JP2017511174A - 改善された適合性(compatibility)および長い接着期間を有するオーバーパッチ(over−patch)、ならびに前記オーバーパッチを製造するための方法 - Google Patents

改善された適合性(compatibility)および長い接着期間を有するオーバーパッチ(over−patch)、ならびに前記オーバーパッチを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、適切な皮膚適合性を有する、少なくとも7日の固定期間用の医療製品に関し、医療製品は、中心の接着区画(3)と、活性成分を含まず、水蒸気透過性の支持層(1)、および活性成分を含まない接着性ポリマー層(2)からなるオーバーパッチとを含む。本発明はさらに、前記医療製品の製造方法、ならびに層1および2の積層物を含む部材キットに関する。

Description

本発明は、皮膚の上に装着され、オーバープラスタ(overplaster)によって固定される医療製品に関する。
こうした製品は、経皮治療システム(TTS:transdermal therapeutic system)であり、経皮治療システムは、活性成分(active ingredient)を含む部材に加え、特定の構造を有し、プラスタドレッシングによって固定される診断用の薬剤またはカニューレもさらに含む。知られているように、TTSは、皮膚に接着させ、全投与時間にわたって少なくとも1つの活性成分を送達することが求められるパッチ形態の医薬製品である。これらの医療特性はよく粘着しなければならず、その理由は、さもなければ皮膚に活性成分を送達することができない、診断用の薬剤が確実に機能しない、またはカニューレが滑るためであることは明らかである。同時に、皮膚刺激の事例を予防しなければならないが、それは、TTS、診断用の薬剤またはカニューレを固定するプラスタの固有の粘着性(tack)を、絶対に必要な粘着性より高くすることはできないことを意味する。
知られているように、接着結合とは、接着力および凝集力によって面を互いに連結する接着剤による2つの面の接合のことを言う。この場合、接着剤は、それぞれの面を濡らさなければならない。このことから、効果的な粘着性は、接着剤だけではなく、面の性質によっても支配されることになる。しかしながら、特に加齢と共に様々な人々が様々な面を有する皮膚をもち、個々の皮膚のタイプによって皮膚刺激への反応の感度が変わる。この要件は当技術分野ではよく知られているが、この問題に対処する医療製品はまだ存在していない。
ポリアクリレートのプラスタは、少なくとも7日までの装着時間にわたって利用することが可能であり、たとえば特許文献1によって知られている。特に長時間装着すると、この種のプラスタは一般に、再取り外し(redetachment)時に、影響を受ける皮膚にかなりの痛みをもたらし、皮膚上の目に見える残留物が増す。他の要素は、80g/m超の基本重量(basis weight)の通常使用であり、全体としてプラスタ中の残存モノマーの含有量がより高いという欠点をもつ。この原因は、少なくとも7日間用に設計されたオーバープラスタの場合、酸性ポリアクリレート接着剤(モノマーが遊離した酸官能基を有する)をニュートラルオイル(neutral oil)などの添加剤なしで使用することが一般的であり、したがって、接着剤が皮膚へのきわめて強い結合部に入り込むことにある。
活性成分を含むシリコーン接着剤の場合には、皮膚接触層としてアミン耐性(amine−resistant)シリコーン接着剤がしばしば利用される。こうした接着剤は、末端のシラノール基のすべてがメチル基によってキャッピングされているため、そのアミン耐性によって皮膚に対して比較的弱い結合を示すという欠点がある。したがって、通常のシリコーン接着剤の場合、少なくとも7日またはそれ以上の装着時間を得ることはきわめて難しいことがしばしばである。さらに、アミン耐性ポリシロキサン接着剤は、ポリシロキサン接着剤のアミン耐性のない(non−amine−resistant)ものの場合よりも水蒸気透過率の数字が低く、したがって、こうした接着剤では吸蔵効果(occlusion effect)が小さくなる。少なくとも7日間、皮膚に対する高い適合性を伴って接着するオーバープラスタを利用すれば、この欠点を補うことができる。他の態様として、活性成分を含むシリコーンプラスタの場合における支持層(backing layer)として、片側をシリコーン処理された(siliconized)フィルム(たとえば、片側をシリコーン処理された19または23μmのPETフィルム)がしばしば利用される。この場合、ロールがそれ自体に巻き込まれ、シリコーン処理されていない側がシリコーン処理された側と接触するため、フィルムはシリコーン処理されていない側にもシリコーン残留物を有するようになるという悪影響が生じる。したがって、活性成分を含むシリコーン接着剤層に関して接着は良好であるが、アクリレート接着剤をベースとするオーバープラスタの接着より弱い。結果として、オーバープラスタと、片側をシリコーン処理されたフィルムからなる解放層(または支持層)を有する、活性成分を含むマトリックスとの間で、尚早な剥離(および/または不十分な接着)の事例が起こり得る。この欠点は、アミン耐性のないシリコーン接着剤をベースとする、活性成分を含まないオーバープラスタによって補うことができる。
米国特許出願公開第2009/0130190A1号
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を有していない、または従来技術の欠点の程度がずっと小さい、活性成分を含まないオーバープラスタを提供することであった。
この目的は、中心区画(central compartment)と、すべての面に対して中心区画の上にかかる(ovrehang)、活性成分を含まないオーバープラスタとを有する医療製品によって達成され、その理由は、この構成が標準化された製造工程の要件を考慮し、きわめて重要な部材を大規模バッチで製造することを可能にすると同時に、様々な皮膚のタイプのために必要な変形形態が様々なオーバープラスタによって可能になるためである。直接皮膚に接触する接着部材の場合、水蒸気透過性を高め、結果として吸蔵効果が低下することを特色とするシリコーン接着剤、またはニュートラルオイルの添加を伴うポリアクリレート接着剤が優先される。シリコーン接着剤は、粘着付与剤(tackifier)としてシリコーンオイルをさらに含むことができる。皮膚適合性を改善する場合、ポリアクリレート接着剤は、特に再取り外し時の結合性能を改良するためにニュートラルオイルを含む。
プラスタにある程度の可撓性を与えるために、支持層1として、水蒸気に対して透過性のある弾性織物を利用することができる。この層は、ポリエステル織物で作られることが好ましく、またオーバープラスタのタイプの区別をより効果的にするために、適切に異なる着色を与えることができる。経糸および緯糸方向に伸ばすことができる二方向性の弾性ポリエステル織物、より詳細にはポリエチレンテレフタレート織物を用いることが好ましい。この織物の伸縮性は、DIN61632に従って測定すると、縦方向に≧35%、好ましくは≧45%、より詳細には約50%であり、横方向に≧25%、好ましくは≧35%である。基本重量は≧100g/m、好ましくは≧120g/m、より詳細には約130g/mである。Karl Otto Braun GmbH & Co. KG(KOB)は、そうした織物の製造業者の1つである。
本発明の他の要素は、きわめて少ない被覆重量(coating weight)の利用である。驚いたことに、この結果として、乾燥後のポリアクリレート接着剤中に存在する可能性がある残存モノマーの量をより少なく保つことが可能になるにもかかわらず、プラスタは7日間接着したままであることが明らかになっている。シリコーン接着剤の変更形態は、その場合には残存モノマーが全く存在しないという利点を示す。活性成分を含まないオーバープラスタ用の他の代替的なポリマーとして、ポリイソブチレン/ブチレンまたはスチレン−イソプレン(あるいは:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマーを利用することも可能である。これらのコポリマーは、結合性能を高めるために、水素添加(hydrogenated)炭化水素樹脂、および/またはたとえば流動パラフィン(liquid paraffin)などのオイルと組み合わせて使用できることがしばしばである。樹脂およびオイルは、高度に精製された状態で使用することが好ましく、それによって皮膚適合性が改善される。
このオーバープラスタは、接着剤の活性成分を含む層からなる、活性成分を含むマトリックスプラスタの固定に役立つことが好ましく、接着剤として、アミン耐性ポリシロキサン接着剤、ポリアクリレート接着剤またはポリイソブチレン接着剤が利用される。接着剤のこの層は、皮膚に直接接触する。活性成分を含まないオーバープラスタに対する分離層として、PETフィルムのバリア層が使用され、シリコーン接着剤系の場合には、バリア層は通常、片側がシリコーン処理される。オーバープラスタは、重複する縁部によって適用され、したがって、オーバープラスタの重複する活性成分を含まない縁部により、少なくとも7日の装着期間にわたる固定が保証される。
したがって、本発明は、中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品に関し、活性成分を含まないオーバープラスタは、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成され、ここで、
区画3は、感圧接着性であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
医療製品は、医療製品を少なくとも7日の固定時間(無傷の人の皮膚上で、少なくとも7日のプラスタの完全な取り外しがない装着時間)の間利用することができると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすように、層2の組成が患者の特定の皮膚のタイプの要件に応じて選択されることを特徴とする。
この製品は、区画3が、
c)再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触する、少なくとも1つの感圧接着性の活性成分を含むポリマー層(5)、および
d)層5を覆う、好ましくはポリエステルの分離層(4)
からなる経皮治療システム(TTS)であることが好ましい。
