駆動され、バルブ74が開栓されると、排気ポンプ72によって、チャンバ11の内部に存在する気体が配管73を介してチャンバ11の外側へ排気される。
飛散防止カップ12は、スピンベース53を取り囲むように設けられる。飛散防止カップ12は図示省略の昇降駆動機構に接続され、Z方向に昇降可能となっている。基板Wヘ乾燥補助液やIPAを供給する際には、飛散防止カップ12が昇降駆動機構によって図1に示すような所定位置に位置決めされ、チャックピン54により保持された基板Wを側方位置から取り囲む。これにより、基板Wやスピンベース53から飛散する乾燥補助液やIPA等の液体を捕集することができる。
次に、冷媒供給手段81について説明する。
冷媒供給手段81は、基板Wの裏面Wbに冷媒を供給するユニットであり、図1に示すように、冷媒貯留部82と、配管83と、バルブ84と、冷媒供給管85とを少なくとも備える。
図5は、冷媒貯留部82の概略構成を示すブロック図である。冷媒貯留部82は、冷媒を貯留する冷媒タンク821と、冷媒タンク821に貯留される冷媒の温度を調整する冷媒温度調整部822とを備える。
冷媒温度調整部822は制御ユニット13と電気的に接続しており、制御ユニット13の動作指令により冷媒タンク821に貯留されている冷媒を加熱又は冷却して温度調整を行うものである。温度調整は、冷媒タンク821に貯留される冷媒が乾燥補助物質の凝固点以下の低い温度になるように行われればよい。尚、冷媒温度調整部822としては特に限定されず、例えば、ベルチェ素子を用いるチラー、温度調整した水を通した配管等、公知の温度調整機構等を用いることができる。
図1に戻る。冷媒貯留部82は、配管83を介して、冷媒供給管85と管路接続しており、配管83の経路途中にはバルブ84が介挿される。冷媒供給管85は、スピンベース53の中央部に貫通孔を形成することにより設けられたものである。図示しない加圧手段により冷媒貯留部82内の冷媒が加圧され、配管82へ送られる。尚、加圧手段は、ポンプ等による加圧の他、気体を冷媒貯留部82内に圧縮貯留することによっても実現できるため、いずれの加圧手段を用いてもよい。
バルブ84は、制御ユニット13と電気的に接続しており、通常は閉栓されている。バルブ84の開閉は、制御ユニット13の動作指令によって制御される。制御ユニット13の動作指令によりバルブ84が開栓すると、配管83及び冷媒供給管85を通って、冷媒が基板Wの裏面Wbに供給される。
前記冷媒としては、乾燥補助物質の凝固点以下の液体又は気体が挙げられる。さらに、前記液体としては特に限定されず、例えば、7℃の冷水等が挙げられる。また、前記気体としては特に限定されず、例えば、乾燥補助物質に不活性なガス、より詳細には7℃の窒素ガス等が挙げられる。
図6は、制御ユニット13の構成を示す模式図である。制御ユニット13は、基板処理装置1の各部と電気的に接続しており(図1参照)、各部の動作を制御する。制御ユニット13は、演算処理部15と、メモリ17と、を有するコンピュータにより構成される。演算処理部15としては、各種演算処理を行うCPUを用いる。また、メモリ17は、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM及び制御用ソフトウェアやデータ等を記憶しておく磁気ディスクを備える。磁気ディスクには、基板Wに応じた基板処理条件(レシピ)が予め格納されている。CPUは基板処理プログラムをRAMに読み出し、その内容に従ってCPUが基板処理装置1の各部を制御する。
<1−2 乾燥補助液>
次に、本実施形態で用いる乾燥補助液について、以下に説明する。
本実施形態の乾燥補助液は、融解状態の乾燥補助物質(昇華性物質)を含む処理液であり、基板のパターン形成面に存在する液体を除去するための乾燥処理に於いて、当該乾燥処理を補助する機能を果たす。また、昇華性物質は、液体を経ずに固体から気体、又は気体から固体へと相転移する特性を有するものである。そして、昇華性物質は融解状態で乾燥補助液中に含まれるため、基板W上に均一な層厚の膜状の凝固体を形成することができる。
本実施形態において昇華性物質の20℃〜25℃の範囲における蒸気圧は、5kPa以上であり、好ましくは8kPa以上100kPa以下、より好ましくは15kPa以上100kPa以下である。また、昇華性物質の20℃〜25℃における表面張力は、25mN/m以下であり、好ましくは20mN/m以下、より好ましくは0mN/mより大きく15mN/m以下、さらに好ましくは0mN/m〜13mN/mである。蒸気圧が5kPa以上であり、かつ、表面張力が25mN/m以下の昇華性物質を用いることにより、凝固体における昇華性物質の昇華の進行が不均一になるのを抑制し、パターンの倒壊を低減することができる。例えば、基板上に、直径30nm、高さ480nmの複数の円柱(アスペクト比16)が、80nmの間隔を空けて配列されたパターンに対しては、パターンの倒壊率を20%以下に抑制することができる。尚、パターンの倒壊率とは、下記の式により算出した値である。
パターンの倒壊率(%)=(任意の領域に於ける倒壊した凸部の数)÷(当該領域に於ける凸部の総数)×100
本実施形態において、昇華性物質としては、例えば、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(20℃での蒸気圧8.2kPa、25℃での表面張力19.6mN/m、融点20.5℃)、ドデカフルオロシクロヘキサン(20℃での蒸気圧33.1kPa、25℃での表面張力12.6mN/m(計算値)、融点51℃)等を例示することができる。これらの昇華性物質は、蒸気圧が、従来の乾燥補助物質であるDIW(20℃での蒸気圧2.3kPa)やt−ブタノール(20℃での蒸気圧4.lkPa20℃での表面張力19.56mN/m、融点25℃)と比較して高いため、従来よりも速い昇華速度で昇華工程を行うことができる。また、これらの昇華性物質はOH基を有しておらず、t−ブタノールと比べ水に対し難溶性を示すため、基板W上に残存する水との混合が生じない。その結果、昇華後にパターン間に水分が残留することがない。
乾燥補助液は、融解状態にある昇華性物質のみからなるものであってもよいが、さらに有機溶媒が含まれていてもよい。この場合、昇華性物質の含有量は、乾燥補助液の全質量に対し60質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。また、有機溶媒としては、融解状態の昇華性物質に対し相溶性を示すものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、アルコール類等が挙げられる。