本発明の医療製品は、診断用の薬剤とすることもでき、その場合、診断装置は区画3の中に配置され;または本発明の医療製品は、カニューレ固定用のプラスタとすることができ、その場合、カニューレは区画3の中に配置される。米国特許出願公開第2011/144470A1号は、皮膚に接着させる診断装置を開示している。カニューレを皮膚に取り付けるための固定システムは、たとえばWO87/07164A1に記載されている。
好ましいTTSは、皮膚に適用するための薬物の形態であり、皮膚を介して送達するための薬物を含む従来のプラスタの外観を有する。TTSは、所定の速度で特定の時間にわたり、規定された適用部位へ連続的に送達される1つまたはそれ以上の薬物を含むことができる(「Heilmann,Klaus:Therapeutische Systeme Konzept und Realisation programmierter Arzneiverabreichung」[Therapeutic systems Concept and Realization of Programmed Pharmaceutical Administration]、第4版、Ferdinand Enke Verlag Stuttgart、1984、26頁)。
TTSにおける感圧性接着剤の活性成分を含む層は、ベースポリマー、および場合により通常の添加剤を有するポリマーマトリックスからなる。適切なポリマーは、シリコーン、ゴム、ゴム状の合成ホモポリマー、コポリマーまたはブロックポリマー、ポリアクリル酸エステルおよびそれらのコポリマー、ならびに水素添加ロジン(rosin)のエステルである。原理的には、感圧性接着剤の製造に用いられるすべてのポリマーが適しており、生理学的に異論はない。適切な例は、スチレンおよび1,3−ジエンに基づくブロックコポリマー、ポリイソブチレン、またはアクリレートおよび/もしくはメタクリレートのポリマーおよびコポリマーとして存在するものを含む。スチレンおよび1,3−ジエンに基づくブロックコポリマーのうち、たとえば鎖状のスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーが用いられる。
好ましいアクリレートベースのポリマーの例は、チタンキレートエステルの有無にかかわらず、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニルおよびアクリル酸のアクリレートコポリマーである。使用される水素添加ロジンのエステルは、そのメチルエステルおよびグリセロールエステルであることが好ましい。
添加剤として可能な粘着付与剤および可塑剤の性質は、使用されるポリマーに依存する。企図される生理学的に異論のない物質が知られている。感圧性接着剤の層の固有の粘着性によって、耐久性のある皮膚への接触が保証されなければならない。その層は、溶液として、または支持層への感圧性分散ベースの接着剤として、ホットメルト工程において適用することができる。
使用される活性成分は、吸収媒介物(absorption mediator)の有無にかかわらず、皮膚に適用されると局所的または系統的な影響を引き起こす物質である。
局所的な影響を有する成分は、たとえば発汗抑制剤、殺真菌剤、殺細菌剤および静菌剤である。
全身的な作用を有する成分の例は、抗生物質、ホルモン、解熱剤、抗糖尿病薬、冠状動脈拡張薬、心臓作用性グリシド、鎮痙薬、降圧薬、向精神薬、偏頭痛薬、コルチコイド、鎮痛薬、非避妊薬(anticontraceptive)、抗リウマチ薬、抗コリン作用薬、交感神経遮断薬(sympatholytic)、交感神経興奮様薬(sympathomimetic)、血管拡張剤、抗凝固剤および抗不整脈薬である。
使用されるポリマーおよび活性成分に依存する可能な添加剤は、可塑剤、粘着付与剤、安定剤、担体、拡散および浸透調整用の添加剤、または充填剤である。企図される生理学的に異論のない物質が知られている。
層2は、この層の乾燥重量に基づき、0〜5%(w/w)のニュートラルオイルを相溶化剤(compatibilizer)として含むことができる。層2は、この層の乾燥重量に基づき、0.5〜5%(w/w)のデクスパンテノールを含むこともできる。
層2は、樹脂部分とポリジメチルシロキサノール基の重縮合後、依然として遊離している残りのシラノール基がメチル基によってキャッピングされていない、アミン耐性のないポリシロキサンポリマーを含むこともでき、それに対して、この層の乾燥重量に基づき、0〜4%(w/w)のシリコーンオイルが添加される。
層2は、酸価が1より小さいポリアクリレートまたはビニル−アクリレートコポリマーをさらに含むことができる。
最後に、層2は、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーまたはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーを含むこともできる。
特に、好ましいTTSは、各場合において、言及した層を有し、また言及した層からなることが好ましい。2つの言及した感圧接着性の層は、それらのポリマー組成および/または厚さに関して同様にまたは異なるようにすることができる。皮膚に適用するための感圧接着性のポリマー層は、アクリレートおよびポリイソブチレン接着剤の場合、たとえばシリコーン処理された紙またはシリコーン処理されたフィルム(たとえばPETフィルム)からなる保護層をさらに備えることが好ましい。シリコーン接着剤の場合、フルオロポリマーで被覆されたPET保護層が使用される。個々のプラスタは、たとえばポリアクリロニトリル、アルミニウム箔および紙で作られた複合パッケージング材料からなる四方の縁部を封止されたパウチ(pouch)として、通常の方法でパッケージ化される。
皮膚接触する、感圧接着性の皮膚に優しいポリマー層2は、アミン耐性のないポリシロキサン、ポリアクリレートまたはポリイソブチレンを含むことが好ましい。好ましくは、このポリマー層は、1つもしくはそれ以上の酢酸ビニル−アクリレートコポリマーを含むか、または1つもしくはそれ以上の酢酸ビニル−アクリレートコポリマーからなり、そのモノマーは、遊離した酸基がないか、または少ししかなく、したがって、1より小さい酸価を有する。より好ましくは、この層は、粘着性を高めるために、少量のシリコーンオイルを含むことが可能なアミン耐性のないポリシロキサンからなる。
皮膚接触する、感圧接着性の皮膚に優しいポリマー層2が、粘着性を高めるためのシリコーンオイルの有無にかかわらず、アミン耐性のないポリシロキサンをきわめて少量含むことが可能であり、また好ましい一実施形態においても前記ポリシロキサンを含むことは、本発明のオーバープラスタの特有の特徴である。
ポリアクリレートを利用するとき、このポリアクリレートが酢酸ビニル−アクリレートコポリマーの群からなること、および重合後、遊離した酸基がない、または少ししかしないこと、およびさらに特に再取り外し時の皮膚適合性を高めるためにニュートラルオイルが利用されることは、本発明のオーバープラスタのさらなる特有の特徴である。
活性成分を含む層とオーバープラスタとの間の不透過性の分離層(4)は、様々なポリマーからなることができる。この場合、ポリエステル、その中でも特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。層4は、活性成分を含まないオーバープラスタのユニットから分離すべき活性成分を送達するユニットが存在するようになるとすぐに使用される。
適切に接着するポリマーは、たとえばポリアクリレートである。特に適切な皮膚への接着は、遊離アクリル酸を用いて調製されたポリアクリレートである。しかしながら、こうしたポリアクリレートは、再取り外し時の皮膚刺激および顕著な痛みの事例をまねく。装着試験では、高い皮膚適合性と共に装着時間を検証するために、遊離アクリル酸なしでポリアクリレートを利用した。これらの試験は、2ファクタの試験計画(2−fact
or trial plan)の一部として成功であった。したがって、好ましくは<1の酸価を有するポリマーを使用することが可能である。
原理的には同じ知見がポリシロキサンにも当てはまり、これらのポリマーには、その異なる化学的構造のために酸モノマーが存在しない。したがって、それらは、皮膚への結合親和性を高めた十分に親水性のある構造を有するようにするために、「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤を用いて調製されたときのみ、少なくとも7日の期間にわたって確実に接着する。
同様にオーバープラスタに使用可能なデクスパンテノールは、体内でパントテン酸に変換される。パントテン酸は、Bビタミン群のビタミン(ビタミンB5)である。パントテン酸は、補酵素Aの成分であり、したがって、皮膚の代謝において重要な役目を果たす。その親水性のために、本発明の関連におけるデクスパンテノールは、たとえばエタノールまたは他のアルコールなどの親水性溶媒によって混合しなければならないため、ポリイソブチレンおよびポリシロキサンなどの無極性ポリマーと一緒には使用されない(デクスパンテノールは、ポリイソブチレン/ポリブチレンおよびポリシロキサン接着剤に使用される種類の全く無極性の溶媒、たとえばn−ヘプタンに実質的に不溶である)。相分離、凝集などの周知の欠点に伴い、製造にはある種のエマルションが必要である。ポリアクリレートにおける使用の関連では、こうしたポリマーは酢酸エチルとエタノールの混合物などの極性溶媒中で使用されるため、デクスパンテノールの混合は容易であった。比較的高い濃度では、ポリアクリレートの場合、使用によって凝集力が低下するため、装着後、皮膚上にかなりの残留物が生じた。さらに、たとえば5%[w/w]の濃度では、デクスパンテノールはその可塑剤の特性のために、装着時間が7日未満に低下した。
本発明による活性成分を含まないオーバープラスタを有するTTSが、感圧接着性の活性成分を含むポリマー層5における1つまたはそれ以上の活性成分の結晶化について著しく低い傾向を示すことが明らかになっている。さらに、それはコールドフロー(cold flow)についてずっと低い傾向を有する。これは、TTSが包装の表面に固着したままになることがさらにまれになり、したがって、封止された縁部パウチからTTSをより簡単に取り出すことが可能であることを意味する。
したがって、本発明はまた、TTSの活性成分を含むポリマー層5における1つまたはそれ以上の活性成分の結晶化を防止するための活性成分を含まないオーバープラスタの使用、およびTTSにおけるコールドフローを低減するための活性成分を含まないオーバープラスタの使用に関する。
本発明はまた、本発明の医療製品を製造するための方法に関し、その方法は、
− 区画3は従来通りに製造され、その皮膚側の接着面は、すべての面に対して少なくとも4mmだけ突出する再取り外し可能な保護層(6)によって裏打ちされること、
− 患者の皮膚のタイプは、たとえばW.E.Robertsの方法によって分類され、次いでこの分類を使用して、アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのポリマーのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを包含する群から選択が行われ、場合により、前述の請求項に記載の添加剤から、医療製品が少なくとも7日の固定時間の間利用できると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすために必要な添加剤の選択が行われること、
− 被覆材料はそれらから製造され、中間担体(intermediate carrier)の上に被覆され、乾燥されること、
− 結果として生じる層2と中間担体の積層物の上に、支持層1が積層され、この積層物からオーバープラスタが、すべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるサイズおよび形状に打ち抜かれること、ならびに
− 最後に、中間担体の除去後、結果として生じるオーバープラスタは、それがすべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるように、区画3の皮膚側の接着面と反対の方向を向く面に接着されること
を特徴とする。
W.E.Robertの皮膚タイプの分類システムは、たとえば美容処置の場合に皮膚のタイプの分類を可能にするために近年導入された(たとえば、Roberts、J.Drugs Dermatol. 2008年5月;7(5):452〜456頁、およびRobert、Dermatol. Clin. 2009年10月;27(4):529〜533頁参照)。それは、皮膚のタイプの特性を決定するだけではなく、皮膚反応の予後に関する状況も提供する4部システム(four−part system)である。
また本発明は部材キット(kit−of−parts)に関し、部材キットは、
− 皮膚側の接着面上に再取り外し可能な保護層(6)を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の区画3と、
− 中間担体に積層され、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成される少なくとも1つの活性成分を含まないオーバープラスタと
を含む。そのキットは、定義され、中間担体上に積層された少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタを含むことが好ましく、前記オーバープラスタは、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なる。この好ましい実施形態により、使用者は、標準化された工程で製造され、厳しい薬学的条件を満たす区画3を適切なオーバープラスタと組み合わせることを可能にし、かつ少なくとも7日の固定時間に対する要件に従って医療製品を使用することを可能にすると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たす「組立キット」を得る。
本発明はさらに部材キットに関し、部材キットは、
− 中間担体の上に積層され、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成される少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタ
を含み、ここで、オーバープラスタは、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なる。
このキットによっても、使用者は、標準化された工程で製造され、厳しい薬学的条件を満たす区画3を適切なオーバープラスタと組み合わせることを可能にし、かつ少なくとも7日の固定時間に対する要件に従って医療製品を利用することを可能にすると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たす「組立キット」を得る。
最後に、本発明は、中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品を製造するための方法における前述の部材キットの使用に関し、活性成分を含まないオーバープラスタは、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成され、ここで、
区画3は、感圧接着であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
中間担体上に積層された活性成分を含まないオーバープラスタは、中間担体の除去後、区画3に接着される。
以下の本発明の特に好ましい実施形態、図面および実施例は、本発明をさらに説明するためのものであり、前記発明をそれらに限定するものではない。むしろ、本発明は、本説明、例または特許請求の範囲において言及されているかどうかにかかわらず、当業者にとって合理的である(個々の)特徴のあらゆる組み合わせを包含する。
本発明の医療製品を通る断面図である。 本発明の好ましいTTSを通る断面図である。
図1および2では、分かりやすいように層の厚さが誇張されている。図1には、感圧接着する中心区画(3)が、長方形の断面によって概略的に示されている。実際の断面はこれと異なってもよい。
図1において理解されるように、区画3は、再取り外し可能な保護層(6)の上にあり、オーバープラスタによって覆われ、オーバープラスタは、水蒸気透過性の支持層(1)、および感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から形成される。区画3の上には、すべての面に対して支持層1およびポリマー層2がかかっていることを理解することができる。
図2において理解されるように、TTSは、感圧接着性の活性成分を含むポリマー層(5)を含み、ポリマー層(5)は、再取り外し可能な保護層(6)の上にあり、オーバープラスタによって覆われ、オーバープラスタは、水蒸気透過性の支持層(1)、および感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から形成される。この場合、分離層(4)が、活性成分を含むポリマー層5を感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から分離する。層4および5から形成された積層物の上には、すべての面に対して支持層1およびポリマー層2がかかっていることを理解することができる。
好ましい実施形態において、皮膚適合性の高い活性成分を含まないポリマー層(2)は(ここで、また以下で示される百分率の数量は、質量分率[w/w]である):
− <4%の粘着性および<80g/mの基本重量を高めるための、任意選択のシリコーンオイル分(silicone oil fraction)(たとえば、シリコーンオイル12500cST)を有する「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤;
− 遊離した酸基がなく、<5%のニュートラルオイル分(たとえば、Miglyol)および<80g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 遊離した酸基がなく、<5%のデクスパンテノール分および<80g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 場合により<5%のニュートラルオイル分もしくはシリコーンオイル分(たとえば、Miglyolもしくはシリコーンオイル12500cST)、および<80g/mの基本重量を有するポリイソブチレン−ポリブチレン接着剤;または
− スチレン−イソプレン(あるいは:ブタジエン)−スチレン(SIS)ブロックコポリマーベースの接着剤
を含む。(これらはしばしば、結合性能を高めるために、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて用いられる。スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマー分は15〜100%の間、樹脂分は最大70%、オイル分は最大50%とすることができる。基本重量は<90g/mである。)
特に好ましい実施形態において、皮膚適合性の高い活性成分を含まないポリマー層(2)は:
− ≦1%の粘着性および≦70g/mの基本重量を高めるための、任意選択のシリコーンオイル分(たとえば、シリコーンオイル12500cST)を有する「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤;
− 遊離した酸基がなく、≦2%のニュートラルオイル分(たとえば、Miglyol)および<75g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 遊離した酸基がなく、≦2.5%のデクスパンテノール分および<75g/m未満の基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 場合により≦2%のニュートラルオイル分もしくはシリコーンオイル分(たとえば、Miglyolもしくはシリコーンオイル)、および<70g/mの基本重量を有するポリイソブチレン−ポリブチレン接着剤;または
− スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマーベースの接着剤
を含む。(これらはしばしば、結合性能を高めるために、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて用いられる。スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマー分は25〜100%の間、樹脂分は最大55%、オイル分は最大38%とすることができる。基本重量は<75g/mである。)
活性成分送達ユニット5と、層1および2から形成されるオーバープラスタとの間の分離層(4)は、好ましくは19〜23μmの厚さを有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。層2または5にポリシロキサン接着剤を利用する場合、この層(4)をシリコーン処理することができる。