<1−3 基板処理方法>
次に、本実施形態の基板処理装置1を用いた基板処理方法について、図7及び図8に基づき、以下に説明する。図7は、第1実施形態に係る基板処理装置1の動作を示すフローチャートである。図8は、図7の各工程に於ける基板Wの様子を示す模式図である。尚、基板W上には、凹凸のパターンWpが前工程により形成されている。パターンWpは、凸部Wp1及び凹部Wp2を備えている。本実施形態に於いて、凸部Wp1は、100〜600nmの範囲の高さであり、10〜50nmの範囲の幅である。また、隣接する2個の凸部Wp1間に於ける最短距離(凹部Wp2の最短幅)は、10〜50nmの範囲である。凸部Wp1のアスペクト比、即ち高さを幅で除算した値(高さ/幅)は、10〜20である。
図8(a)〜8(e)までの各図は、特に明示しないかぎり、大気圧環境下で処理される。ここで、大気圧環境とは標準大気圧(1気圧、1013hPa)を中心に、0.7気圧以上1.3気圧以下の環境のことを指す。特に、基板処理装置1が陽圧となるクリーンルーム内に配置される場合には、基板Wの表面Wfの環境は、1気圧よりも高くなる。
図7を参照する。まず、所定の基板Wに応じた基板処理プログラム19がオペレータにより実行指示される。その後、基板Wを基板処理装置1に搬入する準備として、制御ユニット13が動作指令を行い以下の動作をする。
回転駆動部52の回転を停止し、チャックピン54を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。また、バルブ26、36、46、74を閉栓し、ノズル22、32、42をそれぞれ退避位置Pl、P2、P3に位置決めする。そして、チャックピン54を図示しない開閉機構により開状態とする。
未処理の基板Wが、図示しない基板搬入出機構により基板処理装置1内に搬入され、チャックピン54上に載置されると、図示しない開閉機構によりチャックピン54を閉状態とする。
未処理の基板Wが基板保持手段51に保持された後、基板に対して、図示しない湿式洗浄手段により、洗浄工程S11を行う。洗浄工程S11には、基板Wの表面Wfに洗浄液を供給して洗浄した後、当該洗浄液を除去するためのリンス処理が含まれる。洗浄液(リンス処理の場合はリンス液)の供給は、制御ユニット13による回転駆動部52への動作指令により、軸A1まわりに一定速度で回転する基板Wの表面Wfに対し行われる。洗浄液としては特に限定されず、例えば、SC−1(アンモニア、過酸化水素水、及び水を含む液体)やSC−2(塩酸、過酸化水素水、及び水を含む液体)等が挙げられる。また、リンス液としては特に限定されず、例えば、DIW等が挙げられる。洗浄液及びリンス液の供給量は特に限定されず、洗浄する範囲等に応じて適宜設定することができる。また、洗浄時間についても特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
尚、本実施形態に於いては、湿式洗浄手段により、基板Wの表面WfにSC−1を供給して当該表面Wfを洗浄した後、更に表面WfにDIWを供給して、SC−1を除去する。
図8(a)は、洗浄工程S11の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図8(a)に示すように、パターンWpが形成された基板Wの表面Wfには、洗浄工程S11に於いて供給されたDIW(図中に「60」にて図示)が付着している。
図7に戻る。次に、DIW60が付着している基板Wの表面WfへIPAを供給するIPAリンス工程S12を行う。まず、制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸A1まわりに一定速度で回転させる。
次に、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル32を基板Wの表面Wf中央部へ位置決めする。そして、制御ユニット13がバルブ36へ動作指令を行い、バルブ36を開栓する。これにより、IPAを、IPAタンク37から配管35及びノズル32を介して、基板Wの表面Wfに供給する。
基板Wの表面Wfに供給されたIPAは、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの表面Wf中央付近から基板Wの周線部に向かって流動し、基板Wの表面Wfの全面に拡散する。これにより、基板Wの表面Wfに付着するDIWがIPAの供給によって除去され、基板Wの表面Wfの全面がIPAで覆われる。基板Wの回転速度は、IPAからなる膜の膜厚が、表面Wfの全面に於いて、凸部Wp1の高さよりも高くなる程度に設定されるのが好ましい。また、IPAの供給量は特に限定されず、適宜設定することができる。
IPAリンス工程S12の終了後、制御ユニット13がバルブ36へ動作指令を行い、バルブ36を閉栓する。また、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル32を退避位置P2に位置決めする。
図8(b)は、IPAリンス工程S12の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図8(b)に示すように、パターンWpが形成された基板Wの表面Wfには、IPAリンス工程S12に於いて供給されたIPA(図中に「61」にて図示)が、付着しており、DIW60はIPA61により置換されて基板Wの表面Wfから除去される。
図7に戻る。次に、IPA61が付着した基板Wの表面Wfに、融解状態にある乾燥補助物質を含んだ乾燥補助液としての処理液を供給する処理液供給工程(供給工程)S13を行う。まず、制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸Alまわりに一定速度で回転させる。このとき、基板Wの回転速度は、乾燥補助液からなる液膜の膜厚が、表面Wfの全面に於いて、凸部Wp1の高さよりも高くなる程度に設定されるのが好ましい。
続いて、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル22を基板Wの表面Wf中央部へ位置決めする。そして、制御ユニット13がバルブ26へ動作指令を行い、バルブ26を開栓する。これにより、乾燥補助液を、処理液貯留タンク271から配管25及びノズル22を介して、基板Wの表面Wfに供給する。