製造実施例:
ポリアクリレート接着剤+ニュートラルオイルを用いた実施例1〜5a(DoE1):
ポリアクリレート接着剤+ニュートラルオイルを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
40〜43%[w/w]の固体分を有する、酢酸エチル/エタノール/ヘプタン中の酢酸ビニル−アクリレートコポリマー溶液をニュートラルオイル(Miglyol)の溶液と混合し、溶液の総固体分をエタノールで40%に調整する。
次いで、溶液が均質になるまで攪拌を行う。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜100g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をシリコーン処理されたPE紙の上に被覆する。
DoE1(実験計画法(Design of Experiment))試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
ポリアクリレート接着剤+デクスパンテノールを用いた実施例6〜10(DoE2):
ポリアクリレート接着剤+デクスパンテノールを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
40〜43%[w/w]の固体分を有する、酢酸エチル/エタノール/ヘプタン中の酢酸ビニル−アクリレートコポリマー溶液をデクスパンテノールと混合し、溶液の総固体分をエタノールで40%に調整する。
次いで、溶液が均質になるまで攪拌を行う。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜110g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をシリコーン処理されたPE紙の上に被覆する。
DoE2(実験計画法)試験(実施例6〜10)による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
アミン耐性のないポリシロキサン接着剤+シリコーンオイルを用いた実施例11〜15(DoE3)および16〜20(DoE4):
アミン耐性のないポリシロキサン接着剤+シリコーンオイルを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
固体含有量が50〜70%[w/w]である、ヘプタン(あるいは酢酸エチル)中のアミン耐性のないポリシロキサン接着剤溶液をシリコーンオイルと混合し、場合によりn−ヘプタン(または酢酸エチル溶液中のアミン耐性のないポリシロキサン接着剤の場合には、酢酸エチル)で60〜70%まで希釈し、次いで、均質な溶液が形成されるまで攪拌する。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜80g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をフルオロポリマーで被覆したPETフィルム(保護層および/または中間担体)に被覆する。
DoE3(実験計画法)試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
DoE4(実験計画法)試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
乾燥した接着剤の表面を水蒸気透過性の支持層1、たとえばポリエステル織物で弾力的に裏打ちする。これは、たとえば二方向性の弾性ポリエチレン−テレフタレート織物であり、経糸および緯糸方向に伸ばすことができ、その伸縮性は、縦方向に約50%、横方向に≧35%であり(DIN61632に従って測定)、その基本重量は約130g/mである(製造業者:Karl Otto Braun GmbH & Co. KG(KOB))。
次いで、たとえば活性成分送達層5と組み合わせて用いる場合、オーバープラスタを分離層4に接着するために、中間担体、乾燥したポリマー層2および支持層1からなる結果として生じる積層物から、適切なサイズのオーバープラスタを打ち抜く。オーバープラスタ積層物の打ち抜きは、層のすべてが中間担体とは別に提供されるように行われる。この場合、分離層を含む活性成分送達ユニットと比較したオーバープラスタのサイズは、皮膚に直接接触した状態での固定を可能にする重複した縁部領域のサイズに関するきわめて重要な決定要素である。7日間にわたる適切な固定を保証するためには、重複した縁部領域の幅を0.4cm以上にすべきである。
収納試験
収納試験用のTTSを製造するために、3.2mgのエストラジオール半水和物および11.2mgのノルエチステロール(norethisterol)を含む、サイズ16cmおよび厚さ0.1mmの酢酸ビニル−アクリレートコポリマーマトリックスを、すべての面に対して突出するオーバープラスタによって裏打ちし、このオーバープラスタは、アクリレート接着剤および二方向性の弾性PES織物からなる。こうして製造されたプラスタを、SurlynまたはPET/AL/PAN(Barex)で封止された縁部パウチにパッケージ化した。
次いで、パッケージ化されたプラスタを、40℃および標準的な大気湿度、または40℃および高い大気湿度において、1.5、3、4.5または6ヶ月間収納した。その後、それらを封止された縁部パウチから取り出した。パウチ材料への固着およびコールドフローの評価を行った。さらに、結晶についてプラスタを顕微鏡によって調査した。
結果および考察
Figure 2017511174
結論:
1.オーバープラスタによって、コールドフローを上手く抑えることができる。
2.オーバープラスタによって、活性成分の結晶化を概ね防止することができる。40℃および標準的な大気湿度において6ヶ月後、結晶は6ヶ月後の1件でしか見つからなかった。40℃および高い大気湿度において収納したプラスタでは、結晶は全く検出されなかった。
本発明は、皮膚の上に装着され、オーバープラスタ(overplaster)によって固定される医療製品に関する。
こうした製品は、経皮治療システム(TTS:transdermal therapeutic system)であり、経皮治療システムは、活性成分(active ingredient)を含む部材に加え、特定の構造を有し、プラスタドレッシングによって固定される診断用の薬剤またはカニューレもさらに含む。知られているように、TTSは、皮膚に接着させ、全投与時間にわたって少なくとも1つの活性成分を送達することが求められるパッチ形態の医薬製品である。これらの医療特性はよく粘着しなければならず、その理由は、さもなければ皮膚に活性成分を送達することができない、診断用の薬剤が確実に機能しない、またはカニューレが滑るためであることは明らかである。同時に、皮膚刺激の事例を予防しなければならないが、それは、TTS、診断用の薬剤またはカニューレを固定するプラスタの固有の粘着性(tack)を、絶対に必要な粘着性より高くすることはできないことを意味する。
知られているように、接着結合とは、接着力および凝集力によって面を互いに連結する接着剤による2つの面の接合のことを言う。この場合、接着剤は、それぞれの面を濡らさなければならない。このことから、効果的な粘着性は、接着剤だけではなく、面の性質によっても支配されることになる。しかしながら、特に加齢と共に様々な人々が様々な面を有する皮膚をもち、個々の皮膚のタイプによって皮膚刺激への反応の感度が変わる。この要件は当技術分野ではよく知られているが、この問題に対処する医療製品はまだ存在していない。
特許文献1は、支持層および感圧接着性の層を有する経皮パッチを開示しており、感圧接着性の層は、活性成分蓄積層(active ingredient reservoir layer)および皮膚上に接着する層を含む。活性成分蓄積層は、感圧性のアクリレート接着剤を含み、皮膚に接着する層は、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーを含む。
特許文献2は、粘膜または皮膚への刺激がなく、周囲空気を介してまたは経皮的に精油を放出するためのパッチシステムを開示している。パッチシステムは、少なくとも1つの精油を均質に分配するポリマーマトリックス、支持層、および除去可能な保護層を含む。さらに、精油に対して不透過性の遮断層、透過制御用の膜または感圧性接着層が存在してもよい。
特許文献3の主題は、ブプレノルフィンを投与するための経皮治療システムである。このシステムは、活性成分に対して不透過性の支持層、ポリシロキサンまたはポリイソブチレンに基づき、ブプレノルフィンだけではなく少なくとも1つのカルボン酸を含むマトリックス層、および取り外し可能な保護層を含む。
特許文献4には、フェンタニルまたはフェンタニル相同物の経皮投与のためのパッチが開示されている。パッチは、支持層、バリア層、感圧接着性の活性成分層、および除去可能な保護層(解放層)を含む。活性成分を含む層は、フェンタニルまたはフェンタニル相同物、フェンタニルまたはフェンタニル相同物の透過を改善するための薬剤、およびアクリレート接着剤を含む。アクリレート接着剤は、非官能性ポリアクリレート接着剤、またはカルボキシル基を含むポリアクリレート接着剤である。
少なくとも7日までの装着時間にわたって利用することが可能であるポリアクリレートのプラスタは、たとえば特許文献5によって知られている。特に長時間装着すると、この種のプラスタは一般に、再取り外し(redetachment)時に、影響を受ける皮膚にかなりの痛みをもたらし、皮膚上の目に見える残留物が増す。他の要素は、80g/m超の基本重量(basis weight)の通常使用であり、全体としてプラスタ中の残存モノマーの含有量がより高いという欠点をもつ。この原因は、少なくとも7日間用に設計されたオーバープラスタの場合、酸性ポリアクリレート接着剤(モノマーが遊離した酸官能基を有する)をニュートラルオイル(neutral oil)などの添加剤なしで使用することが一般的であり、したがって、接着剤が皮膚へのきわめて強い結合部に入り込むことにある。
活性成分を含むシリコーン接着剤の場合には、皮膚接触層としてアミン耐性(amine−resistant)シリコーン接着剤がしばしば利用される。こうした接着剤は、末端のシラノール基のすべてがメチル基によってキャッピングされているため、そのアミン耐性によって皮膚に対して比較的弱い結合を示すという欠点がある。したがって、通常のシリコーン接着剤の場合、少なくとも7日またはそれ以上の装着時間を得ることはきわめて難しいことがしばしばである。さらに、アミン耐性ポリシロキサン接着剤は、ポリシロキサン接着剤のアミン耐性のない(non−amine−resistant)ものの場合よりも水蒸気透過率の数字が低く、したがって、こうした接着剤では吸蔵効果(occlusion effect)が小さくなる。少なくとも7日間、皮膚に対する高い適合性を伴って接着するオーバープラスタを利用すれば、この欠点を補うことができる。他の態様として、活性成分を含むシリコーンプラスタの場合における支持層(backing layer)として、片側をシリコーン処理された(siliconized)フィルム(たとえば、片側をシリコーン処理された19または23μmのPETフィルム)がしばしば利用される。この場合、ロールがそれ自体に巻き込まれ、シリコーン処理されていない側がシリコーン処理された側と接触するため、フィルムはシリコーン処理されていない側にもシリコーン残留物を有するようになるという悪影響が生じる。したがって、活性成分を含むシリコーン接着剤層に関して接着は良好であるが、アクリレート接着剤をベースとするオーバープラスタの接着より弱い。結果として、オーバープラスタと、片側をシリコーン処理されたフィルムからなる解放層(または支持層)を有する、活性成分を含むマトリックスとの間で、尚早な剥離(および/または不十分な接着)の事例が起こり得る。この欠点は、アミン耐性のないシリコーン接着剤をベースとする、活性成分を含まないオーバープラスタによって補うことができる。
EP1992363 DE102004038285A1 DE102006054731A1 EP2759294A1 米国特許出願公開第2009/0130190A1号
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を有していない、または従来技術の欠点の程度がずっと小さい、活性成分を含まないオーバープラスタを提供することであった。
この目的は、中心区画(central compartment)と、すべての面に対して中心区画の上にかかる(ovrehang)、活性成分を含まないオーバープラスタとを有する医療製品によって達成され、その理由は、この構成が標準化された製造工程の要件を考慮し、きわめて重要な部材を大規模バッチで製造することを可能にすると同時に、様々な皮膚のタイプのために必要な変形形態が様々なオーバープラスタによって可能になるためである。直接皮膚に接触する接着部材の場合、水蒸気透過性を高め、結果として吸蔵効果が低下することを特色とするシリコーン接着剤、またはニュートラルオイルの添加を伴うポリアクリレート接着剤が優先される。シリコーン接着剤は、粘着付与剤(tackifier)としてシリコーンオイルをさらに含むことができる。皮膚適合性を改善する場合、ポリアクリレート接着剤は、特に再取り外し時の結合性能を改良するためにニュートラルオイルを含む。
プラスタにある程度の可撓性を与えるために、支持層1として、水蒸気に対して透過性のある弾性織物を利用することができる。この層は、ポリエステル織物で作られることが好ましく、またオーバープラスタのタイプの区別をより効果的にするために、適切に異なる着色を与えることができる。経糸および緯糸方向に伸ばすことができる二方向性の弾性ポリエステル織物、より詳細にはポリエチレンテレフタレート織物を用いることが好ましい。この織物の伸縮性は、DIN61632に従って測定すると、縦方向に≧35%、好ましくは≧45%、より詳細には約50%であり、横方向に≧25%、好ましくは≧35%である。基本重量は≧100g/m、好ましくは≧120g/m、より詳細には約130g/mである。Karl Otto Braun GmbH & Co. KG(KOB)は、そうした織物の製造業者の1つである。
本発明の他の要素は、きわめて少ない被覆重量(coating weight)の利用である。驚いたことに、この結果として、乾燥後のポリアクリレート接着剤中に存在する可能性がある残存モノマーの量をより少なく保つことが可能になるにもかかわらず、プラスタは7日間接着したままであることが明らかになっている。シリコーン接着剤の変更形態は、その場合には残存モノマーが全く存在しないという利点を示す。活性成分を含まないオーバープラスタ用の他の代替的なポリマーとして、ポリイソブチレン/ブチレンまたはスチレン−イソプレン(あるいは:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマーを利用することも可能である。これらのコポリマーは、結合性能を高めるために、水素添加(hydrogenated)炭化水素樹脂、および/またはたとえば流動パラフィン(liquid paraffin)などのオイルと組み合わせて使用できることがしばしばである。樹脂およびオイルは、高度に精製された状態で使用することが好ましく、それによって皮膚適合性が改善される。
このオーバープラスタは、接着剤の活性成分を含む層からなる、活性成分を含むマトリックスプラスタの固定に役立つことが好ましく、接着剤として、アミン耐性ポリシロキサン接着剤、ポリアクリレート接着剤またはポリイソブチレン接着剤が利用される。接着剤のこの層は、皮膚に直接接触する。活性成分を含まないオーバープラスタに対する分離層として、PETフィルムのバリア層が使用され、シリコーン接着剤系の場合には、バリア層は通常、片側がシリコーン処理される。オーバープラスタは、重複する縁部によって適用され、したがって、オーバープラスタの重複する活性成分を含まない縁部により、少なくとも7日の装着期間にわたる固定が保証される。
したがって、本発明は、中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品に関し、活性成分を含まないオーバープラスタは、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成され、ここで、
区画3は、感圧接着性であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
医療製品は、医療製品を少なくとも7日の固定時間(無傷の人の皮膚上で、少なくとも7日のプラスタの完全な取り外しがない装着時間)の間利用することができると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすように、層2の組成が患者の特定の皮膚のタイプの要件に応じて選択されることを特徴とする。
この製品は、区画3が、
c)再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触する、少なくとも1つの感圧接着性の活性成分を含むポリマー層(5)、および
d)層5を覆う、好ましくはポリエステルの分離層(4)
からなる経皮治療システム(TTS)であることが好ましい。
本発明の医療製品は、診断用の薬剤とすることもでき、その場合、診断装置は区画3の中に配置され;または本発明の医療製品は、カニューレ固定用のプラスタとすることができ、その場合、カニューレは区画3の中に配置される。米国特許出願公開第2011/144470A1号は、皮膚に接着させる診断装置を開示している。カニューレを皮膚に取り付けるための固定システムは、たとえばWO87/07164A1に記載されている。
好ましいTTSは、皮膚に適用するための薬物の形態であり、皮膚を介して送達するための薬物を含む従来のプラスタの外観を有する。TTSは、所定の速度で特定の時間にわたり、規定された適用部位へ連続的に送達される1つまたはそれ以上の薬物を含むことができる(「Heilmann,Klaus:Therapeutische Systeme Konzept und Realisation programmierter Arzneiverabreichung」[Therapeutic systems Concept and Realization of Programmed Pharmaceutical Administration]、第4版、Ferdinand Enke Verlag Stuttgart、1984、26頁)。
TTSにおける感圧性接着剤の活性成分を含む層は、ベースポリマー、および場合により通常の添加剤を有するポリマーマトリックスからなる。適切なポリマーは、シリコーン、ゴム、ゴム状の合成ホモポリマー、コポリマーまたはブロックポリマー、ポリアクリル酸エステルおよびそれらのコポリマー、ならびに水素添加ロジン(rosin)のエステルである。原理的には、感圧性接着剤の製造に用いられるすべてのポリマーが適しており、生理学的に異論はない。適切な例は、スチレンおよび1,3−ジエンに基づくブロックコポリマー、ポリイソブチレン、またはアクリレートおよび/もしくはメタクリレートのポリマーおよびコポリマーとして存在するものを含む。スチレンおよび1,3−ジエンに基づくブロックコポリマーのうち、たとえば鎖状のスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーが用いられる。
好ましいアクリレートベースのポリマーの例は、チタンキレートエステルの有無にかかわらず、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニルおよびアクリル酸のアクリレートコポリマーである。使用される水素添加ロジンのエステルは、そのメチルエステルおよびグリセロールエステルであることが好ましい。
添加剤として可能な粘着付与剤および可塑剤の性質は、使用されるポリマーに依存する。企図される生理学的に異論のない物質が知られている。感圧性接着剤の層の固有の粘着性によって、耐久性のある皮膚への接触が保証されなければならない。その層は、溶液として、または支持層への感圧性分散ベースの接着剤として、ホットメルト工程において適用することができる。
使用される活性成分は、吸収媒介物(absorption mediator)の有無にかかわらず、皮膚に適用されると局所的または系統的な影響を引き起こす物質である。
局所的な影響を有する成分は、たとえば発汗抑制剤、殺真菌剤、殺細菌剤および静菌剤である。
全身的な作用を有する成分の例は、抗生物質、ホルモン、解熱剤、抗糖尿病薬、冠状動脈拡張薬、心臓作用性グリシド、鎮痙薬、降圧薬、向精神薬、偏頭痛薬、コルチコイド、鎮痛薬、非避妊薬(anticontraceptive)、抗リウマチ薬、抗コリン作用薬、交感神経遮断薬(sympatholytic)、交感神経興奮様薬(sympathomimetic)、血管拡張剤、抗凝固剤および抗不整脈薬である。
使用されるポリマーおよび活性成分に依存する可能な添加剤は、可塑剤、粘着付与剤、安定剤、担体、拡散および浸透調整用の添加剤、または充填剤である。企図される生理学的に異論のない物質が知られている。