供給される乾燥補助液の液温は、少なくとも基板Wの表面Wfに供給された後において、乾燥補助物質の融点以上、かつ沸点よりも低い範囲で設定される。例えば、乾燥補助物質として前記1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(沸点82.5℃)を用いる場合には、35℃以上82℃以下の範囲で設定されることが好ましい。また、乾燥補助液の供給量は特に限定されず、適宜設定することができる。
この様に、乾燥補助液を、融点以上の高温状態にして供給することにより、基板Wの表面Wfに乾燥補助液の液膜を形成させた後に凝固体を形成させることができる。その結果、層厚が均一で、膜状の凝固体が得られ、乾燥ムラの発生を低減することができる。尚、基板Wの温度及びチャンバ11内の雰囲気温度が、乾燥補助物質の融点以下の場合に、融点をわずかに上回る温度の乾燥補助液を基板Wに供給すると、乾燥補助液が基板Wに接触してから極めて短時間の内に凝固することがある。この様な場合、均一な層厚の凝固体を形成することができず、乾燥ムラの低減を図ることが困難になる。従って、基板Wの温度及びチャンバ11内の雰囲気温度が、乾燥補助物質の融点以下の場合には、乾燥補助液の液温は融点よりも十分に高温となるように温度調整することが好ましい。
基板Wの表面Wfに供給された乾燥補助液は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの表面Wf中央付近から基板Wの周縁部に向かって流動し、基板Wの表面Wfの全面に拡散する。これにより、基板Wの表面Wfに付着していたIPAが乾燥補助液の供給によって除去され、基板Wの表面Wfの全面が乾燥補助液で覆われる。処理液供給工程S13の終了後、制御ユニット13がバルブ26へ動作指令を行い、バルブ26を閉栓する。また、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル22を退避位置Plに位置決めする。
図8(c)は、処理液供給工程S13の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図8(c)に示すように、パターンWpが形成された基板Wの表面Wfには、処理液供給工程S13に於いて供給された乾燥補助液(図中に「62」にて図示)が付着しており、IPA61は乾燥補助液62により置換されて基板Wの表面Wfから除去される。
図7に戻る。次に、基板Wの表面Wfに供給された乾燥補助液62を凝固させて、乾燥補助物質の凝固膜を形成する凝固工程S14を行う。まず、制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸A1まわりに一定速度で回転させる。このとき、基板Wの回転速度は乾燥補助液62が表面Wfの全面で凸部Wplよりも高い所定厚さの膜厚を形成できる程度の速度に設定される。
続いて、制御ユニット13がバルブ84へ動作指令を行い、バルブ84を開栓する。これにより、冷媒(本実施形態では、7℃の冷水)を、冷媒貯留部82から配管83及び冷媒供給管85を介して、基板Wの裏面Wbに向けて供給する。
基板Wの裏面Wbに向けて供給された冷水は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの裏面Wb中央付近から基板Wの周縁部方向に向かって流動し、基板Wの裏面Wbの全面に拡散する。これにより、基板Wの表面Wfに形成されている乾燥補助液62の液膜が、乾燥補助物質の凝固点以下の低温に冷却されて凝固し、凝固体が形成される。
図8(d)は、凝固工程S14の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図8(d)に示すように、処理液供給工程S13に於いて供給された乾燥補助液62が、基板Wの裏面Wbへの7℃の冷水(図中に「64」にて図示)の供給により冷却されて凝固し、乾燥補助物質を含む凝固体(図中に「63」にて図示)が形成される。
図7に戻る。次に、基板Wの表面Wfに形成された凝固体63を昇華させて、基板Wの表面Wfから除去する昇華工程S15を行う。昇華工程S15においては、冷媒供給手段81による基板Wの裏面Wbへの冷水の供給を継続しながら行う。これにより、凝固体63を、乾燥補助物質の凝固点以下の温度で冷却することができ、乾燥補助物質が融解するのを基板Wの裏面Wb側から防止することができる。
昇華工程S15においては、まず制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸A1まわりに一定速度で回転させる。このとき、基板Wの回転速度は乾燥補助液62が表面Wfの全面で凸部Wplよりも高い所定厚さの膜厚を形成できる程度の速度に設定される。
続いて、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル42を基板Wの表面Wf中央部へ位置決めする。そして、制御ユニット13がバルブ46へ動作指令を行い、バルブ46を開栓する。これにより、気体(本実施形態では、7℃の窒素ガス)を、気体タンク47から配管45及びノズル42を介して、基板Wの表面Wfに向けて供給する。
ここで、窒素ガスに於ける乾燥補助物質の蒸気の分圧は、当該窒素ガスの供給温度に於ける乾燥補助物質の飽和蒸気圧よりも低く設定される。従って、この様な窒素ガスを基板Wの表面Wfに供給し、凝固体63に接触すると、当該凝固体63から乾燥補助物質が窒素ガス中に昇華する。また、窒素ガスは乾燥補助物質の融点よりも低温であるため、凝固体63の融解を防止しつつ、凝固体63の昇華を行うことができる。
これにより、固体状態の乾燥補助物質の昇華により、基板Wの表面Wf上に存在するIPA等の物質除去の際に、パターンWpに表面張力が作用するのを防止しパターン倒壊の発生を抑制しながら、基板Wの表面Wfを良好に乾燥することができる。
図8(e)は、昇華工程S15の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図8(e)に示すように、凝固工程S14に於いて形成された乾燥補助物質の凝固体63が、7℃の窒素ガスの供給により昇華されて表面Wfから除去され、基板Wの表面Wfの乾燥が完了する。
昇華工程S15の終了後、制御ユニット13がバルブ46へ動作指令を行い、バルブ46を閉栓する。また、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル42を退避位置P3に位置決めする。
以上により、一連の基板乾燥処理が終了する。上述のような基板乾燥処理の後、図示しない基板搬入出機構により、乾燥処理済みの基板Wがチャンバ11から搬出される。