層2は、この層の乾燥重量に基づき、0〜5%(w/w)のニュートラルオイルを相溶化剤(compatibilizer)として含むことができる。層2は、この層の乾燥重量に基づき、0.5〜5%(w/w)のデクスパンテノールを含むこともできる。
層2は、樹脂部分とポリジメチルシロキサノール基の重縮合後、依然として遊離している残りのシラノール基がメチル基によってキャッピングされていない、アミン耐性のないポリシロキサンポリマーを含むこともでき、それに対して、この層の乾燥重量に基づき、0〜4%(w/w)のシリコーンオイルが添加される。
層2は、酸価が1より小さいポリアクリレートまたはビニル−アクリレートコポリマーをさらに含むことができる。
最後に、層2は、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーまたはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーを含むこともできる。
特に、好ましいTTSは、各場合において、言及した層を有し、また言及した層からなることが好ましい。2つの言及した感圧接着性の層は、それらのポリマー組成および/または厚さに関して同様にまたは異なるようにすることができる。皮膚に適用するための感圧接着性のポリマー層は、アクリレートおよびポリイソブチレン接着剤の場合、たとえばシリコーン処理された紙またはシリコーン処理されたフィルム(たとえばPETフィルム)からなる保護層をさらに備えることが好ましい。シリコーン接着剤の場合、フルオロポリマーで被覆されたPET保護層が使用される。個々のプラスタは、たとえばポリアクリロニトリル、アルミニウム箔および紙で作られた複合パッケージング材料からなる四方の縁部を封止されたパウチ(pouch)として、通常の方法でパッケージ化される。
皮膚接触する、感圧接着性の皮膚に優しいポリマー層2は、アミン耐性のないポリシロキサン、ポリアクリレートまたはポリイソブチレンを含むことが好ましい。好ましくは、このポリマー層は、1つもしくはそれ以上の酢酸ビニル−アクリレートコポリマーを含むか、または1つもしくはそれ以上の酢酸ビニル−アクリレートコポリマーからなり、そのモノマーは、遊離した酸基がないか、または少ししかなく、したがって、1より小さい酸価を有する。より好ましくは、この層は、粘着性を高めるために、少量のシリコーンオイルを含むことが可能なアミン耐性のないポリシロキサンからなる。
皮膚接触する、感圧接着性の皮膚に優しいポリマー層2が、粘着性を高めるためのシリコーンオイルの有無にかかわらず、アミン耐性のないポリシロキサンをきわめて少量含むことが可能であり、また好ましい一実施形態においても前記ポリシロキサンを含むことは、本発明のオーバープラスタの特有の特徴である。
ポリアクリレートを利用するとき、このポリアクリレートが酢酸ビニル−アクリレートコポリマーの群からなること、および重合後、遊離した酸基がない、または少ししかしないこと、およびさらに特に再取り外し時の皮膚適合性を高めるためにニュートラルオイルが利用されることは、本発明のオーバープラスタのさらなる特有の特徴である。
活性成分を含む層とオーバープラスタとの間の不透過性の分離層(4)は、様々なポリマーからなることができる。この場合、ポリエステル、その中でも特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。層4は、活性成分を含まないオーバープラスタのユニットから分離すべき活性成分を送達するユニットが存在するようになるとすぐに使用される。
適切に接着するポリマーは、たとえばポリアクリレートである。特に適切な皮膚への接着は、遊離アクリル酸を用いて調製されたポリアクリレートである。しかしながら、こうしたポリアクリレートは、再取り外し時の皮膚刺激および顕著な痛みの事例をまねく。装着試験では、高い皮膚適合性と共に装着時間を検証するために、遊離アクリル酸なしでポリアクリレートを利用した。これらの試験は、2ファクタの試験計画(2−factor trial plan)の一部として成功であった。したがって、好ましくは<1の酸価を有するポリマーを使用することが可能である。
原理的には同じ知見がポリシロキサンにも当てはまり、これらのポリマーには、その異なる化学的構造のために酸モノマーが存在しない。したがって、それらは、皮膚への結合親和性を高めた十分に親水性のある構造を有するようにするために、「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤を用いて調製されたときのみ、少なくとも7日の期間にわたって確実に接着する。
同様にオーバープラスタに使用可能なデクスパンテノールは、体内でパントテン酸に変換される。パントテン酸は、Bビタミン群のビタミン(ビタミンB5)である。パントテン酸は、補酵素Aの成分であり、したがって、皮膚の代謝において重要な役目を果たす。その親水性のために、本発明の関連におけるデクスパンテノールは、たとえばエタノールまたは他のアルコールなどの親水性溶媒によって混合しなければならないため、ポリイソブチレンおよびポリシロキサンなどの無極性ポリマーと一緒には使用されない(デクスパンテノールは、ポリイソブチレン/ポリブチレンおよびポリシロキサン接着剤に使用される種類の全く無極性の溶媒、たとえばn−ヘプタンに実質的に不溶である)。相分離、凝集などの周知の欠点に伴い、製造にはある種のエマルションが必要である。ポリアクリレートにおける使用の関連では、こうしたポリマーは酢酸エチルとエタノールの混合物などの極性溶媒中で使用されるため、デクスパンテノールの混合は容易であった。比較的高い濃度では、ポリアクリレートの場合、使用によって凝集力が低下するため、装着後、皮膚上にかなりの残留物が生じた。さらに、たとえば5%[w/w]の濃度では、デクスパンテノールはその可塑剤の特性のために、装着時間が7日未満に低下した。
本発明による活性成分を含まないオーバープラスタを有するTTSが、感圧接着性の活性成分を含むポリマー層5における1つまたはそれ以上の活性成分の結晶化について著しく低い傾向を示すことが明らかになっている。さらに、それはコールドフロー(cold flow)についてずっと低い傾向を有する。これは、TTSが包装の表面に固着したままになることがさらにまれになり、したがって、封止された縁部パウチからTTSをより簡単に取り出すことが可能であることを意味する。
したがって、本発明はまた、TTSの活性成分を含むポリマー層5における1つまたはそれ以上の活性成分の結晶化を防止するための活性成分を含まないオーバープラスタの使用、およびTTSにおけるコールドフローを低減するための活性成分を含まないオーバープラスタの使用に関する。
本発明はまた、本発明の医療製品を製造するための方法に関し、その方法は、
− 区画3は従来通りに製造され、その皮膚側の接着面は、すべての面に対して少なくとも4mmだけ突出する再取り外し可能な保護層(6)によって裏打ちされること、
− 患者の皮膚のタイプは、たとえばW.E.Robertsの方法によって分類され、次いでこの分類を使用して、アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのポリマーのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを包含する群から選択が行われ、場合により、前述の請求項に記載の添加剤から、医療製品が少なくとも7日の固定時間の間利用できると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすために必要な添加剤の選択が行われること、
− 被覆材料はそれらから製造され、中間担体(intermediate carrier)の上に被覆され、乾燥されること、
− 結果として生じる層2と中間担体の積層物の上に、支持層1が積層され、この積層物からオーバープラスタが、すべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるサイズおよび形状に打ち抜かれること、ならびに
− 最後に、中間担体の除去後、結果として生じるオーバープラスタは、それがすべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるように、区画3の皮膚側の接着面と反対の方向を向く面に接着されること
を特徴とする。
W.E.Robertの皮膚タイプの分類システムは、たとえば美容処置の場合に皮膚のタイプの分類を可能にするために近年導入された(たとえば、Roberts、J.Drugs Dermatol. 2008年5月;7(5):452〜456頁、およびRobert、Dermatol. Clin. 2009年10月;27(4):529〜533頁参照)。それは、皮膚のタイプの特性を決定するだけではなく、皮膚反応の予後に関する状況も提供する4部システム(four−part system)である。
また本発明は部材キット(kit−of−parts)に関し、部材キットは、
− 皮膚側の接着面上に再取り外し可能な保護層(6)を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の区画3と、
− 中間担体に積層され、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成される少なくとも1つの活性成分を含まないオーバープラスタと
を含む。そのキットは、定義され、中間担体上に積層された少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタを含むことが好ましく、前記オーバープラスタは、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なる。この好ましい実施形態により、使用者は、標準化された工程で製造され、厳しい薬学的条件を満たす区画3を適切なオーバープラスタと組み合わせることを可能にし、かつ少なくとも7日の固定時間に対する要件に従って医療製品を使用することを可能にすると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たす「組立キット」を得る。
本発明はさらに部材キットに関し、部材キットは、
− 中間担体の上に積層され、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成される少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタ
を含み、ここで、オーバープラスタは、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なる。