以上のように、本実施形態では、融解した状態の乾燥補助物質を含む乾燥補助液を、IPAが付着した基板Wの表面Wfに供給し、当該乾燥補助液を基板Wの表面Wfで凝固させて乾燥補助物質を含む凝固体を形成した後、当該凝固体を昇華させて、基板Wの表面Wfから除去することで、基板Wの乾燥処理を行う。
ここで、乾燥補助物質として20℃〜25℃の範囲での蒸気圧が5kPa以上、かつ、20℃〜25℃の範囲での表面張力が25mN/m以下のものを用いることで、凝固体において乾燥補助物質が昇華する際に、当該昇華が不均一に進行するのを低減することができる。その結果、パターンに応力が加わるのを防止することができ、従来の基板乾燥と比べ、基板上のパターン倒壊をより確実に抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明に係る第2実施形態について、以下に説明する。本実施形態は、第1実施形態と比較して、凝固工程S14に於いて、冷媒供給手段81による冷水の供給に代えて、気体供給手段41による窒素ガスの供給を行った点が異なる。この様な構成によっても、パターンの倒壊を抑制しつつ、基板の表面を良好に乾燥することができる。
<2−1 基板処理装置の全体構成及び乾燥補助液>
第2実施形態に係る基板処理装置及び制御ユニットは、第1実施形態に係る基板処理装置1及び制御ユニット13と基本的に同一の構成を有するものであるため(図1及び図2参照)、その説明は同一符号を付して省略する。また、本実施形態で使用する乾燥補助液も、第1実施形態に係る乾燥補助液と同様であるため、その説明は省略する。
<2−2 基板処理方法>
次に、第1実施形態と同様の構成の基板処理装置1を用いた、第2実施形態に係る基板処理方法について説明する。
以下、図1、図2、図7及び図9を適宜参照して基板処理の工程を説明する。図9は、図7の各工程に於ける基板Wの様子を示す模式図である。尚、第2実施形態に於いて、図6と、図9(a)〜図9(c)までに示す洗浄工程S11、IPAリンス工程S12及び乾燥補助液供給工程S13の各工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ここで、図9(a)は、第2実施形態に於ける洗浄工程S11の終了時点に於いてDIW60の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示し、図9(b)は、第2実施形態に於けるIPAリンス工程S12の終了時点に於いてIPA61の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示し、図9(c)は、第2実施形態に於ける乾燥補助液供給工程S13の終了時点に於いて乾燥補助物質を融解した乾燥補助液62の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示している。
また、図9(a)〜9(e)までの各図は、特に指示しないかざり、大気圧環境下で処理される。ここで、大気圧環境とは標準大気圧(1気圧、1013hPa)を中心に、0.7気圧以上1.3気圧以下の環境のことを指す。特に、基板処理装置1が陽圧となるクリーンルーム内に配置される場合には、基板Wの表面Wfの環境は、1気圧よりも高くなる。また、図9(d)及び図9(e)に図示する処理(詳細は後述する。)は、17Pa(17×10−5気圧)の減圧環境下で行われる。
図7を参照する。洗浄工程S11、IPAリンス工程S12及び乾燥補助液供給工程S13が実行された後、基板Wの表面Wfに供給された乾燥補助液62の液膜を凝固させて、乾燥補助物質を含む凝固体を形成する凝固工程S14を行う。具体的には、まず、制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸A1まわりに一定速度で回転させる。このとき、基板Wの回転速度は、乾燥補助液からなる液膜の膜厚が、表面Wfの全面に於いて、凸部Wp1の高さよりも高くなる程度に設定されるのが好ましい。
続いて、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル42を基板Wの表面Wf中央部へ位置決めする。そして、制御ユニット13がバルブ46へ動作指令を行い、バルブ46を開栓する。これにより、気体(本実施形態では、7℃の窒素ガス)を、気体タンク47から配管45及びノズル42を介して、基板Wの表面Wfに向けて供給する。
基板Wの表面Wfに向けて供給された窒素ガスは、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの表面Wf中央付近から基板Wの周縁部方向に向かって流動し、乾燥補助液62に覆われた基板Wの表面Wfの全面に拡散する。これにより、基板Wの表面Wfに形成されている乾燥補助液62の液膜が、乾燥補助物質の凝固点以下の低温に冷却されて凝固し、凝固体が形成される。
図9(d)は、凝固工程S14の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図9(d)に示すように、処理液供給工程S13に於いて供給された乾燥補助液62が、7℃の窒素ガスの供給により冷却されて凝固し、乾燥補助物質を含む凝固体63が形成される。
図7に戻る。次に、基板Wの表面Wfに形成された凝固体63を昇華させて、基板Wの表面Wfから除去する昇華工程S15を行う。昇華工程S15に於いても、凝固工程S14から引続き、ノズル42からの気体(窒素ガス)の供給が継続される。
ここで、窒素ガスに於ける乾燥補助物質の蒸気の分圧は、当該窒素ガスの供給温度に於ける乾燥補助物質の飽和蒸気圧よりも低く設定される。従って、この様な窒素ガスを基板Wの表面Wfに供給し、凝固体63に接触すると、当該凝固体63から乾燥補助物質が窒素ガス中に昇華する。また、窒素ガスは乾燥補助物質の融点よりも低温であるため、凝固体63の融解を防止しつつ、凝固体63の昇華を行うことができる。
これにより、固体状態の乾燥補助物質の昇華により、基板Wの表面Wf上に存在するIPA等の物質除去の際に、パターンWpに表面張力が作用するのを防止しパターン倒壊の発生を抑制しながら、基板Wの表面Wfを良好に乾燥することができる。
図9(e)は、昇華工程S15の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図9(e)に示すように、凝固工程S14に於いて形成された乾燥補助物質の凝固体63が、7℃の窒素ガスの供給により昇華されて表面Wfから除去され、基板Wの表面Wfの乾燥が完了する。
昇華工程S15の終了後、制御ユニット13がバルブ46へ動作指令を行い、バルブ46を閉栓する。また、制御ユニット13が旋回駆動部14へ動作指令を行い、ノズル42を退避位置P3に位置決めする。
以上により、一連の基板乾燥処理が終了する。上述のような基板乾燥処理の後、図示しない基板搬入出機構により、乾燥処理済みの基板Wがチャンバ11から搬出される。
本実施形態では、凝固工程S14と昇華工程S15に於いて、共通の気体供給手段41を用いて、乾燥補助物質に対して不活性なガスである窒素ガスを、乾燥補助物質の凝固点以下の温度で供給する。これにより、凝固工程S14の後、即座に昇華工程S15を開始することができ、基板処理装置1の各部を動作させることに伴う処理時間や、動作させる制御ユニット13の基板処理プログラム19のメモリ量を低減することができ、また処理に用いる部品数も少なくすることができるため装置コストを低減することができる効果がある。特に、本実施形態では減圧手段71は用いないため、減圧手段71を省略することができる。
(第3実施形態)
本発明に係る第3実施形態について、以下に説明する。本実施形態は、第2実施形態と比較して、凝固工程S14及び昇華工程S15に於いて、窒素ガスの供給に代えて、チャンバ内部を減圧した点が異なる。この様な構成によっても、パターンの倒壊を抑制しつつ、基板Wの表面を良好に乾燥することができる。
<3−1 基板処理装置の全体構成及び乾燥補助液>
第3実施形態に係る基板処理装置及び制御ユニットは、第1実施形態に係る基板処理装置1及び制御ユニット13と基本的に同一の構成を有するものであるため(図1及び図2参照)、その説明は同一符号を付して省略する。また、本実施形態で使用する乾燥補助液も、第1実施形態に係る乾燥補助液と同様であるため、その説明は省略する。
<3−2 基板処理方法>
次に、第1実施形態と同様の構成の基板処理装置1を用いた、第3実施形態に係る基板処理方法について説明する。
以下、図1、図2、図7及び図10を適宜参照して基板処理の工程を説明する。図10は、図7の各工程に於ける基板Wの様子を示す模式図である。尚、第3実施形態に於いて、図7と、図10(a)〜図10(c)までに示す洗浄工程S11、IPAリンス工程S12及び処理液供給工程S13の各工程は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ここで、図10(a)は、第3実施形態に於ける洗浄工程S11の終了時点に於いてDIW60の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示し、図10(b)は、第3実施形態に於けるIPAリンス工程S12の終了時点に於いてIPA61の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示し、図10(c)は、第3実施形態に於ける処理液供給工程S13の終了時点に於いて乾燥補助物質(昇華性物質)を融解した乾燥補助液62の液膜に表面Wfを覆われた基板Wの様子を示している。
また、図10(a)〜10(e)までの各図は、特に指示しないかざり、大気圧環境下で処理される。ここで、大気圧環境とは標準大気圧(1気圧、1013hPa)を中心に、0.7気圧以上1.3気圧以下の環境のことを指す。特に、基板処理装置1が陽圧となるクリーンルーム内に配置される場合には、基板Wの表面Wfの環境は、1気圧よりも高くなる。また、図10(d)及び図10(e)に図示する処理(詳細は後述する。)は、1.7Pa(1.7×10−5気圧)の減圧環境下で行われる。
図7を参照する。洗浄工程S11、IPAリンス工程S12及び処理液供給工程S13が実行された後、基板Wの表面Wfに供給された乾燥補助液62の液膜を凝固させて、乾燥補助物質を含む凝固体を形成する凝固工程S14を行う。具体的には、まず、制御ユニット13が回転駆動部52へ動作指令を行い、基板Wを軸A1まわりに一定速度で回転させる。このとき、基板Wの回転速度は、乾燥補助液からなる液膜の膜厚が、表面Wfの全面に於いて、凸部Wp1の高さよりも高くなる程度に設定されるのが好ましい。
続いて、制御ユニット13が排気ポンプ72へ動作指令を行い、排気ポンプ72の駆動を開始する。そして制御ユニット13がバルブ74へ動作指令を行い、バルブ74を開栓する。これにより、チャンバ11内部の気体を、配管73を介してチャンバ11外部ヘ排気する。チャンバ11内部を配管73以外について密閉状態とすることで、チャンバ11の内部環境を大気圧から減圧される。
減圧は、大気圧(約1気圧、約1013hPa)から、1.7×10−5気圧(1.7Pa)程度にまで行われる。尚、本願発明の実施に於いては当該気圧に限られず、減圧後のチャンバ11内の気圧は、チャンバ11等の耐圧性等に応じて適宜設定されてよい。チャンバ11内が減圧されると、基板Wの表面Wfに供給された乾燥補助液62の蒸発が生じ、その気化熱によって乾燥補助液62が冷却され、凝固する。
図10(d)は、凝固工程S14の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図10(d)に示すように、処理液供給工程S13に於いて供給された乾燥補助液62が、チャンバ11内の減圧に起因する乾燥補助液62の蒸発により冷却されて凝固し、乾燥補助物質の凝固体63が形成される。
このとき、乾燥補助液62が蒸発した分だけ、凝固体63の層厚は薄くなる。このため、本実施形態に於ける処理液供給工程S13では凝固工程S14に於ける乾燥補助液62の蒸発分を考慮した上で、乾燥補助液62が所定以上の厚さの液膜になるように、基板Wの回転速度等を調整するのが好ましい。
図7に戻る。次に、基板Wの表面Wfに形成された凝固体63を昇華させて、基板Wの表面Wfから除去する昇華工程S15を行う。昇華工程S15に於いても、凝固工程S14から引続き、減圧手段71によるチャンバ11内の減圧処理が継続される。
減圧処理により、チャンバ11内の環境は乾燥補助物質の飽和蒸気圧よりも低い圧力となる。従って、この様な減圧環境を維持すると、凝固体63から乾燥補助物質の昇華が生じる。
凝固体63から乾燥補助物質の昇華が生じる際にも、凝固体63から昇華熱として熱を奪うため、凝固体63は冷却される。従って、第3実施形態に於いて、昇華工程Sl5は、チャンバ11内の環境が乾燥補助物質の融点よりも僅かに高い温度(常温環境)である場合にも、凝固体63を別途冷却することなく凝固体63を乾燥補助物質の融点よりも低温状態に維持することができ、凝固体63の融解を防止しつつ、凝固体63の昇華を行うことができる。その結果、別途の冷却機構を設ける必要がなく、装置コストや処理コストを低減することができる。