このキットによっても、使用者は、標準化された工程で製造され、厳しい薬学的条件を満たす区画3を適切なオーバープラスタと組み合わせることを可能にし、かつ少なくとも7日の固定時間に対する要件に従って医療製品を利用することを可能にすると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たす「組立キット」を得る。
最後に、本発明は、中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品を製造するための方法における前述の部材キットの使用に関し、活性成分を含まないオーバープラスタは、
a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
で構成され、ここで、
区画3は、感圧接着であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
中間担体上に積層された活性成分を含まないオーバープラスタは、中間担体の除去後、区画3に接着される。
以下の本発明の特に好ましい実施形態、図面および実施例は、本発明をさらに説明するためのものであり、前記発明をそれらに限定するものではない。むしろ、本発明は、本説明、例または特許請求の範囲において言及されているかどうかにかかわらず、当業者にとって合理的である(個々の)特徴のあらゆる組み合わせを包含する。
本発明の医療製品を通る断面図である。 本発明の好ましいTTSを通る断面図である。
図1および2では、分かりやすいように層の厚さが誇張されている。図1には、感圧接着する中心区画(3)が、長方形の断面によって概略的に示されている。実際の断面はこれと異なってもよい。
図1において理解されるように、区画3は、再取り外し可能な保護層(6)の上にあり、オーバープラスタによって覆われ、オーバープラスタは、水蒸気透過性の支持層(1)、および感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から形成される。区画3の上には、すべての面に対して支持層1およびポリマー層2がかかっていることを理解することができる。
図2において理解されるように、TTSは、感圧接着性の活性成分を含むポリマー層(5)を含み、ポリマー層(5)は、再取り外し可能な保護層(6)の上にあり、オーバープラスタによって覆われ、オーバープラスタは、水蒸気透過性の支持層(1)、および感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から形成される。この場合、分離層(4)が、活性成分を含むポリマー層5を感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)から分離する。層4および5から形成された積層物の上には、すべての面に対して支持層1およびポリマー層2がかかっていることを理解することができる。
好ましい実施形態において、皮膚適合性の高い活性成分を含まないポリマー層(2)は(ここで、また以下で示される百分率の数量は、質量分率[w/w]である):
− <4%の粘着性および<80g/mの基本重量を高めるための、任意選択のシリコーンオイル分(silicone oil fraction)(たとえば、シリコーンオイル12500cST)を有する「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤;
− 遊離した酸基がなく、<5%のニュートラルオイル分(たとえば、Miglyol)および<80g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 遊離した酸基がなく、<5%のデクスパンテノール分および<80g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 場合により<5%のニュートラルオイル分もしくはシリコーンオイル分(たとえば、Miglyolもしくはシリコーンオイル12500cST)、および<80g/mの基本重量を有するポリイソブチレン−ポリブチレン接着剤;または
− スチレン−イソプレン(あるいは:ブタジエン)−スチレン(SIS)ブロックコポリマーベースの接着剤
を含む。(これらはしばしば、結合性能を高めるために、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて用いられる。スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマー分は15〜100%の間、樹脂分は最大70%、オイル分は最大50%とすることができる。基本重量は<90g/mである。)
特に好ましい実施形態において、皮膚適合性の高い活性成分を含まないポリマー層(2)は:
− ≦1%の粘着性および≦70g/mの基本重量を高めるための、任意選択のシリコーンオイル分(たとえば、シリコーンオイル12500cST)を有する「標準的なPSA」、すなわちアミン耐性のないポリシロキサン接着剤;
− 遊離した酸基がなく、≦2%のニュートラルオイル分(たとえば、Miglyol)および<75g/mの基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 遊離した酸基がなく、≦2.5%のデクスパンテノール分および<75g/m未満の基本重量を有するポリアクリレート接着剤;
− 場合により≦2%のニュートラルオイル分もしくはシリコーンオイル分(たとえば、Miglyolもしくはシリコーンオイル)、および<70g/mの基本重量を有するポリイソブチレン−ポリブチレン接着剤;または
− スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマーベースの接着剤
を含む。(これらはしばしば、結合性能を高めるために、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて用いられる。スチレン−イソプレン(イソプレンの代わりに:ブタジエン)−スチレンブロックコポリマー分は25〜100%の間、樹脂分は最大55%、オイル分は最大38%とすることができる。基本重量は<75g/mである。)
活性成分送達ユニット5と、層1および2から形成されるオーバープラスタとの間の分離層(4)は、好ましくは19〜23μmの厚さを有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。層2または5にポリシロキサン接着剤を利用する場合、この層(4)をシリコーン処理することができる。
製造実施例:
ポリアクリレート接着剤+ニュートラルオイルを用いた実施例1〜5a(DoE1):
ポリアクリレート接着剤+ニュートラルオイルを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
40〜43%[w/w]の固体分を有する、酢酸エチル/エタノール/ヘプタン中の酢酸ビニル−アクリレートコポリマー溶液をニュートラルオイル(Miglyol)の溶液と混合し、溶液の総固体分をエタノールで40%に調整する。
次いで、溶液が均質になるまで攪拌を行う。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜100g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をシリコーン処理されたPE紙の上に被覆する。
DoE1(実験計画法(Design of Experiment))試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
ポリアクリレート接着剤+デクスパンテノールを用いた実施例6〜10(DoE2):
ポリアクリレート接着剤+デクスパンテノールを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
40〜43%[w/w]の固体分を有する、酢酸エチル/エタノール/ヘプタン中の酢酸ビニル−アクリレートコポリマー溶液をデクスパンテノールと混合し、溶液の総固体分をエタノールで40%に調整する。
次いで、溶液が均質になるまで攪拌を行う。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜110g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をシリコーン処理されたPE紙の上に被覆する。
DoE2(実験計画法)試験(実施例6〜10)による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
アミン耐性のないポリシロキサン接着剤+シリコーンオイルを用いた実施例11〜15(DoE3)および16〜20(DoE4):
アミン耐性のないポリシロキサン接着剤+シリコーンオイルを用いた、活性成分を含まないオーバープラスタ用の組成物の調製:
固体含有量が50〜70%[w/w]である、ヘプタン(あるいは酢酸エチル)中のアミン耐性のないポリシロキサン接着剤溶液をシリコーンオイルと混合し、場合によりn−ヘプタン(または酢酸エチル溶液中のアミン耐性のないポリシロキサン接着剤の場合には、酢酸エチル)で60〜70%まで希釈し、次いで、均質な溶液が形成されるまで攪拌する。
この接着剤溶液(組成物)を、オーバープラスタの活性成分を含まない皮膚に面する側(層2)を製造するために利用する。
中間担体上での組成物の被覆および乾燥:
100℃以下の乾燥キャビネットまたは乾燥トンネル内で溶媒を蒸発させた後、50〜80g/mの基本重量を有する接着剤の層が形成されるように、組成物をフルオロポリマーで被覆したPETフィルム(保護層および/または中間担体)に被覆する。
DoE3(実験計画法)試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
DoE4(実験計画法)試験による1製剤中のオーバープラスタに使用された接着剤溶液の組成は、以下のとおりであった。
Figure 2017511174
乾燥した接着剤の表面を水蒸気透過性の支持層1、たとえばポリエステル織物で弾力的に裏打ちする。これは、たとえば二方向性の弾性ポリエチレン−テレフタレート織物であり、経糸および緯糸方向に伸ばすことができ、その伸縮性は、縦方向に約50%、横方向に≧35%であり(DIN61632に従って測定)、その基本重量は約130g/mである(製造業者:Karl Otto Braun GmbH & Co. KG(KOB))。