前記のように、固体状態の乾燥補助物質の昇華により、基板Wの表面Wf上に存在するIPA等の物質除去の際に、パターンWpに表面張力が作用するのを防止しパターン倒壊の発生を抑制しながら、基板Wの表面Wfを良好に乾燥することができる。
図10(e)は、昇華工程S15の終了時点に於ける基板Wの様子を示している。図10(e)に示すように、凝固工程S14に於いて形成された乾燥補助物質の凝固体63が、チャンバ11内が減圧環境とされることにより昇華されて表面Wfから除去され、基板Wの表面Wfの乾燥が完了する。
昇華工程S15の終了後、制御ユニット13がバルブ74へ動作指令を行い、バルブ74を開栓する。また、制御ユニット13が排気ポンプ72へ動作指令を行い、排気ポンプ72の動作を停止する。そして、制御ユニット13がバルブ46へ動作指令を行い、バルブ46を開栓することで、気体タンク47から配管45及びノズル42を介してチャンバ11内に気体(窒素ガス)を導入し、チャンバ11内を減圧環境から大気圧環境へ復帰させる。このとき、ノズル42は退避位置P3に位置してもよいし、基板Wの表面Wf中央部に位置してもよい。
尚、昇華工程S15の終了後、チャンバ11内を大気圧環境に復帰させる方法としては前記に限られず、各種の公知の手法が採用されてもよい。
以上により、一連の基板乾燥処理が終了する。上述のような基板乾燥処理の後、図示しない基板搬入出機構により、乾燥処理済みの基板Wがチャンバ11から搬出される。
以上のように、本実施形態では、乾燥補助物質を融解した乾燥補助液を、IPAが付着した基板Wの表面Wfに供給して置換する。その後、乾燥補助液を基板Wの表画Wfで凝固させて乾燥補助物質の凝固膜を形成した後、乾燥補助物質を昇華させて、基板Wの表面Wfから除去する。これにより、基板Wの乾燥処理を行う。
本実施形態のように、減圧によって乾燥補助液の凝固及び昇華を行っても、パターンの倒壊を防止しつつ基板Wの良好な乾燥を行うことができる。具体的なパターン抑制効果については、後述の実施例にて説明する。
また、本実施形態では、凝固工程S14と昇華工程S15に於いて、共通の減圧手段71を用いて、チャンバ11の内部を減圧した。これにより、凝固工程S14の後、即座に昇華工程S15を開始することができ、基板処理装置1の各部を動作させることに伴う処理時間や、動作させる制御ユニット13の基板処理プログラム19のメモリ量を低減することができ、また処理に用いる部品数も少なくすることができるため装置コストを低減することができる効果がある。特に、第3実施形態では低温の窒素ガスは用いないため、気体供給手段41に於ける温度調整部272を省いてもよいし、チャンバ11内を減圧環境から大気圧環境に復帰させる際に、気体供給手段41以外の手段を用いる場合には、気体供給手段41を省いてもよい。
(変形例)
以上の説明に於いては、本発明の好適な実施態様について説明した。しかし、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではなく、その他の様々な形態で実施可能である。以下に、その他の主な形態を例示する。
第1実施形態及び第2実施形態では、1個のチャンバ11内に於いて、基板Wに対し各工程が実行された。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られず、各工程ごとにチャンバが用意されてもよい。
例えば、各実施形態において、凝固工程S14までを第1チャンバで実行し、基板Wの表面Wfに凝固膜が形成されたのち、第1チャンバから基板Wを搬出し、別の第2チャンバヘ凝固膜が形成された基板Wを搬入して、第2チャンバにて昇華工程S15を行ってもよい。
また、第1実施形態では、昇華工程S15において、冷媒供給手段81による冷水の供給を継続しながら、気体供給手段41による窒素ガスの供給を行った。しかし、本発明の実施に関してはこれに限られず、気体供給手段41による窒素ガスの供給を止め、冷媒供給手段81により冷水を供給しながら凝固体63における乾燥補助物質を自然昇華させるようにしてもよい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(基板)
基板として、モデルパターンが表面に形成されたシリコン基板を準備した。図11に、シリコン基板のモデルパターンが形成された面を表すSEM(Scanning Electron Microscope)画像を示す。モデルパターンとしては、直径30nm、高さ480nmの円柱(アスペクト比は16)が、約80nmの間隔を空けて配列されたパターンを採用した。図11中に、白色で示す部分が円柱部分(即ち、パターンの凸部)の頭部であり、黒色で示す部分がパターンの凹部である。図11に示すように、パターン形成面には、規則的に略等しい大きさの白丸が配列していることが確認されている。
(実施例1)
本実施例に於いては、以下に述べる手順にて前記シリコン基板の乾燥処理を行い、パターン倒壊の抑制効果を評価した。また、シリコン基板の処理に於いては、第1実施形態で説明した基板処理装置を用いた。
<手順1−1 紫外光の照射>
先ず、シリコン基板の表面に紫外光を照射し、その表面特性を親水性にした。これにより、パターンの凹部に液体が入り込むのを容易にし、当該液体が供給された後に於いては、パターンの倒壊が生じやすい環境を人工的に作り出した。
<手順1−2 供給工程>
次に、大気圧下にあるチャンバ11内で、乾燥したシリコン基板のパターン形成面に直接、昇華性物質が融解してなる乾燥補助液(液温40℃)を供給した。これにより、シリコン基板のパターン形成面上に、乾燥補助液からなる液膜を形成した。昇華性物質としては、下記化学構造式で表される1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンを用いた。当該化合物は、表面張力が25℃の環境下で19.6mN/mであり、蒸気圧が20℃の環境下で8.2kPa(62.0mmHg)である(何れも文献値、下記表1参照)。また、融点及び凝固点は20.5℃であり、比重は25℃の環境下で1.58の物質である。更に、当該化合物は、例えばフッ素系ポリマーの溶解性に優れていることから、各種のコーティング剤の溶剤や、油膜汚れの洗浄剤として用いられるものである。
<手順1−3 凝固工程>
続いて、大気圧環境下で、7℃の窒素ガスを乾燥補助液からなる液膜上に供給し、当該乾燥補助液を凝固させて凝固体を形成させた。
<手順1−4 昇華工程>
更に、常温大気圧環境下で、7℃の窒素ガスを継続して凝固体に供給し続け、これにより、凝固体の融解を防止しつつ、乾燥補助物質(昇華性物質)を昇華させて、シリコン基板のパターン形成面から凝固体を除去した。尚、窒素ガスの温度は7℃であり、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンの融点(20.5℃)よりも低温であるため、凝固体に対して別途冷却は行わなかった。
図12は、前記の手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、パターンの倒壊が低減されており、表示された領域に於ける倒壊率は15.7%であった。これにより、乾燥補助物質として1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンを用いた場合には、パターンの倒壊を極めて良好に抑制することができ、昇華乾燥に有効であることが示された。
尚、前記倒壊率は、以下の式により算出した値である。
倒壊率(%)=(任意の領域に於ける倒壊した凸部の数)÷(当該領域に於ける凸部の総数)×100
(実施例2)
本実施例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えてドデカフルオロシクロヘキサン(蒸気圧33.1kPa(25℃)、表面張力12.6mN/m(25℃)、融点及び凝固点51℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図13は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、パターンの倒壊が大幅に低減されており、表示された領域に於ける倒壊率は2.5%であった。これにより、乾燥補助物質としてドデカフルオロシクロヘキサンを用いた場合には、パターンの倒壊を極めて良好に抑制することができ、昇華乾燥に有効であることが示された。
(比較例1)
本比較例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えてt−ブタノール(蒸気圧4.1kPa(20℃)、表面張力19.56mN/m(20℃)、融点及び凝固点25℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図14は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、パターンの倒壊が低減されておらず、表示された領域に於ける倒壊率は52.3%であった。これにより、乾燥補助物質としてt−ブタノールを用いた場合には、パターン倒壊の低減が不十分であることが確認された。
(比較例2)
本比較例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えて酢酸(蒸気圧1.50kPa(20℃)、表面張力27.7mN/m(20℃)、融点及び凝固点17℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図15は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、大幅にパターンの倒壊が発生しており、表示された領域に於ける倒壊率は99.1%であった。これにより、乾燥補助物質としてt−ブタノールを用いた場合には、パターン倒壊の低減が不十分であることが確認された。
(比較例3)
本比較例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えて1,4−ジオキサン(蒸気圧3.9kPa(20℃)、表面張力33.4mN/m(25℃)、融点及び凝固点11℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図16は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、大幅にパターンの倒壊が発生しており、表示された領域に於ける倒壊率は99.3%であった。これにより、乾燥補助物質としてt−ブタノールを用いた場合には、パターン倒壊の低減が不十分であることが確認された。
(比較例4)
本比較例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えて4,4−ジフルオロシクロヘキサン(蒸気圧0.37kPa(25℃)、表面張力29.2mN/m(25℃)、融点及び凝固点35〜36℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図17は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、大幅にパターンの倒壊が発生しており、表示された領域に於ける倒壊率は97.0%であった。これにより、乾燥補助物質としてt−ブタノールを用いた場合には、パターン倒壊の低減が不十分であることが確認された。
(比較例5)
本比較例に於いては、乾燥補助物質として、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンに代えてフルオロシクロヘキサン(蒸気圧5.67kPa(25℃)、表面張力21.8mN/m(25℃)、融点及び凝固点13℃、何れも文献値)を用いた(下記表1参照)。それ以外は、実施例1と同様にして、手順1−1から手順1−4までを実行し、シリコン基板のパターン形成面の凍結乾燥を行った。
図18は、本実施例において、手順1−1から手順1−4までを実行した後の、シリコン基板のSEM画像である。乾燥処理前のシリコン基板のパターン形成面(図11参照)と比較して、パターンの倒壊が低減されておらず、表示された領域に於ける倒壊率は35.8%であった。これにより、乾燥補助物質としてt−ブタノールを用いた場合には、パターン倒壊の低減が不十分であることが確認された。
(結果)
図12〜図18に示すように、乾燥補助物質として1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン及びドデカフルオロシクロヘキサンを用いた実施例1及び2の場合には、例えば、従来の乾燥補助物質を用いた比較例1〜5の場合と比較して、パターン倒壊の発生を低減できることが確認された。
本発明は、基板の表面に付着する液体を除去する乾燥技術、及び当該乾燥技術を用いて基板の表面を処理する基板処理技術全般に適用することができる。
1、10 基板処理装置
11 チャンバ
12 飛散防止カップ
13 制御ユニット
14 旋回駆動部
15 演算処理部
17 メモリ
19 基板処理プログラム
21 処理液供給手段(供給手段)
22 ノズル
23 アーム
24 旋回軸
25 配管
26 バルブ
27 処理液貯留部
31 IPA供給手段