次いで、たとえば活性成分送達層5と組み合わせて用いる場合、オーバープラスタを分離層4に接着するために、中間担体、乾燥したポリマー層2および支持層1からなる結果として生じる積層物から、適切なサイズのオーバープラスタを打ち抜く。オーバープラスタ積層物の打ち抜きは、層のすべてが中間担体とは別に提供されるように行われる。この場合、分離層を含む活性成分送達ユニットと比較したオーバープラスタのサイズは、皮膚に直接接触した状態での固定を可能にする重複した縁部領域のサイズに関するきわめて重要な決定要素である。7日間にわたる適切な固定を保証するためには、重複した縁部領域の幅を0.4cm以上にすべきである。
収納試験
収納試験用のTTSを製造するために、3.2mgのエストラジオール半水和物および11.2mgのノルエチステロール(norethisterol)を含む、サイズ16cmおよび厚さ0.1mmの酢酸ビニル−アクリレートコポリマーマトリックスを、すべての面に対して突出するオーバープラスタによって裏打ちし、このオーバープラスタは、アクリレート接着剤および二方向性の弾性PES織物からなる。こうして製造されたプラスタを、SurlynまたはPET/AL/PAN(Barex)で封止された縁部パウチにパッケージ化した。
次いで、パッケージ化されたプラスタを、40℃および標準的な大気湿度、または40℃および高い大気湿度において、1.5、3、4.5または6ヶ月間収納した。その後、それらを封止された縁部パウチから取り出した。パウチ材料への固着およびコールドフローの評価を行った。さらに、結晶についてプラスタを顕微鏡によって調査した。
結果および考察
Figure 2017511174
結論:
1.オーバープラスタによって、コールドフローを上手く抑えることができる。
2.オーバープラスタによって、活性成分の結晶化を概ね防止することができる。40℃および標準的な大気湿度において6ヶ月後、結晶は6ヶ月後の1件でしか見つからなかった。40℃および高い大気湿度において収納したプラスタでは、結晶は全く検出されなかった。

Claims (18)

  1. 中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品であって、該活性成分を含まないオーバープラスタは、
    a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
    b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
    で構成され、ここで、
    区画3は、感圧接着性であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
    該医療製品を少なくとも7日の固定時間の間利用することができると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすように、層2の組成が患者の特定の皮膚のタイプの要件に応じて選択されることを特徴とする前記医療製品。
  2. 区画3が、
    a)再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触する、少なくとも1つの感圧接着性の活性成分を含むポリマー層(5)、および
    b)層5を覆う、好ましくはポリエステルの分離層(4)
    からなる経皮治療システム(TTS)であることを特徴とする、請求項1に記載の医療製品。
  3. 診断用の薬剤であり、診断装置は区画3の中に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の医療製品。
  4. カニューレ固定用のプラスタであり、カニューレは区画3の中に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の医療製品。
  5. 層2は、この層の乾燥重量に基づき、0〜5%(w/w)のニュートラルオイルを相溶化剤として含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療製品。
  6. 層2は、この層の乾燥重量に基づき、0.5〜5%(w/w)のデクスパンテノールを含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療製品。
  7. 層2は、樹脂部分とポリジメチルシロキサノール基の重縮合後、依然として遊離している残りのシラノール基がメチル基によってキャッピングされていない、アミン耐性のないポリシロキサンポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療製品。
  8. 層2は、この層の乾燥重量に基づき、0〜4%(w/w)のシリコーンオイルを含むことを特徴とする、請求項1〜5および7のいずれか1項に記載の医療製品。
  9. 層2は、酸価が1より小さいポリアクリレートまたはビニル−アクリレートコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療製品。
  10. 層2は、水素添加炭化水素樹脂および/または流動パラフィンなどのオイルと組み合わせて、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーまたはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療製品。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の医療製品を製造するための方法であって、
    区画3は従来通りに製造され、その皮膚側の接着面は、すべての面に対して少なくとも4mmだけ突出する再取り外し可能な保護層(6)によって裏打ちされること、
    患者の皮膚のタイプは、たとえばW.E.Robertsの方法によって分類され、次いでこの分類を使用して、アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのポリマーのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを包含する群から選択が行われ、場合により、請求項1〜10に記載の添加剤から、医療製品が少なくとも7日の固定時間の間利用できると同時に、適切な皮膚適合性に対する要件を満たすために必要な添加剤の選択が行われること、
    被覆材料はそれらから製造され、中間担体の上に被覆され、乾燥されること、
    結果として生じる層2と中間担体の積層物の上に、支持層1が積層され、この積層物からオーバープラスタが、すべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるサイズおよび形状に打ち抜かれること、ならびに
    最後に、中間担体の除去後、結果として生じるオーバープラスタは、それがすべての面に対して少なくとも4mmだけ区画3の上にかかるように、この区画の皮膚側の接着面と反対の方向を向く面に接着されること
    を特徴とする前記方法。
  12. 部材キットであって、
    皮膚側の接着面上に再取り外し可能な保護層(6)を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の区画3と、
    中間担体に積層され、
    a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
    b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、もしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
    で構成される少なくとも1つの活性成分を含まないオーバープラスタと
    を含む前記部材キット。
  13. 請求項12に記載の、中間担体上に積層された少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタであって、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なるオーバープラスタ、
    を含む、請求項12に記載の部材キット。
  14. 部材キットであって、
    中間担体の上に積層され、
    a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
    b)アミン耐性がなく水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
    で構成される少なくとも2つの活性成分を含まないオーバープラスタ
    を含み、ここで、該オーバープラスタは、層2の組成、それらのサイズおよび/またはそれらの形状に関して異なる前記部材キット。
  15. (1つまたはそれ以上の)層2は、請求項5〜10のいずれか1項に記載されるものである、請求項12〜14のいずれか1項に記載の部材キット。
  16. 中心区画(3)と、活性成分を含まないオーバープラスタとからなる医療製品を製造するための方法における請求項12〜15のいずれか1項に記載の部材キットの使用であって、該活性成分を含まないオーバープラスタは、
    a)水蒸気透過性の支持層(1)、ならびに
    b)アミン耐性ではなく、かつ水蒸気透過性の高いポリシロキサン、遊離した酸基がない、もしくは少ししかないポリアクリレート、ポリイソブチレン、ポリブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーもしくはスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、またはそれらのホモポリマーおよび/もしくはコポリマーを含む、感圧接着性の活性成分を含まないポリマー層(2)
    で構成され、ここで、
    区画3は、感圧接着性であり、再取り外し可能な保護層(6)の除去後に皮膚に直接接触し、
    中間担体上に積層された活性成分を含まないオーバープラスタは、中間担体の除去後、区画3に接着される前記使用。
  17. 請求項2に記載のTTSの活性成分を含むポリマー層5における1つまたはそれ以上の活性成分の結晶化を防止するための、請求項1に記載の活性成分を含まないオーバープラスタの使用。
  18. 請求項2に記載のTTSにおけるコールドフローを低減するための、請求項1に記載の活性成分を含まないオーバープラスタの使用。
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