32 ノズル
33 アーム
34 旋回軸
35 配管
36 バルブ
37 IPAタンク
41 気体供給手段(凝固手段、昇華手段)
42 ノズル
43 アーム
44 旋回軸
45 配管
46 バルブ
47 気体タンク
51 基板保持手段
52 回転駆動部
53 スピンベース
54 チャックピン
61 IPA
62 乾燥補助液
63 凝固体
64 冷水
71 減圧手段(凝固手段、昇華手段)
72 排気ポンプ
74 バルブ
81 冷媒供給手段(凝固手段、昇華手段)
82 冷媒貯留部
83 配管
84 バルブ
271 処理液貯留タンク
272 温度調整部
273 配管
274 加圧部
275 窒素ガスタンク
276 ポンプ
277 撹拌部
278 撹拌制御部
279 回転部
471 気体貯留部
472 気体温度調整部
821 冷媒タンク
822 冷媒温度調整部
A1、J1、J2、J3、J4 軸
AR1、AR2、AR3、AR4 矢印
P1、P2、P3、P4 退避位置
S11 洗浄工程
S12 IPAリンス工程
S13 処理液供給工程(供給工程)
S14 凝固工程
S15 昇華工程
S16 洗浄・リンス工程
S17 撥水処理工程
W 基板
Wf (基板の)表面
Wb (基板の)裏面
Wp (基板表面の)パターン
Wp1 (パターンの)凸部
Wp2 (パターンの)凹部

Claims (15)

  1. 基板のパターン形成面に、融解状態の昇華性物質を含む処理液を供給する供給手段と、
    前記処理液を、前記パターン形成面上で凝固させて凝固体を形成する凝固手段と、
    前記凝固体を昇華させて、前記パターン形成面から除去する昇華手段と、
    を備え、
    前記昇華性物質の20℃〜25℃における蒸気圧が5kPa以上であり、20℃〜25℃における表面張力が25mN/m以下であることを特徴とする、基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華性物質の20℃〜25℃における表面張力が20mN/m以下である、基板処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華性物質が1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン又はドデカフルオロシクロヘキサンであることを特徴とする、基板処理装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記供給手段は、前記処理液を大気圧下で、前記基板のパターン形成面に供給するものであり、
    前記凝固手段は、前記処理液を大気圧下で前記昇華性物質の凝固点以下に冷却するものであることを特徴とする、基板処理装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華性物質は大気圧下で昇華性を有し、
    前記昇華手段は、前記昇華性物質を大気圧下で昇華させることを特徴とする、基板処理装置。
  6. 請求項4又は5に記載の基板処理装置であって、
    前記凝固手段又は昇華手段の少なくとも何れか一方は、冷媒を、前記昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記基板におけるパターン形成面とは反対側の裏面に向けて供給する冷媒供給手段であることを特徴とする、基板処理装置。
  7. 請求項4又は5に記載の基板処理装置であって、
    前記凝固手段又は昇華手段の少なくとも何れか一方は、少なくとも前記昇華性物質に対して不活性なガスを、当該昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記パターン形成面に向けて供給する気体供給手段であることを特徴とする、基板処理装置。
  8. 請求項4又は5に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華手段は、少なくとも前記昇華性物質に対して不活性なガスを、当該昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記パターン形成面に向けて供給する気体供給手段と、冷媒を、前記昇華性物質の凝固点以下の温度で、前記基板におけるパターン形成面とは反対側の裏面に向けて供給する冷媒供給手段であることを特徴とする、基板処理装置
  9. 請求項1〜4の何れか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華手段は、前記凝固体が形成された前記パターン形成面を、大気圧よりも低い環境下に減圧させる減圧手段であることを特徴とする、基板処理装置。
  10. 請求項1〜3の何れか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記凝固手段は、前記処理液が供給された前記パターン形成面を、大気圧よりも低い環境下に減圧させる減圧手段である、基板処理装置。
  11. 請求項10に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華手段として前記減圧手段を用いることを特徴とする、基板処理装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記供給手段は、前記処理液の温度を前記昇華性物質の融点以上、かつ、沸点より低い温度に調整する処理液温度調整部を有することを特徴とする、基板処理装置。
  13. 基板のパターン形成面に、融解状態の昇華性物質を含む処理液を供給する供給方法と、
    前記処理液を、前記パターン形成面上で凝固させて凝固体を形成する凝固方法と、
    前記凝固体を昇華させて、前記パターン形成面から除去する昇華方法と、
    を含み、
    前記昇華性物質の20℃〜25℃における蒸気圧が5kPa以上であり、20℃〜25℃における表面張力が25mN/m以下であることを特徴とする、基板処理方法。
  14. 請求項13に記載の基板処理方法であって、
    前記昇華性物質の20℃〜25℃における表面張力が20mN/m以下である、基板処理方法。
  15. 請求項13又は14に記載の基板処理装置であって、
    前記昇華性物質が1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン又はドデカフルオロシクロヘキサンであることを特徴とする、基板処理方法。
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